スマートウォッチの日常的な定着は‘腕の上’を生かす独自のアプリ次第–7分間の高密度フィットネスアプリにその好例を見る

トロントのデベロッパ兼起業家Alex Kennbergが作った、スマートウォッチPebble用のアプリは、New York Times Magazineなどに紹介されて話題になった、科学的根拠のある7分間の高密度フィットネス体操を、そのウォッチの機能だけを使ってガイドする。このアプリは、スマートウォッチが単なるスマートフォンのコンパニオンではなくて独自の機能を持ちうることを示す、好例だと感じた。

このPebbleアプリは、要するに12種類のエクササイズから成る計7分のワークアウトを、ちょうど昔のラジオ体操の指導ビデオのようにガイドしていく。それぞれのエクササイズに要する時間をカウントダウンし、そのあとに10秒間の休憩を挟む。エクササイズや休憩の開始は、Pebbleの振動機能で伝えるから、ユーザは体操しながらいちいち画面を見なくてもよい。

このアプリは、スマートフォンを最新バージョンにアップデートし、指定されたWebサイトからダウンロードしてインストールする。インストールが済むと、アプリはスマートフォンからは完全に独立して動くから、スマホがなくてもこのアプリは使える。

Kennbergのアプリはきわめてシンプルだが、Pebbleが今提供している簡易SDKと、その‘腕上のプラットホーム’を使ってできることを端的に示している。つまり、Pebbleなどのスマートウォッチには、デベロッパにとって、それら独自の機会がある、ということだ。そしてスマウォならではのアプリが出揃ってくれば、それらのデバイスは一時的な流行の域を卒業して、人びとの生活の中に定着するだろう。GoogleもGoogle Glassに関して、GlassならではのネイティブのSDKの必要性を認識しているようだが、Pebbleなどに関しても、やはり独自性のあるアプリが必要という点では、課題が共通している。

Pebbleは、もうすぐ資金調達と並行して拡張SDKをリリースするようだから、もっと高度なアプリが作れるようになる。でも、デベロッパの気づき能力とアイデア次第では、こんな簡単なアプリでも、新しいカテゴリーのデバイスを日常的な実用性へ向けてイメージアップすることができるのだ。

〔余計な訳注: ゴルフのフォーム矯正アプリ、なんてだめか?〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


30ドルの超小型コンピュータRaspberry Piをラップトップに変身させるプロジェクト

$35または$25超小型コンピュータRaspberry Piは、それを使ってハードウェアハッカーたちが数々のクリエイティブなプロジェクトを作り上げている。上の画像もその一つで、デベロッパEric Chouが作った、Raspberry Piを使ったラップトップだ。使っているのはMotorolaのラップトップドックAtrixだが、これまでのPi作品の中でもとりわけクールなものの一つではないだろうか。

Atrixはスマートフォンをラップトップ的に使いたいときのためのドックだが、今では生産されていない。でもAdafruit Industriesには下のような‘ハウツービデオ’がまだあり、ドックもネット上のあちこちで買える。Micro USBとMicro HDMIスロットがあるので、Piをラップトップに変身させるのも比較的簡単だ。Adafruitのビデオを見れば、Piをラップトップするためのコネクタのつなぎ方などがすべて分かる。

Chouのラップトップ作品にはAirlink WiFiのモジュールなども含まれているので、部品の原価が125ドルほどかかっている(Piの価格を除いて)。しかしそれでも、OLPCプロジェクトのXO(推定原価200ドル)〔画像〕よりは安い。しかもOLPCのデバイスは各国の政府経由で一挙に何千台も配布され、個人がどこかで気軽に買うというものではない。Piなら、一つないし少数のラップトップを、自分のハッキング目的などのために簡単に作れる。

しかもRaspberry Piラップトップは、とくに途上国にとって、コンピュータが安く入手できること以外の大きなメリット…コンピュータの原理的な勉強…がある。たとえばカメルーンの農村地域の学校では、ベルギーのボランティアたちの手により、Piに国内で買ったモニタとキーボードをつけてクラスの一人々々のためのコンピュータを作るプロジェクトがすでに動いている。モバイルではないおおむね固定の学習用コンピューティング環境としてPiは優れているだけでなく、Atrixのドックのようなものが加われば、可搬性(持ち運び、携帯の便)も含めその便利さは一挙に増大する。

Piラップトップは教室で使うときテザリングが不要なだけでなく、子どもたちが家に持ち帰って勉強を続けられる(ドックには電池があるので電気のない村の家でも使える)。Piを作った非営利組織Raspberry Pi Foundationも、当初の目的であるイギリスのできるだけ多くの子どもたちがプログラミングできるようになることだけでなく、とくに今年からは途上国での利用にも力を入れている。もちろんそれらの国々では、安価なコンピュータへのニーズが大きい。

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MicrosoftがiPadをけなすCMをリリース―Windows 8タブレットがダメな理由がよく分かる

自社の製品が市場で遅れを取っていれば苛立たしいだろう。トップの製品にケチをつけたくなる気持ちは理解できる。最近、検索とメールでGoogleに食ってかかったMicrosoftが今回はタブレットでAppleをけなした。最新Windows 8タブレットのCMはiPadを横に並べてWindows 8タブレッtがいかに優れているか主張するものになっている。Asus VivoタブレットはiOSにできないことがたくさんできるというのだ。

MicrosoftはSiri風の音声を使って(ごくありふれた女性の声の合成音声だからこれは別に難しくない) 、Windows 8タブレットにできてiPadにはできないことを数え上げている。しかしそのセリフがあまりわかりやすくない。たとえばWindows 8のSnapマルチタスク・モードでPowerPointをデモしている場面でiPadが「私はそんなアップデートがありません」というのだが、私はしばらく考えてしまった。最後に価格の比較になってAsusのタブレットの方がずっと安いと訴える。

単にSiriに喋らせるというアイディアが弱く、セリフもまずいというだけはない。最大の問題は、Microsoftが選んだ「Windowsタブレットにはこれができる」というその機能が、なぜWindowsタブレットが市場で受け入れられないかを浮かび上がらせてしまったところにある。一般のユーザーはタブレットにマルチタスクでPowerPointのスライドを作る機能などは望んでいない。そういう作業のためには普通のコンピュータを使う。

CMの最後のシーンが最悪だ。Siriの声が「PowerPointはできません。Chopsticksなどをプレイしてはどうですか?」と言う。しかし競争相手をやっつけたいときに、iPadがいかに驚異的にリアルなバーチャル体験を提供できるかを見せるのはまったくの逆効果だろう。自分の製品がデモできる同等のユーザー体験がないなら特にそうだ。楽器やゲームなどの楽しい体験に対して(いくら実用性があるとはいえ)真面目くさった作業を並べて見せても市場の大勢を変えるのは無理だろう。

この記事は掲載当初Asus VivoタブレットをSurfaceと勘違いしていた。訂正済み。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


MicrosoftがiPadをけなすCMをリリース―Windows 8タブレットがダメな理由がよく分かる

自社の製品が市場で遅れを取っていれば苛立たしいだろう。トップの製品にケチをつけたくなる気持ちは理解できる。最近、検索とメールでGoogleに食ってかかったMicrosoftが今回はタブレットでAppleをけなした。最新Windows 8タブレットのCMはiPadを横に並べてWindows 8タブレッtがいかに優れているか主張するものになっている。Asus VivoタブレットはiOSにできないことがたくさんできるというのだ。

MicrosoftはSiri風の音声を使って(ごくありふれた女性の声の合成音声だからこれは別に難しくない) 、Windows 8タブレットにできてiPadにはできないことを数え上げている。しかしそのセリフがあまりわかりやすくない。たとえばWindows 8のSnapマルチタスク・モードでPowerPointをデモしている場面でiPadが「私はそんなアップデートがありません」というのだが、私はしばらく考えてしまった。最後に価格の比較になってAsusのタブレットの方がずっと安いと訴える。

単にSiriに喋らせるというアイディアが弱く、セリフもまずいというだけはない。最大の問題は、Microsoftが選んだ「Windowsタブレットにはこれができる」というその機能が、なぜWindowsタブレットが市場で受け入れられないかを浮かび上がらせてしまったところにある。一般のユーザーはタブレットにマルチタスクでPowerPointのスライドを作る機能などは望んでいない。そういう作業のためには普通のコンピュータを使う。

CMの最後のシーンが最悪だ。Siriの声が「PowerPointはできません。Chopsticksなどをプレイしてはどうですか?」と言う。しかし競争相手をやっつけたいときに、iPadがいかに驚異的にリアルなバーチャル体験を提供できるかを見せるのはまったくの逆効果だろう。自分の製品がデモできる同等のユーザー体験がないなら特にそうだ。楽器やゲームなどの楽しい体験に対して(いくら実用性があるとはいえ)真面目くさった作業を並べて見せても市場の大勢を変えるのは無理だろう。

この記事は掲載当初Asus VivoタブレットをSurfaceと勘違いしていた。訂正済み。

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モバイル決済のSquareが日本でもサービス開始–三井住友カードと提携、1000万ドルの資金調達も実施

北米でモバイル決済サービスのパイオニアとして成長を続けているSquareが日本でのサービス提供を開始した。Squareはスマートフォンやタブレットのイヤホンジャックに小さなカードリーダーを挿入し、アプリをダウンロードするだけでクレジット決済を可能にするサービスだ。利用は決済手数料3.25パーセントを除き、全て無料となっている。

すでにアメリカとカナダを合わせると420万の加盟店が利用しており、年間の取扱い金額は150億ドルだという。ユーザー層は幅広く、飲食店はもちろん、そのシンプルさゆえに医師やゴルフクラブなど様々な事業に利用されているそうだ。

同社が北米意外に進出するのは日本が初めてである。SquareのCEOジャック・ドーシー(Twitterの共同創業者でもある)は日本の事業の99パーセントは中小企業や個人事業主であり、彼らの商取引をシンプルにし、事業の成長を後押ししたいと語った。

Squareの利用方法は簡単で、専用のアプリをダウンロードし、利用申請をすればカードリーダーが送られてくる。これですぐにクレジット決済に対応できるようになる。支払いをするユーザーはカードリーダーにクレジットカードを通し、デバイス上でサインをする。レシートや領収証が欲しいユーザーにも応えてSMSやメールで送信してもらうことも可能だ。

また、単にクレジットの決済に対応するだけではなく、SquareはPOSレジの機能も提供しており、売上データを詳しく管理できる。ジャック・ドーシーによると、例えば雨の日の売上はどのくらい減少するのかといったことも簡単にわかるそうだ。

Squareはこの他、”Square Wallet”というサービスも提供している。これは事前にアプリをダウンロードし、クレジットカードと顔写真の情報を入力しておくと、加盟店での支払い時に名前を伝えるだけで支払いが終る優れものだ(お店側は専用アプリで顔写真をチェックし、本人か確認する)。Square Walletはまだ日本で提供されていないが、今後提供予定だ。

今回Squareの日本進出にあたり三井住友カードが提携したのだが、それと同時にSquareに1000万ドルを出資したと三井住友カード代表取締役社長の島田秀男氏は発表した。

島田氏によると、3.25パーセントという決済手数料のレートはかなり低いのだが、この数字を実現できたのはICTを駆使してトランザクションコストを下げられたからだという。他のモバイル決済サービスを見てみるとソフトバンクと提携したPaypal Hereが5%、クレディセゾンと提携した国産のCoineyが4%となっており、Squareが手数料に関してはリードしている。


Microsoftの新Xbox Oneはオールインワンのホーム・エンタテインメント・システム―ネット常時接続は要求せず

先ほど、Microsoftは現行Xbox360の後継となるゲームコンソール、Xbox Oneを発表した。この新世代ゲーム機はそれ自身として強力であるだけでなく、家庭のデジタル・エンタテインメントのハブとなることを明確に目指している。単なるゲーム機というよりむしろライフスタイル・デバイスと呼ぶべきプロダクトだ。

MicrosoftのDon Mattrickはプレスイベントで「すべてのエンタテインメントを一つにまとめて活性化させる舞台」と表現した。イベントではオンラインストリーミングを提供するテレビのセットトップボックスなどゲーム以外のあらゆるメディアとしての役割が強調された。

音声コントロール

新しいKinectが今回の発表の目玉の一つだ。これには最初の電源オンから始まってあらゆる命令に対応できる音声コントロールが組み込まれている。Xboxは音声で個別ユーザーを認識し、それぞれのユーザー・プロフィールを読み込む。その結果、XboxOneはApple TVにSiriが組み込またらこうもあったろうかというような存在になった。

Xbox Oneに音声でタスクの切り替えを命じると、驚くほど素早く反応する。私の家のセットトップボックスでチャンネルを切り替えるより速いくらいだ。さらに音声認識だけでなく、手のジェスチャーによる命令もサポートされている。

スナップ・モード

このスナップ・モードはMicrosoftのWindows 8のUIに似ており、2つの活動を同時に実行できる。映画を見ながらインターネットの映画サイトで関連情報を検索するなどということができる。あるいはゲームをしながら、今回Xbox Oneで新しくサポートされたSkypeで友だちと会話することもできる。

スナップ・モードではこれまでゲーム・コンソールではできなかったセカンド・スクリーンが自由に使えるようになった。テレビをライブで見ながらインターネットに接続しブラウザを開いて関連情報を読んだりできるのが新しいXboxOneの大きなセールスポイントだろう。番組提供者にとっても伝統的なCMに飽きた視聴者に新たにリーチする方法となる可能性がある。

スペック

Xbox Oneは8GBのRAM、ブルーレイ・ドライブ、8コアCPU、ネーティブ64-bitアーキテクチャ、500GB内蔵HDD、HDMI入出力(既存のホームシアターに組み込むためのパススルーも含まれる)、802.11nWi-Fi、USB 3.0を備えている。これはだいたい事前に予想されたとおりだが、実際きわめて強力なハードウェアだ。

しかしMicrosoftのMarc Whittenによれば「Xbox Oneの強みはむしろソフトウェアにある」という。Whittenは「ゲーム、アプリ、ライブ・ストリーミングをシームレスに提供するためにわれわれは3つのOSを組み込んだ。XboxOneのアーキテクチャはネーティブOSに加えてWindowsとさらにマルチタスクを素早く切り替えるための第3のOSが内蔵されている」と説明した。

Kinectとコントローラー

Kinectもアップデートされた。1080pの高精細度ビデオを入力の他に、人体の認識点も増え、いっそう正確な認識ができるようになった。音声とジェスチャーの認識ソフトウェアも改良されている。運動中のユーザーの心拍も計測することができるという。

全体としてMicrosoftは今回Kinectの改良に大きな努力をしたようだ。小さな不具合も解消され非常にスムーズなもの仕上がっている。

コントローラーはお馴染みのデザインを踏襲しているが、バッテリー・コンパートメントがPS Dual-Shockのようなスリムなデザインになった。Wi-Fi Directと高精細度のD-Padが備えられる。トリガーの機能も強化されているという。

DVR、クラウドにゲームをセーブ、ライブラリー

新しいクラウド・ベースの機能により、メディア・コンテンツやゲームのプレイ記録などをクラウドに保存できるようになった。またゲームのプレイ経過を録画するDVR機能もサポートされる。

Xboxの新機能の多くはインターネット接続を必要とする。これが長らく話題になっていた「新Xboxは常時インターネット接続を要求する」という噂の元になったのだろう。Microsoftは「XboxOneは常時インターネット接続を必須としているわけではない」と述べた。ブルーレイ、ライブTVの視聴、ゲームのプレイはインターネット接続がオフでも可能だということだ。

注目すべき製品

SonyがPlayStation 4をリリースしたときの私の印象はあまりにゲームに偏りすぎ、単なるコンソール機にとどまったというものだった。その点、Microsoftのアプローチは正反対だ。熱狂的なゲーマーからゲームをしないユーザーまで家族全員がリビング・ルームで楽しめるハブになっている。これはゲーム業界にも大きな影響を与えそうだ。

Xbox Oneは今年中に発売される予定だが、Microsoftは出荷の期日や価格については明らかにするのを避けた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ArduinoがWiFiを本体でサポート–物のインターネットをDIYしよう

すばらしいハードウェアのアイデアがひらめいたとしよう。まず何をするか? ファームウェアのコードを考える、デザインを考える、そしてプロトタイプを作る。

プロトタイプを作るためには、まずその製品の脳となるプログラマブルなチップが必要だ。学習曲線が比較的なだらかで、コミュニティがフレンドリーなArduinoにしよう。しかし: そのハードウェアはWiFiが必要なのだ。

これまでは、WiFi内蔵の簡便なICチップがなくて、アイデアはそこで頓挫することが多かった。WiFi回路+ファームウェアの自作は、難しい。

これまでも、ArduinoでWiFiができなかったわけではない。面倒だっただけだ。主に二つの方法があるが、どちらも完全ではない:

  • WiFiシールドを買う。“シールド”とは、Arduinoの機能拡張アタッチメントで、音声の再生/録音、イーサネット、WiFiなどがある。欠点は、WiFiシールドはArduino本体の2〜3倍と高く、でかくて、必要なときに手に入らないこともあった。
  • WiFiを搭載したArduino“クローン”を買う。クローンは、サードパーティが作った非公式のArduinoだ。問題は: トラブルに遭遇するとそのクローンボードに詳しい人をコミュニティに探さなければならない。

先週末のMaker Faireで同社は、Arduino Yúnを発表した(Yúnは中国語で雲(cloud, クラウド)の意味。珍しいúの代わりにuと書く人が多いだろう)。最初からWiFi機能を搭載した初めてのオフィシャルのArduinoだ。

Yúnのファームウェアは、Arduinoの基本部分はArduinoだが、WiFiの通信機能はLinuxが担当する。HTTPの送受信機能もある。また、USBケーブルを使わずにWiFiでプログラムをロードできる。

要するに、DIYハードウェア基板の代表格であるArduinoが、“インターネット接続あり”、になったのだ。Google Calendarが来客を教えてくれたから、その人が家に着く30分前にコーヒーを淹れておこう、なんてことが外出先のスマホからできる。要するに、多様な“物のインターネット”のDIYがとってもやりやすくなる。目覚まし時計のスヌーズボタンを押したら、自動的にPayPalの自分の口座からお金が慈善団体に寄付される、なんてのはどう?

今週はWiFi機能のあるArduino互換ボードのプロジェクトがKickstarterで30万ドルの資金を集めた(目標額はわずか1万ドルだった)。まだ締め切りまで2週間ある。つまり、こんな製品への関心や需要はとても多いのだ。

Yúnは6月末に発売される。お値段は69ドル。素のArduinoの約倍だが、それでも安い。しかもシールドを買って使うより、ずっとコンパクトだ。

〔訳注: 原文コメントには、MiniSocket iWiFi(http://www.connectone.com/?page_id=217)や、USBのWiFiアダプタが使えるRaspberryPiの方が使いやすい、という説が載っています。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


暗闇の中でスニーカーが光るDIYキット–電子工作に初めて挑戦する人向き

そろそろウィークエンドだけど、日曜日にごろごろして不健康になりたくない人には、こんな小さなプロジェクトが似合っているかも。ニューヨークの電子部品/電子工作何でも屋のAdafruit Industriesが、あなたのご愛用のChuck Taylors(コンヴァースのブランドスニーカ)を光らせるDIYキットを発売した。

その21ドルのキットには、電子蛍光体(EL,electroluminescence)の小さなシートや、同じく小さなインバーターなどが含まれている(ほかに単四電池と縫い針と接着剤が必要)。もちろん、あなたが暗闇で光らせたいスニーカーも一足必要。AdafruitのBecky Sternによると、インバーターの電源がCR2032の場合は、靴は約1時間光り、それから徐々に暗くなる。ELパネルを小さくしたり、電源を単四電池にすれば、時間はもっと長い。

とりあえずこれは、完全初心者のための電子工作入門キットでもある。部品を組み立てると、町で誰もが注目するスニーカーが完成する。ただし、水は大敵だ。Arduinoのガジェットにいきなり挑戦すると挫折の可能性もあるが、靴を光らせるだけの簡単なハックなら、誰でも成功するし、成功したら次のステップに挑戦したくなる。

もちろんプロジェクトのチュートリアルだけを読んで、部品はよそで調達してもよい。Adafruit IndustriesのファウンダLimor Friedも、Disrupt NY 2013のステージで、「うちは部品屋というより、教育と教材を提供する企業だ」と言った。「ギフトショップもあるけど」と。

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Google Glassでrootになる方法

Google Glassをrootする方法や、そんなことができるのか、といった議論がにぎやかだ。できることはできる。Google I/O二日目の今日(米国時間5/16)、Hacking Google Glassセッションで、rootになれる方法が公開された。

使えるのはUNIXのFastbootツールのみ、OS Xのは問題あり。公式のネイティブ開発キットも、前に発表されていたように、手に入る。SDKの提供を待たずにアプリをAndroidからGlassにポートしたければ、rootになろう。

これは保証外なので、ご用心を。:

所要時間は10ないし15分、途中でウォーニングメッセージが何回か出る。

以上が終わったら、データパーティション(/data)全体にアクセスできるようになる。rootになったデバイスは、何の役にも立たない。

GlassでUbuntuを動かしたデベロッパがいる。ごく一部のギークしかやらないことだが、けっこう楽しい:

“Glassのチームは、こんなやり方のアプリ構築を推奨しません”、とチームは言った。でもハッキングは、やってみる価値ありだね。rootになると、そのデバイスはGoogleのサポート対象外になるから、何が起きてもGoogleは助けてくれない。それがいやなら、Glassチームはこのデバイスのデバッグモードというものを説明してくれた。それなら安全だ。

入手でき次第、セッションの完全収録ビデオをここに埋め込もう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Glassでrootになる方法

Google Glassをrootする方法や、そんなことができるのか、といった議論がにぎやかだ。できることはできる。Google I/O二日目の今日(米国時間5/16)、Hacking Google Glassセッションで、rootになれる方法が公開された。

使えるのはUNIXのFastbootツールのみ、OS Xのは問題あり。公式のネイティブ開発キットも、前に発表されていたように、手に入る。SDKの提供を待たずにアプリをAndroidからGlassにポートしたければ、rootになろう。

これは保証外なので、ご用心を。:

所要時間は10ないし15分、途中でウォーニングメッセージが何回か出る。

以上が終わったら、データパーティション(/data)全体にアクセスできるようになる。rootになったデバイスは、何の役にも立たない。

GlassでUbuntuを動かしたデベロッパがいる。ごく一部のギークしかやらないことだが、けっこう楽しい:

“Glassのチームは、こんなやり方のアプリ構築を推奨しません”、とチームは言った。でもハッキングは、やってみる価値ありだね。rootになると、そのデバイスはGoogleのサポート対象外になるから、何が起きてもGoogleは助けてくれない。それがいやなら、Glassチームはこのデバイスのデバッグモードというものを説明してくれた。それなら安全だ。

入手でき次第、セッションの完全収録ビデオをここに埋め込もう。

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Google GlassにFacebook、 Twitter、Tumblr、CNN、Evernoteなどのアプリが揃う

Googleは今日(米国時間5/14)のGoogle I/OのGlassデベロッパー向けセッションで、パートナーのアプリを紹介した。 ハイライトとなったのはFacebookとTwitterだが、これに加えてEvernote、Tumblr、Elle、CNNもアプリを開発した。New York TimesとPathのアプリはすでに公開ずみだ。

CNN

CNNアプリはビデオをGlassに送り込む。またニュースフィードのストリームが閲覧できる。ユーザーがフォローしているカテゴリーで重要なニュースが流れると速報される。この速報は時間を指定してまとめて見ることができる。テキストでの表示に加えてMirrorAPIを利用した読み上げも可能だ。

Twitter

Twitterアプリはツイートのストリームを表示すると同時にユーザーによる投稿機能も備えている。ツイートにはGlassのカメラで撮った写真を添付することもできる。I/OのステージでGlassのデベロッパーでエバンジェリストのTimothyJordanはDM機能の重要性について説明した。注意すべき点はTwitterアプリではメッセージを受け取る相手の選び方だという。デフォールトでは通常のスマートフォンで受け取るメッセージがすべて表示されてしまうのでわずらわしいことになる。

Evernote

「すべてを記憶する」というモットーにふさわしく、EvernoteのGlassアプリはGlassに表示された情報をウェブからであろうとアプリからであろうとすべて保存できる。コンテンツはシンプルなテキストに変換され、1件ごとにカード形式で表示される。

Facebook

FacebookのGlassアプリは基本的に新しい写真共有アプリといってよい。ユーザーは目の前で起きたことを写真に撮って即座にFacebookのタイムラインに公開することができる。またアップロードした後で音声入力によってキャプションや説明を追加することもできる。うっかり間違ってアップロードされた写真は簡単に削除できる。公開範囲も自分だけ、友だちだけ、一般公開などを選べる。

Elle

Elleアプリは見出しを小さなカードで表示するので多数の記事を簡単に一覧できる。関心を持った記事は「後で読む」に指定したり、読み上げさせたりできる。Jordanは「『後で読む』のリストを使って後でユーザーをウェブサイトに誘導するのは良い考えだ」と述べた。

Tumblr

TumblrアプリはTumblrダッシュボードからアップデートを受信する。その頻度は自由に設定できる。またアプリからテキスト、写真、ビデオをアップロードすることも可能だ。

これらのアプリは即日公開ずみ。といってもGlassを所有するExplorerないしデベロッパーの1人でなければならないが。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Raspberry Piのカメラモジュールがついに発売開始。25ドルで画像センシング機能を搭載可能

ハードウェア系ハッカーな人たちは既に感知しているだろう。Raspberry Piのカメラモジュールが、ついにRS ComponentsおよびPremier Farnell/Element14といったPiサプライヤーより発売開始となった。温めてきた、Piを利用するカメラ系プロジェクトをついに実行できるようになったわけだ。

カメラモジュールは発売になったばかりだがRSのウェブサイトでは一時的に品切れとなっているようだ(Element 14には在庫があるらしい)。カメラモジュールの価格は17ポンド(約25ドル)となっている。

このカメラモジュールはモデルAおよびモデルBの使用することができる。センサーは500万画素となっている。ミッドレンジのAndroid搭載スマートフォンと同様の画素数になっているわけだ。ちなみにレンズは固定フォーカス。1080p/720p/640x480pのビデオにも対応している。サイズは25 x 20 x 90mm。重さ僅か3gとなっている。

カメラモジュールを利用するには最新のRaspbianファームウェアが必要で、既にPiを持っている人はアップデートが必要になるはずだ。

下にPi Foundationが作成した簡単なセットアップビデオを掲載しておこう。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


SquareがiPadをスマート・レジに変えるカード読み取り器兼用スタンドを299ドルで発表

サンフランシスコのBlue Bottle CoffeeのイベントでSquareがiPad用のスタンド兼用読み取り器を発表した。これによってiPadが高機能なキャッシュレジスターに変貌する。共同ファウンダーでCEOのジャック・ドーシーは「われわれはソフトウェアの開発と同時にそれにマッチするハードウェアの開発にも同じくらい力を入れている」と語った。機能については下のビデオを参照。

SqaureのユーザーはこれまでiPadでも標準的な三角形の読み取り装置を接続していた。新製品はiPadをフル機能のレジスターに変えるのが目的だ。実はSquareユーザーの50%近くがiPadを端末として利用していることが明らかになったため、iPad対応に力を入れることにしたのだという。またiPadでの平均支払額がiPhneからの場合の2倍以上だそうだ。

Squareスタンドにはカード読取り装置が内蔵されている他、必要に応じてUSBポート経由でレシート・プリンタ、厨房向け注文プリンタ、キャッシュ・ボックスなどの周辺機器を接続することができる。マーチャント(ユーザー)はiPadをスタンドに固定し、レジ・カウンターの上に置くだけでよい。Squareスタンドは現在iPad2または3をサポートしている。Lightningコネクタのサポートは今年後半となる予定。

Squareスタンドは今日(米国時間5/14)から299ドルで予約受け付けを開始する。また7月8日からBest Buyチェーン他、一部の店舗で店頭販売も行う。

Squareの発表によれば同社は現在、通年ベース換算で150億ドルの支払いを処理しているという(スターバックス分は除く)。

SquareのPOSサービスとiPad向けキャッシュレジ・アプリは、数週間前にメジャー・アップデートされた。

Squareは昨年秋に2000万ドルjの新規資金を調達している。また先週は発表した。オバマ政権でUSTRの代表代行を務めたDemetrios J. Marantisを各国政府との交渉と公的規制担当の責任者として採用した。また元PayPal幹部の Alex Petrovを採用し、パートナーシップ担当副社長任命した。またGoogleからは国際ビジネス開発の責任者をリクルートしている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


347ドルの3Dプリンタが登場–Pirate3D社がBuccaneerプリンタの資金をKickstarterで募集へ

3Dプリンタがついに1000ドルを切った。Pirate3D社のBuccaneerプリンタは、その予告価格が347ドル、これまでで最安の押出成形タイプの3Dプリンタよりも約1700ドル安い。印刷能力は最大100ミクロン(Makerbotと同じ)で、速度は50mm/sだ。コンピュータやモバイルデバイスにWiFiで接続して使用し、本体はプレス鋼板製だ。

このプリンタの出力のクォリティは、お値段に見合った許容範囲ぎりぎりかもしれない。でも一連の写真でご覧のように、Buccaneerのビルドエリアのサイズは5.8×3.9×4.7で、Replicator 2 の約半分、プリントの表面はややぎざぎざしている。写真から判断すると、3Dプリンタとしてのクォリティは、良くってForm One並かな。

これは本当に発売されるのだろうか? それはまだ未定で、今後の話題と人気の盛り上がり次第、ということらしい。それに、347ドルは安すぎる。良品のエクストルーダーが50ドルから75ドルぐらい、電子的・機械的な部分をできるだけ簡単にし、そのほかの無駄を省けば、かろうじて実現可能な価格か。でも今は、Androidゲーム専用機が99ドルで売られる時代だから、3Dプリンタが安くなっても不思議ではない。ただし、ユーザが347ドルに何を求めるか…だな。

同社は近くKickstarterで資金募集を開始する。ぜひ欲しい人は、その行列に並ぼう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


最初のFacebook Home組み込みスマートフォン、HTC FirstにAT&Tが販売終了との噂

HTCのFacebook Homeを組み込みんだAndroidスマートフォン、FirstがAT&Tからデビューしたのは先月のことだが、早くも製品として大失敗という声が上がっている。BGRのZach Epsteinによれば、HTC Firstの売れ行きがあまりに不振なため、AT&Tは近く販売を中止し、売れ残りはHTCに返品することを決めたという。

この報道が事実なら(AT&T、HTC、Facebookに確認を求めたが、本稿執筆時点ではいずれも回答なし)、AT&Tは「契約上の義務を果たすために」今後一定期間はFirstの店頭展示を続けるが、その後は販売を中止するという。

しかしいったいFirstはどのくらい不振なのだろう? Epsteinは「HTC Status(ChaCha)の発売後1月時点と比較してもさらに売れ行きが悪い」とツイートしている。ちなみにStatusというのはHTCの最初のFacebook携帯の試みだ。ブラックベリー風のデザインで、QWERTYキーボードの下にFacebookサイトを呼び出す専用ボタンがついている。一方、Facebook HomeのAndroidアプリはFirstよりいっそう出来が悪く、その悪評がFirstの足を引っ張っている面もある。いずれにしても決して満足できる状況にないのは確かだ。

もしAT&TがFirstの販売を中止するようなことになると、他国での販売計画にも影響が出そうだ。HTCのCEO、Peter ChouはFacebook Homeの発表イベントで、フランスのOrangeとイギリスのEEからこの夏発売されると述べていた。

率直に言えば、Firstがスマートフォン・ユーザーから熱狂的支持を受けていないと聞いてもあまり驚きは感じない。先週、AT&TはFirstの価格を99ドルからわずか0.99ドルに大幅値下げした。発表後1月しか経っていない新製品にしては異例の動きに「売れ行きが相当悪いのだろう」という声が上がった。さてFirstの不振の原因はハードウェアとして凡庸だったところにあるのか、それともFacebook Homeにあるのか?  ユーザーも専門家もそろってFacebookの独自ランチャー、Homeへの興味を失いつつある現状を考えると、原因は後者だと考えざるをえない。

この情報の真偽については現在さらに確認の努力を続けている。ただAT&Tが「販売を中止する」という噂が流れたStatusの販売がまだ続いている例もあるのでFirstの運命も予断を許さない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook <A


最初のFacebook Home組み込みスマートフォン、HTC FirstにAT&Tが販売終了との噂

HTCのFacebook Homeを組み込みんだAndroidスマートフォン、FirstがAT&Tからデビューしたのは先月のことだが、早くも製品として大失敗という声が上がっている。BGRのZach Epsteinによれば、HTC Firstの売れ行きがあまりに不振なため、AT&Tは近く販売を中止し、売れ残りはHTCに返品することを決めたという。

この報道が事実なら(AT&T、HTC、Facebookに確認を求めたが、本稿執筆時点ではいずれも回答なし)、AT&Tは「契約上の義務を果たすために」今後一定期間はFirstの店頭展示を続けるが、その後は販売を中止するという。

しかしいったいFirstはどのくらい不振なのだろう? Epsteinは「HTC Status(ChaCha)の発売後1月時点と比較してもさらに売れ行きが悪い」とツイートしている。ちなみにStatusというのはHTCの最初のFacebook携帯の試みだ。ブラックベリー風のデザインで、QWERTYキーボードの下にFacebookサイトを呼び出す専用ボタンがついている。一方、Facebook HomeのAndroidアプリはFirstよりいっそう出来が悪く、その悪評がFirstの足を引っ張っている面もある。いずれにしても決して満足できる状況にないのは確かだ。

もしAT&TがFirstの販売を中止するようなことになると、他国での販売計画にも影響が出そうだ。HTCのCEO、Peter ChouはFacebook Homeの発表イベントで、フランスのOrangeとイギリスのEEからこの夏発売されると述べていた。

率直に言えば、Firstがスマートフォン・ユーザーから熱狂的支持を受けていないと聞いてもあまり驚きは感じない。先週、AT&TはFirstの価格を99ドルからわずか0.99ドルに大幅値下げした。発表後1月しか経っていない新製品にしては異例の動きに「売れ行きが相当悪いのだろう」という声が上がった。さてFirstの不振の原因はハードウェアとして凡庸だったところにあるのか、それともFacebook Homeにあるのか?  ユーザーも専門家もそろってFacebookの独自ランチャー、Homeへの興味を失いつつある現状を考えると、原因は後者だと考えざるをえない。

この情報の真偽については現在さらに確認の努力を続けている。ただAT&Tが「販売を中止する」という噂が流れたStatusの販売がまだ続いている例もあるのでFirstの運命も予断を許さない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook <A


押し出し成形でなく光硬化ポリマーを使うハイテク3DプリンタForm One–見事な設計だ

Formlabsの天才少年たち、David CranorとMaxim LobovskyとNatan Linderがポストしたビデオには、3DプリンタForm Oneが詳しく紹介されている。それは、最近登場した3Dプリンタの中でも、いちばん良くできた製品ではないだろうか。Form Oneは一種のステレオリソグラフィー技術を使って、オブジェクトを“逆さに”プリントする。素材は光で硬化するポリマーを使う。プリントされたオブジェクトはプラスチック液の槽から現れるが、その様子はThe Matrixで、濡れた繭からNeoが転がり出てくる様子を思わせる。

Formlabsでは最初の15台をテストし、これからの数週間でKickstarterの支援者たちに送る。初心者ユーザのためのサポートフォーラムも立ち上げた。こんな新しい技術には、ぜひ欲しいサービスだ。

今ベータのユーザたちがForm Oneをテストして、その情報をFormlabsが集めている。

彼らのおかげでFormのチームは問題を迅速に把握でき、早めにそれらに対応できる。そのデータはソフトウェアとハードウェアのテストのためにきわめて貴重であり、また今後の何千人というユーザのための、指導ドキュメントを作るためにも欠かせない。

同社は昨年の8月にKickstarterでの資金募集に成功し、これまでの数か月間はそのページで、ハイテクの結晶とも言えるForm Oneの、プロトタイプを見せていた。どうやら、本番製品の完成も近いようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOS用風速計からスタートしたShakaが世界最小のウェザーステーションを目指す

昨日(米国時間5/8)本誌に載ったWeatherSignalは、ロンドンのOpenSignalのプロジェクトで、Samsung Galaxy S4など最新のスマートフォンのセンサーを利用してお天気情報をクラウドソースする。その記事を見て思い出したのが、エストニアのShakaが作ったiOS用の風速計だった。

来月発売されるShaka Wind Meter(Shaka風速計)は、電池不要でiPhoneやiPod touchやiPadのヘッドホン端子に挿入して使う。Appleのハードウェアにすでにあるセンサーと、同社のアプリおよびサービスを使って風関連のデータ…現在の風速、平均風速、最大風速、気温、風向など…を測定、記録、および表示し、GPSにより位置に結びつける。

最初の開発意図は、ウィンドサーフィンやカイトサーフィンなど風が重要なスポーツで風の状態を知ることだった。Shakaの協同ファウンダRaigo Raamatは、“天気予報はあてにならないし、またその対象地域が不適切だ。むしろ今いる場所で風の状態が良くなったら、そのことを簡単に仲間と共有できる方法が欲しかったんだ”。

でも、あと二人の協同ファウンダ…Jens KasemetsとMihkel Güsson…らとともに2011年にプロジェクトをスタートさせると、スマートフォンやタブレットを利用する、そしてインターネットにも接続できる“ミニ気象観測ステーション”には、もっと多方面の需要やニーズがあることがすぐに分かった。プライベートな用途もあれば、社会的な目的もある。リアルタイムでクラウドソースなお天気データであることが魅力だ。大学、農業、消防救急サービス、ゴルファー、モータースポーツなどなど、分野も幅広い。“抱えている問題はそれぞれ違うけど、共通しているのは現場の天候情報を知りたい、ということだ”、とRaamatは言う。

というわけでShakaのプロジェクトは、単なる風速計を超えて、でっかくなった。ハードウェア専門のアクセラレータでシード投資家でもあるHAXLR8R出身のShakaは、Raamatの言葉を借りると、世界最小のウェザーステーション(気象観測所)を目指すことになった。そのためには、気圧や湿度用のセンサーを加えないといけないし、Androidにも対応するつもりだ”、と彼は言う。携帯型のウェザーステーションは前からあるが、高価だしインターネットに接続できない…それらをディスラプトすることが、Shakaの究極の目標だ。

今はハードウェアだけが有料でアプリは無料だが、将来的には有料のサービスも提供していく。またいろんな専門分野のアプリからShakaを利用したいというパートナーも、大歓迎だ。

〔関連記事: もう一つのスマホ風速計。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


MicrosoftがNook Mediaを10億ドルで買収検討との内部資料を入手―Nookは来年Androidから他のプラットフォームへ移行か?

われわれはMicrosoftがNook Media LLCのデジタル部門を10億ドルで買収することを検討しているとの内部文書を入手した。Nook Mediaは一般電子書籍と大学向け電子教科書を販売するためにアメリカの大手書店、Barnes & NobleがMicrosoft及び他の投資家とともに設立したジョイント・ベンチャーだ。

Microsoftが買収を検討しているNook Mediaのデジタル事業部には大学向け電子教科書部門、一般電子書籍部門、Nook eリーダーとタブレット部門などが含まれる。

またこの文書には、2014年末までにNook MediaがAndroidタブレット事業を閉鎖し、Nookのデジタル・コンテンツをサードパーティーのデバイスで配信する計画が含まれている。

Nookがeリーダー事業から撤退するという情報はこの2月に浮上した。問題の文書はこのサードパーティーのタブレットがMicrosoftのWindows 8デバイスになるかどうかを明らかにしていない。ただしサードパーティーのタブレットは2014年内に発表されるとしている。

ただし現行のNook e-リーダーはある時点で完全に終了するというわけではないようだ。むしろ、ユーザーが電子書籍を一般のタブレットのような多目的デバイスで読むようになるにつれれて、自然に役割を終えて消えていくというシナリオが描かれている。

MicrosoftとB&Nはこの件に関してコメントを避けた。

Nook Mediaのデジタル事業部を買収するというのはMicrosoftに取って自然な成り行きだ。MicrosoftがNookのデバイスとコンテンツに関連してBarnes & Nobleと提携することを発表したのは2012年4月だった。このときMicrosoftは3億ドルをNook Mediaに投じている。またMicrosoftはNookのWindows 8デバイスの開発の費用の前払い金としてさらに1億8000万ドルを支払う(現在開発が進行している)。

現在Nookデバイスはeリーダーとタブレット合計で1000万台が販売されており、700万人以上のアクティブ・ユーザーがいる。MicrosoftはこれまでWindows 8ベースのデバイスにあまり大きな関心を示してこなかった(ただし1億以上のライセンスを販売したとしている)。現在NookアプリはAndroid、iOS、Windowsを含むすべての主要OS版が提供されている。

Nook Mediaは Barns & Nobleの書店チェーン部門から昨年10月に分離・独立した。この際、Microsoftは16.8%の株式持分と引き換えに3億ドルを出資した。この提携は、当時誕生したばかりのWindows 8タブレットにB&Nの電子書籍コンテンツを確保することが目的だった。当時、Nook Mediaのデジタル・プロダクト責任者だったJamie Iannoneは、「ハード、ソフト、コンテンツ、Nookに関するすべてをNook Mediaが担当する。もちろん、NookビジネスはBarnes & Nobleとの長期的な協力のもとに行われる」と述べた。

しかしNookビジネスの不振は戦略の見直しを強いることになったようだ。Barnes & Nobleのファウンダーで大株主でもある、Leonard Riggioは書店チェーンの株の買い戻しを提案したことがある。

TechCrunchが入手した文書はB&Nの会社評価額を16億6000万ドルと見積もっている。Nook Mediaの創立時点では、Nook Media単独で17億ドル近くの評価額だった。Pearsonが1月に8500万ドルで5%の株式を取得した際の評価額は18億ドルだった。Microsoftの10億ドルの評価額はこれよりだいぶ下がっていることになる。

われわれが入手した文書は、情報を公的な提出書類と経営陣との面談によっているが、Nook事業部は会計年度の2012年度(毎年5月1から4月30日まで)は12億1500万ドルの売上高に対して2億6200万ドルの損失(EBITDAベース)を計上している。2013年には売上が10億9100万ドルに減少、損失は3億6000万ドルに増加すると予測されている。その後、タブレット事業の閉鎖し、売上の回復によって2017年度には、19億7600万ドルの売上に対してEBITDAベースの利益が3億6200万ドルになると予測されている。

しかしNook事業は昨年のクリスマス商戦の不振により打撃を受けている。新製品は値崩れが数週間も続き、フラグシップの10インチ Nook HD+は当初の269ドルから179まで値下げされた。 KindleはFire HDを同価格で販売している。Nookのハードはいろいろな面でKindleをしのいでいるが、売上でも市場シェアでもAmazonの製品に及んでいない。MicrosoftがNook事業を傘下に収めることになれば専用eリーダーをめぐるB&Nとジェフ・ベゾス率いるAmazonとの対決はついに終了することになるだろう。

この記事の執筆にはJohn Biggsが協力した。.

アップデート:Publishers’ Lunchは今回の会社評価額には、大学教科書部門のMicrosoftの株式持分やMicrosoftによる追加投資があった場合の影響など、さらに考慮すべき要素があるかもしれないと論じている

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


3Dプリンタのロボット義手で子供たちが人生を掴みなおすことができた


才能あるハッカーコンビが指や手を失った子供や大人のために3Dプリンターで義手を作っていることはすでに紹介したが、Makerbotは新しいビデオを公開した。このプロジェクトはユーザー個人に合わせた義手を製作する時間とコストを大きく減らすことを目的としている。そして実際効果を上げている。

詳細はこのブログ記事にあるが、Robohandプロジェクトは一言でいえば、3Dプリントできる完全にオープンソースの義手の設計図を公開することが目的だ。この義手はユーザーが手首や残った指を曲げると指先が曲がってものがつかめるようになっている。そのパーツはすべて3Dプリンターで出力できる。これは特に子どもたちに適合している。というのは子どもたちは成長するからだ。3Dプリンタならマウスをいくつかクリックするだけで成長に合わせた新しい義手を出力することができる。

ヨハネスブルグに住むRichard Van Asは職場での事故で指を4本失った大工だが、ガジェット・デザイナーのIvan Owenと協力してMakerbotの操作を習い、自らのための義手を作っただけでなく、「子どもたちに新しい義手を簡単に作ってやることができる」という。彼はOwenとこの一年協力して指や手を失った人々に補助具を提供している。

ビデオを見て趣旨に賛同したら寄付をすることもできる。Van Asたちの努力jは途上国の子どもたちにメガネを贈る運動にも匹敵する有意義なものだと思う。インターネット上の友人2人が余暇を利用してこのような活動をしているのは実に素晴らしい。

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