Samsungの新フラグシップモデル、Galaxy S6 Edge+はiPhone 6 Plusへの回答

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今日(米国時間8/12)の大がかりなプレスカンファレンスでSamsungは新しいフラグシップモデル2機種を発表した。一つはGalaxy Note 5、もう一つはGalaxy S6 Edge+だ。Noteのアップデート情報は以前からたびたびリークされていたが、S6 Edge+はまったく新しいモデルで、ひとことで言えばiPhone 6 Plusのライバルだ。

S6 Edge+はNote 5と同一の5.7インチ曲面ディスプレイを採用しているが、よりスリムで軽く、実際の使用感は快適だ。Noteのパワーユーザーお気に入りのスタイラスペンその他の機能は欠いているが、一般的なスマートフォンより広いスクリーンはそれだけいろいろなことができる。

S6 Edge同様、Ege+もガラスとアルミでできている。プラスティック製のケースといっしょに交換可能なバッテリーとmicroSDカードも廃止された(メモリは(32GBと64GB)。その代わり、Edg+の重さはわずか153gだ。これはiPhone 6 PlusやGalaxy Note 5より軽い(iPhone 6 Plusは5.5インチ・スクリーンで172g)。

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私はロンドンでSamsungのイベントに参加し、実機に触れてきた。Samsungは製品の高級感の演出で大いに進歩している。目にも美しく、手にした感触も良い。スクリーンも豪華な印象だ。ただし彩度が少し高すぎるかもしれない。

S6 Edge+で驚くのはなんといってもその軽さだ。ファブレットを手にしている感じがしないほど軽い。デバイスを立ち上げると思わずスクリーンに見入ってしまう。巧みにデザインされた曲面ディスプレイのおかげで、もっとずっと大きなスクリーンを見ているような錯覚に陥る。ユーザーはアプリをスクリーンの端にピン止めすることができるので、側面に回り込んだこの特徴的なエッジ部分にも多少の実用的な意味がある。

私は新モデルをこれよりわずかに小さいGalaxy S6 Edgeとくらべてみた。見た目はよく似ており、違いを見つけるのが難しいほどだ。ディスプレイは5.1インチから5.7インチに拡大されているが、天地のベゼルは同一、厚みも同じ。ボタンの種類、配置も同じだ。大型ディスプレイを備えた高機能Androidスマートフォンが必要なら、Edge+はその有力な選択肢になるだろう。

唯一の弱点は、iPhone最大の強みであるiOSとそのエコシステムをもたないことだ。ユーザーはiOSのエコシステムにアクセスできるということでプレミアム価格を払う。今回Samsungは価格について何も発表しなかったが、S6 Edge+もS6 Edgeと同様の価格帯となるなら、iPhone 6/6Plusとさほど変わりない金額となる。

Edge+は大容量のバッテリーを搭載しており、わずか分でフル充電する。カメラはS6 Edgeと同じだ。 実機をテストする機会がありしだいレビューしたい。今月末までに市販が開始されるもようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

Nexusフォーン新型機のリーク情報が出た…ふつうのスマホとファブレットを同時発売か

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Nexus 5を愛しているけどそろそろ新しいのが…、と感じていた人たちに朗報だ。今回Googleは、二社のAndroid OEMと組んでいる。HuaweiがNexus 6ファブレットを作り、LGが通常サイズのスマートフォンを作っている。

このリークの震源地は、Nowhereelse@OnLeaksのTwitterアカウントだ。Nowhereelseは昔から、スマートフォンのリークでがむしゃらになるところ。

まず、1年の空白のあったLGが、再びNexusスマートフォンに挑戦している。ディスプレイは5.2インチで、Nexus 5の4.95インチよりやや大きい。フロントのスピーカーは2基、指紋センサは、なぜか裏面にある。タイプCのUSBコネクタがある。

高さが146.9ミリだから、2年前のNexus 5に比べるとかなり長い。スピーカーを置いたせいかな。厚さはやや薄くなるようだが、リアカメラはiPhone 6のように突き出ている。

二つ目のデバイスだが、HuaweiがNexusを作るのはこれが初めてだ。画面サイズが5.7インチだから、当然、昨年のNexus 6の後継機だろう。Nexus 6の6インチディスプレイは、いろんな点で、大きすぎたと思う。

HuaweiのNexus機は、幅もやや狭くなり(83ミリから78.3ミリへ)、iPhone 6 Plusみたいな感触になる。ボディがメタルというのも、iPhone 6 Plus的だ。Evan Blassの予想では、チップはSnapdragon 820を搭載、ディスプレイの解像度は2560 x 1440だ。

そのほかの製品と同じく、このNexusファブレットも裏面に指紋センサがある。そしてスピーカーがフロントで、タイプCのUSBポートがある。

例によって、Androidの最新バージョンが、余計なものいっさいなしで載るだろう。発売時期とお値段は、まだ分からない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Macを完全なガラクタにしてしまうゼロデイエクスプロイトが発見された

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またまたBlack Hatが喜びそうな話題。新しいゼロデイエクスプロイトが見つかり、われわれが日常的に使っているコンピュータ製品の弱点を、あらためて思い知らされている。今度のはXeno KovahとTrammell HudsonがOS Xに見つけた深刻なゼロデイ脆弱性で、マルウェアの作者はこれを悪用して、Macを完全にフリーズさせることができる。その際、Macを工場出荷時の状態に初期化することもできない。AppleはThe Guardian紙に、今YosemiteとEl Capitanの両方で対策中だ、と語っている。

このゼロデイエクスプロイトはThunderstrike 2と呼ばれ、接続されているThunderboltアクセサリ…Ethernetアダプタや外付けハードディスクなどを利用してMacのファームウェアを攻撃する。そのマルウェアはフィッシングメールや悪質なWebサイトからコードを受け取り、Thunderboltアクセサリを見つけるとそのオプションROMをフラッシュする。

感染したThunderboltアクセサリが接続された状態でMacをリブートすると、OS Xをブートする前にEFIがオプションROMを実行する。このオプションROMは感染しているから悪質なコードを実行してEFIも感染させ、MacのファームウェアがOS Xのブートを拒絶し、Macを何もできない金属片にしてしまう。ファームウェアがやられてしまったら、OS Xの立ち上げも、ファームウェアのアップデートも、悪質なコードの除去も、すべてできない。

このゼロデイ脆弱性の強みは、Thunderboltアクセサリがずっと感染状態であることだ。だからたとえばEthernetアダプタを新しいMacに接続したら、そのMacもリブート時に感染する。インターネット上で拡散するマルウェアほど有害ではないが、会社などでMacを使ってる場合は深刻な被害になることもある。

Stefan Esserが先月見つけたもうひとつのエクスプロイトは、DYLDと呼ばれる。こちらは犯人がroot特権を持ってしまうから、ハードディスクをフォーマットされてしまったり、あるいはお金にかかわる被害が生じたりすることも、ありえる。

Malwarebytesが見つけたDYLDの悪用例は、あるアドウェア作者によるもので、rootパーミッションを取得したらスクリプトを実行して大量のアプリケーションをインストールする…それらは、アドウェアのVSearchやGenieo、ジャンクウェアのMacKeeperなどだ。また、Download Shuttleをインストールせよ、というプロンプトが無限回出るので、Mac App Storeを利用できなくなる。

AppleはEl CapitanのベータではDYLDをフィクスしたが、今のYosemiteはまだだ。このエクスプロイトを悪用するアプリケーションをマルウェアのブラックリストに加えたが、それは一時的な安心材料でしかない。OS X YosemiteもOS X El Capitanベータも、いずれはセキュリティパッチが発表されるだろう。でも当面は、何かをダウンロードするとき用心すること、そしてMacをリブートする前には必ず、すべてのThunderboltデバイスを外すことが重要だ。万一に備えて。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、21.5インチ、 4K RetinaディスプレイのiMacを準備中

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27インチの5K retina iMacはデスクトップ・コンピュータの最高峰のひとつだが、多くのユーザーにとって高価すぎる製品だ。しかしこれが近く変わりそうだ。最新のOS X El Capitanのベータに21.5インチ、4K解像度(4096 x 2304)の新しいiMacの情報が含まれていた。この製品は数ヶ月以内にリリースされるようだ。

フランスのウェブサイト、Consomac は最新のEl Capitanベータ中にいくつか興味ある画像を発見した。その中の二つは新しい5K iMacだった。

しかし3番目はまったく新しいモデルだった。画像の説明によると、これはretinaディスプレイ装備の21.5インチiMacだという。解像度は4096 x 2304で、これは既存モデルの2倍強だ。現行の21.5インチiMacのディスプレイは1920 x 1080だ。つまりユーザーは4Kビデオをネーティブの解像度で再生することができる。4Kビデオの制作にあたるプロ、ハイアマにとって朗報だ。

El Capitanの画像ではiMacのデザインは現行のものと全く同一だ。 Appleは今年はiMacのデザインをアップデートする計画はないらしい。

現行の21.5インチiMacの価格は1099ドルから〔12万6800円〕からとなっている。retina版は当然これより高くなるだろうが、27インチ版よりはかなり安くなるはずだ。この新しいiMacで製品ラインの大きな穴を埋めることができる。これまでretinaディスプレイが欲しいユーザーは15インチのMacBook Proと27インチ5K のiMacのどちらかを選ばなければならなかった。

私はAppleが外付ディスプレイをアップグレードしてくれるとうれしい。 現行の外付けディスプレイは基本的に2010年に発表されたもので、2011年Thunderboltコネクタ対応にアップデートされた。サイズは27インチだが解像度は2560 × 1440しかない。今日情報がリークされた21.5インチのiMacでもこれよりはるかに解像度は高い。Thunderbolt 3も近く発表されるそうだし、それを機に新しいretina外付ディスプレイの登場を期待したいところだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

自撮り機能を大幅に向上させたソニーの新スマートフォン。但し目にする機会はないかもしれない

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すでにご存知のこととは思うが、ソニーからミッドレンジのスマートフォンが2台、発表されている。この2台は「ソニーが最も得意なこと」にフォーカスしたデバイスだ。すなわち搭載しているカメラの魅力を前面に押し出すものとなっているのだ。これまたほとんどの人がご存知だと思うが、ソニーはスマートフォン用カメラのトッププロバイダーのひとつだ。大手もこぞってソニープロダクトを採用していて、たとえばAppleのiPhone 6やSamsungのGalaxy S6といったフラッグシップモデルが、ソニー製のカメラを搭載している。

細かな説明はともかく、実物をみてみよう。

Sony Xperia C5 Ultra

スマートフォンでは、背面カメラに比べて劣るスペックのものを前面カメラとして搭載するのが一般的だ。しかしXperia C5 Ultraは背面に1300万画素のカメラを搭載しつつ、前面側にも同じく1300万画素のものを採用しているのだ。レンズは22mmの広角で、自撮りの際に便利に使うことができる。もちろんフロント側にもフラッシュを搭載し、暗い中での自撮りも可能となっている。

カメラ以外についても触れておくと、ディスプレイは6インチだ。64bitで1.7GHzのオクタコアプロセッサーを搭載し、RAMは2GBとなっている。発売開始時期は8月とのこと。

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Sony Xperia M5

M5の方は、C5と同じ前面カメラを搭載しているが、背面カメラのスペックをさらにあげている。背面カメラの画素数は2150万で、4Kビデオにも対応している。こちらの画面サイズは5インチで、M4 aquaに搭載されていた防水機能も備えている。

プロセッサーは64ビットで2.0GHzのオクタコアとなっており、RAMは3GBでバッテリー容量は2600mAhだ。こちらもやはり8月の出荷開始となっているそうだ。

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C5 UltraやM5を目にすることはあるだろうか?

実のところ、ソニーはスマートフォン市場では苦戦を強いられている様子だ。売上台数も昨年比で16.3%の低下となり、この四半期でも大幅な赤字となっている。

ただしこのことは、ソニーが全体的に不調に陥っているということを意味するのではない。プレイステーション4やカメラセンサー分野などの好成績により、7億8000万ドルの利益をあげているのだ。AppleやSamsungのスマートフォンが売れるたびに、カメラセンサー部門の利益が積み上げられるという状況にもなっている。しかしながら、ソニー製のスマートフォン本体が売れていないという現実はある。

Xperia C5 UltraやM5は、今後における「スマートフォンカメラの可能性」を示すものだとは言えるかもしれない。ただ、誰もソニー製スマートフォンを購入せず、その可能性を体感するには、他メーカー(AppleやSamsungなど)の動きを待つ必要がありそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

Frontbackが新チームになって帰ってきた

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Frontbackコミュニティーにとって、今はちょっとした感情のジェットコースターだ。7月23日、同社は8月15日にサービスを閉鎖することを発表した。しかし、予想外の何かが起きた。新しいチームがFrontbackとそのサービスを引き継ぎ、8月15日以降も営業を続けることになった。

「これはまだ非常にフレッシュなニュースだ。いろいろなことがリアルタイムで動いている」とFrontbackの共同ファウンダー、Frédéric della Failleが私に言った。「私たちのコミュニティーの解決策が見つかったことを大変嬉しく思い、何千ものメッセージをもらって本当に感謝している。新チームはふさわしい時期に自己紹介するだろう。私たちはコミュニティーを大切にしたかったので、できるだけ早くニュースを届けた」。

閉鎖の発表直後に、匿名のパートナーが現Frontbackチームと交渉し、サービスを引き継ぐことになった。

「移行にはわれわれのチームが協力する。完了後は共同ファウンダーも私も一切関わらない」とdella Failleは言った。

新たな秘密のパートナーについて詳細を知ろうとしたが、契約内容は秘密であり、新チームは近々自己紹介するとのこと。よって新パートナーについてもっと知ることになるのは時間の問題だ。

ちなみに、Frontbackはスター投資家チームから400万ドル近くを調達し、サービス公開直後から大きな注目を集めた。2年間に300万ダウンロードと200万ユーザーを集めたが、ホッケースティック型スタートアップになるには不十分だったようだ。

現在のFrontbackウェブサイトにはこう書かれている:

最近私たちのコミュニティーにとって悪いニュースを発表したばかりなので、次に起きたことを信じられないと思う。

その前にまず、世界中から送られて私たちを泣かせたり微笑ませてくれた何千ものメッセージに感謝したい。みんな本当に素晴らしく、喜んで読ませていただいた。

しかし、何が起きたのか?話は簡単、Frontbackは続く!

あるパートナーとつい先ほど契約を結び、その人物はわれわれと同じくらいFrontbackが特別な存在であることを信じている。このパートナーは、Frontbackをみんなの瞬間を共用するさらに素晴らしい場所にすることを約束し、このプラットフォームを驚くほどよく理解している。われわれは移行がスムーズに行われるよう、できる限り新チームに協力する。

議論の中で、彼らはサービスの新しいアイディアをいくつも出しているので、ここで皆さんにお尋ねしたい。どうすればFrontbackをもっとよくできるのか?

みんなの意見を聞かせて欲しい。新チームは耳を傾けている。

#Dontstopthefrontback

いろいろお世話になりました。
— チームFrontback

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Top Gearが帰ってくる―ジェレミー・クラークソンらオリジナル・チームがAmazonプライム向け番組製作決定

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イギリスBBCから放映されて世界的に人気のあった自動車ニュース・ショー、Top Gearの3人組が新番組を製作することでAmazonと契約した。イギリスのAmazonプライム会員は新しいTop Gearを2016年からストリーミングで見ることができる。契約は「グローバル」なので、アメリカ、日本、オーストリア、ドイツのプライム会員向けにも放映される。

今年3月、BBCは幹部職員に対する「一方的な暴行と暴言」を理由にジェレミー・クラークソンの契約を更新しない と決めた。これに反発して他のホスト、リチャード・ハモンドとジェイムズ・メイ、エグゼクティブ・プロデューサーのアンディー・ウィルマンも番組を辞任した。

番組のファンはTop Gearチームが他の局ないしストリーミグ・サービスで番組を続けるだろうと期待しており、引越し先の候補としてAmazonが上がっていたが、その噂は正しかった。 契約によれば 、チームはオリジナルと同一の番組を可能な限り早く製作開始する。BBCが著作権を持っているのでTop Gearという名称は使えないが、あの番組が帰ってくるのは間違いない。

チームはすでに3シーズンの契約を結んでいる。Amazonはこのカー番組に本気のようだ。ライバルより長期の契約を申し出てオリジナル・チーム獲得に成功したのかもしれない。Wall Street Journalの記事によれば、NetflixとAmazonが激しく競り合ったという。

Top Gearはここ数年イギリス始め各国でもっとも人気のある自動車番組だった。アメリカ版も製作されているが、本家の人気には及ばない。BBCによれば視聴者は世界で3億5000万人に上るという。

AmazonのTop Gear製作決定は、この番組がドラマではないという点でも注目だ。これまでAmazonとNetflixはオリジナル番組の充実にあたって、ドラマ、コメディー、子供向け番組に力を入れてきた。

辛口のユーモアを交えた自動車情報番組のTop Gearがどんな成績を収めるか興味がもたれる。現在、最大の関心は新番組の名前だ。Super Gearだろうか? Mega Gear? Super Mega Gear?

〔日本版〕Amazonのプレスリリースによれば、クラークソンは「複葉機から降りて宇宙船に乗ったようだ」、ハモンドは「アマゾンなら行ったよ。軍隊アリに噛まれた」、メイは「新時代のスマートテレビに移ることになったとは皮肉だ」とそれぞれ感想を述べたという。また新番組についての最新ニュースはここに随時掲載される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

「革新的」とされた初代iPodのインタフェースも、現代の子供にはまったく「意味不明」

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最新のテクノロジーに触れ続けていると、少し前の「最新技術」がどのようなものであったのかをすぐに忘れてしまいがちだ。たとえば2001年にリリースされた初代iPodは、今とはまったく異なるインタフェースを備えていた。スマートフォンやタブレットを産み出すような技術的発展はまだ成し遂げられておらず、Gmail、Facebook、Twitter、およびSportifyなどは存在しない時代の話だった。Microsoftからは初代のXboxや、Windows XPが登場した時代の話だ。

ついこの間の話のように感じる人も多いと思う。しかし実はガジェットをいじり始めた子供たちは、iPodよりも年若であるのだ。そして生まれた頃から身近にスマートフォンも存在していた。そんな世代の子供たちに初代iPodを渡してみた、というのが上のビデオだ。Fine Brothers Entertainmentの企画によるものだ。子供たちにはiPodが何のためのデバイスであるのかという基本的なことのみを伝えてある。そんな中での子供たちの行動には、なかなか驚かされてしまう。

初代iPodが登場したとき、多くの人がiPodに搭載されたクリックホイールの先進性に喝采をおくったものだった。しかし、このiPodを現在の子供たちに渡すと、使い方がわからないケースがほとんどだ。たいていの子供は、タッチスクリーンに慣れていて、まず画面をスワイプしようとするのだ。

現在では、画面のアンロックにもスワイプを使うし、また楽曲リストをスクロールする際にもスワイプを使う。しかし、スワイプという動作が一般的になったのは、Steve JobsがiPhoneを世に問うてからのことなのだ。楽曲リストをJobsがスワイプするだけで、会場全体に沸き起こる興奮を思い出してほしい。

Appleは「スワイプ」という動作を実装することにより、デバイスをより魅力的なものとすることに成功したのだ。デモをみた世界中の人が、ぜひ触ってみたいと感じたものだった。画面をスワイプしてロック状態を解除することなど、当初はまったくあたりまえのことではなかったのだ。iOS 7ではスワイプなどの基本動作についてのインストラクションが同梱されることとなった。それ以前には、たとえばプレスカンファレンスなどで「スワイプ」インタフェースの仕組みなどについて説明を行なっていたのだった。

最近の子供たちは、初代iPodなどに触ったこともない。そうした子供たちは、モバイルデバイスにはWi-Fiが搭載されていて、スピーカーやアプリケーションおよびゲームなどが存在することが当然であると考えている。さらにコンピューターと直接に接続しないと楽曲を転送できないのも理解しにくいことであるようだ。現在のデバイスならSportify、YouTube、あるいはiTunesなどがインストールされていて、PCと接続せずとも簡単に音楽を楽しむことができる。

そもそも子供たちは、これが音楽プレイヤーであることも認識できていない。多くの人がスマートフォンを持つ現在、専用の音楽プレイヤーというのは、確かに遠い昔のものであるのだ。大人世代のひとりとして、最初のiPodについてはいろいろと思い出もある。しかし今の子供たちにとって、初代iPodなどというのはソノシートと同じく「前世代」のものであるとうつるのだろう。

[via MacStories]

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(翻訳:Maeda, H

Apple、第3四半期決算は予測をやや下回る―売上4960億ドル、利益1070億ドル、EPS1.85ドル

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Appleは先ほど会計年度2015年第3四半期の決算を発表した。これによると、売上は4960億ドル、利益は1070億ドル、EPS(1株当たり利益)は1.85ドルとなっている。 対前年同期比では、利益が32.5%アップし、EPSにいたっては44.5%もアップしている。 ところがこれほど高い成長ぶりにもかかわらず、今期のAppleはアナリストの予測を下回った。

2015年第1四半期にはiPhone 6と6 Plusの好調によって過去最高のEPSを記録するなど、最近2期連続してブロックバスター的好決算を続けたため、アナリストの予測は極めて高い水準となっていた。Fortuneによれば、アナリストは平均して、EPS を1.88ドル、売上を5038億ドルと予測していた。

ハードウェア

今期、Appleは4750万台のiPhone、1090万台のiPad、480万台のMacsを販売した。対前年同期比では、iPhoneの販売台数は34.9%アップしたものの、iPadの販売台数は17.9%ダウンしている。Macのセールスは8.8%アップだった。詳しくはこちらの記事を参照

iPhoneの平均販売単価は昨年同期の561ドルから660ドルへ17.6%アップしている。これがおそらくApple全体での利益の増加を生み出した主要因だろう。

国外売上

国際的な売上は全売上の64%を占めた。第2四半期は旧正月に当たったこともあり、中国での売上が71%も急上昇するなど極めて好調だった。多くのアナリストがApple Watchは中国市場で大成功するだろうと予測していた。しかし今期Appleの巨大な売上を支えたのはやはりiPhoneだった。中国本土での売上は対前年同期比で112%という驚異的成長を遂げた。中国市場についてはこちらの記事に詳しい。

株式市場の動向Screen Shot 2015-07-21 at 22.43.28

決算発表直後の時間外取引の株価は122ドルで、今日の終値より6.69%値下りしている。この半年、Apple株は非常に強気に買われてきたため、今日の決算が予測を下回ったことを機会に調整が入ったものだろう。

画像: Bryce Durbin

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhoneの新しい広告キャンペーン、ユニークな機能を強調してAndroidからの乗り換えを誘惑

Appleが先週、新しい広告キャンペーンを開始した。その挑戦的なキャチフレーズは、”if it’s not an iPhone, it’s not an iPhone”(iPhoneでなければiPhoneじゃない)だ。今日(米国時間7/20)は3つ目のコマーシャルがリリースされた。今回のキャンペーンは、iPhoneのユニークな機能(iPhoneにしかない機能)を主に取り上げ、Androidを選んだらそれはないよ、と訴求している。

だから今回ははっきりと、今Androidフォーンを持っていて、そろそろ買い換えたいけど何がいいか迷っている人たちをターゲットにしている。キャッチフレーズの言葉は、ずばり、図太い。スマートフォンはこうでなくっちゃ、と訴えている。マルチタッチを最初に出したのはAppleだが、今ではありふれている。でも、その感覚はまったく違うぞ、とiPhoneの独自性を強調している。

今日出たコマーシャル(上のビデオ)は、App Storeが主役だ。App Storeには“150万以上のアプリがある”、と謳っているが、実はGoogleのPlay Storeにも今は少なくとも143万のアプリがある。メジャーなアプリは、どちらでも入手できる(Facebook、Twitter、Snapchat、Instagram、Gmail、などなど)。

そこでAppleは、App Storeのアプリは、Apple自身が一つ一つ厳選している、と訴える。App Storeへのアプリ提出プロセスのことだ。どのアプリも、人間が品質を検証してから、合格したらApp Storeに出る。Googleもそのやり方に倣おうとしているが、今年の3月以前に提出されたアプリには、手が回らない(量が膨大すぎる)。

下の“ハードウェアとソフトウェア”編は、ハードウェアとソフトウェアの両方を作っている企業だけが、良いスマートフォンを作れる、と主張している。GoogleもNexusではサードパーティのOEMと一緒に仕事をしているが、一般的には、Androidにできることと、個々のスマホ製品にできることとのあいだに、食い違いがある。Appleはここ数年、この主張を何度も何度も繰り返してきた。たとえばWWDC 2014では、iOS 8を紹介したTim Cookが、“製品と、オペレーティングシステムと、そしてユーザが一体であることを、お分かりいただけたと思います”、とスピーチの最後をキメた。

下の楽しいコマーシャルは、いろんなコミュニケーションアプリを見せて、“iPhoneを持ってる人の99%はiPhoneが好きです”、と言っている。Tim Cookが決算報告のとき必ず、過去2年ぶんの顧客満足レポートを使って、Appleが正しいプロダクトを正しいタイミングでリリースしている証拠だ、と主張してきた。実際確かに、iPhone 6は大成功だった。これらの広告はたぶん、2か月後に新しいiPhoneが出る前の、最後の広告だろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

PayPal、eBayから独立後の株価は8.3%高、時価総額はeBayを超える500億ドル

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PayPal(NASDAQ:PYPL)がeBayから分離すれば、親会社(NASDAQ:EBAY)以上の価値になるであろうことは誰もが予想していたが、ここまでではなかった。
“when issued”[発行条件付]ベースの取引開始からほどなくして、PayPalは正式に独立企業となった。取引初日、同社株の始値は41.63ドルと正式公開前最後となった先週金曜日の終値より8.3%高値をつけた。

41.63ドルの株価に基づく同社の時価総額は508億ドルとなり、eBayの現在の日中時価総額345億ドルを上回る。PayPal株は、NASDAQの始業ベルから数分後の今、40.21ドルで取引きされている。株価はこの小幅な値動きの中でも依然として4.74%高だ。

思い起こせば、PayPalは最初のIPOから間もない2002年7月、eBayに15億ドルで買収された。今やその同じ会社が、最終公開評価額の33倍の価値を持っている。これまでにPayPalは180億件以上、1兆ドル以上の取引きを処理してきた。現在同社は200ヵ国に1.69億人の消費者ユーザーを持つ。

言い換えれば、PayPalはもはやFinTech[金融IT]の輝く新星ではない。本格的金融企業の大物となり、再び四半期決算報告を行う準備を整えた。同社は、AlibabaのAlipay等地元の巨人や、Stripe等の新規参入と競合していく。

今日の分離・独立は、支払いサービス企業にとって大きな吉報だ。追加の資金調達や他社の買収をこれまで以上に自由にできる。PayPalはもはやeBayの子会社ではなく、株主は、eBayではなく、PayPalの株を保有したいという意志を明確に表示ができる。

さらに、PayPal経営陣はeBayに伺いを立てることなく社債を発行できる。PayPal株を使って企業を買収することもできる。PayPalの新たな旅への興味は尽きない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleが製作したApple Watchのユースケースを紹介する4本の動画広告は潜在顧客の心に響くことになるか?

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Apple Watchは4月にリリースされたが、多くの人はまだこれがどのように便利なのかを理解するのに苦戦している。私たちの生活にこの新たな画面は必要なのだろうか?Appleはこの問いに対し、いくつかの回答を今日リリースした4本の動画広告で提示している。Watchは、健康管理のデバイスであり、時間の節約に役立つものであり、最適な旅のお供でもある。

この広告が興味深いのにはいくつか理由がある。

一つはiPadやiPhoneの広告とは違い、ほとんどの場面が外で撮影されていることだ。ユーザーが外の世界を楽しむのに役立つ端末として訴求している。自宅のソファーでウェブを閲覧する良い方法として紹介しているiPadやいつでもどこでも利用できるiPhoneとは違う。二つ目は、4つの広告の内2つが中国を意識していることだ。

「ベルリン」というタイトルの広告では、ベルリンを観光する二人の中国人が登場する。腕の端末で言葉を翻訳したり、人気のメッセージアプリWeChatでメッセージを送る様子が描かれている。

一方「北京」の動画では、北京を観光する二人のドイツ人観光客の旅が描かれている。

「Closer(近くに)」では、幼い子どもを持つ複数の家族を映し、Watchがいかに家族をつなげることができるかを描いている。メッセージや絵文字を腕時計から送る機能の紹介と共に、Watchを持っている人は、スマートフォンではなく、愛する人とより多くの時間を過ごすことができるとそれとなく示している。

「Goal(ゴール)」のタイトルが付いた広告は、予想通りの広告と言える。Apple Watchのユーザーがエクササイズしたり、運動目標の確認をしたりしている。Appleは、Apple Watchを個人に寄り添ったコミュニケーション端末とフィットネストラッカーの機能がある時計として紹介した。多くの人がWatchに内蔵されている運動をトラックするアプリのシンプルさを称賛している。そしてこの機能が、iPhoneとの一番の違いだ。iPhoneでは心拍数やユーザーの動きを正確にトラックすることはできない。

そして残る質問は、これらのユースケースがApple Watchの購入を検討しているが、までそれに至っていない人にどれくらい響くかどうかだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

企業がAndroidの開発〜デプロイに取り組むときに必要なツールセットを提供するGenymobileが$7.7Mを調達…いわばAndroidのRed Hat

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フランスのGenymobileは、企業のために統一的なAndroidプラットホームを提供する、という意欲的なミッションを掲げている。同社はこのほど、Alven CapitalBpifranceから770万ドルを調達した。現在同社は、AndroidデベロッパやITマネージャやOEMにとってAndroidをもっと使いやすいものにするための、3つのプロダクトを作っている。GenymobileはすべてのAndroidデバイスで使えるソフトウェアを作ることによって、よく言われるAndroidの分裂(fragmentation)問題を、過去のものにしようとしている。

協同ファウンダでCEOのArnaud Dupuisは語る、“Genymobileを始めたときは、Androidを選ぶのが当然、という世の中だった。多くのモバイルショップがあり、どこもかしこも、Androidアプリを作ろうとしていた。でも、そういう新興企業にはITの担当者がいない。だからちょうどRed Hatが企業世界でLinuxベンダを代表しているように、うちがAndroidのRed Hatになるべきだ、と考えた。最初のしばらくはコンサルティングで稼いでいたが、その後、うち独自のAndroidエミュレータGenymotionを作った。当時はまだ、Googleのエミュレータはプロフェッショナルな出来栄えではなかった”。

これまでGenymobileは、まさにそのAndroidエミュレータGenymotionで名前を知られていた。フリーミアムとして利用でき、330万のアクティブユーザがAndroidアプリを開発するために使っている。そして一つのエミュレータで、Androidのいろんな構成をシミュレートできる。

Genymotionでは、ほんの数クリックで仮想デバイスを始動でき、パフォーマンスを調べたり、電話の起呼や、ネットワークが落ちたり、デバイスのパフォーマンスが劣化する様子をシミュレートすることもできる。基本的にはこのエミュレータは、Androidのバージョン2.3から5.1までの、3500種のAndroidデバイスをシミュレートできる。

今ではSamsung、Facebook、Twitter、Microsoft、それにGoogleなど、大手テクノロジ企業のQA部門がGenymotionを使っている。これらの企業が払うライセンス料は、年間300ユーロだ。有料顧客数はほぼ1万だから、Genymobileの最初の製品の年商は順調である。

Genymobileがその後リリースしたGenydeployは、IT部門のためのデプロイツールだ。企業はAndroid機を社員たちに渡す前に、アプリケーションをインストールし、またAPNやVPNをセットアップしなければならない。Genydeployは、この面倒な作業を肩代わりする。

協同ファウンダで副CEOのAngélique Zettorによると、これまでのIT部門は電話機の構成を手作業でやっていたが、このツールのおかげで大幅なスピードアップが可能になっている。

今作っている同社3つ目のツールGenymasterは、いわば多機能構成ツールだ。たとえばユーザの社内事情によってはEthernetのサポートも加えるし、USB→Ethernet変換ドングルを社員たちに配ってそれをテストする。あるいはOSをユーザ企業独自のブランドへとカスタマイズする。オンラインアップデートを管理し、Androidのアップデートがユーザのアプリを干渉/破壊等しないようにする。などなど。

きわめて低レベルのカスタマイゼーションだから、Androidの裏も表も知り尽くした技術者でないと扱えない。したがって、Genymobileでプロダクト以上に価値があるのが技術者たちだ。そもそも、高度なAndroidエミュレータや企業向けのデプロイツールをAndroidの総元締めであるはずのGoogleが提供しないのがおかしい、とも言える。でもGoogleがやらないからこそ、今日のGenymobileの存在価値がある、とも言えるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

OpenClassroomsはフランスが学士号を認める初のオンライン学習講座を提供する

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授業をさぼる言い訳は通用しなくなる。フランスのスタートアップOpenClassroomsは、初めてフランスが国として認める学士号を取得できる、MOOC(大規模オープンオンライン講座)のコースだ。このスタートアップはIESA Multimédiaとパートナーシップを組んでプログラムを製作した。

エンジニアリング、デザインとデジタルマーケティングの3つの異なる専門分野の内容から選べる。学生は全ての授業を受講し、課題を修了することで学士号を得ることができる。IESAで得られる学士号と全く同じものだが、学生は直接教師に会うことはない。IESAはこのプログラム用に40の異なるMOOCの製作に取り組んでいる。

全ての授業を修了するのに平均で1年間を真面目に勉強に充てる必要がある。登録したMOOCを受講し続けるためのモチベーション維持の問題があるが、そのために毎週メンターとのビデオ通話が設定されている。

このような学位には重要な利点がいくつかある。IESAにとっては、より多くの学生の入学が期待できる。IESAは私立の教育機関であり、最終的な目標は利益を多く確保することだ。MOOCで学生が受講するほど、IESAの「教師毎の利益」は高くなる。

OpenClassroomsにとっては、テクノロジープロバイダーとして確実に収入の一部が得られる。このスタートアップは学生にプレミアム機能を月々20ユーロで提供しているが、国が認定しているプログラムを受講するには月々300ユーロのプレミアムプラスに加入する必要がある。OpenClassroomsにその内のいくらが入るかは定かではないが、月々20ユーロ以上であることは間違いないだろう。

学生にとっては、手の届く価格で学位が手に入る。IESAでの年間6950ユーロの学費を3年分払うことは難しいかもしれない。OpenClassroomsでは仕事をしながらでも学ぶことができ、支払う総額も少なくても済む。実際に学校に通い、他の学生や教師と一緒に学ぶのよりは楽しい経験ではないかもしれないが、多くの学生にとっては良い選択肢になるだろう。

OpenClassroomsの方向性は興味深く、他の教育機関もこのスタートアップと組んでオンライン講座を提供することが期待される。また、受講生が取得した学位に満足するかということも今後注目していきたい。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

SamsungがIoTのための専用ネットワークSigfoxの巨額資金調達に参加…自らのARTIKプラットホームのベースに

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Sigfoxの1億1500万ドル(1億ユーロ)という巨額なラウンドは、まだ終わっていない。今日(米国時間6/15)はSamsungも記者会見で、このフランスのスタートアップへの投資を発表した。同社による追加投資の額は公表されていないが、情報筋によると、さらに二社が、Sigfoxの現在のラウンドで投資をしている。うち一社は、Samusungクラスの大手テク企業だそうだ。そこからの発表も、いずれあるだろう。

今日の記者会見は、Samsungが同社の新しいプラットホームARTIKを紹介するビッグツアーの一環だ。ARTIKは、インターネットに接続されるオブジェクトのためのハードウェア+ソフトウェアのソリューションで、そんなオブジェクトの専門企業を顧客としてねらっている。汎用ボード製品やセンサ、関連チップなどでSamsungは、IntelやQualcommと競合することになる。

Samsungの社長でCSO(Chief Strategy Officer)のYoung Sohnはこう述べる: “Sigfoxに投資をしたが、より重要なのは同社が弊社のパートナーであることだ。すなわち、ARTIKのデベロッパキットにはSigfox互換のハードウェアチップが含まれていて、そのまますぐに、Sigfoxのネットワークを使って仕事ができる”。

フランスのスタートアップであるSigfoxは、インターネットに接続されるオブジェクトのため専用の、ローコストなセルラネットワークを作っている。このネットワークを介して小さなオブジェクトがSigfoxのサーバと会話する…その電池はとても小さく、そしてハードウェアは安い。たとえばSigfoxのネットワークのユーザであるWeenatは、ライブのデータファーミングのためのセンサを作っている。それらの、電池効率が良くて長時間稼働するデバイスを、今の(主に携帯電話用の)セルネットワークで実効的に使用することはできない。

10年間Arevaを統率してきたAnne Lauvergeonが、2014年に同社の取締役会に加わった。今回の資金調達は彼女の手腕、という噂もある。たしかにそれは、Sigfoxの従来の資金調達のやり方と違う。同社はVCに頼るというよりも、キャリアや大手上場企業に直接働きかけて、彼らに投資機会を提供してきた。現在のラウンドの投資家にも、スペインや韓国、日本などのキャリアの名が見える(Telefonica、SK Telecom、NTT DOCOMO)し、またフランスの大企業GDF Suez(今はEngie)、Air Liquide、Eutelsatなども加わっている。

Samsungは今日、クラウドサービスやそのほかのソフトウェアサービスの拠点として、パリにイノベーションセンターを開く、と発表した。“実はわが社は、フランスにおけるテクノロジ産業への取り組みがとても活発だと考えている。Samsungとしても、そのお仲間に加わらないという選択肢はありえない。今後も、フランスにおける投資を継続していきたい”、とSohnは語った。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Webサイト用検索ボックスの最高傑作Algoliaが$18.3を獲得、CrunchBaseも使ってるぞ

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リアルタイム検索をSaaSで提供しているAlgoliaがこのほど、Accel Partnersが指揮するラウンドにより1830万ドルを調達し、AccelのパートナーPhilippe Botteriを取締役会に迎えた。同社としては、120万ドルのシード資金の次の、本格的な資金導入である。Algoliaは、Webサイトが備える使いやすい検索ボックスを提供し、その快適な使い心地は、OS XのSpotlightをWebで使ってるような感じだ。

また、AlgoliaはSaaSなので、ユーザが自分のWebサイトに実装するのがとても簡単だ。たとえば自分のデータベースのための検索ボックスを同社の検索エンジンで実装するためには、同社のAPIをJSON形式のデータで呼び出すコードを、ほんの数行書くだけだ。その際、ニーズに合わせたカスタマイズもできる。それだけで、ユーザはそのWebサイトで検索ができるようになる。検索ボックスはページの上辺にあるから、ユーザは今のページにいながらにして検索ができる。Algoliaはデータセンターを地球上の12箇所に置き、グローバルな応答性を確保しようとしている。

Webサイトで検索をしようとすると、苦痛な経験に終ることが多い。どんなクェリを入力すればよいのかも、分からない。[Enter]を押すと、急に、結果表示用の別のページへ連れて行かれる。しかもそのページに、かんじんの、自分が探しているものがないことが多い。そこでしぶしぶ、Googleの検索を立ち上げ、クェリの後ろに’site:’オプションをつけて検索する始末だ。

AlgoliaとほかのWebサイトを比べると、月とスッポンだ。Algoliaでは、結果が今見てるページの上にドロップダウンリストで出るから、その中のどれかをクリックするのはGoogleの場合よりもはやい。機能もたくさあり、人気や地理的な位置、タグ、日付などで結果を絞り込むこともできる。

Webサイトの検索機能にイライラしたときは、いつも、Algoliaを使えばよいのに!と思う。今では600社がAlgoliaを使っており、毎月40億件あまりのクェリを処理している。CrunchBase、Genius.com、Vevo、Medium、WeWork、Teespring、Arc’teryx、Product HuntなどもAlgoliaのユーザ企業だ。

フランス生まれの企業だが、今はサンフランシスコに本社がある。これまでの投資家Alven Capital、Point Nine Capital、それにStorm Venturesも今日のラウンドに参加した。そのほか、Edge CapitalやParseのIlya Sukhar、DockerのSolomon Hykes、Kevin Rose、SplunkのErik Swanなどなども。新たな資金で同社は開発のサイクルを早め、また新たな顧客獲得のための営業活動も活発化するだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

SunriseのMeetは、カレンダー内蔵キーボード

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スマートフォンのカレンダーアプリとメールアプリを行ったり来たりして予定を決めている人は多いだろう。会議のスケジューリングは長年悩みの種だが、人気カレンダーアプリのSunriseは、新たな機能Meetでこの問題に取り組んでいる。これは、SunriseがMicrosoftに買収されて以来最初の主要リリースだ。

共同ファウンダー・CEOのPierre Valadeが最初にMeetのことを私に話したのは1年以上前だった。数々の試行錯誤を経てある興味深いデザインに落ち着いた。Meetは、AndroidおよびiOSのサードパーティー・キーボードとして動作し、使っているアプリを離れることなく日程を調べ相手に送ることができる。

私はMeetのいくつかのバージョンを見てきたが、それは興味深い製品ケーススタディーだった。まず、彼らはSunriseを効率的なスケジューリングツールにするためにチャット機能が必要だと考えた。2人にとって都合の良い日時と場所を決めるのに、話し合わないなどあり得ない。しかし人々は、GmailやWhatsAppやiMessageから乗り換えてはくれないだろう、ということでこのアイデアを諦めた。

しばらくの間、Meetは新しいアプリでもあった。起動するとフルスクリーンのカレンダーが表示される。何ステップかで空き時間と連絡先を選んでミーティングのリクエストを送信できる。当時Valadeは私に、ユーザーがミーティングのスケジュールを決めるのにキーボードを使わなければならないのはおかしい、と言っていた。

しかしiOS 8は、Sunrise Meetにとってとりわけ有用となる機能を導入した ― サードパーティー製キーボードだ。Meetの最終版は、キーボードに内蔵されたカレンダーだ。そしてこれが実に具合良く働く。

しくみはこうだ。メールを読んでいて誰かがあなたに会いたがっているとする。返信ボタンを押し、返事を書いたらSunriseキーボードに切り替える。カレンダーから都合の良い時間を選び完了を押す。Sunriseはリンクを生成してメールに追加する。そしてこれは、どのお気に入りメッセージングアプリでも他のどんなアプリでも同じように使える。

受け取った人がリンクをタップした時、2種類のシナリオがある。もしSunriseを使っていれば、Sunriseが起動されカレンダーに提案された日時が表示される。ユーザーは承認するか別の日時を提案できる。

受け手がSunriseを使っていない場合でも、会社はインストールを強要しない。単にブラウザーで日時を確認すれば受信箱に招待メールが届く。すべてがブラウザー内で進むが、体験はDoodleを使うよりずっと良い。

そして、日時の提案はリアルタイムで更新されるので、空いていたスロットに予約を入れれば、空きリストから消える。これは受け手にもわかる。
全体を通じてユーザー体験は非常に洗練され簡単に使える。実にうまくカレンダーとと統合されているので、私はあらゆるミーティングに今すぐ使いたい。これは会社を大きく成長させるツールではないが、Microsoftに1億ドルで買収された(TechCrunch調べ)ニューヨーク拠点のスタートアップにとって、今は心配することではないだろう。

デスクトップではあまりうまく働かないが、MeetはSunriseのウェブアプリやデスクトップアプリでも利用できる。今日のニュースは、MicrosoftがSunriseに力を入れていることを意味しているので、既存ユーザーは今後もカレンダーアプリのアップデートを期待できそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TechCrunch Disrupt NY 2015の勝者は…浄水システム「Liquidity」に決定

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今年のDisrupt NYスタートアップ・バトルフィールドはすばらしかった。はじめに24の優れた会社が複数グループの業界リーダーたちから成る審査員の前でプレゼンを行う。参加したスタートアップは賞金5万ドルと誰もが欲しがるDisruptカップを目指して争った。

数時間にわたる慎重な審査の後、TechCrunch編集部が審査員のメモを塾読し、リストを以下のファイナリスト7組に絞った:生命細胞3Dプリンター、BioBots、魔法のようなハードウェアアクセラレーション技術、BitFusion.io、高度なセキュリティーを持つ認証ソリューション、Cloudwear、カスタマーサービス向け人工知能、DigitalGenius、浄水フィルター、Liquidity、バッテリー技術、Nucleus Scientificおよびウェブサイト作成サービス、PageCloud

7社は以下の本誌ファイナルジャッジの前でデモを行った:John Borthwick (Betaworks), Dennis Crowley (Foursquare), Eric Hippeau (Lerer Hippeau Ventures), Alfred Lin (Sequoia Capital), Rich Miner (Google Ventures), Brian Pokorny (SV Angel) and Alexia Tsotsis (TechCrunch)。

Disrupt SFスタートアップ・バトルフィールドの参加申し込みは6月中に開始される。質問はメールでSamantha O’Keefeまで:(sam@techcrunch.com)。

そして、TechCrunch Disrupt NY 2015バトルフィールドの勝者は・・・

優勝:Liquidity

Liquidityは水を浄化するシステム。このボトルは非常に精巧な密度のメッシュ状繊維を使用している。バクテリアは捕獲されるが水は通過する。フィルターの2~3ヵ月に1度交換すればよい。同社はこのフィルターを他の製品向けにライセンス供与する計画だ。低価格で実用的で効率が良い。これは15年間にわたる特許取得済みの大学における研究成果でもある。受賞に値する内容だ。

Liquidityの詳細は本誌の別稿を参照されたい。

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次点:DigitalGenius

DigitalGeniusはカスタマーサービスのための人工知能。例えば、テキストメッセージを使って何かを購入することができ、本物の人間と会話しているように感じる。他にも、サポートの自動化、塔乗の自動化、機械対機械コミュニケーション、店内体験のカスタマイズ等様々な応用が考えられる。舞台裏で動いている質問分類モジュールが実にすばらしく、時間と共に確実に賢くなっていく。

DigitalGeniusの詳細は本誌の別稿を参照されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Disrupt NY ハッカソン勝者のWitnessは、緊急用ストリーミングアプリ

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マンハッタンセンターの夜は長かった。昨日(米国時間5/3)われわれは数百人のハッカーたちを毎春恒例Disrupt NYハッカソンに迎えた。初参加の人たちも、レギュラーもいた。彼らの挑戦は、気の利いた、楽しい、スマートなハックを24時間のうちに完成させることだった。

106組のチームがステージ上でわずか1分間のデモを行い、ハッカー仲間と審査員たちを魅了した。しかし、グランドプライズの5000ドルを持ち帰れるのは1組だけだ。能書きはこれくらいにして、Disrupt NY 2015ハッカソンの勝者を紹介しよう。

優勝: Witness


Witnessは、スマートフォンにできることすべてを活用したパニックボタンだ ー それでいて使い方は非常に簡単。Witnessを起動するには、iPhoneアプリを立ち上げて大きな赤いボタンを押すだけだ。起動されるや否やアプリは緊急連絡先にテキストメッセージを送る。

友達や家族に通知するだけではなく、Witnessはユーザーの位置、カメラおよびマイクロホンの状態を記録して、携帯通信あるいはWi-Fi経由でリアルタイムに連絡先にストリーミングする。その間画面は真っ暗になるので、その場が中継されていることは誰にもわからない。

チームはiPhoneおよびサーバーのライブストリーミングを処理するコードに、サードパーティー製バックエンドは使っていない。非常に利用価値の高いハックであるだけでなく、技術的にも注目すべき作品だ。Witnessの詳細は本誌の別記事にある。

次点 #1: Picorico


Picoricoは最近のダウンヒル用マウンテンバイクのためのハードウェアだ。今日の自転車には様々な調整部分が付いているが、その性能を測るのは難しい。そこでPicoricoのチームはオープンソースのテレメトリー(遠隔測定)システムを作った。

チームは、市販のセンサーを使い静電容量エンコーダー内蔵の格納式キーバッジを使ってストリングエンコーダーを作った。マウンテンバイクに乗りながら、サスペンションの圧縮状態をリアルタイムで見られるのは実に魅力的だ。

次点 #2: MoolahMe


MoolahMeは、ATMの代替品だ。このアプリを使うと、近くのユーザーたちに現金リクエストが送信され、周りにいるユーザーはリクエストに返信できる。現金を手渡したあとには、ピアツーピア支払いサービスを通じてクラウド上で資金が移動される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TechCrunch Disrupt NYハッカソン:PagerはFacebookページを簡単にウェブサイトに変換する

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現在開催中のTechCrunch Disrupt NYで実施された24時間ハッカソンで3人のデベロッパーのチームが大いに役立ちそうなアプリケーションを開発した。 Pagerはウェブサイトを運営したいスモールビジネスのためにFacebookのページをそのままウェブサイトに変えてくれる。

このチームはこれまでレストランやバー、店舗などのスモールビジネスがWordPressでウェブサイトを構築、運営するのを手助けしてきた。しかし本格的なウェブサイトを運営するのは忙しいスモールビジネスのオーナーにとっては複雑すぎて重荷だった。しかしそうしたスモールビジネスは情報の豊富なFacebookページなら運営していることが多い。そこには店の写真やメニューやイベント情報などがタイムリーに掲載されている。

「このハックのアイディアというのは、つまり、Facebookを使っているスモールビジネスが同じ手間でウェブサイトも運営できるようにするということです。Facebookなら誰でも使い方を知っていますからね」と開発チームのDarrel-Day Guerreroは私に説明した。

設定はごく簡単だ。Pagerをインストールして起動した後、Facebookのアカウントでログインするとユーザーがが管理しているFacebookページの一覧が表示される。必要なページを選び、「保存」するとウェブサイトが自動的に立ち上がる。

ウェブサイトはAbout、ニュース、イベント、ギャラリーの4つのカテゴリーに分類される。Aboutページにはビジネスの内容、住所、電話番号、営業時間などが表示される。ニュースには通常の近況投稿が表示される。イベントとギャラリーは説明の必要はないだろう。

現在、すべての機能が作動するところまでは完成していない。しかし基本的な機能を実現するコードはFacebook APIを利用してすでに実装されている。 「午前2時くらいまでは快調でしたが、それからちょっと苦しくなりました」とチームのAlex Ileaは言う。

Alex Ilea、Anton Shevchenko、Darrel-Day Guerreroの3人はハッカソンに参加する前からのチームなので、ハッカソン終了後もこのプロジェクトを継続していくと思われる。良いアイディアなのでぜひそうして欲しいものだ。 もっともまず必要なのは多少の睡眠かもしれないが。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+