アマゾン、ロシアでPrime Videoへのアクセスと同国への商品出荷を停止

ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、Amazon(アマゾン)はロシアの顧客のPrime Video(プライム・ビデオ)へのアクセスを一時停止している。また、同社はこの発表に関するブログ記事に、ロシアとベラルーシの顧客への小売商品の出荷を停止したことも記している。加えて、同社はロシアとベラルーシを拠点とするAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)顧客とAmazonのサードパーティー販売者の新規受け入れを停止する。Amazonがロシアで直接販売している唯一のビデオゲーム「New World」の注文受付も終了する。

「ロシアとウクライナで進行中の状況に鑑み、同地域で追加の措置を講じました。注意事項として、他の米国のテクノロジープロバイダーとは異なり、AmazonとAWSはロシアにデータセンター、インフラ、オフィスを持っておらず、ロシア政府とビジネスを行わないという長年の方針を持っています」と同社はブログ記事で述べた。

Amazonは先週、AWSがアプリケーションの安全性を維持するためにウクライナの顧客やパートナーと緊密に連携していることを発表した。同社は、攻撃をかわすためにウクライナのIT組織と緊密に連携し、リアルタイムのインテリジェンス共有でウクライナを拠点とする組織と協業しているという。

今回の発表は、Netflix(ネットフリックス)が今週初めにロシアでのサービスを停止すると発表したことに続くものだ。Netflixのロシアでのサービス停止は、ストリーミング配信会社に20のロシアのプロパガンダチャンネルをホストすることを求めるロシアの新法に従わないと同社が先週述べたことに続く措置だ。Netflixはまた、ロシアで制作する予定だった今後のプロジェクトをすべて一時停止した。

ウクライナへの攻撃を受け、ロシアでの事業を停止する企業が増えている中、Amazoもそこに仲間入りをした。今週初めには、PayPal(ペイパル)、Mastercard(マスターカード)、Visa(ビザ)など、複数の企業が同国での事業を停止すると発表している。Apple (アップル)は先週、ロシアでの製品販売を停止したことを認めた。ハードウェアの巨人はまた、App StoreからSputnikとRT Newsを削除し、同国でのApple Payサービスの一部を無効にしたGoogle(グーグル)はAppleに続いて自社のモバイルアプリストアからRT(ロシア・トゥデイ)とSputnikのアプリを削除した。同社はロシアでの広告販売も一時停止した

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッター、モバイル向け新ショッピング機能「Twitter Shops」を導入

Twitter(ツイッター)は米国時間3月9日、新しいショッピング機能「Twitter Shops(ツイッターショップ)」を導入した。この機能では、販売者は最大50の商品のコレクションをキュレートし、Twitterのプロフィール上で紹介することができる。このモバイルファーストの機能は無料で利用でき、Twitterのプラットフォーム上で商品について話すだけでなく、実際にクリックして販売者の商品を閲覧し、精算するようユーザーを促すことが目的だ。

しかし、Instagram(インスタグラム)のネイティブのShops(ショップ)とは異なり、これらの取引はTwitter自体で行われるわけではない。ユーザーはまず、販売者のショップにアクセスするのに、販売者のツイートの上にある「ショップを見る」ボタンをクリックする。そして購入の準備が整ったら、その商品をクリックし、販売者のウェブサイトに移動して取引を完了させる。この体験はアプリ内のブラウザで行われ、TikTok(ティクトック)の新しいショッピング機能の仕組みと似ている。

Twitter Shopsは無料で使用でき、Twitterは現在のところ、テスト中の新製品で収益化していないとのことだ。

画像クレジット:Twitter

Twitter Shopsは、ここ数カ月の間に同社が行ったeコマースに関する他の取り組みの上に構築されている。

Twitterは昨夏、米国でeコマースの試験運用を開始し、ユーザーは販売者のプロフィールの上部にある「Shop Module」から商品を閲覧できるようになった。しかし、このモジュールでは、ユーザーがスクロールできる商品は最大5つだ。新しいTwitter Shopsでは、販売者はより豊富なカタログを掲載することができ、CSVファイル経由でアップロードすることができる。

このファイルには、商品名、説明、価格、その他の詳細を含む最大1万点の商品を含めることができ、販売者は、プロフィールに表示する商品50点の選択を簡単に変更することができる。

Shop Modulesに加え、Twitterは2021年11月、新しいライブストリームショッピングプラットフォームのテストを開始し、Walmart(ウォルマート)が最初のベータテスターに選ばれた。Twitterによると、Walmartはライブストリームで行われたイベントで200万回以上の視聴を記録した。しかしそれがどの程度のコンバージョンにつながったかは明らかにしなかった。Live Shoppingはその後、フードデリバリーブランドGopuff (ゴーパフ)やSamsung(サムスン)など、他のマネージドパートナーにも展開された。

新しいTwitter Shops、そしてShop ModuleとLive Shoppingの機能は、TwitterのShopping Manager内に設置されていて、販売者が利用可能なショッピング機能を設定・管理する入口になっている。このShopping Managerは現在、Twitterのマネージドパートナーに提供されているとTwitterは話す。

画像クレジット:Twitter

導入にあたり、Twitter Shopsは米国で@Verizon@ArdenCove@LatinxInPower@GayPrideApp@AllIDoIsCookUSなど数百のブランドと英語でベータテストされる。Twitterは今後、他の販売者やマネージドパートナーからベータ参加者を募って加わってもらう予定だ。

今回のeコマースの拡張は、Twitterがとんでもない速さで新機能を展開してきた一連の動きに続くものだ。この1年ほどの間に同社は、クリエイターツール(スーパーフォロー)、パワーユーザー向け購読商品(Twitter Blue)、ニュースレター(Revue)、NFTアバター、アプリ内投げ銭、ライブオーディオ(Twitterスペース)などを発表している。しかし、プラットフォームの収益を上げる新しい方法を見つけることに焦点を当てたこれらの取り組みが、誤報やプロパガンダの拡散に関連する分野(ロシアとウクライナの戦争が続く中でこれまで以上に重要だ)で取り組むべき、より重要な仕事から注意を逸らさせているという批判もある。

Twitterのeコマースへの取り組みに関するもう1つの課題は、ソーシャルネットワークがエンドユーザーにどのように受け止められているかということに関連している。テキストが多いという性質を考えると、TwitterのユーザーがTwitterを商品を発見する場としてとらえているとは言い難い(Twitterは、同社のライブビデオプラットフォームのPeriscope(ペリスコープ)や、TikTokよりも先に展開されてきた短編ビデオプラットフォームVine(バイン)などのサイトにもっと動画を追加するような取り組みを長年にわたって停止してきた)。

一方、今日のオンラインユーザーは、Instagramの写真や動画、そして最近ではTikTokの動画を通じて、ソーシャルメディア上で買い物をする傾向がある。特にTikTokのトレンドのバイラル性は、より自発的な購買を促す。TikTokは2月のイベントで、48%のユーザーが自社プラットフォームで商品を見てすぐに購入したことがあり、67%が買い物を考えていないときにも購入したとクリエイターに語った。

Twitterも明らかにそうした動きの一部を取り込もうとしているが、TikTokのようなライバルはオンラインショッピングを単なる追加機能としてではなく、没入型ビデオやパーソナライズされたホームフィードを通じてすでに提供している、予期しない発見の自然な延長線上にある機能として位置づけている。

Twitter Shopsは当面の間、iPhoneのTwitterユーザーのみが利用できる。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

米Uber Eatsで会計を割り勘にできるように

パンデミックが(このままうまくいけば)収束し、人々が再び社交的になった今、Uber(ウーバー)はレストランデリバリーアプリの最も一般的な問題の1つである、友人間での会計の割り勘に取り組んでいる。Uber Eats(ウーバー・イーツ)は、米国のデリバリーアプリでは初めてのことだとUberが主張する新しい割り勘機能でグループ注文を再開する。グループ注文を作成したら、すべてを支払うか、ゲストに自分の分を負担してもらうかを選択するだけでいい。一部の人だけが支払う状況では役に立たないが、事後にお金を要求する手間を省くことはできるかもしれない。

また、これからはグループ注文を管理するのも簡単だ。全員が注文を提出する期限を設定し、期限内に自動チェックアウトするか、手動で購入するか、どちらかを選択できる。自動リマインダーを設定すれば、まだリクエストしていない人を促すこともできるので、優柔不断な友人も問題ない。

2013年にライドシェアの顧客が運賃を割り勘することができるようになっていたUberにとって、割り勘という概念は新しいものではない。しかし、今回の追加は歓迎すべきことであり、友人同士の夜遊びだけでなく、自宅でのカップルの利用にも役立つかもしれない。また、グループ注文がない、あるいは会社の口座からの支払いに限定しているライバル会社にもプレッシャーを与えるかもしれない。

編集部注:本記事の初出はEngadget。執筆者のJon Fingas(ジョン・フィンガス)氏はEngadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:Uber

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(文:Jon Fingas、翻訳:Yuta Kaminishi)

フェイスブックがグループ管理者向けにコミュニティを管理し誤報を減らすための新ツールを展開

Facebook(フェイスブック)は米国時間3月9日、Facebookグループの管理者がコミュニティを安全に保ち、交流を管理し、誤った情報を減らすための新機能を展開することを発表した。特に注目すべきは、サードパーティチェッカーによって虚偽の情報が含まれていることが確認された投稿を、管理者が自動的に拒否できるオプションが追加されたことだ。Facebookは、この新しいツールにより、管理者がグループ内での偽情報の拡散を防ぐことができるとしている。

同社はまた「ミュート」機能を拡張して「サスペンド(一時停止)」に更新し、管理者が参加者の投稿、コメント、リアクション、グループチャットへの参加などを一時的に停止できるようにする。この新機能は、管理者がグループ内の交流を管理しやすくし、悪質な参加者を制限することを目的としている。

画像クレジット:Meta

さらに、メンバーへの質問に回答したかどうかなど、管理者が設定した特定の条件に基づいて、メンバーのグループ参加リクエストを自動的に承認または拒否することができるようになった。グループの「管理者ホーム」ページも更新され、デスクトップでは、デスクトップ版では管理者が注意すべき点をすぐに確認しやすいよう、概要セクションが設けられた。モバイル版では、管理者がグループの成長とエンゲージメントを理解するのに役立つ、新しいインサイトサマリーが追加された。

また、Facebookは、グループを成長させ、コミュニティに参加する適切な人々を見つけたい管理者を支援する新しいツールを導入した。

同社は、グループへの参加を呼びかけるために、管理者がメールで招待状を送信するオプションを追加した。また、管理者がダウンロードして、オフラインも含め好きな方法で共有できるQRコードも追加された。QRコードを読み取ると、そのグループの「情報」ページが表示され、参加したり、参加を申し込んだりすることができる。

この新しい変更は、全世界のすべてのユーザーに展開された。

画像クレジット:Meta

9日の発表は、過去数年にわたり、有害なコンテンツや誤った情報を広めようとする人々によるFacebookグループの利用が拡大していることがニュースになったのを受けたものだ。Facebookグループは、そのプライベートな性質から、健康に関するデマ、反科学的な運動、陰謀論など、さまざまな危険なコンテンツの温床になっている。今回発表された新機能は、こうした問題のいくつかに対処し、管理者がコミュニティをよりコントロールできるようにすることに主眼を置いているが、ネット上の偽情報との戦いには数年遅れの到着となる。

Facebookが管理者のグループ管理権限を強化するのは、今回が初めてではない。

2021年6月、同社はFacebookグループの管理者がオンラインコミュニティをよりよく管理できるようにすることを目的とした新しいツール群を発表した。その中でも興味深かったのは、機械学習(ML)を利用した機能で、グループ内で行われている不健全と思われる会話に対して管理者にアラートを発するというものだ。また、グループメンバーの投稿頻度を制限することで、管理者が白熱した会話のペースを落とすことができる機能もある。当時Facebookは、世界中で7000万人以上の管理者やモデレーターによって管理されているグループが「数千万」存在すると発表していた。

Facebookは、管理者がグループを管理するために必要なツールを確保すると同時に、グループ製品全体の強化にも注力している。2021年11月のFacebook Communities Summitで、ソーシャルネットワーキングの巨人である同社は、管理者がグループの文化をよりよく発展させるために設計されたツール、およびサブグループやサブスクリプションベースの有料サブグループ、モデレーターのためのリアルタイムチャット、コミュニティの募金活動のサポートなど、新しい追加機能を含むFacebookグループの一連のアップデートを発表した。同社は、これらの変更は、親会社であるMeta(メタ)が今後計画している「メタバース」構築において、Facebookグループがどのような役割を果たすかを見越したものであると述べていた。

画像クレジット:Meta

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(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

Instagram、投稿に貢献したクリエイターのクレジットを表示できる拡張タグを導入

Instagram(インスタグラム)は、クリエイターが自分の作品に対する評価を受けやすくするために、新たな拡張タグを導入する。同社によると、この拡張タグによって、ユーザーは閲覧した写真や動画の投稿の中で、クリエイターによる特定の貢献を認知・共有できるようになるという。このタグの中には、クリエイターが自ら指定した役割を示すプロフィールカテゴリーが表示される。クリエイターは自分の投稿に、他のクリエイターのタグを付けることが可能になり、より多くの人に各自の作品を知ってもらうことができる。

この新しい拡張タグを使用するには、投稿を作成する際に「Tag People」をタップし、そこから「Select Add Tag(追加するタグを選択)」をタップして、作品に寄与したクリエイターを検索・選択する。そして「Show Profile Category(プロフィールカテゴリを表示)」をタップすると「スタイリスト」や「フォトグラファー」などのクリエイターカテゴリが表示されるので、そこから相応しいものを選べばよい。

「創作に対する適切な評価と認識は、発見、新たな機会、そして経済的エンパワーメントの出発点です」と、Instagramはこの発表に関するブログ記事で述べている。「多くの黒人や過小評価されたクリエイターにとって、クレジット表記はクリエイターとして持続可能なキャリアを築くための入り口であると同時に、文化的盗用を防止し、誰が文化を牽引しているかを世界に確実に伝えるものです。簡単にいうと、もしあなたが、メイクアップアーティストやソングライターなど、その作品における重要な協力者であるなら、投稿の中であなたの貢献が、よりはっきりと目で見てわかるようになるということです」。

この新しい拡張タグは、オンライン上で自分の作品に対する評価を受け取っていないという黒人クリエイターたちによるコンテンツストライキを受けて、導入されたものだ。Instagramは、この新しいタグについてのブログ記事で、適切なクレジット表記が「裏方として貢献することが多い、主流から追いやられた、過小評価されたクリエイターや協力者にとって、特に重要である」と認めている。Instagramは、新しいタグを通じてこのような懸念に対処し、より多くのクリエイターが自分の作品に対する評価を受け取れるようになることを期待している。

今回の新しいタグの導入は、Instagramが2つの古いアプリをアプリストアから削除したことを認めたのと同じ日に行われた。この2つのアプリとは、2014年に初めて登場したタイムラプス動画アプリ「Hyperlapse(ハイパーラプス)」と、2015年にリリースされたループ動画アプリ「Boomerang(ブーメラン)」だ。とはいえ、Instagramがこれらのアプリを廃止したことに驚きはない。どちらも元々は、Instagramの旗艦アプリを停頓させることなく、Instagramユーザーに新たなクリエイティブツールを提供するためのものだった。しかし、そのメインアプリに、あまりにも多くの機能を詰め込みすぎることに対する同社の懸念は、すでに過去のものとなっており、現在のInstagramは、メインアプリ本体で、短い動画コンテンツの「Reels(リール)」、オンラインショッピング、ライブ動画など、数多くのツールや機能を提供している。

この2つのアプリの削除が確認される数日前には、Instagramは独立した動画アプリ「IGTV」のサポート終了を発表している。同社は今後、すべての動画をInstagramのメインアプリに統合することに注力し、これから数カ月かけてメインアプリ内における動画の平易化と改善を続けていくとしている。

画像クレジット:Instagram

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Atlantic Moneyはさらに安い国際送金でWiseに挑戦する

他の外国為替サービスよりも安くすることを計画している外国為替スタートアップ、Atlantic Money(アトランティックマネー)を紹介する。この売り込みに聞き覚えがあるとすれば、それは、以前TransferWise(トランスファーワイズ)として知られていたWise(ワイズ)が、同じ約束でスタートアップシーンに登場したからだ。

だが、Atlantic Moneyは、WiseやRevolut(レボリュート)でさえ高すぎると考えている。同社によれば、彼らは一度に多くのことをやろうとしすぎて、結局は必要のないものを顧客に請求しているのだという。

Atlantic Moneyの国際送金の料金はいくらか?同社は一律3ポンド(約457円)の手数料を徴収し、それでおわりだ。彼らが確保できる為替レートに上乗せすることはない。

少額の送金の場合、3ポンドはかなり高い。しかし、1000ポンド(約15万2000円)以上の送金となると、Atlantic Moneyはより競争力を持つようになる。

そして、これがAtlantic Moneyのビジネスモデルのカギなのだ。段階的に手数料を徴収するのではなく、取引ごとに固定された手数料に移行したいと考えているのだ。

画像クレジット:Atlantic Money

設立者のNeeraj Baid(ニラージ・バイド)氏とPatrick Kavanagh(パトリック・カヴァナー)氏は、もともとRobinhood(ロビンフッド)での前職で出会った。このスタートアップは、Amplo(アンプロ)とRibbit Capital(リビット・キャピタル)の主導で450万ドル(約5億2100万円)のシードラウンドを調達している。Robinhoodの創業者であるVlad Tenev(ヴラド・テネフ)氏とBaiju Bhatt(バイジュ・バット)氏も出資している。Webull(ウェブル)のAnquan Wang(アンカン・ワン)氏も投資家だ。

このスタートアップは、まず少数のコリドーを立ち上げる。具体的には、今日サインアップしたユーザーは、英国からGBPで、USD、EUR、AUD、CAD、SEK、NOK、DKK、PLN、CZKの9通貨に送金することができる。支払い方法については、Atlantic Moneyは現在、現地の銀行振込を中心に行っている。標準的な送金は2、3営業日かかり、特急送金は1日以内に到着する予定だ。

その裏側には、同社は良い為替レートを提供できるいくつかの大手金融機関と提携している。Atlantic Moneyは、その中から最適なレートを選択し、手数料は上乗せしない。Atlantic Moneyが競合他社より良いレートを提供できるかどうか、興味深いところだ。

本稿執筆時点では、5000ポンド(約76万2000円)を米国に送金しようとすると、現在Wiseでは手数料が17.79ポンド(約2700円)かかり、6648.51ドル(約76万9000円)を受け取ることができる。Revolutの無料口座では、換金したい5000ポンドに加え、20.96ポンド(約3100円)の手数料を支払うことになる。しかし、5020.96ポンド(約76万6000円)と引き換えに約6700ドル(約77万5000円)を受け取るので、為替レートは若干良くなっている。

もちろん、Revolutは他にも銀行口座やカード、株や暗号資産を取引できるなどのサービスを提供している。月額6.99ポンド(約1000円)を支払ってプレミアムアカウントを取得すれば、為替に関する手数料を免除することができる。ただし、12カ月プランなので、Revolutの利用状況によっては、FX手数料よりも利用料の方が高くついてしまうかもしれない。

同様に、Wiseでは12カ国の現地口座情報を作成できるため、住んでいない国で支払いを受ける際に便利かもしれない。また、Wiseは送金をできるだけ早くするようにしており、Wiseの送金の45%は20秒以内に到着する

つまり、外国為替商品は1つだけではない余地があるのだ。外国為替取引は1つの商品だけでは成立しないのだ。カスタマーは、最も頻繁に使用するコリドー、平均的な送金サイズ、必要と思われる追加機能に応じて、結局はサービスを選ぶことになる。しかし、英国からヨーロッパや北米へ大金を移動させるだけなら、Atlantic Moneyのユーザーになる可能性がある。

画像クレジット:Atlantic Money

画像クレジット:Philip Veater / Unsplash

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(文:Romain Dillet、翻訳:Yuta Kaminishi)

サイトビジットの電子契約サービスが「freeeサイン」に名称変更、個人事業主専用スタータープランも開始

電子契約サービスを提供するサイトビジットは3月8日、これまで提供してきた「NINJA SIGN by freee」のサービス名を「freeeサイン」へと改め、ロゴも刷新することを発表した。同時に、個人事業主専用プラン「スタータープラン」の提供を開始した。

なおロゴは、freeeグループの各サービスと同様に、ツバメがサービスを象徴するアイコンをくわえているデザインに変更している。契約業務では多くのシーンで「署名・サイン」することから、freeeサインでは署名を象徴する万年筆を象徴アイコンとした。

freeeサインは、弁護士監修の電子契約サービス。契約書をはじめ、申込書や入社関連書類など幅広い文書について、作成・稟議・送信・締結・保管が行える。利用者と取引先が抱いた不明点を早急に解決するサポートも用意しているという。

今後は、freeeeの提供する統合型クラウドERPサービスとともに、会計・ワークフロー・人事労務と契約を一体で効率的に管理できる仕組みを構築し、業務フローの負担軽減を実現していく。

個人事業主専用「スタータープラン」を提供開始

名称変更と同時に発表されたのが、個人事業主やフリーランスといったスモールビジネスに携わる人々へ向けた「スタータープラン」の提供開始だ。業務委託契約書、NDA、領収書、建物使用貸借請求書、委任状など、弁護士・専門家が監修したテンプレートを事前にセットしており、細かな設定なども必要なくプラン利用開始とともに使用できる。これらテンプレートの種類は、順次拡充する予定。

また、電子サイン送信や電子署名を月10通まで送信できる。契約書はじめ、請求書や納品書、入社書類といった文書まで送信可能。使用している中でわからないことがあれば、メールとチャットにより短時間で相談が行えるサポートも展開している。

このほか、自身の印鑑を登録・オリジナル印鑑画像を作成できるマイ印鑑機能、押印パターン設定、契約書ステータス管理、検索項目の設定、入力項目検索、フリーワード検索、PDFテンプレートなど基本機能を備えている。

スタータープランの料金は、年額1万2936円(税込)。月々実質1078円(税込)としている。支払方法は、年払いのみで、クレジット課金・PayPal(年額一括払い)のみ。対象は個人事業主で法人は不可。アカウント数は1アカウント。

Instagramがロシア国営メディアをシェアしたユーザーに警告、ロシアとウクライナのユーザーのフォローリストを非表示に

Instagram(インスタグラム)は米国時間3月8日、ロシア政府のプロガンダを弱体化し、ウクライナとロシア全体のユーザーのプライバシーを保護する一連の手段を講じることを発表した。

同社は、ロシア政府関連メディアによる投稿のランクを下げる措置を開始した。これらの報道機関の発信した記事は他のニュース源のコンテンツよりも下に置かれるようになる。該当するアカウントから発信された記事をシェアしようとしたユーザーには、ポップアップが表れ「ロシアの国家支配下にあるメディア」を拡散しないようにというメッセージが表示される。

「Instagramは、この投稿を作成したアカウントが部分的あるいは完全にロシア政府の編集管理下にあると確信しています」とメッセージに書かれている。

画像クレジット:Instagram

ロシア国家メディアに関連付けられたドメインを指し示すリンクスタンプのある記事をシェアしようとしたユーザーも同じ扱いを受ける。ロシア国家支配下アカウントのコンテンツは、Instagramがアルゴリズムで収集した発見エリア(リールや発見タブなど)には表れなくなる。検索結果にも表示されない、とInstagramは言っている。

ロシアのウクライナ侵攻に関する国家主導の誤情報拡散を防ぐInstagramによる行動は、Facebook(フェイスブック)の同様の取り組みを追従している。Facebookは、ロシア国家メディアを警告ラベルとランク下げによって埋没させる同様の試みを先週発表した。当時、Meta(メタ)のセキュリティポリシー責任者Nathaniel Gleicher(ナサニエル・グレイチャー)氏は、警告ラベルの付加は「数日以内」に実施すると言っていた。

関連記事:フェイスブックとInstagramがロシア国営メディアの情報拡散を抑制、紛争地域のIGユーザーに暗号化DM提供へ

Instagramは、ウクライナとロシアを拠点とするユーザーの一部に対して、新たなプライバシー対策も実施する。これらの国の個人アカウントは、フォロー中およびフォロワーのリストをプライベートに設定し、友達リストを隠すことが可能になる。実世界の社会的つながりを覆い隠すことで、新たな保護レイヤーが追加される。

以前、InstagramとFacebookの親会社であるMetaは、ウクライナとロシアの成人ユーザー全員に暗号化されたDMの利用を可能にし、コンテンツとアクティビティの一括削除を容易にすると発表した。

関連記事:Instagram、ダイレクトメッセージ暗号化機能をウクライナとロシアで提供

画像クレジット:LIONEL BONAVENTURE / Contributor / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ツイッター、クリエイターが収益を管理・分析するための新ツールをリリース

米国時間3月8日、Twitterは「Creator Dashboard(クリエイター・ダッシュボード)」という新たなツールを発表した。クリエイターはこのツールで、Twitter上で得ている収益やスーパーフォローチケット制スペースなどの収益化機能の収益効果を分析できるようになる。クリエイターはまた、このダッシュボードを使って決済の履歴や今後の支払いに関する情報を確認することもできる。

このダッシュボードには、アプリの「収益を得る」タブからアクセス可能で、米国では1万以上のフォロワーがいるiOSのクリエイターでチケット制スペースとスーパーフォローに参加している者が利用できる。スーパーフォローは、サブスクライブしているフォロワーに有料コンテンツを提供して、クリエイターが毎月の収入を得る機能だ。一方、チケット制スペースは、クリエイターが自分のスペースのブロードキャストにチケットの価格を設定できる。

Creator Dashboardで自分の収益を見たり、一定期間のスーパーフォローのサブスクリプションを調べたりできます。現在はiOS上の一部のクリエイターでテストしている。もちろん、あなたからのご意見も聞きたい。

Creator Dashboardには、新しいスーパーフォローのフォロワーたちのリストや、自分のサブスクリプションを更新したフォロワーのリスト、そして収益化機能による総収益額の予想が表示される。チケット制スペースに関しては、このダッシュボードが、これまでに売れたチケットの数やチケットを購入した人たちのリスト、そしてそれぞれのチケット制スペースの売上予測が表示される。

Twitterの広報は「Twitterは、人々が起こっていることについて会話をするために訪れる場所であり、クリエイターはそうした会話をリードするのに役立ちます。クリエイターダッシュボードで、私たちは彼らの推定収益をより理解するために透明な方法を与えることによって、Twitter上のクリエイターへのコミットメントを高め続けています」とTwitterの広報はメールで述べている。

同社によると、このダッシュボードは今後さらに拡張して、クリエイターが自分のコミュニティをより大きくする方法を見つけ、このプラットフォームで得られる収益を分析できるようにするつもりだ。

Twitterは2021年も、クリエイターをサポートする複数の機能やツールを展開してきた。10月には企業やクリエイターのために「Twitter for Professionals」を開始。この新しいプロフィール設定は、ユーザーがプロフィールを区別し、広告を通じてコンテンツを迅速に宣伝し、Twitterの将来のeコマースへの取り組みを活用するための追加ツールを提供するものだ。

Twitterはクリエイターのための収益化機能は導入したが、企業のための特別のプロフィールタイプはまだ広く導入していない。競合他社であるFacebookInstagramTikTokなどには、かなり前から用意されている。

また、10月にTwitterは、Twitter Spaces Spark Programと呼ばれる新しいクリエイター事業をスペースに導入した。これは期間が3カ月のアクセラレーター事業で、Twitter上の成功しているスペースに、金融や技術、マーケティングに関する支援を提供する。

画像クレジット:Twitter

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ソーシャルコマースの「摩擦」を取り除くスタートアップOpaper

Opaperの創業者であるJoan McIntosh(ジョアン・マッキントッシュ)氏は、大学院在学中にオンラインベーカリーを経営していた。「朝3時、4時に起きて業務用のキッチンに行き、家々を回ってパンを届けたり食料品店に納めたりしていました」。大学院修了後はハイテクの道へ進んだ。データと機械学習プラットフォームのシニアプロダクトマネージャーとしてStreetlight Dataで、次にLacuna Technologiesでキャリアを重ねた。インドネシアで生まれ育った同氏は、東南アジアでソーシャルコマースが台頭したり、InstagramやWhatsAppなどのソーシャルメディアを使って人々が販売をしたりする様子を目にした。そして何年も前に自分がオンラインベーカリーを経営していた頃と変わらずに、何もかも手作業で運営されていることに驚いた。

「すべて、私がやっていた頃と同じです。何年もテック業界で働いた後だけに、当惑しました。なぜ誰もプロセスを改善しないのだろう?なぜ今もこんなにも手作業なんだろう?なぜ支払いをした後で、その証明として銀行振込のスクリーンショットなどを送信するんだろう?」とマッキントッシュ氏は語る。

Streetlight DataとLacunaに在職していた頃、マッキントッシュ氏は価格の最適化、物流とサプライチェーン、そして同氏が「物事を適切な方法で、適切なスピードで、適切なペースで運んでいくためのあれこれ」と説明するプロダクトに携わっていた。そしてソーシャルコマースの販売者にも同じ利便性を提供するためにOpaperを創業した。ソーシャルコマースの販売者がオンラインストアを開設できるMinimum Viable Product(実用最小限の製品)を作った後、同氏はユーザーのオンボーディングを開始し、シードラウンドで予定を超える100万ドル(約1億1500万円)を調達した。

投資したのはPrecursor Ventures、Ratio Ventures、OnDeck、そしてエンジェル投資家で、エンジェル投資家にはGFT VenturesマネージングパートナーのJay Eum(ジェイ・ウム)氏、Bill.com最高エクスペリエンス責任者のBora Chung(ボラ・チャン)氏、Googleに買収されたTenorの創業者で現在はGoogle幹部のFrank Nawabi(フランク・ナワビ)氏が名を連ねる。その後、1年経たずに27人のフルリモートチームとなった。

現在、OpaperはAndroidとiOSの両方で利用でき、公開後わずか4カ月で約100都市、1万9000の販売者に利用されている。

ターゲットとしているのは、たいてい1人か2人で運営していて現時点での販売額が2000〜5000ドル(約23万〜58万円)程度、これを成長させたいがWhatsAppで問い合わせに答えたり注文を取ったりするのに忙しくて成長できずにいる小規模事業者だ。マッキントッシュ氏は次のように語る。「小規模事業者には、商品に集中したりオフラインストアの開設やフランチャイズについて考えたりする時間が必要です。我々は最近、そのような顧客にさらに力を入れています。すでに3店舗を構えている人たちではありません。事業を始め、どうすれば成長できるかと苦闘している人たちです」。

Opaperは特定の分野に的を絞っているわけではないが、同氏によれば利用している事業者の多くは食品や飲料関係で、他社デリバリーアプリの高額な手数料を嫌う事業者もいる。販売者が購入者に対して提示できるように13社の配送業者と提携し、決済に関しては電子ウォレットや銀行振込にも対応している。

購入者にとっては、販売者と何度もメッセージをやり取りして購入したい製品を選んだり決済と配送の方法を調整したりする必要がなくなる。その代わりに、販売者のプロフィールに書かれているOpaperのリンク先に飛べば、他のオンラインストアと同様に商品を買い物カゴに追加できる。しかしOpaperは単にソーシャルメディアで商品を注文しやすくするものではない。販売者が「D2Cのエクスペリエンスを自分のものに」できるのだとマッキントッシュ氏はいう。

Opaperを利用することで販売者は購入者のデータを追跡できるため、これを利用してリエンゲージメントやリターゲティングができる。ソーシャルコマースでの販売の多くが予約注文であるため、今後は販売者向けにサプライチェーンや在庫管理のツールも構築していく予定だ。同氏は「私はベーカリーのオーナーだった頃、クーポンやポイントでリターゲットするために購入者ごとの購入金額を知りたいと思っていました。それは(他社の)マーケットプレイスでは容易に知ることができないのです」と述べた。

画像クレジット:Opaper

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(文:Catherine Shu、翻訳:Kaori Koyama)

Amazon Musicの楽曲とおしゃべりでDJになれるライブラジオアプリ「Amp」

Amazon(アマゾン)のClubhouse(クラブハウス)対抗馬が登場した。同社が米国時間3月8日に発表したモバイルアプリAmp(アンプ)は、クラシックから最新の音楽までの幅広いAmazon Music(アマゾンミュージック)が保有する数千万曲の中からDJとして楽曲を流すことができる「ラジオ番組」を作成することができるものである。このアプリは、米国で限定的にベータ版が提供されているとAmazonは述べている。

「自分の声やお気に入りの曲を、Ampで簡単に世界中に発信できます」と、App Storeのアプリの説明には書かれている。「番組タイトルを決め、プレイリストを作成すれば、自分のラジオ番組のストリーミング配信までもうすぐです」。

画像クレジット:Amazon

この新しいアプリは、Project Micという名前で開発されていた時にThe Vergeが以前報じたもので、Amazonがやや遅れてライブオーディオ市場に参入したことを表している。Clubhouse というアプリが、ライブオーディオのソーシャルインタラクションの新しい形式を確立して先導したが、このアイデアはその後、Twitter(ツイッター) の Spaces(スペース)、Facebook(フェイスブック)の Live Audio Rooms(ライブ・オーディオ・ルーム)、Spotify(スポティファイ) の Greenroom(グリーンルーム)、そして Mark Cuban(マーク・キューバン)氏 が支援する Fireside (ファイアーサイド)や David Sacks (デイヴィッド・サックス)が支援する Callin(コーリン) などの小さなスタートアップのものなど、それぞれ独自の切り口を持った多数の競合の場となっている。

しかし、これらのClubhouseのライバルは、ほとんどの場合、ライブポッドキャストのようなトークに焦点を合わせている。AmazonのAmpは、Amazon Musicの幅広いカタログへのアクセスを提供することで、他社との差別化を図っている。つまり、Ampのユーザーは、自分の好きな曲やアーティストについてストリーミングやチャットでDJプレイをし、クリエイターとしての地位を確立することができるということだ。また、リスナーのために選曲し、生電話を受けながら、スポーツやポップカルチャーなど、他の話題についてはなすためにアプリを使うことができる。

AmpのApp Storeの説明によると、クリエイターは、番組の事前計画やスケジュール管理、リスナーへの番組予告、生電話を受ける際の発言者のコントロールなどもできるようになるそうだ。また、番組で使用する楽曲を入手する際に、レーベルへの支払いが不要であることも、アプリの説明文に記載されている。

ユーザーは、Amazonの認証情報を使ってサインインするか、新たにAmazonのアカウントを作成してAmpを使用する。また、Amazonは24時間365日体制でモデレーションチームを提供し、リアルタイムでレポートを確認し、対処する。

画像クレジット:Amazon

この記事の公開後、数千万曲のライセンス楽曲のカタログには、Universal Music Group(ユニバーサルミュージックグループ)、Sony Music Entertainment(ソニーミュージックエンタテインメント)、Warner Music Group(ワーナーミュージックグループ)の他、Beggars Group(ベガーズグループ)、Believe(ビリーブ)、CD Babyや、PIASなどのインデペンデント系音楽会社のものが含まれ、さらに追加されていることに触れるブログ記事を通じて、Amazonは、Amp登場のニュースを公表した。

ベータ版の一環として、Ampは、まもなく彼女の番組「Queen Radio」の復活をAmpにもたらすNicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)の番組を含む、今後の一連の番組も発表している。その他、Pusha T(プシャ・T)、シンガーソングライターのTinashe(ティナーシェ)、電子アーティストでバイオリニストのLindsey Stirling(リンジー・スターリング)、Travis Barker(トラヴィス・バーカー)、Lil Yachty(リル・ヨッティ)、Big Boi(ビッグ・ボーイ)、著名なパーソナリティのTefi Pessoa(テフィ・ペソア)とNikita Dragun(ニキータ・ドラグン)、人気ラジオホストのZach Sang(ザック・サン)、Kat Corbett(キャット・コーベット)、Christian James Hand(クリスチャン・ジェームズ・ハンド)、Guy Raz(ガイ・ラズ)、音楽・カルチャー出版社のThe FADERからのライターが番組を担当していると、Amazonは発表した。

画像クレジット:Amazon

「ラジオは常に音楽と文化に関するものです」と、Ampの副社長であるJohn Ciancutti(ジョン・シアンクッティ)氏は、この立ち上げに関する声明で述べている。「しかし、もしあなたが今日、初めてこのメディアを発明したとしたらどうでしょう。人々が愛するラジオ、すなわち自然な語り口、新しい音楽の発見、多様なパーソナリティ、幅広い番組編成を、今日のテクノロジーによって可能になったものと組み合わせることができるのです。電話機と声と音楽への愛があれば、誰でも自分の番組を作ることができるようになるのです。それこそ、私たちがやっていることです。Ampは、あなたがマイクを握り、電波を操ることを可能にします。私たちは、番組のダイヤルが無限にあるような、新しいバージョンのラジオを作っているのです」と付け加えた。

Ampのアプリは現在、アクセスコードがないと利用できない、とAmazonは述べている

今朝方、Ampのウェブサイトはまだパスワードで保護されていたが、その後、公開された

米国時間3月8日より、米国のiOS App StoreからAmpのアプリをダウンロードし、ウェイトリストに登録し、Ampのニュースレターを購読することができる。また、Instagram(インスタグラム)、TwitterTikTok(ティックトック)の@onamp_ social accountsをフォローすることができ、Amazonは定期的にアプリに参加するためのコードをドロップすると述べている。

編集部注:本記事は東部時間3月8日9時15分に、当記事掲載後にAmazonから共有された情報をもとに更新された。

画像クレジット:Jasper Cole / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

Apple TV+が初のスポーツライブ配信契約でMLBの試合を毎週配信へ、日本でも視聴可能

Apple(アップル)が、Apple TV+のストリーミング・サービスのための新しいスポーツ契約を「積極的に探している」という報道が流れされていたが、米国時間3月8日、同社は多数のMLB(メジャーリーグベースボール)の試合をApple TV+で独占配信すると発表した。同社によると、レギュラーシーズン中の金曜日の夜に、ファンは2試合を視聴することが可能で、試合前と試合後の番組も放送される予定だという。

米国時間3月8日に行われたAppleとMLBの共同発表によれば、8カ国で試合と番組が視聴できるようになるとのことだ。8カ国に含まれるのは米国、カナダ、オーストラリア、ブラジル、日本、メキシコ、プエルトリコ、韓国、英国だが、Appleは後日、このサービスをより多くの国に拡大する予定だと述べている。

Appleが「Friday Night Baseball(フライデー・ナイト・ベースボール)」と名付けた番組に加え、米国のファンは、ハイライトやクリップを含む新しいライブ番組「MLB Big Inning(MLBビッグ・イニング)」を、レギュラーシーズン中に毎晩視聴できるようになる。また、米国とカナダのファンは、MLBの試合リプレイ、ニュース、分析、ハイライト、クラシックゲームなどを含む24時間365日の新しいライブストリームと、ハイライトやその他のMLBオリジナルコンテンツを含むオンデマンド番組にアクセスすることができるようになる。

試合や番組はApple TV+のサービスを通じて配信され、地域の放送規制の影響を受けない、とAppleは指摘している。Apple TV+は、AppleのiPhone、iPad、Mac、Apple TVなどのデバイス、ウェブサイトtv.apple.comに加え、パートナー契約を通じて他のゲーム機やスマートテレビ、一部のケーブルテレビのセットトップボックス(STB)など、あらゆるデバイスで視聴することが可能だ。

特にMLBの試合は、Apple TV+のストリーミングサービスにユーザーを惹きつける役割を果たすだろう。Appleによると、試合はサブスクリプションなしでも「期間限定」で視聴できるようになるという。

Appleのサービス担当副社長であるPeter Stern(ピーター・スターン)氏は「すべての野球ファンと同じように、私たちも開幕が待ち遠しいですね」と声明で述べている。「野球は、米国だけでなく、世界中の多くのAppleのお客様の心の中に特別な位置を占めています。Apple TV+が、シーズンを通して野球のすばらしい瞬間をお届けするホームとなることを誇りに思います」。

また今回の契約の一環として、AppleとMLBは、ファンのためにApple Newsアプリでのリーグやチームの話題を強化し、ハイライトを視聴する手段も提供する。

このニュースは、火曜日(米国時間3月8日)に行われたAppleのライブイベントで発表された(同イベントではiPhone、iPad、Macの最新アップデートも披露された)。

AppleがMLBとスポーツ中継について協議しているという報道は先月流されていた。他に名前が上がっていたのがNBC Sports(NBCスポーツ)だ。NBCは自社のストリーミングサービスであるPeacock(ピーコック)へのスポーツコンテンツへの追加に関心を持っていた。ニューヨーク・ポスト紙によれば、契約額は1億〜1億5千万ドル(約115億7000万〜約173億6000万円)の範囲になっていただろうという。

AppleとMLBは、これまでもARKitのようなAppleの新技術や、Apple PayビジネスチャットのようなサービスをMLBがいち早く採用することが多く、何年も密接に連携してきた。また、AppleはかつてMLBと提携し、ダッグアウトにiPadを設置したことがある。

MLBのチーフレベニューオフィサーであるNoah Garden(ノア・ガーデン)氏は「Appleは、『フライデー・ナイト・ベースボール』を世界中のファンのみなさまにお届けするための理想的なパートナーです」と発表のなかで語っている。さらに彼は「2008年のApp Store初日にAt Bat(アットバット)をローンチしたことや、全国の球場でAppleのテクノロジーが統合されたことなどのマイルストーンに続いて、この頼もしい新しい試合パッケージは、ファンのみなさまに質の高い革新的なコンテンツを提供してきた長い歴史の中でも、完璧な次世代コラボレーションです。全国で視聴可能で、国際的な広がりを持つMLB on Apple TV+は、より多くの視聴者が試合とつながることができる、エキサイティングな新しいプラットフォームをファンに提供できます」と述べている。

Read more about the Apple March 2022 event on TechCrunch

画像クレジット:Apple

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(文:Sarah Perez、翻訳:sako)

企業の福利厚生で使えるAI恋愛ナビのAillがJR西日本グループと連携、新しい出会いを創出する「食レポイベント」実証実験

企業の福利厚生で使えるAI恋愛ナビアプリ「Aill goen」(エール ゴエン)を提供するAill(エール)は3月8日、JR西日本イノベーションズジェイアール西日本ホテルズ、ルクア大阪などを展開するJR西日本SC開発と連携し、AIによるデート提案「食事レポートイベント」(食レポイベント)の実証実験を3月9日より開始すると発表した。

実験では、Aill goen対象者のうち、恋愛相手を求める二者のデートにふさわしいタイミングで、Aillの独自AIが食レポイベントの提案を行う。ここからデートに行くきっかけや、お互いを知るきっかけを作り、デート成功確率向上を目指す。イベントは、JR西日本グループの「ホテルグランヴィア京都」・「ホテルグランヴィア大阪」およびJR大阪駅直結の駅型商業施設「ルクア大阪」館内の対象レストランにて行う。

具体的にはは、まずAIがチャットで「お互いを知る」会話のアシストを行った後、デートに行きそうな2人にAIが食レポイベントを提案する。ユーザーは提携レストランからお店を決定し予約。食事後、2人で食レポを執筆しAill goenアプリに投稿する。そのお礼として、ユーザーにはお得なクーポン券がプレゼントされる。

「食レポイベント」概要

  • AIがチャットで「お互いを知る」会話のアシストを行う
  • デートに行きそうな2人に、AIが「食レポイベント」を提案
  • 「食レポイベント」提携レストランからお店を決定し、予約
  • レストランに来店
  • 2人で食レポを執筆・Aill goenアプリに投稿
  • 食レポ投稿のお礼として、お得なクーポン券をプレゼント

Aill goenは、企業が福利厚生サービスとして登録する、独身社員専用プラットフォーム。信用できる企業専用のコミュニティとなるため、安心・安全な出会いの機会を提供する。さらにAIナビゲーションアプリを通じて、社外の出会いからお付き合いまでをサポートする。現在の利用対象企業は851社。

Aill goenでは、今回行う実証実験で「相手を知ってから会う」を独自開発のコミュニケーションアシストAIによって増加させたうえ、食レポを一緒に執筆することでリアルでも自然とお互いを知るきっかけを創出するとしている。イベントを通すことでデートによる成功率・リピート率の向上を目指す。

ツイッター、ロシアでのサービス完全復旧を目指す

Twitter(ツイッター)のサービスは引き続きロシアで部分的にアクセス可能だが、同社は米国時間3月7日、同国のユーザーが同社のサービスに「ますますアクセスしにくくなっている」という報道を認識していることを認め、現在調査中で完全なアクセス回復に取り組んでいると明らかにした。

「ロシアでTwitterにアクセスしにくくなっているという報道を承知しています。調査を行っており、サービスへのアクセスを完全に回復するために取り組んでいます」とTwitterの広報担当者はTechCrunchに語った。

ロシア国内のある情報筋は、3月5日からTwitterのウェブサイトにアクセスできなくなったと語ったが、モバイルアプリはまだ使えるとも述べた。

プーチン政権がウクライナ侵攻をきっかけに情報の自由な流れを締め付け続けていて、Twitterのサービスがロシアの通信規制当局Roskomnadzorによってブロックされたとの報道が3月4日にあった。

しかしTwitterはその際、ウクライナ侵攻が始まって以来、そして一部のロシア人が街頭で戦争に抗議した後、同社のサービスに影響を与えているスロットルに対する大きな変化は見られないと述べた

Twitterのラインは現在、部分的なブロックの暗黙の確認に発展している。

ロシアがウクライナでの戦争に関して情報空間の掌握を強化しようとしているのは間違いない。

また3月4日にはロシア議会が、軍に関する「フェイク」情報を報道すると最高で15年の禁固刑に処するという、フリーのジャーナリストを標的にした強硬な新法を可決した

同日、ロシア政府はFacebook(フェイスブック)へのアクセスを遮断すると発表した。これに対しFacebook / Metaの社長であるNick Clegg(ニック・クレッグ)氏は、自社のソーシャルネットワークはむしろ「信頼できる情報」のプロバイダーだという考えを示した。

しかし、クレッグ氏の皮肉な主張は、Metaがプラットフォーム上で広がるロシアのプロパガンダを発見したと発表してわずか数日後に行われた。同社は2月28日、偽情報でウクライナの人々を狙うロシアから操作されるFacebookとInstagramの約40のアカウントページグループのネットワークを取り締まったと発表したが、まさに国家が支援する「協調的な不正な行動」(別名:偽情報)がFacebookでホストされた最新の事例だった。もちろん、白黒はっきりさせることはできない。

(特に悪名高い例として、2016年の米国の選挙を標的としたロシア政府による選挙干渉の大規模な拡散を可能にしたFacebookの広告ターゲットプラットフォームの役割も参照して欲しい)

ウクライナ侵攻後、Facebookはロシア国内で平和を求める人々の声を増幅するためにも利用されてきた。例えば、地元のITワーカーがFacebookを使って反戦の請願書を広め、同国のテックコミュニティから数千の署名を集めることに成功した。

ロシア国内の情報筋によると、ロシアでは3月7日現在、Facebookにまだアクセスすることができる。しかし、Facebookアプリ経由ではアクセスできるが、ウェブではできない。

ロシアのインターネットを世界のインターネットから技術的に切り離し、VPNなどへのアクセスをブロックする(あるいは、ロシア人が.ruドメイン以外にアクセスすることを違法とする)など、より思い切った措置を取らない限り、ロシアが欧米のソーシャルメディアへのアクセスを完全にブロックするというのは疑わしいように思われる。モバイルアプリやVPN、あるいはTorを使用するなど、ウェブドメイン上のブロックに対する回避策があるからだ。

数年前、ロシアのTelegram(テレグラム)アプリをブロックする試みはほとんど失敗に終わったが、これは、モバイルアプリをブロックすることの技術的な難しさの一端を示すものだ。

しかし、ロシア人が外部の情報源に容易にアクセスできる能力を低下させ、一方で電波を国家統制のプロパガンダで溢れさせることは、あまりにも多くの市民に同じような効果をもたらすかもしれない。

ロシア議会が3月4日に採択した強硬なコンテンツ法案は、別のソーシャルネットワークTikTok(ティクトック)が従業員とユーザーに対する懸念を理由に、同国のユーザーが新しいコンテンツを投稿する機能を迅速に停止させるきっかけにもなった。つまり、プーチン政権は、ネット上の物語をよりコントロールするために、複数の手段を用いている。

また、2015年以降、ロシアは国家的なインターネットを構築するプロジェクトに取り組んでいて、まだそれを実現できていないとしても、デジタル情報空間を完全にコントロールできるようにしたいという野心を持っていることがうかがえる。

ウクライナでの戦争は、ロシアが自立したデジタル「セグメント」を作る取り組みを強力に推し進める可能性がある。2019年にプーチン大統領が示したように、西側がロシアのグローバルインターネットへのアクセスを否定するリスクを議論している(ただし、内部の技術開発も西側の制裁で大きな打撃を受ける可能性がある)。

2022年になってプーチン大統領は、ロシア人が完全にコントロールできない西側のウェブセグメントにアクセスすることを否定しようとし、検閲の取り組みが強化され、戦争態勢に入った。

ここ数日、欧州もプーチン大統領のウクライナでの侵略戦争を受け、ロシアのプロパガンダに対する独自の対応策を強化している。EUの議員たちは、ロシア政府の支援を受けた国営メディア、Russia Today (RT)とSputnikを前例のない禁止措置とすることに同意した

この禁止令は、TwitterやFacebookなどのオンラインプラットフォームと、従来の放送メディア(衛星放送など)を対象としている。

EUは、RTとSputnikの禁止令はロシアがウクライナ戦争を続ける限り続くとし、プーチン大統領がEUとその加盟国に対するプロパガンダをやめるまで解除しないとも明記している。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi

Apple TV+が米ComcastのXfinityプラットフォームでロールアウト開始

Comcastは米国時間3月7日、Apple TV+が同社のXfinityプラットフォームで利用可能になったことを発表した。Apple TV+は本日よりXfinity X1、Xfinity Flex、XClass TVで展開され、今後数日ですべての対象デバイスで利用可能になる予定だ。

Xfinityの音声リモコンに「Apple TV+」と話しかけるか、ストリーミングサービスから観たい映画やテレビ番組の名前、例えば「Ted Lasso(テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく)」や「The Morning Show(ザ・モーニングショー)」などと話しかけることで、これからApple TV+にアクセスできる。

このロールアウトの一環として、Xfinityユーザーは3月15日から21日まで、トム・ハンクス主演の新作映画「Greyhound(グレイハウンド)」やいくつかのシリーズのファーストシーズンなど、同ストリーミングサービスのコンテンツの一部をサインアップやサインイン不要で試聴できるようになる。また、Comcastによると、現在Apple TV+に加入していないXfinityの顧客は、4月25日までにXfinityのデバイスからサインアップすると、Apple TV+の3カ月間の無料トライアルが受けられるという。

Appleのサービス担当副社長であるPeter Stern(ピーター・スターン)氏は、今回の発表についての声明の中でこう述べている。「Apple TV+は、世界中の優れたクリエイターによる最高品質の番組を提供しており、リビングルームの大きなテレビで観るのはそれを楽しむベストな方法の1つです。当社とComcastの提携により、何千万台もの新しいデバイスでこの体験が可能になり、多くのComcastのお客様がApple TV+で新しいお気に入り番組を楽しめるようになり、とてもうれしく思っています」。

ComcastがAppleのストリーミングサービスに対応する計画を最初に明らかにしたのは、2021年10月、ComcastのBrian Roberts(ブライアン・ロバーツ)CEOがApple TVアプリをComcastのプラットフォームで利用できるようにすると約束したときだった。

Apple TV+は、2019年11月にAppleの顧客向けにデビューし、その後、同年、Roku(ロク)デバイスAmazon(アマゾン)のFire TVプラットフォームなど、Apple以外のプラットフォームにも展開された。現在では、Samsung(サムスン)、LG、VIZIO(ビジオ)、Sony(ソニー)のさまざまなスマートテレビ、PlayStation(PS4およびPS5)、Xbox(One、Series X、Series S)などのゲームコンソール、およびウェブ経由でも利用できるようになっている。12月には、英国および欧州のSkyデバイス(Sky QおよびSky Glass)でもサービスを開始した。

今回のサービス拡充は、太平洋時間3月8日午前10時(日本時間3月9日午前3時)に予定されているAppleの次のビッグイベントの前日というタイミングで行われた。同社はこのイベントで、5G接続対応のリフレッシュされたiPhone SE、全体的にスペックが向上したiPad Airアップデート版、Appleシリコンを搭載した新しいMacモデルなどを発表する可能性がある。

画像クレジット:Comcast

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(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

macOSのChromeがSafariより高速に、グーグルが発表

Google Chrome(グーグル・クローム)のバージョン100が数週間以内にローンチされるが、いまだにブラウザを高速化する余地はまだ残されている。Google(グーグル)が米国時間3月7日に発表したように、macOS上のChromeのバージョン99は、Apple(アップル)のWebKitチームが独自に開発したSpeedometerベンチマークで300点を獲得することに成功した。これは、これまでのブラウザの中で最速のパフォーマンスだと、Googleは指摘している。

Speedometer 2.0は応答性をテストするため、ユーザーエクスペリエンスの良い尺度となる。Mozilla(モジラ)のFirefox(ファイヤーフォックス)とAppleのWebKitベースのSafari(サファリ)を例外として、ほとんどのベンダーが同じChromiumコードベースでブラウザを構築している現在、ブラウザ市場の競争が速度に焦点を当ててからしばらく経つ。しかし、だからといって、さまざまな開発チームがユーザーエクスペリエンスを高速化する方法を考えるのをやめたわけではない。多くの成熟したテクノロジーと同様に、最近は大きなブレークスルーが見られないだけだ。Interop 2022の一環として、各社のブラウザをウェブ標準により適合させるために集まっていても、各ベンダーの競争がなくなったわけではない。

新しいチップが登場すれば、常に最適化の余地がある。元々、AppleのM1チップ上のChromeのパフォーマンスは合格点だったが、このArmベースのチップの発売から15カ月後、Chromeはこのチップ上で43%速く動作するようになったとGoogleは指摘し、さらにこの分野でのいくつかの新しい技術のおかげで、ブラウザのグラフィックパフォーマンスがSafariを15%上回ったと強調している。これは、Googleが2021年すでに発表した数多くの一般的なJavaScriptの最適化に加えて行われたものだ。

Windowsユーザーのためのニュースはないが、GoogleはAndroid上のChromeもまた、いくつかの改善がみられると述べている。同社は「ブラウザのユーザーインターフェイスのスレッドで重要なナビゲーションの瞬間」を優先するいくつかのナビゲーション最適化のおかげで、ページの読み込みが15%速くなるはずだと述べている。

このような変化に気づくだろうか?高速接続の最新ブラウザは、事実上どんなページでも瞬きする間にレンダリングする。しかし、ソフトウェアの応答性を感じるには、それほど多くの時間は必要ない。M1 Macの43%は、TikTok(ティックトック)の閲覧(あるいはJiraチケットの管理など、さまざまな場面)において、より生産的な感覚を覚えるだろう。

画像クレジット:Halil Sagirkaya / Anadolu Agency / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Yuta Kaminishi)

位置情報ビッグデータのクロスロケーションズが主要13業界別の人流変化トレンドを公開、推計来訪数値データ販売も開始

位置情報ビッグデータを扱うクロスロケーションズは3月7日、ビッグデータ解析エンジン「Location Engine」を使用し主要業界の店舗・施設周りの日々の人流変化をグラフ化した「主要13業界別人流トレンド」を公開した。13種類の業界を扱っており、各業界の全国の店舗位置情報データを網羅している。また、公開されているグラフの基となる「業界別推計来訪数値データ」は、ビジネスデータとして活用できるよう3月中に販売を開始する予定。

業界別人流トレンドに登録されている業界は、コンビニエンスストア、スーパー、ホームセンター、ファミリーレストラン、ドラッグストア、家電量販店、テーマパーク、百貨店、ファストフード、ガソリンスタンド、自動車販売店、ホテル・旅館、大型ショッピングモール。データを基としたトレンドのグラフは日々更新し、業界別の人流トレンドの昨日比と昨年比を「見える化」している。同サイトでは全国主要60都市の「主要都市人流トレンド」も公開されている。

各業界別の店舗・施設数

各業界別の店舗・施設数

同社人流データは、スマートフォンアプリのGPSデータ(ユーザーから個人情報を紐づけない形で分析利用することを目的に、第三者利用について許諾を得たデータのみを利用)の位置情報を、Location Engineにより地図・施設情報と連携させて解析した推計データという。これを基に、Location Engineの数値データを利活用するプラットフォーム「Location AI Platform」の推計来訪速報機能によりグラフ化している。

こうした人流データそのものはすでに、マーケティング、店舗開発、投資情報、交通路線開発、屋外広告などに利用される動きが広まっている。都市・地域別の人流データについては取り組んでいる企業もあり、国土交通省などからデータを取得可能である。クロスロケーションズによると、業界別のトレンドデータは他になく、全国の各店舗位置情報データを基にした分析データは国内初という。

業界別の推計来訪数値データは、ユーザーの動向分析や各業界の店舗周りでの人流の違いが把握できるなど、リアルとデジタルを連動させた取り組みが可能になるため、様々な業種業態でのサービス向上につながるとしている。

業界別人流トレンドで表示されているグラフの基となる推計来訪数値は、業界別合計日別データとして提供する。販売価格は1業界につき6カ月で税込1万9800円、月々3300円から。オプションで過去のデータ提供も可能。

クロスロケーションズは2017年11月に設立。「多種多様な位置情報や空間情報を意味のある形で結合・解析・視覚化し、誰でも活用できるようにすること」をミッションとしている。位置情報をビッグデータをAIが解析・視覚化する独自技術Location Engineと、それをビジネスに活かすプラットフォームLocation AI Platformの開発・提供により、ロケーションテックを推進している。

名刺・ウェブサイトから採用時のオンボーディングまで、様々なデザインの事例を集めたCocoda運営のalmaが1.3億円調達

デザインプロセスとデザインチームが集まるプラットフォーム「Cocoda」(ココダ)を運営するalma(アルマ)は3月7日、第三者割当増資により総額1億3000万円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は坂田一倫氏(Mentally CEO)、関口裕氏(SmartHR コミュニケーションディレクター)、山下あか理氏(フリーランスデザイナー)といったエンジェル投資家。調達した資金は、プロダクト強化とマーケティング強化に向けた組織拡大にあてる。

Cocodaは、普段は見えにくい「デザインの裏側」をデザインケース(デザインの事例)として明らかにするプラットフォーム。2022年2月時点でのユーザー数は約3万4000人。掲載事例はウェブサイトや名刺のデザインをはじめ、採用時のオンボーディングデザイン、社内で運用するデザインシステムなど、見た目のデザインに限らない事例まで集まっているという。

デザインチームやプロダクトチームが利用者として参加しており、実際の設計過程やデザインの裏側をデザインケースとしてまとめ発信しているため、普段の業務における試行錯誤や制作プロセス、組織体制といった事例も知ることができるとしている。

また、チームのデザイン活動を支える新たなプロダクトも実験しているそうだ。そのうちの1つ「Cocoda Board」は、ユーザー情報をまとめ、ユーザーからの声や要望を集約し整理と可視化が行える管理するツールとなっている。

プロフィールサイト「lit.link」やコミュニティSNS「WeClip」を運営するTieUpsが1億円のシード調達

プロフィールサイト「lit.link」やコミュニティSNS「WeClip」を運営するTieUpsが1億円のシード調達プロフィールサイト「lit.link」(リットリンク)、コミュニティSNS「WeClip」(ウィークリップ)の開発・運営をするTieUpsは3月7日、シードラウンドとして、J-KISS型新株予約権の発行による資金調達を実施したと発表した。引受先は、Headline Asia、ANOBAKA、吉川徹氏(マイベスト代表取締役)。デットファイナンスを合わせ、シードラウンドでの資金調達は総額1億円となった。調達した資金は、lit.linkおよびWeClipの機能拡充、採用と社内体制の強化にあてる予定。

TieUpsは2020年4月に設立のスタートアップ。東日本大震災をきっかけに、SNSが日本のコミュニケーションインフラになるなど、ピンチの時こそ飛躍するサービスが誕生しやすい時だと認識していたので、世論の心理変化によるゲームチェンジが起きると確信し会社を設立したという。

2021年1月リリースのlit.linkは、現在ユーザー数70万人・月間アクセス数4500万PV超に到達。2021年10月リリースのWeClipは現在1000個以上のコミュニティが存在。2022年内にiOSアプリとビジネス機能をリリース予定としている。

TikTokがロシアの「フェイクニュース」法を受け同国内での投稿を停止

TikTok(ティックトック)はロシアの新たな「フェイクニュース」法に対応して、この国でのライブストリーミングと新規コンテンツの配信を停止すると3月6日に発表した。

ロシア下院議会が3月4日に承認した同法は、政府が同国のウクライナ侵攻に関する誤情報とみなした投稿をした者は誰であれ懲役刑に処すると脅している。ロシア軍に関する誤情報を拡散したことで有罪になった者は最長15年の懲役または150万ルーブル、1万4000米ドル(約160万円)の罰金を課せられる。

TikTokは他のいくつかのニュース機関と共に、同国での運用を中止する決定を下した。「人々が深い悲しみと孤独に直面している戦争下に、安らぎと人とのつながりを提供」するためにアプリを使うユーザーおよび社員の安全を確保するため、と同社はツイートした。

ロシア政府はウクライナにおける行動を「特殊軍事作戦」および「平和維持活動」であると説明しているため、それに反するあらゆる記述は危険である。この法律やFacebookを禁止したロシアの決定は、政府の公式声明に相反する言動、あるいは同国軍隊が人道的危機を引き起こしていることを暴露する行為のすべてを抑圧しようとする政府の意図を実証している。

さらに言えば、同法はいかなる反論も圧迫しようとするロシアの行動を象徴している。現在この国では反戦抗議行動が噴出しており、3月6日には53の都市にわたり4000人近くが拘束された。モスクワだけでその数は1400人に上る。

TikTokユーザーはらは、抗議行動あるいは、経済制裁がいかにロシア人の日常に影響を与えているかなどの状況を現地から報告してきた。こうしたサービスの停止は、政府に反対する国民の行動を世界に知らしめる手段をまた1つ減らすことになる。

直近の危機は、ロシア国民がTikTokを政治的戦場として使った最初の事例ではない。1年前、若者たちは、言論の自由を支持し、反権威主義、反プーチン、反腐敗の政治家で活動家のAlexei Navalny(アレクセイ・ナワリヌイ)氏に対する政府の扱いに反対するビデオを制作した。さまざまな政治紛争の中で、ナワリヌイ氏はプーチン政府による複数回の投獄、被毒に直面し、以前の仮釈放違反の罪に問われた。

ナワリヌイ氏の支援を盛り上げ、ロシア政府によるCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックや弱体化した経済への対策に対する怒りと不満を表現するために、TikTokはティーンエージャーらがパスポートを切り刻んで投げ捨てるビデオや抗議活動のハウツーを伝えるビデオであふれかえった。

TikTokの停止を受け、こうした情報を投稿していた一部のTikToker(ティックトッカー)らは、新たな聴衆を集めたりストーリーを届ける手段を失ったことを嘆いたが、Instagram(インスタグラム)やYouTube(ユーチューブ)を使って情報を拡散する決意を固めた、ただしこれらのプラットフォームがロシア・ユーザーを遮断しなければの話だ。彼らは聴衆をTelegram(テレグラム)のチャンネルにも呼び込んでいる。

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画像クレジット:Nur Photo / Getty Images

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Nob Takahashi / facebook