ビデオの内容をテキストデータに変換するVu DigitalのVideo-to-Dataはマーケター待望のツール

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Vu Digitalが、Web上のビデオをユーザが見る前に、それが何であるかを分かるための技術をローンチした。

同社の開発担当VP B. Wade Smithによると、最近のインターネットはビデオがとても増えているから、それを一々見なくても事前に内容が分かるデータ…テキストデータ…を提供することがますます重要だ。

SmithがデモしてくれたVu DigitalのVideo-to-Dataプロダクトは、ビデオの画面を分析して、その中にあるオブジェクトを同定し、それらを時系列的に並べたデータを作る。音楽、対話、顔、ロゴ、テキスト、グラフィクス、などなどと。

Smithによると、そうやって作られたテキストデータは、ビデオの作者でもパブリッシャーでもマーケターでも、誰でも利用できる。目的も、それを操作・処理するためのツールもさまざまだ。SEOにも利用できるし、個人化やターゲティング、それにそのビデオの“ブランド価値”を判断するためにも使える(ロゴや製品などの登場頻度から)。

Vu DigitalはC Spire Wirelessの子会社で、メディアやエンタテイメント関連のスタートアップを育てるアクセラレータSprockitに参加している。

vu digital collections

同社は最初、Webの個人化を提供するサービスとしてスタートしたが、Smithによると、“最近ますますビデオが氾濫しているが、ビデオはタグ情報が不十分なので、ロングテールに向けた細かい個人化やリコメンデーションができない”、ことに気づいた。そこで同社は、何もかも投げ捨てて、ビデオ専業へと路線変更をした。

Microsoftのように、早くも2011年にビデオ検索企業を買収したところもあるが、でもSmithに言わせると、Vu Digitalみたいに画面の中の何でも見つける、しかも高速に処理を行うコンペティタはまだ存在しない。

“うちのコンテンツの検索結果やCTRやトラフィックを改良するために実際に役に立つビデオデータを提供してくれるツールは、Video-to-Dataが初めてだ”、とWeatherNationのVP Tim Kellyが今日のプレスリリースで述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

自動化マーケティングの将来…データから顧客や市場の現実を知ることがベース

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[筆者: Vik Singh]
編集者注記: Vik SinghはInferの協同ファウンダでCEO。それまでの彼はSutter Hill Venturesの正社員起業家。彼は検索やソーシャルネットワークやコンテンツオプティマイゼーションの分野で13件の特許を持っている。

その業界に詳しいDavid Raabの説では、マーケターの三人に二人は既存のマーケティング自動化ソフトウェアに大なり小なり不満である。またBluewolfの調査報告書“State of Salesforce”は、マーケティングソフトへの投資のわずか7%しか、まともなROIを得られないという。この、企業や商店に大きな利益をもたらすはずの自動化マーケティングは今、標準性を欠く乱雑な多様化とユーザの不満が激化しているのだ。

Marketing Automation Market Share (Source: Datanyze)

マーケティング自動化サービスのマーケットシェア(出典: Datanyze)

自動化マーケティングがそうなってしまった原因は、そのルーツがメール爆弾であることにある。そういうシステムはユーザのターゲットページや入力フォームやWebのアクティビティデータやトリガや、などなどに長年勝手に貼り付いてきたから、だんだん、やることが多くなって肥大し、ユーザがうんざりするような、口数ばかり多い無能ソフト/アプリケーション/サービスへと頽落した。

たとえば下の図はEloquaのスクリーンショットだが、この積み木ゲーム(Jenga)のような画面を見ると、われわれ自動化マーケティングの連中が今マーケターたちに提供しているものが、どんだけややこしくて脆(もろ)いものであるか、が分かる。われわれ、と言ったのは、こんな面倒な推奨ワークフローをマーケターに提示しているのは、Eloquaだけではないからだ。

Infer TC Image

自動化マーケティングが自動化しない

最大の問題は、上図のようなワークフローが、良い見込み客を見つけるための画一的で普遍的な法則とされ、具体的なデータに基づく指針になっていないことだ。

たとえば、こんなワークフローだ: “ユーザがこのリンクをクリックして、そのあと、あのリンクを二度クリックしたら、二日後にこのメールを送りなさい…”。これが、絶対的なルールとして書かれている。ユーザがWebサイトのデザインを変えたら、この(多くの人が無視したであろう)ワークフローは、もう使えない。

こんな低レベルな構成では、多様な現実への対応がほとんどできない。こういうワークフローを作った者がいなくなったら、どうするのだ? ワークフロー地獄は深刻なパフォーマンスの問題ももたらす。

私が実際に見たある企業は、自動化マーケティングシステムのすべてのワークフローを8時間以上もかけて処理してから、やっと見込み客をCRMシステムに渡していた。ネットで見つけた見込み客に営業が接触するまで、8時間以上もかかるのだ。自動化マーケティング約束した、スピードと単純化と、そしてまさに自動化は、どこにあるのだ?

2018年にはどのマーケティングプラットホームが優勢か?

今は、自動化マーケティングを再発明すべき時だ。そのプラットホームは、スケーラブルで応答の速いデータベースと、データに連携したワークフローシステムを提供する必要がある。それは、見込み客や顧客に関するデータを調べることに最適化された、軽いシステムでなければならない。また、サードパーティが特殊な目的の応用システムを構築できるために、クリーンなAPIを提供すべきだ。

そんな方向に向かうための条件は、早くも整いつつある。まず、膨大な量の外部データ、先進的なデータサイエンスと、さまざまな特殊目的に対応するマーケティングアプリケーションの登場。3年後の2018年には、新世代の自動化マーケティングソフトウェアが出揃うだろう。そして2018年に優勢になっているマーケティングプラットホームは、予測能力があって、どんな見込み客に対しても適切なリコメンデーションを出力する、オープンなプラットホームだ。

最初に予測ありき

明日のプラットホームは、何もかも詰め込んだ一枚岩的な自動化マーケティングシステムではなく、インテリジェントで痩身で、多くの小さな専門的アプリケーションに接続できる基幹プラットホームだ。それは豊富なデータに基づいて、顧客とのさまざまなタッチポイント(接触点)に適切なリコメンデーションを配布する。

最新のデータサイエンスと、それに基づくビッグデータ分析や機械学習技術により、そこらにあるさまざまなデータから重要な信号を読み取ることが、できるようになっている(Netflixのムービーのリコメンデーションは一体どうやっているのか、考えてみよう)。またコンピューティングのインフラストラクチャが安価になったので、多様な顧客モデルの作成とそれらに基づく具体的な個人化を、個々の企業に合わせてできるようになった。今ではConversicaLyticsRelateIQ、そしてInferのような企業が予測分析を誰の手にも届くようにし、見込み客の育成やキャンペーンの最適化、見込み度の判定など、自動化マーケティングのこれまでの課題だった項目に対しても、より効率的で効果的なソリューションを提供している。

予測能力のある人工知能(predictive intelligence)は今、すべての企業がこぞって求めている。それがさまざまなニッチのアプリケーションと結びついたプロダクトやプラットホームは今後、誰にでも使えて、具体的なアクションに結びつくシステムとして普及するだろう。それは使いやすいだけでなく、企業の進化の方向性に即したものでなければならない。そんなシステムは、ワークフローの構成など面倒なタスクも自動化するので、ユーザはパフォーマンスのチューニングとか劣化などを心配する必要がない。こういう予測型のシステムは、一人々々の顧客のアクションについて自分で学び、適応し、そして自分を改良していく。

マーケティングとセールスを循環させるリコメンデーション

(フルサークル (full-circle)リコメンデーション)

一人の顧客や見込み客に、マーケティングとセールスが別々に対応すべきではない。未来のプラットホームは顧客データをめぐる派閥性を解消し、すべての、マーケティング/営業機能を一元化する。今すでにKnoweldgeTreeなどのサービスは、営業とマーケティングとのあいだの風通しを良くすることによって、それを実現しようとしている。次のベストアクションやベストコンテンツが、片方の独断で決まらないようになる。

顧客に関する予測も、営業とマーケティングが共有する。セールスデータの履歴をよく吟味して、良い見込み客とはどんなタイプか、を見つけ出す。そしてその情報を、営業とマーケティングの両方に浸透させる。さらに、その結果に対しても然りだから、この情報活動には循環性がある。そこで‘フルサークル’と呼ぶ。

良い見込み客を拾い上げるための予測モデルを、短期的なCR(コンバージョンレート)重視型から長期お買い上げ重視型に変えることができれば、カスタマーサクセスチームがそれを利用して顧客のロードバランスを図れる。

オープンなプラットホームを目指せ

次世代のマーケティングプラットホームは強力なAPIを提供する。Autopilotがその好例だが、でもどんな企業でも、焦点を絞った、インサイトに満ち満ちた、由緒正しいツールを作ることはできる。それらは今はびこっている、何でも屋のような、インテリジェンスのないプラットホームより10倍も優れている。

たとえば仕込みキャンペーンをやる場合は、予測インサイトと痩身的システムならではのスケーラビリティを利用して、それまで無視してきた仕込み用データベースから見込み客を見つけるだろう。そういうデータベースは、見込み客の見込み度の得点を、彼らのWebビヘイビアに応じて絶えず更新しているから、仕込み客を見つけるのにはうってつけだ。そしてそういう見込み度の高い見込み客に個人化されたメールを送ったり、そのリストをセールスに回すことによって、仕込みキャンペーンが回り出す。

今ではマーケティング関連のサービスが2000近くあると言われる。CRMのSaaS化や自動化マーケティングが流行(はや)ってきたためだが、SalesforceのAppExchangeの影響も大きい。でも自動化マーケティング関連のサービスは、まだ幼児期にあるため、充実したエコシステムやAPIがなく、したがって成功例に乏しい。

でも、個々のアプリケーションのレベルでは、優れたものが現れ始めている。そして今後のオープンなマーケティングプラットホームは、CRM型ではなくデータ型(データ分析型)になるだろう。そもそも、CRMにデータを提供したり、またCRMからデータを拾う側、すなわちデータサイドが、顧客情報を長期的に多く集積しており、それらが効果的に分析されれば、マーケティングに大きく貢献しうるのだ。

クラウドコンピューティングが伸びていくとき、“ソフトウェアの終焉”という言葉が言われたような意味で、予測型プラットホームは自動化マーケティングというカテゴリーに革命をもたらす。未来のマーケティングは、キャンペーンの管理や見込み客の行動調査などを超えたものになる。

新しいプラットホームは、ワークフローとプログラムとアクションの形を、今後ますます強力になる予測インサイトの枠組みの中で変えていく。それらのワークフロー等は、マーケティングとセールスのあいだのギャップを、予測を糊としてCRMと自動化マーケティングをくつける(一体化する)ことにより、橋渡しする。

身軽でスケーラビリティの大きいデータプラットホームというものがまずあり、そこに予測のレイヤを置く。そしてコンバージョンを高めセールスを成功に導く良質なアプリケーションが、予測を活用する。初めに予測ありきのソフトウェアが世界を食べている。今その歯は、マーケティングとセールスに食らいついたところだ。覚悟を決めよう。

〔訳注: 本稿の筆者は、機械学習による予測ソフトのベンダ。自分が前に買ったり調べたりしたものに基づいて、来る日も来る日も、同じようなものの広告ばっかし見せてくれるのは、そういう‘機械的’ソフトが猛威を揮っているから。マーケティングが、その企画者実行者の人間知と人間性と創造力に基づく、クリエイティブな営為、新しいものや新しい発想を作り出す仕事であることは、ここでは完全に無視されている。本当のヒット商品や人気店は、どうやって生まれているのか、考えてみよう。データの集積と分析は重要だが、それらの処理の形や方向性を決め、処理結果から何かに気づくのも、人間性の能力だ。〕

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Webマーケティングのトップ企業に無料で相談できるQ&Aサイト『Q-LINK(キューリンク)』をリリースしました

SEOからアクセス解析、ソーシャルメディア、CRMまで50社100名のWebマーケティングの専門家が、企業のWeb・マーケティング担当者からの質問に回答するQ&Aサイト「Q-LINK」を4月22日(水) 13時に […]

専門知識不要でネット予約ページ作成、1万事業者が導入するクービックが3.1億円調達

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専門知識がなくてもネット予約受付ページが作れる「Coubic」は、2014年4月のリリースから1年間で導入事業者が1万件を突破した。ユーザー調査によれば、導入前に使っていた予約システムは「ない」という回答が77%。Coubicを運営するクービックの倉岡寛社長は、ネット予約を裾野が広がっている証拠と話す。その同社が22日、米DCMとグリーベンチャーズ、個人投資家から総額3億1000万円の第三者割当増資を実施した。

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ビジネス支援機能でマネタイズ図る

CoubicはPC、スマートフォン、タブレットに対応した予約ページが無料で作れるサービス。電話やメール経由の予約もオンライン上の予約台帳に記入できるため、あらゆる予約を一元管理する「クラウド型予約台帳」として使える。サロンやヨガ教室といったスモールビジネスを中心に導入している。

現在の収益は月額4980円で広告非表示、予約情報のCSV出力、アクセス解析が可能となるプレミアムプラン。ただ、無料プランでも予約管理数・顧客管理数が無制限なため、ハッキリ言って有料・無料プランにほとんど差はない状況だ。今回の調達資金をもとに顧客管理機能を強化し、有料ユーザーを増やす狙いがある。

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具体的には、来店頻度に応じて顧客を絞り込んだり、来店から数カ月後にメールを自動送信するなど、休眠顧客を掘り起こす「セールスフォースの簡易版のような機能」(倉岡氏)を追加する。導入事業者からの要望が多い決済機能も年内に投入する予定だ。「Coubicにとって予約は入口にすぎない。事業者のビジネスを支援する機能でマネタイズを図る」。

Coubicの競合となるのは、日本航空やヤマハ、ソフトバンクなど1200社の導入実績がある「ChoiceRESERVE」が挙げられる。こちらはフリーミアムモデルのCoubicと違い、月額5000円〜2万円の有料サービスだ。米国では、倉岡氏も参考にしていると語る「BookFresh」が、2014年2月にモバイル決済のSquareに買収されたことで話題になった。

競合はリクルート、サロン当日予約アプリの勝算は?

クービックは今年2月、渋谷周辺の美容院やネイル、エステなどのサロン当日予約に特化したアプリ「Popcorn(ポップコーン)」を公開した。ユーザーは、当日限定の縛りがあるかわりに、人気サロンのサービスが最大70%オフで予約できるのが特徴。予約と同時に事前登録したクレジットカードで決済する仕組みなので、サロンとしてもドタキャンを防げるメリットがある。

以前の取材で、サロンの開拓は「ドブ板営業」が中心と語っていた倉岡氏。現在も同社のスタッフがサロンを訪問し、口説いて掲載しているのだという。最近ではCoubicを導入するサロンからの流入も増え、掲載サロン数は100件目前。夏までに500件を目指す。

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予約成立数については「3桁」(倉岡氏)と数字を濁すように、まだ決して多くはない。サロンの当日・直前予約のビッグプレイヤーといえば、ホットペッパービューティーでお馴染みのリクルートだが、倉岡氏は「勝算はある」と自信をのぞかせる。

「プロダクト面では1〜2タップで予約ができ、Uberのようにその場での決済不要な体験は差別化につながる。Uberも最初はドブ板のようなことをやっていたが、サンフランシスコの熱量が他の地域にも飛び火し、インバウンドでやっていけるようになった。Popcornでもまずは渋谷周辺で熱量を高めたい。狙い目は人口密度の高い地域。シンガポールや台湾の進出も視野に入れている。」

今回の増資に伴い、ゴールドマン・サックス証券のヴァイス・プレジデントを務めていた間庭裕喜氏が取締役に就任する。同時に、リードインベスターを務めるDCMのジェネラルパートナーの本多央輔氏を社外取締役として迎え入れる。海外事情に精通したDCMとの取り組みは、Popcornアジア進出の布石となっているのかもしれない。

コアゲーマーを囲い込み、DeployGateの事前テストでスマホゲームを最適化する「サキプレ」

スマホゲームは今や、資本力がモノを言う時代。1本あたりの開発費は億単位にまで高騰し、集客のためのプロモーション費も欠かせない。投じた金額や時間を考えると、“絶対に負けられない戦い”が、スマホゲームにもあるのだ。

そこで重視されているのが、ヒット作の前提条件とも言える「初動」を後押しする施策。最近では、メールアドレスを登録することで、新作ゲーム情報が得られる“事前登録”がトレンドに。ゲーム会社としては、予約特典を付けることでユーザー獲得が見込める。

その事前登録よりも前段階に注目したのが、スマホゲームのテストマーケティングサービス「サキプレ」だ。コアなゲーマーに事前テストしてもらい、正式リリース前にゲームの最適化を図れる。いわば、ヒット作を生み出すための最終調整作業を行うサービスだ。

スマホゲームの無料アイテムや攻略情報を配信するアプリ「ゲームギフト」や事前予約サービス「ハヤトク」を手がけるAppBroadCastと、スマホアプリのテスト配信サービス「DeployGate」のデプロイゲートが共同で4月にスタートする。

アプリストアの低評価対策

ゲームギフト経由でテスターを募集し、プロダクトとプロモーションの両面でテストマーケティングを実施する。ゲーム提供者は、事前にユーザーから評価してもらうことで、レビューに書かれそうなネガティブコメントを把握。リリース後にアプリストアで低評価がつかないように対策が取れる。

プロモーション面では、アンケート結果からキャッチコピーやメインビジュアルで使うキャラの選定、訴求ポイントを判断できるのが特徴。アプリストアで使うべきタイトルや説明文、キーワードもわかってくるので、ASO(アプリストア最適化)につながるのだという。

テスト環境は、公開前のベータ版アプリを配信できるDeployGate上で実施。ユーザーのログやクラッシュレポートを収集したり、アップデートしたアプリを随時テストしてもらえる。

テストユーザーのメリットは、気になるゲームをいち早く体験できること。ゲーム会社としては、新作タイトルへの愛着を深めてもらうことで、リリースと同時に好意的なレビューや評点を獲得することが見込めるのだと、AppBroadCastの小原聖誉社長は話す。

スマホゲームの成否は初動が分ける

AppBroadCastの調査によれば、Google Playではリリース初月に売上TOP100に入らなかったタイトルのうち、2カ月目以降で売上100位に入る率はわずか1%。つまり、初動がヒット作の条件になっていることが伺える。

小原氏によれば、Google Playの新着ランキング上位に掲載されことで見込めるダウンロード数は1日約1万件。リリース2カ月目には新着ランキングから除外されることから、「リリース直後に新着ランキング上位に入り、売上TOP100に食い込むのが鉄板マーケティングとなっている」。

熱量の高いゲーマをファン化

公開前のアプリをテストするサービスとしては、Google Playのベータ版配布機能があるが、ユーザーは自前で集客する必要があったり、取得できるデータはサークル内でのコメントのみ、といった制限もある。

サキプレは、ゲームギフトを通じてコアなゲーマーに告知できるのが利点。熱量の高いゲーマーにファンになってもらえる可能性もあるので、「テスト」というより「マーケティング」の側面が大きいかもしれない。ただし、課金テストはGoogle Playのベータ版配布でしか行えないので、併用するケースもありそうだ。

ゲーム会社はAPKファイルのダウンロード数に応じて料金を払う。金額の目安は「アドネットワークで獲得できるCPIと同程度」(小原氏)で、年内に約30社の導入を見込んでいる。AppBroadCastは、事前予約サービスのハヤトクに続く、収益の柱としたい考え。一方、ミクシィから3月にスピンアウトしたばかりのデプロイゲートの藤﨑友樹社長は、「サキプレを通じてゲーム会社にリーチできるようになったのが大きい」と、今回の提携の意義を話している。

AppBroadCastの小原聖誉社長(左)とデプロイゲートの藤﨑友樹社長


アドテクのFringe81がアイスタイルやドコモから4.2億円調達-元楽天の尾原氏も参画

左からFringe81代表取締役の田中弦氏、執行役員の尾原和啓氏、取締役の松島稔氏

Fringe81は2月20日、アイスタイルキャピタル、NTTドコモ・ベンチャーズ、グリー、電通デジタル・ホールディングス、TBSイノベーション・パートナーズ合同会社を割当先とした総額4億2千万円の第三者割当増資を実施すると明らかにした。

同社は今回の資金調達をもとに、人材の採用や育成、研究開発を進めるという。引き受け先にはコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)や事業会社も含まれるが、今後は事業・業務上の関係をより深化させるとしている。

Fringe81は「RSS広告社」として2005年にスタート。日本初となるRSS広告の配信を手がけてきた。2010年に社名をFringe81に変更して、RSS広告に加えて、第三者配信サーバの「digitalice」など、アドテク領域で複数の自社プロダクトを展開してきた。代表取締役社長の田中弦氏によると、金額は非公開ながら売上高は2期連続で1.7倍(毎期)のペースで増加している状況だという。

好調な業績のようにも聞こえるが、田中氏は「今までは広告主サイドの商品を作ってきたが、今後はサプライサイドのためのビジネスもやっていかないといけない」と説明。4月末をめどにリッチメディアに関する2つのプロダクトを提供する予定だという。「ニュースであっても、コミュニティであっても、メディアはもっと出てくる。そしてその人たちが一番困るのはマネタイズだ。そこをしっかりサポートする会社だとうたっていく」(田中氏)

元楽天の尾原和啓氏が執行役員に

2月5日には、「ITビジネスの原理」の著者である尾原和啓氏が同社の執行役員に就任している。尾原氏はマッキンゼー・アンド・カンパニーをはじめ、リクルートやGoogle、楽天などこれまで11社でコンサルティングから事業の企画や投資、買収などを手がけてきた人物。かつては田中氏が起業する以前、上司としてともに仕事をした経験があるそうだ。

「思いとしては、いいものが価値を認められて、世界が広がり、報酬がもらえるという世界を作りたい。日本と米国ではまだ広告単価に2〜3倍の差があるのでメディアであれば、いい記事を書いても、(米国ほど)収入が得られない。だが今アドテクは円熟期に入ってきている。不幸なことに日本ではゲームの市場が大きくなりすぎて、米国にあるようなブランド広告が(オンラインに)入らなかったが、それを日本的に丁寧に育てていき、日米の単価差を埋めていく」(尾原氏)


コンテンツマーケティングのための記事執筆指導ツールContent Optimizerが他社情報も提供

会社の製品やブランドに関心を持ってもらうためのブログ記事を毎日書いているあなた、競合他社のことまで意識した記事を書くためには、BrightEdgeがお役に立つかもよ。

2013年にシリーズDで4280万ドルを調達したとき、同社はすでにそれまでのSEOサービスから新たな業態へ飛躍しようとしていた。当時CEOのJim Yuは、同社の目標が“すべてのデジタルチャネルにおけるオーガニックコンテンツの消費者エンゲージメントを理解すること”だ、としていた。

そのために同社は、Content Optimizerというものを作った。それはBrightEdge Data Cubeをベースとする、ライティングコーチ(文章の執筆を指導するツール)のようなものだった。Content Optimizerはブログ記事などを書くマーケターに、記事の構造や長さなどに関するアドバイスを提供した。

Content Optimizerのニューバージョン3.0でBrightEdgeは、競合他社に関するデータも加えている。マーケターは記事を書きながら、競合他社のコンテンツやその効果を知り、それらと十分に競合できる、それらに勝てる、記事の書き方を指導される。

Yuはこう言う: “マーケターは、自分が書く記事に関してはいろんな情報を入手できるが、ほかの社のコンテンツと比べた場合の違いなどに関しては比較的無知だ”。

もちろん、自分で他社のブログやYouTubeのページなどを見ればよいわけだけど、同社のツールを使うともっと体系的な情報を入手できる。しかもContent Optimizer 3.0が集めてくるのは、企業のブログ記事だけでなく、もっと一般的に、今消費者間で人気のあるコンテンツも、記事を書いているマーケターの参考のために拾い上げる。

これに限らず、今は一般的にコンテンツマーケティングが脚光を浴びつつある。AOLは自社独自のコンテンツチームを作ろうとしているし、同じくSEO出身のConductorはWebプレゼンス管理をベースとするコンテンツマーケティングを提供し、このほどやはりシリーズDで2700万ドルを調達した

BrightEdgeの顧客は今およそ8500社あり、その中にはMicrosoftやNetflix、Nikeなどもいる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Web上のマーケティング効果は広告よりもコンテンツに…Webプレゼンス管理のConductorが$27Mを調達

企業やブランドなどのWeb上のプレゼンスを管理するプラットホームConductorが、創業5年足らずにして早くもシリーズDの資金調達を行い、Catalyst Investorsが仕切り既存の投資家FirstMark Capital、Matrix Partners、そしてInvestor Growth Capitalらが参加したラウンドにより、2700万ドルを獲得した。新たな投資家Blue Cloud Venturesも、このラウンドに参加した。‘Webプレゼンス管理’という新しい業態を、今や投資家たちは完全に前向きに認めている。

同社はSEOサービスの企業として創業したが、マーケティングと広告の様相が変わりつつあることに気付き、企業がコンテンツの質とその共有戦略で勝負していくためのサービスへと切り替えた。つまりインターネット〜Webのようなコミュニケーションネットワーク上では、単純に大量の広告費を投ずるだけでは効果的なマーケティングにならない、と同社は主張する。

“マーケティング業界は自分を変えないと今後はやっていけないね”、と協同ファウンダのSeth Besmertnikは語る。“テレビは多チャンネル、ネットはサイトの氾濫、そんな中で、コマーシャルというものを、昔のようにまともに見てもらえると思うのは、時代錯誤だ。今年は広告などメディアに投じられるマーケティング費用が1000億ドルを超えると思われるが、インターネット上も含めて、それらのほとんどはドブに捨てた金になる”。

バナー広告になんぼ、AdWordsになんぼ、というレベルで広告やマーケティングを考えるのではなく、Conductorは、そのブランドが惹きつけるべき、あるいはターゲティングすべき、消費者層に狙いを定める。たとえば、おむつのHuggiesなら、ターゲットは幼児がいる大人、多くの場合ママたちだ。そこでConductorは、この層がどこで何をクリックするかに着目する。しかもここで重要なのは、ママさんに限らず、一般消費者はほとんどの場合、広告ではなく無料のコンテンツをクリックしている。だから企業は、広告に精力と金を投ずるのではなく、コンテンツとその戦略にお金をかけるべきなのだ。

Huggiesの例で話を続けるなら、ConductorのアドバイスによりHuggiesは、若いママさん向けのコンテンツをPinterestやInstagramやGoogle、Facebookなどなどにポストする。そしてそれらを経由して間接的に、ブランドや企業が訴求したいブランドイメージを消費者に発見してもらう。

Conductorは、同社のツールの効果に関する分析データを提供しているから、それぞれのコンテンツの“成績”をユーザは知ることができる。

“うちの仕事は、正しいターゲットを見つけることだ。そして彼/彼女らがWebをどのようにナビして良いコンテンツを見つけているのか、を注視する”、とBesmertnikは言う。“これは新しいマーケティング技法だから、‘Webプレゼンス’という言葉が初耳の企業も少なくない。そういう彼らを成功に導くのは、うちの責任だ”。

Conductorの顧客企業は年会費を払って分析プラットホームや同社のWebプレゼンスアドバイザーを利用する。年会費の額は、24000ドルから最高は50万ドルまでだ。

今回のラウンドでConductorの調達資金総額は6000万ドルになる

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


クラウド予約のクービック、最大70%OFFのサロン当日予約アプリ「ポップコーン」



グーグル、グリー、クックパッドの出身者が設立したクービックが2月9日、サロンの当日予約に特化したiPhoneアプリ「Popcorn(ポップコーン)」をリリースした。恵比寿や渋谷、代官山の美容院やネイル、エステなどのサロンを中心に、最大70%オフ、平均30%オフの価格で提供する。

掲載するサロンは、クービックのスタッフが厳選したという店舗のみ。当日限定という縛りがあるかわりに、人気サロンのサービスが安価に受けられるというわけだ。予約と同時に決済する仕組みなので、サロンとしても、当日の空き枠を有効活用できるのがメリット。


プロダクトドリブンな創業者がドブ板営業

クービックは、グーグルで「急上昇ワード」などを手がけた倉岡寛氏が2013年10月に創業。ヨガや英会話教室などのスモールビジネス向けに、専門知識がなくても予約システム付きホームページが作れる「Coubic(クービック)」を提供している。現在の導入数は「数千件」(倉岡氏)。その大半は、ウェブ経由の申し込みだ。

一方、ポップコーンでは、数千万ユーザーを相手にしていたグーグル時代では考えられなかった「ドブ板営業」が中心。同社のスタッフがサロンを1軒1軒訪問し、口説いて掲載してもらっている。

「グーグル時代はクエリ数を上げることばかりを考えていた」と振り返る倉岡氏いわく、創業メンバーは「プロダクトドリブン」な人ばかり。Coubicを使うサロンオーナーは、管理画面上で空き枠を登録すれば、ポップコーン経由でネット予約を受け付けられる、という機能面での連携はあるものの、プロダクトドリブンなメンバーが、リクルート的営業スタイルで成立しそうなサービスに目を付けたのは、少し意外だ。

Coubic導入店舗の集客を支援

倉岡氏によれば、Coubicを導入するサロンオーナーの一番の課題は集客。そんななかで、当日の空き枠を埋めるツールを提供すれば、ニーズがあると思ったという。とはいえ、「Coubicを導入するサロンすべてをポップコーンに掲載するのでは、ユーザーに刺さらない。サロンを厳選して、尖らせるメディアにする必要がある」と続ける。

その言葉通り、自身もアポ無しで店舗を訪問。「経験したことないドブ板営業までやってみた」が、餅は餅屋。慣れない営業で心が折れ、サロンに詳しい女性スタッフを営業要員として採用した。現在は数十件まで掲載サロンを拡大し、都内の人気サロンを開拓しているそうだ。


TechCrunchへの掲載は100万円――スタートアップがこんなPR会社と付き合う必要はない

少し前の話だが、とあるPR会社の営業マンが成長中のスタートアップ企業に以下のような提案を持ってやってきたそうだ。

こういった営業の提案自体はよくある話。ただその提案資料には成果報酬(媒体で放送されたり、記事が掲載されたりすることで報酬を支払う)で日本経済新聞とワールドビジネスサテライト(WBS)が180万円、日経ビジネス、ダイヤモンド・オンライン、東洋経済オンラインなどが150万円、ITmedia、CNET Japan、ITProなどが100万円と、具体的な金額が並んでいた。TechCrunchも100万円なのだそうだ。380万円で4社掲載のパッケージプランもある。

お金を払えばあなたの手掛けるサービスが記事になります!お手軽!素晴らしい!――そんなわけがない。PRノウハウのないスタートアップがこんな提案を受け入れるのはやめたほうがいい。

複数のPR会社が「高い」と答える価格設定

そう思う理由は大きく2つあるのだけれど、まずは価格だ。複数のPR・広報関係者にこれらのプランについて聞きまわったのだけれども、誰もが一様に「高い」と声を揃えた。中には「この価格でやれるなら、今頃大金持ちですよ」なんて笑って語るPRの会社のスタッフもいた。

もう1つ、やめたほうがいいと思った理由がある。この提案書にロゴが掲載されている媒体数社の「中の人」に話を聞いてみたのだけれど、そもそもこの提案を持ってきたPR会社のことを知っているという人がいなかったのだ。

ちなみに提案書に名前のあったテレビ番組、ワールドビジネスサテライトのサイトには次のような注意書きが掲載されている。

最近、「ワールドビジネスサテライト」の制作会社を名乗り、番組に取り上げるよう計らうので一定の費用を払え、という売り込みをする会社がある、との情報が寄せられました。「ワールドビジネスサテライト」を始めとする報道番組は、あくまで報道番組の視点から番組が独自に取材対象の選定にあたっており、当社や番組制作会社が取材対象者から金銭を受け取って番組を制作することはありません。

まずはプロダクトへ注力すべき

僕はPR会社も広告代理店も否定しているつもりはないし、そもそもメディアビジネスとは切っても切れないものだと思っている。ただスタートアップが冒頭のようなPR会社を使うべきでないと言いたいのだ。

成果報酬ということだし、いくら関係者が高いと言おうがこれが「スタートアップを対象にした詐欺である」なんてことはないだろう。だからといって、媒体と接点のないPR会社に対して言われるままに数百万円を払い、1回限りになるかもしれない掲載実績を作ろうなんて思わないで欲しい。例えばTechCrunchにアプローチしてくれるのならば、サイト上のタレコミ欄からコンタクトを取ってくれればいい。タレコミは1円もかからない。

そんなことよりもまずスタートアップが注力すべきなのは、世の中に求められるいい企画、いいプロダクトを作ることだ。まずはプロダクトありき。そうすればうんざりするほど取材依頼も来るだろうし、ユーザーだって就職希望者だって集まってくる。

定量的な成果を求められるPR会社の悩み

この記事を書くまでに、提案書の内容をもとにかなりのPR・広報関係者に話を聞いてきた。その中では、今PR会社(特にオンラインメディアをカバーしている部隊だ)が抱えている悩みも知ることになった。

実はここ最近、クライアントがPR会社に対して、掲載媒体数やその数字をもとにした「広告費換算でいくら」というような定量的な成果を求める傾向が以前にも増して強くなっているのだそうだ。ようはPR会社も、「関係性を作るがどうかよりも、媒体に掲載されてナンボ」。そんな注文が来るのだという。特にマーケティング部門がお金を出す場合にこの傾向が強いのだとか。そりゃあ部署の役割としても、PRと広告とを同じように考えるのだろう。「広告費換算」なんて言葉でPRを語る人もいるのだけれど、さまざまな媒体のさまざまな枠が広告としてどれくらいの価値があるかで考えられていたりする。

こういうクライアントのニーズに対して、あるPR会社の役員は「特定の媒体に出すことだけを求められる場合、『PRとは何か』という話をし、特定の媒体だけに露出することが価値になるかよく話してからでないと案件を引き受けない」と語る。また別のPR会社のスタッフは、「記事広告やネイティブアドを発注するような、広告代理店的な動きを求められることがあるのは事実。だが結局はクライアントのニーズありき。ビジネスとしては正しいかも知れない」なんていう愚痴をこぼした。ほかには「あの媒体の○○という枠は、いくら払えば大体出せますよ」なんて生々しい話も聞いた。また別の関係者は「PR会社もクライアントも、パブリシティとパブリックリレーションズの違いを理解していないのではないか」と嘆いた。そんな背景もあって、冒頭のような提案が出てきたのかも知れない。

スタートアップのPRはどうすべきか

では優れたプロダクトを作り、いよいよ大々的にPRをする、という必要性が出てきたときにはどういうことをすればいいのか?「いいやり方」のヒントが見つかるコンテンツをいくつか紹介しておく。

まずは米国TechCrunchの記事だ。紹介しているサービスは日本ではまず関わりがないが、この中で筆者のRomain Dilletは「スタートアップについて誰なら興味をもってくれそうか、それをまず見つける。そして、短い、おいしそうなメールを送るのだ」なんて言っている。これはまさにそのとおりだと思う。TechCrunch Japanでもサイト上から投稿できる「タレコミ募集」のメールはチェックしているし、僕はソーシャルメディアでも声をかけてもらうのも歓迎だ(とはいえ最近はメッセージの洪水に流されそうになっていることもある)。

また、Impress Watchの編集記者を経て現在CerevoでPRを担当している甲斐祐樹氏のブログも非常に参考になると思う。これはプレスリリースを出す際のコミュニケーションについて書いたものだが、オンラインメディアとPRの両方を経験している同氏のエントリーは非常に具体的だ。参考にできるスタートアップも多いと思う。僕もスタートアップ向けに何度かPRの話をしたことがある。

工数はもちろんかかるが、タダでできる施策だっていくらでもある。スタートアップでPRを考えるなら、まずそんなところから始めればいい。そしていよいよPR会社などに依頼するときは、掲載実績ばかりをうたうようなところでなく、長いスパンでの戦略を共に考えられる文字どおりの「パートナー」を見つけて欲しい。


ネット調査の「仮説構築」をクラウドで支援、クリエイティブサーベイが新サービス

サービスやアプリの満足度を把握すべく、ネットリサーチをしたい。けれど、どんな質問をすれば求める答えが得られるか分からないし、そもそも十分な予算もない……と感じているベンチャー企業に朗報だ。クリエイティブサーベイは2月3日、リサーチ業務に特化したクラウドソーシングサービス「クリエイティブサーベイ・コンサルタント」の提供を開始した。リサーチの前段階に当たる仮説構築や調査設計といった部分を、豊富な経験を持つコンサルタントにクラウドソーシング形式で依頼できる。

クリエイティブサーベイは2013年11月から、アンケートツール「クリエイティブサーベイ」を提供している。ブログのような感覚でアンケート調査を作成でき、デザインのカスタマイズが柔軟に行えること、マルチデバイスに対応していることなどが特徴だ。ちなみに、「TechCrunch Tokyo 2014」のイベント会場アンケートを実施したのも同社だ。

同社はアンケートツールに加え、GMOリサーチやヤフークラウドソーシングと連携してアンケート回答者(パネル)も提供してきたが、1つ足りない要素があったという。「ネットリサーチに必要なものは3つある。ツールとアンケート回答者とノウハウだ。今回の新サービスでは、担当者のスキルに依存しがちだったノウハウの部分を提供する」(クリエイティブサーベイ 代表取締役 田口亮氏)。

クリエイティブサーベイ・コンサルタントでは、株式会社KAIと提携し、豊富なリサーチ経験を持つ専門家の手で、事業に合わせた調査設計やレポートに関するアドバイスを提供する。実務は大手事業会社のマーケットインテリジェンス(MI)部門や調査会社出身のコンサルタントが担当。クラウド上で申し込むと、オンラインでのヒアリングや打ち合わせを経て2週間ほどで調査設計を行うという。料金は、例えば自社のメールマガジン会員向けの調査を依頼した場合、コンサルテーション部分は初回で10万円。必要に応じてツールやパネルを組み合わせ、調査を実施できる。

 

「ネットリサーチはとかく高かったり、ノウハウが必要だったりで、中堅以上の規模の経済的に余裕のある企業しか使えなかった。クリエイティブサーベイ・コンサルティングによって、中小企業やベンチャーなど、ネットリサーチを必要とするところに提供していく」とKAIの代表取締役、古波津勝彦氏は言う。

ゆくゆくは全てクラウド上でサービスを完結させる方式も視野に入れている他、マーケティングおよびリサーチに関する月額制コンサルティングサービスの提供も予定している。同時に、クリエイティブサーベイ・コンサルタントを支えるフリーのリサーチャーも募集していくという。

発表会に合わせて行われたパネルディスカッションでは、ユーザー自身ですら気付いていない「気付き」を見つけ出すことの難しさが語られた。

マネックス証券 執行役員の飯田敦氏は、「売買には市場動向という要因も大きく影響するため、Webサイトの改善と売買の動向がどうつながったかが見えにくい。また、機能を足すのは容易だが、減らすのは難しいと感じている」と述べた。また名刺管理サービス「Sansan」のエヴァンジェリスト、日比谷尚武氏は「個人向けに出しているスマホアプリではかなり頻繁にUIの変更や機能改善を繰り返しているが、その判断基準に困っている。いろいろな声を取ってはいるがそれを生かしきれておらず、むしろ声に溺れている感じだ」と振り返り、ログやA/Bテストだけでは把握できない顧客の「インサイト」をつかむには、調査の設計や解釈が重要だと述べた。

逆に、「仮説を立ててそれを検証し、顧客のマインドを理解することに意味がある。それができれば、会社がある1つの方向に進めるのではないか」と、日産自動車 コーポレート市場情報統轄本部 カスタマーインサイトスペシャリストの市川晃久氏は語っている。


AppStore上位常連アプリが実践する、9つの継続率向上テクニック

この原稿は、アプリ開発者向けのプッシュ通知解析ツール「GrowthPush」を手がける、シロクの萱嶋卓氏による寄稿である。GrowthPushは、プッシュ通知のセグメント配信やユーザーの行動を解析し、アプリの利用継続率を高めるのが特徴。現在、5000アプリ以上が導入し、1億以上のデバイスにGworthPush経由でプッシュ通知を配信している。

App Storeランキング上位常連のアプリの多くは、「継続率」を向上させるテクニックを駆使している。ここで言う継続率とは、1)どうすれば会員登録を突破できるのか、2)どうすればアクティブユーザーになってくれるのか、3)どうすれば非アクティブユーザーを呼び戻せるのか――という3つの要素に集約される。実際に、日米でランキング上位を維持しているアプリは、どんな施策を取っているのか? AirbnbやiQON、Vineなど、TechCrunchでもお馴染みのアプリの施策を事例ベースでまとめた。

どうすれば会員登録を突破できるのか?

会員登録導線とチュートリアルを同時に見せる(Airbnb)

Airbnbでは初回起動時に表示されるチュートリアル画面に、会員登録の導線を配置している。すべてのチュートリアル画面に会員登録導線を配置することにより、ユーザーのタイミングで会員登録に進むことができる。画面右上に設置してあるxボタンを押せば、会員登録せずにサービスを利用することもできる。



ユーザー名の自動生成(iQON)

コーディネートアプリ「iQON」は初回起動時、ユーザー名が自動生成されるのが特徴。会員登録不要でいろんな人のコーディネートを見ることができる。初回起動時の会員登録フローなくしたことにより、初期ユーザーの離脱ポイントを減らしている。自動生成されたユーザー名については、後から変更することができる。

どうすればアクティブユーザーになってくれるか?

アクセス許可への不信感を取り除く(Scannable)

Evernoteのスキャンアプリ「Scannable」は、カメラへのアクセスを求める前に、「書類をスキャンするため」というアクセスの目的を伝えることで、ユーザーに高確率で許可をしてもらうことができる。一度“許可をしない”を押してしまったユーザーは、メインのスキャン機能が使えずに離脱してしまうリスクがある。



チュートリアルでメインとなるアクションをさせる(Trivia Crack)

アメリカで大人気のトリビアクイズゲーム「Trivia Crack」は、チュートリアルでゲームループ(一連の流れ)を体験してもらうことで、ユーザーに何をするアプリなのかを伝えている。また、ゲームの中で自分のターンになるとプッシュ通知で教えるなど、ゲームループを体験させる工夫をしている。


デフォルトでフィードを埋める(Vine)

Twitterで初回登録時に5人フォローするように導線を設計したところ、MAU(月間アクティブユーザー数)が4倍になったというのは有名な話。一方、Vineではフォローする必要はなく、Vineスタッフおすすめユーザーのポストでフィードが埋まっている。サイトやアプリを使い始めてすぐ何もないフィードに飛ばされてしまうと、ユーザーは何をしたらよいかわからないので、最初に何を表示させるかは非常に重要である。



ログインにインセンティブを与える(Pairs)

累計180万人が利用する人気出会い系アプリ「Pairs」は、連続でログインすることで、アプリ内で利用可能なポイントが得られる。連続ログイン日数が多いほど獲得できるポイントも高くなるため、ログインするモチベーションを形成している。


どうすれば非アクティブユーザーを呼び戻せるか?

プッシュ通知の最適化(Simplog)

弊社が支援しているブログサービス「Simplog」は、プッシュ通知を最適化することにより継続率が10パーセント上がった。プッシュ通知の文言や内容だけでなく、バッジやサウンドの有無、時間帯、配信間隔、曜日、OSの出し分けなど、細かくABテストを行うことでプッシュ通知の開封率を向上させた。

メルマガ(Fancy)

ソーシャルコマースサービス「Fancy」では、その週の人気コンテンツをまとめて、メルマガを送っている。画像をタップするとアプリが立ちあがり、その画像のページにすぐ移動できる。

カムバックメール(ガールフレンド(仮))

学園恋愛ゲーム「ガールフレンド(仮)」は、運営会社が呼び戻しメールを送るのではなく、ユーザー自身がゲーム内で繋がっている離脱したユーザーを呼び戻す仕組みを作っている。豪華アイテムというインセンティブを与えることで、1人が数百人にカムバックメールを送った例もあり、非常に上手くいった呼び戻し施策の1つである。



あなたはこれらの継続率向上施策を全て知っていただろうか?

アプリでは、どうしても“獲得”が重要視されがちだが、サービスにおいて最初に重要視されるべきは継続率であると私は考えている。まずはサービスの中に“ハマる仕掛け”を作り、そしてその仕掛けを初回起動でひと通り体験できるような導線作りが必要だ。


対話型コンテンツがコンテンツマーケティングを暗黒時代から救出する

[筆者: Scott Brinker]

編集者注記: Scott Brinkerはion InteractiveのCTO。

いつの間にか、コンテンツマーケティングというものが、もてはやされるようになった。最初それは、デジタル世界の知識欲旺盛な消費者を、教育し、啓蒙し、楽しませるという、立派な理想から生まれた。文明が進歩した時代における、エレガントなマーケティング手法、と見なされていた。

しかしその後ますます、質よりも量を尊ぶ帝国主義的な進軍が、でかい面(つら)をしてのさばるようになり、悪貨が良貨を駆逐していった。今やあまりにも多くの企業で、人間ではなく機械が、無味乾燥なブログ記事や、怪しげなアンケート調査の結果や、eブックやインフォグラフィックやホワイトペーパーやウェビナーのクローン軍団を量産している。

しかもコンテンツ発行のスケジュールが慢性的に過密なため、マーケターたちの多くがストレスを抱えている。そして質はますます落ちる。量優先は拙速をもたらし、消費者はつまらないコンテンツに不感症になり、マーケティングの本来の目的が失われる。

しかしコンテンツを拙速に量産するその“速”(スピード)も“量”も、今や限界に近づきつつある。

今ではあまりにも多くのコンテンツがWeb上に氾濫しているので、一片のコンテンツが一人でも見込み客を発掘しうる確率は極めて低い。それは1/3720以下だ、という説もある。およそ4000種のコンテンツをばらまいて、やっと一人が、関心を持ってくれる、というのだ。

“悪いのは私じゃない”、という貧弱な言い訳は、そろそろ終わらせよう。

クローンの攻撃: 受動的な消耗品コンテンツ

今日のコンテンツ戦争の中核的な問題は二つある。

まず、多くのコンテンツが使い捨ての消耗品であること。一度は見るけど、すぐに忘れてしまう。消費者のエンゲージメント(engagement, 関心, 関与, 参加)を求めるマーケターは、また新しいコンテンツを作る。悪循環のペースが加速する。でも、コンテンツの再生産は、同じことを別の言葉で言う、になりがちだ(広義のクローン)。大量の言葉を使ってはいるが、それらは何も言っていない。消費者の反感が増幅される。

第二の問題は、コンテンツの消費が受動的(受け身)であること。読んで、見て、聴く、それだけだ。しかも、時間と注意力は取られるが、一人の消費者のその量は限られている。しまいには退屈して無関心になる。あまりにも大量のeブックやウェビナーを前にして、消費者のまぶたは垂れ下がる。

これら二つの問題は、互いに重なっている。消費者はあらゆる方向から、使い捨てで受動的なコンテンツに攻撃され、その多くに対して無関心になる。コンテンツマーケティングの効果は萎える。それでも多くのマーケターたちの戦法は、相変わらず、より多くのコンテンツを作り続けることだ。まさに、悪循環。

希望は対話型コンテンツにあり

しかしコンテンツマーケティングの宇宙には、新たな希望がある。それは、対話型コンテンツ(interactive content, インタラクティブコンテンツ)だ。

対話型コンテンツには、参加の要素がある。受動的に消費するのではなく、オーディエンスが何らかの活動でエンゲージする。対話型コンテンツの例として挙げられるのは、クイズ、ゲーム、自己評価、ワークブック(問題集)、コンフィギュレータ(configurators,消費者による指定・設定集)、計算式、コンテスト、などだ。eブックやルックブック(ファッションカタログ)、インフォグラフィックなども、対話性を盛り込める。コンテンツの見せ方を、消費者がカスタマイズできるようにするのだ。

対話型コンテンツの制作は、コンテンツをもっとおもしろくするためのクリエイティブな方法だ。しかもそれは、単なる物珍しさの魅力ではない。ここ数十年の有力な実践的教育理論によると、経験と創造を伴う学習の方が教育効果が高い。何かを、自分で体験し、自分で作ってみること。おもしろく作られたクイズは、デスクトップ上でeブックを見ることよりも親密に、消費者の関心を喚起しながら、製品や商品の情報を伝えることができる。まざまな動的参加によって消費者にはコンテンツの訴求ポイントが、短時間でよく分かるようになり、しかも楽しい。

消耗品コンテンツが抱える問題を、対話型コンテンツは二つの点で解決する。

まず、コンテンツがもっとクリエイティブに作られるようになり、退屈な定型コピーと違って(コピーライターさんごめんなさい!)、本物の価値と魅力をオーディエンスに届けることができる。それはもはや、同じことを違う言葉で言うのとは違う。内容を、いろんなやり方で表現し、教え、強調する方法だ。たとえばROIに関するホワイトペーパーに対話型コンテンツとして、いろんなシナリオをトライできる計算式がついていたら、それだけでオーディエンスの関心度は上がる。実践結果を友だちと比較できる自己評価ツールや、よくある誤解を退治するゲームのようなクイズもおもしろい。

第二に、よくできた対話型コンテンツはコンテンツに、再利用したくなる価値を与える。ブログ記事は、それが実際に読まれることもまれだが、二度読まれることはめったにない。でも便利な計算式やコンフィギュレータが載っているブログ記事は、今後何度も何度も利用される。これぞまさに、コンテンツマーケティングの戦略家Jay Baerの言う、”youtility”*だ。力の均衡を量から価値へと戻す。便利で再利用したくなる対話型コンテンツは、今後長期的に配当をもたらす資産のようなものだ。〔*: utility(ユーティリティ, 日常常用物)のuをyouに置き換えた造語。〕

見込み客生成をあせってはいけない

多くのマーケターが、コンテンツマーケティングと見込み客生成(lead generation, リードジェネレーション)を共生的な循環と見なしている。いちばんよくあるパターンは、通常の簡単なコンテンツからプレミアムコンテンツ(premium content, 特別優待コンテンツ)…eブックや報告書、ウェビナーなど…に誘って、そのときにビジターの名前や会社、メールアドレスなどを入手するやり方だ。

しかしそのとき多くのビジターは、“こいつは罠だ!”、と感づく。

まず、プレミアムを謳っているコンテンツが、けっこうしょぼくて、全然プレミアムでないことが多い。短いブログ記事で十分なコンテンツが、大げさなeブックに肥大している。客観的な調査報告であるべきものが、特定製品のプロパガンダに変身している。そんないかがわしいコンテンツを絶対に作っていないところに対しても、粗悪なコンテンツをあまりに多く見慣れているビジターは、ガードを下げてくれない。“これもなんだか怪しげだな”、と思ってしまう。

対話型コンテンツはこの問題を、フリーミアムのようなやり方によって克服できる。ビジターはそのアプリふうのコンテンツを自由に利用できるようにする。自己評価ツールを使ってもよい、計算式やコンフィギュレータも自由に使える。罠のような入力フォームは出現しない。ビジターは、あなたの会社が提供する価値だけを気軽に堪能し、心中に好印象を築く。

そうやって心を惹きつけたら、氏名などの情報提供と引き換えにオプションでコンテンツを“アップグレード”できることを教える。たとえば自己評価ツールの終わりには、その人のスコアに基づいて、さらに個人化されたリコメンデーションをご提供できる、と案内する。その流れが自然で作為臭がなければ、相当高いコンバージョンレートを期待できる。

しかし対話型コンテンツは、典型的な見込み客情報(氏名、メアド、…)以上のものを作り出す。受動的コンテンツの場合、分かるのは、その人が関心を持ってくれたことだけで、あとはフォームに入力してくれた基本的な情報がすべてだ。しかし対話型コンテンツでは、その人の参加の仕方からとても多くのことを学べる。自己評価にどんな答え方をしたか、計算式ではどんなシナリオを試したか、コンフィギュレータではどんな指定や設定を選んだか、等々。

壁の向こうにいる営業の人たちに、コンタクト情報と謎めいた“成約確率”の数字などを投げ与えても、彼らは、そんなもの役に立たないといってゴミ箱に捨てる。しかし対話型コンテンツを使うマーケティングでは、その人に関するもっと豊富な情報が得られる。しかもその多くはフォーム入力ではない。営業はそれらの人間的な情報に関心を持ち、セールストークの緒(いとぐち)にすることもできる。もちろん、一人々々のニーズに合わせた売り込み方が可能だ。ジェダイのマインドトリックのように。

すぐ利用できる対話型コンテンツがクラウド上にある

対話型コンテンツは特注的な開発になりがちで、費用もかさみ、時間もかかり、その構築もメンテナンスも技術的に難しいのが通例だった。

しかし今では次世代型のマーケティングテクノロジ企業というものが存在し…Ceros、ion interactive(うちの会社)、SnapApp、Wishpondなどなど…、技術屋でないマーケターでも、ITの連中に頼まなくても、そして部内にプログラマがいなくても、クラウドから提供されているツールを使ってアプリふうの対話型コンテンツを容易に作ることができる。それらは、単純なFacebookアプリばかりではない。むしろ、高度でレスポンシブなWeb体験を、どんなアプリやデバイスにも提供できる汎用的な仕様のものが多い。

今コンテンツマーケティングは、良いもの、おもしろいものに変わりつつある。対話型コンテンツがコンテンツマーケティングを救い、その良さを取り戻した。消費者を教育し、啓蒙し、そして楽しませる有益な体験として。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


営業マン/ウーマンを最新の情報や資料で武装させるShowpadが$8.5Mを調達

ベルギーとサンフランシスコにオフィスのあるShowpadは、営業の人たちに最新の情報や資料を提供しセールスの成功を助けるモバイルファーストのソフトウェアだ。同社はこのほど、新たに850万ドルの資金を調達した。そのラウンドをリードした投資家はDawn Capital、それに、これまでの投資家Hummingbird Venturesが参加した。

すでに年商450万ドルを稼いで安定している同社がさらに新たな資金を導入したのは、アクセルをさらに踏み込むため。とくに合衆国とヨーロッパで成長を加速するためだ。協同ファウンダでCEOのPieterjan Boutenによると、それには、ロンドン支社の開設や、同社自身の営業とマーケティングの強化、そして前から計画している製品開発のペースを早めること、などが含まれる。

2011年に創業したShowpadは、いわゆるITの(企業用ソフトウェアの)消費者化と呼ばれるトレンドに乗っかっているスタートアップの一つだ。とりわけ、モバイルとタブレットとWebアプリケーションが主役で、営業の役に立つマーケティング情報などをクラウドから提供する。営業は、見込み客を前にして、彼らが関心を持つ話をしなければならないが、その素材を各企業の社内サポートスタッフが調製してShowpadのクラウドにアップロードする。

そのほかの機能として、出張時に便利なオフラインキャッシング機能や、社内スタッフと営業とのコミュニケーションのためのプッシュ通知、資料の使われ方をマーケティング部門が知るための利用分析などがある。

Boutenは、Showpadが解決しようとしている問題について、こう説明する: “B2Bの世界では、営業とマーケティングの効果的な協力関係がないところが多く、毎年数十億ドルもの費用が浪費されている”。具体的には、マーケティングが営業を適切な情報や資料でサポートしない、あるいはサポートするためのシステムがない、ということだ。優秀な営業が個人的に、他社製品比較資料などを自前で揃えることはあるが、それらが全社的な取り組みになっていない。だから、情報不足、資料不足で足を棒にする営業が多い。

“一人々々が自分で資料を探していると、そのために最大で週に7時間は奪われてしまう”、とBoutenは言う。“マーケティングは、営業が何で困っているかを、知ろうとしない。とくに、現場で営業と顧客や見込み客とのあいだに起きることに関して、社内スタッフが無知だ。Showpadは、そういう盲点をなくすことができる”。

そして同社の究極の目標は、“営業サイクルの短縮、商談成立の増加、営業活動の加速”だ。

Showpadの今の顧客は500社以上あり、中小企業だけでなく、さまざまな業種の大企業もいる。それらは、iXeroxやIntel、Schneider、Wyndham、Audiなどだ。同社は、2015年の年商100億ドルを目指している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


図解で分かる”コンテンツSEO” : コンテンツ配信→リンク蓄積→流入増のサイクルを作る

土居です。割と個人的にはほぼ死語だと思っていますが多くの人に都合良く遣われている「コンテンツSEO」なるものについて、皆さんにそれがザックリどういう取り組みであるのかをイメージして頂けるように、とりあえず一般化して図解でまとめました。

アドテック(広告テクノロジ)製品の覇者Googleがユーザ教育のためのマーケティングレッスンGoogle Primerを開始

GoogleがPrimerと名づけたiPhoneアプリをローンチした。Googleの広告を利用する企業に、マーケティングの基礎を…Googleふうにひねって…教えることが目的だ。今はiPhoneだけだが、もうすぐAndroidにも来る。Google PrimerのWebサイトには、Googleが提供するこのミニ・マーケティングレッスンが同社のより大きな企業方針に即している、と説明されている。

引用すると: “企業と顧客を結びつけるGoogleの広告プロダクト(アドテック製品)には、〔その使い方の上手下手によって〕マーケティングのプロと初心者とのギャップを拡大する副作用がある。弊社は、このギャップを修復したい”。

Googleはマーケティングの初心者たちに同社の広告製品の使い方を教えるよりも、Primerによってマーケティングのレッスンを提供することを選んだ。そこでは、マーケティングのケーススタディや、“視野を広く持つ”ことを教える小テストなどが展開される。そのコンテンツは、Googleと各カテゴリーのエキスパートたちによる共作だ。

レッスンのタイトルをいくつか拾ってみると: Search Engine Marketing(検索エンジンマーケティング)、Getting Media Coverage(メディアに取り上げてもらうには)、Content Marketing(コンテンツのマーケティング)、などがある。基礎を迅速に学ぶことが目的なので、各レッスンが5分以内だ。オフラインでも使えるから、信号状態の悪い乗り物の中などでも勉強できる。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

Googleによると、今はまだパイロット段階だが、今後はレッスンのトピックがさらに増える。

またレッスンを‘受講する’ことだけでなく、オプトインのメールにより、学んだことを実際のマーケティング活動に活かすための実例などを知ることができる。この機能には、ほやほやスタートアップの生徒たちをGoogleの広告製品の将来のユーザにするねらいもありそうだ。

アプリのスクリーンショットを見るかぎり、このマーケティングレッスンはきわめて初歩的だ。小テストの問題の中には、“(広告に)ジャーゴンやバズワードを使ってよいか”、というのもある。そう、本当の初心者は、ささいなことでも迷うからね。

Google PrimerはiTunesで無料でダウンロードできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


自社サイトのビジター履歴から見込み客を発掘するAzaleadはコールドコールに終わりを告げる

あなたの会社のWebサイトを、何人の人が訪れて、御社のB2B製品に関する情報を見ているだろうか? これらのビジターたちは、御社の営業にとって貴重な見込み客なのに、だれも彼らを知ろうとしない。そこでフランス生まれのAzaleadは、どこの会社の人が御社のWebサイトを訪れたかを、リアルタイムでアラートする。

CEOのNick Heysは言う、“前にいたソフトウェア会社では、見込み客を増やすことが至上命令だった。コンバージョンレート(成約率)は2%ぐらいで、その2%を得るために毎月3万〜4万ユーロの広告費を投じていた。残る98%については、それが誰であるかすら、調べようとしなかった”。

Heysによると、企業のB2B製品の購買態度はここ数年変わってきた。それまでは営業に直接電話をして、いろんな質問をしていた。でも今では、営業に電話をしてくる人はいない。みんな、自分で調べて決めている。

そこで現状では、多くの潜在顧客が、そのプロダクトについて正しく詳しく知ることなく、買う・買わないを決めている。そこでAzaleadは、営業により多くの見込み客情報を与え、もっと頻繁なウォームコールやメールによるコミュニケーションをさせる。

あなたの会社のWebサイトに統合したAzleadの動作は、Google Analyticsのようなアクセス分析サービスに似ている。統合は、小さなJavaScriptのコードを1行書くだけだ。コードを書くのが面倒な人には、WordPressやDrupalのプラグインも提供される。

Azleadは、ビジターのIPアドレスだけでなく、そのIPアドレスの保有者や関連情報も調べる。その会社の大きさ、売上、電話番号なども分かる。AzleadはSalesforceを統合しているので、ビジターのコンタクト履歴も分かり、営業がそこの誰に売り込むべきか、の見当がつく。

ただし現状では、社名や人名が分かるのはIPアドレスがわかったビジターの20%ぐらいだ。“この率を30%に上げたい”、とHeysは言っている。

今、130社がAzaleadを利用している。料金は営業1名あたり月額60ドルだが、今一社平均の売上(年額)が7500ドルぐらいだ。Azleadのチームは今13名で、資金は自己資金のみ、今後1年間でチームの人数は倍になる、と予想している。Heysは前に、Emailvisionのファウンダだった。フランスの企業なのに、彼自身はイギリス人だ。

そしてもちろん、Azalead自身もAzleadを営業のためにフル活用している。Azaleadは見込み客発掘サービスであり、とくにAzleadのようなSaaSプロダクトの営業にとって便利だ。これを使えば、見込み客からの電話を待つのではなく、営業が自力で見込み客を開拓できる(しかも単なる…手当たりしだいの…コールドコールではない)。“営業の主体性回復だ”、とHeysは言う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


企業のマーケティング目的のメールを最適化するSendwithusが$2.3Mを調達

メールマーケティングのSendwithusが、230万ドルのシード資金の獲得を発表した。Y Combinator出身の同社はこれまでシード資金を三回に分けて受け取っているのだが、その詳細は読者の役に立つ情報でもなさそうなので、ここでは省略しよう。

本社が今年の2月に同社を取り上げたときは、メールの文やタイトルの複数の案をA/Bテストで比較して、もっとも有効なのを決めて使う、といったサービスを提供していた。メールのデリバリそのものは、SendGridやMailgunなどにやってもらう。

協同ファウンダのMatt Harrisは、マーケティング目的のメールが“超退屈な話題”であることを認めるが、どの企業もそれをやっているし、顧客が実際に読むことも多い。しかし、“マーケターの多くはメールを軽視していて、真剣に扱わないことが多い”、とHarrisは言う。でもSendwithusを利用すると、マーケター自身が、デベロッパを経由せずに、自分でメッセージの複数の案をテストできる。また彼によると、大企業ではこの種のメールの事務(管理、作成、自動化…)が非常に粗略になっているので、Sendwithusがそれを完全に代行することもある。

最近Sendwithusは、グループ化〜個人化の機能を導入した。顧客データベースのデータを分類して、たとえば、アクチベーションのメールを受け取ったがまだアクチベートしていない人、などを抽出する。

“これによってユーザ企業は実質的にメールの個人化が簡単にできるようになり、効果を上げている”、とHarrisは言う。

実際に、ユーザ企業の売上はグループ化機能の利用を初めてから(これまでの8か月で)月商が従来の30%増となった。Sendwithusはその間に、2億5000万通のメールの最適化を行っている。

なおシードラウンドをリードしたのはBaseline VenturesのSteve Andersonで、これにSV Angel、Maiden Lane、Garry Tan、Alexis Ohanian、Paul Buchheit、Kevin Hale(Tan、Ohanian、Buchheit、Haleの4名は全員YCのパートナー)、Scott Banisterらが参加した。Sendiwthusの総調達額は260万ドルになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


開始4ヶ月半で50万PV達成!ソウルドアウト「LISKUL」のオウンドメディア運営術

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