ブロックチェーンは政治も変える…未来本ベストセラーのDon Tapscottにインタビュー

[筆者: Andrew Keen](著書(3冊): Cult of the Amateur, Digital Vertigo, The Internet Is Not The Answer。 Futurecastをプロデュース。本誌インタビューシリーズKeen Onのホスト。)

テクノロジーの未来を語るカナダの評論家でライターのDon Tapscottはいつも、「次の大物」を嗅ぎ当てようとしている。たとえば彼が書いたベストセラーWikinomicsは、wiki(オープンな共同執筆)というラジカルな考え方を、多くの人びとに紹介した。

そして今回、Donと彼の息子のAlexは、ブロックチェーンを“新しいインターネット”として紹介する大著、Blockchain Revolutionを出版する。ブロックチェーンこそ、再びすべてを変える新しい技術だ、と言うのだ。

Tapscott親子の主張によると、ブロックチェーンは基本的に透明な技術なので、その変更不可能な公開台帳と併せて、政治家たちをこれまでのように曖昧な嘘つきであれないようにする。これからはすべての政治家が、自分と自分の意図に関して正直であることを強制される。ブロックチェーンは究極的に、アメリカの政治システムを消毒する。不誠実をあばき、政治的会話の説明責任を強化する。

ただし2016年の選挙については、それは間に合わない、とTapscott親子は述べる。2020年か2024年には変わるだろう、と。今年に関しては、ブロックチェーン革命はほとんど関与できないだろう。

いつものように、このインタビューの制作もCALinnovatesにしっかり助けていただいた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ベトナムがオバマ大統領の訪問中にFacebookへのアクセスをブロック

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話題となっているこのInstagram上の写真以外にも、先日のオバマ大統領によるベトナム訪問中に事件が起きていた。ベトナム政府が、大統領の滞在中にFacebookへのアクセスを遮断していたのだ。

このニュースを発表した、Access Nowに所属する言論の自由の支持者たちは、Facebookへのアクセスが週末の間完全に遮断されていた証拠をまとめた。これは、最近当局が支持を表明していた部分的なアクセス遮断とも意を異にする。ベトナムと言えば、今月初めにも、市民の抗議活動に関する報道を理由にFacebookへのアクセスが遮断されていたことを覚えている人がいるだろう。この報道はFacebook上で広まり、抗議活動の参加者はベトナム国内で3000万人に及んでいる。

TechCrunchのコメント要請に、Facebookはすぐには応じなかった。

何でベトナムでFacebookがブロックされているのかな????

今回のアクセス遮断の理由は、国政選挙であると言われている。活動家はロイターの取材に対し、国政選挙のボイコットに向けて呼びかけを行っている民主活動家を妨害するためにFacebookがブロックされたのだと語った。

「インターネットへのアクセス遮断が、新しい常識になってしまっては絶対にいけません」とAccess Nowはウェブサイト上で主張した。「市民の安全の名の下に正当化されがちですが、アクセス遮断は、命に関わる情報や、オンライン金融サービス、救急サービスへのアクセスさえ断ってしまいます。そして、社会全体を恐怖に陥れ、経済発展を支えつつ小規模ビジネスの存続をサポートするインターネットの力を揺るがすこととなります」

Access Nowはさらに、オバマ大統領による訪問の背景にある使命のひとつであった、貿易やビジネスを検閲が脅かすことになると主張した。

5年頃前に、東南アジアでFacebook人気が高まりだしたとき、ベトナムではFacebookへのアクセスが初めてブロックされた。その影響で、Facebookに取って代わろうとする地場の類似サービスが数多く生まれたが、ベトナムの9000万人におよぶ国民の間では、近年Facebookが主流のサービスとなっていた。

ソーシャルネットワークを抑制しようとする動きは、ベトナムだけに留まらず、露骨な活動を続ける中国政府の他にもたくさんの例が挙がっている。ベトナムの近隣国タイでは、2014年5月に起きた軍事クーデータから1週間もたたない間に、Facebookが一時遮断された。一方トルコでは、政府によるFacebookとTwitterへのアクセス制限が何度も起きている。また、パキスタンは、3年間におよぶYouTubeへのアクセス遮断を今年解除したばかりだ。他にも、首相の汚職に関する調査報道を受けて、マレーシアではMediumへのアクセスが遮断され続けている

 

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Featured Image: Instagram: anthonybourdain

Facebook、トレンド記事の偏見疑惑を否定しつつ、手続きの改善を約束

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Facebookは今日(米国時間5/23)、トレンド記事機能に関する公式質問、具体的には担当チームが過去数週間にわたり、保守的意見を抑制したり、一部の記事を恣意的に浮上させたりしたとする疑惑に回答した。

公開されたプレスリリースおよび、ジョン・スーン上院議員(サウスダコタ州・共和党)に直接送られた書簡((PDF)で、Facebookは疑惑を否定しつつも、批判を鎮めるであろう内部手続きの変更をいくつか発表した。

当社で調査した結果、トレンド記事に掲載された記事の選択に、組織的な政治的偏見の証拠は見つからなかった。実際、アナリストの報告によると、トレンド記事に採用された保守的記事と自由主義的記事の比率は事実上等しかった。

同時に、この種の調査で予想されるように、われわれの調査は、当社のガイドラインやポリシーの実施に関して、個別の不適切な行動や意図的でない偏見があった可能性を排除できない。

具体的にFacebookは、記事がいつ、どのように「浮上」「ブラックリスト化」されたか、「改変」、修正を要求されたかを調べ、その結果比率は「リベラルと保守で事実上等しかった」。

問題の一端は、告発につながった匿名の元トレンド記事編集者の証言にあるように、監視の欠如であり、要するに管理体制の悪さにある

手続きの変更の一つは、「レビューチームの管理と監視の強化」― おそらく、監視チーム自身の監視の強化だろう。なぜなら見張りの見張りは、編集チームが明らかな非編集環境に閉じ込められているこの種の状況では極めて重要だからだ。

形式的手続きの追加に加え、トレンド記事の選択手順も刷新される:

  • レビュワーが頼っていた巨大なRSSフィードリストは廃止される ― ただし、代わりに何で使用するのかは不明。
  • レビュワーは、トップ10ニュース会社内での順位(このリスト自体が前項の通りもはや存在しない)だけに基づいて「重要度」を割り当てることができなくなる。
  • Facebookのトレンド記事の「ヘルプセンター」ページが改訂され、機能の説明を正確にした ― 何らかのAIかアルゴリズムが決めていると思っていた人は、誤解を捨てられる。

ハッシュタグや地域ニュースがトレンド記事へと浮上する正確な手続きに興味のある人は、スーン上院議員への書簡を読まれたい。そこには従来知られていなかった詳細が記されているが、その多くはもはや陳腐化している。具体的な偏見疑惑 ― 例えば、Glenn Beck(この件に関する彼とFacebookとの面談について興味深い見解を書いている)に関する記事が抑制された ― についても言及されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ピーター・ティール、トランプ支持を表明

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億万長者のIT投資家、Peter Thielは、この夏の共和党大会で、カリフォルニア州代議員としてドナルド・トランプを支持することに同意した。

Thielがどのレベルでトランプを支持するのかは不明だが、共和党全国大会でカリフォルニア州代議員172名の一人となるものと思われ、情報筋によると大統領候補としてトランプを推すことを約束しているという。

シリコンバレーの誰かが、トランプのような人物の側につくことは、一見奇妙に感じる。他の著名なリーダーたち、例えばA16z(Andreessen Horowitz)のMarc Andreessenは、彼を大統領にふさわしくない人物であると、不快感をあらわにしている。

しかしトランプは、型にはまったものを選ばないThielが支持するには、最適なアウトサイダーかもしれない。

そして、自由主義者のThielは過去にも共和党の活動を支援しており、2012年にはロン・ポールに260万ドルを寄付した他、テッド・クルーズの元副大領候補でHPの元CEO、Carly Fiorinaを支援して、Super PAC(政治活動特別委員会)にも200万ドル寄付した。

Thielは、2009年にテッド・クルーズがテキサス州検事総長に立候補した際にも25万ドルを供出している。

本誌はThielに連絡を取り、今夏のクリーブランドの党大会でトランプを支持する以外に、どれほどの資金を提供する意志があるのか質問しているので、情報が入り次題続報する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米最高裁、Googleブックスの書籍スキャンを公正使用と認定

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本日(米国時間4/19)発行された最高裁判所命令によって、Googleと米国著作家団体Authors Guildの間で10年以上にわたって争われてきた、著作権付き書籍を無断でスキャンすることの合法性に関する法廷闘争が終了した。最終決定は「公正使用」。

この命令は今日発行された 他の命令の長いリストの一項目にすぎず、第2巡回控訴裁判所の2015年判決を黙示的に承認したこと以外に新たな議論はない ― 同判決は〈さらに古い〉2013年のニューヨーク南地区連邦地方裁判所の決定を承認したもの。つまり、ある意味でこれは古いニュースである。

2013年判決は、(図書館からその目的で提供された)書籍のスキャンは著作権違反ではなく、それは技術的な意味で「変革的」であるためだとした。書籍は転売等されるのではなく、新たに創造的な目的に使用される ― 絶版あるいは著作権切れになることの多い書籍のための検索エンジン。これは、原作品の「代替品」を提供するものではなく、実際には公共サービスであると共に、著者に新たな読者を提供するというGoogleの主張を裁判所が認めた。

控訴裁判所はその決定を適切であると判断し、今回最高裁判所は、少なくとも、審議を拒んだ。これは問題がないと言うのと同等である。

当然ながらAuthors Guildは激怒している。エグゼクティブ・ディレクターのMary Rasenbergerがプレスリリースで厳しく非難している:

公共の利益の議論に目がくらんだ第2巡回裁判所の裁定は、著作者ではなくGoogleが、書籍のデジタル化による収益を得る権利をもつとしている ― この短期的な公共利益は、アメリカ文化の将来の活力を犠牲にするものだ。

その罵りの論調は、公正使用の判断を当然と捉える人々にとっては驚きだろうが、Rasanbergerは、さらに広く哲学的観察を思考材料として提供した。

著作家は今でも米国で最も低報酬の労働者である。もし将来の著作家が自分の仕事で生計を維持できないなら、著述業に就けるのは、個人的に裕福であるか、資金援助を受けた者だけになる。

最高裁による審査の拒否は、クリエイティブ分野からIT分野への、膨大な富の再分配が行われていることを改めて証明するものであり、それは書籍だけでなく、芸術のあらゆる分野にわたる。

この件は、文学、音楽、ビジュアル等の芸術の創造と配布に対して、テクノロジーが与える効果と損害についての、現在進行中の議論をさらに熱くするだろう。私が思うに、この裁定は正しいがそこでは答えられていない難題がある。今日の著作権法はひどく欠陥のあるシステムであると言わざるを得ないが、創造活動を法的に保護することに反対する人はいない。

しかし、現在とわずか数年前とでも、全く状況が異なることを認識していない著作権法(あるいは訴訟)は、崩壊の運命にある。その意味で、著しく進歩的な概念を伴う取り組みは、法的監視と妨害を受けることが多い。残念ながら、どの取り組みも10年にわたる法廷闘争に耐えられるわけではなく、無数のプロジェクトがこく初期段階で漬されてきた。

Authors Guildは、Googleの見張り番として「戦い続ける」ことを約束する(ただしGoogle Booksプロジェクトは一時ほど活発ではない)一方、大規模オンライン配信とインデクシングの独自のソリューションを追求する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uber、透明性レポートを公開。政府に1400万人分の情報を提出したことを暴露

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【本稿のライターはKate Conger】
今日(米国時間4/12)Uberは、同社初の透明性レポートを公開し、主要IT企業に続き、政府と共有した同社の乗客およびドライバーに関する情報を明らかにした。

2015年7~12月に、Uberは約1400万人分のユーザー情報を、法執行および規制機関に提出したとレポートに書かれている。殆どのデータ ― 1200万人以上の乗客情報 ― は規制機関に渡っている。

Uberは今回の情報公開を規制当局への抗議に利用しており、Mediumへの投稿で、カリフォルニア公益事業委員会等の規制機関は必要をはるかに上回るデータを要求し、時には乗客のプライバシーを侵害する恐れがあったと訴えている。

「多くの場合彼らは、なぜ情報が必要か、それをどう利用するかの説明なしに、包括的な要求を送り付けてくる。この種の移動情報に個人情報は含まれていないものの、行動パターンを露呈させる可能性がある ― そしてそれは規制機関の業務に必要なレベルを超えている」とUberは記事に書いた。「われわれの透明性レポートによって、規制サービス事業者が当局に提出すべき情報の種類や量、およびどのような状況下で行うべきかに関する国民的議論が起きることを願っている」

Uberは、もし同社が乗車、下車位置のGPSデータ提供を要求されれば、乗客やドライバーのプライバシーに影響を与えると判断している。テキサス州オースチン等、一部の都市については、Uberは影響を受けた乗客またはドライバーの数をゼロと報告しているが、これは規制機関が具体的な位置情報を要求せず、乗客の集約データを受理したためだ。

Uberが乗客・ドライバーデータに関してカリフォルニア公益事業委員会(CPUC)と戦うのはこれが初めてではない。今年1月、CPUCはUberに対して利用可能車両数、郵便番号毎の乗車リクエスト数/受理数、およびドライバーの安全情報の報告義務を怠ったして、760万ドルの罰金を課した。Uberは罰金を支払ったが、上訴する予定だ。

法執行機関からの要求は、Uberが暴露したデータのごくわずかを占めるだけだ ― 州および国からの総数は469件。Uberによると、法執行機関に送ったデータの殆どが、クレジットカード盗難または詐欺事件の捜査目的だった。同社は透明性レポートに “warrant canary”[令状のカナリア:政府の召換に対して「無」を発表する戦術]を使用し、現時点で国家安全文書またはFISA裁判所命令を受け取っていないことを宣言した。

Uberは、規制および法執行機関からの要求に関する透明性レポートを、6ヵ月毎に公開していく計画であり、今後は米国以外からの情報もレポートに含めるよう拡大したいと広報担当者は話した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米国取引委員会、フォルクスワーゲンを虚偽広告で提訴

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連邦取引委員会(FTC)は今日(米国時間3/29)、Volkswagen Group of Americaを、「同社の『クリーンディーゼル』であるべきVWとAudiの販売促進に使用した広告キャンペーンで、顧客を欺いた」として提訴した。もちろんみなさん覚えている通り、2015年10月の排ガス試験で不正が見つかったあの車のことだ。

本訴訟は、VolkswagenまたはAudiを2008〜2015年に購入したアメリカ人全員の損害を対象としている。さらにVolkswagen社に対して、これ以上消費者を騙さないよう要求した。同社が過去6ヶ月間学習したであろう教訓だ。

FTCによると、Volkswagenは同社のディーゼル車を低排ガスで環境に優しく再販価値を維持できると宣伝した。その7年間に50万人以上のアメリカ人がそれを素晴らしいと感じ、VWとAudiを購入あるいはリースした。

訴状は特に、問題の車が「50州の規制に適合」と宣伝されていたことを指摘している。これは、全米のどこでも、最も厳格なカリフォルニア州でも排ガス試験に通過することを意味している。そして、実際試験には合格したが、誠実なやり方ではなかった。

これらの車は、通常行われるように実験室で排ガス試験を受けていることを検知すると、エンジンの挙動を変えて排出量を減らす数行のコードが組み込まれていた。車が路上を走っている時は、排ガスを犠牲にしてエンジン性能を最適化していた。路上で排気管内のプローブを使って試験したところ、窒素酸化物は基準の最大35倍に達していたことを、国際クリーン交通委員会ウェストバージニア大学の代替燃料・エンジン・排ガスセンターの協力によって発見した。本訴訟は、これを不公正な取引行為であるとして訴えている。

おそらくみなさんは、自分が影響を受けた消費者であるかどうかおわかりだろうが、もし不確かであれば、訴訟の対象は、2009〜2015年のVolkswagen TD Jetta、Passat、およびTouareg、並びに同期間のAudi TDI全車である。該当車種の平均価格は2万8000ドルで、FTCはこれらの車をいかなる価格で購入した顧客に対しても賠償するよう求めて訴えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、Twitterの協力でAPがElection Buzzを提供―米大統領選の現状がリアルタイムでわかる

アメリカ大統領選の予備選前半の山場、スーパー・チューズデーを目前に控え、APはGoogleとTwitterの協力を受けて新しいサイトを開設した。このページを見れば「大統領選について誰が何を言っているか」やそのトレンドが時間ととともにどう変化しているかを簡単に一覧することができる。

簡単にいえばAP Election BuzzはTwitterのデータを利用した大統領選バージョンのGoogleトレンドといってよいだろう。このオンライン・ダッシュボードは特定の候補者を推薦することはしないのはもちろんだが、オンラインの会話でどの候補者が優勢なテーマであるかを示してくれる(うーむ、現状ではトランプだ)。これは有権者の心理がどちらを向いているかを知る上で有益な情報だ。

AP Election Buzzのトップに来るチャートは紫色の折れ線グラフで、政治的テーマに関するGoogle検索の結果を示している。青線はTwitterに投稿された大統領選関連の記事数だ。どちらのチャートもアイオワ州党員集会が開かれた2月1日の数字を100として表示している。またこのツールは昨年8月まで遡って日単位で表示させることができる。

Googleのケースでいば、Political Indexグラフは社内の非党派的データ分析専門家のグループの開発によるものだ。検索対象は候補者、政治家一般、政策、関連ある時事的時間など2016年大統領選に関連あると考えられる多数の要素で、それぞれに統計的な重み付けがされている。1時間ごとにデータはアップデートされ、再計算が行われる。

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Twitterの場合、分析の対象は候補者名、ハッシュタグ、その他大統領選に関連があると考えられるデータだ。グラフのベースとなるのはGoogleの場合と同様、2月
1日だ。

チャートの折れ線が大きく動いた地点にはマークが付けられており、マウスをのせるとその変化を引き起こした政治的事件の見出しを読むことができる。同じ事件でもrGoogleとTwitterでは反応が現れる時間がずれている場合があるのが興味深い。

ダッシュボードには、候補者名および政策テーマ別にGoogle検索とTwitter投稿の結果も表示される。

Screen Shot 2016-03-01 at 11.51.08 AM

Screen Shot 2016-03-01 at 11.51.17 AM

ご覧のようにGoogleとTwitteのデータにはズレがある。ほぼ同様の政治的事件がユーザーの検索行動と意見の投稿にそれぞれ異なった影響を与えていることがみてとれる。多少皮肉な見方をすれば、ある事件をきっかけてTwitter投稿の折れ線が大きく高まると読者はその事件に関心を持つようになり、Goolge検索でさらに詳しく知ろうとするようになるのではないかともいえる。

いずれにせよGoogleとTwitterのデータは同期しないことの方が多い。たとえば過去24時間を見ると、「愛国者法」や「アムネスティ」といったキーワードがGoogleの政治的用語の検索のトップに着ている(それぞれ1%)。他方、Twitterでもっとも議論されたテーマは「エネルギーと環境」だ。

このツールは候補者の成功の可能性を予言するものでjはない。たとえばGoogle検索でバーニー・サンダース候補はヒラリー・クリントン候補より大きな関心を集めていたが、アイオワ州予備選の結果は、僅差とはいえクリントンの勝利だった。

Election BuzzxページはAPによる総合的な大統領選報道の一環だ。デスクトップからもモバイルでもこのページにアクセスすることができる

画像: wavebreakmedia/Shutterstock (IMAGE HAS BEEN MODIFIED)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

オバマ大統領、K-12学年のコンピュータサイエンス教育に40億ドル投入を要請

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オバマ大統領は、幼稚園から高校まで児童生徒全員がコンピュータサインスのカリキュラムを確実に受けられるように、州に総額40億ドル以上、学区に額予算1億ドルの資金を投入するよう要請した。

「私たちの経済は急速に動いており、教育者とビジネスリーダーのいずれもが、経済発展と社会的流動性のために必要な「新たな基本的技能」としてコンピュータサイエンス(CS)を挙げるようになった」と、米国政府最高技術責任者、ミーガン・スミスがホワイトハウスのブログに書いた

現在、米国のK-12学年(幼稚園年長~高3相当)でコンピュータサイエンスを学ぶ機会が与えられている生徒はわずか25%であり、これらの科目を高校卒業の単位として認定している州は28にすぎない。政府の調査による。

予算がつくことで、州と地域は新規および現行教員にコンピュータサイエンスを教えるための訓練を行い、確実に一流のカリキュラムを作ることが可能になる。

州および学区への資金提供に加え、オバマ大統領は全米科学財団とCorporation for National and Community Serviceに1.35億ドルの資金提供を要請した。このどれが始まるためにも、オバマ大統領の2017年度予算を共和同主導の議会が承認する必要がある。それでもこの取組みはGoogle、Salesforce、MicrosoftといったIT企業や、全米にわたる都市の支持を既に受けている。

例えばカリフォルニア州オークランド市では、Kapor Center for Social Impact、リビー・シャーフ・オークランド市長、オークランド統一学区、バーバラ・リー下院議員、およびIT企業のUberとTwilioが、ホワイトハウスの最近の発表に協力する一連の誓約を表明している。誓約の一つはオークランド統一学区のPK-12(プレキンダーガーデンから高校まで)生徒全員が2020年までにコンピュータサイエンス教育を受けられることを確約するものだ。

「オークランドはイノベーションの主要な中心になった」とリビー・シャーフ オークランド市長が声明で言った。「IT業界は、オークランドが育成してきた活期があり多様で進歩的なコミュニティーにいっそうの価値を見出してきており、そこに加わりたがっている。今われわれが確保すべきなのは、住民、特に若い人々が、われわれの世界経済を推進するIT分野の適切な場所に踏み入るための準備を整えることだ」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ソーシャルメディア活用に積極的なホワイトハウス、いよいよSnapchatアカウントも開設

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今年の一般教書演説は、新たにAmazonにてオンデマンド配信されるようにもなった。さらにホワイトハウスは、どうやら若年層へのアクセスチャネルを増やそうとしているようで、ついにSnapchatデビューも果たした。ホワイトハウスのプロダクトマネージメント部門のディレクターであるJosh MillerはSnapchatのユーザー層に言及している。いわく1億のデイリーアクティブ数や、13歳から34歳が60%以上を占めていることなどに魅力を感じて、Snapchatアカウントの開設にいたったのだとのこと。

アカウントを通じて、テレビやYouTubeなど他のメディアにはないカメラアングルなどを利用した一般教書演説のシーンを流したり、その他の話題についても独自の情報を配信して行く予定であるのだそうだ。

すでに大統領執務室を映したビデオなど、いくつかのコンテンツが見られるようになっている。アカウント名はThe White Houseだ。

IMG_2319ホワイトハウスは、これまでにもFacebook、Twitterアカウント(@POTUSなど)などにアカウントを開設しているし、またTumblrでGIFを公開したり、あるいはVineにもビデオを投稿しているし、Instagramも活用している。

また、般教書演説の内容をMediumで公開したり、一般教書演説の内容についてYouTubeスターからの質問を受けたりもしている。この試みは今年も行われているようだ。

新しいメディアにも次々にチャレンジしているホワイトハウスが、Snapchatのアカウントを作ったのは膨大な利用者層に着目したこともあるだろう。新聞や雑誌、ないしはラジオやテレビなどをあまり利用しない、モバイル世代へのアクセスチャネルとして有効だと考えているに違いない。

Snapchatの主要利用者層は、選挙権を持っていない層ではあるかもしれない。しかしそうした層にわかりやすくアクセスすることで、民主党よりの政治意識を持ってもらうことに役立つということも考えているはずだ。

Pew Researchの調査によれば、SnapchatはティーンにとってFacebookおよびInstagramに継ぐ位置を占めるソーシャルネットワークであるのだとのこと。13歳から17歳の41%が利用しているのだそうだ。大学生などのヤングアダルト層にも広まっていて、ある調査によれば、大学生の5人に4人が利用しているとされている。

Snapchatはその登場当初、「自動消滅型」のスタイルに注目が集まっていたが、さまざまな機能を追加して、より一般的な「ソーシャルメディア」としてのポジションを獲得することに成功している。Justin.tvやTwitch.tvの共同ファウンダーであるJustin Khanは、フォロワー数や閲覧数を競ったりするのとは異なる方向性をもつことがSnapchatの魅力であると説明している

たとえばSnapchatに実装された「ストーリー」は利用者にとって大きな魅力となっている。メディア上に流れる情報を、モバイルフレンドリーな形で提供する「ストーリー」は、多くの人を集める要因のひとつとなっているのだ。写真やビデオを「ライブ」で提供する機能も多くの視聴者を集めることに成功していると、Business Insiderの記事では分析している。ヒラリー・クリントンも、大統領選のキャンペーンの一環としてSnapchatの利用を試みたことがある。

ホワイトハウスは「Meeting People Where They Are」という方針の一環としてSnapchatアカウントの開設に至ったわけだ。この方針に従ってソーシャルメディアの活用を進めているのだとMillerは言っている

「情報取得や共有のためにSnapchatを使う人が増える中、ホワイトハウスとしても利用者の方々と広く、かつクリエイティブな形で交流するためにSnapchatアカウントを開設することにしたのです」とのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

TwitterがPolitwoopsへのAPI提供を再開、政治家たちの失言をまた見られる

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Twitterからの発表によると、Twitter上の政治的な失言が再び、Politwoopsに保存され見られるようになる。

Twitterは今年、Politwoopsに対して、APIへのアクセスを禁じた。それにより、政治家たちの削除されたツイートをアーカイブするPolitwoopsのサービスは、利用できなくなったようだ。オープンガバメントの活動家たちや人権団体、そしてもちろん各国のPolitwoopsサイトの運営者たちも、Twitterのこの決定を批判し、情報を知る権利は、公職にある人がそれを過去にさかのぼって編集する権利よりも強い(==“失言は失言として見せろ”)、と主張した。

10月に行われたTwitterのデベロッパカンファレンスFlightでは、CEOのJack Dorseyが、混乱を招いたことを謝罪し、Politwoopsを復活させることを匂わせた。“Politwoopsのような透明性の実現に向けて努力している団体を継続的に支えていく責任がわれわれにはある”、と、そのとき彼は語った。

今日(米国時間12/31)Twitterは、合衆国でPolitwoopsを運用しているSunlight Foundationと、そのサービスを開発したOpen State Foundationとの合意を達成した、と述べた。合意の詳細は公表されていないが、その骨子は、Politwoopsが復活する、ということだ。

Sunlight Foundationのコミュニケーション担当ディレクターJenn Topperが、声明文の中でこう述べている: “Politwoopsは、選挙の候補者も含め、公職にある人びとに、自分の発言に対する説明責任を持ち続けていただくための重要なツールだ。このたびTwitterとの合意により、合衆国および国際的に、それをインターネット上に復活できることになり、まことに喜ばしい”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

カリフォルニア州、無人走行車をドライバー必須とする法案を提出

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これを政府介入やテクノロジーへの一般的誤解と見る人たちがいることは間違いない。カリフォルニア州運輸局は、州内では自動走行車にドライバーを必要とする提案を公表した。

これは、両親が子供たちだけを送り出せる可能性や、配達サービスが配達人を雇うことなく無人走行車を利用することや、Uberが構想しているかもしれない「運転手パートナー」無しで乗客を拾う未来が、カリフォルニアでは限定されることを意味している。

またこれは、カリフォルニア州で数年にわたり無人走行車をテストしているGoolgeを失望させた。

「ボタン一つでA地点からB地点に誰でも運べる乗り物を開発することで、われわれは何百万もの人々の移動手段を変えたいと考えている。それは人間が原因である94%の事故を減らし、運転能力がないために排除されていた人々を日々目的地に連れていくことができる。安全はわれわれの最優先事項であり、これを行う主要な動機でもある。完全自動運転車がここに住む全員を手助けする可能性に、カリフォルニア州が既に限界を設けようとしてことに大きく失望している」とGoogleはTechCrunch宛の声明に書いた。

Goolgeの落胆にかかわらず、この規制は長い目で見て良いことかもしれない。高い安全率をもってしても、統一されたオープンソースの無人運転車用コードベースが無人運転車メーカーの間で共有されない限り、未知の問題に遭遇することは間違いない。現在そのようなものは共有されていない。

例えばこんなシナリオを考えてほしい ― 人間が運転する車が高速道路を逆走し始め、2台の無人運転車に向かって突進している。車線はかなり狭い。もし1台が減速してもう1台の後に付けば両方とも問題ない。しかし、共有されたオープンなコードベースがなけれは、どちらが減速すべきかを決めるルールはない。両方が加速すれば、どちらも抜くことができない。両方が減速しても問題は同じだ。

このシナリオや他の想像もできないことが、無人車が路上に増えれば間違いなく起きる。政府が、新しい技術はうまくいくと直ちには信じないことは正しいし、何らかの規制の枠組はわれわれの安全と安心を確保するために必要だ。

上院議院法案 1298号は、少なくともそのための努力を試みているようだ。提案は2つの部分からなる。1番目は、「一定の車両設備要求、設備性能基準、安全性認定、および公道において無人車両が車内に運転手がいるか否かにかかわらず、安全に運行するために必要であると局が定める事柄」を規定している。

2番目がGoogle等の無人走行車製造業者にある程度の動揺を起こしている。提案のこの部分では、無人走行車を人間が操作することを要求している。さらにGoogleその他の無人走行車メーカーは、第三者による安全試験の実施、および事故あるいは自動車ソフトウェアのハッキングを報告する基準を提供する必要がある。

TeslaとFordもカリフォルニア州で無人走行車をテストする許可を持っており、理論的にこの規制は、この種の車を一般に販売するためのあらゆる計画に影響を及ぼす。

提案された法案が通過すれば、カリフォルニア州での進展が鈍り、この種の車のメーカーがこの州を離れ別の場所へと移る結果を招く可能性がある。しかし、われわれがこの新しいテクノロジーを定義しそれに取り組んでいくにつれ、おそらくカリフォルニアでも他の州でも、これが最終決定とはならないだろう。


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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Anonymousのハッカーたちが共和党のお騒がせ大統領候補Donald Trumpを俎上に

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ハッカー集団Anonymousは今、共和党の大統領候補(で不動産王)のDonald Trumpをターゲットにしているようだ。彼が、イスラム教信者の合衆国入国を禁じよう、と言ってからのことだ。

Twitterでこのハッカー集団は、最初はwww.trumptowernyc.comを一時的にダウンさせた、と言っている。YouTubeに、Trumpに警告を与えるビデオも、投稿したようだ:

Donald Trumpよ、お前がすべてのイスラム教信者の合衆国入国を禁じたいと欲していることを、われわれは看過できない。この政策は、重大な結果をもたらす。これこそ、ISISの思う壺だ。イスラム教信者を悲しませれば悲しませるほど、ISISは彼らをリクルートできると感ずる。合衆国が、過激派のイスラム教信者だけでなく、イスラム教信者全体をターゲットにすればするほど、確実にISISはそのことをソーシャルメディア上のキャンペーンに載せて利用するだろう。Donald Trumpよ、これからは、もっと配慮ある発言をせよ。これは、お前への警告だ…。

U.S. Uncutの記事が報じているこのツイートは、攻撃されたTrumpのサイトのスクリーンショットを見せている。同じスクリーンショットを、Anonymousのメンバーも投稿している。

国民を分裂させ憲法にも違反しているTrumpのコメントは、14人を殺したサンバーナーディーノの銃撃事件に対する感想の一部だった。この事件は、アメリカ本土における初めてのISISによるテロ行為、と信じられている。

この、事業家でもありメディア上の常連でもある人物は、以前から奇矯な発言で知られているが、大統領候補になってから発言はさらに大仰になってきた。一部の報道は、Trumpの政策でもっとも一貫性があるのは、どんな手段でもいいから、メディアの注目が自分に集まっている状態を維持しようとする、彼の戦略だ、と言っている。

しかし、この彼の最新のコメントは、Trump流のナンセンス垂れ流し選挙戦の域を超えており、国民の安全を脅かす、とAnonymousは見たのだ。

Anonymousは12月11日を‘ISIS Trolling Day’(ISISをトロルする日)と宣言し、その前の攻撃ではISISのソーシャルメディアのアカウント数百をハックした、という。同集団は人びとに、ISISのメンバーがよく使うハッシュタグを使って、ISISをばかにするミームや画像をソーシャルメディアにアップロードしよう、と呼びかけている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

ザッカーバーグ曰く:Facebookはイスラム教徒を常に歓迎する

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Zuckerbergは、ドナルド・トランプ等の偏屈者が、イスラム教徒の米国への入国を禁止すべきだなどと訴える中、世界に向かって「冷笑に屈服」しないよう強く呼びかけた。今日(米国時間12/9)FacebookのCEOは自身のページで、「私は、われわれのコミニュティー並びに世界中のイスラム教徒を支持することを声高に主張したい…もしあなたがイスラム教徒なら、私はFacebookのリーダーとして、あなた方が常に歓迎されていて、われわれはあなた方の権利を守るために戦うつもりであることを知ってほしい」

この投稿は一部のFacebookユーザーを遠ざけるかもしれない。しかし、以前Facebookが本社の対話集会にオバマ大統領を招いたように、Zuckerbergと彼の会社は、自由主義的な考えと寛容の支持を誓約することに疑いを持っていないようだ。

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Zuckerberg embraces India's Prime Minister Narendra Modi, a Hindu

Zuckerberg、ヒンドゥー教徒であるインドのナレンドラ・モディ首相を抱擁

Zuckerbergは、「一部の憎悪によって冷笑への屈服が生まれがち」であることを認めつつも、「われわれは希望を捨ててはならない」と強調した。今月巨額な資産を慈善運動に寄付すると約束した後、Zuckerberg自身が受けた冷笑を思うと、これはファウンダーの決意を強く表すものだ。

Facebookは、現地の検閲を定める法に従ったことに対して、特にイスラム教徒の多い中東で批判を受けている。Facebookはそのような国では単に運営を拒否すべきだと信じる人々もいる。しかしZuckerbergは、市民がFacebookを通じてつながり合うことは、たとえ表現の自由が制限されていたとしても自由主義を推進する、という立場を崩していない。1月に行われた公開Q&Aで彼はこう言った(主旨を要約):

何かを言えなくする法案を通す政府は、人々が声を上げることに対する一つの障壁だ。何かをブロックしろという要求に対して、われわれは常に反対を試みている。

一方運営を継続することによって、その国を別の形で助けることができる。例えば、人々が愛する人々とつながり、学習し、仕事を見つけること。だから私は、運営を続けることの責任をこの上なく重く考えている。

中東における抗議活動を組織化する上でのFacebookの利用は、一部の圧政を倒すことに貢献した等の評価を受けている。そして今、テロ攻撃後の人種差別や外国人嫌悪が激発する中、ZuckerbergはFacebookがあらゆる信仰を持つ人々の住処であり続けるという事実を反復した。

今や世界のどの国よりも多くの人口を抱えるこのソーシャルネットワークには、文化の異なる人々同士が知り合う壮大な機会がある。人は自分の理解できないものを恐れるものだが、Facebookは友情を通じて、われわれを隔てる線を消し去ることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ザッカーバーグ、ゲイツ、孫正義らがクリーン・エネルギーに投資―パリで開催のCOP21と協力

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MicrosoftとFacebookのファウンダーが協力して地球温暖化問題に取り組むことになった。今日(米国時間11/30)、マーク・ザッカーバーグは妻のプリシラ・チャン、Microsoftのファウンダー、ビル・ゲイツらと共にBreakthrough Energy Coalitionを立ち上げたことを発表した

この組織は世界の炭素化合物の排出をゼロにするクリーン・エネルギーの創出を目指している。創立メンバーにはヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長、日本のソフトバンクの孫正義会長、Amazonのジェフ・ベゾスCEO、アリババ・グループのジャック・マー会長、KPCBのジョン・ドーア・ゼネラル・パートナーなど、テクノロジー界の著名人が多数含まれる。

このニュースは、今週パリで国連気候変動会議(COP21)が開催されることにタイミングを合わせ発表された。パリ会議ではオバマ大統領とゲイツとビル・ゲイツがミッション・イノベーション(Mission Innovation)と呼ばれる重要なプロジェクトを発表する予定だ。このプロジェクトではこの5年間に民間セクターが政府の投資と同額を出資し、エネルギーに関する研究を支援する。

Washington Postの記事によると、Mission Innovationにはすでに19ヵ国が参加を決めている。このためクリーン・エネルギーの研究開発のために支出される年間予算は2020年までに200億ドルまで増加するという。

Mission InnovationとザッカーバーグらのBreakthrough Energy Coalitionとは別個のプロジェクトだが、各参加国において緊密に協力していくことになっている。

Breakthrough Energy Coalitionはウェブサイトで「この組織の目的はゼロカーボン化に取り組んでいる国において、公的機関等から生まれる有望かつ規模変更に適したアイディアに投資し、収益化を推進することによって政府投資と民間ビジネスの間のギャップを埋めることだ」と述べている。この組織の特長は柔軟な投資戦略で、公的研究機関などで生まれた有望なアイディアに対し、起業の初期投資からシリーズAに至る資金を提供する。対象となる分野は発電、蓄電、電力移送、産業及び農業における電力利用などを始め、エネルギーシステム全般の効率化だという。

画像:Romolo Tavani/Shutterstock

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

米運輸省、自動運転車の規制緩和へ

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自動運転車が急速に進歩する中、連邦当局はこの技術に対するスタンスを考え直そうとしている。

昨日(米国時間11/24)アンソニー・フォックス運輸長官は、政府の自動運転車政策を数週間のうちに改訂すると発表した。

「運輸省として安全面を警戒するのは当然だが、目の前のイノベーションにおじけづきたくはない」とフォックスは語った。Associated Pressが伝えた。

2年前、米国運輸省は自動運転車に対して慎重な立場を取った。同省は、自動運転車の使用はテストに限定し、「一般市民が通常の運転目的に使うことは認めない」とする方針を打ち出した。

今日のニュースは、Googleが自動運転車のテスト地域をマウンテンビュー本社キャンパスから、カリフォルニア州およびテキサス州オースチンの公道へと拡大したことを受けている。Tesla Motors、日産、およびホンダも同技術の実験を続けている。しかし、いずれの場合も、ハンドルの前には人間が座りいつでも代って運転できるよう備えている。

これまでのところ、自動運転車に関連する規制の殆どは州レベルで施行されている。カリフォルニア、ネバダ、ミシガン、フロリダの各州およびワシントンDCはいずれも、自動運転を規制する法案を通過させた。他の多くの州も同様の法規制を検討している。

Googleが自動運転車の安全性が確認され次第すぐにでも、市場に広めようと推進している中、路上のルールも変わる必要がでてくるだろう。2016年に自立走行車が技術政策に関する数多くの議論を呼ぶことは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

質問にyes/noで答えるだけで正しい候補者選びができるVoter、ただしデートには使えません

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選挙が始まると、候補者が多すぎて困ることがある。たとえば来年の合衆国大統領選なら、Trumpに投票すべきか? それともHillaryか? サイボーグのFantasmus博士はどうかな? 誰に投票すべきか分からないときは、Voterを使ってみよう。

デートアプリTinderなら画面に次々現れる異性の顔を右や左にスワイプするが、Voterでは政策方針に関する質問をスワイプする。右ならyes、左ならnoだ。たとえば下図の画面に映っているのは「死刑を廃止しますか?」(abolish death penalty?)という問だ。このほか、「銃規制を支持しますか?」「公立校にダンスの教科があってもよい?」などなど、いろんな質問が出てくる。すべて答えると、あなたの政策方針にぴったりの候補者を、教えてくれる。

ファウンダのHunter Scarboroughは、今後はユーザが選んだ候補者の‘得票数’をアプリのサーバ上で集計して、事前アンケート調査のようなものにもしたい、と言っている。投票者と候補者の両方にとって、それは役に立つ情報になるだろう。

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今このアプリはユーザが24000人いて、彼の会社は資金調達中だ。

Scarboroughは語る、“こんなアプリは、最近やっと可能になったんだ。政府のオープンデータ方針によって、誰もが最新の政治〜政治家データにアクセスできる。だからこのアプリの結果には偏向がないし、yes/noの数を利用するやり方は、ほかの政治ツールにはまだない。結果をできるだけ正確にするために、その政治家に説明責任のある過去の行為や、候補者の投票履歴、公式政見、個人的な価値観、これまでのスピーチの内容、などなどをすべて調べて、アプリのバックエンドデータを作っている”。

Voterはユーザとして、政治に関心のあるミレニアル世代をねらっている。候補者がとても多いときでも数秒で選べるから、忙しい人に最適だ。

Scarboroughによると、“Voterは、速くそして楽しく、あなたを正しい政治通にする”。ただし左右にスワイプして候補者が決まっても、その人とデートはできません。Tinderにも、その人の思想や政治観を知る仕組みがあっても、いいと思うけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

著作権法の新たな適用除外は、自分の車をハックしたりタブレットを脱獄させてもよいことを意味している

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米規制当局は今日(米国時間10/28)、デジタルミレミアム著作権法(DMCA)に新たな適用除外項目を追加し、マニアが著作権法に違反することなく車やガジェットをいじり回せるようになった。

この裁定は、デジタル著作権管理技術の回避を、目的によらず禁止するという、物議を醸した1201条を抑制する。同条項は、HBO GOのパスワードを共有したり、スマートフォンのキャリアーを解除することを違法化していた。

新たな適用除外は来年発効する。

昨年、議会は携帯電話の通信会社ロックを解除することを合法化する法案を通過させた。今日の裁定は、初めて同じ権利をタブレットや他の携帯端末にも拡張する。さらに、DVDやブルーレイのコンテンツを公正なリミックス目的で複製することや、販売が打ち切られたビデオゲームを保存することも合法にした。議会は、修理あるいはセキュリティー調査のために自動車のアクセス制限を回避することも合法化した。

電子フロンティア財団はこの行動を、公正使用の大きな勝利と呼んだ。

「これらの適用除外がさらに優れた公正使用を可能にし、教育、エンターテイメント、基盤技術改善、およびわれわれの安全に役立つことを願っている」と同財団がブログに書いた。「しかし、より望ましい長期的解決方法は、この面倒な法制手続きの必要性を排除することだ」

デジタルコミュニティーでは多くの人々がこの適用除外を歓迎しているが、彼らは今日の発表を利用して、10年以上前に制定されたため既に時代遅れあるいは根本的欠陥があると彼らが信じる著作権法の、改訂への取り組みに注目を集めようとしている。これらの除外は恒久的ではなく3年毎に改訂される必要がある。

電子フロンティア財団がこの分野で支持している議案の一つにアンロック技術法案があり、これは自分の装置を修理したり、著作権物を公正使用するためにデジタル著作権管理を回避する個人を、企業がDMCAを使って追求することを制限する。その場合企業が訴えられるのは、著作権物を侵害するためにDRMを回避した者だけになる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

あのエドワード・スノーデンが「@Snowden」のTwitterアカウントを開設

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読者の方々には、この2年間ほどエドワード・スノーデン(Edward Snowden)関連のニュースを追いかけてきた人も多いことだろう。これからはスノーデンの追っかけが、多少はらくになるかもしれない。スノーデン自身のTwitterアカウントができたのだ。

フォローしてもフォローバックは期待しない方がいいと思う。現在のところスノーデンは、ただアメリカ国家安全保障局(NSA)のみをフォローしている。

かつて政府職員であったスノーデンは、まず最初に以下のようなツイートを投稿している。

現在ロシアに滞在するスノーデンは、これまで通り監視社会に対する注意喚起を行おうとしているのだろう。スノーデンはアメリカの諜報機関の活動についての政府秘密文書をマスコミにリークして、亡命生活を余儀なくされている。これまでもカンファレンスに参加したりインタビューには応じてきていたが、Twitterにアカウントを設けることで、政府の監視行動についてよりダイレクトで影響力のある発言を行うことができるようになる。

スノーデンのアカウントはTwitterが本人であると確認している。プロフィールには「政府のために働いていたが、今は公衆のために働いている。@FreedomOfThePressのディレクター」と記されている。

The Interceptの記事によれば、スノーデンはこのTwitterアカウントを個人で運営しているのだとのこと。最近行った宇宙物理学者のNeil deGrasse Tysonとのインタビューの中でも、スノーデンはTwitterにアカウントを開設する可能性について語っていた。

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(翻訳:Maeda, H

注意:ISISツイートをリツイートすると、FBIがやってくるかもしれない

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NY Daily Newsの記事によると、FBIは「リツイート」をはツイートへの「支持」であると解釈しているようだ。すべての場合においてというわけではないのかもしれないが、しかしテロ組織であるISISが関係する場合には、当局の評価が厳し目になるらしい。このことについては以前からも指摘されていた。

下に全文を掲載した9月16日付の裁判所文書によれば、官憲はTwitter上での振る舞いをチェックして、それを拠り所としてクイーンズ群在住のAli Saleh(22歳)の身柄を確保したようだ。

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Salehは2013年より、Twitter上でISISの発言を共有していたのだとのこと。

過激な思想を表現したといっても、1度やほんの数回のツイート(ないしお気に入り登録)により官憲がいきなり逮捕しにやってくることはない。しかし悪い方向に進みつつある人物としてマークされることとなるようだ。FBIはSalehを監視下におき、そしてさらなるリツイートなどの行動により、身柄を拘束するにいたったようだ。

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Twitterのプロフィール欄で「リツイートは支持を表明するものではありません」と記載している人は多いが、FBIはそのように捉えないことがあるということを覚えておいた方が良いだろう。とくにテロ関連については慎重であることが求められている様子。

今回のケースの詳細はまだわからないが、官憲側がツイートの「危険性」を独自に判断しうることが示された事例ということもできるかもしれない。支持しているわけでもなく、むしろ揶揄する意図をもってリツイートした場合にも、当局にマークされるというようなことは起こりえるのだと思う。

Twitterなどの公の場に公開したことは、いろいろな解釈を経て取り上げられることがあるということだ。「テロリスト」になってみたいなどと思う人は、ISISのツイートなどをせっせとリツイートすればのぞみの身分を手に入れることができるかもしれない。

本件について、Twitter社のコメントを要求しているところだ。何か動きがあれば改めてお伝えしたい。

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(翻訳:Maeda, H