Androidのユーザー数は25億

GoogleのデベロッパーカンファレンスI/Oで米国時間5月7日、今やAndroidが25億あまりのデバイスを動かしていると発表された。それは2年前(2017年)の発表では20億だった。

これはAndroidの全体的な成長ペースが鈍っていないことを意味しているが、加速はしていない。2015年9月から2017年5月までの間に世界のAndroidデバイスは約4億増えたが、さらに5億台増えるために、同じく2年を要している。

でも過去2年間では、Androidが最も人気の高いモバイルオペレーティングシステムであり続けた。この間にGoogleは、Mozillaの失敗作Firefox OSから派生したKaiOSに投資したが、Google I/Oでその名前が聞かれることはない。でもGoogleが今すでに市場として十分に意識している開発途上国でインターネットのユーザーが増えれば、このような軽量オペレーティングシステムがますます重視されてくるだろう。

関連記事(2017年): Androidの月間アクティブユーザーは20億人、Googleフォトは5億人

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

GoogleがiFrameに代わる遷移タグPortalsをデモ、サイト間の連携を大幅強化へ

米国時間5月7日、GoogleはPortalsと呼ばれるChromeウェブブラウザ用の新しいページ遷移タグを発表した。このテクノロジーはGoogleがしばらく前から開発を続けてきたもので、機能自体はiFrameとほぼ同様だ。

Googleは「Portalはナビゲーション可能なiFrame」と説明している。従来のiFrameではページ内に別サイトのビューを表示するが、Portalsでは実際にそのウェブサイトにアクセスする。

Googleはレシピを集めたサイトを例にしてPortalsがどのように使われるかデモした。サンプルのサイトは他のサイトに掲載されたレシピを多数引用していたが、iFrameで引用した場合、調理の手順、材料などレシピの内容を詳しく確認するにはビューをクリックして引用先のウェブサイトにジャンプする必要がある。

これに対してPortalsで引用した場合は、元のレシピサイトに留まったままそうした詳細を見ることができる。また保存したいレシピがあった場合、Portalsによる引用から直接保存ができる。例えば、元サイトで「共有」ボタンをクリックするとポップアップ窓から引用先サイトの当該ページを読み込める。ユーザーは元サイトを離れることなく、レシピを好みのSNSに投稿できる。

Google I/OではNom NomというダミーのSNSにレシピを投稿する過程がデモされた。ユーザーが「共有」ボタンをクリックするとPortalsを使った窓の中にNom Nomのドメインがオープンした。その間も元のレシピサイトはバックグラウンドで待機しており、ユーザーはドメインを移動せず直ちに戻ることが可能だった。

こうしたことが可能になるのはPortalsタグの窓に引用先サイトが実際に開かれるためだ。つまりPortalsタグは単ににビューを表示するのではなく、本当の意味でポータルの役割を果たすわけだ。

レシピがNom Nomに投稿され、保存されるた後、ユーザーがPortals窓をクローズするとそのまま元のレシピサイトに戻り、サイトのブラウズを続けることができた。

Portalのもうひとつの有用な機能は元サイトからPortalsで共有されたサイトに情報を送れることだ。レシピサイトの例で説明すると、ユーザーが実際に調理したいレシピを見つけた場合、Portalsの中からオンライン通販サイトを開き、食材情報を送って購入することができる。こうしたデスティネーションサイトをロードする間、Portalsはオリジナルサイトにアニメーションを表示してユーザーに読み込み中を知らせる。これはユーザー体験を改善するために効果があるだろう。

Googleによれば、Portals APIはCanary版Chromeの#enable-portalsで確認できるという。Googleではデベロッパーコミュニティーからフィードバックを待っている。


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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Googleマップにもシークレットモードが加わる

足跡を残さずにウェブをブラウズできることは、いろいろな理由で大いに意味のある機能だ。それが、ようやくGoogleマップでも利用可能となる。米国時間5月7日Google I/Oで発表されたシークレットモードは、Googleマップ上での移動や検索が、ユーザーのアカウントにリンクされたり、ローカルに保存されたりするのを防ぐ。

ユーザーが検索したり、実際に訪ねたりした場所が、スマホ内やGoogleアカウントに記録されることを制限したいと考える理由は、あれこれ考えられる。

たとえば、性的な健康について診療してくれる近所のクリニックを探したとしよう。それはまったく普通のことだが、それが最近訪れた場所のリストに記録されるのを望むだろうか。友達といっしょに近くにある飲み屋を探しているとき、いきなり表示されたらどうだろう。

それと同じように、アルコール依存症の支援団体を訪れたり、ゲイバーで夜を過ごしたりしたことを記録したくないという人もいるだろう。自分の人生について、なんでもかんでもオープンにできるという人は、そうそういるわけではない。

シークレットモードをオン/オフするのは簡単だ。まず右上にある自分のアカウントのプロファイル写真をタップする。すると、メニューが表示されるので、その中からシークレットモードを選ぶだけ。オフにするのも同じ操作だ。

注意すべきは、この設定によって他のアプリなどが位置情報を知るのを防ぐことはできないということ。例えば、携帯電話会社は、ユーザーが今どこにいるのか、だいたいの位置を常に把握している。それによって、基地局との通信を確保しているからだ。また、位置情報を利用する他のアプリやサービスも影響を受けない。たとえば、Googleマップでシークレットモードをオンにしてから、別のアプリに切り替えて近くのレストランを探そうとした場合、そのアプリは自由に位置情報を利用できる。

ウェブブラウザのシークレットモードと同じで、これによって保護できる範囲は限られているものの、中には非常に重要な部分もある。Googleマップのユーザーは、このモードを順次利用できるようになるはずだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Androidアプリはアップデートを各ユーザーに強制できる

半年前のAndroid Dev SummitでGoogleは、アプリのデベロッパーがユーザーに、新しい機能や重要なバグフィックスなどのアップデートを強制する方法を発表した。でも、その機能をデベロッパーが実際に利用できるのは、なんと米国時間5月7日のGoogle I/Oからだ。これまではGoogleのごく一部のパートナーが使えるだけだった。

さらにまた、Googleの動的アップデート機能も本日でベータを終える。この機能を使うと、アプリを構成する一部のモジュールを後からプッシュできるので、最初のインストール時のファイルサイズを小さくできる。

Androidのチーフアドボケイト(Chief Advocate)であるChet Haase氏はこう語る。「これまでは、自動更新を利用したり、ユーザーがPlay Storeにわざわざ行ってアップデートを確認したり、デベロッパーがユーザーに通知したり、という方法しかなかった。しかし、セキュリティや決済などの問題ですべてのユーザーに早急にアップデートしてほしいときは、どうするか?」。

今度の新しい機能はInline Updatesと呼ばれ、デベロッパーが新しいAPIにアクセスしてユーザーにアップデートを強制する。強制の方法は、ユーザーが今やってることをブロックする全画面のメッセージを出したり、バックグラウンドでアップデートを強制インストールしたり、ダウンロードが完了したらそのアプリをリスタートしたり、デベロッパーが独自に作ったカスタムのアップデートフローを使ったりする。

関連記事: Android developers can now force users to update their apps(Androidデベロッパーはアプリのアップデートをユーザーに強制できる、未訳)

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

GoogleはKotlinをAndroidアプリ開発の推奨言語に格上げ

Googleは米国時間5月7日、プログラミング言語Kotlin(コトリン)をAndroidアプリデベロッパーの推奨言語にすると発表した。

Googleの本日の発表によると「Android上の開発は、今後ますますKotlinファーストになっていく。Jetpackの新しいAPIや機能も、最初はKotlinで提供される。新しいプロジェクトを始めるときは、それをKotlinで書くべきだ。Kotlinで書くとコードの量が相当少なくなり、コードをタイプし、テストし、メンテナンスする量が軽減される」とのこと。

わずか2年前のGoogle I/O 2017でGoogleは、Android Studio IDEでKotlinをサポートすることを発表した。Androidアプリの開発では長年Javaが推奨言語だったから、それはやや意外だったが、その年のGoogle I/Oでは最大の喝采を浴びた発表だった。その後の2年間で、Kotlinの人気は高まる一方だった。Googleによると、今ではプロのAndroidデベロッパーの50%以上がこの言語でアプリを開発しているとのこと。そしてStack Overflowが最近行ったアンケート調査では、Kotlinが4番人気のプログラミング言語だった。

というわけで、GoogleがKotlinのサポートを強調するのも当然だ。Androidのチーフアドボケイト(Chief Sdvocate)のChet Haase氏は「次の大きな一歩は、全面的にKotlinファーストにしていくことだ」とコメントした。

さらに続けて「現状はまだ、全員がKotlinではないけど、そのうち誰もがKotlinファーストになるだろう。いまC++やJavaを使っている人にはそれなりの正当な理由があるから、それらの言語が消えていくことはないけどね」。

関連記事: Google、KotlinをAndroidアプリ開発言語に選定―I/O会場から大喝采

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新Googleレンズは外国語を読み取って翻訳結果を合成音声で読み上げてくれる

米国時間5月7日に開幕したGoogle I/O 2019カンファレンスでは、強力なGoogle翻訳をさらに強化する機能がいくつも発表された。その1つがGoogleレンズのアップデートだ。スマートフォンで外国語のメニューや標識の写真を撮ると、Googleレンズがユーザーが指定する言語に翻訳してくれるデモが披露された。

この機能の一部はGoogle翻訳アプリにすでに組み込まれているが、今日はさらに機能が追加された。「聞く」ボタンをタップすると、Googleレンズは翻訳されたテキストを合成音声で読み上げる。また読み上げている箇所がハイライトされるのでユーザーはどの箇所なのか知ることができる。

レンズ開発チームはインドでベータテストを実施し、このテクノロジーが比較的能力の低いデバイスでも作動できるよう軽量化に務めてきた。Googleによればこの機能はわずか100KBで実装されているという。この機能はまだ一般公開されていない。

公開時期が不明なのにデモしたのかという不満も聞こえてきそうだが、ま、これがGoogle I/Oだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

GoogleがKotlinベースのオープンソースUI開発ツールキット「Jetpack Compose」を公開

米国時間5月7日、GoogleはJetpack Composeのファーストプレビューを公開した。Kotlinデベロッパーが、React NativeやVue.jsのようなリアクティブプログラミングモデルを使えるようにする新しいオープンソースUIツールキットだ。

Jetpack Composeは、GoogleのAndroidデベロッパー向け総合ソフトウェアコンポーネントセットAndroid Jetpackの一部だったものが分離されたツールキットだが、これ以外のJetpackコンポーネントを使う必要はない。GoogleはJetpack Composeによって、Android開発に「コードとしてのUI」哲学を持ち込もうとしている。ComposeのUIコンポーネントは完全宣言性でありデベロッパーはどんなUIになるべきかをコードの中に記述するだけでレイアウトを作成できる。Composeフレームワークは、デベロッパーにとって面倒なUI最適化の詳細をすべて処理してくれる。

デベロッパーはJetpack Compose APIとAndroidのネイティブAPIを自由に組み合わせることができる。Jetpack Composeは、Googleのマテリアルデザインにも標準で対応している。

今日のJetpackアップデートの一環として、GoogleはJetpackの新しいコンポーネントと機能を発表した。新機能には、Android for Cars、Android Auto向けアプリ開発ツールから、アプリをEnterprise Mobility Managementのソリューションやビルトインのベンチマークツールと統合しやすくするEnterpriseライブラリまで幅広くそろっている。

しかし、おそらく最も注目すべき新機能はCameraXだろう。カメラを中心にした機能やアプリケーションの開発を可能にする新しいライブラリで、デベロッパーはAndroidのネイティブカメラアプリと事実上同じ機能を利用できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AlexaのWindows 10版にハンズフリー機能が追加

昨年11月、Amazon(アマゾン)はWindows 10向けにAlexaアプリをリリースした。これによりPCユーザーはAlexaを利用し、リマインダーやタイマー、アラーム、To-Doリストの作成、カレンダーの確認、スマートホームによるニュースや情報などの取得、音楽の再生ができるようになった。そしてMicrosoft(マイクロソフト)のBuildに合わせ、Amazonはハンズフリー体験をもたらすAlexaアプリの新バージョンをリリースした。

Amazonによれば、今後はAlexaをバックグラウンドからでもフォアグラウンドからでも呼び出せる。またウェイクワード機能のおかげで、ユーザーは「Alexa」と語りかけるだけでいい。

このハンズフリーオプションは、以前のプッシュによる会話機能を置き換えるものではない。ユーザーは好きなほうを選択できる。

さらにハンズフリーオプションに加え、アプリではPandoraの音楽ストリーミングをサポート。Windows PCでAlexaを利用し、好きなPandoraのステーションを聴くことができる。

Amazonによれば、Windows 10用のアプリは準備ができ次第自動でアップデートされる。アプリ自体は、Windowsストアから無料でダウンロードできる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

GitHubで学習したAIによってコーディングを補助、マイクロソフトのIntelliCodeが実戦配備

IntelliCodeは、マイクロソフトのAIを利用したコーディング支援ツール。いよいよ誰でも使えるものとなる。プログラミング言語は、Visual Studio上ではC#とXAML、Visual Studio Code上ではJava、JavaScript、TypeScript、Pythonをサポートする。発表によれば、現状で、Visual Studio 2019のバージョン16.1のセカンドプレビュー以降に、デフォルトで含まれるようになった。

IntelliCodeは、基本的にマイクロソフトの非常にポピュラーなコード補完ツール、IntelliSenseの次世代版と言える。ただしIntelliCodeでは、GitHub上の何千というオープンソースのプロジェクトに含まれるソースコードを使って学習したAIを利用している。そのGitHubプロジェクトも、100以上のスターの付いた選りすぐりのものだ。そうしたデータを利用することで、IntelliCodeはかなり賢いコード補完を提案することが可能となった。推奨するコードの内容は、周囲のコードとコンテキストも考慮して生成している。

IntelliSenseの場合、デフォルトではデベロッパーにアルファベット順のリストを提案していた。これはそれなりに便利だが、数が多すぎて、本当に必要なコードはリストのずっと下の方にあるということも多かった。

実は、Kiteのようなスタートアップも、似たような賢いコード補完ツールを提供していることは注目に値する。さまざまな開発環境上で動作するのだが、今のところKiteがサポートする言語はPythonだけに限られている。

KiteやIntelliCodeのようなツールは、デベロッパーの仕事を楽にし、生産性を高めて、バグが忍び込む可能性を減らすことを目指している。こうしたツールがもっと賢くなれば、さらに先を見越して、プログラムのコードのより多くの部分を自動的に補完することができるようになるだろう。プログラマーは何をしようとしているのか、というコンテキストを認識し、同じような問題を他のデベロッパーはどのように解決したか、という知識に基づいた提案をすることもできるようになるはずだ。そうなるには、もう少し時間がかかるとしても、すでにStackOverflowを参照する頻度を減らす効果は十分に発揮できるものとなっている。

画像クレジット:Luis Alvarez/Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

次期watchOSでApple WatchがますますiPhoneに依存しなくなる

アップルがwatchOSをアップデートして、ポケットのiPhoneを探さなくてもApple Watchを使える機会を増やすらしい。

ブルームバーグ(Bloomberg)のMark Gurman記者がその筋から入手して公開した長いリストには、WWDCでiOSとwatchOSとmacOSにやって来る改良や新しい機能がたくさん載っている。その中で一番面白いのは、まだ残っているWatch、iPhone間の依存性をひとつ取り除き、Watch本来のアプリを強化する、という情報だ。

そして、App StoreのwatchOSバージョンができるかもしれない。そうなるとサードパーティ製のWatchアプリを入手するために、いちいちiPhone上で探さなくてもよくなる。

さらにブルームバーグの記事によると、iOSアプリのwatchOS用バージョンという、これまでありえなかったものが一般ユーザー向けに提供されるらしい。それらは、電卓アプリ、音声メモ、Apple Books(オーディオブック)、そしてAnimoji、Memojiのステッカーを送ることだ。また、薬の服用時間を守らせるDoseアプリや、生理の周期を調べるCyclesアプリもWatchに来るようだ。

WWDCは6月3日に始まるので、本誌はソフトウェアのアップデートのすべてを会場から直接、ご報告したい。

関連記事: iOSが独自にスワイプ入力方式のキーボードを提供か

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

iOSが独自にスワイプ入力方式のキーボードを提供か

アップル(Apple)は6月に開催されるデベロッパーのためのカンファレンスであるWWDCで、Androidの人気機能をiOSに導入するらしい。Bloomberg(ブルームバーグ)のMark Gurman記者が、その筋から入手したWWDCで発表されるiOSの大小さまざまな新しい機能の長い長いリストを紹介している

その中で特に面白いのは、Androidに前からあったスワイプ入力方式のキーボードだ。これまでのようにキーの上をタップしなくても、このサードパーティならぬアップルのファーストパーティキーボードでは、キーからキーへ指をすべらせるだけでテキストを入力できる。

この機能が死ぬほど欲しかった人も、これからはApp Storeへ行ってサードパーティ製キーボードを見つける、ダウンロードしてインストール、設定する、という手間が不要になる。アップルのことだから、そのキーボードには何か独自の仕組みがあるかもしれない。それも、楽しみだね。

WWDCは6月3日からだ。

関連記事: Apple Watch may be getting more independent at WWDC(Apple WatchがますますiPhoneに依存しなくなる、翻訳中)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

マイクロソフトとRed HatのコラボでイベントドリブンのKubernetesオートスケーリングツールをローンチ

今やどんなデベロッパーカンファレンスでも、必ずKubernetesのお話がある。そこで当然ながら米国時間5月6日に開催されたMicrosoft(マイクロソフト)のBuildカンファレンスでも、このコンテナオーケストレーションサービスをめぐるいくつかの新しい機能に光が当てられた。

それらの多くは比較的ささやかなもので、Azure Policyのサポートの改良や、コンテナの構築とデバッグのための新しいツール、Azure Containerレジストリのアップデートなどが紹介された。レジストリは、ユーザーがHelmチャートを使ってCI/CD(継続的インテグレーションとデプロイメント)のワークフローを自動化できるようになった。

しかし今回いちばんおもしろいのは、Red HatとMicrosoftのコラボレーションによるオープンソースのコラボレーションツールKEDAで、それはサーバーレスでイベントドリブンなコンテナのデプロイを助ける。KEDAはKubernetes-based Eevent-Driven Autoscaling(Kubernetesベースのイベントドリブンなオートスケーリング)の略で、これによりユーザーは、自分のイベントドリブンアプリケーションをKubernetes上に作れる。KEDAがトリガーを処理し、他のサービスで起きたイベントに応答して、必要に応じワークロードをスケールする。

KEDAは、パブリッククラウドでもプライベートクラウドでも、そしてオンプレミスでも使える。クラウドはベンダを特定しないが、もちろん当然Azure Kubernetes ServiceやRed HatのOpenShiftでもよい。KEDAがあるとデベロッパーは、MicrosoftのサーバーレスプラットホームAzure FunctionsをKubernetesクラスターの中のコンテナとしてデプロイできる。それは、OpenShift上でもいい。

画像クレジット: Ron Miller

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

マイクロソフトがWord Onlineの文書作成支援にAIを導入

Microsoft Word Onlineで文章を書いている人は、まもなくAI内蔵エディターを使えるようになる。米国時間5月6日に同社が発表したところによると、Wordに近々「Ideas」という新機能が加わり、文書作成のあらゆる支援を提供する。

書くことが苦手な人にとって、Ideasの最重要な機能は簡潔で読みやすいテキストを書くことの支援に違いない。文法チェッカーの強化版だと思えばいい。ツールは明らかな間違いを直すだけでなく、文章をよりよくすることに焦点を当てる。例えば、複雑なフレーズを使いこなせないとき、機械学習を使って別の書き方を提示してくれる。差別のないインクルーシブな文章を書くための機能もある。

クラウドベースの同ツールは読み終えるまでの予想時間や略語の説明なども提示してくれる。そのために、Microsoft Graphにあるあなたの会社のデータを利用する。

Ideasは文書の要点を自動的に抽出することもできる。ただしおそらくこれは、書き手よりも読み手にとって興味のある機能なので、誰かが67ページのニュースサマリを送ってきたときに使うのだろう。

Microsoft(マイクロソフト)によれば、Ideasは「Word Designer」なる機能も提供するとのこと。表など、文書のさまざまな部分のスタイル設定を支援する。新機能は6月からOffice Insiderプログラム参加者に提供され、秋には全ユーザーに公開される予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

マイクロソフトが「React Native for Windows」を公開

米国時間5月6日、Microsoft(マイクロソフト)は、React NativeのデベロッパーがWindowsをターゲットにするための新しいオープンソースプロジェクトを発表した。「React Native for Windows」と自然に名付けられたそのプロジェクトは、MITライセンスの下でReact Nativeを「性能を重視して」実装することを目指す。

Facebook発のクロスプラットフォーム開発フレームワークであるReact Nativeを使ってWindowsをターゲットにするのはこれが初めてではない。デベロッパーがJavaScriptでコードを書き、AndroidとiOSで動かすことのできるこのフレームワークには、Windowsおよび macOSをターゲットにするためのプラグインと拡張機能がすでにある。

React Native for Windowsでは、MicrosoftがReact Nativeを再実装し、多くのコンポーネントをC++で書き直すことによって最大の性能を引き出そうとするものだ。デベロッパーは、PC、タブレット、Xbox、複合現実端末などさまざまなWindows 10デバイスをターゲットにできる。プロジェクトをMicrosoftがバックアップしていることで、デベロッパーはより高性能で柔軟性の高いアプリをユーザーに提供できるようになる。

プロジェクトはGitHubですでに公開中で、デベロッパーはテストが可能。完成度の高いバージョンが近いうちに提供される予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ChromiumベースのEdgeブラウザ、IEモードやプライバシーコントロールなどを追加

米国時間5月6日、Microsoft(マイクロソフト)は数週間前にプレビュー版が公開されたChromiumベースEdgeブラウザの新機能をいくつか発表した。それらにはビジネスユーザーにも喜ばれるであろうInternet Explorerとの互換モードや新しいプライバシーコントロール、ブックマークの改善が含まれている。

まずユーザーが最も気にするであろうCollections機能は、Microsoftによれば「今日ユーザーが多すぎると感じるウェブの情報」を処理するものだ。具体的には、ウェブ情報を収集し、整理し、シェアすることができる。またこの機能はOfficeとの統合も提供するが、その詳細は明かされていない。

プライバシーに関しては、新たなEdgeブラウザには「無制限、バランス、厳格」という3つのプライバシー設定が用意される。これにより、サードパーティーによるWeb上の行動の追跡を制御できる。

EdgeブラウザのIEモードはその名のとおり、古い仕様のサイトをIEのタブで開くことができる。いまだ多くのビジネスがIEに依存していることを考えれば、これも必要な機能だろう。

EdgeブラウザのChromiumベースへの移行は、ブラウザ業界にとって非常に興味深い出来事だ。ブラウザのエンジンを自製するかわりに、ユーザー向けの革新的な機能を開発し、ひいては競合他社にも革新を強制する機会をMicrosoftは得たことになる。

現時点では、これらの発表はWindows 10向けだけだ。MicrosoftがmacOSとLinux向けにEdgeブラウザをBuildカンファレンスにてリリースするとの観測もあったが、そのような発表はなかった。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Windowsのコマンドラインターミナルがメジャーアップデート

Windows 10のコマンドラインターミナルがメジャーアップデートされる。米国時間5月6日、Microsoft(マイクロソフト)は開催中のBuild 2019デベロッパーカンファレンスでWindows Terminalを発表した

Microsoftによれば、新しいターミナルが一般に利用可能になるのは6月中旬だ。これは現行のWindows Command Promptのメジャーアップデートとなる。これはほぼPowerShell同等の機能を備える。実際、新しいWindows Terminalは今後、Microsoftのコマンドライン環境、PowerShell、Command Prompt、Windows Subsystem for Linux全体のデフォールトのインターフェイスとなるようだ。

新ターミナルはGPUベースの高速テキストレンダリングにより「絵文字リッチ」なフォントが利用できるという。何によらずこの頃のアプリは絵文字が使えないと話が始まらないらしい。コマンドラインも華やかになるので嬉しいユーザーも多いだろう。もっと本質的な問題として、Windows Terminalは各種のエクステンションに加えてショートカット、タブ、ティアアウェイウィンドウ、テーマなどをサポートする。またUnicodeと漢字その他の東アジアフォントをネーティブでサポートする。

Microsoftによれば、新しいターミナルは「Windowsのコマンドライン・ユーザーの体験を一新する」ものだという。Windows Terminaのベータ版はすでにに利用可能。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Firefoxのエクステンションが証明関連の不具合でどれも動かず

Firefoxを開いたらエクステンションがすべて無効になっていたり、動かなかったりしませんでしたか?

それは、あなただけではないし、あなたがそうしたのでもありません。多くの報告によれば、ある不具合のために、Firefoxのすべてのエクステンションが自動的に、完全に無効にされたのだそうだ。

各エクステンションがどれも“レガシーの”エクステンションと見なされ、“Firefoxでの使用が検証できなかったので無効にされた”という警告が出る。

(↓(訳注)日本語表示)

太平洋時間5月3日午後5時40分ごろMozillaのバグトラッカーBugzillaに提出されたチケットが最初の報告で、その突然のエラーは、ブラウザーに組み込まれている証明書を署名するコードが午後5時直後に期限切れになったため、と示唆している。それはUTC時間で5月4日の午前0時だ。

証明関連の不具合だから、エクステンションを再インストールしても無駄だ。Mozillaがパッチを発行するしかない。

Mozillaのフォーラムの投稿で、アドオンのコミュニティマネージャーCaitlin Neimanがこう書いている。

太平洋時間6時10分ごろ受け取った報告によると、Firefoxの証明の問題によりアドオンが動かなくなり、アドオンのインストールもできなくなった。

私たちのチームは目下修復に取り組んでいる。さらに情報が得られ次第早急にこのポストをアップデートしたい。

一方Twitter上には、お詫びのツイートが。

[アドオンに問題が起きてごめんなさい。頑張って直しているので、アップデートをおまちください。]

画像クレジット: Johnathan Nightingale/Flickr CC BY-SA 2.0のライセンスによる.

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

GoogleがAndroid Automotive OSをSpotifyなどメディアデベロッパーに一般公開

Googleは、自動車のインフォテインメントシステムのために音楽などのエンターテインメントアプリを開発するデベロッパーに、同社のAndroid Automotiveオペレーティングシステムを一般公開する。その手始めの車種は、VolvoのEV子会社PolestarのPolestar 2だ。

Googleの水曜日(米国時間5/1)の発表によると、5月7日に始まる同社のデベロッパーカンファレンスGoogle I/O 2019以降、メディアアプリのデベロッパーはAndroid Automotive OSとPolestar 2向けのエンターテインメント体験を制作できる。

GoogleはSpotifyやそのほかのエンターテインメントサイトなど、メディアアプリのデベロッパーたちと作業を開始しているが、同社はそんな関係をナビゲーションなどそのほかのカテゴリーのアプリにも広げていく計画だ。Android Automotiveのプロダクト担当Haris Ramicが、本誌のインタビューでそう語った。

Android Automotive OSとAndroid Autoは同じものではない。後者はAndroidオペレーティングシステムの上で動く、ナビなどのインタフェイスアプリだ。Android Automotive OSもLinuxの上で動くオープンソースのモバイルオペレーティングシステムAndroidをモデルにしているが、スマートフォンやタブレットの上で動くのではなく、Googleの改造により車の中で使用する。

Polestarは2月に、同社の初めての全電動車、5ドアのファストバックPolestar 2を、ジュネーブのモーターショーに先駆けて発表した。この車のインフォテインメントシステムはAndroid Automotive OSを使っているから、GoogleアシスタントやGoogleマップ、Google Play StoreなどGoogleのサービスを車上で使える。

Ramicによると、ジュネーブで見せたシステムは改良されていてGoogle Mapsがアップデートされているほか、メディアセンターではSpotify、NPR、YouTube Musicなどのサードパーティーアプリケーションが車上でよりシームレスに機能する。これらのアプリケーションは、2020年に中国の成都工場で量産が始まったときにはすでに含まれている。最初の対象市場は、中国と米国とカナダのほか、ベルギー、ドイツ、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、英国などヨーロッパの一部の国も含まれる。

Polestarの親会社Volvo(ボルボ)は2017年に車のインフォテインメントシステムにおけるAndroid OSの使用を発表し、その1年後に音声制御のGoogleアシスタントやGoogle Play Store、GoogleマップなどGoogleのサービスを次世代のSensusインフォテインメントシステムlvoに組み込む、と言った。

Fiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は米国時間4月30日に、HarmanとGoogleの技術を利用してそのコネクティッドカーサービスを構築すると発表した。GoogleのAndroid Automotive OSが、FCAのUconnectインフォテインメントシステムの次のバージョンで使われる。またサムスン傘下HarmaのIgniteクラウドプラットホームが、車外のサービスを扱う。

Renault-Nissan-Mitsubishi Alliance(ルノー・日産・三菱アライアンス)もAndroid Automotive OSを採用する計画を公表しており、Ramicによると、ほかにもGoogleがまだ公表できない自動車メーカーに同様の計画がある。

Ramicは、「関心はきわめて高い」と言う。Googleの技術を利用する価値を検討したい、と同社を来訪する企業は日増しに増えているそうだ。

従来、自動車メーカーは車からGoogleを排除する守勢を維持してきたが、それが変わってきた。その排除的守勢ではスマートフォンと車載インフォテインメントシステムの能力的格差が広がるばかりなので、自動車メーカーも最近はGoogleに積極対応するようになっている。

画像クレジット: Google/Polestar

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Wear OSではGoogle Fit以外のタイルも利用可能に

Google(グーグル)は米国時間5月1日、ちょっと目を引くWear OSの新機能を発表した。Googleは、この機能を「タイル」と呼んでおり、いろいろな情報を左方向へのスワイプで切り替えて表示できる。たとえば、今いる場所の天気予報、ニュースの見出し、カレンダーにある次のイベント、運動量の目標と心拍数、それからWear OSの内蔵タイマーなど、ツールの画面も含まれる。

すでに最新バージョンのWear OSでは、1回のスワイプ操作で表示できる一種のタイル表示が実現されていた。ただし、それはGoogle Fitの画面に限られていた。今後は、スワイプするたびに、いろいろなタイルが次々と表示されるようになるはずだ。

こうしたタイルにはデフォルトの順番というものが設定されているが、それもユーザーがカスタマイズできる。そのためには、タイルを長押ししてから、左右にドラッグして順番を入れ替えるだけでいい。Googleでは、徐々にタイルの種類も増やす予定となっている。

この新たなタイル機能は、今後数ヶ月のうちに、Wear OSを採用したすべてのスマートウォッチで利用可能となる。ただし、デバイスの種類によっては、一部の機能が利用できないこともある。たとえば、心拍数のモニタ機能がないデバイスでは、当然ながらそのタイルは表示されない。

全体的に見て、今回のアップデートは、Wear OSというプラットフォームにとって理にかなったもののように思える。というのも、これで4種類の操作の明確な区分けが完成したからだ。つまり、下向きのスワイプでは設定、上向きのスワイプでは通知、右向きスワイプではGoogle Assistant、そして左向きスワイプではタイルが、それぞれ表示される。これまでのように、左方向スワイプでGoogle Fitしか表示されないのは、変に偏った機能のように感じられるものだった。このアップデートで、それも解消されたわけだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

デベロッパーの収益源になるAlexaのスキル内購入機能が国際展開へ

1年前にAmazonがアメリカのAlexaデベロッパーのために設けたスキル内購入の機能が、今日からはグローバルに提供される。最初はイギリスとドイツと日本だけだが、その後、そのほかの国でもできるようになる。デベロッパーはスキル内購入を利用して、Alexaの音声アプリからさまざまな方法で収益を得ることができる。それは、デジタルグッズでもいいし、何かのサブスクリプションや消耗品でもよい。

デジタルグッズには、クイズなどの拡張パックがあってもいいが、消耗品(consumables)はゲームのヒントなど一回かぎりの購入だ。一方サブスクリプションはデベロッパーに継続的な収益機会を与える。それらは、会員特典やアプリのアップグレード、コンテンツの定期的な更新などだ。

コンスタントな収益があれば、その音声アプリを今後継続的に開発していくこともできる。音声アプリケーションはまだ日が浅いから、デベロッパーはまだいろんな試行錯誤をしている。どんなユーザー特典が喜ばれるかも、長期間やってみないと分からない。だから開発を続けられることは、とても重要だ。

Alexaのスキルは、すでに80000を超えている。あまり人気のないアプリのロングテールがあって、ごく一部だけがヒットしている、という状況だ。

Amazonは今日、スキルのヒット作を二つ紹介している。ひとつはGal Shenar作のゲームスキルEscape the Airplaneで、彼によるとコンバージョンレートが34%だそうだ。

もうひとつの、Nick Schwab作の環境音スキルは200万近いアクティブユーザーがいる。彼は無料のトライアルと月額のサブスクリプションを提供し、一度聴いた人はその30%がトライアルに申し込む。そして無料トライアルユーザーの90%が有料のサブスクリプションに換わる。

上の二つのケースでは、どちらも有料サブスクリプションがオプションであり、ハードセルではない。そして彼らは、自分のスキルを、はまりやすくて、くせになりそうな仕上がりにしている。

そのほかの上位スキルは、Jeopardy!Escape the RoomBeat the IntroBig SkyWould You Rather for FamilyQuestion of the Day、そしてYes Sireなどだ。

スキル内購入が国際展開になったから、デベロッパーは自分のスキルをローカライズして、いろんな国で稼げる。そのためには、Alexa Command-Line InterfaceやAlexa Developer Consoleを使える。

関心のあるデベロッパーは、このフォームで申し込み、自分のアイデアをAlexaのチームに説明しよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa