携帯ゲームPC「Steam Deck」で自分が所有しているSteamゲームは遊べる?Valveが確認用ページを公開

携帯ゲームPC「Steam Deck」で自分が所有しているSteamゲームは遊べる?Valveが確認用ページを公開・日本語対応は計435本

PC Gamer Magazine via Getty Images

間もなく出荷が始まるSteam Deckですが、自分が所有しているゲームがSteam Deckでプレイできるのかは気になるところです。そこで、ValveがSteamライブラリ内にあるゲームがSteam Deckでプレイできるかを確認できるページを公開しました。

Steam Deckのゲームタイトル互換性としては、以前にValveが検証プログラムを発表していましたが、今回公開されたページはそれを自分のライブラリ内にあるゲームで確認できるようにしたもの。検証プログラム発表時に予告されていた内容です。

同ページにアクセスすると、自分のライブラリ内にあるゲームがSteam Deckでプレイできるのかを「確認済みのゲーム」「プレイ可能なゲーム」「非対応のゲーム」として表示されます。

なお、表示されるのは現時点でテスト済みとなったゲームのみで、未テストのものは「未テストのゲーム」として分類されます。

確認済みのゲームは、文字通りSteam Deckでプレイ可能なことが確認されているもの。プレイ可能なゲームは、プレイはできるものの、操作や設定に追加の作業が必要な場合があるとされています。

非対応のゲームは、残念ながらSteam Deckではプレイできないもので、VRタイトルのほか、Fall Guysなどが挙げられています。

Steam DBの情報によると、原稿執筆時点で確認済みとなっているのは408タイトル(このうち日本語対応のものは250本)。プレイ可能は374タイトル(日本語対応は185本)で、未対応は377タイトルと集計されているとのことです。

Steam Deckの日本での発売はもう少し先になりそうですが、それまでに確認済みゲームが増えることを期待したいところです。

(Source:ValveEngadget日本版より転載)

Backboneモバイルゲーミングコントローラーをセレブが約46億円のシリーズAで支援

パンデミックが起こる前、私は仕事でよく出張していた。私のスーツケースの持ち物リストは、長年かけて磨き抜かれ、ほぼ不変だった。Backbone(バックボーン)のiPhone用ゲームコントローラーは、近年そのリストに仲間入りを果たした数少ない新製品の1つだ。出先でも極めて優れたゲーム体験を提供してくれるこの製品は、スーツケースの中のスペースを少しそのために確保する価値がある。

この製品を気に入っているのは私だけではないようだ。同社は、The Weeknd(ザ・ウィークエンド)、Post Malone(ポスト・マローン)氏、Diddy(ディディ)といったビッグネームからの支援を受けて、4000万ドル(約46億円)のラウンドをクローズしたと発表した。

2018年当時、創業者のManeet Khaira(マニート・カイラ)氏はYouTubeでインターンとして働いていた。毎日、仕事から帰ってくると、友人たちと「Fortnite(フォートナイト)」をプレイしていたという。ほとんどの場合、彼らにとって唯一の共通デバイスだったスマホ上でのことだった。タッチスクリーンの操作感は荒いものだったが、そのおかげで一緒に遊ぶことができた。クラウドゲーミングがモバイル機器にもたらす可能性を示すデモを見た後、彼は「ゲーミングは、今後10年間でGoogle(グーグル)にとって唯一最大の機会になる」という内容のプレゼンテーションを書いた。カイラ氏は誰かに実際に読んでもらえることを祈りつつ、月曜日の朝それが、会社のVPたちに自動的に一斉送信されるスクリプトを書いた。彼が目を覚ました頃には、何千人もの人々がその文書を見ていたという。

そのうちの1人の副社長が、カイラ氏に自分の考えを直接チームにプレゼンして欲しいと持ちかけた。同氏は「その会話の中で、何かすごいものを作るチャンスがあるかもしれないと実感したのです」と語る。インターンシップは予定通り終了し、彼は真っ先にBackboneの構築に飛び込んでいった。

Backboneの目標は、これまでに発売した1つの(かなり優れた!)ペリフェラルに加えて、外出先でのゲーミングのためのオールインワンハブになることだ。Roku(ロク)がすべてのビデオサービスを1つの場所に集めることでビジネスを確立し、Sonos(ソノス)が音楽で同じことをしたように、Backboneはモバイルゲームでそうすることを目指している。デバイス上で実行されるゲーム、クラウド上で実行されるゲーム、自宅のゲーム機で実行され、リモートでストリーミングされるゲームなど、彼らにとってはすべてが同じで、ただハブになりたいだけなのだ。

この点を考慮して、Backboneのより高度な機能の多くは、オプションのプレミアムサブスクリプションサービスであるBackbone+に結び付けられている。これにより、より豊富な機能、高品質なゲームプレイの録画、Twitchストリーミングのサポートなどが追加される。Backbone+は、このプラットフォームの初期導入者には無料で提供されるが、新規ユーザーの場合、年間約50ドル(約5750円)となる。

画像クレジット:Backbone

人々は実際に、Backboneのハードウェアをどのような場面で使っているのだろうか?カイラ氏によると、リモートプレイ、つまり、仕事の合間やリビングルームのテレビを占有したくないときなどに、次世代ゲーム機からストリーミングされたものを携帯電話やタブレットでプレイするという用途でかなりのユーザーが利用しているとのこと。

また、よりカジュアルなプレイヤーにも支持され始めていると彼はいう。「人によっては、これが初めての専用ゲーム機かもしれません。自分のことを『コアゲーマー』とは思っていない、あるいはゲーマーだとも思っていないような人たちが、この製品を使ってくれています」。

今回のラウンドは、4000万ドル(約46億円)のシリーズAで、Index Venturesがリードした。また、Ashton Kutcher(アシュトン・カッチャー)氏(彼のファンドであるSound Ventures経由)、The Weeknd(ザ・ウィークエンド)、俳優のKevin Hart(ケヴィン・ハート)氏、Post Malone(ポスト・マローン)氏、Diddy(ディディ)、コメディエンヌのAmy Schumer(エイミー・シューマー)氏、Marshmello(マシュメロ)など、かなりワイルドな顔ぶれのセレブリティが支援している。テック業界では、Discord(ディスコード)の共同創業者であるJason Citron(ジェイソン・シトロン)氏、Rec Room(レックルーム)の共同創業者であるNick Fajt(ニック・ファジット)氏、SonosのCEOであるPatrick Spence(パトリック・スペンス)氏も出資しているとのこと。

画像クレジット:Backbone

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Den Nakano)

アフリカのゲーム業界発展のために開発スタジオ10社が結集、「Pan Africa Gaming Group」発足

アフリカのゲーム開発スタジオ10社が、現在分散している同大陸のゲーム業界を一丸にするために、Pan Africa Gaming Group(PAGG)という1つの傘の下に結集した。この団体はそれに加え、 アフリカ大陸におけるゲーミングの普及促進と、開発者の人材育成をビジョンとして描いている。

この発表は、南アフリカのケープタウンで開催されている「Africa Games Week 2022」を背景に行われた。PAGGは、アフリカのゲーム業界を毎年2倍に成長させ「世界のゲーム業界で存在を示す」ことを目指すという。

この新しい団体に参加しているゲームスタジオは、南アフリカのSea Monster、セネガルのKayfo Games、カメルーンのKiro’o Games、ガーナのLeti Arts、チュニジアのDigital Mania、エチオピアのQene Games、ケニアのUsiku Games、タンザニアのKhanga Rue、ルワンダのDopeAppsMesseka Gamesなどで、今後、さらに多くのスタジオが参加する予定だ。現メンバーのタイトルを合わせると、50本以上のゲームを開発している。

PAGGは、メンバーが開発したゲームを、アフリカのゲームストアであるGaraや、アフロセントリックな創作活動のためのコンテンツハブであるAfroComixで販売する予定。これらのチャンネルでは、モバイルマネーやエアタイム課金など、現地に適した支払いオプションを可能にすることで、コンテンツの配信と収益化を実現する。また、ケニアのナイロビゲーム開発センターですでに始まっているトレーニングやインキュベーションを通じて、アフリカの次世代ゲーム開発者の数を増やすことも計画している。

Leti ArtsのCEOであるEyram Tawia(アイラム・タウィア)氏はこう述べている。「我々のコアバリューの1つは、単にゲームのコレクションを作ることではなく、アフリカの明日のゲーム業界をインキュベートすることです。アフリカにはすでにすばらしい才能を持った人材が豊富に存在するとともに、毎年Rubikaのようなトップレベルのゲーム開発スクールから卒業しています。しかし、アフリカではゲーム開発の仕事がないことから、卒業生の多くは海外のクライアントのためにリモートで仕事をしています。我々はそれを解決するつもりです」。

PAGGの創業者たちは、アフリカのゲーム産業を年で2倍に成長させたいと考えている(画像クレジット:PAGG)

同団体は、アメリカ大陸のトップゲーム起業家で構成される創業者評議会によって運営され、元Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)およびPWCのPeter Kihara(ピーター・キハラ)氏がグループファイナンシャルオフィサーを務め、BAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)にノミネートされたディレクターであり、元英国Aardman Animation(アードマン・アニメーションズ)のゲームディレクターであるJake Manion(ジェイク・マニオン)氏がグループクリエイティブディレクターを務める。

各ゲームスタジオは自主性を保ちつつ、評議会が提起する議案や決議の議決に関与する。PAGGの広報担当者は、Qene Games(エチオピア)のCEOであるDawit Abraham(ダウィット・アブラハム)氏が務める。

アフリカのゲーム産業は、若者の関心の高まりや、より多くの人々がインターネットに接続するようになったことで、急激な成長が見込まれている。2021年のGSMAモバイルエコノミーレポートによると、サハラ以南のアフリカでは人口の約28%にあたる3億300万人がモバイルインターネットに接続しており、この数は2025年には4億7400万人にまで増加すると予想され、ゲーム業界にとってはさらに大きな市場となるだろう。

Games Industry Africaのレポートによると、アフリカで最もゲーマーの数が多いのは南アフリカで、2400万人(人口のほぼ半分)がゲームを楽しんでいる。その他の主な市場は、ガーナ、ナイジェリア、ケニア、エチオピアだ。2021年の年間ゲーム売上高は、南アフリカが最も多く2億9000万ドル(約333億円)、次いでナイジェリア(1億8500万ドル / 約213億円)、ガーナ(4200万ドル / 約48億円)、ケニア(3800万ドル / 約44億円)、エチオピア(3500万ドル / 約40億円)となっている。

画像クレジット:Leti Arts, a game company in Ghana

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(文:Annie Njanja、翻訳:Den Nakano)

マイクロソフト、XboxダッシュボードにTwitchストリーミングの統合を復活

Microsoft(マイクロソフト)は、すべてのXbox Series X/SとXbox Oneユーザーを対象に、XboxダッシュボードにTwitch(トゥイッチ)ストリーミングの統合を復活させると、米国時間2月23日に発表した。同機能は2021年10月からテストされていた

Microsoftは、Xbox Oneのダッシュボードに初めてTwitchを追加してから数年後の2017年に、Twitchとの統合を削除していた。その間、XboxからTwitchへのストリーミングを希望する消費者は、Twitchアプリからそれを行うことができた。

ストリーミングを開始するために、ゲーマーは、Xboxガイドの「capture and share」タブに移動し、Xbox Series X/SまたはXbox Oneコンソールで「live streaming」を選択することができる。iOSまたはAndroidモバイルデバイスでQRコードをスキャンするか、PCまたはモバイルデバイスのいずれかでURLにナビゲートして、Twitchアカウントをリンクする必要がある。アカウント連携が完了したら「go live now」ボタンを選択し、コンソールにダウンロードしたゲームのライブ配信を開始することができる。

次に、ヘッドセットとウェブカメラを接続し、ストリームのタイトルを設定することができる。Xboxは、ユーザーがオプションパネルからゲームとマイクのオーディオレベルを管理する機能を搭載している。また、パーティチャットを管理し、解像度とビットレートを手動で設定するオプションもある。ストリーミングの途中でゲームを交換したい場合は、ゲームをプレイしていないときに一時停止画面が表示され、その後、コンソールが自動的にTwitchでプレイしているゲームを更新する。

画像クレジット:Xbox

Xboxは、Twitchにアクセスするために使用するどのデバイスでも、ストリームを視聴することができると述べている。Xbox本体では、あなたをフォローしているプレイヤーは、あなたがTwitchでライブを行ったときに通知を受け取るように選択することができる。Xboxの通知に移動して、ライブストリーミングの設定を調整することで、これを有効にすることができる。

「世界であらゆることが起こっている今、私たちは友人、家族、コミュニティとつながっていることがこれまで以上に重要なっています」と、Xboxプラットフォームサービスのソフトウェアエンジニア、Brenna Duffitt(ブレナ・ダフィット)氏は、この発表についてのブログ投稿で述べている。「私たちは、みなさまからのフィードバックを受け、このファンに人気のある機能を再設計し、これまで以上に優れたものとして復活させることができ、とてもうれしく思っています。今日から、XboxとTwitchは、あなたのXboxからライブストリーミングをこれまで以上に簡単にするために提携します」。

Twitch統合の復活は、2016年のBeam Interactive(ビーム・インタラクティブ)の買収に基づいた自社のゲームストリーミングサービスであるMixer(ミキサー)を放棄したことを受けてのことだ。Mixerは2020年に閉鎖され、Microsoftは代わりにFacebook Gaming(フェイスブック・ゲーミング)のサービスにユーザーを誘導した。

Microsoftは、Twitch統合の開始に加えて、ユーザーのフィードバックに基づく新機能を近日中にリリースする予定だと述べたが、その内容は明らかにしていない。

画像クレジット:Xbox

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

バトルロイヤルゲームのモバイル版Apex Legends Mobileが来週配信開始、世界10カ国で展開

「Apex Legends Mobile」iOS・Android版が来週配信開始、世界10カ国で展開

Respawn/EA

人気バトルロイヤルFPSゲーム『Apex Legends』のモバイル版『Apex Legends Mobile』が来週、世界10か国で正式リリースされることになりました。iOS版はApple App Storeから、Android版はGoogle Play Storeからそれぞれダウンロード可能になります。

結論から言えば、残念ながら世界10か国には日本は含まれません。対象となるのはオーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、メキシコ、ペルー、アルゼンチン、コロンビアで、まずはこれらの国で小規模に展開を開始し、プレイヤー数が多い国での大規模なローンチの前にゲームプレイ内容や様々な機能の調整改良をしていくことを、開発元のRespawnは計画しています。

モバイル版でプレイできるレジェンドはブラッドハウンド、ジブラルタル、ライフライン、レイス、バンガロール、オクタン、ミラージュ、パスファインダー、コースティックの9人。

なお、Apex LegendsのPC版、PS / Xbox / Switch版とApex Legends Mobileの間では、ゲームエンジンが異なるためクロスプレイは不可能とのこと。

ちなみにApex Legends Mobileをプレイするための最低ハードウェア要件は以下のとおりとなっています。もし日本国内でもリリースされるとなった際に、この要件で変更がないのなら、ほとんどの人が問題なくプレイできそうです。

Android版

  • Android 8.1以降
  • Open GL 3.0以降
  • 空きストレージ3GB
  • RAM容量3GB
  • 画面サイズ: N / L / XL

iOS版

  • iPhone 6S以降
  • iOS 10.0以降
  • CPU: A9以降
  • 空きストレージ3GB
  • RAM容量2GB

(Source:Apex Legends(EA)Engadget日本版より転載)

時価27万円以上の北米版「クロノトリガー」も―スーファミやメガドラ用ゲーム未開封数百本が倉庫から28年ぶりに発掘

時価27万円以上の北米版「クロノトリガー」も―未開封スーファミやメガドラ用ゲーム数百本が倉庫から28年ぶりに発掘

あるゲーム販売業者の倉庫から80年代~90年代の任天堂およびセガ製ハードウェア用のゲームを何百本も手つかずで発見され、時価にして数万ドル(数百万円)もの価値が見積もられると報じられています。

このコレクションは、米ネブラスカ州を拠点とするGameRoom社の倉庫から見つかったものです。スーパーファミコンやSega CD(日本のメガCDに相当)、Genesis(メガドライブ)やセガサターン、3DOなどのゲームが工場出荷状態で封印されていたそうです。これらは1994年に地元の店舗が閉鎖された後に保管されており、いままで忘れられていた模様です。

公開された動画のなかでスタッフは「あまり価値のないNBAやMadden(「Madden NFL」シリーズ)がたくさんあるけど、信じられないほどレアなゲームが数箱あって、それを補って余りあるよ」と冗談めかして述べています。

その中でも飛び抜けて高額と思われるのは、スーファミ用の『クロノトリガー』です。レトロゲーム価格情報サイト「Pirce Charting」によれば2400ドル(約27万6000円)以上の価値があるとのことです。

ほかスーファミ用の『T.M.N.T タートルズインタイム』は1400ドル(約16万円)以上、『ファイナルファンタジーIII」は1200ドル(約13万8000円)以上、「サンセットライダーズ」は750ドル(約8万6000円)以上と伝えられています。もっとも、いずれも北米版であり、日本とはレア度が違うかもしれません(たとえば『クロノトリガー』は使用済みでも600ドル以上の価値があるとのこと)。

ほかスーファミの『アラジン』やメガドライブの『Contra Hard Corps(日本名は『魂斗羅ザ・ハードコア』)、スーファミの『Musya(豪槍神雷伝説 武者)』等もそれぞれ数百ドルの価値が見積もられています。Gameroom社はすべての保存と記録が終わるまで詳細を発表しないとしていますが、おそらく数万ドルの価値があると推測されています。

あくまで上記のゲーム価格は概算にすぎず、その道のプロが本格的に鑑定すれば、価値はさらに数倍に跳ね上がる可能性もあります。以前も超レアな『スーパーマリオブラザーズ』が約7300万円で落札されたこともありましたが、今後の続報を待ちたいところです。

(Source:IGN(US)。Via Nintendo LifeEngadget日本版より転載)

製品ピボットのタイミング、2つの決算報告の話

スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター、The TechCrunch Exchangeへようこそ。

みなさんこんにちは。米国は(米国時間)2月21日はお休み(大統領の日、ワシントン誕生日)なので、長い週末だ。おそらく読者がこれを読んでいるときには、私は(願わくば)ソファで3匹の犬と一緒に昼寝をしていることだろう。

しかし!まず最初に!やるべきことはたくさんあるが、先週の初めに行われたあるスタートアップのピボットと、そう、お金についても少しお話しよう。

Jukesのピボット

eスポーツの世界は、かなり細分化されている。さまざまなゲーム、フォーラム、トーナメントシリーズ、プラットフォーム、チャットアプリ、ウェブサイトの上に構築されているので、お気に入りのゲームでさえ、一体何が起こっているのかを理解するのには大変な労力を必要とする。そこでJuked.gg(ジュークド)は、2020年になってeスポーツに関するニュースをひとまとめに管理するハブの構築に着手した。

初期の同社はある程度の成功を収め、私達も記事にしたように、2021年初頭には100万ドル超え(1億円強)の調達ラウンドを実施した。しかし、共同創業者のBen Goldhaber(ベン・ゴールドへーバー)氏によれば、同氏がグラフで「右肩上がり」と表現したような急速な成長時期もあったものの、2021年にはアクティブユーザー数が頭打ちになった。

何が起きたのだろう?「FishStix」というゲーマータグも持つゴールドへーバー氏によれば、Jukedはeスポーツファンの上位1%にはリーチできていたものの、それ以上広がることはできなかったのだという。そこで、この新しい会社はスマートなやり方として、ユーザーに自社のサービスの感想を尋ねた。それらの会話を通して、ユーザーが、コミュニティの「毒性」、スパム、感情的な会話などのeスポーツ特有の問題を提起してくれたのだとゴールドへーバー氏は語っている。

そこでJukedは、少し軸足を変えて、ユーザーが事実上求めていたソーシャルネットワークを構築することにした。すなわちeスポーツファンにとって「毒性」が少なくもっと安心できる場所である。

この製品は、約750人のユーザーによるクローズド・アルファ版としてのテストを経た後、米国時間2月12日に一般公開された。

AppAnnie(現在はData.aiとなっているようだ)の情報によると、このサービスは今週米国のiOSユーザーの間で、ソーシャル・ネットワーキングのカテゴリー限定ではあるがチャート入りを果たした。2、3カ月後にまた、ダウンロードがどのように進んだかを確認してみたいと思う。

このサービスがどのようにして大規模にコミュニティの「毒性」対策を行うのかなどへの大きな疑問は残る(サインアップのためには、かなり強い条件に同意しなければならなかった)。Jukedは将来的にはAIをアシスタントに使った人間によるモデレーションを行うことを意図しており、ユーザーには電話番号の登録を求めている。すべて良いアイデアではあるが、同社は大規模な検証は行っていない。

私はeスポーツのファンなので、Jukedが取り組んできたことは理解している。しかし、私は必ずしも市場に新しいソーシャルネットワークを求めているわけではない。このスタートアップの市場での戦略が、どのようにしてより多くのポイントを獲得できるかを見いくことにしたい(そしておそらく資金調達だ。エクイティクラウドファンディングのラウンドから1年経っているので、同社が今後の四半期でもっと多くの資金を調達しようとしたとしても、驚くようなことではない)。

2つの決算報告

今週は、ハイテク企業の決算報告が相次いで行われた。いつものように市場に目を向け、スタートアップ企業の今後を占うヒントを探してきた。

私たちの仕事のほとんどはここにまとめてある。今日のテクノロジー企業にとって今後の業績予想がいかに重要であるかを掘り下げている。投資家にとっては、将来の見通しに比べて、過去の実績は全然重要ではないようだ。そのため、Amplitude(アンプリテュード)が公開市場の投資家から非難を受けたことには、注意をひかれた。同じような批判を受けた会社はMeta(メタ)も含めて他にもあったので、私たちが最近上場したAmplitudeを非難しているのだとは思わないで欲しい(同社は2021年直接上場を行っている)。

しかし、Appian(アピアン)の業績発表は、また別の側面を見せた。ローコードオートメーション企業のAppianは、他のハイテク企業よりも静かに公開市場に登場してきた。それは決して悪い話ではない。同社のCEOであるMatt Calkins(マット・カルキンス)氏は、先週の決算説明会で私にそう語った。

それはなぜか?それはイノベーションとは何かというカルキンス氏の定義に帰結するが、イノベーションとは単に何かを作ることではない。TechCrunchに語ったところによると、彼の会社は長らくエンジニアリング主導の組織であったが、それだけではクールなものを作るのには不十分だという。新しい機能を市場に出して売り、使ってもらわなければ、実際にはイノベーションを起こしていないのだ。イノベーションとは、製品ではなく体験であるとカルキンス氏はいう。イノベーションの最終的な成果は、新しい機能に対する顧客からの証言であると彼は付け加えた。すなわち誰かが新しいものは本当に良いものだという言葉を残したときだ。そのためには、人々が試せるように、その存在を知らしめる必要があるのだ。

私は彼の視点が好きだ。これは、ブロックチェーンの世界におけるいわゆるイノベーションの多くが、本当のイノベーションではなく仮説の集合を生み出しているとしか思えない理由を説明するのに役立つ。確かに、現在市場に出ている難解なWeb3製品の中には、実際に影響力を持つものもあるだろうが、ほとんどのものは、役に立つツールというよりは単にコーディングのトリックだ。

終わる前にもう少しだけ。米国の企業が感じている人材不足は、単に雇用コストを上昇させるだけではなく、Appianのような企業の後押しもしている。同社は、従業員がやりたがらないので、さらに多くの仕事の自動化をしたいという企業からの要望を受けている。そして、不幸な社員たちは追い出されるというわけだ。

こうして、Appianの成長は少し前から加速している。また、決算発表では株価は下落せず、上昇した。話を元に戻すと、これは現在、企業が時価総額を拡大するためにクリアしなければならないハードルだ。数四半期前とは比較にならないほど厳しい市場となっている。そのため、個人的にはIPOの線はまだしばらくは使えないと考えている。

ではまた。

画像クレジット:Nigel Sussman

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:sako)

レトロなアーケードでゲームを楽しめるハイブリッドな没入型プラットフォームをPortalOneが年内提供予定

過去2年間のパンデミック生活において、最も人気のエンターテインメントの1つはやはりゲームである。このカテゴリーの「ゲームチェンジャー」になると信じ、新タイプのプラットフォームを構築しているゲームスタートアップが今回、その高まる波に乗るための資金調達を発表した。

没入型ゲームプラットフォームを開発するPortalOne(ポータルワン)は、自らを「あらゆる意味でハイブリッド」と表現しており、モバイルやコンソール、VRヘッドセットなどさまざまなデバイスで動作するように設計されたゲームショーやトークショーの形態をミックスしたゲームを開発している。オスロを拠点とし、ロサンゼルスでも活動を広げている同スタートアップは、今回調達した6000万ドル(約69億円)という資金を使い、レトロな「アーケード」を舞台にさまざまなゲームを楽しむことができる「PortalOne Arcade」の初となる一般販売に向けてプラットフォームと運用の構築を進めていく予定だ。

PortalOne Arcadeは2021年からクローズドベータ版を実施しており、試してみたいゲーマーのためのサインアップリストも用意しているようだが、すでに同社の動向にはあらゆるビッグネームからの熱い視線が注がれている。

シリーズAとなる今回のラウンドは、Tiger Global(タイガー・グローバル)がリードし、Scooter Braun(スクーター・ブラウン)氏のTQ Ventures(TQベンチャーズ)、Temasek(テマセク)、Avenir Growth(アベニール・グロース)、Founders Fund(ファウンダーズファンド)、Talis Capital(タリス・キャピタル)、Connect Ventures(コネクト・ベンチャーズ)、Animoca Brands(アニモカブランズ)、Access industries(アクセス・インダストリーズ)、Coatue Management(コートゥー・マネージメント)などに加えて「多くの著名なエンジェル投資家」も参加しているという。PortalOneが前回1500万ドル(約17億3000万円)のシードラウンドを実施したのは約8カ月前のこと。当時もその規模と支援者の顔ぶれで注目されていたが、その中にはゲーム業界の象徴的存在であるAtari(アタリ)も含まれており、同社はPortalOneと協力して、同社のブランドやIPの一部をArcadeのローンチに加えようと取り組んでいる。

PortalOneを弟のStig Olav Kasin(スティグ・オラフ・カシン)氏と共同で設立したCEOのBård Anders Kasin(ボード・アンダース・カシン)氏はインタビューの中で、PortalOne Arcadeのリリースは2022年の後半を予定しているが、クローズドベータ版ではすでに約200のショーを制作したと伝えている。最先端のゲームデザイン、ライブ放送、インタラクティブ機能、そしてビデオの撮影と処理をすべてクラウド上で行う低コストのアプローチを組み合わせた技術が拡張可能である、という同社の考えがこれで証明されたのではと同氏は話している。

「複雑な要素が絡み合っているため、これはかなりの数だと思います」。

スティグ・オラフ・カシン氏は現在LAに拠点を置き同社のスタジオを建てている最中だが、今後は世界各地の他の都市にもスタジオを設置していく予定だという。

PortalOneの事業はこれ以上ないタイミングで展開されている。

まず第一に、他のストリーミングエンターテインメントと同様、パンデミック渦中、家に閉じこもっていた多くの消費者にとってゲームは救世主となっていた。そのためゲームへの興味や関心が記録的なレベルに達し、その結果この分野に多くの新規参入者が現れた(Netflixのような他のエンターテインメント分野からの参入もある)。

その結果、同カテゴリーは現在テック系スタートアップの中で最もホットなカテゴリーとなっており、投資家たちはこの分野で最も有望と思われるプレイヤーに資金を投入しようと必死になっている。この数週間だけでもYahaha(ヤハハ)が5000万ドル(約57億6000万円)、Spyke(スパイク)が5500万ドル(約63億4000万円)を調達したと発表しているが、どちらもまだ実際には何もローンチしてはいない(両社ともクローズドベータやその他のパイロットプロジェクトは行っている。この分野ではそれ自体が高価な取り組みなのである)。一方、まだ設立間もなくも実績のあるDream Games(ドリームゲームズ)というスタートアップは、2022年1月初めに発表されたラウンドを経て27億5000万ドル(約3168億4000万円)の評価額に達している。

第二に、PortalOneは時代の流れにぴったりはまっているのである。「メタバース」は今最もホットな言葉の1つとなっており、乱用されて意味をなさなくなる危険性もはらんではいるものの(すでにそうなっている?)、現在のところこの新領域にどう適合させるかを検討している大手企業や中小企業から多くの関心が寄せられている。

PortalOneはまるでカスタムメイドで作られたかのように、メタバースの隙間を埋めているのである。メタバースの先駆けとなったコンセプトであるVRやARには、魅力的なコンテンツが決定的に不足しており、またハードウェア面などのハードルも高くなっている。PortalOneは「ハイブリッド」をキーワードに、ユーザーの手元にあるあらゆるプラットフォームで利用できる最高にフレキシブルな製品として自らを位置づけている。

また「リーンバック・エンターテインメント(リラックスして観る番組などのエンターテインメント)」と「夢中になれるゲームプレイ」の両方に焦点を当て、馴染みのあるゲームブランドとまったく新しいタイトルをともに提供することで、さまざまな層、さまざまなユーザー、さらにはスクリーンに向かうときの消費者のさまざまな心境にアピールするのである。

ボード・アンダース・カシン氏によると、同社はプラットフォームを運営する企業からコンソール大手、コンテンツを提供する企業、そしてそれらを実現する技術を開発する企業まで、ゲームやソーシャルのエコシステムに関わる幅広い企業と話をしているという。しかし少なくとも現時点では同社のゲームで遊べる独自のウォールドガーデン「Arcade」の構築に注力しており、たとえPortalOneが誰かのメタバース(より平凡に言えばサードパーティのコンソール)で使える体験を作ったとしても、自社の「メタバース」世界にゲーマーを呼び込むことを目的とし続けるという。

その理由は、PortalOneがこれまでにどうプラットフォームを構築してきたかという点にある。

「初期段階で我々が解決した主要な課題の1つは、規模をいかにして拡大するかということでした。モジュール式の効率的なプラットフォームでこれだけの量のコンテンツを制作することができるというのは、コスト効率の面で画期的なことです。当社のハイブリッドゲーム制作は、業界標準よりもはるかに低コストで実現されています」とボード・アンダース・カシン氏は説明する。ビデオやプレイの取り込み方だけでなく、PortalOneがさまざまなゲームの構成要素を再利用する方法にもモジュール式のアプローチが使われているという(コンポーネントはすべてクラウド上にある)。「これが当社の秘密のレシピなのです」。

そしてこのレシピは大衆にも気に入られるだろうと投資家たちは目論んでいる。

Tiger GlobalのパートナーであるEvan Feinberg(エバン・ファインバーグ)氏は声明の中で「我々は、PortalOneがゲームとエンターテインメントの間で革新的な体験を構築していると感じています。ビジネスを構築し、成長させていくカシン兄弟と才能あるチームを支援できることを楽しみにしています」と伝えている。

「PortalOneは最も人気のあるエンターテインメントを1つのシームレスな体験に集約するプラットフォームを構築しており、これはあらゆる分野のパフォーマーにアピールできるものです。これこそが、無限のコンテンツの可能性を秘めた、没入型ゲームの世界における次なる場所なのでしょう」とスクーター・ブラウン氏は話している。

画像クレジット:PortalOne

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Dragonfly)

さらば「powerlanguage.co.uk/wordle」、これまでの「Wordle」

米国時間2月10日午後をもって、powerlanguage.co.uk/wordle(人気のインターネット日刊ワード・パズルのややこしいURL)へ行こうとした人は、The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)のウェブサイトにリダイレクトされる。そこでは不思議なほど見慣れたようでいて、どこか違った感じのするウェブページがみんなを出迎えてくれる。よく見ると「Wordle(ワードル)」のタイトルはNew York Times特有のフォントになっていて、懐かしのHelvetica(ヘルベティカ)ではなくなっていることに気づく。

画像クレジット:TechCrunchによるスクリーンショット

あれはつい先週のこと、New York TimesはJosh Wardle(ジョシュ・ウォードル)氏の爆発的ヒット作品を「7桁の低い方」の金額で買い取った。しかし、この伝統的新聞社はもう動き出している。URLをリダイレクトした! つい3時間前、New York TimesはWordleのヒントと小技ページまで公開したのだが、そこには従来の「power language」のURLへのハイパーリンクが書かれている。おそらくライターたちは我々同様ノスタルジックなのだろう。

関連記事:人気ワードパズルゲーム「Wordle」をニューヨーク・タイムズが買収

こうなることはわかっていたし、ゲームに加えられた変更はごくわずかですぐには気づかないかもしれない(右上隅にハンバーガメニューがあり、New York Timesの別のゲームに飛べる)。しかし、少なくともここTechCrunchでは、あの奇妙なURLを溺愛していた。

我々はpowerlanguage.co.uk/wordleが好きだった、なぜならあまりにも直感的でなく、バイラルにするつもりがまったくなかったからだ。誰1人検索エンジン最適化や発見されやすさに悩んだことがなく、それでも大ヒットした。友達からWordleについて聞いたとしても、Google検索してあの「power language」ウェブサイトが果たして自分の行くべきところなのかどうか悩んだかもしれない。本当はアプリなのだろうと思い、間違って偽物をダウンロードした人もいるだろう。

なぜpowerlanguageなのか?幸いTechCrunchは、2022年1月にウォードル氏をインタビューしたとき、彼のオンラインペルソナの由来を聞くことができた。突如引っ張りだこになったプログラマーにとって、それは一昔前のことのように感じることだろう。

「あれはオンラインで長い間使っているユーザー名で、元々は人の言葉を聞き間違えたことから来ているんです。若い頃、友人と私はある人にひどく られました。お互いに悪態をついていたことで られたんです。私はその人が『power languge(パワーランゲージ)』と言ったと思いました。思い起こしてみると、その人は『foul language(汚い言葉)』と言っていたのを聞き違えたのです。しかし私は、悪態をつくことを『power language(強力な言葉)』と呼ぶ考えをとても気に入って、16歳かそこいらの時にするように、それをなんとなく引き継いだのです」。

残念なニュースもある。ウェブが移行してもゲームプレイの統計は維持されるが、連続記録はリセットされるようだ。気に入らないが、これは完璧である必要性から我々を解放するいい機会なのかもしれない。明日は本当に悪い言葉を初手に選んで、言語のパワーに浴することにしよう。どうして文字を並べて並べ直すことがこれほどの喜びをもたらし、友達とシェアすることが毎日の儀式になるのだろう。ときには怒りのツイートになることもあるだろうが、それもまた良し。

関連記事:【インタビュー】年初から話題のゲーム「Wordle」制作者が語る、バイラルでの人気とその先にあるもの

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Sony AI、AIレースゲーマー「グランツーリスモ・ソフィー」の進歩発表、人間の世界トップランカーをしのぐスキルを学習

Sony AI、AIレースゲーマー「グランツーリスモ・ソフィー」の進歩発表、人間の世界トップランカーをしのぐスキルを学習Sony AIが、AIレースゲーマー『Gran Turismo Sophy』(グランツーリスモ・ソフィー、GT Sophy)が人間のグランツーリスモトップランカーとの対戦において勝利するまでにドライビングが上達したと発表しました。

GT SophyはSony AIが開発した最先端の深層強化学習アルゴリズムと学習シナリオを用い、PlayStation 4用レーシングシミュレーター『グランツーリスモ Sport』の環境でマシンコントロール、レーシングテクニック、そしてレースの競技におけるエチケットといった生身のドライバーが練習によって身につけるスキルを学習しています。

Sony AIの北野宏明CEOはGT Sophyが「AIの大きな発展の形であり、単に人間のプレイヤーより優れたシステムを作るのでなく、プレイヤーのテクニックや創造性を加速させて次のレベルへと引き上げられる刺激的な対戦相手になることを目的としている」と述べています。

またSony AI COOのMichael Spranger氏は、AIにグランツーリスモSportで競争力を発揮させるには、物理的な限界でマシンをコントロールし、ブレーキと加速のポイントを最適化し、コース上で最後の1/10秒を絞り出す正しいラインを見つけることを学ぶ必要がありました。そして、コース上を走る他車の動きや高速走行時に互いに影響し合う空力的な作用などを考慮しつつ他者を追い抜く走り方ができるようにする必要があったとしています。

Sony AI、AIレースゲーマー「グランツーリスモ・ソフィー」の進歩発表、人間の世界トップランカーをしのぐスキルを学習

Spny AI / Gran Turismo Sophy

そして、こうした人間でもなかなかできない処理をAIにさせるために、深層強化学習が用いられたとのこと。

GT Sophyは車の走行速度や加速度、コース内外の境界線や周囲を走る他車との相対的な位置関係、コース上のマシンの進行状況といったパラメーターをシステムから受け取り、ステアリング確度やアクセルおよびブレーキ踏力といった操作を学習してゆきました。そして、上手く走行できているときにはそれを肯定するシグナル、つまり報酬(リワード)をAIに与え、逆に拙い走りを見せたときにはネガティブなシグナルを与えるようにしました。

このようにして鍛えあげたAIは、2021年3月からは元グランツーリスモトッププレイヤーを含む人間のドライバーが操作する車両との混走でテストレースを始め、7月と10月には世界トップのグランツーリスモ使いたちを相手に互角といって差し支えないレースを展開するに至りました。

特に、10月の対戦では3レースすべてでGT Sophyが1~2位を独占したほか、7月の時には人間に敗れた総合得点でも勝利を収めています。

ただし、同じアルゴリズムであるにもかかわらず、すべてのGT Sophyが好調だったわけではありません。あるAIは前走車の追い抜きのタイミングを計り損ねてアンダーステアを出し、そのままカーブを曲がりきれずにウォールに激突する不様な形でリタイアしていました。

つまり、AIは最速で走れるよう、あらかじめプログラムされていたわけではなかったことも合わせて証明されたといえるでしょう。

ソニーグループの吉田憲一郎CEOは、この技術開発は「ゲームプレイヤーに新しい経験を提供しようとするゲームデベロッパーのもとにAIをもたらすということ」だと述べています。

GT Sophyは『グランツーリスモSport』上で開発されたAIですが、約3週間後に発売となる『グランツーリスモ7』にもアップデートで追加搭載予定とのこと。

これまで、我々一般のプレイヤーが上達するには、とにかくオンラインレースへの出走を繰り返して、他のドライバーの間合いの取り方や詰め方、コースのライン取りなどを盗みつつ自分なりに速い走法を探っていく必要がありましたが、もしかしたら今後はAIの走りを逆に人間のドライバーが学ぶような時代に変わっていくのかもしれません。

(Source:Gran Turismo SophyNatureEngadget日本版より転載)

マイクロソフト、アクティビジョン・ブリザード買収の規制対策でMicrosoft Storeがオープンであることを表明

Microsoft(マイクロソフト)は、世界有数の人気ビデオゲームの数々を傘下に収める計画に対する議会の圧力を和らげようとしている。同社は2022年1月、Activision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)を687億ドル(約7兆9400億円)で買収する意志を表明した。実現すれば史上最大規模のゲーム買収になる。

この買収は必ずしも不幸な運命にあるわけではないが、今はMicrosoftにとって規制当局の注目を引くことがリスキーな時期だ。米国では、議員と規制当局がこのテック巨人の同業者たち、具体的にはMeta(メタ、前Facebook)、Apple(アップル)、Amazon(アマゾン)らに強く焦点を合わせている。ソーシャルネットワークや広告、オンラインマーケットプレイスに関する議論の中にMicrosoftの名前は出ていないため、これまでこの巨大企業はそのサイズにも関わらずかろうじて当局の網の目をくぐってきた。

しかしActivision Blizzardとの取引が審議の対象になると、それが続く可能性は低い。2022年2月初めにBloomberg(ブルームバーグ)は、この買収提案がFTC(連邦取引委員会)の審査を受けるだろうと報じた。現在のFTC委員長であるLina Khan(リナ・カーン)氏は、過熱するテック業界の統合を破壊することに精を出している反トラスト学者だ。

MicrosoftのBrad Smith(ブラッド・スミス)プレジデントは、2月9日のブログ投稿で、規制当局の話題に直接触れ、あくまでも協調的な姿勢を打ち出しながら、規制当局の提案を受けて同社が採用する予定の「Open App Store Principles(オープンアプリストア原則)」の概要を示すとともに、世界で最も人気のあるゲームタイトル群を手に入れる同社自身の計画を発表した。

Microsoftは、この新たな方針を規制の変化に適応するための予防的取り組みであると説明しているが、同時に、連邦政府がこの買収を承認することへのアピールであることは明白だ。

生まれつつある新時代のテック企業規制は利益とリスクの両方をもたらす、と私たちは認識しています。それは1つの企業にとってだけでなく、私たちの業界全体にとってのことです。すでに指摘されているように、どんな新たな規制にもリスクがあり、公正なヒアリングと十分な検討が必要です。しかし当社は一企業として、規制と戦うのではなく順応することに今後も焦点を当てていきます。当社が20年にわたり反トラスト法を遵守し、自らの経験から学んで来たことが理由の1つです。変わることは簡単ではありませんが、新しいルールに順応し、革新を起こすことは可能であると私たちは信じています」

スミス氏がここで提示した原則は、規制当局の関心対象である問題にいくつも触れており、アプリストアのデータを使ってデベロッパーと競争しないこと、自己優先を行わないことへの誓約も含まれている。さらに同社は、自社の決済システムの使用をデベロッパーに強要しないこと、あるいは他のプラットフォームでの有利な取引についてデベロッパーが顧客とやり取りするのを妨げないことも約束している。

Microsoftは、一連のオープン化原則はWindows(ウィンドウズ)向けに作ったガイドラインを改変したものだが、Xboxにも「今日から」適用するつもりだという。気になるのは、同社が約束した中に、Microsoft Storeでの決済オープン化に関する重要事項が入っていないことだが、他の原理を実行に移すことで穴埋めしていくつもりだと話した。

当社は、アプリストアのデベロッパーがアプリ内決済で我々の決済システムを使用することを強要しません。

当社は、アプリストアのデベロッパーが、我々のアプリストアで他のアプリストアよりも有利な条件を提供することを強要しません。

当社は、当社以外の決済処理システムを使用する、あるいは他のアプリストアで異なる取引条件を提供することを選択したデベロッパーをに不利に扱いません。

当社は、デベロッパーが価格設定や提供するプロダクト、サービスなど、合法的ビジネス目的のために、自社アプリを通じて顧客と直接やり取りすることを妨げません。

スミス氏はさらに、今回の取引を巡る懸念のいくつかについても直接答えた。同氏は、取引が成立した場合でも、「Call of Duty(コール・オブ・デューティー)」はSony(ソニー)のPlayStation(プレイステーション)で「既存および将来の契約に関わらず」引き続きプレイ可能であることを確認した。これでSonyコンソールのオーナーが置き去りにされる心配はなくなった。

「Nintendo(ニンテンドー)の成功しているプラットフォームのサポートにおいても同様の手段を講じる予定です」とスミス氏は書いている。「業界にとってもゲーマーにとっても当社のビジネスにとってもこれが正しい行動だと信じています」。

スミス氏は「Activision Blizzardの他の人気タイトル」も同じ扱いを受け、ただちにMicrosoft独占になることはないことを強調した。「Call of Duty」以外に、Activision Blizzardとの契約には、「OVerwatch(オーバーウォッチ)」「World of Warcraft」「Diablo(ディアブロ)」「Starcraft(スタークラフト)」「Hearthstone(ハースストーン)」「Candy Crush(キャンディークラッシュ)」など数多くのヒットゲームが含まれる。

ゲーム・コンソール戦争は新時代に入った

Microsoftがこの巨大契約を、ゲーマーをゲーミング方程式のXbox側に引き寄せるために使わないことはとても考えられないが、ゲーム機戦争はかつてほど重要ではなくなっている。少なくとも、我々がこれまで考えていたような意味では。

Epic(エピック)対Apple(アップル)裁判の際、Microsoftはハードウェア販売には補助金を出しており、Xboxコンソールで利益を上げていないことを認めた。ゲーム売上とゲームサブスクリプションサービスが、実際にゲーム機メーカーが利益を上げる仕組みではあるが、ハードウェアもまったく関係ないわけではない。アプリモデルとよく似て、ゲーミングでも顧客をソフトウェアストアに呼び寄せ、確保し続けることがすべてだ。みんなの欲しがるハードウェアを作ることは、そのための主要な手段の1つだ。

ユーザーが他のメーカーのコンソールでゲームをプレイすれば、そのライバルは分け前(30%が標準的)を受け取るが、それでも自分たちは利益を得る。Microsoftにとって、彼らのゲーミングエコシステムをどこまでオープンにすべきかは、その計算と、ヒットタイトル(特にサブスクリプションとゲーム内購入のあるもの)を他のプラットフォームでもプレイ可能にしておくことによる顧客ベースの拡大との均衡がすべてだ。

スミス氏はブログでこの現実を明確に認め、アプリストアはゲーム業界の未来でも現在でもあると指摘した。「Windowsがオープンで広く使われるプラットフォームへと進化してきたように、ゲーミングの未来も同様の道をたどると私たちは見ています。【略】私たちのビジョンは、ゲーマーがどのゲームもどのデバイスでもどこででもプレーできるようにすることで、クラウドからのストリーミングもその1つです」とスミス氏はいう。

もちろん現在のアプリストアの仕組みは将来の変更対象だ。現在、議会を通過しようとしている反トラスト法案、American Innovation and Choice Online Act(米国のオンラインでのイノベーションと選択に関する法案)は、企業が自社プラットフォームで自己を優先的に扱い、競合相手を不利な立場に置くことを明示的に禁止するだろう。別の法案、Open App Markets Act(オープンなアプリ市場法案)もソフトウェアプラットフォームが過去10年間追求してきた壁に囲まれた庭を取り壊そうとしている。両法案とも、2022年1月に委員会を通過しており、Microsoftのような企業に重くのしかかる可能性は高い。たとえ、アプリストアや他のソフトウェアマーケットプレイスを崩壊させかねない一連の変更がゲーミングプラットフォームを対象としないとしても。

「私たちはワールドクラスのコンテンツがあらゆるプラットフォームを通じてすべてのゲーマーにもっと簡単に届くようにしたいのです」とスミス氏は書いた。「コンテンツ制作におけるイノベーションと投資が増え、流通の制限を減らすよう私たちは推進していきます。要するに、世界にはオープンなアプリ市場が必要であり、それにはオープンなアプリストアが必要なのです」。

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画像クレジット:Anadolu Agency / Contributor / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

イザナギゲームズが4億2980万円調達、ビリビリと業務提携し中国・アジア中心にオリジナルIP展開強化や新たな展開を推進

イザナギゲームズは2月8日、第三者割当増資による4億2980万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はHODE HK(ビリビリグループ)、コロプラネクスト4号ファンド投資事業組合、アカツキ。累計調達額は7億9860万円となった。調達した資金により、人材採用の強化および新たなプロジェクトのクオリティアップにつなげ、ヒット作を生み出すことを目指す。

また同社は、ビリビリグループとの業務提携締結も明らかにした。これにより、中国本土およびアジアを中心とする世界各国に向けたゲームパブリッシング事業とオリジナルIP展開の強化や新たな展開を推進する。

イザナギゲームズは、日本のクリエイターとともに作ったゲームを世界のマーケットにダイレクトにアピールしていくことを理念に掲げる、コンシューマーゲームを中心とする、インタラクティブエンターテインメントプロデュース企業。

資金調達の幅を広げることで、優れたクリエイターが新しいIP・ゲームを創り出すチャンスを増やし、全世界を販売マーケットとして大きくアプローチすることで、数多くのユーザーにゲームを中心としたインタラクティブエンターテインメント体験を届けることを目指している。

シンガポールのXR企業Refractが約6.8億円調達、ゲーム指向の全身モーションキャプチャソリューション「AXIS」開発を強化

シンガポールを拠点とするXR(エクステンデッドリアリティ / クロスリアリティ)スタートアップのRefract(リフラクト)は米国時間1月25日、Sea Limited(シー・リミテッド)がリードするシリーズAラウンドで約850万シンガポールドル(約6億8300万円)の資金を調達したことを発表した。他にも海外のファミリーオフィスや個人投資家が参加している。

今回の資金は、ウェアラブルで、ゲーム指向の全身モーションキャプチャソリューションである「AXIS(アクシス)」の研究開発の強化に充てられる。同社はまた、2022年後半のAXISの商用化に向けてチームを拡大し、急速に成長するゲーマー、テクノロジーアダプター、コンテンツクリエイター、フィットネス愛好家の市場の要求に対応していく計画である。このシリーズAラウンドで、Refractの調達総額は900万ドル(約10億2500万円)となった。

2018年、Refractの共同創業者であるChong Geng Ng(チョン・ゲング・ウン)氏、Michael Chng(マイケル・チャン)氏、Eugene Koh(ユージーン・コー)氏の3氏は、ゲーミング関連のプロジェクトに取り組む中で、次の課題に直面した。ゲーミングと身体活動のギャップをいかに埋めるか?RefractのCEOであるチャン氏がTechCrunchに語ったところによると、同氏らはそのソリューションを、プレイヤーが自分の体をゲームのコントローラーとして使うということに見出した。3人の共同創業者は、ゲーミングや他の業界のアプリケーションにおける最先端の技術イノベーションについて関連する文書や記事を精査した後、その市場にギャップがあることを認識し、Refractを設立した。

「Refractの目標は、ARおよびXRゲームのキープレイヤーになることです。今回の資金調達により、このプロセスを加速することができます」とチャン氏は語っている。

画像クレジット:AXIS

この資金調達は、Kickstarter(キックスターター)でAXISのクラウドファンディングキャンペーンを成功させ、Deep Dive Studios(ディープ・ダイブ・スタジオ)の買収によってXRゲームパブリッシング部門を立ち上げた直後に発表された。

AXISは、Perception Neuron(パーセプション・ニューロン)やRokoko(ロココ)、Xsens(エックスセンス)のような全身モーショントラッキングシステムとは異なり、リアルタイムのゲーミングやエンターテインメント用途に適している。またAXISでは、ユーザーはゲーミング用に7から10ノードまで、またはより高精度なモーショントラッキング用に業界標準の17ノードまでを柔軟に使用できる。AXISにはベースステーションは必要ないが、ユーザーのコンピューター接続にWi-Fiが必要となる。

「AXISは完全に無接続かつワイヤレスで、外部のベースステーションやセットアップを必要としません。すべてがボディ上にあり、独自のインサイドアウトトラッキング機能を備えています。これはHTC Vive(エイチティーシー・バイブ)の類に見られる、システムのオクルージョンやスペース要件といった一般的な問題に対処するものです」とチャン氏はTechCrunchに語った。

Refractは、ウェアラブルのAXISに代表される同社のテクノロジーとゲームを通じて、没入型でエンゲージメントの高いXRやVRの体験を、成長を続ける29億人のゲーマーに継続的に提供していくことを見据えている。

Deep Dive Studiosによって、Refractはさらに没入的なタイトルを制作できるようになる。現在開発中の格闘ゲーム「FreeStriker(フリーストライカー)」のような、AXISのすべての顧客に無料で提供されるオファリングのリストを補完していく。

Refractのソフトウェアスイートは、OpenVR(オープンブイアール)、OpenXR(オープンエックスアール)、Unity(ユニティ)、Unreal Engine(アンリアル・エンジン)などのプラットフォーム、既存のVRシステムやアプリケーションと互換性があり、ゲーム開発者やコンテンツクリエイターのアクセシビリティを高めている。チャン氏によると、AXISはOculus Quest 2(オキュラスクエスト2)などの人気VRヘッドセットとも連携できるという。

Refractは、このセクターにおけるさらなる垂直統合と水平統合を進めている。

Refractはすでに、バーチャルスポーツプログラムの一環として、World Tekwondo(ワールドテコンドー)のような組織との戦略的関係を確保している。同連盟と協働し、近い将来、バーチャルテコンドーをメダル競技にすることを目指していく。World Tekwondoは、このスポーツをゲーム化し、新しい領域を創出することで、より幅広い、技術に精通したオーディエンスにリーチするというオポチュニティを見出した。そしてこのパートナーシップが生まれた、とチャン氏はTechCrunchに語っている。またRefractは、トルコのイスタンブールで開催予定の2022年Global Esports Games(グローバル・eスポーツ・ゲームズ)でAXISをフィーチャーすることも計画している。

画像クレジット:Refract

「AXISは、高忠実度モーショントラッキングテクノロジーとキャプチャテクノロジーをより幅広いオーディエンスに提供する上で、大きな前進を果たします。この分野でイノベーションを起こし、より没入感のあるゲーミング体験を提供します」とRefractのエグゼクティブディレクターであるチョン・ゲング・ウン氏は語っている。「私たちの投資は、Seaや他の投資家たちが私たちのビジョンと創造性を強く信じていること、そしてXRゲーミング市場の未開拓である大きなポテンシャルを反映するものです」。

「Refractのようなシンガポールの会社が、XRやVRの革新的なテクノロジーの開発を推進しているのを見るのは、とてもエキサイティングなことです」と、Seaのデジタルエンターテインメント部門であるGarena(ガレナ)で戦略的パートナーシップ担当バイスプレジデントを務めるJason Ng(ジェイソン・ウン)氏は述べている。「彼らの成長とシンガポールにおけるイノベーションエコシステム全体の発展をサポートできることを、私たちは大変うれしく思っています」。

「Seaや他の投資家たちは、Refractの才能と、AXISの持つ巨大なポテンシャルを認識してくれました。AXISのKickstarterキャンペーンにおける成功は、このビジョンを共有するゲーマーたちの献身的なコミュニティの存在を証明しています。2022年にAXISとFreeStrikerを彼らに提供できることを心待ちにしています」とチャン氏は語った。

画像クレジット:Refract

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(文:Kate Park、翻訳:Dragonfly)

初代ゲームボーイでビットコイン採掘に挑んだハッカー、人気の単語当てゲームWordleを初代に移植

初代ゲームボーイでビットコイン採掘のハッカー、人気の単語当てゲームWordleを初代に移植

Stacksmashing, Twitter

人気の英単語当てゲーム「Wordle」を、初代ゲームボーイ上で遊べるように移植した人物が現われました。ゲームボーイ本体は無改造で動作し、互換機のAnalogue Pocketでも遊べるとのことです。

Wordleとは、2021年10月にJosh Wardle氏が公開したブラウザゲーム。1日1回のみプレイでき、6回の試行で5文字の英単語を当てるというもの。その成績をネタバレせずにSNSに投稿できる仕組みもあって大きな反響を呼び、先月末にはThe New York Timesが買収することになりました。

このゲームボーイ版Wordleは、ITセキュリティ研究者でハードウェアハッカーのStacksmashing氏が移植したとして、Twitter上で公開したものです。

同氏は初代ゲームボーイのハッキングにこだわりがあることで知られており、以前もビットコインを採掘(1コイン当たり数兆年)させたり、本体は無改造のままテトリスをオンライン対戦可能にしていました

今回のWordle移植は、フラッシュROMがあれば誰でもGitHubからダウンロードしてプレイできます。ただしゲームボーイが扱えるROMサイズが限られていることから、本家ほど巨大な単語リストは収録できず、最も一般的な8000の英単語に絞られているそうです。

またStacksmashing氏は互換機Analogue Pocketで遊べるバージョンも公開しています。初代ゲームボーイが手元にない方は、そちらで試してみてもよさそうです(入手難度はかなり高そうですが)。

(Source:Stacksmashing(Twiitter)。Via KotakuEngadget日本版より転載)

任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破

任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破

Engadget

任天堂は3日、Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台となり、Wiiの1億163万台を超えたことを発表しました。2017年3月の初代モデル発売から約5年で、1億台を突破したことになります。

2021年第3四半期(10月~12月)でのNintendo Switchファミリー全体の販売台数は、10月に発売した有機ELモデルが各地域で好調な販売を記録したこともあり、1067万台だったとのこと。これはソニーが販売するPS5の390万台を大きく上回るものです。

任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破

任天堂

しかしスイッチ全体の販売台数は前年同期よりも7.7%減少し、任天堂は年間予測を前回の2400万台から2300万台へと100万台の下方修正をしています。また1~9月期の売上高は1兆4044億円で、前年同期比の6%減とのことです。任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破

かたや10月~12月の自社ソフトウェアセルスルー(消費者向け売上)については、スイッチの発売以来四半期として最大規模だったと述べられています。特に『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』(2021年11月発売)は発売から7週間で1170万本以上となり、全体の売上を牽引しているようです。

その一方で、過去9か月の累計では『マリオカート8 デラックス』が796万本(全世界累計で4335万本)「あつまれ どうぶつの森」も499万本(同3762万本)に達しており、旧作が息長く売れ続ける任天堂自社製ソフトのロングテール的な強さが見て取れます。

また久しぶりの2Dメトロイドこと『メトロイド ドレッド』も274万本も売れており、続編やスピンオフ、さらには3Dシリーズ最新作『メトロイドプライム4』(2017年6月に発表、記事執筆時点で未発売)にも何らかの動きが期待できるのかもしれません。

(Source:任天堂1)(2)(PDF)Engadget日本版より転載)

任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破

任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破

Engadget

任天堂は3日、Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台となり、Wiiの1億163万台を超えたことを発表しました。2017年3月の初代モデル発売から約5年で、1億台を突破したことになります。

2021年第3四半期(10月~12月)でのNintendo Switchファミリー全体の販売台数は、10月に発売した有機ELモデルが各地域で好調な販売を記録したこともあり、1067万台だったとのこと。これはソニーが販売するPS5の390万台を大きく上回るものです。

任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破

任天堂

しかしスイッチ全体の販売台数は前年同期よりも7.7%減少し、任天堂は年間予測を前回の2400万台から2300万台へと100万台の下方修正をしています。また1~9月期の売上高は1兆4044億円で、前年同期比の6%減とのことです。任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破任天堂Nintendo Switchの累計販売台数が1億354万台に到達、2017年3月の初代モデル発売から約5年で1億台突破

かたや10月~12月の自社ソフトウェアセルスルー(消費者向け売上)については、スイッチの発売以来四半期として最大規模だったと述べられています。特に『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』(2021年11月発売)は発売から7週間で1170万本以上となり、全体の売上を牽引しているようです。

その一方で、過去9か月の累計では『マリオカート8 デラックス』が796万本(全世界累計で4335万本)「あつまれ どうぶつの森」も499万本(同3762万本)に達しており、旧作が息長く売れ続ける任天堂自社製ソフトのロングテール的な強さが見て取れます。

また久しぶりの2Dメトロイドこと『メトロイド ドレッド』も274万本も売れており、続編やスピンオフ、さらには3Dシリーズ最新作『メトロイドプライム4』(2017年6月に発表、記事執筆時点で未発売)にも何らかの動きが期待できるのかもしれません。

(Source:任天堂1)(2)(PDF)Engadget日本版より転載)

ソニー2021年度第3四半期業績報告、半導体不足で年間のPS5販売台数予測を下方修正

ソニー2021年度第3四半期業績報告、半導体不足で年間のPS5販売台数予測を下方修正

Engadget

ソニーが2021年度第3四半期の業績報告において、今期は330万台のPS5を出荷し、発売以来の累計出荷数が1730万台に達したことを明らかにしました。しかしこの数はPS4の同じ時期における出荷数2020万台をかなり下回り、年間の販売台数も1480万台の計画値に対し1150万台に留まる見通しだとしています。

生産台数が思うように延びないことから、ソニーのゲーム部門の売上高は前年同期の8832億円から8133億円へと目減りしています。しかし営業利益は12.1%増となっています。これはPS5が売れるたびに損失になる逆ザヤ状態が続いているから。

ソニーは、PS5の需要は依然として旺盛ながら、終わりの見えない半導体不足のせいでサプライヤーが十分な数の部品を供給できないと説明しています。またこの状態は少なくとも向こう1年間は続くと予想しており、特に今年前半のPS5の入手性はいま以上に改善されることはないとしています。

そのため、今年度のPS5の出荷台数見込みは、これまでの1480万台から1150万台に引き下げられました。これにともない、ゲームおよびネットワークサービス部門の通期の売上げ予想も1億7000万円ほど引き下げています。一方で利益は逆ザヤの影響が減少するため6%増加する見通しになっています。ただ、ソニーグループ副社長兼CFOの十時裕樹氏は「PS5への強い需要に応えられるよう、引き続き最大限の努力を続け、1台でも多く出荷したい」としています。

なお、PS5向けゲームでは2021年度第4四半期に『Horizon Forbidden West』(2月18日)や『グランツーリスモ7』(3月4日)といったビッグタイトルを発売予定であり、ユーザーエンゲージメントが高まることが期待されます。さらに1月31日にはSIEによる独立系ゲーム制作会社Bungieの買収が発表されています。Bungieは『Halo』や『Destiny』といったヒット作を手がけてきた実績があります。そして今後もPS5だけでなく他プラットフォーム向けのゲームソフト開発も継続するとしており、SIE傘下入りしてさらなる成長が期待されるところです。

ソニーにとっていまやゲーム事業は最も重要な収益の柱であり、この四半期だけを見ても全体の利益のうち約1/4を占めるようになっています。ただ、スマートフォン向けのカメラ(イメージセンサー)も好調で、前年同期比22%増の好調さを記録しました。また映画部門も『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』などがヒットしたことで売上高が40億2000万ドル(約4596億円)と大きく伸びています。

(Source:Sony(PDF)ソニーグループ 決算短信・業績説明会資料Engadget日本版より転載)

ゲームコーチングの需要拡大を見込み同プラットフォームMetafyが事業拡張に向け約28億円調達

ビデオゲームコーチングのマーケットプレイスを運営するスタートアップMetafy(メタフィ)は2月1日、2500万ドル(約28億円)のシリーズAを完了したと発表した。Tiger GlobalとSeven Seven Sixが同ラウンドをリードした。

TechCrunchが前回Metafyを取り上げたのは2021年5月で、その際、同社は315万ドル(約3億6000万円)のシードラウンドに追加して550万ドル(約6億3000万円)を調達した。

その資金調達以降、MetafyはライバルのゲームコーチングプラットフォームGamersRdyを買収し、Metafyによると、同社のサービスを利用するコーチは2021年に100万ドル(約1億1000万円)超を売り上げた。Metafyが同社のプラットフォームを利用したコーチからその収入の一部を徴収することはなく、5%の手数料を生徒に課している。

Metafyプラットフォームでコーチが行うアクティビティには、有名なビデオゲーム作品や、ポーカーやスポーツくじといったStarcraftとはかけ離れたものも含まれる。

Metafyは、ゲーム市場が今後も成長し、文化的な価値が維持され、ニッチな分野で人気のあるタイトルが高いスキルを要求すると見込んでおり、コーチング需要対応に賭けている。ビデオゲームは時代とともに複雑化し、またプラットフォーム技術企業によるゲームスタジオの巨額買収がこのほど発表され、この賭けには裏づけがあるようだ。

ラウンド

TechCrunchは、Metafyの共同創業者でCEOのJosh Fabian(ジョシュ・ファビアン)氏が、自社にとって早い段階での出来事と表現したこのラウンドについてインタビューした。

ファビアン氏によると、MetafyはシリーズAをまとめたとき、以前調達した資金の約半分を銀行に預けていた。なぜ、現金が必要となる前に調達したのか? 同氏は、市場環境の変化により、投資の「冬」になるかもしれない時期に先駆けて資本を確保することになった、と述べた。

TechCrunchでは、上場しているテック企業の価値が急速に減少していることを指摘し、そうした価値低下がスタートアップの投資や評価額にどのような影響を与えるかを調査した

今回のラウンドがどのようにまとまったかは、2021年のハイテンポな資金調達環境を物語っている。ファビアン氏は、最初の2回の資金調達は「ストレスと時間のかかるものだった」と述べている。しかしシリーズAは違っていたという。同氏がベンチャーコミュニティで「有名人」と表現した人たちと話した後、Forerunner VenturesはTiger Globalにファビアン氏を紹介し、Tiger Globalは迅速かつ詳細にMetafyを調査した。その際、ファビアン氏の過去の経歴や、Metafyのプラットフォームで活躍する7人のコーチなど、さまざまな人物の調査も行った。そのプロセスはあっという間だった。

スタートアップのCEOの中では珍しく素直な性格のファビアン氏によると、Tigerからのすばやい契約要項によって、同氏が話した他の投資家にMetafyが実施する取引を知らせることになった。その後、他の契約要項も続々と送られてきたという。このように、Tigerの迅速な取引決定は、従来のベンチャープレイヤーを急ぎ足モードにしているようだ。

Metafyは、今回用達した資金をもちろん雇用やさらなる買収に使うつもりだ。また、今後18〜24カ月の間に、対戦型トーナメントやその他のゲームコミュニティイベントに投資するための資金として100万ドルを拠出することも決めた。

TechCrunchがMetafyの第2次シードラウンドを取り上げたとき、月間プラットフォーム支出額は2021年4月の7万6000ドル(約870万円)から、同9月には前月比52%増の19万ドル(約2180万円)にまで拡大していた。同社が2022年どれだけ早くプラットフォームGMV(流通取引総額)を拡大させることができるか、また、これまで獲得してきた2桁の前月比成長率を維持することができるか、興味深いところだ。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

人気ワードパズルゲーム「Wordle」をニューヨーク・タイムズが買収

世界中のユーザーを虜にしている人気パズルゲーム「Wordle」が、The New York Timesに買収されたこと明らかになった。同ゲームは「7桁ドル(数億円)前半」の非公開の価格で買収されたという。The New York Times Companyによると、Wordleは当面の間、新規および既存のプレイヤーは無料でプレイできるとのこと。また、同社への移行にともない、ゲームプレイに変更はないとしている。

The New York Times Companyはプレスリリースで「『The Times』が毎日パズルでより多くの解答者を楽しませようとしている中、特にこの不安な時代に、刺激的で人t気のある日常的な単語ゲームで文化的な現象となっているWordleの買収を発表できることをうれしく思っています」と述べている。「プレイヤーに5文字の謎の単語を6回推測させるWordleは、New York Times Gamesのオリジナルパズルゲームのポートフォリオに加わります」。

このゲームは、ブルックリン在住のソフトウェアエンジニアJosh Wardle(ジョシュ・ウォードル)氏によって、2021年10月にリリースされた。それ以来、このゲームは爆発的な人気を博している。11月1日には90人がプレイしていたが、その2カ月後には30万人のユーザーを獲得。今では毎日数百万人がプレイしている。

ウォードル氏は2022年1月初め、TechCrunchの取材に対し、もともとワードパズル愛好家であるパートナーのために2021年にワードルを作り、一緒に遊べるようにしたと語った。Wordleは、彼が他の創作活動の拠点として何年も前から持っているウェブサイト(英国にいたころのpowerlanguage.co.uk)でホストしており、ウォードル氏はこのゲームを何気なく家族と共有していた。その後、数人の気心の知れた友人に教えたところところ、どんどん人気が出てきたという。

「The New York Timesと、Wordleの運営を引き継ぐことで合意に達したことを発表できて、とてもうれしく思っています」とWardleはツイートで述べている。「もしあなたがWordleのストーリーを一緒に追ってきたなら、NYTのゲームがその起源において大きな役割を果たしていることをご存知でしょう。ゲームがNYTのサイトに移動したら、誰でも無料で遊べるようになります。NYTと協力してプレイヤーの勝利と連勝記録が確実に保存されるようにしています」という。

画像クレジット:Bryce Durbin

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(文:Aisha Malik、翻訳:Katsuyuki Yasui)

ソニー、ゲーム「Halo」「Destiny」の開発Bungieを約4140億円で買収

ゲーム界の2大シリーズである「Halo」と「Destiny」の制作を手がけたスタジオBungie(バンジー)がソニーに買収される。これは、次世代ゲーム(とメタバース、それが何であれ)が盛り上がりを見せる中で繰り広げられている統合と縄張り争いの1つだ。

このニュースは米国時間1月31日朝に両社から発表され(業界関係者のJason Schreier[ジェイソン・シュライアー]氏がいち早く報じている)、買収額は36億ドル(約4140億円)だ。Microsoft(マイクロソフト)が最近行った600億ドル(約6兆9035億円)でのActivision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)買収に比べればわずかな額かもしれないが、Bungieはゲーム界における伝説に勝るとも劣らない存在だ。

忘れられた旧作であるFPSゲーム「Pathways Into Darkness」や影響力のある「Marathon」でMacに特化したスタジオとして90年にスタートしたBungieは「Halo」でゲーム界の勢力図を変えようとした。Apple(アップル)がゲームに真剣に取り組むのに役立つことを目的としており、Steve Jobs(スティーブ・ジョブズ)氏もこの波に乗った。

しかし、MicrosoftがBungieを買収し「Halo」を新しいXboxコンソールの独占タイトルにすると発表した。これにApple(アップル)はかなり失望し、App Storeで成功を収めるまで、ゲームを完全にあきらめていたようだ。

HaloはXboxの主力シリーズの1つに成長したが、いくつかの続編の後、MicrosoftがHaloブランドを保持する一方で、BungieはオリジナルIPを追求するために独立企業としてスピンアウトした。2013年、独立したBungieが公開した「Destiny」は大ヒットとなり、2017年にはその続編がデビューし、現在も展開されている。

Bungieは2019年から長年のパブリッシャーであるActivision(アクティビジョン)との関係を継続し、さらに自社を自由にすることで……買収されることになった。いずれにせよ、このような事態は避けられなかったと思われ、自分の好きなようにやって良かったのかもしれない。

今回の買収は、ライバルのコンソールゲーム会社が次の戦いに向けて準備を進めている中で、ソニーによる明らかな領地収奪だ。ゲーム・アズ・ア・サービス(GaaS)、いわゆるライブサービスゲームは、業界にとって儲けの多い新モデルの1つとなっており「Destiny 2」はその最も成功した例の1つだ。ゲームを販売し、コンテンツの定期的な「シーズン」、新たな美的アップデート、その他のアイテムでさらに収益をあげるGaaSモデルは、MMO(多人数のプレイヤーが同時にアクセスできるオンラインゲーム)に倣っている。

おそらく「Destiny 2」の人気が下火になり「Destiny 3」の発売も間近に迫っていることから、今回の買収は非常にタイムリーなものだ。最大のGaaSシリーズの 1 つを所有し、関連するマルチメディアにも投資する(Netflix番組はいまや避けられないようだ)ことで、ソニーは次世代ゲームの収益に向けて態勢を整えている。「Destiny 3」が前作同様クロスプラットフォームになる可能性は高いと思われるが、MicrosoftのGame Passに対抗して大幅リニューアルされると噂されているソニーの定額制サービス加入者向けの特典を阻止するものは何もない。

「今日、Bungieは世界的なマルチメディアエンターテインメント企業になるための旅を開始します」とCEOのPete Parsons(ピート・パーソンズ)氏は買収発表のブログ投稿に述べている。「我々の運命は我々が握っています。これからも独自にゲームを発表し、クリエイティブな開発を続けていきます。SIE(ソニー・インタラクティブエンターテインメント)の支援を受け、我々の野心的なビジョンを支えるために、スタジオ全体で人材の採用を加速させることが即座に目にする変化となるでしょう」。

同社は、期待される続編だけでなく、新規IPの開発にも取り組んでいると報じられている。もしかしたら、独立と新たなリソースによって、カルトヒットとなった「Marathon」が復活するかもしれない。同社に「Marathon」を覚えている人が残っていればの話だが。

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nariko Mizoguchi