Google マップから新幹線や特急列車の予約が可能に、経路検索の結果からJR東日本の切符販売サイト「えきねっと」に遷移

Google マップから新幹線や特急列車の予約が可能に、経路検索の結果からJR東日本の切符販売サイト「えきねっと」に即座に遷移

東日本旅客鉄道(JR東日本)は3月29日、切符販売サイト「えきねっと」とGoogle マップが連携開始したことを発表した。JR東日本エリアで完結するルートであれば、Google マップで経路検索したのち即座にえきねっとに遷移し、新幹線や特急券の予約が行なえる。

えきねっとは、JR東日本が提供する切符購入や指定席の予約が行えるオンラインサービス。今回の連携により、Google マップにおいてJR東日本エリアで完結したルートを検索した際に、えきねっとへのリンクが表示されるようになった。これを経由すれば表示されたルートを保持したままえきねっとに遷移できるため、スムーズに必要な新幹線・特急券の座席予約を含めた切符購入が可能となる。

予約可能期間は1カ月+1週間後までの乗車分。予約可能時間は5時~翌日1時50分まで(23時50分~0時10分を除く)。条件として、えきねっとへの会員登録とログインが必要。

注意事項として、現在は福島県沖地震により東北新幹線の一部区間で運転を見合わせているため、 Google マップで案内された経路でもえきねっとでの購入ができない区間がある。また、えきねっとは発着経由情報から利用時間の短い列車を案内するため、検索時の条件などによっては検索結果と別の列車が案内される場合がある。

グーグル、EC企業の配送業務の最適化を支援する2つの新ツールを提供開始

Google(グーグル)は米国時間3月17日、大規模な配送車両を運用する企業向けの2つの新しいツール、Last Mile Fleet SolutionとCloud Fleet Routing APIを発表した。Google Maps Platformの一部である新しいLast Mile Fleet Solutionは、注文から配送までのラストマイル配送プロセスの各ステップを最適化することに重点を置いている。その名の通り、Google Cloudの一部である新しいRouting APIは、配送車両のフリート全体のルートプランニングに重点を置いている。

Last Mile Fleet Solutionは、現在パブリックプレビュー中だ。Cloud Fleet Routing API は2022年の第2四半期に一般利用が可能になる予定とのこと。どちらも企業向けサービスであるため、価格情報は公開されておらず、どちらの製品も潜在的な顧客はGoogleの営業チームと連絡を取る必要がある。

「パンデミックは、すでに急増していたeコマースと配送件数の両方をさらに加速させました。配送ネットワークへの負担の増加に加え、ドライバー不足、住所データの不備、工場の閉鎖、燃料価格の上昇など、多くの要因が配送時間や成功率に影響を与えました」と、Google Cloudのグローバルサプライチェーン&物流業担当マネージングディレクターであるHans Thalbauer(ハンス・タルバウアー)氏は述べている。「Google Maps PlatformのLast Mile Fleet SolutionとCloud Fleet Routing APIにより、配送フリート事業者がこれらの問題に対処し、消費者、ドライバー、フリートマネージャーにシームレスな体験を提供することが容易になります」とも。

画像クレジット:Google

Google Maps Platformは、企業がオンデマンドでドライバーを派遣するためのソリューション「On-demand Rides & Delivery」をすでに提供している。同社は、新しいLast Mile Fleet Solutionは、このサービスをベースにしていると述べている。

一方、Fleet Routing APIは、企業のルートプランニングを支援するまったく新しいGoogle Cloudサービスだ。ユーザーはこれを使って社内の車両管理システム用のツールを構築し、時間帯、荷物の重量、車両の容量など特定の制約条件に基づいてシステムが配送ルートを最適化させるために利用できる。その過程で、サステナビリティの目標達成に向けたルートの最適化も可能になるという。

英国を拠点とする宅配便サービス、PaackのCTO兼CPOであるOlivier Colinet(オリヴィエ・コリネ)氏はこう語る。「Paackでは、欧州で最大級のeコマース小売業者が毎月受け取る数百万件の注文に対して、優れた配送体験を実現するための支援にこだわっています。迅速にスケールアップするために、Last Mile Fleet SolutionとCloud Fleet Routingを採用しました。これにより、ドライバーとフリートマネージャーは最高の効率を維持し、98%の定時・初回配達率を超えることができました」。

画像クレジット:Bruce Bennett/Getty Images / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Den Nakano)

グーグル、ウクライナでGoogleマップのリアルタイム交通状況ツールを無効に

Alphabet(アルファベット)は米国時間2月28日、取材に対し、ウクライナでGoogleマップのライブ交通状況ツールの一部を無効にしたことを明らかにした。Reuters(ロイター)が報じたこのニュースは、同国がロシア軍からの攻撃に直面している中で、同社が地元当局と協議した後に発表された。該当する機能に関して、広範なグローバルアクセスは無効になるものの、現地ドライバーのためのローカルターンバイターンナビゲーションは有効になっているとのこと。

人気の高い同社のマッピング技術は、ウクライナ侵攻の当初から意外な役割を担ってきた。カリフォルニア州のある研究施設では、ロシアの「特別軍事作戦」が公式に宣言される数時間前に、Googleマップの交通データと衛星画像を組み合わせて交通渋滞を発見し、ウクライナ国境に向かうロシア軍の接近を察知することができたという。

研究者のJeffrey Lewis(ジェフリー・ルイス)博士は、The Washington Post(ワシントン・ポスト)にこう語っている。「昔なら、現場で起きていることを教えてくれる記者に頼ったところですが、今日ではGoogleマップを開くと、キエフから逃げる人々を見ることができてしまいます」。

Alphabetの動きは、ロシア軍がウクライナ軍の動きを追跡するために、同様に情報を悪用する可能性があるという懸念からきているようだ。この件に関してAlphabetは、いつスイッチをオフにしたのか、他の世界的な紛争で同様の行動をとったことがあるのか、など具体的なことは何も述べていない。

現地では、ウクライナの人々はこの問題に対して、もっとはるかにオールドスクールなアプローチを取っている。同国の道路局であるUkravtodor(ウクライナ道路公団)は、ロシア軍を混乱させるため、道路標識を撤去し始めた

Ukravtodorは26日にソーシャルメディアに「やつらの地獄直行を手伝おう」と書き込んだ。「Ukravtodorは、すべての道路組織、領域共同体、地方自治体に、近くの道路標識の撤去を直ちに開始するよう呼びかけています」。

GoogleはTechCrunchの取材に対し、先週始まった侵攻に関しては直接のコメントを控えた

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(文:Brian Heater、翻訳:Den Nakano)

ウォズニアック氏の宇宙企業「Privateer」は混雑化して危険な宇宙のGoogleマップを目指す

現在、地球低軌道上(LEO)には、壊れた衛星やロケットの破片、多段式ロケットや宇宙ミッションの残骸など、何百万個もの宇宙ゴミが散乱しているが、これを一掃することを目的としたベンチャー企業が次々と誕生している。Steve Wozniak(スティーブ・ウォズニアック)氏と共同で宇宙ベンチャーを設立したAlex Fielding(アレックス・フィールディング)氏によると、LEOの清掃は重要な課題だが、1つ問題があるという。宇宙ゴミ(スペースデブリ)の多くは、実際にどこにあるのかわからないということだ。

「軌道清掃企業は、地球低軌道上にあるほとんどの物体がどこにあるのか一致した意見がなく、それぞれの瞬間に3~400km程度の精度以上で把握することができません」とフィールディング氏はTechCrunchに語った。

フィールディング氏とウォズニアック氏は、新会社「Privateer」を設立して、この知識のギャップを解消しようとしている。これまでステルス状態にあったこの会社は、9月にウォズニアック氏がYouTubeにアップした1分間のプロモビデオへのリンクをツイートしたことで注目を集め、Privateerは宇宙空間の物体の清掃に力を入れるのではないかとの噂が広まった。

しかし、それは微妙に違っていた。「Privateerは実際には、宇宙をきれいにするという目標でスタートしたわけではありません」とフィールディング氏は説明する。「私たちは、宇宙のGoogleマップを作ることを目指してスタートしたのです」。

フィールディング氏とApple(アップル)の共同創業者ウォズニアック氏のコラボレーションは、今回が初めてではない。2人は2000年代初頭に、物体の物理的な位置を追跡する技術を開発する無線ハードウェア企業Wheels of Zeus(WoZ)を設立している。

「20年前、私たちがそれ(WoZ)を始めたとき、宇宙にあったものの半分はゴミでした」とフィールディング氏は語る。その後、状況はさらに悪化していった。「今の世界では、(軌道上には)もっともっと多くのものがあり、その中でも特に危険なものはほぼすべてが低軌道にあり、非常に高速で移動していて、ほとんどの場合よく追跡されておらず、理解されていません」。

宇宙ゴミの危険性は依然として存在する。5月、国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士が、モジュールの1つに取り付けられたロボットアームに幅5mmの穴が開いているのを発見した。アームは機能していたが、ISSが衝突を避けるための操作をしなかったことから、当たった物体は、米国宇宙軍の宇宙監視ネットワークが追跡できないほど小さい軌道上の数百万個の物体の1つであると考えられる。

Rocket Lab(ロケット・ラボ)やSpaceX(スペースX)のような打ち上げ企業が、かつてNASAのような公的機関が独占的に行っていたサービスを今は提供しているのと同じように、Privateerはこうした膨大なデータギャップを埋められるかもしれない。

Privateerは、最初から早いペースで取り組みを進めている。同社は、2022年2月11日に「Pono 1」と名づけられた最初の小型衛星を打ち上げる予定だ。Pono 1の大きさは約3U(約30cm)で、非光学式センサー30個と光学式カメラ12個の合計42個のセンサーを搭載する。非光学式センサーは、4ミクロンの精度を実現する。衛星本体は炭素繊維を用いて3Dプリントで作られ、そうすることによりチタンと同等の剛性を持つ単一の固体部品になるとフィールディング氏はいう。推進剤の代わりに、磁気トルカという衛星姿勢制御用の電流を発生させる小型装置を使って方向を制御する予定だ。

Pono 1衛星は4カ月間だけ運用され、そのあと軌道離脱して地球の大気圏に戻り焼失する。2番目の衛星であるPono 2は、4月末に打ち上げられる。Privateerは、両機の打ち上げのためにすでに打ち上げ業者を決定し、必要な承認を得ている。

これらの打ち上げに加えて、Privateerは、軌道上のロジスティックスとサービスを提供するスタートアップであるAstroscaleとすでに協力関係にあり、現在、宇宙ゴミ除去衛星のデモを行っているとフィールディング氏は述べている。また、Privateerは、米国宇宙軍とのパートナーシップも締結した。

フィールディング氏は、宇宙の完全なGoogleマップを追求しないことは、単なる怠慢ではなく、命取りになるかもしれないという。「私は普段は楽観主義者ですが、今でも非常に恐れているのは、遅すぎたのではないか、2年以内に軌道上で最初の有人宇宙飛行士の犠牲者が出るのではないかということです。そう考える理由は、地球低軌道での(物体や活動の)急増にあります」。

関連記事:日本の宇宙スタートアップAstroscaleが宇宙で軌道上デブリをつかまえて放すデモに成功

画像クレジット:Maciej Frolow/Photodisc / Getty Images

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Aya Nakazato)

Googleマップが米国で「最も環境に優しい」ルート検索機能を提供開始

Google(グーグル)は米国時間10月6日、2021年初め発表した「エコフレンドリールート」機能を、米国のiOSおよびAndroidユーザー向けに提供開始し、欧州では2022年にサポートを開始することを発表した。この新しいルート案内オプションは、ドライバーが最速ルートと最も燃費の良いルートから選択できるようにするもので、今回のリリースのハイライトであることは明らかだ。それに加え、Googleマップには他にも2つの新機能が追加される。1つは、ルート案内は必要だがターンバイターンのナビは必要ないというサイクリストのための新しい「Liteナビゲーション」モード(今後数カ月以内に提供開始予定)、もう1つは、ベルリンでDonkey Republicの自転車を利用したいときのための、自転車やスクーターのシェア情報の拡充だ。

関連記事:グーグルがマップの3D表示大型アップデートを予告、屋内でのARルート案内など新機能を多数発表

Googleマップのトランスポーテーション部門シニアディレクターであるRussell Dicker(ラッセル・ディッカー)氏はこう述べた。「エコフレンドリーなルート検索機能では、常に最速のルートを表示し、さらに燃費の良いルートも表示します。数回タップするだけで、異なるオプション間の相対的な燃料節約量や、ETA(到着予定時刻)の差がある場合はその差を確認し、自分に最適なものを選ぶことができます」。何があっても常に最速ルートを見たいというユーザーのために、Googleマップではそれだけを見ることができる設定も用意されている。

Googleは、この新しい経路選択オプションにより、マップユーザーが年間100万トン以上の二酸化炭素排出を回避できる可能性があると考えている。これは、道路から20万台の自動車を取り除くのと同じことだ。少なくともこの機能がしばらく使われて実際のデータが得られるまでは、このような数字には少し懐疑的にならざるを得ない。というのも、Google マップでは、多くの人にとって曖昧な概念である二酸化炭素の排出量ではなく、ユーザーのコスト削減につながる燃料効率に焦点を当てているからだ。

燃費を考慮しなくても、ルーティングは難しい問題だ。ディッカー氏は次のように述べている。「多くの場合、すばやく処理するか、正確ではあるが非常にゆっくりと処理するか選ぶことになります。私たちが成功したのは、Googleではすべてがスケールの問題であるため、たくさんの優れた選択肢を非常に迅速かつ大規模に得ることができる多くの技術を構築したからです」。

ディッカー氏は、より燃費の良いルートを選択するためには、距離、時間、標高、速度、そして一定の速度を維持できるかどうかといった要素が重要であると指摘している。

「Liteナビゲーション」は、過去1年間にGoogleマップで自転車の道案内を求める声が高まったことから生まれたものだとディッカー氏はいう。しかし、多くのサイクリストは走行中に携帯電話を目の前に置かないし、必ずしもターンバイターンの案内を望んでいるわけでもない。そのため、Liteナビゲーションでは、マップ上で自分がどこにいるかを確認するとともに、ETAや今後の高低差などの情報を提供することに重点を置いている。

自転車やスクーターのシェアリングについては、欧州ではDonkey Republic、Tier、Voi base、米国ではBird(バード)、Spin(スピン)との提携により、AndroidおよびiOSで、世界300都市のシェアリングステーションの場所がGoogle マップに表示されるようになった。

画像クレジット:Anchalee Phanmaha / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

グーグルがGoogleマップの山火事追跡、森林被覆率、Plus Codeを強化

Google(グーグル)はGoogleマップの価値を高め、まだの人には使い始めてもらうためにいくつかのツールを改訂した。同社は山火事を追跡する機能を改善し、都市の樹冠被覆率を測定するツールを拡張した他、Plus Code(プラス・コード)によるバーチャル住所作成の自動化を進めている。

山火事は多くのユーザーにとって最も緊急な利用方法であり、それはかつて稀だったこの災害が繰り返し起こる事象へと発展したからだ。Googleは2020年、衛星データを利用した山火事追跡ツールをこの種の火災を探している人たちのために提供した。たとえば「焚き火」などを探すと、ニュースを提供するだけでなく、頻繁に更新される情報センターには火災の専門家による最も有力な予測がリアルタイムで報告される。

その情報が、マップアプリに交通情報や自転車経路のようなレイヤーの1つとして表示されるようになった。機能をオンにすると、近くで起きている火災がすべてマップにマークされ、タップすると約1時間前時点のライブ概要が表示される。危険地帯にもマークがついているので、ある場所に車で行っても安全なのか現場に留まったほうがよいかを知ることができる。山火事が非常に多くて危険であり、状況の追跡が困難であることを考えると、非常に役立つツールだ。

画像クレジット:Google

都市部向けに、Googleは航空写真を利用してヒートアイランドその他の危険地帯を識別する 「Environmental Insights Explorer(EIE) Tree Canopyツール」 を提供している。市政機関はこれを、新たな樹木を植えたりその他の資源を配分する参考に利用できる。ロサンゼルスで最初にテストされたこのツールは、現在世界の100都市、メキシコ、グラダラハラ、英国、ロンドン、オーストラリア、シドニー、カナダ、トロント、日本の東京などで利用されている。

もう1つ、都市当局、特に人口が希薄な地域や急変する都市環境の行政が持っていないデータが住所だ。ある場所に住所がないなんておかしい、と思うかもしれないが、そもそも郵便や荷物が配達されるためには、行政が街路名と番地を割当て、登録し、追跡する必要がある。貧困な田舎町では、近所の公的住所を使い、追加の指示や詳しい配達員に頼って郵便が正確に配達されていることもよくある。

数年前、Googleは「Plus Codes」を導入した。基本的にGPS座標を文字と数字の短い列に結びつけたもので、さまざまなオンライン住所サービスに入力することができる(もちろんGoogleマップにも)。正式な住所を持たない人でも、Plus Codeを持つことは可能で、誰かが自分を尋ねてくるには十分だ。

画像クレジット:Google

このほど、通常の方法で住所を割り当てるのに苦戦しているいくつかの地方自治体と協力して、Plus Codesを公式の政治機構に組み込んだ。たとえばガンビアとケニヤでは、国の身分証明書など、通常政府が検証した住所を必要とする場面でPlus Codeが使用されている。なお、情報を所有、管理しているのは当局でありGoogleではない。会社はコードの生成と既存オンラインインフラとの統合に協力しているだけだ(経路案内の生成にも役立つ新たな一括生成ツールもある)。

一連のツールは、Googleの公私連携への関心を強調している。批判する人たちはGoogleが人々の生活のあらゆる側面を捕まえようとしているだけだと考えるかもしれないが、実際この会社は、広告と観察のビジネスモデルに関わらず、常にこの種のプロジェクトを推進している。産業と政府の転換を純粋に望み、ときには成功している。少なくとも、これらのプロジェクトに私利は見つからず、世界中の人たちにとって大いに役立つ可能性がある。

画像クレジット:Google

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleマップが3Dビューを展開、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコで

Apple(アップル)は、「マップ」アプリ内で、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコなど、多くの都市に3Dマップを導入する。iOS 15で提供されるこの体験は、市場をリードするGoogleマップとの競争力を高めるためにAppleのマッピングプラットフォームに数年にわたって行われた投資の結果だ。このアップデートには、現在主要な市場に導入されているような3Dマップの追加だけでなく、全体的により詳細な地図、改善された交通機関の機能、AR表示モードなども含まれている。

関連記事:AppleマップがiOS 15アップグレードでより詳細な地図、交通機関ナビ、ARビューなど追加

これらの機能の多くは、充実した機能を得るためまず米国および世界の主要都市で導入され、時間をかけて展開してきた。例えばARビューイングは、2021年に入ってから一部の都市で開始された

画像クレジット:Apple

Appleによると、3Dマップでは、ユーザーは近隣地域、商業地区、マリーナ、ビルなどの詳細を見ることができ、標高の詳細、新しい道路ラベル、さらにはカスタムデザインされたランドマークも表示されるという。

例えば、サンフランシスコのコイトタワー、ロサンゼルスのドジャー・スタジアム、ニューヨークの自由の女神、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールなど、有名なスポットのレンダリング画像がマップに表示され、今後さらに多くのランドマークが追加される予定だ。

画像クレジット:Apple

2021年後半には、フィラデルフィア、サンディエゴ、ワシントンD.C.でこの種の3Dマップが利用できるようになるとAppleは述べている。そして2022年には、モントリオール、トロント、バンクーバーでも利用できるようになる。

Appleは、より明確に表示されるターンレーン、中央分離帯、バス・タクシー用レーン、横断歩道などによって、道路レベルでのナビゲーションも強化している。これらは3D表示モードで表示されるため、交通状況に応じて最適な車線を選択したり、より良いルート計画を立てたりすることが容易になる。また、Googleマップと同様に、現在の道路状況に基づいた到着予定時刻も表示される。Appleは、これまで2021年のリリースが発表されていたこの新しいナビゲーションが、具体的な期限はなしに2021年後半にCarPlayに搭載される予定であると述べた。

画像クレジット:Apple

同様に、2021年初めに発表されていた他の地図のメジャーアップデートも現在展開中だ。これには、Citymapperのような、交通機関を利用する人たちに好まれるサードパーティのアプリケーションに対して、Appleマップがより競争力を持つように設計された機能が含まれている。近くの交通機関の駅が画面上部に大きく表示され、ユーザーはお気に入りの路線をマップにピン留めして簡単にアクセスできるようになった。また、Apple Watchでもできるように、路線を選択すると、降りる時間になるとマップが自動的に通知する。

Appleマップは、拡張現実(AR)を利用したステップ・バイ・ステップの案内で、より臨場感のある徒歩ルート案内を提供する。これは、ユーザーが携帯電話をかざして周辺の建物をスキャンすると、マップがより正確な位置を生成し、より詳細な案内を提供するというものだ。この機能は、2021年に入ってから一部の市場で提供されている。

iOS 15のユーザーは、新しい3D地球儀を見ることができる。また、マップの「ガイドを詳しく見る」ボタンをタップすると、Time Out、The Washington Post、The National Park Foundation、Complex、The Infatuationなどが提供する厳選されたガイドにアクセスすることがでる。これらのガイドは世界中の都市での観光ガイドを提案する。また、ユーザー自身がガイドを作成し、友人や家族と共有することもできる。

画像クレジット:Apple

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

iOS版Googleマップがアップデート、iMessageでの位置情報共有など純正マップのライバルに

Googleマップは米国8月3日、iOS版アプリの3つの新機能を発表した。iMessageアプリでの位置情報のライブ共有、ホームスクリーン用の交通ウィジェット、そしてダークモードを追加することになり、GoogleマップはiOSネイティブアプリであるAppleの「マップ」の強力なライバルとなる。

ライブの位置情報共有はGoogleマップではすでに利用可能だ。あなたの位置を示す青色の点をタップすると、あなたの居場所までの予測所要時間、そしてあなたのスマホのバッテリー残量すら特定の友人と共有できる。しかしGoogleマップのiMessageウィジェットでは、会話から離れることなくあなたの居場所を簡単に共有できる。デフォルトでGoogleマップはあなたの居場所を1時間共有するが、最長3時間に拡大することも可能だ。共有をやめたければ、サムネイルにあるストップボタンをタップする。

画像クレジット:Google Maps

Googleマップの既存のiMessageウィジェットでは、ユーザーはiMessageで自身の居場所のGPS座標を送ることができる。しかし友達と待ち合わせする場合、それはライブの位置情報共有ほどに使い勝手はよくない。Appleのマップはすでに似たような機能をiMessageに組み込んでおり、Googleも対抗しようとAppleを真似ている。Googleマップは長い間、優れたナビアプリだと広く考えられていたが、2018年にAppleがマップをゼロから完全に作り直し、より競争力あるものにした。加えて、iOS 15でAppleマップはAR機能、改善された交通機関乗り換え機能、より詳細になったマップなどを展開する

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Googleがマップアプリを強化、iOSからも事故や交通取締をレポート可能に

Googleマップは2019年にWazeのような交通と事故レポートの機能をアプリに追加し、マイカー通勤者にアピールするものにした。Googleマップによると「最もパワフルな機能は周辺のライブの道路混雑状況をチェックできること」だ。いま、最新のGoogleマップアプリを使っているユーザーは、交通ウィジェットをホームスクリーンに加えることができる。このウィジェットでは周辺の交通状況をすばやく表示する。また、ユーザーは自宅、職場、ガソリンスタンドといった頻繁に利用する目的地をセットでき、タップ1回でそうした場所へのナビゲートが可能になる。GoogleマップアプリはAndroidではすでにダークモードを提供しているが、数週間内にiOSユーザーも利用できるようになる。

GoogleマップとAppleのマップは最も優れたナビゲーションアプリになろうと競合していて、Snap Mapでよりソーシャルなエクスペリエンスを構築したSnapchatとは競合しない。Snapchatは米国時間7月28日、Snap Mapに「私の場所」機能を加え、これによりユーザーは周辺の他のユーザーの行動に基づく訪れるべき新スポットを見つけることができる。Snapchatはまた、2021年第2四半期の売上高とデイリーアクティブユーザー数が、過去4年で最も高いレートで成長したと明らかにした。それでも2020年時点のGoogleマップのユーザーは世界中で10億人超だった。

関連記事:Snapchatが地図上でおすすめのスポットを紹介する「私の場所」機能を追加

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleGoogleマップiOSアプリ位置情報ダークモードウィジェット

画像クレジット:Kanawa_Studio / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi

Google マップ・口コミサイトの一括管理や口コミ内容のAI解析が可能な「口コミコム」を運営するmovが3.3億円調達

Google マップ・口コミサイトの一括管理や口コミ内容のAI解析が可能な「口コミコム」を運営するmovが3.3億円調達

地図アプリや口コミサイトの一括管理、口コミのAI解析で店舗の問題点を把握できる「口コミコム」などを運営するmovは7月16日、3億3000万円の資金調達を発表した。引受先は、Coral Capital、SMBCベンチャーキャピタル。これにより、累計調達額が約4億円となった。また、7月1日より元弁護士ドットコム取締役CSOの渡邊陽介氏が社外取締役として着任した。

調達した資金は、マーケティング活動への投資、営業・開発部門の採用活動、カスタマーサクセスを中心とした人材採用にあてる。

口コミコムは、Google マップなどの地図アプリや口コミサイトでの店舗情報を整理し一括更新できると同時に、口コミをAI解析して店舗の問題点を把握し業務改善に活かせるというサービス。正式リリースから半年で利用店舗は1万店舗強に到達しており、飲食店や商業施設、小売店だけでなく自治体とも連携しているという。地図アプリや口コミサイトの店舗情報に関する更新作業による業務負担の低減をはじめ、口コミの収集・分析により店舗運営における課題解決の可視化が可能な点が評価されているとした。

Google マップ・口コミサイトの一括管理や口コミ内容のAI解析が可能な「口コミコム」を運営するmovが3.3億円調達

店舗側は、口コミコムに店舗情報を登録することでGoogle マップなどの地図アプリにお店が新たに表示されるようになるほか、不適切な写真への削除対応や口コミへの返信も一覧画面から対応可能。Google マイビジネスの投稿も一括配信できる。また、星の数、接客や身だしなみなど店舗の問題点を店舗別、エリア別、立地別、頻出ワード別、フランチャイジー別など様々な視点で分析可能としている。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Googleマップ(製品・サービス)mov(企業)MEO / ローカルSEO(用語)資金調達(用語)日本(国・地域)

グーグルが食料不安に悩む米国人向け新ウェブサイトとリソースを公開

Google(グーグル)は米国時間6月29日、全米で食料不足に悩む人々のための新たなリソースを提供するプロジェクトを開始する。このプロジェクトでは、ホットラインやフードスタンプの情報、地元のフードバンクやフードパントリー、学校給食プログラムの受け取り場所などを紹介するGoogleマップのロケーターツールなど、人々を食料支援リソースに結びつける新しいウェブサイト「Find Food Support」を立ち上げる。

Googleは発表の中で、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが米国における食糧危機の悪化を助長し、2020年の間に約4500万人(米国人の7人に1人)がある時点で食糧不安を経験することになったと説明しています。この数字は、2019年に比べて30%増加したと同社は指摘している。その4500万人のうち1500万人が子どもだった。

ビジネスが再開され、個人活動が再開されているためパンデミックの影響は収まり始めているが、学校給食プログラムが利用できなくなる夏の間、多くの子どもたちが空腹に耐えている。

このようなニーズに対応するため、グーグルの新しいウェブサイト「g.co/findfoodsupport」では、食料支援のリソース、米国の食料不安の問題に関するYouTubeの動画、Googleマップのロケーターツールを組み合わせて、近くのフードバンクやその他の食料支援の場所を案内している。

Googleは「No Kid Hungry」や「FoodFinder」、「米農務省」などの団体と協力して、米国50州で9万の無料フードサポートを提供する場所を捕捉したという。ウェブサイトの訪問者は、このオンラインツールで自分の住んでいる場所を入力すると、その地域の学校給食プログラムのピックアップサイト、フードバンク、フードパントリーを確認することができる。

画像クレジット:Google

本ツールでは、その場所の住所や電話番号、営業日や営業時間などの詳細が表示される。

このような情報は、Googleマップで直接見つけることができるが、適切なキーワードがわからないと難しい場合がある。例えば「food support」と検索すると、「Food Lion 」や「Lowe’s Foods」など、キーワードが一致するビジネスと一緒に、慈善団体、フードバンク、公共サービスが組み合わされて表示されました。一方、「food assistance」を検索すると、より詳細な情報を得ることはできるが、「US Food & Drug Administration」のような関連性のない結果も返される。このオンラインツールの検索結果は、より正確で精密なものになる。

新サイトでは、SNAPの特典情報や高齢者、子ども、家族など特定のグループに対するサポート、州ごとの給付ガイドライン、フードサポートホットラインなど、その他のフードサポート情報も紹介している。また、食料支援の問題に直面していない人のために、お金や時間、食料を必要としている人たちに寄付に関する情報も提供している。

またサイトには、食料不安の問題にそれぞれのコミュニティで取り組む団体が作ったYouTube動画もいくつかある。それらの動画は、軍人の家族や子ども、高齢者などいろいろな人たちが食料支援を利用している様子を見せて、食料不安は恥ずかしいことではないと説得しようとしている。Googleによると、軍人の家族というのは、まだ除隊になってない軍人兵士の家族の9人に1人は食料不安を経験しているとのことだ。また、子どもは6人に1人、学生は3人に1人、そして500万人あまりの高齢者が食料不安を抱えている。

この新しいサイトは、Emily Ma(エミリー・マー)氏が率いるGoogleの「Food for Good」計画から生まれた。Food for Goodは当初、元Google(X)、現在ではAlphabetのX事業の下の、よりスマートな食料システムの創造をめざすアーリーステージ・ムーンショットプロジェクトである「Project Delta」として始まった。チームが目指したのは、食品廃棄物が埋め立てへ向かうことを止め、食べ物を最も必要としている人たちに向けていくことだ。2020年12月にマー氏は、Project DeltaがGoogleに移行してスケールアップすると発表した。そのコアチームは「Food for Good」としてGoogleに加わり、食品追跡のチームはXに残って、より広範な問題に取り組むことになった。

Googleによると、本事業のGoogleマップ上の食料支援施設やサービスは、現在の9万から今後もっと多くなるという。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:GoogleGoogleマップ

画像クレジット:Danny O. / Flickr under a CC BY 2.0 license.

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ドライバーレスタクシーサービスWaymoがGoogleマップで予約可能に

フェニックスの郊外で自動運転車を使って営業しているライドシェアサービスWaymo Oneを、Googleマップでアクセスしたり予約したりできるようになった。

米国時間6月3日に行われたWaymoの発表によると、最初はAndroidユーザーのみだが、完全な自動運転車のライドシェア機能をマップアプリから使えるのはこれが初めてだ。この共同事業は、2つのAlphabet傘下企業を一緒にするだけでなく、大衆的知名度や親しみやすさを上げたいという、Waymoの意欲の表れでもある。

Waymoは米国でおよそ600台を保有しているが、そのうち300から400はフェニックスにある。ただし、そのすべてがWaymo Oneの運転手不在の自動運転車として使われているわけではない。Waymo Oneのサービスは運転者のいない完全な自動運転車だけを使い、運転席に安全管理者はいない。またGoogleマップに出現したら、それが確実に完全自動運転車であることを意味している。フェニックス地域ではテストのために走っている車両もあるが、Waymo Oneのサービスで使われている自動運転車の正確な台数をWaymoは明らかにしていない。

Waymo Oneが@Googleマップにいるよ。フェニックス都市圏にいてライドシェアオプションをタップしたら#WaymoDriverが動かしている完全自動運転車を呼べるんだ。

ただしプロセスでは、少々アプリを使い分ける必要がある。Googleマップでは、Waymo Oneの車両に直接アクセスして、予約や支払いをする方法がないため、Waymoアプリに移動して予約を完了しなければならない。ユーザーはまず、Android端末からWaymoのフェニックス都市圏(チャンドラーやメサ、テンピの一部を含む)にある場所への行き方や帰り方の入力が必要だ。またユーザーは、ライドシェアまたはトランジットのタブをタップすると、Waymoでの料金と到着時刻の予想が出る。

既存のWaymo One利用者はWaymoアプリに誘導されて乗車予約ができるが、新規利用者はPlayStoreに誘導されアプリをダウンロードすることになる。

関連記事:運転手のいないWaymoの自動運転配車サービスを利用して感じたこと

カテゴリー:モビリティ
タグ:GoogleGoogleマップWaymo自動運転ロボタクシー

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hiroshi Iwatani)

グーグルがGoogleマップのトップに経験豊富なSiriusXMの元CPO / CTOを招く

ほぼ1年前、Googleは指導部の一新を図った。それにより2012年に同社に参加したPrabhakar Raghavan(プラバカール・ラガヴァン)氏が、検索とGoogleアシスタント、Googleマップを統轄することになった。同社の雇用に詳しい筋によると、今度はこれまでインターネットラジオSiriusXMのプロダクトと技術の最高責任者だったChristopher Phillips(クリストファー・フィリップス)氏がGoogleのジオ(地理)関連のチームを率いることになり、GoogleマップとGoogle Earth、Google Maps Platform、およびこれらのプロダクトを中心とする同社のエンタープライズビジネスを統轄することになった。Googleは彼の雇用を認めたが、それ以上の情報はない。フィリップス氏は2021年6月中に正式に同社に加わる。

画像クレジット:Christopher Phillips/LinkedIn

フィリップス氏がSiriusXMに入ったのは、同社が2020年、音楽サービスPandoraを買収した後だ。それまで彼はPandoraのCPOとテクノロジーのトップを6年務め、その前の2012年から2014年まではAmazon Musicのプロダクトと設計部門を指揮し、さらにその前はWorkspeedとIntuitの役員職だった。

Googleにおける新しい役割としてフィリップス氏は、地理チームのプロダクトとエンジニアリングの両方を率い、直接の上司はプラバカール・ラガヴァン氏になるだろう。後者は検索とアシスタントとGeo、コマース、そして広告部門の指揮を続ける。2020年の指導部一新では、Jen Fitzpatrick(ジェン・フィッツパトリック)氏がGeoチームに関して同様の役を演じた。

Search Engine Landによると、フィッツパトリック氏がGeoチームを去った後はDane Glasgow(デーン・グラスゴー)氏とLiz Reid(リズ・リード)氏がチームのトップを務めた。グラスゴー氏はその後Googleを辞め、現在はFacebookにいる。またリード氏は最近、新たな役割としてGoogleの検索体験部門を率いることになった。これらにより、Geoのトップは空席となり、それを今回フィリップス氏が引き継ぐことになる。

フィリップス氏には地理方面のプロダクトを実際に作った経験はないと思われるが、プロダクト指向のエンジニアリングチームを率いた豊富な体験をGoogleに持ち込むだろう。Googleマップは最近、いくつかの重要なアップデート発表したばかりであり、フィリップス氏の雇用は、Googleマップが同社のプロダクト群における重要性をさらに増した時期に行われたことになる。

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カテゴリー:ネットサービス
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画像クレジット:Sundry Photography/Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Googleマイビジネスや複数SNSの店舗アカウントを一括管理できる「カンリー」が累計約5.3億万円調達

Googleマイビジネスや複数SNSの店舗アカウントを一括管理できる「カンリー」が累計約5.3億万円調達

複数SNSの店舗アカウントを一括管理するサービスを提供しているカンリー(Canly。旧Leretto)は6月1日、第三者割当増資およびび金融機関からの融資で約4.6億円を調達したと発表した。これにより、過去ラウンドを含め累計約5.3億円を調達したことになる。引受先は、ジャフコグループ、ディープコア、双日、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタル、UB Ventures(ユーザベースグループ)、ベクトル。

調達した資金により、プロダクト開発・運用・販売体制をより強化し、海外進出やAIを用いた新機能開発など成長促進に向けた体制の整備を図る。

カンリーは、これまで店舗ごとに運用していたGoogleマイビジネスページや自社ウェブサイト、様々なSNSの店舗情報を一括管理することで運用・管理コストを削減、また口コミなどのデータ分析を行うことで店舗運営上の課題を特定し、導入企業の成長をサポートする。

それ以外にも店舗情報の改ざんの自動ブロック、MEOサポート、自社公式サイトとの連携などが提供される。カンリーは2020年7月のサービス開始以降、有料契約での導入店舗数が1万店舗を突破した。MEOは「Map Engine Optimization」の略称で、マップエンジン最適化、ローカルSEOなどとも呼ばれる。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Canly(企業・サービス)Googleマップ(製品・サービス)資金調達(用語)日本(国・地域)

Googleマップに間もなく新機能、急ブレーキを避ける経路案内や地域ごとの混雑度表示など

Google(グーグル)は、そのプラットフォームにAIを活用した100以上の改良を年末までに行うという大きな目標の一環として、Google マップに導入が予定されているいくつかのアップデートを明らかにした。米国時間5月18日に開催された開発者会議「Google I/O」で発表された新機能は、経路検索の改善、ライブビューの強化、高精細ストリートマップの拡大、混雑エリアの可視化、よりパーソナライズされたマップ体験などだ。

新たに改善された経路検索では、機械学習とナビゲーション情報を利用して、なるべく急ブレーキを踏まなければならない状況が少なくなりそうな経路を案内するようになる。急に交通の流れが遅くなる可能性のある場所は避けるように考慮されるというわけだ。

現在、Googleはマップで経路案内をする際に、道路の車線数や曲がる箇所の回数など、様々な要素に基づいて複数のルートを算出している。今回のアップデートでは、「急ブレーキを踏む」可能性が最も低いルートがそれらに加わる。Googleによると、他の経路と比べて到着予定時間が同じか、あまり差がない場合、急ブレーキを踏む可能性が最も少ないルートを推奨するようになるという。この変更により、Google マップを利用して走行する経路では、急ブレーキを踏む回数が年間1億回も減ると同社は見込んでいる。

2019年に導入されたGoogleマップの拡張現実機能「ライブビュー」は、間もなくマップのボタンから直接利用できるようになり、即座に近隣の情報を調べたり、近くのショップやレストランの混雑状況や最近のレビュー、写真などの詳細情報を確認できるようになる。また、複雑な交差点には道路標識が表示されるようにアップデートされ、旅先では滞在しているホテル等の場所と自分の位置関係を教えてくれるので、慣れない土地でも帰り道がわかりやすくなる。

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画像クレジット:Google

Googleは2020年に、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドンで初めて提供したより詳細な地図を、他の都市にも拡大していく。これらの地図はより精細で、自然の特徴が色分けで示され、歩道や横断歩道、歩行者用の安全地帯などの有無や位置まで表示される。これらの情報は、街を徒歩や自転車、あるいは車椅子などで移動する人にとって特に有用だ。

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2021年末までには、ベルリン、サンパウロ、シアトル、シンガポールなど、さらに50の都市でこの詳細な地図が利用できるようになる予定だ。

画像クレジット:Google

もう1つの新機能は、既にGoogleがマップの店舗情報で提供している、ユーザーから収集された匿名化された位置情報に基づく「混雑状況」の表示を拡張するものだ。新型コロナウイルス流行時には、この機能が、健康と安全のために店舗内での混雑を避ける有効な手段となった。今回のアップデートで、Google マップは街の一部や地域について、相対的な「混雑度」情報が表示されるようになる。これによって、ストリートフェスティバルやファーマーズマーケット、ナイトスポットなどの混雑している場所を避ける(あるいは見つける)のに役立つ。

さらにGoogle マップは、新たな方法で個人に合わせたインターフェイスのカスタマイズを開始する。

まず、ユーザーの現在の時間帯に応じて適切な情報が表示されるようになる。

例えば、平日の午前8時にマップを開くとコーヒーショップが目立つように表示されるが、夜になるとディナースポットが多く表示されるといった具合だ。郊外に出かけている時には、これらの店舗に代わってランドマークや観光地が表示されるようになる。同じ種類の場所をもっと探したいと思ったら、どれか1つをタップすれば、近くにあるそれと同じ種類の場所を見ることができる。

画像クレジット:Google

Googleによると、これらの新機能は今後数カ月のうちにiOSとAndroidでグローバルに展開する予定だというが、各機能の正確な導入時期については言及していない。ただし、より詳細な地図は年末までに提供されるとのことだから、他のアップデートよりも少々遅くなるのかもしれない。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleGoogle I/O 2021地図iOSAndroidアプリGoogleマップ

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

グーグルがマップの3D表示大型アップデートを予告、屋内でのARルート案内など新機能を多数発表

Google(グーグル)は米国時間3月30日、Googleマップの大規模なアップデートをいくつか発表した。その内容は「Live View(ライブビュー)」機能によるARルート案内が一部の屋内でも使えるようになることや、地図に気象データが追加されたことなど多岐にわたる。だが、最も気になるニュースは、それがいつになるのか時期は明らかにされていない(典型的なGoogleらしいやり方だ)ものの、同社が大幅に改善された3DレイヤーをGoogleマップに導入することを計画しているというものだ。

Microsoft(マイクロソフト)の「Flight Simulator(フライトシミュレーター)」で世界の広い範囲を詳細に描き出すことを可能にしたのと同じ技術であるphotogrammetry(フォトグラメトリー)を使って、Googleもその地図サービスのために世界の3Dモデルを構築している。

「私たちは、何十億枚もの航空写真、StreetView(ストリートビュー)、衛星画像を融合させる技術を引き続き改良し、平面的な2Dマップから、従来よりも正確な3Dモデルへと進化させていきます。しかも、これまで以上に速く、詳細に描き出すことが可能になります」と、GoogleのGeo Product Experience(地理製品体験)担当VPであるDane Glasgow(デーン・グラスゴー)氏は、この日の発表に先立って行われたプレスイベントで語った。同氏によれば、この3Dレイヤーによって、同社のすべてのデータを新しく興味深い方法で視覚化できるようになるという。

画像クレジット:Google

この技術が実際にどのように機能するかはまだ不明だが、一例として、グラスゴー氏は3Dマップの上に通常のマッピングデータをすべて重ね合わせた、新しい3Dルートのプレビューを披露した。

また、この技術によって、Googleは信号機の位置や建物の住所などの小さな特徴を解析できるようになり、その結果、より良い道案内ができるようになると、グラスゴー氏は述べている。

「3D画像を利用することで、多くの新しい情報やデータを重ねて可視化することもできると、私たちは考えています。例えば、交通渋滞や事故、交通機関の遅延、混雑状況といった役立つ情報をはじめ、新たな情報をもたらすことができる可能性はたくさんあります」と、同氏は説明した。

画像クレジット:Google

もっと近い将来の展開として、Googleは今後数カ月の間にリリースが予定されている新機能もいくつか発表した。中でも最も目を引くのは、屋内の案内に対応したライブビュー機能だろう。このAR道案内機能はこれまで、屋外でしか機能しなかったが、ユーザーがどこにいるかを(GPS信号が届かなくても)正確に認識する技術が進歩したおかげで、屋内でも利用できるようになったという。この機能はすでに、米国のシカゴ、ロングアイランド、ロサンゼルス、ニューアーク、サンフランシスコ、サンノゼ、シアトルの一部のモールで提供されてるが、今後数カ月のうちに、東京とチューリッヒの一部の空港、モール、交通機関の駅でも提供が始まる予定だ(ちょうどワクチンが届いて、旅行が回復する時期かもしれない)。Googleによると、同社はユーザーの周囲の映像をデータベースと比較することで位置を特定できるという。それによって、例えばユーザーがチューリッヒ空港のどの階にいるのかわかるため、ゲートまで案内することが可能になるというわけだ(私の経験では、空港ほど案内板が充実している場所はないのだが……)。

また、Googleマップには新たに気象データ(気象レーダーではない)と大気質のレイヤーが追加される。各地の天気を表示する気象レイヤーは今後数カ月のうちにAndroidとiOSでグローバルに利用可能になる予定だが、大気質レイヤーは、まずオーストラリア、インド、米国のみで導入される。

画像クレジット:Google

大気質といえば、Googleマップでは、経路検索で自動車を選んだ際に、新たに二酸化炭素の排出量が最も少ないルートを提示する、エコフレンドリーなルート検索オプションが追加される(AndroidとiOSで2021年後半に利用可能になる予定)。また、欧州では、多くの都市で採用されている低排出ガスゾーンがついにサポートされる。これは6月にドイツ、フランス、スペイン、英国で、AndroidとiOSで提供が始まる。その後、さらに多くの国で対応する予定だ。

さらに、Googleは道案内のインターフェースをアップデートし、すべての交通手段やルートの選択肢を、ユーザーの好みや、その都市における人気の高さに応じて(例えば、ニューヨークなら地下鉄、ポートランドならレンタルバイクなど)優先順位をつけて表示するようになる。

また、Instacart(インスタカート)やAlbertsons(アルバートソンズ)との提携により、道路の路肩で食料品を受け取る際のオプションが新たに統合された。

Googleの発表ではよくあることだが、同社が披露した最もエキサイティングな新機能はいつから利用できるのか予告がなく、そのまま導入されない可能性もないわけではない。今はひとまず、Googleマップで天気予報が見られるようになったことで我慢しながら待つことにしよう。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleGoogleマップ地図AR

画像クレジット:Sundry Photography / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Googleマップアプリで駐車場や乗り換え料金の非接触支払いが可能に、全米400都市以上で

米国のドライバーは交通系ソフトウェア開発会社のPassportおよびParkmobileとの提携拡大により、Googleマップで路上駐車の支払いができるようになる。Google(グーグル)はまた、この非接触型支払い機能を公共交通機関の利用者にも拡大すると発表した。

Googleマップの駐車料金支払い機能はまずAndroid経由でボストン、シカゴ、ヒューストン、ロサンゼルス、ニューヨーク、ワシントンD.C.を含む全米400都市以上に拡大される。また同機能はすぐにGoogleマップのiOS版でも利用できるようになる。乗り換え機能には、世界中の80以上の交通機関が含まれる。

Passportのオペレーティングシステムと統合された駐車機能は、2020年にオースティンで開始された。両社は当時、同機能が最終的に米国の他の都市でも展開される予定だと示唆していた。この拡大は予想されていたが、今では最も広く使われているナビゲーションアプリの1つに統合されることは、ノースカロライナをベースとするスタートアップのPassportにとって恩恵がある。同じことは、Googleマップにも組み込まれているParkmobileも同様だ。

GoogleマップのプロダクトマネージャーVishal Dutta(ヴィシャル・ドゥッタ)氏とGoogle PayのFausto Araujo(ファウスト・アラウホ)氏によると、その目的はドライバーがメーターに触れることなく駐車料金を支払うのを支援することであり、新型コロナウイルス(COVID-19)が猛威を振るうこの時代には魅力的な機能である。

iOSとAndroid版のGoogleマップを利用する際、米国の一部の都市のドライバーは目的地に近づくと、Google Payで駐車料金を支払うオプションが表示される。なおユーザーはGoogle Payアカウントを設定し、クレジットカードまたはデビットカードにリンクしておく必要がある。そしてドライバーはメーター番号と希望する駐車時間を追加し、Google Payを介して支払いを完了できる。駐車場の利用者は車両に戻ることなく、Google Payアプリからメーターに時間を追加することもできる。

Googleによると支払い機能の拡張により、世界中の80以上の交通機関の乗り換え料金が含まれるようになったという。「これで複数のアプリを切り替えることなく、旅行の計画や運賃の購入、乗車ができるようになります」と、Googleはブログ記事にて述べている。

乗り換えの支払いオプションは、ユーザーの方向に合わせてGoogleマップにポップアップ表示される。サンフランシスコのような場所では、ユーザーはGoogleマップから直接デジタルClipperカードを購入できるようになる。カードを購入したら、ユーザーは携帯電話をリーダーにかざすか、デジタルチケットを見せるだけよい。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:GoogleGoogleマップ

画像クレジット: Olly Curtis/Future / Getty Images

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:塚本直樹 / Twitter

Googleマップとフランス政府によるホテルの格づけに違い、同社は罰金を支払いと修正

Google(グーグル)はフランスのホテルの格づけについて誤解を招く恐れがあるとして、110万ユーロ(約1億4000万円)の罰金を支払うことに同意した。

Googleは同社の検索エンジンやGoogleマップ上で適用されるホテルの格づけについて、独自の(アルゴリズムによる)評価システムを適用していた。しかし2019年、ホテル経営者からの多数の苦情を受けて、フランスの競争・消費・詐欺防止総局(D.G.C.C.R.F.)がこの評価制度の妥当性に対する調査を開始した。

この調査では、Googleがフランス観光開発機構(Atout France)の標準的な分類システムを、独自の基準の格づけシステムに置き換えていたことを明らかにした。これは7500以上の施設に適用されていた。

Googleの「五つ星」ホテルという概念は、フランス観光開発機構と同じではないと言って差し支えない。また競争・消費・詐欺防止総局は、観光客の宿泊施設を分類するGoogleの表示 ( 同じ「星」 という用語を1から5までのランクで使っている)は、消費者を混乱させること指摘した。

「この慣行は特に消費者に損害を与え、宿泊施設を予約する際に期待できるサービスのレベルについて誤解を与えました。また、誤ってフランス観光開発機構の公式ランクよりも下に表示されたホテル経営者に対する偏見をもたらしました」と、競争・消費・詐欺防止総局は制裁に関するプレスリリースで述べている。

競争・消費・詐欺防止総局はGoogleが欺瞞的なビジネス慣行に従事していたと結論づけ、検察官とともに米国時間2月15日に発表された制裁措置をGoogle Ireland(同社のヨーロッパ本社)およびGoogle Franceに対して提案した。

罰金の支払いに同意しただけでなく、Googleはフランスのホテルの格づけを変更し、フランス観光開発機構の公式格づけを表示することに同意した。これによりフランスの観光客は、Google マップの5つ星ホテルはオンラインのハッキング戦略に影響されていない、公式基準によるものだと確信できる。

Googleの広報担当者はTechCrunchに対して「私たちは現在、競争・消費・詐欺防止総局と合意し、必要な変更を行い、Googleマップおよび検索におけるホテルのフランスでの公式格づけのみを反映させています」と述べ、競争・消費・詐欺防止総局の決定を確認した。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:GoogleGoogleマップフランス

画像クレジット:Vincent Isore

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(文:Natasha Lomas、翻訳:塚本直樹 / Twitter

AndroidユーザーがGoogleのストリートビューへ画像投稿可能に

Google(グーグル)のAndroid(アンドロイド)向けストリートビューアプリがアップデートされ、Googleマップを向上させるためにユーザーなら誰でも自身の写真を提供できるようになった。グーグルが米国12月3日朝に発表した(Googleブログ)。新バージョンのストリートビューアプリの「コネクテッドフォト」ツールを使って、ユーザーは通りを移動しながら一連の画像を撮影できる。この機能はARCoreに対応するデバイスで使える。さしあたって、選ばれたいくつかの地域でのみ画像の撮影とアップロードができる。

ARCoreはARエクスペリエンス用に構築されたグーグルのプラットフォームだ。さまざまな種類の物体の表面のサイズやロケーションといった周囲の状況、デバイスのポジション、明るさのコンディションなどをデバイスに検出させることで機能する。Android 7.0(Nougat)かそれ以上のOSで作動するAndroidデバイスで利用できる。

一方、グーグルのストリートビューアプリは5年ほど展開されている。当初はGoogleマップでのエクスペリエンスを向上させるためにユーザーが自分のパノラマ写真を共有できるようにデザインされていた。しかしスマホの進化にともない、アプリも進化した。

ストリートビューアプリのアップデートされたバージョンでは、ユーザーはARCoreを使って画像をとらえることができる。ARCoreはグーグルユーザーがマップで道案内のためのライブビューを体験するときに使うのと同じARテクノロジーだ。ライブビューではユーザーは自分の位置を知るのに、スマホにさまざまな目印となる建物を「見せる」ことができる。

画像がストリートビューアプリで公開された後は、グーグルは自動で画像を回転・配置し、またそれら画像を使って一連のコネクテッドフォトを作成する。そして他の人が閲覧できるよう、Googleマップ上の正しい場所に載せる。

これらの提供写真にはグーグルのストリートビュー画像(ストリートビュー撮影用の車が走りながらとらえた画像だ)で提供されているものと同じプライバシーコントロールが適用される。つまり、人の顔や車のナンバープレートにはぼかしが入り、ユーザーは必要に応じて画像やその他のコンテンツのレビューを報告できる。

画像クレジット:Google

コネクテッドフォトの新しいシステムはグーグルのストリートビュー画像ほどに洗練されたものではないかもしれないが、ストリートビューへの公開をよりアクセスしやすいものにする。画像をとらえるのに360度カメラや車のルーフに取り付ける機器などは不要だ。つまりこれは、対象のAndroidスマホとインターネット接続がありさえすれば遠隔地に住むユーザーがストリートビューに貢献できることを意味する。

可能な状態であればストリートビュー画像の表示がデフォルトになるだろう、とグーグルはいう。これは青い実線で表示される。しかしストリートビューのオプションがない場合は、提供されたコネクテッドフォトは青い波線でストリートビューレイヤーに表示される。

画像クレジット:Google

グーグルはシステムにまだない事業所の名称や住所など、写真に含まれるデータをGoogleマップのアップデートにも使う。たとえば店舗の営業時間などが目で確認できれば、そうした情報をGoogleマップに盛り込む。

ナイジェリア、日本、ブラジルで行われた初期テストではユーザーはこのテクノロジーを使って写真をとらえた。

グーグルは、ストリートビューアプリベータ版でコネクテッドフォト機能を正式に立ち上げると発表した。パブリックベータ期間にユーザーはカナダのトロント、ニューヨーク、オースティン、ナイジェリア、インドネシア、コスタリカで機能を試すことができる。今後テストが進むにつれ、さらに多くの都市で利用できるようになるとグーグルは話している。

関連記事:Googleマップがコンピュータビジョンで衛星画像の彩色強化、一部都市では表示詳細化も

カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:GoogleGoogleマップGoogleストリートビュー

画像クレジット:Google

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(翻訳:Mizoguchi

Googleマップに新型コロナ情報が追加、Googleアシスタントのドライビングモードがついに登場

米国時間11月17日、Google(グーグル)はGoogleマップのアップデートを発表し、新型コロナ関連の機能をいくつか追加した他、テイクアウトやデリバリーオーダーの状態を見られるようになり、待望のGoogleアシスタント・ドライビングモードがついにやってきた。

同社はGoogleマップの新たな統計情報も公開した。例えばGoogleはマップに毎日5000万件の改訂を加えている、ただしこれにはユーザーのレビュー、写真、レーティングなどのユーザー生成コンテンツも含まれている。また同社は、「popular times(訪問数の多い時間帯)」情報を世界2000万カ所で提供している。

画像クレジット:Google Maps

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連の発表は2つ。まず、グーグルはiOS版GoogleマップのCOVID-19レイヤーを改訂し、地域の累積検出件数や地方自治体の新型コロナ情報へのリンクなどの新しい情報を加えた。次に、Googleマップは公共交通機関が現在どのくらい混雑しているかをリアルタイムで知らせられるようになり、ユーザーは混み合った電車やバスを避けることができるようになった。これはGoogleマップユーザーからのリアルタイムフィードバックに基づくもので、いまでもマップが店舗やレストランの混雑状況を表示しているのを知っている人なら想像できるだろう。

画像クレジット:Google Maps

ちなみに、パンデミック下でデリバリーサービスは結局のところ爆発的に伸びている(ただし未だに利益を上げるのには苦労している)。モバイル版Googleマップは、テイクアウトやデリバリー注文の配達状態をリアルタイムで表示できるようになった。現在米国、カナダ、ドイツ、オーストラリア、ブラジル、インドで利用できる。この機能を使うためには、AndroidまたはiOSのGoogleマップから注文する必要がある。

Android Auto対応の車を持っていないGoogleマップユーザーにとって、Googleアシスタントの新しいドライビングモードは待ちに待った機能だ。グーグルが初めてこの機能について話した(未訳記事)のは2019年5月のI/Oデベロッパー・カンファレンスだったが、よくあるように、I/Oで発表された機能は市場に出回るまで時間がかかる。当初は2019年夏に公開の予定だった。

画像クレジット:Google Maps

その目的は、ドライバーは電話があったことの通知を受け、テキストメッセージをGoogleアシスタントに読み上げさせ、音楽を制御する、このすべてをGoogleマップの中で行えるようになること。アシスタントを完璧に使いこなすことで、ドライバーの注意散漫を減らすことができる。現時点でこの新しいモードを利用できるのは米国のAndroidユーザーだけで、使える機能もまだ限られている。グーグルは今後機能を増やしていくことを約束しているが、このモードにどの機能が追加されるのかはわかっていない。

関連記事:Google Assistant is coming to Google Maps

カテゴリー:ネットサービス
タグ:GoogleGoogleマップ新型コロナウイルスGoogleアシスタント

画像クレジット:Fernando Trabanco Fotografía / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleマップが宅配サービス向けにライドシェアリングとナビのAPIを提供、個人店の参入も容易に

Googleマップの開発グループ、Google Maps Platformオンデマンドの料理などの宅配サービス向け機能を発表(Google Cloudリリース)した。これは既存のナビ機能に加えて、レストランなどの付近にいる配達可能なドライバーを探す。また料理を注文した消費者に、配達の進行状況を表示する。

Google Maps Platformが、サードパーティのオンデマンドサービスのためにナビ機能を提供するのはこれが初めてではない。2018年にはライドシェアリングのアプリ内にGoogleマップによるナビゲーションを提供している。ただしこのときGoogle(グーグル)は料理などの宅配サービスには注目していなかった。しかし新型コロナウイルスのパンデミックによって多数の産業が深刻なダメージを受ける中、料理宅配は数少ない成長産業の1つだ。

「世界のマップの製作と運用において、私たちは15年間の経験を持っています。このプラットフォーム上にオンデマンドのライドシェアによる料理宅配サービス向けシステムを統合しました。予約から配達までの一連の流れがスムーズになり、フード提供ビジネスのオペレーションを効率化するだけでなく、ドライバーや消費者にとっても大きなメリットがあります。料理の到着する時間や配達料金もわかりやすくなります」と グーグルの上級プロダクトマネージャーのEli Danziger(エリ・ダンジガー)氏は声明で述べた。

Googleマップの開発チームはコアとなるナビゲーションシステムをカスタマイズし、自転車やオートバイによる料理の配達に特化させた。これにより最短ないし最短時間で配達ができるルートが簡単にわかる。いわゆる「最適のルート」機能では配達にかかる時間が重要になる場合、到着時間と料金の予測ができる。

もう1つの重要な新機能は、ユーザーが付近で利用可能なドライバーを見つけるシステムを開発者が簡単に作れることだ。このシステムには「Nearby Drivers(付近のドライバー)」という当たり前すぎる名前つけられている。名前の通りいちばん近くにいるドライバーを見つける機能だが、デベロッパーはAPIコールを一度使うだけで実現できる。そのドライバーの特技や希望などをベースにランキングを作り、適切なドライバーを選択できるようにしている。

当然アプリ内でのナビゲーションをサポートしており、これが機能の中心となって他の機能が統合されている。

また開発者は、注文者に対してリアルタイムで配達の進行状況を表示するようにできる。「注文者は料理のピックアップから玄関に配達されるまでの状況を確認できる。ドライバーが選択した経路、現在位置、到着予定がリアルタイムで表示される」ということだ。

もちろんこうした機能はライドシェアリングや料理の宅配サービスのアプリには当然求められる機能であり、それ自身としては珍しいものではない。しかしこれを実現するためのテクノロジーとなると話は別だ。大手フードチェーンや宅配専門企業では、この機能を実現するために大規模な投資を行ってきた。そのためこうした企業がGoogleのサービスにいますぐ乗り換えるということは考えにくい。しかし自前でこうしたシステムを構築する余裕のない中小企業や近隣のスモールビジネスにとっては多額の費用をかけてシステムをゼロから構築したり多数の高価なサービスを購入したりすることなく、既存のオペレーションを効率化できる。またスタートアップが料理の宅配サービスというマーケットに参入するためのチャンスとなるだろう。

関連記事:Google MapのライブビューAR道案内機能が改善された

カテゴリー:ネットサービス
タグ:GoogleGoogle Maps

画像クレジット:Jakub Porzycki/NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook