Samsung、Galaxy S4ゴールドエディションを(たんたんと)発表

当然出てくるはずだった。ふつうに書けば当たり前すぎる記事になるので、ぜひともiPhone 5sには触れずに本稿を仕上げてみようと思う。

タイトルにある通り、SamsungがGalaxy S4のゴールドエディションをアナウンスした。2種類が用意されていて、ひとつはGold Pinkで、もうひとつがGold Brownだ。フラッグシップ機であるS4のコスメティック・アップデートであるようだ。

と、早速で申し訳ないが、試みは放棄させて欲しい。iPhone 5sの話に触れずにおくというのは、むしろ変な話でもあろう。

Samsungのゴールドエディションは、iPhone 5sのリリース(ゴールド版も同時にリリースされた)から2週間後にアナウンスされたことになる。どうやらiPhone 5sのゴールド版は、Appleの想像以上に人気を集めているとのこと。この動きに乗りたいと考えるのは当然のことと言えるだろう。

但し、今回のゴールドエディションの発表が、5sゴールド版の人気をみてのものだというわけではなさそうだ。発売からわずか2週間のうちに、新しいシリーズをリリースするのは不可能であるように思えるからだ。いかに勢いのあるSamsungであっても、それは不可能なことだろう。ただ、ゴール版5sの噂が出た時点で、疑いを持っていたAppleファンボーイたち以上に、状況を正しく予測していたということはあり得る。ゴールド版が間違いなく登場してくるとみて、準備を進めていたのかもしれない。それならば、時間は十分にあったことになる。

取り敢えずのところ、このSamsung版ゴールドエディションはアラブ首長国連邦においてのみ投入されるのだそうだ。The Vergeの記事にもあるように、アラブ首長国連邦といえば、Nokiaもゴールドモデルを投入していた地域だ。Samsungのゴールドモデルが別地域でも扱われることになるのかどうかはまだ情報が入っていない。もちろんAppleのiPhone 5sの動向などを大いに参考にしつつ、今後の展開を考えていくことになるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H)


Amazonのタブレットはエンタプライズ(中~大企業)の大量導入をねらう…最新のKindle HDとHDXにその兆候を見る

AmazonのAndroidタブレットKindleのOSは、Amazon自身がちょっといじったバージョンのAndroid(通称Fire OS)を使用しているが、そのせいで最近はますます、消費者という名の大きな木馬の中にエンタプライズの恰好をしたギリシア人の大軍がいる、という風情になってきた。Fire HDとHDXには”Mojito”が載っている、それはFire OSのいわばv.3.0で、いくつかの重要なエンタプライズ向け機能が予定されている。

いくつか挙げてみると、エンタプライズ用メール、VPNクライアントを内蔵、ワイヤレス印刷、Office互換のOAツールセットをプレインストール、ハードウェアレベルでのデータ暗号化、認証の改良、SilkによるセキュアなWeb閲覧、そしてきわめつけは、各種の広く使われているモバイルデバイス管理サービスをネイティブAPIからサポート。

エンタプライズ(中~大企業)にとってKindleの魅力は、まず、コストだ。Amazonの元々安いタブレットを全社員向けに導入するとなると、一人当たりの費用はiPadを大幅に下回る。しかも単に安いだけでなくAmazonは、Whispercastのようなサービスを提供してユーザの下支えをする。このサービスは、自社独自でMDMを導入していない企業向けの無料のネイティブのMDMソリューションだ。Fire OSの今回のアップデート(そして上述の機能が実装されるv.3.1)は、Goodのようなプロバイダによりエンタプライズモバイルデバイスプロビジョニングネットワーク(enterprise mobile device provisioning network)をすでに構築している企業に、新たなITインフラのための大きな支出を必要とせずに、容易に入り込んでいける。

さらにこれらのタブレットには、新たにMayday Button(メイデイボタン、お助けボタン)というものがある。HDXのオーナーは、このボタンでAmazonのテクニカルアドバイザーをリモートで直ちに呼び出せる。しかもサポート担当者はライブのビデオ画面に現れるから、まさに一対一でお世話していただけるのだ。

Maydayは、一見、消費者向けだが、エンタプライズユーザにとってもありがたい機能だ。企業としては、社員にHDXを持たせておけば、社内的なITサポートや教育訓練は不要になり、Amazonにおまかせ、となる。社員個人々々のタブレットの使い方を、社内ITで面倒見るなんて、あまりにもたいへんである。

Amazonはまず、タブレットが安いということでBYODの成功に近い位置につけている。背後には消費者向けコンテンツの強力なエコシステムがあり、また、新たにエンタプライズオンリーの付加価値(上述)も構築している。Amazonはタブレットで、企業と教育分野をねらっていることが、今回ますます明らかになってきた。買い手であるエンタプライズは、そのようなAmazonの売り込みに対して、どんな態度に出るだろうか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイル向けWebサイトを数分で作れるStrikinglyが東南アジア市場開拓へ

モバイルWebサイトビルダーStrikinglyは、同社がY Combinatorの2013年冬のクラスにいたとき本誌も取り上げたが、今では東南アジア市場に力を入れている。同地域は今急速に、スマートフォンの普及が進んでいるからだ。

Strikinglyを利用すると、Web開発の経験のほとんどない人でも、モバイル対応のWebサイトをほんの数分で作れる。本誌が同社を最初に取り上げたのは2月だが、それ以降、ダッシュボードのデザインを変えたり、テンプレートやカスタム化オプションを増やしたり、サブドメインを有効にしてSEOを改良したりしている。また同社のアプリストアにあるプロダクトを使って、ユーザは自分のサイトにFacebookSoundCloudGoogle MapsTwitterなどを統合できる。

Strikinglyはこれまで、合衆国と日本の市場に注力してきたが、協同ファウンダでCEOのDavid Haisha Chenによると、最近ではシンガポールやフィリピン、マレーシアなどでスタートアップの市場が急速に伸びている。同社のシンガポール担当CHO(Chief Happiness Officer)Angela Ognevが、Strikinglyの主力的なマーケティング手段である毎月のライブミートアップをこれらの地域で行っていく。ミートアップは同社の中核的なユーザベースである起業家たちと求職者たちをネットワーキングし、また今後の共有~口コミによりサインアップを増やす。

Chenは曰く、“合衆国にいたときもユーザのミートアップをやったが、それほど力を入れなかった。でもだんだん分かってきたのは、いろんなイベントでユーザの周囲360度にタッチポイントを構築して、コンスタントにユーザを育成することが重要なんだ”。ユーザの多くは自分のビジネスのためにサイトを作ってメンテナンスするが、この、モバイル用バレンタインデーラブレターの例にも見られるように、個人利用もかなりある。

Strikinglyの東南アジアのユーザと、合衆国や日本のユーザとの大きな違いは、彼らはいきなり初めて、モバイル用サイトを作ること。合衆国や日本のように、デスクトップなどほかのプラットホーム向けに作ったサイトをモバイル化するニーズは少ない。

“合衆国ではWordPressのようなツールがよく知られているし、友だちに自分のWebサイトを作ってもらえることも多い。しかし東南アジアでは、まだそこまで行ってない。ユースケースは、どちらも同じだけど”、とCjenは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


レストラン順番待ちモバイルサービスの「NoWait」、消費者向けアプリを公開

ペンシルベニア州ピッツバーグのレストラン順番待ちサービス、NoWaitは、ちょうど1年前にシリーズAラウンドで200万ドルを調達したが、このたび初の消費者向け商品として、レストラン利用者のためのiOSアプリを公開した。この新しいアプリは、近くのレストランの一覧を待ち時間と距離と共に表示し、その場で待ち行列に加わることができる。

到着前に仮想的な「列に並ぶ」この機能は、OpenTable等によるオンライン予約を提供していないレストランでも利用できる。NoWaitアプリを使うと、利用者はサポートされているレストランの一覧を眺め、混みぐあいを見ながら、自分たちの人数を入力して座席を確保できる。

当初、アプリはピッツバーグ周辺のみをサポートするが、2014年1月には全米で利用できるようになるという。わずか数ヶ月後だ。

NoWaitの市場は競争が激しく、OpenTableNoshListLivebookingsTimeviewDinerConnectionWaitList ManagerTurnStarTable’s ReadyBuzzTable、その他多くのサービスが様々なエンジェルの出資を受けてレストラン顧客管理市場に挑戦している。しかし、NoWaitの提案する価値は、現在レストランで主流の「ホッケー・パック」ブザーを置き換えることだけではない。これは座席管理をモバイルにするだけでなく、たとえ現地にいなくてもビジネスオーナーがレストランの経営状態を見られるようにするサービスだ。

同社はシリーズAラウンドの時点で、顧客としてTexas Roadhouse、Red Robin、TGI Fridayなど大物の名前を挙げていた。Red Robinはすでに参加を取り止めたが、Texas RoadhouseはNoWaitの利用を拡大中であり、TGI Fridayも一部フランチャイズで利用している。さらに、Chili’s、Buffalo Wild Wings(フランチャイズ)、Hal Smithレストラングループ(Red Rock Canyon、Mama Roja、Charleston’s Restaurant、Mahogany Prime Steakhouse、Toby Keith’s I Love this Bar and Grillを含む)などの大型顧客とも契約を交わした。

現在NoWaitには、同社のフロアマップ・アプリを使ってテーブルと待ち行列を管理しているレストラン3500店がある。例えばIron Chef Jose GarcesのVillage WhiskeyやラスベガスにあるHubert KellerのBurger Barがそうだ。全体では12を越える全米レストランチェーンと契約している。

現在までにNoWaitは、延べ1900万人以上のレストラン客に利用されている。昨年8月の400万人から大幅アップだ。また同社は、現在毎月200万人以上に座席を提供しており、年内には300万人に達する見込みだと言っている。比較すると2013年1月にこの数字は70万人だった。ちなみに、レストラン予約の巨人、OpenTable は、現在世界2万8000店のレストランで毎月1200万人以上の座席を扱っている。

待ち行列200組以下のレストランは、無料でアプリを使えるが、それ以上になると、NoWaitのプレミアプライシングプランを購入する必要がある。料金は月額59ドルからで、文字ベースのマーケティング、メッセージのカスタマイズをはじめ、フロアマップ、複数デバイスの同期、日々のアナリティックメール等の機能が加わる。

新しい消費者向けアプリは、先週ベータテストを終え現在はピッツバーグ全域で利用可能、他の地域も近くサポートされる。

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(翻訳:Nob Takahashi)


LineにVineのような短篇ビデオ機能が加わる, 添付だけでなくビデオによる起呼も可能

世界最大のモバイルメッセージングアプリが、独自のやり方でソーシャル化を着々と進めている。今日現れたその新たな証拠は、NHN Japan CorporationLine、この、最新データでは登録ユーザ数約2億にもなるアプリの、iPhoneバージョンの最新アップデートv3.9.0に、また新たなソーシャル機能が加わったことだ。Android用のアプリにもそれは今後加わる。

Snap Movieと呼ばれるその新機能は、Vine的な短篇ビデオの共有を可能にする。これでLineのユーザは、このソーシャルで楽しい遊び場を去ることなく、そこに居たままで、お互いに新しい方法でコミュニケーションできる。

つまり、Lineの説明によると:

LINEのユーザは、自分のオリジナルなビデオクリップにBGMを付けて共有するという、世界的なトレンドに参加できる。

TwitterのVineと同じく、Snap MovieもLineのiPhoneユーザが画面上で指を下にスワイプするだけでビデオを録画できる。Vineの6秒という制限に対し、LineのSnap Movieは4秒から10秒までのビデオを共有できる。

Lineのビデオでは、BGMも付けられる。音楽でなく、ビデオと共に録音した音声でもよい。ビデオのポストは、Lineのチャットルームで個人またはグループ宛に行う。Lineの自分のホームにポストしたり、一度Lineにポストしたビデオを自分の携帯に保存することもできる。

下のは、私がこの機能で試し撮りしたビデオで、BGM(‘Where is my cookie’)を付けてコミカルな効果を演出している。

Line iPhoneアプリのv3.9.0アップデートは、ビデオによる起呼も可能だ。ライバルのWeChatやViberにはすでにあるし、しかもApple自身の FaceTime iMessageも今回オーディオをサポートした。


 
Line iPhoneアプリの新機能としてほかに、写真のアルバムをグループのコラボレーションで作る機能がある。またLine Homeのポストにはプライバシーのレベルを設定できる。そして、ブロックリストや隠しリストからユーザを削除できる。iOS 7のサポートも加わった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iPhone 5sおよび5c、発売3日で全iPhone中1.5%を占めるまでの急成長。中でも5sが絶好調

AppleのiOS 7は、かなりの勢いで広がりつつあるようだ。Mixpanelのレポートによると、モバイルサイトおよびアプリケーションへのトラフィックベースでは、既にiOS 6を凌駕しているところもあるのだそうだ。新しいOSの普及速度もさることながら、ハードウェアも急速に普及しつつある。Localyticsの調査によると、iPhone 5sも5cも非常によく売れているようだ。発売後3日もたたないうちに、アメリカにおける全iPhoneのうちの1.36%を占めるまでになったようだ。

Localyticsの調査は、iPhone 5sおよび5cの発売日である9月20日から、日曜日である9月22日の午後8時(ET)までの期間、アメリカにおける2000万台のiPhoneを対象に行なったものだ。ちなみに現行のiPad(第4世代およびiPad mini)が発売された時は、発売後1ヵ月たった時点で、全iPadトラフィックの4%を占めるのみだった。

調査ではキャリア毎のiPhone率についても調査している。中ではAT&Tの割合が最も高くなっている。AT&Tでは、5sと5cをあわせて全体の0.67%となっている。

尚、iPhone 5sが大いに在庫不足状態になっているという話からも想定されるように、Localyticsの調査の中でも、米国内iPhoneの中で5sが占める割合は1.05%となっており、5cは0.31%となっているようだ。Twitterなどのソーシャルメディアでも5sの需要が高く、それによって品薄状態になっているということが言われている。イギリスにおいても、コヴェント・ガーデンのAppleストア店員が、土曜日段階で5sは早々に売り切れ、そして5cの方はまだ在庫が残っていると話をしていた。

5sに関しては供給が追い付いていないということもあるのだろうが、世界中で売り切れが続出しているというのは、ともかく需要があまりに大きいことを意味しているのだろう。今回集めているデータはごく初期の販売動向を示すだけのものであり、表面的なデータを見ているだけであるかもしれないが、取り敢えずここからは5cの販売が伸びていないらしいことがわかる。但し、価格を抑えた5cが、従来とは違った層を狙ったものであることも考慮しておいて良いかもしれない。すなわち登場してすぐに端末を手に入れに走る人々とは異なる層をターゲットにしているという見方もあるわけだ。

Appleのプレスリリースでも好調な売上状況と、5cに対する5sの優勢が伝えられている。

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(翻訳:Maeda, H)


BlackBerry、47億ドルでFairfax Capitalへ身売りか―最後のせめぎ合い続く

今日(米国時間9/23)、BlackBerryは発行済株式を1株あたり9ドルで買い戻すと発表した。総額は47億ドル程度になる。9ドルという価格は現在の株価8.23ドルをわずかに上回るレベルだ。自社株買戻のニュースを受けて現在市場での取引は中断している。

BlackBerryの株価は今日だけで5%も下落した。同社の株をすでに10%保有しているFairfax Financialも9ドルでの株式買取を申し出ている。BlackBerryの取締役会はこの取引に賛成し、基本合意書に署名した。これで一件落着かと思われたが、そうではなかった。

取締役会は「Fairfaxが提示したものより良い条件のオファーを今後さらに求めていく」という意向を発表した。一方、FairfaxはBank ofAmerica、Merrill Lynch、BMO Capitalにこの買収の原資を引き続き求めていくと発表した。もしBlackBerryがFairfaxとの基本合意を破棄した場合、1株あたり0.30ドルの違約金が発生する。

最近の四半期決算によれば、BlackBerryはキャッシュ類を28億ドル保有している。これに知的財産を加えれば、残余の企業価値はごく小さい。9ドルというのは直近の終値に比べてプレミアムは10%以下だ。これでは株を手放す気にならない投資家もいることだろう。

Fairfaxは勇敢にもBlackBerryを買収しても「解体して切り売りはしない」と明言している。Fairfaxは「非公開企業にしたうえで優れたエンタープライズ向け製品に特化した企業として再建する長期的な戦略を建てる」としている。

Fairfaxによる買収の成否にかかわらず、最近のDellと同様、BlackBerryが公開IT企業が非公開化する例に加わることは間違いないようだ。

画像: Honou

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Apple、iPhone 5sとiPhone 5cの先週末の合計販売台数は900万以上と発表―iPhone 5の500万台を大きく上回る

Appleは先ほどプレスリリースを発表し、先週末に新モデルのiPhone 5cとiPhone 5sを合わせて900万台販売したと述べた。Appleはこれまで同じく、モデル別の販売数内訳は発表しなかったが、他の情報から推測すると、ハイエンド・モデルのiPhone 5sの人気の方が5cより高かったようだ。新モデル発表の週末の売上としては昨年のiPhone 5の500万台を大きく上回る新記録となる。

iPhone 5sが発売開始後すぐに売り切れたという報道が世界中から届いた。現在Apple Storeのウェブサイトでは5sの発送予定日が「10月」という漠然としたものになっている。しかし5cは世界中の大部分のオンラインストアで在庫があり、24時間以内に発送可能だ。

アナリストは最初の週末のセールスを合計500万台から800万台程度と予測していた。KGIのMing-Chi Kuoは安価なiPhone 5cの方が売れると予測した。5sが売り切れ状態のためKuoの予測は結局当たるかもしれないが、 Localyticsのデータからはやはり5sの方が売れていることが示唆される。

Appleはまた先週発表されたiOS 7を、現在すでに2億台のデバイスが搭載していると発表した。これは史上最速のOSアップデートだ。デベロッパーや調査会社から当初発表された「アップデートは急速」という予測を裏付けるものだ。Appleによれば、iOS 7と同時に発表された新しい音楽ストリーミング・サービスのiTunes Radioは先週末だけで1100万人のユーザーを獲得したという。アメリカ国内のみのサービスであることを考えると驚異的な数字といえるだろう。Pandoraが2億人の登録ユーザーを得るまでに6年かかっている。

なおiPhone 5は当初、世界で9カ国で発表されたが、iPhone 5sと5cは旺盛な需要が見込まれる中国を含む11カ国で同時にローンチされた。中国では iPhone 5の場合、発表直後の週末で200万台売れている。今回も中国での販売数はかなりの割合を占めているはずだ。.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


あなたが寝ているとき恋人や配偶者はiPhone 5s上の秘密情報を盗み見できる…指に鍵はかけられない

パスワードはまだ要るね。iPhone 5sの指紋セキュリティシステムTouch IDはスマートフォンをあなたの指でアンロックするのだが、しかしそれは、本人が寝ているときの指でもよい。だから嫉妬深い恋人は、あなたが眠ってるときに、あなたの親指をあなたのiPhoneに押し付けて、その中のテキストや通話履歴、メールなどなどを全部読んでしまえる。

Appleは、死体の指はだめだ、と確認している。クロロフォルムを嗅がせるのはよいかも知れないが、外国のスパイが首相の親指を切り落としてそのファイルにアクセスしようとしても、だめだ。また指紋はAppleのサーバに保存されず、A7プロセッサの“セキュアな領域”に保存されるので、ハッカーやほかのアプリからはアクセスできない。

AppleはTouch IDセキュリティシステムをなるべく使いやすくするために努力したので、5sは猫でもアンロックできるし、足のつま先でも、あるいはあなたのあそこでも、できる…事前に登録してあれば。でも残念なことに、Touch IDにそのオーナーが亡くなったことを教える方法はない。

気をつけるべきは、ここからだ。ある晩飲みすぎて泥酔して前後不覚で寝てしまったとき、起きてみたら弟があなたの元XX全員にメッセージを送っていた。Facebookのプロフィールをクリエイティブに書き換えていた。ということがありえる。いちばん困るのは、弟ではなくあなたの重要な他者(significant other, 配偶者, 恋人, 親, 上司など)が、睡眠中のあなたの指を悪用したときだ。

寝てる間(あいだ)にボーイフレンドやガールフレンドに携帯の中身を見られた、という話は昔からよくある。浮気がばれてしまった…、でもそういうのは、パスワードで防げるだろう。

しかしTouch IDは、睡眠に弱い。

どの指で登録したか分かっていれば、寝ている人のその指をiPhoneに押し付けると、たちまちアンロックされる。

ひとに知られたくない個人的情報やデータを、スマートフォンに記録しないようにしよう。それが無理なら、指紋を削除して、パスワードによるロックに切り替えよう。そうすれば、寝てるあいだに自分の指を悪用される心配はなくなる。

そもそも、どんなパスワードも安全でないし、便利でもない、という過去の経験と反省から指紋方式は生まれたのだが、実際には指紋も顔認識も完全に安全ではない。今日のわれわれのデジタル生活に、完全なセキュリティはない。そのリスクと不便に堪えながら生きるしかない。落書きアーチストのBanksyが書いた、下の短詩のように:

愛の詩

見つめ合う瞳と
甘いキッスのかなたに
さまよい出た魂は
息を飲むような光景を見る

安らかな熟睡から
ほほえみと共に目覚めると
あなたは朝の光を浴びながら
静かに読みふけっている
私の携帯のすべてのメッセージを

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Gecko―モノのインターネットへの小さな一歩、スマートフォンにとって大きな跳躍

「モノのインターネット(Internet of Things)」が水平線上に姿を現してきた。われわれが使用するあらゆるデバイスがすべてインターネットに接続し、デバイス同士でコミュニケーションができるという未来的コンセプトが実現段階に入っている。

とはいえ、モノのインターネットが本当にやってくるまでにはまだ少々待たなくてはならないのも事実だ。そこでとりあえずGeckoはいかがだろう? このIndiegogoプロジェクトは小さなガジェットをスマートフォンに接続することでモノのインターネットの実現に一歩近づこうとする面白い試みだ。

Geckoは加速度センサーを内蔵し、BLE〔低エネルギーBluetooth〕でスマートフォンと通信するデバイスだ。Geckoにはジェスチャー機能が内蔵されており、リモートでスマートフォンを操作することができる。また逆にスマートフォンからデバイスをコントロールすることもできる。

Geckoの接続機能は対象物に内蔵されているわけではなく、デバイスに対象物に装着することによってもたらされる。たとえば装着した対象物が動かされるとGeckoの内蔵加速度センサーがそれをキャッチし、BLE経由でスマートフォンに情報が送られる。するとスマートフォンのGeckoアプリが情報を解釈して特定の動作が実行されるなどだ。

GeckoにはTI CC2541システム・オン・チップ、取り外し可能なボタン型電池(使用条件によるが最大数年もつという)の他にアラートを発するためのブザーとLEDライトが内蔵されている。.

Geckoをカメラ(現在Canon製品の一部をサポート)に取り付けてスマートフォンをワイヤレス・リモコンとして撮影したり、逆にポケットに入れたGeckoをバッグの中のスマートフォンの音楽再生のリモコンにする、などがシンプルな応用ケースとして挙げられている。 カメラのリモコンとして利用する場合、付属のアプリで連続撮影はインターバル撮影などの設定ができる。

Geckoが認識可能なジェスチャーは、右あるいは左に傾ける、1度振る、2度振る、の4種類だ。

一方、Geckoはモニタリング・デバイスとしても利用可能だ。ドアに取り付けておけば、開閉のたびにスマートフォンに通知が行く。 薬のケースに取り付けておけば、留守の間にママが薬を飲み忘れていないかチェックできる。ペットや小さい子供に装着すれば30メーター程度の半径から出ていくと同時にスマートフォンがアラートを表示する。

このプロジェクトは最近Indiegogoに登録されたばかりで、締め切りまであと40日あり、目標額は5万ドルだ。デバイスの完成度は高く、時間は十分ある。ウォズことスティーブ・ウォズニアックに好意的に評価されたことも追い風だ。

われわれが紹介してきたモノのインターネット系のガジェットにはSamsungのTecTilesNestの学習するサーモスタット、スマート錠前のLockitronなどがある。

Geckoプロジェクトに興味がある読者はIndiegogoのサイトを訪問するとよい。出資額は20ドルからいろいろ。

〔日本版〕サポートされるスマートフォン、タブレットは、Bluetooth 4.0サポートのiOSデバイス(iPhone 4S、iPhone 5、iPad3代目、iPad mini)、Android 4.3とBluetooth 4.0をサポートするAndroidデバイス各種。Samsung Galaxy S4とNexus 7タブレットで動作確認ずみ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)</P


速報:iOS 7のアップデート率は予想を上回るハイペース―初日で35%を記録

Appleは画期的な新OS、iOS 7を昨日(米国時間3/18)東部標準時で午後1時ころ公開した。アクセスの殺到によるサーバーのエラーで当初かなり待たされるユーザーも多かったが、結局驚くべき数のアップデートが実行されたようだ。

われわれは各種の調査をできるだけ広くあたってiOS 7の公開開始から24時間のアップデート率の推測を試みた。どうやらiOS 7へのアップデートはきわめて急速に行われつつあるようだ。Chitikaによれば、iOS 7デバイスは今や北アメリカのトラフィックの18%以上を占めるという。これはiOS 6の初日のアップデート率を上回る。この調査はアメリカとカナダのデバイスによる3億ページビューをモニタしており、iOS 6のアップデートの初日のトラフィックのシェアに比べて、今回のiOS 7の場合は3%ポイント上回っているという。

モバイル・ウェブ・アナリティクスのMixpanelはiOS 7のシェアの変化をリアルタイムで観察し、同社のサービスにアクセスするユーザーのiOSデバイスのうちiOS 7のシェアが最初の24時間で35%に達したと発表した。Mixpanelによると、多くのユーザーが公開直後にアップデートを行った(ローンチ後10時間以内に22%)という。Mixpanelは今後24時間以内にiOS 7のトラフィックがiOS 6を追い越すものと予測している。これに対してAndroidではJelly Bean(の全バージョン)が、公開後450日も経つのに、まだ57%しか普及していない。

モバイルとタブレットの最適化ソリューションを提供するOnswipeもプラットフォーム別のシェアのモニタしており、カバー範囲には100万のユニークなiOSデバイスが含まれる。この調査によると、すでに31.27%のデバイスにすでにiOS7%が搭載されている。 iPhoneが34.04%、iPadが26.12%とiPhoneのアップデート率がわずかに上回っている。

私の取材に対して、OnswipeのCEO、Jason BaptisteはiOS 7について「これほどアップデート率が高い理由は、いわば新型のデバイスを無料で入手できる(ほど大幅なアップデートだった)からだろう」と語った。【中略】

結局、インターフェイスデザインの一新をはじめとする大胆な改良がiOS 7のアップデート率を鈍らせることはまったくなかった。そうなるかもしれないという予測は杞憂に終わったといえる。まだ1日目を終えたばかりだが、すでにトレンドは明白だ。

(Matthew Panzarinoが協力した)

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


もしものときのため、iPhone 5sのTouch IDにペットの「指紋」も登録しておこう

上のビデオでおわかりのように、iPhone 5sに搭載された指紋センサーは「人間限定」ではないようだ。猫を某所より調達し、そして「ペットの指紋もTouch IDに登録することができるのではないか」という仮説を、実際に試してみたという次第だ。

ちなみに、確かに猫の手でもロック解除することができたが、人間の指で行う場合に比べて、エラーになる頻度は高かった。まあそれでも正しい場所に乗せることができれば、きちんと繰り返し解除することができた。実のところ猫にも人間同様、個々に異なる「指紋」のようなものがあるそうなのだ。確かにそれを裏付けるように、ロック解除用に登録した足以外の足ではロックを解除することができなかった。すなわち、「猫にでも解除できる不安定なデバイス」というわけではなく、セキュリティ機能はきちんと機能しているのだ。

このビデオを見て、いろいろとセキュリティ関連が気になるという人のために実験をしてみた。すなわちロック解除用に指紋ではなく、掌底部の掌紋を登録してみたりもした。あるいは手首付近をセンサーに押し付けて登録を強行してみたりもした。いずれの場合もきちんと登録でき、iPhoneをアンロックすることができた。但し、登録したのと逆側の手の同じような部分をセンサーに押し付けても、アンロックすることはできなかった。

ZDNetは、istouchidhackedyet.comが「偽の指紋によってバイオ認証をかいくぐった人に与える賞金のクラウドファウンディング」を行っているという記事を掲載していた。ここで報告している「猫の手認証」や、「掌底認証」は、そうした類の「ハック」では全くない。iPhone 5sによる「指紋」の定義が、一般よりも少々広めであるということを意味するに過ぎない。自分にもしものことがあったとき、ペットに5sの面倒を見てもらいたいと思うのなら、ぜひとも登録可能な5つのアカウントのうちのひとつに、ペットの「指紋」を登録しておくと良いだろう。

本稿を作成するにあたって、TechCrunchのNatasha Lomasに大いに協力してもらった。

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(翻訳:Maeda, H)


AppleがiOS 7を一般公開―次の注目はユーザーのアップデート率

映画「イージー・ライダー」ではないが「エンジンをかけてハイウェイをぶっとばす」ときがやってきた。いや、つまり先ほどAppleから画期的な新OS、iOS 7が公開されたところだ。iPhone 4以降、iPad 2以降、iPad mini、第5世代のiPod touchにインストールが可能だ。

ここで大きな注目が集まっているのは、ユーザーがiOS 7にアップデートする速度だ。これほど大幅ではないOSのマイナー・アップデートの場合、ユーザーの移行は非常に急速だった。

Chitikaの調査によれば、iOS 6.1、6.12はどちらもアメリカ、カナダで非常に急速な移行率を示した。また世界的にみてもこれまでAppleのiOSデバイスのユーザーが新OSをインストールするスピードは速かったが、iOS 7の場合はいろいろな面で過去のOSアップデートとは事情が異なる。

iOS 7ではほとんどすべてが変えられた。まずルック&フィールが根本的に変化した。ナビゲーションから各種機能まですべてが改良の対象になっている。私も以前の記事で指摘したが、ほとんどの変化は実際に改良になっているものの、ユーザーがiOS 7に慣れるには少々時間がかかるだろう。

アップデートをスタートするには設定メニューで一般 >ソフトウェア・アップデートを開くか iTunesをインストールしたパソコンに接続する。 Appleのサーバーには膨大な負荷がかかることが予想されるので、ダウンロードが始まるまでに少々時間がかかるかもしれない。エラーがあっても根気よく再試行を続けること。

AppleがiOSをアップデートするつど、ユーザーの移行カーブは注目されてきたが、今回は特に強い関心が注がれている。テクノロジーに強くない友だちや親類を持っている人は、iOS7の変化に驚いて助言を求める電話がひんぱんにかかってくる覚悟をしておいたほうがいい。iOSのユーザビリティは今回大きく向上しているので、当初の驚きがすぎれば大きな問題はないだろう。またAppleがiBookstoreで公開しているアップデートのガイドを教えてやってもよい。

われわれはiOS 7の移行率についていつもの情報源が発表を行うのを待っている。情報が入り次第アップデートしていく。

〔日本版〕Engadget Japanのアップル iOS 7提供開始。iPhone 4 / iPad 2以降とiPad mini、iPod touch(5代目)対応も参照

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GoogleもiOS版Chromeをアップデート―リンクからYouTubeなどのネーティブ・アプリが立ち上がる

今日のiOS版Chromeのアップデートではいくつか重要な機能の追加があった。

音声検索jに関するかぎり、Googleは依然としてライバルに大差をつけてトップを走っているが、今回さらに代名詞の解析という新たな人工知能レイヤーが追加された。Googleはこの機能を数ヶ月前に発表し、ただちにデスクトップとAndroid版に実装している。 たとえば、「アメリカの大統領は誰か?」と質問した後で次の質問をするときには「バラク・オバマ」といちいちフルネームを言わなくても「彼は何歳か?」のように表現することができる。

これはこれで便利な機能だが、ユーザーにとってずっと重要なアップデートは、ワンクリックで各種Googleアプリを呼び出すことができるようになったことだろう(ユーザーが複数のGoogleアカウントを持っている場合、それらをChromeに登録しておけば、アカウントを自由に選択できる)。

YouTube、Google Maps、Gmail、Google Drive、Google+などのGoogleのサービスへのリンクをChromeで開くと自動的に対応するGoogleのネーティブ・アプリが立ち上がる(インストールされている場合)。ユーザーはまたChromeの「設定」メニューからリンクの種類ごとに開くアプリを選択することができる。

他の多くのアプリと歩調を合わせて」、GoogleもまたChromeのデザインを簡素でフラットなiOS 7の新デザインにマッチするものとした。ただしChromeは以前からそっけないほどシンプルなデザインだったため、その違いは一見しては大きくない。また変更を受けた要素も比較的少ないようだ。

Chromeの新バージョンはApp Storeのこちらからインストールできる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


なしくずし的に進む企業の脱PC→モバイル化: スプレッドシートコラボレーションのSmartsheetもAndroidアプリを

SaaSを提供しているサイトがAndroidアプリも出す、という例が増えている。モバイルアプリは依然としてiPhoneが支配的だが、モバイルへのシフトという世の中の流れはSmartsheetのような企業にも、モバイル化の拡大努力を否応なく強いている。

Smartsheetはエンタプライズ向けのコラボレーション型スプレッドシートをSaaSとして提供している。その同社が今日(米国時間9/17)、二つの理由により、初のAndroidアプリをローンチした。顧客の半数以上が同社のサービスにモバイルデバイスからアクセスしていることと、今ではアプリが重要な経営資源だからだ。

SmartsheetのCEOで社長のMark Maderによると、今では新規顧客の約50%がiPhoneやiPadで30日間無料の試用サービスをトライしたあとに登録している。そのコンバージョンレート(顧客化率)は、Webサイトの試用サービスでSmartsheetを知った人たちの3倍である。

SmartsheetのAndroidアプリは、リードオンリーではなく実際に仕事ができる。スプレッドシートのルック&フィールやコラボレーション機能はWebと同じで、ガントチャートやカレンダーなどの管理ツールもある。

しかし、ビジネスアプリケーションのモバイル化は、Smartsheetが初めてではない。2010年以降は、Zendeskなどの企業数社がAndroidアプリを提供している。ユーザが十分納得するような豊富な機能性を盛り込んでAndroidアプリを提供しても、もはやその一社だけの強力な差別化要因にはならない。

Mhelpdeskも、協同ファウンダのRyan ShankがTwitterで言ってるところによれば、ユーザの半分はAndroidからだ。彼によると、Mhelpdeskは修理や機器据え付けなど現場の技術者を支援するサービスなので、安いAndroidタブレットの利用が好まれているそうだ。このような、企業におけるAndroidの浸透はStrategy Analytics社の調査結果も示している。とくにAndroidタブレットは、安いことに加えてセキュリティが良くなっているので企業の採用が増えているという。また、個人でAndroidタブレットを買う人も増えていて、その多くが職場にも持ち込まれている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOS 7の一般公開を控えて、旧バージョンiOSデバイスに旧バージョン向けアプリのインストールが可能になっている

iOS 7はAppleが2007年にこのOSを発表して以来おそらくもっとも大幅なバージョンアップとなる。これほど大きなデザインの変化となればAppleにとってもユーザーに混乱や不便をもたらすリスクがある。Appleはこれに対処すべく、AppStoreに新たな機能を追加した。

アクセスしたデバイスに搭載されたiOSではアプリの最新バージョンが動作しない場合、動作する最新のバージョンをインストールすることが選択できるようになる。この新機能はあるRedditユーザーが発見し、The Vergeに記事が掲載された。このユーザーは第2世代のiPod TouchにInstagramをインストールしようとして変化に気づいたという。

iOS 7は9月18日以降、大半のiOSデバイスにダウンロードされる予定だ。しかしiPhone 3GSや最初のiPadにはiOS 7はインストールできない。これにともなってiOS7にアップデートできなかったデバイスのアプリについては互換性の問題が起きることが予想された。またiOS 7にアップデート可能な新しいiOSデバイスのユーザーの中にも新OSのデザインを嫌うなどの理由でアップデートを行わないものがあるだろう。Appleはこうしたユーザーが混乱しないように対策する必要があった。

つまりジョニー・アイブのフラットデザインが嫌いだなどの理由でiOS 7にアップデートしなくても、少なくとも当面は、インストールできるアプリが一気に減るというような目には合わずにすむというわけだ。

「作動する最新のアプリ」をダウンロードできる機能は、ユーザーだけでなくデベロッパーにもありがたい。デベロッパーもiOS 7向けのアプリがそれ以前のiOSでは正常に作動しないという問題に悩まされずにすむ。後方互換性を考慮せずにiOS7の機能を生かしたバージョンアップができるわけだ(ただしこの場合はiOS 7向けバージョンと以前のiOS向けバージョンの両方をメンテナンスするという負担が加わるわけだが)。

私もiOS 6.0.1のiPad miniでテストしてみた。iOS 6.1以降を必要とするWeatherbugアプリをインストールしようとすると下のスクリーンショットのようなメッセージが表示された。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


モバツイ開発者のえふしん氏が新アプリ「ShopCard.me」をローンチ – 友達同士で店舗情報をカード形式で交換

藤川真一(通称えふしん)氏は2007年、まだ日本でiPhoneが発売されていなかった時代にフィーチャーフォン向けのTwitterクライアント「モバツイ(当初はモバツイッター)」を開発し、その後会社を設立、ユーザー数が160万人に達した昨年5月にjig.jpへ会社ごと売却した。

このような経緯を持つえふしん氏が本日新たなiOSアプリ「ShopCard.me」をローンチした。このアプリは訪れたレストランやカフェといった店舗情報をカードとして保存したり、共有したりできる。このカードは「ショップカード」と呼ばれ、表面と裏面が用意されており、表はアプリ利用者全員で共有される店舗名、住所、電話番号といった情報が、裏はプライベートなもので自分が何を食べたか、店に何回訪れたかといった情報が記録される。

もちろん店を記録するだけではなく、店を発見するために近場の店舗情報を一覧で表示してくれる機能なども備えられている。だが、えふしん氏がこだわるのはリアルでの行動のようだ。

例えばこのアプリでユーザーに何を体験してもらいのかというと、「お気に入りの店を友達に教える時に使えること」だという。会話の中でオススメの店名を思い出せなかったり、調べようとしても店舗内で電波が繋がらなかったりする時*に、このアプリで簡単にその店の情報を取り出し共有してもらいたいそうだ(*: ショップカードはオフラインでも閲覧できる)。えふしん氏はこのようなリアルでのコミュニケーションを取ることに価値を見いだしている。

実はえふしん氏は前社を売却後、今年4月から慶應義塾大学メディアデザイン研究科に入学し、このようなモバイルを活用した近距離コミュニケーションメディアをテーマに研究をしている。具体的には飲み屋に入った時に知らない人と会話することは難しいけど、3.11震災時には話したこともない近隣住民とコミュニケーションを取れたのはなぜかといった具合だ。それは共通の不安な気持ちが互いに話しかけても良いという状態を産み出したからで、こうした状況を作りリアルでのコミュニケーションをもっと豊かにできないかという研究をしているという。ShopCard.meは友達などすでに面識のあるユーザー同士が使うアプリではあるが、リアルでのコミュニケーションを豊かにするという点ではこのような研究が活かされてくるのだろう。

また、冒頭で述べたモバツイもその頃から同じ思想で開発されていたようだ。モバツイを作ろうと思った理由はTwitterを「持ち歩ける」ようにしたいという気持ちだった。今でこそ皆がスマートフォンを使ってリアルタイムにTwitterを利用しているが、2007年の当時はPCからの利用が多かった。そこでモバツイが登場し、リアルタイムの情報を持ち歩けるようになった。今回のShopCard.meも同様にショップの情報を「持ち歩く」ことで新しい価値を産み出せればとえふしん氏は語る。

今後はユーザー数の拡大とともに店舗側からプッシュ通知を送れる機能や、モバイルに特化したサービスならではの機能 — 移動販売の店舗情報をリアルタイムで更新 — などの追加を検討しているとのこと。なお、Androidアプリは今後開発予定だ。


アラート機能のある赤ちゃん用ウェアラブルモニタSproutlingが$2.6Mを調達

ウェアラブルはもはや大人だけのものではない。最近の一群のスタートアップたちは、赤ちゃんのためのウェアラブルデバイスを作って、幼い子どもの状態や睡眠のパターンなどを伝え、親たちを安心させようとしている。ここでご紹介する、本日(米国時間9/16)ステルスを脱するSproutlingも、新しいウェアラブルベビーモニタによって、親たちの子育て能力を高めてくれる。しかもそれが伝える情報は、単純な“うちの赤ちゃんは無事か?”だけでなく、複数のセンサからのデータをもとに、もっといろんな情報を教えてくれる。

ハードウェアインキュベータLemnos Labsを卒業した彼らは、260万ドルの資金調達も発表している。投資家はFirst Round Capital、Forerunner Ventures、FirstMark Capital、Accelerator Ventures、Lemnos Labs、BoxGroup(David Tisch)、そしてShawn Fanningだ。

Sproutlingによれば、これまでのベビーモニタは概してお粗末である。赤ちゃんの状態が悪いときに(ユーザがこっちからアクセスしなくても)知らせてくれるアラートがない。実際の数値データがない。などなど。Sproutlingの製品は小さなそらまめのような形をしたウェアラブルで、Bluetoothで通信し、赤ちゃんの足首につける(上図)。ほかに基地局と小型カメラと携帯用のアプリがある。赤ちゃんの呼吸がないときアラートするだけでなく、心拍数や、部屋の明るさや温度、赤ちゃんの体温なども知らせてくれる。情報はすべて携帯の画面で見られるし、異状を検出してアラートするのも、携帯上のアプリの役目だ。

また赤ちゃんの「今起きてる/寝てる」も教えてくれるから、十分睡眠がとれてないようなときには室温を調節するなどの対策をとれる。赤ちゃんの様子のビデオも見られるが、それには画質をはっきりさせる調整機能がある。眼鏡を忘れても大丈夫だ。

このウェアラブルと、それ用のカメラをデザインしたのは、ベビーカーのロールスロイスという悪名を持つBugabooをデザインした連中だ。

ステルスを脱したのは、製品の告知が主な目的で、実際の発売は来年の第二四半期を予定している。協同ファウンダのChris Bruceによると、Sproutlingのビジョンは、赤ちゃんやその環境に関する多種類のデータを集めて、それらのデータをもとに、親業を支援する多様なサービスを作ることだ。単一のSproutlingアプリ/サービスがある、という状態は目指していない。またデバイスそのものも、今後はもっと多様化していく。

私も目下、親業初心者だから、子どもの睡眠パターンなどが分かるウェアラブルがあることはありがたい。それで子どもの夜更かしをやめさせられるかどうか、それは分からないけど、私のような新米のママさんにとって、知識は心強い味方だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


コツンとぶつけてスマホのデータを交換する人気アプリ、BumpをGoogleが買収

2000万ドルのベンチャー資金を集め、ダウンロード数でもトップのモバイル・アプリとなったBumpだが、十分な売上を得ることだけは失敗したようだ。Bump TechnologiesはGoogleに買収された。

Bump〔コツンと打ち合わせる〕という名前のとおり、このテクノロジーはスマートフォン同士(あるいはスマートフォンとコンピュータ)を物理的に接触させることでさまざまなデータの交換を可能にする。独立したビジネスとして成功することはできなかったものの、Googleの一員として有望な未来を確保することができたようだ。

Bumpの共同ファウンダー、CEOのDavid Liebは公式ブログでGoogleに参加したことを発表した。共同ファウンダーのLiebとAndy Huibersを含む25人のBumpチームは引き続きGoogleで働くことになるもようだ。

Bumpは昨年新しいコンセプトの写真共有アプリ、Flockをリリースしている。ブログ記事によれば、BumpとFlockの開発は今後も継続されるという。ただしPayPal的な支払いサービス、Bump Payアプリの今後については言及がなかった。

買収金額等の詳細が明かされていないので、Y Combinator、Sequoia Captial、Felicis Ventures、SV Angel、Andreessen Horowitz、その他多数のエンジェル投資家にとっての収支について推定するのは難しい。

いちいち連絡情報をタイプする面倒なしに新しい友だちやビジネス相手と情報を共有できるのがうけて、BumpはApp Storeの初期の大ヒットになった。iPhoneを握った拳を突き合わせるだけで連絡情報のみならず、写真、オーディオ、ビデオ、その他選択したファイルをなんでも交換できるのだから簡単だ。3月には1億2500万ダウンロードで10億枚の写真が交換されたという。

しかしBumpは無料アプリで、意味のある売上を獲得するビジネスモデルを発見することができなかった。その一方で最近Appleが爆弾を落とした。近接したデバイス間でのファイル交換を可能にするAirDrop機能がiOS 7に含まれることをAppleが発表した。これでBumpもついにタオルを投げ入れることを余儀なくされた。こうした状況から察するに、投資家はGoogleの買収で損失は免れただろうが、大きな利益を挙げたようには思えない。

ところでGoogleが関心を示したのはBump自身よりFlockだったかもしれない。このアプリには位置情報を解析して付近にいるFacebookの友だちを探し出し、共同して写真アルバムを作るように勧める機能がある。これはパーティー、コンサート、カンファレンス、旅行などでたいへん便利だ。パーティーなどの場で撮った写真をソーシャルメディアで一般公開するつもりはなくても、その場にいて同じ体験した知り合い同士でなら共有してもよいと考えるユーザーは多いだろう。 Flockは余分な機能をできるかぎりそぎ落として、ほとんど自動的にこうした写真共有ができるようにしている。GoogleはFlockをGoogle+の機能の一つとして取り込むはずだ。

またこの買収でGoogleはモバイル・コミュニケーション関係の重要な特許を多数手に入れた。この中にはアプリがGPSその他のセンサー情報を解析して複数のデバイスが位置的に近接していることを判断するテクノロジーなどが含まれる。

Googleであれば直接BumpとFlockのテクノロジーをから収益を上げる必要はない。Googleが膨大な既存ユーザーにこれらのアプリを提供することになれば、Liebのいう「非還元的」デザイン 、すなわちユーザーに代わって状況を判断して自動的に作動するアプリのインパクトがいっそう広く感じられることになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


iPhone 5sおよびiPhone 5c、簡単な操作体験ビデオ

Appleの新iPhone発表イベントは如何だっただろうか。実は発表会の直後にiPhone 5sおよび、若干財布に優しそうな弟分であるiPhone 5cにも触ってみることができた。

両デバイスのきちんとしたレビューはまた後の機会に行いたいと考えているが、取り敢えずは簡単なビデオハンズオンをご覧頂きたいと思う。

iPhone 5sインプレッション:

  • 金額や素材の違いから、iPhone 5sの方が高級そうな仕上がりであると期待している人は多いだろう。実機を手にとって見ても、ほとんどの人がそう感じるだろうと思う。5cはなかなか良い感じで手にも馴染んでくれるが、やはりプラスチック素材というのは高級なイメージにはなりにくいものだ。
  • 5sは非常に高速だ。64-bit CPUのおかげもあるのだろう。あまり詳細にはチェックしていないのだが、確認した限りの範囲では驚くほどに高速になっている。
  • iPhone 5に非常に似ている。色を見極め、指紋センサー付きのホームボタン、あるいはデュアル・フラッシュに気付く程度の知識がなければ、iPhone 5との区別は難しいだろう。
  • カメラのスローモーション機能はとても面白い。身近にスケートボードのスゴワザを決めてくれる人がいなかったのが残念だが、カメラに向かって馬鹿みたいに手を振ってみた。120FPSのスローモーションビデオはこれまでにない楽しさを感じさせてくれる。
  • また、十分に使い込んだわけではないが、指紋認証はおどろくほどうまく機能しているようだ。設定に必要な時間もごくわずかだ。設定後は直ちに、そして安定して動作する。設定した人と別の人がアクセスしようとしても、ただちにアクセスは拒否されてしまう。セキュアな環境が、フラストレーションなしに実現できている印象だ(ビデオ中で指を話したりタップしたりを繰り返しているが、これは設定中の動きだ。指紋の認識に失敗しているわけではない)。

iPhone 5cインプレッション:

  • 5sより安価なデバイスであるのだが、安っぽい感じはしない。確かに、洗練されているというものでもないが、決して悪くはない外観に仕上がっている。
  • 価格、ポップな色調、そしてAppleが投入したCMを見る限り、5cのターゲットは若年層であるような印象を受ける。
  • TechCrunchのライター陣の中でも、5cのケースについては…悪評がある。いろいろなカラーが選べるのは面白いと思うのだが、デザイン面で不人気となってしまっているようだ。クロックスの模倣のようにも見え、背面から見ると「hon」(honey:愛しいあなた、というような意味もある)と書いてあるように見えてしまうことを気持ち悪く感じる人もいるようだ。

取り敢えずは動作の様子なども見てもらいたく、簡単なビデオ(および感想)をアップロードした次第だ。来週には詳細なレビューをお届け出来ると思う。読者の方々は5sに5から乗り換える魅力を感じているだろうか。それとも5cに面白さを感じているだろうか。予約開始も楽しみだ。

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(翻訳:Maeda, H)