電子レンジをハックして未来のレンジに変える開発者

本日の「なぜやるの? できるから。」コーナーへようこそ。

いい加減〈いまいましい電磁波を食料にぶつける〉だけの古くさい電子レンジに飽き飽きしているみなさん。たぶんアニメーションGIFも、Snapchatの送信も、Fergieのダウンロードもできない。

稀代のクールな開発者、Nathan Broadbentが彼のレンジに加えた改造は、2013年の誇りある電子レンジメーカーなら全員やるべきだ。音声命令! 調理時間をバーコードでプリセットド!自動時刻設定!!

Rasberry Picrowareをご紹介しよう。名前から想像できるように、これは電子レンジとRaspberry Piのマッシュアップ。新し物好きやハッカーやギークに世界中で愛されている25ドルのマイコンだ。

こんなことが出来るようになった:

  • インターネット経由の時刻合わせ
  • バーコードを読みオンラインデータベースから調理方法を取得する。そんなデータベースは実在しないので、彼が自分で作り、その場で追加もしている。
  • 音声命令。「レンジ君、解凍、20秒」等(悲しいかな、Nathanが言うにはキッチンの音響効果のためにあまりうまく働かないとのこと)
  • カスタム効果音(「ピー」はまぬけっぽいから)
  • スマートフォンでレンジを制御できる。私の考えるこの機能の唯一の使い道。後でポップコーンを食べたくなることがわかっていて、事前にレンジに入れておくことができる場合。あるいは、自分は世界一のギークだ、なぜならレンジをスマホで動かせるから、と友達に言いたい時。
  • 調理が終るとツイートする。理由は、もちろんそれが可能だから。

他のことはともかく、自動時刻合わせは欲しい。私の(2年前に買った)電子レンジは、時刻合わせに最も異常でありえないほど難解な手順でボタンを押す必要がある。だからわが家で停電があれば、少なくとも3ヵ月間は時刻が点滅することを意味している。

Piを電子レンジに組み込むこと自体がクールだが、ひとたび彼が深い部分に手を入れ始めれば、プロジェクトのスケールはぐっと大きくなる。Piをレンジの電源につなぎ、新しいコントロールパネルをデザインすることから、カスタム基板をエッチングで作り元の基板と入れ替えることまで。

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(翻訳:Nob Takahashi)


GPS大手のGarminがカーナビ用ヘッドアップディスプレイを発表―iPhone、Android等とBluetoothで接続

Garminは各種のGPS利用デバイスのトップメーカーだが、スマートフォンの普及によってそういう高価な専用デバイスに危機が迫っていた。今日(米国時間7/8)、Garminはカーナビ・エコシステムに留まってハードウェアを販売する新しい方策を発表した

Garmin HUDはその名の通り、自動車のダッシュボードに設置する安価なヘッドアップディスプレイのユニットだ。車のフロントガラスに貼ったフィルムに基本的なカーナビ情報が表示される。こういったヘッドアップディスプレイは今まで極めて高価な高級車にのみ用いられていた。これに対してGarminのデバイスは129.99ドルとリーズナブルだ。

ヘッドアップディスプレイに表示される情報は現在の車速、制限速度、次に曲がる方向とそこまでの距離、曲がり角までの予測時間だ。地図や沿道の施設名などの情報は表示されない。これは運転者の注意を不必要に散らさないために非常に適切だ。さらに渋滞と交通監視カメラの情報も表示される。また夜間には照明が自動的に調節される。Garmin HUDはBluetoothでAndroid、iOS、Windows Phone 8と接続できる。この場合、GarminのStreetPilot and Navigonアプリケーションが必要だ。このデバイスは現在、FCCの審査待ちだが、この夏中には発売される予定だ。

Garmin始めサードパーティーのスマートフォン向けナビゲーション・アプリスのメーカーは厳しい競争にさらされている。AppleとGoogleが無料で強力なターン・バイ・ターンのナビ・アプリを提供しているうえに、Waze(最近Googleが買収)のようなクラウド・ソースで交通状況をリアルタイムで刻々とアップデートするナビアプリも人気を集めているからだ。

専用ハードウェア・メーカーがどうやって生き残りを図るかという課題に対して、スマートフォンに接続して利用するユニークなハードウェア・アクセサリを提供するというのは大いに有効な回答だろう。Garmin HUDはさほど高価でなく、はっきりと目に見える有効な機能を追加してくれる。 ヘッドアップディスプレイはやがてカーナビに欠かせない標準的機能になるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleが画期的イアホン・テクノロジーの特許を取得―ユーザーの耳道形状に合わせて音質がカスタマイズされる

今朝(米国時間7/4)、アメリカ特許商標局がAppleに対して興味ある特許を認めたAppleInsiderが報じた。

最近のiPhoneとiPod付属のイアホンは多少改良されているものの、全体としてAppleのイアホンはあまり上出来とはいえない。個々のユーザーの耳道の形状に合わせて音質がカスタマイズされるという今回の特許は画期的なイアホン・テクノロジーとなる可能性を秘めている。

いささかSFっぽく聞こえる特許だが、概要としては、ユーザーの耳の電導や音の反響のスペクトルなどの情報をセンサーで収集し、それに基づいてイアホンから出力される音のレベル、バランス、イコライザーの設定、ノイズ・キャンセルなどを最適化するのだという。

これによって小型のイアホンが持つ不完全なシーリングという問題に効果的な対処ができるということだ。またこの特許にはイアホンの装着状態が不適切な場合にユーザーに注意を喚起する機能が含まれている。つまりイアホンを耳に入れなおすよう求めるのだろう。

Appleはこれまでもイアホン・テクノロジーの改良に努力してきたが、ホームランといえるほどのプロダクトは生み出していない。この特許が実際の製品に応用されれば革命的な改良となるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


USB経由のスマートフォン充電をスピードアップするPractical Meter

スマートフォンのUSB経由の充電をスピードアップするちょっといいツールを紹介しよう。充電に使うUSBポートにPractical Meterを差すと、内蔵インジケーターに充電速度が表示される。製作者たちが挑戦した課題は、USBのポート毎に充電速度が大きく異なることだった。速度は、充電する端末、USBポート、使用する接続ケーブルによって変わってくる。しかし、通常この違いはユーザーに知らされない。

Practical Meterは、今使っている組み合わせの充電能力を ― 携帯電話の電波強度風に ― 表示し、スマートフォンが1時間でフル充電されるのか4時間かかるのかを知ることができる。iPhoneを充電する時のPractical Meterの表示例がこれだ。

Practical Meterは、Kickstarterの目標金額1万ドルをすでに達成し、3200人の支持者を得てキャンペーン期間をまだ20日以上残している。出荷時期は9月の予定だ。価格は1台19ドルで、充電性能をアップする3イン1ケーブルが付属している。このケーブルには、Apple30ピン、micro USB、およびmini USBのコネクターが付いているので、様々な機器で利用できる。

3つのコネクターはそれぞれ、充電速度を最大限にするための回路を内蔵している ― つまりケーブルだけでも充電性能を上げることができる、と開発者たちは言っている(ケーブルのみの価格は7ドル)。

Practical Meterの別の利用方法として、ソーラーパネルと併用し、最大の充電速度が得られるパネル位置を見つけるのに使うことが考えられる。この装置はタブレットの充電速度を知るためにも使えるが、開発者らは電流1000 mA(1アンペア)までしか測定できないことを指摘し、こう付け加えた。「われわれの充電装置を使えば、パソコンやノートPCからiPadに、5ワット、1000 mAの電流を引き出せる。目標は高く10ワットバージョンを期待していてほしい」

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(翻訳:Nob Takahashi)


メディア・ストリーミングのBoxeeをSamsungが買収―スマートテレビにクラウド・ストリーミング機能がやってくる

イスラエル生まれでニューヨークにもオフィスを持つメディア・ストリーミングのスターアップ、Boxeeが韓国のエレクトロニクスの巨人、Samsungに買収されたもようだ〔Samsungが公式確認ずみ〕。

テルアビブに本拠を置くBoxeeはBoxee Cloud DVR(当初はBoxee TV)というセットトップボックスを販売している。ユーザーはこのデバイスを利用して地上波HDTVをBoxeeの提供するクラウドに録画し、ストリーミングによってさまざまなデバイスで自由に再生することができる。Samsungはインターネット接続機能を備えたスマートテレビの主要メーカーの一つであり、同社のメディア・エコシステムの拡張のために理にかなった買収といえるだろう。

イスラエルのメディア、The MarkerThe Calcalistがこの買収を報じているが、買収価格については一致しない。われわれの独自の取材によれば3000万ドル以下だったようだ。 この価格はBoxeeがハードウェア・メーカーでありこれまでに2650万ドルの資金を調達していることを考えると安すぎるようにも思える。SamsungはBoxeeの全資産と45人の社員を傘下に収めることに成功した。Boxeeは相当数のユーザーを獲得していたとはいえ、ストリーミング・ハードウェアの販売を主な収入源として維持可能なビジネスに育てるためにはさらに巨額の資金を必要とすることが明らかになっていたのかもしれない。

現在Boxeeのハードウェアは初代のBoxee Boxも最新のCloud DVRもD-LinkがOEMしている。BoxeeのCloud DVRは、昨年10月にBoxee TVとして99ドルでWalmart独占で発売された。録画機能は月額10ドルの料金で提供された(最新のCloud DVRでは月額料金は廃止されて無料となった)。サービス対象地域は当初主要都市に限定され、段階的に拡大された。

Boxeeの容量無制限のクラウドDVR機能がSamsungのテレビに組み込まれることになれば、スタンドアローンのBoxee製品がいつまでサポートされるのか、その将来には疑問符がつく。もちろんSamsungはスマートテレビに組み込むだけでなく、セットトップボックスのBoxeeも独立の製品として残す可能性はある。そうなればAndroid携帯でクラウドDVRを楽しめることになる。

アップデート: SamsungはNew York Timesの取材に対してBoxeeの買収を確認した。BoxeeもTechCrunchに対して買収が事実であると認めた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


家猫型四足歩行ロボットのCheetah-Cub。同サイズレベル最速の歩行性能を実現

電気羊が牧草地を歩き、そして本物のような鳴き声をあげるというような時代には、まだ少々距離があるようだ。しかしロボット工学の研究者たちは、ずっと四足歩行の生き物たちから学び続けている。動物から工学的治験を得ようとするバイオロボティクスという分野だ。研究機関のひとつにスイス大学(Swiss University)発のÉcole Polytechnique Federale De Lausanneがある。ここには欧州委員会も資金を提供している。この研究機関から、このたびCheetah-Cubが発表された。ここで実現したのは、ペットの猫程度の大きさの四足歩行ロボットだ。

Cheetah-Cubという名前が示す通り(直訳すればチーターの赤ちゃん)、ネコ科の動物の動きを工学的に再現しようとしている。腱はストリング(紐)状のもので代替し、脚部に埋め込まれたアクチュエータが、筋肉の働きを再現する。おかげでロボットは猫のように走り、しかも研究者のAlex Sproewitzが言うところによると、このサイズ(30kg未満)としては最速の動きを見せるのだという。実物を見ると、第一印象としてはBoston DynamicのBig Dogを小型にして、ちょっと(ほんの少し)可愛らしくしたものという印象をうけるかもしれない。もちろんBigDogの方が速いが、Cheetah-Cubの足の長さはわずか15cmだ。これで最高速度は自身の大きさ7つ分程度となる秒速1.42mを記録するのだから大したものだ。

Cheetah-Cubの研究では、まず高速歩行の実現を意図してきた。その方向で本体のデザインも決定したのだが、但しそれだけではなく、凸凹の地面でも歩けるようにするということが考慮されている。Sproewitz曰く、BigDogにも見られる「立ち続ける」能力を備えたのだとのこと。足を使って移動するロボットに、凸凹面への対応力を備えるのはメカトロニクス的設計面でも、制御面でも非常に難しいことなのだそうだ。急ぎ足で動く動作テストの様子をみると、やや不気味な感じもする。しかしどうやらロボットが人間より速く走り回る世界というのが、すぐに訪れることはないようだ。

「それにしてもちょっと不気味だ」と感じている人には朗報だが、このCheetah-Cubがすぐに商品化される可能性もなさそうだ。このプロジェクトはあくまでも研究が主目的のものだ。こうした動物型ロボットの反映のためには、バイオメカニクス、神経工学などを巻き込んだ学際的研究を積み重ねていく必要があるのだろう。

歩行型ロボットの開発には、生物学的な研究も必要となってくるのだろうか。Sproewitz曰く、こうしたロボット研究にも「bio-inspired」のものと、「bio-mimicking」なものがあるのだとのこと。Cheetah-Cubは前者になるのだそうだ。Cheetah-Cubの前足は3つの部分から構成されているが、これは猫の形態をそのまま模倣したものではなく、「bio-inspired」という方向から実現したものであるとのことだ。「まず実際の足を参考にして折りたたみ式の3部構造を採用することとし、そしてそこに工学的な要素をいろいろと付け加えていって動作するようにしていったのです」とのこと。

実際のものを参考にしながら、そこに機能面での追加を行なっていくという方式は移動制御(locomotion control)面でも採られたアプローチであるとのことだ。「ロボットに登載した中枢パターン発生器(central pattern generator:CPG)は、動物に存在するものの簡易版というようなものです。完全なもの(脊髄など)を実装しようとするのは現実的な目標たり得ません。生物の中枢神経系はあまりに多機能であり、非常に複雑な情報ネットワークなのです」。このようにSproewitzは述べている。「研究者の全活動期間を費やして、ようやく神経系のごく一部について何かがわかるというのが現在の研究レベルであるのです」。

「私たちの採用した中枢パターン発生器は非常にシンプルなものです。実際の動物に存在する移動制御関連神経系ネットワークというのは非常に複雑なものであろうと考えられます。但し、ヤツメウナギやサンショウウオなどの、単純な脊椎動物時代から、人間にいたるまで引き継がれているものもあると思うのです。実際、Biorobでもヤツメウナギやサンショウウオロボットの研究成果として、今回のCheetah-Cubが生まれてきたのです」。

[Image: Biorobotics Laboratory, EPFL]

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(翻訳:Maeda, H)


女の子(幼女)に技術者教育(!)を行うLEGOふう組み立てブロック玩具GoldieBlox

バービーちゃん、おどきなさい。あなたの次のスターが来るのよ。

サンフランシスコベイエリアのGoldieBloxが、小さな女の子たちにテクノロジに興味を持ってもらうための玩具を作り、玩具小売のナショナルチェーンToys ‘R’ Us(トイザラス)に売ってもらえることになった。製品は同社の看板製品、お話を作りながら組み立てるLEGOふうのブロック”GoldieBlox and the Spinning Machine“で、すでに全国のお店で29ドル99セントで売られている

GoldieBloxは、Toys ‘R’ Usとの契約を記念して、こんなかわいいビデオを作った。上の画像は、そのビデオの一こまだが、過激派の女の子たちが、女の子向けに売られているピンク色の玩具に埋め尽くされた玩具店の通路を襲撃する。

ファウンダでCEOのDebra Sterlingはスタンフォード大学の工学部卒で、GoldieBloxを開発した動機は、自分が子どものときこんなのがあればよかったなぁ、と思うような玩具を、今の女の子たちに与えたかったからだ。トイザラスとの契約は会社にとって大きなプラスだが、まだまだやるべきことは多い、とDebraは言う。“うちの製品はまだ、プラスチック製のピンクの王女様たちの海に浮かぶちっちゃな箱にすぎないわ。むしろ、これからがたいへんよね”。

GoldieBloxのコンセプトは簡単だ: エンジニアリングが未来の人間にとってメインの仕事になることは明白だが、今はその仕事の約90%を男性が占めている。一方でLEGOのような玩具が多くの若者たちにエンジニアリング的な思考を育んでいるが、これも主に男の子向けとして売られている。GoldieBloxは女の子が魅力を感じる玩具を作り、彼女らの心に物作りへの関心を植え付け育てたい。

Sterlingには昨年の秋にSpinning Machineについて取材したことがある。そのときGoldieBloxは、Kickstarterで資金募集中だった(目標額を大きく突破する28万5000ドルが集まった)。では、下のビデオを見ていただこう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Canonの新デジイチ、EOS 70DはライブビューのAFが画期的に改善―インディーの映画製作者に理想的

キヤノンは長らく待たれて中級デジタル一眼レフの新機種EOS 70Dを発表した。これは60Dの後継機種で、スペック、価格の両面で入門デジイチのRebel(Kiss)シリーズの上位に位置する。60Dと比較して今回発表された70Dは動画撮影に大幅な機能向上が図られている。

キヤノンは70DにデュアルピクセルCMOS撮像素子によるオートフォーカスを導入した。このテクノロジーでは1画素に2個のセンサーを搭載することによって焦点合わせの高速化を実現している。AFはスムーズで正確になり、ライブビューで動画撮影を行う際に特に威力を発揮する。モニタは自由に回転させることができるバリアングル方式だ。静止画撮影のAF能力も改善されている。AF測距点は上位機種の7Dと同じ19点(すべてクロスタイプ)に改良された。しかしなんといっても、機能強化の中心は動画だ。

量産前のモデルだが、実機をテストしたEngadgetによれば、新AFは広告どおりの高性能ぶりを示したという。デジタル・ビデオの撮影にはキヤノンのSTMシリーズのレンズとの相性が特に良いらしい。その結果は驚くべきレベルだという。Kickstarterで資金集めをしているインディーの映画製作者にとっては70Dの出現は大きな朗報だ。

ISOレンジも拡大され、3インチの高精細度バリアングル・モニタにはタッチ・パネルが採用された。連射は毎秒7コマにスピードアップした。また上位モデルの6Dに採用されているWi-Fi接続機能も装備され、スマートフォンやタブレットからカメラを操作したり、ファイルを転送したりできる。

価格も度外れに高価ではない。ボディのみが1199ドル、 18-55mm IS STMレンズキットが1349ドル、EF-S 18-135 ISSTMレンズキットが1549ドルだ。キヤノンによれば発売は9月になるという。それ以後に製作が始まる Kickstarter映画の画質は大いに向上すると期待できそうだ。〔日本版:日本では8月29日発売予定で、ボディーのみの実勢価格は13万円前後と予想されている。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleが「消えるベゼル」の特許を取得―iWatchに応用か?

AppleInsiderによれば、Appleはユニークなベゼルの特許を取得した。これは超小型(iWatchなど)のデバイスのベゼルにタッチ機能を与えるだけでなく、タッチスクリーンの周囲に必要に応じてベゼルを出現させたり、消したりできる。

このテクノロジーにはどういう用途が考えられるだろう? たとえばiPad miniの場合、Appleはハードウエア全体の大きさを最小限にしながらスクリーンのサイズは最大限にしようと努力した。ベゼルが大幅に縮小された結果持ち歩きにはたいへん便利になったが、狭いベゼルのおかげで、スクリーンに触れずにiPadminiを持つことがたいへん難しくなっている。そのためユーザーはひんぱんに誤タッチに悩まされている。

今回の新特許を利用すれば、ベゼル部分の反応と見かけを変えることにより、コンテキストとユーザーのタッチ行動に応じて、デバイスにベゼルを出現させたり消失させたりできる。たとえばベゼルの1部分をさまざまな色で光らせたり、完全な透明から完全な不透明まで種々に変えたりできる。つまりベゼル部分に今まではまったく異なった高度な機能を持たせることができるわけだ。

このスマート・ベゼルはガジェットにさまざまな新たな可能性をもたらす。たとえばビデオの再生の場合にはベゼルを完全に消して、すべてをスクリーンとして使うことができる。フルスクリーン・モードはまず最初に考えつくこのテクノロジーの応用だ。

その他、スマートウォッチのような超小型のデバイスに必要に応じてベゼルを付け加えたり、消したりできる。Appleは最近“iWatch”を商標として日本、メキシコ、台湾などの出願している。おそらく近い将来、製品がリリースされるだろうが、そのスクリーンはiPodnanoより大きくははならないだろうから、ベゼル・テクノロジーの応用にうってつけだ。

超小型のスクリーンの面積を最大限に利用したい場合、アプリごとにベゼルのサイズと位置を変えることができる「消えるベゼル」は大きな効果を上げるはずだ。Appleの特許は取得から実際の製品になるまでかなりの時間がかかるのが普通だが、この特許はいち早く実用化される例となるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


iPhoneを3Dカメラに変えるPoppy、Kickstarterでデビュー

この仕事をしていると、楽しく、新しくて、面白くて、「ワォ、なぜ誰も思いつかなかったんだろう」と思うものに出会うことがある。Poppyを見た時の第一印象がそれだった。これは、iPhoneを使って3D写真みビデオを撮影して見るための小さくてカワイイ機械だ。

Poppyは、Kickstarterに登場した最新の小さなガジェットで、写真やビデオを3Dで撮りたい人全員に、新しくて楽しいオモチャを与えてくれる。そして売る気のある価格設定だ ― 50ドルを切るPoppyは、欲しい人ならおよそ誰にでも手に入るし、友達や家族へのちょっとクールなプレゼントにも最適だ。

Poppyは、Viewmasterを大きくしたような外観だ。そう、あの子供の頃に見た3Dフォトビュアーだ。円盤を回すと別の3D画像がファインダーに浮かぶ。懐しいだろう?(*)

それはともかく、Poppyはある意味でしくみもViewmasterに似ている ― ただしあの奇妙な円盤を入れる代わりに、スロットにはiPhoneを入れる。次に機械の前半分を回転させてiPhoneカメラに合わせると・・・これであなたも3D写真を撮って見ることができる。

しくみはすべて鏡の科学によるが、科学は大して面白くない。とにかく私を信じてほしい。このオモチャはイケてる。

画像とビデオはすべて保存されるのでiPhoneで見ることができる。しかし、正直なところ誰かが撮った3Dビデオも見たいんじゃないかな? 君は運がいい! Youtubeに山ほど自慢げにアップされているビデオも、このデバイスで見ることができる。

Poppyを支えている人々は、Kickstarterで4万ドル集めることを目標にしている。可能な数字、たと思うだろう。一口乗って一台手に入れよう。年内には出荷される予定だ。

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* 私が何の話をしているのか全くわからない世代がいることを知って悲しい。

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(翻訳:Nob Takahashi)


モーションコントロール腕輪MYOがTwitter上で用途募集キャンペーン

近く、機器や玩具、コンピュータなどをモーションコントロール(動きで制御)する腕輪…腕にはめたバンド…MYOアームバンドを発売するThalmic Labsが、この製品を5名に無料進呈するキャンペーンを実施する。それは”#ifihadMYO”と名付けられたTwitter上の無料提供キャンペーンだが、Googleがこの前#ifihadGlassというGoogle Glassのためのキャンペーンをやったばかりだから、ちょっとしたデジャビュ(既視感)のようでもある。

Google GlassもThalmicのMYO(マイオ)も、その作者を悩ませる点では似ている。どちらも常軌を逸した新製品で、消費者製品としては類似の前例がない。しかもその消費者から見ると、これを何に利用できるのか、さっぱり分からない。そういう製品には、Twitter上の#ifhad(もしも持っていたら何をするか)無料提供キャンペーンが似合っている。なぜかというと、まさにその製品の存在理由を、クラウドソースに求めるからだ。キャンペーンがきっかけで。デベロッパや消費者が想像力に点火し、メーカー自身が…そして担当の広告代理店さえも…考えもしなかったような斬新な用例を提供してくれる。

Thalmicの入賞者決定過程には、Googleの場合よりも透明性がある。つまり、すべての応募作品をWebサイト上でライブでストリーミングし、それらに対し見た人の投票を求めるのだ。ただし、それだけで入賞作が決まるのではない。最終的にはThalmic Labsの審査員たちが決定する。

もうすでに、応募がいくつかある。ラジコンカーの操縦、子どもにプログラミングを教える、Google Glassと併用する、ジェスチャーによるパスワードでドアのロックを管理、など。全体として、かなり良いアイデアが集まり始めているようだ。締め切りは8月31日だから、もっともっと集まるだろう。予約注文はすでに3万を超えているので、期待と人気があることは確かだ。このコンテストで、製品の多様な用途という最重要の商品価値が生成されるのだから、それもまた、グッドアイデアだね。

〔訳注: デモなどは、YouTube上で[Thalmic Labs MYO]で検索すると、いろいろあります。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SonyのSmartWatch 2はなかなか有望―PebbleやMetaWatch Strataと比較してみた

Sonyが出した最初のスマートウォッチはあまり評判にならなかった。私にしてもPebbleがKickstarterで資金調達に大成功して話題になったときにようやく思い出したくらいだ。しかしSonyは今日(米国時間6/25)、改良を施した後継のSmartWatch 2を発表した。

SmartWatch 2はPebbleや同じくKickstarterで資金を調達したMetaWatch Strataのライバルとなる。そこでこの両者と比較しながらSmartWatch2を検討してみよう。

プラットフォームのサポート

PebbleとMetaWatchはiOSとAndroidの両方をサポートしているが、SmartWatch 2は今のところAndroid携帯としか接続できない。Smartwatchの前のバージョンは自社のXperiaしかサポートしていなかったが、今回のアップデートで対象Androidデバイス一般に拡大された。これで実用性は少なくとも1000倍は向上した。なるほどiPhoneはサポートされていないが、実はiOSの課する制限のせいで、ライバル製品のiPhone用アプリはAndroid版より機能が限定されていた(iOS 7では改善された)。

バッテリー

バッテリー駆動時間はスマートウォッチ全般にとってもっとも重要な要素の一つだ。PebbleとMetaWatchは数日間もつことを当初からセールスポイントにしている。1回の充電でPebbleは「1週間以上」、MetaWatchでは「Strataが5日から7日」もつとしている。私の体験では、どちらも実際にはその下限だった。Pebbleの場合には下限(1週間)をやや下回ることあった。

.Sonyは「SmartWatch 2のバッテリー駆動時間はスマートウォッチの中で最長」と大胆な主張をしている。「Strategy Analyticsによって2013年6月13日に実証された」というのだが、節約して5日から6日という長さが本当に世界最長なのか疑問なしとしない。しかしライバルと同レベルのバッテリー駆動時間を確保していることは確かなようだ。

接続性

MetaWatch StrataはBluetooth 4.0のみだが、PebbleはBluetooth 2.1+EDR、4.0 Low Energy (LE) で接続する。これによってiOSとの接続では通知機能が拡張される。SonyのSmartWatch 2はBluetooth 3.0を使う。SmartWatch 2にはNFC機能があるがライバル2種にはない。NFC機能の有無はやはり軽視できない差だろう。

ディスプレイ

SmartWatch 2のみカラー・モニタを装備している。サイズは1.6インチ、220 x 176ピクセルだ。Pebbleはモノクロ、1.26インチ、144x 168ピクセル、MetaWatch Strataは一番小さく、モノクロ、1.16インチ、96×96ピクセルだ。StrataもPebbleも夜間用照明はあるもののバックライトはない。SmartWatch2はバックライト・モニタなので暗い環境でもはっきり見える。

しかもMetaWatch Strataは照明の具合によっては反射で画面がまった判読jできなくなることがある。Pebbleはおおむね場合、画面がはっきり見える。Sonyは「日光が当たっていても読める」としているが、直射日光が当たるような環境ではeインク以外の画面の視認性は悪いはずだ。

防水性

SmartWatch 2は「防滴性」がある。つまり小雨の中を歩いたり、顔を洗ったりしても大丈夫だという程度の防水性だ。Sonyでは水泳、入浴、魚釣りなどはしないよう求めている。また付属の時計バンドは防滴でも防水でもない。

Pebbleは海水、真水とも5気圧の防水仕様だ。水泳程度なら問題ない。Strataも同様に5気圧防水だ。この点では両者ともSmartwatchに明らかに勝っている。

アプリ

Pebbleはデベロッパー向けにAPIを公開しているが、実際のアプリの数はまだ少ないし、機能も限定されている。現在のところPebbleは時計機能以外には通知、デバイスでの音楽の再生コントロールくらいしかできない。MetaWatchではメール、カレンダー、Facebook、Twitterのアップデートが通知される計画だが、まだ実装されていない。サードパーティ・アプリについてはまったく情報がない。その他音楽再生、株価、カレンダーなど若干のウィジェットが用意されている。

SmartWatch 2は音声通話のコントロール(Pebbleにもあり)、通話ログ、メール、Gmail、Facebook、Twitter、その他の通知機能に加えて音楽再生のリモコン、カレンダー、天気、その他のアプリがデフォールトでインストールされている。スマートフォンのカメラのリモコン機能も面白い。Sonyはデベロッパーをアプリ開発に誘い込むためにも、さまざまなアプリをサンプルとして用意したのだろう。

充電

小さなことだが、SmartWatch 2はmicro USBで充電できる。PebbleとMetaWatch Strataが独自の規格のケーブルを使っているのに比べて優れた点だ。

結論

これらのスマートウォッチのどれかがすぐにも大ブレークすることはなさそうだ。しかしSonyの新製品は改良の努力が十分に見てとれる。またPebbleとMetaWatchという先行のライバルの欠点をよく研究している。現時点での購入者はアーリーアダプター層に限られるだろうが、Smartwatch2は少なくとも納得のいくプロダクトになっている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Hyrel 3Dプリンタはシリコンラバーや粘土を出力素材に使えるスグレもの

Hyrel 3Dプリンターはシングル・ノズルの標準的なマシンに見える。しかしHYREL Emulsifiable Extruder (EMO-25)と呼ばれる非常にユニークなノズルを採用しているため、 通常のプリンタで使えない素材、プレイドー(Play-Doh)、粘土、ゴム粘土、Sugru(自然に固化する耐熱性シリコンラバー)などを出力することが可能になっている。

開発者のDaniel HutchisonはKickstarterで15万ドルの資金を調達ずみで、今後数ヶ月で製品を出荷できるようにしようと努力中だ。3Dプリンターにはフル機能のパソコンが付属する。

さまざまな素材が使えることは実用上、きわめて大きな可能性を開くものだ。2ノズル・システムに拡張された場合、たとえば、プラスチックの外郭の内側にSugruのような耐熱ゴム素材でガスケットを同時に出力できるだろう。

このマシンは学校やアーティストの利用にも理想的だ。ゴム粘土でストップモーションのアニメのフィギュアを作るのにも使える。またゴム粘土なら出力物が気に入らなかった場合、捏ねて素材に戻して再利用できるから運用コストが最小限ですむし、プラスチックと違って出力後にヘラなどで簡単に整形仕上げできる。

Hyrel 3Dプリンターの価格は1995ドルから3000ドルまで。ハイエンド・モデルにはパソコンの他にABS樹脂用の加熱機能(ABSは射出する際に加熱して溶かす必要がある)が含まれている。

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トルコ警察、抗議運動を空撮中のドローンを撃墜

小型のリモコン無人ヘリ(ドローン)が普及するにつれてこうした事件は今後もくりかえし起きそうだ。 –トルコのイスタンブールでJenkKoseという反政府運動の参加者がカメラを搭載したクアドコプターで抗議活動を撮影をしていたところ、警察が銃で機体を撃ち落とした。Jenkは撮影したビデオの一部を回収することができた。

Jenkはこう書いている。

6月11日の午後、警察は平和的な抗議活動に暴力的攻撃を加えた。警察はタクシム広場の上空で撮影中だったリモコンのドローンに発砲し、カメラと機体を破壊した。衝撃のせいで最後の瞬間はSDカードに保存されなかったが、壊れたカメラからSDカードを回収することはできた。次に公開するビデオは撃墜の数分前のものだ。

私の取材に対し、Jenkは「私はこのドローンを過去4週間、毎日飛ばしてきた。今になってなぜ警察が発砲してきたのかわからない」と語った。彼は今週中にもっとビデオを公開するという。

警察に撃墜される直前にドローンから撮影された動画/ Polis Tarafindan Dusurulen Helikopter [HD] 撮影:Jenk KVimeo

群衆の上空にドローンを飛行させるのはたしかに多少の危険があることは間違いないが、銃撃して撃墜するという警察の反応は少々行き過ぎではないだろうか?

トルコ警察がドローンを撃墜した瞬間/ Polisin Ucan Kamerayi Vurma Ani [HD] 撮影:Jenk KVimeo

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


犬と遊んでやる時間がないとお嘆きのあなた, お遊びロボiFetchはいかが?

このプロジェクトがKickstarterで資金募集に成功したら、犬を飼ってる人は全員、“取って来い!”遊び(fetch)から解放される。あなたの、腕の筋肉痛は治り、手がよだれでヌルヌルになることもない。このiFetchと名付けられたプロダクトは要するに、いちばん簡単なピッチングマシンであり、全自動の機械だが、遊び好きのワンちゃんが大好きになるツールだ。これで犬が遊ぶようになるためには、最初にちょっとコツがあるんだけど。

iFetchは単純なマシンで、犬がボールを入れるとそれを遠くに投げる。犬はそのボールを追いかけて、くわえて帰る。もう一度遊ぶためにはボールを自分でマシンに投入しなければならない、と犬が学習したら、サイクルは完全自動で無限ループになる。犬から見たら、われわれ人間は、肉と骨でできたiFetchにすぎない…疲れて、動かなくなることもある。

でもiFetchなら、AC電源があれば動く。単二の電池を6つ、でもよい。蛋白質も炭水化物も栄養剤も要らない。腕を痛めないし、手などが汚れるのを気にせずに済むし、ボールが飛ぶ距離は10、20、30フィートの三段階から選ぶ。テキサス州オースチンのHamills家のご家族が考えたこのプロジェクトは、使うボールが小さいので中型〜小型犬向きだ。大型犬に使ったらボールで喉が窒息するかもしれない。

ぼくと犬とのつきあいは長いし広いが、取って来い!遊びにまったく関心を示さない犬もいる。そんな犬を、iFetchが改宗させることはありえないだろう。逆にそれが大好きな犬は、iFetchを好きにならないはずがない。ファウンダのHamillsは、子ども(人間の子ども)を遊ばせるのにもよい、と言っている。手抜き子育てが可能だし、犬も子どもも両方いる人にとっては、子どもと犬を競争させる遊び方もある。

実はiFetchは、すでにKickstarterの目標額に達しているから、約束の2013年1月にはきっと発売されるだろう。予約のための出資額は60ドルからで、ボール3つとACアダプタが付く。買う気になった人に、一つだけご注意: “ほどほど”という言葉を知らない遊び好きのダックスなどを飼っていて、しかも夏の暑い日などは、iFetchの電源を入れっぱなしにしないこと。iFetchは疲れないが、遊び好きなワンちゃんは違う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


久々の大型開発プラットホームか, Leap MotionにHighland Capitalがデベロッパ育成ファンド$25Mを用意

新しい開発プラットホームが登場するたびに、新しい資金が必要になる。デベロッパたちをその気にさせて、それ用のすばらしいアプリケーションを作ってもらうためだ。過去には、あらゆる「i」プラットホームのためのiFundがあり、「F***b***」巨大プラットホームのためのfbFundがあり、そして Twilio FundGlasshole Fundがあった。そして今回は、あるベンチャー企業が、ジェスチャーを使用するコントローラLeap Motionのアプリケーションを開発するデベロッパのために、特別な資金枠を確保しようとしている。

そのVC、Highland Capital Partnersは、すでにLeap Motionに投資しているが、このたびさらに2500万ドルを、この若いスタートアップのために取り置こうとしている。ファンドの名前も文字どおりLeap Fund、そのお金は、この3Dジェスチャーコントロールを使って斬新なアプリケーションを作るスタートアップに与えられる。

では、Leap Motionがグレートなソリューションとなるようなプロブレムは、一体何だろう? Highlandのプレスリリースによると、同社が求めているのは、教育やセキュリティや保健医療IT、ビッグデータ、生産性(OA)などの分野における“人間サイズの問題を解決する”デベロッパ、起業家、そして一般企業だ。

投資金額は当然、内容によりさまざまだが、しかしいずれの場合にも、Highlandはお金だけでなく起業のための指導、補助輪のような初期指導スタッフ、成長のために必要なリソース、などを提供する。

この発表が行われた今から1か月後には、Leap Motionの予約ぶんの出荷が始まり、次いでBest Buyでも買えるようになる。また二大PCメーカーHPとAsusは、今後の新製品をLeap Motion対応型にするつもりでいる。LMにとっては、この契約がでかい。

Leap MotionのアプリストアAirspaceには、すでに65000のデベロッパがアクセスして、この製品への関心を表明している。デベロッパに無料配布した製品は10000を超え、ここから第一世代のアプリケーションが生まれてくることが、期待されている。また一台79ドルで予約購入をした人は、数十万名に達する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


グッドジョブ、Microsoft!―Xbox Oneの我慢ならないDRMの大部分を撤回

Xbox One発表の反響Microsoftの期待どおりではなかった。ゲーマーは新システム自体は気に入ったが、新たに課せられた数々の不愉快な制限に強く反発した。しかしMicrosoftはその声に耳を傾けることにしたようだ。Microsoftは今日、もっとも馬鹿げた制限のいくつかを撤回した。MSにとってもゲーマーにとっても非常に良いことだ。

さすがにゲーマーの激しい怒りは無視できなかったようだ。根深い怒りはあらゆるところに渦巻いていた。全国ネットの朝のニュースショーでさえXbox Oneの奇妙なDRMが話題になったくらいだ。

今回の改定で、毎日のインターネット接続チェックは無くなった。非常に狭い区域を指定するリージョン・ロックも無くなった。従来どおり、ゲームの貸し借り、売買もできるようになった。良かれ悪しかれ、条件はほぼ元通りになった。

この措置でSonyとNintendoに足元を掘り崩される(事実それは始まっていた)危険を防ぐことができるだろう。Sonyが「PS4にはXbox Oneのような常時インターネット接続やその他のDRM制限を課していない」と指摘し続けるのはMicrosoftにとって最悪のシナリオだった。

とはいえ、Microsoftはこれまでユーザーの声に耳を傾けないことで有名だったからこの柔軟な反応は意外だ。Windows 8でもindows VistaでもXbox LiveでもMSは「ユーザーがどう言おうと知ったことではない」という態度を取ってきた。いかに馬鹿馬鹿しいDRM制限が課されようと、一般の消費者はやはりXboxOneを買っただろう。「ゲーマーのフォーラムやTwitterはいかに騒々しかろうとXbox Oneのターゲットのごく一部を代表するに過ぎない、クリスマス商戦に入ればDRMに関する議論も鎮静する」と考えることもできたはずだ。

Xbox Oneは依然としてKinectについては常時インターネット接続が必要だ。また今日の撤回でいくつかの新機能も同時に失われた。しかしMicrosoftが素早くユーザーの声に対応する姿勢を見せたことは高く評価できる。これは新しいトレンドになるのだろうか? ゲーマーはXbox Oneそのものは大いに気に入っていたが、Microsoftが気に入ることをわざわざ不可能にする制限を課していた。しかし今回の決定で状況はかなり好転したと思う。

[画像 Flickr/dalvenjah]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


全自動で動作する自転車ライトのVelodroom ― 周囲の状況を判断して電源も自動的にオンオフ


エストニアのタルトゥに拠点を構えるスタートアップのVelodroomが、全世界の自転車乗りがもつ悩みを解決するためのテックプロダクトを開発した。使って便利、簡単に取り付けて手間は無用の自転車ライトだ。名前をVelodroomといい、スマートフォンなどにも利用されている技術を使って、インテリジェントで、非常に便利なライトに仕上げている。

Velodroomでは、従来のライトではマニュアルで調整していた機能が、自動的に行われるようになっている。たとえば電源のオンオフ、ブレーキライト機能の設定、明るさに応じた光度調整などが自動的に行われるようになっているのだ。一連の調整機能は、もちろんバッテリーのことも考えて実装されている。すなわち「動き」が感じられない場合には一切の機能をオフにして、自動的にシャットダウンされるようになっているのだ。ちなみに内部バッテリーは、単四電池2本分の容量をもっており、USBで充電することができる。

Velodroomは、自転車乗りにライトのつけ忘れについてのソリューションを提供するものだ。また自動車と同様にブレーキをかけたときにライトを点灯させ、夜間の安全性を向上させる。交通量の多い都会を走るライダーには非常に役立つだろう。また、外界の明るさに応じて照度を調整する機能により、電池を可能な限り長持ちさせる仕組みも嬉しい。この調整機能によって3ヶ月あるいは最高照度レベルで100時間以上の連続使用を目標としている。

Velodroomを開発したのはSven Sellik、Andri Laidre、Indrek Rebane、Tavvi HeinおよびMihkel Heidelbergのチームだ。それぞれプロダクトデザイン、エレクトロニクス、プログラミング、およびセンサー技術に経験を持つ人物たちだ。今後は他の自転車アクセサリーの開発を行なって行きたいと考えている。デザイン性に優れ、自動的に動作するようなアクセサリを考案していきたいのだとのこと。まずは現在のテクノロジーが自転車乗りにどのようなメリットをもたらしてくれるのかを示そうと、自転車ライトを開発してみることにしたのだそうだ。

本プロダクトはKickstarterのプロジェクトとしてリリースされていて、出資申込みの期限まで2週間ほどとなっている。£34,600(5万4000ドル)の調達を目指しており、£35(55ドル)にてプレオーダーすることができる。目標額に達すれば、2013年9月にも商品の出荷を始めたい考えだ。今回のプロジェクトが予定通りに進めば、次には持てる技術を採用した、新たなる自転車アクセサリが登場してくることになるのだろう。それもまた見てみたいように思う。

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(翻訳:Maeda, H)


$100の腕時計が、飲み過ぎを知らせてくれる

日本の時計メーカー、Tokyoflashは、 長年奇妙な[時刻がわかりにくい]デザインで注目を集めてきたが、このたび初めて同社のKisaiウォッチに飲酒検知器を組み込み、持ち主が酔っぱらったかどうかわかるようにした。

下のビデオは、はっきり言って少々わざとらしい。同社は魅力的なスコットランド人男性を酔わせるために雇った。そして彼はその通りになる。次に彼は腕時計を試し、様々な機能を見せびらかす。この時計には、手と目の連携をテストする酔っぱらい検査ゲームと、本物の飲酒検知器がついている。おそらくこの測定値は裁判では効力を発しないだろうが、本人とその酔った友達にとっては十分正確だ。自分の時計が次々と人の手に渡り直接息を吹き込まれるという問題を考えると、飲み仲間のためにいくつか買っておく方がいいかもしれない。

画面右の表示には、血中アルコール濃度が10段階で表示される。グリーンのディスプレイで0.00‰と表示されれば、しらふを意味する。黄色く0.41~0.60‰と表示されれば、ホロ酔いである。赤く0.61‰以上と表示されれは、酔っぱらっていることを意味する

時計の価格は$99で、充電はUSB経由で行う。嬉しいことに文字盤は判読可能なので、近所の飲み屋で何時間かおきにビールの飲み比べに参加することもできる。


【日本語版注:Tokyoflashは日本での営業活動を中止し、twoOtwoが特約店となっている模様。この機種の日本での発売予定は未確認】

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(翻訳:Nob Takahashi)


太陽光を自動的に追うロボットSunnyBot, 家庭のソーラーもより効果的に

これは、今Kickstarterで資金を募集している小粋なグリーンテク製品だ。SunnyBotと名付けられたその製品は、マイコンで制御されるロボットで、その名の通り鏡面がいつも自動的に太陽の方を向いている。目的は、室内灯用の電源確保や、太陽熱の利用、部屋の暖房、プールの温水化、鉢植え植物の保育、などなどだ。

SunnyBotを作っているイタリアのSolenicaによると、反射鏡(凹面鏡)で太陽のエネルギーを集めて発電効率を高めることもできる。光量に換算すると今の大きさで約7000ルーメン(500ワットのハロゲンランプに相当)だ。また反射鏡としての光の到達距離は最大200メートル、誤差は30メートルあたり0.1メートルだ。

もちろん、SunnyBotは空に太陽がないと使えない。12月のアイスランドでは無理だろう。でも太陽光の増幅効果もこの製品のアイデアの一つなので、作者は太陽光が乏しいところでも用益はある、と考えている。太陽光がふんだんにある国では、太陽光そのものの有効利用が、ずばりこの製品のメインの用益だが。

太陽を追って鏡面を回すこのロボットの中には、二軸光学帰還システムを備えたマイコンシステムがある。現在のデザインはあくまでもプロトタイプなので、製品化するとなったら本格的な工業デザインに取り組む。そのときは鏡を収める筐体も必要になり、また本体や部品は射出成形で品質を高めたい、と同社は言う。〔*: dual axis solar tracker, 方向軸+仰角軸の計2軸制御による太陽光追跡。〕

SolenicaはSunnyBotのオープンソースバージョンをSunnyDuinoという名前で出したいと考えている。低価格で、Arduino互換のコントローラ付き、そしてSDKも提供される。だから、独自の機能を持った自作システムを組むことも可能だ。

今Kickstarterでの目標額は£200,000($312,000)で、これは製品化するために必要な資金だ。一部の金額はマーケティングにも使いたい、という。とりわけ、世界中のメーカー企業にライセンスパートナーになってもらいたいのだ。最初の製品の完成は、今年のホリデーシーズンをめどにしている。

SunnyBotはイタリアで組み立てられるが、基板はイギリスのケンブリッジ、マイコンはアメリカ合衆国アリゾナ州、機械部品はイタリアのモデナなど、部品は世界各地から調達する。消費者価格は数百ドル程度、になる模様だ。ただしKickstarterでは£199($310)の投資を約束すると、一台もらえる。SolenicaのDiva Tommeiは曰く:“今後はこのロボットの原価と売価を下げていきたい。SunnyBotを、どの家庭にも一台ある日用品にしたいんだ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))