自動運転連合が安全性と新しい移動性に関心の高いメンバーを追加

2016年4月にFordLyftUberVolvo、そしてWaymo によって設立されたSelf-Driving Coalition for Safer Streets(より安全な道路のための自動運転連合)が、先週(記事は3月10日)そのメンバーを倍増させた。ただし、より多くの自動車メーカーや有名ハイテク企業を追加したのではなく、同連合は、むしろ自動運転の実現に際して本当に関連の深い幾つかの組織を追加したのだ、それらは以下のような組織だ:Mothers Against Drunk Driving(MADD:飲酒運転に反対する母親の会)、National Federation of the Blind(米国盲人連盟)、United Spinal Association(米国脊髄協会)、R Street Institute、そしてMobility 4 All(万人のための移動手段)。

多くの人びとが、完全自動運転車の中で居眠りしながら帰宅したり、バーで飲んだ後に自動運転車を呼び出そうと夢見ている一方で、自動運転車を移動手段に対する障壁の1つを取り除く手段だとみる一群の人びとがいる(もちろんあなたがバーに自動運転Uberを呼び出して帰宅したら、MADDは喜んでくれるだろう)。

連合の新しいメンバーは、グループに法的専門知識をもたらすだけでなく、技術的挑戦と同様に規制上の課題にも取り組むことになる。特に盲人連盟は、10年以上にわたり研究と実験の場でアクセス可能なユーザーインターフェースに取り組んできたことを指摘している。Mobility 4 Allは、何らかの理由で運転ができない人たちに対して、アクセスを可能にする取り組みを行っている。特に対象としているのは障碍者並びに高齢者だ。この場での取り組みは、連合のゴールである完全自動運転車の安全で迅速な普及に、未来の自動運転車が合致するように注力することになる。

とりあえず、1人の男が自動運転車の夢に賭けている。昨年の9月、四肢麻痺を持つ元プロレースカードライバーのSam Schmidtが、自動運転車の免許を受けた最初の人物になったのだ。ネバダ州が、特別仕様のCorvette Z06を、声と頭の動きそして呼吸で運転するSchmidtに対して、免許証を与えたのだ。これによって彼は、車の改造を行ったArrow Electronicsと一緒に車のテストを行うテストコースへの短い距離を往復することができたのだ。

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(翻訳:Sako)

Intel、Mobileyeを153億ドルで買収―自動運転テクノロジーの拠点をイスラエルに移す

Intelは自動運転のためのコンピューター・ビジョンのリーダー、Mobileyeを153億ドルで買収することを確認した。両社の関係は当初は提携だったが、最終的には買収に進んだ。これはテクノロジー関連のイスラエル企業の買収としてこれまでで最大となる。

Intelは声明で次のように述べている。 「合意された条件に基づき、Intelの子会社は、Mobileye社株式について1株当り63.54ドルのキャッシュで公開買付を開始する。すべての発行済株式が買付の対象となる。〔オプション実行などによる〕希薄化後の株式を含んだ買付総額は約153億ドルと見込まれる。会社評価額は147億ドル(…)」。買収手続きは9ヶ月程度で完了するものとIntelは見込んでいる。

現在Mobileyeは 広範囲なテクノロジーとサービスを保有している。センサーフュージョン、マッピング、フロントおよびリアカメラ関連のテクノロジーが含まれる。2018年には高精細度マップのためにデータ取得のクラウドソーシングを開始する。また自動運転の決断の基礎となるドライビング・ポリシーの実用化も導入するととしている。これらの新しいテクノロジーとサービスは今後すべてIntelブランドとなる。Intelはさまざまな自動運転テクノロジーを取得することになるだけでなく、自動車メーカー各社がMobileyeと結んでいる密接な関係もIntleの傘下に入ることを意味する。今日(米国時間3/13)の電話記者会見でMobileyeの共同ファウンダー、CTOのAmnon Shashuaは「われわれは現在自動車メーカー27社と提携している。20016年にはAudi、BMWその他のメーカーと10種類のプロダクション・モデルに関するプロジェクトを実行している」と述べた。【略】

Intelは当初のTechCrunch記事を確認し「Mobileyeの共同ファウンダー、CTOのAmnon Shashua教授がIntelの自動運転事業部の責任者となり、これはイスラエルを拠点する。Intelの上級副社長 Doug DavisがMobileyeとIntelの業務統合全般を指揮し、Shashua教授に直属する」と発表した。

イスラエルをベースとするコンピューター・ビジョン、機械学習に関連して、Googleは道路情報をクラウドソーシングするWazeを11億ドルで買収Appleは3DセンサーのPrimeSenseを3億ドルと報道される額で買収している。

Mobileyeが買収後もイスラエルにとどまることになったのはWazeの買収をめぐるドラマを想起させる。当初FacebookがWaze買収に動いたものの、Wazeのエンジニアはイスラエルにとどまりたいと希望し、FacebookはチームをシリコンバレーのFacebook本社に移したがった。この問題で交渉が中断している間にGoogleがWazeをさらってしまった。Googleはイスラエルに本拠を置きたいというWazeの条件を認めたために買収は即決されたという。

IntelとMobileyeは昨年から公式に提携していた。 今年に入って両社は、BMWの自動運転車40台にテクノロジーを供給している。Mobileyeは早期からTeslaの自動運転テクノロジーのパートナーだった。ただしMobileyeがTeslaの安全性に関する方針に反対したためこの提携は終了している

Mobileyeは2014年にNasdaqに上場し、現在の時価総額は105億ドル.だ。買収のニュースが流れると同時に、市場が開く前に、株価は33%以上アップした。【略】

自動運転テクノロジー関連の動きはIntelにとどまらない。同じく今日、自動車部品メーカー大手のValeoがドイツのスタートアップで、車載3D画像処理ソフトウェアのgestigonを買収したことを明らかにしている。同社のテクノロジーは車両内外のさまざまな情報をドライバーに伝えると同時に自動運転システムともコミュニケーションを取り、車両の動作を決定するのを助けるという。

金額など買収の詳細は明らかになっていない。Valeoは従来から自動運転テクノロジーに活発に投資しており、これまでにもフランスの自動運転シャトルバス、Navyaの株式の一部を取得したりカリフォルニア州で自動運転車のテストを行うライセンスを取得するなどしている。gestigonの買収はこの分野への関心が非常に強いものであることを意味するようだ。

Valeoはこの後、投資家向け電話会見を開く予定なので新しいニュースが判明すればアップデートする予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Toyotaの自律走行テストカー二代目は改造を凝らしたLexusだ、運転の「安全」と「自動」の両輪で研究は進む

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Toyota Research Institute(TRI)は同社のもっとも意欲的な未来志向のプロジェクトをいくつか抱えており、金曜日(米国時間3/3)にはそのR&D部門が同社の、自律的安全性技術(autonomous safety technology)の第二世代の研究車両を初お目見えさせた。その車は、カリフォルニア州ソノウマで行われたPrius Challengeイベントで披露された。

その新しい車は、初めての、完全にTRI製の自動運転テスト車でもあり、その目的は、さまざまな安全性機能と自動運転技術をテストすることだ。テスト対象は、従来の機械式ではない電動式の制御インタフェイス、ライダーとレーダーとカメラの層状実装によるマップ依存の軽減などだ。また全体としてモジュール的な設計なので、そのとき入手できるパーツに合わせて各部位を個別に改良アップグレードできる。

Toyotaのテスト車がデビューしたのは2013年のCESだから、これまでかなりの改良期間があったと言える。このテスト車のベースはLexus LS 600hLだが、それも変わったことの一つだ。この車を使ってTRIは、今後のChauffeur、Guardian両システムの開発を続ける。Chauffeur(‘お抱え運転手’)は完全自動のLevel 5/Level 4を目指し、Guardian(‘守護者’)はきわめて高度なドライバー補助機能を目指す。

Guardianの目標は、自分が介入すべき状況を判断してそれをドライバーに知らせることだ。ほとんどの時間、運転は人間ドライバーが行うが、積極的な監視は怠らない。Guardianの方が早く実用化される予定だが、TRIの上級研究員Gill Prattによると、今後は緊急救命機能をさらに充実することによって、Chauffeurのような完全自動運転の、本格的な実用化を支えるものにもなる。

〔訳注: 初期のトヨタは、うちは自動運転車は目指さない、無事故車を目指す、と言っていた。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Embarkの自動運転トラックが人間のアシストを目指してアリゾナで試験中

自動運転トラックのスタートアップEmbarkが、初めてその技術を公開した。競合相手であるUber傘下のOtto(独自の手法と試行錯誤のプロセスを通して、ニューラルネットワークとディープラーニングを使い、トラックに運転の方法を教えている)に対抗するものだ。

Embarkのトラックは、ネバダ州の路上でのテストも許可されている。このため砂漠の風景が上のビデオや、この記事のイメージに含まれているのだ。同社の技術は、ビデオ内で見られるように、正面の車線を占めている遅い車のような潜在的な障害物に対応して、対面と分離されていない高速道路上で追い越しをすることができる。また、Embarkの共同創業者兼CEOのAlex Rodriguesによれば、同社のトラックは眩しい日光や、霧や暗闇の扱いを、自分自身で学んだということだ。

Embarkが開発した技術は、少なくとも今のところは、人間のドライバを完全に置き換えるためには設計されていない。その代わり、どちらかと言えば退屈で単純な長距離に渡る運転を肩代わりすることを意図していて、市街地などで必要とされる複雑な運転シナリオに入る際には、人間にコントロールを戻すことを想定している。

同社のビジネスモデルは、現在のトラックドライバー不足という事実に基礎を置いている。その技術は、人間が積極的に運転に関わる実際の時間を削減することで、1人のドライバーが扱えるルートを増やすことを助けることができる。ドライバーという職種は、様々なカテゴリの中でも、米国内で多数を占めるものの1つだが、多くの陸上貨物輸送プロバイダーたちが、有能なドライバーたちを雇用したがっていることも事実だ。
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EmbarkのRodriguesのチームには元SpaceXの従業員だけでなく、Audiの自動運転車チームからやって来た者たちも含まれている。スタートアップはまた、Maven Venturesからの出資も受けている。Maven Venturesは、GMが独自の自動運転車開発のキックスタートを助けるために10億ドルで買収したCruiseに対しても出資している。

Embarkの車両が、現場に投入される明確なタイムラインは設定されていないものの、同社は積極的な雇用を進め、ネバタでの試験に用いる試験車両群を生み出すことを目指している。そして、UberのOttoがAlphabetのWaymoから訴訟を受けているこのタイミングは、新しい自動運転トラックのスタートアップが割り込むための好機に他ならない。

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(翻訳:Sako)

Waymoが企業秘密の窃盗でUberとOttoを訴訟、元社員が14000件のファイルを無断ダウンロード

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Googleの自動運転車プロジェクトがAlphabet傘下の独立企業になったWaymo社が今日(米国時間2/23)、自動運転トラックのOttoとその親会社Uberを訴訟した。Waymoによると、Uberは同社の企業秘密を“悪用し”、同社が保有する特許を侵害した。具体的には、Waymoが見つけた証拠によると、OttoとUberは、同社が今年初めに発表した同社独自開発によるライダー(LiDAR)センサーに関連した、自動運転技術のいくつかの要素を、使っていた。

訴状でWaymoは、同社は、いくつかのユニークなレーザーシステムの組み合わせにより、完全な自動運転車の操縦のための重要な情報を得ているが、それをOttoのファウンダーAnthony Levandowskiが奪った、と言っている。彼は以前、Waymoに勤務するマネージャーだった。Levandowskiは14000あまりの、機密性の高い、企業に私権のあるファイルを、社を去る前にダウンロードした。その中には、企業秘密とされているLiDARの回路基板の設計図もあった。そしてWaymoの驚くべき指摘によると、同社がこれら一連の事件を発見したきっかけは、あるサプライヤーからのメールに、そのサプライヤーがUberとOttoに宛てたメールのコピーが、うかつにもあったことだ。そこには、そのライドシェア企業〔==Uber〕から送られてきた回路基板の設計図もあり、しかもその図面はまさしくUber自身のものとされていた。

Waymoによると、この窃盗行為が行われたのは2015年の12月だ。その直後にLevandowskiはWaymoを去り、自分の会社を始めた。それが、2016年1月にOttoになった。訴状によるとLevandowskiは、Waymoを去る前に自分のベンチャー企業を設立していた。

訴状はLevandowski以外の元Waymo社員も訴えており、彼らも後にOttoとなる企業に参加し、その前には、サプライヤーリストや技術的ドキュメントなどの企業秘密をWaymoからダウンロードした、としている。

Waymoが訴状で引用しているBusiness Insider誌上のBiz Carsonの記事によると、Ottoが独自のLiDAR技術を内部開発できたことが、Uberによる買収の中心的動機であり、したがってLevandowskiとOttoはこの窃盗行為から直接、5億ドルあまりを獲得したことになり、またUber自身も、それまで行き詰っていた自動運転車の取り組みを蘇らせて、その計画的な悪事に基づいてWaymoと再び競合できるようになった、と訴状は言っている。

当然ながらこれは、Uberにとって大きな打撃だ。今は元社員が被ったいわゆるセクハラ事件が明るみに出て、内部的にも対外的にももめている時期だけに、大きな火に多量の油を注ぐ形になった。

今、Uberにはコメントを求めている。得られ次第、この記事をアップデートしよう。

〔参考記事: ライダーとは何か

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

雨の夜を走るDrive.aiのデモビデオを紹介

自動運転車用システムのスタートアップDrive.aiは、マウンテンビューの通りを試験車両で走り抜けるビデオを使って、同社の技術が実際に利用されているところを披露した。

もちろん他の企業も似たようなビデオは披露している。ごく最近のGMの子会社Cruiseや、Teslaによるデモを見て欲しい。しかしDrive.aiのデモが興味深いのは、かなりの強雨の中、広い範囲を、無事故で切れ目のない夜の映像として映し出しているところだ。

これはとても印象的だ、なぜなら、光学センサーによる視認性は減少し、雨による追加ノイズによってセンサーに更に多くの干渉が起きるために、特に厳しい天候と夜の運転は自動運転ソフトウェアにとって挑戦だからだ。道路状況も明らかに降水の影響を受け、効率的に巡航するためには異なる運転スタイル(多くのカリフォルニアの人間ドライバーが身につけているもの)が要求される。

ビデオに見られた印象的なシーンは、例えば4-wayストップの交差点(米国に良くある信号機のない交差点で、到着した順に進行する)で他の車がDrive.aiの車に前に割り込んでくるシーンなどだ。

昨年8月のDrive.aiのローンチを知らなかった場合のために説明すると、この会社はディープラーニングとニューラルネットワークを使って自動運転システムの訓練を行っている、そしてテクノロジーを対象物の同定と検出に使うだけではなく、意思決定や、エリア内で自らの運転自身と同様に重要だと考える他のドライバーや乗客たちとのコミュニケーションも行う。

Drive.aiのCEOであるSameep Tandonは、TechCrunchに対して、ビデオおよび試験走行について以下のような回答を寄せてきている:

今日私たちは、Drive.aiチームからの初めての自動運転映像をリリースしました 。このビデオでは、私たちのシステムが、カリフォルニアのマウンテンビューの路上で、日中だけでなく雨の夜にもナビゲートする様子をみることができます。こうした条件は、ドライバーが普通の1日の中で遭遇するものです。成功した自動運転技術は、無数の予測不可能な状況や、幅広い走行条件に対処する必要がありますが、これを実現できるものはまだ多くありません。

Drive.AIのユニークなディープラーニング技術は、より人間の脳に近い形で情報を処理し、意思決定を行います。私たちの技術は、全ての種類の厳しい環境に対して、スケールアップして行くことが可能です。

カリフォルニア州で自動運転車の許可を与えられた、数少ないスタートアップの1つとして、私たちは如何なる状況でも安全な技術を開発することを、私たちの第1の責任と位置付けています。私たちは、自動輸送の未来を生み出すための専門知識を持つチームです。この最初の動画を披露して、あなたと一緒にドライブできることに興奮を抑えることができません!

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(翻訳:Sako)

トヨタとGM、アメリカ議会で自動運転の規制緩和を求める予定

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自動運転が実用化されるためには根本的な規制緩和が必要だ。少なくともトヨタとGMは議会でそう述べる準備をしている。アメリカ国家道路交通安全局(NHTSA)の自動運転に関する法規および昨年提案された自動運転車の利用と実験に関するガイドラインを評価するために、議会で公聴会が開催される。

トヨタとGMは自動運転の実用化と普及に対して現行の各種規制は悪影響を及ぼしていると証言する予定だ。Reutersが確認したというGMの証言予定の書面によれば、自動運転の導入の遅れは「〔自動運転によって〕防止可能であった数千件もの死亡事故の原因」となっているという。トヨタのToyota Research InstituteのCEO、Gill Prattは下院公聴会で「連邦政府は運輸省が承認しているテストの範囲を超えて〔自動運転〕システムの導入に積極的に努力することが重要だ」と証言する予定だ。

Lyftの公共政策担当副社長、Joseph Okpakuもここで証言する。Lyftはかねてからの目標である「アメリカの都市内で自動運転車によるタクシー業務の実験を年内に開始する」ことを可能にするよう訴える。Volvoの政府関係を担当する副社長は同社のDrive Meシステムを本国スウェーデンに加えてアメリカでも実施したいとしている。ところがアメリカにおける規制運用の不透明さからこの計画の実施がストップしているということだ。

今回自動車メーカーが強く問題視しているのは、現行の2500台規制だ。これはNHTSAがメーカーに課している自動運車の台数の上限で、自動運転車の実用化に向けて大きな足かせとなっている。もちろんこの他にも多数のハードルが存在するが、NHTSAのガイドラインについて自動車業界、中でもトヨタはこれを強く批判している。トヨタの北米地区テクノロジーとイノベーション政策の責任者、Hilary Cainは 昨年のNHTSが新たなガイドラインを提案した際、きわめて大きな問題をいくつか指摘した。

月曜日にゲイリー・ピーターズ上院議員(民主党、ミシガン州)、ジョン・スーン上院議員(共和党、サウスダコタ州)も「自動運転テクノロジーのイノベーションを前進させる」ことを目的とするイニシアチブを共同で進めていくことを発表した。トランプ政権で新たに任命されたエレーン・チャオ運輸長官も業界と協調していく姿勢を明らかにしている。これには自動運転の普及に務めること、消費者の安全とプライバシーを尊重しつつ、メーカー側の創意工夫に悪影響を与えないような新たな規制の枠組みを検討することが含まれる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Udacityが自動運転車シミュレーターをオープンソース化、Unityで実装されている

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自動運転車には、人間の脳に代わって自動車を運転するソフトウェアが必要だ。そこでオンライン教育のUdacityは、その分野のナノ学位(nanodegree)を設けている。その学科の教材の一つとして自動運転車シミュレーターがあるのだけど、同社はこのほどそのシミュレーターをオープンソースにした。ゲームエンジンUnityの知識や経験のある人なら十分理解できるし、新しいシーンをロードしたり、新しい仮想テストコースを作ったりできる。

自動運転車のソフトウェアに関する教育は、その多くが仮想環境で行われる。教育を実車でやるのは費用的にも、また規制という点でも難しいからだ。しかも、そのための安全な環境を確保するのも難しい。大きな投資をして実際に自動運転車を作るところならともかく、Udacityのような総合教育機関の手には余る、大きすぎる課題だ。

Udacityは自動運転車ナノ学位の教材の一環としてオープンソースの自動運転車を一台作っているが、そのコードは世界中の何百人もの学生たちから提供され、オープンソースのライセンスで利用できる。その詳細は昨年9月に発表されたが、使用車は2016年型Lincoln MKZだ。この車種が選ばれたのは、自動運転ソフトウェアやそのコンポーネントの世界で広く利用され、それらを自動運転ソフトウェアのデベロッパーのために売っている企業もあるからだ。

今回シミュレーターをオープンソースにしたのも、そういったオープン化努力の一環だが、この大きくて複雑な問題に取り組んでいる人びとに、さらに基礎的なツールが提供されることになるだろう。Grand Theft Auto Vのようなシミュレーションツールも、自動運転ソフトウェアの試運転には十分使える仮想環境を提供する、と実証されているが、ツールは多いほど良い。しかもUdacityのファウンダーSebastian Thrunは、以前Googleで自動運転車プロジェクトを指揮していた人物なのだ。

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GM、Bolt EVがサンフランシスコを自動運転で自由に走るビデオを公開

GMの子会社、Cruise Automationが自動運転車の新しいテスト走行の模様を公開した。実際の走行を記録したビデオなので無味乾燥な数字を並べたレポートよりずっと説得力がある。もちろんGMがCruiseの自動運転車が混雑した道路を実際に走るところをユーザーに見せたい理由もそこだろう。この2回目(エピソード2)となるビデオにはCruiseが開発したソフトウェアでBolt EVがサンフランシスコのダウンタウン、ドロレスパーク地区を走る様子が記録されている。

このビデオには終始画面左下に小さなはめ込み画面が表示され、運転席のもようが撮影されている。ドライバーが手を離しているのにハンドルが自動的に切られているのが分かる。CruiseのCEO、Kyle Vogtはこの自動運転の内容についてメールで次のように説明している。

このビデオは当社の一連の自動運転の一つを記録したものだ。事前の計画や準備は一切行っていない。また動画は1テイクで記録されたままであり、編集は行われていない。実験者はCruiseのモバイル・アプリからランダムに目的地を選び、ボタンを押して車両をスタートさせた。Cruiseはさまざまな実験車両を用いてこのような走行テスト毎日数百回行っている。

Vogtが強調しているのは、なにが起きるか予想がつかない現実の走行環境におけるテストだということだ。もちろんGMは多数のビデオの中から見栄えの良い1本を選ぶことはできただろうが、それでも自動運転車というものに少しでも知識があるなら印象的な動画だ。ある時点でCruiseのBoltは前方の車線を完全にふさいで止まったトラックの横を通り抜けている。また多数の歩行者と1台の自転車を危なげなく避けている。

GMはサンフランシスコ市、アリゾナ州、ミシガン州で路上走行実験を実施中だ。GMではBoltをプラットフォームにした自動運転車をミシガン州Lake Orionの工場で生産する計画だという。

〔日本版〕ドロレスパークはサンフランシスコのミッション地区とツインピークスの中間の住宅地。下はCruiseのCEO、Kyle Vogtが昨年のTechCrunch Disruptに登壇した際のビデオ。Vogtの英語での発音は「ヴォート」に近く、gは発音されない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

車のシャシーとショックアブソーバーをソフトウェア駆動のアクチュエータに代えて車内安定性を高めるClearMotionが$100Mを調達

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ClearMotionは、自動車メーカーのために代替シャシーを作っている。それは、従来の物理的なショックアブソーバーに代わって、ソフトウェアが駆動するデジタルの適応型アクチュエータだ。同社はこのほどシリーズCで1億ドルを調達したが、主な投資者はJ.P. Morganの資産管理部門のアドバイスによるクライアントのグループで、それにNEA, Qualcomm Venturesなども参加した。

同社は“世界初のデジタルシャシーを作った”と主張するが、それは従来のショックアブソーバーとは全然違い、また一部のハイエンドのスポーツカーに見られるドライバーが調節できるサスペンションシステムとも違って、自動車が道路の状態をモニタしてリアルタイムで適応することによって、最適な快適性と走行性能を提供する。ClearMotionによると、それを実現するアルゴリズムは同社独自のもので、使用する車載システムは自動運転や運転者支援システムと、直接の関係はない。

しかしClearMotionの技術は、自動運転機能にとっても便利かもしれない。同社によると、その技術は、自動運転車の乗車体験をより楽しくする、という目標の実現に役立つだろう。また車の中で仕事をしても、道路の凸凹の影響が及ばないので、生産性が向上する、という。

昔ながらの物理的サスペンションにも、ソフトウェアのバグがないなどの利点はあるが、でもClearMotionの技術は、車内の安定性がより重視される未来には重宝されるだろう。車内の空間というものが、今後はますます、ふつうの生活空間の延長と見なされるようになるし、それだけでなく、運転中に大好きなホットコーヒーを飲もうとして、自分の膝をびしょ濡れにしたくはないからね。

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Waymoの自動運転技術は2016年に大きく進歩、人間の介入機会が極少に

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Waymo(元Google自動運転車部門)の自動運転ソフトウェアは、2016年に、2015年よりもはるかに長い距離を走行したにもかかわらず、解除される機会がずっと少なかった。カリフォルニア州自動車局の発表によると、Waymoの最新の解除報告では、解除(テスト車の自動運転をoffにする機会)の多くは、事故や軽い接触などではなく、ソフトウェアのなにかを調整したりバグを潰したりするための一時的なポーズ(小休止)だった。

これは、Waymoの技術による自動運転車の商用化に向けての、大きなニュースだ。技術陣のリーダーDmitri Dolgovがこの進歩を祝うブログ記事で、1000マイルあたりの平均解除件数で前年(2015)比4倍の進歩だ、と説明している(下図)。すなわち2015年には0.8件だったが、2016年にはそれが0.2件に減少している。しかもその多くが、事故ではない。

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Dolgovの説明によると、この走行距離は都市と郊外の両方を含み、とくに一般商用化に向けてWaymoが力を入れている最も複雑な運転状況、ドアツードア・サービスのテストが多く含まれている。またDolgovによると、この数少ない、間隔の長い解除は、システムに貴重な学習機会を提供し、最終的にはソフトウェア自身が、自分をしばらく運転から解除すべき状況を判断できるようになる。もうひとつは、保守的な運転状況で解除するとそれをエラーにする、という調整も行っている。これらのことを勘案すると、2016年の低い解除率はすばらしいと言える。

WaymoのCEO John Krafcikは、自動運転車用のセンサーを今後は自社で作る、と発表したときに、解除率の4倍の向上に言及している。具体的な数字で言うと、解除件数は2016年が124件、2015年が341件、2016年のテスト走行の総走行距離は63万5863マイルだった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

オハイオ州の自動運転車テスト施設が4500万ドルを調達 ― 66万坪の新施設を建設へ

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オハイオ州のTransportation Research Center(TRC)は新たに、自動運転車の研究とテストを専門に行う540エーカー(約66万坪)の施設を建設する。同施設には、12レーンの交差点や、組み換え可能な高速道路が50車線、そしてフットボールコート10面分のスペースが建築される予定だ。オハイオ州立大学、オハイオ州が運営するファンド、Jobs Ohioからの出資により可能になった。

この新しい施設では、都市部、農村部、郊外など様々なロケーションを再現することができる。また、さまざま交通状況や交通事故も再現することが可能で、ネットワーク・コネクティビティやスマート・インフラストラクチャーのテストも行うことができる。

TRCは「北米最大級の自動運転車のテスト施設」と呼ばれているものの、今月初めに公開された政府公認の自動運転車のテスト施設には含まれていない。それでも、TRCは合計で4500エーカー(約550万坪)ものテスト施設を有している。TRCは現在、Smart Mobility Advanced Researchの第2フェーズ、第3フェーズを実施するための資金、そしてTest Centerの建設資金を調達しようとしている最中だ。そのTest Centerには、フルスケールで再現された高速道路や、冬場でも利用できる室内テスト施設が含まれる。

TRCがあるのはオハイオ州コロンバスだ。ここは、同じくオハイオ州のダブリン、メアリーズビル、ユニオン群と協力して、公道での自動運転車テストを実現させようとしている地域だ。ホンダの北米拠点の多くはこの地域で展開されているため、自動車業界との結びつきが強い地域でもある。

TRCのような自動運転車の性能試験場はいま、有望な出資先として様々な大学やファンドから注目を集めている。自動車業界は新しい収益モデルを探そうと必死になっており、将来的に都市部での交通渋滞がより深刻な問題となると考えられているなか、自治体はTRCのような性能試験場を利用して将来の都市部における交通需要を予測しようとしているのだ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

イーロン・マスク、トランプの国務長官人選を評価―「レックス・ティーラソンはいいかもしれない」

WASHINGTON, DC - JANUARY 11:  Renda Tillerson (L) listens during the confirmation hearing for her husband and former ExxonMobil CEO Rex Tillerson (R), U.S. President-elect Donald Trump's nominee for Secretary of State, before Senate Foreign Relations Committee January 11, 2017 on Capitol Hill in Washington, DC. Tillerson is expected to face tough questions regarding his ties with Russian President Vladimir Putin.  (Photo by Alex Wong/Getty Images)

月曜日にTeslaとSpaceXのCEOはロッキード・マーチンやアンダーアーマーなど他の製造業のトップと共にホワイトハウスでトランプ大統領と会った。その翌日、マスクはトランプ大統領が国務長官にエクソン・モービルの元ECO、レックス・ティラーソンを指名したことを支持するツイートを投稿した。

マスクが―よりによって―ティラーソンに好意的な評価を下そたことに驚くものも多かった。40年以上化石燃料を生産するエクソン・モービルで働いてきたティラーソンはマスクの世界観にもっとも遠い人物のはずだった。しかしマスクはEconomistのツイートに答える形で、ティラーソンの国務長官は「悪くない人選かもしれない」と述べた。

@TheEconomist こう言えば驚かれるかもしれないが、私はEconomistに同感だ。レックス・ティラーソンは優れた国務長官になる可能性がある。

ひどく直感に反すると思える判断の理由を尋ねるフォロワーからの質問にマスクはこう答えた。まずエクソンでの仕事ぶりからして「ティラーソンはおそろしく優秀だ」という。またグローバル政治を深く理解している点も賞賛した。別のツイートではティラーソンは少なくとももともそうでないと分かるまでは仕事ぶりを判断する余裕を与えられるべきだと述べた。

@danahullt レックスは経営者として非常に優秀だ。地政学の理解も深い。自分のチームを勝たせる術を知っている。今や彼のチームはUSAだ。

ティラーソンは以前、エクソンのCEO時代に地球温暖化対策としてもっとも有効だとして炭素税の導入を支持したことがある。しかしエクソンはニューヨーク州から気候変動に関して公衆を誤らせたという疑いで調査されている。ティラーソンの批判者は炭素税支持は単にエクソンに対する批判の矛先をそらせることが目的で実効を伴う支持ではななかったのではないかとしている。

レックス・ティラーソンの指名は上院外交委員会で承認されることが確実となっており、正式な国務長官への就任にさらに一歩近づいた。しかしティラーソンはエクソンで長年ロシアを担当しており、12月のTIMEの記事によれば、2011年にはロシアとの間で北極圏における掘削権とテキサスおよびメキシコ湾岸の石油へのアクセスをバーターする取引をまとめたとされる。

マスクは月曜日以前にもドナルド・トランプと会っている。昨年末、当選後のトランプとテクノロジー・ビジネスのリーダーとがニューヨークで懇談したときのことだ。その後トランプは戦略政策フォーラム(Strategic and Policy Forum)のメンバーとしてペプシコのインドラ・ヌーイ、Uberのトラヴィス・カラニックと並んでイーロン・マスクを指名している。マスクは投資家向けQ&AセッションでTrumpが化石燃料に強気なのは必ずしも代替燃料の将来にとってマイナスとは限らないと説明した。

SpaceXとTeslaはどちらもほとんどの製造工程がアメリカ国内にある。アメリカ製造業の復権を後押しするために国内製造業への規制を緩和するというトランプ大統領の政策はマスクにとって有利なものとなる可能性がある。しかしマスクがこのように新国務長官について楽観的な見通しを述べるのを聞くと居心地悪く感じるし奇妙でさえある。ティラーソンの経営者としての経歴のほとんどすべてはTeslaともSolarCityとも正反対なはずだ。

画像: Alex Wong/Getty Images/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Elon Muskよ、自律飛行ドローンこそが未来の移動手段だ

circa 1962:  Cartoon family the Jetsons, comprised of George, Jane, Judy, Elroy, and Astro, flying in a space car in a space age city, in a still from the Hanna-Barbera animated television show, 'The Jetsons'.  (Photo by Hulton Archive/Getty Images)

【編集部注】執筆者のAdam SingoldaはTaboolaのCEO。

車が発明される前の時代の人に何が欲しいか聞いたら、”車”ではなく”速い馬”が欲しいと言っただろうというHenry Fordの有名な言葉がある。

私は今日の自動運転車が当時の速い馬にあたるのではないかと考えている。つまり自動運転車は現存するものの延長線上にあるものであって、決して新しいカテゴリーを生み出すものではない。想定の範囲内で革命的とは言えない。

こんなことを考えているとElon Muskという、おそらく自動運転車界でもっとも有名で情熱のある男に行き着く。

同じ車好きとして、私は彼を高く評価しているし、テック界の起業家としても彼を尊敬している。さらにElonは、ほとんどの場合において正しいというのも間違いない(Solar Cityに関してはもう少し時間をおく必要があるが、私は彼のことを信じている)。

そのため私は自動運転車のビジョンについて、彼と違った意見を持っていることを心苦しく思っている。将来的に人間が運転しなくなるというのは間違いないだろう。そして機械が運転手の役割を担うという意見にも賛同している。しかしその機械は、私たちの頭上から地上を見下ろしながら、州間高速道路を走っているだろう。

私たちは自動運転車をスキップして、自律飛行ドローンに乗ることになると私は考えているのだ。

Cartoon illustration of a flying car passing above other land vehicles

地上の車を飛び越えていく空飛ぶ車のイラスト

誤解しないでほしいのが、私は自動運転車のメリット自体はきちんと認識している。具体的には事故の減少、移動コストの減少、そして何より自由に使える時間の増加だ。

アメリカだけでも、車を利用した場合の通勤時間の平均は片道24分だ。つまり通勤に車を使っている人は、平均して最大20万分もの時間を会社への行き帰りだけに費やしていることになる。ここに買い物やほかの用事、旅行の際の移動時間、そして何かクリエイティブなことをする代わりに運転に脳を使っている時間を足し合わせると、膨大な量になる。

しかし自動運転車をスキップして自律飛行ドローンを採用することで、上記のような個人の問題だけでなく、社会的な課題も解決できる可能性があるのだ。

もしも自動運転車の代わりに、自律飛行ドローンで地上500メートルの高さに浮かべるとすれば、空中にドローンを停めて、いつでも好きな場所へ移動できるようになる。

一旦ここで一息ついて、私の意見に潜むバイアスを認識しておいてほしい。

私は車も好きだが、それ以上のドローン狂だ。私は自分が空を飛んでいるような気分になって、今まで見たこともないような景色を4Kで見るのが大好きだ。以前はDJI Phantom 3を使っていたが、その後4を購入し、今はMavicが到着するのを待っている(そして素晴らしいものは全てそうであるように、Mavicの到着はもちろん遅れている)。

しかしどうやらドローンに執着しているのは私だけではないようだ。Taboolaがアメリカのネットワークから抽出したデータによれば、人は1日に25万回もドローンに関する文章を読んでいる。

このあたりで話を元に戻すと、自律飛行ドローンの開発は、技術的には地上を走る自動運転車を開発するよりも簡単だ。というのも、自動運転車を開発するときには、歩行者や路面の悪い道路、突然あらわれるものなどを考慮しなければならない。

さらに自律飛行ドローンの方が安全性も高い上、そこまで高度な技術を必要としないため大量生産時のコストも恐らく自動運転車より低い。私は自律飛行ドローンが、水平に移動するエレベーターのように、ただボタンを押せば目的地に向かって飛んでいくようなシンプルなものになると考えている。将来的にはUberも、何台もの自律飛行ドローンを予め空に飛ばしておいて、ユーザーが”オンデマンド”でドローンを使えるようなビジネスをはじめるかもしれない(Wazeは乱気流レポートに差し替えなければいけないが)。

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自律飛行ドローンが誕生すれば、突然地上から500メートルの空間を自由に使えるようになる。それに対し、私たちホモ・サピエンスはこれまで20万年もの間、地上から1.5メートルの空間に全てを詰め込んできた。その結果発生した、駐車スペースの問題や渋滞、道路建設などは、自律飛行ドローンのもと、すぐに過去のものとなるだろう。

法規制も私の味方についている。ドローンを買うと、ほとんどの場合地上から500メートルより上には飛べないように予め設定されているが、500メートルもあれば十分だ。

今年に入ってから、私は実際に人用ドローンに乗ったことがある。正直少し怖かったが、未来の一部を見ることができ、とても感動する体験だった。

そろそろもっと高みを目指して考えて羽を広げ、自動運転車(速い馬)をスキップして自律飛行ドローンの考えにのっても良い頃だろう。

もしかしたら、宇宙家族ジェットソンはずっと前からそれに気づいていたのかもしれない。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Tesla車のアップデートサイクルは1〜1.5年、Elon MuskがTwitterで発言

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TeslaのCEO兼ファウンダーであるElon Muskは、すぐに古くさくならないような車を買いたいと考えている人にこうアドバイスする。「他のメーカーの車を買ったほうがいい」

通称HW2を装備したTesla車に搭載されている新しいセンサー、コンピューター、パーツを、以前のモデルにも有料アップグレードという形で取り付けることを考えてくれないかというTwitter上での質問に対し、Muskは上記のように答えた。彼はさらに現行のモデルに搭載されたテクノロジーは、今後平均して1年から1年半の頻度で大幅に改良されることになると語った。

@elonmusk 現行モデルにAP2を追加するのにも8000ドル近くかかります。M3に力を入れていることもわかりますが、Teslaファンは改修用の組み立てラインの設置を求めています。

@dtweiseth Teslaは絶えずイノベーションを生み出そうとしています。もしも改修ラインを求めているならば、その人たちは買う車を間違っています。Teslaでは12〜18ヶ月ごとに大幅な改良が行われる予定です。

Teslaのアップデートの頻度は、GMやFord、トヨタといった従来の自動車メーカーに比べれば、かなりアグレッシブなものだと言える。通常あるモデルが発表されると、新しいオプションや細かな機能が追加されることはあっても、最大約5年間は大幅なアップデートは行われない。ましてや、TeslaのModel SとXがHW1からHW2へとアップデートしたように、”大幅な改良”が行われることはまずない。

Teslaオーナーの中には、この同社の戦略にいらだっている人もいるかもしれない。決して安くはないTesla車が、スマートフォンと同じくらいの頻度でアップデートされるというのは確かにもどかしいだろう。しかしこれは、もっと高いレベルのイノベーションを起こす上でTeslaがとった選択なのだとMuskは話す。

@dtweiseth もしも私たちが限られたリソースを使ってかなり複雑な改修を行うとすれば、Teslaのイノベーションのスピードは劇的に落ちてしまいます。

さらにMuskは、以前のモデルにHW2のキットを組み込むとなると、車をフレームまで解体して300種類以上のパーツを取り替えるという、極めて複雑な工程が必要になると言う。また彼は、既存モデルの改修にフォーカスすることが、新しいテクノロジーを生み出す上で障害になってしまうと付け加えた。

つまりTeslaはこれまで消費者が慣れ親しんできた自動車メーカーとは大きく違い、その違いは開発サイクルにまで及ぶということだ。長く使えるプロダクトは、ある意味では使っている人を過去に縛りつけてしまう。そしてMuskは、お金に見合った価値があると顧客に感じてもらうためだとしても、Teslaの動きを止めるようなことはしない。

私はTeslaが大手自動車メーカーと戦っていく上で、テック企業のようなスピード感を保つことが重要だと考えているため、Muskの今回の発言には安心している。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

パナソニックはTeslaへのバッテリ供給だけではなく、自動運転技術での協業にも意欲

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パナソニックは、バッテリ事業でのTeslaとの協業関係が実りあるものになったことを受けて、Teslaとの更に近い協業関係を望んでいる。この日本企業は、Teslaにセンサの共同開発を提案することで、その自動運転システムの製造に食い込むことを考えている。

パナソニックの津賀一宏社長は、木曜日(米国時間19日)に配信されたロイターによるインタビューの中で、Teslaの自動運転技術への意欲を表明した。

「Teslaの自動運転システムに大変関心を持っています」と、津賀社長はロイターに語った。「私たちは両者の協働関係をデバイス、例えばセンサーの共同開発を通して、拡張していけたらと思っています」。

現在パナソニックは、Model SならびにModel Xを含む、Teslaの車載バッテリーを独占的に供給するパートナーである。同社はもうすぐ発売されるModel 3に対する供給も行う。Teslaはこのモデルを初年度に50万台売ることを目標にしているため、供給量の大幅な増加が要求されることになるだろう。

パナソニックはTeslaのGigafactoryの共同出資者であり、50億ドルの設備のうち16億ドル分を負担している。そしてこの先Teslaのソーラーエネルギー製品で、さらに緊密な協働作業を行う予定である。同社はまた、CMOSイメージセンサーも製造していて、現在は高速で移動する物体を、通常現れる歪を起こすことなく検知する新しいバージョンの開発に向けて、取り組みが進められている。

イメージセンサーは自動運転車の基幹部品の1つである、この精度が上がれば上がるほど、写真イメージ、レーダー、そしてライダー(LiDAR)センサー情報を統合して得られる統合センサー情報の質が向上する。

パナソニックとセンサー技術でチームを組むことで、テスラはその部分の技術を更に社内に取り込むことができるようになる、この動きは、より安いコストで高度な統合システムの構築を狙う、元Googleの自動運転車プロジェクトのWaymoの戦略に倣ったものだ。

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(翻訳:Sako)

テクノロジーが「人間の温かみ」を置き換えることはできない

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最近、どこに行ってもオートメーションが人間の職を奪うという議論を耳にする。テクノロジーはもちろん急速に進歩し、クリックを中心とするメディア環境のなかではセンセーショナリズムが生まれる。しかし、テクノロジーが人間の代わりに働けるからといって、私たちがテクノロジーによるサービスを望むとは限らない。テクノロジーがまずまずの働きをするとしても、状況によっては、人間とやりとりしたいと思う場面があるのだ。

機械は与えられたタスクを人間よりも効率的にこなせる一方で、それらが行うアクティビティには「芸術性」が欠けている。つまり、ニーズに応える能力だ。たとえ定められた手順があったとしても、優秀な人材はいつそのプロトコルを修正するべきか、そして、そこで必要となる機微とは何かを理解している。

オバマ政権は先日、人工知能とオートメーションが与える経済的な影響をまとめた調査結果を発表している。この調査結果は、この問題を政策運営を担う立場から捉えたものだ。このレポートでは、「AIが失業を増やすのかどうか、そして長い目でみて不平等を増加させるかどうかは、テクノロジーそのものだけに依存する訳ではなく、その時の政権や政策に依存する」と述べられている。また、今後10年から20年間でオートメーションによって影響を受ける職業は全体の9%から47%程度だろうと推測している。そのレンジの大きさから分かるのは、オートメーションが与える本当の影響はまだ未知数だということだ。

スタートアップのエコシステムに関わる人々はたいてい、自分たちであればテクノロジーを存分に普及させることができるし、また自分たちであればそれが可能だと考えている。しかし、誰もがそのアプローチに賛成という訳ではない。先週、New York TImesはMcKinseyによるレポートを発表したが、その調査で明らかになったのは、オートメーションは成長している一方で、そのペースは私たちが思っていた程のスピードではないということだ。「オートメーションが人間の職に与える影響の大きさを決めるのは、多くのテクノロジストがフォーカスするような、”技術的に可能なものは何か”という問いではありません」とNew York Timesに語るのは、McKinseyのJames Manyika氏だ。

結局のところ、オートメーションが与える影響の大きさを決めるファクターは実にさまざまだ。人間との交流に対する欲求もその1つである。現金自動支払機(ATM)を例に考えてみよう。ATMが開発されたのは1960年代のことで、それが普及したのは70年代から80年代にかけてのことだった。ATMは銀行の窓口業務を置き換えるだろうと言われていたが、2017年になってもまだ銀行の窓口では人間が働いている。もちろん、銀行の営業時間外でもお金を引き出せるのは便利なことだ。最近ではスマホでお金のやり取りも完了する。それでも、いまだに銀行では人間が働いている。それはなぜなら、お金に関してはプロに相談してみたいと思う人々がいるからだ。

また、医療に関しても同じことがいえる。たとえ適切な診断結果や治療法を提案する機械があったとしても、私たちは病気になったときには優秀な医師に相談したいと思うだろう。たとえ機械が適切な医療プランを決定するとしても ― 医療の分野には絶対的な治療法は数えられるほどしかないと理解しているが ―、考えられるオプションについて患者とともに考え、治療手順を実行するように訓練された医師と一緒に治療に励みたいと私たちは思うのだ ― 科学の”アート”について理解している彼らとだ。

人間はいまだ重要な存在である。そして、そのことを心に留めておく必要がある。高度な教育を受けた医師の場合に限らず、人間である私たちは、人間の代わりに機械と交流することを望んでいるわけではないのだ。

例えば、給仕スタッフをiPadのメニューに置き換えるというテクノロジーが存在する。サンフランシスコには人間を完全に除外したレストランも存在している。iPadで料理を注文すると、注文された品が小さな棚から出てくる ― 料理を運ぶ人間もいないので、そこに人間との交流はまったくない ―。だが、誰もがその体験をしたいと思っているわけではない。人間の店員に「いらっしゃいませ」と言われたい人もいるし、メニューや出される料理について人間に質問したいと思う人もいるのだ。

同じことがUberやLyftでもいえる。ドライバーレスは明らかに実現しつつあるし、その方がコストが低くなるから企業もそれを望んでいる。だからといって、すべての顧客がドライバーレスを望んでいるわけではない。ドライバーとの会話を楽しみたいと思う人もいる。ただ単にA地点からB地点まで運んでくれればいいと思う人ばかりではないのだ。

私はラダイト(19世紀初頭のイギリスで機械化に反対した熟練労働者の組織)になりたいわけではない。テクノロジーは容赦なく進歩を続けていく。それに反対することは馬鹿げたことだろう。しかし、テクノロジーによってファンダメンタルが失われることはない。人間と人間とのあいだのコミュケーションもその1つだ。あることを可能にするテクノロジーが存在するからといって、それが最良のオプションであるとは限らないのだ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Naverが間もなく自動運転車の公道テストを開始予定

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韓国の大手ネット企業Naverは、自動運転車の公道テストに向けた最終段階に入り、現在国土交通部からの許可を待っている。同社はTechCrunchに対して、当局から最終許可を受け取り次第すぐに公道でのテストを開始すると話しており、関係者からの情報をまとめた韓国紙Yonhapの報道によれば、早ければ来月にはテストがスタートする予定だ。

Naverは韓国の巨大ウェブポータル運営企業で、同国最大の地図プラットフォームやメッセージアプリのLINE、そしてSnapchatに似たSnowなどを展開している。Naverが力をいれているAIへの取り組みの一環としてはじまった自動運転テクノロジーの開発は、同社がこれから「グローバル企業と競合していく」上で欠かせない要素だと、Naver CTOのChang-hyeon Songは語った。

さらにNaverは自動運転車がデータを集める上でもとても役に立つと考えており、彼らのコアビジネスとのシナジーも期待できる。「自動化の時代においては、自動車自体が情報交換のためのプラットフォームとなっていくでしょう」とNaverの広報担当者は話す。BaiduやGoogleのように、自動運転テクノロジーを事業ポートフォリオに加えるということは、消費者のオンライン生活の欠かせない要素になるという、より大きな目標にも上手く合致する。

Naverによると、現在の同社の自動運転テクノロジーはレベル3にあたり、まだ車が必要だと判断したときには人間のドライバーが運転を交代する必要があるが、ドライバーが実際にリラックスして全く注意を払わなくてすむレベル4に向けて改良が重ねられている。自動運転車に関連した事業は、新しくNaverの傘下に設立される会社が引き継ぎ、AIやロボットの事業もこの会社が受け持つことになる予定だ。さらにNaverはこれらの事業に4億2500万ドルを投じるとコミットしている。

自動運転テクノロジーの分野に参入している他のテック企業のように、Naverはさまざまな企業とのパートナシップを通して、この事業を加速させたいと考えている。しかし自動運転テクノロジーの製品化計画に関する時期や詳細については、まだ明かされていない。一方Naverの競合にあたるAlphabet傘下のWaymoは、FCAなど大手自動車メーカーとのパートナーシップを通じて、既に製品化に向けた準備を着々と進めている。

韓国政府は既に、自動車メーカーや研究組織あわせて10団体に公道での自動運転車のテストを許可しており、最終許可が下りればNaverは11番目となる。そして現段階ではそうなる可能性が高い。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

ラスベガスの公道上で、自動運転電気シャトルバスが試験運行中

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ラスベガスよ、トランスポーテーション好きの記者ならおまえを見限ることなんてできやしない。CESは車の祭典のようだったし、そして今や公道上で自動運転の完全電気シャトルバスの試験運行を始めたのだから 。このシャトルは、シャトルメーカーのNavya、運行会社のKeolis、そしてラスベガス市の間のパートナーシップの産物である。本日(米国時間1月11日)から一般利用者の乗車が可能になった。まさに普通の車や人の通行に入り交じりながら、市の象徴であるFremont Streetと、Las Vegas BoulevardそしてEighth Streetの間を結ぶ運行が行われている。

運行は1月11日から20日の間行われる。運行に使われるのは、事前に米国内ミシガン大学のMCity自動運転テスト施設で試験を受けたNavyaのARMAシャトルバスだ。なおこのシャトルは2015年からフランスで運用されているものだ。この試験運行は、市の中心部に自動運転車とコネクテッドカーの試験を行う指定地域を作ろうとしているラスベガス市の、幅広い取り組みの一部である。ラスベガスはまた、ダウンタウンエリア全体に接続交通信号機(connecting traffic lights)を配置するなど、接続基盤にも大きな投資を行っている。

自由に移動する自動運転車に比べて考慮する変数が少ないため、事前に決められたルートを走るシャトルは、自動運転技術を展開する企業にとっては比較的低リスクの分野だ。例えば、広範囲のルートをマップして、接続された基盤を持つことができることも良い点である。私たちが個人所有の自動運転車を公道上で目にするよりも早く、このシャトルの類の自動運転技術の普及が進む可能性が高いだろう。

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(翻訳:Sako)

次期運輸長官エレーン・チャオが上院公聴会で証言―親テクノロジーの姿勢鮮明

WASHINGTON, DC - JANUARY 11:  Elaine Chao testifies during her confirmation hearing to be the next U.S. secretary of transportation before the Senate Commerce, Science and Transportation Committee as her husband, Senate Majority Leader Mitch McConnell (R-KY) (2nd L) looks on, in the Dirksen Senate Office Building on Capitol Hill January 11, 2017 in Washington, DC. Chao, who has previously served as secretary of the Labor Department, was nominated by President-elect Donald Trump.  (Photo by Chip Somodevilla/Getty Images)

ドナルド・トランプ次期大統領が次期運輸長官候補として指名したエレーン・チャオ(Elaine L. Chao)は水曜日(米国時間1/11)、上院公聴会で運輸テクノロジーの将来からFAA〔連邦航空局〕の役割に至るまで多数の質問に答えた。

チャオは自動運転車、インフラ、ドローンなどイノベーションとテクノロジーに関連する多数の質問に答えた。

上院商業委員会のジョン・スーン議員(共和党、サウスダコタ選出)は開会の言葉を述べ、「次期運輸長官はアメリカの運輸システムのイノベーションにおいて連邦政府にリーダーシップを発揮させるユニークは役割を担う」と述べ、重要な分野としてV2Vコミュニケーション〔自動車など輸送手段間の通信〕自動運転車、ドローンなど各種のUAVを挙げた。

チャオは「アメリカの輸送システムは、陸上、航空ともにテクノロジーの進歩に追いついてない」とし、国際的な競走で敗北する危険性を指摘した。「われわれの役割は何よりも利用者の安全の確保が優先される」としたが、同時に進歩を妨げるボトルネックとなっている不必要な規制を発見し、適切な見直しを行う方針を明らかにした。

チャオはの運輸インフラ整備に関して民間セクターからの投資を「活用していく」」と述べた。「政府と民間が提携することにより金融機関、年金ファンド等が持つ数兆ドルにも上る資金を多くの政府プロジェクトに注入し、活かすことができる。これらの事業を政府がすべてを独力で実行することができないのは周知のとおりだ」と述べた。

チャオは乗用車、バス、トラックなどの自動運転車とドローンがアメリカのビジネスに与える巨大な可能性を指摘し、「連邦政府の役割はまだほんの幼年期にある」と述べ、連邦政府の役割は「安全かつ効率的なテクノロジーの実現の障害ではなく触媒となる」ことが目的だとした。この発言は自動運転やドローンのテクノロジーを早急に商用利用しようと努力している民間企業にとって間違いなく追い風となる。事実、こうした運輸系企業はチャオが運輸省長官候補に指名したれたときから熱狂的支持を明らかにしていた。

WASHINGTON, DC - JANUARY 11: Elaine Chao arrives for her confirmation hearing to be the next U.S. secretary of transportation before the Senate Commerce, Science and Transportation Committee in the Dirksen Senate Office Building on Capitol Hill January 11, 2017 in Washington, DC. The wife of Senate Majority Leader Mitch McConnell (R-KY), Chao, who has previously served as secretary of the Labor Department, was nominated by President-elect Donald Trump. (Photo by Chip Somodevilla/Getty Images)

2017年1月11日、運輸長官指名承認のための上院公聴会に臨むエレーン・チャオ(撮影:Chip Somodevilla/Getty Images)

【略】

チャオはゲリー・ピーターズ議員(民主党、ミズーリ州)の質問に答えて、「自動運転テクノロジーに関連して自動車産業と密接に協力していくことを前向きに考えている」とした。この分野において公的規制がテクノロジーの進歩に追いついていないのではないかというピーターズ議員の質問に対してはこう答えている。

この分野におけるテクノロジーの発達は消費者の受容や理解を明らかに超えていると思われる。国として社会としてこうしたテクノロジーに親しみ、受け入れることが強く求められている。【略】〔その実現のためには〕広く国民的な議論が期待される。この面でも〔議会と〕協力していきたい。

ジム・インホフ上院議員(共和党、オクラホマ州)はドローンについて質問し、規制がテクノロジーの発達や商用利用を妨げているのではないかと質問した。チャオはこれに対してもアメリカがドローン・テクノロジーで世界をリードするためには「広く国民的な議論が起きることが必要だ」と述べ、積極的姿勢を見せた。【略】

WASHINGTON, DC - JANUARY 11: Freshmen members of the Senate Sen. Sen. Maggie Hassan (D-NH) (L) and Sen. Catherine Cortez Mastro (D-NV) prepare for the Senate Commerce, Science and Transportation Committee's confirmation hearing for Elaine Chao to be the next U.S. secretary of transportation in the Dirksen Senate Office Building on Capitol Hill January 11, 2017 in Washington, DC. Chao, who has previously served as secretary of the Labor Department, was nominated by President-elect Donald Trump. (Photo by Chip Somodevilla/Getty Images)

新たに当選した上院議員が運輸長官指名公聴会に出席。。左がマギー・ハッサン(Maggie Hassan、民主党、ニューハンプシャー)、 キャサリン・コルテス・マスト(共和党、ネバダ)(撮影:Chip
Somodevilla/Getty Images)

マギー・ハッサン上院議員(民主党、ニューハンプシャー州)は「自動運転テクノロジーが普及し、健康上、経済上などさまざまな理由から自動車を運転することができない人々に一日も早く自動車による移動能力が提供されるようになることを期待している」と発言を締めくくった

コロラド州はこれまで自動運転テクノロジーの発達に大きな役割を果たしてきた(コロラド州であ今年に入ってからも自動運転セミトレーラーによる貨物輸送が行われている)。コリー・ガードナー上院議員(共和党、コロラド州)はスマート運輸テクノロジーについて質問し、テクノロジーの発達を妨げるような「面倒な規制」が連邦レベルで採用されることがないよう要求した。【略】

Delphi's autonomous Audi demonstration vehicle is one car testing on Nevada's roads.

Delphiの自動運転Audi車のデモ。 この車両はネバダ州の行動でテストされた。

チャオはキャサリン・コルテス・マスト上院議員(民主党、ネバダ州)の質問に答え、ネバダを訪問して州政府が自動運転テクノロジーの発達において取っているリーダーシップを実地に見ることを約束した。ネバダ州において数多く自動運転テクノロジーのテストやデモが行われたことは今月開催されたCESコンベンションでも記憶に新しいところだ。【略】

エド・マーキー上院議員(民主党、マサチューセッツ州)は自動車間コミュニケーションとプライバシーの問題に関して質問した。自動車ますます「つながったデバイス」になるにつれてハッキングされるリスクが上昇する。また自動車がユーザーの移動パターンその他、車載センサーから重要な個人的情報を収集し、交換するようになっている。マーキー上院議員は消費者のプライバシー保護における連邦政府が果たすべき役割を質問した。【略】

Mercedes-Benz's drone van is one example of how UAVs might push towards greater commercialized use.

メルセデス・ベンツが展示した配送用自動運転バン。自動運転車、ドローンのテクノロジーの商用利用は経済を活性化する可能性がある.

テッド・クルス上院議員(テキサス州選出、共和党)はSpaceXやBlue Originに代表される民間宇宙企業についても質問した。前任のフォックス運輸長官は辞任に当ってのメモで商用宇宙航空について「触れてさえいない」とクルス上院議員は指摘し、チャオに対し、運輸長官としてこの産業分野に取り組む姿勢を質問した。チャオは「この分野についてはまだブリーフィングを受けていない。指名が承認された場合にはクルス議員と協力していく用意がある」と答えた。

チャオはジョージ・W・ブッシュ政権で労働副長官、ジョージ・H・W.・ブッシュ政権で労働長官を務めており、ワシントン政治に関して十分な実績がある。チャオは台湾の台北生まれ。8歳で家族とともにアメリカに移民した。チャオはケンタッキー選出のミッチ・マコーネル共和党上院議員(現在上院多数党院内総務)の妻。

運輸系テクノロジー企業、UberやLyftはトランプ次期大統領がチャオを指名したことを歓迎している。昨年11月にチャオが指名された際、両社はこの選択をa歓迎する声明を発表している。

〔日本版〕エレーン・チャオ(Ellane Chao)の繁体字表記は趙小蘭とされる。Wikipediaでは「イレーン・チャオ」と表記されているが、マスコミを含めて「エレーン・チャオ」表記の方が多いためこちらを用いた。

Featured Image: Chip Somodevilla/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+