Microsoft、フィットネス系ウェアラブルのBAND用SDKを発表

Microsoftがフィットネス系ウェアラブルデバイスであるBandのアップデートを発表した。デバイス上でできることを増やし、また取得データの取り扱いを容易にするためのウェブポータルを構築し、そしてサードパーティーがアプリケーションの開発をできるようにするSDKのリリースを行った。既存アプリケーションのアップデートは、iOS、Android、そしてWindows Phone版のそれぞれについて行われることになっている。

今回のアップデートにて、Bandに自転車に乗る際に利用するモードが追加された。たとえば「Speed Analysis」や高度記録を行う機能が追加されたのだ。Microsoftによると「利用者からの希望が多かったので機能を追加しました」とのこと。健康目的で自転車に乗る人は多く、自転車モードの実装は好意的に受け入れられることだろう。

Microsoft Healthの一貫としてウェブ版のダッシュボードが用意され、そこで収集したデータの「Insights」が行えるようになったのも嬉しいところだ。PCでウェブを見る人は減り、さらにウェブコンテンツはアプリケーションに移行してしまったという流れはある。しかしそれでもPCの大きな画面からウェブを利用することで、データを便利に扱えるということはあるだろう。

そうした数々の変更も十分に魅力的であるとは思うが、もちろん最重要なのはSDKの発表だろう。Bandで利用するアプリケーションが開発できるようになる。興味のある人はこちらビジュアルガイドライン(PDF)を見てみると良いだろう。Microsoft Bandを持っていた頃(Uberだか映画館だかで忘れて失くしてしまった)、こんなに小さなスクリーンにどのようなアプリケーションが登場してくるのだろうと考えていたものだった。思いもよらないようなアプリケーションが登場してくるのではないかと、楽しみな気持ちもある。すぐにもいろいろなアプリケーションが登場してくることだろう。

Bandの初期出荷台数は非常に少なく、年末には品薄状態となっていた。徐々に供給も安定してきた様子。今回の発表と相まって販売に拍車がかかることになるかどうか、注目していきたいところだ。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、さらに多数の絵文字をサポート、ガジェットのアイコンもアップデートへ

iOSOS Xの新しいデベロッパー向けプレビュー版で、Appleがさらに多様な絵文字をサポートすることが判明した。新たに追加される絵文字には多様な肌色の人の顔や国旗などが含まれる。これまでも一部の国の国旗はサポートされていたがあまり数は多くなかった。

新たな肌色オプションを起動するには、顔や手などの絵文字の長押しすればよい。すると6色の肌色が選択できる。当然だが、幽霊、ドクロ、仮面などは「人間」のセクションの絵文字であっても肌色オプションがサポートされない。「旅行と場所」のセクションに新たに32ヵ国分の国旗が追加された。

Appleが絵文字のサポートを拡大することは昨年3月にMTV ActがAppleのCEO、ティム・クックに送った要請のメールにAppleの広報責任者、Katie Cottonが「われわれはUnicodeコンソーシアムに働きかけている」と回答したときから予期されてていた。その後Unicodeは絵文字の多様性を高めるための修飾オプションのサポートに関するテクニカル・ドラフトを公開した。このレポートの筆者はGoogleのMark DavisとAppleのPeter Edbergだった。どうやら絵文字の修飾オプションは正式に導入されるようだ。

AppleはまたiPhone 6を含むガジェットのアイコンのデザインをアップデートしている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Galaxy S6はどうやらフルメタルボディ+曲面ディスプレイとなるらしい

Samsungがついに、これまでのプラスチックや合成皮革を用いたボディデザインを脱却しようとしているらしい。

これはティーザー画像に基づく推測であり、T-Mobileが取り上げ、Vergeでも記事にされている。もちろん、間もなくバルセロナで開催されるMobile World Congressでお披露目予定と目されているGalaxy S6の話だ。

Samsungは最近、Galaxy A3およびGalaxy A5というフルメタルボディのデバイスをリリースしている。その点から考えても、フラッグシップモデルであるSシリーズの素材変更は十分ありえるものとは言えるだろう。そもそもこれまでに採用してきたプラスチック素材は、安物に見えてしまうとして不人気でもあった。

また、SamsungはS6が曲面ディスプレイを持つものであることもほのめかしている。Galaxy Note Edgeと同様の曲面ディスプレイを、両サイドに配したものとなるようだ。Note 4/Note Edgeのケースと同様に平面ディスプレイ版と曲面ディスプレイ版の両方が用意されるのか、それとも曲面版のみとなるのかはまだわからない。曲面版のみという可能性もありそうに思える。

曲面ディスプレイを求める声はさほど大きなものではなく、また有効な活用方法も少ないことを考えれば、2つのモデルが用意されるという意見にも説得力がある。AppleもiPhone 6では2つのモデルを販売しており、Samsungはといえば価格帯やスタイルを変えた複数のモデルを用意することを常としてきてもいる。Galaxy S5にもActive、Zoom、およびMiniがあったことを考えれば、複数モデルの可能性の方が高いのかもしれない。

ともかく、3月に入ればすぐに本当のところがわかるはずだ。

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(翻訳:Maeda, H


スマート懐中電灯のFogo、Kickstarterでキャンペーン開始

Fogo Digitalのことは、今年のCESハードウェアバトル参加者として覚えている読者もいるかもしれない。そのFogoがスマート懐中電灯をKickstarterでデビューさせた。

Fogoの懐中電灯には、GPS受信機、位置座標を表示するための画面、内蔵バッテリーでスマホを充電するためのUSBポート、および今後販売が予定されている別売専用モジュールを追加するためのスマートポートがついている。

Fogoの1月のプレゼン以後、本誌は懐中電灯とモジユールのより具体的な内容と発売時期に関する情報を得た。Kickstarterの初期支援者は、懐中電灯単体が175ドル、トランシーバー機能モジュール付きなら225ドルで手に入る。早割終了後は、それぞれ25ドル高くなる。

トランシーバーの他にFogoは、衛星モデム、レーザー測距機、雪崩ビーコン等のモジュールを計画している。Fogoの共同ファウンダー、Tyler Gilbertは先週私に、衛星モデムが最優先項目で来年初めに提供する予定だと言った。他のモジュールも2016年中に販売される。

Fogoの外観デザインは、われわれが最後に見てから少し変わっていた。画面周囲のステンレス製ベゼルは、GPS受信能力を上げるために強化プラスチックで置き換えられた。GarminとGoProマウントのためのアダプターも開発中だ。

ソフトウェア面では、Active Battery Managementという新機能をGilbertは説明した。「GPSデータ、周囲の照明条件、バッテリーの充電状態、および推定移動期間に基づいて、懐中電灯の明るさおよびGPS追跡速度を最適化することによって、使用中にバッテリーがなくなることがないようにしている」。C++を使える人なら、API経由で機能をカスタマイズすることができる。

同社はクラウドファンディングで12万5000ドルの資金調達を見指している。出荷は9月(早割分)または10月の予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、2011〜2013年製MacBook Proのビデオ問題に対する保証を延長


Appleは新たな修理プログラムとして、2011年から2013年にかけて製造され、ビデオ関連の問題を起こしているMacBook Proに対てる保証を延長する。このプログラムは、対象モデルを無償で修理し、すでにユーザーが有償で修理した場合には費用を返金するものだ。自分のMacBook Proが対象かどうかを調べるには、Appleのサポートページに行って、OS Xの ‘’ メニューの「このMacについて」 に書かれているシリアル番号を入力すればよい。

影響が出る可能性のあるモデルは、15および17インチのMacBook Proと、15インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデルで、2011年から2013年の間に製造されたものだ。影響のある場合に起きる症状は、画像の歪み、電源が入っているのに画面が表示されない、あるいは突然システムが再起動するなど。

Appleには、実際にこれらの症状が見られる場合にのみ連絡すべきであり、そうでない場合は問題を抱えていない可能性が高い。

一般にAppleは、保証期間が過ぎた後に問題が多数発見された場合の保証延長に関して非常に対応が良い。同社はTechCrunchに対して、本リペアエクステンションプログラムに関する正式声明を提供した。

2011年2月から2013年12月までの間に販売されたごく一部の MacBook Pro システムに、ビデオ (画像) に関する問題が起きる可能性があることが判明しました。弊社では対象となるシステムを無償で修理させていただくとともに、Apple または Apple 正規サービスプロバイダを通じて有償で修理したお客様には返金手続きのために連絡をとっています。修理プログラムの詳細については、
http://www.apple.com/jp/support/macbookpro-videoissues/をご覧ください。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Appleの新規採用者には、カーインテリア、変速機、新型車、自動車安全性の専門家までいた


Appleの車に対する野望は、自動車技術の進歩を自社の既存製品に生かすことにとどまらない。 9to5Macが分析したところ、Appleの自動車部門のトップ、Steve Zadeskyの下に集まった社員の中には、ダッシュボード情報提供ソフトウェアのCarPlayの改良版を作ったり、将来のMacノートパソコンやiOSデバイスで使うためのリチウムイオン電池の改善に必要な範疇はるかに超える才能の持ち主が含まれていいた。

雇用者リストには、自動車に強く特化して応用の可能性が比較的小さいスキルの持ち主が見つかった。たとえば、Robert Goughは以前AutoLivの設計責任者として自動車の「能動的安全」技術に関わっていた。Hugh Jayは、モータースポーツ、商用車、および航空製品の変速機とギアポックスに関わっていた。Mujeeb Ijaz(最近のA123システム訴訟に名前が挙がっている)は、元A123システムの自動車製品責任者で、Fordでは電気および燃料電池自動車技術の責任者だった。David PernerもFord出身で、新型自動車のエンジニアリングに関わっていた。そして、Fernando Cuhnaは、GMで内装およびトリムのデザインを担当していた。

Appleの自動車への関心は、将来iOSが車内での存在感を高めるための準備以上のものではない、という意見もある ー そして、基本的な情報提供だけでなく、将来自動車メーカーが外部ソフトウェアパートナーにもっと自由を与えた場合の自動車診断や性能モニタリングを扱える総合的車載ソフトウェアを作るために、専門家チームを招集した可能性もある(社内から多くの人材がZadeskyのチームに異動したことも、9to5Macは伝えている)。

しかし、Appleが実際のハードウェア設計とエンジニアリングをテストするために、人を集めている可能性はいっそう現実味を帯びてきている。Appleが自動車市場に本気で参入することに驚くかもしれないが、Daring FireballのJohn Gruberは、その可能性を完全に捨て去ることの愚かさはいずれ証明されると、単純な理屈で説明している。

ただし、これまでAppleが結局追求をやめたプロジェクトの数々やその他の成り行きを踏まえれば、この規模で自動車技術の人材を集めていることに私はさほど驚かない。この問題は本稿の領域を超えるかもしれないほど大きなものだが、今のAppleにとって、成就するとは限らない研究開発プロジェクトであっても、そこへの投資リスクの許容範囲は、その膨大な保有現金、時価総額、および市場ボジションのおかげで、著しく大きくなっていることも忘れてはならない。

Appleは本件へのコメントを拒んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


バンダイがバック・トゥ・ザ・フューチャーiPhoneケース予約受付中―クレージーだが欲しいかも

ついに2015年になった。空飛ぶホバーボードや自動的に結ばれる靴紐が実現すると『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が予言した年だ。

今のところどちらも発明された形跡がない*。しかしわれわれはドク・ブラウンのデローリアン型の圧倒的にクールなiPhoneケースを近く入手できるらしい。

(* もっともNikeは「今年中に自動的に結ばれるパワー靴紐をリリースすると言い続けている。)

しかしこのiPhoneケース、不必要なほど精巧にできているが…やっぱりクレージーだ。それでなくても大きいiPhone 6がさらにかさばるようになる。カメラを使うのにスライド式の蓋を開かねばならないし、ボリュームボタンを押すには車のドアを開く必要がある。まずは考えられるかぎりもっとも不便なiPhoneケースと言っていいだろう。

しかしこの製品の場合、はじめから利便性を目指してはいない。

つまり、だって、かっこいいだろう! 着信するとライトが点灯する。ヘッドライトが着メロに合せて点滅するのだ。でかいおもちゃの車を耳に当てて会話しているように見える!

このびっくり製品は日本市場を対象にバンダイが開発したもので、現在予約受け付け中だ 。値段は5940円―現在の為替レートで約50ドル。残念ながらバンダイのサイトでは日本国外への発送を受け付けていないようだ。アメリカ市場に登場したときには輸入業者のマージンが上乗せされていることだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Samsung、Galaxy S6に次世代ワイヤレス充電搭載か


Samsungは、次期Galaxy S6(あるいは名前はなんであれ2016年のフラグシップAndroidフォン)と無線充電技術の進化を誇示するティーザー広告を次々と繰り出している。 Samsung公式ブログ記事で同社のITおよびモバイル担当技術責任者、Seho Parkは、ここ数年の技術の進歩によって、ワイヤレス充電がより高速、効率的になり、デバイスへの組み込みも容易になったことを、部品の観点から説明した。最後に彼は、2015年がワイヤレス電源にとって重大な分岐点であり、「次期Galaxyスマートフォン」シリーズはその主役になることをほのめかした。

Galaxy Note 4とGalaxy S5はワイヤレス充電をサポートしているが、そのために作られたオプションのアクサセリーを使う必要がある。今年、Samsungの最新フラグシップ機は、Qi、PMA、およびWPCなどの標準をサポートして、本体だけでワイヤレス充電が可能になるかもしれない。Parkのブログ記事には、昨年開発されたワンチップで複数の標準をサポートする技術について書かれた部分があり、導入から半年か1年で商品化するだろうと説明しているので、今あるいは近い将来出てくるだう。

Samsungがワイヤレス充電をGalaxyシリーズに標準搭載するだけでなく、市場にあるすべての充電技術に対応する使いやすいものにすることは、同社のユーザーにとって大きな恩恵だ。私は今でも、ワイヤレス充電技術は約束したものを提供できず、消費者に現実的な恩恵を与えていないものの一つだと思っている。充電台は概して大きいか使いにくい。標準化バトルがあるということは、スターバックスに設置された充電器が市販されているほとんどの端末と互換性がなかったり、互換性があっても物理的形状の違いから、ある機種に向けて作られた充電台は他社のスマートフォンでは実用的に使えなかったりすることを意味している。

Samsungが次期Galaxyシリーズですべきなのは洗練だ。例えば、同社がオールメタル筐体で採用していると思われる新しい設計アプローチの採用や、長年Android OEMに提供されてきたテクノロジーを次のレベルへと引き上げ、一般ユーザーも恩恵を受けられるようにすることが必要だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


洋服通販を快適にするための「ウェアラブル・スマート巻き尺」、Indiegogoでは苦戦中?

イタリアのXYZE(サイズ、と発音する)がIndiegogoにて「ウェアラブル巻き尺」をキャンペーン中だ。プロダクトの名前は「On」という。洋服をオンラインで購入する際など、届いてみたらサイズが合わなかったというような悲劇を解決するために生まれたプロダクトだ。

自分のサイズをきちんと把握していても、サイズ違いは起こりえる。同じS、M、Lなどと分類していても、販売店やメーカーによってサイズが異なるからだ。

これに対してXYZEは、簡単な仕組みの巻き尺とアプリケーションを連動させるようにして、自分にぴったりのサイズを簡単に見つけられるようにしているのだ。

「洋服をオンラインでオーダーする際、メーカー毎に異なるサイズを認識して注文するというのはほぼ不可能です。Mと言っても具体的にどのサイズがそこに入るのかはメーカーによって異なります。こうした混乱をなくそうというのが、私たちの目的なのです」と、XYZEのファウンダーであるPaolo SpigaおよびAndrea Mazzonは言っている。

「誰もが簡単に、そして正確にサイズを測ることのできる巻き尺をつくりました。そして、オーダー時に計測したサイズにぴったりの服がオーダーできる仕組みを構築したのです。時間とお金の節約になるだけでなく、どうしても欲しくて買った服が着られないというような悲劇をなくすことができます」。

開発に18ヶ月をかけたという「On」は、基本的にはデジタル巻き尺のようなものだ。但し、Bluetoothでスマートフォンと連携する。最大で160cmまでを測ることができ、3Vのボタン電池を利用している。電池は最長で48ヶ月間もつのだそうだ。

計測部分は輪の形になっていて、両手を使って押さえていなくても身体の各部(ウェスト、ヒップ、等)を測ることができる。測っている部位にぴったりのサイズに輪を縮めれば手を放しても大丈夫で、これがために「ウェアラブル」と呼んでいるようだ。巻き尺を身につけたまま、タブレットやスマートフォンを操作することができるわけだ。

XYZEアプリケーションには、正しく計測するためのハウツーも表示されるようになっていて、計測したデータはXYZE IDと紐付けて保管・管理されるようになっている。そしてこのデータを、XYZE側が入手しておいたさまざまなメーカーやショップ毎のサイズチャートと比較して、購入者に最適なサイズを提示するようになっているわけだ。

確かに理屈としてはうまい考えであるように思える。「バーチャルフィッティングルーム」系のソリューションにも使えるかもしれない。XYZEもそうした動きを視野に入れ、B2Bの展開も考えているようだ。「XYZEのウィジェットをメーカーの直販サイトに埋め込んでおくことで、購入者はただちに最適なサイズをオーダーすることができるようになるのです」とのことだった。

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(翻訳:Maeda, H


Apple Watchの初期生産数は500~600万台


Apple Watchはもうすぐやってくる。誰あろうAppleのCEO Tim Cookが4月に発売と言ったからには、初期需要に答えるべくサプライチェーンが動きだしているのは当然だ。Appleは新発売に向けて500万から600万台の生産を発注したと、今日(米国時間2/17)の Wall Street Journalが報じた。Apple初のウェアラブルの予想需要は、初代iPadとほぼ似かよっている。

Appleのスマートウォッチは、他社製ウェアラブルに対する既存の欲求を消し去るであろうと多くの人々が予想しており、500万という初期発注は、2014年全体に全Android Wearメーカーが販売したと推測される72万台をはるかに上回る。しかしAppleの発注とサプライチェーンの動きは素早いので、発売時にどれだけの客がApple Watchに集まるかによって、すぐにずっと多くもずっと少なくも変わる可能性がある。

今回の新製品発売が全く新しいブランドカテゴリーであることに加えて、Appleの販売方法も他社と一線を画すもう一つの要素だ。Apple Watchは3つの製品ラインに分けて販売される。Apple Watch Sportがエントリーレベル、Apple Watchが中間層向け、そしてApple Watch Editionはおそらく途方もない価格帯を占める。WSJの記事は、初期生産量の半数が349ドルからのSportに向けられ、1/3がApple Watch、残りが18金製の本体ケースを含む高価なEditionモデルになるだろうと書いている。

Apple Watchは、Appleにとって全く新しいカテゴリーのブランドであり、しかもこのデバイスを使うためにはユーザーが既にiPhoneを持っている必要があるため、初期販売の数字がiPhone発売時のレベルに近づくことは考えにくい。それでもAppleが参入しようとしている市場は、個々のメーカーとしてこれまで最も成功したのがPebbleであり、2013年の発売から今年の初めまでの出荷数が100万台である。つまりAppleがこれまでのウェアラブルの記録を跡形もなく消し去ることはほぼ確実であり、あとは実際にライバルのどこまで先へ行くかだけが残された疑問だ。

Appleは、噂や臆測に対してコメントしていない。

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LG、Appleによる市場開拓を目前に、「オールメタル」なスマートウォッチを発表

スマートフォンメーカーの中でLGは、はやくからスマートウォッチの開発にも力を注いできた。これまで世に送り出したG WatchおよびG Watch Rは、もっともよくできたデバイス(とはいえ、比較する絶対数が少ない中ではあるが)だと言えると思う。しかしそこで満足してしまうことなく、LGはさらに新しいモデルを投入してきた。名前をLG Watch Urbaneという。Appleの参入を直前に控えての新機種投入ということになる。

前作と異なり、LGの新モデルは昔ながらの腕時計のスタイルだ。初期スマートウォッチにむらがったギーク男性のみをターゲットにするのでなく、クラシックなスタイルをまとうことで女性の利用者にもアピールするはずだと考えてのことだ。LG Watch Urbaneはシルバーおよびゴールドのカラーバリエーションを用意し、また天然皮革のストラップを採用している(もちろん他の22mm幅のバンドに替えることもできる)。

ディスプレイ部こそG Watch Rと同様に丸型で1.3インチのOLED(プラスチック有機EL)を採用しているが、その他のパーツについては「世界初のオールメタル・スマートウォッチ」であるとLGは主張している。Android Wearが動作し、CPUには1.2GHzのQualcomm Snapdragon 400を搭載している。

「LG Watch Urbaneは正統なスタイルに最新の機能を搭載したものです。よりカジュアルなデザインとなっていたG WatchおよびG Watch Rのタ−ゲットとはならなかった人にも訴求する魅力を持っていると思います」とLG Mobileのプレジデント兼CEOのJuno Choは述べている。

実機は今月バルセロナで行われるMobile World Congressで発表するとのこと。もちろん私たちも参加する予定だ。その際には詳細なスペックや、より詳しい写真などを投稿しようと思う。

Apple Watchが参入してくる直前にLG Watch Urbaneを投入することで、LGはノン・ギークユーザーの注目を得る機会を逃すまいと考えているのだろう。AppleのCEOであるTim Cookが述べたように、Apple Watchは4月に市場投入される予定だ。アナリストたちは、これによりスマートウォッチに対する注目度が大いに高まるはずだと予測している。

Canalysのレポートによると、2014年に出荷されたAndroid Wearを搭載するスマートウォッチは72万台であったとのこと。最も売れたのはMotorolaのMoto 360であったようだ。しかしここにAppleが参入してくることで、このジャンルへの注目度が高まり、アーリーアダプター以外の市場も構築されるようになるという観測が広まっている。

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(翻訳:Maeda, H


IBMのスーパー人工知能Watsonに接続して子供たちと会話するスマートおもちゃ登場

Elemental Pathというスタートアップがスーパー人工知能、IBM Watsonシステムを利用した子供向けスマートおもちゃを開発している。可愛らしい恐竜スタイルのおもちゃは子どもたち一人ひとりを記憶し、複雑な会話を交わすことができる。子どもたちが成長するのに合せて自らも変化する。CogniToysと名付けられたプロダクトは高度な音声認識能力を備え、子どもたちと会話しジョークを飛ばし、多種多様な「何?」、「誰?」、「なぜ?」、「どうやって?」などの質問に答えることができる。

CogniToysは現在Kickstarterに登録され、量産開始のために5万ドルの資金を募っている。

共同ファウンダーのDonald Coolidge、JP Benini(この2人元Majestyk Appsのエンジニア)とArthur TuはIBMが主催したWatsonを利用するプロジェクトのコンテストで優勝してWatsonテクノロジーへのアクセスを認められたたのを機にElemental Pathを創業した。

共同ファウンダーはいずれもまだ子供がないが、「インターネットに接続したスマートおもちゃ」が子どもたちを楽しませると同時に有益な効果を挙げると信じている。

CogniToysの恐竜はまだ初期プロトタイプで、3Dプリンターで出力されたものだが、量産時にはLeapFrogタブレットのような柔らかい合成ゴム素材となるという。 全根面に大きなボタンがひとつだけ設けられており、これを押すことで対話がスタートする。

スピーカー、マイク、バッテリーとインターネット接続のためのチップだけと内部構造は非常に簡素だ。処理はすべてクラウド上で行われる。

「インターネット接続デバイスのメリットは製造コストが低いことだ。製品の価格も安くして普及を図ることができる」とCoolidgeは説明する。

IBM Watsonの強力な人口知能に接続しているため、CogniToysの応答速度は極めて速い。Elemental Pathによれば1秒か、多くの場合それ以下だという。

このおもちゃは特定の子供が使い込むにしたがって賢くなるが、クラウドに接続しているため、他のすべての子どもたちが使った際のデータも利用できる。たとえば他の子供がすでに尋ねた質問がクラウドに記録されており、別の子供が質問したときに即座に答えることができる。おもちゃのコンテンツはすべてクラウド上にあるため、リアルタイムでアップデートが続けられる。もしある子供の質問に対する答えがシステムに用意されていなかった場合、コンテンツはアップデートされ、次の子供が同じ質問をしたときにはすぐに答えられるようになっている。

対象年齢は4歳から7歳で、それぞれの持ち主に対して個別にカスタマイズされる。小さな子がユーザーである場合、システムはジョークを言ったり物語を聞かせたりする。年上の子からは、数学や地理など勉強に関連するテーマを含めさまざまな質問を受け付ける。ただし、一部の質問については質問に答えないようにプログラムされている。たとえば「赤ちゃんはどこから来るの?」という質問には「それはママに聞いてね」と答える。

また両親は子供の名前、年齢、性別などの基本情報を設定することができる。またクラウド上のダッシュボード・サイトに接続して学習の進展をリアルタイムでモニターできる。

Kickstarterでは現在、99ドルで1台、190ドルで2台を予約できる。ただしElemental Pathの長期のビジネスプランはおもちゃの製造そのものよりも人工知能利用の教育的ソフトウェアの開発にあり、最終的にはライセンスをビジネスのメインとしたいということだ。

Elemental Pathはマンハッタンに本拠を置いており、ファウンダー自身や家族、友人からの少額の投資で運営されている。しかし近くシード資金を調達することになるだろう。

CogniToysの出荷は11月1日を予定している。

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外見は書籍で実は便利家具のBookniture、Kickstarterで目標額を達成

紙の本が大好きだけれども、本のおかげで足の踏み場もないという人は多いだろう。さらに本を買えばどこにも座ることすらできなくなる。そんなときに考えたいのがBooknitureだ。しまっておけば本のようでもあり、書棚から取り出して開くと、椅子のように使うことができるのだ。

単純にいえば、これはダンボールを使って作成した折りたたみ式の家具だ。畳めば書棚に収まるサイズになり、開けば家具として利用できる。とても頑丈にできていて、170kgもの荷重に耐えることができる。使い方は多様で、たとえばピクニックに持って行って椅子として使うこともできるし、テーブルとして利用することもできる。製作者曰く「可能性は無限」であるとのこと。

このプロダクト、家具デザインの面からもなかなか面白いし、プロダクトのタイプとしてクラウドファンディングに向いている感じもある(Kickstarterキャンペーンは30日以上を残して既に目標額を調達済み)。スタートアップのオフィスやコワーキングスペースに置いておくのにも良い感じだ。ダンボールで家具を作るというのもなんとなく「新しい」感じがする。

おしゃれな本のように書棚に並べておき、そしていざとなれば家具として利用できる。本好きの気持ちを満足させつつ、実用性にも配慮したプロダクトだと言えるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


2014年に出荷されたAndroid Wearデバイスはわずか72万台。トップはMoto360(Canalys調べ)


昨年の消費者はスマートウォッチを選り好みしなかったが、だからといって買い漁ったわけではなかった。調査会社のCanalysが今日(米国時間2/11)発表したレポートによると、2014年に出荷されたAndroid Wearベース端末はわずか72万台強で、この年の「スマート・ウェアラブル・バンド」総数460万台の16%だった。Moto 360が集団の先頭を走り、Pebbleも豊富なアプリと積極的価格のおかげで好調を保っているとレポートは伝えている。

出荷台数100万を切るこの数字は、Android Wearにとっても参加OEMにとっても、大成功とは言い難い。ただしMotorolaのMoto 360は、供給不足が原因と思われる。LGのG Watch Rは、初代のG Watchより好調のようであり、これはGoogleのウェアラブル用プラットフォームを使用しているOEMが、市場の探究を続けるうちに重要な教訓を学んでいることを意味している。

ただし、Android Wear端末が出回るようになったのは2014年の後半になってからだ。それでもこの数字は、OEM各社がまだ市場を見守っている段階であることを示すものであり、価格へのプレッシャーもすでに高まっている(アクセサリーとして使われるにもかかわらず、中級スマートフォン自身よりも高い)。そしてGoogle製プラットフォームとOEMメーカーの未来の鍵を握っているのは、皮肉なことにApple Watchかもしれない。

Appleのスマートウォッチは4月にやってくる。AndroidとAndroid Wearにとってはライバルである一方、報道や消費者のマインドにApple Watchが出現することによって、Android端末オーナーに、同等品を探す気を起こさせるかもしれない ― スマホごと買い替えることと比べれば。仮に初期の比較(AppleがWatchの販売台数を公表したとして)でクパチーノの腕時計コンピューターが大きくリードしたとしても、長い目で見れば、Android Wearが恩恵に預かる可能性はある。

Android OSは、2008年(HTC Dreamが最初の一般向け端末としてデビューした年)の64万500台から、2009年には10倍増したので、Android Wearも、スマートデバイスを腕につけることの価値を誰かが消費者に示すことができれば、まだまだ伸びるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


AppleのiOS 9は安定性向上とバグ一掃が主眼―ユーザーには機能追加よりずっとありがたい

いつも信頼できる情報を流す9to5Macの最新の記事によれば、Appleの次世代OS、iOS 9は安定性の向上とバグの一掃が主たる開発目標となっているという。

2015年にはiPhone、iPad、iPod TouchのOSのメジャー・アップデートが予定されているが、これまでのような大量の新機能の追加から一歩退いて、既存の機能がさらに効率的かつ安定して作動する改良を加えるという方向になった。Appleはこれまでもこうした方針を採用したことがある。デスクトップのOS X Leopardの後継としてリリースされたSnow Leopardはまさに安定性の向上を主眼としていた。

Appleの全プラットフォームを通じて、iOS 8はもっとも大胆なアップデートだった。デベロッパー向けにまったく新しいツールが多数追加され、開発の自由度が大きく高まった。またクロスプラットフォームの基礎が提供された。Continuity機能によってMacとの連携が可能になり、Apple Pay、Apple Watchなどへの互換性が確保された。これまでのアップデートと異なり、こうした根本的に新しい機能の追加は、OSのもっとも基礎となる部分にまで改変を及ぼした。

iOS 7もビジュアルなルック&フィールを一新するという大きなアップデートだった。Appleのすべてのモバイルのほとんどのユーザー・インターフェイスが影響を受けるた。つまりこの2年間、Appleの全精力は新機能の開発に向けられていたわけで、こうした数々の新機能を最適化する時間がほとんどなかったことになる。

9to5Macによれば、iOS 9では全般的なパフォーマンスのチューニングに加えてバグの修整が大きな目的となっている。またOS自体のサイズのコンパクト化に加えて、16GBデバイスでもアップデートが可能となるよう、必要なストレージの空き容量の最小化にも取り組んでいるという。もちろん新機能も発表されるが、次回のアップデートの主眼は安定性の向上だというのが9to5Macの見方だ。

iOS 8のローンチ直後からApple専門家やメディアは一致して安定性の向上が必要だと強く主張してきた。画期的新機能を求めるプレッシャーがあれほど強くなければ、Appleはもっと安定した快適なユーザー体験を提供できただろう。またアプリのデベロッパーも安心して新機能を利用できただろうし、エンド・ユーザーもその恩恵にあずかったはずだ。

Appleは向こう1年程度、新機能提供レースに関してAndroidその他のライバルの動向を気にする必要はないはずだ。過去2回のメジャー・アップデートでiOSはライバルに対して十分なリードを得ることができた。さらにフラグメンテーションのためにAndroid陣営ではほとんどのユーザーがいまだに古いOSを使うことを余儀なくされている。Appleの成功の大きな要因を占めてきたユーザー満足度のさらなる向上のためにも、安定性向上に集中することは賢明な戦略とえるだろう。

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ウィンクル、2000万円調達でコミュニケーションロボット製作に着手

スマートフォン向けアクセサリ「AYATORI」を開発するウィンクルは、プライマルキャピタルを割当先とした2000万円の第三者割当増資を実施した。今回の資金をもとに、コミュニケーションロボットの製作に着手するという。ちなみにプライマルキャピタルはインキュベイトファンドが出資をする「ファンド・オブ・ファンズ」の1つ。インキュベイトファンドのアソシエイトである佐々木浩史氏が代表パートナーを務める。

ウィンクルは2014年2月の設立。代表取締役の武地実氏は、大阪大学工学部で原子力について学びつつ、専門学校でグラフィックデザインを習得。その後はTokyo Otaku Modeなどスタートアップ数社にインターンとして参加し、とあるハッカソンにてAYATORIの原型となるプロダクトを企画した。クラウドファンディングの「CAMPFIRE」で資金を集めてプロトタイプを作成し、さらにインキュベイトファンドが実施するインキュベーションプログラム「Incubate Camp」などに参加して製品をブラッシュアップしていった。

2014年8月にはクラウドファンディングの「Indiegogo」で資金を集め(プロジェクト達成金額には満たなかったが、Indiegogoでは集まった金額だけを得ることができる。ただし手数料はプロジェクト達成時より高くなる)、同年12月に製品を発売した。

プログラミング教材にもなった「AYATORI」

AYATORI

AYATORIはスマートフォンのイヤフォンジャックに挿入して利用するアクセサリだ。あらかじめ自分の趣味をアプリに登録しておくと、同じ趣味のAYATORIユーザーが近くにいるときに、互いのAYATORI内に内蔵されたLEDが点滅する。Bluetooth Low Energy(BLE)で通信する。すでに街コンなどのリアルイベントで利用実績があるほか、神奈川県のある中学校では、プログラミング学習のために200個が導入されているという。

武地氏いわく学校導入はイヤフォンジャック接続というのがポイントだったそうだ。その学校はセキュリティの関係でUSB接続のデバイスが持ち込めなかったのだが、AYATORIはイヤフォンジャック接続で、かつAPIを公開していたため、中学生向けのプログラミング用教材として評価されたという。AYATORIはこれまでに初回ロットの約1000台がほぼ完売という状況で、増産を予定している。

新プロダクトはコミュニケーションロボット

同社は今回の調達をもとに、新たなプロダクトとなるコミュニケーションロボットの設計やプロトタイプ制作を進める。ただしロボットと言ってもモーターで駆動を制御するようなモノではないそうだ。

武地氏は初音ミクのライブ(特殊なスクリーンに初音ミクの映像を映し、同時に音楽を再生することで、あたかもCGが実際にライブを行っているように見せている)を例に挙げつつ、「スクリーンに映ったCGと対話することでコミュニケーションをとったり、接続された家電を制御するようなデスクトップサイズのプロダクトを作る」と話す。例えばユーザーの趣味趣向を聞いて最適なニュースを配信する、天気予報をに回答する、気温が暑いか寒いかを尋ね、その回答にあわせてエアコンの温度を調節するといった具合だそうだ。

ただし、資金調達を発表した時点では、具体的なテクノロジーやプロダクトのイメージ図などは一切公開されていない。

AYATORIの開発実績があるとはいえ、新しいプロダクトについてはまだ何も情報がなくてちょっと不安なのは正直なところだ。武地氏もそれは認めるところで、まずはオープンソースのAIや音声認識などを組み合わせたプロトタイプを年内にも公開するとしている。


スマートフォン用レンズのMoment、今度はiPhoneを「カメラらしく」するケースを発表

カメラファンなら、スマートフォンでのカメラライフを一層魅力的にしてくれるMomentについてよくご存知のことだろう。昨年来、iPhoneないしAndroid用の交換レンズを発表している。

このMoment、スマートフォンを使った撮影シーンに、より完全な「システム」を導入しようと動き始めているようだ。交換レンズをさらに便利にしてくれるiPhone用ケースおよびアプリケーションをリリースしているのだ。

ケースは現在キックスターターキャンペーンを展開中だ(訳注:既に目標額の350%を調達済)。このケースを使えばMomentレンズをより安全に利用することもできるようになっている。さらにマウントしているレンズを識別する機能も備えている。

レンズのマウント用としてのみでなく、このケースはスマートフォンをよりカメラ風にしてくれる仕組みが搭載されている。たとえばシャッターボタンの半押しがサポートされていたりする。半押しにしてフォーカスを固定したりすることができるわけだ。あるいはシャッターボタンを押し続けてバーストモードの撮影を行うこともできる。さらにはケースにはループホールもついていて、カメラ用ストラップなどでスマートフォンをリストないし首まわりにぶらさげておくこともできる。

さらに同時に提供されているアプリケーションも、撮影時にいろいろと細かな設定を可能としてくれる。画面上のタッチでピントの調整が行えるし、輝度の調節を行うこともできる。写真編集アプリケーションを使わずとも、凝った写真を撮影できるようになるわけだ。

Momentはワイドレンズおよび望遠レンズもクラウドファンディング経由で世に出している。(既に軽く突破しているが)目標額は10万ドルで、ケースの価格は49ドルからとなっている。通常価格が99ドルのレンズをセットにしたものも用意されていて、ワイドないし望遠レンズとのセットは125ドルで、ワイドおよび望遠レンズとのセットは199ドルとなっている。

ちなみに、レンズの場合もキャンペーン終了から出荷までの期間は短かったが、今回も6月を出荷開始予定としている。

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(翻訳:Maeda, H


音声通話を内蔵メモリに記録するブルートゥースヘッドセットのBluewire

ジャーナリストやPR関係の人など、電話やSkypeの音声を記録しておきたいと考える人は多いことだろう。そうした人はBluewireを候補にあげてみても良いかもしれない。Indiegogoでキャンペーンを展開していたが、無事に目標額を調達している。終了までにはまだ2週間以上を残しており、今ならまだ自分の分を申し込むこともできる。

スマートフォンに添付されるイヤフォンの機能を補完するヘッドセットは数多く存在する。このBluewireもそのひとつと考えることができよう。内蔵のMicroSDカードに1000時間分の会話を録音しておくことができる。

Bluewireのペアリングさえ行なっておけば、Bluewireを利用せずに通話を行ったときでも録音しておくことができる。他のヘッドセットを利用したり、あるいは車載通話システムを利用している場合でも、相手側の音声を含め、きちんと記録される。

ヘッドセットに録音した音声は、Bluewireのアプリケーションを使って取り出すことができる。音声ファイルをスマートフォンにダウンロードしたり、Dropbox経由でPCに取り込んだりすることもできる。Bluewireを製作したAvi Gilorによれば、スマートフォン側にダウンロードした際に、ただちにEvernoteなどを使って連携作業がしやすくなる仕組みも組み込み中であるとのこと。

なお、Androidの場合は音声ファイルをスマートフォンにダウンロードする際に、スマートフォンを操作せずに行うことも可能だ。NFC対応のAndroidフォンの近くでBluewireをタップして、直近の会話データをスマートフォン側に送信することができるのだ。他にもQi対応の充電機能など、いろいろとワイヤレスならではの魅力を備えたデバイスとなっている。

Bluewireは現在、149ドルないし179ドルで予約可能となっているが、最終的には279ドルの価格で売り出す予定であるそうだ。本体カラーをホワイトとして、Qi充電用のマット、倍の内蔵メモリ、および外出先で充電するための外部バッテリー付きで295ドルというモデルも用意されている。

魅力をうまくまとめている(?)Bluewireのデモビデオを下に掲載しておこう。

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(翻訳:Maeda, H


Swatch、Appleと同時期にスマートウォッチをリリースへ―成算ありや?

BloombergBusinessのインタビューよれば、SwatchグループのCEO、Nick Hayekは4月にスマートウォッチをリリースすると語った。Apple Watchのリリースも4月と予想されているから、同時期になる可能性が高い。

しかしSwatchはテクノロジーファンに製品を売り込むノウハウを持っていない。 私がこちらの記事で指摘したとおり、Swatchグループはオメガ、ブレゲ、ハリーウィンストンなどのブランドを傘下に持つスイス高級時計産業の主要な柱だ。これらはクロワゾネ七宝焼の花瓶同様、極めて芸術的な贅沢品で、決してテクノロジーによる利便性を売り物にした製品ではない。Swatchグループは何回もテクノロジー製品を売ろうと試みているが、Tissot T-Touchを例外としてすべて失敗している。

今のところSwatchスマートウォッチについてはWindowsとAndroidプラットフォームをサポートするシンプルな製品で「自動的に充電される」という以外詳細についての情報はない。かつての自動巻き腕時計のように腕の動きに応じて回転する偏心錘を使うのか、あるいはもっと大きな錘りがケースの中を飛び回る方式を使うのだろうか? 後者のテクノロジーはUlyssee Nardinが豪華なChairman携帯で使ったことがある。セイコーもKineticと呼んで何十年も前から利用している。

しかし問題はケース中で小さな錘を動かすことで得られる運動エネルギーが極めて小さいことだ。単純な腕時計を動かすだけなら足りるが、カラー画面のスマートウォッチを作動させるのは相当に難しい。おそらくSwatchのインターフェイスは極めて限定されたものになるだろう。そもそも「自動充電」方式が可能なのかどうかも疑わしい。優秀なテクノロジー企業と提携すればあるいは可能かもしれないが、困難な開発であることは間違いない。

またAppleへの対抗意識も見逃せない。SwatchグループのCEO、Nick Hayekは4月にリリースするとしているので、おそらくApple Watchのリリースと重なることになるだろう。 またHayekはAndroidとWindows Phoneをサポートするとしたが、これはAppleという巨人に挑戦することを考えれば当然の選択だ。

さてうまくいくだろうか? 現時点では私には予想がつかない。今年は世界中の時計メーカーがスマートウォッチ市場に参入する。Montblancは時計のバンドの裏側にメッセージを表示するスクリーンを組み込んだsmart braceletを作った。一方で、MMT Horological Smartwatch Platformという高級腕時計をスマート化する独自プラットフォームも来月発表されるという。高級腕時計産業もそろそろスマートウォッチを脅威と考え始めたようだ。

Swatchの戦いは長びくだろうし、また予測しにくいものになりそうだ。スイスの腕時計産業の前途は波乱ぶくみとなってきた。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

 

【以上】


世界(日本を除く)でiPhoneがAndroidからシェアを奪う―米では販売台数1位を奪回

世界的広告代理店WPPの市場調査事業部であるKantar Worldpanel ComTechから世界のスマートフォン市場の2014年第4四半期の調査結果が発表された。Appleは大画面のiPhone 6、6 Plusの大成功によって新たな記録を樹立した。最重要市場のアメリカで3年ぶりに販売台数の首位を奪回した。

Kantorのレポートによれば、アメリカでiPhoneは各種Androidの合計を上回る台数を販売した。iPhoneが販売台数で1位になったのは2012年の第4四半期以来だ。ただしその差はごくわずかで、あるいは誤差の範囲内かもしれない。iOSが47.7%であるのに対してAndroidは47.6%だった。

もっと重要なのはこれが季節的変動に過ぎないのか、長く続くトレンドを現しているのかという点だ。KantarはAppleの製品ラインアップがAndroidに対して優位に立ったとみて、今後もAppleに有利な展開が続くと予想している。.

一方、MicrosoftのWindows Phoneシリーズは依然として無視しうる程度のシェアから抜け出すことができずにいる。ドイツ、イギリス、フランス、イタリー、スペインの ヨーロッパのトップ5市場はNokiaの販売網とユーザーという遺産のおかげ有望視されていたが、Windows Phoneは対前年同期比で1%ポイント下落し、9%のシェアにとどまった。.

最近までNokiaのSymbianデバイスが中国スマートフォン市場でトップであり、それ以前は世界でトップだった。そのSymbianの直系の後継者たるWindows Phoneがこの現状というのは驚くべき転落ぶりと言わねばならない。

2大陣営が確立した後の3位以下には過酷な運命が待っている。BlackBerryはKantarの統計から消えてしまった。

しかしトップシェアのAndroidは今期、世界的にダウンした。ヨーロッパのトップ5市場でAndroidはアメリカと同じく、3.8ポイントもシェアを落としている。特にイギリスではiPhoneが13.1%ポイントもアップし、Androidが7.5%ダウンした。イギリスのスマートフォン市場ではiPhone 6が20%を占めて首位に立っている(Galaxy S5は2位だが、シェアは8%と大きく引き離された)。

とはいえ、EU全体でAndroidは66%のシェアを握って依然トップだ(キャリヤとそれ以外の流通経路での販売の合計)。

もうひとつの重要市場、中国でもiOSがシェア動向では一人勝ちとなった(Appleは四半期決算報告でも160億ドルの売上など中国で好調であることを力説した)。ただし小米(Xiaomi)などローカル・メーカーンの躍進でAndroidは77%とシェアの低下は1.6%ポイントにとどまり、iOSは21.5%だった。

Kantarによれば、スマートフォンの普及率はアメリカで59%、EUで67%に達しているのに対して、ブラジルでは35%、メキシコでは37%にとどまっている。これらの市場で最初にスマートフォンを買うユーザーを誰が押さえるかがこうした市場の将来を占う上で重要になる。

Kantorの主任研究員、Carolina Milanesiによればアメリカ、EUにおけるAppleのブランドロイアルティーの平均は「きわめて有望な87%」だという。

なおAndroidの中ではSamsungが依然として売上台数の首位を確保している。Galaxy S5はiPhoneに次いで2を占めた。

〔日本版〕Kantorが調査した市場では、イタリーと日本以外のすべての市場でAndroidのシェアがダウンしている。またイタリーを含む日本以外のすべての市場でiOSのシェアがアップしている。これに対してAndroidのシェアがアップし、iOSのシェアがダウンした市場は日本だけだが、同時にiOSのシェアが依然として38%と極めて低いのも日本市場のみの特徴だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+