ジオロジック「GeoLogic音声広告」が「radiko」上でエリア指定ラジオ広告を配信可能に

ジオロジックが「radiko」上でエリア指定ラジオ広告を配信できる「GeoLogic音声広告」を開始

位置情報データをもとにした広告配信サービスなどを提供するジオロジックは8月26日、民放ラジオ放送局によるインターネットラジオ共同サービス「radiko」(ラジコ)上で、配信エリアを細かく指定してデジタル音声広告を配信できる「GeoLogic音声広告(radiko)」の開始を発表した。

radikoは、スマホ(iOS版Android版)やPCなどでラジオを聴ける無料サービス。2020年4月に月間ユニークユーザー数が約910万人に到達したほか、2020年9月1日には民放ラジオ全99局およびNHK(ラジオ第1、NHK-FM)、放送大学の参加を実現予定で、10月には設立10周年を迎える。

GeoLogicの位置情報ターゲティングは、お店の半径5km以内に住んでいるユーザー、特定の鉄道路線を利用するユーザー、特定の場所へ訪れたユーザーなどにターゲットを絞り込んで広告を配信できるサービス。今回の連携により、配信エリアを絞りこんだラジオ広告を差し込めるようになる。

また、従来の「GeoLogic音声広告」はSpotifyなどの若年層の多いメディアが中心の配信先となっており、40~50代のラジオ世代が多いradikoが加わることによって、全年代に渡って幅広くリーチすることが可能となるとしている。

ジオロジックは音声メディアが移動中に多く聴取されることに着目し、人の移動データと音声広告を掛け合わせた「GeoLogic音声広告」を2019年に開始。今後、欧米でブームとなっているポッドキャスティングなどへの展開も予定している。

関連記事
位置情報データ分析のクロスロケーションズが2.2億円の資金調達、顧客の推定居住エリアにSNS広告配信
米国でケンタやマックが活用する位置情報データスタートアップのBluedotが約9.8億円を調達
位置情報データ分析のPlacer.aiがシリーズAで約13億円を調達
位置情報からライフスタイルを推測して広告を配信するジオロジックが1億円を資金調達

痛くない乳がん用診断装置開発の東大発スタートアップ「Lily MedTech」がNEDOに採択され約2.4億円獲得

痛くない乳がん用診断装置開発の東大発スタートアップ「Lily MedTech」がNEDOに採択され約2.4億円の助成獲得

リング型の超音波振動子を用いた革新的な乳房用画像診断装置の開発を行う東大発スタートアップ「Lily MedTech」は8月24日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下NEDO)が実施する、2020年度「研究開発型スタートアップ支援事業/ Product Commercialization Alliance」(PCA)に採択され、約2.4億円の助成対象に決定したと発表した。

Lily MedTechが開発する乳房用超音波画像診断装置は、ベッド型をしており、ベッド上部に空いた穴の中の水槽にリング状の超音波振動子を搭載。女性がベッドにうつ伏せになり、乳房を水槽に入れることで、乳房全体の3D画像を自動で取得できる。

同装置は非接触のため、マンモグラフィのような圧迫による痛みはなく、超音波を使用するので被ばくのリスクもないという。また、乳房を下垂させた状態で自動撮像を行うため、操作者に依存せず、再現性の高い画像が取得できるという特徴を備えている。

今後国内外へ装置を広く浸透させ、より多くの女性が乳がん検診を受けやすい環境を作るため、同事業のコスト改善のための改良開発を行っていくとしている。

NEDOは、持続可能な社会の実現に必要な技術開発の推進を通じて、イノベーションを創出する、国立研究開発法人。リスクが高い革新的な技術の開発や実証を行い、成果の社会実装を促進する「イノベーション・アクセラレーター」として、社会課題の解決を目指している。

Lily MedTechは、女性に優しい乳がん診断を目指す女性起業家による東京大学発のスタートアップ企業。2019年12月9日に「第一種医療機器製造販売業」の許可を取得、現在は量産体制の構築と、発売に向けた社内体制の構築に注力している。

東京大学医学系研究科・工学系研究科での研究技術を基に、リング型の超音波振動子を用いた革新的な乳房用画像診断装置「リングエコー」を開発を進行。

現在の乳がん検診にはX線マンモグラフィやハンドヘルド型の超音波が用いられており、マンモグラフィは圧迫による乳房の痛み、X線照射による被ばくリスク、デンスブレスト(高濃度乳房)に対する検出精度低下などの課題があり、ハンドヘルド型の超音波はがん発見が検査技師の技術に依存するという課題を抱えているという。

これに対しLily MedTechのリングエコーは、被ばくリスクや圧迫による痛みがなく操作者の技術に依存しない装置として期待されている。

仕事、恋愛、結婚、出産、育児など、公私ともに選択肢が多い世代の女性が、乳がんによりその選択肢を奪われないよう、また乳がん罹患前と生活が大きく変わることのないよう、少しでも貢献するため日々開発を進めているとしている。

関連記事
痛くない乳がん用診断装置開発のLily MedTechがアフラックCVCから資金調達

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが「MURCアクセラレータLEAP OVER」第4期参加スタートアップを募集

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが「MURCアクセラレータLEAP OVER」の第4期募集を開始

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)は8月24日、「持続可能な地域社会をビジネスで実現すること」を目指すアクセラレータプログラム「第4期MURCアクセラレータLEAP OVER」の参加募集を開始した。募集締め切りは10月23日。

また募集にあたり、第1回説明会(9月17日17:00開始)および第2回説明会(9月24日17:00開始)をオンライン(Zoom)で開催。申し込みは第4期LEAP OVERページより行える。

同プログラムにおいてスタートアップ企業は、三菱電機株、また地方創生に取り組む自治体に協力するとともに、MURCとのオープンイノベーションの実現も目指す。

また今期より、グローバル展開を希望するスタートアップのサポートを強化するため、オックスフォード大学の産学連携機関Oxford University Innovation、欧州最大級のアクセラレータプログラムStartupbootcampと連携して支援を進める。

第4期のテーマは、「POST-COVID-19に求められる価値を提供すること」。「Ⅰ.ライフ」「Ⅱ.ワーク」「Ⅲ.コミュニティ」の3つのグループでスタートアップ企業の募集を行う。

参加資格は、AI・IoT・Roboticsなどの技術を有し、プログラム期間中にサービスまたはプロトタイプを作成する能力があること(外部のリソース活用も可)、ブートキャンプ(bootcamp)兼2次選考、キックオフなどのイベントに原則代表者が参加すること、2次選考時点において、決算書(2期分)、履歴全部事項証明書を提出できることなど。

  • AI・IoT・Roboticsなどの技術を有し、プログラム期間中にサービスまたはプロトタイプを作成する能力があること(外部のリソース活用も可)
  • ブートキャンプ(bootcamp)兼2次選考、キックオフなどのイベントに原則代表者が参加すること
  • 2次選考時点において、決算書(2期分)、履歴全部事項証明書を提出できること
  • 反社会的勢力に該当しないこと
  • ビジネスプランが公序良俗に反していないこと

選考を通過したスタートアップに対しては、12月より約4ヵ月間、具体的な事業化に向けた支援を実施。スタートアップの事業提携・資金調達を目指し、パートナー企業や協力自治体に実証フィールドの提供などを通して協力する。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが「MURCアクセラレータLEAP OVER」第4期参加スタートアップを募集開始

また参加メリットとしては以下4点を挙げている。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが「MURCアクセラレータLEAP OVER」第4期参加スタートアップを募集開始

微⽣物ゲノム解析の早大発スタートアップbitBiomeが7億円を調達、疾患と微生物の関連について大規模研究を開始

微⽣物ゲノム解析技術の早稲田大発スタートアップbitBiomeが7億円を調達、疾患と微生物の関連性に関する大規模研究を開始

微⽣物のシングルセルゲノム解析技術「bit-MAP」を⽤い、微⽣物の産業応⽤を⽬指すbitBiomeは、シリーズBラウンドにおける第三者割当増資として総額7億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は東京⼤学エッジキャピタルパートナーズ、ユニバーサル マテリアルズ インキュベーターを含む複数企業(既存・新規)。累計資金調達額は10.5億円となった。

今回調達した資金は、さらなる飛躍に向け、自社起点の研究、最新機器の購入、米国展開など5つの重点テーマに投資し、爆発的な事業成長を促すとしている。

  • 疾患と微生物の関連性を解析する自社研究
  • さらなる研究開発力強化に向けたウェットラボ設備導入(次世代シーケンサーなど)
  • ⽶国での研究・事業活動の加速化
  • 特許の出願・維持
  • 人材採用

またbitBiomeは、先に挙げた自社研究として、がん、腸内疾患、自己免疫疾患、神経精神疾患などを含む20を超える疾患について患者の便および唾液サンプルを取得し、種々の疾患と腸内細菌・⼝腔内細菌の関連性を明らかにする大規模研究を開始する。

患者検体についてはQLifeと協⼒し、同社パネルに登録している患者から取得する。疾患ごとに、医薬品研究開発・新規バイオマーカー探索を⽬指したパートナリング・共同研究、解析データの共有および独占販売などを検討しているという。

bitBiomeは2018年11月創業の早稲田大学発スタートアップ企業。bitBiome開発のゲノム解析技術bit-MAPは、世界唯一の微生物を対象としたシングルセルゲノム解析技術で、地球上のあらゆる環境に生息する微生物のゲノム情報をひとつの細胞から高精度に解読することを可能とする。

bit-MAPによって、従来のマイクロバイオーム研究で必要とされてきた煩雑な単離・培養、あるいは複雑なシーケンスデータの計算処理の必要なく、未知の微生物ゲノム情報を高速・網羅的に獲得可能となった。

同技術を次世代のマイクロバイオーム解析サービスとして提供し、医療・農業領域を中心にあらゆる微生物関連の企業・アカデミアとの協業を通じて、同社のミッション「Unlock the Potential of Microbes」を実現し、社会へこれまでない価値を提供するとしている。

フリーランス美容師向けシェアサロンの「GO TODAY SHAiRE SALON」が10億円を調達、美容師向けSaaS拡充

フリーランス美容師向けシェアサロンの「GO TODAY SHAiRE SALON」が10億円を調達、美容師向けSaaSを拡充

フリーランス美容師向けシェアサロンプラットフォーム「GO TODAY SHAiRE SALON」(ゴウトゥデイ シェア サロン)運営のGO TODAY SHAiRE SALONは8月24日、シリーズBラウンドにおける第三者割当増資などとして総額10億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)およびW ventures。これにより累積資金調達額は約13.5億円となった。

今後、シェアサロンプラットフォームにおけるIT投資を本格化。今秋には、専用の予約/決済モバイルアプリを登録美容師および顧客向けにリリースし美容師向けSaaSを拡充、2024年9月をめどに新たに50店舗をオープンし全国で計65店舗を運営予定、店舗内のPopUpスペースを活かし自社開発のヘアケアプロダクトD2Cを展開予定としている。

GO TODAY SHAiRE SALONは、フリーランス美容師向けのコミュニティ型シェアサロンプラットフォーム。充実した設備と立地、テクノロジー導入による高い報酬率、独自のコワーキングコミュニティという。全国15店舗にフリーランス美容師250名以上が登録し、ゆったりとした個室空間と充実した設備の店舗で、それぞれのライフスタイルやスキルに合わせた生産性の高い働き方を実現している。

2016年10月設立の同社は、2017年11月に原宿本店を1号店としてオープン後、約2年半で全国に15店舗を展開。総流通額(GMV)は、高い稼働率と収益性(EBITDA)を保ちながら前年同月比350%ペースで推移し、2020年3月には月次GMVが1億円を突破。コロナ禍の影響を軽微に抑え2020年6月には最高益を更新しているという。

農家や漁師などの生産者と消費者を直接つなぐポケットマルシェが8.5億円を調達

農家や漁師などの生産者と消費者を直接つなぐポケットマルシェが8.5億円を調達

全国の農家や漁師などの生産者と消費者を直接つなぐアプリ「ポケットマルシェ」(iOS版Android版)運営のポケットマルシェは8月24日、第三者割当増資として総額8.5億円の資金調達を調達したと発表した。引受先は丸井グループ、オレンジページなど計6社。

資金調達により、「ポケットマルシェの機能追加や機能改善」、「生産者サポートの強化」、「オンラインとオフラインの融合による物流の課題解決」、「特定の地域に継続的に関わる人々を増やすため地方自治体との連携を強化」などの取り組みを推進するとしている。

ポケットマルシェは、全国の農家・漁師と直接やり取りしながら、旬の食べ物を買えるプラットフォーム。2020年8月現在で、3200名以上の農家・漁師が登録しており、約7000品の食べ物の出品があるという。

関連記事
「食べチョク」運営のビビッドガーデンが6億円を調達、ヤマト運輸との連携などサービス強化
生産者と消費者を直接つなぐ「ポケットマルシェ」、メルカリなどから1.8億円調達
メルカリファンドが投資先公開――ポケマルやキッチハイク、ジラフなどC2C領域中心に

レーダー用いた高齢者見守りデバイスの米Tellusが7.3億円を調達、日本出荷とともに高齢者施設への普及目指す

高齢者見守りデバイスの米Tellusが7.3億円を調達、日本出荷とともに高齢者施設への普及目指す

レーダー技術を用いた高齢者向け見守りデバイス開発の米スタートアップ「Tellus You Care」(Tellus、テラス)は8月20日、シリーズAラウンドとして総額7.3億円の資金調達を実施したと発表した。

引受先は、リード投資家の東京大学エッジキャピタルパートナーズ、NTTドコモ・ベンチャーズ、環境エネルギー投資、DG Daiwa Ventures、All Turtles LLC、個人投資家。今回の調達を経て累計調達額は10.5億円となった。

調達した資金は、研究開発、SaaSプラットフォーム開発、マーケティングなどに投資し、Tellusの事業基盤をさらに強固なものとする。日本国内の高齢者施設へのデバイス導入に注力し、在宅介護、将来的にはコンシューマー向けへの商品開発も計画。サンフランシスコ本社に加え、2020年2月に設立した日本法人でも多くのポジションを強化。パートナー企業とともに日本での事業展開を進めるとしている。

Tellusは、自動運転に使われる最新のレーダー技術をいち早く活用し、プライバシーを守る非接触な方法で人のバイタル(心拍・呼吸)情報を測定する研究を進行。2019年夏にNTTドコモと実施した実証実験など、複数・長期のテストを経て開発した最新デバイス「Tellus」は、室内の壁に設置するだけで対象者のバイタルや活動状況(在室・歩行・睡眠・転倒など)の情報を収集できるという。

これら情報はクラウドで管理・分析を行い、どこからでもアクセスが可能。高齢者などの長期的な健康管理や介護の負担軽減、さらには施設の経営支援に貢献するという。測定したバイタルデータを分析するアルゴリズムなどについては、すでに複数の特許を取得済みで、その他多くの特許も申請中。

高齢者見守りデバイスの米Tellusが7.3億円を調達、日本出荷とともに高齢者施設への普及目指す

Tellusの見守りデバイスは、手のひらサイズの90×90×32mm。使いやすさ・設置の容易さを重視しており、国内外での受賞歴のあるプロダクトデザイナー、鈴木元氏がデザインしている。設置についても、業者などによる工事は不要。ひとつの部屋に1デバイスを壁に掛けてコンセントに挿すだけで、対象者を見守り続ける。

介護施設向けの管理画面では、日本国内の複数施設での試用を繰り返し、使いやすさを追求。介護士の携帯電話に対して、転倒や離床などの事態にアラートが送られる。

高齢者見守りデバイスの米Tellusが7.3億円を調達、日本出荷とともに高齢者施設への普及目指す

Tellusは、スタンフォード大卒でGoogleなどでの事業経験を持つ2名が、遠方に住む祖父母の介護という原体験をきっかけに、最先端の技術でエルダー・ケア(高齢者介護)を革新的に変えることを目指し2017年7月創業。2018年からは All Turtlesの支援を受け、研究開発、日本市場へのフォーカス、事業提携や資金調達を行っている。

2020年7月31日、Tellusの見守りセンサーは、日本の介護保険制度における「要介護者等の日常生活の便宜を図るための用具」として認定された。これによって利用者は介護保険の補助を受けて、費用の1割~3割の自己負担(所得に応じて変動)でTellusをレンタルすることが可能となった。

音声配信アプリ「stand.fm」が5億円を調達、配信者の収益化支援プログラムを開始

音声配信アプリ「stand.fm」が5億円を調達、配信者の収益化支援プログラムを開始

音声コンテンツ配信アプリ「stand.fm」(iOS版Android版)運営のstand.fmは8月20日、シードラウンドにおいて総額5億円を調達したと発表した。引受先はYJキャピタル。調達した資金は、新たに開始する配信者の収益化を支援する「stand.fmパートナープログラム」(SPP)の拡充、マーケティング強化、エンジニア採用に利用する。

またstand.fmは、SPPの開始を明らかにした。SPPの第1弾として、再生時間に応じた収益還元プログラムをリリース。審査を通過した配信者は、再生時間に応じた収益を受け取れる。

SPPは審査制で、承認された配信者のみが対象。配信者のstand.fm・YouTube・SNSなどのフォロワー数や発信内容など総合的な角度から審査する予定。審査基準は非公開。申し込みは「stand.fmパートナープログラム応募フォーム」より行う。

2020年内は、キャンペーンとして再生1時間につき4~6円の収益還元を計画。60分の投稿が2万回再生された場合、10万円前後の収益を受け取ることが可能。ただし、リリース時点のキャンペーン単価となっており、還元の単価は利用状況を見て調整予定。将来的には広告収益の一部を還元することを想定しており、SPP対象配信者の投稿の前後に広告が挿入される場合がある。また現在、LIVE配信は再生時間にカウントされないものの、今後対応予定。

また現在、コンテンツ販売機能、サポーター機能も準備中。コンテンツ販売機能では、価格を自由に設定し、音声コンテンツを販売できる。コンテンツ販売はアーカイブ・LIVE配信どちらも可能なため、柔軟な収益化につながるとしている。

音声配信アプリ「stand.fm」が5億円を調達、配信者の収益化支援プログラムを開始

サポーター機能では、チャンネルを応援する有料月額ユーザー(サポーター)向けに限定コンテンツを配信できる。サポーター限定にする時間を1秒単位で設定でき、「放送の8割は全ユーザーが再生可能、残りの2割をボーナストラックとしてサポーター限定で配信する」という使い方も対応。

音声配信アプリ「stand.fm」が5億円を調達、配信者の収益化支援プログラムを開始

不動産買取マッチング「インスペ買取」が買取特化の売主向け「オンライン内⾒ PLUS」のベータ検証開始

不動産買取マッチング「インスペ買取」が不動産買取に特化の売主向け「オンライン内⾒ PLUS」のベータ検証開始

不動産買取マッチングサイト「インスペ買取」運営のNon Brokersは8月20日、に不動産買取に特化した売主向け「オンライン内⾒ PLUS」のベータ検証を開始した。

オンライン内⾒ PLUSは、一般的なビデオ会議アプリによるオンラインミーティングで売主と買取会社をつなぐ内⾒だけはなく、同社のインスペクション(住宅診断)アプリ開発のノウハウを活用。詳しい物件の状況や居住者のみが知り得る情報など、査定や買取判断に必要な情報を専⽤ツールにより事前に取得することで、「質の⾼いオンライン内⾒」を実現する。

不動産買取マッチング「インスペ買取」が不動産買取に特化の売主向け「オンライン内⾒ PLUS」のベータ検証開始

「オンライン内⾒ PLUS」のフロー

  1. 売主がインスペ買取に物件情報(一次情報)、個人情報を入力
  2. 買取会社に物件情報のみ公開
  3. 買取会社が仮査定額を入札
  4. 売主が査定書確認後、オンライン内見を希望
  5. 売主が専用ツールを用いて、二次情報・三次情報を入力し買取会社に公開
  6. 売主、買取会社においてオンライン内見を実施
  7. 正式入札
  8. 売主が前向きに検討する場合、買取会社を選択し訪問査定。築年数やエリアなどの物件属性により、買取会社が訪問査定を割愛することは可能
  9. 売買契約書の締結。売主・買取会社ともに、締結まではいつでも辞退可能

Non Brokersによると、投資⽤オーナーチェンジ物件では、物件を内⾒せずに買取を⾏う不動産会社も多く存在するものの、実需になるとオンライン内⾒だけでの買取意思決定はリスクが⾼く、後で問題が発覚するとトラブルになる可能性もあるという。

このため第1弾のベータ検証として、オンライン内⾒は買取額の精度を上げることを⽬的とし、買取会社が訪問を希望する場合は、訪問後に買取意思決定を⾏うことを想定。

また仲介の場合は、個⼈の買主による購⼊のためオンライン内⾒だけでの購⼊意思決定は困難な一方、買取会社は不動産のプロフェッショナルのため、近い将来オンライン内⾒のノウハウ・習熟度向上により、オンライン内⾒のみで完結できる可能性は⼗分にあるとしている。

インスペ買取とは、不動産の売主オーナーと買取会社を直接マッチングする、不動産買取専⾨のマッチングサイト。不動産の買取に積極的な買取会社の登録が720社を超え、買取予算額は6700億円を超えるという。買取会社による⼊札競争により、⾼額⼊札および最短2週間程度でスピード買取が実現するとしている。

不動産買取マッチング「インスペ買取」が不動産買取に特化の売主向け「オンライン内⾒ PLUS」のベータ検証開始

新型コロナウイルスの市況悪化懸念により「仲介」での不動産売却期間の⻑期化が避けられない時代を⾒据え、現在の「仲介会社経由の買取」から「売主と買取会社を直接マッチング」する世界観を実現し、「不動産買取=インスペ買取」のブランディングを⽬指していくとしている。

関連記事
戸建て買取専門のマッチングサイト「インスペ買取」がリリース

ZMPが自動走行する電動車いす「RakuRo」の高齢ドライバー向けサブスクを今秋開始

ZMPが自動走行する電動車いす「RakuRo」の高齢ドライバー向けサブスクを今秋開始

ロボットや自動運転技術開発のZMPは8月18日、1人乗りロボ「RakuRo」(ラクロ)のサブスクリプション(定額乗り放題)サービスを今秋開始すると発表した。RakuRoは、自動運転機能を電動車いすに応用したことから公道を走行可能で、若者から高齢者まですべての人が便利に移動を楽しめる新しいパーソナルモビリティとしている。

同サービスの月額料金は、乗り放題で税込み1万円。または10分税込み370円の時間制料金となっている。今秋サービス開始を予定しており、同サービスの申し込み方法や最新情報は、「ロボタウン」ウェブサイトで告知を行う。

サービス提供地域は、東京都中央区佃の「大川端リバーシティ21」で、順次開始。RakuRoはマンションの地下駐車場に配置されており、利用したい場合はスマホアプリで事前に予約を行う。予約日時に利用者はRakuRoに乗り、QRコードをスキャンすることでロックが解除され、利用可能となる。RakuRoのタブレットに表示されたスーパーやコンビニ、郵便局などの行き先や散歩コースなどをタッチすることで、運転せずに自動で走行する。電動車椅子・シニアカーなどと異なり、ジョイスティックなどを使った手動操作が必要なく、事故の心配もないという。

ZMPが自動走行する電動車いす「RakuRo」の高齢ドライバー向けサブスクを今秋開始

現在の超高齢社会において、高齢者の「移動」は社会問題となっているものの、免許返納を行った高齢者の身近な移動手段として利用されている電動車いす・シニアカーは、運転時の誤操作による事故やヒヤリハットも大きな課題として報告がされているという。

ZMPでは、自動運転技術を応用した1人乗り自動走行ロボRakuRoを2019年に発表。ZMPオフィスのある東京都文京区の住宅街、東京駅近郊の人通りの多い丸の内仲通り、たくさんの親子で賑わう動物園内などで、実証実験や体験会を開催してきた。

ZMPは、RakuRoの普及を通して、高齢者が自立した明るい世の中の実現に貢献するとしている。

関連記事
自動運転やロボットを手がけるZMPが新たに総額15億円を調達
ZMPと日の丸交通、都心部で自動運転タクシーの実証実験へ

法人向け無線メッシュネットワーク技術のPicoCELAが資金調達を完了

法人向け無線メッシュネットワーク技術のPicoCELAが資金調達を完了

PicoCELA(ピコセラ)は8月18日、第三者割当増資および長期投資による資金調達を完了したと発表した。調達額は非公開。引受先は、清水建設、双日、日本郵政キャピタル、岡三キャピタルパートナーズの4社。調達した資金は、事業の拡大、独自の無線通信技術を基盤としたエッジクラウド連携ソリューションの拡充に利用する。

PicoCELAは、2008年の創業以来、世界最高の無線メッシュ技術の開発と実用化を目指してきた。国内外で200サイト以上の運用実績を有しており、年間のべ利用者数は100万人以上に達するという。多くの導入箇所で7割以上のLANケーブル削減に成功し、建設現場や物流倉庫などのIoT普及を促進させる技術のひとつとして注目されているとしている。

また、コロナ禍におけるテレワーク環境の早期構築実現を支援する「ケーブルいらずを提供。これらのエンタープライズ無線メッシュ製品群は、VPN接続によるセキュアなテレワーク環境を、本社オフィスでのWi-Fi環境と同等レベルで構築可能としている。

またクラウド管理システム「PicoManager」を活用することで、テレワーク環境下の労務管理にも利用できる。

今後も人々の生活空間に偏在する情報とインターネットを今以上にフレキシブルに結びつけて、情報通信産業に革新的な数々のサービスをもたらす立役者となるよう努めるとしている。

 

トヨタとAWSが務提携拡大、ビッグデータ蓄積・利用基盤を強化

トヨタとAWSが「モビリティサービス・プラットフォーム」強化に向け務提携を拡大

トヨタ自動車(トヨタ)とAmazon.com傘下のAmazon Web Services(AWS)は8月18日、グローバルでの業務提携を拡大すると発表した。トヨタの「モビリティサービス・プラットフォーム」(MSPF)の強化に向け、AWSの幅広いサービスポートフォリオを活用する。MSPFは、モビリティサービスに必要な様々な機能をAPIを介してモビリティサービス事業者に提供するオープンなプラットフォーム。

今回の提携拡大により、AWSのグローバルインフラとAWSプロフェッショナルサービスを活用することで将来の膨大なトランザクションに備え、MSPFのビッグデータ蓄積・利用基盤を強化する。なお、包括契約の適用範囲をトヨタグループに広げ、車両ビッグデータをグループ各社で柔軟かつ安全に活用できる基盤を構築し、CASE時代に向けた準備を加速する。CASEとは、Connected、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)、Electricのそれぞれ頭文字をとったもの。

トヨタは、コネクティッドカーの普及に伴い、MSPFとAPIを介しコネクティッドカーから収集した車両データを、車両の設計開発にフィードバック。さらに、カーシェア・ライドシェアといったサービスや車両メンテナンスの事前通知、運転挙動反映型テレマティクス自動車保険など、法人・個人向けのサービスとも連携させ、車両データに基づく安全・安心で快適な次世代のモビリティサービスをドライバーや乗客に提供している。

関連記事
ミシガン州で自動運転車専用道路を建設へ、ホンダやトヨタ、GM、フォードなども協力
富士山麓にスマートシティー建設、トヨタが野心的プロジェクトを発表
NearMeの特定少人数を乗せる通勤専用シャトルが九州で実証実験、トヨタ自動車九州と共同で

ファッションD2Cのpickiが1.2億円を調達、マーケティング・DX強化やM&Aに利用

ファッションD2Cのpickiが1.2億円を調達、マーケティング・DX強化やM&Aに利用

ファッションD2Cプラットフォームを展開するpicki(ピッキー)は8月18日、1.2億円を資金調達したと発表した。引受先はサイバーエージェント・キャピタル、セゾン・ベンチャーズ(クレディセゾンのコーポレートベンチャーキャピタル)、個人投資家。

「picki」は、「違いが魅力になる世界をつくる」をビジョンに掲げ、タレント、モデル、アーティストなど、個人のオリジナルアパレルブランドをプロデュースし展開するファッションD2Cプラットフォーム。

調達した資金は、pickiで展開するブランドの拡充、プロデュースするブランドのマーケティングおよびDXの強化、アパレルブランドのM&Aに充てる予定。pickiは、D2Cプラットフォームにとどまらず、ファッション業界におけるデジタルシフトの促進を加速させ、クリエイター個人が持つ世界観やセンスが、アパレル商品を通じて、価値あるものとしてより世間に届くような世界を目指すとしている。

昨今のコロナ渦の影響を受け、従来のオフラインを中心としたアパレルビジネス展開は変化し、ブランドの世界観の表現、消費者への届け方、購入方法など、さらにデジタルが中心になっていく中、今後pickiでは、自社で培ったデジタル・コミュニティを活かしたマーケティング、DXの強化による、ソーシャルを中心としてアパレルブランドを展開していく「ソーシャルネイティブブランド」の創出と、ブランドの拡充、さらにはM&Aも進めていく予定。

関連記事
インフルエンサーの“個人ブランド”が主流の時代へ 、D2C基盤「picki」が5つのファッションブランドを公開
偶然性とビジュアルでアプリを発見するPickieが本日リリース

各種SaaSのアカウント管理・権限設定を自動化する「YESOD」のイエソドが2億円を調達

各種SaaSのアカウント管理・権限設定を自動化する「YESOD」のイエソドが2億円を調達

イエソドは8月17日、プレシリーズAラウンドにおいて、CE型新株予約権の発行として総額2億円の資金調達を実施した。引受先はDNX Ventures、ANRIなど。イエソドは、散らばった人事・組織情報を統合し、各種SaaSのアカウント発行・権限設定を自動化するSaaS統制プラットフォーム「YESOD」を開発・提供している。

各種SaaSのアカウント管理・権限設定を自動化する「YESOD」のイエソドが2億円を調達

同社プロダクトは高度なデータモデルが前提としたプロダクトであり、開発および導入に向けてハイレベルな人材が必要となるビジネスという。そのため、今回調達した資金を基に人材の採用を積極的に推進。特に主要サービスの開発を行うエンジニア、導入を行う業務コンサルタントの拡充を急速に進める予定としている。

2018年9月設立のイエソドは、「企業の人・組織・情報にまつわる非効率をなくす」をミッションに、IT系スタートアップ管理部門・情報システム部門向けのクラウド型サービスYESODの開発・提供を行うスタートアップ。

DXの実現に欠かせない存在として、ソフトウェアをサービスとして提供するSaaSが国内外で次々とローンチされている。企業においてもSaaS導入が進む一方で、SaaSを管理する管理部門、システム部門、監査部門は様々な課題に直面し、企業全体のコンプライアンス違反リスクが高まっているという。

同社は、SaaS管理における課題の本質が「人事・組織の情報を正しく管理できていないこと」にあると考え、YESODには組織の階層構造をまるごと格納でき、かつ時系列に管理できるデータベースを内包。これにより「個人」ではなく「組織と役割」に基づくSaaSのアカウント管理、権限管理の自動化を実現するとしている。企業の人・組織・情報を正しく整理することで、業務改善、内部統制、情報セキュリティへの対応を一気通貫に整えるという。

各種SaaSのアカウント管理・権限設定を自動化する「YESOD」のイエソドが2億円を調達

各種SaaSのアカウント管理・権限設定を自動化する「YESOD」のイエソドが2億円を調達

YESODは、以下のような特徴を備えるものとして開発を進行。現在は基盤となる人事・組織データベースのプロトタイプ開発を終え、SaaS管理機能の開発に鋭意取り組んでいる段階としている。

  • 過去、現在、未来の人事・組織情報を格納可能な多次元データベース
  • 国内外のSaaSサービスとのシームレスな連携
  • 社内規定に沿ったSaaSの確実なアクセス管理の自動化
  • IT監査など内部統制を楽にする各種レポート出力

位置情報ビッグデータ解析・活用のクロスロケーションズが「ロケーションテック カオスマップ」を公開

位置情報ビッグデータ解析・活用のクロスロケーションズが「ロケーションテック カオスマップ」を公開

位置情報ビッグデータ解析のクロスロケーションズは8月17日、位置情報データの活用技術を主軸とするビジネスに関連する業種分類・企業をまとめた「ロケーションテック カオスマップ」を公開した。

クロスロケーションズによると、新型コロナウイルス(COVID-19)の拡大により、位置情報データを基に、都市の人出・混雑状況・店舗商圏の変化を確認できるものなど、身近な活用方法が増加しているという。

一方で、急激な拡大と多様な活用が可能な地理・位置情報業界であることから網羅的な情報が乏しく、位置情報データサービスを利用したい顧客は、何を利用すればいいのか分からない状態となっているとした。クロスロケーションズはその解決に向け、これから位置情報データ技術・サービスの利用を検討している企業が、サービスの発見・比較検討、提携企業のポジショニングを一目で把握できる「ロケーションテック カオスマップ」を作成したという。2020年8月時点では合計52サービス・7カテゴリーに分類がなされている。

スマホの普及に続き、今後日本版GPSにあたる準天頂衛星「みちびき」の本格活用やIoTデバイス、5Gの普及により、位置情報データの種類・量は拡大することが見込まれ、企業・行政の活動に活かすことでビジネスの効率化、消費者向けサービスの高度化が期待されているという。

クロスロケーションズは、「多種多様な位置情報や空間情報を意味のある形で結合・解析・可視化し、誰でも活用できるようにすること」をミッションとする、2017年11月設立のスタートアップ企業。位置情報ビッグデータをAIが解析・視覚化する独自技術「Location Engine」の開発、そのビジネスプラットフォームににあたる「Location AI Platform」(LAP)の開発・提供により、「ロケーションテック」を推進している。

関連記事
業界別カオスマップ
位置情報データ分析のクロスロケーションズが2.2億円の資金調達、顧客の推定居住エリアにSNS広告配信
「位置情報3.0」時代を支えるデータ活用プラットフォームへ、クロスロケーションズが数億円を調達
Geoloniaと不動産テック協会が日本全国の住所マスターデータをオープンデータとして公開

カテゴリー:ネットサービス

タグ:日本 ロケーションテック カオスマップ 位置情報

VISAプリペイドカードアプリ「バンドルカード」運営のカンムが11.3億円を調達

VISAプリペイドカードアプリ「バンドルカード」運営のカンムが11.3億円を調達

VISAプリペイドカードアプリ「バンドルカード」(iOS版Android版)運営のカンムは8月7日、第三者割当増資として、11.3億円の資金調達を2020年7月31日に完了したと発表した。引受先はセブン銀行。創業以来の資金調達は累計約44.3億円。

調達した資金は、バンドルカード会員獲得の強化、2020年12月リリース予定の新プロダクト(「投資×決済」をテーマにした個人向け金融サービス)の開発に投資する。業容拡大を見越し、優秀な人材の採用活動にも注力するという。

2011年1月創業のカンムは、バンドルカードを2016年9月にローンチ。バンドルカードは、誰でもカード払いができ、アプリ上ですぐに発行できる点が支持され、専用アプリのダウンロード数は2020年6月末時点で250万となったという。

今般の新型コロナウイルス流行による経済活動自粛の中でも、巣ごもり需要からくるオンライン決済ニーズは高まり続けており、決済金額は2020年3~6月にかけて月間最高記録を更新したとしている。

VISAプリペイドカードアプリ「バンドルカード」運営のカンムが11.3億円を調達

今後は、カンムのビジョンである「心理的unbankedをソフトウェアで解決する」の実現に向け、現行の決済事業に投資分野の新サービスを組み合わせた個人向けの金融プラットフォーム構築を戦略として推進。個人がさまざまな金融サービスを利用する際の心理的なハードルを下げ、自然に使いこなせる世界を目指す。心理的unbankedとは、心理的な理由から金融サービスを使いこなせていない人を指す同社の造語。

またプラットフォームの構造としては、アプリの一元的な統合ではなく、投資・保険・決済などユーザーが抱える個別の金融課題に対してそれぞれにシンプルでわかりやすいソリューションを提供するという。

関連記事
FinTechスタートアップのカンムがVISAプリペイドカードを発行へ、その意図は?
クレジットカード連携特典サービスを実現するカンム、クレディセゾンと提携

ミクシィがエンタメ業界のDX推進ファンド設立、1号ファンドは最大30億円予定

ミクシィエンターテインメントファンド1号投資事業有限責任組合

ミクシィは8月7日、投資活動を通じ、エンターテインメント業界におけるDXを推進するファンド「ミクシィエンターテインメントファンド1号投資事業有限責任組合」を2020年10月に設立することを取締役会において決議したと発表した。

同ファンドは、ライブエンターテインメント分野でDXを進めるスタートアップ企業などが対象で、ファンドサイズは最大30億円を予定。また今後、同分野に対して1号ファンドを含め最大100億円規模の投資を予定している。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、スポーツ・音楽・演劇などのライブエンターテインメント分野は深刻な打撃を受けており、現在もコロナ禍前と同じように開催することは困難な状況にある。こうした中で、無観客ライブを実施しネットでの有料配信により収益化を図るなど、テクノロジーを活用した新しい取り組みも行われており、今後さらに、DXによる新たな体験価値の提供が期待されているとしている。

同社は、「エンタメ×テクノロジーの力で、世界のコミュニケーションを豊かに」を中期経営方針に掲げ、エンターテインメント領域での事業成長に注力。この方針の下、同ファンドは投資活動を通じて様々なライブエンターテインメント分野のDXを推進し、投資先との協業などによる同分野での新事業創出を目指す。

同ファンドを通じて、これまでリアルの場でしか楽しめなかったエンターテインメントにテクノロジーの力をかけ合わせ、離れた場所でも楽しめる新たな形を創り出すことで、多くの方に豊かなコミュニケーションを届けるとしている。

また同ファンドの設立に合わせ、ミクシィはエンターテインメント業界のイノベーションを加速させるスタートアップ・スタジオ「Studio ENTRE」に資本参加する。Studio ENTREの支援を受けて新事業を生み出すスタートアップ企業に対しても、同ファンドから投資を行うとともに、ミクシィと投資先スタートアップ企業との協業などによる新事業創出を加速し、さらなる企業価値向上を図る。

Studio ENTREは広義のエンターテインメントビジネスをテクノロジーと掛け合わせて、新規事業を生みだすことをテーマにしたスタートアップ・スタジオ。

音楽、映像、出版、ファッションといった様々なエンタメ領域でのビジネスアイデアを持つイノベーターとともに、事業計画の策定、資金・人材の調達といった新規ビジネスの立ち上げを行う。Studio ENTREは、業界団体とともに音楽業界のDX化を促進するための人材育成セミナーを企画運営する予定。

Studio ENTRE

東京大学とソフトバンクなどが「Beyond AI 研究推進機構」設立、10年間で最大200億円を拠出

Beyond AI 研究推進機構

東京大学、ソフトバンク、ソフトバンクグループ、ヤフーは8月6日、世界最高レベルのAI(人工知能)研究機関として「Beyond AI 研究推進機構」(旧:(仮称)「Beyond AI 研究所」)を設立し、2020年7月30日に共同研究を開始したと発表した。

ソフトバンク、ソフトバンクグループおよびヤフーから10年間で最大200億円を拠出。日本が世界をリードするための研究・事業活動を大胆に推進することで、AIを超える学術分野の開拓を目指す。

Beyond AI 研究推進機構は、共同研究開始にあたり、AI自体の進化や他分野との融合など、最先端AIを追究する中長期の研究テーマ10件および研究リーダーとして、東京大学が誇る各学術領域のトップクラスの研究リーダー10人が参加する。

Beyond AI 研究推進機構

また研究成果を基に、10年間で10件の事業化、3件の新学術分野の創造を目指すなど具体的な数値目標を設定するとともに、ソフトバンクが組成する50人規模の事業化推進チームとの連携により、初期段階から、データ分析やAI開発、戦略策定などの観点で中長期研究をサポートし、事業化を見据えた研究を効率的に推進する。

また、AIで共通利用される基盤技術に着目し、下記4領域で既存のAIを超える研究を推進する。

  • デバイス領域(AI自体の進化): 集積回路の物理的限界を突破し、微細化・高速化・省エネルギー化のブレイクスルーを図る
  • インテリジェンス領域(脳科学とAIの融合): 特定課題のみに対応する従来のAIから、人間の脳のように複合的・想像的活動を実現するAIを目指す
  • データ領域(物理とAIの融合): データクレンジングや教師データ作成などのコスト問題の解決に向けて、限られた教師データによるモデル構築など機械学習システム自体の変革を目指す
  • サービス領域(AIと社会): AIなどのデジタル技術がもたらす倫理や差別などの社会課題を横断的に研究

Beyond AI 研究推進機構

同研究推進機構は、東京大学の学内および海外の有力大学の研究者による最先端のAI研究を行う中長期研究と、研究成果を基に事業化を目指すハイサイクル研究という2方向で研究を行い、事業によって得たリターン(事業化益)をさらなる研究活動、次世代AI人材育成のための教育活動に充てることでエコシステムの構築を目指すことが特徴となっている。

Beyond AI 研究推進機構

また、今年度中にハイサイクル研究拠点を設置し研究を開始する予定で、中長期研究によって生まれた成果や知財を生かし、医療・ヘルスケアやスマートシティー、MaaSなどの分野において、CIP制度を活用した迅速な事業化に取り組むとしている。CIP制度とは、経済産業省が制定した研究促進制度で、大学・企業などが共同で素早く研究開発組織を立ち上げ、研究成果を基に設立したジョイントベンチャーを株式会社として事業化できる制度。

着実にリターンを創出する拠点としての役割を担うことで、エコシステム構築を加速し、AIが社会や人々の幸せに貢献することを目指していく。

世界スタートアップ協業マッチングコンテスト「TOKYO CHALLENGE 100」参画大手企業の募集開始

TOKYO CHALLENGE 100

東京都、日本経済団体連合会(経団連)、日本貿易振興機構(JETRO)およびプロジェクトニッポンは8月6日、大手企業100社による国内外スタートアップとの協業マッチングコンテスト「TOKYO CHALLENGE 100」(T-100)の実施に向け、参画する大手企業の募集を開始した。

東京都、経団連、JETRO、プロジェクトニッポンは2019年10月、「東京グローバルスタートアップエコシステム構築に向けた連携に関する協定書」を締結。同協定に基づき、プロジェクトニッポン運営のオープンイノベーションマッチングイベント「第8回 Innovation Leaders Summit」(ILS2021)の期間中にT-100を実施する。ILS2021は、2021年3月3日から開催の予定。

TOKYO CHALLENGE 100の参画ガイドの請求は、ILS公式サイトから行える。

T-100およびILS2021には、すでに20ヵ国超の駐日大使館や外国機関が、自国のスタートアップを招聘するパートナーシップメンバーとして参加を表明済み。2019年のILSの海外スタートアップ参加数177社を大幅に上回る企業の参加が見込まれている。

T-100は、大手企業100社以上が新事業テーマや自社課題を発信し、世界各地の有望スタートアップ数百社からアイデアや解決策を収集。各社あたり3社~6社の協業候補となるスタートアップを選出し、協業に向けた話し合いを進めていくという、世界でも類を見ない大規模なオープンイノベーションマッチングプログラム。

選出されたスタートアップ約300社は、当該企業と協業に向けた商談ができるだけでなく、特典としてPR支援や東京進出支援を受けられる。また大手企業各社にとっては、自社にフィットする世界の有望スタートアップと商談できる機会となる。

TOKYO CHALLENGE 100

TOKYO CHALLENGE 100 参画申込み

  • 大手企業の先行申込み締め切り: 2020年10月14日
  • 大手企業の最終申込み締め切り: 11月18日

TOKYO CHALLENGE 100マッチング商談会

  • 対面: 2021年3月3日~5日 虎ノ門ヒルズ
  • オンライン: 3月8日~12日 ILSオンラインマッチングプラットフォーム(海外企業との商談はオンラインのみ予定)

「食べチョク」運営のビビッドガーデンが6億円を調達、ヤマト運輸との連携などサービス強化

「食べチョク」運営のビビッドガーデンが6億円を調達、ヤマト運輸との連携などサービス強化

こだわり生産者が集うオンライン直売所「食べチョク」運営のビビッドガーデンは8月5日、第三者割当増資として総額6億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、リード投資家のジャフコ、既存株主のマネックスベンチャーズ、VOYAGE VENTURES、デライト・ベンチャーズ、NOW。

調達した資金は、食べチョク強化のためのマーケティング・人材採用・物流構築にあてる予定。食べチョク物流構想の第1弾として9月頃からヤマト運輸と連携を開始し、生産者や購入者に対し新たな価値の創出を目指す。

食べチョク物流構想では、食べチョクサイトとヤマト運輸のシステム連携により、生産者は出荷指示の取得から伝票発行、配達状況確認までをワンストップで行えるようになる。煩雑な受注・出荷業務の効率化し、今後さらなる事業拡大を支援していく。

また、各種出荷効率化に取り組むことにより、食べチョク特別送料の提供が可能となったという。通常配送料金から最大47%OFFとなる料金で購入・発送が可能としている。

2016年11月創業のビビッドガーデンが運営する食べチョクは、こだわり生産者から直接食材や花きを購入できるオンラインマルシェ。2020年7月に登録生産者数2200軒を突破し、8000品を超えるこだわりの逸品が出品されている。

扱っている食材は、野菜・果物をはじめ、米・肉・魚・飲料と、花き類。また好みに合う生産者を選んでくれる野菜定期便「食べチョクコンシェルジュ」、旬の果物が届く定期便「食べチョクフルーツセレクト」を用意しており、定期的なお取り寄せが行える。

また、友達と分けあえる「共同購入」の機能や販売前に商品を取り置きできる予約機能なども展開し、ライフスタイルに合わせた様々な買い方を楽しめる。

関連記事
生産者と消費者を直接つなぐオンラインマルシェ「食べチョク」が2億円調達