バーチャルリアリティーが、子供たちを病院の外へ連れ出す

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このビデオを紹介するにあたって、私には、バーチャルリアリティーがもたらす驚くべき可能性の一つだという以外に言葉が見つからない。UploadVRが最初に報じたC.S. Mott Children’s HospitalはOculus Riftを使い、Game Start SchoolおよびMott Golf Classicの協力を得て、退屈な病院の中から子供たちを別の場所へと連れ出す。遥かかなたの地へ。ゲームの中かもしれない。とにかく重要なのは、子供たちを「病院の外」へ連れていくことだ。

これは非常に個人的なことだが、私がVR(仮想現実)とAR(拡張現実)に強く関心を抱いたのは、今年カリフォルニア大学サンフランシスコ校で幹細胞移植を受けたときだった。私は身動きがとれないまま部屋で何週間も過ごした。その話はいずれ書くつもりだが、どうかこの子供たちが生涯忘れられないスリルを味わうところをしばし見てほしい。何より重要なのは彼らが一瞬だけでも病院のベッドから抜け出られることだ。

最初に、一人の子供がこう叫ぶ、「ぼくは世界の頂上にいる!」

喜びの涙歓迎。

バーチャルリアリティーは生活に浸透しつつあるが、これはゲームプレイやボクシング観戦を没入的にするよりも重要だ。これは人生を変えるかもしれない、いや変えるだろう。こうした幸せがどこの子供病院でも、いつでも実現できることを想像してほしい。そして、医師が手術をバーチャルに練習できるようになることを。なんとも素晴らしいことではないか。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

小売価格1300万ドルの紅茶を淹れるロボットTeforiaが$5.1Mのシード資金を獲得…紅茶道は奥が深い?

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どんな茶葉からも完璧な紅茶*を淹れる、と称するTeforiaが、510万ドルの資金を獲得して、その市場をさらに拡大しようとしている。〔*: もっと広く、あらゆる“お茶”かもしれない。〕

同社は、この比較的お高い製品の最初の予約販売に成功し、一台649ドルのクラウドファンディングキャンペーンで30万ドルを集めた。似たような製品にワンタッチティーメーカーBrevilleがあるが、こちらは慎ましく、Amazonで242ドルだ。

ファウンダのAllen Hanによると、Teforiaは他とまったく違う。“Teforiaはきわめて科学的であると同時にきわめて芸術的だ”、と彼は主張する。自分の企業を創業する前にXBOX 360やKindle Fireのデザインも手がけたことのあるHanは、Teforiaでは紅茶の浸出過程を眺(なが)めるのが楽しい、とも言う。“しかも紅茶の種類等によって自動的に淹れ方を変えるSIPシステムにより、紅茶のさまざまな成分を抽出できる”。

SIPはSelective Infusion Profile System(浸出方式の性格を選択できるシステム)の頭字語で、HanがTeforiaのために開発した独自の技術だ。彼によると、この特殊なシステムにより、マシンはさまざまな茶葉に対して正しい淹れ方を直観的に推量し、個々の品種の最良のものを取り出す。

Hanによると、Teforiaは最初の500台が、メディアキャンペーンの成功と、シリコンバレーのテク企業の役員に売るというマーケティングが功を奏して、すぐに売れた。現在同社は、このデバイスの第二回目のバッチを計画している。その計画によると、最初の250台を699ドルで売り、それ以降は通常小売価格の1299ドルで売る。発売は2016年の春だ。

この二度目のバッチでは、予約販売の売上が製造の資金に回ることはない。調達した資金がすでにある。製造だけでなく、研究開発と成長戦略にも資金を回せる。

今回の510万ドルのシードラウンドはUpfront Venturesがリードし、Lemnos Labs、PreAngel、InnoSpringなどが参加した。

それは良い賭けだろうか? 平均的な紅茶好きが700〜1300ドルの道具を買うとは思えない。でもStatistaによると、お茶を飲ませるビジネスは今370億ドルの産業であり、2021年には440億ドルに成長すると予想されている。伝統的にコーヒーが支配している合衆国ですら、最近は健康志向から、紅茶の愛好家が増えている。お茶の出し方淹れ方に非常にこだわりたい人なら、良い道具に1000ドルぐらいは平気だろう。

Upfront VenturesのパートナーYves Sisteronは、自分自身が自称“熱心な紅茶党員”なので、今回の投資を決めた、という。“Teforiaにできることと、グローバルな紅茶市場の巨大さを考え合わせると、この会社を早急に支援することは当然だ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

スタンフォード大学の研究者らは自閉症の治療にGoogle Glassを取り入れる

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GoogleがGlassの実証研究を再検討するなか、スタンフォードの研究者らはこの端末を自閉症の子供が感情を認識し、識別するのを助けるために活用している。

スタンフォード大学の事務所ビル内にひっそりと存在する小さなオフィスでCatalin VossとNick Haberは、自宅でも自閉症の治療を続けられるよう、顔を認識してトラックする技術と機械学習を組み合わせる研究を行っている。この Autism Glass Project(自閉症治療のGlassプロジェクト)は、スタンフォード医科大学院のWall Labの取り組みの一つで、月曜日の午前中に研究の第2フェーズをローンチしたと伝えた。

このソフトウェアは機械学習を活用して、Vossが顔の「アクション・パーツ」と呼ぶ特徴を検知して抽出する。

プロジェクトの第2フェーズでは、100人の子供を対象とし、自閉症を自宅で治療するためのシステムの有効性を調査する。Autism Glass Projectのソフトウェアは、端末が向けられた人の顔の感情を識別し、端末を装着しているユーザーに対してその人の表情を言葉で表す。

画像認識を活用して感情を子供たちのために翻訳することは、ほんの最初のハードルに過ぎない。チームが取り組んでいるさらに大きな課題は、子供たちが端末から学び、最終的に端末がなくても良いようにすることだ。

「いつも装着していなければならないものにはしたくありませんでした」とHaberは強調する。

端末がない状態での学習を検証するため、チームはプロジェクトの第1フェーズを昨年ローンチした。その間、研究所内で40の研究を行った。当初、Wall Labは一台のGoogle Glass端末しか所有しておらず研究には制限があったが、Google がさらに35台の端末を寄付したこと、そして今年の6月初旬にはPackard Foundationが37万9408ドルをこのプロジェクトを補助金として寄付したことで状況は好転した。

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子供たちとコンピューター画面とのインタラクションを研究した後、チームは子供たちが「周囲の環境と関わる」ことができる第2フェーズを設計したとVossは話す。彼らのチームは、MITのMedia Labが開発した「Capture the Smile(笑顔をつかまえよう)」というゲームを研究に採用した。

このゲームでは、Glassを装着した子供たちは特定の表情の個人を探す。このゲーム内のパフォーマンス、そして動画分析とクイズ内容を合わせてモニタリングすることで、各研究参加者の持つ自閉症の「数量的な自閉症状の表現形」を導き出すことができる。自閉症状の身体的な表れを数値的に観察することで得られるものだ。それを長期間トラックしていくことで、チームは端末を利用することで子供たちの感情認識を助けていることを実証することができるだろう。

研究の第2フェーズは数ヶ月間に渡って行う予定だ。このプロジェクトの独自のテクノロジーにより自閉症の治療プロセスに保護者が深く関わることが可能となる。

「子供が母親にどれくらいの割合で話をしているかや、子供が母親を見ている時間などを知ることができます」とVossは言う。

この研究で子供たちは、Google Glassの端末を日に3回、毎回20分ほど装着する。Wall Labの研究者にとってそれだけの時間でも、子供たちが何を見ているかを分析することで視覚的な関わりが感情を認識するプロセスにどのような役割を果たしているかを深く理解にすることにつながるという。

プロジェクトの第2フェーズはおおがかりのようだがVossと彼のチームにとってこれはまだ多くあるステップの内の最初の方だという。Wallはこの治療法が補償され、広く利用できるようにするためには、臨床データを集め、米国医師会の承認を得る必要があるという。

Wall はこのテクノロジーが広く臨床の場で使用が認められれば、このチームの自閉症治療のボトルネックを広げるという目標を達成できると話す。現在この研究には100名ほどの参加者がいるが、研究を続けることでこれまでにない広範なデータセットを獲得し、ソフトウェアと技術を改良していくことができるだろう。今日から彼らのウェブサイトで、プロジェクトの参加希望者の受け付けを開始している。

彼らのテクノロジーが広まるのはもう少し先のことだが、この技術は自閉症のスーパーヒーローを描いた小説のシリーズにも取り上げられている。Alexei Russell著の「Trueman Bradley」シリーズの2つ目の本で、主人公は感情を「見る」ことができる眼鏡を受け取る。これは、Voss、Haberと彼のチームへの賞賛だ。

「考えてみると、私たちは自閉症の子供たちにスーパーパワーを与えているのとそう違わないようです」とVossは話す。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

AppleのResearchKitが新たに自閉症、てんかん、メラノーマの研究調査に対応

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AppleはResearchKit のプログラムにおいて新たに3校の大学とパートナーシップを組み、3つの研究に対応する。今回Appleは 自閉症てんかんメラノーマの調査研究を手助けすることとなった。

ResearchKitのおさらいだが、これは研究者が特定の研究目的のために患者の同意を得て、アンケート調査や参加者にタスクを行うように依頼できる一連のツールだ。ResearchKitで研究者はAppleの端末を研究に活用することができるようになる。

ユーザが情報を共有することに同意した場合、研究者はiPhoneやApple Watch、さらにはiPadやiOSのアクセサリからデータを収集することができるようになる。血圧や血糖値などを簡単に計測することができる。研究者は端末に内蔵されている加速度計、ジャイロスコープ、心臓モニター、GPSセンサー、マイクなども活用することができる。

デューク大学は自閉症の研究を行っている。彼らは、前面のiPhoneのカメラを利用して、幼い子どもの動画に対する反応を感情を検知するアルゴリズムで測定する。それにより、子どもがまだ幼い年齢でも自閉症のサインを早期に発見できるようになる。

ジョンズ・ホプキンス大学はEpWatchアプリを開発した。Apple Watchにも加速度計を搭載しているため、てんかん発作の始まりと継続時間を計測するのに最適だ。発作を検知した場合には、家族などに通知することができる。発作のデータを他の患者の大量のデータセットと比較することは、病の理解につながる。

オレゴン健康科学大学はメラノーマの研究を行っている。写真を使用して、ほくろの拡大とメラノーマのリスクについて詳細な研究を行う。最終的に同大学は多くのほくろの写真を解析することで、メラノーマの検出アルゴリズムを構築する予定だ。

ResearchKitには新しく能動的に行う共通タスクのモジュールもフレームワークに追加された。ResearchKitで聴力の衰えの検出、刺激に反応するまでの時間、歩行テスト、記録テストといったタスクを製作して、研究に活用することができる。

ResearchKitの目的は医療研究への参加をもっと身近にすることだ。そして現在、研究者がユーザーと協力したい場合、そしてユーザーがApple端末を保有していればそれができるようになった。ResearchKitはすでに喘息、糖尿病、パーキンソン病などの研究のために用いられている。10万人がすでにResearchKitの調査に登録している。

これが重要なのは大手コンシューマー向け電子製品企業しか、大規模なデータに基づいた研究に必要なコンシューマーへのリーチを実現できないからだ。世界中でiOS端末は何千万台と利用されていて、そのユーザーベースのほんの数パーセントしかResearchKitの研究に登録しなかったとしても、医療研究において意味のある影響をもたらすことができるだろう。

AppleはResearchKitから何も得ることはない。Appleはフレームワークに定期的に新機能を追加するなど改善のためにリソースを提供している。AppleがResearchKitを重要な取り組みに位置づけていることでResearchKitはなおさら素晴らしい取り組みになっている。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

壁にかける小さな棚で21種類の野菜やハーブを水耕栽培するEdn、iPhoneアプリがユーザを教育する

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父の家は農家だった。毎晩彼のキッチンテーブルに並ぶ食べ物は、実家の畑から運ばれてきた。私はそうやって郊外で育ち、今は都市に住んでいる。食べ物はもっぱら、近くのグロサリーストア(八百屋兼食料雑貨店)やレストランに依存している。未来の子どもたちの食べ物はインターネットから、びん詰のSoylentみたいな形でやってくるだろう。

デンヴァーでステルスしているスタートアップEdnは、そうなることを防ごうとしている。

Ednは壁にかける装置で(下図)、数種類の野菜の自動栽培を行う。ほかに必要なのは、iPhoneアプリと人間ユーザの愛とお世話だ。

21のスロットがあり、そこでさまざまな野菜やハーブを育てる。“十分な量の”植物を、同時に栽培できる。ユーザはEdnを電源につなぎ、種(たね)を播き、タンクに水を入れ、ときどき肥料を足す。

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“自動化はするけど教育を忘れているテクノロジ製品が多い”、とファウンダのRyan Woltzは言う。“Ednでは、植物が発芽すると何を見るべきかを教え、収穫時期も教える。だから、目の前でいろんなハーブや野菜を育てながら、それらについて学ぶことができる”。

Ednは壁掛け方式なので、カウンターやテーブルのスペースを占領しないし、だれでも(ニューヨークの狭いアパートに住んでいる私でも)自分の食べ物を育てられる。

Ednは目下開発途上だが、Woltzは私が見せてもらったプロトタイプを使って、タイムやコリアンダー(シャンツァイ、香菜)、ピーマン、ルッコラ、ローズマリー、そしてかぼちゃを作っていた。そしてデバイスは、照明の付いた三段の棚、といったところだ。

厳密に一つのスロットで一種類だけ育てるとすると、21種類を栽培でき、完全水耕だからユーザが日常やることは何もない。発売は来年半ばで、定価399ドルを予定している。Woltzは次の製品として、育苗器を考えている。

Ednは、本誌がデンヴァーで行ったTC Meetup + Pitch-off集会で二位になった。詳しくは、同社のWebサイトを見てみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

完全植物性のチーズバーガーを作るImpossible FoodsがGoogleの買収オファーを蹴り$108Mの巨額をBill Gatesらから調達

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カリフォルニア州Redwood Cityの、今年で4歳になるImpossible Foodsは、健康が人生のトッププライオリティになる次の世代のための肉とチーズ、すなわち完全に植物性の肉とチーズを作っている。同社はこのほど、強力な支援者たちから新たに1億800万ドルの資金を調達した。

ラウンドをリードした投資家はUBSで、参加したのはViking Global Investorsと初期の支援者Khosla Ventures、Microsoftの協同ファウンダBill Gates、Horizons Ventures(香港の大物事業家Li Ka-shingの投資企業)だ。

Impossible Foodsを創業したPatrick Brownは、スタンフォードで25年間、生化学の教授を務め、その後カリフォルニア州Haywardにこれも今年で4歳になる食品企業Kite Hillを協同ファウンダとして創った。ここで作っているさまざまなナッツミルク製品は、同社によれば、それらが置換した酪農製品に比べて健康的で持続可能的である。

Kite Hillのそのほかの協同ファウンダは、完全菜食主義のシェフでセレブのTal Ronnenとチーズのメーカー企業Monte Casinoだ。製品はアーモンドミルクで作ったチーズ、リコッタ、ラヴィオリ、そしてクリームチーズのようなナッツチーズはWhole Foodsなどの一般スーパーでも売られている。

Impossible FoodsもKite Hillと同じく、Brownの目標は、美味しいだけではなく、コレステロールとホルモンと抗生物質ゼロの食品を作ることだ。同社の旗艦製品は、植物原料だけのチーズバーガーだ。

同じくBrownにとって重要なのは、急増している地球の人口の食を助けることだ。植物原料の食品に目をつけ、投資額を増やしている投資家たちの展望も、同じだ。現在の推計では2050年の地球の人口は95億になる。1940年の地球人口はわずか30億だった。

Impossible Foodsの前回の資金調達ラウンドは、7500万ドルだったようだ。

この夏は、Googleが同社を買収するという話もあった(The Informationの記事より)。情報筋によると、その話が壊れたのは、Impossible Foodsが提示額2億〜3億ドルを蹴ったからだ。安すぎる、と彼らは感じた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

インターネット・ヘビーユーザーの10代は、高血圧なデブになる?!

giphyティーンエイジャーが長時間にわたってインターネットを利用すると高血圧になりやすいという報告を、デトロイトにあるヘンリーフォード病院(Henry Ford Hospital)の研究者が行なっている。1週間でのインターネット利用時間が14時間を下回らない生活を続けていると、血圧が上がってしまうのだとのこと。インターネットを長時間利用する134人のティーンエイジャーを対象に調査をしたところ、26人の血圧が上昇したそうだ。

EurekAlertの記事を引いておこう。

今回の研究は、インターネットの利用時間と血圧の関係について行った最初のものとなります。インターネットを長時間利用することで、中毒(addiction)になってしまったり、不安神経症(anxiety)や鬱(depression)を発症してしまったり、あるいは肥満を招き、ひきこもり(social isolation)になってしまうということを報告する研究はこれまでにもありました。今回の研究は、長時間のインターネット利用によるリスクに、またひとつ新しい具体例を加えることとなるものです。今回の研究を主導したAndrea Cassidy-Bushrow(ヘンリーフォード病院のDepartment of Public Health Sciencesの研究者でPh.D.、MPH)は、節度を持った利用が重要であると述べています。

「インターネットは既に生活の一部となっているものの、健康に害を及ぼすまで使い続けてはなりません」とのこと。「ヘビーユーザーとされるティーンたちは平均的に週で25時間もインターネットを利用していました」ということです。

Cassidy-Bushrow曰く、子供が抵抗しても利用時間の制限は行うべきだとしている。

「コンピューターやスマートフォンを利用する際には、定期的に休憩を入れることが大切です。そして休憩時間には身体を動かすことも大事です。保護者は子供の利用時間についても目を配るべきでしょう。1日に2時間、そして1週間で5日までというのが目安になると思います」とも記している。

なお、この研究調査によれば、生徒たちは1週間で平均的に15時間ほどインターネットを利用しているのだとのこと。「ヘビーユーザー」は女子で39%、男子で43%になるらしい。さらに「ヘビーユーザー層の43%は肥満気味となっていて、これは通常の26%の比率を大幅に上回っている」のだそうだ。

極端にまとめてしまえば、インターネットはティーンの身体を蝕んでいるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H

ニコチン依存症の治療アプリを開発するキュア・アップが1億円を調達

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本日、ニコチン依存症向けの治療アプリを製作するキュア・アップBeyond Next Venturesから約1億円を調達したと発表した。今回TechCrunch Japanは、キュア・アップの代表を務める佐竹晃太氏に話を聞いた。キュア・アップは、佐竹氏が2014年7月に立ち上げたスタートアップだ。佐竹氏は呼吸器内科医として日本赤十字社医療センターなどに勤めた経験のある医師でもある。また上海の中欧国際工商学院でMBAを取得し、さらには米国のジョンズ・ホプキンス大学で医療インフォマティクスを修めている。

キュア・アップは医薬品や旧来の治療方法ではなく、患者の身近にあるスマートフォンを治療の一環に取り入れるアプリを開発している。現在着手しているのは、慶応義塾大学呼吸器内科学教室と共同開発している「CureApp禁煙」アプリだ。このアプリは現在、医療機器として承認されるための臨床試験を行っている最中だという。「アメリカでは医療にITを活用することが進んでいて、医療とITを組み合わせたサービスの効果が実証されています」と佐竹氏は言い、キュア・アップのアプリでも高い効果が得られるよう開発を進めているという。近い将来、患者が禁煙外来を受診すると、処方の一環としてアプリが提供できるようになることを目指している。

アプリの仕組みとしては、患者はその日の体調をアプリに登録すると、アプリに組み込まれたアルゴリズムが医師の代わりに入力した情報と患者の禁煙ステージを鑑みて、適切な医療情報やガイダンスを提供するという。ガイダンスの具体的な内容について佐竹氏は言及しなかったが、アプリは診療行為を担うと強調する。患者の担当医師は、患者がアプリに登録したログを確認することで体調の変化を知り、治療計画の策定に役立てることができるそうだ。

「スマートフォンを介した治療により、これまで病院の中でしか提供できなかった医療を患者がどこにいても届けられます」と佐竹氏は言う。これまでのヘルスケアアプリの多くは病気の予防に特化したものが多かったが、キュア・アップは治療に特化したものを提供していくそうだ。

Apple端末のヘルスケアアプリやNoomなどの食生活や運動をトラックできるアプリが普及し始め、ヘルスケアの分野に注目が集まっている。ニコチン依存症を含め、うつ病などの精神疾患、あるいは糖尿病やパーキンソン病などの慢性疾患は長期に渡る体調管理が治療にとって重要だ。今後もモバイルやウェブを活用し、便利でそれぞれの患者に応じた医療サービスが登場してきそうだ。

TeslaのModel Xには生物兵器防御モードがある(ほんとうに!)

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Teslaの今度の新しいSUVには安全機能がたくさんあるが、その中には生物兵器を防ぐ空気モードがある。CEOのElonは、“車の中の空気が病院の中のように清浄になる”、と言っている。

この生物学的防御モード(Biodefense mode)は、ダッシュボードのディスプレイのボタンで起動し、Model XのHEPAエアフィルタを最大性能にし、生物兵器の毒物の侵入を防ぐ。Model Xの発表会を取材した本誌のGreg Kumparekによると、Muskは、これまでの空気試験センサでは、どれもうまく行かなかった、と言い、Volkswagenの排ガススキャンダルをネタにジョークを言ったそうだ。

[Tesla Xには優れたエアフィルタがあり、“生物兵器防御モード”のボタンがある。まるで地球最後の日が終わったあと(post-apocalypse)にドライブしている気分だった。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alphabetが国立精神衛生研究所の長年(13年)の所長をGoogleのライフサイエンスチームに招聘

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Alphabetが同社のライフサイエンス・グループのために、国立精神衛生研究所の所長Thomas Inselをスカウトした。同研究所が発表した声明文が、そう述べている。
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Inselは13年間務めた所長の座を11月1日付けで下りることになる。この大物スカウトは、 Alphabetが精神医学に関心を持っていることのサインだ。心の病は世界的に、医療や介護などのサービスが極端に不十分な分野のひとつだ。

Googleは本誌宛に、次のような声明をくれた:

Tomには、Googleのライフサイエンスチームが、精神障害の理解と診断と治療という大きな課題にいかなる貢献ができるか、を探求するために、参加していただいた。チームへの彼の参加はきわめて喜ばしく、今後、彼から多くのものを共有できることを、期待している。

Inselが実際に何をやるのかは、まだ明らかでないが、この分野の最高の権威であるだけに、Alphabetの支援でこれまでよりもさらに強力に、自身の研究を続けるものと思われる。

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昨日のAppleのイベントでデベロッパたちの‘胸騒ぎ’がApple Watchで記録された

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昨日(米国時間9/9)のAppleの”Hey Siri”イベントでデベロッパたちは、Tim Cookの登壇をすごく期待していたらしい。でもその後紹介された新しい機能や製品はそれぞれ、興奮の度合いにかなり差があった。

数名のデベロッパとベータテスターたちが昨日のイベント会場でApple Watchを装着し、その心臓モニタリングアプリCardiogramをトレーニングモードにセットした。結果は、どうだったか?

デベロッパたちがTim Cookの登壇(下図左端)の次にいちばん興奮したのは、Apple Pencilだったようだ(下図、右から4つ目)。でもそれ以外では、watchOSのローンチの日程(左から4つ目)とAirstripのデモ(左から2つ目)に関心が高かったことがわかる。そのことを示すデータが、下図だ。

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すべてのデータを見たい人は、Cardiogramのサイトへ行ってみよう。

このCardiogramアプリの開発に参加したUCSF Health eHeart StudyのBrandon Ballingerをチャットで取材した。

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彼はメールで、“CardiogramはApple WatchのHealthアプリのために心拍データを分析したり図表化したりする。ランニングやサイクリングのとき使うユーザが多い”、と言った。

Ballingerによると、このアプリの使命は、ユーザが自分の心臓の状態を常時チェックできるようにすることだ。

“Apple Watchを心臓のための警報信号として使うことができる。対策を要する状態や、治療を要する状態も、このアプリは検出できる。たとえば命にかかわるほどの不整脈も検出できるし、そのとき救急に連絡して大至急治療をしてもらうこともできる。脳卒中で救急病院へ運ばれてから不整脈が分かったのでは、遅いんだよ”。

Cardiogramは現在、App Storeにあり、近い将来、Android Wear用の非公開ベータが始まる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google、医療関連情報の検索結果を充実

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Googleによると、今年2月以来のGoogle検索で20件に1件が医療・健康に関連するものであり、よくある健康状態に関する検索クエリに対して、同社の知識グラフを活用して正しい医療情報をすばやく表示している。これまでは約400種類の健康状態について、そのように改善された検索結果を表示していたが、今日公開されたアップデートでは、その数を900近くに増やし、その中には多数の顧みられない熱帯病も含まれている。

frostbiteGoogleは、同機能のデザインにも変更を加え、表示方法や表示される場面も変わる。例えば、“Frostbite symptoms”[凍傷の症状]を検索すると、凍症の「症状タブ」に直接飛ぶ。

同社は医者グループの協力を得て、表示される情報を「収集・検証」していると言っている。

医師側からもGoogleに対して、患者が検索した情報をプリントしやすくして診察時に持ってこられるよう要望しているようだ。このアップデートで、Googleは知識グラフの情報を載せたPDFをダウンロードできるようにした。

現在この機能は米国で英語のみで提供されているが、Googleは他の言語や地域にも拡張していく計画だと話している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマート体温計のKinsa、新たに赤ちゃんの利用を想定した耳式スマート体温計をリリース

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近隣の流行感染症などの情報も活用するスマート体温計を提供しているKinsaが、耳式の新タイプを発表した。

最初のモデルは標準的な(スマートではあるが)タイプの体温計だった。こちらの耳式体温計はワイヤレスで、スマートフォンアプリケーションとはBluetoothで接続する。

Kinsaによる説明をみてみよう。

曰く、Kinsaの体温計で子供(もちろん大人でも利用できる)の熱をはかると、ただちにアプリケーション側で記録される。もし医者にかかるような場合には、情報を簡単に提示することができるわけだ。さらに新しい耳式タイプ(Smart Ear Thermometer)のリリースにともない、ソフトウェア的なアップデートも行なっている。すなわちこれまでの記録を参照するだけでなく、状況に応じた「アドバイス」をくれるようにもなっているのだとのこと。

「アドバイス」をくれる機能は「Guidance」と名付けられたもので、これまでの履歴や測定結果などの情報に基づいて、どのようなアクションをとるべきかを教えてくれる。

「具合の悪い子供の熱が、38.9度なのかそれとも39度なのかということはあまり重要ではないでしょう」と共同ファウンダーのInder Singhは言う。「とにかく高熱時にどのように対応すべきなのかが問題のはずです。Guidance機能ではそうした際に役立つことを第一に考えました」。

Guidance機能は新型のSmart Ear Thermometerでも、そして以前のSmart Stick Thermometerでも利用することができる。

なお新しいSmart Ear Thermometerでは、熱をはかるのに要する時間はわずか1秒だとなっている。寝ている赤ん坊の熱が気になるときなどにも便利に使うことができる。

Smart Ear ThermometerとSmart Stick Thermometerが競合するのではないかというのも気になる点だ。Singhに尋ねてみると、対象となる利用者層が異なるのだとの話だった。耳式は主に赤ちゃんに使うことを想定しているのだとのこと(訳注:耳式は通常タイプに比べて測定値の正確性がやや低いという話もあるようです)。

Kinsaは、個人の体温データの蓄積するだけでなく、クラウドソーシングの機能も備えている。すなわち近隣や学校で風邪などが流行していないかを知る手助けとなるのだ。帰宅した子供が風邪やあるいは鎖球菌性咽頭炎などに感染したのではないかと判断する一助となる。

KinsaのSmart Ear Thermometerは現在Indiegogoでキャンペーン中だ。29ドル99セントの早期割引は既に完売となっている。キャンペーン終了後の価格は60ドルとなる予定だそうだ。

興味のある方はこちらでキャンペーンの状況を確認することもできる。

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(翻訳:Maeda, H

各都市に高齢者が自立生活できるための支援スタートアップを育てるインキュベータAging2.0

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一般消費者の中でも、20代から50代前半までの層は、その購買力ゆえに、いちばんだいじにされ話題にもなる年齢層だ。高齢者は、世界の人口の16%以上を占める*にも関わらず、購買力があまりないので、企業や投資家などから無視されがちだ。〔*: 言うまでもなく日本など‘先進国’では比率はもっともっと高い。〕

Aging2.0は、それを変えたいと願っている。9月に同社は、30日で30の都市を訪れ、高齢者のお世話ができるスタートアップを見つける。サンフランシスコを本拠地とするAging2.0は、高齢者にサービスを提供する起業家の支援を、自分のビジネスにしたいと考えている。すでに20近くの都市に支部があり、有望な企業に機関投資家を結びつけて育てるアクセラレータ事業Aging2.0 Academyを展開している。

来月(2015/9)同社が行うツアーは#30in30in30と呼ばれ、Google For Entrepreneursと提携して9月8日にキックオフする。その主なプログラムは、14の国におけるスタートアップのピッチ(売り込み)大会だ(オーストラリア、ベルギー、合衆国、中国、ドイツ、ペルー、イギリス、オランダ、日本(Aging2.0 #30in30in30 | Tokyo, Japan @ ITOKI Tokyo Innovation Center Oct 6 @ 6:00 pm – 9:00 pm)、チェコ、ブラジル、台湾、イスラエル、カナダ)。ファイナリストたちは11月にサンフランシスコで行われるAgeTech Expoでデモ等を行い、Aging2.0 Academyの次のバッチに優先入学できる。

Aging2.0の協同ファウンダStephen Johnstonは、Nokiaで事業開発部門のシニアマネージャだったが、その後、ヘルスケアのイノベーションを助けるコンサルティング企業を創業した。そのときのクライアントだったある富裕な家族の長老が、あまり例のない形の認知症で苦しんでいた。お金持ちでも、正しいケアが得られないこともある。そのことが、JohnstonをAgeing 2.0のローンチに導いた。

“その家族は私的な研究機関まで作って治療法を見つけようとした。そのときわれわれは、彼らの父親を支援できる適切な介護者を見つけるための、サービスやプロダクトがどこにもないことに気づいた。市場は、大きな機会を見逃していた”、とJohnstonは語る。

高齢者のためのサービスという、地味な業態にもかかわらず、同社はやがて、注目を集め始めた。Johnstonによると、合衆国だけでも、そして過去2ヶ月だけでも、5000万ドルあまりのベンチャー資金が、介護・養護関連のスタートアップに投じられている。それらはたとえば、HonorHomeHeroなどだ。

そのほかの、ポテンシャルの大きいイノベーション分野として、ヘルスケア・ウェアラブルや高齢者の安全確認デバイスが挙げられる。いずれも高齢者が家族等といつも接触している状態を作り出す製品だ。また、Stitchのようなソーシャルネットワーキングサイトや、ある種のスマートホームデバイスは、あまり動けない高齢者が一人でも生活できるようにする。

日本のSoftBankが開発した人型ロボットPepperのようなものでさえ、最初から高齢者との交流を想定して設計されている。日本では、高齢者人口が総人口の20%を超えている。

Johnstonは老年学の研究者Katy Fikeと一緒に、高齢者のケアとサービスにおけるイノベーションを支える、グローバルなエコシステムを作りたいと願っている。Aging2.0は現在、Generator VenturesやFormation CapitalなどのVCと協働して投資家のネットワークを作り、有望なスタートアップたちに彼らがプロダクトを世に出せるための資金を提供しようとしている。

“高齢者が病院や介護施設ではなくコミュニティで、自立的で健康で幸福な生活ができること。われわれはいろんなやり方で、この‘賞’というか‘ごほうび’が得られるよう、努力していきたい”、と彼は語る。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

抗生物質依存を防ぎつつ女性を尿路感染症から守るUqoraのサプリ・ドリンク、セックスの後に飲むと良いって

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合衆国では、お医者へ行く人が一日に約1000万人いるが、その二番目に多い理由が尿路感染症(urinary tract infection, UTI)だ。ものすごく不愉快で、抗生物質による治療を必要とし、治療せず放置すると感染が膀胱や腎臓に広がって命にかかわることもある。

女性の50%がUTIの不快さを知っている、と言われるが、今日バークリーでローンチしたUqoraは、その50%の女性にソリューションを提供する。

UqoraのファウンダSpencer Gordonは説明する: “UTIになると、細菌が尿路に入り込み尿道壁に付着する。当社のプロダクトは、細菌が尿道壁に付着することを防ぎ、細胞への侵入を阻む”。

製品としてのUqoraは、感染を防ぐことが実証されているさまざまなサプリメントの成分を抽出した、Crystal Light(ローカロリー粉末ジュース)ふうの無糖粉末ドリンクで、UTIに感染する可能性を75%減らす、という。

UTIの90%は、セックス、サイクリング、スパンデックスを着用した状態でのスポーツなど、細菌が入り込みやすい長時間の運動が原因だ。そういう運動をしてから1時間以内に、Uqoraを飲むとよいそうだ。

Gordonによると、臓器の位置・形状や免疫系には個人差があるので、UTIも、なりやすい人とそうでない人がいる。とくに、20%ぐらいの女性は、UTIになるたびに免疫系の反応がより激しくなり、苦痛や不快感が増すそうだ。

Uqora粉末ドリンクは10包入り一箱が25ドルで、今日からUqoraのサイトで買える。同社は今後、このような、人体を抗生剤の濫用から守るための製品を、いろいろ開発していくという。

この件についてGordonは曰く、“抗生物質は対症療法にすぎないし、たしかに効くことは効くけど、体内のそのほかの有益細菌も殺してしまうから、人体はそのほかの感染に対してより弱くなる。また抗生物質を多用すると、それに対する耐性ができてしまうので、ほかの深刻な感染症に罹患したとき、抗生物質が効きにくくなる”。

同社は来年、抗生物質を必要とする女性のそのほかの感染症を防ぐ、一連の製品を、出していくそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

会員制サプリサービスのWellPathが23andMe(遺伝子情報)とFitbit(フィットネス情報)を統合してカスタマイズの精度をアップ

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今や、月額会員制で箱に入れた何かを送ってくるサービスがとても多い。今日話題にするのは、ビタミンなどの栄養剤サプリメントだ。

顧客の体調に合わせてカスタマイズされた栄養剤サプリを毎月送ってくるWellPathが今日(米国時間8/18)、遺伝子検査の23andMeとフィットネスのFitbitを統合して、そのカスタマイズの内容をさらに細かくしようとしている。

これまでは、WellPathに会員登録するときに30の質問に答えると、そこからその人の一ヶ月分の錠剤や粉剤の組み合わせが決まる。一回かぎりの特注セットは、20ドルの別料金だ。

23andMeとFitbitを統合したことによってWellPathは、会員の遺伝子の組成や一般的な健康情報から、より正しいサプリを選ぶことができる。それは健康を改善するだけでなく、頭が良くなりたい、関節を丈夫にしたいなど、その人の健康上の目標にも貢献する処方なのだ。

この統合によって一人のユーザのデータポイントが46増える(30+46=76)。それらは、乳糖不耐性、筋肉能力、カフェイン消費量、ダイエットの効果、エクササイズ、睡眠の質、活動レベル、などなどだ。

ユーザは、月額40ドルの“錠剤だけ”、50ドルの“粉剤だけ”、90ドルの“両方”から、どれかを選ぶ。ファウンダのColin Darrettaによると、そこらのドラッグストアやネットストア(GNC、Whole Foodsなど)で買うよりも安いそうだ。

Darrettaは、自分自身が長年、サプリ・マニアだった経験からいろいろ学んでいるので、WellPathは“ユーザの目的に奉仕する”ことを最優先している。そして、今市場に出回っているものの中で、もっとも効果があり、しかも安全なサプリをご提供する、と。

WellPathについて詳しく知りたい人は、Webサイトへ行ってみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ハイテクで安全な(大リーグボール養成ギブス風)トレーニングウェアのRXACTIVE

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カフェインをたっぷり摂取してランニングの準備をしたものの、走れる時間が終業時間とディナーミーティングの間の30分しかないとき、本当に残念な気持ちがしてしまうものだ。そんなときに役立ちそうなのがRXACTIVEだ。

RXACTIVEは、エクササイズバンドを内蔵したスポーツウェアのようなものだ。Indiegogoでキャンペーン中だが、初日の段階で3万ドルの目標額を軽く突破してしまった(現時点では4万ドルを上回っている)。

NYUで医学を学ぶファウンダーのFrank Yaoと、元フェンシングのオリンピック代表であったKeeth SmartがRXACTIVEを考案した。もともとは不健康な生活習慣を送る人向けに最低限のフィットネスを行わせるために産みだしたものだった。そこからエクササイズ習慣を身につけさせようとするものだったのだ。

しかしすぐに、アメリカにおいてはフィットネスフリークを相手にする方がはるかに有望であることに気づいた。そこで彼らはNYUのドクターや、元NBAコミッショナーのDavid Stern(RXACTIVEのアドバイザーでもある)をも巻き込んで、自らの技術をアスリート用のウェアとして開発してきたのだ。

「私たちの開発したウェアは、筋肉に負荷を与えるための伸縮パネルを備えたものです」とYaoは説明する。「使う筋肉の反対側にパネルを設置することで、個々の動きに従来より多くの負荷がかかるようになっているのです」。

わかりやすく言ってしまえば、エクササイズバンド内蔵のウェアのようなものなのだろう。ハイテク版のアンクルウェイトのようなものだとも言えるかもしれない。

ちなみに、以前も同様のエクササイズ効果を謳うプロダクトはあった。SketchersのShape-UpsとReebokのEasyToneというシューズだ。2010年頃にちょっとしたブームになったが、すぐに消えていった。実際に効果があるのか訴訟沙汰になったり、払い戻しの対象になったりした。

「当時のプロダクトは効果の面に疑問があったのみならず、身体に害をなす危険性もありました」とYaoは言っている。「腱や関節を痛める可能性があったのです。それで使う人はいなくなりました」。

RXACTIVEでは、害をなす可能性がないかについて、とくに念入りにテストを行なったのだそうだ。効果をみると、ハムストリングや大腿四頭筋の活動量が平均で23%増加するというデータがとれている。さらに心拍数も8%増加し、カロリー消費量も14%増となっているのだそうだ。

「リハビリテーションとして、エクササイズバンドを使うことはよくあります。ただし何かに結びつけておく必要があるので、作業部屋は足の踏み場もない状態になりがちです」と、NYU School of MedicineのインストラクターでありRXACTIVEの相談役でもあるDr. JR Rizzoは言う。「これをウェアラブル化したものがRXACTIVEで、ハイパフォーマンストレーニングのための革新的プロダクトと言えるでしょう」とのこと。

Indiegogoにおける出資者に向けた出荷は感謝祭前に開始する予定であるらしい。ショーツおよびレギンスタイプのものがあるが、キャンペーン終了後はそれぞれ120ドルで販売していく予定であるとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

Yコンビネーター発のL. Condomsは、安全なセックスをオンデマンドで提供する

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徒歩15分以内のコンビニに十分在庫があるに違いないのに、1時間以内にコンドーム1箱を配達してもらう必要がある状況を私は知らないが、サンフランシスコのあるスタートアップが説明してくれる。

L. Condomsは、Y Combinator の現行クラスの一員で、安全で皮膚にやさしい避妊具を、あなたの玄関先に1時間以内に届けてくれる。

その魅力的な贅沢さのほかに、このスタートアップは世界に素晴らしい貢献をしようとしている ー 避妊用品と女性がそれで稼ぐ方法を途上国にもたらすことだ。

L.のファウンダー、Talia Frenkelは多忙なフォトジャーナリストとして、国連や赤十字のために最近の洪水や火事その他の災害を報道し、2008年には、HIV/AIDSで死んでいく女性や少女たちを撮影するためにアフリカに派遣された。この性感染症は、世界的に生殖年齢女性の死亡原因第1位であると世界保健機関は言っている。

このハッとさせされる数字が、Frenkelの中で何かを呼び起こした。「私は女性の死因ナンバーワンが、完全に予防可能であることに気づかなかった。絶対に行動を起こすべきだと思った」と彼女はTechCrunchに話した。

私は女性の死因ナンバーワンが、完全に予防可能であることに気づかなかった。絶対に行動を起こすべきだと思った。

— Talia Frenkel, L. Condoms

Frenkelは、適切な避妊具を使っていれば感染する必要のない病気から女性を守ることを目標に、1年半以上前に自己資金でL. を立ち上げた。彼女はこれに、1対1購入モデルを適用している。L. 経由で購入されたコンドーム1箱につき1箱のコンドームがウガンダの女性に寄付されるのだ。

L. は、ウガンダの現地で働く女性起業家2000人のネットワークを通じてコンドームを配達する。女性たちはコンドームを低価格で販売し、彼女たちが他の人々に正しいコンドームの使用法を教育できるよう、長期に継続可能なビジネスを構築する。

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Frenkelは、自分の製品を国内でも魅力的なものにした。L. のコンドームは、無毒で、完全菜食主義者に優しい天然ラテックスで作られており、ラテックスアレルギーの持ち主がコンドームでアレルギーを起こす危険を減らす。コンドームはエコフレンドリーな自転車メッセンジャーによって、サンフランシスコ、マンハッタンおよびブルックリンで日夜1時間以内に配達される。

Frenkeは、宅配に加えて現在彼女の製品はコンビニ、Target、およびWhole Foodsなど1000以上の店舗で販売されており、YC参加時点より売上が4倍に増えたとTechCrunchに話した。

というわけで、もしあなたが(文字通り)世界を変えるセックスの気分になったら、ズボンをはいて街角まで買いに行くことができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

健康食メニューをお届けするSprigが配達員を個人契約から正社員へ格上げ…労働者のクォリティーアップのため

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健康食を家庭や職場に配達するSprigが、最近のオンデマンドスタートアップの傾向に倣って、ワーカーたちを個人契約から社員に変えることにした。すなわちSprigは近く、その数百名の契約労働者に、同社における雇用契約を提供することになる。

ここ数か月のあいだに、InstacartやShyp、LuxeEdenなどがこぞって、個人契約労働者の社員化を敢行してきた。社員だから当然、雇用主はその人の所得税や社会保障費、Medicare税、失業保険税などを負担しなければならない。それが今の合衆国の税に関するルールだ

SprigのCEO Gagan Biyaniは語る: “ねらいは顧客体験の向上と、従業員の定着率および仕事に対するモチベーションの向上だ。どちらも、健康的な食事を世界中に届けるという弊社の長期的なビジョンの実現には、絶対に欠かせない。昨年はさまざまな努力を通じて、弊社の企業イメージの浸透に努めてきたが、会社と顧客との最大の接点が配達員であるにも関わらず、個人契約の労働者に対しては十分な教育訓練を提供できないのだ”。

また、最近ではオンデマンドスタートアップのワーカーの身分や扱いをめぐる訴訟が絶えないことも、同社の変化を促したと思える。カリフォルニア州労働委員会は、Uberのドライバーは個人契約ではなく社員だ、と裁定した。

90日後に全ワーカーを社員化する事務手続きが完了したら、Sprigは配達員たちに、より高度な教育訓練を提供し、また報奨制度や、長期在職者へのストックオプションの提供なども開始することになる。

Sprigは透明性の面でも、変わろうとしている。これからは、同社のアプリに表示されるすべてのメニューに、原材料の生産農家名が表示される。同社の今後の方針の詳細は、そのブログ記事を読んでみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

子どもたちのために3Dプリントによる義手義足を広めるボランティア団体e-NABLE

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先週ロサンゼルスで行われた2015年スペシャルオリンピックス日本サイト)で、Ariという名前の5年生の女の子が、Googleのブースを訪れた。そのブースには、Googleの障害者サポート事業”インパクトチャレンジ“に関する情報がある。でもAriが知らなかったのは、この大会の前と後とでは自分の人生が変わることだった。

AIO Roboticsのボランティア数人がブースに立ち寄って、生まれつき指のない彼女の左手に、カラフルな義手を取り付けた。実はそれは、3Dプリントによる子どものための義手や義足を広めようとしているボランティアネットワーク“e-NABLE”のデモ行事で、事前の手配によりマスコミも大きく取り上げた。

明るいピンク色の義手をつけてもらったときの、Ariの大きなスマイルがすばらしい。何度でも、見たくなるね。

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もちろん、こんな例はもっともっとある。下のビデオでは、8歳のIsabellaが、やはりe-NABLEの努力で新しい義手をつけてもらっている:

テクノロジって、ときには、ほんとにすばらしいよね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa