保育園・幼稚園の成長と経営を支援するマーケットプレイスをWinnieが提供

Winnie(ウィニー)を2016年にSara Mauskopf(サラ・マウスコフ)氏とAnne Halsall(アン・ハウサール)氏が創業した当初は、親向けに開発した育児ソリューションに取り組んでいた。

「育児分野における他のSaaSソリューションは、まずサービス提供者を念頭においていますが、非常に分散した市場のため、推進力を得るのが本当に困難でした」とマウスコフ氏は話す。「私たち自身が親として本当に必要性を感じていたため、マーケットプレイスこそが、自分たちが最もよく理解しており、本当に勝てる場所だと判断しました」。

数年の間に全国の親からの要望を集めた。その後、このスタートアップは、信頼と、家庭のニーズに対する理解を活用して、サービスの提供側をもっと改善したいと考えた。そこで同社は、保育園の規模拡大を支援する製品「Winnie Pro(ウィニー・プロ)」を発表した。同社のサービスは、単に定員の空きを埋めるだけでなく、保育園・幼稚園の成長と経営を支援することを目指す。

まず、これは、小規模な事業者がプロフィールやランディングページを立ち上げ、情報を一カ所に集約するのを支援するというシンプルなものだ。Winnieによると、同社のプラットフォーム上にある25万所の保育園・幼稚園の半数以上は、自らのウェブサイトを持っておらず、親が保育園・幼稚園を探すとき、Winnieのプロフィールが唯一の手段となっている。同社はまた、すでに自らのウェブサイトを持つ顧客に対しても、親たちがすでに認知しつつあるランディングページを提供することにより支援できると考えている。ランディングページは、レビュー、プログラムの詳細、教育のタイプ、ライセンス情報、認証などの機能を備える。

Winnie Proは、マーケティング、登録、スタッフ配置の支援も行う。「ビジネスにとって常に役立つサービスを組み込むことで、サービス提供者が募集を必要とするときだけでなく、常に価値を提供できるようになります」とマウスコフ氏は付け加えた。

新計画は、Unusual Ventures、Homebrew、Day One Ventures、Reach Capitalから投資を受けた同社が、ビジネスモデルを拡大したことも意味している。同社は現在、SaaSのようなモデルを追求している。そのモデルでは、同社の新しいサービスに対し、保育園・幼稚園の規模に応じた月額料金を請求する。

Winnieは以前、保育園や幼稚園に何人の親を紹介したか、つまり「pay-per-lead(ペイ・パー・リード)」のモデルで収益を上げていた。この戦略は、パンデミック時に力を発揮した。Winnieへのアクセスが急増し、売上は8倍になった、とマウスコフ氏はいう。

「サブスクリプション収益とは異なり、ペイ・パー・リードは紹介する親の数に応じて毎月変化します」とマウスコフ氏は話す。「最近の傾向として、多くのサービス提供者が人材不足のため、『今はこれ以上紹介を受けられない」というような制約があります」。

同社は現在、SaaSのような月額で料金を請求するモデルを追求している。料金は保育園や幼稚園の規模に応じて変わる。そして、マーケティング、登録、さらには人材採用を支援する。ベータ版の顧客向けには、Guidepost MontessoriIzziが含まれている。

画像クレジット:Winnie

「サービス提供者がより効率的にビジネスを行うためのバックエンドツールを開発することだけが目的ではありません」とマウスコフ氏は語る。「特に、9〜5時の保育だけでなく、この変化する世界において、親が保育を見つける方法をより良く、より効率的にすることが目的です」。

このビジネスモデルの転換は、同社にとって自然な進化といえる。同社は現在、親から寄せられる要望に基づいて、保育園や幼稚園にコンサルタント的なアドバイスを提供することもできる。例えば、同社がある保育園に対して、その地域の親たちがドロップインケア(スポットで子どもを預かるサービス)を渇望していることを伝える。そして、保育園や幼稚園が需要に応じて採用を行い、最終的に収益を上げるようアドバイスするのだ。

マウスコフ氏にとってこの新製品は、すでに検証済みだ。人とケアをつなぐシンプルなマーケットプレイスだけでは不十分だという事実があるからだ。

「パンデミック以前は、『すべての雇用主が保育施設を併設していたらどうだろう』と、雇用主が提供するヘルスケアと同じようにできないかを常に考えていた部分がありました」とマウスコフ氏は話す。「今、私たちは、その答えは『イエス』だと、これまで以上に確信しています。というのも、人々は毎日オフィスに通うわけではありませんし、ケアの種類も一律ではありません。そして、雇用主は、ほとんどの場合、家族の課題を解決するために、真の意味で貢献していないからです」。

画像クレジット:Sue Barr / Getty Images

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Nariko Mizoguchi

セルフ型トラックレンタルマーケットプレイスFetchが事業拡大で約4億円調達

昔、筆者はトラックを所有していた。そのトラックが大好きだった。しかし、実際にトラックとして使うことはさほどなく、結局、そのトラックを売って、もっと日常的なニーズに合ったものを購入した。より「実用的」なものだ。今でもあのトラックが恋しい。

現在、年に数回、トラックをトラックとして使う必要があり、その場合、友達を説得して34回目の借用をさせてもらうか、大型ハードウェア店でレンタルを試みるしかない。店に着くまでに使えるトラックがあることを願い、列に並び、書類に記入し、保険証を忘れたために車まで走っていき、また列に並び直す。

数年前にTechCrunchが初めて紹介したFetch(フェッチ)は、このプロセスを少し簡単にする。近くにあるトラック(またはバン!)を探し、アプリで予約し、歩いて行って携帯電話からロックを解除すれば、すぐに出発することができる。今週、Fetchはチームと事業を拡大するために350万ドル(約4億円)を調達したことを発表した。Fetchを実現するために、とも言える(編集部注:Fetchは行って取ってくる、の意)。

Fetchは今のところ、いくつかの都市で事業を展開しているが、そのリストは急速に増え始めている。最初に地元アトランタで開始し、最近ではボルチモア、フィラデルフィア、ダラス、ワシントンDCに事業を拡大している。Fetchの共同創業者Adam Steinberg(アダム・スタインバーグ)氏によると、2022年末までに「さらに12都市」に進出する予定だという。

同社のビジネスモデルも、前回取り上げたときからかなり拡大している。以前は、Fetchで利用できるトラックはすべてFetchが所有していたが、最近は、空きトラックを持つ人なら誰でも貸し出せるマーケットプレイスとなっている(車両を抱える企業でも、空き車両を持つ個人でも、週7日レンタルに貸し出せれば利用できる)。

登録を済ませると、トラックの所有者は、承認された借り手が車両のロックを解除し、トラックを使えるようにするためにFetchのハードウェアを取り付ける。借り手は自分で保険に加入する必要があるが、Fetchはその保険契約を補うための二次保険も提供している。

レンタル料金は、サイズや運転距離など求めるものによって若干異なり、時間や日単位、あるいは必要な期間に応じて借りることもできる。例えば、アトランタで全長6フィート(182センチ)のピックアップトラックは、現在サイトでは1時間19ドル(約2200円)で、あるいは走行距離50マイル(80キロメートル)までなら1日70ドル(約8000円)で提供されている。

他にオンデマンドレンタカーサービスがある中で、なぜこのようなサービスを立ち上げたのだろう。理由はターゲット層だ。重量1000ポンド(約453キロ)の木材を動かしたり、古い机をオフィスから運び出したりしたいときに、休暇用のレンタカーアプリに飛びつくのは、ちょっと変な感じがする。「私たちの理想の顧客は、中小企業の経営者です」とスタインバーグ氏はいう。「ケータリング業者やイベントプランナーなど、定期的にトラックを必要とする中小企業です」。

スタインバーグ氏によると、同社は「レンタル1台あたりの収益性も達成」している。そして、現在「数百台のトラックをマーケットプレイスで稼働させていて」、その約半数がアトランタ地域にあるとのことだ。また、Home Depot(ホームデポ)とも提携し、一部の地域で同社のレンタル業務を受託している。

次の動きは?チームの拡大だ。同社の従業員は現在12人で、今後3カ月ほどで倍増させる計画だ。

今回の資金調達ラウンドはNextView Venturesがリードし、Knoll Ventures、Zeno Ventures、Nassau Street Ventures、その他多くのエンジェル投資家が参加した。

画像クレジット:Fetch

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッターが「ポッドキャスト」タブを開発していることが明らかに

Twitter(ツイッター)は、ソーシャルオーディオ機能「Spaces(スペース)」の開発を継続しているが、近いうちにさらにもう一歩踏み込み、そのモバイルアプリに「Podcasts(ポッドキャスト)」専用タブを追加する可能性があることがわかった。

モバイルアプリのコードを調べて開発中の機能を発見するリバースエンジニアによると、この機能追加によってTwitterにポッドキャスト専用のスペースが設けられることになるようだという。

TechCrunchでは、Twitterにユーザーがこの機能の展開を期待できるかと尋ねてみた。同社の広報担当者は「私たちは常に、人々がTwitterの会話に引き込まれるような新しい方法を模索していますが、現時点でこれ以上お知らせできる情報はありません」と答えた。

Twitterは、そのライブ音声サービスであるスペースの能力を拡張するために、ポッドキャスト風の多くの機能に取り組んできた。Clubhouse(クラブハウス)と同じく、Twitterでも今ではスペースのライブ録音した音声を後から聞けるようになっており、これはホストが新しい非同期のリスナーから、より多くのエンゲージメントを獲得するのに役立っている。録音中のスペースをライブで聞いている参加者の画面には、赤い録音ボタンが表示される。Twitterは、ホストが録音したスペースの聴取状況を確認できる機能の提供も開始している。

Twitter is working on Podcasts tab pic.twitter.com/64tTd3XPdu
— Jane Manchun Wong (@wongmjane) March 2, 2022

Podcastsタブは、録音されたスペースをブラウズして、このコンテンツにより多くのエンゲージメントを生み出すためのホームのように機能するのかもしれない。ライブのスペースにはすでに専用のタブが用意されているからだ。ポッドキャスト通気取りの人は、ライブの会話を録音しただけのものと、適切に編集してサウンドデザインしたポッドキャストとは全然違うと指摘するかもしれないが…。ともかく、そんな議論をする前に、Twitterがこの追加機能でどういうことをするつもりなのか、まずは正式に明らかになるのを待つことにしよう。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

TikTokが10代に与える悪影響について米国各州の司法長官団が調査を行うと発表

米国各州の司法長官は、現地時間3月3日、TikTok(ティックトック)が、子どもたちや10代の若者たちの心身の健康状態に与える悪影響について調査を行うと発表した

この調査では、TikTokがどのように若いユーザーに悪影響を及ぼすか、またTikTokがその悪影響について事前に知っていたかどうかを分析する。この党派を超えた司法長官のグループは、TikTokが若年ユーザーのエンゲージメントを高める方法や、TikTokがユーザーに同プラットフォームでより多くの時間を過ごすように仕向ける誘因を調査する。この調査は、TikTokが州の消費者保護法に違反し、一般市民に害を与えているかどうかを弁護士団が判断するために役立つことになる。

「子どもや10代の若者が、すでに不安や社会的圧力、抑鬱などの問題と格闘している中で、ソーシャルメディアが彼らの身体や心の健康を、さらに害することは許容できません」と、マサチューセッツ州司法長官のMaura Healey(マウラ・ヒーリー)氏は、プレスリリースで述べている。「各州の司法長官にとって、若者を保護し、TikTokのような企業が彼らの日常生活にどのような影響を与えているかについて、より多くの情報を得ることは急務です」。

このような行動が起こることは珍しくないが、それが大手テック企業に大きな変化をもたらすことは滅多にない。それでも2021年には、44人の弁護士から成る同じような団体が、同じくヒーリー司法長官を共同代表として、Meta(メタ)にInstagram Kids(インスタグラム・キッズ)の立ち上げ計画を一時停止させることに成功した。しかし、この決定はおそらく、元Facebook(フェイスブック)の幹部だったFrances Haugen(フランシス・ホーゲン)氏の内部告発があったことが深く関係している。

ソーシャルメディアが子どもの精神衛生に与える影響は、政府も気にかけている。Joe Biden(ジョー・バイデン)大統領が、米国時間3月1日夜の一般教書演説で、ソーシャルメディアに言及したほどだ。

「私たちは、ソーシャルメディアプラットフォームが利益のために、我が国の子どもたちに対して行っている国民的実験に対して、責任を持たなければなりません」と、大統領は全国的な演説の中で語った。「今こそ、プライバシー保護を強化し、子どもへのターゲティング広告を禁止し、テック企業に子どもの個人データ収集を止めるよう要求する時です」。フランシス・ホーゲン氏は、ファーストレディであるJill Biden(ジル・バイデン)博士の貴賓として出席し、バイデン大統領の演説の中で個人的な謝辞さえ送られていた。

TikTokに対する調査は、カリフォルニア、フロリダ、ケンタッキー、マサチューセッツ、ネブラスカ、ニュージャージー、テネシー、バーモントの司法長官をはじめ、全米の弁護士からなる超党派の連合団体が主導して行っていく。

画像クレジット:Bryce durbin / TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ツイッター、Birdwatchコミュニティのファクトチェックをより多くのユーザーに表示

Twitter(ツイッター)は、2020年10月に初めて明らかにしたコミュニティベースのファクトチェック構想「Birdwatch(バードウォッチ)」へのアクセスを拡大すると発表した。このサービスはこれまで、誤解を招く可能性のあるツイートにより多くの文脈を追加するためにメモを書いたり、評価したりすることに時間を投資した1万人の貢献者の小グループによってテストされてきた。しかし同社は、Birdwatchをより多くの貢献者に開放するのではなく、これらのメモをより多くの米国ユーザーが閲覧し、評価できるようにする。

米国時間3月3日から米国のTwitterユーザーの「少人数の無作為抽出された」グループが、ツイート上でBirdwatch のメモを直接見ることができ、メモを「役に立つ」「多少役に立つ」「まったく役に立たない」のいずれかで評価し、なぜそのように回答したのかを示して意見を提供できるようになると同社は述べた。このような発信はBirdwatchの改善に役立つ。

Birdwatchのもともとのアイデアは、Twitterにツイートを報告して検証してもらうことで、現在よりもはるかに速いペースでプラットフォーム上の誤情報に対抗するシステムを構築することだった。

2021年1月に正式にパイロットテストが始まった際にTwitterが説明したように、誤解を招く情報はオンラインですぐに広がってしまう。Birdwatchのメモはより迅速な方法でコンテキストを追加することが可能だ。さらに、Birdwatchのメモは、ユーザーがTwitterに報告して削除してもらうような問題のあるツイートで、実際にはルールを破っていないものについての懸念に対処するのに役立つ可能性がある。また、事実として正しいかもしれないが、問題の全体像を明らかにするための文脈を欠いているツイートの質を高めることができるかもしれない。

画像クレジット:Twitter

Twitterの発表のタイミングは、ワシントンポストの報道でBirdwatchサービスが初めて登場してから1年以上経っても、より広く展開できなかったと批判されてわずか数日後のことだ。

試験運用を開始して以来、Twitterはクリエイターツール(Super Follows)、eコマース機能、パワーユーザー向けのサブスクリプション商品(Twitter Blue)、ニュースレター(Revue)、NFTアバター、アプリ内投げ銭など、収益を伸ばすためのあらゆる種類の他のプロジェクトにリソースをさいてきた。

しかし、ロシア・ウクライナ戦争が激化する中、ソーシャルメディアにおける誤情報やプロパガンダの拡散により、より優れた(少なくともより迅速な)ファクトチェックがこれまで以上に求められている。Twitterは、ワシントンポスト紙へのコメントで、Birdwatchの試験運用を「非常に近いうちに」拡大すると述べている。つまり、今日の発表のタイミングは偶然ではない。

TwitterはBirdwatchの試験運用期間中に、メモ投稿者を嫌がらせから守るために自動生成されたエイリアスを提供したり、自分のメモが役に立つと評価されたり有り難られたりするとそれを知らせる通知を提供するなど、Birdwatchの改良を行った。ツイート上に表示されるには、まず十分な数のBirdwatch貢献者が異なる視点から評価を行う必要があると同社は述べている。また、Twitterは貢献者に出典を記載し、説明を明確にするよう促すアプリ内プロンプトリマインダーを追加し、Birdwatch貢献者がより多くのフィードバックを必要とするメモを評価するための「Needs Your Help」タブを導入した。

画像クレジット:Twitter

Twitterは2021年夏、APおよびロイターと協力して、プラットフォーム上の誤情報と戦うことを発表したが、これにはBirdwatchの投稿の評価への協力も含まれていた。

Twitterの調査によると、誤解を招く可能性のあるツイートに関するメモを見た後、その内容に同意する人の割合は、メモを見なかった人に比べて20%から40%少ないことがわかった。

Birdwatchメモは、3月3日からごく少数のユーザーに見えるようになるかもしれないが、一般公開にはほど遠い状態だ。まだ「試験的」なものだと考えられている。

また、Birdwatchの投稿者は必ずしも訓練を受けたファクトチェッカーやジャーナリスト、ある種の専門家ではないことから、コミュニティによるファクトチェックが誤情報を扱うのに正しいアプローチなのかどうかという疑問も引き続きある(さらに、ある分野の専門家であっても、別の分野の誤情報を適切に評価できるとは限らない)。その代わり、認証された電話番号を持ち、米国を拠点とする信頼できる通信会社を使っていて、最近Twitter違反をしていないことが条件とされている。

そして、あるファクトチェックが他のものと比べてどれだけ重要か、また、隠されたメモが真実を明るみに出すための正しい方法であるかどうかという問題がある。例えば、ミームアカウントが投稿したGIFでマーク・ハミルと確認された人物が、おそらく才能あるコスプレイヤーであることを知るのは良いことだが、検証済みの元スウェーデン首相や外交官がウクライナ・ロシア戦争での誤解を招く写真をツイートするとなると話は違ってくる。

Twitterは、Birdwatchメモを見て評価できるようになる米国ユーザーの数、あるいはTwitterの米国ユーザーベースの何パーセントに相当するかについての言及を避けた。

画像クレジット:Twitter

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

Disney+、2022年後半に広告付きの低価格サブスクを導入

Disney(ディズニー)は米国時間3月4日に、Disney+が2022年後半に広告付きのサブスクを導入することを発表した。同社は、開始日や価格については明らかにしていないが、2022年後半に新しいサービスの具体的な詳細を発表するとしている。この新サービスは2022年後半に米国で開始され、2023年には国際的に拡大する予定だ。ストリーミングサービスの現在の広告なしプランは、月額7.99ドル(約916円)または年額79.99ドル(約9177円)だ。

ストリーミングサービスに安価な広告付き層を追加することで、同社は加入者数をさらに拡大することができそうだ。プレスリリースで、Disneyは、この新しいサービスは、2024年までに2億3000万〜2億6000万人のDisney+の加入者という長期目標を達成するための「基礎的要素」になると述べている。

「Disney+へのアクセスをより低価格でより多くの視聴者に拡大することは、消費者、広告主、そして我々のストーリーテラーのすべてにとって利益となります」と、Disney Media and Entertainment Distributionの会長であるKareem Daniel(カリーム・ダニエル)氏は声明で、述べた。「より多くの消費者が私たちのすばらしいコンテンツにアクセスできるようになります。広告主はより多くの視聴者にリーチすることができ、ストーリーテラーはより多くのファンや家族とすばらしい作品を共有することができるようになります」。

このサービス開始後、Disney+は、HBO Max、Paramount+、Discovery+など、広告付き視聴サービスを提供する他のストリーミングサービスに加わることになる。Disneyが所有・運営するHuluも、月額6.99ドル(約800円)で広告付き視聴サービスを提供している。

本日の発表は、Disneyが2022年夏に欧州、中東、アフリカの42カ国と11地域でDisney+を開始することを明らかにしたことに続くものだ。新たに追加される国は、南アフリカ、トルコ、ポーランド、アラブ首長国連邦などだ。このストリーミングサービスは現在、米国、カナダ、英国を含む64カ国で提供されている。Disneyは、これらの新しい国でサービスを開始する正確な日付を特定しておらず、地域ごとの価格に関する情報も共有していないが、おそらく今後数カ月の間にそれを行う予定だ。

そのリストには、アルバニア、アルジェリア、バーレーン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、クロアチア、チェコ共和国、エジプト、エストニア、ギリシャ、ハンガリー、イラク、イスラエル、ヨルダン、コソボ、クウェート、ラトビア、レバノン、リビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、マルタ、モンテネグロ、モロッコ、北マケドニア、オマーン、パレスチナ、ポーランド、カタール、ルーマニア、サンマリノ、サウジアラビア、セルビア、スロヴァキア、スロヴェニア、南アフリカ、チュニジア、トルコ、アラブ首長国連邦、バチカン市国とイエメンが含まれている。

新しい地域としては、フェロー諸島、フランス領ポリネシア、フランス領南方領土、サンピエール・ミクロン海外集団、オーランド諸島、シント・マールテン島、スヴァールバル・ヤンマイエン、英国インド洋領土、ジブラルタル、ピトケアン諸島、セントヘレナなどが含まれている。

Disneyは先日、2023年度までにDisney+の提供国を2倍以上の160カ国以上に拡大する計画を明らかにしたが、今回のニュースはその一環だ。同社は、消費者向けストリーミング事業をよりグローバルな市場に拡大することを計画しており、この推進を支援するため、新たにInternational Content and Operations(インターナショナル・コンテンツ・オペレーションズ)グループを設立している。

画像クレジット:Patrick T. Fallon / Bloomberg / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

Twitchが誤情報を頻繁に共有するストリーマーを禁止処分に、ストリーム以外での行為も対象

Twitchが誤報に対するポリシーを変更し、虚偽を頻繁にシェアする者を出入り禁止にする。新ルールの下において、このプラットフォームは「有害な誤報の常習的拡散者、すなわちTwichの中や外で誤報を絶えずシェアしている者」をブロックするとThe New York Timesが最初に報じた。

Twitchはブログで「多くの人が毎日のようにTwitchに集まってコミュニティを作り、いろいろな関心や情熱や才能を話題にしている。Twitchに人が集まることは誇らしいことですが、オンラインサービスを嘘や有害な情報を広めるために使う人の場所は、私たちのコミュニティにはない。そんな人がTwitchに多いわけではないが、でも許していると大きな害をもたらすでしょう」と述べている。

Twitchによると、このポリシーに引っかかるようなチャネルは当初で100に満たないだろうという。同社は、これはあくまでも予防措置だと考えている。これらのルールに触れたため同社が何かをしなければならなくなったようなチャネルは、今後いくつかの規準を満たす必要がある。ポリシーでは「正しいと認められていないが、広く共有されている有害な誤報やその話題を絶えず共有しようとしているユーザーは削除します」と述べられている。

Twitchのルール「有害な誤報の提示した者の定義」では、新型コロナウイルスのワクチンに関する嘘や、選挙の不正行為、危険な医療措置に関連した陰謀理論などを対象としている。またこのポリシーは、暴力や暴力の扇動と結びついた陰謀理論ネットワークが宣伝している誤報を人に押し付けたり、緊急の危機において公共の安全を損なう虚偽をシェアする者は、このプラットフォームから追放される。

Twitchによると、同社は誤報に関する独立のエキスパートであるGlobal Disinformation Indexなどや、選挙管理委員会、市民による誤報の主張(選挙詐欺や票の書き変えなど)を評価する議会の承認部門などと協力している。

同プラットフォームがThe Timesに述べたところによると、このポリシーは、嘘を広めているロシアの国営メディアのチャネルにも適用されるが、これまでそのようなチャネルは1つしか見つかっていない。その他のFacebookTwitterYouTubeSpotifyそしてRedditといったプラットフォームも先週の同国のウクライナ侵攻の最中に、ロシア国営メディアからのコンテンツを広めるポストを禁じたり罰したりした。

ここで注目すべきは、このポリシーが、Twitchのストリーム以外の場所で行われた行為も対象にしていることだ。Twitchの外で違反をしているストリーマーのことを知ったら、メールで報告することができる。2021年このサービスは、オフラインや他のプラットフォームで重大な違反行為をしたユーザーを禁止するという。

Engadgetは現在、Twitchにコメントを求めている。

編集部注:本記事の初出はEngadget。執筆者Kris HoltはEngadgetのライター。

画像クレジット:Anadolu Agency/Getty Images

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(文:Kris Holt、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Airbnbがロシアとベラルーシでの全業務を停止

Airbnb(エアビーアンドビー)は、ロシアとベラルーシにおけるすべての事業を停止すると、同社のCEO兼共同創業者のBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏がTwitter(ツイッター)で発表した。ロシアがウクライナに侵攻する中、多くの企業がロシアでの事業を撤退する中、Airbnbの決断は行われた。

Airbnbの広報担当者は電子メールでTechCrunchに語った。「この決定は追って通知があるまで、両国でカレンダーが新しい予約を受け入れるのをブロックすることを意味します。また、ベラルーシとロシアのユーザーがゲストとして新しい予約をすることも制限します」。

Airbnbは、ここ数日でロシアでの事業を撤退した企業のリストに加わる。Apple(アップル)はロシアでの製品販売を停止したと発表した。Appleはまた、App StoreからSputnik(スプートニク)とRT (旧ロシア・トゥデイ)を引き上げ、同国でのApple Payサービスの一部を無効にした。さらに、The New York Timesの報道によると、Google(グーグル)はロシアでの広告を停止した。同社もAppleに続き、RTとSputnikのアプリをモバイルアプリストアから削除した

Airbnbの発表は、同社がウクライナから逃れてきた最大10万人の難民に無料で一時的な住居を提供すると発表した数日後に行われた。同社は、Airbnbのホストからの援助と、危機的状況にある人々に緊急住宅を提供するAirbnb.orgへの寄付によって、宿泊費をまかなう予定だ。

「この目標を達成するためには、助けが必要です」と、チェスキー氏は米国時間2月28日にツイートしている。「最も必要なのはポーランド、ドイツ、ハンガリー、ルーマニアなどの近隣諸国で家を提供できる人を増やすことです」。

チェスキー氏はまた、世界中の一部の人々が、ウクライナのホストに経済的支援を送るために、宿泊するつもりがなくても、Airbnbを予約していると述べている。

Airbnbは過去数年にわたり、困っている人たちに無料で住居を提供してきた経緯があり、今回の無料提供の動きはその一環だ。2021年9月には、8月に発表した当初の目標である2万人の倍となる4万人のアフガン難民に住居を提供する予定であると発表している。Airbnbによると、先週時点で2万1300人のアフガニスタン難民に住居を提供し、さらにアフガニスタン、アフリカ、中東、中南米などの難民2万人に住居を提供することを新たな目標に掲げている。ウクライナから逃れてきた最大10万人の難民に住宅を提供する計画は、この幅広い取り組みの一部だ。

関連記事:Airbnbがアフガン難民2万人に仮住まいを提供へ、費用を全額負担

2017年、同社はDonald Trump(ドナルド・トランプ)前大統領の難民を制限する大統領令の影響を受けた難民、学生、グリーンカード保持者に無料で住居を提供した。最近では、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中、Airbnbは10万人の医療従事者に無料または補助金付きの住居を提供した。

同社によると、過去5年間で、AirbnbとAirbnb.orgはシリア、ベネズエラ、アフガニスタンからの難民を含む5万4000人以上に仮住まいを提供してきたという。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Photothek / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

ツイッターによるロシア国営メディアRT(旧ロシア・トゥデイ)のEU限定ジオブロックは不安定なスタート

Twitter(ツイッター)は、ウクライナ侵攻後に欧州連合(EU)がロシアに科した制裁措置の一環として現地時間3月2日に発効したRT(旧ロシア・トゥデイ)とSputnikのEU全域での禁止を、不本意ではあるが遵守していると主張した。

Twitterの広報担当者は、今週報道陣の要請に応じて出した声明の中で、次のように述べている。

欧州連合(EU)の制裁は、EU加盟国において特定のコンテンツを控えることを法的に要求するものであり、当社はこれに従います。EU圏外における当社のグローバルな取り組みとしては、サービス全体にわたってこの種の国営メディアコンテンツを排除し、ラベルを通じて重要な文脈を提供することに引き続き重点を置いていきます。当社は、特に危機の時代において、自由でオープンなインターネットを引き続き提唱していきます。

しかし、TwitterがEUにおけるRTのコンテンツ配信を禁止する法的命令を実際にどの程度遵守しているかははっきりしない。

RT禁止令が発効して以来、欧州の一部のユーザーがロシア政府につながっているメディアの認証済みTwitterアカウントにアクセスしようとすると「アカウント保留中」という通知を目にしたと報告している一方で(以下の最初のスクリーンショット参照)、TechCrunchは、ジオブロック(特定の地域からの視聴の制限)を回避するためにVPNを使用しなくても、EU域内からRTのアカウントを閲覧できることを発見した(2つ目のスクリーンショット参照)。

EUにおけるTwitterの禁止措置対応をテストするために、フランスのユーザーがRTの認証済みTwitterアカウントを閲覧しようとしたときの状況は以下の通りだ。

フランスのTwitterユーザーがRTの認証済みTwitterアカウントにアクセスしようとしたときに目にした画面(スクリーンショット:TechCrunch)

しかし、3月3日にスペインからまったく同じことを試してみたところ、RTのアカウントへのアクセスはブロックされず、個々のツイート(国営メディアが同日朝にツイートした以下のものなど)も見ることができた。Twitterの「アカウント保留」通知は、EUの他の国でも表示され、スペインはその禁止措置の実施対象国に入っているにもかかわらずだ…。

スペインのTwitterユーザーは、まだRTのアカウントにアクセスできる(スクリーンショット:TechCrunch)

本稿執筆時点では、TechCrunchに協力したスペインのテスターは、TwitterのモバイルアプリやモバイルウェブからRTにアクセスすることがまだできた。

つまり、Twitterは今回、EUの制裁に違反しているように見える。

この問題が、スペインにおけるTwitterの禁止実行に、あるいはEU全体(加盟国は27カ国)に、どれほど広く(あるいは限定的に)存在するかは明らかではない。

さらなる「漏れ」も否定できない。特に、制裁が発効した直後はそうだろう。Twitterのコンプライアンスに問題があるのではないか、というのがここでの1つの解釈だ(更新:この読者からの指摘のように、ブロックは位置情報ではなく、ユーザーが申告した国に基づいていて、ユーザーがTwitterの設定で国を変更するだけで回避することができる、という解釈もある)。

英国ではRTのTwitterアカウントにアクセスすることができる。しかし、TwitterはEUの禁止令を遵守するために可能な限り狭い範囲での実施を選択し、これは意図的なものだ。それに、英国はもはやEU加盟国ではない。

英国は、RTのコンテンツをオンラインプラットフォームで配信することを禁止する同等の命令を国内で出していない。少なくとも現時点においてはそうだ。メディア規制当局のOfcomが現在、RTが同国の放送コードに違反していないかどうかを調査している(Ofcomはまた、オンライン安全法案の成立に先立ち、次期インターネットコンテンツ規則を監督する役割を大幅に拡大する準備を進めていて、将来的にオンラインコンテンツのモデレーションの決定に確実に関与することになる)。

EUの禁止命令を受けてTwitterがRTをジオブロックしている国のリストには、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、スイスも含まれていない。これらの国はヨーロッパに位置し、欧州自由貿易圏に属しているが、EUには加盟していない。

つまり、ここでもTwitterは、汎EU的な制裁を可能な限り狭く実施することを選択している。

この対応はApple(アップル)、Google(グーグル)とは対照的だ。2社は今週初め、それぞれのモバイルストアでRTのアプリへのアクセスをブロックしていると発表し、Appleはすべての国際マーケットでそうしている(ロシアを除く)。

Googleはそこまではしなかったが、Twitterよりも若干広範なジオブロックを実施した。また、前述のEUに加盟していない欧州諸国(英国、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、スイス)とEU諸国、ウクライナでのアプリへのアクセスもブロックしている。

マイクロソフトは2月28日「ロシアの国家的プロパガンダの露出を減らす」ため、WindowsアプリストアからRTニュースアプリを削除し、Microsoft Startプラットフォーム(MSN.comを含む)からRTとSputnikのコンテンツを一掃すると発表した。

そのため、ロシア国営メディアに対するTwitterの狭い範囲でのEUに限定したブロックは、流れから大きく外れているように見え始めている。

とはいえ、同社の主力製品はリアルタイムの情報サービスであり、そのため同社は検閲よりもむしろラベル付けやコンテキスト化を好む(そして今週初め、同社はロシアメディアにリンクするツイートにもラベルを付けると発表した)。

さらに、Twitterの声明が示唆するように、同社のネットワークは危機的状況下で特に大きな役割を果たすことができる。したがって、戦争中であっても、その中核となる実用性を低下させたくないという気持ちは理解できる。

同時に、ロシアのウクライナ侵攻によって、RTが発信する文脈は容赦無く変化している。そして、それを踏まえてTwitterが方針を見直したかどうかははっきりしない。

私たちは今、ロシアによる欧州の主権国家に対する侵略戦争を目撃しており、そこでは外国を標的としたプロパガンダが重要な戦略的役割を担っている。

だからこそ、EUの指導者たちはウクライナ侵攻によって、外国の情報操作に従事し、明らかにプーチン政権と結びついている2つの主要な国営チャンネルであるRTとSputnikを通じてプーチンのプロパガンダを自由に流し続けることを認めるのは危険だと非常に迅速に判断した。

それにもかかわらず、Twitterは(法的に)できる限り中立的でありたいと考えているようだ。

スペイン(EU加盟国)でテスターが遭遇した問題について尋ねられたTwitterは、RTのコンテンツをブロックできていない理由についての説明を避け、EUの制裁に「従うつもりだ」と述べた以前の声明に言及するにとどめた。

さらに質問をすると、Twitterの広報担当者は次のように答えた。「我々は禁止措置を実行しました」。

そうした説明から察するに、今回確認された問題は、禁止措置の不完全な実施例であり、Twitterが意図的に破ったわけではないようだ。そしておそらく、禁止令が法的効力を持つようになってからあまり時間が経っていないことも関係しているのだろう(EUの委員長は週末に警告を発していたが)。

できるだけ多くのツイートが流れることを好むと長い間表明してきた同社の姿勢を考慮すると、法的な禁止措置のいい加減な実行は、Twitterのずさんな実行に対する「バグではなく機能」の程度を意味しているのかもしれない。

TechCrunchは、このバグについて明確にするためにTwitterに圧力をかけた。しかし、指摘した問題に関して何度問い合わせても、明確な回答は得られなかった。

代わりにTwitterの広報担当者は、「country withheld content」(CWC)ページへのリンクと「どの国がどのような問題についてコンテンツの差し止めを求めているかについての最新の透明性レポートからのデータ / 説明」なるものへのポインタをTechCrunchに送ってきて「これが取り組み状況を理解する一助になれば」と付け加えた。

広報担当者が強調したテキストの塊(下部参照)は、Twitterがコンテンツへのアクセスを制限している国が現在20カ国であることを示している。つまり、行間を読むなら、それは遵守すべき非常に多くの異なる国別の命令があり、同社が完璧に実行するのに苦労していることを示唆しようとしている可能性がある。

そして3月2日、クレムリンにつながりのあるメディアに対するEUの禁止令が施行される前にEU当局は、コンテンツをデジタルで配信する可能性のある最後のメディアまで遮断することの難しさを考慮し、オンライン制裁の実施にある程度の進歩性を期待していることを示唆した(とはいえ、特定の地域の認証済みアカウントをブロックすることは、実際にはそれほど難しいことではないはずだ)。

TechCrunchが気づいたEUの禁止措置の実行に関するTwitterの問題の具体的な説明がどんなものであれ、1つだけはっきりしていることがある。それは、政策の実施に関する新たな失敗を見逃すことがあまりにも簡単だということだ。

私たちは現在、法的要求に応じて20カ国でCWCを使用しています。アルゼンチンオーストラリアブラジルカナダフランスドイツインドアイルランドイスラエル日本オランダニュージーランドロシアシンガポール韓国スペイントルコ英国です。この報告対象の期間中、Twitterはインドネシアで初めてコンテンツを保留にしました。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi

ロシアがフェイスブックをブロック、ウクライナに関する会話をコントロールする最新の試み

ロシア政府は、Facebook(フェイスブック)に対する部分的な規制を導入してから1週間後にあたる4日、ロシア国内で同ソーシャルネットワークを全面的にブロックし始めると発表した。

ロシアの通信情報技術監督庁Roskomnadzorは、世界最大のソーシャルプラットフォームへのアクセスを遮断する決定において「ロシアのメディアと情報リソースに対する26件の差別行為」を挙げ、同社が国営メディアに制限を課しているという以前の苦情を繰り返した

「ここ数日、同ソーシャルネットワークは、以下アカウントへのアクセスを制限しています。Zvezda TV(ズヴェズダ・テレビ)チャンネル、RIA Novosti(RIAノーボスチ)通信社、Sputnik(スプートニク)、RT(旧ロシア・トゥデイ)、Lenta.ruとGazeta.ruの情報リソースです」とロシアの通信規制当局は書いている

「上記の制限は『基本的人権および自由、ロシア連邦市民の権利および自由の侵害に関与する人物に影響を与えるための措置に関する』連邦法第272-FZ号の、とりわけ、情報の自由な流通と、ロシアのユーザーが外国のインターネットプラットフォーム上でロシアのメディアに自由にアクセスできるという重要な原則の侵害を防ぐ採択によって禁止されています」。

Meta(メタ)のグローバル・アフェアーズ担当社長で元英国副首相のNick Clegg(ニック・クレッグ)氏は、4日のロシアの発表について声明をツイートしている。

ロシア政府がロシア連邦でのFacebookへのアクセス遮断を決定したことについて次のように述べている。

「まもなく何百万人もの普通のロシアの人々が、信頼できる情報から切り離され、家族や友人とつながるのに日常的に使っている方法を奪われ、発言も封じられることになるでしょう。私たちは、人々が安全かつ確実に自己表現し、活動を組織することができるよう、サービスの復旧に全力を尽くし続けます」。

今週初め、Metaは、FacebookとInstagram(インスタグラム)全体でロシア国営メディアのリーチを制限し、それらのアカウントがロシア政府によって形作られたメッセージを広めることをより困難にすると発表した。

ロシア政府によるFacebookへの弾圧は、隣国ウクライナへの流血の侵攻に対する抗議が国内で盛り上がりを見せている中で行われた。反対意見の広がりを受けて、ロシア議会は4日、ウクライナでの同国の活動に関する「偽」の情報を故意に流した者に、最高で15年に及ぶ長期の禁固刑を含む厳しい処分を科す新法案を可決した。

ロシアのFacebookに対する新たな措置が、WhatsApp(ワッツアップ)やInstagramといった他のメタ傘下アプリへのアクセスも制限するかどうかはすぐにはわからないが、これらのサービスは抗議活動の組織化やロシア以外のニュースソースからの情報共有に利用されうることを考えると、そうなる可能性は高いと思われる。

画像クレジット:MLADEN ANTONOV/AFP/Getty Images / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Den Nakano)

ノバセルとアドレクス、テレビCMからウェブ広告まで一気通貫で運用する成果報酬型クロスマーケティングプランX-MAX開始

ノバセルとアドレクス、テレビCMからウェブ広告まで一気通貫で運用する成果報酬型クロスマーケティングプランX-MAXを提供開始

運用型テレビCMサービスを運営する、ラクスルグループのノバセルは3月2日、ウェブマーケティング事業を展開するADREX(アドレクス)と共同で、テレビCMからウェブ広告までを一気通貫で運用するオンオフ統合成果報酬型マーケティングプラン「X-MAX」(クロスマックス)を提供開始した。まずは同プランのリリースを先駆けとし、広告主の求める投資対効果を透明化しながら運用負荷も軽減し、事業を伸ばす。

X-MAXは、あらかじめ広告主と合意した成果指標を基に成果報酬制で広告費が決まるサービス。テレビCMに関しては「検索エンジンでの指名検索増加数」、ウェブに関してはROAS(Return On Advertising Spend、投資した広告コストの回収率)をそれぞれ計測指標とし、同目標の達成度を基準に手数料率が変動する仕組み。「広告主のビジネスにおける成功」と「広告費用」を連動させ「成果報酬型」の料金体系を実現するほか、複数広告会社に委託することで生じる、データや目標管理の連携不足を解消するという。

また、ノバセルの利用開始条件は以下2つという。
・これまでノバセルおよびADREXともに取引実績がない
・ノバセルおよびADREXが、成果報酬での取引が実施可能と判断

ノバセルは2020年にローンチ。テレビCMに関する企画・制作・放映・効果測定を通し、経験・知見を蓄積してきた。事業を運営する中で、「マーケティング投資後の広告主企業の売上拡大や新規顧客獲得などにおいて、広告費がどのような成果を得られたかに関わらず、固定で発生するもの」という商慣習に疑問を感じるようになったという。また広告運用面においても、テレビCMをはじめとしたマス広告の企画・実行を行う広告会社と、ウェブマーケティングを行う広告会社が別に存在していることで「マーケティング戦略にオンラインとオフラインで一貫性がなく、チャネル統合としての効果が最大化されないこと」や「広告会社が異なることで、広告主のオペレーションが煩雑になる」と感じてきたそうだ。そこで、ノバセルのノウハウと、ウェブマーケティング事業を通じ企業を支援してきたADREXのノウハウを組み合わせ、テレビCMからウェブ広告までを一気通貫で行おうと、X-MAXのリリースに至ったという。

ノバセル代表取締役社長でラクスル取締役CMOでもある田部正樹氏は、「ラクスルグループでは自社がほしいものを作っていくという文化があり、ノバセル事業を立ち上げました。新サービスであるX-MAXも、自分自身が発注者の立場となったときに必要だと思う機能を想像しながらプロダクトを設計しました。ウェブマーケティングとテレビCMを一貫して見られるツールはまだないことと、デジタルマーケティングにあたってまだテレビCMまでは不要という層にも事前にリーチしノバセルのカバレッジを広げたいという思いから、効果の最大化という由来を込めてX-MAXというプランを作りました」と語る。ノバセルの利用者は、企業フェーズを問わずインターネットサービス企業が中心とのこと。

ノバセルでは、マーケティング投資回収の仕組み化を通して、「マーケティングの民主化」というビジョンを掲げ、プロダクト作りを行っていく方針だという。

Spotifyがウクライナ侵攻を受けモスクワ事務所を無期限閉鎖

ロシアのウクライナ侵攻を受け、Spotify(スポティファイ)はモスクワの事務所を無期限で閉鎖したと、Varietyが報じた。ロシアの新法により、視聴者数が50万人を超える外国のテック企業は2022年までにロシア国内に事務所を設置することが義務付けられたため、ストリーミングプラットフォームのSpotifyは2月に駐在員事務所をモスクワに開設したばかりだった。しかし、この法律はかなり新しいため、影響を受ける企業のほとんど(Meta、Twitter、Telegramなどを含む)はまだ遵守していない。今のところ、Spotify、TikTok、Appleがロシアに事務所を構えている

ロシアのユーザーは、これまで通りSpotifyにアクセスすることができる。Spotifyの広報担当者がVarietyに出した声明には「グローバルな情報の流れを可能にするために、ロシアでの当社サービスの維持に努めることが極めて重要だと考えています」とある。

Spotifyはまた、RTとSputnik Newsを自社プラットフォームから排除する予定だ。いずれも世界中に多くの視聴者を持つ、ロシア政府が資金を提供している報道機関だ。批評家によると、RTとSputnik Newsはロシア政府とその外交政策の利益のためのプロパガンダのツールとして機能しているという。カナダとEUはこのほど、ロシアの国営放送を禁止にし、英国でも両報道機関は調査を受けている。

しかし、米国ではまだ、そうしたロシア政府の支援を受けた報道機関の報道をとても簡単に視聴できる。全米放送事業者協会は米国の放送事業者に対し、RT、RT America、Sputnik Newsの放映を停止するよう求めている。今のところ、DirectTVとRokuだけが求めに応じている。また、AppleとGoogleは、これらの報道機関のアプリをアプリストアから削除した。

しかし、Meta、TikTok、YouTubeを含む他のほとんどのプラットフォームは、EUでは全面的に禁止しているものの、米国ではロシア政府が支援するチャンネルを降格またはランクダウンしているに過ぎない。Metaは、Facebook MainとInstagramのフィードでRTとSputnik Newsのチャンネルを推薦するのをやめたが、ユーザーは直接そのページに行くことができる。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者のAmrita KhalidはEngadgetの寄稿者。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Amrita Khalid、翻訳:Nariko Mizoguchi

建設業界向け受発注クラウド「建設PAD」のKPtechnologiesが5200万円のシード調達、機能拡大と人材採用を加速

建設業界向け受発注クラウド「建設PAD」を手がけるKPtechnologiesが5200万円のシード調達、機能拡大と人材採用を加速

クラウド型受発注ソフト「建設PAD」を運営し建設業界のDX化を推進するKPtechnologiesは3月2日、シードラウンドとして、第三者割当増資による総額5200万円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は、B Dash Fund 4号投資事業有限責任組合、エアトリ、WealthPark、クロスボーダーインベストメント、複数の個人投資家。調達した資金は、建設PADのユーザー体験をさらに高めるため、プロダクトの機能拡充および拡販・人材採用にあてる予定。

建設PADは、建設業界の契約、受発注、請求といった業務デジタル化し事務作業にかかる負担を削減できる、電子商取引プラットフォーム。

建設業界は、高齢化や労働人口の減少、時間外・休日労働に関する36協定の2024年改定、電子帳簿保存法改定、コロナ禍による働き方改革への適応といった課題に直面している。その解決のためDX化推進の動きがあるものの、順調に進んでいるとはいえない状況だ。これを受けKPtechnologiesは、建設業に特化したSaaS企業として建設PADに各種課題を解決する新機能を実装し、DXの実現を推進しようとしている。

KPtechnologiesは、2020年2月に設立されたスタートアップ。「建設産業のポテンシャルを最大化する」をミッションに掲げ、現場とデジタルの共生基盤を構築し業界のイノベーションをうながすことを目指している。建設業界向け受発注クラウド「建設PAD」を手がけるKPtechnologiesが5200万円のシード調達、機能拡大と人材採用を加速

Epic Gamesが楽曲販売プラットフォームBandcampを買収、音楽分野へ進出

ハッピーBandcamp(バンドキャンプ)ウェンズデイ。Fortnite(フォートナイト)開発元であるEpic Games(エピックゲームズ)が、Bandcampを丸ごと買収することになった。音楽配信・販売プラットフォームを提供するBandcampは、米国時間3月2日のブログ記事で買収を発表し、共同創設者兼CEOのEthan Diamond(イーサン・ダイアモンド)氏が指揮をとる独立した組織として、今後も機能し続けることを付け加えた。

「我々は、世界で最もオープンでアーティストフレンドリーなエコシステムを構築するというビジョンを共有しており、ともにアーティストが作品に対して公正な報酬を得る機会をさらに増やすことができるでしょう」とダイヤモンド氏は投稿で述べている。

今回の買収では、Bandcampのマーケットプレイス、コミュニティ、エディトリアル製品であるThe Dailyは独立した組織として引き続き運営されるなど、業務は比較的いつもどおりに続くアプローチがとられている。また、同社が毎月第一金曜日に行ってきたBandcamp Friday(バンドキャンプ・フライデー)も予定通り継続するとしている。Bandcamp Fridayは、コロナ禍でコンサートツアーが中止され、多くのミュージシャンが生活を維持するのに苦労している中、購入額から通常Bandcampが差し引く手数料を受け取ることなく、その分もアーティストやレーベルに還元するという毎月恒例のイベントで、非常に人気がある。

「2008年の設立以来、当社は音楽が持つ癒しの力を広め、ファンからの直接的な支援によってアーティストが成功するコミュニティを構築するというミッションを追求してきました」とダイアモンド氏は続けた。「そのシンプルな発想が功を奏し、アーティストやレーベルへの支払いは10億ドル(約1155億円)に迫る勢いです」。

確かにテーマからすると奇妙な買収だ。しかし、Epicは近年、Fortniteの熱狂的な人気のおかげで、大量の資金を手に入れ、買収に明け暮れている。一方、パンデミックによって、多くのミュージシャンが自分の作品と、それを世に送り出すためのプラットフォームとの関係を見直す必要に迫られている。Bandcampは、Spotify(スポティファイ)のような巨大サービスに対して、はるかにミュージシャンフレンドリーなサービスと位置づけで、ストリーミングコンサートなどを提供サービスに追加している。

EpicのVPであるSteve Allison(スティーブ・アリソン)氏は、別のブログ投稿でこう述べている。「Epic GamesにBandcampのチームを迎えることができ、これ以上ないほどうれしく思っています。Bandcampは、新進気鋭のアーティストが、ファンの直接的なサポートによって成功できるようなすばらしいコミュニティとビジネスを構築しており、音楽界で最高レベルの収益モデルと条件を備えています。これは、あらゆるメディアでクリエイターを支援し、ファンと直接つながることを可能にするというEpicのアプローチと良く調和しています」。

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:Den Nakano)

フェイスブックが大学生専用ソーシャルネットワーク「Campus」を終了

Facebook(フェイスブック)はルーツある大学生専用ソーシャルネットワークに立ち返るべく、2020年秋にCampus(キャンパス)を立ち上げた。「.edu」ドメインのメールアドレスのユーザーだけに開かれたFacebook内のプライベート領域だ。しかし、その取り組みが成功することはなく、FacebookはCampusユーザーに対して3月10日に完全閉鎖すること通知した。

アプリ内メッセージを通じてFacebookは、Campusのパイロットテストはまもなく閉鎖され、Campusのプロフィール、グループ、投稿、その他のデータは削除されるとユーザーに伝えた。閉鎖の前に、ユーザーはエクスポートツールを使って自分のデータをダウンロードできるとメッセージに書かれている。

「Campusパイロットを開始して以来、私たちのミッションは学生コミュニティが密につながるのを後押しすることでした。しかし、学生たちを支援する最良の方法はFacebookグループを使うことだとわかりました」とメッセージは説明している。

ソーシャルネットワークコンサルタントのMatt Navarra(マット・ナバラ)氏は、何人かのCampusユーザーから閉鎖の知らせを受け、メーセージのスクリーンショットをTwitterに載せたとTechCrunchに話した。他にもCampusの閉鎖とデータ削除の予定について報告したユーザーはいたが、残念がるコメントはほとんど見られなかった。おそらく、Capmusが普及していないことの証だろう。

当初Facebookは、Capmpusを若者たちにアピールする手段として紹介し、学生たちがクラスメートとつながり、グループに参加し、キャンパスイベントの情報を知り、大学事務室からの通知を受け、みんなとチャットする場を提供しようとした。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック到来とともに、Facebookは多くの学生がバーチャル学習にシフトしたことに乗じて、同社のオンライン大学ネットワークの利用を加速させられるのではないかという見方もあった。

しかし、Campusは完全な別アプリとしては提供されておらず、Facebookの「その他」メニューやWatch(ウォッチ)、Dating(デーティング)、News(ニュース)などのセクションからもアクセス可能だった。このため、真のプライベートネットワークというより、Facebookそのものの一部と感じさせられていたかもしれない。

画像クレジット:Facebook

Facebookは自らのプラットフォーム上でこの機能を宣伝し、時には積極的過ぎてユーザーの不評を買った。例えば2021年、あるTwitter(ツイッター)ユーザーは自分が学生ではなく教員なのにCampusに参加するよう強く推されたことを指摘した。2021年中頃時点で、Campusは米国の計60の大学で利用可能になった。そして2022年1月になってからもFacebook Campusの拡張は続き、UNC Charlotte(UNCシャーロット)などの地元報道機関は大学の追加を報じていた。

現時点でパイロットプログラムには204校が参加しているとFacebookがTechCrunchに語った。

同社広報担当者の1人は、Campusの当初のアイデアについて、学生たちはすでに大学のためにFacebookグループを使っていたので、専用サービスを作ってこの利用形態にもっと答えることができる可能性をFacebookは試したかったのだと話した。Facebookは、グループのほうがうまくいことに気づいた。

その広報担当者は、Campus閉鎖の決定についても正式に認め、次のように述べた。

当社はFacebook Campusのパイロットを終了することを決定しました。大学生を支援する最良の方法について私たちは多くを学び、彼らを一緒にする最も効果的なツールはFacebookグループであることがわかりました。テスト実施校の学生にはCampusが使えなくなることを伝え、適切な大学Facebookグループに参加することを勧めました。

画像クレジット:SDI Productions / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

コンテンツクリエイターに無料の音楽を提供する英国のUppbeatが約7億円を調達

英国を拠点とする音楽プラットフォームのUppbeatは、コンテンツクリエイターがYouTubeやTwitch、TikTokなどのプラットフォームで公開する動画に使用できる無料で高品質の音楽を簡単に見つけられるサービスを構築し、現在50万人以上のユーザーが利用している。同社はビジネスを成長させるためにシリーズAで460万ポンド(約7億500万円)を調達したと発表した。

Uppbeatを構築したのは、英国を拠点とする音楽ライセンス企業のMusic Vineを共同で創業したLewis Foster(ルイス・フォスター)氏とMatt Russell(マット・ラッセル)氏だ。2人は、自分たちの専門性を活かしてクリエイターの間で高まっている無料の音楽リソースのニーズに応えるチャンスがあると考えた。現在、1億人以上がソーシャルプラットフォームでコンテンツを共有しているが、無料でありながら高品質の音楽の選択肢は多くないと2人は確信していた。

Uppbeatは2021年1月にサービスを開始し、費用のかかる音楽ライセンスプラットフォーム、あるいはYouTubeのオーディオライブラリやクリエイティブ・コモンズの音楽といった無料の音楽に代わる選択肢を提供することで、クリエイターが作るコンテンツで使われる音楽の著作権に関する頭痛の種を取り除いている。

Uppbeatはフリーミアムのモデルを活用して、クリエイターがアカウントを作成するとサイトのカタログの約50%にアクセスでき、1カ月に10件ダウンロードできるようにしている。プレミアムのサブスクリプション(月額6.99ドル、約800円)ではすべてにアクセスし、無制限にダウンロードできる(3年間と永続のサブスクリプションも用意されている)。

2021年9月にはサイトを拡張して、音楽だけでなく「ミームスタイル」のコンテンツに適した効果音とクリップのライブラリも提供している。

画像クレジット:Uppbeat

曲にはライセンスのない使用への対抗策としてフィンガープリントが必要であるため、Uppbeatの音楽を使う際に著作権の主張が発生することもある。しかしおよそ5分以内でシステムが必要なクレジットを確認してから主張を自動で処理する。無料ユーザーはYouTubeの動画の説明にクレジットを追加して著作権の主張をクリアすればよい。YouTubeを利用するプレミアムユーザーは自分のチャンネルをホワイトリストに登録して自動で著作権の主張から保護することができる。

このシステムはYouTube限定ではない。音楽と効果音はストリーマー、ポッドキャスター、ブロガー、その他のソーシャルメディアクリエイターが利用する、ほぼすべてのプラットフォームで動作する。

一方、Uppbeatのアーティストは音楽の所有権をすべて保持し、レベニューシェアベースで報酬を受け取る。

Uppbeatによれば、毎月7万5000人以上の新規ユーザーを獲得し、サイトへのトラフィックは月間100万セッションを超えるという。リテンションは高く直帰率は10%未満の低さであると、同社はTechCrunchに対して語った。セッションタイムの平均は5分以上だという。

Uppbeatのカタログはサービス開始時の1000曲から3000曲以上へと増えている。2500種類の効果音とクリップも追加された。同社は、年間収益ランレートは71万8000ドル(約8300万円)で、Music Vine全体としてはおよそ240万ドル(約2億7600万円)と発表している。

同社は、シリーズAの投資家は戦略的支援者でありこの分野のリーダーで、当人が公表を望まないため発表できないと述べた。

今回の資金調達により、Uppbeatは同社の音楽をYouTubeで公開してブランドのプレゼンスをさらに高め、オンラインのコミュニティとこれまで以上に直接関わっていくとしている。バックエンド全体を見直して、パーソナライズ機能を備えたスマートなユーザーインターフェイスの構築も予定している。

さらにクリエイター向け新機能を公開する計画もある。例えばクリエイターが独自のプレイリストを作成して共有する機能が挙げられる。これによりUppbeatのアーティストの露出が増え、クリエイターの収益化につながる可能性もある。すでに同社はユーチューバーと連携し、厳選された「パートナーのプレイリスト」を公開してユーチューバーが自分のチャンネルでよく使う音楽を紹介している。

従業員も現在の9人から増員し、新しいオフィスに移る予定だ。

共同創業者でCEOのフォスター氏は次のように述べた。「Uppbeatの公開以来、クリエイターコミュニティの反応はまさにすばらしいものです。クリエイターの積極性とフィードバックによりこのプラットフォームは現在の地位を得ることができました。Uppbeatがエキサイティングな新しい展開を始めるにあたり多額の投資を受けられたのはクリエイターのみなさんのおかげです。今回の調達はUppbeatが目指す成長戦略の資金となるゲームチェンジャーであるだけでなく、クリエイターコミュニティにとってエキサイティングな出来事であり誰もが自由に創作活動ができるようにするという我々の道のりにおける大きなマイルストーンです」。

画像クレジット:Uppbeat

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

Reddit、誤報の「大量」発生を理由にr/Russiaを隔離

ロシアのウクライナ侵攻をめぐる誤報に主要なソーシャルプラットフォームが対処する中、Redditは独自の対策を行っている。

米国時間3月1日、Redditはサブレディットr/Russiaを隔離リストに追加し、このコミュニティが検索結果に表示されるのを制限し、警告メッセージを表示させるようにした。この中間的な措置は、Redditが最も悪名高い有害コミュニティの1つであるr/The_Donaldを抑制するためにとった措置と同様のもので、最終的にこのサブレディットは全面禁止になった。

現在、r/Russiaを訪れると「このコミュニティには、信頼できる情報源によってサポートされていない情報が大量に含まれています」という警告ページが表示される。Redditユーザーは警告をクリックすることでr/Russiaを訪問することができるが、メッセージはページの上部に表示されたままだ。

サブレディットr/RussiaPoliticsも隔離リストに追加され、同じ扱いになっている。r/Russiaに対する措置を最初に報じたのはMashableで、検疫される直前には26万5000人のメンバーがいたという。

r/Russiaが隔離される前日には、モデレーターがピン留めしたポストに「denazification(非ナチ化)」というタグを付け、炎上ポストの最後にはウクライナ国旗が付けられた。ピン留めされたポストの中には、ウクライナ政府が犠牲者数を意図的に多く発表している、人間の盾を使っている、交渉を拒否しているといった虚偽の非難があった。

Redditによると、隔離状態にするのは、その気がないのにうっかり見てしまう、適切なコンテキストを欠いた状態でサブレディットのコンテンツを見るというケースを防ぐためだという。そのコミュニティに、すでに参加している人はアクセスできるが、それ以外のリーチを制限するという考えだ。

r/Russiaは、ウクライナ侵攻に関するロシア寄りの誤報をばらまいて検疫されたようだが、モデレーターの中にもRedditのルールに反する者がいた。Redditによると、同社は「不誠実な行為で、あるモデレーターを排除した」という。そして他のモデレーターたちにも「同社のポリシーを思い出して」もらった。問題のモデレーターが一体何をしたのかは公表されていない。

「私たちの明確なポリシーは、モデレーターとユーザーはこのプラットフォーム上の会話やコミュニティを操作したり妨害しようとしてはならないということです」とRedditの広報担当者は説明する。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

バイデン大統領がソーシャルメディアのメンタルヘルスへの影響について訴え、一般教書演説で

ホワイトハウスは、バイデン大統領による初の一般教書演説に先立ち、米国におけるメンタルヘルスの危機に取り組む計画を発表し、特にソーシャルメディアが子どもや10代の若者に与える影響について強調した。この問題は、一部の議員の間で重要視されている。特に、内部告発者のFrances Haugen(フランシス・ホーゲン)氏がFacebook(フェイスブック、現在はMeta)に不利な内部文書を大量にリークした後はそうだ。内部文書には、10代の若者への悪影響を同社が認識している証拠も含まれていた。

ホワイトハウスによると、バイデン大統領は議会に対し、プライバシー保護の強化、子どもへのターゲット広告の禁止、テック企業による子どもの個人情報収集の停止を要請する。

一般的に、一般教書演説でテック企業が重要な役割を果たすことはない。バイデン大統領が米国3月1日夜、ロシアのウクライナ侵攻に関するより差し迫った危機を考慮し、言及さえしない可能性もある。とはいえ、大統領はソーシャルメディアのプラットフォームに対し、若いユーザーの安全を守るよう呼びかけている。ファーストレディのJill Biden(ジル・バイデン)博士がホーゲン氏を特別ゲストとしてこのイベントに招待したことは、ソーシャルメディア幹部に対する5回にわたる上院公聴会のきっかけとなったホーゲン氏の主張に、大統領が注目していることを示している。

「大統領は、子どものデータとプライバシーの保護をはるかに強化すべきと考えているだけでなく、プラットフォームやその他の双方向デジタルサービス提供者は、製品やサービスの設計において、利益や収益よりも、子どもや若者の健康、安全、幸福を優先させ確保すべきだと考えています」。ホワイトハウスのブリーフィングには、こう書かれている。

この文言は、ホーゲン氏が議会に登場した際に使っていた言い回しを彷彿とさせる。同氏は「60 Minutes」のインタビュー以来、元社員としての立場から、Facebookは安全性よりも利益を優先していると繰り返してきた。

大統領はまた、ソーシャルメディアが私たちにどのような害を及ぼすのか、およびその害に対処するためにどのような臨床的・社会的介入が可能かについての研究に、少なくとも500万ドル(5億7500万円)を投資する計画の概要を示した。また、米保健福祉省は「ソーシャルメディアとメンタルウェルネスに関する全米センター」を立ち上げ、10代のソーシャルメディア利用がもたらす影響について一般市民に啓蒙していく予定だ。

バイデン大統領はまた、子どもたちを対象とした過剰なターゲット広告やデータ収集を禁止するよう議会に要求する見通しだ。2000年に施行された児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)は、13歳未満のユーザーの追跡やターゲティングを制限することを目的としているが、プラットフォームがユーザーの年齢を認識していることが証明されない限り、この法律を適用することはできない。つまり、子どもが「はい、私は13歳です」というボックスをクリックするだけで、子ども向けではないコンテンツにアクセスできてしまうため、COPPAは簡単に適用できないことが多い。

すでに一部の議員は、COPPAをより効果的なものにするためにアップデートを試みている。Ed Markey(エド・マーキー)上院議員(民主党、マサチューセッツ州)とBill Cassidy(ビル・キャシディ)上院議員(共和党、ルイジアナ州)は2021年、インターネット企業が13〜15歳のユーザーの個人データを本人の同意なく収集することを違法とする法案を提出した。この法案はまた「消去ボタン」を設け、ユーザー(またはその親)が、企業が収集した自らに関するデータを手動で消去できるようにするものだ。

「消去ボタン」のコンセプトは、Richard Blumenthal(リチャード・ブルメンタール)上院議員(民主党、コネチカット州)とMarsha Blackburn(マーシャ・ブラックバーン)上院議員(共和党、テネシー州)が最近提出した「Kids Online Safety Act(KOSA)」にも登場する。2021年10月には、YouTube(ユーチューブ)、TikTok(ティクトック)、Snap(スナップ)の代表者が上院の公聴会で、親が自分の子どもや10代の若者のオンラインデータを消去できるようにすべきだという意見に同意した。

ホワイトハウスのブリーフィングでは、アルゴリズムが選ぶコンテンツが、特に若い有色人種の女性の間で、メンタルヘルスに悪影響を与える可能性があることも取り上げている。

「『黒人の女の子』、『アジア人の女の子』、『ラテン系の女の子』と検索すると、ロールモデルやおもちゃ、アクティビティではなく、ポルノなどの有害なコンテンツが並ぶことがあまりにも多い。プラットフォームは、子どもたちが何が可能かを理解し、アクセスする機会に方向性を与えます」と報告書は述べている。「私たちは、プラットフォームやその他のアルゴリズムによって強化されたシステムが、差別的に子どもたちを標的にすることがないようにしなければなりません」。

ここ数年、ホワイトハウスがこのブリーフィングで説明したような問題を解決することを目指す法案がいくつか議会を通過したが、ほとんどは可決されるに至っていない。法案が成立するほどの勢いになっても、意図したことが達成されないこともある。トランプ前大統領は2018年「オンライン性的人身売買対策法(FOSTA)」に署名し、法制化した。その名の通り、人身売買を抑制するための法律だったが、かえって合意の上で働くセックスワーカーにとって、より危険な状況を作り出しただけだった。

バイデン大統領は、研究に500万ドル(約5億7500万円)を投じ、ソーシャルメディアとメンタルウェルネスに関する全米センターを設立したが、ソーシャルメディアとメンタルヘルスに関するコメントは、長年にわたって議会で議論されてきたことを繰り返したに過ぎない。しかし、これらのメッセージから、大統領が少なくとも、米国人のオンラインでの生活にいくらか注意を払っていることがわかる。

バイデン大統領は一般教書演説で、ソーシャルメディアの巨人に関する計画を示唆した。

「パンデミック以前にも、子どもたちは苦労していました。いじめ、暴力、トラウマ、そしてソーシャルメディアの害。今夜ここにいるフランシス・ホーゲン氏が示したように、我々はソーシャルメディアプラットフォームが利益のために子どもたちに対して行っている国家的な試みに対して責任を負わせなければならないのです。今こそ、プライバシー保護を強化し、子どもへのターゲット広告を禁止し、テック企業に子どもの個人情報収集をやめるよう要求するときです」。

また、ホーゲン氏は演説後、バイデン大統領の発言についてコメントした。

「バイデン大統領が一般教書演説でこの問題を提起し、これにより我々がソーシャルメディアが子どもたちの精神衛生に与えている真実の暴露を続け、この恐ろしい現実を変えるためにすべての関係者に力を与えられることに感謝しています」とホーゲン氏は報道機関にメールで送った声明で述べた。声明はTwitter(ツイッター)にも投稿された。「FacebookとInstagram(インスタグラム)は、私たちを中毒にし、また子どもと私たち自身の最悪の事態を増幅させるために設計された欠陥商品です。彼らは私たちの子どものメンタルヘルスを犠牲にして利益をあげているのです」。

【更新】3月2日米国東部時間午前9時20分、バイデン大統領とフランシス・ホーゲン氏の言葉を盛り込んだ。

画像クレジット:Al Drago/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi

不動産管理業務のワークシェアリングサービスCOSOJIを運営するRsmileが累計1.6億円の資金調達

不動産管理業務のワークシェアリングサービスCOSOJIを運営するRsmileが累計1.6億円の資金調達

不動産の管理業務と地域作業者をつなぐワークシェアリングサービス「COSOJI」(コソージ)を展開するRsmileは3月1日、第三者割当増資による資金調達を実施したことを発表した。引受先は、KUSABI1号投資事業有限責任組合、B Dash Ventures、ニッセイ・キャピタル、グロービス。累計調達金額は1億6000万円となった。調達した資金は、開発体制とカスタマーサポート、マーケティング強化のための人員拡大に充当する。

COSOJIは、不動産の共用部清掃や目視点検などのメンテナンス、消防設備点検や貯水槽清掃などの法令点検を、地域の作業者や工務店に直接つなげるマッチングサービス。不動産のある地域に近い作業者に業務を委託することで、交通費などの経費を削減でき、物件の登録・作業の依頼・作業報告の確認・決済までをオンラインで完結できる。2021年1月のリリース以降、アパート、空き家、駐輪場・駐車場、太陽光施設などの不動産に導入されており、現在は全国2000以上の施設でサービスを展開。利用者は不動産管理会社、オーナーとなっており、現地作業員・工務店などの現地パートナーは1万ユーザーを超える。「不動産にかかわる全ての人に快適な世界を」をビジョンに掲げるRsmileは、地域に根差した新しいサービスの提供を目指したいという。

 

Disney+がNetflixのMarvelシリーズを米国などで配信開始、日本では2022年後半の予定

米国時間3月1日、Disney+(ディズニープラス)は、以前Netflix(ネットフリックス)で配信されていたMarvel(マーベル)の実写ドラマの配信と、これらのドラマの追加にともない17歳未満の子どもには不適切と評価されたTV-MAコンテンツの視聴を禁止できる新しいペアレンタルコントロールの導入を発表した。

Disney+によれば、3月16日から米国、カナダ、英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランドで実写シリーズの「Marvel デアデビル」「Marvel ジェシカ・ジョーンズ」「Marvel ルーク・ケイジ」「Marvel アイアン・フィスト」「Marvel ザ・ディフェンダーズ」「Marvel パニッシャー」「エージェント・オブ・シールド」を配信する(ただし「エージェント・オブ・シールド」は米国のみ)。

Marvel作品に関するNetflixの権利が3月1日に切れて配信ラインナップから消えたことは、Netflixの1つの時代の終わりを表している。Disney+が登場するまでは、NetflixはDisneyと長年にわたって関係を築いていた。NetflixがDisneyのコンテンツに関して複数年の契約を交わした後、2013年にMarvelはNetflixと組んで最初の4本のスーパーヒーロードラマを製作した。これによりNetflixは「Netflixオリジナル」ブランドとして長年にわたって人気ドラマを配信し、新規ユーザーの獲得につながった。しかしNetflixは2018年と2019年にMarvelドラマの配信中止を開始し、Disneyとの契約終了に至った。そして契約により、中止後も2年間はドラマのキャラクターはNetflix以外の映画やテレビシリーズに登場できないことになっていた。

当初はNetflixの権利が切れた後にMarvelの実写ドラマがどこに行くかは不透明だった。ことに、これらの大人向けドラマは家族向けの配信サービスであるDisney+には合わない。可能性がある考えられたのは、Disney傘下で大人向けコンテンツの傾向が強いHulu(フールー)だ。しかしこれらのドラマが3月中旬からカナダのDisney+に登場することがスクープされ、Disneyは少なくとも一部のマーケットでこれらのドラマをDisney+に取り込む意向であることが明らかになった。ただし米国で配信されるのか、されるとしたらいつからか、どのプラットフォームで配信されるのかは明らかになっていなかった。

画像クレジット:Sarah Shatz/Netflix

また、Disney+は米国でTV-MAに指定されているコンテンツを子どもに見せたくない保護者のためのツールが必要であることも認めた。3月16日から米国のDisney+利用者すべてに対してペアレンタルコントロールのアップデートが求められる。利用者は家族のプロフィールごとにコンテンツのレーティングを選択し、プロフィールをロックするためのPINコードを設定できる。またキッズプロフィールを抜けるための質問も設定できるので、子どもはキッズの利用環境から切り替えることができない(Disney+のグローバル市場ではすでにこのようなペアレンタルコントロールが提供されている。しかし米国のユーザーは新機能として今後RやTV-MAコンテンツの制限ができるようになる。アプリを再起動する際に変更を求められる)。

これらの設定はオプションで、米国の全利用者に対して3月16日以降に初めてDisney+のサービスを利用するときに表示される。利用者がレーティングを設定しない場合は、デフォルトで14歳未満の子どもには不適切とされるTV-14コンテンツに設定される。つまりTV-MAのプロフィールを選択しないと、新たに配信されるMarvelドラマは見られない。

Disneyによれば、TV-MAに切り替えたプロフィールには変更を確認するためにアカウントのパスワードも必要になるという。設定した後はDisney+の大人向け番組を利用でき、アプリの「あなたへのおすすめ」や「トレンド」にも表示されるようになる。

Disney Streaming(ディズニー・ストリーミング)の社長であるMichael Paull(マイケル・ポール)氏は発表の中で次のように述べた。「Disney+には業界で最も愛されるブランドが集まり、これらの実写ドラマが追加されることでMarvelブランドもさらに1カ所で楽しめます。我々は世界中の市場でDisney+が提供するコンテンツを拡大してすばらしい成功を収めており、Marvelの新しいドラマを加えたすばらしいコンテンツと、お客様とご家族が最適な視聴体験を得られる機能を提供して米国でもこれを継続できることをたいへんうれしく思います」。

ペアレンタルコントロールを変更すると今後、大人向けのMarvelコンテンツをさらに配信できることになるが、Disneyは具体的な発表はしていない。

同社によれば、MarvelのドラマはDisney+のその他の全海外市場で2022年後半に公開される予定だ。

画像クレジット:Disney

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)