なくしたりどこかに置き忘れたらブザー音で所在を教えてくれる財布Woolet

物のインターネットで、人間と物との関わりがこれまでになく深くなるだろう。トースターをハグしたり、冷蔵庫と結婚したり、浴室の体重計と寝たりするかもしれない。でも、自ら進んで、人間に声をかけてくれる「物」は、Wooletが初めてだ。

Wooletはおさいふだが、ビーコンを発してスマートフォンと通信する。おさいふを置き忘れたり、なくしたりすると、スマートフォンがブザー音で教えてくれる。しかもWooletにもブザーがあって、スマホとおさいふの両方を家に置き忘れたときには、教えてくれる。Fitbitに急(せ)かされて、あせって家を出たときなんか、便利だね。WooletはほかのWooletオーナーにAPBシグナルを送って、位置の報告を求めることもできる。たとえば、人混みの中で自分のWooletをなくしたときは、ほかのWooletオーナーが信号を拾って、その位置を連絡してくれるだろう。

たかがおさいふに、やりすぎだ、と誰もが感じるだろうが、今の人生ではスマホの次に札入れがだいじだから、きっと需要はある。Tileのときもそうだった(ビデオ)が、問題は機能の信頼性/安定性と、119ドルという価格だ。でもまだ、さいふをなくしたときのための競合製品が一つもないから、比較もできないけどね。

このプロダクトはすでにクラウドファンディングの目標額に達しており、5月には発売される。首を長ぁくして待つ必要はないね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


2画面スマートフォンのYotaPhone 2、アメリカデビューはIndiegogoでスタート

普通のフルカラーディスプレイに加えて、背面に省電力のe-ink画面を備えたYotaPhone 2が、今年の夏からいよいよアメリカ市場に進出するのだそうだ。まずはIndiegogoキャンペーンにてスタートするのだとのこと。キャンペーンは4月にも開始する予定で、初期割引などを設けて販売活動を行う。

YotaPhoneについては、TechCrunchでも何度も取り上げている。ロシアのYota製のスマートフォンで、e-inkディスプレイを搭載することで、いろいろと面白い使い方ができるようになっている。現在のプロダクトはYotaPhone 2となっているが、初期のものと比べるとソフトウェアおよびハードウェアデザインの双方の面で大いに進化してもいる。

スマートフォンに2つの画面が必要だろうかと思っている人もいるかもしれない。しかしe-inkディスプレイが省電力であるということだけでも、いろいろな応用可能性を考えることができる。文字表示などはe-ink画面の方が適しているケースが多いだろうし、バッテリー残量を気にせずに電子書籍を読むことができるようにもなる。

YotaPhone 2がIndiegogoでデビューすることはPhone Scoopで記事になっていた。キャリアとの契約を含まない価格で600ドル程度となる見込みらしい。AT&TおよびT-MobileのLTEに対応している。Indiegogoでのキャンペーン価格が600ドルなのか、あるいはそれより低い価格設定をするのかはまだわからない。しかしいずれにせよ、キャンペーンにてお得なオプションが提示されることは間違いないだろう。Indiegogoのキャンペーンが終了すれば、Best Buyなどの小売店でも販売を開始する予定でもあるようだ。


 
原文へ

(翻訳:Maeda, H


Indiegogoが”製品が完成しなかった”クラウドファンディングのための保険オプションを開始

Indiegogoが、クラウドファンディングの最大の問題点に応えようとしている。プロダクトが実現しなかったとき、どうやって返金してもらえるのか? Indiegogoがこのたび設けた保険オプションを利用すると、発売予定日から一定期間内に製品が配達されなければ、支援者には出資金から保険料を引いた額が返金される。

保険料がけっこう高いので、今のところ三つのプロジェクトしか利用していない。その金額は、支援額の10-20%だ。電動自転車Sondorsの場合は、支援者への特別提供価格600ドルの保険に120ドルかかる。耳かけ型のスマートフォン/VoIP録音器Bluewireでは、170ドルに対して20ドルだ。保険がローンチしたのはつい最近だが、現時点ではSondorsの366名の支援者中ゼロ名が保険をかけている。耳かけ録音器では、5名だ。

最初にこの保険を提供したウェアラブルのストレスモニターOliveでは、3名がオプションの保険料15ドルを払った。

CEOのSlava Rubinによると、同社(Indiegogo)は定常的にいろんな新しい機能をテストしている。料金の額もテストの一部だ。Indiegogo自身が保険を提供することも、検討している。そのために、50万ドルの資金を確保してあるそうだ。

クラウドファンディングはまだ、比較的新しいサービスだ。消費者は、自分も参加することによって自分の夢の実現を助けたい、と願っている。でもハードウェアの場合は、製品が完成しないと被害者になったような気分になる。Indiegogoのオプションとしての保険は、その心配に対応するための良好な第一歩だが、現状は料金が高すぎて普及はちょいと無理だろう。

クラウドファンディングも、その次世代型では、保証が最初から組み込まれているべきだ。高額なオプションでは、だめだね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


洋服通販を快適にするための「ウェアラブル・スマート巻き尺」、Indiegogoでは苦戦中?

イタリアのXYZE(サイズ、と発音する)がIndiegogoにて「ウェアラブル巻き尺」をキャンペーン中だ。プロダクトの名前は「On」という。洋服をオンラインで購入する際など、届いてみたらサイズが合わなかったというような悲劇を解決するために生まれたプロダクトだ。

自分のサイズをきちんと把握していても、サイズ違いは起こりえる。同じS、M、Lなどと分類していても、販売店やメーカーによってサイズが異なるからだ。

これに対してXYZEは、簡単な仕組みの巻き尺とアプリケーションを連動させるようにして、自分にぴったりのサイズを簡単に見つけられるようにしているのだ。

「洋服をオンラインでオーダーする際、メーカー毎に異なるサイズを認識して注文するというのはほぼ不可能です。Mと言っても具体的にどのサイズがそこに入るのかはメーカーによって異なります。こうした混乱をなくそうというのが、私たちの目的なのです」と、XYZEのファウンダーであるPaolo SpigaおよびAndrea Mazzonは言っている。

「誰もが簡単に、そして正確にサイズを測ることのできる巻き尺をつくりました。そして、オーダー時に計測したサイズにぴったりの服がオーダーできる仕組みを構築したのです。時間とお金の節約になるだけでなく、どうしても欲しくて買った服が着られないというような悲劇をなくすことができます」。

開発に18ヶ月をかけたという「On」は、基本的にはデジタル巻き尺のようなものだ。但し、Bluetoothでスマートフォンと連携する。最大で160cmまでを測ることができ、3Vのボタン電池を利用している。電池は最長で48ヶ月間もつのだそうだ。

計測部分は輪の形になっていて、両手を使って押さえていなくても身体の各部(ウェスト、ヒップ、等)を測ることができる。測っている部位にぴったりのサイズに輪を縮めれば手を放しても大丈夫で、これがために「ウェアラブル」と呼んでいるようだ。巻き尺を身につけたまま、タブレットやスマートフォンを操作することができるわけだ。

XYZEアプリケーションには、正しく計測するためのハウツーも表示されるようになっていて、計測したデータはXYZE IDと紐付けて保管・管理されるようになっている。そしてこのデータを、XYZE側が入手しておいたさまざまなメーカーやショップ毎のサイズチャートと比較して、購入者に最適なサイズを提示するようになっているわけだ。

確かに理屈としてはうまい考えであるように思える。「バーチャルフィッティングルーム」系のソリューションにも使えるかもしれない。XYZEもそうした動きを視野に入れ、B2Bの展開も考えているようだ。「XYZEのウィジェットをメーカーの直販サイトに埋め込んでおくことで、購入者はただちに最適なサイズをオーダーすることができるようになるのです」とのことだった。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


外見は書籍で実は便利家具のBookniture、Kickstarterで目標額を達成

紙の本が大好きだけれども、本のおかげで足の踏み場もないという人は多いだろう。さらに本を買えばどこにも座ることすらできなくなる。そんなときに考えたいのがBooknitureだ。しまっておけば本のようでもあり、書棚から取り出して開くと、椅子のように使うことができるのだ。

単純にいえば、これはダンボールを使って作成した折りたたみ式の家具だ。畳めば書棚に収まるサイズになり、開けば家具として利用できる。とても頑丈にできていて、170kgもの荷重に耐えることができる。使い方は多様で、たとえばピクニックに持って行って椅子として使うこともできるし、テーブルとして利用することもできる。製作者曰く「可能性は無限」であるとのこと。

このプロダクト、家具デザインの面からもなかなか面白いし、プロダクトのタイプとしてクラウドファンディングに向いている感じもある(Kickstarterキャンペーンは30日以上を残して既に目標額を調達済み)。スタートアップのオフィスやコワーキングスペースに置いておくのにも良い感じだ。ダンボールで家具を作るというのもなんとなく「新しい」感じがする。

おしゃれな本のように書棚に並べておき、そしていざとなれば家具として利用できる。本好きの気持ちを満足させつつ、実用性にも配慮したプロダクトだと言えるのかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


スマートフォン用レンズのMoment、今度はiPhoneを「カメラらしく」するケースを発表

カメラファンなら、スマートフォンでのカメラライフを一層魅力的にしてくれるMomentについてよくご存知のことだろう。昨年来、iPhoneないしAndroid用の交換レンズを発表している。

このMoment、スマートフォンを使った撮影シーンに、より完全な「システム」を導入しようと動き始めているようだ。交換レンズをさらに便利にしてくれるiPhone用ケースおよびアプリケーションをリリースしているのだ。

ケースは現在キックスターターキャンペーンを展開中だ(訳注:既に目標額の350%を調達済)。このケースを使えばMomentレンズをより安全に利用することもできるようになっている。さらにマウントしているレンズを識別する機能も備えている。

レンズのマウント用としてのみでなく、このケースはスマートフォンをよりカメラ風にしてくれる仕組みが搭載されている。たとえばシャッターボタンの半押しがサポートされていたりする。半押しにしてフォーカスを固定したりすることができるわけだ。あるいはシャッターボタンを押し続けてバーストモードの撮影を行うこともできる。さらにはケースにはループホールもついていて、カメラ用ストラップなどでスマートフォンをリストないし首まわりにぶらさげておくこともできる。

さらに同時に提供されているアプリケーションも、撮影時にいろいろと細かな設定を可能としてくれる。画面上のタッチでピントの調整が行えるし、輝度の調節を行うこともできる。写真編集アプリケーションを使わずとも、凝った写真を撮影できるようになるわけだ。

Momentはワイドレンズおよび望遠レンズもクラウドファンディング経由で世に出している。(既に軽く突破しているが)目標額は10万ドルで、ケースの価格は49ドルからとなっている。通常価格が99ドルのレンズをセットにしたものも用意されていて、ワイドないし望遠レンズとのセットは125ドルで、ワイドおよび望遠レンズとのセットは199ドルとなっている。

ちなみに、レンズの場合もキャンペーン終了から出荷までの期間は短かったが、今回も6月を出荷開始予定としている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


音声通話を内蔵メモリに記録するブルートゥースヘッドセットのBluewire

ジャーナリストやPR関係の人など、電話やSkypeの音声を記録しておきたいと考える人は多いことだろう。そうした人はBluewireを候補にあげてみても良いかもしれない。Indiegogoでキャンペーンを展開していたが、無事に目標額を調達している。終了までにはまだ2週間以上を残しており、今ならまだ自分の分を申し込むこともできる。

スマートフォンに添付されるイヤフォンの機能を補完するヘッドセットは数多く存在する。このBluewireもそのひとつと考えることができよう。内蔵のMicroSDカードに1000時間分の会話を録音しておくことができる。

Bluewireのペアリングさえ行なっておけば、Bluewireを利用せずに通話を行ったときでも録音しておくことができる。他のヘッドセットを利用したり、あるいは車載通話システムを利用している場合でも、相手側の音声を含め、きちんと記録される。

ヘッドセットに録音した音声は、Bluewireのアプリケーションを使って取り出すことができる。音声ファイルをスマートフォンにダウンロードしたり、Dropbox経由でPCに取り込んだりすることもできる。Bluewireを製作したAvi Gilorによれば、スマートフォン側にダウンロードした際に、ただちにEvernoteなどを使って連携作業がしやすくなる仕組みも組み込み中であるとのこと。

なお、Androidの場合は音声ファイルをスマートフォンにダウンロードする際に、スマートフォンを操作せずに行うことも可能だ。NFC対応のAndroidフォンの近くでBluewireをタップして、直近の会話データをスマートフォン側に送信することができるのだ。他にもQi対応の充電機能など、いろいろとワイヤレスならではの魅力を備えたデバイスとなっている。

Bluewireは現在、149ドルないし179ドルで予約可能となっているが、最終的には279ドルの価格で売り出す予定であるそうだ。本体カラーをホワイトとして、Qi充電用のマット、倍の内蔵メモリ、および外出先で充電するための外部バッテリー付きで295ドルというモデルも用意されている。

魅力をうまくまとめている(?)Bluewireのデモビデオを下に掲載しておこう。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


マイクロファクトリー:製造業へのインターネット適用は第三の産業革命を起こす

編集部: John B. Rogersはマイクロファクトリー方式で自動車を3Dプリントして製造販売するLocal Motorsの共同ファウンダー、CEO。同社はアリゾナ州チャンドラー、テネシー州 ノックスビル、ネバダ州ラスベガスに所在する。

アメリカの製造業に新たな未来を開く動きが始まっている。

MakerBotTechShopKickstarterのようや会社は、伝統的な産業化による製造業と雇用のモデルと、現在広まりつつあるフラットでネットワーク化した世界における製造と雇用モデルとの乖離を埋めるための重要な架け橋の役割を果たそうとしている。

先進国における製造業の未来を考えるにはその財務、資金調達と実際の製造プロセス、双方の新たなモデルを必要とする。その一つがマイクロファクトリーだ。

われわれの会社、Local Motorsでは、「ローカル企業がビッグになるにはそのローカルをビッグにしなければならない」と言い習わしている。世界でもっとも人口密度が高く、購買力も高い地域で大型のハードウェア製造(家電製品や自動車など)を開始すれば、意味のあるレベルの雇用を提供すると同時に、そのコミュニティーのニーズに迅速に反応しつつ、プロダクトの開発速度を大幅にアップできる。

私は中国で3年過ごし、Foxconnが作り上げた巨大工場について詳しくまなんだ。それ自体が都市であるFoxconn工場では靴箱に入る程度の大きさのものであれば、文字通りありとあらゆる電子製品を製造することができる。製造、保管、出荷のプロセスすべてが簡単だ。しかし、靴箱サイズよりずっと大きいプロダクトを大量生産しようとすると、Foxconnのような便利な施設は少ない。ましてそれに必要な資金を得るチャンネルはほとんどないといってよい。製造に必要なツールも部品も高価であり、流通も難しい。すべてが高いコストがかかり、一つのjミスが命取りとなりかねない。

しかし未来に向けて明るい展望も存在する。われわれは「第三の産業革命」ともいうべき新たなエコシステムの確立に向けて起業家の努力が実を結び始めている.

歴史を振り返る

ジェニー紡績機が蒸気機関と結びついて最初の産業革命が始まった。ジェームズ・ハーグリーブズが紡績機械を発明しなかったら衣類の大量生産は不可能だった。20世紀に入るとヘンリー・フォードが流れ作業による製造ラインを備えた巨大工場を完成させ、複雑な機械の大量生産に道を開いた。.蒸気機関はやがて石油を燃料とする内燃機関に置換えられた。この第二の産業革命はトヨタ自動車のカイゼン・プロセス、つまり組織的かつ絶え間ない品質改善の努力によって完成の域に達した。そしてリーン・マニュファクチャーやシックス・シグマなどの高度な品質管理手法を産みだしている。

われわれが第三の産業革命と呼ぶのは、最近登場し始めた「インターネットを適用されたプロダクト」を指している(いささか使い古された感のある「モノのインターネット」より広い概念だ)。ここで「インターネットの適用」と呼ぶのは、「リアルタイムでの情報へのアクセス」、「産業用製造ツールの低価格化」、「有効な法的保護の提供」の3つの側面を意味している。

ローカルの起業家がグルーバルな巨大企業と同じ土俵で戦えるフラットで分散的な経済が第三の産業革命の特長だ。これを可能にするのは、伝統、慣例にとらわれない柔軟な発想と、そうしたイディアを即時に世界的に共有できるプラットフォームの存在だ。

即時かつ広汎な情報へのアクセス

たとえば私がMakerbotのクラウドソース・ライブラリ、ThingiverseからドアのグロメットのSTLファイルをダウンロードすれば、数時間後には3Dプリンターからその実物が出力され、われわれの自動車のドアに組み付けることができる。われわれのコミュニティーでは常に誰かが新しいアイディアを出して、それが共有されている。GE AppliancesはFirstBuildというマイクロファクトリーを建設した。目的は世界中の才能ある人々のアイディアに対して開かれたハードウェア工場だ。

製造ツールの低価格化

マイクロファクトリー方式のメーカーは高価な産業用ツールを低コストで利用できるようになった。TechShopなどを通じて強力なコンピュータ・パワーと産業用3D プリンターを時間借りできる。Cathedral Leasingなどを通じてリースも可能だ。

またアメリカ・エネルギー省のオークリッジ国立研究所ではORNL Manufacturing Demonstration Facilityという野心的プロジェクトで、研究者と民間企業が共同してスーパーコンピュータにアクセスし、最先端の製造でくのロジーを開発、実証する試みが進んでいる。

製造プロセスのクラウドソース化、資金調達のクラウドファンディング化によって、ハードウェア、ソフトウェアを問わず、製造業にに必要な当初資金は大幅に低下しつつある。

有効な法的保護

現在、アメリカではユーザーが生んだ知的所有権に対するさまざまな保護と調整の仕組みが整備されている。Creative CommonsMITGNU のようなオープンソース・ライセンスはマイクロ・ファクトリーが安心して広汎な既存の知的財産を利用し、改良してさらに共有する道を開いた。

マイクロファクトリー

マイクロファクトリーは、その小さいサイズ、高いアクセス性、必要な資金の少なさという重要な意義を備えている。

靴箱より大きいハードウェアをマイクロファクトリー方式で製造するなら、その成功の可能性は高い。なぜならデザインのクラウドソースと3Dプリンターを駆使するマイクロファクトリーはアイディアを形にするスピードが伝統的メーカーより格段に速いからだ。

クラウドソースは、即座に世界中の能力ある人々の知恵を借りることを可能にする。クラウドソーシングを理由すればエンジニアリング上のどんな難問でもきわめて短時間で解決可能だ。3Dプリンターは製造過程を高速化するだけでなく素材の利用効率が高く、結果的に無駄を出さない。これよって製造に必要なスペース、原材料が大幅に削減され、事業立ち上げのための資金も少なくてすむ。

マイクロファクトリーは伝統的製造業に比べて効率的なので環境負荷も低く抑えられる。消費地に接近しているため輸送、流通のコストも小さく、消費者の反応を即座に感じとって製品改良に活かすことができる。.

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


写真プリンターとして機能するスマートフォン用ケースがKickstarterに登場

スマートフォンで撮った写真を直ちに印刷できるケースのことは既にお聞き及びだろうか。Pryntという名前で、いよいよKickstarterのキャンペーンページからプレオーダーできるようになった。早期割引プランは既にすべて予定数に達していて、今は99ドルの価格で手に入れることができるようになっている。

上のビデオにあるように、私たちはCESの会場でPryntを見せてもらった。初期モデルからマウント部を改良し、iPhone 6 PlusやGalaxy Noteなどのような大画面ファブレットにも対応できるようにしたそうだ。ちなみに見せてもらったときにはLightningないしUSBでの接続をサポートしておらず、目標としていた印刷速度である30秒にはまだ到達していないようだった。

夏に予定されている出荷開始の段階では、iPhone 5/s/c/6およびSamsung Galaxy S4/S5をサポートする予定となっている。カメラで撮影した写真を印刷するだけでなく、拡張現実機能をサポートするアプリケーションも用意されている。その件については11月の記事でも触れている。

Pryntアプリで写真を撮ると、シャッターを押す前後のビデオが撮られクラウドに送られる。プリントした写真をアプリのカメラで見ると、写真の上にPlayボタンが現れ、ビデオが再生される。

まるでSnapchatに、ビデオを見るための物理的キーが加わったような感じだ。セキュリティーを高めるために、隠しピクセル等のしかけを使い、写真の写真ではビデオが見えないようにすることも考えている。実際に見ると実に楽しい。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


フリーソフトウェア原理主義者が作った厳格にフリーなラップトップPurism Librem 15、クラウドファンディングで好調

Purism Librem 15はフリーなラップトップで、そのフリー(free)は無料という意味ではなくて、自由の意味、“完全に自由でオープンで外部からコントロールされずあらゆるときにハードウェアのすべての側面を完全にコントロールできることが確実である”、という意味だ。いいことだよね。

Todd Weaverという人が作ったこのラップトップはCrowdSupplyでクラウドファンディングして、目標額25万ドルをすでに突破、27万ドルに達している。初期の支援者には1849ドルで提供、メモリは4GB、ハードディスクは500GBだ。がっしりしたラップトップで、 Weaverによると、“完全に自由で、ソフトウェアも完全にオープンなTrisquel GNU/Linuxオペレーティングシステムだ”。〔参考日本語ページ。〕

“Librem 15を構成する成分はどれも完全にフリーでオープンソースのソフトウェアだ。オペレーティングシステムのカーネルも、アプリケーションソフトも。ノンオープンでプロプライエタリな成分を完全に排除するのに、相当苦労した”、と彼は書いている。

なぜWeaverはこれを作ったのか?

“第一に、これまでのフリーソフトウェアラップトップに不満だった。第二に、ハードウェアとソフトウェアの暗号技術による結合が(とくにモバイルコンピューティングでは)ますます強くなっている。どんなハードウェアでも、買ってきてフリーソフトウェアをロードすればすぐ動く、という状況が崩れつつある。だから、ハードウェアの製造という最上流まで行かなければフリーソフトウェアが本当にフリーにならない。また、そんなハードウェアへのニーズは確実にあると信じている”。

Weaverと彼のチームは、組み立てとソフトウェアのロードをサンフランシスコで行い、マザーボードなどの部品はアジアで作っている。すでに小さなロットを契約し、システムの仕様や改良点などについて理解してもらっている。

“高品質でユーザの権利を尊重するハードウェアを10年前から探しているが、ひとつも見つからない。でも、ぼくと同じ気持ちの人はそんなに少なくはない。Richard Stallmanにも会って、Free Software Foundationのハードウェアバージョンを作りたい、という話もした。それからチームを作り、ハードウェアの仕様をまとめ、製造を始めた。プロトタイプが出来上がった時点で、クラウドファンディングで行こうと決めた。信念を外部資本に汚されないためにもね”。

資金募集キャンペーンはあと8日で終わるが、すでに目標額を達成している。Weaverがこれまで売ったラップトップは500台だが、フリーソフトウェアを完全にフリーに使うためにハードウェアまで作る、という考え方は面白いし、しかも確実なやり方だ。魅力的なプロダクトだから、ビジネスとして軌道に乗ればすごくクールだよね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Sony若手チームが「物のメッシュネットワーク」でクラウドファンディング…”事前知名度”をねらう

昨年、シンプルなeペーパースマートウォッチをクラウドファンディングしたSonyが、またIndiegogoにプロジェクトを出している。どうもSonyにとってクラウドファンディングは、新しいアイデアの有効性を、宣伝しながらテストする試験紙なのかもしれない。

その最新のプロジェクトMeshは、すでに目標額の半分近い22000ドルを集めている。それはセンサを使うDIYのためのプラットホームで、複数のデバイス上のセンサはBluetoothで互いに通信し、またiPadのアプリとワイヤレスで対話する。それら物のネットワークの機能を、アプリのドラッグ&ドロップインタフェイスで構成する。その用途例は、Indiegogoのページの最初の方に書かれている。

MeshのセンサコンポーネントはTagと呼ばれ(上図)、LEDと動き検出センサとワイヤレスのボタンとデジ/アナ入出力用のGPIOなどが用意されている。システムはそこから、対象デバイス(照明器具、モーターなど)のセンサと対話することになる。

またソフトウェアのTagもあり、たとえば天気予報のサービスからアラートを送ったり、カメラやマイクなどタブレット上のハードウェアを使ったりする。

複数のMesh Tagが接続され、iPadアプリで構成される。アプリのインタフェイスがシンプルなので、複数のTagが接続されたプロジェクトを技術者でない人でも作れる。またMeshのSDKがあるので、デベロッパは独自のソフトウェアTagを作って、より高度なカスタムプロジェクトを作れる。

いわば複数の多機能なTag群をメッシュネットワークで接続して一つのプロジェクトを仕上げるのだが、具体的にはどんなプロジェクトだろうか? Sonyが例として挙げているのは、たとえば、ドアが急に開いたらその瞬間に、びっくり顔の自己像を撮る写真撮影システムとか、何かが持って行かれそうになったら通知をするシステムなどだ。あるいはゲーマーの動きをTagが感知して、それにふさわしい効果音を発する、とか。要するにいろんなTagを組み合わせた作った一つのメッシュネットワークが、特定の、ユーザやデベロッパが狙った機能を発揮するのだ。アイデアやニーズは、無限にありえる。

クラウドファンディングの目標額が得られれば、Meshのキットは5月にまず、合衆国と日本で発売される。Indiegogoの支援者なら、ベーシックなキットが105ドル、GPIO Tagはやや高くて、別途55ドルだ。

過去に類似製品として、ワイヤレスのセンサキットSAMや、デベロッパ向けにはrelayrのWunderBar、健康とフィットネス専門のBITalinoなどがあった。しかし何よりも興味深いのは、今回のように消費者電子製品の大企業が、クラウドファンディングに頼るスタートアップのような形で、社内の創造性を育てようとしていることだ。

MeshのチームはIndiegogoのページ上で、“Sonyの社内起業育成事業から生まれた熱心な技術者たちの小さなチーム”、と言っている。Bloombergの記事によると、Sonyは昨年から、既存の組織分けになじまないような新しいプロジェクトを見つけて、スピーディーにそれらを育てるための、新しい部署を作った。いわばSonyの社内の起業家的社員たちが、Sonyという名の社内VCにアイデアを売り込んで、必要な資金とともにゴーサインをもらう、という形だ。最初のアイデア売り込み大会は、昨年6月に行われたそうだ。

このMeshも、その最初のピッチ大会から生まれて、その後のプロトタイピング等により実現のめどが立ったので、今年の前半までに製品化できる、という確信を持ったのだろう。クラウドファンディングの目標額は5万ドルで、期限まであと53日ある。

でも、Sonyほどの有名大企業が、なぜクラウドファンディングを頼るのか。それは、このところ企業イメージがひたすらダウンしている旧タイプの古参企業が、スタートアップ全盛のこの時代に、そういう新しい世界の一員になって、AppleやSamsungに負けないフレッシュな企業イメージを確立したいからだ。言い換えるとクラウドファンディングを利用することによって、Sony自身からも体にたまった垢が落ち、自分自身も、若い熱心な技術者チームが引っ張る若い企業になれる。少なくともイメージ的には。

しかもクラウドファンディングには、資金が得られるだけでなく、コミュニティが形成されるメリットがある。そこでは彼らは、エリート企業のエリート社員ではなく、ふつうの若者として、コミュニティの一員になれるのだ。しかも、忌憚のないフィードバックが、無料で得られる。

“Meshをさらに良くしていくための、どんなアイデアでも歓迎します。あなたならどんなものを作るか、それを知りたいのです”、とチームはIndiegogのページのオーディエンスに語りかけている。

Sonyという老朽企業が、滝に打たれて若返るための、謙虚な修行の場。それが、彼らにとってのクラウドファンディングと、スタートアップ界隈のコミュニティだ。それは、世の中に対して教える企業から、世の中から教わる企業への、180度の変身だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


手のひらサイズ燃料電池の「kraftwerk」、1度のガス充填で11台のiPhoneを充電可

外見も機能もこれまでのバッテリーパック同様に見えるが、実はこのkraftwerkは携帯型「燃料電池」なのだ。電池の充電は3秒で行える。そして1週間にわたってモバイルデバイスの充電に利用できるのだ。

この「kraftwerk」という言葉はドイツ語で「発電所」という意味だ。そしてこのプロダクトを作ったのも、ドイツの研究機関であるFraunhofer GesellschaftからスピンアウトしたeZelleronというエンジニアリングチームだ。現在Kickstarterにてキャンペーンを展開中だが、開始から3日で目標額50万ドルのほぼ半分を集めてしまった。さらに1万ドルを支払って販売代理店の権利を申し込んだ人も3名いるようだ。

燃料電池の可能性については1950年代から言及されてきていた(英語版Wikipediaによると最初に開発されたのは1838年だとのこと)。しかし化石燃料の普及にともなって、燃料電池への注目は薄らいでしまっていた。普及を妨げた原因はさまざまであるが(現在でも、原油のだぶつき感が燃料電池への注目度を弱めてしまうことがある)。しかし燃料電池が安価でクリーンなエネルギーを大量に供給できる技術であることは間違いない。kraftwerkは、外部から電気を取り込んで使うのではなく、化学反応により自ら電気を作り出すことができる。すなわち、地球上にまだまだ存在する送電網の備わっていない地域においても、直ちにクリーンな電気エネルギーを長期間にわたって利用することができるようになるのだ。

実はKickstarterに燃料電池が登場するのは初めてのことではない。但し、このkraftwerkほどの完成度を持つものはなかったように思う。たとえばDevotec Micro Fuel Chargerというものがあった。キーホルダータイプの燃料電池で、モバイルデバイスに20分ないし30分の稼働時間を与えるものだった。またキャンペーンに失敗したHALOというプロジェクトもあった。iPadを外で使うアウトドア派のための予備電源という位置づけだった。無骨なスタイルながら、同時に2つのデバイスをチャージできるとしていた。

今回紹介しているkraftwerkは、3種類のカラーバリエーションを用意しているとのこと。それぞれ「Urban」、「Outdoor」、そして「Glam」と名付けられている。エネルギー源には、あちこちの店で売られているキャンプ用ないしライター用のガスを利用する。iPhone、タブレット、あるいはGoProなど、USBで繋がるデバイスなら何でも充電することができる。ガスを一度充填すれば、iPhone換算で11台分を充電できるのだそうだ。エネルギーを使い果たしても、ガスを充填すれば(必要な時間は3秒だ)すぐに利用できるようになる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


クラウドファンディングのIndiegogoが完了プロジェクトのためのコマース(販売)機能を提供

Indiegogoが今日(米国時間1/6)発表したInDemandと呼ばれる機能により、作者は自分の製品を、同サイトにおけるクラウドファンディングが終了したあとに、引き続いて売ることができる。売り方は予約販売の型式となり、クラウドファンディングのあとでも同サイトのプラットホームを利用して、その上で、顧客を管理できる。

また作者は、クラウドファンディング終了後に追加資金を募集できる。IndiegogoのSEO機能やプロモーションのプラットホームを利用して、すでに終わったプロジェクトのその後の情報を広めることもできる。これらの機能は、クラウドファンディングに成功したプロジェクトならどのプロジェクトでも利用できる。

同社はこの機能を、Bluesmartthe Coreなどのプロジェクトを通じてテストしてきた。もうすぐ、Indiegogoの全ユーザに公開される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Kickstarterの2014年の成績: 資金提供申し出総額$529Mが330万人から、目標到達プロジェクトは22000件

クラウドファンディングプラットホームKickstarterが昨日(米国時間1/5)、2014年の業容明細を発表した。それによると、支援者総数は330万人、資金提供(寄付)申出額は5億2900万ドルとなった。ただし、Kickstarter上の資金募集キャンペーンが成功して実際に支払われた金額はこれより少なく、4億4400万ドルだった。これら、(仮称)‘成功額’の累計は、同サイトの立ち上げ以降今日までの約5年間で12億7000ドルになる。同社によると、累計額が10億の大台に達したのは2014年であり、この年だけでほぼその半分を稼いだことになる。

カテゴリー別ではテクノロジ分野がトップで、総申出額の23.6%1億2500万ドルを占めた。人びとは、科学的発明品にいちばん魅力を感じるようだ。ただし成功件数ではテクノロジのプロジェクトは1124と比較的少ない。成功件数のトップは音楽の4009件、次いで映画とビデオ3846件、出版2064件となっている。

2014年からKickstarterはプロジェクトの事前審査をやめたため、どんなに突拍子もないアイデアでもここで資金募集ができることになり、プロジェクトの件数が一挙に増えた。ついにポテトサラダまで登場したので、この年をポテトサラダの年と呼んで記念する人びともいる。ただし、Kickstarterによると、事前審査はなくても、申請をふるいにかけるためのルールはあるので、そのふるいにひっかかって、同サイトに載ることなく落とされたプロジェクトもいくつかある。

しかし問題は、Kickstarter上で資金募集に成功したプロジェクトの何割が、完成した製品を支援者たちの手に渡すことができたか、だ。この、(仮称)‘プロダクト成功率’をKickstarterは発表していない。だから私が尋ねられたとしても、答えは¯_(ツ)_/¯しかない。

2014年にKickstarterで資金募集に成功したプロジェクトは22253件で、2013年の19911件に比べて微増だ。支援者総数も、300万から330万へと微増だった。ただし、その330万のうち大多数の220万あまりが、生まれて初めてクラウドファンディングでプロジェクトを支援する人びとだった。残る100万強が経験者だから、‘リピーター’は、それほど多くない、とも言える。

ただしクラウドファンディングは、このところ新しいサイトが増えているから、競争激化の環境の中では、最大人気のKickstarterでも、大幅な成長は難しくなっているのだ。

Kickstarterの2013年の業容明細では、上述のように、資金提供申出者数が300万で、申出額総額が4億8000万ドルだった(プロジェクトの資金募集成功件数は20000弱)。2012年の数字もあるが、この年は申出者数224万、申出額総額が3億2000万ドル、資金募集に成功したプロジェクトの件数が18109だった。そして2011年には、支援者数100万、申出額総額1億ドル弱だった。

2014年の、330万人の資金提供申出者からの総額5億2900万ドルの申出額総額のうち、220万人3億3550万ドルがアメリカ人だった。次位はイギリス人で、26万人/3906万ドル、三位がカナダ人で17万人/2765万ドル、四位はオーストラリア人の99000人弱/1983万ドルだった。

2014年には、資金提供申出者がいちばん多く殺到する時間帯は水曜日の午後だった。月別では、資金募集成功プロジェクトがいちばん多い月は8月で、2311件のプロジェクトが目標額に達した。これに対し、最低の(誰もが予想する!)1月には、成功プロジェクトがわずか1242件だった。

2014年で支援者数がもっとも多かったプロジェクトは、子供番組Reading Rainbowの再放送で10万6000人、次が相当アホらしいビール用クーラーの63000名だった。テクノロジ分野では、スマートフォンで操縦する紙飛行機(21000名)や、睡眠適性診断器Sense(19000名)に、多くの支援者が集まった。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Kickstarter、送金サービスをAmazonからStripeに全面切り替え

今日(米国時間1/6)、クラウド・ファンディング・プラットフォームのKickstarterは支払サービスのStripeと新たにパートナー契約を結んだことを発表した。今後、Kickstarter上のプロジェクトへの送金はすべてStripeのサービスを経由することになる。Kickstarterは創立当初からAmazon Paymentsを利用していたが、昨年、Kickstarterが利用していた種類の送金サービスをAmazonが廃止したため切り替えを余儀なくされたものという。

Kickstarterは各種のサービスを検討したが、評判がよく成長も著しいStripeを選んだ。Stripeは最近7000万ドルの資金を調達し、会社評価額は35億ドルに上っている

FacebookとTwitterがStripeを利用している他に、Lyft、Shopify、TaskRabbit、Instacart、Rackspace、Postmates、Handybook、Salesforce、OpenTable、Bigcommerce、Reddit、 SquareSpace、WuFooなどこの支払サービスを利用している有力企業は多数ある。

Kickstarterによれば、この変更にともなって、プロジェクト登録者はAmazon Paymentsのビジネス・アカウントを開設する必要がなくなり、その代わりにKickstarterのプロジェクト登録フォームの口座タブに口座情報を入力するだけでよくなった。Amazon Paymentsでアカウントを開設するのには数日かかっていたが、Stripeの場合は数分で登録が完了する。プロジェクトの支援者も送金のたびにAmazon Paymentsにリダイレクトされることなく、Kickstarter.com内ですべての処理が完了する。.

Kickstarterは各種の手数料は従来と変わらないとしている。Kickstarterの手数料は支援総額の5%でStripeのクレジットカード処理手数料は3%-5%となる。

Stripeへの切り替えは来週中に完了する。

KickstarterはこれまでにAmazon Payments経由で12億ドルの資金を集めてきた。Kickstarterでは資金提供の約束(プレッジ)と実際の課金が別個であり、クレジットカードへの課金はプレッジ総額がプロジェクトごとの目標額に達した場合のみ行われる。Kickstarter創立当初はこの種の処理が可能なのはAmazonだけだったという。

最近Kickstarterは2014年の事業概要を発表した。これによると、330万人のプロジェクトの支援者が2万2000件のプロジェクトに対し総額5億2900万ドルを出資したという。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Indiegogo Lifeは個人的なイベントをクラウドファンディングする

IndiegogoがIndiegogo Lifeという新しいサービスを立ち上げた。Lifeの名のとおり、人生のさまざまなイベント…結婚式、誕生日などなど…に資金を提供する。その行為は、わずか8クリックで完了する。同社は、これはチャリティではなく、友だちや、助けを必要としている知人家族などへのプレゼントだ、と注記している。

IndiegogoのCEO Slava Rubinはこう言う: “うちは前から、どんなキャンペーン(資金募集)でも認めてきた。2010年ごろから、ライフイベントなど‘個人的な名目の’キャンペーンが増えてきた”。彼によると、このサイトで資金を募集/寄金することが、今や一種の流行みたいになっていて、中にはCode.orgの500万ドルのような輝かしい成功例もある。このサービスは、それまでのオンラインの資金募集活動が個々ばらばらだったのを、それ専門のサイトへ一箇所にまとめるために作られた。

同社はかなり前から、どんなキャンペーンでも受け入れてきた。集まった金額の数%が同社の収益になる。でもLifeキャンペーンは無料だ。Rubinの予想では、医療費や冠婚葬祭の費用を得るために利用されるだろう、という。キャンペーンを掲出するまでの過程が通常の資金募集よりも簡単になり、分析ダッシュボードのようなツールの多くが取り外されている。

“個人的なイベント以外では、通常のIndiegogoを使ってもらいたい。Indiegogo Lifeを悪用すると、キャンペーンのオーナーを困らせることになるね”、と彼は言う。

でも、こんなクラウドファンディングはうまくいくだろうか?

Rubinは、そのコンセプトに自信を持っている。しかし今の世の中には、“クラウドファンディング疲労”のような空気があるが…。クラウドファンディングは飽和状態ではないか、と彼に尋ねてみた。

“とんでもない。まだまだ利用度は低い”、と彼は言う。たしかに、大多数の‘ふつうの人’はまだ利用していない。

Lifeサービスは今日から、英語、ドイツ語、スペイン語、そしてフランス語で提供される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


クラウドファンディングで投資者が安心できるための保険をIndiegogoがテスト中

クラウドファンディングのIndiegogoにとって、今年は厄介な年だった。怪しげなプロジェクトからの資金募集が、かなりあったからだ(もちろん、とってもクールなプロジェクトもあった)。今の同社は、プロジェクトの支援者たちがより安心して投資できるための工夫で、忙しいようにも見える。

今同社がテストしている’Optional Insurance’(保険オプション)は、投資者が一定の保険料を払って、デリバリ予定日から三か月を過ぎても製品をもらえなかったときには支援額を返金してもらえる、という仕組みだ。今Indiegogoはこの保険機能を、一つのプロジェクトでテスト中だ。それは、ストレスを管理できると称するウェアラブルOliveだが、15ドルを払うと、その支援者価格129ドルを払った人が心の平安を得られる。

同社は本誌TechCrunchに、テストをやっていることは認めたが、保険機能の今後の展開については何も述べなかった。

同社の広報曰く、“Indiegogoは投資者と資金募集者のニーズを満たす新しい機能をつねに開発しテストしている。今回のパイロットテストは現在、この個別の資金募集キャンペーンに限定されている”。

しかし保険の導入は、クラウドファンディングサイトとしてこれまでずっとKickstarterの後塵を拝してきたIndiegogoにとって重要かもしれない。

これが大きな差別化要因になりそうな理由は、Indiegogoがこれまでよりもずっと気楽にプロジェクトに投資できる場所になり、奇抜なアイデアや詐欺かもしれないキャンペーンに対する規制やフィルタリングを、それほど神経質にやらなくてもよくなるからだ。

本誌TechCrunchのライターMatt Burnsが今年の4月ごろの記事で、実際にIndiegogoにおけるプロジェクトの例をいくつか挙げながら、クラウドファンディングでお金を出すことのリスクについて書いた。そのとき彼がとくに問題視したのは、目標額に到達しなくてもお金を受け取れるIndiegogoの‘フレキシブルファンディング(flexible funding)’オプションだ。それは、クラウドファンディングにおける説明責任を希薄にする、と彼は主張した。

保険があると支援者たちは、彼らが支援した‘あまりに良すぎて本当とは思えない’ようなプロジェクトで、製品がいつまでももらえない、お金をドブに捨ててしまった、というリスクを幾分軽減できる。だから歓迎すべき一歩ではあるけれども、でもIndiegogoやKickstarterのようなサービスでプロジェクトを支援するときの不確かさは、実際に製品ができる・できないの問題だけではない。

Indiegogoは1月にシリーズBで4000万ドルの資金を獲得し、ほかにもいろんなことをテストしている。たとえば同社が9月に導入した、‘Forever Funding’というオプションは、通常の1か月という制限がなく、プロジェクトがいつまでも寄付を受け取れる、という方式だ。

情報を提供していただいた匿名氏に感謝

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


再生可能エネルギーを用いた三葉飛行機が、実現を目指してKickstarterに登場

三葉機(Triplane)は、第一次世界大戦をもって退役したものだと思っていた。しかし再生可能エネルギーを利用するハイブリット電気飛行機として復活させようとする動きがあるようだ。FaradAirが、実現に向けたKickstarterキャンペーンを展開中なのだ。

バイオ―電気ハイブリッドの飛行機(Bio-Electric-Hybrid-Aircraft:略してBEHAと呼ぶようだ)は、世界初のハイブリッドなエコ飛行機の実現を目指すプロジェクトだ。2020年の実現を目指すという、少々気の長いプロジェクトではある。航空宇宙工学で名を知られるイギリスのクランフィールド大学(Cranfield)など米英の技術パートナーやベンチャーなどを巻き込んだプロジェクトとして運営していく予定であるらしい。

マネージング・ディレクターのNeil Cloughleyは、夜間の騒音対策や公害対策に対するソリューションともなり得ると話している。

既存テクノロジーとの最も大きな違いは、そのサイズにあると言えるだろう。これまでに発表された電気飛行機は、長大なグライダー様の翼を備えていて、それがために利用範囲が制限されるということにもなっていた。しかし三葉化することで、BEHAは一般的な飛行機と同様なサイズに収めることを可能としている。

飛行機上面はほぼすべてソーラーパネルで覆われており、風力タービンも備えていて、それにより地上にいるときも、飛行中にもバッテリーを充電できるようになっている。

ちなみに飛行機1台あたりの価格は100万ドルを見込んでいるとのことだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


スマートフォンの充電ができるXOO Belt。デザインは英国メジャーブランドのCasely-Hayford

「付けていることを忘れてしまいそう」なストレージデバイス(MiniDrive)を提供している、ハードウェアスタートアップのNiftyが、新しいプロダクトを送り込んできた。有名ブランドがデザインしたベルトで、スマートフォンを充電することができるのだ。

現在、5万ドルを目標とするIndieGoGoキャンペーンを展開中で、2100mAhの放電容量をもち、iPhone 6をフル充電することができる。

ベルトの内部には大容量フレキシブルバッテリーが内蔵されている。外見はといえば、本革製で高級感溢れるバックルを装着した仕上がりとなっている。長さ調整はラチェット式だ。全体的にみれば、ユニセックスなデザインとなっている。

ベルト裏面に隠された充電ケーブルは、iPhoneでもAndroidでも利用することができる。磁石を利用してベルト裏の所定の位置に配置されている。簡単に取り出して充電作業を開始できるし、完了すれば直ちにベルト裏にしまい込むことができるようになっている。

このベルトの製作にあたり、Niftyは英国のファッションテイラーであるCasely-Hayfordと提携して作業を行なっている。

Casely-Hayfordを運営するJoe Casely-Hayfordは英国男性ファッションの歴史に深く関与して成長してきた。Saint Martinsを卒業し、自らの名を冠したブランドを運営しつつ、ClashやU2のファッションを担当したりもした。ブランドは世界的にも展開しており、パリ、東京、およびロンドンなどでファッションショーを開催している。またサヴィル・ローNo.1テーラーであるギーブス&ホークス(Gieves & Hawkes)のクリエイティブ・ディレクターを務めて、老舗ブランドに新たな息吹を吹き込んだりもしている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


GPSを内蔵して位置が追跡できるスーツケース、Indiegogoで100万ドルを集める

ウェアラブルからムーバブルへとセンサーの進化が止まらない。 今度はBluetoothでユーザーのスマートフォンと接続し、内蔵GPSで位置を教えてくれるスーツケースが登場した。それ以外にも数々のスマート機能を持つこのスーツケースは目下Indiegogoのクラウドファンディングで100万ドルを集めている。

Bluesmartのキャスター付きスーツケースにはGPSの他に37ワットのリチウム・イオン・バッテリーを内蔵しており、スマートフォンその他のデバイスを充電できる。多くのビジネス出張者が電源のない場所で立ち往生した経験があるはずだからこの機能は大いに魅力的だろう。

スーツケース自体の外観は標準的なもので、サイズは54cmx 35cmx 23cm 34リットルだ。また持ち主のスマートフォンから一定距離離れると自動的にロックがかかったり、アプリでアラームを鳴らしたりす機能もある。.

またデジタル秤が内蔵されており、専用アプリでスーツケースの重量がどれほどになったか知ることができる。また空港のセキュリティ・チェックの際にノートパソコンやタブレットなどデジタル機器をすばやく取り出せるポケットも設けられている。

またBluesmartのアプリはスーツケースの移動をモニタし、移動距離、移動時間、訪問した国、利用した空港などの情報が記録される。また次に予定しているフライトの情報もリアルタイムで表示される。

アメリカに本拠を置くBluesmartチームは、すでにBluetooth接続機能を備えたプロトタイプを完成させているという。製品の出荷は来年の8月を予定している。

現在継続中のキャンペーンは締め切りまであと8日を残して、すでに4500人の出資者から100万3500ドルの出資の約束を取り付けている。当初の目標額はわずか5万ドルだったから、量産を開始するには十分以上の額だ。とはいえ、iOSとAndroid向けの専用アプリの開発を始め、なすべきことは山のように残っている。.

Indiegogoでは235ドルの出資でスマートスーツケースを1個入手できる。Bluesmartによれば、正規の市販価格はその倍程度になるという。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+