16台のGoProカメラから成る360度3Dの仮想現実撮影用リグOdysseyが15000ドルで発売

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この前のGoogle I/Oで、GoProのカメラのでっかい配列が披露された。そう、そして今日(米国時間9/8)それが製品として発売された。というか、プロのコンテンツ作者がこのOdysseyを注文すると、予定では11月初めに発送される。お値段は、15000ドルだ。

これはGoogleの、3Dで360° の仮想現実プラットホームJumpの一環だ。Odysseyは、GoProのHero4 Blackを16台使用している。GoogleがJump Assemblerと呼んでいるものを使って同期化されたビデオを立体像のVRビデオへ編纂する。それをVRヘッドセットで体験するか、または単純にYouTubeで見る(下のビデオ)。

ビデオのあちこちをクリックすると、誰もが初めて経験するコントロール感で映像が回転する。モバイルならAWSDを使ってビデオを回転させるか、または画面をクリックしてドラッグする。

リリースの発表声明でGoProのTony Bates社長が述べている: “仮想現実は商用とアートの両面で大きな新しいイノベーションの可能性を秘めている。OdysseyとJumpにより、コンテンツのクリエイターたちが新しい技術を開拓することを、GoProは期待する。没入的なコンテンツの、制作、編集、そして共有に新しい形を作り出していただきたい。すでに周知のように、GoProのユーザは世界でもっとも有能なコンテンツクリエイターなので、そういうプロの方々がOdysseyを使って、人生のもっともすばらしい瞬間を、まったく新しい方法で捉えることを、待ちきれない気持で待ちたい”。

Odysseyを注文した人にはGoProとGoogleによる資格審査があるので、購入の申し込みはOdyssey Limited Access Programに対して行う。そのキットには16台のカメラと、マイクロフォン、保証書、そしてサポート契約が含まれる。

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写真やビデオ映像から前面の反射や邪魔者(物)を取り除く技術をGoogleとMITの研究者が開発

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飛行機やホテルの窓から写真を撮ると、大量の反射が入り込むことが多い。そこでGoogleとMITの研究者たちは、できあがった画像から反射や、そのほかの邪魔者を自動的に取り除く方法を見つけた。

今月後半に行われるSiggraph 2015に提出される論文で、Tianfan XueMichael RubinsteinとCe LiuとWilliam T. Freemanの4名は、携帯電話で撮った短いビデオで、そのアルゴリズムを活用する例を述べている。

その例では、窓の反射や、窓ガラス上の雨滴、前面のフェンスなどが、最終画像ではほとんど消えている。そのアルゴリズムはビデオのさまざまな画像を見て、前景にある邪魔者と、そのうしろの目的画像を見分ける。このような試みは前にもあったが、今回ほど見事なのは初めてだ。

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ちょっとこわいのは、このアルゴリズムは窓の反射を検出するから、反射だけの鮮明な画像を作ることもできる。フェンスの画像も作れるが、こわいのはこっちではない。反射を鮮明に読み取れるということは、テレビの悪徳警官シリーズにもあったように、反射画像から個人情報を盗むこともありえるのだ。

ただし、この技術がスマートフォンのカメラで使えるようになるのは、もっと先の話だ。

しばらくは、このビデオを見るだけで満足しよう(下に埋め込み):

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“毛穴が見えない”美肌フィルター搭載で「リア充」の取り込みをねらう—サイバー子会社がライブ配信アプリ「宅スタ」

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ライブ配信サービスのツイキャスこと「Twitcasting」。サービス開始から5年で登録ユーザー数1000万人(4月時点)、累計配信回数で1億5000万回(3月時点)と大きく成長した。ディー・エヌ・エーの「Showroom」など競合サービスもあるが、アタマ1つ抜けた状態にあると言っていい。そんなライブ配信の分野にサイバーエージェントが参入した。

サイバーエージェント子会社のタクスタは7月9日、ライブ配信アプリ「宅スタ」を公開した。iOS、Androidに対応しており、App StoreおよびGoogle Playから無料でダウンロードできる。

宅スタは個人向けのライブ配信アプリ。Twitterのアカウントさえ登録すれば誰でもスマートフォン1つでライブ配信が可能になる。視聴のみのであればTwitterアカウントも必要ない。現時点ではAmeba IDとの連携は行っていない。

「宅スタ」の視聴画面

「宅スタ」の視聴画面

“初めての自撮り”に配慮した「フィルター」機能

最後発のライブ配信サービスとなる宅スタの最大の特徴は、動画の「フィルター加工」が可能なことだという。フィルターを使うことでユーザーは自分好みの映像でのライブ配信が可能になるとしている。

「初めての『自撮り』に配慮している」——タクスタ代表取締役社長の田久保健太氏はこう語る。ライブ配信の経験をしたことのないユーザーが宅スタのアプリを立ち上げ、配信ボタンをタップする。するとインカメラで自分の顔がどアップになるのだから、抵抗があるユーザーだっているだろう。

これを少しでも緩和するためにフィルターを導入した。配信ボタンをタップすると、デフォルトで「美肌」なフィルターがかかった状態になる。「どの距離で毛穴が見える、見えないというような細かいところまでバランスを調整した」(田久保氏)

また、あらかじめ撮影した静止画像と音声のみで配信する「静画モード」を用意。動画で配信したくない場所、もしくはタイミングでこのモードに切り替えることも可能だ。Twitterアカウントは複数登録して切り替えることも対応。「実際に原宿で女子高生にヒアリングしたが、多くの回答者が『本アカ(メインのアカウント)』『裏アカ(匿名など、メインアカウントでは言えないようなことを発信するアカウント)』『共通アカ(友人らと運用するアカウント)』の3アカウントを持っていた。このTwitterの利用スタイルに合わせた」(田久保氏)

タクスタ代表取締役社長の田久保健太氏

タクスタ代表取締役社長の田久保健太氏

住所や実名が投稿されないようにする「禁止ワード」の設定も可能。「Ameba同様の監視はするが、リアルタイムで何が起こるか分からない」(田久保氏)とのことで、可能な限り配信者の安全性には配慮したという。また低回線でも利用できるよう、画質とフレームレートを落とした低画質再生モードも備える。同社によると利用可能なデータ量を超過し、通信速度制限がかかった状態でも視聴可能とのこと(一応お伝えしておくと、音声のみの配信やNGワード設定などは競合にも用意されている)。

インターフェースはスマートフォンのスクリーン全部に画像が映る「縦画面」となっている。この画面下部、動画に重なるかたちでコメントや各種の通知が表示される。

また、視聴者は配信者に対して「エール」を送ることができる。画面右下のエールボタンをタップすると、配信画面に星が飛び出すエフェクトがかかる。エールは1日300回までに制限されている。将来的には星以外のエフェクトも用意する予定だそうで、ここでのマネタイズを検討しているようだ。

さらに配信者には「○○さんが入室した」「○○さんが最初のコメントをした」、視聴者には「今なら(他のコメントが少ないので)質問すれば回答がもらえるかも」といったニュアンスでコミュニケーションのきっかけを与える通知をすることもできる。配信後は配信回数やコメント数、エール数、配信時間などを知らせる簡単なアナリティクス画面が表示される。配信した動画は60日間保存されるが、設定によって無期限保存も可能だ。

ライバルはツイキャスとPeriscope、強みは「リア充」の取り込み

田久保氏は競合についてツイキャスと、Twitterが買収したPeriscopeだと明言する。

タクスタは2014年11月の設立。その以前はアメーバピグ事業を統括していたという田久保氏。競合サービスとの比較について聞くと、「アメーバピグを通じて、ローリテラシーで若い人たちの文化というのが分かってきた。(リテラシーは低いが)リア充なユーザーを無視してはいけない。言葉は悪いが、『暇なリア充』に使ってもらえば、大きくサービスが広がると考えている。そこをどう取り込むかがサイバーエージェントグループのプロデュース力ではないか。もちろんユーザー自ら移行することもあるだろうが、自分たちで配信者を育てていきたい」と答える。ただし、あくまで配信者の中心は一般ユーザー。現時点ではAmebaブログのように芸能人を積極的に取り込むことはしないという。

マネタイズについては未定だが、タイアップの動画配信などは検討しているという。また前述の通り、エールに関する課金の可能性もありそうだ。当面の目標については「半期が終わる2016年3月時点で日本一の動画メディアになりたいとは思っている。だがまずは質のいい配信者と配信内容が集まることが大事だと考えている。7月はユーザーに『アツい』と思ってもらえる空間作りをしていく」(田久保氏)

サイバーエージェントではAmeba、広告、ゲームに続く新たな事業の柱として「動画」を掲げている。タクスタ以外の動きとしては、3月にはテレビ朝日と新会社を設立。定額制動画配信プラットフォーム「Abema」を提供するとしているほか、直近の7月6日には、東京・原宿の竹下口に公開スタジオ「AmebaFRESH!Studio」をオープン。今秋リリース予定の生放送アプリ「AmebaFRESH!」向けの番組を配信する。なお今後は宅スタでもこのスタジオを使った配信・イベントなども検討している。

YouTuberキャスティングの3 MINUTE、女性向け動画メディア「MINE」ベータ版をローンチ

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LINE元代表の森川亮氏が立ち上げた女性向け動画メディア「C CHANNEL」が好調だという話は先日聞いたばかり。その森川氏の古巣であるLINEが投資ファンド「LINE Global Gateway」のほか、B Dash Venturesなどが出資する3 MINUTEも女性向けの動画メディアを展開する。同社は6月1日、「MINE by 3M」ベータ版を公開した。

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MINEでは、ファッションやライフスタイルといったテーマの女性向けの短編動画を配信していく。3 MINUTEの社内にコンテンツの制作チームを用意。配信企画から撮影、音源制作、編集までを基本的に自社で行う。月300本ペースでの動画制作と予定しており、初月100万ページビュー。MAU(月間アクティブユーザー)10万人、再生回数1000万回を目指す。

YouTuberキャスティングとメディア運営を事業の柱に

3 MINUTEは2014年11月の設立。女性YouTuberのマネジメントや動画制作を手がけてきた。同事業はすでに月間売上数千万円というところまで来ているそうで、1000本近くの動画が作られているという。

MINEでは、「YouTuberの事業でウェブ動画のノウハウがたまってきた。その検証結果を生かしていく」(代表取締役の宮地洋州氏)という。具体的な話を1つ挙げると、彼らが関わったYouTube動画の平均視聴時間は1分12秒と短い。そのため、動画は長くても3分程度に編集しているのだそうだ。

現在はベータ版として、「まずはユーザーの動向を見て今後の方向性を決めていく」(宮地氏)ということだが、将来的には動画広告や視聴データの収益化を進める予定だという。今夏にはスマートフォンアプリも提供する予定。このタイミングで本格的なビジネスを進めていく予定で、字幕付き動画の配信や、独自の動画配信プラットフォーム(動画は現在YouTubeで配信している)なども準備中だという。

UUUM、C CHANNELとは別の属性がターゲット

YouTuberのキャスティングという点ではUUUMなどがあるし、女性向けの動画メディアとしては冒頭に紹介したC CHANNELもある。どちらの事業も明確に競合が存在しているように見える。

宮地氏はまずUUUMについて「我々は女性YouTuberが中心で、ファッション系のタイアップ企画を担当することが多い。分野が違っている」と説明。C CHANNELについては、「10代〜20代の女性をターゲットにしているようだが、我々がターゲットにするのは25歳〜35歳の女性。狙っている属性が違う」とした。なによりもまず、動画メディアの市場自体がこれから作られていくものだとして、「一緒に盛り上げていきたい」と語った。

LINE元社長・森川氏の動画メディアC CHANNEL、「黒字化はやろうと思えばすぐに」

「黒字化はやろうと思えばすぐになります。(再投資して事業を成長させるので)すぐにするつもりはありませんが」——LINE代表取締役社長の座を離れ、4月に自らスタートアップの起業家として動画プラットフォーム「C CHANNEL」を立ち上げた森川亮氏。完成間もないオフィスで、こう語ってくれた。

森川氏の新会社C Channelは5月21日、東京・原宿にオープンしたばかりのオフィス兼スタジオで戦略発表会を開催した。冒頭のコメントは、その発表会の後の懇親会でのものだ。

女性向けメディアとの提携、同時にコンテンツも強化

まずは戦略発表会の内容から。森川氏が語ったところによると、サービス立ち上げから1カ月が経過したC CHANNELは100万ページビュー、コンテンツ(動画)数は800件、全視聴時間の合計は4300万時間。ユニークユーザー数は非公開だが、「数十万人」(森川氏)とのこと。

森川氏に100万ページビューという数字をどう評価しているのか尋ねたところ、「世の中的には決して高い数字ではない」とした上で、「動画コンテンツはこの短期間で800も集まったし、これからもっと増えると思う」と説明した。

すでに各所からC CHANNELの動画を配信して欲しいという相談があるそうで、「いろんなメディアに出ることでトータルでのブランドが作れる。縦長のモニタはすべてC CHANNELのコンテンツになっていく。将来的には(プラットフォームではなく)、ブランドを作っていきたい」とのことだった。

森川氏の言葉通り、C Channelでは積極的な提携を進めている。5月20日にはロケットベンチャーの手がける女性向けキュレーションメディア「4meee!」とのコンテンツ提携を発表。今回の発表会でも、Tokyo Girls Collectionを手がけるF1メディアとの提携が発表された。これにとどまらず、今後も広く外部との提携を進めていく予定だという。

コンテンツも引き続き強化していく。発表会では、モデル・タレントの三戸なつめさんや、カナダ生まれのモデルのテイラーさん(ようかい体操第一のYouTubeへの投稿は89万回再生だそうだ)がC CHANNELの動画投稿者である「クリッパー」として参加することが発表された。

さらにネイリストや皮膚科医師など、専門家によるワンポイントレッスン動画の配信も開始する。クリッパーとして参加を希望する女の子も増えているそうだが、現在はその枠を100人に限定して、まずは品質の担保に努めるということだった。

会場となったC Channelのオフィス

会場となったC Channelのオフィス

縦長動画とデジタルサイネージの親和性

質疑応答の場で広告のニーズについて聞いたのだが、今まで動画プラットフォームと比較して、投稿を限定してクオリティコントロールができていること、C Channelが社内で撮影から編集、配信までを実現する体制があること、そしてLINE元代表によるスタートアップという自身の話題性があることなどから、「期待され、応援されている」(森川氏)状況なのだという。具体的な社名は挙がらなかったが、すでに複数社の広告配信が決定しているそうだ。

森川氏が主張するのはデジタルサイネージとの親和性。C CHANNELでは、スマートフォンでの閲覧を想定して、縦横費で横長の動画ではなく、縦長の動画を制作している。これが駅や複合ビルの柱などに設置されるデジタルサイネージにぴったりだそうで、そのニーズは「想定以上」なんだとか。その理由は、柱のように縦長な場所に設置するサイネージは、もちろん画面も縦長だからだ。テレビでもウェブでも、基本横長の動画が求められているため、そのままサイネージで流すのは難しいのだ。

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C Channelでは以前からECなんかも展開する予定だとしているが、冒頭に紹介した森川氏のコメントは、コンテンツの多面展開、そして動画広告ですでに収益化が見えているということだろうか。

発表会の最後に森川氏はこう語った。「つい最近までは渋谷のヒカリエで仕事をしていたが、若い人のメディアを作りには文化を知らなければいけないと慣れない原宿に来た。ビルの上から見下ろすのではなく、地上で時代の流れ、最先端のはやりを勉強するためにここに来た。小さいスペースではあるが、ここから情報を発信していく」

目の前の空間に3D静止画像/動画映像をプリントするVoxieBoxがデモイベントを開催

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TechCrunch Disrupt NYのHardware Alleyで特別出演が認められたVoxonが今日(米国時間5/6)、とてもすばらしい技術を見せてくれた。こんな技術があればStar WarsのPrincess LeiaがObi-Wan Kenobiに送った3Dのメッセージを、目の前の空中に3Dで再生できるだろう。VoxonのVoxieBoxは、まさにそれをやるのだ。

この、ハードウェアとソフトウェアのユニークな組み合わせは、ニューヨークのガレージにおける30年間の工夫と努力の産物だ。簡単に言うとそれは、‘光による3Dプリント’だが、それはもちろん、プラスチックを使う通常の3Dプリンタのやり方とは違う。独自のアルゴリズムにより、毎秒数千回も光を投射することによって、3D画像の錯覚を作り出しているのだ。

VoxieBoxが作り出す3D画像は、それを見るために特殊なグラスやヘッドセットは要らない。だから、とてもユーザフレンドリだ。スチルでも動画でもどんな画像でも表示できるから、それが既存の物のまわりを回ったりすることもでき、また3D画像を複数の人が取り囲んでいろんな角度から見ることもできる。

VoxieBoxを学校の教室で使うと、子どもたちはたとえば、生物学のクラスで血液細胞を、危険な素材に触れることなく、操作できる。

同社は2012年にアクセラレータのNew York Tech Starsに参加し、その後自己資本のみでやってきた。この高価な技術も、しかし十分な資金を得ればユニットの量産が可能だろう。

Voxonは今、VoxieBoxを衛星の部品の設計に使ってもらうべく、SpaceXに売り込み中だ。ハリウッドの映画会社にも、営業を開始している。

同社の主張によると、この種の技術を作っているところはほかになく、同社自身も30年間の苦労を重ねてきた。それは協同ファウンダのAlan Jacksonが、ガレージで始めたプロジェクトだ。

同社は、デベロッパのためのSDKを提供している。そして今日は、Indiegogoで資金募集を開始した。近くニューヨークでVoxieBoxのデモイベントを行い、アーチストがこれを使って作品を作るところなどを見せるが、資金募集に協力した人にはそのチケットが送られる。

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人気デュオPomplamooseの最新ビデオではドローンがNatalyに恋をする

 

本誌TechCrunchのお友だちPomplamooseWikipedia)が今日(米国時間4/28)ポストしたビデオは、一人の女性とドローンと一輪の薔薇の花が登場する。曲はMadonnaのLike A Prayerを意図的に元気よくしたようなカバーで、良くできているけど、ビデオのストーリーはもっとすばらしい。

2022年にはドローンが知覚と感情を持ち、サンフランシスコのファッショナブルな倉庫みたいな家に住んでいる女性に恋をする。ドローンは自分の恋が社会的にも生物学的にも実らないことを知っているが、そこまで分かるけなげなクワッドコプターに恋を諦めることができるだろうか? できない、できるわけがない。ドローンが最愛の彼女とまわりから祝福される仲にはなれない、という事実にもめげず、彼はひたすら頑張り続けて、彼女をますます怖がらせてしまう。

曲はPomplamooseの次のアルバムに入っていて、定番のパワーポップの見事なカバーだ。ビデオは、ドローンがLGのスマートフォンらしきものを使って、たどたどしく”I love you”を言うところだけでも、一見の価値はある。ぼくなら、恋をするドローンが未来の人類に君臨する大君主でもかまわないけどね。

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アイスタイルとエキサイト、インキュベイトの3社、女性特化のスマホ動画広告事業に向け新会社

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僕は今B Dash Venturesが主催する招待制イベント「B Dash Camp」に参加しているのだが、初日の4月9日に最も盛り上がったセッションは動画に関するモノだった。最近では動画コミュニティのMixChannelや動画広告のFIVEの話を聞いたばかりだ。「スマートデバイス向け動画が来る」なんてのは数年前から言われていたが、やっと本格化してきたと感じる。

そんな中、アイスタイル、エキサイト、インキュベイトファンドの3社が4月10日、スマートデバイス向け動画広告の新会社「OPEN8(オープンエイト)」を設立した。代表取締役には、アイスタイル取締役兼COOの高松雄康氏が就任する。

事業展開の第1弾として、@cosmeやWoman.exciteをはじめとした女性向け有力メディアを中心とする、「女性ユーザー特化」のスマートフォン動画広告ネットワーク「VIDEO TAP」を展開する。今後は第2弾として、インキュベイトファンドとともにゲームアプリ市場向けにもサービスを展開する予定だ。

B Dash Campの会場で高松氏と、アイスタイル取締役兼CFOの菅原敬氏に少し話を聞くことができたのだが、スマートデバイス向けの広告ニーズが顕在化している一方、広告単価はまだまだ安いため、高単価で売れるサービスが求められていることから企画されたものだそう。

アドネットワークの月間ユニークユーザーは3000万人、女性比率96%以上。年齢は20代~40 代が94%となる。RTB型ではなくリザベーション型の広告で、再生回数保証。金額は300万Viewで600万円となる。

広告は、再生時に画面を大きく占有し、再生が終了すると小さなバナーに変形するというモノ。以下の動画で確認頂いた方が早いと思う。

高松氏は「テレビCMの代替となるサービスを考えている」と語っていたのだけれど、ハイファッションなどのブランドは、今あるRTB型のアドネットワークへの出稿に否定的なのだそう。VIDEO TAPはメディアを女性特化かつプレミアムなものに限定することで、配信先のターゲットを明確化することで、ブランド広告の出稿を促す。

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左からアイスタイル取締役兼COOの高松雄康氏、アイスタイル取締役兼CFOの菅原敬氏

LINE元社長・森川氏の次なる挑戦は動画メディア——5億円を調達し、女性向けの「C Channel」で世界を視野に

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4月1日にLINEの代表取締役社長CEOの座を退いたばかりの森川亮氏。LINEを取締役COOだった出澤剛氏に託し、自身はスタートアップの起業家として新たにサービスを立ち上げる。

新会社の名称は「C Channel」。設立にあわせてアイスタイル、アソビシステムホールディングス、グリー、GMO VenturePartners、ネクシィーズ、B Dash Ventures、MAKコーポレーション、楽天などから約5億円を調達する。今後は社名と同名の動画配信プラットフォーム(同社では「動画ファッション雑誌」とうたっている)「C Channel」のベータ版を展開する。現時点ではウェブのみでのサービス提供となるが、今夏にもスマートフォンアプリも提供する予定。

C Channelでは、「クリッパー」と呼ぶ約100人のモデルやタレントが、独自の動画を配信する。動画では、「カワイイ」「クール」といった切り口で、日本のファッションやフード、トラベル情報など紹介する。動画の長さは1本1分で、1つの店舗やスポットのみを紹介。位置情報とも連携する。お気に入りのクリッパーをフォローするといった機能も備える。ターゲットにするのは10代〜30代の女性。動画は日本語のほか、英語でも提供していく。

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Pinterestライクなクリッパーページ ※クリックで拡大

動画はクリッパーの自撮り、もしくはプロのカメラマンが撮影。そのあとプロが編集している。デモ動画を見せてもらったが、1分でも情報量はそれなりにあるし、クオリティは非常に高い。

もちろんネットにもともとあるようなストリーミングの垂れ流し動画だってライブ感があって面白いのだけれども、それとはちょっと方向性が違う。テレビ番組に近いクオリティだ。

このあたりの理由を森川氏に聞いたのだけれども、C Channelには現在タレントやカメラマン、動画編集者やエンジニアなど約10人のスタッフがおり、SPA(製造から小売りまでを統合・内製)モデルでコンテンツを制作しているため、安価かつ速いスピードで高品質の動画を提供できるのだそうだ。テレビや映画など、映像制作の“職人”的な経験者も多いという。

動画はベータ版のスタート時点で100本程度を用意。今後は毎日アップデートしていく予定だ。「映像のプロとITのプロが集まっている。ちょっとやそっとじゃマネできないと思う」(森川氏)

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動画のイメージ

 

10年かけてタイム・ワーナーのような会社に

「グローバルなメディアを作りたい。マスメディアはまだまだ変わっていないので、その変化の中で大きな流れを作ることに挑戦したい。日本のメディアが海外に成功した事例はないので、10年かけてタイムワーナーのような会社を作りたい」——森川氏はC Cannelについてこう語る。

では森川氏はどうしてLINEの代表退任後のチャレンジとして動画の事業を選んだのか? 森川氏は「起業するのであれば、『自分がやるべき領域』でやろうと思った」と説明する。

新卒で日本テレビ放送網に入社し、その後ソニーを経てLINEの代表となった森川氏は、放送とネット両方のメディアを経験してきた人物。若いスタートアップがメディア事業を立ち上げることについては、「しんどいと思う。資金も人も必要になるので、バイラル的、ワイドショー的なものになりがち」と分析する。だが世界を見てみるとメディアは変革の時期。「(テレビなどマスメディアの)最前線の人は、メディアの中でも問題意識を持っている」と語り、メディアビジネスへの注目度を説く。

また動画メディア事業について、「映像と技術が分からないとできない難易度の高い事業。映像だけだと職人の世界になるし、技術だけだとPVなどを意識しすぎる」と語る。

ではその両方を経験してきた森川氏のサービスがすぐに成功するのかというとそこは慎重で、「ビジネス的には相当厳しい。C Channelは、最初の1年程度は売上ゼロでもユーザー拡大に注力する」のだそう。

ECと広告でマネタイズ、海外展開も積極的に

C Channelでは今後、ECと広告でのマネタイズを進める。ECについては、C Channelブランドの商品を販売する予定。所属タレントによるプロモーションを行うほか、リアルイベントでの販売なども予定する。4月16日には東京・原宿にスタジオ兼オフィスをオープンする予定で、週末などはそこでクリッパーなどを呼んだイベントを積極的に展開していく。また出資するアソビシステムを通じて、所属するアーティストなどとも連携したイベントを検討しており「今後はきゃりーぱみゅぱみゅなどが参加するイベントもやっていきたい」(森川氏)とのことだった。

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スタジオを兼ねた原宿のオフィス

 

直近にはブランド広告を中心に展開する予定。「今まではナショナルスポンサーがつくようなブランド価値の高いような動画メディアがなかった。C ChannelのCはコミュニケーション、キュレーション。質の高いブランドを作りたい。そのためには『選ばれている感』や『憧れ』をどう出していくかが重要」(森川氏)。

また将来的には「アドテクの会社にしたい」(森川氏)とのこと。ユーザーの属性にあわせてリアルタイムに動画広告を編集・生成するシステムを開発中だそうだ。「YouTubeなどに乗らずに自分たちで(インフラまで)抱え込めばいろいろとできることがある。将来的にはそのエンジンを外部に提供することも検討する」(森川氏)。そのほか海外展開もすでに予定中。年内にはニューヨークにスタジオを作り、試験的に動画の制作を開始していく。

48歳での挑戦、「ビジネスはタイミングが大事」

ところで森川氏は今年48歳。この年齢での新しい挑戦を「遅い」と感じなかったのだろうか。

「ビジネスはタイミングが大事。早すぎても遅すぎてもダメ。IoTもITとハードウェアの組み合わせだが、ITと動画という違うモノを組み合わすようなビジネスは難易度が高い。『スケールさせること』と『いいものを作ること』の両方考えないといけない」(森川氏)

森川氏いわく、タイミングの重要性はLINEの時にもさんざん経験した話なんだとか。

「例えば検索(NAVER検索。2013年12月にサービス終了)もそう。どれだけすごい人が最高のものを作っても、タイミングが合わないとダメ。LINEも原型をたどればただのメッセンジャー。(先進性という意味では)大したものじゃない。そう考えていく中で、今のタイミングであれば『動画』だと思った。本当は教育なんかもやりたいが、まだ早い。技術があるか? 市場が熟したタイミングか? そしてビジネスモデルが見えるか? の3点が重要」(森川氏)

新しい産業を生み出す

前述の通り、映像と技術の組み合わせは難易度が高いという話があったので、森川氏に「若手のメディア系スタートアップを蹴散らしていくような感覚を受けた」と話したのだけれど、森川氏は笑いながらそれを否定して、「どちらかというと海外のメディアと戦っていきたい」と語る。

また森川氏は「やるなら正直ゲームのほうが儲かるし、(動画メディアは)あまり若いスタートアップがやらない領域だと思っている。だからこそ選んだ」とも説明。また、「秋元さん(秋元康氏)にも相談したら『応援する』と言ってもらった。メディアも変わるべきところにきている意識がある」とマスメディア側の見方も語ってくれた。

ちなみにLINE退任についても少し話を聞いたのだけれども、一昨年くらいから社内では話をしていたのだそう。

「LINEの次に何をやるか——この年齢になるといつ死ぬか分からないから、社会的に何かを残したいと思った。そこで考えた日本の課題は高齢化に伴う衰退。ではそこで大事なのは何かというと、新しい産業を生み出すこと。それが今は動画だった。そこを考えつつ、また別の軸で教育や投資などもできることをやっていきたい」(森川氏)。実はエンジェルとしても「結構多い数投資している」とのことだった。

全ユーザーの3割が投稿、なぜ10代はMixChannelに熱狂するのか?

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スマートフォンで撮影した10秒の動画を共有できる「MixChannel」は、10代に人気のコミュニティだ。月間アクティブユーザー数(MAU)は380万人、月間再生回数は5億回。こうした数字以上に驚くのは、動画を投稿したことのあるユーザーが全体の3割を占めることだ。なぜ、10代はMixChannelに熱狂するのか。

福岡で開催中のイベント「B Dash Camp 2015」で、サービスを運営するDonutsの福山誠氏が、その秘訣を明かした。

MixChannelで人気のコンテンツのひとつはカップル動画だ。どんな内容かというと、中高生の男女がカメラの前でイチャイチャと抱き合ったり、キスしたりというもの。ただそれだけの内容を何組ものカップルがマネをして、相次いで投稿しているのだという。

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MixChannelプロデューサーの福山誠氏

「MixChannelでは、他のユーザーが投稿した動画をマネる行為が多いんです。やってることはみんな一緒で、数千人が目をつぶってチューする動画を上げている。マネをしたり、されたりするのが、MixChannelのコミュニケーションなんです。」

ユーザーがコンテンツを投稿するCGMは、Instagramのように利用者のほとんどが閲覧も投稿もするサービスを除けば、投稿率は全体の1割以下というのが相場。福山氏の言葉を借りれば、MixChannelの投稿率の高さは、「お題に乗っかるコミュニティの楽しみ方がある」ということらしい。

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元ソニー研究者が手がけるのはGoPro6台を使った驚異の全方位動画–Oculusとも連動

とにかくまずはこの動画を見て、そして驚いて欲しい。

これはカディンチェが手がけるパノラマ動画制作サービスのデモ動画だ。GoProのカメラ6台を組み合わせて縦横360度すべての動画を同時に撮影。その映像を合成、編集することで、再生中にも360度全方位を自由に閲覧できる。

作成した動画はウェブサイト上に埋め込めるほか、スマートフォンアプリでの再生、ヘッドマウントディスプレイの「Oculus Rift」へも対応している。Oculus Riftでは、ユーザーが向く方向に連動して表示する動画の方向が変わるため、非常に臨場感のある映像体験ができるという。

同社では間もなくこのパノラマ動画制作サービスを本格始動する。5〜10分の動画の制作を予定している。

カディンチェは、ソニー研究所に在籍していた研究者が中心となり2008年に設立された。独自の室内空間3Dモデリング技術をもとに、全方位のパノラマ写真の制作サービスを展開。また、このパノラマ写真を使ってリアル店舗を再現したECサイトなどを構築している。

これまで静止画で提供してきたこのパノラマ写真のノウハウを動画に応用したのが今回のサービスだ。同社ではスポーツの撮影や、観光地のガイド動画など、さまざまな用途を想定する。Google マップのストリートビューを初めて見たとき、その臨場感に驚いたユーザーは少なくないだろう。だが動画であれば、より迫力のある体験ができるのではないだろうか。

パノラマ写真については100万円程度で制作してきた同社だが、動画の普及に向けて試験的に20万円程度で提供して行く予定だ。最近ではウェブメディアも動画に力を入れることが増えてきたし、手軽なところでは6秒間の動画をアップロードできる「Vine」なども人気だ。これまで以上に動画に注目が集まる中で、このようなサービスのニーズも高まってくるだろう。

なお、海外ではイギリスの「yellowBird」やノルウェーの「MAKINGVIEW」などが競合となるパノラマ動画制作サービスを展開しているほか、Kickstarterで注目を集めた全方位カメラ「bublcam」も7月に発売が予定されている。