Androidでデフォルトの通話/SMSアプリとして機能する「Skype Mingo」のαテストが開始

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「Skype Mingo」と名付けられた新しいSkypeアプリが目撃された。Android端末のユーザーはこのアプリをデフォルトの通話アプリやコンタクト管理アプリとして利用できる。従来のSkypeアプリと同様に、チャット機能、ファイルと写真の共有機能、ビデオ通話機能、チャットボット機能も備えられている。

Google Playによれば、まだαテストの段階であるSkype Mingoを最初に発見したのは、ブログメディアのMSPoweruserだった。加えてMSPoweruserは、SkypeがAndroidユーザー向けにSMSリレー機能も実装するつもりだとも述べている。それを踏まえると、SMSリレー機能を全Androidユーザーに向けてリリースする前に、それをテストするための実験がSkype Mingoであるとも考えられるだろう。

しかし、MingoにはまだSMSリレー機能は実装されていない。メインのSkypeアプリとMingoが異なるのは、Mingoの場合は同アプリをAndroidのデフォルト・コミュニケーションアプリとして利用できる点だ。このアプリで電話を受け取ったり、連絡先を管理したり、SMSの送信や受信をしたりすることが可能なのだ。

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これらの機能がすべて、青と白で統一されたSkypeの見た目とそっくりなアプリ内で利用することができる。加えて、Skype MingoはフルサイズのSkypeクライアントとしても機能するため、従来のSkypeアプリで利用できる機能はすべて、Skype Mingo上でも利用可能だ。

これが意味するのは、Skype Mingoでも無数のSkypeチャットボットが利用できるということだ。チャットボットのバーチャル・アシスタントを活用すれば、様々なタスクを自動化することができる。航空券の検索(Skyscanner、Hipmunk)、チケットの検索(Stubhub)、近くのお店検索(Foursquare)、Web検索(Bing News、Bing Images)、郵送した荷物のトラッキング(UPS)などがその例だ。

Skype Mingoは「サイズは小さいが、速くてパワフルな通話/メッセージングアプリが欲しい」というユーザーに向けたアプリのようだ。MicrosoftによるSkype Mingoの宣伝文句は「小さくて速い」というもので、「Economical Calling」や「On-Demand Sync」など、データを節約できるような機能も備わっている。また、Skype Mingo内でデータの利用料などをチェックできる仕組みにもなっている。このことは、Skype Mingoがハイスピードなインターネット通信環境がそれほど整っていない新興マーケットに向けたアプリであることも示唆している。

現段階ではαテスト版のSkype Mingoは、まだ日常的に利用できるアプリではない。アプリの挙動はまだ不安定で、多くのバグや不具合が見つかるだろう。

Microdoftは、Skype Mingoに関する今後のプランについて口を閉ざしているが、同社のスポークスパーソンは以下のように述べている:

「最高のSkype体験を提供するため、イノベーションを常に生み出している私たちは、折りに触れて新しい機能のテストを行うこともあります。現段階では、これ以上コメントできることはありません」。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

どこでも使えるボットが必要だ

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【編集部注】著者のTom Hadfieldは、Khosla Ventures、Eniac Ventures、そしてY Combinatorの支援を受けているボットクロス配信サービスMessage.ioのCEOである。

2016年、ボットはしばしば大きな話題になった。それらは商業の未来や顧客サービスの革命として様々な賞賛を受けてきた。Webや携帯電話がかつてそうしたように、メッセージング・インターフェースは、私たちが周りの世界と対話する方法を変えて行くのかもしれない。

しかし、そうなるためには、ボットのコミュニティは、Webおよび携帯電話業界の黎明期を悩ませた、インターオペラビリティ(相互運用性)とクロスプラットフォーム標準という、共通の課題に真正面から取り組まなければならない。

私たちは任意のウェブサイトをどんなブラウザでも見ることができることを当然だと思っているし、電話会社に関係なく友人にSMSメッセージを送ることができる。でもそれはかつては当たり前のことではなかったし、それほど昔の話でもない。20年前、Netscapeユーザーが「Internet Explorer用に最適化」のアイコンによってブロックされることは日常茶飯事だった。

同様に、Verizonの顧客とAT&Tの顧客はそれぞれのキャリアの中の友人だけにメッセージを送ることができて、キャリアをまたいでメッセージを送ることができなかった時代もあった。テレビ番組American Idolでさえ、メッセージによる視聴者投票のために2つの番号を表示する必要があったのだ、1つはVerizon向け、そしてもう1つはAT&T向け。

20年が過ぎて、こうした「壁に囲まれた庭園」(当初CompuServeやAOLなどを指して表現するために使われたフレーズ)は、歴史書の中に書かれたものだと思いたくなる。

だが、そうではない。

2016年の今日、あなたがドミノピザとコミュニケーションできるのは、Facebookメッセンジャーを使うときだけだ。H&MとチャットするためにはKikを使わなければならない。Troopsを使えるのはSlackだけで、HipChatではだめ。壁に囲まれた庭園が舞い戻ったのだ。

「Facebookボット」または「Slackアプリ」といった概念は、ウェブサイトが「Internet Explorer用に最適化」または「Netscape用に最適化」されているといった以上の意味はない。

なぜこれが問題なのだろう?HipChat、Flowdock、あるいはMicrosoft Teamsなどのエンタープライズメッセージングプラットフォームの数千万人のユーザーたちは、Slackの豊富なサードパーティエコシステム統合を活用することができないのだ。同様に、大勢の企業ボットの開発者たちが、Cisco SparkあるいはSalesforce Chatter上の新しい顧客を獲得したいならば、ボットを再構築する必要がある。消費者の世界でも事情は同じだ。

ここで「1度のビルドで、どこにでもデプロイ」を願う開発者たちには、楽観的になって良い理由がある。壁に囲まれた庭園の中で、互いを繋ぐ門がAPIの形で現れ始めているからだ。 SlackとMicrosoftが支援するBotnessのような業界団体が、共通規格を議論するワーキンググループを始めている。その結果、プラットフォーム間のAPIとUIの差異が収束し始めている。SameroomやSlacklineといった企業は、これらのAPIを接続してより統一的なメッセージングシステムを構築し始めている。

希望の持てる話をしよう:人類の歴史を振り返ってみると、生き残った通信技術(郵便、電話、電子メール、ウェブなど)は皆相互運用性を指向していた。ボット/メッセージングがまったく異なると考える理由はない。

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(翻訳:Sako)

ReplyBuyがスポーツとエンターテイメント市場にAIコンシェルジェを提供

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あなたが高校生であろうとNFLのチームオーナーであろうと、誰もがSMS(テキスト)を使っている。1st and Future competitionのファイナリストであるReplyBuyは、SMSを使ってスポーツイベントの購入ができるようにしようとしている。1st and FutureはNFL、スタンフォード大のビジネス大学院 、TechCrunchの共催によるスポーツ中心のスタートアップコンペティションだ。

ReplyBuyの現在のバージョンは、以下のように動作する – 同社が、すべてのサンフランシスコ49ersファンにSMSメッセージを送り、1番早く「Buy Now」と返信したものがそのチケットを購入する。現在、同社はReplyBuy.aiの立ち上げに伴って、プラットフォームをとても有用なものにしようとしている。

実際には、ReplyBuyはスポーツとエンターテイメント業界に人工知能を導入しようとしている。ReplyBuy.aiと呼ばれているのは、ユーザーがメジャーイベントのチケットに手が届き易くするように助ける、AIによるコンシェルジェサービスである。

チケットが入手可能なときに、ただお知らせを受け取るだけでなく、ユーザーはどのイベントに対してもチケット購入のリクエストをメッセージで送ることができる;チャットボットは「チケットは何枚必要ですか?」とか「希望購入価格帯は幾らですか?」といった追加質問をしてくる。そのやりとりを元に、システムは自動的にあなたのためにチケットを購入し、即座にSMSメッセージとして送信してくるのだ。

ReplyBuyのサービスを使う顧客リストに含まれるのはNFL、NBA、NHLそしてMLSのトップチームだけでなく、UCLAやアリゾナ大学のような主要大学も何校も含まれている。現在の全登録チームリストは同社のウェブサイト上で確認できる。

ReplyBuyは、ReplyBuy.ai体験を単にチケットを購入する以上のものに強化する計画をしている。CEOのJosh ManleyもTechCrunchに対して、将来的にはReplyBuy.aiはSMSを通してだけではなく、チャット機能を持つアプリや、iMessageやFacebook Messengerなどのメッセージベースのサービス、そしてAmazon EchoなどのIoTデバイスに統合できるように強化していきたいと語った。

同社が設立された2011年以来、彼らは265万ドルを調達してきた。また最近同社は、Sports Business Awardsの主催する「Best in Mobile Fan Experience」アワードにノミネートされた、またTicketing Technology Awardsでも「Move to Mobile」部門と「Product Innovation」部門にノミネートされている。

2016年2月6日にカリフォルニア州パロアルトにあるスタンフォード大学の第一及び未来のイベント。TechCrunchのためのマックス・モースのフォト

私たちは、TechCrunchイベントの同窓生がそれぞれの業界で輝きを放つことを見られることに興奮している、そして来るDisrupt London 2016のStartup Battlefieldでどのような次世代スタートアップ群を見られるのかが待ちきれない思いだ。Battlefield参加申し込みは現在受付中で10月5日が〆切である、もしあなたの会社が応募資格を満たしているなら、Battlefieldにはここから申請することができる

Disrupt London 2016は12月5-6日に 、ロンドンのCopper Box Arenaで開催される。素晴らしいイノベーター、投資家、そしてハイテク愛好家たちに会える日が待ちきれない。

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(翻訳:Sako)

初期ステージベンチャーファームPearのデモデイ報告

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昨日(米国時間9月1日)、パロアルトにある法律事務所の広大な駐車場は、沢山のTeslaで埋められていた。天井の高い会議室には100人のトップ投資家たちが集まった。ここで彼らは、13のスタートアップが、自分たちに注目すべき理由を述べる各4分間のプレゼンテーションに耳を傾けた。

登壇したスタートアップは、みなおよそ起業半年以内のものばかりで、すべて現役の学生または最近の卒業生が率いている。いずれも創設3年のPearによるLaunchpadプログラムのメンバーなのである。Pearは初期ステージベンチャーファームであり、毎年トップ校に通う、会社を作りたいコンピューターサイエンスの学生を募集して、オフィスと同時に、使用目的に制限も義務もない5万ドルを提供している(最近まで、同社Pejman Mar Venturesとして知られていた)。

これまでのところ、Pearはこれらの学生チームを賢く選んできたようだ。1年前にプレゼンテーションを行った8つのグループのうち1つのスタートアップはGoogleに買われ、他に4つがシード資金調達に成功している。Pearが開始された2014年の最初のクラスからも、スタートアップのFancyThatがPalantirに買われている

明らかに、昨日集まったベンチャーキャピタリストたちは、熱狂的なようだった。Canaan PartnersのパートナーであるRoss Fubiniはプレゼンテーションの途中で「今年一番のデモイベントに思える」とツイートしている。別の投資家、Lux CapitalのパートナーShahin Farshchiは、イベント後私たちに語った「素晴らしかったね、全ての人に対して何かしらの意味で。消費者向けの会社、分析とAIの会社、そして私のような投資家のためのディープテクノロジーも」。

そこに参加しておらず、おそらく好奇心旺盛な読者のために、以下にその内容を紹介しよう:


Allocate.aiこの会社は、AI搭載のタイムシートを作成している。これは作業チームがどこにどのように時間を使うべきかをより良く理解する手伝いをするプロダクトだ。(スタンフォード大学とカリフォルニア大学サンタバーバラ校出身の)創業者たちによると、米国では4500万人がタイムシートに記入していて、これによる時間的損失は金額にして110億ドルに達するとの推定である(その時間に価値がありながら、1日15分以上を請求に必要な情報収集に使っている弁護士のことを想像してみると良い)。彼らはそれをより効率化し、市場をさらに大きなものにすることができると主張している。もしあなたが同意し、彼らに連絡をとりたい場合は、founders@allocate.aiまで。


BlackSMSこの技術を使ってユーザーは、暗号化されパスワードで保護され、自己消去を行うiMessagesを送信することができる。メッセージは偽の代替テキストの内に隠したり保護したりすることができる。これは様々なケースで有効だろうと私たちを感心させた。これについて私たちが正しいことを願おう。その20歳の創設者、Tyler Weitzman – 中学時代から30あまりのアプリを構築してきたと言う – は、「BlackSMSにすべてを賭ける」ためにスタンフォード大学を中退した。

詳しく知りたければ、TCが今年の前半に書いたより長い記事を、ここで読むことができる。Weitzmanに連絡するには、founders@black-sms.comに電子メールを送れば良い。


Capella Spaceこのデータ会社は、靴箱サイズの衛星群を介して宇宙から持続的かつ信頼性の高い情報を提供することができると言っている。他のスタートアップの衛星とはどのように異なるのだろうか?その技術は合成開口レーダー(SAR)を使っている。これが意味することは、雲を通り抜ける電波の反射を使い太陽光の反射を必要としないため、夜や厚い雲に覆われているときでも、地球の表面に向けて電波を送り画像を得ることができるということだ。(他の多くの衛星群はその代わりに、光学技術に依存している)。

Capellaには競合他社がいて、Ursa Space Systemsもその1つである。 Ursaは現在、旧来の(つまり大きくて嵩張る)衛星に搭載された合成開口レーダーを使って得た情報を顧客に売っていて、そして独自の衛星群を開発することを計画している。しかし、現時点では勝負の行方はまだ見えていない。founders@cappellaspace.comで創業者に連絡することができる。


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DeepLIFT Technologiesこの会社は、入力を観察し繰り返されるパターンや他のものを識別することによって、任意のディープラーニングプロセスを理解し説明することができると言う、一連のアルゴリズムを開発した。

なぜ彼らのように、機械学習が上手くいく理由をわざわざ掘り下げるのだろう?1つの理由は、規制当局が「ブラックボックス」技術に対する押し戻しを始めているからである。最も顕著なのは、最近EUが機械学習モデルが、EU市民に影響を与える判断に利用される場合、その内容について「説明を受ける権利」を保証する法案を制定させる条項を導入したことだ。

創設者は、同社は資金を調達していないと言っている(私たちがこれを信じるかどうかは別として)。彼らはまた、現在彼らの技術は全米8箇所のゲノム研究室で使用中で、既にGoogleのモバイル開発チームとAlphabetのライフサイエンスの子会社であるVerilyを含んだ形で、Alphabet社からの強い関心が寄せられていると語った。彼らへの連絡先はfounders@deeplift.aiである。


Hotlineこのスタートアップは、ファンが直接有名人とつながることができる、メッセージングベースのプラットフォームを提供する。今のところ、それはFacebookのメッセンジャー、SMS、およびKikを使って単一のスレッドを介した通信を可能にする。基本的なアイデアは、メッセージングにTwitterのような対話性をもたらすことである。例えば、ランナーのウサイン・ボルトのファンは、おそらくボルトと1分でつながり、すぐにスイマーであるマイケル・フェルプスと、プラットフォームを変えたり他のダイアログボックスを開いたりせずにやりとりをすることが可能になる。

ハーバード大学、アマゾン、マッキンゼー – 創設者たちは印象的な経歴を持っているが、正直このプロダクトにはそのような雰囲気は漂っていない。大切なことかどうかは分からないが、早期のSnapchatのことを思わせることはなかった。彼らへの連絡先はfounders@hellohotline.comである。


Kofaこのスタートアップの技術は、あらゆる場所でアナリストを「スーパーチャージ」する。売り文句はこうだ:アナリストたちは予測モデリングや地理空間分析と膨大なその他の材料を理解しようとして苦労しているが、それは企業における彼らの役割の中心ではない。Kofaは、彼らにこの問題の一部を解決するための再利用可能なポイントアンドクリックのツールを与えると言う。その技術はまた、アナリストが互いの仕事の上に、別の仕事を構築することを可能にする。

私たちは、これがどの程度ユニークなのかはわからないが、Kofaの創設者は以前FancyThatを設立した者たちだ。彼らはPalantirに在籍していたが(前述したようにPalantirはFancyThatを買収した)、今年の初めに同社を離れ再び自分たち自身で起業した。これまでのところは上手くやっているようだ。彼らは既にいくつかのプリシード資金を調達していて、読者がこの記事を読む時には顧客と「6桁の契約を締結しつつある」ということだ。


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Motifこのスタートアップが目指しているのは、カスタマーサービス担当者が、簡単かつ即座に助けを求めているユーザーの画面を引き継ぐことである。これらすべてが1行のJavaScriptで実現されている。Motifはまた、事前に定義されたユーザーアクションの前後5分間のユーザーの画面を、サポート企業が記録することができるようにする。もし最初に心に浮かんだことが「プライバシーはどうなる?」ならば、目を閉じて、最後に画面上にあるものについて、電話越しにだれかに説明しようとしたとき、それがどれくらい時間がかかったかを思い出してみよう。Motifが、今後このような苦悩から私たちを救うことができるなら、私たちはそれを受け容れる。

チームの大きさがどれほどかは明らかではない。創業者Allan Jiangは現在スタンフォード大学でコンピュータサイエンスを学んでいて、2018年に卒業予定であることは確かである。彼への連絡はfounders@usermotif.comへ。


Novaこの会社は移民が米国の会社からのローンにアクセスすることを助けようとしている。米国の貸金業者には移民のクレジット履歴に簡単にアクセスする手段がないため、通常移民からのローンの申し込みは不可能ではないにせよ、とても困難である可能性が高い。ではNovaのソリューションは?世界中のグローバルな信用調査会社と貸し手を接続することだ。移民はNovaと提携している金融機関に融資を申請し、貸し手はAPIを経由して得られる情報を使って意思決定を行う。なおAPIで取得されるファイル1件ごとに貸し手はNovaに30ドルを支払う。これで完了だ。

同社は、2ヶ月前に開業し、既に3金融機関と提携している。創業者たち(全員がスタンフォード)に連絡する際にはfounders@neednova.comへ。


Plutoこのスタートアップは、小売業者が顧客を獲得するための新しいチャネルとして、メッセージングアプリを活用することを助ける、SaaSプラットフォームを提供する。例えばトリーバーチのようなブランドは、もはやメールプロモーションや広告だけに頼るというわけにはいかない。Plutoの技術を用いれば、顧客がFacebookメッセンジャーを開けた際に、後で買うためにオンラインショッピングカートに保存してまだ買っていないカラープロックPコートについて、企業から顧客にリマインダーを送ることができる。いままで行われてこなかったことだ。

創業者への連絡はfounders@getpluto.coまで。


Script写真を撮り、それをオンラインステッカーに変換し、メッセージングアプリを離れることなく送る。または友人や他のコミュニティのステッカー作品にアクセスして、会話を離れることなく、彼らのステッカーを送信する。

Hotlineと同様に、私たちにとってこの会社は、会社としては物足りなく、単なる機能提供のためには過剰のような気がするのだが、しかし機能も増え多くの人びとがこれを「選んで」いるようである。Scriptの創業者チーム(全員がスタンフォードから)によれば、過去4ヶ月間でサービスを知った何千人ものユーザーが、既に320万ステッカーを作成したそうである。役立つ情報かどうかは不明だが、CEOのKatia Ameriは同社を開始する前に、Pearのベンチャーアソシエイトとして2年間を過ごしている。

Ameriと彼女の共同創業者たちへの連絡はfounders@script.meへ。


Synocateこのスタートアップは、大学入学やキャリアアドバイスのための市場を構築中である。まず手始めに入試小論文を提出しようとする高校生のためのエッセイ編集ツールの提供を開始し、1エッセイにつき49ドルで、彼らが入学しようとしている大学の学生からのフィードバックを行っている。

特に目新しいものを聞くことはできなかった:野心的な高校生とその親の要望に応えようとする沢山のスタートアップが既に存在している。そして、それはとても巨大な市場であり、圧倒的に成功しているものは存在していない。創業者への連絡はfounders@synocate.comへ。


xSeerカーネギーメロンその他のPh.Dのチームによって設立されたこの会社は、数10億のデータポイントを取り込み、直感的に大規模なスケールで可視化を行う洗練されたビジュアル分析ソフトウェアを作成している。例えば保険会社などの顧客企業が、現在ターゲットにしておらず、本来ならばターゲットにするべき人たちを発見することなどを容易にする。

もしもっと詳しい情報のために創業者たちに連絡をしたい場合(彼らはまた秀逸なデモプログラムも持っている)はfounders@xseer.ioへ。


Viz私たちにとっては、この会社が1番興味深いものに思えた(Farshchiも同意見だ)。一言で言えば、それは一般的には放射線科医や他の技術者の専門知識を必要とする、超音波診断に対するディープラーニングの適用である。不安な患者たちが長い間待ち望んでいたものになる可能性がある。具体的には、そのソフトウェアは、超音波診断画像を他の数百万の画像や動画(ひとりの放射線科医師が一生に見ることのできる以上の数だ)と比較することによって、担当医師が画像を解釈する能力を上げ、迅速な対応がとれるようにする。

これは「熱い」領域だ。数年前、起業家Jonathan Rothbergは、Technology Review誌のインタビューで、新しい種類の超音波画像診断システムの開発に対して1億ドルを投資したと語った。その新しいシステムは「聴診器程度に安価」で「医者の効率を100倍にする」ものだということだった。最初は腰部の診断に焦点を当てているVizは、そのソフトウェアを使って、既存の機械で同じ仕事ができるようにすることを目指している。

創業者たちへの連絡はfounders@viz.aiへメールを送ること。

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(翻訳:Sako)

ローンチ5年で10億ユーザー、Facebookメッセンジャーの過去と未来

How Facebook Messenger clawed its way to 1 billion users   TechCrunch

Facebookがメッセンジャーのダウンロードを強制させるという賭けに成功した。その反動にかかわらず、20ヶ月の間にメッセンジャーはユーザー数を倍にし、開始から5年でユーザー数は10億人に到達した。メッセンジャーはFacebookや、Facebookが買収したWhatsApp、GoogleのYoutubeなどで構成される10億ユーザークラブに参加した。

メッセンジャーアプリは他にも印象的な記録を残してきた。毎月170億枚の写真が送信され、ユーザーと企業の間で10億メッセージのやりとりがなされている。また、毎日3億8000万のスタンプと2200万のGIFが送信されている。そしてVoIP電話全体の内10%はメッセンジャー経由とのことだ。メッセンジャーが新しく開設したチャットボットのプラットフォームには現在1万8000チャットボットが存在し、2万3000のデベロッパーがFacebookのWit.ai ボットエンジンに登録してきた。

ユーザー数10億人という節目となる記録はFacebookが企業、デベロッパーのメッセンジャーのプラットフォームへの関心を引くことを容易にする。メッセンジャーの普及が進むことは次のようなことを意味する。新たにメッセンジャーを利用し始めた他のユーザーの存在が、未だにSMSやメッセンジャーの競合サービスを使っている人にメッセンジャーをより便利なアプリだと思わせるのだ。

Facebookのようなネットワーク効果を持っている企業は他に類を見ない。

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David Marcus氏とマーク・ザッカーバーグ氏がロゴをかたどったメッセンジャチームの万歳をリードしている

メッセンジャーは元Googleの社員が起ち上げたチャットアプリBelugaを元に名前だけ変えて始めたものだ。FacebookはBelugaを2011年の3月に買収している。「10億人ものユーザーを獲得するなんて想像もできませんでした。しかし、それを実現したいとは思っていました。それが私たちのビジョンでした。世界中の人々をそのようにつなげたかったのです」Beluga共同創業者のLucy Zhang氏はそう語る。

「みんなが飛び上がってこのことを祝うと思っていますよね」Facebookの現在のメッセンジャーの責任者David Marcus氏はそう語る。「しかし、サービスをユーザーに提供すること、正しいものを作ること、問題なく運用すること、人々の日々の生活を支援することなど一層の責任が発生します」。

すべての人がメッセンジャーのユーザー数10億人突破のお祝いに参加できるようにしている。風船の絵文字をFacebook上で送ると画面上でユーザー数10億人突破を祝うライトアップを見ることができる。

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ユーザー数10億人への道のり

Zhang氏とMarcus氏は、派手な機能、利用のしやすさ、地味だがパフォーマンスの向上につながることまでの全てに継続的なイテレーション(分析、設計、開発、テストのサイクルを回すこと)を行ったことがメッセンジャーの発展につながったと語る。以下に時系列でメッセンジャーのこれまでの変遷を紹介する。

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Belugaは「グループ」ではなく「ポッド」を持っていた

Belugaは「グループ」ではなく「ポッド」を持っていた

2010年、グループチャットが人気を獲得し始めていたが、SMSはひどい有様だった。同年に開催されたTechCrunch Disruptのハッカソンで生まれたGroupMeは勢い良く成長した。しかし、GroupMeはネイティブアプリではなくコストの高いSMSに依拠していた。

2010年の7月、Belugaはデータ通信のチャットに焦点を当てて設立され12月までに大きく成長した。「友達のそばにいたいという私たち自身の希望、要望から生まれました」とZhang氏は語る。その時、Facebookチャットはどちらかというと非同期のメッセージサービスで、Facebookアプリの中に埋もれていたために快適さに欠けていた。Facebookはメッセージに特化したアプリをリリースする機会を得るためにBelugaを2011年の3月に買収した。

 メッセンジャーのファースト・バージョン

「メッセンジャーのファースト・バージョンをリリースするのに3、4ヶ月を費やしました」とZhang氏は回想する。その当時、メッセンジャーのチームメンバーはZhang氏、共同創業者のJonathan Perlow氏(現Facebook社員)、Ben Davenport氏、そしてエンジニア1名、プロダクトマネージャー1名、デザイナー1名だった。

メッセンジャーは2011年の8月にサービスの提供を開始した。デスクトップ、モバイルなどの異なるプラットフォームでメッセージを送受信することができるものだった。写真と位置情報の共有以外の今でもメッセンジャーにあるいくつかの機能を備えていた。その1年後には既読機能を実装し、まるで顔を合わせて話しをしているかのようなチャットへと変化した。

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左がメッセンジャーファースト・バージョン、右が現在のメッセンジャーのデザイン

Facebook本体のアプリから分離した初めてのアプリとして、メッセンジャーアプリは1つの重要な機能に特化したシンプルなモバイルプロダクトの価値を証明した。

使いやすくなったメッセンジャー

Facebookはメッセンジャー普及のために戦略を練ってきた。ユーザーがやりたいコミュニケーションができるようにフレキシブルさを追加してきた。2012年から2013年までの間に、メッセンジャーを利用するのにFacebookアカウントを必要とする条件を撤廃し始めた。Facebook友達でない場合、電話番号を利用してSMS経由で連絡を取ることができるようにした。VoIP電話をコミュニケーションツールとして当たり前のものとするための賭けに打って出た。メッセンジャーのデザインは本元のFacebookとは異なり、操作スピード、シンプルさを追求するためより洗練されたものとなった。

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メッセンジャーはデザインの一新でアイデンティティーを得た

アプリダウンロードの強制

How Facebook Messenger clawed its way to 1 billion users 2TechCrunchメッセンジャーのサービス提供開始から3年間の成長は停滞していた。しかし2014年4月、Facebookがユーザー数2億人到達を発表する少し前、同社の高圧的な告知によりコミュニティーがざわついた。その告知とはFacebookアプリからチャット機能をなくし、代わりに強制的にメッセンジャーをダウンロードさせるというものだった。この強制の言い分としてはメッセンジャーアプリによって、ユーザー間でのやり取りがより早くなり、メッセージを見逃すことも少なくなるということだった。

ユーザーは腹を立てている。Facebookがスマホのホームスクリーンを占有しようとしているとしてFacebookを責めた。ユーザーは1つのアプリでも十分快適だったのに、なぜFacebookのアプリを2つも利用しなければならないのだろうか?メッセンジャーの平均的なレビューは星1つとなったがAppストアでダウンロード数がトップにもなった。

Facebookは膨らみすぎたアプリからメッセンジャーを解放することで、新たにメッセンジャーにたくさんの機能を追加することができるようになった。そして結果的に、ユーザーもついてきたのだ。ユーザーはメッセンジャーを頻繁に使うようになった。もしメッセンジャーがFacebookアプリに埋め込まれたままだったとしたら、メッセンジャーを開く手間にストレスを感じるほどにだ。2014年の11月までにユーザー数は5億人に到達した。

スピードの必要性

さほど関心を集めなかったが、2014年の末にFacebookはメッセンジャーの大幅な技術的改良を実施した。数十億のメッセージがやりとりされる規模においては、ミリ秒の短縮はメッセージの送受信に大きな差を生み出す。私がここで説明する言葉より表現豊かに、メッセンジャーチームはユーザー間の送受信における遅延を減らすためのパフォーマンス、安定性に対して多くの時間を費やしたとMarcus氏は語った。Marcus氏はPayPalの会長を務めた人物で、Paypalを退任後に初めて取り組んだのがメッセンジャーのプロジェクトだった。

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ユーザーが送信したメッセージがどのような状況にあるのか分かりやすくするため、メッセンジャーはメッセージの横に小さなサークル(円のマーク)を設置した。サークルが空白の表示は送信中であること、空白にチェックマークが表示されれば送信完了、サークルに色とチェックマークが付けば相手に届いたこと、サークルにプロフィール写真が表示されると相手がメッセージを読んだことを示す。繰り返すが、これは小さなことかもしれないが、これによりSMSで発生していたようなコミュニケーションにおける曖昧さを排除することができた。それは2014年初めにFacebookがWhatsAppを買収した後からMessengerにとって問題となっていたことだった。

アプリとビデオ

2015年はメッセンジャーが単なるチャット以上の存在になった年だ。SMSを時代遅れなものとし、現代風のメッセンジャーを通してユーザーの生活を支えるように改良がなされた。ビデオがいたるところで盛り上がりを見せ始めていたが、ビデオチャットはFaceTime、GoogleHangoutsのような限られたプラットフォームのみだったところで、メッセンジャーはビデオチャットを開始した。Marcus氏はビデオチャットを実装したことがメッセンジャーが電話に代わる多機能なコミュニケーションツールになるきっかけになったとしている。

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メッセンジャーのプロダクト責任者Stan Chaudonovsky氏がビデオチャットを実演

FacebookはVenmo風の個人間で送金ができる機能をメッセンジャーに追加した。そしてF8デベロッパー・カンファレンスにおいてメッセンジャー・プラットフォームについて明らかにした。そのプラットフォームでは、Giphyのようなコンテンツを共有することを始め、最終的にUberの車を呼んだり航空会社のカスタマーサービスを受けることができるようになった。2016年内には、チャットボットのデベロッパーやニュースメディアもメッセンジャーに参加するだろう。また、Facebookはたらい回しにされ苛々させられる電話のカスタマーサービスの代わりにメッセンジャーを使うことを法人に提案している。

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メッセンジャー・プラットフォーム

 

有用であることが先、おもちゃではない

ユーザーがチャットボットに慣れ始めているところだが、世界中のユーザーがメッセンジャーを利用できるようにすることに再び焦点を当てている。「全ての人が電話を持っているように思いがちですが、世界のすべての国には当てはまらないのです」とMarcus氏は語る。

Marcus氏は、最近のメッセンジャーの成長の理由についてアカウントの切り替え機能を実装し始めたことを挙げる。一家で1台の電話を共有しているような発展途上国の家族全員が自分のアカウントでメッセンジャーを使うことができる。

メッセンジャーは電話番号の代わりとなるため、メッセージリクエストを実装した。これはユーザーが誰にでもメッセージを送ることを可能にし、知らない人からのメッセージはフィルタリングして別の受信箱へと選り分ける門番のようなものだ。新しくなったメッセンジャーではユーザ名、短縮URL、QRコードでよりシンプルにユーザー同士がお互いに見つけることができるようになった。
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メッセンジャーのこれらの特徴は、誰かと連絡するために任意の連絡先情報を必要とすることから、幅広く使われている名前だけでコミュニケーションができる世界への抜本的な転換を示す。良くも悪くも電話番号を聞くというような気まずい質問をする必要がなくなる一方、受信者は話したくない人をブロックすることも容易になる。

失速するSMSをついに葬り去ることに期待して、先日FacebookはAndroidユーザーがメッセンジャー上でSMSの送受信をできるようにした。今月7月にはFacebookはさらに高度なセキュリティが必要な送受信のためにエンドツーエンドの暗号化機能「秘密の会話」を実装した。

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メッセンジャーの未来

これらの着実な発展で、Facebookメッセンジャーは競合である他のモバイルメッセージアプリよりも一歩抜きん出ている。KakaoTalkは5000万人ユーザー、Kikは1億7500万人ユーザー、LINEは2億1800万人ユーザーだ。今のところ、メッセンジャーの最大の競合は、メッセンジャーが営業できない中国拠点の7億6000万人ユーザーを持つWeChatだ。そしてメッセージを送るためというよりは話題を共有したり、写真を送ることで人気のあるアプリ1日1億5000万人の利用ユーザーを持つSnapchatだ。

WhatsAppがいる中国を除く地域では、Facebookのメッセンジャーはチャット市場の覇権争いで優位に立つだろう(打たれ強いSMSを除く)。Marcus氏は以下の様に結論付ける。もともとのテキストメッセージのスタンダードを打ち壊すには、メッセンジャーを徹底的に普及させなければならない。ユーザーの友達が1人でもメッセンジャーを利用していないだけで、ユーザーをiMessageやAndroidのメールに引き戻してしまうからだ。

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Sheryl Sandberg氏とDavid Marcus氏

「1つのプラットフォームに話したい人がほとんどいる場合、電話番号は必要なくなります。名前で彼らを見つけることができるし、さらに多くのものを送ることができて、ビデオ電話も可能です」。Marcus氏は自信を持って、「メッセンジャーはこの世界にとって重要なコミュニケーションツールになりつつあると信じています」と言う。

 

現在、メッセンジャーが必要としていることに関して、Marcus氏は「一番必要なのは時間です。メッセンジャーに対して多くの人が持つイメージを変えなければならないのです。多くの人は、電話番号を持っていないFacebookの友達にメッセージを送る手段と考えています。10億人を超えるユーザーの考え方を変えるために多くのことをしなければならないのです。しかし徐々にですが、その方向に進みつつあります」と語った。

これまでの人類の歴史で、無料でここまで活発に多くの人がつながったことはない。10億人が名前とインターネットアクセスのほか何も必要なく、簡単にコミュニケーションを取ることができるのだ。歴史的に「恐怖」というのは分離や未知から発生する副産物であった。しかしメッセンジャーによって私たちはより簡単にお互いを知ることができるようになるのだ。

How Facebook Messenger clawed its way to 1 billion users TechCrunch

原文

(翻訳:Shinya Morimoto)

 

SMSを使った二要素認証を非推奨〜禁止へ、米国立技術規格研究所NISTの新ガイダンス案

nix-2fa

二要素認証(2-factor authentication, 2FA)は優れものだから、それを標準的機能として採用するサービスが増えている。しかし二要素認証のいちばん多い実装方法のひとつであるSMSを、NISTは除(の)け者にしようとしている。

NISTは計測や測定に関する全国共通のガイドラインや規則を作るお役所だが、当然ながらその関連技術分野は多く、セキュアな電子的通信に関連する技術にも、目を配っている。

このお役所が近く発表する二つの公式声明は、認証やセキュリティに関連するさまざまな推奨をアップデートし、またそれらのドキュメントを公開意見聴取(public preview)にさらす。つまり声明の内容は推奨の変更に関する公開草案だから、意見に対しては、NIST自身からの公式の応答を要する。

しかしNISTは、それがお役所仕事になるのを防ぐために、草案に対する意見やコメントを述べる新たな場としてGitHubを選んだ。それについて、“すでに関連コミュニティが集まってコラボレーションしている場にわれわれも参加することは、きわめて妥当である”、と説明している

ただしその公開意見聴取は、テキスト本体に質問や意見を書き込むという、ちょっとひどいやり方だ。すでに、“これじゃあ難しすぎるよ”、という内部者のコメントが記入されている。

いずれにしても、変更箇所はものすごく多い。でも、われわれ平均的アメリカ人にとっていちばん重要なのはたぶん、これからは“帯域外認証の手段(out of band authenticator, OOB)”としてSMSを使うな、というくだりだろう。2FAのための使い捨てコードの送付に、SMSを使うな、というのだ。

公共的移動(モバイル)電話ネットワーク上でSMSメッセージを使って帯域外確認を行うのなら、確認者は、その電話番号が実際にモバイルネットワークに結びついていること、VoIP(などのソフトウェアサービス)に結びついていないことを、確認しなければならない。それから確認者は、SMSメッセージをその既登録の電話番号へ送る。その既登録の電話番号の変更は、変更時に二要素認証を不能にしないかぎり、不可能である。そこで、SMSを用いるOOBを非推奨とする。またこのガイダンスの今後のリリースにおいては、不許可とする。

当面は、電話番号が仮想番号でないかぎり、SMSの利用は続けられるが、通信内容の露見や変造の危険性は、SMSの場合とても大きい。NISTは今は黙っているが、みんながコメントを書き込む期間が終われば、もっといろんなことを言うだろう。でも、上の太字の部分が明確に示しているように、SMSメッセージの利用は遠からず、“良からぬ行い”と見なされることになる。

代わりに、2FAの専用アプリケーション、Google AuthenticatorやRSA SecurIDなどを使うか、ドングルを使用するセキュリティサービスを利用するとよいだろう。SMSが使えなくなっても、代わりの選択肢はたくさんある。SMSは、簡単、だけがメリットだった。

NISTの変更提案の、そのほかの主なものは、以下のとおり:

  • LOAを構成部品のそれとする〔製品の全長とはしない〕
  • アイデンティティ証明を完全に改訂する
  • パスワードに関するガイダンスを完全に更新する
  • トークンなどセキュアでない認証手段を廃止する
  • フェデレーション〔複数サービス連合、≒SSO〕を要件とし推奨する
  • バイオメトリクスの適用対象を拡大
  • プライバシーの要件(作成中)
  • 有用性に関する検討事項(作成中)

さてみなさまは、ドキュメントそのものを見た方がよいかもしれない。リンクは序文の冒頭にある。コメントしたい人は、GitHubのイシュートラッカーを使おう。その詳細はここにある

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

TwilioがAWSとコラボレーション、AWSのSMSメッセージング機能を高度化か

LONDON, ENGLAND - DECEMBER 08:  Co-Founder & CEO at Twilio Inc. Jeff Lawson during TechCrunch Disrupt London 2015 - Day 2 at Copper Box Arena on December 8, 2015 in London, England.  (Photo by John Phillips/Getty Images for TechCrunch) *** Local Caption *** Jeff Lawson

Twilioが今日、AmazonのAWSプラットホームとの新たなコラボレーションを発表した。発表によると同社は、“AWSがそのAmazon Simple Notification Service(SNS)によりSMSメッセージの配信ができるようにする“、とあり、今後SNSのユーザーは、バルクメッセージを送るなど、Twilio体験が提供する便益を享受できる、という。

具体的にはどういうことか? よく分からないので問い合わせてみると、Twilioのスポークスパーソンはこう語った: “関係の具体的な詳細は明かせないが、言えるのは、AmazonのSNSがTwilioのSuper Networkを利用して世界の200あまりの国にSMSを配信できるようになることだ”。

ということは要するに、SNSのメッセージングサービスが今度からは部分的にTwilioのネットワークを利用してメッセージを送信する、ということか。どんなユーザーのどんなメッセージがそういう扱いになるのか。SNSにはすでにSMSをグローバルに送る機能があるので、多くのユーザーにとって重要な変化が直ちにあるとは思えない。

ただしAmazonのSNSには現在、ショートコード(やロングコード)など、いくつかの高度な機能が欠けている。SNSはコードのプールを使ってメッセージングを送出するから、同じ会社からのメッセージでも受信側で番号が違ったりする。Twilioには、これらの高度な機能があるので、今回のコラボレーションによってSNSのSMSがより高度になる、ということかもしれない。

TwilioのCEOで協同ファウンダーのJeff Lawsonは、今日の発表声明でこう述べている: “この最新のコラボレーションによって、コミュニケーションのエコシステムをスケーラブルで効率的なツールで強化し、メッセージの配布における最良のオプションを確実に可利用にする”。…ここにもやはり、詳しい説明はない。

なお、Amazonは上場前のTwilioのシリーズEで投資しているし、TwilioはAWSのクラウドコンピューティングサービスを大々的に利用している。

今、詳細をAmazonに問い合わせているので、情報が得られ次第この記事をアップデートしたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebook、チャットの制覇に急ピッチ―Android版MessengerですべてのSMSメッセージが送受信できる

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Facebookの戦略は当初から「包囲して征服せよ」だったが、SMSについても同様らしい。FacebookはこれまでSMSのユーザーをMessengerに誘導しようと努力してきたが、今後はAndroid版のFacebook Messenger内から既存のSMSが読めるようになる。

ほぼ全世界にリリースされたこのSMA機能により、SMSを使う友達を持つFacebookユーザーはFacebookとSMSアプリの間を忙しく往復せずにすむようになる。

Facebookのプロダクト・マネージャー、Andrea Vaccariは私にインタビューに対して、「Facebookの外には非常に人気の高いSMSクライアントが存在する。カスタマイズに特化して成功しているプロダクトもいくつかある(GO SMS ProやQKSMSなどはカラーテーマなどを選べる)。一方、Facebookが提供しようとしているのは使いやすさだ」と語った。

SMSのスレッドをすべて一箇所で管理できることになれば便利だ。FacebookはMessangerでSMSが使えるという能力を強調することによってSMSのユーザーをFacebookの世界に取り込もうとしている。

Facebook SMSsenger

最初にFacebookがAndroid版MessengerにSMS能力をもたせようとしたのは2012年だった。これはユーザーのデフォールトのメッセージ・アプリに着信したSMSメッセージをMessengerでも表示できるようにしたものだ。しかしあまりユーザーを集めることができず、2013年にこのサービスは停止された。この頃からFacebookの戦略はMessengerの使える場面を拡大することに集中し始めていたようだ。 2016年の2月、MessengerMessengerから利用できるSMSの新バージョンを発表した。

SMS in Messenger

今日から世界中たいていの地域でAndroid版Messengerの「設定」を開くと「SMS」の項目が現れる。ここで「標準のSMSアプリ」オプションをオンにするととMessengerですべてのSMS会話がFacebook Messengerで処理されることになる。SMSのメッセージはMessengerでは紫色に着色されたスレッドとなる(Facebook内のチャットは従来通り空色表示)。この設定を行っても、Androidデバイスの標準メッセージ・アプリを含むSMSアプリでSMSメッセージを受信し読むことはできる。ただしメッセージの送信はMessengerからのみ可能となる。料金がかかる場合は従来通り。

SMSの受信側については従来通りで何も変更はない。すべてのプラットフォームのユーザーがSMSを受信でき、それがMessengerから発信されたのか他の標準アプリから発信されたのかを区別することはできない。ただしAppleはデベロッパーに対する制限が厳しく、
サードパーティーは標準のSMSクライアントを切り替えることができない。つまりMessengerでSMSを処理刷る機能はiPhoneでは利用できない。

既存SMSユーザーに巧みな誘い

AndroidデバイスでSMSアプリにMessengerを指定するとFacebookが提供するスタンプを送信できる。また写真、ビデオ、オーディオを添付ファイルにできる。ホームスクリーンその他に表示されるチャットヘッドにもSMSの着信が表示され、返信も可能になる。他のアプリを利用している最中でもチャットヘッドはその上に表示される。ただし、送金、GIF、VoIP通話、ビデオ通話の発信やサードパーティーのアプリを経由してUber、Lyftなどを呼ぶ場合にはSMSは利用できず、Messenger本来のFacebookチャットを利用することになる。

SMS in Messenger 2

Facebookの Messengerプロダクトの責任者、David Marcusは、「Androidのテキスト・アプリにはメッセージ・テクノロジーの進歩に取り残されているものが多い。そこでわれわれはAndroidで本当にベストとなるSMSクライアントを作ることにした」と説明する。FacebookはまたMessengerを通じたチャットは一切無料であり、必要とされるデータ量もごく少ないということも指摘する。 これに対して一部のキャリヤではSMS1通あたりかなり高額な料金を課している。

Facebook Messenger SMS

またユーザーのプライバシーを保護するため、FacebookのサーバーではSMSを処理することも保管することもしない。「〔SMSの〕データ自体はFacebookを経由しない」とVaccariは説明する。またたとえ同一の発信者からのメッセージであっても、SMSのスレッドとMessenger本来のスレッドは別個に扱われる。同じ相手から同時にSMSとFacebookチャットを受信した場合にはかなり困惑させられることになるかもしれない。

VaccariによればSMSとFacebookチャットを統合することは「将来はあり得るかもしれない。しかし当面われれわれはSMSの振る舞いに手をつけるつもりはない。SMSの機能に変更はなく、単にMessenngerが新しいクライアントとして追加される」だけだという。

そうであってもFacebookはSMSのユーザーに対し微妙な方法でFacebookチャットをプロモーションしている。新しいメッセージを送信しようとして宛先の名前をタイプすると、Facebookに登録しているユーザー名が電話番号の上に表示される。相手がFacebookのメンバーであればSMSを送信するよりFacebookのチャットを選ぶことになるかもしれない。

一方、FacebookがチャットについてMessengerアプリをユーザーに使わせようとする努力は猛烈だ。2014年にFacebookは本体のアプリからチャットのタグを除去し、チャットをするならMessengerアプリを使うよう仕向けた。さらに今月に入ると、モバイル・デバイスからm.facebook.comを通じてチャットすることが不可能になった。Facebookではチャットをソーシャルメディアの未来と見ており、一部のユーザーが反発することなどは気にしていないらしい。

Messengerには9億人のユーザーがいる。Facebook傘下のWhatsApp at overのユーザーは10億人を超える。Facebookは現代のチャット・ビジネスで圧倒的な地位を占めている。WeChat市場を独占している中国を別にすれば、Facebookのチャットには深刻なライバルは存在しない。ユーザーが昔ながらのSMSを使い続けることはあり得るが、気づいてみると使っているアプリはMessengerだったということになりそうだ。

〔日本版〕6/15朝の訳者の環境ではまだFacebookのAndroid版MessengerアプリにSMSのタグは表示されていない。なおSMSは2段階認証などに用いられており、利用頻度は高いものの設定方法はまちまちなのでデバイスごとに確認する必要がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Twitter、災害等にプッシュ通知を送る「アラート」サービスを、イギリス等でも提供開始

Twitterは9月から「Twitterアラート」と呼ばれる仕組みを提供している。これは緊急時に特定の公共団体や緊急対策機関などからの情報を通知するためのものだ。仕組みが提供されていたのはアメリカ、日本、そして韓国で、オプトイン方式で利用を開始することができる(訳注:Twitterによる開始時の日本語アナウンスはこちら)。このサービスが本日、イギリスおよびアイルランドでも提供が開始された。

このサービスの利用を開始したのは、今のところ両国合わせて57のTwitterアカウントで、ほとんどがイギリスのものだ。イギリスの47すべての警察組織、アイルランドのGarda Síochána(アイルランドにおける警察組織)、ロンドン市消防局、大ロンドン市長のアカウント、外務省、環境庁などが参加しており、こうした組織が緊急ニュース発生時には強調表示されるツイートやSMSを送信し、またiOSないしAndroidアプリケーションを使っている人にはプッシュ通知も送られるようになっている。

先にも記したように、利用はオプトイン方式だ。これはすなわち、無関係な情報までをも通知してしまって、アラートに鈍感になってしまうことを防ぐための意味もある。Twitterのブログには「大きな地震や台風などの自然災害、人間や動物などの生命に影響する変災、重傷者や死亡者がでるような大きな事故などの際に、危険に対する警告、危険の回避方法、避難経路などに関する情報にTwitterアラートがつけられることが想定されます」と記されている。

Metropolitan Police Serviceの緊急行動計画策定部門で長を務めるDavid Martinは、「テロなどの緊急時には、まず、迅速かつ正確な情報を入手することが大切です。これにより、身に降りかかる危機を避けることもできるのです」と述べる。「こちらからの情報をより多くの人に伝えるためにTwitterなどのソーシャルネットワークサービスも積極的に活用していきたいと考えています。また、非常に重要な情報を流す際に、Twitterアラートを利用できるのは非常に有益なことだと思います」とのこと。

現在のところ、Twitterアラートを利用するには、Twitterアラートのページに行って、必要なアカウントを追加する。Twitterアラートに参加しているアカウントについては、プロフィールなどに「アラート」ボタンがあれば、より便利に使えるだろう。

9月の記事にも書いたが、Twitterアラートというのは「ライフラインアカウント検索」のサービスの一環として登場してきたものだ。2011年に起こった東日本大震災直後におけるTwitterの使われ方などを見て、有用な情報を提供するための手段を構築しようと生まれてきた。信頼できる情報ソースを提示することで、テレビなどで報じられる状況の詳細な様子を把握するのに利用されている。こうした仕組みを運営する中で、もっと「緊急」な状況の中での活用を意識したのがTwitterアラートだ。

もちろん、「アラート」を送り出すサービスはこれまでにも、しかもイギリスでも存在した。ただ、そうしたものとは形式は同じようなものであっても、目的が全く異なる。Twitterは、「アラート」を目的に沿った形で利用できるように一元管理してもいる。たとえばたとえば2012年のロンドンオリンピック時には売り切れになったチケットがどこかに出回ったりすると、それを通知するアカウントが多数作られた。これは、Twitterの用法にそぐわないものとして、Twitter側がアカウントを廃止して回っていた。

ところでTwitterは昨年より、タイムラインの表示形式や、アプリケーションの表示形式等を、少人数に対してテスト的に提供し、そこから新たなものを生み出すというInnovate through experimentationなる動きを加速させている。こうした中には本格運用されるようになったものもあるし、結局廃止されるものもある。Twitterアラートも当初は小規模に提供されるテスト的なサービスだった。これが世界的に拡大しつつあるのを見ても、Twitterのテスト後に本格導入を行っていくという仕組みは、なかなかうまくいっている様子ではある。

次にはどこでTwitterアラートの提供を始めるつもりなのかという質問には回答は得られなかった。しかしアラート受信の登録を行うと、登録可能地域のリストが表示されるようになっている(訳注:SMS受信を登録した場合でしょうか。訳者はこのリストを確認していません)。ここに含まれている国々にて、Twitterアラートの展開を目指しているということなのだろう。

今回取り上げた「アラート」も、Twitterが最近行っている「進化の試み」のひとつといえそうだ。Twitter側から積極的にさまざまな情報を提供し、そして利用者に、従来以上にサービスを使ってもらうようにしたいという方向だ。たとえばEventParrotMagicRecsも、利用者にダイレクトメッセージをタオばして、イベント情報や、人気を集めている利用者や、多くの人が関心を持っている話題などを伝えようとするものだ。ちなみにEventParrotもMagicRecsも、現在のところは「実験アカウント」の扱いだ。

このMagicRecsおよびEventParrotは、双方ともに利用者自身にパーソナライズして情報を送るものだ(自分がフォローしている人たちによって形成されるTwitterスフィアの中で発生する面白そうな情報が送られる)。この点で「アラート」は異なる。「アラート」の方は「交流」ではなく、1対多のブロードキャストチャネルの実現を目指している。オプトインした人に対して、特定の情報を強力にプッシュ通知することができるわけだ。数百ないし数千ものアカウントをフォローしていて、そうした情報を効率的に処理する方法を知らない場合、興味深い情報もすべて見逃してしまうということがあり得る。「アラート」は、こうしたケースに対処するための方法として進化していくのかもしれない。

現在のところ、利用できる組織は限られているものの、「アラート」は発信側でも受信側でも無料で利用できるようになっている。情報が自由に流通する「情報広場」というものをTwitterは構築してきたわけで、こうしたツールを無償で提供するのは自然なことだとは言えるだろう。ただTwitterは、こうしたサービスがどのように受け取られるかを試す目的ももって開発してきたわけだ。「アラート」の状況を見て、スポンサー向けの有料アラートが出てくる可能性もあるのではないかと思う。

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(翻訳:Maeda, H