macOS上のSafariがFlashにとどめを刺す…インストールされていてもデフォルトで無効

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Adobe Flashは死ぬ必要がある。そしてどうやら2016年は、Flashの最後の年のようだ。macOS Sierra以降Appleは、ユーザーがたまたまインストールしていた場合でも、Flashプラグインをデフォルトでは無効にする。それには多くのアドバンテージがある。

まず、Flashには数えきれないほど多くの悪用の履歴がある。つい昨日(きのう)も、誰かがまた悪用を見つけ、Adobeは大慌てでそれに対応した。

第二に、Flashは電池を殺す。どうやらそのプラグインは、今日のコンピューター向けに最適化されていないのではないか。Flashを動かすたびに、電池寿命が失われる。

第三に、Flashはもう誰も要らない。多くのWebサイトがビデオをHTML5や現代的な技術で再生する。YouTubeは? HTML5だ。Soundcloudは? HTML5だ。本誌TechCrunchのビデオは? HTML5だ。

目立つ例外もある。たとえば、FacebookのライブストリームとPeriscopeのビデオはまだFlashを必要とする。でも、彼らがFlashを捨てるのは時間の問題だろうな。

そして最後に、今ではみんながFlashを嫌いだ。SafariはmacOS SierraでFlashを無効にする。どうしてもFlash(やQuicktime, Silverlightなど陳腐化しているプラグイン)が必要なWebサイトをあなたが開いたら、Safariは、このプラグインを本当に動かしてよいのか、確認する。ChromeもQ4 2016に同じことをする。Microsoft Edgeは、重要でないFlashコンテンツをポーズする。Adobe自身も、たぶんFlashを捨てたがっている。

もう、定めの日が壁に貼りだされている。人より一歩進んでいるあなたは、とっくにFlashをアンインストールしただろう。ChromeにFlashがあるのは、悪用対策を素早く展開するためだ。メインのブラウザーとしてSafariやOperaを使い、Flashが必要なときだけChromeを使う手もある。

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Adobe、Photoshopに[コンテンツに応じた]切り抜きを導入

一度でも写真の切り抜きをしようとしたことのある人なら(Instagram世代でやらない人っている?)、あるいはただ水平線に合わせようとしただけでも、重要な部分が切れたり、白い部分が残ってしまうことなく、目的通りに切り抜くことがいかに難しいかをご存じだろう。

もしあなたがPhotoshopユーザーなら、もうすぐ少ない苦労で 画像を切り抜けるようになる。Adobeは、content-aware[コンテンツに応じた]塗りつぶし、パッチ、移動と同じテクノロジーを、画像切り抜きツールにも採用する。

ほんの少し画像を回転させたときに、被写体が切れたり余白が残りすぎたりする代わりに、もうすぐPhotoshopが自動的にそのスペースを塗りつぶしてくれるようになる。Photoshopのアルゴリズムはシンプルで、被写体の周囲のあるべきものを調べて、スムーズに塗りつぶすだけだ。

Photoshopの他の[コンテンツに応じる]ツールと同じく、この機能は比較的単純な構造物(あるいは空)ではうまく働くだろうが、実用的に役に立つかどうかはもちろんまだわからない。

今のところAdobeは、この新機能のごく一部を見せたたけだ。これがPhotoshop CCに登場する時期については、「次のメジャーリリース」の一部としか言っていない。

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AdobeがAnimate CCをローンチ、Flash Professionalをついに改名; デザインツールMuse CCもアップデート

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Adobeが今日(米国時間2/8)、Animate CCを公式にローンチした。それは同社のWeb用アニメーションツールの最新バージョンだ。Animate CCは前にはFlash Professionalという名前だったが、しかしFlashの重要性は(ありがたいことに)この数年間で下がったから、同社はその一般的な役割を強調する名前に変えよう、と決意したのだ。

Flash Professional、じゃなかったAnimate CCのニューバージョンと、WebデザインツールMuse CCのアップデートは、Creative Cloudの会員なら誰もが使える。

Animate CCは、名前を変えただけでなく、新しい機能もいろいろ加えた。その多くは、Creative Cloudのそのほかのツールと歩調を揃えるためだ。まず、Animate CCはCreative Cloud Librariesをサポートし、それによってたとえば、そのほかのCCアプリケーションや他のユーザーとコンテンツを共有できるようにする。また、Adobe StockTypekitも最初からサポートされている。アニメーターは、自分のビデオを4Kでエクスポートできる。

Animate CC_Stock and CC Libraries integration

Adobeによると、Flash Professionalで作られたプロダクトの1/3は、実際にはHTML5のコンテンツだった。そのことも、旧名が今や場違いである理由のひとつだ。AdobeのエヴァンジェリストPaul Trani曰く、“HTML5がスタンダードになったし、今度の名前の方がツールの役割を正しく表している。ユーザーは、何をどうしても構わない。Flashを使いたいって? おぉ、それもけっこうですよ!”。

Traniの説明では、ほんの少しの例外を除いては、Animate CCのユーザーがやりたい標準的なユースケースのほとんどを、FlashでなくHTML5で実装できる。

今日同時にリリースされるMuse CCのニューバージョンは、ユーザーがコードを1行も書かずにWebサイトをデザインし構築できるツールだが、やはりこちらも最初から、CCのライブラリや、AdobeのCreative Sync機能、Adobe Stockなどをサポートする。

そしてもっと重要なのは、Muse CCのニューバージョンではデザイナーがレスポンシブなサイトをデザインできることだ。これまでのMuseにこの機能がなかったことが、むしろ奇妙だけどね。

Muse CC_setting breakpoint for responsive layout

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プロが作ったようなグラフィクスを誰もが簡単に作れるAdobe Postが、まずiOS上でデビュー

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Adobeが今日(米国時間12/17)、ソーシャルなグラフィクスアプリAdobe Postを披露した。それはAdobe Slate、Adobe Voice、などなど、今同社で数が増えつつあるモバイルのクリエティビティを高めるアプリの仲間入りをする。ただしほかのアプリと違ってPostは、プロが使うだけでなく、誰でも簡単に自分の写真やテキストを“美しくデザインされたグラフィクス”に収めることができる、と同社は言っている。そうやってできた作品はもちろん、TwitterやFacebook、Instagram、Pinterestなどのソーシャルネットワークで共有できるから、‘ソーシャルなグラフィクスアプリ’なのだ。

このところ、グラフィックデザインというスキルは良いツールがあれば民主化できる、という風潮がある。たとえばモバイルアプリとWebアプリケーションの両方で提供されているCanvaは、シンプルなエディタを使って、バナーや広告、ブログ記事のグラフィクス、ちらしなどを誰もが作れる。

Adobe Postもやはり簡単明瞭な使い方をねらっているが、方向性は既存のプロ用のAdobeアプリケーション、PhotoshopやInDesignなどを引き継いでいて、たとえば、画像にテキストやフィルタを乗せる機能などがある。ただしPostではそれが、ボタンをいくつか押すだけでできる。

このアプリのホーム画面では、既製のテンプレートを選べる。テンプレートを利用すれば、初心者でも早くまともな作品を作れる。さらに、画像にタイポグラフィを加えたり、あるいはAdobe Postの”Design Filters”からフィルタを選んだりする。同社によると、写真のフィルタはInstagramが流行らせたが、Adobe Postのフィルタは写真のフィルタとタイポグラフィとレイアウトと色の組み合わせで、ユーザの画像をワンタップで変貌させる。

  1. design-filters.png

  2. font-shapes.png

  3. magic-text.jpg

  4. free-images-search.png

  5. inspiration-wall.jpg

色の組み合わせも、もちろん指定できるが、このアプリには、色を背景画像の中から選んでユーザに提案する、という機能がある。画像に利用するフォントや切り抜き型なども、プロのデザイナーが選んだものが提供されている。

便利なのは、作ったグラフィクスを保存して再利用できること。それらに手を加えて、別の作品を作ることもできる。

Adobe Postはターゲットを特定しない、ごく一般的なアプリだが、‘Post’の名に見られるように、コミュニティマネージャとか企業のソーシャル担当など、ソーシャルメディアにポストするために簡単なグラフィクスを手早く作りたいニーズが頻繁にある人たちは、とくに重宝するだろう。

このほかAdobeが推奨しているユースケースは、イベントの招待状、メルマガのグラフィックデザイン、企業のパンフレット、アルバムの表紙、などなどだ。

Adobe PostはApp Storeで無料でダウンロードできる。

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Adobeの売上は記録破り―大企業でもビジネスモデルの根本的転換は可能だ

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IBM、HP、EMCなどの大企業がビジネスモデルの転換を目指して苦闘していることはわれわれもよく知っている。それらに比べると、Adobeは興味深いケースといえるだろう。つい数年前までAdobeは箱入りソフトを売る会社だった。それがごく短期間でクラウドサービスの定期課金(サブスクリプション)を主力とする会社となった。先週発表されたAdobeの財務報告を見る限り、この変身に大成功を収めている。

まずその根拠として数字をチェックしてみよう。Adobeはこの四半期に13億1000万ドル、対前年比で22%のアップという成績を収めている。同社はまた通年の売上が48億ドルという記録破りの額に達したことを発表している。もちろんこうした数字自体も大きいが、私が特に強い印象を受けたのは、継続する課金収入だった。これは今やAdobeの売上の74%を占め、メインビジネスとなっている。2015年の同社のデジタル・メディア関連の通年定期課金収入(annual recurring revenue=ARR).は30億ドルだった。

実際、Adobeはこの第4四半期だけでARRに3億5000万ドルも加えている。同社の発表によれば、この成長は主としてエンタープライズが課金モデルへの転換を積極的に採用しているためだ。この四半期に個人やチームの83万3000人がAdobe CC(Creative Cloud)に新たに登録しているという。

多くの企業が苦闘する中、Adobeは比較的短期間に急速にクラウド企業へと変身を遂げた。これは同社が事前に周到な計画を準備していたことが大きいようだ。

Adobeの創立は1986年とはるか昔に遡る。しかしAdobeが箱入りソフトを販売していたのはそう昔ではない。それが変わったのは2013年のことだ。同社はCC(Creative Cloud)にビジネスの主力を移すと発表した。そしてその言葉どおり、従来の主役だった箱入りソフトのシリーズ、CS(Creative Suite)の販売を中止した。この決断は業界を震撼させた。 TechCrunchのLardinois記者は当時驚きを次のように書いている

Adobeはソフトウェアの将来は定期課金ベースのネットワーク配信にあると信じ、それに社運を賭けるつもりのようだ。…Maxカンファレンスの参加者の大部分はここでCS7が発表されるものと思っていたはずだ。ところが意外にもCreative Suiteのブランド名は消えていくことが判明した。…(CCの責任者)Morrisは私の取材に対して、この方針転換がかなりの冒険であることを認めた。「多くのユーザーはこういう転換が起こるとしても数年後のことだと考えていただろう。しかしそれが今日だったことはショックだったかもしれない。」

Adobeのような世界的大企業がCCの発表後、わずか2年半でにこのような思い切った決断をするというのはかなり珍しいことだ。また顧客ベースも課金モデルへの転換を強く支持ことも注目に値する。.

「牛を捕らえるには角をつかめ」

Adobeが実行したのは他の会社が恐れるような道だ。普通の会社なら確立した箱入りソフト販売モデルの横に少しずつサブスクリプション・モデルを忍び込ませるというような方法を取っただろう。しかしAdobeはいきなり箱入りソフトの販売を止め、全面的に定期課金モデルを導入した。

比較という点ではMicrosoftが参考になるかもしれない。同社は現在でも箱入りソフトのOfficeとクラウド版のOffice 365を並行して販売している。エンタープライズソフトの分野でも同様だ。

公平を期すなら、Adobeといえども古き良きマーケティング・リサーチをしなかったわけではない。AdpbeはCCを開発し、ユーザーを相手にテストを行った。その結果は思いがけないほど積極的な反応だった。前述のScott MorrisはわれわれのLardinois記者の質問に答えて2013年にこう語っている

われわれがこの決断をしたのはCreative Cloudの登録ユーザーのほとんど全員が気に入ってくれていることを発見したからだ。AdobeのオンラインストアでCreative Cloudの満足度はPhotoshopより高い。これは前代未聞だ」とMorrisは言う。

注意すべき点は、当時Adobeは極めて高価な箱入りソフトを売っていたことだ。その価格は1200ドルから上は2500ドルまでした。つまりユーザーはそれほどの金額を支払ってもそれらのソフトが提供する機能を必要としていたわけだ。サブスクリプション・モデルに移行するにあたってこうしたクリエーティブなチームや個人のユーザーは一時に高額な支払いを必要としなくなった。毎月少額を支払えばよく、しかもAdobeは常時ソフトをアップデートして最新のものにしてくれる。Adobeとしてもときおり巨大な新バージョンを出荷するより、オンラインで少しずつアップデートを繰り返す方がはるかに開発を管理しやすい。

Adobeの新モデルはユーザーにもメーカーにもメリットの大きいものとなった。関係者全員が得をするという珍しい例だった。利用ケースによって価格は大幅に異なるものの、個人ユーザーは月額わずか9.99ドルからLighroomやPhotoshopなどの人気ソフトが利用可能であり、全アプリが使い放題となるセット契約でも月額80ドルだ。エンタープライズ向け契約では1人あたり月額70ドルの使い放題や1人1アプリ月額30ドルの契約も選べる。〔日本版:日本では月額980のフォログラフィプランから月額4900円のコンプリートプラン、さらにさまざまな法人向けプランが選択できる。詳しくはこちら。〕

Adobeという教訓

Adobeは多くの大企業がはまり込んでいる泥沼を避け、まったく異なるビジネスモデルに移ることに成功した。業界の常識とは逆に、同社は箱入りソフトの販売で得ていた以上の売上を定期課金モデルで得られることを証明した。.

とはいえ、われわれもどんな規模、種類の会社もAdobeのとおりに行動して成功できるとは考えていない。

そもそも、Oracleのような純然たるエンタープライズ向け企業と個人、エンタープライズをまたいでビジネスをしてきたAdobeのような企業を単純に比較するのは難しいのだろう。それでもなおAdobeが従来のビジネスモデルを一変させ、かつそれに大成功を収めたという事実は残る。他社はおそらくAdobeの成功の秘密を知りたがるだろう。市場は現在も急変し続けており、強い意思に基づく決断によって成功したAdobeを手本にしたい企業は多いはずだ。.

画像: sikerika/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AdobeがFlashの棺桶にまた釘を一本打ちこむ…Flash ProfessionalをAdobe Animate CCに改名

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Flashの死は、ぐずぐずと遅くてぶざまだ。Flashを抱えるAdobeは、今度はAdobe Flash ProfessionalをAdobe Animate CCに改名することによって、Flashに何度めかの死の宣告を与えた(次は何だろう?)。

Flash Professionalは、Web上のリッチなアニメーションを作るアプリケーションだ。というかFlash Professionalは、Flashを使った広告を作るためのツールだ。

しかし最近では、ますます多くのFlash Professionalのユーザが、HTML5とWebGLを使ってアニメーションを作るようになった。そのアニメーションはモバイルとデスクトップの両方で使えるし、エンドユーザはFlashプラグインが要らない。パブリッシャーもwin、コンシュマーもwin、すなわちwin-winだ。

Adobeによると、今ではFlash Professionalで作られるコンテンツの1/3はHTML5を使っている。みんながFlashのことを忘れるまでは、まだ時間がかかると思うが、今回アプリケーションの名前からFlashを消したことによって、アニメーションはFlashだけではないよ、とAdobeは宣言したのだ。

名前からFlashが消えただけだから、これまでのFlash Professionalユーザが困ることはない。Flashそのものは健在だ。でも、早めに新しい現代的な方式に乗り換えた方が良いと思うけど。

Adobe Animate CCには、ペンシル(鉛筆)やブラシ(絵筆)の改良や、ベクタ方式のブラシ、回転キャンバス、色の変化とオーディオのシンクの改良など、新しい機能が導入された。Adobe Animate CCからAdobe Stockを利用できるし、クリエィティブクラウドのライブラリも使える。

Flash Professionalは、20年前にリリースされた古いツールだ。新装のAdobe Animate CCは2016にリリースされ、同社は今後の長期サポートを約束している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Dropbox、モバイルでもPDFファイルの編集に対応

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Dropboxは、ユーザーがDropboxに保存したPDFファイルを、iOSアプリを使って編集できるようにしたことを発表した。Androidも近く対応する予定。広く使われているファイル形式に関するこの対応強化は、先月発表されたAdobeドキュメントクラウドへのDropbox統合を始めとするAdobeとの提携に続くものだ。

既に両社は、Dropboxに保存されたPDFファイルをデスクトップ版Adobeアプリから利用するしくみを提供している。これはファイルの閲覧だけでなく、ファイルに加えた変更が終了時に自動的にDropboxに反映されるものだ。

このたび、これと同様の統合がDropboxのiOSアプリにも追加された。ユーザーはDropboxに保存したPDFファイルに注釈やコメントを付けたり、Acrobat Readerアプリで電子的に署名して変更をDropboxに保存したりできる。

Androidの対応は来年初めになる、と同社は言っている。

iOSユーザーが新機能を利用するには、変更を加えたいPDFファイルをiPhoneまたはiPadのDropboxアプリで開いた後、「編集アイコン」をタップすればよい。すると端末内の Adobe Acrobat Readerが開く。

この新たな統合は両社にとって理にかなっている。多くのAdobeユーザーがファイルストレージとして既にDropboxを使用しており、一方Dropboxはファイルの保存と共有だけでなく、編集も可能にすることで同社のビジネスユーザーの利便を改善できる。

先月Dropboxは、Paperを発表してドキュメント協業分野への参入に名乗りを上げている。Paperは共有ホワイトボードにチェックリスト、リッチメディアの埋め込み、@メンション等の機能を加えたもので、Google Docsと競合する。

しかし、ドキュメント編集に焦点を当てた提携はDropboxにとってこれが初めてはない。同社は以前Microsoftと組んでMicrosoft Officeファイルの編集に対応している。Officeのモバイルアプリとの同様の統合によって、モバイル版DropboxでもOffice 文書を編集できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

コミュニケーション・サービス多様化の中でメールは今でもピンピン元気、という調査結果

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静かな場所でメールをチェックしたいかな? どうやら、多くの人にとって、静かな場所とはトイレ*なのだ。Adobeの最新の調査によると、アメリカ人の42%がトイレでメールチェックをしている。〔*: bathroom, 浴室兼用トイレ〕

Adobeはメールによるマーケティングをサービスとして提供しているから、ときどき、人びとのメールビヘイビアを調べる必要があるのだ。

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Adobeの調査結果は、それほど意外でもない。回答者の91%が職場でメールをチェックし、また87%は仕事のメールを家でチェックしている。70%は、テレビを見ながらメールも見ている。ベッドでメールをチェックする人は回答者の約半分、そして困ったことに、18%は運転中にメールを見ている。18歳〜34歳の層では、運転中にメールをチェックする人が27%もいる。

この調査でおそらくいちばん意外なのが、マーケターたちの最大のターゲットであるmillennialsの人たちが、ほかの人たちと変わらず、メールを愛用していることだ。彼らはモバイルでメールをチェックすることが多いが、メールをチェックする頻度はほかの年齢層よりも多いのだ。メッセージングアプリやSNS、Instagramなど、そのほかのコミュニケーションツールがとても豊富な時代なのに、メールは劣化していない。

また、メール中毒を自覚している人も多くて、回答者の10人中4人は、“自己流のメール・デトックス”を試している、と答えた。そのデトックスの効果は定かでないが、87%は、メールをチェックしない日が平均して月に5日はある、と答えている。

企業ではSlackやConvo、Yammerなどがよく使われるようになっているが、それでもメールの利用は減っていない。むしろ回答者の約半分が、今後二年間でメールの扱い量は増える、と答えている。

この結果を見て、毎日メールマーケティングに邁進しているマーケターたちは大喜びだろう。ただし、調査を発注したのがメールマーケティングの常習犯(Adobe)だけど。回答者の1/3が、企業からのメールの頻度は減ってほしいと言っているから、嫌われない程度にやれば、メールは依然として貴重なマーケティングチャネルなのだ。‘メールは死んだ’という説は、無根拠な都市伝説ないし‘願望’にすぎなかったのである。

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致命的脆弱性の発見でFirefoxがFlashを一時的にブロック中―Adobeのパッチをインストールすれば復活

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Hacking Teamの情報リークはAdobeにとって大きな打撃となった。このリークでインターネットに遍在する(そして遍在的に嫌われている)Flash Playerに致命的な脆弱性が2つあることが明らかになった。これに対してMozillaは一時的にFirefoxのFlashプラグインを無効化した。

Adobeは今日(米国時間7/14)、脆弱性を修正するパッチを当てたFlashを発表した。Firefoxのユーザーは(もしまたFashを表示したいなら)、このパッチをダウンロードし手動でFlashをアップデートする必要がある。〔日本語版:Chromeの場合、Flashプラグインは自動でアップデートされる〕

今回のパッチはHacking Teamのリーク関連で今週2度目となるFlash Playerへのパッチだ。.

最近はAdobe自身がFlashを嫌っているのは公然の秘密だ。Flashはウェブの黎明時代にはそれなりの役割を果たしたが、HTML5その他のウェブ標準が整備されるにつれて、デベロッパーは非効率でセキュリティー上の問題を抱えるFlashプラグインに次第に頼らなくなっている。GoogleのYouTubeはすでにFlashではなくHTML5を標準として採用しているし、Chromeはウェブページ中で重要性の低いFlashコンテンツの自動再生をブロックするようになった。

Facebookの最高セキュリティー責任者のAlex Stamosが数日前に言ったように、ウェブはFlashがないほうがなにかと面倒がなくてすむ。AdobeはそろそろFlashを終了させる時期を決めた方がいいだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook <A href="https://plus.googl

Flashに第三のゼロデイホール発見、被害者のシステム乗っ取りもありえる凶悪欠陥

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TrendMicroがまた、ユーザのデータを危険にさらす、Flashの緊急のゼロデイホールをポストした。政府にハッキングツールを提供し、その情報データベースの全体が最近リークされた、プロフェッショナルなハッカーグループThe Hacking Teamが、このエクスプロイトを利用して、ユーザに気づかれずにコンピュータを攻撃することに成功した。

この新たな脆弱性はCVE-2015-5123と呼ばれ、ほかの二つのゼロデイエクスプロイトに続くものだ。このエクスプロイトは、Adobeによると、“クラッシュを引き起こし、犯人が被害システムのコントロールを奪うこともありえる”。

今では、Flashを完全に亡きものにせよ、との声がある。そうすれば、穴(ホール)掘りが大好きな何百万ものアナグマたちもいなくなる。

まじめなご忠告: Flashを無効にしてください。Windowsではこうやって削除します。OS Xではこうです。Flashを使うというリスクを、冒す価値はまったくありません。

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AdobeがまたまたFlashのゼロデイホールを修復…まだ実害の報告はないが

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多くの企業にベストプラクティスがあるが、連邦政府や州政府のお役所にハッキングツールを売ってきた“コンピュータセキュリティのエキスパートの集団”Hacking Teamも、その例外ではない。同社の情報データベースにはおもしろいハッキングティップがいろいろ載っていて、その中にはAdobe Flashのまだパッチされてないゼロデイホールへの言及もある。Adobeは目下、その穴を閉じる工事をやっている。

セキュリティ研究家のBrian Krebsが数日前にそのドキュメントを、ハッカーたちがリークしたデータの山の中に見つけた。Hacking Teamが概念実証のためにやってみた攻撃は、WindowsやOS Xのカリキュレーター(電卓)を開く、といういたずらだが、もっと悪質なバージョンもある、とそのドキュメントには書かれている。

Adobeは今日(米国時間7/8)、Security Bulletin CVE-2015-5119をポストして、今その穴を塞ぐ作業をしている、と述べている。

セキュリティ企業のTrend Microは、“現時点ではユーザはこの脆弱性についてそれほど心配する必要はない。実際の犯行はまだ発見されていない。今後は必要に応じて、このポストの内容を更新していく”、と述べている。しかしHacking Teamがこの脆弱性の新たな悪用の方法を発見したかどうか、それがまだ明らかでない。

ひとつだけはっきりしているのは、Flashを無効にした方が良さそうだ、ということ。Krebsは曰く、“疑問の余地なくAdobe Flash Playerは攻撃者の主要なターゲットの一つだ。AdobeがFlash Playerのゼロデイ欠陥を修復する緊急アップデートを発行するのは、この数か月間で今回が7度目だ”。

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Adobe、Android版のPhotoshop Mix、Brush CC、Shape CC、Color CCをリリース

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今日(米国時間6/15)、Adobeは新しいAndroidアプリ4種類をリリースした(スケジュールよりやや早い)。PhotoshopやLightroomなどAdobeの人気アプリは以前からiOS版が提供されているが、これまでAndroid版の開発は遅れていた。しかし今日からCreative Cloudの契約者はPhotoshop MixBrush CCShape CCColor CC をGoogleのプラットフォームで利用できるようになった。

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AdobeのCreative Cloud担当シニア・マーケティング・ディレクター、Scott Morrisによれば、ユーザーからの要望が強かったためAndroidプラットフォームをサポートすることに決めたのだという。開発チームはまずAdobeのCreative SDKをAndroidに移植するところから始めねばならなかった。そこでユーザー向けのアプリをリリースするまでないかなりの時間がかかったという。Morrisはまた「Androidにはたいへん数多くの多様な機種が市場に存在するため開発は非常に難しかった」と述べた。

Adobeのモバイル化の戦略は、Creative Cloudを一挙にモバイル化するのではなく、単機能の比較的シンプルなアプリを順次リリースしていくという方向のようだ。

たとえば、Brush CCはモバイル・デバイスで取り込んだ写真やグラフィックをブラシに変換して、Adobe Photoshop CCやIllustrator CCで利用するアプリだ。

同様にShape CCは画像をキャプチャーしてPhotoshopなどで利用できるベクトルグラフィックスを作成する。〔 Color CC (aka Kuler) は日本Play Storeでは未公開〕

Photoshop Mixはこれらとはやや異なり、Photoshopの基本的な機能が提供される画像編集アプリとなっている。

Morrisによれば、今後Androidは全体としてiOS同様にサポートされていくことになるという。

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放送用などプロ級のビデオエディティングを完全にクラウド化するAframeが急成長

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クラウド上のビデオプロダクションプラットホーム、ロンドンのAframeは、Avidなどの大手に挑戦する存在だが、ファウンダのDavid Petoはこれを第一歩として、将来的にはプロ級の総合的なビデオ編集スタジオをクラウドから提供したいという大きな夢を抱(いだ)いている。

Octopus InvestmentsとEden Ventures、およびNorthstar Venturesが投資している同社は、Adobeの’Adobe Anywhere’プラットホームを利用して放送局向けのビデオプロダクションやそのほかのコンテンツ製作者たちに、大規模なビデオプロジェクトをリモートからセキュアに編集できる能力を提供している。クラウド化のメリットは言うまでもなく、物理的なインフラや機器類への高価な投資が、最小限ですむことだ。

Petoは語る、“Aframeは急成長している。うちのことを一言で説明するなら、ビデオのためのクラウド上のオペレーティングシステムだ。どんなニーズのある、そして今どんな制作段階にあるプロジェクトでも、うちを利用するとワンストップショップ的に何でも必要なことができる。すべての解像度に対応するビデオエディットは、これまでどこにもできなかったのだ”。

それができるようになったのは、Adobe AnywhereやそのPremiere Proビデオエディティングソフトウェアと、Aframeのプライベートクラウドサービスの組み合わせによる。

“AdobeがAnywhereを見せてくれたのは4年前だが、それは高解像度のビデオをふつうのブロードバンドでユーザのラップトップ上のAdobe Premiereにストリーミングできる初めてのシステムだった。しかしそのためには、ラインの向こう側にサーバが必要だった。そこでぼくは考えた: Anywhereをクラウド化して提供すればいいじゃないか、と”。

その結果今では、世界中のどこにいても、HDクラスのビデオエディットをクラウドでできるようになった。Aframeのクラウドプラットホームに収めたビデオプロジェクトがラップトップ上のAdobeのエディットソフトウェアに、まるでそこらのストレージから来たもののように現れる。そういう高いビットレートのストリームを生成するのが、AnywhereのMercury Engineだ。

Petoは曰く、“ビデオをアップロードしたらそれは、誰かがそれを視るまでずっとクラウド上に居る。局やスタジオなどのローカルには、何もない”。

いわばテレビ放送やビデオプロダクションの物理的なバックエンドがすべてクラウド化され、エディティングからリビューまでのすべての工程がその環境で行われる。パブリッシュ(放送、ストリーミング、…)も、そこから行える。ファイルをAサーバからBサーバへ、ローカル(リモート)からリモート(ローカル)へなど、移動する必要がなくなる。しかも、放送用ともなると、ビデオファイルのサイズは数百ギガバイトにもなる。

Aframeの売上の70%は合衆国からだ。本社はロンドンだが、チームはボストンとニューヨークとロサンゼルスにいて、FOXやA&E、VICE Media、 Voltage Pictures(Dallas Buyers Clubのメーカー)などの顧客に対応している。“テレビをつけたら、その放送はAframeで作られた番組だった、という時代になるかもね”、とPetoは大げさに言う。

2012年の4月にAframeは、シリーズAで700万ドルを調達し、総調達額は約1000万ドルになった。しかし今同社は、また新たな資金調達を準備中だ。

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Adobe、2015年Q1のCreative Cloud新規購読者は51.7万人


最近の四半期で、Adobeは51万7000人の新規Creative Cloud定期利用者を獲得し、同社の売上11.1億ドル、調整後利益0.44ドル/株に貢献した。通常の会計方法(GAAP)を使用すると、Adobeの1株当たり利益は0.17ドルに下がる。

売上(10.9億ドル)、調整後利益(0.39ドル/株)共に市場予測を上回ったにも関わらず、Adobeの株価は時間外取引で4%近く低値をつけた。

その理由は、Creative Cloudの成長が前四半期と比べて下回っており、市場の期待に届かなかったからかもしれない。VentureBeatのHarrison Weber的確に指摘している:

Adobeは2015年末までに定期有料顧客600万人を目指しているが、現在のペースでは追いつかない恐れがある。Adobeは今四半期に51.7万人のCreative Cloud定期利用者を増やした。これに対して、前四半期は64.4万人の増加で、2014年末の有料利用者数を345.4万人とした。

Weberの数字を使うと、AdobeはCreative Cloud有料利用者397.1万人で今期末を終えた。Adobeの収支会見の書き起こしには「390万人以上」と書かれている。いずれにせよ、次の3つの四半期で定期利用者600万人に達するためには、2014年Q4と2015年Q1を平均したペースより25万8000人余分に集めなくてはならないことになる。

もっと簡単に言えば:Adobeは成長速度を上げなければ、目標を達成できない。

Adobe株を引き下げているもう一つの潜在要因は、会計Q2、即ち現四半期への1株当たり利益の予測が市場の期待を下回っていたことだ。四半期へのガイダンスはこうだ:

現在投資家らは当期のAdobeの調整後利益を0.48ドル/株と予想している。一方Adobeは、ウォール街が予測を上方修正しない前提で、売上予測を出してきた。

果たしてAdobeの、定期購読ソフトウェアビジネスへの転換は成功しているのか? 同社の四半期末のCreative Cloudビジネスによる年間予測売上(ARR)は17.9億ドルで、これは前四半期のARR 16.76億ドルを上回っている。全体では2015年第1四半期総売上の70%が、Adobeが「反復収益源」と呼ぶものから来ている。これは前四半期の66%から上昇している。

Adobeは全社的に反復売上製品を成長させ、市場の期待以上の売上を達成した。しかし、Creative Cloud製品定期利用者の成長と調整後利益が、市場予測に答えていないことが同社の向い風となっている。

しかし、30億ドル以上の現金および短期投資資金を持つAdobeにとって、大きな問題とは思えない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


AdobeがDocument Cloudをローンチ…AcrobatとEchoSignとFill and Signでペーパーレスをさらに前進

ここ2年ほどは、Adobe関連のニュースといえばCreative Cloudの話ばっかりだったから、Acrobatを軸とするでっかいドキュメントビジネスのことは忘れられがちだった。しかし今日は、Document Cloudのローンチによって、そのビジネスにまた新たな光が当たろうとしている。

その主役であるAcrobat DCは、デスクトップとWebとモバイルのAcrobatのニューバージョンで、それにはAdobe EchoSignによる無料の電子署名ツールや、画像処理、OCRなどの技術も含まれる。

また新たにローンチされるモバイルアプリFill and Sign(記入して署名する)や、粒度の細かいパーミッション管理とサードパーティの統合などの高度な機能を持つ、新しいAcrobatエンタプライズソリューションも提供される。

これらの新しいツールのローンチは30日後で、今毎月14ドル99セントを払っているAcrobat Cloudのユーザは即利用できる。また、Acrobat DCの終身ライセンスも提供される。

Adobeによると、昨年だけでも500億あまりのPDFがオープンされた。モバイルバージョンのAcrobat readerは一日あたり40万回ダウンロードされ、EchoSignは1億以上の契約書を処理した。しかしそれでも、署名が必要という理由だけのために、ドキュメントを印刷するユーザがまだとても多いそうだ。

Adobeのマーケティング担当VP Mark Grilliによると、ドキュメント関連のプロセスの80%近くは、必ず紙に依存している部分がある。この“最後の1マイル”問題を解決するためにAdobeは、Creative Cloudで学んだことをドキュメントに応用することにした。

その基本的な考え方は、いろんなプラットホーム上の体験を統一化し、それらを電子署名でくくる、というものだ。

AdobeのシニアプロダクトマーケティングマネージャLisa Croftが、こんなデモを見せてくれた: 署名が必要な紙のドキュメントがある。新しいSignとFillアプリを使ってそのドキュメントの写真を撮る。TurboScanのようなモバイルアプリであるこのアプリは、ドキュメントの縁(へり)を自動的に認識し、汚れを取り、ライティングも正しくするなどして、きれいなデジタルフォームを作る。そのフォームに記入したら電子署名をしてメールで送り返す(たとえば先生に)。名前、住所、誕生日などなどのデータは、どのフォームにも自動的に入る。Fill and Signはこのデータを保存し、すばやく紙のフォームに加えることもできる。

Acrobatの新しいモバイルアプリにも、これらの機能はあるが、Fill and Signの方が多芸だ。フォームをスキャンしてからWebへ行き、そこで記入してもよい。もっと気の利いた機能は、AcrobatがそのOCRソフトをフォーム中のテキストに対して走らせて、エディットできる紙のドキュメントを再び作り、清書や編集ができることだ。その際、似たようなフォントをAdobeのライブラリから探す。まあ、紙のときとほとんど同じドキュメントができる、と考えてよいだろう(元々ドキュメントの印刷に使われているフォントは限られているから)。

iOSとAndroidで使えるモバイルアプリはデスクトップのアプリケーションとほとんど同じ機能だが、校訂機能などはデスクトップにしかない。Grilliによると、長期的にはFill and SignとAcrobat Mobileは一つのアプリへ統合される。

現状のAcrobat DCでは、ドキュメントの保存にはAdobe独自のストレージとMicrosoft Sharepointが使われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


2015年スーパーボウル、ソーシャルで最も注目された広告はP&Gの#LikeAGirl

Patriots vs. Seahawksで行われた2015年のスーパーボウルも幕を閉じた。そしてスーパーボウル中継中に流されたCMについての評価もまとまりつつあるようだ。CM業界でも大人気のスーパーボウル時間枠は膨大な数の視聴者の視線を集め、広告主にも最高度の注目が集まることとなる。こうした中Adobeは、スーパーボウル広告についての「ソーシャルバズ」効果を測定し、Facebook、Twitter、Tumblr、Instagramなどといったソーシャルサイトで最も人気を集めた広告を発表した。

Adobeは自社で運営するマーケティングクラウド・ソリューションであるAdobe Socialを使い、Twitter、Instagram、Facebook、YouTube、Tumblr、Flickr、Reddit、Foursquare、Google+、Wordpress、VK、Disqus、Metacafe、Dailymotionなどにあらわれた400万ものメンションを分析してベスト10の選定を行なっている。

選定にあたってはメンション数、他の日と比較したスーパーボウル当日の盛り上がり方、言及者のセンチメント、広告の効率性(spend efficiency)、および世界的に見たリーチ率などが考慮に入れられている。

そうした選考基準に基づいて上位となったのが以下のものだ(記事下にベスト10リストを掲載している)。中でもProctor & Gambleの「#LikeAGirl」がトップになった。メンション数は40万を超え、さらにセンチメントの評価でも高いスコアを獲得した。Adobeの発表によれば、メンションの84%が賛意ないし興味を示すものであったとのこと。

広告は既に見た人も多いかもしれないが、女性の社会的地位の向上(エンパワーメント)を狙ったものだ。「#LikeAGirl」(女の子らしく)という表現をばかにした意味でなく、より賞賛の意味を込めたものにしようと狙っている。思春期のうちに失われてしまい、二度と取り戻されることがなくなってしまうことの多い「女の子の誇り」をきちんと考えてみようと世に問うているわけだ。

形式的な面をみても、確かにこの広告はソーシャルメディアで高く評価されやすい要素を持つということができるだろう。タイトルからしてハッシュタグであるし、「#LikeAGirlという言葉の意味を“素晴らしい”という意味にしよう」(Let’s make #LikeAGirl mean amazing things)というのも、わかりやすい表現だ。

もちろん、女性を商品の飾りとして扱うCMが多い中、Proctor & GambleのCMは内容的にも「進化」であると評価することができるように思う。

ちなみに世界規模での広まりという意味では日産のCMがナンバーワンであるようだ。このCMに関するバズの55%以上が米国以外のものであるとのこと。さらに、他の日との比較で最も伸びているのは「Avocados of Mexico」となったようだ。通常の日と比べて3,000%の増加となったらしい。

ところでAdobeは、今年のスーパーボウル広告をまとめて「父親の年」としている。なるほど、トップ10のうち3つが、父親に関するものとなっている。

トップ10リストを以下に掲載しておこう。

1. #LikeAGirl
2. Avocados from Mexico
3. Dove Men Care
4. eSurance
5. Clash of Clans
6. Squarespace
7. Nissan
8. Toyota
9. Loctite
10. Anheuser Busch (Budweiser and Budlight)

広告も見てみたいという人のために、下にすべて掲載しておこう。

1. P&G’s (Always) “#LikeAGirl”

2. Avocados from Mexico

3. Dove Men Care

4. eSurance

5. Clash of Clans

6. Squarespace

7. Nissan

8. Toyota

9. Locite

10. Anheuser Busch (Budweiser and Budlight)

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(翻訳:Maeda, H


手書きスケッチをAdobeベクトルデータに変換するモレスキンのスマートノートを使ってみた

われわれは11月にMoleskineのAdobe CCベースのスマート・ノート について書いた。しかし今回、実際に使ってみて、たしかに役に立つ製品だと確認できたのでもう一度紹介してみる。仕組みについて上のビデオをご覧いただきたい。iPhoneのユーザーでAdobe Creative Cloudの契約者なら、手書きのスケッチを即座に2000ドルのデジタルタブレットとHDディスプレイの組み合わせを使ったのに劣らないレベルの.SVGファイルに変換することができる。

ページにはアンカーポイントが印刷されているが、撮影時とまったく同一の角度でデジタル版が作成される。つまり自動的に角度の補正は行われない。しかし生成されるのがAdobe Illustrator互換のベクトルデータなのでスキャンされたラスターデータより修正、編集ははるかに容易だ。またスケッチをiPhoneで撮影する(現在専用アプリはiPhone版のみ)ほうがフラットベッドスキャナーやハンディースキャナーを使うよりずっと簡単だ。

用意するものがMolesskineノートと専用アプリをインストールしたiPhoneだけというシンプルなシステムだが、生成されたデータは細部まで忠実に再現sされており、質は非常に高い。もちろん商用レベルの作品に仕上げるには色やエフェクトを付け加えるなどそれなりの後処理は必要だ。

Moleskineノートは32.95ドルだ。アプリは無料で、iOS7.1以降を搭載したアiPhoneまたはiPadで作動する。またCreative CloudのIllustratorが必要だ。しかし多くのビジュアル・クリエーターはその要件を満たすだろう。そういうクリエーターにとってはハイエンドのデジタル入力タブレットをどこへでも持ち歩けるようなものだから、メリットは大いにある。しかも電源を心配する必要もないし、飲み物をこぼしても壊れることもない。 WacomのInklingも似たような機能を提供するとしていたが、私が実際に試すことができたこの種のシステムはMoleskineが初めてだ。宣伝どおりに機能することは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


モレスキンのSmart Notebookは、手書きスケッチをAdobe用ベクトルデータに変換する

いつの日か、デジタルツールが伝統的クリエイティブメディアに取って代わる時が来るかもしれないが、われわれがまだそこに至っていないことは明らかだ。そして、Moleskineは、独自のソフトウェアと組み合わせることで、新旧の橋渡しをうまくこなそうとしている。新たな提携によってスケッチブックがAdobeクリエイティブソフトウェアにサポートされ、手書きスケッチが編集可能なベクトル図形に変換される。MoleskineのSmart NotebookアプリとAdobe Creative Cloudを使用する。

同サービスで使用するメモ帳には、ページの隅に特別な位置合わせ標識が印刷されていて、アプリがスケッチをベクトルに変換する際、iPhoneのカメラで完全に正面から撮れなくても、歪みを矯正することができる。出来上がったベクトルデータは、.jpgおよび .svgで出力され、Adobe PhotoshopまたはAdobe Illustratorで使用できる。

今やデジタルにスケッチする方法には様々な選択肢があり、スマートフォンのGalaxy Note 4には専用のスタイラスが付いているし、WacomのBambooシリーズ等のスタイラス製品を、iPhoneやiPadで使うこともできる。しかし、Moleskineの手帳には極めて大きな利点がある ― アーティストたちに優れた触覚体験を提供すること以外に。例えば、バッテリー電源もデータ接続も、33ドルを越える投資も必要ない。

スケッチの好きな人にとって、これは素晴らしいツールになりそうだ。それは、長い間遠い夢だと思われてきた物の一つかもしれない。もしこのアプリが本当に質の高い .svgファイルを生成できるなら、現代のアーティストやデザイナーにとって正真生銘の必携ツールになるかもしれない。

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【日本語版:参考リンク】
キングジム ショットノート
Post-it Plusアプリ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Adobe、ChromebookおよびChrome上で動作するPhotoshopの提供を開始

Photoshopのような複雑なアプリケーションを動かすことができないので、GoogleのChromebookは実用的ではないという意見もあった。しかし、これからは非実用性を訴えるのには、別の例を探す必要がある。そう、PhotoshopがChrome OSおよびChrome for Windows上で動作するようになったのだ(まずは米国内の教育機関向けサブスクリプションに登録している利用者向け)。

まずはAdobeの教育機関向けCreative Cloudに登録している人に向けての提供となる。プロダクトのベータテストとしての役割も持つわけだ。サービスの一般提供開始がいつになるのかはまだ明らかになっていない。来週にはMAXカンファレンスが開かれ、これは発表の舞台としてはふさわしいものではある。但し、そこで一般公開となると、ベータテスト期間があまりに短いものとなってしまう。Adobeは今のところ、教育機関向けサービスの利用者は、少なくとも6ヶ月間はストリーミング版Photoshopを提供するとしている。

Adobeによると、提供するストリーミング版はPhotoshopの機能をほぼすべて備えたものであるとのこと。ネットワーク上で動作するため、ローカルデバイスへのインストールなどは一切必要ない。また、ファイル操作はすべてGoogle Driveを使って行われることになる。GPUを使った機能と、印刷機能については省かれている。

現在流通しているPCおよびChromebookであれば、このPhotoshopを動作させることができるそうだ。ただし回線速度は5Mbps以上を推奨するとのこと。ダイアルアップではさすがに使えないようだ。利用中に接続が切れてしまったような場合、Google Driveのリカバリフォルダに最終段階のものが保存されるようになっている。

今年になって、AdobeはPhotoshopの一部機能を利用できるようにするCreative SDKをモバイル開発者向けに提供開始していた。しかし今回実現されたストリーミング版Photoshopは、そのSDKを用いたものとは全く別モノだ。Adobeがアプリケーションの配布手段としてだけでなくクラウドを使ったサービスに広く取り組んでいることの証と捉えることもできよう。今後は、ストリーミング版に以前買収したAviaryの技術を統合してくることになるのかもしれない。

ストリーミング版を、まずPhotoshopから始めたのは当然のことと言えるだろう。フル機能のビデオ編集アプリケーションをストリーミング可するというのは現実的ではないかもしれない。しかしDreamweaverや、あるいはIllustratorなどであればストリーミング可もできよう。但し、利用者数でみればPhotoshopよりはるかに少なく、マーケットの反応を十分に得ることができにくいわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


Adobeが写真編集API/SDKのAviaryを買収

Aviaryが今日(米国時間9/22)、Adobeに買収されたことを発表した。

Aviaryは、自分のアプリケーションに写真編集機能を持たせるためにデベロッパが利用するSDKを提供している。同社自身のアプリケーションもあり、それは1億回ダウンロードされたという。また広告主たちがフィルタやステッカーを広告に使うサービスもある。今年初めの同社の発表によると、同社のプラットホームを使って編集された写真は100億点に達する。Yahoo/Flickr、MailChimp、Walgreensなども同社のパートナーだ。

2012年にAviaryのCEOに迎えられたTobias Peggsのブログ記事によると、同社のツールに関してサービスの中断はない。今後両社は、Aviaryのユーザであるデベロッパに、Aviaryの機能が統合されたAdobe製品を提供して行くための共同作業に取り組む。“たとえば作品をAdobeのファイルフォーマットでCreative Cloudに保存したり、Photoshopの技術にアクセスしたり、Creative SDKにより複数のデバイスにまたがる制作ができるようになる”。

Peggsによると、今回の買収の契機はAdobeが18か月前にソーシャルポートフォリオサービスBehanceを買収したことにある。つまりBehanceとAviaryは互いにご近所だったため、AviaryのチームがAdobeに、“両社が合体してモアベターなツールやサービスを作り、アプリケーションのデベロッパたち、とりわけモバイル上のデベロッパたちの創造性を一層高めていくべきだ”、と持ちかけたらしい。

買収の価額等は公表されていないが、Peggsからのメールは、Aviaryのチーム全員がAdobeに加わる、と述べている。

2007年の創業以来Aviaryは、総額1900万ドルの資金を調達し、最近では200万ドルを借入金として調達した。同社の投資家は、Spark Capital、AmazonのCEO Jeff BezosのBezos Expeditions、Vision Ventures、LinkedInのファウンダReid Hoffman、Joi Ito(伊藤穰一)、Thomas Lehrman、それにPayman Pouladdejなどだ。

アップデート: Adobeのプロダクトコミュニティ担当VPでBehanceのトップScott Belskyのブログ記事もある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))