インフルエンサーマーケティングのBitStarとフィナンシェがNFT事業で協業開始

フィナンシェとBitStarがNFT事業で協業、クリエイターのNFT発行・流通・プロモーションを支援

ブロックチェーン技術を利用したクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」(フィナンシェ。Android版iOS版)を提供するフィナンシェは3月22日、YouTuberなどインフルエンサーマーケティング事業を展開するBitStar(ビットスター)とNFT事業において協業すると発表した。クリエイターやインフルエンサーなどのNFT発行・流通・プロモーションをワンストップで支援する体制を構築する。

同提携により、BitStarのパートナーであるクリエイター・コンテンツホルダー・事業者向けに、フィナンシェは、「クリエイターへのNFT発行支援・運用管理」(フィナンシェおよび外部ネットワーク両方利用)、「国内・海外のメディア連携・プロモーションなどの支援、NFTマーケティング支援」といったNFT事業支援を予定している。

またフィナンシェ独自の対応として、同社サービスFiNANCIEと海外のNFTマーケットと両方での展開が可能。国内ファンに向けては、FiNANCiEサービス内で日本円決済で、また海外ファンに対しては主要なNFTマーケットと連携し提供することで、より多くの収益機会を生み出せるとしている。

フィナンシェとBitStarがNFT事業で協業、クリエイターのNFT発行・流通・プロモーションを支援

2014年7月設立のBitStarは、これまで国内最大規模のエージェンシーとして4000名を越えるインフルエンサーをネットワーク化し、また最も成長率の高いプロダクションとして200名を越える所属インフルエンサーを支援してきた。今後インフルエンサー向けに様々なサービス提供をしていく中で、NFTにも注目し新たな支援内容を追求するという。

2019年1月設立のフィナンシェは、サービス開始時から100名(グループ含む)以上のトークン発行と販売を支援。NFTならではの演出や企画のアドバイス、さらには売出における国内外マーケティングやプロモーション支援もワンストップで提供する。

ブロックチェーン技術を活用したクラウドファンディングのFiNANCiEでは、夢を実現したいスポーツチーム・インフルエンサー・アーティスト・アイドルがトークン(FTおよびNFT)を発行・販売可能。夢を支援したいサポーターを募集し、夢の実現に向けてサポーターと一緒に歩める新世代のトークン発行型ファンディングサービスという。

またNFT事業においては、共通仕様の策定を発表した「Oct-pass」の推進をはじめ、加盟しているブロックチェーンコンテンツ協会や関係各社とも連携して進め、健全な市場拡大に寄与する予定としている。

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コインチェックが「NFT」を取引できるマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」を3月24日開始

コインチェックが「NFT」を取引できるマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」が3月24日開始

コインチェックは3月18日、ブロックチェーン上のデジタルアイテム「NFT」を取引できるマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」を2021年3月24日より提供開始すると発表した。

サービス開始時点では、ふたつのゲームタイトルで利用できるNFTを、同社暗号資産取引所・販売所Coincheckで取り扱う13種類の暗号資産と交換できる。Coincheckの口座を持つ者は、NFTの出品・購入・保管が可能で、出品・購入にかかるネットワーク手数料(Gas代)は無料となっている。

コインチェックが「NFT」を取引できるマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」が3月24日開始

コインチェックでは、2020年8月にNFTマーケットプレイスの立ち上げ表明以来、国内外で人気のある6つのNFT発行体と連携しながらCoincheck NFT(β版)の提供開始に向け準備を進めてきた。

Coincheck NFT(β版)は、ブロックチェーン上に直接記録されない取引方法オフチェーンにより、従来のNFT取引において課題とされていた、ネットワーク手数料(Gas代)の高騰や複数サービスを介する取引方法などの課題を解決したという。

今後はゲーム分野のみならず、アートやアニメ、マンガ、音楽などの分野のNFTの取扱いにも注力し、NFT市場の拡大およびNFTによる新たなエコシステムの創出を目指す。

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double jump. tokyoとスクウェア・エニックスが「ミリオンアーサー」NFTコンテンツ開発で協業

double jump.tokyoとスクウェア・エニックスが「ミリオンアーサー」NFTコンテンツ開発で協業

画像は、「ミリオンアーサー」シリーズのひとつ「弱酸性ミリオンアーサー」キービジュアル。©2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Powered by double jump.tokyo Inc.

ブロックチェーン技術を用いたアプリケーション開発を行うdouble jump.tokyoスクウェア・エニックスは3月17日、ブロックチェーン技術を活用したコンテンツ開発での協業を開始すると発表した。

今回の提携では、NFTデジタルシールの販売・システム開発を共同で実施。スクウェア・エニックスは、同社初のNFTデジタルシールとして「ミリオンアーサー」シリーズを2021年夏に販売・展開予定としている。販売は公式サイトで行う予定。

NFT(Non-Fungible Token。ノン・ファンジブル・トークン)は、ゲームのキャラクターやアイテム・トレーディングカードから、アートや権利のデジタル化まで、様々なユースケースが期待される代替性のないトークンを指す。代表的な規格としては、Ethereum(イーサリアム)のERC-721があり、「所有、譲渡、譲渡の委任」が定義されている。

今回のNFTデジタルシールでは、購入者情報がブロックチェーン上で記録され、シリアルナンバーやロットナンバー、使用状態(デジタルシールとしての使用履歴)といったデータをシール自体に紐づける。このため、コピーや複製などを行えず、さらにシールごとにデザインの違いなどを持たせることで、デザイン面からも唯一無二のデジタルシールを所有可能となるとしている。

スクウェア・エニックスは、ブロックチェーンとデジタルエンタテインメントの親和性に注目し、数年前から技術の調査や応用の可能性の検討を行っていたという。今後、ブロックチェーンを利用し、ゲーム内などでのユーザー間コミュニケーションの活性化などの可能性を模索するとともに、それらを通じた新たなデジタルエンタテインメントンテンツの創出やビジネスモデルの構築を目指していくとしている。

2018年4月設立のdouble jump.tokyoは、ブロックチェーン技術を用いたゲームおよびアセットの開発・運営・販売を手がけるブロックチェーンゲーム専業開発会社。

数多くのゲーム(モバイルソーシャルゲーム、PCオンラインゲーム、家庭用ゲームなど)およびプラットフォームの開発・運営、ブロックチェーン技術および暗号資産を含むファイナンスにおけるノウハウを有するメンバーが参画している。

同社のブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」(マイクリプトヒーローズ)は2019年8月、DappRadarにおいて、ブロックチェーンゲームとして世界No.1のユーザー数、トランザクション数を記録した。

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中国・香港拠点のゲーム開発会社Animoca Brands(アニモカブランド)は2月18日、Ethereum(イーサリアム)ブロックチェーンのレイヤー2ソリューション「Polygon」(ポリゴン。旧Matic Network)を提供するMatic Networkとのパートナーシップ契約を発表した

F1(フォーミュラ1)公式ライセンスを取得した同社開発中のブロックチェーンゲーム「F1 Delta Time」を皮切りに、Animoca BrandsのREVV TokenモータースポーツブロックチェーンのエコシステムをPolygonに対応させていく。

F1公式ライセンス取得のブロックチェーンゲーム「F1 Delta Time」がイーサリアム手数料高騰問題解決へ

F1 Delta Timeは、レースゲームの要素とコレクションゲームの要素を持つブロックチェーンゲーム。コレクション部分では、ERC-721準拠トークンのNFTとしてレースカー、トラック(レース場)、ドライバー、手袋、スーツ、ブーツ、ヘルメットなどを収集できる。NFTマーケットプレイスでの売買も可能。

またこれらNFTはレースゲーム部分で管理可能。一般的なレースゲームのようにレースカーをコントロールし遊べるようになっており、NFTの組み合わせなどがレース結果に影響する仕組みを備えている。例えば、NFTのひとつであるレース用タイヤは消耗品となっており、使用することで劣化する。レースを続けるには新しいタイヤを購入したり、タイヤを休息させたりなど、レースを盛り上げるための重要な要素として組み込まれている。

F1公式ライセンス取得のブロックチェーンゲーム「F1 Delta Time」がイーサリアム手数料高騰問題解決へ

Animoca Brandsは、今回のパートナーシップによりF1 Delta TimeをMatic Network提供のPolygonに対応させていく。Polygonは、Ethereumブロックチェーンのレイヤー2ソリューションにあたる仕組みで、高騰するEthereumのトランザクション手数料(GAS代)問題を解決する。また同社モータースポーツゲームの主要トークンREVV Tokenを使用したモータースポーツブロックチェーンゲームにも順次対応していく。

Ethereumブロックチェーン上のアプリケーションやERC-20準拠のトークンは、昨今のEthereum自体の価格上昇やDeFi(分散型金融)の普及によりトランザクション発行数が大幅に増加。トランザクション手数料(GAS代)が高騰していることから、そのアプリケーションの動作にも影響をおよぼすほどの問題となってきている。

これら問題を解決すべく、トランザクション発行時にGAS代を安価に実行できる技術としてEthereumのレイヤー2ソリューションやスケーリング技術が注目を集めており、そのひとつがMatic NetworkのPolygonとされている。

ステーキングできるレースカー

F1 Delta Timeでは、レースカーおよびレース出場に必要なNFTのセットを「クレート」と呼び、クレートセールとして販売が実施された。2020年2月25日から3月9日までの期間に開催された1stクレートセールでは、36万4000米ドル(3800万円相当)を売り上げたという。

クレートは、ERC-20準拠トークンとなっており、コモン、レア、エピック、レジェンダリーの4つのレアリティが存在する。各クレートには、ランダムで、レースカー、ドライバー、カーコンポーネント、ドライバーギア、タイヤなど5種類のNFTが入っており、ユーザーは、クレートを開けるか、他のユーザーに売るか、将来のために保管するかを選択できる。

またユーザーは、保有レースカーをF1 Delta Timeに一定期間預けることでステーキング報酬としてREVV Tokenを受け取れる。このステーキングでは、希少なレースカーほど報酬が高く、預ける期間も長いほどREVV Tokenを獲得しやすい。

一方ステーキングとして預けている期間、ユーザーはそのレースカーを使用できなくなる。ゲームとしては不思議な仕組みに見えるものの、レースカー自体の価値はREVV Tokenにあるため、保有暗号資産を取引所に預けてステーキング報酬を得ることと同等の仕組みとなるとしている。

F1公式ライセンス取得のブロックチェーンゲーム「F1 Delta Time」がイーサリアム手数料高騰問題解決へ

なお、これらトークンエコノミーによるレースの仕組みはホワイトペーパーで発表済みなのだが、現在開発中で一部の機能のみの実装にとどまっている。

このほか、レースカーをテストできるタイムトライアル機能は公開済みだが、グランプリなどのレース部分は、F1 Delta Timeフルリリース版により利用可能となる。

またREVV Tokenの取引なども開発中であり、未実装の部分ではEthereumを併用するなど、テストとして運営されている。

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マネックスグループ傘下の暗号資産取引所コインチェックは2月17日、ブロックチェーンゲーム「The Sandbox」内で販売されている仮想空間内の土地「LAND」を取得したと発表した。一部を自社NFTマーケットプレイスで販売する予定。

コインチェックがブロックチェーンゲーム「The Sandbox」の土地購入、自社NFTマーケットプレイスで譲予定

The Sandboxは、ブロックチェーン基盤の仮想空間(メタバース)にあたる、コミュニティ主導型ゲームおよびゲーム作成プラットフォーム。中国・香港を拠点とするゲーム開発会社Animoca Brands(アニモカブランド)によるもので、2021年第1四半期にリリース予定という。すでに一部ツールが公開済みで、3Dボクセル(ブロック)を用いてアバターや建物などのアイテムやゲームを作ることができる。

コインチェックは2020年9月、The SandboxとNFTマーケットプレイス事業において連携することを発表している。同社は、今回取得したLANDの一部を自社NFTマーケットプレイスで販売することで、日本におけるThe Sandboxの利用拡大と、さらなるNFTマーケットの盛り上げに貢献していくとした。

コインチェックがブロックチェーンゲーム「The Sandbox」の土地購入、自社NFTマーケットプレイスで譲予定

LANDは、EthereumのERC-721規格で発行されたNFT(Non Fungible Token。ノン・ファンジブル・トークン)となっている。The Sandboxにおけるデジタル不動産であり、プレイヤーはその上に建物などデジタルアセットを構築するために購入できる。発行上限が16万6464LANDと決まっており、すでに多くのLANDがプレセールによって販売済みになっている。

LAND所有者は、The Sandboxでゲームプレイに参加できるほか、自分のLANDにおいて他のプレイヤーに対して独自のゲーム体験を提供できる主催者にもなれる。さらに、LANDの一部を他のプレイヤーにレンタルし、ユーティリティトークンSANDを稼ぐことも可能なほか、コインチェックのように分譲することもできる。

なおSANDは、暗号資産Ethereum上で発行されたERC-20準拠トークンで、The Sandboxで利用できる主要トークンとなっている。暗号資産取引所BinanceのIEOプラットフォームBinance Launchpadを通じ、300万ドル(約3億1700万円)相当のSANDが販売されている。

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アニメ作品のワンシーンや原画の高解像度デジタルデータを収集できるコレクションサービス「AniPic!」(アニピク!)などを運営するYUIMEX(ユイメックス)は2月19日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による約4000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、ANOBAKA(旧KVP)、iFund、Upstart Venturesの3社。

またAniPic!において、「攻殻機動隊 SAC_2045」の商品化を明らかにした。発売は2月下旬予定。

調達した資金により、AniPic!をはじめとするデジタルプラットフォーム構築や、マーケティングの強化を図る。AniPic!ブランドのテクノロジーを活かした新たなグッズプロダクトや、アニメ・マンガ作品向けのデジタル美術館サービスもAniPic!内にローンチを予定しているという。また近日中に「AniPic!ストア」をオープン、AniPic!ブランドの「メモリアルグッズ」、「テクノロジーグッズ」を展開予定。

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AniPic!は、「もっとダイスキなアニメを、いつも側に。」をサービスコンセプトとする、ブロックチェーン技術を利用したアニメコンテンツ販売サービス。AniPic!は、著作権者の許諾に基づきアニメ・マンガのワンシーンや原画の高解像度デジタルデータを販売しており、ファンは好みのデータをコレクションとして収集し楽しめるという。

AniPic!は、2020年11月にサービスを開始。フジテレビ系列のアニメ「GREAT PRETENDER」(グレートプリテンダー)の場面写真や設定資料などを「アニピク」こと「デジタル・ブロマイド」として販売している。

YUIMEXは、同サービスを進める市場背景として、インターネットやデジタルデバイスの普及によって、アニメやマンガなど創作物の著作権を侵害する事例が後を絶たず、1月1日の改正著作権法施行により、海賊版デジタルコンテンツのダウンロードが違法化された点を挙げている。

こういった状況においてYUIMEXのグッズ販売では、ブロックチェーン技術を使うことで、それぞれのユーザーが所有するデジタルブロマイドが唯一無二のものであることを証明できるという。これによりファンがクリエイターを支援できるだけでなく、市場を健全化を目指すとした。

2020年2月設立のYUIMEXは、「世界に結い目を、デジタルに愛を」というコーポレートビジョンの下、事業を展開。現在、ブロックチェーン技術を用いた価値証明を通じて日本が世界に誇るアニメ文化への、テクノロジーによる革新的アプローチを行うAni-Tech(Animation-Technology)領域を掲げている。

世界に新しいアニメ作品の価値を届け、世界中のアニメファンと日本のアニメ文化を結ぶサービスのさらなる拡大に向けて「ダイスキとダイスキの結い目を創り続ける」というミッションに挑戦していくとしている。

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カテゴリー:ネットサービス
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NVIDIAがGeForce RTX 3060での暗号資産マイニング効率を半分に制限、採掘専用GPU発表

NVIDIAが暗号通貨イーサリアムに関してRTX 3060を使ったマイニング効率を本来の半分に絞っていることを明らかにしました。理由は、RTX 3060がゲーム向けのGPUであるにもかかわらず、高性能であるがために暗号通貨マイナーたちが買い占めてしまうのを防止するため。

NVIDIAはブログ記事で「RTX 3060ソフトウェアドライバーは、イーサリアム暗号通貨マイニングアルゴリズムの特定の属性を検出し、ハッシュレートもしくは暗号通貨マイニング効率を約50%に制限するよう設計されています」と述べ「GeForce RTX GPUはリアルタイムレイトレーシング、DLSS AIアクセラレーション、画像アップスケーリングテクノロジー、Reflex超高速応答レンダリングなどゲームやその他のデジタルエクスペリエンスを生み出す人々のニーズにあわせた最先端技術を導入している」としました。

暗号通貨マイニング人口の世界的な増加はNVIDIAの売り上げには良かったものの、CPUに統合されたグラフィックス機能よりも高い性能を必要とするゲーマーやAI研究者には、品薄という困った事態を引き起こしました。

そしてNVIDIAは今回、イーサリアムマイニングという特定のニーズのために、NVIDIA CMP(Cryptocurrency Mining Processor)という暗号通貨マイニング専用製品を新たに発表しました。CMP製品はマイニングに特化した製品のためディスプレイ出力を備えません。ラインナップはハッシュレート26MH/s、6GBメモリーを備え、定格電力125Wの「30HX」、36MH/s、8GB、185Wの「40HX」、45MH/s、10GB、250Wの「50HX」、86MH/s、10GB、320 Wの「90HX」の4種類。発売時期は下位2モデルが今四半期、残りの上位2モデルが第2四半期に予定されています。

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    NVIDIA

暗号通貨の採掘目的で、RTX 3060が発売される2月25日を指折り数えて待っていた人たちには、今回の発表はつまらない話かもしれません。しかし、ゲーム向けのグラフィックカードはゲームのために使うのが本来の用途です。マイニング専用の製品投入は、ゲーマーたちがいつまでたっても最新のGPUを入手できない問題を解決するかもしれません。

(Source:NVIDIAEngadget日本版より転載)

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NFT(Non Fungible Token。ノン・ファンジブル・トークン)活用のブロックチェーンプラットフォームサービス「GO BASE」を展開する「スマートアプリ」は2月10日、シンガポール拠点のMatic Network(マティックネットワーク)とプラットフォーム事業およびNFTマーケットプレイス事業に関してパートナーシップ契約を締結したと発表した。

これによりスマートアプリは、GO BASEおよび今春リリース予定のクリプトアーティスト登録制NFTマーケットプレイスについて、Matic Network提供のPolygon(ポリゴン。旧Matic Network)に対応させていく。Polygonは、Ethereum(イーサリアム)ブロックチェーンのレイヤー2ソリューションにあたる仕組みで、今回の取り組みは、Ethereumの高騰するトランザクション手数料(GAS代)問題を解決を狙ったものとなっている。

Ethereumのレイヤー2ソリューション「Polygon」

DAppsなどEthereumブロックチェーン上のアプリケーションは、昨今のEthereum自体の価格上昇やDeFi(分散型金融)の普及によりトランザクション発行数が大幅に増加し、GAS代が高騰。これが、DAppsやDeFiの動作にも影響をおよぼすほどの問題となってきている。

スマートアプリが提供する主要サービスもEthereumベースであることから、GAS代高騰はサービス継続の上でも大きな課題であり、避けては通れないという。

これら問題を解決すべく、トランザクション発行時にGAS代を安価に実行できる技術としてEthereumのレイヤー2ソリューションやスケーリング技術が注目を集めており、そのひとつがMatic NetworkのPolygonだ。

Polygonは、サイドチェーン技術のPlasma技術とPoS(Proof of Stake)のバリデータを使用した、レイヤー2と呼ばれるEthereumのセカンドスケーリングソリューション。Ethereum互換のブロックチェーンネットワークを構築し接続するためのプロトコルとフレームワークとなっている。

Plasmaを応用し、トランザクションをオフチェーンにて処理することで、セキュリティを担保しつつGAS代を安価に抑え、スケーラビリティ問題を解決するという。内部テストネットのサイドチェーンでは、最大7000トランザクション/秒を達成しているそうだ。

Polygonは、2020年6月にメインネットをローンチ。プリセットのブロックチェーンネットワークをワンクリックで展開できる仕組みや、カスタム・ネットワーク開発向けに豊富なモジュール・セットを用意しており、Ethereum開発者向け開発フレームワークのひとつとして注目されている。

クリプトアーティスト登録制NFTマーケットプレイスは今春リリース予定

GO BASEは、既存ウェブブラウザーやスマホゲームをブロックチェーンに対応させられるIP・コンテンツ事業者向けのプラットフォーム。Ethereum系トークン(Ethereum上で発行されたトークン)を管理できる同社ウォレットアプリ「GO! WALLET」の各種機能をオープン化し、ブロックチェーン対応時に必要となる機能を提供している。

GO! WALLETは、個人情報を一切登録せずに利用可能なEthereumを管理できるウォレットアプリ。秘密鍵をスマートフォン端末アプリ内のみに保存するため、高セキュリティという。GO! WALLETでは、Ethereum基盤のブロックチェーンアプリ類があらかじめメニューに登録されており、直接それらサービスにアクセスし起動できるようになっている。

スマートアプリがPolygon利用しNFTマーケット事業に向けイーサリアム手数料高騰問題に取り組むまた、クリプトアーティスト登録制NFTマーケットプレイスは、今春リリース予定として開発中。Ethereumのブロックチェーン上で発行されたNFTを取引可能で、国内外の様々なアーティストやクリエイターが参加できるという。同社は、Polygonが発行するMaticトークンに対応すると説明している。

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暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL」(ポル)を運営するtechtecは2月10日、Ethereum Foundation(イーサリアム財団)より資金調達を実施したと発表した。調達額は非公開。

techtecは、パブリックブロックチェーンEthereum(イーサリアム)の開発を主導するイーサリアム財団より「Eth2 Staking Community Grants」を通したグラント(研究助成金)を獲得した。Eth2 Staking Community Grantsへの選出企業として、国内唯一となる。

techtecは、資金調達によりEthereum 2.0(ETH2)のStakingプログラム開発やエンタープライズブロックチェーン領域におけるETH2への対応を進めていく。

今回の資金調達に関して代表取締役の田上智裕氏は、「EthereumはWeb3.0を実現する、最有力のブロックチェーンプラットフォームです。今回はEthereum 2.0に関する資金調達ですが、日本では我々が初の取り組みとなりました。未来の社会はEthereumによって支えられるといっても過言ではないことを踏まえると、世界に遅れを取ってしまっている現状に強い危機感を抱いています」と述べている。

また、「ブロックチェーンは社会実装フェーズではなく、もはや実用化のフェーズに入っています。我々はその中心にあるEthereumへの対応を進め、世界との差を少しでも埋められるよう取り組んでいく方針です。イーサリアム財団からも、Web3.0の実現には英語圏以外でのエコシステム拡大が欠かせないと言われているので、日本発の企業として業界を牽引できるよう引き続き励んでいきます」とコメントしている。

techtecがこれまでにパートナーシップを締結してきたAaveなどのプロジェクトも、Ethereumエコシステムに展開されているものという。

Eth2 Staking Community Grants

イーサリアム財団が主導するEth2 Staking Community Grantsは、2020年11月にスタートしたEthereumの大型アップデート「ETH2」の促進を目的とする取り組み。「Community and Education」「Staking and Validator tools」「Data analysis and visualisation」「Research」の5カテゴリーにおいて、企業やプロジェクトを対象に活動資金を提供している。

今回は4カテゴリーおよび25の対象企業やプロジェクトに対して、総額100万ドル以上(1億500万円相当)の助成金が割り当てられた(割り当ての詳細については未発表)。

Ethereumは昨今、その需要に対して処理性能が追いつかず、スケーラビリティ問題やトランザクション手数料(GAS代)の高騰といった問題を抱えているのも事実であり、主にこの問題を解決するのがETH2になる。

ETH2は、数年かけて段階的に大型アップデートを行っていく計画になっており、大きく4つのフェーズに分けられている。2020年11月にはその第1弾「フェーズ0」が開始されており、ETH2全体としては現在も開発が進められている。

予定されている大型アップデート

  • フェーズ0:ビーコンチェーンの稼働、ステーキングの開始
  • フェーズ1:シャーディングの実装、シャードチェーンのテスト稼働
  • フェーズ1.5:シャードチェーンのメイン稼働、PoSへの移行開始
  • フェーズ2:シャードチェーンのフル稼働

こうしたブロックチェーン技術の発展により、新たなウェブの世界が誕生しようとしている。それがWeb3.0という流れだ。Web3.0に明確な定義はないものの、ブロックチェーン技術の活用によってウェブの世界も非中央集権型になり、現在のウェブが抱えている特定企業に個人情報が集中するプライバシーの問題や、中央集権型であることで発生しているサイバー攻撃などの問題が解決されるという。

techtecは、日本でWeb3.0の到来を実現するためには、ETH2に開始時点から対応しておくことが絶対に欠かせないという。国内にETH2に対応できる企業が少ないことから、Eth2 Staking Community Grantsを通して資金提供を受けることは非常に重要であると考えていると、今回の資金調達実施について説明している。

ETH2のステーキングに向けた情報の整備

同社は今回、Community and Educationカテゴリーにて採択された。

調達した資金は主に「Eth2 Stakingプログラムの開発」に使用すると、techtecは説明する。また、エンタープライズブロックチェーンにおけるETH2への対応を進め、日本国内でETH2を使った開発事例を増やしていくという。

Eth2 Stakingプログラムでは、日本でもETH2のステーキングを気軽に行えるようエコシステムを整備していくことが目標であり、ETH2のステーキングにおけるリワードやリスク、バリデータ要件などを定義し、ステーキングに参加するための具体的な手順までを日本語で提供していく。

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カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Ethereum(製品・サービス)techtecブロックチェーン(用語)日本(国・地域)

マスターカードが暗号資産に年内対応と発表、中央銀行デジタル通貨(CBDC)で中央銀行数行とも連携

米マスターカードは今年から暗号通貨のサポートを追加することを発表しました。

マスターカードによれば、暗号通貨を自社ネットワーク内で取り扱うことにより、より多くの加盟店で新しい支払い方法が提供できるとしています。また、暗号通貨と従来の通貨の変換の必要がなくなるため、効率性も向上します。

なお、現時点ではマスターカードがどの暗号通貨を取り扱うかは発表されていません。これについては、コンプライアンス対策などの要件を今後検討するとしています。また世界の主要な中央銀行と連携することで、CBDCとよばれる新たなデジタル通貨の発行も検討しています。

暗号通貨をめぐる最近の動きとしては、PayPalがビットコインなど4銘柄に対応したことで、その流通性がさらに高まっています。またかつてはPayPalを所有していたイーロン・マスク氏の米テスラが15億ドル相当のビットコインを購入したことで、一時、同暗号通貨は史上最高値を記録しました。

一方で、マスターカードは「この動きは暗号通貨の購入を促進するものではありません」と説明しています。まだまだ暗号通貨がどう取り扱われるのかについては不透明ですが、着実にその足元を踏み固めているような印象も受けます。

Engadget日本版より転載)

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カテゴリー:フィンテック
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暗号資産取引所コインチェックがNFTマーケットプレイス運営のメタップスアルファを子会社化

暗号資産取引所コインチェックがNFTマーケットプレイス運営のメタップスアルファを子会社化

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2021年1月31日~2月6日の情報から。

マネックスグループ傘下、暗号資産取引所「Coincheck」運営をするコインチェックは2月5日、NFT(Non Fungible Token。ノン・ファンジブル・トークン)マーケットプレイス「miime」(ミーム)を運営するメタップスアルファの全株式を取得し、完全子会社化したことを発表した

コインチェックは、子会社化するための株式譲渡契約をメタップスアルファの親会社メタップスと締結。株式譲渡契約は、譲渡実行日を2021年2月12日(予定)としている。メタップスは、議決権所有割合100%となる株式2万株すべてをコインチェックに譲渡する。譲渡価格については、当事者間の守秘義務契約により非開示。

株式譲渡後、メタップスアルファの商号はコインチェックテクノロジーズ(予定)に変更、また役員体制も変わるが、提供中のmiimeについてはそのままに、Coincheckとは別ブランドとしてサービスを継続する。現在miimeを利用中のユーザーは、特に何の手続きをする必要もなく引き続きサービスを利用できる。

NFTマーケットプレイス事業を国内外でいち早く展開する

コインチェックは2020年8月、NFTを暗号資産と交換できるNFTマーケットプレイス事業化の検討を開始し、2020年度内のサービス提供開始を目指すと発表した。また同年9月には、ゲームとブロックチェーンのエコシステム構築を目指すシンガポールのEnjinとNFTマーケットプレイス事業における連携開始を発表

その中で、昨今Ethereum(イーサリアム)ブロックチェーンの課題となっているのは、需要の増加とともにスケーラビリティ(処理性能)問題が顕在化している点だ。EthereumのERC-721準拠トークンによるNFT取引においても、市場が拡大する中でスケーラビリティ問題が無視できなくなってきている。

そのためコインチェックは、スケーラビリティ問題の回避と手軽なNFT取引のため、スケーラビリティ問題に絡み高騰するネットワーク送金手数料(Gas代)が発生しないよう、オフチェーンによるNFT取引を行えるマーケットプレイスの開発を進めてきた。

しかしコインチェックは、NFTマーケットプレイス事業を国内外でいち早く展開するには、オフチェーンおよびオンチェーンのNFTマーケットプレイスの提供が必要と考え、今回、すでに2019年9月よりオンチェーンによるNFTマーケットプレイスmiimeを提供していたメタップスアルファを子会社化することを決定したという。

NFTマーケットプレイス「miime」

miimeは、NFTとして発行されたデジタルアイテムに関し、ユーザー間で売買できる場を提供するマーケットプレイスサービス。ウェブ上のブロックチェーンアプリケーションとして動作する。miimeでは、デジタルアイテムの売買成立と同時に、ブロックチェーン上のスマートコントラクトによって所有権の移転が実行される。

暗号資産取引所コインチェックがNFTマーケットプレイス運営のメタップスアルファを子会社化

miimeでの売買方法には、2種類ある。ひとつは、売り手が保有するデジタルアイテムを出品し、買い手はその中から欲しいものを探してEthereumで購入する方法。もうひとつはオファーという方法で、出品されていないデジタルアイテムについて買い手が販売依頼を出し、所有者がオファーを承認すると売買が成立するというものだ。現在は、日本円による出品と購入にも対応している。

またmiimeは、すでに取引内容が決まっているユーザー同士が直接やり取りできるプライベートセールという取引も実施できる。この場合は、取引相手のEthereumアドレスを指定し、デジタルアイテムと売買金額を直接送り合うことで、出品手数料(10%)を節約できる。

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アート領域でブロックチェーン活用に取り組むスタートバーンがアート媒体「Tokyo Art Beat」とタッグ

アート領域でブロックチェーン活用に取り組むスタートバーンがアートメディア「Tokyo Art Beat」とタッグ

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2021年1月31日~2月6日の情報から。

「アート×テクノロジー」を理念に掲げアート領域でのブロックチェーン活用に取り組むスタートバーンは2月5日、東京のアートシーンを伝えるメディア「Tokyo Art Beat」を運営するアートビートをグループに迎えることを発表した。両社は、さらなるアート業界の活性化を目的としたエコシステムの構築の推進を目指す。

2014年設立のスタートバーンは、アート作品の証明書や来歴の管理などアートの流通を支えるブロックチェーンインフラ「Startrail」(スタートレイル。旧アート・ブロックチェーン・ネットワーク。ABN)の構築をメインに事業を展開するスタートアップ。「アートの民主化」を目的としており、ブロックチェーン技術を用いることで、アート作品の取引や利用をより安全でスムーズに行える世界を目指している。

今回、スタートバーンがグループに迎えたアートメディア「Tokyo Art Beat」は、日本語と英語によるバイリンガルメディアとして、アートファンやアートにこれから興味を持つ人などに向けて、世界中の人々が東京のアートの魅力に触れるきっかけとなる情報を発信し続けている。NPO法人だったアートビートは、2020年10月1日より会社法人として活動している。

2004年創設のTokyo Art Beatは、月間平均500件におよぶ日英バイリンガルの展覧会情報と、最新アート情報を伝える記事を発信。同時に、YouTubeでの映像コンテンツ配信、人気イベントや最新ニュースほか展覧会検索サービス機能を搭載するiPhone向けアプリも展開している。また、ウェブのみならずリアルなアートイベント企画も行っているという。

Ethereum(イーサリアム)上で、美術品の所有情報などをまとめたERC-721準拠証明書を発行

スタートバーンは、2018年10月よりABNをテストネットで運用してきた。Ethereum(イーサリアム)上でスマートコントラクトを用いて構築されたABNは、ERC-721準拠証明書の発行とともに、美術品の所有情報をブロックチェーン上に書き込む。ブロックチェーンの耐改ざん性を生かして情報をセキュアに管理しつつ、また、流通による二次的な収益をアーティストへ一部還元する機能なども備えるなど、アート作品の所有権と来歴を電子的に管理できるとしている。

ABNは、SBIアートオークションが主催する美術品の競売会などで実際に利用されるなど1年超の実証期間を経て、2019年10月にABNの仕様や今後の開発計画を記したホワイトペーパーを公開。2020年3月には本格的稼働に入り、それに伴い名称をABNから現在のStartrailに改名。2020年8月にメインネットでの公開となった。

アート業界の活性化を目的としたエコシステムの構築

両社は協働で、さらなるアート業界の活性化を目的としたエコシステムの構築を推進していく。スタートバーンにとってアートビートは「アート業界のエコシステム構築を推し進める上で、美術館やギャラリーとのつながりを強めるハブとして、国内外で重要なシナジーを発揮していくことが想定される」と、スタートバーン代表取締役の施井泰平氏は コメントしている。

またアートビートは、スタートバーンとジョインすることで、新たなテクノロジーによって「ユーザーにとって利便性の高い機能や情報を提供し、地方や海外への展開を積極的に押し進めることが可能になります。これまでのファンの満足度を高め、さらなるファンを生み、ひいてはアート業界全体を活性化していくことでしょう」「単独では創り得なかったような価値を、お互いを高め合いながらであれば創っていけると強く確信しています」と、両社の関係性について述べている。

また、これを機にアートビートの株式会社化とスタートバーンへのグループ参加について、Tokyo Art Beat共同設立者の藤高晃右氏、ブランドディレクターの田原新司郎氏、スタートバーン代表取締役で美術家の施井泰平氏が、Tokyo Art Beatにて鼎談(ていだん)記事を公開。三者がTokyo Art Beatの今後について語っている。「アート×テクノロジー」について興味がある方は、一読するとよいだろう。

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カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:アート(用語)アートビートERC-721Ethereum(製品・サービス)NFTスタートバーンブロックチェーン(用語)日本(国・地域)

シスコ・NEC・アラクサラが重要インフラ向け機器サプライチェーンの真正性確認にブロックチェーン活用

シスコ・NEC・アラクサラが重要インフラ向け機器サプライチェーンの真正性確認にブロックチェーン活用

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2021年1月24日~1月30日の情報から。

アラクサラネットワークス(アラクサラ)とシスコシステムズ(シスコ)および日本電気(NEC)は1月29日、国内の重要インフラに向け情報セキュリティ対策における戦略的協業を発表した

製品の製造から実際に稼働するまでの一連のサプライチェーンについて、シスコから出荷された製品の真正性をアラクサラが強化・確認するセキュアサプライチェーンマネージメントにより安心・安全を担保。NECは、2021年4月以降順次ネットワークシステムとして顧客向けに販売を開始する。

現在、サイバー空間における脅威が深刻化している中で、重要インフラにおけるネットワークシステムは、サプライチェーンの信頼性の向上やサイバー攻撃などによる障害発生の低減など、インフラサービスの安全かつ持続的な提供が求められている。また、ネットワークシステムの運用・管理の効率性も重要という。

今回の協業は、この状況に対応するもの。シスコとNECは重要インフラを支える情報通信機器の提供を長年にわたって行っており、ネットワークの高信頼化・セキュリティ・運用管理技術を持つ国産ベンダーのアラクサラとも連携することで、より優れたソリューション提供を目指す。

具体的な協業として、シスコはグローバルに展開しているルーター製品をアラクサラに提供。アラクサラは、大規模WANアグリゲーション向けルーターCisco NCS 5500、560および540の真正性(Authenticity)確認や連携するソフトウェアを開発し、Cisco NCS 5500/560/540 Trusted by ALAXALAとしてNECに提供する。NECは、2021年4月以降順次ネットワークシステムとして顧客向けに販売を開始。当面はNECからの販売となるものの、その他のアラクサラの販売・保守パートナーを通じた販売も行う。ターゲット市場は、電力、道路・鉄道、政府・自治体、通信事業者といった重要インフラを担う企業や機関。

また、製品の製造から実際に稼働するまでの一連のサプライチェーンについて、シスコから出荷された製品の真正性をアラクサラが強化・確認するセキュアサプライチェーンマネージメントにより安心・安全を担保する。

アラクサラは、同社のセキュリティ・運用管理ソリューションについて、Cisco NCS 5500、560および540の基本ソフトウェアIOS XRのAPIを利用し連携させることで、ネットワークシステムの状況の把握・運用支援を可能にする。将来的には、3社の技術を連携させた、運用中のネットワーク機器の脆弱性を標的としたコードインジェクションによる不正命令実行・プログラム改変などを監視し、よりセキュアな運用管理ができるソリューション提供を目指す。

シスコとNECは2020年2月、安全保障領域や重要産業インフラ向けとして、ブロックチェーン技術を活用しサプライチェーン管理を強化したネットワーク機器を提供すると発表。機器固有IDやデジタル署名など複数の技術要素によってハードウェアとソフトウェアの両面から機器の真正性を確認するシスコ独自のTrustworthy技術、メモリー容量が少ない機器や遅延時間制約の厳しい機器向けのNEC開発による軽量改ざん検知技術、またNECのブロックチェーン技術を組み合わせ、製品出荷前・構築時・運用中の真正性を確認するプロセスの強化を開始している。

シスコ・NEC・アラクサラが重要インフラ向け機器サプライチェーンの真正性確認にブロックチェーン活用

この取り組みでは、両社の技術によって検査した履歴情報をブロックチェーンに記録。ネットワーク管理者は、出荷検査・ネットワーク構築・運用中の各タイミングで、シスコ機器の真正性を監視できるという。対応機器をネットワークシステム全体に拡大することで、サプライチェーン全体を通した真正性を管理できるよう、今回の協業に先駆け取り組みを進めてきた。

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暗号資産領域スタートアップ「日本暗号資産市場」が4000万円を調達、一般向けERC20普及目指す

暗号資産領域スタートアップ「日本暗号資産市場」が4000万円を調達、一般向けERC20普及目指す

日本暗号資産市場は1月15日、約4000万円の資金調達を発表した。1月14日までのi-nest capitalを引受先とする第三者割当増資、村口和孝氏(日本テクノロジーベンチャーパートナーズ 代表)に対する株式譲渡、既存株主の新株予約権行使によるもの。

調達した資金は、サービス認知向上のためのマーケティング費用、ブロックチェーン周辺事業開発にかかる人件費にあてる。

具体的には、1月下旬販売の一般向けERC20前払式支払手段「JPYC」(JPYCoin)流通に向けたマーケティングや、JPYCやビットコインなどの流通のボトルネックとなるトークンウォレットの普及のための企画・開発を進める。

前払式支払手段とは、事前にお金(対価)を支払っておき、買い物時などに決済を行うもの。商品券やカタログギフト券、プリペイドカードなどが該当する。

また事業開発に際しては、監督当局と十分なコミュニケーションを取り、リーガル面に配慮しつつ、適切な法務コストをかけながら進めていく。

2019年11月創業の日本暗号資産市場は、「全てのニワトリ・タマゴ問題を解決する」をミッションに掲げるスタートアップ。2020年2月に古物商許可、3月に古物市場主許可を取得。

2020年8月、日本円・BTC・ETHで購入可能な事業者用前払式支払手段ERC20トークンであるICB(ICHIBA)の発行とともに、販売を開始。ICBは順調に流通量を増やしているという。

また同社は、ERC20前払式支払手段をさらに多く流通させるため、JPYCの発行および販売を2021年1月下旬に開始する。事業者向けのICBと異なり、JPYCは一般向けであるため誰でも入手でき、発行枚数は第一段階から1億枚を予定。Uniswapなどの二次流通市場での取引は、ICB同様に利用者が自由に行える。

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日本暗号資産市場は、JPYCの発行により、日本国内でのブロックチェーンを活用した決済手段と物の取引のさらなる活性化を図るとしている。

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カテゴリー:フィンテック
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日本発ステーブルコインはじめブロックチェーンが公正な社会を支える技術基盤に貢献、BCCC年頭所感

日本発ステーブルコインはじめブロックチェーンが公正な社会を支える技術基盤に貢献、BCCC年頭所感

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2020年12月27日~2021年1月2日の情報から。

ブロックチェーン推進協会(BCCC)は2021年1月1日、平野洋一郎代表理事による年頭所感を発表した。新型コロナウイルス感染拡大によりデジタルおよびバーチャルな「ニューノーマル」へのシフトが加速する中、ブロックチェーンは公正な社会を支える技術基盤としての貢献度が高まる1年になるなど、業界における所感を述べた。また、同協会が開発を進めている独自のステーブルコイン「ZENX」についても言及した。

日本発ステーブルコインはじめブロックチェーンが公正な社会を支える技術基盤に貢献、BCCC年頭所感

BCCCは、ブロックチェーン技術の幅広い普及推進を目指す業界団体。暗号資産など金融を起点に発展してきたブロックチェーンの健全な発展と普及のために、金融にとどまらず流通・製造・公共事業など幅広い分野での活用、ブロックチェーンの最新情報や技術者・企画者の育成、ネットワーク形成などブロックチェーン関連ビジネスを広く市場に告知し、様々なビジネスへの普及・推進を目指す。現在、ブロックチェーン業界のみならず、270社を超える様々な分野の企業が加盟している。

コロナ禍におけるニューノーマルの流れによって、BCCC会員企業においても金融のみならず電子契約、株主総会、貿易、ゲームなどの領域でブロックチェーンを使った新たな試みが展開される年になった。また、2020年は中国政府のデジタル人民元の実証実験、EUのデジタル通貨規制案、日本銀行におけるデジタル通貨発行に向けた取り組みの発表など、法定通貨のデジタル化やステーブルコインに関する議論も深まったとしている。

BCCCは、2021年は金融や決済のイノベーションにも通じるこの動きがさらに具体化し、実現への第1歩を築いていくと見ている。ブロックチェーン技術はますます進化を続け、フィンテックのみならず様々な領域の企業活動、そして社会インフラへと進化を遂げていくという。またさらに、ブロックチェーン技術が企業や社会のDXを支える技術として、「自律・分散・協調」を主軸とした公正な社会への進化に貢献していくと確信していると、年頭の所感を述べている。

日本円と連動した独自ステーブルコイン「ZENX」発行に向けた準備

ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)は2020年年末、GMOインターネットが設立したGMO-Z.com Trustが海外で発行を予定している日本円と連動した初のステーブルコイン「GYEN」を認可した。これにより、円ペッグのステーブルコインが話題になっている

所感では、BCCCも日本円と連動した独自ステーブルコイン「ZENX」の発行に向けた準備を進めていることに触れた。BCCCは、各国の動向をモニタリングしていきながら、法規制にマッチしたかたちでステーブルコインの早期発行を目指すことを明らかにした。

BCCCは、2017年7月に円と連動した暗号資産(仮想通貨)「Zen」の社会実験の第1フェーズを実施。まずは、BCCCの運営するプライベート版Ethereum上のERC-20準拠トークンとしてZenを発行し、取引所にて同一価格の買い注文を入れ続けることで価格を安定させる手法を実証。結果、取引に伴う価格変動率(ボラティリティ)を、一部オペレーションが間に合わず20%ほど変動したポイントがあったものの、ほぼ1ZEN=1円を維持できたという。ちなみにビットコインの価格変動率は2000%ほどになる。

ここで開発したスマートコントラクトのコードは、パブリック版のEthereumネットワーク上に配置することで、すぐに動作するよう設計されており、将来パブリックに展開できることになれば、日本円に対して価格が安定している暗号資産Zenを実現することもできるという。

またBCCCは、2020年2月に「ステーブルコイン部会」を新設し、社会実験の第2フェーズとして、グローバルに流通するステーブルコインの仕様を策定し、日本円や米ドル、欧州ユーロを含む各通貨とそれぞれペッグした複数のステーブルコイン「JPYZ」「USDZ」「EURZ」などを発行していくことを発表している。

さらに同部会は、米Facebookの「Diem」(ディエム。旧Libra)を意識し、これらの複数のステーブルコインを担保にした通貨バスケット型のステーブルコイン「ZENX」を発行する構想を公表している。同構想は実装期間を経て最大30社での企業間決済実験を実施する計画で、この実験を通じて日本発ステーブルコインの発行の実現に寄与していくという。

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日立とみずほがブロックチェーン活用した金流・商流・物流の一体管理とサプライチェーンファイナンスの実証実験

日立とみずほがブロックチェーン活用した金流・商流・物流の一体管理とサプライチェーンファイナンス高度化の実証実験

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2020年12月27日~2021年1月2日の情報から。

日立製作所みずほフィナンシャルグループは2020年12月28日、みずほ銀行みずほ情報総研Blue Labと共同でブロックチェーン技術を活用した物流業界の輸配送代金の早期資金化に関する実証実験の開始を発表した。5社は2021年1月より、金流・商流・物流の一体管理およびサプライチェーンファイナンスの高度化を目指して共同実証実験を開始する。

現行の物流業界は万年のドライバー不足が大きな課題となる中で、労働環境の整備、煩雑な帳票管理の解決に向けて、見積・受発注管理、配車・運行管理業務、請求管理などのデジタル化が加速しているという。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響から運送会社の資金繰りが火急の課題となっており、輸配送代金の早期資金化は、物流業界の発展に寄与する重要なテーマになっている。

物流業界では、荷主からの受注後、物流経路などに応じて複数の運送会社に運送事業を委託する多重構造の商流が存在するが、同実証実験では、これら物流データと連携したファイナンス提供を行い、輸配送代金の早期資金化の実現を目指す。

実証実験では、関東圏の物流企業の営業所、運送会社が参加する。実際に物流の発注・納品・支払に関わるやり取りを、パソコンやスマートフォン上で操作する実証用システムを使い、業務フローイメージの具体化とともにその受容性を検証していく。ニーズ調査として、運送会社へのアンケートやインタビューも実施するという。

日立とみずほグループは、これまでもサプライチェーン領域におけるブロックチェーン技術の活用促進と新規事業の創出に向け、ブロックチェーンを活用し、リアルタイムでの真正性を確保した取引情報を基とする、高度なサプライチェーンファイナンスの実現を目指し、共同で検討を重ねてきた。

具体的には、顧客のデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための日立のデジタル技術を活用したソリューション・サービス「Lumada」で開発を進める「サプライチェーン決済プラットフォーム」上で、みずほが開発する新たな「ファイナンス決済スキーム」を金融付加価値機能として提供していく。

また今後は、日立は同プラットフォームの開発を進め、金融以外の業種とのサービス連携も含め、幅広い展開を検討していく。みずほは、新たなファイナンス決済スキーム確立に向け、技術面以外にも、法律・会計などに関する整理を行い、物流業種以外の業種へのニーズ調査なども含めて、ビジネス化に向けて検証を実施していく。みずほは、2021年度内のサービス開始を目指す。

日立のサプライチェーン決済プラットフォーム

日立のサプライチェーン決済プラットフォームは、ブロックチェーン技術を活用して複数事業者間での決済取引を支援する決済プラットフォーム。事業者間で共有・活用するデータをトークンとして扱い、真正性かつ耐改ざん性を確保し管理していく。利用企業は取引情報を活用した金融サービスを享受でき、資金繰りの改善、運転資金確保ができるほか、金融機関は取引情報を分析し、各種金融サービスへの活用が可能になる。

日立とみずほがブロックチェーン活用した金流・商流・物流の一体管理とサプライチェーンファイナンス高度化の実証実験

また同プラットフォームは、日立の「Hitachi Blockchain Service for Hyperledger Fabric」を活用。これは、非営利団体The Linux Foundationが運営するクロスインダストリー(異業種連携)共同開発プロジェクト「Hyperledger」によるブロックチェーン基盤「Hyperledger Fabric」の利用環境をマネージド型クラウドサービスとして提供するというもの。

同社は2020年10月、Hyperledgerが認定するベンダー資格を有する企業の1社に認定されている。

みずほの新ファイナンス決済スキーム

みずほの新たなファイナンス決済スキームは、サプライチェーンにおける川上企業が将来の売上見合い(将来債権)を川下企業の信用力で割引可能とする邦銀初の金融サービス。

日立とみずほがブロックチェーン活用した金流・商流・物流の一体管理とサプライチェーンファイナンス高度化の実証実験

新スキームでは、発注時点で将来債権をトークンとして表象させ、債権者は物流工程の進捗により判断される信用力によりトークンを割り引くことが可能となる。利用企業は、サプライチェーンの商流を裏付けとした将来債権の資金調達により、資金繰りの改善や迅速な運転資金確保が可能になる(特許出願中)。データ管理にはブロックチェーン技術を適用し、サプライチェーン内の債権・債務を一元管理する。

みずほは、物流と金流を連動させ、資金決済の事務負担となっていた照合管理業務などを省力化することも想定しているという。

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イーサリアムからの移行例も登場、LINE Blockchain開発者向けイベントレポート 導入事例編

イーサリアムからの移行例も登場、LINE Blockchain開発者向けイベントレポート 導入事例編

LINEは12月17日、ブロックチェーン開発者向けにオンラインイベント「LINE Blockchain Developers Meetup #1」を開催した。LINE Blockchain導入事例として複数サービスが紹介されたので、ここにまとめておこう。

LINE開発者による「LINE Blockchain Developers」を使った「dApp」(ブロックチェーンアプリ)開発デモについては別記事にまとめたので、そちらも参考にしてほしい。

韓国語、英語、日本語と順次多言語対応を計画、電子契約サービス「LinkSign」

導入事例での最初のセッションでは、LINE Blockchain基盤を使った電子契約サービスの「LinkSign」の紹介が行われた。LinkSignを提供するComakeのCEO Harrison Hyunmin Cho氏がビデオレターで解説した。

イーサリアムからの移行例も登場、LINE Blockchain開発者向けイベントレポート 導入事例編

LinkSignは、オンライン契約プラットフォーム。AI、機械学習、ブロックチェーン技術を使い、契約プロセスを作成・レビュー・電子署名・契約締結の4つに分け、これらをすべてLinkSignというひとつのサービスに統合している。

ビジネス従事者にとって契約は避けて通れないものの、契約というのは非常に難しい専門用語が含まれており、多くの人はその知識を有していない。これを同社はリーガルバリア(法的な障壁)と呼ぶ。

さらに、リーガルバリアを認識していても、多くの中小企業が法律事務所の正式なレビューを受けることができずにいる。中小企業にとって法律事務所のレビューは高額であるからだ。

また、紙ベースのレビューは長年にわたり様々な障害を抱えてきたという。レビューや交渉プロセスにおける記録、署名の信憑性などの課題を抱えつつ、先に挙げたプロセスを経て契約の成立となるが、そもそも原本の管理もまた、中小企業にとっては問題になっている。

これらがLinkSignの開発背景となり、ビジネスとして立ち上げたとCho氏は語った。

LinkSign概要

LinkSignでは、契約プロセスを作成・レビュー・電子署名・契約締結の4つのプロセスを契約ライフサイクルと位置付けている。作成とレビューのステップではAIおよび機械学習の技術を統合し、電子署名と契約締結のステップにはシステムのセキュリティー向上のためにブロックチェーン技術を統合している。

イーサリアムからの移行例も登場、LINE Blockchain開発者向けイベントレポート 導入事例編

LinkSignは、クライアントがアクセスすると最初に契約書の作成に誘導する。

一般的な契約書の作成では、契約書をイチから作ることはなく、たいていはGoogleなど検索サイトで似たような契約書のテンプレートを検索して探し、それを参考に作成することが少なくない。

しかし実は、これはリスクの高いアクションだとCho氏は指摘する。契約書で重要なのは、どちらが情報を受け取る当事者か、どのような条件で損害賠償が発生するのか、また契約条項に関して紛争が起きた際どこが管轄地になるかなど、一般的なテンプレートではカバーできない条件が多々ある。法律事務所はこういった問題を適切に提案できるため、高額な費用がかかると説明した。

LinkSignの契約プラットフォームでは、クライアントは正しいテンプレートを選択できるという。テンプレートはすべて法律事務所の上級弁護士がレビューしたものになる。テンプレートを選択するとAIインタープリターが起動されるという。

契約書の作成にはふたつのケースがあり、ひとつはLinkSignで作成してドラフトから契約を始めるもの。もうひとつは契約相手から契約書のドラフトを受け取ったケースという。契約書を受け取った場合は、クライアントは契約書をLinkSignにアップロードできる。

LinkSignは、契約書を判断し法律的なリスクがあった場合はクライアントに報告する。契約レビューシステムでは、抽出サマリー、文章や条項ごとの詳細レビューなどが行われ、最後に最終レポートとして1ページにまとめられるという。現時点では、これらはまだ韓国語にしか対応していないが、英語、日本語と順次多言語対応していくそうだ。

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詳細レビューページは、以下スクリーンショットにあるように、緑、黄、赤にハイライトされたセクションがある。緑は文章や条項が安全であることを意味し、黄色は標準的に使用される法律上のフレーズとは異なるが法律的には大きな問題にならない箇所、赤はシステムがこの契約を弁護士にレビューしてもらうことを推奨している箇所という。

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詳細レビューページの後は、最終レポートとしてすべての情報が1ページにまとめられ、契約書の作成は完了。ここからは両者が署名をする段階になる。

両者から署名を得るためにLinkSignでは、紙ベースの契約書を電子トランザクションに移行するだけではなく、ブロックチェーン技術を使い契約のセキュリティーを強化する。ブロックチェーン技術を使うことで他のプラットフォームに存在するような多くの問題を解決できるとした。

各トランザクションの透明性を担保し、また署名した契約や原本を改ざんできないという点においても、クライアントからの信頼を獲得できる。

なぜLINE Blockchain Developersなのか?

LinkSignが多くのブロックチェーンプラットフォームの中から、LINE Blockchain Developersを選択した理由は、LINE Blockchain Developersの技術が単に優れているだけではなく、容易に拡張できることがポイントという。例としてLINE PaymentサービスをCho氏は挙げた。

LinkSignは、契約プラットフォームをフィンテック領域にも拡張していく計画があるという。LINE Payによってクライアントは、1ヵ所で契約を締結したあとに支払いが可能になる。同社プラットフォームをLINE PayやLINE ID Passport(KYCプラットフォーム)に接続できると、次世代のものに進化させられるだろうとCho氏は語った。

現在、他社からも電子契約プラットフォームサービスは提供されているが、契約書のテンプレートから提供し、契約書のレビューサービス、電子署名、そして契約管理まで、これらすべてを提供しているサービスはLinkSign以外にないという。

またLinkSignは、グローバルな法律事務所の弁護士プールを抱えており、もしクライアントが新しいテンプレートを依頼したい場合や、既存のテンプレートのレビューを法律事務所に依頼したい場合は、LinkSignがグローバルな法律事務所ネットワークを通してつなぐことも可能という。

LinkSignには、もうひとつのビジネスモデルとしてSaaSモデルがある。SaaSでは、クライアントがモジュールベースで電子署名を提供したい場合は、そのニーズに基づき提供することも可能という。

リーガルITソリューションを目指すLinkSignのロードマップ

同社のロードマップでは、電子署名プラットフォームは第1ステップという。将来的には、リーガルITソリューションになること検討している。

リーガルITソリューションでは、同社のプラットフォームを使用した契約、ライフサイクル管理を提供し、eディスカバリーのサービス、さらに契約作成、レビュー支援を提供する。リーガルテックビジネスという点でも、法的な部分とテクノロジーを融合していくとした。

また、電子契約プラットフォームを利用することで、より多くのデータを収集できるため、情報を蓄積・活用しながらさらにAIプラットフォームも強化していくという。契約データを収集する際にはブロックチェーンシステムを使い、透明性を担保し、オープンにしていく。電子署名サービスは、一部無償で提供しており、より多くの人が試すことが可能という。

テクノロジーを融合させることにより、同社は、仕事でもプライベートでも法律アシスタントを提供するリーガルサービスも可能と考えているという。同社は、これを未来のAI弁護士と呼んでいるそうだ。特にクライアントのパーソナルな領域においても、法的な支援を提供していきたいと考えているそうだ。次世代の契約プラットフォームが我々のLinkSignで実現可能であるとして、Cho氏はまとめた。

クリエイターとファンをつなぐソーシャルメディア「aFan」(アファン)

続いてのセッションは、LINE Blockchain基盤を使ったクリエイターとファンをつなぐSNSおよび分散型アプリ「aFan」(アファン)。解説は、Common Computerブロックチェーンデベロッパー ソフトウェアエンジニアのLia Yoo氏。テーマは、。Ethereum(イーサリアム)からLINE Blockchainへの移行について明かした「Scaling Ethereum dApp to LINE Blockchain」。

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aFanは、最近EthereumからLINE Blockchainベースに拡張したという。今回は、aFanについて簡単に説明を行い、なぜブロックチェーンをLINE Blockchainに変更したのか、どのように変えたのか、そしてブロックチェーン上で新たに開発した機能を紹介する。

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aFanにおいてクリエイターとファンは、直接お互いをサポートしあい、共に成長できるようにしており、一般的なSNSアプリ同様、写真のアップやユーザー同士のフォロー、いいねやコメントをしあえる。

aFanの特徴は、「FANCO」(ファンコ)という暗号資産がエコシステムの中に組み込まれている点にある。クリエイターやファンは、好きな投稿に対してFANCOを贈ることができる。そのFANCOは投稿者に渡されるという。

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aFanはSNSアプリには珍しくポートフォリオ機能を搭載しており、aFanにはなくてはならないものだという。ユーザーは、ポートフォリオページにおいて、FANCOをどれだけ受け取ったのか、自分の好きなクリエイターへどれだけ贈ったかを確認できる。また、引き出し機能というものがある。ユーザーはaFanからFANCOを引き出し、自分のブロックチェーン口座に入金できる。また、FANCOをアプリに預けることもできる。

SNSのエコシステムに暗号資産を組み込むには?

当初、同社はFANCOをSNSのエコシステムの中に取り入れさえすれば、ユーザーが積極的に使うようになると考えていた。P2Pの報酬システムというものがすぐに受け入れられると思っていたという。aFanは、熱心にFANCOをクリエイターに贈り、作品をサポートし、クリエイターに対してよりよい作品を作ろうという刺激になると思っていたそうだ。

しかし開発を続けていく中で、そう簡単なものではないと気づかされたという。サービス提供者は、ただ単に報酬を与えるツールを提供するだけではなく、もっとユーザーフレンドリーにならなければならないと悟ったそうだ。

aFanの開発スタートは2年前のことで、テスト済みエコシステムを成長させられそうで、なおかつ比較的簡単に使えるブロックチェーンプロジェクトは当時少なかった。誰もがEthereumのスマートコントラクトでERC-20準拠のトークンを利用しているという状況だったという。

当時のEthereumデベロッパーコミュニティが活発だったこともあり、事例やドキュメントなども豊富で、インターネット上で簡単に探し出せた。そういった自然の流れで、FANCOはEthereumのERC-20準拠トークンとして発行・展開してきたそうだ。

同社は、ユーザーがFANCOを購入したり、交換したり、預けたり、引き出したりできるようにしたが、ユーザーの中にEthereumの仕組みを理解している人は少なく、SNSを利用していく中で、アドレスベースのシステムと取引速度の遅さに不満を持つようになったという。この仕組みを理解しているユーザーは10%未満にとどまる結果になった。

同社は、ユーザーがSNSを利用していく中で、そういったことは考えたくないのだと理解したという。そこで、ブロックチェーンをLINE Blockchainに変更した。LINE Blockchainは、多くのユーザーが慣れ親しんできたユーザーフレンドリーなプラットフォームがベースであり、またトランザクションの確認も数秒と非常に速く、ストレスがない。

LINE Blockchain導入のさらなるメリット

LINE Blockchain導入でトークンのやり取りが簡単になったことに加えて、同社はさらなるメリットとして、ユーザーに事前にトークンを送付できる点を挙げた。LINE Blockchainでは、ユーザーがBITMAX Walletについて知らなくても、またBITMAXと契約する前でも、トークンを送ることができる。

もちろんユーザーがトークンを受け取り、それを確認し、他のウォレットに送りたいのであれば、BITMAXとの契約(口座開設)は必要になる。しかし開発者側からすれば、ユーザーにトークンを渡すために、ユーザーにあらかじめウォレットの仕組みを説明し理解してもらい、使ってもらうよう説得する手間がはぶけることはメリットが非常に大きいという。

また、LINE IDをベースとするLINE Blockchainは、ユーザーがいったんBITMAX Walletに登録すると、自分のウォレット鍵が何かとか、友達のウォレット鍵が何かというようなことを考えずに、FANCOを友達に送ることができる。Yoo氏はこれが、LINE BlockchainでdAppを開発する一番のメリットと断言する。

aFanの将来について

現在、NFTとして開発中のファンカードは、クリエイターがファンのために作成できるクリエイター独自のバッジのようなものという。将来、各個別トークンがユーザーから「トークン」としては意識されない存在になると、ファンカードが独自性を持つと同社は考えている。

ファンカードは、よりパーソナルな意味合いがあり、共有したり、見せびらかしたりするようなものにしたいという。ファンカードには、クリエイター名や発行枚数、発行者、メリット、イメージ、ファンへのメッセージなどの価値を持たせることができる。同社は、これをNFTのメタデータに記録するが、これらは暗号化し、情報を圧縮し記憶する。

イーサリアムからの移行例も登場、LINE Blockchain開発者向けイベントレポート 導入事例編

メリットの事例としては、クリエイターが特別なLINEスタンプを作り、そのURLを埋め込むようなこと考えているそうだ。また、メリットは隠されており、解除条件などが設定でき、解除条件をクリアしたユーザーだけが見られる仕組みという。

クリエイターは、解除条件をファンカードに設定できる。条件としては、クリエイターに対して贈ったFANCOの数や、いいねの数、投稿コメントの数などを設定できるという。これらの条件や解除方法については、ファンカードを開発しながら、今後調整していくとした。

イーサリアム上で開発していたら、こういったことは不可能だっただろうと最後にYoo氏は語った。

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タグ:BITMAX Walletブロックチェーン(用語)LINE(企業・サービス)LINE BlockchainLINE Blockchain Developers(製品・サービス)

LINE Blockchainブロックチェーン開発者向けイベントレポート

LINE Blockchainブロックチェーン開発者向けイベントレポート

LINEは12月17日、ブロックチェーン開発者向けにオンライン(Zoomウェビナー)によるイベント「LINE Blockchain Developers Meetup #1」を開催した。

同イベントでは、ブロックチェーンに興味のある開発者や、「LINE Blockchain」(LINE Blockchain Docs)導入を検討している企業などを対象に、LINE開発者による「LINE Blockchain Developers」を使った「dApp」(ブロックチェーンアプリ)開発のデモなどが公開された。LINE Blockchainの今後の展開についても語られるなど、LINE Blockchain Developersの全貌が理解できるイベントとなったので、ここでその模様を紹介しよう。

LINE Blockchain導入事例として、dAppを開発した企業による自社サービス紹介や導入メリットの解説もあったので、別記事を参照してほしい。

オープニングセッション「LINE Blockchain概要」

オープニングセッションでは、LINEのBlockchain Engineeringチーム マネージャー 那須利将氏がLINE Blockchainの概要について解説。

LINE Blockchainは、スローガンとして「LINE Blockchain Designed for Everyone」を掲げている。その意図は、ブロックチェーン技術を我々の普段の生活に取り入れることを目指すというものだ。

LINE Blockchainブロックチェーン開発者向けイベントレポートLINEは2018年4月に「LINE Blockchain Lab」を設立し、7月にグローバル市場にて現在の暗号資産取引所「BITFRONT」の前身「BITBOX」をオープン。10月には暗号資産「LINK」をリスティング(上場)している。2019年9月には日本にて暗号資産取引所「BITMAX」をオープンし、国内においても2020年8月にLINKを上場。それと同時に「BITMAX Wallet」やLINE Blockchain Developersの提供を開始するなど、この3年間、トークンエコノミー構想実現のために、ひとつひとつブロックチェーンサービスやプロダクトをリリースしてきた。

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LINK(LN)はLINEが独自に発行した暗号資産。LINEサービス内において、ユーザーは貢献活動に対するインセンティブとして受け取れるなど、サービスの成長によりトークンエコノミーが拡大し、LINKの需要が増えることが期待されている。

ユーザーがインセンティブとして獲得したLINKは、様々なdAppやサービスで利用できるよう、現在LINEファミリーサービスやパートナー企業と準備を進めているという。すでにLINKは、BITMAXを通じて法定通貨に替えることも可能となり、トークンエコノミーの環境構築は準備できつつある状況にきている。

暗号資産LINKの利用を広げるためにLINEは、「LINK Rewards Program」(リンク リワード プログラム)も用意している。LINK Rewards Programは、LINEトークンエコノミーの各サービスが簡単に参加するための仕組みで、わかりやすくいうと、従来の各種ポイントサービスのように暗号資産LINKをサービス利用者に還元する仕組みとなっている。

そして、ユーザーがLINKを受け取る入り口として用意されたのがBITMAX Walletとなる。BITMAX Walletは、LINKやブロックチェーン上で発行されたデジタルアセットを管理できるウォレットサービスだ。LINE IDとひも付いており、LINEユーザーは誰でも利用でき、秘密鍵を忘れてアクセスできなくなるといったことがないよう設計されている。

BITMAX Walletは、8600万人のLINEユーザーがブロックチェーンサービスにアクセスするための入り口となる重要なサービスとなる。ちなみに暗号資産取引サービスのBITMAXとは異なるものなどで、注意が必要だ。

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LINE Blockchain Developersは、BITMAX Walletをユーザーのために開発したのと同様に、開発者向けに簡単にブロックチェーンに連動したサービスを開発できるように提供する開発ツールとなる。

LINE Blockchain Developersでは、APIやウェブUIを使って簡単にブロックチェーン上にトークン、NFT(Non Fungible Token。ノン ファンジブル トークン)を発行でき、サービスに連動できる。

また、ブロックチェーンの特徴として取引の透明化があるが、そのサービスが「LINE Blockchain Explorer」という。ユーザーやサービス内でどのようなトランザクションが発行されて、処理されているか確認できる。

これらすべてが、LINE Blockchainが提供するサービスの全貌だ。以上が、那須氏によるオープニングセッションとなる。

LINE Blockchain Developersを利用したdApp開発

続いてのセッションは、LINE Puls Blockchain Dev 1 Blockchain Developerの坂井隆一氏による「LINE Blockchain Developersを使用した簡単でスピーディーなBlockchain dApp開発」だった。

このセッションでは、トークンの設定やその発行までがすべてリアルタイムで行われた。本稿では非常に長い文章になっているが、サンプルのdApp(のコード)が用意されていたとはいえ、40分間のセッション内ですべて完了しており、ブロックチェーンサービスを簡単に開発を始められる点は指摘しておきたい。少なくともトークンの設定と発行については、エンジニアでなくとも手軽に行えることがわかった。

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またLINE Blockchain Developersでは、REST APIs、Console(ウェブUI)、Docsを提供している。

LINE Blockchainでは、直接ブロックチェーンにアクセスするのではなく、REST APIsを介してブロックチェーン機能が使用できるよう設計されている。エンジニアはブロックチェーンに関する詳しい知識がなくとも、REST APIsを使用することでdAppを開発できるわけだ。

ウェブUIにより操作可能なConsoleは、LINE Blockchain Developersを使ってdAppを開発する際に必要なブロックチェーンの設定を行えるツールとなっている。

さらにDocsでは、LINE Blockchainを使用するにあたり、サービスのチュートリアル、APIリファレンス、サンプルコードなどのドキュメント類が整理され用意されている。

ちなみにLINE Blockchainでは、これらのツールを使ってトークンを発行できる。このトークンは、大きく分けてサービストークンアイテムトークンの2種類が発行可能だ。サービストークンは、各サービス内の通貨という位置づけで用意されているもの(ERC-20に類似)。またアイテムトークンは、お金ではないものやアイテムをトークンとして扱う際に利用するもので、さらに代替可能なファンジブルトークンと、代替不可能なノンファンジブルトークン(NFT)に分かれている(EthereumのERC-1155規格に近い)。

デモ用dApp「LINE Blockchain Coffee」で見る開発の流れ

開発デモ用として紹介されたdApp「LINE Blockchain Coffee」は、バーチャルなオンラインコーヒーショップ。LINE Blockchainのテストネット「Cashew(カシュー) chain」上で動いくように作られている。LINE Blockchain Coffeeでは2種類のトークンを使用する。ひとつは、サービストークンのLBCC(LINE Blockchain Coffee Coin)。LBCCはサービス内で通貨として使用される。ふたつ目のトークンLBCR(LINE Blockchain Coffee Reward)はNFTとして発行し、コーヒーを購入した際のおまけとして使用するトークンとなる。

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LINE Blockchain Coffeeは、LINE PulsのエンジニアAlan Goo氏が開発したもので、すでにdAppのコードはAlan Goo氏のGitHubにて公開されている

セッションでのここからの解説は、LINE Blockchain CoffeeをベースとしたLINE Blockchain Developersを使ったdApp開発の手順になる。

ちなみにLINE Blockchainには、メインネットの「Daphne(ダフネ)chain」と、メインネットと同様の動作をするテストネット「Cashew(カシュー) chain」がある。まずはテスト段階のサービス開発に適した無料で提供されているCashew chainを使って開発を進め、本格的な事業やサービスを展開するにあたり、有料のメインネットを使用する流れになる。

メインネットは、その規模によって月額500ドル(約5万円)、2500ドル(約26万円)、4300ドル(約45万円)が用意されている。なお、テストネットのCashew chainは無料だが、使用するにあたり最初に申請が必要なので(1日程度で承認される)あらかじめ申請をしておくこと。Cashew chainでは、テストアカウントとして100アカウントまで登録が可能だ。

LINE Login channel

開発の際は、まずはブロックチェーンサービスのためのLINE Login channelを作ることから始めていく。

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LINE BlockchainのdApp利用者はLINEユーザーになるが、dAppはLINEユーザー向けのウォレットサービスBITMAX Walletと連携する必要がある。そのために必要になるのがLogin channelだ。

Login channelの作成にはLINEの開発者向けポータルサイト「LINE Developers」にアクセスする必要があるため、LINE Developersのアカウントが必要だ。LINE Developersアカウントは、LINEアカウントがあれば誰でも登録できる。

LINE Developersにアクセスしたら、次にConsoleで「Providers」を作成する。Providersは、GitHubのOrganizationのようなもの。プロダクト名のようなものと考えておけばよいだろう。LINE Developersでは、Providers以下にブロックチェーンサービスのためのLogin channelを作っていくので、ここで任意のProviders Nameを作成する。デモでは、Providers Nameは「LBD Meetup」とされた。

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Providersを作成したら、続いてChannelを作成する。LINE Developersでは、他のLINEアプリなども作成可能だが、ここでは「Create a Blockchain Service Channel」を選択しブロックチェーンチャネルを作成する。

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チャネルタイプはBlockchain Service、Providerは先ほどのLBD Meetupになる。ここでチャネルアイコンが登録可能だが今回のデモでは省略。続いて、チャネル名の登録になるがデモではProviderと同じ「LBD Meetup」とした。本来はチャネルディスクリプションの設定も可能だ。

次にサービスのカテゴリー、サブカテゴリーの登録となるが、今回はカテゴリーを「飲食店・レストラン」、サブカテゴリーを「カフェ・喫茶店」とした。カテゴリーは、プルダウンメニューから選択をする。

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続いてアプリタイプを指定。ここでは開発するアプリに応じて「Web app」「Mobile app」を選ぶ。ちなみに日本語版のコンソールでは「ウェブアプリ」「ネイティブアプリ」となっているので、「Mobile app」はスマートフォン向けのアプリと考えていい。ちなみにデモでは、両方選択した。

メールアドレスには、開発者のメールアドレスが入る。またオプショナルとしてプライバシーポリシー、利用規約が設定できるが、ここは用意したページのURLを任意で入力する。

以上を設定した上で、LINE公式アカウント利用規約など3種類の利用規約を確認した上で同意し、チャネルクリエイトボタンを押すと最初のステップは終了だ。

またこのチャネルは数秒程度で作成される。この後は自動でLINE Blockchain DevelopersのConsoleに移動し、次のステップとなる。

LINE Blockchain DevelopersのConsoleを通じdAppを設定

続いて、LINE Blockchain DevelopersのConsoleを通じて、ウェブUIを介しdAppの設定を行う。ここでは、ブロックチェーン上のサービスを作成し、サービス用ウォレットを作る。このウォレットは、トークン発行などdAppがブロックチェーンに対して何か操作する際に使用される。

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まずは「Create a Service」で、使用するチェーンを選択。テストネットのCashew chainを指定する。続いてサービスカテゴリーをプルダウンメニューから選ぶが、デモではCommerceとした。ターゲットカントリーは、日本、日本以外の国、または両方から選べるようになっており、今回は両方を選択した。

またLINE Blockchainは、ギャンブルへの使用を禁止しており、ここでその確認がある。ギャンブルに使用しない旨に同意し、クリエイトボタンを押す。

以上で、Create a Serviceの設定は完了し、サービスに関するAPI Key、API Secretのふたつのパラメータが作成される。これらのパラメータはdAppがLINE Blockchain DevelopersのAPIをコールする際に必要になる。

重要な点は、この後API Secretは一切表示されないことで、コピーしてどこかにメモをしておく必要がある。API Secretは、クリエイトをコンファーム(承認)する際に必要なので、大切に保管をすること。コンファームボタンを押し、API Secretを入力することで設定は終了となる。

続いて、Create a Walletの作業になる。

最初にWalletの名前を設定する。デモでは「Admin」としたものの、名前はわかりやすければ何でもかまわない。名前を設定しクリエイトボタンを押すと、Wallet Address Wallet Secretが作成される。このWallet Secretも1度しか表示されないので、しっかりとメモして保管しておくこと。コンファームボタンを押し、Wallet Secretを入力することで設定は終了となる。

ここまでで、準備は完了だ。

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サービストークンの作成(発行)

次は、Create a service tokenにてサービストークンの作成(発行)を行う。

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最初にトークンイメージが設定できるのだが、今回のデモでは割愛。次のトークン名を決めた。サービストークンの名前は、すでにLBCCに決定しているのでここではそのまま入力する。続いてトークンのシンボルを設定できるが、トークン名と同じものにした。

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続いてのInitial supplyは、発行枚数を指す。デモではいったん1000枚とした。LINE Blockchainでのトークンは、デシマル(小数点以下の桁数と考えてよい)が6桁固定になっているので、ここでの入力は1000を入力し、さらに0を6桁ぶん追加する必要がある。つまり「1」とだけ入力すると「0.000001枚」となることを意味する。

デモにおいても、実際に「1000」の入力後「000000」(6桁ぶんの「0」)を追加で入力した。しつこいようだが、「1000」という入力だけでは「0.001000枚」となってしまうので注意が必要だ。

次に、オーナーウォレットレシピエントウォレットを指定する。オーナーウォレットとは、このサービストークンを管理するウォレットだ。レシピエントウォレットは、イニシャルサプライとして生成されたトークンをどのウォレットに送るかを指定するものになる。

今回は、どちらも先に作成したウォレットadmin walletのアドレスを指定した。この指定の際に必要になるのが、先ほどメモをしたWallet Secretになる。

クリエイトボタンを押し、Wallet Secretを入力することで、これもまたわすが数秒でサービストークンが発行され、設定作業が終了となる。

画面上では、LBCCというサービストークンが発行されたことがわかる。

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続いて、アイテムトークンLBCRの発行を行う。

ここからは、画面上から該当するトークンのCreate Newを押して新たなトークンを発行していく。まずはアイテムトークンのCreate Newを選択する。

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Create an Item tokenでは、冒頭にファンジブルかノンファンジブルを選択する。LBCRはNFTで発行するので、ノンファンジブルボタンを選択する。

アイテムトークン名にはLBCRと入力。ここでもトークンイメージが設定できるが、今回は省略。サービストークンと同様にオーナーウォレットの指定が必要になるが、こちらもadmin walletを指定する。

クリエイドボタンを押し、Wallet Secretを入力することで、アイテムトークンが発行される。

以上で、トークンの設定も完了となる。画面上では、2種類のトークンが発行されたことが確認できる。

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dApp本体の開発と、dAppの起動

ConsoleによるdAppの設定が済んだら、いよいよdApp本体の開発を行っていく。ただし今回は、開発が済んでいるものとして、dAppを動作させる様子が紹介された。

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今回のdAppデモLINE Blockchain Coffeeは、バーチャルなオンラインコーヒーショップで1杯のアメリカーノコーヒーの価格が200LBCC、リワードとして1杯のアメリカーノコーヒーを買うとおまけとして1LBCRがもらえる仕様になっている。

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実際にdAppを動かすには準備が必要になる。まずdAppを起動するには、最初にパラメータを指定する。ここでは、LINE Login Channel IDやSecret、API Key、API Secret、オーナーウォレットアドレスなど、ここまで設定して得てきた情報を受け渡す(必要パラメータは画面参照のこと)。

LINE Blockchainブロックチェーン開発者向けイベントレポート2番目には、dAppがLINE Login Channelを通じたログインのコールバックを受けるためにコールバックURLをLINE Blockchain Developersに登録する。3番目にdApp上でユーザーを作り、4番目にその作ったユーザーをLINE Blockchain Developersに登録する。ユーザーを登録する作業は、テストネットのみに必要な作業になる。LINE Blockchainのテストネットではユーザー数を100人に限定しているため、登録ユーザーのみがdAppを利用できる環境になっている。5番目は、ユーザーが買い物をできるようにLBCCをユーザーのウォレットにあらかじめ送信しておく。ここまでが準備作業となる。

これで、いよいよdAppを起動することになる。デモンストレーションでは、無事にコーヒーの購入とおまけのリワードを受け取る動作を見ることができた。ここまで、40分のセッション内で実施された。

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2021年には、カスタムスマートコントラクトの導入、またBITMAX Walletのグローバルリリースを目指す

ふたたびLINEの那須利将氏が登壇し、LINE Blockchainが描く未来について語った。LINE Blockchain Developersの今後の大きな機能追加について、まず2021年にカスタムスマートコントラクトの導入、またBITMAX Walletも同じく2021年にグローバルリリースを目指していると明かした。

2021年には、カスタムスマートコントラクトの導入、またBITMAX Walletのグローバルリリースを目指す

コアとなるLINE Blockchainのメインネットでは、さらなる技術開発を進めている。スマートコントラクト用のバーチャルマシン、コンセンサスアルゴリズムの改善、プライバシー向上のためのHD Walletやミキシングなどの技術研究を行っている。これらは、ユーザーに直接影響を与えるものではないが、LINE Blockchain DevelopersおよびBITMAX Walletが一層使いやすくなるという。

カスタムスマートコントラクトは、すでにLINE Blockchain Developersにて提供しているサービストークン、ファンジブルトークン、ノンファンジブルトークンなどの機能と連動したビジネスロジックを実行したい開発者のニーズに応えるものという。新たなビジネスロジックを開発してもらい、それをLINEが用意するバーチャルマシンにデプロイし、実行可能にする環境を用意する予定。

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実行環境についてはWASMのランタイムを使用し、完全にサンドボックスとして提供していく予定とした。また、他のWASM実行環境と異なり、同社が提供する環境ではWASMのバイナリーをそのまま実行するのではなく、さらに実行するマシンコードにコンパイルし、よりパフォーマンスがよくなるよう提供していく。

カスタムスマートコントラクトは現在、開発言語としてRust(ラスト)をサポートしているが、将来的には一般的に利用されているプログラミング言語もサポートする予定という。

ちなみに、これらは今後、さらに調査を行い、より使いやすい方向になるよう調整中とのこと。

プライバシー関連の研究も進行中

また、同社はブロックチェーン業界全体の課題のひとつであるプライバシー関連の研究も進行中であることを明かした。まだPoCで研究している段階として、HD Walletという自分のアドレスを難読化させる技術と、ミキシングというトランザクションとアドレスの関係を難読化させる技術の研究を行っているという。

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HD Walletでは、自分の子アドレスを作り、それをトランザクションの発行者に使用したり、宛先に使用したりする。子アドレスは必ず親アドレスから作成されるので自分自身は子アドレスを知ることができ、周囲のものは子アドレスから誰が親なのかわからない仕組みという。それにより、トランザクションを発行すること自体は透明性を確保でき、子アドレスを使用することで使用者自身のトランザクション履歴のプライバシーを担保する。

そして、さらにミキシング技術を組み合わせることで、より難読化させていく。ミキシングは、ある程度のトランザクションを集め、各トランザクションをさらに小さなトランザクションにし、トランザクションの発行者と宛先を、アルゴリズムを用いて、ミックスする技術。ミキシングすることにより、たとえばAがBに10コインを送るという単純なトランザクションが、発行者や宛先、10コインといった量も含めて難読化される。

ちなみにここにセントラルミキシングとKYC認証を使うことで、トレーサビリティ(追跡性)を実現させる方法もあるという。この研究も行っているそうだ。

これらは、PoCであることから、まだどのようなサービスに利用されるかなどは未定であるとのこと。

LINE Blockchainに関しては、VRF(Verifiable Random Function)という疑似アルゴリズムの研究を行っているという。これらの研究は、現在LINE Blockchainはプライベートブロックチェーンで運用されているが、将来的には自分たちのネットワークだけで完結するのではなく、コンソーシアム型ブロックチェーンやパブリックチェーン型ブロックチェーンへの応用を考えた場合に必要になる技術であるとし、研究開発を進めている。

その他にも、インターオペラビリティ(相互運用)の研究、レイヤー技術の研究についても行っているという。

CBDCに対して応用が可能かを研究

また、CBDC(中央銀行デジタル通貨)についても触れた。那須氏は、CBDCについて、各国の中央銀行が何かしらのステートメントを出しており、この分野では大きく分けてふたつの研究が進んでいると指摘。ひとつは「ホールセールCBDC」で、これは金融機関間等の巨額な決済のためのCBDCにあたる。日本でいうと全銀システムになるが、これらはすでにデジタル化されており、取引が大きいため手数料もまた巨額になることも多い。これらをブロックチェーン化することでコストを大幅に削減できないか研究が行われているという。

もうひとつは「ディテールCBDC」で、一般決済CBDCとして日常の決済に使われるものとして研究されているという。那須氏は、併せて各国の取り組みなど現状のCBDCについて紹介した。LINE Blockchainのメインネットに関して、これらのCBDCに対して応用が可能かを研究しているという。

LINE Blockchainブロックチェーン開発者向けイベントレポート

開発者向けコミュニティの形成を目指す

今回のLINE Blockchain Developers Meetupは、開発を支援する場、情報交換ができる場として、開発者のコミュニティになればという思いで開催をしたという那須氏。今後、さらにMeetupを続け、様々なサービスの紹介やその成果について共有できる場にしていきたいという。

なぜLINE Blockchainなのかという点について同氏は、LINEのユーザーベースを基盤としたエンドユーザーに提供できることがメリットとして挙げた。また、使いやすさは、ユーザーと開発者の両者に必要な要素で、LINEはそれを目指していることも強調し、重要なポイントであるとしている。

LINE Blockchainブロックチェーン開発者向けイベントレポート

また那須氏は、LINEが用意したLINKリワードプログラムについて、サービスを活性化する手段として利用してもらえれば幸いであると述べた。今後は、ブロックチェーン技術が表に出ず、サービスやプロダクトが表に出るようなことになったらよいなと語った。そして、今年2020年は、ブロックチェーンサービスが普及するための土壌が作れたとし、LINE Blockchain Developers Meetupの幕は閉じた。

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カテゴリー:ブロックチェーン
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マイクロソフトとEYがブロックチェーン基盤のXboxゲーム用著作権・ロイヤリティ管理システムを本稼働

マイクロソフトとEYがブロックチェーン基盤のXboxゲーム用著作権・ロイヤリティ管理システムを本稼働

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2020年12月20日~12月26日の情報から。

会計・税務関連サービスを提供するEY(アーンスト・アンド・ヤング)Microsoft(マイクロソフト)は、「Quorum」(クォーラム)ブロックチェーンを基盤とする、マイクロソフトのゲームに関する著作権・ロイヤリティ管理プラットフォームを機能拡張した。日本法人EY Japanが12月25日に報じた

同ブロックチェーンプラットフォームに関しマイクロソフトは、ゲームブランド「Xbox」のパートナー、アーティスト、ミュージシャン、ライター、その他コンテンツクリエーターのネットワーク向けに、ロイヤリティ契約の締結から支払・照合までを網羅する財務記録システムとして活用していく。EYは、契約関連の計算や取引処理を自動化できるようサポートする。

両社は共同で、2018年6月よりデジタルコンテンツの著作権とロイヤリティを管理するためのブロックチェーンプラットフォームを開発し、マイクロソフトおよび、マイクロソフトとパートナーシップを組むゲームパブリッシャー向けに、試験提供を続けてきた。

著作権やロイヤリティを多数扱うゲーム業界では、著者、作詞・作曲家、プロダクション関係者、ソフトウェアデベロッパーなど支払先が複数存在する。毎月、何万件・数十億ドルにのぼるロイヤリティが支払われている中、従来のロイヤリティ計算は、一般的にオフラインのデータソースを使用し、手作業で行われていたという。

両社が開発を進めてきたブロックチェーンプラットフォームは、他社に知的財産や知的資産をライセンス供与する企業や、ロイヤリティ契約に基づきクリエイターに対価を支払う業態の企業など、広範囲に適用できるよう設計。支払処理に時間を要するゲーム業界の著作権やロイヤリティの管理システムを合理化し、コストの削減を目指してきた。プラットフォームには、スマートコントラクトが組み込まれており、リアルタイムにロイヤリティを計算できるよう設計している。

ネットワーク基盤は、コンセンシス(ConsenSys)がオープンソースソフトウェアとして公開しているEthereum(イーサリアム)基盤のコンソーシアム型ブロックチェーンQuorum、Microsoft Azureのクラウドインフラ、ブロックチェーン技術を組み合わせ、合意内容の機密性が関係者全体で確保できるよう構築。

さらに拡張された今回のブロックチェーンプラットフォームでは、Microsoft Azureをベースにした人工知能(AI)を活用し、契約書のデジタル化を加速し、より迅速な契約書作成が可能になった。また、明細書と請求書をシームレスに生成し、それらをERP(総合基幹業務システム)に統合することで、ロイヤリティ決済の処理スピード、可視性、透明性を向上させている。拡張されたプラットフォームにより、ゲーム開発パートナーとの契約をすべてデジタル化し、ほぼリアルタイムでロイヤリティ計算を行うことで、処理時間を99%短縮する。

このブロックチェーンプラットフォームは、ソフトウェア業界で「ソークテスト」と呼ばれる、膨大なトランザクション下でのパフォーマンスをサポートするためのテストが行われ、1日あたり200万件の取引を処理できることが実証されているという。

今回の機能拡張により、マイクロソフトのグローバル・ファイナンス・オペレーションのゼネラルマネージャー Luke Fewel氏は「今回の拡張ソリューションの本稼働は、ブロックチェーンとスマートコントラクトのテクノロジーを活用したロイヤリティ決済の明るい第1歩となりました。これによって、拡張性を備えた財務およびオペレーションプロセスの合理化と、膨大な手作業によるスタッフの負担軽減、ゲームパートナーのエクスペリエンス向上が可能になります。引き続き、ロイヤリティ・エコシステム全体に本ソリューションを浸透させてプロセスの改善を図り、現代に即したファイナンスジャーニーを積極的に進めていきたいと思います」と語っている。

また、EYのグローバル・ブロックチェーン・リーダー Paul Brody氏は「ブロックチェーンは今後、企業間のやり取りのデジタル化になくてはならない重要な要素となるでしょう。今回、私たちは契約のデジタル化から財務上の未収金の計上に至るすべてのアクティビティの自動化とサイクルタイム短縮を進めました。この拡張バージョンの本稼働は、ブロックチェーンを活用したデジタル化の道のりにおいて大きな1歩となりました。このようなブロックチェーンソリューションは、ポイントツーポイントの統合からエコシステムレベルの自動化へとレベルアップする一助となります」と述べている。

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トレードワルツと三菱商事など計5社がブロックチェーン基盤の貿易情報連携による電子化実証事業

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暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2020年12月20日~12月26日の情報から。

ブロックチェーン活用の貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz」を運営するトレードワルツは12月24日、三菱商事プラスチック、三菱商事、三菱UFJ銀行、東京海上日動火災保険の連携企業4社と提携し、2021年3月より三菱商事プラスチックと三菱商事のベトナム向け商流にて電子化実証を開始することを発表した。同実証事業は、経済産業省の「海外サプライチェーン多元化等支援事業」に採択されている

物流に付随する貿易業務のうち、複数の事業者や行政機関が介在する書類処理プロセスにおいては、いまだ紙媒体を利用した手作業によるデータ再入力作業、確認作業、修正などに膨大な時間とコストを要している。現在、それらがフルリモートワークを阻害する要因になっており、コロナ禍でも実務者の一部は週に数回程度、出社が必要という。

新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、出社ができない状況になった場合は貿易手続きが遅延し、サプライチェーンに影響を及ぼす可能性があることから、紙書類を電子化するニーズは大きな高まりを見せているそうだ。

日本政府もまた国内サプライチェーンの脆弱性が顕在化したことから、特にアジア地域における生産の多元化やデジタル化などによってサプライチェーンを強靭化するため、日ASEAN経済産業協力関係の強化を目的とする「海外サプライチェーン多元化等支援事業」における補助事業者を募集している。

ブロックチェーン技術の活用により、貿易業務を一元的に管理する「TradeWaltz」は、輸出系の標準書類の電子化実装を完了した。今回、そのうちの一部機能である「信用状(L/C)」受領機能から連携企業4社とシステム間連携し、3月より実商流を用いた実証を行う。信用状とは、貿易決済を円滑に運ぶ手段として銀行が発行する支払い確約書で、銀行が輸入者の支払いを保証するものという。

従来の貿易業務では、銀行が手形の買取りの前提として船積書類の内容が信用状に記載された内容と一致しているかの調査を行うなど、書類と現状を突き合わせる煩雑な作業がある。TradeWaltzによる今回の実証では、それらをすべてシステム統合し、システム上でチェックできる仕組みを目指すとした。

同実証事業は、経産省の令和二年度補正予算で措置された「海外サプライチェーン多元化等支援事業」(事務局JETRO)が募集するサプライチェーン強靭化施策の目的とも合致したことから第2回公募に応募、11月に採択が決定した。

TradeWaltzは、すべての海外国の信用状(L/C)を扱うことが可能だが、採択支援事業においては、ベトナム社会主義共和国を対象国とした。ベトナムは2020年のASEAN議長国であり、対日貿易額が約400億米ドルにのぼるなど、ASEANの中でも日本にとって重要な貿易相手国のひとつでもあることから、今回はベトナム企業との商流にて実証を行うとしている。

海外サプライチェーン多元化等支援事業は、「類型1(製品開発型)」および「類型2(バリューチェーン高度化型)」の2類型について、それぞれ実証事業および事業実施可能性調査の募集を行っている。すでに3回の公募が実施された。同社が採択された実証事業は、類型2で製品などの国境を越えた流通や生産プロセスの効率化、円滑化を図るシステムの導入に向けた実証事業等を対象としている。

トレードワルツと先行する連携企業4社は、ベトナムでの実証をはじめ引き続き連携し、ASEAN各国などの貿易業務の電子化にも貢献していく。

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