Dropboxが今日(米国時間6/17)から提供する新しい機能を使うと、Dropboxのアカウントのない人でもDropboxのユーザとファイルを共有できる。この機能は”File Requests(ファイルのリクエスト)”と呼ばれ、誰かにDropboxの自分のアカウントへ、自分が指定したフォルダへ、ファイルのアップロードを頼める。そのユーザインタフェイスはとてもシンプルで、ほしいファイルを指定し、アップロード先のリンクを特定の、あるいはいろんな人に配布する。Dropboxが相手にリクエストのメールを送る、という方式も選べる。
同社によると、これはユーザからの要望がいちばん多かった機能のひとつだ。従来のようにメールの添付ファイルでファイルをシェアしてもよいが、これはメールの多い人には面倒だ。またネット上のファイル共有サービスを利用するといっても、誰もが同じサービスを使ってるわけではない。
DropboxのFile Requests機能は、ファイルを必要とする人に主導権があるという意味で、メールによるファイル共有に代わるものだ。同社は、複数社からの入札文書を集める、クライアント(複数)にファイルを求める、家族の誰かが旅先で撮った写真を見せてもらう、など、いろんな用例を挙げている。
DropboxのプロマネChenLi Wangによると、“これまでは社内的に使ってテストしてきた。社内でいちばんおもしろかった用例は、ドキュメントのプレビューだ。プレビューをするチームがFile Requestsを募ったのだが、それはとても複雑なPowerPointのデッキだったから、チームの側から個別に候補作品にアクセスするのは至難だったのだ”。
メールでは禁じられていることもある、ビデオのような巨大なファイル(数ギガバイト)でも、DropboxのFile Requestsなら送れる。
ファイルのアップロードを頼むとき相手に、そのファイルを入れるDropbox上のフォルダを指定できる。そのフォルダのリンクをDropboxがくれるから、それをみんなに配れるし、あるいはDropboxに、リンクをメールで送らせることもできる。
Dropboxのユーザがほかの人にファイルのシェアをお願いするだけでなく、これによって、これまでDropboxのことを知らなかった人が、Dropboxのユーザになることもありえる。
そしてもちろん、すでにDropboxのユーザである人にファイルをリクエストしてもよい。そんな場合でも、ファイルアクセスが一点に集中しているFile Requests機能の方が、あちこちの共有ファイルを集めて回るより楽だ。
この機能はDropbox BasicとProの両方で使える。Businessのユーザへの供用開始は、数週間後だ。