10月14日午前2時からのアップルスペシャルイベントはこちらから視聴可能

Apple(アップル)は米国時間10月13日、iPhoneの新モデルを発表することになっている。同社は米国太平洋夏時間午前10時(日本時間10月14日午前2時)にバーチャルキーノートを開催する。同社がライブストリーミング配信するので、このページからイベントを視聴可能だ。

噂では、iPhone 12には4モデルが存在すると伝えられている。5.4 インチのディスプレイを備えたiPhone 12 mini、6.1インチのiPhone 12とiPhone 12 Pro、6.7インチのiPhone 12 Pro Maxだと言われている。

もちろん、5Gネットワーク機能を搭載したモデルも予想される。同社は、5Gが4Gよりも高速である理由を説明するのに時間を費やしそうだが、多くのキャリアがまだいくつかのテスト都市を超えて5Gネットワークを展開していないことを留意しておく必要があるだろう。

しかし、おそらくそれがすべてではないはずだ。アップルは、ワイヤレス充電パッドを発表する確率が高い。今回は開発中止となったAirPowerではなく、MagPowerという製品になるだろう。また、同社はこのアクセサリーのコネクター部分の名称としてMagSafeという名前を復活させるかもしれない

オーディオ新製品として、多くの人が同社がオーバーイヤー型のヘッドフォンを開発していると考えている。これは、AirPodsのラインアップが充実するだろう。さらに、より小型で安価なHomePodを発売するという情報もある。

アップルはYouTubeでカンファレンスの様子をストリーミング配信するので、前述したようにこのページで直接ライブストリームを視聴できる。

なお、Apple TVを持っているなら、App Storeで「Apple Events」アプリをダウンロード・視聴可能だ。Apple TVであれば、今回のイベントのストリーミング視聴はもちろん、過去のイベントの再視聴しも可能だ。アプリのアイコンは数日前にイベントのために更新されました。

Apple TVを持っておらず、YouTubeを使いたくない場合は、同社のウェブサイト上のApple Eventsセクションからイベントをウェブブラウザー経由でライブストリーミングすることも可能だ。このビデオフィードは現在、Safari、Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefoxといった主要なブラウザーのすべてで動作する。

Apple iPhone Event

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Apple、iPhone、Apple iPhone Event

画像クレジット:David Paul Morris / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

フランスで欧州米国間での健康データ転送を回避するため該当サービスに米国クラウドプラットフォーム利用禁止の勧告

Mediapartの報道によると、フランスのデータ保護機関であるCNIL(La Commission Nationale de l’Informatique et des Libertés)は健康データを扱う同国のサービスに対していくつかの推奨事項を発表した。これらのサービスはMicrosoft Azure、Amazon Web Services、Google Cloudといった米国のクラウドホスティング企業の利用を完全に避けるべきだという。

これらの勧告は、2020年7月に欧州の最高裁判所が下した画期的な判決を受けたものだ。この判決は「Schrems II」と呼ばれ、EUと米国のデータプライバシーシールドを無効にした。プライバシーシールドの下では、企業はEUから米国にデータ処理を一括で外注することができたが、米国の監視法に対する懸念から、この仕組みはもはや認められなくなった。

CNILはさらに一歩進んで、健康データを扱うサービスや企業も米国企業との取引を避けるべきだと述べている。これはヨーロッパのデータをヨーロッパで処理するだけではない。米国の規制や規則に支配されることを避けようとするものだ。

規制当局はフランスの最高裁判所(Conseil d’État)にこれらの勧告を送った。組織と組合のグループであるSantéNathonは当初、フランスのヘルスデータハブに関する懸念をCNILに通告していた。

フランスは現在、国レベルで健康データを保存するプラットフォームを構築中だ。希少疾患の研究を容易にし、人工知能を使って診断を改善するためのハブを構築しようとしている。さまざまなソースからのデータを集約し、それらの特定のケースについて、公的機関や民間機関と一部のデータを共有できるようにすることが想定されている。

フランス政府は元々、Microsoft(マイクロソフト)とそのクラウドプラットフォームであるMicrosoft Azureとの提携していたため、技術的な選択は物議を醸している。

他の多くの企業と同様に、マイクロソフトはEUと米国のデータ転送については標準契約条項に依存している。しかし、EUの司法裁判所は、プライバシーや監視に関して、安全でない国にデータが転送されている場合は、EUの規制当局が介入しなければならないことを明確にした。

CNILは米国企業がヨーロッパでデータを処理しても、FISA 702やその他の監視法に該当すると考えている。データは依然として米国当局の手に渡るだろう。別の表現をすれば、Schrems IIはまだ展開中だが、CNILは今のところ、健康データの取り扱いに細心の注意を払っている。

フランスのデジタル担当相であるCédric O(セドリック・オ)氏は「プライバシーシールドが無効とされた今は、健康大臣のOlivier Véran(オリビエ・ベラン)氏ともに、ヘルスデータハブを(Azureでなく)フランスやヨーロッパのプラットフォームに移すことを検討している」とPublic Sénatに語っている

フランス政府は現在、ヘルスデータハブのための別のソリューションを探している。近い将来、フランスの最高裁がCNILの勧告を認めたら、DoctolibやAlanのような健康データを扱うフランスの企業にも、多少その効果が及ぶだろう。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:フランスMicrosoft、ヨーロッパ

画像クレジット:Irwan Iwe / Unsplash

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

フランスの高級オーディオメーカーDevialetが完全ワイヤレスイヤフォンを発売

フランス拠点のハイエンドオーディオメーカーのDevialet(デビアレ)は、Devialet Geminiと呼ばれるイヤフォンの最初のペアを発売する。このイヤフォンはアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しており、数週間以内に英国では279ポンド(約3万8300円)で入手可能になる予定だ。

Devialet Geminiは完全ワイヤレスで、アップルのAirPodsと同様に各イヤーバッド間にコードがない。同社はこの製品のために3つの新しい特許を開発・取得したそうだ。

同製品の特徴は耳に密着して十分な圧力を提供するカスケード式減圧室で、インイヤーイヤーバッドの密閉度は良好だ。

各イヤーバッドには、アクティブノイズキャンセリング機能のためのマイクが2つと、通話などの音声インタラクション用の専用マイクが備わっている。AirPods Proと同様に、複数のANCモードが用意されている。バックグラウンドノイズを完全に除去することも、周囲の状況を聞き取れるように透過モードを有効にすることもできる。

ANCは3段階、透過モードは2段階から選べる。同社は、これらの設定をコントロールできるように、モバイルアプリをリリースしている。また、イヤフォンの背面にはタッチボタンがあり、音楽再生やノイズキャンセリング、音声アシスタントなどの操作が可能だ。

イヤーバッドが動くと音声信号を自動的に調整してくれる。そして、マイクを使って周波数の変化を検知する。アプリでは、自分の耳に合ったチップを使用しているかどうかも教えてくれる。

同社は、ANCなしの場合は8時間、ANCを有効にした場合は6時間のバッテリー駆動を約束している。付属のケースでは本製品の3.5回の充電が可能で、Qi規格またはUSB-Cケーブルを使用したワイヤレス充電器で動作する。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Devialet、イヤフォン

画像クレジット:Devialet

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(翻訳:TechCrunch Japan)

翻訳アプリのReversoがデスクトップ版をリリース、文書翻訳や企業内サイト翻訳など事業も拡大中

言語学習会社のReverso(リバーソ)が、macOSならびにWindows用のデスクトップアプリ(Reversoサイト)をリリースした。モバイル版と同様に、翻訳辞書にアクセスして、文脈付きの例文を取得することができる。2日間で4万回のダウンロードがあった。

Google翻訳は大成功を収めているが、一方でReversoはiOSとAndroid上で2000万ダウンロードを達成している。ほとんどのユーザーはフランス、イタリア、ロシア、米国からアクセスしている。同社のウェブサイトには、毎月数千万ものユニークビジターが集まり、そのページビューは5億人を超えている。

今回の新しいデスクトップアプリを使うことで、コンピューターを使用しているときにReversoに素早くアクセスできるようになる。任意のアプリ上で、1つまたは複数の単語をハイライトさせて、キーボードショートカットを使用してReversoでそれらの単語を検索できる。問い合わせの結果を表示するアプリウィンドウには自動的に切り替わる。

アプリから同義語にアクセスしたり、単語の発音を聞いたりすることもできる。モバイルと同様に、アプリは無料で、より多くの機能にアクセスするためのサブスクリプションオプションがある。

そのほかのニュースとして、Reversoは最近Reverso Documents(リバーソ・ドキュメンツ)もローンチした。このサービスを使えば、自分のドキュメントをアップロードして、オリジナルのレイアウトで翻訳を得ることができる。ドキュメントをダウンロードする前には、翻訳を確認し編集することができる。舞台裏では、同社はこの種の製品のためのニューラル機械翻訳技術の向上を行ってきた。

現在Reverso Documentsは、Word、PowerPoint、PDF、Excelファイルをサポートしていおり、毎月5万人がReverso Documentsを利用しているという。このサービスを利用する際には、1回ごとの支払いか、サブスクリプション支払いかを選ぶことができる。

同社はまた、企業クライアントと協力して、ユーザーガイドや社内ガイドラインなどの翻訳支援を進めている。企業はReversoが特定の語彙について学習できるように、すでに翻訳されているドキュメントをアップロードすることができる。クライアントには銀行や自動車メーカーなども含まれている。

Reversoは、ウェブ広告以外への収益源の多様化を行っている最中だ。また、同社は入口に大きなユーザーベースを抱えており、この先多くのReverso製品との出会いが期待される。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Reverso、翻訳

画像クレジット:Romain Vignes / Unsplash

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(翻訳:sako)

Coinbaseからデビットカード出金が可能に、手数料は米国で最低0.55ドル、EUなどで最低0.52ユーロ

暗号通貨取引所のCoinbase(コインベース)が、Coinbaseアカウントから資金を引き出す方法を追加した。互換性のあるデビットカードを口座に追加しておけば、ほぼ瞬時にUSD、EUR、GBPを銀行口座に送金することができるようになる。

主な欠点は手数料がかかること。米国では1.5%、少額の取引であれば最低0.55ドルを差し引く。英国とヨーロッパでは、それぞれ2%の手数料、または最低でも0.45ポンド/0.52ユーロを差し引く。

そのほか、互換性のあるデビットカードを持っている必要があり、すべてのデビットカードが送金に対応しているわけではない。英国とヨーロッパではでは、Visa Fast Fundsに対応したVisaカードが必要で、米国ではそれに加えてMastercard Sendに対応したMastercardカードも利用できる。

利用している銀行やカード発行会社がこれらの機能をサポートしているかどうかを知るのは難しいので、とりあえずCoinbaseにカードを追加して、使えるかどうかをチェックするのは手っ取り早いだろう。

Coinbaseはほかの出金方法を制限しているわけではない。例えば、ヨーロッパでより安く資金を引き出す方法を探している場合、SEPAの銀行送金は1回の送金につき0.15ユーロだ。ユーザーが口座を持っている銀行が対応していれば、即時のSEPA送金をサポートしている。

また、PayPalアカウントとCoinbaseアカウントをリンクさせることもできる。数秒以内にPayPal口座に送金が完了し、Coinbase側の手数料は一切かからない。

このように銀行口座からCoinbase口座への資金移動にはさまざまな方法が用意されている。その中には、他の方法に比べて時間がかかるものもあれば、費用がかかるものもある。暗号通貨と暗号通貨の取引は、トークンを送るのに必要なのは受取人のウォレットアドレスだけなので、それに比べれば少しシンプルだ。

画像クレジット:Coinbase

カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Coinbase

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アプリに銀行口座を連携させるPlaidがインターフェイスを改良、銀行決済をカードのように簡単に

アプリやサービスと銀行口座を接続できるユニバーサルバンキングAPIを開発するPlaidが、Plaid Linkをアップデートした。Plaid LinkはVenmo、Acorns、ChimeといったPlaidを利用しているアプリやサービスに銀行口座を追加する際に表示されるインターフェイスだ。

現在、3000ものアプリがPlaidを利用しているため、おそらくPlaidを目にしたことがあるのではないだろうか。同社によると、米国では4人に1人がPlaidを使ってアカウントの連携を行っているという。

そして、米国時間10月2日のアップデートは、複数のアプリでPlaidをより使いやすくするものだ。初めて銀行口座に接続するときは、銀行を検索して認証情報を入力してログインする。

2回目にアプリやサービスへ銀行口座を登録する場合、Plaidは以前に追加した銀行口座を表示する。金融機関のリストをスクロールして自分の銀行を探し、またユーザーIDなどを入力する必要はない。ただし、Plaidがパスワードやワンタイムパスワードの入力を再び求めることはあるかもしれない。

画像クレジット:Plaid

eコマースプラットフォームで買い物をする場合、カードを保存しておけば、その情報を再度入力する必要はない。本日のPlaid Linkのアップデートで、同社は銀行口座情報についても同様のことを行っている。

ペイメントカードは、銀行口座に接続して送金するよりもカードでの決済の方がはるかに簡単であるため流行している。Plaid Linkが使いやすくなったことによって、フィンテックのスタートアップがユーザーの口座に接続するときの面倒が減るだろう。

またPlaidによると、さらにPlaid Linkはやや速くなったという。各パネルの読み込みが30%速くなった。現在、銀行のリストはユーザーの場所に応じて表示される。地元の銀行がリストの一番上に表示されるため、スクロールする必要もなくなった。

関連記事::Visaが5800億円でPlaid買収、最終的な評価額は倍に

カテゴリー:フィンテック
タグ:PlaideコマースAPI

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Google Pixel 5のお披露目イベントは日本時間10月1日午前3時開始、このページで視聴可能

Google(グーグル)は新型スマートフォン「Google Pixel 5」のお披露目イベントを開催する。今回はバーチャルイベントで、ライブで視聴可能だ。イベントは日本時間10月1日午前3時(米国太平洋初時感9月30日午前11時)にスタートする。

噂では1台だけではなく、複数のデバイスが登場するという。Pixel 5に加えて、いくつかのアップデートされたコネクテッドスピーカー、新しいChromecastも登場するかもしれない。Google HomeとGoogle Home Maxはしばらくアップデートされていないので、こちらのアップデートにも期待だ。

グーグルはすでに5G端末のリリースに高い関心を示している。つまり、Pixel 5の5G版が登場すると予想されるが、同社は最新のチップセットを採用しない可能性がある。

画像クレジット:Justin Sullivan / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルがiOS 14.2で男女兼用のMxクロースやタキシードを着た女性などの新絵文字を追加、忍者もあり

iOSの現在のバージョンはiOS 14.0.1だが、アップルはすでにiOS 14.2をテストしており、米国時間9月29日に初期ベータ版をリリースした。そのベータ版からEmojpediaが新しい絵文字を発見した(Emojpedia記事)。

同社すでに7月に新しい絵文字の初期の外観を公開している(Emojpedia記事)。全体としては、今年は数十種類の新しい絵文字が追加される。また、既存の絵文字の新しいバリエーションも加わり、これまで以上に多様で包括的なものになる。

今年初め、新しい絵文字の承認を担当する管理機関であるUnicodeコンソーシアムは、Unicode 13.0の一部として117種類の新しい絵文字を承認した。アップル、グーグル、マイクロソフト、Twitter、Facebook、Mozillaなどのオペレーティングシステム開発者やソーシャルネットワーク企業は、新しい絵文字の独自バージョンを作成し、それぞれのプラットフォームで公開している。

今回のリリースでは、トランスジェンダーの旗、涙を浮かべた笑顔、つままれた指、二人が抱き合っている姿、虫や動物、変装した顔などが収録されている

私のお気に入りは、間違いなく変装した顔だ。

Emojipediaは、これらの新しい絵文字を1つの画像にまとめている。

新しいバリエーションになると、サンタクロースやクロース夫人の代わりとなる男女兼用の 「Mxクロース」が登場する。タキシードはもはや男性に限定されず、ベールももはや女性に限定されない。タキシードを着た女性とベールをかぶった男性の絵文字を送ること可能になる。

これらの絵文字が利用可能になる、iOS 14.2、iPadOS 14.2、macOS Big Surの正式リリースは1~2カ月後になる見込みだ。

画像クレジット:Apple

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(翻訳:TechCrunch Japan)

暗号通貨のビジネス向け銀行口座を提供するフランス拠点のMultisが約2.3億円を調達

Multis(マルティス)はフランスのスタートアップで、暗号通貨(仮想通貨)を保存・送信・受信できるビジネス用の銀行口座サービスを提供している。同社はこのたびシードラウンドで220万ドル(約2億3200万円)の資金を調達した。

今回の資金調達ラウンドには、White Star Capital、Y Combinator、Coinbase Ventures、eFounders、Greenfield One、Digital Currency Group、Monday Capital、SGH Capitalなどの投資家が名を連ねている。

「企業が暗号通貨を管理するのは非常に難しいです。暗号通貨を保有したいと思ったり、従業員や請負業者に支払いを始めたりすると、すぐに巨大な混乱に陥ります」と共同創業者兼CEOのThibaut Sahaghian(ティボー・サハギアン)氏は説明する。

Qontoのようなビジネスバンキングに取り組むスタートアップに詳しい人なら、Multisに何を期待すべきかは知っているだろう。Multisはビジネスチームのために設計されたSaaSの製品だ。

Multisアカウントを作成した後、ほかのメンバーをチームに追加したり、権限や制限を設定したりすることができる。裏では、MultisはマルチシグネチャのEthereum(イーサリアム)ウォレットの役割を果たす。もちろんMultisは鍵を管理していないため、利用者の資金にアクセスすることはできない。

「規制の観点からは、資産を保有していないので取引を審査したりブロックしたりすることができません。これは非常に便利です」とサハギアン氏。マルチシグネチャーの設計のおかげで、各取引をチーム内の一定の人数で承認するなど、承認ワークフローを作成することができます」と同社は説明する。

MultisはEthereumベースのERC20トークンをサポートしているため、USDCやDAIなどのステーブルコインも使用できる。この方法であれば、すべての資産をUSDCに保持することを選択しても、暗号通貨の価値変動にさらされることはない。またMultisから直接トークンを交換することができる。

Multisの口座に資産があれば、従業員、請負業者、パートナー、サプライヤーなどに支払いが可能だ。住所などの関連情報を保存しておくことで、将来的に支払いを効率化することもできる。Multis上でのすべての暗号取引を一元管理することは、税金を申告する必要がある場合に便利です。すべての取引をエクスポートして会計士に渡すことができる。

もし、あまりにも多くの資産を持っている場合は、いくつかの資産を投資しておけばDeFi(分散型金融)製品で利子を得ることもできる。同社は同機能にCompoundを使用している。

現在のMultisのクライアントは、ほとんどがブロックチェーン製品に取り組んでいる企業で、暗号通貨で収益を上げたり、ステープルコインを使って人々に支払いをしたりしている。しかし、同社はカードとIBAN(所在国、支店、口座番号を特定するための銀行口座の国際標準)で、ユーロ圏と米国の口座を追加することで。製品をシンプルにしたいと考えている。

Multisは、不換紙幣(一般的な各国発行の紙幣)と仮想通貨の橋渡しになるかもしれない。複数の国にオフィスを持つ企業は、会社間の手数料を節約するためにMultisのサービスを使うことができる。このスタートアップはこれらの新機能の開発を続けており、今後興味深いユースケースが生まれるかもしれない。

画像クレジット:Multis

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(翻訳:TechCrunch Japan)

プレゼンやアイデア提案に使えるビデオ通話向け共有キャンパスツール「Board」をKlaxoonが発表

新製品に言及してから数週間が経ち、フランスのスタートアップであるKlaxoon(クラクスン)は、ビデオ通話中に共同作業が可能なビジュアルインターフェイス「Board」をリリースする。これより他人の顔を見つめる代わりとなる、プレゼンテーションやアイデアの提案に使用できる共有キャンバスが使えるようになる。

Klaxoonは、多くの企業がビデオ会議サービスについて強い意見があることがあるをよく知っている。すでにあらゆる用途にMicrosoft Teams(マイクロソフトチームズ)を使用している企業もあれば、Zoom(ズーム)やGoogle Meet(グーグルミート)を使用している企業もある。同社がやろうしていることはZoom、Microsoft Teams、Google Meetで通話するときに、ビジュアルインターフェイスのBoardができるだけ簡単に使えるようにすることだ。

Zoomリンクを生成するときにすでにBoardに入っている場合、Liveと呼ばれるKlaxoon独自のビデオ会議サービスを使用することもできる。

「ビデオはスクリーンの用途全体の10%未満を占めるにすぎない。当社の目標はピクセル数や解像度、サムネイルの数に関して他のサービスと競合することではない」と、Klaxoonの共同創業者でCEOのMatthieu Beucher(マシュー・ボイカー)氏は筆者に語った。

逆にLiveを使用するときには、会議への集中力維持に役立つ複数の制約を受け入れることになる。たとえば会議の人数を15人に絞ることができる。5分、15分、30分など、会議の主催者は時間制限を設けることもできる。30分を超える会議にLiveを使用することはできない。

そして最後に、通話に参加している自分以外の人は、画面の右側にある小さなサムネイルで表示される。スクリーンの大部分は一種のデジタルホワイトボードで占められ、そこに文字を書き込んだり、画像やビデオを挿入したりできる。会議開始前にBoardで作業したり、テンプレートライブラリからテーブルを追加したりもできる。

会議に参加する人はデジタル付箋でアイデアを送ることができる。「フリーフォームビュー」から、よりしっかりした構造を持つ「コラムビュー」に切り替えてアイデアをあるカテゴリから別のカテゴリに移動することもできる。

Klaxoonがインタラクティブホワイトボードと会議ツールに取り組んでから、かなりの年数が経つ。Boardには、同社がすでにクライアントに提供しているツールがいくつか組み込まれているが、リモート会議に重点を置いている。このサービスは9月28日から月額9.90ユーロ(約1230円)で提供されている。

画像クレジット:Klaxoon

関連記事:フランス拠点のKlaxoonが投票やブレスト、サーベイなどビデオ会議用の新インタラクティブ製品を準備中

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Klaxoon ビデオチャット フランス

画像クレジット:Klaxoon

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(翻訳:Mizoguchi

床の上を縦横に移動し棚を上り下りする倉庫用ロボットのExotecが約95億円を調達

フランスのスタートアップExotec(エクゾテック)は、83Northが主導するシリーズCラウンドで9000万ドル(約95億1000万円)を調達した。以前からの投資家であるIrisCapitalとBreegaもラウンドに参加している。その他に、以前からの投資家である360 Capitalも参加している。同社は、eコマースクライアント向けの半自動倉庫に取り組んできた。

そのシステムは、Skypods(スカイポッド)と呼ばれる小さなロボット群をベースにしている。ロボットは床の上を縦横に移動し、棚を上り下りして、標準化された製品の箱をピックアップする。

同社はまた、倉庫全体でこれらすべてのロボットの振る舞いを調整するための物流ソフトウェアも提供している。倉庫拡張時には、ダウンタイムなしでロボットと棚を追加していくことができる。

それでもロボットが持ってきた箱から、商品を取り出してそれを梱包する部分は人間が行わなければならないので、人間が完全に置き換えられることはない。しかしロボットが棚からのピックアップ作業をしている間、人間のオペレーターは作業台の位置で待っていることができる。

作業台では箱から商品を取り出すだけでなく、箱に補充を行うこともできる。基本的なアイデアは、Exotecの管理するエリアに人間が立ち入る必要がないということだ。そこはロボット専用ゾーンなのだ。

生産性の向上に加えて、高い棚と狭い通路を可能にするExotecに切り替えることで、倉庫容量を増やすこともできる。

同社は現在、アトランタと東京にも営業拠点を持っており、2021年までに年間4000台のロボットを生産する予定だ。すべての製造はフランスのリールにある6000平方メートルの工場で行われている。現在世界中の14カ所で同社のシステムが稼働中だ。顧客には、Carrefour(カルフール)、Leclerc(ルクレール)、Cdiscount(Cディスカウント)、ファーストリテイリング(ユニクロ)などが含まれる。

Exotecはこれまでに、2018年には1770 万ドル(約18億7000万円)を(未訳記事)、2016年には380万ドル(約4億円)を調達している。

画像クレジット:Exotec

カテゴリー:ロボティクス

タグ:Exotec 資金調達 フランス

画像クレジット:Exotec

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(翻訳:sako)

フランス拠点のマーケットプレイスMiraklが320億円調達、大手B2B企業の参加で業界特化市場も構築

フランスを拠点するスタートアップのMirakl(ミラクル)が15億ドル(約1580億円)のバリュエーションで3億ドル(約320億円)を調達した。今や同社はユニコーンとなった。Miraklはユーザーのeコマースウェブサイト上でマーケットプレイスの立ち上げと管理を支援する。同社の顧客の多くは、Miraklを活用したマーケットプレイスをB2Bの取引にも使っている。

今回のラウンドはPermira Advisersがラウンドをリードし、既存の投資家からは83North、Bain Capital Ventures、Elaia Partners、Felix Capitalが参加した。

「このラウンドは43日でクローズした」と、共同創業者で米国のCEOであるAdrien Nussenbaum(エイドリアン・ヌッセンバウム)氏は語った。だがデューデリジェンスのプロセスは激しかった。「Permira Advisersは、クライアント、営業先、パートナー、元従業員らに合計250件電話した」という。

多くのeコマース企業は販売拡大をサードパーティーの販売業者に頼っている。マーケットプレイスでは1つの販売業者が多数の顧客に販売するのではなく、多数の販売業者が多数の顧客に製品を販売できる。Miraklはユーザーのeコマースプラットフォームでマーケットプレイスを管理するソリューションを開発した。

Best Buy Canada(ベストバイカナダ)、Carrefour(カルフール)、Darty(ダーティー)、Office Depot(オフィスデポ)など300社がマーケットプレイス構築にMiraklを利用した。Miraklは最近、B2B企業も次々とクライアントにしている。

業界に特化したマーケットプレイスは部品の調達やバルクセールに使える。この分野のクライアントには、Airbus Helicopters(エアバスヘリコプター)、Toyota Material Handling(トヨタマテリアルハンドリング)、Accor(アコー)のAstore(エーストア)などがある。Miraklのマーケットプレイスの60%は依然として消費者向けだが、同社は最近B2BとB2Cのマーケットプレイスも増やしている。

「当社は単純なマーケットプレイスにとどまらないプラットフォームビジネスモデルを可能にする数多くの機能を開発した」と共同創業者でCEOのPhilippe Corrot(フィリップ・コロット)氏は筆者に語った。「たとえば当社はサービスに投資してきた。これにより当社のクライアントはサービスプラットフォームを開発できるようになった」。

フランスでは、例えばConforama(コンフォラマ)で顧客が家具を買うと、Conforamaはさまざまなサービスで顧客にアップセルすることができる。Miraklは独自のカタログマネージャーも立ち上げ、リストの統合や情報の追加などができるようになった。

同社はこうした機能に必要な膨大な作業に人工知能を使用している。不正検出など、AI対応の機能は他にもある。

Miraklがマーケットプレイスのエキスパートであることを考えると、同社がMirakl Connect(ミラクルコネクト)を使用して一種の「マーケットプレイスのマーケットプレイス」を用意したことは驚くにあたらない。

「Mirakl Connectは、売り手からオペレーター、パートナーに至るまで、マーケットプレイスのエコシステム内の全ての人にとって単一のエントリーポイントになるプラットフォームだ」とコロット氏は述べた。

売り手のメリットは非常に明白だ。会社のプロフィールを作成し、一度に複数の市場で製品を宣伝できる。同社は決済サービスプロバイダー、フルフィルメント会社、フィードアグリゲーター、その他のパートナーとも提携し始めた。同社は、マーケットプレイスでこうしたパートナーらとワンストップショップを形成したいと考えている。

全体として、Miraklを活用したマーケットプレイスは2020年前半に12億ドル(約1260億円)のグロス・マーチャンダイズ・ボリューム(流通総額)を生み出した。経済危機にもかかわらず前年比で111%増加した。

本日の資金調達ラウンドを受け、同社はすべての領域へ進出することを計画している。同じ機能、同じビジネスモデルだが経営資源を拡充する。500人のエンジニアを雇い、販売チームと顧客成功チームを拡大する計画だ。

画像クレジット::Unsplash/David Clarke

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(翻訳:Mizoguchi

10代向けのチャレンジャーバンク目指すフランス拠点のKardが36億円超を調達、スマホ画面損傷保険も自動付帯

フランスのスタートアップであるKard(カード)がシードラウンドに300万ユーロ(約36億8300万円)を調達した。同社はすでに昨年も同額を調達しているので、Kardはシードラウンド合計で600万ユーロ(約73億円)を調達したことになる。このラウンドはFounders Futureがラウンドをリードし、Laurence Krieger、Michael Vaughan、Jon Oringer、Iris Mittenaereが参加した。

Kardは、ティーンエイジャー向けに特別設計されたチャレンジャーバンクを構築している。口座を作ると、自分のIBAN(所在国、支店、口座番号を特定するための国際標準と紐付いた銀行口座)とMastercardのデビットカードが送られてくる。ユーザーは、カードのブロックやブロック解除がアプリで処理できるほか、取引通知は即時で届き、ほかのKardユーザーとの間での送金も可能だ。

過去1年間、このサービスは完全無料で5万人のティーンエイジャーが登録していた。本日9月23日からは、新規ユーザーのために有料のサブスクリプションに切り替えることになる。家族ごとに月4.99ユーロ(約610円)、または年間49.90ユーロ(約6100円)を支払って家族アカウントを作成しなければならないが、その後は好きなだけアカウントを作成することができる。2人、3人、4人の子供がいる場合でも、月4.99ユーロの費用だ。

今回のルール変更に伴い、Kardはいくつかの追加機能も追加した。保護者はKardアプリをダウンロードして、アプリから子供へのおこずかいを管理可能になる。毎週または毎月の振り込みをスケジュール管理できるほか、子供のカードをブロック、アプリとカードをペアリングして瞬時に送金するといったことが可能だ。

ティーンエイジャーに関しては、オンライン決済用のバーチャルカードを手に入れることができるようになった。スマートフォンの画面の損傷に対して最高100ユーロ(約1万2300円)の保険にも自動加入となる。カードのデザインもブラック、シルバー、ピンクの3種類から選べるようになった。

Kardによると、Apple PayとGoogle Pay、マネーポット(貯蓄機能)についても検討中だという。アプリにはパーソナライズされた割引も提供され、新たな収益源が開けるかもしれない。

Kardは、PixPay、Xaalys、Vybeだけでなく、Revolut Junior、Lydia、伝統的な銀行のサービスと競合している。同社の新しい価格戦略が、今後のKardの成長にどのような影響を与えるかを見ていきたい。

画像クレジット:Kard

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(翻訳:TechCrunch Japan)

銀行口座を持っていないラテンアメリカ女性のためのチャレンジャーバンクJefa

Jefa(ハファ)は、ラテンアメリカの女性向けに特化したチャレンジャーバンクを開発しているスタートアップだ。同社は女性が銀行口座を開設し管理する上で直面するさまざまな問題を解決することに焦点を当てたサービスを目指している。同社は2020年のTechCrunch Disrupt 2020の「Startup Battlefield」に参加した。

「世界には銀行口座を持っていない人が14億人います。そのうち13億人近くが女性です」と、Jefaの創業者兼CEOのEmma Smith(エマ・スミス)氏は語る。

さまざま意味で、銀行口座は男性によって男性のために作られている。フィンテックのスタートアップを見ても、ほとんどの創業者が男性だ。すでにラテンアメリカには、NubankBanco InterBanco OriginalUaláなどいくつかチャレンジャーバンクがある。しかし、チャレンジャーバンクのほとんどはヨーロッパや米国などの成熟した市場をターゲットにしている。スミス氏は、新興国の女性をターゲットにすることで膨大な市場機会が得られると考えている。

画像クレジット:Jefa

なぜラテンアメリの女性は銀行口座を持っていないのか、持っていても満足していないのかを、Jefaは注意深く観察した。

例えば、銀行は女性が統計的に男性よりも収入が少ないにもかかわらず、最低残高の維持を要求するのが普通だ。銀行は、車が1台しかなくてバスの便がよくない家庭が多いにもかかわらず、口座開設のために支店に来るように求める。銀行のサービスは必要以上に複雑であり、女性向けの販売経路に力を入れない。

「こうしたことのすべてが、無店舗の完全デジタルソリューションが必要だと私たちが考えた理由です」とスミス氏。「私たちは必要最低残高を設けていません。政府の発行する身分証明書だけあれば、3~4分で口座を開設できるのです」と続ける。

Jefaは数カ月以内に開業予定で、口座は無料で開設できる。数日後に、口座とキャッシュカードが利用者の手に入る。口座には購入金額の端数を貯蓄できる機能が備わっており、もちろん目標の設定も可能だ。

「It pays to be a women.」(女性でいることは損ではない)という特典プログラムもある。購入金額に応じてポイントが貯まり、衛生用品や婦人科診療に使える。

画像クレジット:Jefa

当初、獲得したポイントはキャッシュバックに交換できる。いずれ、貯めたポイントを女性にとって大切な場面で換金できるようになる。ユーザーは、アプリを使って無料でピア・ツー・ピア送金と受け取りができる。口座からの引き出しと預け入れのために、Jefaは現金を安全に管理するための提携先ネットワークを構築している。

Jefaでは、クレジット(信用力)獲得プラットフォームにも取り組んでいて、これは米国サンフランシスコ拠点のチャンレジャーバンクであるChimeの機能と似ている。

Jefaはまず中央アメリカのコスタリカとグアテマラでサービスを開始する。ウェイティングリストにはすでに5000人が載っているそうだ。サービスの利用者によるコミュニティーを作ることが大切だと知っているので、融資について他のJefaユーザーと話し合えるコミュニティーフォーラムができるかもしれない。

概して銀行というものは魂のない存在で、人のニーズを理解しないことで悪評を買ってきた。「あなたは条件を満たしていない」と言われ続けるのは苛立たしい経験だ。デジタルファーストの銀行が作れるようになったことは、目的に特化した銀行業務の可能性を示している。Jefaはその好例だろう。

画像クレジット:Sharon McCutcheon / Unsplash

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Checkout.comは個人・企業向けネット決済のStripeと何が違うのか?

Checkout.comは長年知名度が低いままだったが、同社はこの1年で3億8000万ドル(約400億円)を調達(未訳記事)し、55億ドル(約5750億円)という驚異的な評価額に達した。同社は、取引の受け入れ、処理、不正行為の検出など、支払いに関連するすべてのことをワンストップで行えるショップを構築したい考えている。

同社の事業は、個人向けの決済プラットフォームであるStripe(ストライプ)に少し似ていると思うかもしれない。TechCrunch Disruptのインタビューで、Checkout.comの創業者兼CEOであるGuillaume Pousaz(ギヨーム・ポサーズ)氏に、Stripeやオランダ拠点のAdyen(アディエン)、そのほかの決済分野の企業と何が違うのかを尋ねた。すると、製品と市場へのアプローチに関しては、非常に異なる哲学に起因していることがわかった。

ポサーズ氏はまず「私たちはエンタープライズのみを扱っています。私たちは大手企業としか仕事をしていません。いくつかの例外はありますが、ほとんどが大手のみで、純粋にオンラインです」と説明する。

「私はかつて、StripeのCEOであるPatrick Collison(パトリック・コリソン)に会い、彼と冗談を言ったことがあります。私は『あなたは100万人の利用者を抱えているかもしれない。私は1200人の利用者を抱えていて、一人一人の名前を知っているし、彼らはみな毎年何千万ドルもの処理をしている』と言いました。だから、これは違うビジネスだと思います」とインタビューの後半で付け加えた。

Checkout.comは現在、銀行口座に大金を蓄えているが、そのレベルに到達するまでには長くてゆっくりとした道のりだった。同社は何年も前から存在しており、2012年には黒字化を達成。長年にわたって非常に慎重に運営してきたのだ。

会社の初期の頃の話をするとポサーズ氏は「チームは本当にゆっくりと成長していました」と振り返った。「今月1人の従業員を雇えますが、2人の従業員を雇うこともできます」と続ける。

現在でも同社は、可能な限りスリムな状態を維持しようとしている。「これは本当に規律の問題です。これらの企業はみな多額の資金を調達し、多額の資金を使います。私はこのモデルは正しいと思っています。私たちにとって、その規律と倹約を会社の運営に組み込むことは重要なことなのです」とポサーズ氏。

「資金を使っても問題ありません。ただ、資金を使うときには、それが賢明であることを確認しましょう。数打ちゃ当たるわけではありまえん。残念なことに、これはテクノロジー企業で多く見られるのです」と続ける。

Checkout.comが自社製品に投資しているのはそのためだ。同社の3分の2近くのスタッフが製品、IT、エンジニアリングに従事している。営業部門で働いているのはわずか13%で、これは競合他社と比べてもかなり少ない。

しかしなぜ同社は当時、何億ドルもの資金を調達できたのだろうか?「ある時点では検証が必要です。そして、その検証は私たちにとって本当に重要でした。Insight、DST、Coatue、GIC、Blossomがあれば、次元が変わります」とポサーズ氏は語る。

Checkout.comは各国の規制について、ブラジル、英国、フランス(不測の事態に備えて)、香港、シンガポールなどでライセンスを取得している。現在、日本など他の主要市場でもライセンスの取得を進めており、このプロセスは今後も続行される予定だ。

「規制当局は審査を非常に徹底している。あなたはいい人だから合格するのではなく、正しいプロセスを持っているから合格するのです」と同氏。

私はその考えに異議を唱え、Wirecardの破綻に言及したところ、同氏は「WirecardとCheckout.comは明らかに今は違う立場にいる」と考えていると述べた。

「私のお金はすべてJPモルガンに預けられている、それは非常に単純なことだ。フィリピンには銀行口座もないし、おかしなことになっている」とポサーズ氏。「Wirecardの話はとても大きいので、本当の問題を知るには監査人に質問するしかありせん。なぜなら、私が担当している監査法人(PwC)は、私に銀行取引明細書とすべてを見せるように要求します。調査は非常に徹底しており、非常に長いプロセスです」と説明した。「Wirecardがなぜ破綻しかかって?それはわからない」と彼は付け加えた。
画像クレジット:Daniel Acker / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

クレジットスコアではなく収入に応じて限度額決まるクレカX1 Card

クレジットスコアの良し悪しにはさまざまな理由がある。就職したばかりの人は、信頼できる収入があってもスコアが低いためにクレジットカードの限度額も低いままのことが多いだろう。X1 Cardは、クレジットスコアではなく、現在の収入と将来の収入に基づいて限度額を設定することで、この問題を解決したいと考えている。

同社によると、顧客の中には従来のクレジットカードの最大5倍の限度額を期待できる人もいるという。そしてその限度額は、例えばあなたが仕事で昇進した場合には、さらに上がることがある。

「消費者向けのクレジットカード業界では、テクノロジーほとんど手をつけておらず、時代遅れのクレジットスコアシステムに依存してきました。例えば、PayPalの共同設立者で元CTOのMax Levchin(マックス・レヴチン)とベンチャーキャピタルファンド「Craft Ventures」のジェネラルパートナーでDavid Oliver Sacks(デビッド・オリバー・サックス)と私のスコアは似ていますが、それは意味がありません!」と共同創業者のDeepak Rao(ディーパック・ラオ)氏は私に語った。「私たちは、スマートな制限、インテリジェントな機能、現代的な報酬、新しい外観を持つために、クレジットカードを一から考え直しました」と続ける。

あなたの信用度に応じて、12.9~19.9%の変動年利と2%の残高移行手数料がかかります。年会費は無料で、X1 Cardは延滞金や海外送金手数料も変わりません。

その裏では、X1 CardはThriveCashを開発した会社であるThriveによって管理・運営されている。ThriveCashというローンプラットフォームを使えば、来るべき夏のインターンシップや大学卒業後の最初のフルタイムの仕事のために、オファーレターに基づいてクレジットラインを組むことができる。

その後、インターンシップの給料総額の25%、またはフルタイムの仕事であれば最初の3回の給料の25%まで借りることができる。手数料は徴収されるものの、例えば新しいリース契約を締結する際に、銀行口座にお金がない場合などに役立つだろう。

Thriveは、PayPalやAffirm創業者であるレヴチン氏、元TwitterのCOOであるAdam Bain(アダム・バイン)氏、Craft VenturesのジェネラルパートナーであるDavid Sacks(デビッド・サックス)氏などから1025万ドル(約10億7000万円)の資金を調達している。ThriveCashについて詳しく知りたい方は、TechCrunchのNatasha Mascarenhas(ナターシャ・マスカレンハス)の記事を参照(未訳記事)してほしい。

X1 Cardに話を戻すと、このカードはApple PayとGoogle Payに対応したステンレス製のVisaカードだ。これは、さまざまな方法で有料契約を追跡するのに役立つ。まず、アプリから有料契約の支払いをキャンセルできる。あなたが新しいサービスを試していて、無料トライアルを開始するためにクレジットカード情報の入力を要求された場合は、自動失効する仮想クレジットカードを生成することも可能だ。

返金を受けると、X1 Cardから通知が送られてくる。また、アプリ内の取引にレシートを添付することも可能だ。

報酬に関しては、X1 Cardはポイントを利用する。デフォルトでは、すべての購入に対して2倍(2%)のポイントが付与されるが、特別な特典を提供するカテゴリーや小売店はない。1年間にカードを使って1万5000ドル以上を使うと、3倍(3%)のポイントがもらえる。友達を紹介すると、1カ月間の買い物で4倍(4%)のポイントが付与される。ポイントは、Apple(アップル)、Airbnb、Delta、Everlaneなどの小売店の提携先で利用できる。

言い換えれば、クレジットカードなのだ。しかし、この商品が平均的なChase(JPモルガン・チェース銀行)ブランドのカードよりも面白いのは、クレジットスコアシステムを破壊しようとしていることだ。このシステムを使って、人々が本当に高い限度額を手に入れることができるかどうか、それは興味深いものになりそうだ。画像クレジット:X1 Card

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(翻訳:TechCrunch Japan)

iOS 14が正式公開,ダウンロード可能に

Apple(アップル)はiPhone(アイフォーン)の最新バージョンOSであるiOS 14をさきほど公開した。ダウンロードは無料でiPhone 6s以降、両世代のiPhone SE、およびiPod touchの最新モデルで利用できる。iOS 13が動作していルデバイスならiOS 14に対応している。今すぐダウンロードできるかどうかには個人差はあるが、すでにアップデートを受け取っている人たちがいるのでチェックしてみてほしい。

同社はiPad(アイパッド)、Apple Watch(アップルウォッチ)、およびApple TV(アップルティービー)でも主要アップデートを本日公開したのでiPadOS 14、tvOS 14、およびwatchOS 7の新機能にも期待できる。

今回のアップデート公開は多くのデベロッパーを驚かせた(未訳記事)。Appleは昨日(米国時間9月15日)、iOS 14を16日のプライムタイムに公開すると発表した。通常同社は公開の1週間か2週間前にアナウンスを行う。そうすることで、デベロッパーは最後に残っていたバグを修正してアップデートをApp Storeに提出する時間を取れる。

今日iPhoneをアップデートした人は、サードパーティーアプリのあちこちにバグがあっても驚かないでほしい。見えないところに大きな変更があり、これほど急に公開されるとは誰も思っていなかったからだ。

アップデートはすでに配信中で、設定アプリからWi-Fi経由でも、iTunesと有線でつないでもどちらでも可能。ただしまず、バックアップを取ること。iCloudのバックアップが最新かどうかを、iPhoneやiPadの設定アプリのトップにある自分のアカウント情報を開き、デバイス名をタップして確認できる。iOSデバイスをパソコンにつないでiTunesでバックアップすることもできる(両方することも可能)。

iTunesのバックアップを暗号化するのを忘れないように。誰かにコンピューターをハックされたとき、ずっと安全だ。しかも暗号化されたバックアップには、パスワードとヘルスデータも入っているので、オンラインのさまざまなアカウントを再設定する必要がない。

バックアップが終わったら設定アプリを開き、一般 > ソフトウェアアップデートへと進む。「アップデートを要求」が出ているはずだ。ダウンロードが可能になれば、自動的に開始される。

iOS 14でいちばん大きい変更は、ホーム画面のウィジェット、全アプリを一覧できるAppライブラリー、そしてApp Clipの実行だ。App Clipはアプリのごく一部の機能を実行できるもので、一切インストールせずに使える。

ほかにも多くの改善がなされていて、メッセージアプリにはグループ機能や@メンションとリプライ、デバイス上で動作する翻訳アプリ、Appleマップの一部で使える自転車用行き先案内、ノート、リマインダー、天気、ホームなどにもさまざまな改善が加えられている。

画像クレジット:Apple

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iOS 14 gets rid of the app grid to help you find the app you’re looking for

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アップルが税別2万9800円からの低価格版のApple Watch SEを発売

Apple(アップル)は旧世代機種を入門価格で販売しつつ、価格を下げた新しいApple Watch(アップルウォッチ)を発売した。新しいApple Watch SEは、新たに発表されたApple Watch Series 6と同じデザインだが税別価格は2万9800円から。

「Apple Watchをもっと多くの人たちに使ってもらうやっていることのもう一つが、Series 6のデザインとApple Watchの本質的機能をより求めやすい価格にした新型モデルを作ることです」とApple COOのJeff Williams(ジェフ・ウィリアムズ)氏は言った。

Apple Watch SEは、Series 5で採用されたS5システムオンチップを使っている。ただしSeries 6と同じ大型ディスプレイを搭載し、アクセロメーター、ジャイロスコープ、コンパス、高度計もSeries 6と同じものだ。

そして、Apple Watch SEはApple Watch Series 6と同じデザインを共有しているので、WatchOS 7で導入される最新のコンプリケーションと文字盤を使える。

Apple Watch SEは、399ドル(4万2800円)のSeries 6よりお買い得なので、これから詳しい仕様を調べるつもりだ。Series 6のように血中酸素濃度を測ることはできなくても、ワークアウトのトラッキングにウォッチを使いたいユーザーにとってはよい買い物だ。

AppleはApple Watch Series 3を同じ価格(199ドル/1万9800円)で販売し続けている。この機種は発売から数年が過ぎ古い画面デザインを採用している。このためApple Watch Series 3は最新の文字盤とコンプリケーションには対応していない。

またAppleは、Apple Watch SEを子供に持たせるApple Watchとしても位置づけている。セルラーモデルもあるので、子供にiPhoneを持たせずに連絡をとることができる。

Apple Watch SEは9月18日発売。予約は現在受付中。

画像クレジット:Apple

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これがApple Watch Series 6だ<

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アップルのハードウェアイベントのライブ中継はここで観られる(日本時間9月16日午前2時から)

Apple(アップル)は米国時間9月15日のイベントでいくつか新製品を発表する。今回、同社はバーチャルイベントに切り替えたので、誰でもライブストリーミングで観ることができる。イベントは西海岸時刻午前10時(日本時間9月16日午前2時)に始まる。

噂されているところによると、アップルはApple Watchの新バージョンと新しいiPad Airを披露する予定らしい。Apple Watch Series 6には、血中酸素飽和度などの新しい測定機能が加わるかもしれない。睡眠状態トラッキングも大きく取り上げられるはずだ。

iPad Airについては、大きなデザイン変更が予定されているらしい。新機種はiPad Proに似たベゼルの細いデザインになるかもしれない。ただしFace IDが付くかどうかは不明で、同社はパワーボタンにTouch IDセンサーを組み込もうとしている。果たしてアップルがLightningポートをUSB-Cポートに置き換えるかどうかも注目だ。

iPhoneはどうなのか? アップルは新しい世代のスマートフォン開発に励んでいるが、新型iPhoneは間に合わないだろう。アップルは株主に向けて、いつもより若干遅れそうだと伝えている。言及はするかもしれないが、しないかもしれない。

ライブストリーミング中継はこのページで直接見ることができる。今回、アップルはYouTubeでイベントをストリーム配信するからだ。

Apple TVを持っている人は、(Apple TVの)App StoreからApple Eventsアプリをダウンロードするといい。今回のイベントだけでなく、過去の回をもう一度見ることもできる。アプリのアイコンは数日前からイベント用に書き換わっている。

Apple TVを持っていなくて、YouTubeも使いたくない人のために、アップルは公式ウェブサイトの Apple Eventsセクションでもライブストリームを配信する。このビデオはSafari、Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefoxなど主要ブラウザならどれでも見ることができる。

関連記事:日本時間9月16日午前2時開催のアップルのハードウェアイベントに期待すること

カテゴリー:イベント情報

タグ:Apple

画像クレジット:David Paul Morris / Bloomberg / Getty Images

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クラウドインフラを管理せずにアプリを展開できるQoveryが1.1億円を調達

最初にHerokuがリリースされたとき、それが大きなブレークスルーを起こしたことを覚えているだろうか?Qoveryは、コードとクラウドインフラストラクチャの間に抽象化レイヤーを構築することで、その再現をしようとしている。QoveryのユーザーがコードをGitのリポジトリにプッシュすると、Qoveryがそのサービスをユーザーに代わって管理してくれる。

共同創業者でCEOのRomaric Philogène(ロマリック・フィロジェーネ)氏は「これは開発者のためのCaaS(コンテナ・アズ・ア・サービス)プラットフォームだ。Herokuのように、ユーザーは.qovery.ymlファイルを作成して、必要な依存関係を記述するだけだ」という。

基本的に、QoveryはユーザーのGitリポジトリとクラウドインフラストラクチャのアカウントの間に位置している。同社は、クラウドホスティング自体を管理しているわけではない。QoveryのアカウントをGitHubやGitLab、Bitbucketなどのアカウントに接続すれば、新しいコードをプッシュした際にQoveryが自動的にトリガーされようになる。

その後、Qoveryが自動的に新たなサーバー、管理されたデータベース、KafkaやRabbitMQのようなブローカーを立ち上げる。デプロイの自動化はTerraformやCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)のソフトウェアでもできるが、Qoveryはそれをもっと簡単にできるようにする。

さらに重要なのは、Qoveryが複数のクラウドプロバイダーを統合してくれることだ。すでにAmazon Web Servicesに対応しており、現在、DigitalOceanScalewayのサポートにも取り組んでいる。Google CloudとMicrosoft Azureもロードマップに載っている。

また、ユーザーは各ブランチごとに独自のインフラストラクチャを設計できる点も興味深い。新しい機能を試行するための開発ブランチやステージングブランチがある場合、本番環境を最初から作り直さずに、このブランチ用の新しいサーバーを立ち上げることができる。

そして、これがQoveryの最も重要な機能であることは間違いない。同社によると、クラウドホスティングは今後コモディティ化するという。各プロバイダーは、マネージドデータベースやメッセージブローカーなどを提供することになるとのこと。信頼性た料金、サポートのレベルが、差別化の要因になる。例えば本番用のアプリケーションをAWS上に置き、開発ブランチを別のクラウドプロバイダー上で動かすことを想像して欲しい。

その裏では、QoveryはTerraformとKubernetesに大きく依存し、それらの上にもうレイヤーを追加している。Herokuのモノリシック(一枚岩的)なやり方に比べると、Qoveryのマイクロサービスを軸にゼロから設計されているため、より効率的にスケールすることができる。

Qoveryの料金は、1アプリケーションあたり月額15ドル(約1590円)だ。ただし最近では、1つのサービスのために数十のアプリケーションを動かすことが普通になっているため、すべてをQoveryに切り替えた場合、各アプリケーションに15ドルを支払うことになる。

すでに開発チームと連携するCIツールを使っているところでは、QoveryがビルトインCIサービスの代わりに、そちらを使ってもよい。Qoveryにロックイン効果はないため、独自のDevOpsチームがあるのであれば、使用を止めることもできる。

同社はTechstarsと多数のエンジェル投資家から100万ドル(約1億1000万円)を調達している。

画像クレジット:Qovery

カテゴリー:ソフトウェア

タグ:Qovery 資金調達

画像クレジット:Qovery

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa