FacebookはTwitter買収に失敗していた―『Twitterの誕生―金、権力、友情、裏切りの物語』近刊

ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、ニック・ビルトンの近刊、Hatching Twitter: A True Story of Money, Power, Friendship, and Betrayal(Twitterの誕生―金、権力、友情、裏切りの物語)によれば、Facebookのマーク・ザッカーバーグは公式の交渉と共同ファウンダーのジャック・ドーシーを通じた働きかけで、2度にわたってTwitterの買収を試みたという。

私が特に興味を引かれたのは次の箇所だ。それは2008年10月末、ジャック・ドーシーがCEOから追われ、株式の議決権行使をウィリアムズに委任し、経営の実権もないまま会長に祭り上げられた直後のことだった。共同ファウンダーのエヴァン・ウィリアムズとビズ・ストーンはFacebookに招かれ、CEOのマーク・ザッカーバーグと話し合った。テーマはTwitterの買収だった。

ビルトンによれば、ザッカーバーグは何ヶ月も前からドーシーを通じて買収の下ごしらえを進めていたという。ところがドーシーが突如CEOの職を失ったために交渉は一からやり直しになった。その前にザッカーバーグからドーシーに送られたメールには、買収が合理的である理由が箇条書きされていた。その理由のひとつに、このような場合の典型だが、FacebookはTwitterの得意分野に自ら進出するつもりだとあった。つまり買収が成立しないなら、われわれはお前を潰してやるという脅しだ。

ウィリアムズとストーンは5億ドルという価格を提示した。ザッカーバーグはその程度の金額になるはずだとドーシーから聞いていたので驚かなかった。

しかしこの買収交渉は不成立に終わった。ビルトンは買収に応じなかった理由を取締役会に説明するウィリアムズのメールの一部を引用している。

会社を売却するのは3つの理由がある。

1. 買収価格がその会社の将来の価値に対して適正であること(われわれはこれまでTwitterは10億ドルの価値があると言ってきたが、私はその何倍もの価値があると思っている

2. ライバル企業からの深刻な脅威がある((Twitterの価値をゼロにするような脅威はどこにもない

3. 買収する企業が偉大であり、そこに参加することに意義があること(私はFacebookのユーザーではない。私はFacebookの人間にもビジネスのやり方にも数多くの疑念を抱いている)

興味があるのは、Twitterの取締役会が2008年の時点でTwitterは10億ドル企業だと判断していたこと、そしてウィリアムズは「その何倍もの価値がある」と考えていたことだ。当時、Twitterのユーザーは1100万弱で、爆発的なユーザー増加が始まるのは2009年始めになってからで、アシュトン・クッチャーがCNNとフォロワー100万人獲得競争をするなどのPR戦術が効果を挙げた後だった。現在提出されているTwitterの上場申請書によれば会社評価額はおよそ19億ドルだ。2008年当時、始終ダウンする脆弱なインフラを抱えたTwitterだったが、経営陣はその価値に絶大な自信を持っていたことがわかる。

またウィリアムズが企業文化の違いに懸念を抱いていたことも面白い。ビルトンの本は登場人物の人間的な弱点についても深く掘り下げているが、Twitterの創立者たちはそろって「人間のつながりを民主化するツールを創り上げる」という理念を強く信じていたことを明らかにしている。それは前身のOdeoの頃からTwitterへのピボットを通じて維持された。ウィリアムズはTwiterはFacebookの企業文化によって悪影響を受けると考え、何億ドルもの提案を蹴ったのだった。

シリコンバレーでは買収されることを主要なビジネスプランにしている会社が珍しくない。しかし中にはウィリアムズたちのように金のためではなしに決断を下す人々も存在する。

一方、Facebookが「買収に応じなければお前たちを潰してやる」と脅したのは賢明ではなかった。Facebookはそういう脅しを口にしたために何件かの買収をしくじっている。FacebookがTwitterのコア機能をコピーするには3年かかった。2011年にSubscribeという名前で発表された機能はやがて正式にフォローと命名された。

取締役会はウィリアムズに同意し、買収の提案には応じないことが決まった。ザッカーバーグは引き続きドーシーをリクルートしようとアプローチしたが、プロダクト責任者の地位を与えることは拒絶した。ドーシーがFacebookに参加することはなかった。Twitterが上場すればドーシーは議決権のある株式を取り戻すことになる。

実はウィリアムズは過去に買収の提案があったことと、それを断った3つの理由について今年に入ってブログ記事を書いている。ただしその相手がFacebookだったことは伏せていた。

その買収提案は巨額だった―投資家始めTwitterの関係者全員にとって大成功を意味した。しかし私には魅力がなかった。当時われわれはまだちっぽけで、将来性を疑う声も依然として多かったが、私はTwitterの可能性は無限だと考えていた。

Twitterの場合、われわれは誰も売る気がなかった。私はCEOになったばかりで、Twitterの成長のために全力で働こうと張り切っていた。われわれのチームは全員そうだった。それに買収を提案してきた会社はわれわれと特に相性が良さそうに思えなかった―もし相性のいい会社だったら皆大喜びしたはずだ。

こうした話を聞くと、もしFacebookがTwitterの買収に成功していたらという想像が膨らむ。おそらくFacebookが世界のソーシャルネットワークを事実上独占することになっていただろう。そしてビジネスと倫理をいかに調和させることができるかという疑問の典型的な例になっていただろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


簡単に、しかし本格的にライト・ペインティング(長時間露光写真)を愉しむPixelstick

カメラの長時間露光によって「絵を描く」様子を見たことがあるだろうか。

安い懐中電灯などを使い、暗い夜空に(見事とは言い難い)名前を描いてみたような経験をした人も多いことだろう。うまくできたか気になって、半分も書き終わらないうちにカメラを確認してみるということを繰り返した人も多いだろう。普通の写真に飽きたらなくなった人々が、かず多くライト・ペインティングを楽しんできた。

そして、今回紹介するPixelstickは、ライト・ペインティングを徹底的に愉しむためのツールだ。

Pixelstickという名前の通り、Pixelstickとはピクセルを並べたステッキだ。

もう少し詳しく紹介しよう。長さ6フィートの棒に、198個のフルカラーLEDが搭載されている。ハンドヘルドコントローラー、SDカードリーダー、カードから読み取ったイメージをパースするための電気的な仕組み(回路)から構成されている。

画像投影時、Pixelstickは画像を1列ずつ再現していく。目で見ていても、単に光が見えるだけで意味をなさなない。これを開放モードにしたカメラの前でゆっくり動かすことにより、それぞれのピクセルが画像となって記録されることになる。Pixelstickの描く光の軌跡により、使う人のイメージが写真上に実現されていくのだ。

これだけでもかなりクールな存在なのだが、実はアニメ画像を作成することもできる。連続イメージをSDカードに読み込み、それぞれの撮影シーンをコントローラー側で制御して再現する。まだ見ていない人は、ぜひ上のビデオを見てみてほしい。サンプルを見ればどれほど面白いことができるのかを感じてもらえるはずだ。Pixelstickは回転(スピン)させて使うこともでき、ぐるぐると目の回るような螺旋状のアニメーションも作成できる。

PixelstickはKickstarterにて11万ドルの資金調達をゴールとしていた。しかしこの目標額はあっという間に達成されてしまった。登録4日目にして既に倍以上の額を調達してしまった(翻訳記事作成時点で26万6764ドルを調達している)。最も安くPixelstickを手に入れる額はEarly Bird割引の250ドルに設定されていたが、こちらは当然ながら既に申込み終了となっている。現在の入手可能最低額は300ドルということになる。

(購入する場合には、きっともう少しお金を出してリチャージャブルバッテリーなども入手しておいた方が良いかもしれない。動かすには単三電池8本が必要で、開発者によれば1晩ないし2晩利用すると、電池交換が必要になるとのことだ)

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(翻訳:Maeda, H


クラウドワークスとテレビ東京、シニア層に特化したクラウドソーシングを共同展開

クラウドワークスは31日、テレビ東京と提携してシニア世代向けクラウドソーシングサービスを開始することを明らかにした。クラウドワークスの吉田浩一郎社長によれば、今回の業務提携は、有力な視聴者層であるシニア層に向けた取り組みを模索していたテレビ東京側から持ちかけられた話だといい、クラウドワークスで徐々に利用が増えているシニア向けのクラウドソーシング市場を共同で開拓していくこととなったのだという。

クラウドワークスは、シニアユーザーに特化したクラウドソーシングプラットフォームを構築するとともに、シニアユーザーに仕事を提供する企業の開拓を強化する。一方、テレビ東京はテレビやインターネットを活用し、シニア世代向けにクラウドソーシングに関する情報を提供する。11月4日にはテレビ東京で「中高年に大人気!―定年知らずのハッピー仕事術―」(仮)という番組を放送する予定だ。

クラウドワークスによれば、同社サービスの最高齢ユーザーはなんと85歳だといい、70代のユーザーも積極的に仕事をしているのだという。50代以上の「シニア世代ユーザー」は直近4カ月で倍増して約5000人に上り、全ユーザーの約7%を占めている。今回の業務提携でクラウドワークスは、現状の20倍となる10万人のシニアユーザーを獲得する見込みで、業務依頼の総額10億円を目指している。収益は両者で折半する。


1,337枚の写真で振り返るTechCrunch Disrupt Europe

TechCrunch Disrupt Europeは大盛況のうちに幕を閉じた。イベントを見に来てくれた人、ファウンダーたち、そしてベンチャーキャピタリストなどが世界中から多数集まり、Arena Berlinをいっぱいにした。スタートアップは世界80ヵ国以上から集まり、自慢のプロダクトを発表してくれた。

ヨーロッパで初開催となったStartup Battlefieldからは15のスタートアップが登場。戦いを勝ち抜いたのはLock8で、5万ドルの賞金とDisrupt Cupを手に入れた。Disrupt Europeはこれまでとはまたちょっと違った魅力を発していて、エネルギーに満ち満ちた活気あるイベントになったと思う。カンファレンス、パーティー、そしてハッカソンを流れたパルスを文字で伝えることは難しい。ぜひ、写真でも会場の雰囲気を味わって頂きたい。

(訳注)11月11日、12日にはTechCrunch Tokyo 2013のイベントも開催されます(ハッカソンあり)。







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(翻訳:Maeda, H


TC Tokyo早割チケットは本日18時終了……その前に(ほぼ)出揃った講演者をダイジェストでご紹介

きたる11月11日、12日に東京・渋谷で開催する1年に1度のスタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo 2013」まであと10日余りと迫ってきたが、トークセッションが行われる2日目にご登場いただくスピーカー陣が(ほぼ)出揃ったので、改めてダイジェストでご紹介したい。そして、早割チケット(通常1万5000円が1万円)の販売が本日10月31日18時に終了するので、購入を迷っている方はぜひともご検討いただければと思う(タイムテーブルはこちらから)。

TechCrunch Tokyo 2013のチケット購入はこちらから→

ウェアラブルの中心で、未来を叫ぶ

Telepathy創業者の井口尊仁氏とFirsthand Capital Management最高投資責任者のKevin Landis氏

さて、2日目のオープニングセッションを飾るのは、「Google Glass対抗」としても注目を集めるメガネ型ウェアラブルデバイス「Telepathy One」を開発するベンチャー、Telepathy創業者の井口尊仁氏と、同社に投資したFirsthand Capital Managementの最高投資責任者であるKevin Landis氏だ。ここではシリコンバレーを拠点に活動する両者にウェアラブルデバイスが実現しうる未来について語っていただく。

Telepathyの井口尊仁CEOが語るウェアラブル革命、TechCrunch Tokyoで登壇へ

ソーシャル貸部屋サービス「Airbnb」に学ぶ国境の超え方

Airbnb

午前の部ではさらに、容量無制限をうたうクラウドストレージを手がけるBitcasaのCEOであるBrian Tapitch氏、世界で1500万サイトが利用するウェブサイト構築サービスを提供するWeebly共同創業者兼のDavid Rusenko氏、家の空き部屋を提供する人と、宿泊場所を探す人をマッチングするサービス「Airbnb」をアジア太平洋地域で展開しているOle Ruch氏など、米国発の注目スタートアップが続々と登壇してくれる。

容量無制限のクラウドストレージ、BitcasaのCEOがTechCrunch Tokyo 2013に登壇決定!
Weebly創業者のCEOがTechCrunch Tokyoに登壇! 1500万サイトが利用するYCの優等生
TechCrunch Tokyo 2013にAirbnb、Tinderから海外スピーカー来日が決定!

楽天はなぜ「Viki」を買収したのか? 米TechCrunch共同編集長が公開取材

Viki

ランチを挟んでからは、世界各地のユーザーが字幕を付けた動画コンテンツを配信する“映像版Wiki”的なサービスを運営するVikiでCEOを務めるRazmig Hovaghimian氏と、GoogleやYahoo!を押しのけて2億ドルでVikiを買収した楽天から、取締役常務執行役員の百野研太郎氏にご登壇いただく。このセッションでは米国TechCrunch共同編集長のAlexia Tsotsisが、両者に公開インタビューを行う予定だ。

楽天は何故Vikiを買収した? 米TechCrunch共同編集長がTechCrunch Tokyoで両社にインタビュー

中毒者続出、全ユーザーの半数以上が毎日起動するLA発のデートアプリとは

Tinder

午後の部では、学生間で爆発的な人気を誇り、ユーザーの半数以上が1日に1度以上は起動するロサンゼルス発のモバイルデートアプリ「Tinder」、CNNやBloomberg、そして実はTechCrunch Japanも導入している外部コメントシステム「Disqus」、ウェブサイト作成サービスを手がけ、Dropboxを輩出したことでも知られるシードアクセラレーター「Y Combinator」に中国人として初めて採用された「Strikingly」といったプロダクトを手がけるスタートアップの創業者が続々と登壇してくれる。

TechCrunch Tokyo 2013にAirbnb、Tinderから海外スピーカー来日が決定!
CNNやBloombergも採用するコメントサービス「Disqus」の創業者がTechCrunch Tokyoで講演!
Y Combinator初の中国人卒業生、Strikingly創業者も来日講演!

1日目は現役CEOが集う「CTO Night」やハッカソンも

内容が目白押しの2日目だが、初日となる11月11日には、約100社の中から選ばれたスタートアップ25社がステージ上でプロダクトを競い合うスタートアップバトルの予選(決勝は2日目)、最優秀プロダクトの開発者に賞金30万円が贈呈されるハッカソン、現役のCEOを対象にしたイベント「CTO Night」もあるので、スタートアップ関係者やエンジニア、CTOの方々との人脈を広げるチャンスにしてほしい。

ハッカソン参加のお申し込み(無料)はこちらから→

CTO Nightのお申し込み(無料)はこちらから→

大事なことなので2度言います

通常1万5000円のチケットを1万円で販売する早割キャンペーンは本日、10月31日18時まで。大事なことなので2度言ったけど、迷っている方はぜひ購入していただければと思う。

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他利用者の写真とランダムに組み合わせた「二重露出」写真を共有するDubble

写真共有サービス界に、さらに新しいプレイヤーが登場してきた。今回登場してきたサービスは、名前をDubbleという。iOS 7用のアプリケーションでイギリスのスタートアップが提供しているものだ。

撮った写真をランダムに別の人が撮ったものと組み合わせるという仕組みになっている。すなわち、異なる写真をオーバーレイ処理して1枚の写真にしてしまうのだ。仕上がりはフィルム写真で二重露光処理したような感じになる(一度撮影して、フィルムを撮影済みの場所に巻き戻し、そして再度撮影を行うような感じだ。二度目に撮影したシーンは、一度目に撮影したものの上に投影される)。

Dubbleの共同ファウンダー兼CEOであるAdam Scott(元Lomography UKのMDでもある)は、無料公開中のDubble(iOS版)を思いついた理由につき、以下のように述べている。

「これまでも、深く写真に関係する仕事をしてきました。個人的にはフィルム写真を扱うのが大好きです。まだまだデジタルにはないアナログの魅力というのがあると思うのです。たとえばフィルムが現像されるときのわくわく感というのは何物にも代えがたいものだと思います。あるいは時間的にはごくわずかながら、ポラロイドの画像が浮かび上がってくるのを待つのもどきどきして楽しいものです」。話はこんな具合に続いた。

「二重露出にも、そういった類のワクワク感があります。どのようなものが仕上がってくるのかはまるで予想もつかないのです。仕上がりはいつも驚きの対象となります。そういう楽しみがあるので、フィルムカメラに夢中な人は二重露出を試してみたくなるのです。たとえば35mmフィルムを全部撮影して、そして巻き戻します。それを誰か他の人に渡して、上から(二重露出で)撮影してもらうというやり方もあります。写真自体も楽しみですが、ペアを組む人ととのある種の「共同作業」も大いに楽しめます。写真を通じて生まれる、そうした「関係性」がとても好きなのです。Dubbleで目指したのも、そういう「関係性」をデジタルで再現しようということなのです」。

Dubbleを試してみたので、写真を載せておこう。

 

写真を登録して数秒経つと、他の写真とリミックスされて(Dubbleされて)表示された。

複数の写真を合成して提示するというのは、最近の新しい動向であると言えるかもしれない。Frontbackもフロントカメラに写る画像と、リアカメラに写る画像を合成して保存するものだ。「写真」のみを保存するのではなく、「コンテクスト」を保存しようとするものだと言っても良いかもしれない。

こうした「新しい写真共有」(photo-sharing+)の動きはRandoにも見られる。こちらはDubbleにも似て、共有の際に「ランダム」な要素を盛り込むものだ。撮影した写真を、ランダムに選ばれた相手と共有し、そしてまたランダムな相手から写真が送られてくるという仕組みになっている。

また、Seeneというものもある。今月初めにリリースされたもので2次元写真をコンピュータ処理によって3D化して表示するというものだ。

このように写真共有の世界では、他の写真と組み合わせてみせたり、あるいはこれまでにない加工処理を行って興味をひこうとするアプリケーションが登場してきている。Instagram風のフィルター処理から進化した「何か」を提供するのが、最近のアプリケーションの流行であるとも言えそうだ。

Dubbleは、あまりにも巨大な写真共有サービスであるInstagramと直接に競合するものではない。Scott曰く、DubbleはInstagram風の正当路線とは少々違う利用者層を狙っているものなのだ。2つの写真をランダムに組み合わせるというところからも、狙う利用者層や想定される利用シーンが異なることは明らかだろう。

双方のアプリケーションが提供するサービスは、確かに「写真共有」という一語に集約するものではある。しかしScott曰くInstagramはDubbleよりも「セルフィッシュ」なサービスであると述べている。すなわちInstagramは自らの写真に「いいね」してもらったり、コメントを投稿してもらうことが目的のものだ。一方でDubbleの方は自らの写真を完全に他者に提供して、他の人との共同作業で全く新しいものを生み出そうという試みを提供しているものなのだとのこと。

Dubbleの画面には、自分で撮ったオリジナルの写真と、リミックスされた写真の双方が表示される。すなわち、オリジナルの写真が失われてしまうわけではないのだ。また、自分の写真とリミックスされた写真のオーナーに関する情報も表示されるようになっている。

さらに生成されたDubble写真には、合成された2枚の写真双方の説明文が表示される。「写真をクリックすると、説明文についてもj『多重露出』されることになるわけです」とScottは説明している。「これもまた偶然の、ランダムな体験というわけです」。

Dubbleで合成された写真の数々については履歴も残るようになっている。すなわち過去において、いったい誰と合成されたのかという記録が残るわけだ。こうした履歴に基いて、将来的にはメッセージのやり取りを行う機能も加えたいのだそうだ。実現すれば、合成写真をともに生み出した人に、簡単にメッセージを送ることが出来るようになる。

確かに、写真共有アプリケーションというのはありふれたものだ。ただ、利用者が数多くの写真共有アプリケーションを目的に応じて使い分けているのも事実だ。Flickrをバックアップ用途に用い、Instagramを他の人とのコミュニケーション目的で使うという人は多い。すなわち、従来とは違う用途を提供すれば、まだまだ多くの人に使ってもらえる可能性はあるというわけだ。

「FlickrやInstagramなど、他の写真関連サービスと競合するという意識はないのです。それぞれの場所に登録している写真を利用して、新たなものを生み出すといった使い方をしてくれれば良いと考えているのです。Instagramの写真を取り込んで、Dubbleで使うといった使い方をして欲しいと考えているのです」と、Scottは言う。

「共存共栄の世界を作りたいというのが第一の望みです。利用者数などで競っていきたいとは考えていないのです。それぞれに、別々のタイプのコミュニティを構築していくことができると考えています」とのこと。

Dubbleは友人や家族からの資金にて運営している。運営にあてている資金は10万ポンドといったところだ。対応プラットフォームがiOS 7のみであるというのは、資金面から、いずれかのプラットフォームを優先せざるを得なかったためという意味もある。Android版は現在開発中なのだそうだ。

利用者グループの中で、二重露出写真を生成していくというサービスだが、果たしてどのようなビジネスモデルが考えられるだろうか。Scottによれば、将来的にどのような収益手段を求めていくべきなのか、まだ思いつかずにいるそうだ。取り敢えず現在のところは、利用者の人気を集める、創造的コミュニティの確立に注力していきたいのだとのこと。今後12ヵ月ないし18ヵ月間のロードマップは策定済みなのだそうだ。

まだ先のことなのだろうが、ある一定の機能に関してアプリケーション内販売を行うことも考えられるだろう。また、印刷プロダクトを製品化できるかどうかについても考えているところなのだそうだ。30cm x 30cm程度に出力して、自宅に飾ることのできるようなものを提供しても良いのではないかと考えている。あるいは写真関連アクセサリーを販売するショップを運営するというのも考えられるかもしれない。アフィリエイト展開などというのもあり得るかもしれませんと、Scottは述べていた。

「まずサービスをしっかり波に乗せることが目標です。潤沢というわけではありませんが、4月くらいまでの運営資金はあります。その中でしっかりと地歩を固めてから、収益面について考えて行きたいと思っています」とのことだった。

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(翻訳:Maeda, H


デジタルコンテンツの販売プラットフォームGumroad、日本で銀行振込を開始して28%売上アップ

GumroadのCEO、Sahil Lavingiaは二十歳そこそこの若き起業家として有名だが、最近、このデジタル・コンテンツのオンライン販売プラットフォームは国際展開に力を入れている。その一環として今月、日本で販売代金の銀行振込を開始した。

Gumroadはすでに日本で実績を挙げており、Lavingiaによれば日本はアメリカに次いで第2位の市場だという。 しかし従来、販売代金の振込にはPayPalを用いていた。PayPalの利用はそう難しいわけではないが、あらゆる層のクリエーターがもっとも手軽にオンライン販売できるサービスを目指すGumroadとしては改善の余地があった。

Lavingiaによれば今月、Gumroadは日本の全銀ネットワークを利用した振込サービスを開始したという。日本のクリエーターは販売代金を直接自分の銀行口座に振り込んでもらえるようになった。これならたしかに簡単だ。またコンテンツのリストの日本語化も行った。

Gumroadがこうしたアップデートを実施した結果、日本での販売金額はすでに28%もアップしたという。 Lavingiaは「一度Gumroadを離れた大口の売り手が戻ってきてくれたことも貢献している」と付け加えた。

Lavingiaは他の国でも同様のアップデートを計画している。将来、Gumroadは通貨と言語の壁を超えて、世界の各地域に最適化されたプラットフォームとなることを目指している。たとえば日本では携帯メッセージ・サービスを利用したいわゆるケータイ小説が多数発表されている。そこでGumroadは購入者のSMSアカウントに小説を配信するなどのサービスも考えられるわけだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


TechCrunch Disruptヨーロッパの最優秀賞はスマート自転車ロックのLock8に決定!

今日(米国時間10/29)、2日にわたって開催された最初のTechCrunch Disruptヨーロッパが無事閉幕した。ハッカソン、数々の著名人による講演、スタートアップの劇的なプレゼンの後、最優勝賞の最終候補が4チーム残った(Import.ioLock8VoicesphereAsap54)。

今回のDisruptでは数百もの応募チームから厳正な審査の結果14チームが選定された。さらに聴衆の投票と編集部の推薦により、2日目に幸運な1チーム、Integreightが選ばれ、合わせて15チームとなった。最終候補の4チームはTechCrunchのファウンダー、元編集長のMichael Arrington、Index VenturesのNeil Rimer、Lakestarのファウンダー、Klaus Hommels、 500 StartupsのDave McClure、Silicon Valley BankのBindi Kariaによって審査された。

長い真剣な討議の末、審査の結果は以下のとおりとなった。

最優勝賞: Lock8

ロンドンとベルリンに本拠を置くLock8は自転車のスマート盗難防止デバイスを開発している。アメリカでもヨーロッパでも自転車の盗難は大問題だ。このデバイスには各種のセンサーが内蔵され、ワイヤを切断しようとしたりするとアラームを鳴らす。振動センサーだけでなく、温度センサーも内蔵されており、冷却スプレーやトーチによる攻撃も感知する。それでも自転車が盗まれた場合、GPSによって所有者に位置を通報する機能もある。

開発チームはクラウド資金調達を開始して市場投入の準備を進めている。 CTOのDaniel Zajarlas-Fainsodによれば、アメリカ市場での予定価格は199ドル、ヨーロッパでは69ポンドだという。Lock8では、自転車シェアリングを進めようとする自治体にも売り込みを図る計画だ。盗難を防止することによって大幅なコスト削減が可能になるという。


最優秀賞次点: Asap54

Asap54はファッション・テクノロジーのスタートアップだ。これは最近の急成長分野だ。このチームは画像認識技術と人工知能による推薦アルゴリズムを利用してユーザーのファション選びを助ける。ユーザーが自分が関心をもったファッション・アイテムを写真に撮ってAsap8に送ると、システムはそのアイテム、ないしそれとよく似たアイテムへのリンクを送り返してくれる。

Asap54はある面でPinterestとInstagramに似ているが、即座に購入行動につなげることができるのが大きなセールスポイントだ。現在200人のベータテスターに限定公開中で、ユーザーからのフィードバックをベースにさらに改良を加えていくという。現在、2万件のファッション・アイテムがこのシステムで識別可能だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


なぜティーンはSnapchatを使うのか―短期消滅型メッセージ・サービスが必要とされる理由

「子どもたちはガラスの試験管の中に入れられているようなものだ。ソーシャルメディアへの投稿は親や教師、そして将来の就職先に細かく調べられる。そこで後に記録がのこならないSnapchatのようなメディアが重要になってきた」と出資者であるBenchmarkのBill Gurleyは説明する。

Gurleyはベルリンで開催中のTechCrunch Disrupt Europeに登壇、SnapchatについてTechCrunchファウンダーのMichaelArringtonと対話した。Gurleyによれば、Snapchatの取締役、Mitch Laskyの子どもは「Facebookは(ティーンエージャーにとって)大人のLinkedInみたいなものだ」と言ったという。

この点を理解できないために多くの大人たちがSnapchatエロ画像の交換のためのサービスだと軽視するという誤りをおかす。Snapchatは表示後10秒で消えるビデオや写真を友だちに送るサービスだ。そこで当然ながら馬鹿げたコンテンツも大量にやりとりされている。

「子どもたちはすぐに理解した」とファウンダーのEvan Spiegelは9月にサンフランシスコで開催されたDisruptで述べた。SpiegelによればSnapchatには毎日3億5000万のスナップ(写真とビデオ)が投稿されているという。それ自身で驚くべき数字だが、3億5000万というのはFacebookに毎日アップロードされる写真の数と同じだと知ればますます強い印象を受ける。

下にBenchmarkのチームがSnapchatについて語ったビデオをエンベッドした。

Gurleyはなぜ「短期消滅型」のメッセージ・サービスが急速に人気を得ているか詳しく論じた。

子どもたちにとって、インターネットは次第に居心地の悪い場所になっている。思ったように共有できない、面白くない、楽しくコミュニケーションできない場所になっているのだ。それがSnapchatに人気が出た本質的な理由だと思う。Snapchatは子どもたちが後の影響をあれこれ恐れずに楽しくコミュニケーションできる場所を提供している。昔のFacebookの写真のために就職の機会を逃した若者の話をよく聞く(のだからこれは理解できる心理だ)。

大人の場合、たとえば休暇で旅行に行ったときの写真をLinkedInに投稿すれば常識のないやつだと思われるだろう。子どもたちはFacebookについて同じように感じている。すぐに消えて、後からとやかく言われないような方法で写真を共有したいのだ。

短期消滅型メッセージ・サービスは定着した

ティーンエージャーの置かれている状況に対するこのような包括的な理解がなければ、Snapchatの重要性を見失う。だろう。またFacebookには簡単にSnapchatの真似ができない理由もここにある。本質的に短期消滅型であり、かつ独立したサービスであることが成功のために決定的に重要な要因なのだ。Snapchatに対するFacebookの買収提案をSpiegelが拒絶した理由はそこにあるのだという。

同時にこれは短期消滅型テクノロジーが一過性の流行ではない理由でもある。Facebookのような長期蓄積型のソーシャルネットワークのニーズはいつでもある。しかし短期消滅型のコミュニケーションの必要性は極めて大きい。

長期蓄積型も短期消滅型もともに大きな将来性をもったサービスだ。そのように考えれば、最近Snapchatが35億ドルの会社評価額で資金を調達した聞いても、受けるショックは減るのではないだろうか。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Android専用ロックスクリーン、Coverは状況に応じて最適アプリを起動―コンテキスト・コンピューティングへの第一歩か

われわれはとかく必要以上にアプリをインストールしてわけがわからなくなってしまうものだが、Coverがこの問題を解決してくれるかもしれない。これはAndroid専用ロックスクリーン・アプリで、今日(米国時間10/24)、招待オンリーで発表された。

Coverはユーザーの位置情報にもとづいて家庭、車内、会社などコンテキストに応じて最適のアプリをロックスクリーンに表示し、スワイプで即座にそのアプリを立ち上げるなど優れた機能を満載している。First Round Capitalからの170万ドルの資金を得て、CoverはiOSに対するAndroidのカスタマイズ性の優位を最大限に生かしたAndroid専用アプリとなっている。

Coverではコンテクストが王様、スピードが女王様

Coverに登録して招待をもらうと、Google Play Storeにアプリが表示され、ベータテスターの仲間入りができる。インストールするとCoverは既存のロックスクリーンを代替する。ただしロックスクリーン以外のランチャーやカスタム設定はいっさいそのままで変更はない。Coverの設定に必要なのは自宅と仕事場の住所だけだ。

Coverには位置情報に基づいたジオフェンス機能が内蔵されており、ユーザーが登録された領域に入ると、それに応じてロックスクリーンに表示されるアプリが変化する。ロックスクリーンの左側には6つのアプリが表示される。デフォールトの設定は他のユーザーの利用する人気度合いによって選択される。つまり仕事場ではGoogle Drive、Dropbox、LinkedIn、Asanaが表示され、自宅ではNetflix、Kindle、Facebookなどが表示されるという具合だ。Coverはユーザーのアプリ利用パターンを学習するし、ユーザーが自分でカスタマイズすることもできる。

自宅と仕事場以外の場所にいるばあいは「外出中」と判断され、たとえばヘッドフォンをプラグに挿しこむと音楽アプリが自動的に立ち上がったりする。加速度計からの情報で自動車を運転中だと判断するとクラウドソース・カーナビのWazeとGoogleマップが起動する。

Coverのもう一つの重要な機能はPeekといい、ロックスクリーンに表示されているアプリのアイコンを右にスワイプすると直接そのアプリが起動する。アプリのアイコンが右にずれていくとその下からアプリのトップ画面が現れる。FacebookやTwitterなどのアップデートを驚くほど速くチェックできるすぐれものの機能だ。

またCoverにはアプリのクィック・スイッチ機能がある。他のアプリを使っているときに、いつでも右上隅をからCoverのスイッチ・メニューをドラグダウンできる。ここには最近利用したアプリと現在利用しているアプリに関連の深いアプリへのショートカットが表示されて、クリックするとそのアプリが立ち上がる。メールを書いている最中に地図を参照する必要が出てきても、いちいちホームボタンを押してランチャーを表示し、ランチャーから目的のアプリを起動して、またその手順を繰り返して元のアプリに戻るなどという手間をかける必要がない。

スマート設定機能では自宅で夜12時以降は着信音を鳴らさないなどさまざまなカスタム設定が可能だ。

正直、私はCoverの機能に感心した。私はiPhoneユーザーなのでAndroidユーザーに少々嫉妬を覚えたほどだ。

【中略】

Coverは本格的コンテクスト・コンピューティングへの第一歩になるか

Coverはユーザーにとってすばらしいアプリであるだけでなく、他のデベロッパーにも大きなメリットをもたらしそうだ。ユーザーは後の管理が面倒なので新しいアプリをあまり気軽にダウンロードしなくなっている。Coverはその管理をユーザーに代わって引き受けてくれるのでアプリのダウンロードに対する心理的な抵抗を軽減してくれそうだ。

またCoverはアプリのディスカバリーによって収益化を図ることができるかもしれない。Jacksonは「当面Coverは優れたプロダクトを作り、ユーザーベースを拡大することに専心する」と語っていたが、最終的にはマネタイズを考えねばならない。その場合、「コンテキストを判断して適切なアプリの利用を推薦する」というCoverの能力が収益化に結びつくかもしれない。たとえばユーザーがまだインストールしていない新たなアプリを推薦するなどが考えられる。

たとえば大きなカンファレンスの会場に到着したとき、Coverは付近のCoverユーザーが使っているアプリを検索し、カンファレンスのスケジュール・アプリが多くのユーザーに使われているとわかれば、それをダウンロードするよう勧めることができるだろう。

将来、Coverは単なるアプリのランチャー以上の本格的コンテキスト・コンピューティングを実行できるようになるべきだとJacksonは考えている。各種センサー、カレンダー、メールなどから情報を収集してユーザーの置かれているコンテキストを認識し、それに応じた処理を行うわけだ。たとえばFab(ショッピング・アプリ)が私にプッシュ通知を送りつけてきた場合、オフィスで仕事をしているときだったら開きはしないが、家でくつろいでいるときだったらおそらく開いて読むだおる。将来、Coverはメッセージの内容を判断してFabのメッセージを表示するのは私が家に帰るまで待つなどという高度な処理ができるようになるかもしれない、とJacksonは夢想している。

Coverからの招待を受け取るにはこちらを訪問すること。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ワールドカップを前に熱くなるサッカー関連アプリケーション。The Football Appは700万ドルを追加調達

サッカーの世界では大金が動く。現実のチーム運営などのみだけでなく、大勢のファンが利用するアプリケーションについても同様のことが言えるようだ。

この度、ベルリンに拠点をおくThe Football Appが、ニューヨークのUnion Square Ventures(Twitter、Tumblr、Zynga、あるいはKickstarterなどへの出資を成功させている)が主導して、他にも多数のエンジェルが参加した最新のラウンドにて、700万ドルの追加資金を調達したのだ。ちなみに、ベルリンのEarlybird Venture Capitalが主導した5月のラウンドでは1000万ドルを調達している。ごく短期間に、かなりの資金調達を立て続けに行ったことになる。

もしかすると勘ぐる人もいるかもしれないが、調達の裏に何か問題があるというわけではないようだ。2008年のリリース以来、いろいろなプラットフォームに対応したモバイルアプリケーションのダウンロード数は1000万件に達している。また、この6ヵ月以内のダウンロード数が300万件に達しているというのも評価できる数字だ。今回の資金調達は、人気もあって、それなりの額を調達している、ライバルのFTBproをリードしよう狙いもあってのものだろう。

もちろんタイミングもよく考えられたものだと言えよう。すなわち、来年にはワールドカップが開催されるのだ。まさに、一気に大量の数の利用者を獲得するチャンスが間近に迫っているというわけだ。The Football Appのファウンダー兼CEOのLucas von Cranachは次のように述べている。すなわち「私たちは、2014年のワールドカップ後には、利用者数を3億5000万と倍増させたいと考えています。モバイルデバイスを利用していて、サッカーに興味をある人すべてが利用候補者ということになります」。

今回の資金は「ソーシャル面を強化して、利用者の使用頻度をあげる」のにも使っていくのだそうだ。

確かに「ソーシャル」面の強化は、アプリケーションを成長させることに繋がっていきそうに思える。ソーシャルネットワークとしての性質も持つようになれば、いつでもどこからでも、ファン同士がサッカーの話で盛り上がることができるようになるわけだ。こうした意味では今回、Union Square Venturesがラウンドをリードしているのは大きな意味がありそうだ。すなわちUnion Square VenturesはこれまでにTwitter、Foursquare、およびTumblrと関係したことがあるわけで、ソーシャル要素を成長させていくためのノウハウも持っているものと考えて良い。The Football App自身も、あるいは他の投資家たちも、その点に大いに期待しているに違いなかろう。

今月初め、アプリケーションには「Fat Zone」という機能が加わり、試合結果、ニュース情報、全世界からのサッカー情報などに加え、ソーシャルフィードからも各種情報が集約されるようになっている。

こうした変更を経て、The Football Appは、Fanatixと同じような仕組みも実装したと言えそうだ。FTBproなどもまた新たな動きを見せてくると思われ、2014年のワールドカップを、一層愉しむためのテック面での環境整備も進んでいくことになる。

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(翻訳:Maeda, H


「今夜の予定」計画を手伝ってくれるYPlanに、Android版アプリケーションが登場

YPlanは登場からまだ1年にも満たないサービスだが、活躍の場を広げつつあるようだ。

本サービスが登場したのはイギリスでのことだった。それが先月にはニューヨークデビューを果たし、さらにはAndroid版もリリースすることとなった。

ご存じない方に説明しておくと、YPlanというのは24時間位内に行われるクールなイベント、パーティー、コンサートなどの情報を集めておいて、「今夜の予定」に悩む利用者に情報を提供するサービスだ。

サービスを使うと支払いもアプリケーションから行え、またチケットの印刷も必要ない。イベント会場の入り口であたふたとする必要もなく、利用者からは「ナイトライフ用のUberのような存在」との評価も受けている。

YPlanによると、この10ヵ月の間に30万件のダウンロードがあったのだとのこと。今回のAndroid版のリリースにより、さらに利用者数を増やしたい考えだ。ちなみにYPlanはシリーズAにてGeneral Catalystより1200万ドルを調達している。

ところで、Android版のリリースに時間がかかったようだが、理由はあるのだろうか。

YPlanによると、求める技術者のレベルをかなりの高レベルにおいていたこともあって、開発者を見つけるのに時間がかかったのだそうだ。「品質の高いAndroidアプリケーションを開発するには、それなりの時間もかかります。今年の夏は、Android版の開発とニューヨーク展開にかかりっきりでした」と、共同ファウンダー兼CTOのViktoras Jucikasは言っている。

YPlanにとって、Android版の展開は今後のサービス成長にとってとても重要なことだ。将来的にはソーシャルネットワークとの連携を深め、友達同士でナイトライフを愉しむための情報を広く提供していきたい考えだ。

取り敢えず今のところは、Android版のリリースも行ったことで、アプリケーション利用者に対する提供情報の質や量を高めていくことを目指している。

現在のサービス提供地域はニューヨークとロンドンに限定されている。双方の地域の居住者はYPlanのサイトiOSiOSアプリケーション、ないしAndroidアプリケーションでYPlanを試してみることができる。

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(翻訳:Maeda, H


OnlabデモデーFall 2013 – 第7期はEdTech、クラウドソーシング、学内SNSなどを採択

デジタルガレージ、カカクコム、ネットプライスが手がけるシードアクセラレータープログラムOpen Network Lab第7期に参加したスタートアップ5社が本日デモデーに登場した。すでにTechCrunch Japanではおなじみかもしれないが、今回もデモデーでプレゼンテーションを行った全5社を紹介しよう。

今期はEdTech、サブスクリプション型EC、SNS、クラウドソーシングといったトレンディなスタートアップ達が採択されている。

Shakring — シェイカー株式会社

Shakringは世界中の人々が色々な”モノ”をレビューし、情報交換するためのアプリだ。「今さらレビューアプリか」と思われたかもしれないが、Shakringは既存のレビューサイトとは少し違ったアプローチをしている。

このアプリではレビューされたモノは「国籍」、「友達」、「宗教」とタブが分けて表示される。なぜこのような形にしているのかというと、シェイカー代表の金亨喆氏の体験が元になっているそうだ。

彼が数年前に都内のドラッグストアで買物をしている時に咳をしながら、風邪薬選びに困っているインド人の青年を見かけた。最初は日本語が話せない、読めないために薬が選べないのだと思い日本でポピュラーな薬(パブロン)を教えてあげたのだが、それでもこの薬を「どのような薬かわからなくて怖い」と言い、買うのを躊躇したという。

つまりは、異国で1人で薬なんかを選ぶ時には情報が少なくて困っている人が多いということだ。たしかに言われてみれば、旅行時に風邪を引いて薬を買おうとしても何を買っていいのか不安かもしれない。だから、自分の友達や同じ国籍、宗教(イスラム教徒は豚肉が食べれないなどがあるため)といったセグメントで分けた商品レビューが必要なのだと金氏は語る。

2012年の世界の旅行者は10億人も居るから、こういった悩みを抱えている人は多いとのこと。すでに提供予定のiPhoneアプリには日本語の商品が約20万件、英語では5万件が用意されている。

Locarise — Locarise株式会社

Eコマース市場は年々急成長している。この背景にはインターネット接続デバイスの普及、流通の効率化、ストア運営コストの低価格化などの要因が挙げられるだろう。この他にも、その要因の1つとして「ビジターの解析の高度化」もある、とLocarise CEOのFabian Dubois氏はいう。

今ではアクセス解析ツールは色々とあるし、無料でGoogle Analyticsのように豊富な機能が備えられているものも存在する。このおかげでビジターがどのような行動をしているかを分析し、最適化することで売上を伸ばすことができる。

それでも小売市場全体のうち未だに約90%をオフラインの実店舗の売上が占める。しかしながら、オフライン側で来店客の行動を分析するツールはまだあまり活用されていない。そこで、Locariseは実店舗向けのGoogle Analyticsを提供する。

来店客や店のウィンドウを見ている顧客の行動を分析し、ウィンドウを見ていた人が店に入るコンバージョン率はどのくらいか、彼らが店内に滞在時間した時間や購入までのプロセスはどうなっているのかといった情報をダッシュボードで確認できる。

Locariseは店舗にセンサーを設置して、ユーザーが持っている端末のWiFi信号を定期的に受信する。この信号を処理して、彼らの行動をウォッチするのだそうだ。だから、ユーザー側にアプリをインストールする必要はない。このサービスはすでに約15店舗がしているようだ。

Style with — 株式会社スタンドアローン

Style withはメンズ向け定期販売型のファッションECサービスだ。ユーザーが登録時に好みの服やブランドなどを指定すると、毎月、5つほどコーディネートを提案してくれる。このコーディネートは気に入ったらそのまま買うこともできるし、シャツだけ単品で購入することもできる。もちろん、全て買わないという選択もアリだ。

Style withと似たようなサービスでは昨年の500 Startupsのプログラムに参加していた「BOMBFELL」や、昨年後半にmixiが「Petite jete」(こちらは半年で終了)がある。Style withが特徴的なのは月額費をユーザーから取らない点だろう。

毎月のコーディネートの提案は無料で、実際に買物をする時に収益を得ることがこのサービスのビジネスモデルとなっている。スタンドアローンの黒濱達也氏によると、メンズファッションのEC市場は2015年に2,000億円規模になり、このうち日本でStyel withのモデルにあてはまる「テイストグラフ型」の市場規模は150億円になる見通しだそうだ。

Ednity — 株式会社Ednity

National Training Laboratoriesが提唱する学習定着率の「ラーニング・ピラミッド」によれば、一番記憶に残る学習方法は順に「人に教える」、「自ら体験する」、「グループディスカッションをする」のだそうだ。このような学習を可能にするのがチーム学習であるとEdnity CEOの佐藤見竜氏はいう。

Ednityはチームで学習できるように学校のクラス用SNSを提供している。FacebookやLINEでもグループ機能は使えるが、よりクローズドで安全な場を提供するためにこのサービスはあるという。

まず先生がクラスを作成するとパスワードが発行されるので、それを生徒や保護者に教える。クラスには先生からのクイズ、アンケートなどが投稿されたり、Q&Aフォーラムで生徒同士でやり取りもできる。先生の画面にはクイズの成績表なんかも用意されているから、宿題の提出・採点にも使えるそうだ。この他にも手書きのホワイトボードも用意されているから、複雑な数式もリアルタイムに共有することができる。

Onlabに以前採択されて、本誌でも紹介したLanguage Cloudは英会話教室と大学の語学講義向けに提供されていたが、Ednityはこれを全てのカテゴリに応用したようなイメージだ。

Viibar — 株式会社viibar

Viibarは映像制作に特化したクラウドソーシングサービスだ。元々映像の制作をしていたという同社代表取締役の上坂優太氏によれば、この業界はどこに発注すればよいのかもわかりにくいし、多くの行程があるが、どの行程でいくら費用がかかっているのかもわかりにくいのだという。

映像制作には編集、制作、サウンド、Web加工、配信測定、シナリオ制作…などの行程が存在するが、Viibarではこれらの行程ごとに各クリエイターが担当して1つの映像を完成させる。すでに約500名弱のクリエイターのネットワークを構築しており、高品質でスピーディーな納品ができているそうだ。

クラウドソーシングは比較的1対1のやり取りが多い気がするが、発注側に対して複数人のクリエイターがタスクを分けて担当するという点が映像制作では重要なようだ。

世界的にビデオ制作の市場は伸びており、オンラインだけでも3年後には日本で2,000億円になると予想されているという。今後はクリエイターを独自の審査基準でクオリティー、コミュニティの質を担保しながらサービスを拡大予定だ。

以上がOnlab第7期採択チームだ。Onlabはこれまでに35社を輩出し、その中にはY Combinatorに参加したAnypark、500 Startupsに参加したLanguage Cloud、AppSocially、WHILLなどが含まれる。このうち18社がファイナンスを実施しており、今年3月には映画オンデマンドの「ドリパス」を運営するブルームがヤフーに買収されるなど、徐々にイグジットするスタートアップもでてきている。

今後はよりグローバルに展開するために来月にはデジタルガレージのサンフランシスコセンターが完成する予定らしく、着々と準備を進めているようだ。なお、Onlab第8期プログラムはすでに募集が開始されており、11月8日までとなっている。


Kickstarterで目標額調達間近のFlyKly。後輪交換で、手持ちの自転車を「電動アシスト」化

Kickstarterに登録されているFlyKly Smart Wheelは、手持ちの自転車を電動アシスト自転車に変身させるものだ。後輪にモーター等の必要機器を埋め込んでいる。

Smart Wheelを、いま利用している自転車の後輪(ギア付/ギア無しを問わない)と交換して、スピード設定などを行うアプリケーションを用意すれば準備完了となる。アプリケーションは、このSmart Wheelのロックやロック解除にも用いる(ホイールをロックして、自転車自体が動かないようにするのだ)。それでも盗まれてしまった場合には、追跡用のGPS機能も備わっている。

このFlyKlyを開発したのはニューヨークに拠点をおくスタートアップだ。開発者によると、26インチから29インチのホイールに対応した自転車になら取り付けることができるのだそうだ。取り換えの作業も非常に簡単であるとのこと。但しチェーンオイルには注意が必要だ。取り替えた後輪に搭載されているモーターはアプリケーションによりコントロールされ、上り坂でギアを軽くしたり、あるいは平坦地でスピードを増したりという操作も自動で行うようになっている。

FlyKly搭載自転車の最高速度は20mph(25km/h)から30mph(50km/h)のレンジで設定する。バッテリーは36Vのリチウムバッテリーを使っている。バッテリーの充電は電源ソケットにつないで2、3時間で完了する。また、モーターを切ってペダリングを行ったり、あるいは坂を下ったり、はたまた設定速度を超えてスピードを出すことでも充電することができる。

速度設定などはスマートフォンにダウンロードしたアプリケーションで行うようになっている。ペダリングを開始すると、設定した速度までモーターが回ることになる。そして一定の速度でクルージングを楽しむことができる。意図的に速度を落とすとき、あるいはバッテリーの残量がなくなったときに、スピードは低下することとなる。尚、ペダリングをやめた場合も、モーターは停止する。

また、Smart Wheel搭載のGPS機能を使って、ツーリングルートを管理したり、それを誰かとシェアしたりといったこともできる。また内部パーツの管理を行う機能も持っていて、パーツ交換などの必要性が生じた際には、アプリケーションを通じてアラーとを流すようになっている。

FlyKlyのフルシステムにはスマートフォンマウント用のフォルダーも含まれる。ここにスマートフォンを搭載しておくことで、運転中でも簡単に速度設定を変更することができる。また夜間走行用にLEDも搭載されており、またダイナモによる発電で、スマートフォンを充電することもできるようになっている。

このFlyKly以前にも、普通の自転車を電動自転車にしてしまおうとするKickstarterプロジェクトは存在した。たとえばRubbeeというものも、面白い仕組みだった。但し、FlyKlyの方が、より統合的なアプローチであると言えそうだ。Rubbeeの方は、後輪の上にモーター駆動装置を取り付けて、後輪を「押し回す」ような仕組みだった。FlyKlyの方は後輪自体を交換するもので、モーターはホイールの中央部に配置されている。

むろん仕組みにも興味の集まるところだが、値段も大いに気になるところだ。Rubbeeの1,240ドルという値段を見て、即座に考慮から外したという人も多かったはずだ。もちろんこれは自転車抜きの値段だ。確かに便利なのだろうが、しかし決して安い買い物ではない。

一方で今回紹介しているFlyKlyは値段も抑え目だ。初期割引価格の550ドルは既に予定数を満たしてしまっているが、現在でも590ドルで入手できることになっている。もちろんこれでも、バッテリーの充電回数が1000回程度とされる中、「お手頃」な価格とはとても言えないが、同種の製品群と比べるとかなり抑えられたものとは言える。

尚、FlyKlyはずいぶんと軽量化もしており(4kg)、導入も簡単だ(ホイールを付け替えるだけ)。比較的安価で、かつホイール部分のみを変更するという方法で、手持ちの自転車を電動アシスト化するというのはなかなか面白いアプローチではある。

Kickstarterでの設定目標額は10万ドルだが、29日を残して既に8万1000ドル以上の資金が集まっている。FlyKlyが良いところを突いたということなのだろう。目標額達成の確率も上がっているところだが、達成できれば来年の5月から出荷を開始したいとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


子供たちのアート作品などを保存するKeepy。サービス拡張を狙って110万ドルの資金を調達

Keepyは、子供のアート作品や通知表などをデジタル化してスクラップしておくためのサービスだ。各データには、いろいろとインタラクティブな要素を付け加えて保存しておくこともできる。このKeepyが、システムの拡充などを目的としてシリコンバレー、ニューヨークk、およびイスラエルの投資家たちから110万ドルの資金を調達した。投資したのはBen Ling、Eyal Goldwerger、Eyal Gura、Magma VenturesのModi Rosen、Petra VenturesのNadav Peres、Winklevoss Capital、Yair Goldfinger、およびYaron Galaiとなっている。

Keepyは、子を持つすべての両親がいずれ直面する問題に対して解決策を提供しようとする。すなわち、子供が幼い頃に生み出すアート作品をどうやってすべて保存しておくのか、そしてまた、そうして保存した作品をどのような方法で祖父母や親戚たちと共有しようかという問題だ。Keepyはそうした「作品」をアップロードする場を提供し、またコメントなども登録できるようにした。Keepyでは、それぞれの登録アイテムを「Memory Playlist」と呼んでいる。

サービスがスタートしたのは1ヵ月と少々前のことだ。しかし提供開始以来、既に5万人以上の会員が利用登録を行っている。登録した人は写真やビデオなどを登録してシェアするだけでなく、寄せられる反応などをきっかけにコミュニケーションも行っている。

「寄せられる反応」というのは、登録されたアイテムに対する、声ないしビデオによるコメントなどのことだ。両親は、子供が自らの「作品」の説明をしている様子を撮影して登録できるし、また閲覧した親族などもそれぞれいろいろなコンテンツを使ってレスポンスを送ることができるようになっているのだ。

また、KeepyにはFacebookと対応し得る要素もある。すなわち全ての登録データがプライベートなものとして扱われるのだ。自分では何の意思表示もできないうちに、両親が一般公開してしまったいろいろなもののおかげで、将来において馬鹿にされるだとかいうこともあり得ないわけだ。

創立者はOffir Gutelzonだ。以前設立したPicScoutは2011年にGetty Imagesに売却している。Keepyを通じて、世界中の子供たちの思い出を管理する役目を担おうと考えている。他にもこうしたサービスが存在する中、集めた資金を使ってどのような展開を見せるのか、今後を楽しみにしてみたい。

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(翻訳:Maeda, H


ウェブデザインにお金をかけるべき理由

サーバー代からクラウド人材までリーンなスタートアップが簡単に始められる時代になりました。それこそ会社やサービスのロゴも2~3万円でクラウドサービスでかなりイケてるデザインをしてもらえる時代です(先日頼みましたがその質に驚きました)。とはいえ、サービスサイトやアプリのウェブデザインまで安く済ませてしまっていいか、という単なる見た目や一枚絵ではない、ユーザーが利用し続ける存在であるだけに、考えたいところ。今回はカリスマウェブマーケッターとして米国で活躍するニール・パテルが、自身の経験を元にウェブデザインにお金をかけるべき理由を教えてくれた記事を。 — SEO Japan

私が読者からよく聞かれる質問の1つ:

あなたのデザイナーは誰ですか?

私には社内デザイナーがいるが、仕事の大部分をDigital Telepathyにも外注していると言うと、最初、あなたからは“Digital Telepathyは高すぎる”という反応が返ってくる。

あなたがどんなデザイナーを雇うべきでいくら払うべきだと言うために私はここにいるわけでは決してない。しかし、あなたが自分自身に尋ねるべきことは…

自分にとって価値のある良いデザイナーとは何か?

私があなたのためにその質問に答えることはできないが、私にとって価値のある良いデザイナーとは何であるかを説明させて欲しい。

デザインは長期的な投資である

デザイナーがあなたに請求書を渡すとき、あなたはそれを何として見るだろうか?費用、ではないだろうか?デザイナーが私に請求書を渡すとき、私はそれを投資として見る。私にとって、それは感謝するものであり、私のビジネスを成長させるものなのだ。

私が書いた詳細なガイドを見てみよう。月曜日にリリースした『The Definitive Guide to Growth Hacking』は、1日平均して40,000のページビューがある。もちろん、私はそれをデザインするために5ケタの金額を費やしたが、結果はそれに値するものだ。以下は、初期の結果の一部だ:

  • 1日40,000ページビュー(1週間後にはトラフィックは下火になると予測している)
  • 218,432人に配信されているMozのトップ10メールに取り上げられた。
  • このガイドが理由で2つの講演を依頼された。1件は無料で講演をすることを依頼してきたが、もう一方は10,000ドルとパリ行きのファーストクラスのチケットをオファーしてきた(時間がないためどちらもお断りした)。
  • 自動車メーカーが、Growth Hackingチームの指導を依頼してきた。私は仕事としてそのマーケットには属していないが、彼らは6ケタの金額を支払う価値があると言った。私は彼らと話し合う機会を設けなかったために、正確な給与の数字は分からなかった。
  • 私のリファラルのログに基づくと、このガイドはこれまでに59個のバックリンクを獲得した。私はこの数字が100に達することを期待しているが59も悪い数字ではない。これが私の全体的な検索トラフィックを上げるのに役立つはずだ。

これらは、優れたデザインが私にしてくれたことのほんの一部だ。もちろん、デザイン料は高かったが、ROIは莫大だ。

さらに、もしあのGrowth hackingガイドのデザインが醜かったら、あなたはそれを読んだだろうか?読んだ人もいるかもしれないが、多くの人が読まなかっただろう。

良いデザインは長持ちする

テクノロジーはあまりに早く変化しているため、あなたは遅かれ早かれデザインをアップデートしなければならない…特に、あなたがコンバージョン最適化に焦点を合わせている場合は。

私が身をもって学んだ一つのことは、優れたデザイナーに支払うことをケチると、結局は4回位デザインをし直すはめになるということだ。そうだ…良いデザインは、私が数百ドル払って海外で済ませたデザインよりも4倍長持ちするのだ。

次第に、私は良いデザイナーを雇うことに費用を支払うようになり、最近では二流デザイナーで時間を無駄にすることはない。

これの良い例は、私たちのオリジナルのCrazy Eggアプリケーションのインターフェースだ。それは6年以上の間使われてきた。もちろん、私たちはそれをアップデートする必要があるが、そのデザインは使い易く、十分に良いものなので、継続して変更する必要がない。

確かに、私たちは優れたデザイナーを採用することによって最初により多くのお金を費やしたが、長期的に見ると、それがお金の節約になっている。デザイン自体に対するお金の節約だけでなく、エンジニアリングのコストもだ。新しいアプリケーションデザインになるたびに、エンジニアはそれをインテグレートしなければならない。そして、それはとても素早く積もり積もっていく。

良いデザインは、よりコンバートする

Webデザイナーはアプリケーションやサイトやランディングページを外観に基づいてデザインするべきではない。ユーザビリティとコンバージョンのためにデザインするべきだ。

私たちがCrazy Eggの新しいデザインを作るために初めてDigital Telepahtyを採用した時は、およそ20,000ドルを支払った。ほとんどの人は、私たちの気が狂っていると考えたが、私たちのデザイナーはコンバージョン率を上げることに焦点を合わせたため、私たちは投資に対して大きな利益を得た。

彼らのコンセプトは、インタラクティブなデモを介して製品を紹介することだった。その結果が、コンバージョン率の21%増加だった。私たちは30日も経たないうちに支払った金額を取り戻したのだ。

さらに私は、もっとインタラクティブな講演用のページを作るために人を雇うことを決めた時にも、同じような結果を手にした。

その結果は、講演依頼の66%増加だった。それは大きな数字だ!

結論

一般的に、デザインにおいては、あなたが節約すればするほど、あなたが得るものは少なくなる。もしあなたが良いデザイナーを雇おうとしているのなら、以下のことを審査すべきだ:

  • スキルレベル – デザイナーは他のデザイナーに批判されることを好む。Dribbble上のデザイナーのプロフィールをチェックするのだ。もしそのデザイナーが100以上の“ハート”を持っていたなら、それは他のデザイナーがそのデザイナーの作品を気に入っていることを意味する。もしたくさんのハートを持っていなければ、通常それは、その作品が素晴らしくないか、その人がDribbbleを始めたばかりかだ。これは一般的な経験則であって、多くのデザイナーはDribbbleを使用していないため、全ての人に当てはまるわけではない。
  • どれくらい論理的か – デザイナーは、自分が作りたいものを作るべきではない。代わりに、デザイナーはあなたの顧客や見込み客からのフィードバックを獲得して、あなたのデザインがどうあるべきかを把握するべきだ。
  • アナリティクスが重要 – もしあなたのデザイナーがGoogleアナリティクス上の統計データや、アンケート結果を読み取る方法を理解しないのであれば、そのデザイナーは、あなたの顧客のためにデザインする方法も分からないだろう。デザイナーは、データを使用して自分の決断に影響を与えるべきだ。
  • コンバージョン率最適化 – 最終的な目標は、より多くのビジターを顧客にコンバートすることだ。私は、コンバージョン最適化を理解しないデザイナーは決して雇わない。綺麗なデザインを手に入れることはできるが、もしそれがコンバートしないのなら、意味がない。
  • バックボーンがあるか? – “イエスマン”を採用したくない。“ノー”とあなたに言うことができて、あなたのビジネスのために最善のことをする人が欲しいのだ。
  • ユーザビリティ – ポートフォリオを見て、デザインがどれくらい使い易いかを判断する。もしデザインが理にかなっていなかったり、分かりにくいように思えるなら、あなたには合わないかもしれない。
  • 簡潔さ – 最高のデザインのいくつかは、シンプルなものだ。ユーザビリティの観点からだけでなく、トラフィックの観点からも。シンプルなデザインは読み込みが早い傾向があり、それは検索エンジントラフィックが増加する可能性を意味する。

上記の条件全てに合ったデザイナーを見つけることができて、それが手頃な料金だったなら、最高だ!しかし、もしできなかった場合に、ただ安いことを理由に誰かを雇わないことだ。デザインをコストではなく投資として考えるのだ。

あなたは良いデザイナーに支払うことについてどう考えるだろうか?彼らはお金を支払うに値するだろうか?


この記事は、Quick Sproutに掲載された「How Saving On Design Could Cost You More In The Long Term」を翻訳した内容です。

ホトンド個人レベルで活動しているニール・パテルですが記事でもリンクが張られている彼の運営する様々なサイトを見てもどれもデザインの質が高いです。実際どれも100万円以上するようなデザインの外注をしているようですが、彼曰く、どれも費用対効果は良いとのこと。もちろん、効果を上げるだけのサービスを展開していることもあるでしょうが、個人や中小企業レベルでも特に自社製品サービスに自信があれば、もっとデザインにお金を投じて、ブランディングやマーケティングに活用する、という選択肢はありそうです。最も、一流のデザイナーであることが重要なんでしょうし、それに応えてくれるウェブデザイナーを見つけることもまた一苦労だとは思いますが。

ウェブの世界全般でも従来以上に、ビジュアルがこれまで以上に重要になってきている今日、ウェブデザインの可能性と活用法について再度考えてみるのもまた良いかもしれません。 — SEO Japan [G+]

Square、Coineyなどに続き10億円増資でロイヤルゲートがモバイル決済に本格参入

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今年5月に国内参入した「Square」、国産スタートアップの「Coiney」、ソフトバンクが展開する「PayPal Here」、楽天が手がける「楽天スマートパス」など、競争が激化するモバイル決済サービス。これらのほとんどは中小規模のスモールビジネスを対象としているけれど、それよりも規模が大きい中堅・エンタープライズをターゲットするロイヤルゲートが15日、産業革新機構と総額10億円の投資契約を締結した。

ロイヤルゲートは企業向けの決済プラットフォーム「PAYGATE」を展開。現在は中堅規模の企業を中心に導入され(件数は非公開)、大手の運送・保険・通信会社などでも導入が検討されているのだという。1件あたりの決済金額が小さく、月間取扱高が数万〜数十万円程度の小規模店舗が中心に導入する競合サービスと比べて、PAYGATEは「月間数百万円から数億円」(ロイヤルゲート梅村圭司社長)単位で取引する中堅・エンタープライズ市場が主戦場。ちなみに10月11日、大手小売チェーンのユニクロ銀座店の一部フロアでSquareが導入されたが、現時点では1店舗のみにとどまっている。

PAYGATEのターゲット顧客(ロイヤルゲート提供)

エンタープライズ市場に入り込むには、企業が持つ独自ポイントへの対応、企業の既存システムとの連携、高度なセキュリティなどの要件が求められる、とロイヤルゲートの梅村社長は指摘する。同社はイヤフォンジャックやBluetoothで接続するカードリーダーを自社開発していて、それらはiOSやAndroidだけでなく、Windows 8.1にも対応している。そのほかには、NFCや口座振替・Jデビット、バーコードリーダーなどのマルチ決済が可能な端末も開発し、日本独自のカード文化への対応を図っているのだという。

「カードリーダーだけでなく決済用のアプリ、決済代行センターも自社開発しているため、企業のシステムと柔軟に連携できるのが強み」(梅村社長)。

カードリーダーについて少しだけ専門的なことを言うと、リーダーにはカードの磁気を1つのヘッドで読み取る「シングルヘッド」と、2つのヘッドで読み取る「デュアルヘッド」というタイプがある。SquareやPayPal Hereなどは前者、PAYGATEは後者となる。デュアルヘッドは「エンタープライズの要望が大きい」(梅村社長)という読み取り精度が高く、「JIS2型」と呼ばれるクレジットカードに含まれるポイント情報も読み取れるのが特徴だ。

他社イヤホンジャック型サービスのリーダーとの技術的比較(ロイヤルゲート提供)

今後はモバイル決済に加えて、モバイルPOS、ネット上で決済した商品を店舗で受け取れるウォレットサービスを合わせた決済サービス「PAYGATE OPEN Platform」にも注力。モバイルPOSを無償提供したり、他社のPOSとの連携を進めていく。ウォレットサービスでは消費者の購買動向をビッグデータとして収集し、クーポン型O2Oサービスによる広告収入を見込んでいる。調達した10億円の資金は、人員体制やデバイスの開発体制の強化にあてるほか、年内にはアジア地域に拠点を設け、来年には海外でもサービスを開始する。3〜5年にはIPOを視野に入れている。

スモールビジネス向けのモバイル決済は0.01%単位の手数料の値引き合戦が続くなど競争が激化しているけれど、「エンタープライズ市場は未開拓の金脈」と梅村社長はみている。「スモールビジネス向けモバイル決済は、手数料が安ければ他のサービスに乗り換えられてしまう」。その一方、「潜在市場は100兆円規模」(梅村社長)というエンタープライズ分野には膨大な「金脈」が眠っているのかもしれない。


フィットネスはGoogle Glassで新展開? Race YourselfのGlassFitは10万ポンドを集めてリリース準備中

Google Glassは、まだ市場に出てきたわけではない。しかし世間はいったいどういう使い道があるのだろうと大いに期待して、そして議論している。操作をハンズフリーで行える点からすると、歩行中のナビゲーションや人気スポット案内などに便利ではあろう。そういう面でも面白いアプリケーションが出てくると思うが、もうひとつ、エクササイズ方面でも大いに可能性があるのではないだろうか。

この可能性を確信しているのがロンドンのRace Yourselfで、Glass用のフィットネスアプリケーションを世に出す費用として、CrowdCubeというクラウド型株式ファンディングプラットフォームを通じて10万ポンドの資金を調達した。

Race Yourselfが世に出そうとしているアプリケーションはGlassFitという名前だ。RunKeeperや、Nike Fuel Bandのように、エクササイズの記録をとったり、あるいはモチベーションを高めるのに用いる。ランニングなどのエクササイズにゲーミフィケーションの要素を持ち込み、Glassの特性を活かして拡張現実の面も強化しようとしている。たとえば、自己ベストを記録した自分との仮想レースなどということも行える。あるいは3ヵ月前の平均記録との対戦などということもできる。もちろんソーシャル機能を使って、友人のタイムと競い合うということもできるわけだ。

自転車でも同様の仕組みを利用する。もちろん、加速中の様子を再現する心配りもある。また「勝負」に熱中するあまり、信号無視をしてしまわないような仕組みも組み込まれている。取り敢えず、Race YourselfはGlassFitにたくさんのミニゲームを実装してスタートする予定なのだそうだ。拡張現実世界に住むゾンビとの命がけのレースなどもあって面白そうだ。これは確かにGoogle Glassの魅力を一気に高めることになるかもしれない。

「エクササイズはもちろん身体に良いことです。そしてゲームというのは楽しくて、人々を夢中にするものです。私たちは、それらを拡張現実世界の中で融合して、エクササイズを本当に楽しく、熱中できるものにしたいと考えているのです。その最初のプラットフォームとなるのが、Google Glassなのです」。これはRace Yourselfの共同ファウンダーであるAlex Fosterの言葉だ。「スマートフォン環境よりもはるかにモチベーション作りにも役立ち、記録を活用する方法もいろいろと考えられ、タイムを競うのにも新しい方法を導入することができます。パーソナルベストと競争をするのなら、果たしてそれを上回っているのかどうか、ランニング中により具体的なイメージとして見ていくことができるわけです」。

Glass上のセンサーのおかげで、たとえば「爪先を触る」動きを検知することができたり、あるいはタップ操作によってすぐに記録動作を一時停止することもできる。また「怪我モード」(injury mode)も搭載している。怪我をしているときや調子のよくないとき、より多くのアクティビティを消化したことにしたりしてくれるそうだ。ちなみにフィットネスと縁遠いところにいる筆者にとって、このモードがどういうものなのかよくわからなかった。

GlassFitのビジネスモデルもまた、Clash of ClansやLeague of Legendsなどのゲームを参考にしたものだ。「数多くのゲームを提供し、また今後も追加していきます」とFosterは言う。「利用者はカロリー消費や自己ベストの更新、フィットネス活動連続記録の達成などによりポイントをゲットします。集まったポイントはゲームのアンロックに利用することができます。面白いないし機能満載のゲームということになれば、アンロックするのにより多くのポイントが必要となります。ポイントが足りない場合に“購入”することもできるようにしていて、それがひとつの収益策ということになります。またアプリケーションを利用するのに必要となる心拍計や速度計の販売も行っていきます」。

GlassFitのリリースは、Google Glassの正式リリースと同時に行いたい考えだ。但し、来月ないし再来月あたりには、プレセールスや、Kickstarterでのキャンペーン等も行う予定にしている。Glassの一般向けリリースが行われないうちは、どうしてもGoogle Glassはニッチな存在ということになる。そのような中で行うキャンペーンなどがうまくいくのかどうかは微妙なところだ。但し、いざ正式リリースとなれば、多くの人がGoogle Glassに殺到するようになると、Race Yourselfは期待しているようだ。

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(翻訳:Maeda, H


iPhone 5cのケース購入を後悔している人へ。救いはある!

いろんなカラーで楽しめる。プラスチックの手触りもちょっと面白い。そしてぴったりマッチしそうだということで、穴ぼこだらけのケースも買ってみる。

ケースは30ドル程度。装着してみて初めてApple TVリモート以来の失敗作であることに気付いて愕然としたりするわけだ。でもそんなに恥ずかしがる必要はない。誰でも失敗することはあるのだ。

おまけに。考えなしにiPhone 5cにあわせてケースも購入してしまった人々を救うためのアプリケーションも登場した。そのアプリケーションはCaseCollageというものだ。

アプリケーションをリリースしたのはLunarLincolnだ。Facebook、Instagram、Flickr、Picasaなどのソーシャルストリームから使いたい写真などを持ってきて、それをケースの穴の部分に表示するようにできるのだ。「non」だか「hon」だかの文字は表示されなくなり、また個性をアピールすることもできる。

自由に持ってきた写真を配置することもできるし、あるいはアプリケーションに同梱されている画像ないしテキストコレクションをカスタマイズしていくこともできる。文字が妙な具合に見えることが気に入らないのであって、純正ケースによるカラースキームは大好きなのだという人は、クロックス・ホールを色で埋めることもできる。

好み通りにアレンジしたら、デザインをプリントアウトして利用する。ケースに収まるサイズにカットして、iPhone 5cとケースの間に挟むのだ。取り敢えず恥ずかしくない状態にして、同様な過ちは決しておかさないと誓っておけばいい(iPhone 5c自体が間違いだったのかは置いておこう)。

このアプリケーションのおかげで救われる人も多いのではなかろうか。

アプリケーション本体は無料で、こちらからダウンロードできる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


スタートアップのためのSEOガイド完全版

SEOブログの割にスタートアップ関連の記事も多いSEO Japanですが、今回、スタートアップのためのSEOガイドというまさにSEO Japanのための?!記事をサーチエンジンランドが書き下ろしてくれたので早速のその内容をご紹介。会社設立から人材雇用、製品開発にマーケティングまでただでさえ忙しいスタートアップ、SEO位は押さえるべき部分のみに特化して少しは作業を効率化させたいものです。ということで、早速。 — SEO Japan

スタートアップ企業は、様々な取り組みに追われ、多忙を極めている – 人材の採用、営業、経理、ペーパーワーク、開発、テスト、資金調達 – その他にもまだまだ仕事はある。スタートアップは、所属する業界に関わらず、基本的に不安定なビジネスであり、起業したばかりの頃は、多くの仕事に進路を阻まれ、前に進めないことが多い。

Focus Your SEO on Revenue and Profit

イメージ: Shutterstock

起業家は、それぞれの分野ではエキスパートである。中には、インターネットビジネスの運営を心得ている人もいる。しかし、SEOにまでは気が回らないケースが多い。ただし、ウェブサイトを最適化するために、SEO専用の予算やマーケティングチームを結成する必要はない。その代わりに、早い段階でSEOのベストプラクティスを導入しておくことで、ビジネスが成長していくにつれ、利益を得られるようになる可能性がある。

新しいウェブサイト(そして会社)を作る際は、適切にSEOを実施して、会社名を検索した人が、そのウェブサイトを見つけられるようにしてもらいたい。SEOを強化すると、製品やサービスを検索するユーザーに、競合者のサイトではなく、自分のサイトを訪問してもらえる確率は高くなる。SEOにおいて最大の成果を得るには、数ヶ月間に渡って最適化を行う必要があるため、最低限の取り組みであっととしても – 後ではなく、早い段階で始めておきたいところである。

以下に、スタートアップの新しいウェブサイトにとって、欠かせないSEOのアドバイスとタスクをまとめたチェックリストを掲載する。数分間で済むものもあれば、開発者の助けが必要なものもある – いずれにせよ、サイトに大きなメリットを与えるものばかりである。

一般的な設定

キーワードリサーチ

  • 提供する全ての製品とサービスのリストを作る。自分のウェブサイトで、どのように紹介しているのか確認してもらいたい。顧客、そして、消費者は、どのように製品やサービスに言及しているだろうか?フレーズの組み合わせを出来るだけ多く挙げていこう。
  • グーグルのキーワードプランナーの「新しいキーワードと広告グループの候補を検索」を使って、キーワードのアイデアを増やす。

Google Keyword Planner

キーワードプランナー

  • 十分な量のキーワードの組み合わせが浮かんだら、全てのキーワードをキーワードプランナーに入力して、パフォーマンスを確認する。

Google Keyword Planner

キーワードプランナー

  • 比較的ボリュームが多く(大勢のユーザーが検索している)、尚且つ、比較的入札単価の低い(競争が激しくない)フレーズを探して、候補を絞っていく。残ったフレーズがターゲットのキーワードになる。
  • ターゲットのキーワードを意味が似ているフレーズごとに分類し、それぞれのグループにウェブサイトの該当するページに振り分けていく。グループにフィットするページが見当たらないなら、今後のブログの記事で当該のキーワードを利用する計画を立てる。

オンサイトの最適化

  • ページに割り当てたターゲットのキーワードの中から1つ、または、複数のフレーズを使って、各ページに対するタイトルタグを作成する。タイトルタグ内には、会社名を盛り込むべきである。タイトルタグは60文字以内に抑える必要がある。
  • ページに割り当てたターゲットのキーワードの中から1つ、または、複数のフレーズを使って、各ページに対するメタディスクリプションを作成する。タイトルタグは155文字以内に抑える必要がある。
  • 各ページのURLにターゲットのキーワードを盛り込む。
  • ページにH1タグを一つ(のみ)与える。その際、なるべく、ターゲットのキーワードを使ってもらいたい。妥当な場合、追加のヘッダー(H2 – H6)をページの下に向かって、順番に加えていく。
  • ホームページから、ウェブサイトの全てのページにクリック三回以内でアクセスすることが出来るようにする。三回以上クリックしなければ到達出来ないページ(またはセクション全体)があるなら、メインのナビゲーションからもしくは、適切なカテゴリーリンクからリンクを張る手法を検討してもらいたい。
  • サイトの別の場所からリンクを張る際は、アンカーテキストとしてリンクを張るページに関連するターゲットのキーワードを一つ利用する。
  • ウェブサイトでイメージを多用しているなら、イメージにALTタグを加えて、ユーザーが見ている視覚的要素を検索エンジンに理解してもらう。

コンテンツ

  • サイトの全てのページに、サイト内(外)に存在しない300ワード以上のコンテンツを掲載する。
  • ドメインでブログを開設し、出来るだけ頻繁にコンテンツを配信する(最初は月に二回を目指す)。個人的に興味があり、読みたいと思う記事を作成する。
  • テキストにこだわらずに、動画、ポッドキャスト、オンラインセミナー、インフォグラフィック、イラスト、PDF等を作成する。
  • 製品やサービスに対する主なオーディエンスのタイプを2-3特定し、それぞれのタイプに対して、固有のコンテンツを作成する。オーディエンスのニーズを最も反映する、困っている点、または、特徴を特定しよう。
  • 毎回宣伝ばかりする行為を避け、オーディエンスの興味を引く関連するトピックを取り上げる。サイトに何度も戻って来てもらうことで、コンバートする確率は高くなる。

リンク構築

  • ライバルのサイトを2つ挙げ、Mozのオープンサイトエクスプローラーに入力する。「Only External」(外部サイトのみ)、を選び、「Inbound Links」(被リンク数)をチェックし、オンラインでライバルのサイトに言及しているサイトを確認する。特に信頼のできるサイトを探し、自信のある製品やサービスの宣伝を行う。

Moz Open Site Explorer

Mozのオープンサイトエクスプローラー

  • ブログの読者が多い、あるいは、ソーシャルメディアでフォロワーが多い、所謂、業界の「インフルエンサー」を特定する。接触し、コンテンツをアピールするチャンスが生まれるまで、当該の人物の動向を追う。
  • PR活動を活用し、全ての宣伝にサイトへのリンクを盛り込む。リンクのアンカーテキストに会社名を用いることを心掛けてもらいたい。
  • 関連会社、地方自治体、業界団体のウェブサイトのリスティングを使って、手っ取り早くリンクを獲得する。

上のプロセスを余裕で終えた方々へ

やる気満々の皆さんのために、ボーナスのラウンドを紹介する。

Google Authorship Markup

グーグル オーサーシップマークアップ

これで、自然なリードをもたらす準備は整ったはずである。マーケティングランドの来月のコラムでは、「スタートアップ必見 ソーシャルメディアの確認リスト」を提供する予定だ。

今回のリストに加えたいSEOのタスクがあるなら、コメント欄で発表するか、もしくは、@theashleykemper宛てにつぶやいてもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「SEO Checklist For Startup Websites」を翻訳した内容です。

スタートアップ用に最小限の内容がまとめられた記事のはずなんですが、それでもそれなりの量でした。。。ここに書かれていることを全部実行しなくとも、各項目でできる部分から実践していくだけでも、やるとやらないでは大違いですし、時間が許す範囲でスタートアップサービスにもSEOを頑張ってほしいですね。半年、1年地道に頑張ればきっと効果を実感できるはず。 — SEO Japan [G+]