米株式市場で新型コロナにより3度目のサーキットブレーカー発動

FRB(連邦準備制度理事会)は、大統領の強い要請を背景に金利をゼロ近くまで引き下げた。これは新型コロナウイルスのパンデミックによる世界経済の落ち込みを恐れる市場を安定させるための措置だった。しかし翌朝、アメリカの主要株価指数は軒並み大きく下げた。

ダウは市場の開幕と同時にこの過去2週間で3回目となるサーキットブレーカーによる取引停止に見舞われた。

  • ダウ(Dow Jones Industrial Average)は10%近く(2250ドル)ダウンし2万0935ドル
  • Nasdaqは6.12%ダウン、7392.73ドル
  • S&P 500は8.14%(220.55ドル)ダウンして2490.47

FRBの大幅な利下げは世界の市場にショックを与え、混乱を激化させた。この国際市場の値動きがさらにアメリカ市場に反映されたわけだ。 香港のハンセン指数、日本のNikkei、ロンドンのFTSE、上海のExchangeはいずれも利下げの当日に損失を被った(ロンドンはまだ取引時間内)。

3月16日の月曜日朝の売りは、3月13日金曜日にトランプ大統領が「歴史上最大の株価アップ」と宣伝に務めた回復を帳消しにした。大統領はこのとき、ホワイトハウスの中庭で演説し、COVID-19流行の拡大を防ぐために米国の諸組織がとっている施策について説明したところだった。

米国ではこの週末、各都市で緊急事態の宣言や不要不急の外出、移動自粛の要請が相次いだ。

一方、米国政府は大規模なCOVID-19検査を実施し、流行の広がりを正確につかもうとしている。 ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、全世界の感染者は約17万人、アメリカでは3800人だ(日本時間3月17日朝時点では全世界約18万人、アメリカは4281人、日本は825人)。

市場はシーソー的な乱高下を経験しており、デジタル金庫の役割を果たすはずだったbitcoinでさえ免疫を持っていないようだ。価格は1カ月前の1万ドル前後から4644.53ドルへと半減している。

いわゆるサーキットブレーカー(価格下落による取引の自動停止)が作動したのは過去数日間でこれが3回目となる。 3月9日にレベル1(15分停止)のサーキットブレーカーが発動し、3月12日に再度発動している。どちらも新型コロナウイルスの世界的流行に対する懸念の高まりに市場が反応したものだ。この間、株価は棒下げだったわけではなく、金曜には5%以上アップした。しかし消費者、旅行者に対する制限が拡大し続けたため、株価上昇はトレンドにならなかった。

レベル1のサーキットブレーカーはS&P 500が前日終値から7%のダウンすると発動し、取引を15分間停止する。 レベル2は13%のダウンで取引停止がさらに15分延長される。レベル3は20%のダウンで終日取引停止となる。これはNYSE(ニューヨーク証券取引所)をはじめ米国各地の証券取引所に適用される。

サーキットブレーカー制度は、SEC(米証券取引委員会)によって導入され、2012年から標準化されて米国の主要証券取引所のシステムの一部となっている。

サーキットブレーカーは個別株に対しても同様の基準で適用される。個別の株の一時取引停止は例が多いが、市場全体をストップさせることはまれだ。9.11のテロ攻撃の際にニューヨーク他の市場が1週間閉鎖されたのを除けば、わずか1週間で3回もサーキットブレーカーが作動したことは米国市場において前例がない。

画像:Somyot Techapuwapat / EyeEm / Getty Images

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[滑川海彦@Facebook]

欧州のロケット打ち上げは新型コロナですべて延期

数日前に3月下旬の打ち上げは予定通りとされていたが、Arianespace(アリアンスペース)は16日、フランス領ギアナにある欧州の宇宙基地、ギアナ宇宙センターでのオペレーションを一時停止するという難しい決断を下したと発表した。これには3月24日に予定されていた複数の衛星を打ち上げるヴェガロケットミッションや、4月14日に予定されていたソユーズロケットのファルコンアイミッションなどが含まれる。

Arianespaceは「フランス政府が決めた対策に完全に対応する必要があること」が、打ち上げ一時停止を決めた主な理由としている。同社はまた「従業員や(打ち上げ施設がある)地元の人々の健康を守る」ために今回の措置を取ったとした一方で、予定されている打ち上げの準備に必要なセキュリティは維持する。

シャットダウンし、そして安全に再開できる状況になったときにいつでも対応できるように、フランス国立宇宙研究センターは宇宙船と積荷をスタンバイモードにしておくために、Arianespace、そしてロケット打ち上げ側と荷主側のあらゆる企業と協力している。再開時期に関する情報はないが、現状を踏まえればそれは当然の措置だろう。

他国の宇宙当局やロケット打ち上げ企業はまだ特に影響は受けていないようだ。 SpaceXは3月15日に打ち上げを予定していたが、技術的な理由で中止になり、早ければ週半ばにも再設定されそうだ。一方、中国の長征ロケットは今日打ち上げが予定されている。そしてULA (ユニテッド・ローンチ・アライアンス)はSpace Force通信衛星の3月26日打ち上げに向けて予定通り準備を進めているようだ。

画像クレジット: Sergei SavostyanovTASS / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

米食品医薬品局が検査スピードを最大10倍に高める新型コロナ検査を承認

Bloomberg(ブルームバーグ)によると、FDA(米食品医薬品局)は既存の方法と比べて、患者の検査率を最大10倍に高める新型コロナウイルス(COVID-19)の新検査に対し、緊急使用許可を発行した。スピードの改善は具体的には検査プロセスの技術的能力拡大によるものであり、実際検査が受けられるかどうかはまた別の問題として残っている。だが、緊急使用許可を取得した最初の商業的に利用可能な検査であり、この検査には米国内の既存の機器が多く使える。

新型コロナウイルスの感染拡大と戦い、制御する試みの中で、検査は中心的な役割を果たす。ウイルス感染者にはさまざまな症状がみられるが、感染者の多くが非常に軽い症状しか示さない可能性がある。1日に大量の患者が検査できる効果的で広く利用可能な検査方法を持つことは、防衛戦略の重要な部分だ。感染した集団の範囲を的確に特定し、社会的隔離やお互いに距離を保つことのような緩和戦略を強化することができるからだ。

緊急使用許可が下りた新検査では、Rocheロシュ)の少し前の検査機器で1日最大1440人、より新しい機器では4128人の患者を検査できる。ブルームバーグによると、米国では両機器が現在約110台利用可能で、今後新型コロナ対策が強化される数週間で「かなり」の量が導入されると指摘している。この検査では患者の唾液や粘液を分析し、患者が既知のコロナウイルス株に感染しているか判断する。

米国における新型コロナ検査へのアクセスは、今週の議会公聴会を含め、これまで医療専門家や専門家から厳しく批判されてきた。オブザーバーらは、韓国、中国、日本など、感染の指数関数的な曲線を緩やかにすることに成功した国々で、優れた検査が大量かつ広範囲に利用可能な点に注目している。今回の承認により、米国の民間の検査機関で広く検査が利用可能になるはずだが、米国の患者の検査率に実際どこまで影響があるのかは依然不透明だ。

画像クレジット:Ben Birchall – PA Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

英国がコロナウィルスのパンデミックを受け米国渡航を禁止

英国政府は新型コロナウィルスのパンデミックを受け、国民および在住者全員に対して、米国への渡航禁止を勧告した。英国外務省は「米国への渡航は不可欠な場合を除き中止するよう」短い声明で勧告した。米国政府が同国への入国を事実上禁止する国のリストを拡大し、英国とアイルランドを対象に含めた翌日のことだ。

英国当局による発表は、トランプ大統領が新型コロナウィルス(COVID-19)の感染防止対策の一環として、外国からの入国に制限を加える行動に続くものだった。先週、世界保健機関は新型コロナウィルスについてパンデミックを宣言した。

関連記事:米国が3月16日から新型コロナ対策で英国とアイルランドからの入国も禁止

当初トランプ政権は、30日間の欧州への渡航禁止の対象に英国とアイルランドを含めていなかった。対象となっていたフランス、スペイン、およびイタリアは新型コロナウィルス感染者数が急増した国々だ。しかし1日後、英国とアイルランドもリストに追加され、この結果、米国時間3月16日に英国およびアイルランドから米国への渡航は事実上禁止される。

英国外務機関は、渡航制限は米国時間3月15日付けでこの勧告は直ちに実施されると語った。二重国籍者を含む米国市民および永住権取得者はこの禁止から除外されるが、用心のため到着から2週間は自主的な隔離を依頼される可能性がある。

英国外務省報道官はTechCrunchに電話で、 一部の報道とは異なり「米国旅行者はコロナウィルス対策のために英国への入国を禁止されることはない」と語った。

画像クレジット:NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新型コロナ対策で米国・カナダのスタバ全店舗で一時的に「持ち帰り」販売のみに

米国時間3月15日よりスターバックスは、米国とカナダの全店舗で一時的に「持ち帰り」方式への シフトを実施する。これは主要飲食チェーンの中でも徹底した取組みであり、コーヒーの巨人は新型コロナウイルス(COVID-19)が急速に蔓延する中で「社会距離戦略」(Social Distancing Measure)の推進に協力しようとしている。

「店舗内およびテラスの座席を閉鎖する措置を最低でも2週間続ける」と同社は説明する。スターバックスはアプリによる事前注文、一部店舗でのドライブスルー、カウンター注文の持ち帰り、および配達による販売に専念する。

学校、ショッピングモールのような「社会的密集地帯」の店舗は一時休業する。新型コロナウイルスの大型クラスターが発生した場所も同様だ。

「ご承知のとおり、新型コロナウイルスの状況変化は著しく、今後も事実と科学に基づき、当社の社員、顧客、そしてコミュニティーを守るために先を見越した判断を心がけていく」と同社のRossan Williams(ロッサン・ウイリアムズ)執行副社長が声明で語った。「コミュニティーによってニーズは驚くほど異なる。当社は責任ある行動をとり、CDC(疾病対策センター)や地域の公共衛生当局と協力することで、社員や顧客にとって正しい行動をとり続けていく」。

先週、CEOのKevin Jonson(ケヴィン・ジョンソン)氏は、「顧客と社員の健康と安全を最優先しつつ、地域の公衆衛生当局や政府指導者によるウィルス対策推進を支援する建設的役割を担っていく所存だ」と語った。

画像クレジット:Starbucks.comの許可を得て掲載

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アメリカン航空が長距離国際輸送力を75%削減、ダラス/東京は維持

アメリカン航空は米国発の長距離国際便の輸送能力を一時的に75%削減すると発表した。これは新型コロナウイルス(COVID-19)の流行にともなう米政府の旅行制限と需要の低下に対処する措置で、3月16日から実施される。

すでに減便を始めているが、米国時間3月14日に発表された今回の措置は長距離国際輸送能力を75%削減するというものだ。これは3月16日に開始され5月6日まで継続される。乗客と乗員を米国に収容するために、減便の実施は今後7日間で徐々に実施されるという。

アメリカン航空は「ダラス-フォートワース(DFW)からロンドン・ヒースロー(LHR)まで、またマイアミ(MIA)かららLHRまで毎日1便を運航し続ける。DFWから東京・成田(NRT)も週3回飛行し続ける。カナダ、メキシコ、カリブ海、中米、南米北部の一部へのフライトを含む短距離国際便も継続される。アメリカン航空では、前年比で4月の国内能力は20%、5月は30%減少する計画だ。

デルタ、ルフトハンザ、ユナイテッドなどほかの航空会社もキャパシティの削減を勧めているが、アメリカン航空の措置はほかの航空会社の削減を上回るものだ。

この措置は、中国、イラン、ヨーロッパ26か国の市民ならびに最近それらの国に滞在した米国籍でない市民が今後30日間米国に入国することを禁止するというトランプ大統領が先週出した命令に対応したものだ。ヨーロッパからの入国禁止は3月13日にはアイルランドと英国にも拡大された

DHS(国土安全保障省)は、米国に帰国する米市民、永住権者とその近親者に対し、米国への入国には指定された13空港のどれかを利用するよう求める到着制限通告を出した。また入国後の検疫スクリーニングも強化する。 国土安全保障省では、これらの帰国者は最終目的地に到着したら14日間、自発的隔離を行うよう求めている。

今後30日間の旅行制限は米市民や貨物には適用されない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

デルタ航空が新型コロナ影響で輸送量を40%カット

あらゆる産業が新型コロナウイルス感染拡大という難題に直面している。しかし中でも、もろに影響を受けているのが航空会社だ。需要が急激に落ち込んでいる。

デルタ航空のCEOであるEd Bastian(エド・バスチアン)氏は3月13日付の従業員へのレターで、来月のフライトは新規予約よりもキャンセルの方が多いと述べた。その結果として、同社は今後数カ月で輸送量40%減を見込んでいて「2001年も含め、デルタ航空の歴史の中で最大の削減となる」としている。ほんの数日前、デルタ航空は輸送量15%のカットを想定していた。

ユナイテッド航空やアメリカン航空といった競合他社と異なり、デルタ航空は欧州大陸の全便を30日間運休すると発表した。これはデルタ航空にとって航空機300機の運航を停止することを意味する。同社はまた、社員採用を停止し、任意の無給休暇取得を受け付けている。

「今後数日以内にさらに厳しい決断をすることになる」とバスチアン氏は書いている。「状況は流動的で、さらなる悪化が見込まれる。しかし変わらないことがある。それはデルタ航空は史上最大の危機という嵐に立ち向かえるということだ。我々は10年かけて、この業界で最良のプロフェッショナルによる強靭な航空会社を築いてきた。我々はこの困難を乗り切る。強固で重大な行動をとることで、顧客が再び旅をするようになった時に適切な体制で事業再生に臨める」。

こうした動きはデルタ航空に限ったものではない。アメリカン航空は国際線の輸送量を34%減らしている。ルフトハンザ航空はすでに輸送量を50%減らす計画を発表し、全A380機の運航停止や、一時的に全ての運航を停止する可能性にも言及した。ノルウェイの格安航空会社は従業員の半分を一時解雇し、長距離線機材の40%の運航を停止した。

こうした動きは続いていて、危機が過ぎ去ったころには航空業界はまったく違う様になっているはずだ。特にデルタ航空の現状は、CESでのキーノートにははるか及ばないものとなっている。キーノートでは、さまざまな新テクノロジーのソリューションを導入する、としていた。わずか数カ月前までは、航空業界は活況を呈していた。だがいまは輝かしい最新テックどころではなく、今後数カ月をいかに耐えるかが喫緊の課題となっている。

画像クレジット: Alex Tai/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

新型コロナウィルス感染症に対する巨大テック企業の取り組み

この1週間で、米国居住者たちにとって、新型コロナウィルス(COVID-19)はこの先、長期間自分たちの生活のあらゆる局面に浸透してくるだろうということが、痛みとともにはっきりとした。テック産業の中や周辺の人たちは、このことを何カ月も感じている。最初のうちは、流行に正面から晒されたアジアの友人や同僚への影響という形で認識が始まり、やがてテック会議に対するドミノエフェクトという形で影響が広がり始めた。

最初に影響が出たのはMWCであり、さらにF8(Facebook)、E3、WWDC(アップル)への影響が続いた。例をあげれば切りがない。米国時間3月13日、TechCrunchも自身のイベントの2つを延期することを発表した。

正直なところ、多くの都市がますます大規模な集会を禁止している中で、選択の余地はどんどん狭まっているので、中止や延期もやむを得ないことなのだ。

ハイテク企業であることは、ほぼデフォルトでグローバル企業であることを意味するため、テック企業はすでに新型コロナウイルスの影響を厳しく認識していた。だが今では、ウィルスの脅威はほぼ全員の玄関先を訪れようとしているところだ。ウイルスに感染した人がまだ知り合いにいなくても、すぐにそうした人が出現する可能性は高い。少なくとも今のところ、これが私たちの現実だ。

もしこの出来事から得られる希望があるとするならば、それは人びとが助け合うことへの期待の中にある。安全な社会的距離をとりながら、独立して協調するのだ。現在の政権の対応には、まだまだ多くの要望が積み残されている。昨日の大統領の記者会見は「民間部門」が称賛され、有名な政府高官達が居並ぶものとなった。確かに現実としては、私たちの多くは、行き詰まった政府部門の不足を埋めるために、企業や幹部らに頼らなければならないのかもしれない。

この先、米企業のお定まりの日和見主義を非難するための時間は十分にある(そしてこの先の数カ月は、まさにそれを行うためのより自由な時間を手に入れるつもりだ)。だが今は、物資を寄付したり、緊張と不安に苛まれる人びとの負担を取り除こうと努力している人たちのことを、書き留めておくことにしよう。

Alibaba(アリババ)の共同創業者であるJack Ma(ジャック・マー)氏は3月14日に、50万個の検査キットと100万枚のマスクを米国へ寄付する計画についての声明を発表した。これは、自国が受けた計り知れない影響のあとで、日本や欧州に対しても行われた似たような寄付に続くものだ。

自国の経験に照らし合わせたときに、医療専門家のための迅速かつ正確な検査と、適切な個人用保護具の提供が、ウイルスの拡散を防ぐのに最も効果的なのです」とマー氏は声明の中で述べている。「私たちの寄付が、アメリカ人の皆さんがパンデミックと戦う役に立つことを願っています!」

昨日、ZoomのCEOであるEric Yuan(エリック・ユアン)氏は、そのビデオ会議プラットフォームを、日本、イタリア、そして米国のK-12(小中高)に無償で提供することを発表した。この措置によって、多くの企業や学校が、リモートワークやリモート学習を取り入れるために、サービス用ソフトの大量のダウンロードを行っている。

今週の初めには、最近マイクロソフトの取締役を辞任したビル・ゲイツ氏が、ビル&メリンダ・ゲイツ財団が、ウェルカムならびにマスターカードと提携し、治療費を1億2500万ドル(約135億円)まで支援することを発表した。米国時間3月13日、Facebookは治療活動を支援するために、2000万ドル(約22億円)の寄付をすることを発表した。アップルは同様に1500万ドル(約16億円)の寄付を発表し、同時に顧客が利子を払うことなく、Appleカードの3月分の支払いを先延ばしにできるということも発表した。

一方、AT&T、Charter、CenturyLink、Comcast、T-Mobile、Verizon、Sprint、そしてCoxなどのISPは、人びとのコネクションが失われないように、過剰請求が起きないこと、支払い遅延損害金を請求しないこと、そしてサービスを打ち切らないことなどを約束した。

多くの企業がその従業員と最終利益への影響に苦しんでいるため、今後数週間または数か月間は、このような発表が増え続けるだろう。ひどい出来事も起こるだろうが、私たちのここ最近の記憶の中でも最も恐ろしく超現実的なこの瞬間を切り抜けるために、上のような様々な取り組みが私たちに大きな力を与えてくれることは間違いないだろう。

画像クレジットdowell / Getty Images

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(翻訳:sako)

米国で新型コロナのスクリーニングサイトがベイエリア限定で3月16日に試験展開

新型コロナウイルスの検査プロセスの中核を構成するスクリーニングサイトの構築にGoogle(グーグル)が取り組んでいるとトランプ大統領が発表後、Googleすぐにこれを修正し、実際に関与しているのはAlphabet(アルファベット)のヘルスケア部門であるVerily(べリリー)であること、このサイトはまだ全国展開に向け準備中であることを明らかにした。

3月14日、ペンス副大統領が少し詳しく説明したものの一連の混乱収集には至らなかった。同氏は、スクリーニングサイトのパイロット版が米国時間3月16日からベイエリア(サンフランシスコ湾の湾岸地域)限定で利用可能になり、必要に応じてサイト利用者を地域のドライブスルー検査施設へ誘導すると述べた。

同氏は政府がGoogleと協働していると改めて表明した。筆者の推測では、副大統領は、ほとんどの人々と同じようにAlphabet(アルファベット)の複雑な会社構造を理解していない。

「Googleがウェブサイト立ち上げを計画しているという声明を発表したと認識している」とペンス氏は述べた。「同社によれば、3月16日になるということだ。我々は文字どおり昼夜を問わず働き、政府と民間のパートナーシップのもと、1つのチームとして動いている。サイト構築に向けGoogleでハードに働くすべての人に対し、感謝に堪えない」。同氏は、政府が米東部時間3月15日午後5時(日本時間16日午前6時)に詳細を発表すると付け加えた。

ホワイトハウスのコロナウイルス対策コーディネーターであるDebbie Birx(デビー・バークス)氏は、「これは単なるチェックボックスサイトではなく、重い症状を識別することができる。だからこそ我々は週末を犠牲にして立ち上げに取り組んでいるのだ」。

また政府は声明で、トランプ政権はサイト開発でGoogleと協働しており、これは3月13日のVerilyに関する発表ともほぼ整合していると述べた。明日のブリーフィングで詳細が明らかになると願いたい。

画像クレジット:Tasos Katopodis/Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

アップルが中国以外の全店舗を3月27日まで閉鎖

Apple(アップル)は、中国以外の全ストアを3月27日まで閉鎖する予定だ。アップルのウェブサイトに掲載された同社CEOのTim Cook(ティム・クック)氏の声明によれば、新型コロナウイルスが最初に確認された中国での感染拡大への対応から学んだ教訓が、今回の同社による決定の理由だとした。

「我々が共に学んだことは、我々のグローバルな対応に大いに貢献する最適な対応の開発に役立った」と、Cook氏は記している。「これらの教訓の1つとして、ウイルス感染のリスクを最小化する最も効果的な方法は、人同士の密度を減らし、距離を最大化することだ。他の地域では新たな感染が増加し続けていることから、チームのメンバーと顧客を保護するためにさらなる対策を講じる」。

アップルは、ストアが開店している時と同等の時間給を、労働者全員に支払うことを約束した。同社はまた、病気からの回復や感染者の治療、強制隔離、学校閉鎖による育児問題など、新型コロナウイルスによって引き起こされる個人や家族の健康状態に対応するために、休暇制度を拡大すると述べた。

同社はまた、新型コロナウイルスへの対応活動への寄付が、1500万ドル(約16億円)に達したことを明らかにし、従業員の寄付と同額を拠出して、地域や国、国際的な対応活動を支援する予定であると述べた。

世界的な新型コロナウイルスへの対応(病気の人々の治療と、パンデミックによる経済的・地域社会的影響の軽減の支援)に関する全世界での寄附金額は、世界全体で1500万ドル(約16億円)に達した。

また、新型コロナウイルスへの対応を支援するため、従業員からの寄付に1対2に相当する金額をアップルが寄付することも発表している。

「新型コロナウイルスの世界的な感染は、我々全てに影響を与えている」と、Cook氏は記している。「アップルでは人間が第一であり、テクノロジーが生活を変え、このような時に役立つツールになることを願って、するべきことを実践している」

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(翻訳:塚本直樹Twitter

米国が3月16日から新型コロナ対策で英国とアイルランドからの入国も禁止

トランプ米大統領はCVSやTarget(ターゲット)といった一連の企業のトップたちの名を出した3月13日の記者会見で、米国への入国禁止対象国のリストに英国とアイルランドを加える可能性があることをほのめかしていた。そして今日の会見で新型コロナウイルス(COVID-19)対策を指揮するマイク・ペンス副大統領は両国の追加を正式に発表した。

ペンス副大統領は衛生当局からの「全会一致の勧め」に従って決定された、と説明した。「大統領は、英国とアイルランドに対し、米国への入国を禁止することを決めた。米国東部時間の3月16日午前0時(日本時間3月16日14時)に発効する」と発表し、「英国とアイルランドに滞在する米国人は帰国することができるが、特定の空港に限定され、所定の手続きを経る」と付け加えた。

直近の入国禁止措置と変わらない警告だ。多くの場合、帰国する米国市民はウイルスにかかっていないことを確かめるためのスクリーニングを受けることになる。

「この感染の主要発生元の最新状況についての公式発表はというと、彼ら(中国)の感染者数は8万人で、新規患者はわずか8人、新たな死亡者は7人だった」と免疫学者のAnthony Fauci(アンソニー・ファウチ)氏はペンス副大統領に続いて述べた。「感染は中国から中国外に移っている。それゆえの入国制限措置だ。いかにコロナウイルスが突発的に発生するかは曲線で示される。すでに中国でみられたものであり、いま韓国でも示されつつある」。

英国とアイルランドは、この前に始まった欧州からの30日間の入国禁止措置からは除外されていた。以前の入国禁止対象リストは、オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェイ、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイスだった。

画像クレジット:Joe Raedle / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

新型コロナ検査サイトのサービス内容についてトランプ大統領がミスリード

トランプ米大統領は3月13日、ホワイトハウスでの記者会見で1700人のGoogle(グーグル)のエンジニアが新型コロナウイルス(COVID-19)のスクリーニングサイトに取り組んでいると発表した。そのサイトは、新しいスクリーニングプロセスの最初のステップとなるはずだった。サイトで利用者が自身の症状に基づき詳細な検査が必要だと判定したら、新しい「ドライブスルー」検査場へ向かうという流れだ。だがトランプ氏は間違っていた。このスクリーニングサイトはGoogleによって開発されたものではない。Alphabet(アルファベット)のライフサイエンス部門であるVerily(べリリー)が手掛けていて、まだ立ち上げの準備中だ。

両社ともAlphabetという同じ親会社を持つが、それぞれまったく異なる会社だ。さらに、トランプ大統領の発表から約3時間後にVerilyが声明で明らかにしたように、このサイトはまだ準備中だ。

「Verilyは、新型コロナウイルスの検査でトリアージ(患者の重症度に応じて治療の優先度を決定・選別すること)を支援するツールを開発している。開発は現在初期段階だ。ベイエリアでテストを開始する計画を立てており、その後にほかの地域へも展開したいと考えている」と同社は声明で述べた。「支援してくれた政府関係者と業界パートナー、そしてこの取り組みに参加してくれたGoogleのエンジニアに感謝している」。

ホワイトハウス・コロナウイルス対策コーディネーターのDebbie Birx(デビー・バークス)博士は2020年3月13日、ワシントンDCのホワイトハウス・ローズガーデンで開催された記者会見で、ドナルド・トランプ米大統領とホワイトハウス・コロナウイルス・タスクフォースメンバーが見守る中、新型コロナウイルス(COVID-19)に関して話している。トランプ氏は新型コロナウイルスに関して国家非常事態を宣言した。(写真:SAUL LOEB / AFP, Getty Images)

Verilyはサイトが「初期段階」だとを明確に述べている。ホワイトハウスのコロナウイルス対策コーディネーターであるバークス氏とトランプ氏は、このサイトがまだ準備中であること、最初はベイエリアでのみ運用することについては言及しなかった。

そのため記者会見を目にした誰もが、サイトはほぼ準備が整ったという印象を持った。スクリーニングプロセス全体的の中での役割の重要性を考えればなおさらだ。

「Googleに感謝したい。Googleがウェブサイトの開発を支援している」とトランプ大統領。「過去のウェブサイトとは異なり、検査が必要か迅速に判定し、近くの便利な場所での検査を勧める。検査場も多く用意した。この国と世界の大部分をカバーする。今すぐに世界について語るつもりはないが、我が国をとても、とても強力にカバーする。ほぼすべての地域で検査できる。Googleで現在1700人のエンジニアが取り組んでいる。進捗状況は著しくいい」。

同様に、バークス氏は新しいスクリーニングアプローチの発表で、プロセスがスクリーニングウェブサイトから始まることを強調した。トランプ氏の記者会見でのコメントもあったため、多くの評論家はサイトが米国時間3月15日の夜までに準備されると思った。

Verilyの広報担当者が発表したサイトの計画に関する声明は次のとおりだ。「現時点で共有できるのは、トリアージツールを広範に使用するということだ。最初はこのサイトとベイエリアの複数のサイトをリンクしてテストを繰り返す。他の地域で検査を便利で受けやすいものにするために取り組んでいるQuest DiagnosticsやLabCorpといった組織と緊密に連携する」。

The Vergeに発表した別の声明でVerilyは「このツールはもともと医療従事者向けだったが、大統領の発表により一般大衆向けサイトに変更された」と述べた。プロジェクトの当初の意図がどうあれ、Verilyが大統領の発表に多少なりとも驚いたことは明らかだ。

現在、テクノロジーの世界以外の人がAlphabetとGoogleを区別なく使用することは珍しくない。それでも、VerilyはGoogleではなく、ベイエリアは国全体ではない。いずれも重要な事実だ。

画像クレジット:SAUL LOEB/AFP via Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

アップルが新型コロナウイルス関連アプリを制限

Apple(アップル)は米国時間3月14日、新型コロナウイルス(COVID-1)関連のセーフガードをApp Storeに追加した。同社は開発者コミュニティ向けの投稿の中で、世界中でほぼあらゆる生活に影響を与え始めている世界的な流行病に焦点を当てたアプリの、申請審査に関する措置を設けると説明している。

「このような要望に応えるために、我々はデータソースが信頼できることを保証するべくアプリを重点的に評価しており、これらのアプリを提供している開発者が、政府機関やヘルスケアに焦点を当てたNGO、企業、医療機関や教育機関などの認定された団体からのものであることを確認している」と同社は説明している。「新型コロナウイルス関連アプリを提出できるのは、これらの認知された団体の開発者のみである」。

コンテンツの評価や開発者の数の制限に加えて、アップルは偏在的かつ生命を脅かす題材を利用しようとする、エンターテインメントアプリケーションやゲームのリリースも禁止している。

同社はまた、一部のアプリが危機的状況にあるユーザーの支援を目的としている可能性があることから、迅速な対応のために「Time-Sensitive Event」のオプションを利用するよう開発者に求めている。同社はまた、新型コロナウイルスに関連するアプリを開発しようとする非営利団体や政府機関にかかる年会費の一部を免除する予定だ。

「COVID」や「コロナウイルス」でざっと検索すると、ケーストラッカー、ニュースアプリケーション、手を洗うリマインダー、ゲームタイトルなど、この用語を使っているアプリがいくつか見つかる。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

米政府が新型コロナ検査サイトをVerilyと構築、トランプ大統領はGoogleと勘違い

米国時間3月13日のホワイトハウスでの記者会見で、トランプ大統領はGoogle(グーグル)と協力し、COVID-19こと新型コロナウイルス感染症のチェックサイトを構築していると発表した。

しかし後に、これはトランプ大統領の勘違いだと判明した。サイトを構築しているのはグーグルではなくVerilyだ。開発は初期段階で、まずベイエリアにてロールアウトされる予定だ。進捗状況はこちらのサイトで確認ができる。

以下は、修正前の記事の内容となる。参考程度に掲載しておく。

詳細は明かされていないが、ユーザーが症状を入力し、追加のテストが必要かどうかを判断するのがサイトの狙いのようだ。トランプ大統領によると、グーグルでは1700人のエンジニアが開発に関わっているという。

ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策コーディネーターことDobbie Brix(デビー・バークス)氏によると、ユーザーは新しい検査用ウェブサイトにログインし、アンケートと危険因子に関する項目を記入し、その後に「ドライブスルーテスト」へと案内される。

なお、グーグルがどのようなデータを収集するのか、あるいはログインが必須となるのかは不明だ。グーグルとの連携は、ホワイトハウスが立ち上げたWalmart、CVS、Walgreensなどを含む、大規模な民間部門との連携の一部である。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

新型コロナで揺れるプリンセス・クルーズが過去のデータ漏洩を認める

クルーズ客船を運行するPrincess Cruises(プリンセス・クルーズ)は、横浜港に停泊していたダイヤモンド・プリンセスを含む同社の2隻の船で新型コロナウイルス感染が確認された後、全世界で運航を停止せざるを得なくなったが、さらにデータの流出も確認された。

3月初旬に公開されたと思われるPrincess Cruisesのホームページ上の投稿によれば、2019年4月から7月までの4カ月間に、社員や乗組員、来客者などの個人情報を含む多数のメールアカウントへの不正アクセスが発見されたという。

Princess Cruisesによると氏名や住所、社会保障番号、政府ID(パスポート番号や運転免許証番号など)に加えて、金融や健康に関する情報もアクセスされた可能性があるという。

また、どれだけの顧客のデータが影響を受けた可能性があるかは「明確ではない」と同社はいう。

Princess Cruisesは、2019年5月に同社のネットワークで不審な動きがあったことを発見したと述べているが、なぜ情報漏洩の公開にほぼ1年かかったのかは不明だ。

なお、同社はTechCrunchからの質問に対する回答はない。

Princess brandを所有する世界最大のクルーズ客船運行会社であるCarnival(カーニバル)は今週、新型コロナウイルスのパンデミックが宣言された後、18隻のクルーズ客船を一時停止すると発表したことで、株価が30%以上も下落した。また同社は、日本だけでなく最近ではカリフォルニアでも、新型コロナウイルスに感染した数十人の患者を乗せた船をめぐる事件に関係している。

Princess Cruisesは、どの部門でデータ侵入を許したのかは明らかにしなかった。ヨーロッパのデータ保護規則に違反した企業には、年間売上高の最大4%の罰金が科せられる。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

第36回スペース・シンポジウムは新型コロナウイルスの影響で開催延期に

米国時間3月30日から4月2日に開催される予定だった第36回Space Symposium(スペース・シンポジウム)は、新型コロナウイルス大流行の影響により、正式に延期された。新しい日程に関する予定は発表されておらず、Space Foundationの主催者は今後の日程について関係者と協力し、次のステップは「追加発表する」と伝えている。

コロラド州で開催されるこのイベントは宇宙業界、政府、そして一般の宇宙コミュニティの有力メンバーが一堂に会する宇宙に焦点が当たる最も重要なイベントになるだろう。今週初めに世界保健機関(WHO)によってパンデミックだと公式に定義されたCOVID-19こと新型コロナウイルス感染症の現状を考慮すると、イベントの延期は驚くものではない。

Space Symposiumがイベントを延期したのは当然の判断だが、主催者がリモート会議やバーチャル会議への変更ではなく、「スケジュール変更」を選択したのは興味深い。年に1回のイベントで得られるメリットの多くは、優秀な参加者同士が直接顔を合わせたり、偶然会うことで得られるもだ。そのような意味でも、今回の決定は最も理にかなっている。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

NASAも新型コロナウイルスを考慮して宇宙飛行士の健康管理対策を強化

NASAは標準的なプロトコルとプロセスを補強して、最初の民間乗員宇宙飛行プログラムに参加する宇宙飛行士の健康管理を徹底しようとしている。COVID-19の可能性から保護するように設計された追加の対策を実施すると、Business Insiderが報じた。NASAの標準的な慣行では、すべての宇宙飛行士に対して、地上でのあらゆる病原体に感染する可能性を下げるよう、飛行に先立って対策が施されることになっている。そして現在、特に新型コロナウイルスのリスクに対処するため、特別な措置が講じられている。

Business Insiderのレポートによれば、民間の乗務ミッションに先立つ標準的な2週間の検疫に加えて、追加の対策が実施される。今のところ4月、5月、6月のいずれかに予定されているSpaceXのCrew Dragon(クルードラゴン)宇宙船への乗船に際して行われることになっている。そこには、表面洗浄と消毒、社会からの隔離、手洗いなどの方策について、さらなる強化が盛り込まれている。これらはすべて、CDC(米疾病予防管理センター)が推奨する一般向けの予防策に沿ったものとなっている。

またNASAは、宇宙飛行士のDoug Hurley(ダグ・ハーレー)氏やBob Behnken(ボブ・ベンケン)氏がフライトに先立って訓練を受けている施設の見学ツアー開催を止めている。さらに、潜在的なウイルスへの曝露を制限するため、NASAのスタッフに対しても、何らかの病気の可能性に気づいたら、自宅待機するよう指導している。

宇宙に旅立ったり、そこで仕事をする人の健康は間違いなく最も重要だ。NASAの手順には、実際のフライトに至るまでの広範な検査と監視が含まれており、ウイルスなどの招かれざる客を宇宙空間に連れて行かないようにするという点において優れた実績を誇っている。新型コロナウイルスは、こうしたNASAの予防策に対して新たな課題となる可能性もある。とはいえ、COVID-19はミッションに参加する宇宙飛行士がこれまでどおり回避しようとしている一般的なウイルス性の疾患に対する健康管理と、機能的に大きく異なるものにはならないだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

FacebookがCOVID-19と戦うWHOなどに21.6億円を寄付

Facebook(フェイスブック)は米国時間3月13日に、新型コロナウイルス感染症の全世界的救援努力を支援するため、その四半期利益のごく一部である2000万ドル(約21億6000万円)を寄付すると発表した。

この超巨大ソーシャルネットワークのCEO Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏によると、1000万ドル(約10億8000万円)をUnited Nations Foundation(国連財団、UNF)とWHO(世界保健機構)のCOVID-19 Solidarity Response Fund(COVID-19連帯対応資金)に寄付し、さらに1000万ドル(約10億8000万円)を米国の疾病管理予防センター(CDC)の基金であるCDC Foundation(CDC財団)に寄付する。後者は数週間後に寄付受け入れ機関であるFacebook Fundraiserを立ち上げる。

ザッカーバーグ氏は、寄付に続きがあることを匂わせて「近くそのほかの寄付も発表する」と述べた。同社は今週、いくつかの理由で一部の契約社員は在宅勤務ができないと声明を出している

また3月13日には中国のライドシェア大手DiDi Chuxing(ディディチューシン、滴滴出行)は、同社の国際市場におけるドライバーと配達員のために特別救援金1000万ドル(約10億8000万円)を寄付すると発表した。

Josh Constine(ジョシュ・コンスティン)

中国のテック大手Alibabaの創業者がアメリカに50万の検査キットと100万のマスクを贈る。新型コロナウイルスは世界を統一する『インデペンデンス・デイ(独立記念日)』のイベントか?

Jack Ma Foundation(ジャック・マ財団)

50万の検査キットと100万のマスクを寄付することにより、私たちはこの難局でアメリカの人たちと手をつなぐ。

シアトルの二大テク企業Microsoft(マイクロソフト)とAmazon(アマゾン)は今週、それぞれCOVID-19 Response Fundへの100万ドル(約1億1000万円)の寄付を申し出た。それらもまた彼らの四半期利益のほんのひとかけらにすぎない。Google(グーグル)のチャリティ部門Google.orgとGoogleの社員たちは救援努力に100万ドル(約1億1000万円)あまりを寄付し、この検索大手は2500万ドル(約27億円)分の広告クレジットを世界保健機構と政府機関に寄付すると発表した。

先週はFacebookも、より多くの人びとがウイルスに関する正しい情報にアクセスできるために、世界保健機構に無料広告を提供すると発表している。

世界中の国々がこの新しいウイルスとその症状や拡散状況を知ろうと務めている。現在、このウイルスは全世界で13万2000名以上に感染している

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Instagramはその拡散力を生かして正しい新型コロナ対策の伝達にひと役買う

Instagramは常にたくさんの人が利用しているという特徴を生かして、ホーム画面を新型コロナウイルス予防情報のニュースページにしてしまった。一部の国ではそこに、WHO(世界保健機構)とその国の保健衛生機関などへのリンクとともに「新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散防止のために、保健衛生関連機関からの最新の情報をチェックしよう。厚生労働省へのリンク」といったメッセージが表示される。

Instagramのスポークスパーソンによると、これらの注記はウイルス被害の大きい国から順に表示しているという。

またCOVID-19関連の拡張現実エフェクトは、合法的な保健衛生機関とのパートナーシップで作られたもの以外は検索できない。これはウイルスに関する不正確な情報や、無神経なジョークの拡散を防ぐためだ。Instagramはすでに偽情報をファクトチェッカーに送っており、新型コロナウイルス関連の検索結果上部には公的保健医療機関のリストがある。

この緊急事態への集中を維持するためにFacebookは、ARによる顔写真フィルターを始めるために2016に買収したMSQRDアプリを閉鎖した。このアプリを4月13日に利用できなくなるが、その技術はすでにFacebookやInstagramに完全に統合されている。

一方Snapchatは、パートナーが偽情報を共有するのを禁じ、同社のクローズドなプラットフォームだけを利用している。それはFacebookといったオープンなプラットフォームを悩ませている、ニュースデマを防ぐためだ。SnapchatはDiscoverのパートナーであるテレビ局や新聞社、通信社(NBCのStay Tuned、Sky News、The Wall Street Journal、The Washington Post、CNN、NowThisなど)などがシェアしている健康情報を強調表示しており、以下のようなものがある(ただし、モバイルでしか見られないコンテンツもある)。

  • Washington Postには手の正しい洗い方の説明がある。
  • WSJはCOVID-19の世界的拡散の様相を説明している。
  • 英国のSkyNews Explainsは自分を隔離する方法を列挙している。

現在、多くの人が伝統的なニュース媒体よりもソーシャルメディアを頻繁に見ることをよく知るソーシャルプラットフォームの賢明な取り組みだ。Instagramの月間ユーザーは10億人あまりで、Snapchatは1日のユーザーが2億人を超えている。彼らには重要な情報を広める力があり、新しいかたちの緊急放送システムとして機能することができる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Airbnbが新型コロナ対策でキャンセル料なしの対象を拡大するポリシーを発表

世界的に新型コロナウイルス感染症が拡大している現状への対応として、Airbnbは特定のエリアの予約に限定して、キャンセル料を課さないとするポリシーのアップデートを発表した。Airbnb経由で中国本土、韓国、イタリア、米国で予約していた宿泊客は手数料なしでキャンセルできる。

Airbnbのニュースルームページに詳細があるが、米国における宿泊に関しては、3月13日以前に予約したもので、チェックイン日が4月1日までのものにこのポリシーが適用される。この期間設定は合理的なようだ。というのも、米国の現状について把握していない人の予約をカバーしていて、州やコミュニティがすでにとっている社会活動や移動規制をめぐるほとんどの対策の期限とも合う。またAirbnbはニュースリリースの中で、今後も状況を注視すると述べていて、これは状況によっては適用範囲が変わるかもしれないことを意味している。

上記の国に加え、Airbnbは欧州のシェンゲン圏に予約をしていた米国のユーザー、そして下記の理由で予約をキャンセルせざるを得ない世界中のゲスト並びにホストにキャンセル料なしを適用する。

  • 関係する政府や健康当局が実施する疾病コントロール制限を遵守するため
  • COVID-19流行に関連する医療または病気コントロール規制を守るため
  • COVID-19流行でフライトや地上の交通運輸がキャンセルされたため
  • 医療機関や衛生当局によってCOVID-19感染を診断されたり感染が疑われたりしているため

これは称賛すべきキャンセルポリシーで、新型コロナウイルス感染拡大によって旅行計画の変更を余儀なくされるあらゆる人を対象にしたものだ。海外旅行を考えている人は、Airbnbそしてその他の予約も再考することになりそうだ。

画像クレジット: Carl Court / Staff

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(翻訳:Mizoguchi)