WhatsAppに欧州のGDPR違反で約294億円の制裁金、ユーザー・非ユーザーに対する透明性の向上も命令

長らく待たれていたが、ついにFacebookは、大々的に報じられていた欧州のデータ保護体制からの批判を感じ始めている。2021年9月初旬、アイルランドのデータ保護委員会(DPC)が、WhatsAppに2億2500万ユーロ(約294億円)の制裁金を科すことを発表した。

Facebook傘下の同メッセージングアプリは、欧州連合(EU)のデータ統括者であるアイルランドのDPCによって2018年12月から調査を受けている。その数カ月前には、WhatsAppのユーザーデータ処理方法をめぐって最初の苦情が申し立てられていた。同社のユーザーデータ処理方法は、欧州の一般データ保護規則(GDPR)の適用が2018年5月に開始されている。

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WhatsAppに関する具体的な苦情がいくつも寄せられたにもかかわらず、2021年9月初旬に決定が下されたDPCによる調査は「自発的」な調査として知られているものであった。つまり、規制当局が調査自体のパラメータを選定し、WhatsAppの「透明性」に関する義務を監査することを選択したものだ。

GDPRの重要な原則の1つは、個人のデータを処理する事業体はその個人の情報がどのように使用されるかについて、その個人に対して明確でオープンかつ正直でなければならない、ということにある。

この度のDPCの決定(266ページに及ぶ)は、WhatsAppがGDPRで要求されている基準を満たしていなかったと結論づけている。

この調査では、WhatsAppが同サービスのユーザーと非ユーザーの両方に対する透明性に関する義務を果たしているかどうかが検討された(例えばWhatsAppは、ユーザーが他人の個人情報を含む電話帳を取り込むことに同意すれば、非ユーザーの電話番号をアップロードすることができる)。また、親会社のFacebookとのデータ共有に関してプラットフォームが提供する透明性にも注目していた(2016年にプライバシーUターンが発表された当時、大きな議論を呼んだが、GDPRの適用前だった)。

要約すると、DPCはWhatsAppによる一連の透明性侵害を発見した。GDPRの第5条1項(a)号、第12条、第13条、第14条に及ぶものである。

多額の制裁金を科すことに加えて、当局はWhatsAppに対し、ユーザーと非ユーザーに提供する透明性のレベルを向上させるために多くの措置を講じるよう命じている。このテック大手には、指示されたすべての変更を行うために3カ月の期限が与えられた。

WhatsAppはDPCの決定に対する声明の中で、調査結果に異議を唱え、この制裁金を「まったく不相応」と表現するとともに、控訴する意向を示し、次のように記している。

WhatsAppは、安全でプライベートなサービスを提供することに尽力しています。当社は提供する情報の透明性と包括性の確保に努めており、今後も継続的に取り組んでいきます。当社が2018年に人々に提供した透明性に関するこの度の決定には同意できず、制裁金はまったく不相応なものです。当社はこの決定に控訴する意向です。

最終的な決定が下されたDPC調査の範囲は、WhatsAppの透明性に関する義務への考慮に限定されていたことを強調しておきたい。

規制当局は、明示的に、広範囲の苦情について調査してこなかった。それはFacebookのデータマイニング帝国に対して3年以上も前から提起されているもので、そもそもWhatsAppが人々の情報を処理していると主張する法的根拠に関するものである。

したがって、DPCはGDPR施行のペースとアプローチの両方について批判を受け続けることになるだろう。

実際、今日に至るまで、アイルランドの規制当局は「ビッグテック」に対処するための国境を越えた大規模な訴訟において、わずか1つの決定しか下していなかった。Twitterに対して行われたもので、2020年の12月に遡るが、歴史的なセキュリティ侵害をめぐりこのソーシャルネットワークに55万ドル(約6045万円)の制裁金を科したというものだった。

これとは対照的に、WhatsAppの最初のGDPR罰則はかなり大きく、EUの規制当局がGDPRのはるかに深刻な侵害だと考えていることを反映している。

透明性は規制の主要原則の1つである。そして、セキュリティ侵害はずさんな慣行を示しているかもしれない一方で、アドテック帝国が大きな利益を上げるためにそのデータに依存する人々に対する、組織的な不透明さは、むしろ意図的なものに見える。確かに、それは間違いなくビジネスモデル全体のことである。

そして、少なくとも欧州においては、そのような企業は、人々のデータを利用して何をしているのかについて最前線に立たされることになるだろう。

GDPRは機能しているだろうか?

WhatsAppの決定は、GDPRが最も重要なところで効果的に機能しているかどうかについての議論を再燃させるだろう。世界で最も強力な、そしてもちろんインターネット企業でもある各社に対して。

EUの代表的なデータ保護規制では、越境事案の決定には影響を受ける全規制当局(27の加盟国)の同意が必要である。そのためGDPRの「ワンストップショップ」メカニズムは、主規制当局を介して苦情や調査を集めることにより、越境企業の規制上の義務を合理化しようとしているが(通常は企業がEU内に主要な法的根拠を持っている場合)、今回のWhatsApp事案で起きたように、主監督当局の結論(および提案された制裁)に対して異議を申し立てることができる。

アイルランドは当初、WhatsAppに対して5000万ユーロ(約65億円)という、はるかに少額の制裁金を科すことを提案していたが、他のEU規制当局がさまざまな局面でこの決定案に異議を唱えた。その結果、欧州データ保護会議(EDPB)が最終的に介入し、多様な論争を解決するための拘束力のある決定を下さなければならなかった(EDPBはこの夏に施行された)。

DPCはその(確かにかなり痛みをともなう)共同作業を通じて、WhatsAppに科される制裁金の額を引き上げるよう求められた。Twitterの決定草案で何が起きたかを反映して、DPCは当初、より軽微な制裁金を提案していたのだった。

EUの巨大なデータ保護機関の間の紛争を解決するには、明らかな時間的コストがかかる。DPCは12月にWhatsAppの決定草案を他のDPAに提出して審査を求めていたので、WhatsAppの不可逆的ハッシュ化などに関するすべての紛争を徹底的に洗い出すのに半年以上かかっている。その決定と結論に「修正」が加えられているという事実は、たとえ共同で合意していなくても、少なくともEDPBに押し切られた合意を経て到達しているのであれば、プロセスが遅くて不安定ではあるが機能していることを示している。少なくとも技術的な意味においては。

それでも、アイルランドのデータ保護機関は、GDPRに関する苦情や調査の処理における大きな役割について批判を受け続けるだろう。DPCが、どの問題を(ケースの選択や構成によって)詳細に調査し、どの問題を完全に排除すべきか(調査を開始していない問題や、単に取り下げられたり無視されたりしている苦情)を、本質的に選り好みしていると非難する声もある。最も声高な批判者たちは、DPCが依然として、EU全体におけるデータ保護権の効果的な実施の大きなボトルネックになっていると主張している。

この批判に関連した結論は、Facebookのようなテック大手は、欧州のプライバシー規則に違反するためのかなりのフリーパスをまだ得ている、というものである。

しかし、2億2500万ユーロの制裁金がFacebookのビジネス帝国の駐車違反切符に相当するものであることは事実だとしても、そのようなアドテック大手が人々の情報を処理する方法を変更するよう命じられたことは、少なくとも問題のあるビジネスモデルを大幅に改善するポテンシャルを秘めている。

とはいえ、このような広範な命令が期待される効果をもたらしているかどうかを判断するには、やはり時間を要することになるであろう。

欧州の長年のプライバシー活動家Max Schrems(マックス・シュレムス)氏によって設立されたプライバシー擁護団体noybは、この度のDPCのWhatsAppの決定に反応した声明で次のように述べている。「アイルランドの規制当局によるこの初の決定を歓迎します。しかし、DPCには2018年以来、年間約1万件の苦情が寄せられていますが、今回が初めての大きな制裁措置です。DPCはまた、当初は5000万ユーロの制裁金を科すことを提案しており、他の欧州データ保護当局によって2億2500万ユーロへの移行を余儀なくされました。それでもFacebookグループの売上高の0.08%にすぎません。GDPRは売上高の最大4%の制裁金を想定しています。このことは、DPCが依然として極めて機能不全に陥っていることを示しています」。

シュレムス氏はさらに、同氏とnoybは、DPCの前で保留中の訴訟をいくつか抱えており、その中にはWhatsAppも含まれていることを指摘した。

さらなる発言の中で同氏らは、DPCが他のEUのDPAによって強化を余儀なくされた制裁措置を筋の通った形で擁護するのかについて、また上訴プロセスの長さについての懸念を表明した。

「WhatsAppは確かに決定を不服として控訴するでしょう。アイルランドの裁判所のシステムにおいて、これは制裁金が実際に支払われるまでに何年もかかることを意味します。私たちのケースでは、DPCは事実上の基礎固めを行うことよりも、見出しに関心があるように私たちはしばしば感じていました。DPCが実際にこの決定を守るかどうかを見るのは、非常に興味深いことです。なぜなら、DPCは基本的に欧州のカウンターパートによって今回の決定を下さざるを得なかったからです。私はDPCが単純にこの訴訟に多くのリソースを割くことをしないか、アイルランドにおいてWhatsAppと「和解」することを想像することができます。私たちは、DPCが確実にこの決定に従って進めていることを確認するために、この件を注意深く監視していきます」。

【更新】別の反応声明で、Facebook傘下のWhatsAppに対して苦情を申し立てている欧州の消費者保護団体BEUCは、この決定を「遅すぎた」と評している。

デジタルポリシーのチームリーダーであるDavid Martin(デビッド・マーティン)氏は次のように付け加えた。「今回のことは、Facebookとその子会社に対して、データ保護に関するEUの規則を破ることは重大な結果をもたらすという重要なメッセージを送っています。また、アイルランドのデータ保護当局がEUのカウンターパートによってさらに厳格なスタンスを取ることを余儀なくされたことから、欧州データ保護委員会がGDPRの施行に果たした決定的な役割も今回示されました。私たちは、消費者当局がこの決定に留意し、BEUCがWhatsAppに対して起こしている、規約やプライバシーポリシーの最近の変更を受け入れるよう同社がユーザーに不当な圧力をかけたことに関する別の苦情について、速やかな対応がなされることを願っています」。

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画像クレジット:Justin Sullivan / Getty Images

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Dragonfly)

米国人の半数はSNSが情報源、ただしその割合は減少

Pew Research(ピュー・リサーチ)の最新レポートによると、米国成人の約3分の1は、現在もFacebook(フェイスブック)から定期的に情報を得ているが、割合は2020年の36%から2021年の31%に減っている。この減少は、情報を何らかのソーシャルメディアから得ていると答えた米国人の全体的数字のわずかな減少を反映している。その割合も2020年の53%から2021年の48%へと5ポイント下がっている。

ここでいう「定期的に」は、調査回答者が「often(頻繁に)」あるいは「sometimes(時々)」情報をデジタルニュースから得ていると答えたという意味で、他の選択肢は「rarely(まれに)」「never(一切ない)」、および「don’t get digital news(デジタルニュースを見ない)」だ。

この変化は、テック企業が自社プラットフォームで誤情報の拡散を許していることについて厳しい監視下にある状況の中で起きている、とPewは指摘している。こうした批判はパンデミック期間中に増加し、ワクチンの忌避や拒否につながり、その結果誤情報を受け入れた多くの米国人の健康状態の悪化を招いた。

こうした問題に関わらず、さまざまなソーシャルメディアから定期的に情報を得ている米国人の割合は前年からさほど大きくは変わっておらず、ネットで日々のニュースを見る一部の人たちの習慣を反映している。

画像クレジット:Pew Research

定期的にFacebookで情報を得ている米国成人の3分の1に続いて、22%がYouTube(ユーチューブ)から定期的に情報を取得している。Twitter(ツイッター)とInstagram(インスタグラム)はそれぞれ13%および11%の米国人の定期的情報源だ。

しかし、多くのサイトにおいて自身のサイトを定期的情報源としているユーザーの数字がわずかに減少している、とPewは指摘している。これは、各サイトをニュース源として使っている米国成人のずっと小さな割合とは意味が異なり、サイト自身のユーザーベースがどう認識しているかを示している。ある意味でこれは、具体的には概して若いソーシャルメディア・ユーザーのニュース消費行動の変化を測ったものだと言える。

現在Twitterユーザーの55%が同プラットフォームから定期的に情報を得ており2020年は59%だった。一方Reddit(レディット)ユーザーの情報源としての同サイトの利用は42%から39%に減少した。YouTubeは32%から30%、Snapchat(スナップチャット)は19%から16%に減少した。Instagram(インスタグラム)はほぼ変わらず2020年が28%、2021年が27%だった。

今回、唯一ニュース源として成長したソーシャルメディアプラットフォームは、TikTok(ティックトック)だ。

2020年、ショートビデオプラットフォームのユーザーで定期的にそこで情報を取得している答えた人は22%だった。2021年には29%に増加した。

しかし全体的に見ると、これらのサイトのほとんどが米国の成人人口全体にごくわずかしか掴んでいない。米国人でReddit(7%)、TikTok(6%)、LinkedIn(4%)、Snapchat(4%)、WhatsApp(3%)、Twitch(%)を情報源としている人はいずれも10人に1人以下だった。

画像クレジット:Pew Research

サイトを利用しているユーザーの人口属性による違いもある。

白人成人は情報源としてFacebookとRedditに目を向ける傾向がある(それぞれ60%と54%)。黒人およびラテンアメリカ系成人は、Instagramを定期的情報源としている人の割合がかなり大きい(それぞれ20%と33%)。若年成人はSnapchatとTikTokに頼る傾向が強く、LinkedInを情報源とする人の過半数が四年制大学の学位を持っている。

もちろん、2021年7月26日~8月8日に実施されたPewの最新調査は個人の申告データに基づいている。つまり、被験者の答えはさまざまなサイトを情報源として使っていることに関するその人自身の認識に基づいている。これは、現実世界でユーザーがどれほど頻繁にニュースを読みにサイトに訪れるかの測定値とは異なる結果を生むことがある。利用の割合を過小評価する人も過大評価する人もいるからだ。

また、人はソーシャルメディアでニュースを読むことの予期せぬ影響を正しく理解できていない。見出しや投稿は扇動的なクリックベイト(クリックを誘う餌)に隠されてリアクションやコメントによるエンゲージメントを誘発しようとしている。そうした手口はしばしば強いリアクションを誘うことがあるが、必ずしも聞く価値のある人によるものではない。Pewによる最近の調査で、ソーシャルメディアニュース利用者は、選挙や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの重要な話題に関する事実の知識が少ない傾向があるという結果が出た。そしてソーシャルメディア消費者は過激な陰謀論に接する機会が多い(コメントを読んでいる人にとっては実に明らかだ)。

今回の調査の全標本数は、回答者1万1178名で、標本誤差範囲はプラス・マイナス1.4パーセンテージ・ポイントとなる。

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画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

フェイスブックのスマートサングラス、撮影を知らせるLEDライトが非常に「小さい」と欧州当局が懸念

Facebook(フェイスブック)を監督する欧州のプライバシー当局は、同社が現在販売している「スマート」Ray-Banサングラスについて懸念を示している。このサングラスには口頭での合図で写真やショートビデオを取ることができるカメラが搭載されている。

アイルランドのデータ保護委員会(DPC)は現地時間9月17日、ユーザーがビデオを撮るときに光るサングラス搭載のLEDインディケーターライトが、サングラスをかけている人に撮影されていることを他の人に知らせる効果的な方法であることを証明するようFacebookに求めた。

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イタリアのプライバシー当局GaranteはすでにFacebookのスマートグラスを疑問視しているが、Facebookが欧州本部を置いているアイルランドは同社を監督する当局として並外れた役割を担っている。

Facebookは1年前、AR(拡張現実)スマートメガネ製作に向けた道のりにおける「次のステップ」と表現したものを発表した。その際、初期製品にはARは搭載されないと述べたが、高級メガネ大手Luxottica(ルクソティカ)との複数年にわたる提携を発表した。「スマート」メガネに次第に機能を増やしていくことを意図していたようだ。

関連記事:FacebookがARが日常生活になるスマートグラスを2021年に発売、Ray-BanブランドのLuxotticaともコラボ

FacebookのRay-Banブランドの第1弾の商品は9月初旬に発売された。一見、ほぼ普通のサングラスのようだが、5MPのカメラ2つをフロント部分に備え、ユーザーはこれらを使って目にしているものののビデオを撮って、Viewという新しいFacebookアプリにアップロードできる(サングラスはフレーム内部にスピーカーも搭載し、ユーザーは音楽を聴いたりコールを取ったりもできる)。

このサングラスのフロント部分にはLEDライトもある。これはビデオを撮影しているときに光る。しかし、DPCが「とても小さい」インディケーターと呼ぶものは、人々に自分が撮影されているリスクを警告するのには不十分なメカニズムであることを欧州の当局は懸念している。

Facebookはこのサングラスが引き起こしうるプライバシーのリスクを評価するための包括的な実地テストを行ったことを示していない、とも付け加えた。

「スマートフォンを含む多くのデバイスが第三者を撮影できることは受け入れられている一方で、通常カメラやスマホは撮影しているときにデバイスそのものが目に見え、ゆえに撮影されている人にその事実を知らせています。メガネでは、撮影中にとても小さなインディケーターライトが光るだけです。インディケーターLEDライトが撮影を周囲に知らせる有効な方法であることを確認するために、包括的な実地テストがFacebookあるいはRay-Banによって行われたことをDPCとGaranteに証明していません」とDPCは述べている。

Facebookの主要EUデータ保護当局は続けて、同社に「LEDインディケーターライトが目的にかなうものであることを実証し、この新しい消費者向け製品があまり目立たない撮影を引き起こすかもしれないことを大衆に警告するための情報キャンペーンを展開する」ことを求めている、と話す。

質問するためにFacebookに連絡を取った。

同社の広報担当はTechCrunchに次のように語った。「新テクノロジーについて、そしてそれがどのように機能するか、人々が疑問を抱えていることを当社は承知しており、また当社がこの会話の一部に入っていることは重要です。この新テクノロジーがどのようなものなのか、そしてコントロールについて人々が理解できるよう、 当社の主要監視当局であるアイルランドのDPCを含め、当局パートナーと協業します」。

同社はまた、スマートサングラスの発売に先立ってDPCとやり取りしたと主張し、また今後もやり取りを続けると述べた。加えて、サングラスにはオフのスイッチもあると指摘した。

アイルランドの当局は、発売前にスマートサングラスのデータ保護コンプライアンスに関してFacebookから概要説明があったことを認めたが、副委員長のGraham Doyle(グラハム・ドイル)氏はプロダクトの機能についての相談はなかった、と述べた。

「夏にデータ保護要件コンプライアンスについての概要説明と詳細の提供がありましたが、製品の開発についての相談はありませんでした(Facebookが我々のところにきたときにはデザインと機能の開発はすでに終わっていました)、とドイル氏は述べた。

「メガネのオペレーションと実地テストに対処するために、他のDPA、我々自身、そしてGaranteと情報、特に懸念について共有しました」。

スマートサングラスは9月初旬に発売された。米国での価格は299ドル(約3万3000円)だ。現在アイルランドとイタリア、そして英国でも販売していることをFacebookは明らかにした。

ここ数年、同社は規制当局の懸念を受けて、欧州でのプロダクト立ち上げを一部を延期してきた(あるいは中止したりした)。ここには顔のタグ付け機能が含まれる(これは後に別の形で再導入された)。

同社の欧州でのデートサービス展開も9カ月以上ずれ込み、DPCによる介入後に一部を変更して導入された。

また、Facebook所有のメッセージプラットフォームWhatsApp(ワッツアップ)が欧州でFacebookとデータ共有することにも制限がかけられている。こちらも規制当局介入の結果だ。欧州では多量のデータがまだWhatsAppからFacebookへと流れているが縮小してはいて、Facebookに対する数多くのプライバシーに関する苦情は欧州で調査中だ。これらの調査の結果はまだ出ていない

2021年9月初めにアイルランドのDPCは(欧州のGDPR法のもとで)Facebookに対する初の制裁を発表し、利用者への十分な説明を怠ったとしてWhatsAppに2億6700万ドル(約290億円)の罰金を科した。しかしDPCはFacebookや同社の傘下企業に対する複数の苦情についてはまだ調査を続けている。

2021年1月にアイルランド当局は、Facebookの欧州から米国へのデータ移送に対する2013年の苦情を「速やかに」解決することに同意してもいる。こちらもまだ結論は出ていない

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi

【コラム】テック系ワーカーの大多数が反トラスト法の施行を支持

米連邦取引委員会のLina Khan(リナ・カーン)委員長の登場で、ビッグテックの解体が再びワシントンの主要政策論議に浮上した。この問題は超党派的な様相を呈しており、共和党も民主党も同様に、テック業界における独占的な行動を止めることに賛成している。もちろん、立脚点の状況はもっと微妙だ。

Amazon、Apple、Microsoft、Facebook、Googleに事業分割や中核事業からの撤退を迫る5つの超党派法案を米下院司法委員会が可決してから1カ月後、共和党の委員会メンバーらは、ビッグテック企業によるオンライン検閲を阻止する法的手段を米国民に与える新たな法案を提出した。より保守的な政策措置は、ビッグテックによるコンテンツモデレーションの慣行の透明性を高めることも提案している。

ビッグテックの規制方法をめぐる議員同士の争いは、すぐには終わらないだろう。しかし、パンデミックによって加速されたデジタルトランスフォーメーションの新時代を米国が先導する中、連邦議会は、自由市場を維持するにはビッグテックの力が抑制されなければならないという信念で強固な結束を築いている。

現状では、小規模な競合企業も消費者も、今日の近代的な経済エンジンに参加するにあたってはビッグテックに縛られる以外に選択肢はほとんどない。そしてパンデミックを経て、テック最大手5社は、資本主義の歴史ではこれまで見られなかったような驚異的なスピードで成長を続けている

大手テック企業は、事業を分割することになりかねない規制に対して強い反対の意思を示しており、規制改革は研究開発の損失、非現実的な市場の細分化、消費者へのサービスコストの上昇をもたらすことを示唆している。

AppleやFacebook、Amazonなどのビッグテック企業が出資するテック業界団体が委託した調査によると、米国人はテック関連の規制を議会にとって優先度が低いものだと考えている。米国人の最優先事項として挙げられたのは、経済、公衆衛生、気候変動、インフラであった。この調査ではまた、Amazon Primeプロダクトの無料配信のようなオファリングに影響を与える規制には、米国人が反対する可能性が高いことも明らかになった。

おそらく今回の世論調査と、選挙で選ばれた指導者たちの超党派的なセンチメントは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生後、社会が良くも悪くもテック大手への依存を認識し始めたことを示しているのだろう。過去18カ月間、米国の労働者はリモートワークに適応してきた。彼らは、他の従業員とのコミュニケーション、企業の経営、食料品や必需品の購入などに対してビッグテック企業が展開するプログラムを利用している。多くの企業が完全なリモートまたはハイブリッドのワークモデルへの移行を公表しており、この動的な状況が変わる可能性は低い。

この話題に対して、プロフェッショナル、特にテック業界やスタートアップ、スモールビジネスで仕事をする人々の間で関心が高まっている。私たちFishbowlは、その多くがテック業界で働くプロフェッショナルたちに、テック大企業の分割について聞いてみようと考えた。Fishbowlはプロフェッショナルのためのソーシャルネットワークであるため、このような職場の話題について調査を行うのは自然な流れだ。

この調査は2021年7月26日から30日にかけて実施され、この分野の従業員が反トラスト法についてどのように感じているかが調査された。調査ではプロフェッショナルたちに次のように問いかけた。「AmazonやGoogleのような大手テック企業を解体させるために、反トラスト法が使われるべきだとだと思いますか?」。

Fishbowlアプリ上で11579人の認証プロフェッショナルが調査に参加し、イエスかノーのどちらかを回答するオプションを与えられた。調査は、法律、コンサルティング、ファイナンス、テクノロジー、マーケティング、アカウンティング、ヒューマンリソース、教師などを対象に、州および専門業界に分類して行われた。

調査結果は以下の通りである。

画像クレジット:Fishbowl

1万1579人のプロフェッショナルのうち、6920人(59.76%)が回答に応じた。

回答に基づくと、調査に肯定的な回答が最も多かったのは法律のプロフェッショナルで、66.67%であった。コンサルティングのプロフェッショナルは61.97%で、次いでファイナンス(60.64%)がテクノロジー(60.03%)をわずかに上回った。一方、教師の割合は53.49%と最も低かった。ヒューマンリソース(55.65%)、アカウンティング(58.51%)、その他の専門職(58.83%)と続いている。

この調査のデータは、米国25州のプロフェッショナルから集めたものである。イエスと答えた割合が最も高かったのはコロラド州で、76.83%だった。2位は73.17%のワシントン州、3位は69.70%のミシガン州となった。大手テック企業の分割に「イエス」と答えた従業員の割合が最も低かったのはミズーリ州(51.35%)であった。インディアナ州(52.59%)、マサチューセッツ州(52.83%)と続いている。全体的に見て、調査に参加した州の大半は、反トラスト法がビッグテック企業を事実上解体すべきだと考えている。

テクノロジーのプロフェッショナルは、大手テック企業が解体されるべきだと回答した割合が4番目に高かった。ビッグテック企業を解体することで得られるメリットの一部として、スモールビジネスにより多くの機会がもたらされることが挙げられる。テクノロジーのプロフェッショナルや起業家にとっては、新たなプロダクトやプログラム、サービスを立ち上げる好機となるかもしれない。また、高度なスキルを持つプロフェッショナルの雇用を増やす可能性もある。第2のメリットは、データのプライバシーと国家的なセキュリティに関する懸念を軽減できることだ。しかし、大企業を解体することのデメリットとして、研究開発の損失が考えられる。大企業は人工知能、自動運転車、ウェアラブル、ロボットなどに多額の資金を提供している。最終的には、ビッグテック企業の解体は、プロフェッショナルそして一般の人々にとってもサービスコストを増加させる可能性がある。

政策立案者たちがビッグテックの解体方法について交渉を続ける中、ホワイトハウスも動き始めている。Joe Biden(ジョー・バイデン)大統領は最近、コロンビア大学ロースクール教授のカーン氏をFTC委員長に任命した。カーン氏はビッグテックを強く批判しており、企業の濫用から一般市民を保護し、合併のガイドラインに経済の現実と実証的な学習・執行を反映させることを最優先課題としている。端的に言えば、同氏は合併について懐疑的な見方をしている。

そして7月、バイデン大統領はJonathan Kanter(ジョナサン・カンター)氏を司法省反トラスト局長に指名する意向を表明した。カンター氏は、反トラスト法を専門とする20年以上の経験を持つ弁護士で、強力かつ有意義な反トラスト法の執行と競争政策を推進する取り組みの第1人者であり、専門家でもある。

こうしたメンバーの追加により、業界全体で反トラスト法を施行するための積極的なアプローチが行われることが期待される。今後の動きに確実に違いをもたらすことが議会に委ねられよう。

編集部注:Matt Sunbulli(マット・サンブリ)氏は、リモートワークの新時代にプロフェッショナルを結びつけるワークプレイスソーシャルネットワークFishbowlの共同設立者兼CEO。

画像クレジット:Peter Dazeley / Getty Images

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(文:Matt Sunbulli、翻訳:Dragonfly)

広告ターゲティング事業が脅かされつつあるフェイスブック、事業主向けに数々の新機能を発表

Facebook(フェイスブック)は米国時間9月16日、事業主向けにいくつかの新製品および新機能を発表した。これは、Apple(アップル)が新たなプライバシー機能を導入し、モバイル機器ユーザーがiOSアプリ上での追跡をオプトアウトできるようになったことから、Facebookの広告ターゲティング事業が脅かされていることを受けてのものといえるだろう。この巨大ソーシャルネットワーキング企業は、アップルのプライバシー方針変更が、Facebook広告から顧客を獲得している中小企業に影響を与えると繰り返し主張してきたが、アップルの変更を一切止めることはできなかった。それどころか、市場はユーザーのプライバシーに重点を置いた新しい時代へと移行しており、パーソナライゼーションやターゲティングは、よりオプトインな体験、つまりユーザーに許可する意思の表示を求めるようになっている。そのため、Facebookは企業広告について新たな方法で対処する必要があったのだ。

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Facebookがニュースフィードの投稿に企業の関連コンテンツを表示するテストを米国で開始

Facebookは、消費者を追跡する機能が低下した(追跡されることを自ら選択する消費者はほとんどいないという調査結果が出ている)ことから、企業が自社製品やサービスに関連があるユーザーに、より訴求できるようにする新機能をいくつか導入する。これには、顧客へのリーチ、顧客への広告、Facebookアプリによる顧客とのチャット、リード(見込み客)の生成、顧客の獲得などを可能にするアップデートが含まれる。

Facebookは2021年4月、ニュースフィードの投稿の下に表示される、美容、フィットネス、服飾など、興味のあるトピックをタップして、関連する他の企業のコンテンツを探索する方法のテストを開始した。この機能により、ユーザーは自分が好きそうな新しい企業に出会うことができ、Facebookは特定の種類のコンテンツを好むユーザーのデータセットを、独自に作成することができる。将来的には、この機能を広告ユニットにして、企業が料金を支払って上位表示させることも可能になるかもしれない。

しかし当面は、この機能を米国内のより多くのユーザーに拡大するとともに、Facebookはオーストラリア、カナダ、アイルランド、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、南アフリカ、英国で開始を予定している。

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Facebookは、企業がもっと容易に顧客とチャットできるようにしたいとも考えている。企業はすでに、Messenger(メッセンジャー)、Instagram Direct(インスタグラム・ダイレクト)、WhatsApp(ワッツアップ)といった、Facebookが所有するさまざまなチャットプラットフォームで、人々にメッセージを送るよう促す広告を購入することができるが、今後は利用可能なすべてのメッセージングプラットフォームを選択できるようになり、会話が発生する可能性が最も高い場所に基づいて、広告に表示されるチャットアプリがデフォルトで設定されるようになる。

画像クレジット:Facebook

この取り組みの一環として、同社はWhatsAppをInstagramに結びつけることにした。多くの企業がInstagramで宣伝したり、ショップを運営したりしているのに、顧客とのコミュニケーションや質問への回答は、WhatsAppに依存していると、Facebookは説明している。そこで同社は、企業がInstagramのプロフィールに、WhatsAppのClick-to-Chat(クリック・トゥ・チャット)ボタンを追加できるようにした。

特にこの変更は、Facebookが別々のアプリをより密接に結びつけようとする動きを象徴するものだ。その背景には、規制当局が独占禁止の懸念から、Facebookの解体を検討しているという現在の状況がある。すでに同社は、MessengerとInstagramのメッセージングサービスを相互に接続しており、さらに最近では、MessengerをFacebookのプラットフォーム自体に直接統合し始めている。これらのことから、解体はさらに複雑なものになるだろう。

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また、それに関連した変更として、企業は近日中に、Instagramアプリからクリックするだけで、直接ユーザーをWhatsAppに送り、チャットを始めることができる広告を作成できるようにもなる(Facebookはすでにこのような広告を提供している)。

今回のニュースとは別に、FacebookはWhatsApp内に新しいビジネスディレクトリを設けることも発表した。これによって消費者は、同チャットプラットフォーム上でもショップやサービスを探せるようになる。

その他の変更は、Facebook Business Suite(フェイスブック・ビジネス・スイート)のアップデートとして導入される。これを利用する企業は「Inbox(受信箱)」でeメールを管理したり、リマーケティングメールを送信できるようになる他、新たに導入される「File Manager(ファイルマネージャー)」を使って簡単に投稿コンテンツを作成・管理することや、異なるバージョンの投稿をテストして、どの投稿が最も効果的かを比較することもできるようになる。

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それ以外にテストが行われる新製品としては、Instagramにおける有料の有機的なリードジェネレーション(見込み客生成)ツールや、Messengerで会話を始める前に顧客にいくつかの質問に答えてもらう見積もり依頼、そして小規模事業主がFacebook広告の利用を始めるために提供される特典などがある。これにはFacebook広告クーポン、会計ソフトウェア「QuickBooks(クイックブックス)」とグラフィックツール「Canva Pro(キャンバ プロ)」の3カ月間無料アクセスなどが含まれる。

画像クレジット:Facebook

また、Facebookは「Work Accounts」と呼ばれるもののテストも開始する。これにより事業主は、個人のFacebookアカウントとは別に、この仕事用アカウントでBusiness Manager(ビジネス・マネージャー)などの企業用製品にアクセスできるようになる。企業は従業員に代わってこれらのアカウントを管理したり、シングルサインオンなどの企業向け機能を利用することも可能になる。

Work Accountsは、年内に少数の企業を対象としてテストを行い、2022年には利用可能な範囲を拡大していく予定であると、Facebookは述べている。

その他の広告に関する取り組みとしては、クリエイターや地元企業のコンテンツをより多く取り入れることや、ユーザーが閲覧するコンテンツをコントロールできる新機能などが計画されているというが、これらの変更点については現時点では詳細が明らかにされていない。

今回発表された新機能のほとんどは、すでに展開が始まっているか、近日中に導入される予定だ。

画像クレジット:Sean Gallup / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Instagramがお気に入りアカウントの投稿を見逃さない新機能「Favorites」を開発中

Instagram (インスタグラム)は、ユーザーが自分のフィードで頻繁に目にしたいような投稿をする特定アカウント選べるようにする「Favorites」という新機能を開発中であることを認めた。似たような機能はFacebook(フェイスブック)にはすでにあり、これまでよりも多くのNews Feedアルゴリズムのコントロールをユーザーに与えている。Facebookでは、ユーザーはFacebookページで最大30人を選び、自分のニュースフィードにそうした人の投稿が頻繁に表示されるようにすることができる。ただ、InstagramのFavoritesで何人まで選べるのかは不明だ。

Instagram Favorites機能は、リバースエンジニアのAlessandro Paluzzi(アレッサンドロ・パルッツィ)氏によって開発中であることが明らかになった。同氏はInstagramの設定メニューにある新しいプッシュピンのアイコンや、新機能がどのように作動するかについての詳細を発見した。

パルッツィ氏がTwitterに投稿したスクリーンショットによると、ユーザーは自分がフォローしているInstagramアカウントで検索してFavoritesのリストを作ることができる。このリストはいつでも編集でき、ユーザーが誰かのFavoritesに加えられても通知されない、とInstagramは書いている。

展開して数年になるInstagramの「Close Friends」機能とプライバシーのレベルは同等だ。ユーザーはClose Friendsで、自分が選んだ特定のグループとよりプライベートで個人的なInstagram Storiesを共有できるよう、まったく別のフォロワーリストを作成できる。

パルッツィ氏は、Favoritesリストに連絡先を追加することができたが、その後Instagramフィードへの変化はまだ目にしていないと書いている。これは、この機能がまだ開発中であって、提供はすぐには始まらないことを暗示している。

「この機能はまだ開発中で、外部でテストを行っていない内部プロトタイプです」とInstagramの広報担当はTechCrunchに説明した。この機能についての具体的な情報を明らかにするのは却下した。

Favorites機能は、クリエイターコンテンツのためのホームとしての地位を確立するというInstagramの大きな計画に貢献するかもしれない。他のリークで、パルッツィ氏はInstagramが「Fan Subscriptions」を構築中であることも発見した。Fan Subscriptionsではユーザーが、とっておきのライブビデオやStoriesといったクリエイターのコンテンツに頻繁にアクセスするのにお金を払うことができるようにする。有料購読者には特別なバッジが与えられ、コメントしたりダイレクトメッセージを送ったり、あるいはクリエイターのStoriesを閲覧したときに名前が目立つよう表示される。

コンテンツにお金を払っているユーザーはチャンスを逃したくないはず、ということを考えると、そうしたユーザーに自分のフィードに頻繁に登場するクリエイターを「Favorites」にするツールを提供するのは理に適っていると言える。

Favorites機能はまた、Instagramからしばらく離れていた人が使用を再開したときに、フォローしているすべてのアカウントの直近の投稿やおもしろいアップデートではなく、お気に入りのアカウントで見逃した重要な写真やビデオを閲覧したいという場合にも有用かもしれない。

主なゴールではないだろうが、新機能は一般的なアルゴリズミックフィードについてのユーザーの不満を解決するのに役立つ可能性もある。

自分でコントロールできないアルゴリズムでInstagramの投稿を並べ替えしないことを好み、時系列順で見たいという人は多い。Favoritesはこの要望を追求していないようだ(ただ、Instagramは過去に時系列順のフィードをテストした)。しかしInstagramは少なくとも、ユーザーが最も目にしたいアップデートを提供する人の投稿を見逃さないようにする能力を提供する。

InstagramはFavoritesの開発に取り組んでいることを認めたが、必ずしもその機能が一般提供されるとは限らない。Instagram規模の企業は往々にして新しいアイデアのプロトタイプを作り、テストしたものの中から一部のみがリリースされる。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

【レビュー】フェイスブックのスマートグラス「Ray-Ban Stories」は「おもちゃ」レベルを超えている

このFacebook(フェイスブック)初のスマートグラスは、Facebook製品のようには感じられない。

Facebookのロゴが刻印されていたり、小さな文字でその名前がシリアルコードの横に印字されていたりもしない。この製品は「Facebook Stories」でも「Ray-Ban(レイバン)のFacebook Stories」でも、あるいは「FacebookとのコラボレーションによるRay-Ban Stories」でもないのだQuest 2やPortalのような他のFacebookデザインハードウェアとは異なり、このRay-Ban Stories(レイバン・ストーリーズ)は、まるで同社がヒットのためのユースケースを正確に知っていたかのように、より自己認識し抑制されていて、余計なことをしようとするのをやめたもののように感じられる。

関連記事:フェイスブックがレイバンと共同でスマートサングラス「Ray-Ban Stories」発売、約3.3万円から

アイウェア大手の仏EssilorLuxottica(エシロール・ルクソティカ)と提携して作られたこのメガネは、Facebookがこれまで販売したものの中でも最も基本的なデバイスだ。できることも限られている。写真や動画を撮ることができ、電話をすることができ、そして音楽を聴くことができるだけだ。そう、それだけだ。しかし、フレームのアームに埋め込まれたニアイヤー(耳近傍)スピーカーを使ってオーディオを聞けるようにしたことで、これらは5年前に出荷されたSnap(スナップ)のSpectacles(スペクタクルス)よりもはるかに実用的なデバイスとなった。

左はレイバンの従来型のWayfarers(ウェイファーラー)と右はスマートグラスのRay-Ban Stories Wayfarers(画像クレジット:Lucas Matney)

ではこのデバイスの機能と、日常での使用感について少し掘り下げてみよう。

299ドル(約3万2900円)のRay-Ban Storiesの特徴の1つは、ほとんど目立たないように着用できることだ。周りの人たちはおそらく、わずかに大きめのサイズよりも、カメラに気づく可能性の方が高いだろう。それはすでに革命的な進歩で、Spectaclesが実際に乗り越えることができなかった「おもちゃ」のレベルを超えることが実現している。標準のWayfarer(ウェイファーラー)デザインのフレームが平均よりも厚いことを考えると、レイバンとのパートナーシップは特に好ましいものだ。

周囲の人が気づく可能性が高いのは、メガネのフレームをタップしてメガネを制御するときだ。右側のアーム上のボタンを押すと30秒の動画が撮影され、長押しすると写真を撮ることができる。また「Hey Facebook、take a video(ヘイ、フェイスブック。ビデオを撮影)」という音声コマンドを使うこともできるし、写真撮影時にも同じことができる(とはいえ、私は公共の場で近くの誰かがこの言葉をいうのを耳にするのが心地良いかどうかは疑問だ)。またかなり控えめな印ではあるが、カメラが映像をキャプチャしている最中は、小さなLEDライトが点灯する。

画像クレジット:Lucas Matney

メガネの写真と動画の品質は中程度だが、デバイスのサイズを考えると、十分に許せるレベルだ。2つの5MPカメラは、2592×1944ピクセルの写真と1184×1184ピクセルの正方形フォーマットの動画を撮影することができる。品質は10年ほど前のスマホカメラ並みのようで、まだまだ改善の余地があることは明らかだ。アップロード中に行われる携帯電話での後処理によって、写真の画質が改善される。露出が高くなって暗い場所がある程度明るくなり、ややポップなものとなる。

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カメラを2つ持つことで、写真に3D効果を追加することができるが、現時点ではフィルターは優れたものではなく、正直なところそれほどでもない。できれば、Facebookにはこの先ソフトウェアにもう少し投資して欲しいが、写真の品質がかなり低いことを思うと、最初に2台のカメラを搭載した理由を完全には理解できない。

また、メガネを使用するには、View(ビュー)という名の新しいFacebookのアプリにリンクする必要がある。これは基本的に、外部デバイスからメディアを携帯電話にアップロードするためのシンプルなメディアビューワーアプリだ。このアプリを使って、写真やビデオをカメラロールに保存したり、FacebookやInstagram(インスタグラム)に共有したりする前に、すばやく編集することもできる。

画像クレジット:Lucas Matney

オーディオはおそらくこのメガネの中で最も興味深い部分だ。このニアイヤー(耳近傍)スピーカーは、静かな空間ではその品質に驚かされるが、騒がしい環境にいると不満を感じるだろう。Facebookにとって残念なことは、ほとんどの屋外スペースは多少なりとも騒がしいし、サングラスはほとんど屋外で使用されるものだということだ。いざというときには屋外で音楽を聴くために使うこともできるだろうが、正直なところ自分のAirPodsをすぐに置き換えられるものとは思えない。このオーディオは、通話などのローファイなアクティビティに向いているが、屋外を歩いているときには3つのマイクアレイがバックグラウンドノイズを拾いすぎるという問題もあった。

バッテリーの寿命はかなり厳しいが、ケースでバッテリーを充電することもできる。これは、メガネを保管するのにも最適な場所だ。ケースは少しかさばるものの、Facebookはレンズを保護するためのマイクロファイバーポーチも別に提供している。Facebookによれば、6時間のオーディオ連続使用が可能で、それ以外の場合には「終日」の使用が可能だという。

奇妙なことだが防水性はもちろん防滴性も備わっていない。これは、サングラスとしては優れた品質とは思えない。これは、厚いフレームのサングラスがスマートグラスのデザインにとってより理に適っていることを示す一方で、この製品が実際には屋内向けであることを示している。

画像クレジット:Lucas Matney

本製品はFacebook初のハードウェアではないが、そこに会社の成熟の歴史を見ることができる。

本製品はAR / VRデバイスではないが、Ray-Ban Storiesのデザインの中に、Oculus Goから生まれたオンイヤーオーディオ、Gear VRを彷彿とさせるタッチパッドインターフェース、Questで最初に採用されたシンプルで抑制されたオーディオコントロールなど何世代にもわたるOculus製品を垣間見ることができる。今回のハードウェアは、長年に渡って徐々に認識は高まってきたものの、基本的にはVRに無関心な人々に販売することから学んだ機能と教訓を凝縮したものだ。

一方Facebookには、マスコミで敵の機嫌をとり、平均的なインターネットユーザーからは大いなる不信を獲得してきた歴史がある。同社はこれまでそのメッセージを台無しにし、その過程でブランド名を毀損してきたその歴史もわかっている。それらがおそらく、今回Facebookのブランドをほとんど目立たせないデザインにつながったのだろう。確かにRay-Ban Storiesには批判者が出てくるだろうが、Facebookが機能性を保守的にして、将来を見越したパッシブセンサーをあまり多く搭載しないよう選択したことは、彼らに有利に働くだろう。

Facebook Viewアプリはシンプルなものであり、またFacebookはStoriesを使用してキャプチャされた写真や動画は広告には使用されないと説明している。とはいえ、2013年のGoogle Glassのデビュー以来、私たちは確かに長い道のりを歩んできたものの、顔にあるカメラは、公共の場でのプライバシーに関しては依然として不快感を覚えさせる。このデバイスは間違いなくその話を大いに再燃させるだろう。

画像クレジット:Lucas Matney

そうした議論はさておき、私の最も強調したいポイントは、 Ray-Ban Storiesが非常に重要な製品のように感じられるということだ。これは、顔に装着するウェアラブルというアイデアを実際に販売する製品なのだ。

メガネはスマートにデザインされていて、目立たないように着用できる。だが、Facebookがそのような野心的なフォームファクターを実現するために多くの犠牲を払ったことは明らかだ。このメガネは正直なところ特に何かをうまくこなせるわけではない。写真と動画の品質はかなり劣っているし、インフレームスピーカーは屋外でのパフォーマンスが低く、通話体験も最も快適とはいえない。299ドル(約3万2900円)という価格は、この第一世代製品を一部の人に売り込むことを難しくするかもしれない。とはいえ、今回Facebookは、拡張現実の未来への道のりの足がかりとなることを繰り返し示してきた製品に対して、ほぼ正しい妥協をしたと思う。

FacebookのRay-Ban Storiesと、私が持っていた旧来のRay-Ban 2140 Wayfarersを並べてみた(画像クレジット:Lucas Matney)

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画像クレジット Lucas Matney/TechCrunch

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(文:Lucas Matney、翻訳:sako)

WhatsAppがクラウド上のチャットのバックアップの暗号化をついに提供

WhatsAppが金曜日(米国時間9/10)に、その20億人のユーザー全員に、チャットのバックアップをクラウド上で暗号化するオプションを提供する、と発表した。この重大な決断によって、このアプリの上で行われる個人間のプライベートなコミュニケーションを危険に晒す、陰険な方法の一つに蓋がされることになる。

Facebookがオーナーであるこのサービスはすでに10年あまり、ユーザー間のチャットをエンドツーエンドで暗号化している。しかしユーザーが自分のチャットのバックアップを、iPhone上ではiCloud、AndroidならGoogle Driveなど自分のクラウドに保存するためには、それらを暗号化しないオプションしかなかった。

WhatsAppの暗号化されていないチャットのバックアップを調べることは、ここ何年にもわたり、各国の法執行機関が、容疑者のWhatsAppのチャットにアクセスするための、広く知られている方法の一つだった。

関連記事: UK offers cash for CSAM detection tech targeted at E2E encryption(未訳)

しかしついにWhatsAppは、システム中のこの弱いリンクをパッチすると発表した。

FacebookのCEO、Mark Zuckerberg氏が新しい機能を発表するポストでこう述べている: 「WhatsAppは、これだけの大きさでは初めての、エンドツーエンドで暗号化されたメッセージングとバックアップを提供するグローバルなメッセージングサービスであり、そこに到達することは、すべてのオペレーティングシステムにわたって暗号鍵の保存とクラウドストレージの完全に新しいフレームワークを必要とする、本当に困難な技術的チャレンジでした」。

自分の暗号鍵を保存する

同社によると、同社はAndroidとiOSのユーザーが自分のチャットのバックアップを暗号鍵でロックできるためのシステムを考案した。WhatsAppによると、同社はユーザーに自分のクラウドバックアップを暗号化する二つの方法を提供するが、この機能そのものはオプションだ。

「数週間後に」WhatsAppのユーザーは、クラウドにある自分のチャットバックアップをロックするための64桁の暗号鍵を生成するオプションを目にすることになる。ユーザーはその暗号鍵を、オフラインや好みのパスワードマネージャーに保存できるが、自分の暗号鍵をバックアップするパスワードを、WhatsAppが開発したクラウド上の「バックアップ鍵の保管庫」で作ってもよい。そうやってクラウドに保存した暗号鍵は、ユーザーのパスワードがなければ使えないし、後者はWhatsAppにも知られない。


画像クレジット: WhatsApp/提供

WhatsAppはこう言っている: 「64桁の暗号鍵を好まれる方と、簡単に覚えられるものを求める方がおられるので、両方のオプションをご提供する。ユーザーがご自分のバックアップパスワードを設定されても、それは私たちには知られません。もしお忘れになったら、最初のデバイスの上で違う設定ができます」。

「64桁の鍵については、エンドツーエンドの暗号化されたバックアップにサインアップされたとき、ユーザーがそれを失った場合に私たちがそれを復旧することはできないので、手元にメモしておくよう、複数回通知いたします。セットアップが完了する前にはユーザーに、ご自分のパスワードや64ビットの暗号鍵を保存されたことを確認いたします」。

WhatsAppの広報によると、暗号化されたバックアップが作られたら、バックアップの以前のコピーは削除される。「削除は自動的に行われるので、ユーザーは何もしなくてよい」そうだ。

規制介入の可能性は?

これはプライバシー保護のための相当思い切った措置なので、影響が広範囲に及ぶかもしれない。

エンドツーエンドの暗号化は政府が依然としてバックドアを要求しているだけに、厄介な問題であり続ける。AppleはFBIの苦情により、iCloud Backupsに暗号化を加えないよう圧力がかかっていると言われる。GoogleはGoogle Driveの保存するデータを暗号化する能力をユーザーに提供しているが、そのことを事前に政府に報告しなかった、と言われている。

今回のチャットバックアップの暗号化については、WhatsAppもその親会社のFacebookも、事前に政府機関に相談したり、政府からの支持をもらったりということは、その開発過程の間にいっさいなかった、と言っている。

同社はこの件に関して、本誌にこう伝えた: 「人びとのメッセージはきわめて個人的なものであり、生活のオンライン化が進むにつれて企業は、ユーザーに提供するセキュリティを強化すべきである。今回のこの機能では、私たちはユーザーにバックアップのセキュリティを強化する新たなセキュリティの層を任意のオプションとして提供し、ユーザーの個人的メッセージの安全性を強化できたことを喜びとしている」。

WhatsAppはまた、このアプリが使えるすべての市場でこのオプションを有効にする、と確言した。しかし、企業が法律や規制を理由にプライバシー機能を抑止することはよくある。たとえばアップルが近く提供する暗号化閲覧機能も、一部の権威主義的な体制では利用できない。それらは、中国、ベラルーシ、エジプト、カザフスタン、サウジアラビア、トルクメニスタン、ウガンダ、フィリピンなどの国々だ。

いずれにしても、金曜日の発表の数日前にはProPublicaが、二人のユーザー間のエンドツーエンドで暗号化された会話は、ユーザーがそのメッセージを報告したときには第三者が読める、と報じた

WhatsAppのプライバシーを担当しているプロダクトリード、Uzma Barlaskar氏は本誌にこう語った: 「バックアップを完全に暗号化するのはきわめて困難で、とくにそれをユーザーにとって十分に信頼性がありシンプルにするのは特段に困難だ。これだけ巨大なメッセージサービスが、人びとのメッセージに対してこのようなレベルのセキュリティを提供したことは過去に例がない」。

「この問題には何年も取り組んできた。これを作るためには、世界最大のオペレーティングシステムで使用できる、暗号鍵の保存とクラウドストレージのための全く新しいフレームワークを開発しなければならなかったから、時間もかかった」。

文:Manish Singh, Zack Whittaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Kirill Kudryavtsev/AFP/Getty Images

[原文へ]

Facebookがレイバンと共同でスマートサングラス「Ray-Ban Stories」発売、約3.3万円から

Facebook(フェイスブック)は米国時間9月9日朝、待望のスマートグラス分野への進出を発表し、アイウェア大手の仏EssilorLuxottica(エシロール・ルクソティカ)と提携したスマートグラス「Ray-Ban Stories(レイバン・ストーリーズ)」を発売した。

このスマートグラスは、一般消費者向けに販売されている製品の中では最も薄型のものの1つで、ユーザーは、搭載された2つの5MPカメラで写真やビデオを撮ったり、フレーム内のスピーカーで音楽を聴いたり、電話を受けたりできる。完全な機能を利用するにはiOSまたはAndroidデバイスに接続する必要があるが、ユーザーは数百枚の写真や数十本のビデオを撮影してスマートグラスに保存し、その後にメディアをFacebookの新しいアプリ「View」を使って携帯電話に転送できる。このツインカメラにより、ユーザーはアプリにアップロードした画像やビデオに3D効果を加えることができる。

この軽量なフレームには革製のハードシェル型充電ケースが付属しており、重さは50g以下だ。バッテリー駆動時間は「丸1日」とされているが、TechCrunchがこのフレームをレビューした結果、その通りだった。

ユーザーは、写真やビデオを撮影するための「キャプチャー」ボタンやオンオフスイッチなど、いくつかの物理的なボタンでフレームを操作することができる。また、右テンプルのタッチパッドでは、スワイプによる音量調整や電話への応答などの操作を行える。また、搭載されている白色LEDが光ることで、周囲の人に動画の撮影中であることを知らせる。

なお、このメガネは防水・防滴仕様ではない。

FacebookのスマートなRay-Ban Storiesと、私のクラシックなRay-Ban 2140 Wayfarersを並べてみた(画像クレジット:Lucas Matney)

Ray-Ban(レイバン)の3つの定番スタイルから選べるこのスマートサングラスは、多くのカラーとレンズの組み合わせがある。Ray-Ban Storiesは、処方箋レンズにも対応している。価格は299ドル(約3万3000円)からで、偏光レンズと調光レンズのオプションは、より高い価格帯となる。

ちなみにこのスマートグラスには、競合するSnap(スナップ)の最新のSpectaclesプロトタイプのような、デジタルARコンテンツを見ることができるレンズ内ディスプレイは搭載されていない。

関連記事:SnapがARグラス「Spectacles」の新世代バージョンを発表

2020年9月に開催されたAR・VRに特化した開発者会議で、Ray-Banとのパートナーシップと製品に関する初期の詳細を発表したFacebookにとって、今回の発表は大きな意味を持つ。同社は、このデバイスが同社のARの野望のための足がかりであり、世のユーザーにハイテクメガネのアイデアを知ってもらうための取り組みであることを示唆していた。

Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOは製品の発表ビデオでこう語った。「Ray-Ban Storiesは、電話が生活の中心ではなくなり、デバイスと対話するか、周りの世界と対話するかを選択する必要がなくなる未来に向けた重要なステップです」。

画像クレジット:Lucas Matney

編集部注:北米とオーストラリア、英国など欧州の3カ国で当初リリース。日本での発売時期は今のところ未定。

関連記事:フェイスブックの次期新製品は待望の「レイバン・スマートグラス」

画像クレジット:Lucas Matney / TechCrunch

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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)

フェイスブックが顔認識AIの有色人種バイアス問題で謝罪、黒人が登場する動画に「霊長類」とタグ付け

フェイスブックが顔認識AIの有色人種バイアス問題で謝罪、黒人が登場する動画に「霊長類」とタグ付け

Sundry Photography via Getty Images

FacebookのAIが、黒人男性が映っている動画に「霊長類」とラベル付けし、ユーザーに「さらに霊長類の動画を視聴しますか?」といった内容の定型メッセージを表示していたことがことがNew York Timesによって報道されています。Daily Mailが6月に投稿したこの動画には、警察官を含む白人が黒人男性と向き合って話しているという構図でしたが、霊長類(動物分類学上での霊長目)はそこには映っては居ません。

FacebookはすぐにAIによる投稿推薦機能をすべて無効にし、New York TimesにはAIの行動を「受け入れがたいエラー」と表現する謝罪の声明を出しました。「当社はAIを改善してきましたが、いまだ完璧ではない」としついつ、当面はこの機能を停止し「このようなことが二度と起こらないようにする」ため「さらに進歩させる」ための方法を研究する必要があるとしました。そして「このような不快なリコメンドをご覧になった方にお詫び申し上げます」と述べました。

AIによる顔認識は、しばしば有色人種においてその認識精度が低くなることが伝えられています。2015年にはGoogleのAIが黒人の写真の認識において「ゴリラが写っている」と答えを返し、Googleは後に謝罪しました。

米国では4月、米連邦取引委員会(FTC)が人種や性別の認識精度に偏りのあるAIツールがクレジットカードや雇用、住居ローン審査などに関する意思決定に使われれば、それは費者保護法に違反する可能性があると警告しています。

(Source:New York TimesEngadget日本版より転載)

フェイスブックがスポーツやリアリティ番組の結果を予想するファンタジーゲーム市場に参入

Facebook(フェイスブック)が、ファンタジースポーツなどのファンタジーゲーム市場に参入する。同社は米国時間9月1日朝、米国およびカナダにおいて、iOSおよびAndroid用のFacebookアプリで「Facebook Fantasy Games(フェイスブック・ファンタジーゲーム)」を開始したことを発表した。ゲームの中には、すでに市場に出回っている従来のファンタジースポーツゲームを「よりシンプルにした」と説明されているものや、「Survivor(サバイバー)」や「The Bachelorette(バチェロレッテ)」などの人気テレビシリーズに関連した予想をすることができるものもある。

最初にリリースされるゲームは、Whistle Sportsとの提携による「Pick & Play Sports」で、ファンは、大試合の勝敗やトップ選手の獲得ポイントなど、試合中に展開されるイベントを正しく予想するとポイントを獲得できる。また、プレイヤーは数日間にわたって連続して正しい予想をすることで、ボーナスポイントを獲得することもできる。このゲームは本日提供開始される。

画像クレジット:Facebook

今後数カ月の間に、CBSの人気テレビ番組に登場する参加者たち(サバイバー)を選んで自分のファンタジーチームに参加させる「Fantasy Survivor」や、独身女性のハートを争う求婚者たちの中から男性グループを選び、彼らの行動や番組中に起こった出来事に応じてポイントを獲得する「Fantasy “The Bachelorette”」など、スポーツやテレビ、ポップカルチャーに関連したゲームが続々リリースされていく予定だ。その他にも、最も多くのホームランを打つと思われる野球チームを選ぶ「MLB Home Run Picks」や、その日に勝利するサッカーチームをファンが予想する「LaLiga Winning Streak」など、スポーツに特化したゲームを予定している。

トッププレイヤーがリーダーボードに表示されるだけでなく、これらのゲームは、友達と一緒にプレイしたい人のためのソーシャル機能も備えている。

画像クレジット:Facebook

プレイヤーは、友人と一緒に自分たちのファンタジーリーグを作り、公開または非公開でファン同士の対戦を楽しむことができる。リーグのメンバーはお互いのスコアを比較でき、ピックやリアクション、コメントを共有できる場所が用意されている。このリーグエリアは、メンバーのみが投稿できる専用の投稿作成ボックスやフィードが用意されており、Facebookのプライベートグループに似ている。しかし、このページは「プレイ」や「リーダーボード」を見るための特別ボタンなど、リーググループをサポートする機能を含めて設計されている。

ファンタジーゲームの追加は、FacebookがソーシャルでTikTok(ティックトック)との厳しい競争にさらされている今、ユーザーが同社のアプリに費やす時間を増やすのに役立つかもしれない。App Annieによると、TikTokのユーザー1人当たりの月間平均利用時間は、2020年に他のトップソーシャルアプリよりも速く成長しており、米国では70%もの伸びを示し、Facebookを上回っている。

Facebookはこれまでにもライブイベントのセカンドスクリーン向けコンパニオンアプリというアイデアを検討してきたが、ファンタジースポーツやゲームとは異なる方法だった。Facebookの研究開発部門がテストしたVenueは、著名人がアプリ内でホストを務めるライブイベントにファンがコメントするというものだった。

同社は他にも、デスクトップウェブやAndroid上のクラウドゲーミングサービスストリーマー向けの「Games」タブ、VR企業であるOculus(オキュラス)などを通じ、ゲーム分野でいくつかの投資を行っている。

新しいリーグゲームは、モバイルアプリのブックマークメニューや、ニュースフィードの通知から利用できる。

関連記事:Facebookもクラウドゲームへ参入、Appleと同社の新たな確執が生まれる
画像クレジット:Facebook

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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

Instagramが年齢未登録のユーザーを利用停止の方針、生年月日必須かつサバ読み・詐称をAIで検出

Instagramが年齢未登録のユーザーを利用停止の方針、生年月日必須かつサバ読み・詐称をAIで検出

Instagram

Instagramが、サービスの利用継続に生年月日の登録を必須とする方針を明らかにしました。

年齢を登録していないユーザーは、今後アプリを開いたときなどに生年月日の入力を求められることが増え、登録しないと最終的にはインスタが使えなくなります。

Instagramが年齢未登録のユーザーを利用停止の方針、生年月日必須かつサバ読み・詐称をAIで検出

Instagram

この変更は、以前から Facebook / Instagram が取り組んできた年少者の保護を目的としたもの。Instagramは利用資格を13歳以上としているほか、先月から16歳未満の新規アカウントはデフォルトでプライベート設定にするなどの対策を講じてきました。

また3月からはより直接的な保護策として、大人は自分をフォローしていない未成年者のアカウントにDMできないルールも導入しています。

いずれも自己申告に頼る状態ですが、Instagramでは未成年者が年齢を上に偽ったり、逆に大人が未成年者を騙ることを阻止するため、年齢確認に様々な手段を導入してゆく予定です。

そのひとつは、AIでユーザーの投稿や行動を精査して、歳をごまかしている可能性が高いアカウントにフラグを立てること。例のひとつとして、誕生日についての投稿や寄せられたお祝いコメントで年齢に触れている場合、登録した生年月日との齟齬を検出するといった場合を挙げています。

将来的には、ユーザーが申告した年齢とAIが推定した年齢に食い違いがある場合、ユーザーに対して年齢を確認する方法のオプションを提示して選択させる対応になる見込みです。

主な目的が未成年者の保護にあるため、いい歳をした大人がサバを読んだり歳をごまかしている状態についてはいまのところ厳密に取り締まるわけではなく、AIも死語を使ったり古いゲームやアニメを妙に懐かしがったり、絵文字・顔文字の使い方に年齢を感じさせるアカウントまで厳しく監視するわけではないようです。

一方で、年少者が年上を装っている場合、逆に成年が未成年者に近づくため年下を装っていると思われる場合は高い優先度で精査されることになります。

同様の未成年者保護の取り組みとして、Instagramでは特定の疑わしいアカウントについて、未成年者をフォローできない、投稿やコメントを表示できない、検索しても見つからないようになる施策も導入しています。こちらの疑わしい判定は、未成年者のアカウントに最近ブロックされた等のアクティビティから総合的に判断とされています。

年少の親戚や知人からアカウントを紹介されてフォローを頼まれても何故か自分だけ見えない、フォローできない場合、知らないうちにこの「未成年者を狙っている可能性のあるアカウント」に分類されているかもしれません。

(Source:Asking People for Their Birthdays | Instagram BlogEngadget日本版より転載)

【コラム】Facebookは独占企業だ、そうだろう?

Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は米国時間8月19日、全国テレビに出演して「特別発表」を行った。そのタイミングはこれ以上ないほど興味深いものだ。この日はLina Khan(リナ・カーン)氏のFTC(連邦取引委員会)がFacebookの独占を解体するためにその訴訟を再提出した日である。

普通の人には、Facebookの独占は明白に見える。コロンビア特別区連邦地方裁判所のJames E.Boasberg(ジェームズ・E・ボースバーグ)判事が最近下した判決の中で述べているように「2010年の映画『The Social Network(ソーシャル・ネットワーク)』のタイトルを聞いて、それがどの企業に関するものなのかわからない人はいないだろう」。しかし、自明性は反トラストの基準ではない。独占には明確な法的意味があり、これまでのところリナ・カーン氏のFTCはそれを満たしていない。今回の再提出は、FTCの最初の襲撃に比べてはるかに実質的だ。しかし、まだ批判的な議論が欠けている。最前線からの意見をいくつか示したいと思う。

第1に、FTCは市場を正しく定義しなければならない。メッセージングを含むパーソナルソーシャルネットワークの定義だ。第2に、FTCはFacebookが市場の60%以上を支配していることを証明しなければならない。これを証明する正しい指標は収益である。

消費者に対する損害は、独占的な判断の試金石として広く認識されているが、当法廷はFTCに対し、Facebookが消費者に損害を与えていることを証明して勝訴するよう求めてはいない。しかしこれに代わる訴答として、政府は、Facebookがクリエイターエコノミーにおける賃金を抑制することで消費者に損害を与えている、という説得力のある主張を提示することができる。クリエイターエコノミーが本物なら、Facebookのサービス上にある広告の価値は、クリエイターの労働の成果によって生み出されているはずだ。ユーザー生成コンテンツがなければ、動画の前や投稿の間の広告を見る人はいないだろう。Facebookはクリエイターの賃金を抑制することで、消費者に損害を与えている。

編集部注:本稿はFacebook独占に関するシリーズの第1弾である。Cloudflareの最近のブログ記事で、Amazonの独占が業界に与える影響を説明しているが、感銘を受けるものがあった。おそらくそれは競争戦術だったのだろうが、筆者はこれをより愛国心に訴える責務であると心から確信している。複雑な問題についての議員や規制当局のための道しるべとなる。筆者の世代は、Eメールをほとんど使用しない議員が、私たちがまだ理解していない方法で長い間私たちの生活に浸透してきたプロダクトについて、私たちの時代の第一線の技術者たちに疑問を投げかけているのを、悲しみと不安の中で見てきた。筆者個人としても、また自社としても、このことから得るものはほとんどない。しかし、ソーシャルメディア新興企業の最新世代の参加者として、そして民主主義の未来を懸念する米国人として、私は挑戦する義務を感じている。

問題

裁判所によると、FTCは2つの部分からなる評価基準を満たす必要がある。FTCはまず、Neumann対Reinforced Earth Co.(1986年) においてD.C.巡回区控訴裁判所(控訴裁判所)によって立証された独占力をFacebookが有している市場を定義しなければならない。これは、メッセージングを含む、パーソナルソーシャルネットワークの市場だ。

次に、FTCは、Facebookがその市場の支配的なシェア、すなわち裁判所が定義する60%以上を占めていることを立証しなければならない。これはFTC対AbbVie訴訟(2020年)で第3巡回区控訴裁判所によって定められたものだ。この市場シェア分析の正しい測定基準は、紛れもなく収益であり、デイリーアクティブユーザー数(DAU)× 1ユーザーあたりの平均収益(ARPU)となっている。そしてFacebookは90%超を握っている。

FTCの問題に対する答えは、Snapchatの投資家向けプレゼンテーションを見れば明らかだ。

Snapchat 2021年7月 投資家向けプレゼンテーション「Significant DAU and ARPU Opportunity」(画像クレジット:Snapchat

これはFacebookの独占状態を示すグラフで、パーソナルSNS市場の91%を占めている。グレーのブロックは、FacebookのStandard Oil(スタンダード・オイル)事業部が掘削に成功した巨大な油層のように見える。SnapchatとTwitterは小さな石油試掘者であり、Facebookの規模とはほぼ無関係だ。Facebookがかつて両社を買収しようとしていたことは、市場の観測筋の誰もが認めるところだろう。

市場にはメッセージングが含まれている

FTCは当初、Facebookが「パーソナルソーシャルネットワーキングサービス」市場を独占していると主張した。この訴状では、Facebookの市場から「モバイルメッセージング」を除外しおり、その理由として「 (i) 交流のための『共有ソーシャルスペース』がなく(ii) ユーザーが知っているかもしれない他のユーザーを見つけて『友達になる』ためのソーシャルグラフを採用していない」ことを挙げている。

メッセージングはFacebookのパワーから切り離すことができず、これは正しくない。Facebookはこれを、WhatsApp買収、Messengerのプロモーション、SnapchatとTwitterの買収で証明している。いかなるパーソナルソーシャルネットワーキングサービスもその機能を拡張することができる。そしてFacebookの堀はメッセージングのコントロール次第である。

エコシステムの中で過ごす時間が長いほど、その価値は高くなる。ソーシャルネットワークにおける価値は、誰に対して求めるかに依存して、アルゴリズム的(メトカーフの法則)または対数的(ジップの法則)に計算される。どちらにしても、ソーシャルネットワークでは1+1は2よりずっと多い。

ソーシャルネットワークは、企業がより多くの機能を構築できるノードの数が増え続けることで価値が高まる。ザッカーバーグ氏はこの関係を「ソーシャルグラフ」という言葉で表現した。日本、韓国、中国におけるLINE、Kakao、WeChatの独占はこれを明確に証明している。彼らはメッセージングからスタートし、外部へと拡大し、パーソナルソーシャルネットワーキングの巨人となった。

今回の提出書類でFTCはFacebook、Instagram、Snapchatはいずれもパーソナルソーシャルネットワーキングサービスであり、3つの主要機能を利用していると説明している。

  • 「第1に、パーソナルソーシャルネットワーキングサービスは、ユーザーと友人、家族、その他の個人的なつながりをマッピングしたソーシャルグラフ上に構築されている」。
  • 「第2に、パーソナルソーシャルネットワーキングサービスには、多くのユーザーが個人的なつながりと対話し、1対多の『ブロードキャスト』形式を含む共有ソーシャルスペースで個人的な体験を共有するために定期的に使用する機能が含まれている」。
  • 「第3に、パーソナルソーシャルネットワーキングサービスには、ユーザーが他のユーザーを見つけて接続できるようにする機能が含まれており、各ユーザーが個人的な接続を構築して拡張するのを容易にする」。

残念ながら、これはほんの一部しか真実を語っていない。ソーシャルメディアの危険な領域では、FTCが明言に苦慮しているように、機能セットは日常的にコピーされ、クロスプロモーションされている。InstagramがSnapchatのストーリーをコピーしたことを忘れることができるだろうか?Facebookは、最初から市場で最も成功したアプリの機能を容赦なくコピーしてきた。Clubhouseと競合するLive Audio Roomsのローンチは、ごく最近の例にすぎないだろう。TwitterとSnapchatはFacebookのライバルである。

メッセージングは、コピーして破壊しようとするFacebookの広範で貪欲な欲求を示すために含まれなければならない。WhatsAppとMessengerはそれぞれ20億人と13億人を超えるのユーザーを擁している。機能コピーの容易さを考えると、WhatsAppの規模のメッセージングサービスは、数カ月もすれば本格的なソーシャルネットワークになる可能性がある。これこそがFacebookが同社を買収した理由だろう。Facebookのソーシャルメディアサービスの幅広さには目を見張るものがある。しかしFTCは、メッセージングが市場の一部であることを理解する必要がある。そしてそのことを認めたからといって、彼らの訴えの妨げにはならないだろう。

測定基準:収益はFacebookの独占を示す

ボースバーグ判事は、収益は個人のネットワーキングを算定するための適切な測定基準ではないと考えている。「●PSNサービスによって得られた総収益は、市場シェアを測定するための正しい測定基準ではありません。これらの収益はすべて別の市場、つまり広告市場で得られたものだからです」。同氏はビジネスモデルと市場を混同している。すべての広告が同じ布から切り離されているわけではない。今日の再提出で、FTCは「ソーシャル広告」を「ディスプレイ広告」と区別して正確に識別している。

しかしFTCは、収益を明確な市場シェア測定基準とすることを避けようとしている。代わりにFTCは「消費時間、デイリーアクティブユーザー数(DAU)、月間アクティブユーザー数(MAU)」を挙げている。Facebook BlueとInstagramがSnapchatとだけ競合する世界において、これらの測定基準はFacebookブルーとInstagramを合わせると60%の独占のハードルを超えるかもしれない。しかしFTCは、このような指標の選択を正当化するための十分に説得力のある市場定義の議論をしていない。Facebookは、DiscordやTwitterのような他の個人向けソーシャルネットワーキングサービスと比較されるべきであり、それらが市場に正しく含まれることで、消費時間やDAU / MAUというFTCの選択はその意味を失うことになる。

結局のところ、お金が王様なのだ。収益が重要であり、FTCが強調すべきことである。Snapchatが上記で示しているように、パーソナルソーシャルメディア業界の収益はARPU×DAUで計算されている。パーソナルソーシャルメディア市場は、エンタテインメントソーシャルメディア市場(FacebookはYouTube、TikTok、Pinterestらと競合している)とは異なる市場である。また、これはディスプレイ検索広告市場(Google)から切り離された市場でもある。すべての広告ベースの消費者向けテクノロジーが同じように構築されているわけではない。繰り返しになるが、広告はビジネスモデルであり、市場ではない。

例えばメディアの世界では、Netflixのサブスクリプション収入は明らかにCBSの広告モデルと同じ市場で競合している。News Corp.によるFacebookの初期のライバルMySpaceの買収は、従来のメディア広告市場を破壊するインターネットのポテンシャルについて多くを物語っている。Snapchatは広告を追求することを選んだが、Discordのような初期のライバルはサブスクリプションを利用して順調な伸びを見せている。しかし、その市場シェアはFacebookと比べると依然として低いものだ。

代替的訴答:Facebookの市場支配力がクリエイターエコノミーの賃金を抑制している

公正取引委員会は、独占の定義に関して、可能な限り小さい市場を主張してきた。Facebookが少なくとも80%を支配しているパーソナルソーシャルネットワーキングは(最も強い主張においては)エンターテインメントを含むべきではない。これは成功の可能性が最も高い、最も狭義の議論である。

しかし、彼らは代替案でより広い議論をすることを選択することができた、より大きなスイングをとるものだ。リナ・カーン氏がNew Brandeis運動を始めた2017年のメモの中でAmazonについて言及したことで知られるように、従来の経済的消費者有害性の評価基準は、ビッグテックがもたらす有害性に十分に対処していない。その害はあまりにも抽象的だ。ホワイトハウスのアドバイザーであるTim Wu(ティム・ウー)氏が「The Curse of Bigness(巨大企業の呪い)」の中で論じ、ボースバーグ判事が自身の意見で認めているように、独占禁止法は価格効果のみに依存するものではない。Facebookは、価格効果の悪影響を証明することなく分割できる。

しかしFacebookは、消費者に損害を与えてきている。消費者は、その労働がFacebookの価値を構成する労働者であり、低賃金である。個人的なネットワーキングをエンターテインメントを含むものと定義すれば、YouTubeは教訓的な例になる。YouTubeとFacebookの両方のサイトでは、インフルエンサーはブランドに直接課金することで価値を獲得できる。それはここでの話題ではない。問題となるのは、クリエイターに支払われる広告収入の割合である。

YouTubeの従来のパーセンテージは55%だった。YouTubeは、過去3年間でクリエイターと権利保有者に300億ドル(約3兆3000億円)を支払ったことを発表している。保守的にいうと、資金の半分は権利保有者に配分される。つまりクリエイターの平均収入は150億ドル(約1兆6500億円)、年間50億ドル(約5500億円)ということになるが、これはその期間のYouTubeの460億ドル(約5兆円)の収益のかなりの部分を占めることになる。言い換えれば、YouTubeは収益の3分の1をクリエイターに支払ったということになる(これは明らかにYouTubeの非広告収入は考慮していない)。

これに対してFacebookは、わずか数週間前に、年間10億ドル(約1100億円)というごくわずかな額のプログラムを発表し、変更を加えたばかりだ。確かにクリエイターたちは、インタースティシャル広告からいくらかの収入を得ているかもしれないが、Facebookはその収入の割合を公表していない。それは侮辱的なものになるからだろう。YouTubeの発表に相当する3年間で、Facebookは2100億ドル(約23兆1100億円)の収益を上げた。その3分の1は700億ドル(約7兆7000億円)、年間230億ドル(約2兆5300億円)に相当する額がクリエイターに分配される計算になる。

なぜFacebookはこれまでクリエイターに支払いをしてこなかったのか?その必要がなかったからである。Facebookのソーシャルグラフはあまりにも大きく、クリエイターたちはとにかくそこに投稿しなければならない──Facebook BlueとInstagramの成功がもたらす規模によって、クリエイターたちはブランドに直接販売することで収益化することができる。Facebookの広告はクリエイターの労働力によって価値がもたらされている。ユーザーがコンテンツを生成しなければ、ソーシャルグラフは存在し得ない。クリエイターたちは、自分たちで作ったスクラップ以上のものを受け取る資格がある。Facebookは、それが可能だという理由でクリエイターの賃金を抑制している。これが独占企業のやっていることなのだ。

Facebookのスタンダード・オイル精神

Facebookは長い間、ソーシャルメディアのStandard Oil(スタンダード・オイル)だった。ザッカーバーグは7月に、Robloxが開拓した市場であるメタバースに再び焦点を当てていることを明らかにした。パーソナルソーシャルメディアでの独占を達成し、エンタテインメントソーシャルメディアとバーチャルリアリティで競争した後も、Facebookの掘削は続いている。確かにFacebookは無料かもしれないが、その独占はクリエイターの賃金を抑制することで米国人に害を与えている。反トラスト法は、シャーマン法の下では、消費者被害は独占を証明するための必要条件ではないと規定している。独占は違法である。正確な市場定義と市場シェアを再提出することで、FTCはチャンス以上のものを手にしている。きっと勝利を収めるはずだ。

編集部注:本稿の執筆者Daniel Liss(ダニエル・リス)氏は、デジタル使い捨てカメラのソーシャルネットワークであるDispoの創設者兼CEO。本記事の前バージョンはSubstackに掲載されている。

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(文:Daniel Liss、翻訳:Dragonfly)

TikTok親会社のByteDanceがVRハードウェアスタートアップPicoを買収

TikTok(ティクトック)親会社のByteDance(バイトダンス)が、可能な分野でFacebook(フェイスブック)を出し抜くことを模索しているようだ。TikTokは世界で最もダウンロードされたソーシャルメディアプリという地位を獲得したが、ByteDanceは今、Pico(ピコ)というVR(仮想現実)ヘッドセットメーカーを買収し、Facebookの挑戦を追随している。

最初にBloomberg(ブルームバーグ)が報じたこの買収についてByteDanceは米国時間8月30日に認めたが、買収価格については明らかにしなかった。Picoは3月の3700万ドル(約41億円)のシリーズBなど、ベンチャーファンディングで中国企業から6200万ドル(約68億円)を調達した。OculusのようにPicoはVRデバイスのためのハードウェアとソフトウェアの両方を手がけている。そしてOculusと違ってPicoの存在感は中国では大きい。PicoはOculusやHTCほどの認知度はないかもしれないが、トップのVRハードウェアメーカーであり、中国の消費者と西欧の法人顧客に販売している。

ByteDance傘下となることで、世界最大のVRブランドの2つが今、ソーシャルメディア企業内に存在している。皮肉にも、ここ数年筆者が話を聞いてきたPicoの北米顧客の多くは、Facebookのデータと広告頼みのビジネスモデルに辟易し、Oculusもやがてその一部になるのではとの懸念から、少なくとも部分的にOculusハードウェアの代わりにPicoのヘッドセットを選んできた。

VRマーケットがしょっぱなから低調であることは誰もが知っているところだが、Facebookはテクノロジーの道を切り開き、従来の投資家の多くが関心を示さなかったエコシステムに近年大金を注いできた。

買収取引条件は明らかではなく(筆者は詮索している)、これがVRにとっての復活のときなのか、あるいは契約市場の兆しなのかは判断しかねる。最も可能性がありそうなのは、ByteDanceが消費者VRブランドの構築に真に関心を持っており、Facebookの失敗から学び、エコシステムへのFacebookの貢献を利用しながら同社の歩みをたどることだ。ByteDanceが中国の消費者マーケットに完全にフォーカスするのか、あるいは同時に米国の法人顧客もゆるく追求するのかは、同社が今後対応しなければならない大きな問題だ。

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(文:Lucas Matney、翻訳:Nariko Mizoguchi

フェイスブックが10周年を迎えたメッセンジャーに新機能追加、リアルタイム体験のための「結合組織」を目指す

Facebook(フェイスブック)は、Messenger(メッセンジャー)の誕生から10周年を記念して、投票ゲーム、Word Effects(ワード・エフェクト)、連絡先の共有、Facebook Pay(フェイスブック・ペイ)による誕生日プレゼントなど、いくつかの新機能を発表した。また楽しい機能だけでなく、Facebookは、音声通話やビデオ通話を、独立したMessengerアプリから、Facebookアプリに戻す方法のテストも行っている。

「Facebookアプリのメッセージング体験の中で、音声およびビデオ通話のテストを行っています。これは人々が、どのアプリを使っているかに関わらず、通話ができるようするためのものです」と、Facebookの担当者はTechCrunchに語った。「これによって、Facebookを利用している人々は、今いる場所で簡単にコミュニティとつながることができるようになります」。

Facebookの歴史において、これまでMessengerアプリは独立した体験として運営されてきたが、Facebookでは現在、Messengerを独立した存在としてではなく、Facebookが現在開発している多くの新しい体験を支える基礎的な技術として捉え始めているという。

「私たちは、Watch Together(ウォッチ・トゥゲザー)、Rooms(ルームズ)、Live Audio Rooms(ライブ・オーディオ・ルームズ)など、リアルタイムな体験に力を入れてきました。そしてMessengerについても、表面的にどう見えるかは関係なく、結合組織として考え始めています」と、Facebookの広報担当者は語っている。「これはテストですが、もっと大きなビジョンは、Messengerでアクセスできないコンテンツやコミュニティを解放することであり、Facebookアプリが、より共有されたリアルタイムな体験になっていくことです」。

Facebookが、この数カ月の間に、その根底となるコミュニケーションインフラストラクチャの統合を進めていることを考えると、同社が最終的に、デスクトップアプリの中にMessengerを使った新機能にアクセスするためのタッチポイントを増やそうとしていることは当然と言える。

この点についてコメントを求められた広報担当者は、現時点で発表できる情報はないと答えた。しかしながら、このテストは、Facebookのサービス全体でより多くのリアルタイム体験を可能にするという、Facebookの広範なビジョンの一環であると言及した。

新たな統合が進められているにも関わらず、Messengerのスタンドアロン版がなくなることはない。

Facebookでは、メッセージングや音声およびビデオ通話体験において「フル機能」を求める人は、引き続きMessengerアプリを使って欲しいと述べている。

画像クレジット:Messenger

投票、Word Effects、連絡先の共有など、今回発表された新機能については、家族や友人とのつながりを維持するというMessengerの機能を讃えることが目的だ。

新たに導入された投票調査ゲームの遊び方はこうだ。ユーザーたちはグループチャットで「投票」をタップし「最もやりそうなこと」タブを選択する。そして「最も飛行機に乗り遅れる可能性が高い人は?」とか「最も誕生日に贈り物をしてくれる可能性が高い人は?」などの質問を選択し、その回答の候補者としてチャット参加者から1人の名前を選び、票を送信する。

連絡先の共有は、友達のFacebookの連絡先を、Messengerで簡単に他の人と共有できるようになった。誕生日プレゼントは、お祝いとしての送金を、Facebook Payを介してMessengerで送信できるようになるというもの。他にもバースデーソングのSoundmojis(音文字)や、「Messenger is 10!(Messengerは10周年!)」ステッカーパック、新しい風船が飛ぶ背景、メッセージエフェクト、ARエフェクトなど、Messengerの2桁の節目を祝う「誕生日表現ツール」が用意されている。

関連記事:Facebook Messengerが絵文字機能を強化、サウンド付きも

画像クレジット:Messenger

Word Effectsという新機能は、ユーザーがあらかじめ手動でフレーズを設定しておくと、そのフレーズを含むメッセージを送信した際に、それに付随する絵文字が画面上に浮かび上がるというもの。例として、Messengerでは「happy birthday」というフレーズに合わせて、紙吹雪の絵文字が画面上に浮かび上がるWord Effectsを公開している。(これは大した機能ではないが、つまらない絵文字の新たな使い方として注目されるかもしれない)。この機能は今すぐに使えるようになるわけではなく、現時点では先行プレビューされただけだ。

Facebookが発表した新機能は合計で10種類に上り、そのほとんどが今から使えるようになっている。

Messengerはこの10年間で大きく進化した。

10年前、Facebookは、元Google(グーグル)の社員3人が起ち上げた小規模なグループメッセージングのスタートアップ「Beluga(ベルーガ)」を買収した(当時、機能的なグループスレッドはシロクジラくらい希少なものだったらしい。シンプルな時代だった)。その数カ月後、同社は独立したメッセージングアプリであるMessengerを発表した。

しかし、Messengerが誕生して3年が経過した頃、これはもはやFacebook体験のオプション的な付加物ではなく、外出先で友人と連絡を取りたい人にとってはダウンロード必須のアプリとなっていた。

Facebookはメインのアプリ内でメッセージを送信するオプションを廃止し、代わりにMessengerを使用するようユーザーに指示した。この理由について、Facebookは当時「2つの異なるモバイルメッセージングシステムを持つことによる混乱を解消したかった」と、TechCrunchに語っていた。

その数カ月前、Facebookは190億ドル(約2兆900億円)を投じてWhatsApp(ワッツアップ)を買収し、その世界中のユーザーを大量に獲得した。FacebookアプリからMessengerを分離させることは物議を醸したが、3年後の2017年に同アプリのユーザー数は12億人を突破した。

現在、Facebookは「メタバース」企業に進化したいと宣言しており、米国時間8月19日、反トラスト法違反で提訴されたのと同じ日に、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏はバーチャルリアリティを驚くほどつまらない方法で応用した製品を発表した。「Horizon Workrooms(ホライズン・ワークルーム)」と名付けられた、いわゆるバーチャル会議室だ。このメタバースは、Facebookのプラットフォームチームが構築した技術によって実現されると、Messenger担当副社長のStan Chudnovsky(スタン・チュドノフスキー)氏は指摘している。しかし、このメタバースの中にいる人々は、依然としてMessengerのようなプラットフォームを必要とするだろうと、同氏は付け加えた。

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「非同期のコミュニケーションは今後も存在し続けるので、メタバースでもメッセージングがなくなることはないと思います」と、チュドノフスキー氏は語った。その時、チャットに参加できない人にも、メッセージを送る必要は依然としてあるからだと、同氏は説明する。さらにメタバースの実現によって、この種のコミュニケーションはさらに盛んになると、チュドノフスキー氏は考えている。メッセージングのテクノロジーは、携帯電話、現実の生活、そしてメタバースの間の架け橋として役立つからだ。

「増えることはあっても減ることはないでしょう。なぜなら、メッセージングは、新しいプラットフォームが登場するたびに成長し続けるものだからです」と、チュドノフスキー氏は語っている。

画像クレジット:Messenger

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(文:Amanda Silberling、Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

フェイスブックが10周年を迎えたメッセンジャーに新機能追加、リアルタイム体験のための「結合組織」を目指す

Facebook(フェイスブック)は、Messenger(メッセンジャー)の誕生から10周年を記念して、投票ゲーム、Word Effects(ワード・エフェクト)、連絡先の共有、Facebook Pay(フェイスブック・ペイ)による誕生日プレゼントなど、いくつかの新機能を発表した。また楽しい機能だけでなく、Facebookは、音声通話やビデオ通話を、独立したMessengerアプリから、Facebookアプリに戻す方法のテストも行っている。

「Facebookアプリのメッセージング体験の中で、音声およびビデオ通話のテストを行っています。これは人々が、どのアプリを使っているかに関わらず、通話ができるようするためのものです」と、Facebookの担当者はTechCrunchに語った。「これによって、Facebookを利用している人々は、今いる場所で簡単にコミュニティとつながることができるようになります」。

Facebookの歴史において、これまでMessengerアプリは独立した体験として運営されてきたが、Facebookでは現在、Messengerを独立した存在としてではなく、Facebookが現在開発している多くの新しい体験を支える基礎的な技術として捉え始めているという。

「私たちは、Watch Together(ウォッチ・トゥゲザー)、Rooms(ルームズ)、Live Audio Rooms(ライブ・オーディオ・ルームズ)など、リアルタイムな体験に力を入れてきました。そしてMessengerについても、表面的にどう見えるかは関係なく、結合組織として考え始めています」と、Facebookの広報担当者は語っている。「これはテストですが、もっと大きなビジョンは、Messengerでアクセスできないコンテンツやコミュニティを解放することであり、Facebookアプリが、より共有されたリアルタイムな体験になっていくことです」。

Facebookが、この数カ月の間に、その根底となるコミュニケーションインフラストラクチャの統合を進めていることを考えると、同社が最終的に、デスクトップアプリの中にMessengerを使った新機能にアクセスするためのタッチポイントを増やそうとしていることは当然と言える。

この点についてコメントを求められた広報担当者は、現時点で発表できる情報はないと答えた。しかしながら、このテストは、Facebookのサービス全体でより多くのリアルタイム体験を可能にするという、Facebookの広範なビジョンの一環であると言及した。

新たな統合が進められているにも関わらず、Messengerのスタンドアロン版がなくなることはない。

Facebookでは、メッセージングや音声およびビデオ通話体験において「フル機能」を求める人は、引き続きMessengerアプリを使って欲しいと述べている。

画像クレジット:Messenger

投票、Word Effects、連絡先の共有など、今回発表された新機能については、家族や友人とのつながりを維持するというMessengerの機能を讃えることが目的だ。

新たに導入された投票調査ゲームの遊び方はこうだ。ユーザーたちはグループチャットで「投票」をタップし「最もやりそうなこと」タブを選択する。そして「最も飛行機に乗り遅れる可能性が高い人は?」とか「最も誕生日に贈り物をしてくれる可能性が高い人は?」などの質問を選択し、その回答の候補者としてチャット参加者から1人の名前を選び、票を送信する。

連絡先の共有は、友達のFacebookの連絡先を、Messengerで簡単に他の人と共有できるようになった。誕生日プレゼントは、お祝いとしての送金を、Facebook Payを介してMessengerで送信できるようになるというもの。他にもバースデーソングのSoundmojis(音文字)や、「Messenger is 10!(Messengerは10周年!)」ステッカーパック、新しい風船が飛ぶ背景、メッセージエフェクト、ARエフェクトなど、Messengerの2桁の節目を祝う「誕生日表現ツール」が用意されている。

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画像クレジット:Messenger

Word Effectsという新機能は、ユーザーがあらかじめ手動でフレーズを設定しておくと、そのフレーズを含むメッセージを送信した際に、それに付随する絵文字が画面上に浮かび上がるというもの。例として、Messengerでは「happy birthday」というフレーズに合わせて、紙吹雪の絵文字が画面上に浮かび上がるWord Effectsを公開している。(これは大した機能ではないが、つまらない絵文字の新たな使い方として注目されるかもしれない)。この機能は今すぐに使えるようになるわけではなく、現時点では先行プレビューされただけだ。

Facebookが発表した新機能は合計で10種類に上り、そのほとんどが今から使えるようになっている。

Messengerはこの10年間で大きく進化した。

10年前、Facebookは、元Google(グーグル)の社員3人が起ち上げた小規模なグループメッセージングのスタートアップ「Beluga(ベルーガ)」を買収した(当時、機能的なグループスレッドはシロクジラくらい希少なものだったらしい。シンプルな時代だった)。その数カ月後、同社は独立したメッセージングアプリであるMessengerを発表した。

しかし、Messengerが誕生して3年が経過した頃、これはもはやFacebook体験のオプション的な付加物ではなく、外出先で友人と連絡を取りたい人にとってはダウンロード必須のアプリとなっていた。

Facebookはメインのアプリ内でメッセージを送信するオプションを廃止し、代わりにMessengerを使用するようユーザーに指示した。この理由について、Facebookは当時「2つの異なるモバイルメッセージングシステムを持つことによる混乱を解消したかった」と、TechCrunchに語っていた。

その数カ月前、Facebookは190億ドル(約2兆900億円)を投じてWhatsApp(ワッツアップ)を買収し、その世界中のユーザーを大量に獲得した。FacebookアプリからMessengerを分離させることは物議を醸したが、3年後の2017年に同アプリのユーザー数は12億人を突破した。

現在、Facebookは「メタバース」企業に進化したいと宣言しており、米国時間8月19日、反トラスト法違反で提訴されたのと同じ日に、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏はバーチャルリアリティを驚くほどつまらない方法で応用した製品を発表した。「Horizon Workrooms(ホライズン・ワークルーム)」と名付けられた、いわゆるバーチャル会議室だ。このメタバースは、Facebookのプラットフォームチームが構築した技術によって実現されると、Messenger担当副社長のStan Chudnovsky(スタン・チュドノフスキー)氏は指摘している。しかし、このメタバースの中にいる人々は、依然としてMessengerのようなプラットフォームを必要とするだろうと、同氏は付け加えた。

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「非同期のコミュニケーションは今後も存在し続けるので、メタバースでもメッセージングがなくなることはないと思います」と、チュドノフスキー氏は語った。その時、チャットに参加できない人にも、メッセージを送る必要は依然としてあるからだと、同氏は説明する。さらにメタバースの実現によって、この種のコミュニケーションはさらに盛んになると、チュドノフスキー氏は考えている。メッセージングのテクノロジーは、携帯電話、現実の生活、そしてメタバースの間の架け橋として役立つからだ。

「増えることはあっても減ることはないでしょう。なぜなら、メッセージングは、新しいプラットフォームが登場するたびに成長し続けるものだからです」と、チュドノフスキー氏は語っている。

画像クレジット:Messenger

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(文:Amanda Silberling、Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Oculus Quest 2の128GBモデルが税込3万7180円で発売

7月末の発表に続き、FacebookのOculus Quest 2の新しい128GB型が、実際に店頭で買えるようになった。店頭といっても、このVRヘッドセットが買えるのは今のところ同社のウェブサイトだけで、価格は以前の64GB型と同じく299ドル(日本では税込3万7180円)だ。Facebookはこの新モデルに関して、「説明は短い方が良いかな?この128GB型を用意したのは、プレイヤーがもっと多くのゲームやアプリを1台のデバイスに簡単に保存してアクセスできるためだ」と述べている。

Facebookが128GB型を発表したのは、同ヘッドセットに最初から存在した接頭部(顔を入れる部分)の問題でQuest 2の自主的リコールをしたときと同じタイミングだ。同社は約1カ月、Quest 2の販売を一時的に停止し、その間に新しいシリコン製のフェイスカバーを改良機に装着することにした。以前のQuest 2を持ってる人は、アカウント設定のMy DevicesのところからFacebookにリクエストすると、シリコン製のカバーを送ってもらえる。今度の128GB型は、最初からボックス内にシリコンカバーがある。

編集部注:本稿の初出はEngadget。

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画像クレジット:Facebook

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(文:Igor Bonifacic、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Facebookが音声やビデオ通話機能をFacebookアプリ本体に再統合か、公式には「アプリ切り替え回数を減らすため」

Facebook、音声やビデオ通話機能をメインアプリに再統合か。公式には「アプリ切り替え回数を減らすため」

Facebook

2014年にFacebookアプリからは音声およびビデオ通話を含むメッセージ機能が削られ、すべてメッセージアプリMessengerへと移されています。それらの機能を、再びFacebookアプリ本体に統合するテストが行われていることが報じられました。

米Bloombergによると、米国を含む一部の国ではFacebookアプリから直接、音声通話やビデオ通話が可能になっているとのことです。Messengerの製品管理担当ディレクターであるコナー・ヘイズ氏は、この機能はテスト中にすぎず、FacebookユーザーがMessengerアプリに切り替える回数を減らすことを目的としていると明かしています。

またMessengerに切り替えなくてもできることを広げるため、FacebookアプリにMessengerの受信箱の限定版を追加するテストも行っているそうです。

Facebookアプリ本体にメッセージ機能が出戻ってくる可能性は、すでに2年前から手がかりが見つかっていました。当時はFacebookアプリ内でメッセージ送信しようとすると、Messengerアプリを起動するかわりに、新たな「Chats」セクションに移動する仕様でした。

上記のヘイズ氏は、FacebookがMessengerを単独のアプリではなく、サービスとして考え始めているとの趣旨を述べています。さらに「時間の経過とともに、こうしたことがかなり多く見られるようになるでしょう」とのことです。

Facebookは昨年、InstagramとMessengerのメッセージング機能を統合しましたが、いずれWhatsAppもこれらに加える予定です。

なぜFacebookは、複数アプリのメッセージ機能を統合しようとしているのか。一説には、メッセージングプラットフォームでもSNSと同様の支配を望み、長期的にはテキストメッセージやチャット以外にも使えるプラットフォームに育て上げる思惑との推測もありました

また米MacRumorsは、各アプリを深く結びつけておけば、もっかFacebookが直面している反トラスト(独占禁止法訴訟)で敗れた場合に、分割(事業分割や売却)されにくくなる可能性があるため、と示唆しています。

Facebookはメッセージ機能の統合につき、アプリの説明では「単一のアプリをインストールしていれば、他のアプリをダウンロードしなくてもいい」とユーザーの使いやすさを強調しています。が、それ以上に野心的な戦略や、最悪の事態に備えた保険の意味合いが大きいのかもしれません。

(Source:Bloomberg。Via MacRumorsEngadget日本版より転載)

ソーシャルプラットホームはタリバンの扱いで歩調揃わず

20年間駐留したアフガニスタンから米軍が性急に撤退して、ソーシャルメディアのプラットホームには、そのポリシーをめぐる複雑な意思決定課題が残された。

タリバンは長年、ソーシャルメディアと親しかったが、ソーシャルメディア企業は、粗暴と抑圧で悪名高い集団が自分をアフガニスタンの合法的な統治主体として世界に示そうとしているとき、新たな疑問に直面するだろう。ソーシャルメディアは今やあらゆる政治的指導者や政府に知られ利用されているが、タリバンが権力を固めて統治に乗り出そうとするときにはなお一層、中心的な役割を演ずることになるだろう。

Facebookは、タリバンが権力を握ったときにありうる報復からユーザーを守るための予防措置を、早くから講じてきた。FacebookのNathaniel Gleicher氏はTwitterで、先週同社が講じた一連の対策を発表した。同社はアフガニスタンの人びとが「ワンクリックで」自分のアカウントをロックしてタイムライン上のポストを隠し、友だち(フレンド)でない人が自分のプロフィールの画像をダウンロードや共有できないようにした。

[Nathaniel Gleicher: 3/これらの多くは活動家やジャーナリストや市民社会団体が報告している。さらに私はここに、市民社会活動のエキスパートが提供しているジャーナリストや活動家のための有益なオンラインセキュリティガイドのリンクも入れている。4/アフガニスタンにいる人びとが自分のアカウントを素早くロックできる、ワンクリックツールをローンチした。プロフィールがロックされると、その人のフレンドでない人はプロフィールの写真のダウンロードや共有ができないし、またその人のタイムラインのポストを見ることもできない。]

Facebookはまた、アフガニスタンにいる人の友だちのリストを見たり検索したりできないようにした。Instagramではポップアップが出て、アフガニスタンにいるユーザーに、アカウントを素早くロックダウンする方法を教える。

Talibanは前から、同社の危険な団体のルールに反するとしてFacebookの利用を禁じられている。Facebookの広報担当がBBCの取材に対してこう述べている: 「タリバンは米国の法律ではテロリスト団体として制裁対象になっている。私たちは、タリバンによって、あるいはタリバンに代わって維持されているアカウントを削除し、彼らを称賛し支持し代表することも禁じている」。

実際にはアフガンのタリバンは合衆国国務省によって外国のテロリスト組織と指定されていないが、パキスタンを拠点とするタリバンは2010年以来、そう指定されている。また、外国のテロリスト組織のリストに載っていなくても、アフガニスタンを拠点とするタリバンは、合衆国が9/11以降行っている経済制裁によると、テロ集団と定義されている。

タリバンはFacebookが保有するWhatsAppからも禁じられているが、このプラットホームはエンドツーエンドの暗号化を行っているのでユーザーの特定が困難だ。WhatsAppはアフガニスタンでも広く普及していて、近年ではアフガン軍とタリバンの両方がこのチャットアプリを使ってコミュニケーションしている。Facebookは自社のプラットホーム上でタリバンを許容していないが、しかしタリバンは、その意外なほど急速で摩擦のない権力奪回のあと、WhatsAppを使って支配の計画をアフガンの人びとにコミュニケートし、抵抗を諦めさせている。さらにアフガニスタンの人びとは、タリバンがWhatsApp上に作ったヘルプラインの番号に、暴力や犯罪を報告できる。しかしFacebookは直ちに、そのアカウントを閉鎖した

今週初めにFacebookのコンテンツポリシー担当副社長Monika Bickert氏が、国がタリバンを制裁対象のテロリスト集団のリストから外したとしても、Facebookは独自の評価と決定を行なう、と述べた。Bickert氏はこう言った: 「実際に彼らが弊社の危険な団体のポリシーに違反しているか否かに関しては、あらためてポリシーの分析を行なう必要がある」。

Facebookと同じくYouTubeもタリバンを禁じている。YouTubeのその決定は経済制裁の決定に沿っているようなので、タリバンへの合衆国のアプローチが変われば、並行して変わるかもしれない。

YouTubeの広報は本誌にこう語った: 「YouTubeの方針は適用可能なすべての制裁と通商準拠法に準拠している。したがってアフガンのタリバンが保有し運用していると信じられるアカウントを見つけた場合には、そのアカウントを終結する。さらにまた、弊社のポリシーは暴力をそそのかすコンテンツを禁じている」。

Twitterの上では、タリバンの広報担当であるZabihullah Mujahid氏が、カブールにおける同団体の活動について頻繁にアップデートを続けている。もう一人のタリバンの代表者であるQari Yousaf Ahmadi氏も、気の向くままにTwitterにポストしている。FacebookやYouTubeと違ってTwitterは、同団体を一律に禁ずるのでなく、個々のポストごとにポリシーを適用するつもりだ。

ソーシャルメディア上でタリバンの足跡が今後も増えるようなら、他のプラットホームも同様の決定を迫られるだろう。TikTokは本誌のコメント要請に応じなかったが、以前NBCに対して、タリバンはテロリスト集団だと思うから、同団体の宣伝になるようなコンテンツは許可しない、と言っている。

今のところタリバンの足跡が目立つのは、いわゆるメジャーなソーシャルネットワークだけだが、しかし無理のない予想としては、現状の反乱が常態に転ずるときには、全世界の注視の下で、FBなどに代わる独自のプラットホームを利用して新しいイメージ作りに努めるだろう。

Twitchは、タリバンが利用したらどうするか、という問いには答えなかったが、同社には関連するポリシーとして「サービス切断行為」というものがあり、それで特定ユーザーを禁じている。それは、Twitchのストリーマーたちの間に虐待やセクハラの報告があったときの対応だ。

その新ルールは、暴力的な過激主義やテロなどの深刻な脅威にリンクしているアカウントにも適用される。そういう行為がTwitchの外で行われていても、対象になる。この独特の定義により、タリバンを最初から排除することも可能だろう。米国が将来、制裁を外してテロリストの指定を変えても、Twitchでは許されないかもしれない。

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Photo by WAKIL KOHSAR/AFP via Getty Images)/Getty Images

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フェイスブックがVRコラボ・ミーティングツール「Horizon Workrooms」オープンベータ開始

バーチャルリアリティ(VR)の普及に向けたFacebook(フェイスブック)の道のりは長く、紆余曲折を経てきたが、VRのより幅広いユーザーを獲得することには部分的にしか成功していないものの、その過程で非常に優れたハードウェアを構築することができた。皮肉なことに、FacebookはOculusデバイスのハードウェアとOSの改良には成功したが、VR用の優れたアプリを実際に作るという面では長年にわたって最も苦労してきた。

同社はこれまでに数多くのソーシャルVRアプリをリリースしてきたが、どのアプリも何かしらの工夫を凝らしてはいるものの、提供終了をまぬがれるだけの出来栄えではなかった。大多数のVRユーザーはVRヘッドセットを持っている友人をたくさん持っていないという事実はさておき、これらのソーシャルアプリの最大の問題は、ユーザーにとってそのアプリを使う大きな理由がないということだった。360度動画を見たり、友達とボードゲームをするのはおもしろいギミックだったが、VRでは「ソーシャル」専用アプリはあまり意味がないのと同時に、ユーザーはスタンドアロンソーシャルアプリを求めているのではなく、ソーシャルダイナミクスによって向上する魅力的な体験を求めているのだということを、Facebookが理解するのに非常に多くの時間がかかった。

ここで、今週Facebookがデモを見せてくれた「Horizon Workrooms」というワークプレイスアプリの話をしよう。このアプリは、Quest 2のユーザーを対象に、米国時間8月19日からオープンベータを開始する。

このアプリは在宅勤務の従業員向けに、その中でコラボレーションを行う仮想空間を提供するものだ。ユーザーは自分のMacやPCをワークルームに接続し、デスクトップをアプリにライブストリーミングできる一方で、Quest 2のパススルーカメラを利用して、手元にある物理的なキーボードを通じ入力することができる。また、ユーザー同士がアバターでチャットしたり、写真やファイルを共有したり、バーチャルホワイトボードにアイデアを書き留めることも可能。このアプリはもう少し早くパンデミックの初期に発売されていれば、Quest 2プラットフォームにとってもっと大きな利益をもたらしただろう。しかし同アプリは、リモート環境での有意義なコラボレーションを支援する技術的なソリューションを見つけるという、 テクノロジーに精通したオフィスでいまだに大きな問題となっている課題に挑んでいる。

Horizon Workroomsはソーシャルアプリではないが、VRでのソーシャルコミュニケーションへの取り組み方は、これ以前にFacebookが世に送り出した他のファーストパーティのソーシャルVRアプリよりも思慮深いものとなっている。空間的な要素は、他のVRアプリに比べて大げさでなく、ウケ狙いでもなく、単に優れた機能的な体験を高めるだけで、時に通常のビデオ通話よりも生産的でエンゲージメントが向上したように感じられた。

画像クレジット:Facebook

これはMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOが最近、Facebookは「メタバース企業」へと移行していると宣言したことと繋がる。

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さて、メタバースとは何なのか。ザッカーバーグ氏の言葉を借りれば、こういうことになる。「デジタル空間で人々と一緒にいることができる仮想環境です。見ているだけではなく、自分がその中にいるような感覚になれるインターネットのようなものです」。これは、AR / VRを同社のモバイルアプリ群とは完全に別ものとして扱ってきたFacebookにとって、かなり重要な再調整のように聞こえる。デスクトップユーザーとVRユーザーは、長年にわたって事実上、お互いにサイロ化されてきた。

概してFacebookは、Oculus(オキュラス)を次のスマートフォンを作るかのようにスケールアップし、ネイティブアプリのパラダイムを核としてヘッドセットを構築してきた。一方、ザッカーバーグ氏のいう未来志向の「メタバース」は、Facebookがこれまで実際に開発してきたものよりも、Roblox(ロブロックス)が目指してきたものに近い。「Horizon Workrooms」は、Facebookのこれからのメタバースの動きのベースになると思われるHorizonブランドの下で運営されている。興味深いことに、このVRソーシャルプラットフォームは、2年近く前に発表された後、まだクローズドベータ版である。もしFacebookがHorizonのビジョンを実現することに成功すれば、Robloxのようにユーザーが作成したゲーム、アクティビティ、グループのハブに成長し、ネイティブアプリのモバイルダイナミクスをより柔軟性のあるソーシャルエクスペリエンスに置き換えることができるだろう。

Workroomsの洗練されたデザインが、これからのFacebookの方向性を示す有望な兆候であることは間違いない。

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画像クレジット:Facebook

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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)