Amazon AWS、73億ドルヒジネスに。アクティブ企業顧客100万社を超える

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今日(米国時間10/7)AmazonのAWSは、同社の大規模カンファレンス、Re:Inventで、クラウドベースのデータサービス分野を同サービスが支配していることを示すデータを公開した。AWS担当SVP、Andy Jassyは今日、AWSのアクティブ顧客数が100万を超えたと言った ー これは企業数であり個人ではない。AWSの売り上げも急増している。AWSは現在73億ドルのビジネスとなり、データベースビジネスだけで,年間10億ドルのペースで売れている。

同社によると、AWSは対前年比81%成長した ー クラウドベースのストレージ、データ処理、その他データベースサービスを提供する会社の中でも「圧倒的に成長が早い」とJassyは言った。他に、AWSのEC2ビジネスは95%、S3が120%、データベースが127%、それぞれ成長した。

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しかし、ライバルクラウド企業の一社は、自分たちの方がAWSより大きいと、すかさず反論した。

[第2四半期現在、IBMの過去12ヶ月間のクラウドビジネスは 87億ドルだった   ー IBM Facts]

AWSの成長ぶりを示す証として、AmazonはQ2に、AWSの売り上げ18億ドル、利益3.91億ドルを計上した。

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AWSは、データサービスに対して同社のEコマースビジネスと同様のアプローチをとることで大企業、中小企業の間に数多くの波を起こした。安値で市場に切り込み、スケールの経済を元にビジネスを築く。そしてこれは、今も同社がサービスの発見を続けているやり方だ。

Jassyはまた,現在800社のソフトウェアベンダーが、25のカテゴリーにわたってAWSと統合していることも指摘した。

AWS re:Invent 2015

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Amazon、AWSにFedEx経由でデータをインポートするための堅牢ストレージ、Snowballを発売

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Amazonは今日(米国時間10/7)新製品Snowball発表してデベロッパーを驚かせた。これは新しい物理ストレージで、ユーザーはこの装置にオフィスとAWSデータセンターの間を往復させることによって、巨大データをAWSにインポートできる。

デバイスは昔ながらのデスクトップパソコンより一回り大きく、50テラバイトのデータを保存できる。側面にはKindleが付いていて、配送ラベルとして機能する。

Amazonは、このケースが6Gの衝撃に耐えられ、110V電源と10GBのネットワークを備える完全自給自足型であると言っている。

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1回のインポート/エクスポート作業は200ドルかかる。現場で利用は10日間まで無料で、その後デベロッパーは1日につき15ドル支払わなければならない。AmazonはSnowballからのデータインポートには料金を請求しないが、エクスポートには0.03ドル/GB請求する。

ユーザーがAWS上でSnowballジョブを設定すると、AmazonはSnowball機器を配送する。ユーザーはデータをこの機械にインポートしてAmazonに送り返す。内蔵されたKindleが配送ラベルとして機能する。

現時点では、Snowball装置のデータはすべてAmazonのオレゴンデータセンターにあるS3 Standardにアップロードされる。他のデータセンターも近々サポートされる予定だ。

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AWS re:Invent 2015

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Amazon、サイトでのApple TVとChromecastの販売を禁止

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Amazonは同社の基本原則の一つ ― 「顧客満足への執着」 ― に反する競争行動に出た。オンライン小売サービスは今日、競合商品であるApple TVとChromecastのショッピングサイトでの販売を禁止したことを認めた。具体的には、マーケットプレイスの売り手に対して、新規販売は認めず、残る在庫は10月29日までに引き上げるようメールで伝えた。

Bloombergが最初にこのニュースを報じ、インターネットフォーラムのRedditもこうした変更が進行中であることを伝えた。その後AmazonはVarietyに対してこの行動を認める声明を送り、同じ声明文を本誌にも提供した。

Amazon広報の説明は以下の通り:

この3年間にPrime VideoはPrimeサービスの重要な要素になった。当社の販売するストリーミングメディアプレーヤーが、Prime Videoの利用に適していることは顧客の混乱を防ぐ上で重要である。Roku、XBOX、PlayStationおよびFire TVは理想的な選択肢だ。

さらにAmazonは、売り手に対して以下のメールを送った。

販売店各位、

この3年間にPrime VideoはPrimeサービスの重要な要素になった。当社の販売するストリーミングメディアプレーヤーが、Prime Videoの利用に適していることは顧客の混乱を防ぐ上で重要である。このためAmazonは、以下の製品に対して販売制限を実施することとした。

o Apple TV o Chromecast o Nexus Player

即時発効にて、これらの商品を新たに掲載することはできず、2015年10月29日までに、これら商品の既存リストは削除される。削除に関連する販売主への悪影響はないが、削除対象製品を再掲することは控えるようお願いする。

Roku、XBOX、およびPlayStationはいずれもPrime Videoに対応しておりこの変更の影響を受けない。

Amazonでの販売に感謝している。

Sincerely, Amazon Services

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禁止は全世界にわたるものと思われ、これはApple、Googleに直接影響する他、マーケットプレイス販売業者も影響を受ける。各デバイスの全モデルが対象であり、今週発表された最新型Chromecastも含まれる。

Amazonの声明によると、この決定はApple TVとChromecastがAmazon Prime Instant Videoサービスに対応していないことに起因している。同社のNetflix対抗サービスで、Amazonの年間99ドルの会員プログラムが提供する多くの特典の一つである。

言い換えれば、AmazonはPrime Videoに対応しているメディアプレーヤーの販売は継続する。そうでないものはサイトから排除する。

しかしこの声明が誤解を招くのは、Amazon Prime Instant Videoの非サポートを決定したのがAppleとGoogleであるかのような印象を与えていることだ。現実はといえば、これらのプラットフォームで開発しないことを決めたのはAmazonである。

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Amazonの声明は当初奇異に感じられた。なぜならPrime Videoは現在AppleとGoogleのモバイルOS上で問題なく見られるからだ ― もしライバル企業たちが反競争的立場をとっているのであれば、TV接続デバイスだけでPrime Videoを排除する選択(Amazonはそう反応している)はしないだろう。全面的にPrive Videoを禁止するはずだ(それも消費者にとって有難くないことだが、私企業が運営する閉じたプラットフォームの権利ではある)。

新しいストリーミングメディアプレーヤー戦争で最初に発砲したのがAmazonであるという疑いを裏付けるのが、Redditのこの興味深いコメントで、Amazon社員が書いたと言われている[現在は編集済み]。そこにはChromecastがPrime Videoに対応していないのはAmazonの決定でありGoogleではないと明言されていた。

その人物はこう書いている:

…Chromecastに関して、サポートがないのはAmazonがサポートしないと決めたことが唯一の理由だ。次のApple TVでは、アプリを作ろうと思えば間違いなく作れる。会社は単にFire TVを売りたいだけに違いないが、残念ながらこのことは、他のみんながAirPlayかChromecastをサポートしている世界では最高の顧客体験を与えない。

Redditのこの匿名ユーザーが本物かどうかはともかく、デベロッパーがChromecastデバイス用のアプリを作るために使うChromecast SDKの特質が、この人物の言っていることを裏付けている。

そのオープンな特質ゆえ、Chromecast SDKは誰もが独自のアプリ(iOS、Android、あるいはウェブアプリ)をChromecast向けに開発できるよう作られている。つまり、AmazonがChromecastのために開発する上でGoogle側からの制約は何もない。単に作らないことを選んだだけだ。

Appleからはすぐにコメントを得られていない。Googleは公式コメントを出していない。

つまりAmazonは自らをAppleとGoogleにいじめられている負け犬に見せようとしているだけでなく、そのために顧客第一という同社の基本原則まで曲げようとしている。TV接続デバイスの2大人気商品を自社のバーチャルストアから排除することが、Amazonショッパーにとってどんな得になるのだろうか。

リーダーは「カスタマーから信頼を獲得するために全力を尽くす」とAmazonの”customer obsession”[顧客満足への執着]プリンシプルに書かれている。リーダーは「カスタマーを起点に考え行動します…カスタマーを中心に考えることにこだわります」と。

どうやらAmazonはこの宣言にアスタリスクを付ける必要がありそうだ:「* ただし…当社に最大の利益を生まない場合を除く」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

市場から消えた(?)AmazonのFire Phone

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Appleがプレスイベントにて新たなiPhoneを市場に投入しようとする中、市場から消え去ろうとするデバイスがあるようだ。永久に離脱するつもりなのかはわからないが、しかし少なくとも現時点では市場を去ろうとしているようなのだ。GeekWireの情報によると、AmazonのFire Phoneの32GBおよび62GBモデルが売り切れになっており、再入荷の予定については不明となっているそうなのだ。

Amazonもただちに在庫を補充する予定ではないと述べている。

もちろん、在庫切れがすなわち市場からの撤退を意味するわけではない。しかしウオール・ストリート・ジャーナルも報じるように、どうやらAmazonはハードウェア分野の活動を減らしていくらしいとの噂もある。Fire Phone関連のエンジニアを解雇し、スマートフォン開発から手を引くのではないかという話も出てきているのだ。

Amazonも、Fire Phoneが8月末の段階でアメリカおよび国際市場でも売り切れ状態にあることを認めている。

なお、AmazonのFire TVも8月中旬から在庫切れ状態になっている。AmazonではFire Phoneと同じく、在庫切れのメッセージが表示される。しかし、このFire TVについては、Appleのイベント終了後に新しいモデルが発表されるだろうという噂が優勢だ。

噂を総合すれば、Fire Phone(すくなくとも現行バージョンのFire Phone)は消えてなくなるようなのだ。

Fire Phoneは、3D機能などや顔追跡カメラなどの機能を搭載して華々しいデビューを飾った。しかし結局のところFire Phoneは人気を獲得するにはいたらなかった。アナリストが言うには、消費者がAmazonに期待していたのは「高性能」などではなく「価格の安さ」と使い勝手の良さであった様子。Amazon製の高機能(しかもギーク向けの機能だったりする)などは、多くの人が望んでいなかったのだと言われている。

ここしばらくは在庫調整の必要性もありつつ、値下げ続くような状況でもあった。夏に入ってからは、価格は60ドルに下がったりもしている。本体価格を60ドルとするのに加え、Prime会費(アメリカでの標準価格は年間99ドル)を1年間無料としていたりもした。ちなみに、ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、Amazonは10月に在庫となっていた170ドル分のデバイスの減損処理も行なっていたとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

AWSがビデオバックエンドを提供できるためにAmazonはElemental Technologiesを$500Mの巨額で買収

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Amazonが今日(米国時間9/3)の午後、モバイルのビデオサービスのためのバックエンドを提供しているElemental Technologiesを買収する、と発表した。

有料ニュースサイトThe Informationの最新記事によると、同社はキャッシュで5億ドルを払うことになるらしい。

今Amazonに問い合わせているが、価額等の確認はまだ得られていない。

この買収を計画したのは、Amazonの中でもとくに利益率の高いAmazon Web Services(AWS)部門だ。The Informationによると、ここはElementalの技術を利用して、そのクラウドインフラストラクチャサービス(IaaS)からモバイルのビデオ配信機能を(AWSのユーザであるデベロッパに)提供したいようだ。

Elementalは高速のビデオエンコーディングとトランスコーディングのソフトウェアにより、さまざまなスクリーンやデバイスに対するマルチスクリーンのコンテンツデリバリを可能にしている。オレゴン州ポートランドで9年前に創業した同社は、ABC、BBC、Comcast、Ericsson、ESPNなど多くの顧客を抱えている。

Crunchbaseによると、同社はこれまで、General Catalyst PartnersやVoyager Capital、Steamboat Ventures、Norwest Venture Partnersなどから計4400万ドルの資金を調達している。そのほか、オーストラリアの通信企業Telstra、ヨーロッパのペイテレビGiant Sky、そしてエンジェル投資家のグループOregon Angel FundやAlliance of Angelsも同社に投資している。

買収後もElementalの社名とCEO(Sam Blackman)はそのまま残る。Blackmanは、PixelworksのためのIC(集積回路)などを設計したことがある人物だ。

買収の完了は今年のQ4、と両社は言っている。

今回のElementalの5億ドルの買収は、Amazonの5大買収の仲間に入る。他の4つは:

・Zappo, 2009, 12億ドル
・Twitch, 2014, 9億7000万ドル
・Kiva Systems, 2012, 7億7500万ドル
・Quidsi, 2010, 5億4500万ドル

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Netflixに続いてAmazon Prime Videoも日本展開へ…レースの勝者はどこだ?

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日本に住んでる人は、アメリカのビデオストリーミングサービスは、まるでバスみたいに次から次にやってくる、と感じるだろう。来週Netflixがこの東アジアの国に上陸する、というニュースが流れたと思ったら、それに続いてすぐさまAmazonが、同社のPrime Videoサービスを日出ずる国に飛来させる、と発表した。

Netflixの日本デビューは9月2日と予定されているが、Amazon Prime Videoの飛来は9月中、となっていて、日付はまだ発表されていない。

Amazonの発表声明は、こう言ってる: “Prime Videoは日本と合衆国の何千もの人気映画やテレビ番組、連続アニメ、音楽のコンサート、バラエティ番組、そして賞まで取ったAmazonのオリジナル作品や日本でのオリジナル作品を提供する”。

このサービスは、年会費3900円(月額換算325円)を払っているPrime会員には無料だ。会員にはもちろん、ショッピング関連のそのほかの特典もある。一方、ビデオサービスでしかないNetflixは、税前の月額会費が650円からだ。毎月HDのストリームを二本見られるプランが950円、ストリーム四本のプレミアムプランが1450円。

料金的にはAmazonが有利だし、しかも既存のユーザベースが大きい。日本でもPrimeサービスはすでに10年前からあるが、Netflixは影響力のある有名人を抱え込もうとしている。またNetflixはSoftBankとパートナーしてキャリア課金と、デバイスへのアプリの事前ロードを10月から開始する。

さあこれから、日本でもストリーミングの勝ち馬を決めるレースが始まるのだ!

おっと、「たけし城」なんかでごめんなさい。

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人気のゲーム実況ストリーミングにYouTubeも参入、Twitch/Amazon独占のパイを奪う

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6月にYouTubeは、同社はゲーム実況に参入して、Twitchと競合するYouTube Gamingというサービスをローンチする、と発表した。その立ち上げの日は、明日(米国時間8/26)とされていた。

そのサイトはhttps://gaming.youtube.comにある。
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Amazonに買収されたTwitchは、ほかの人たちがビデオゲームをプレイしているのを見たり、あるいは自分のゲームをストリーミングしてその‘番組’をブロードキャストするサイトだ。YouTube Gamingはライブのストリーミングのほかに、ゲーム関連のビデオを一箇所に集めたサイトだ。コピー作品でもよい。ゲームは、プレイするだけでなく見ることにもチャットすることにも人気があるので、Googleもその市場を無視できない。

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GoogleもTwitchの競りに参加したが、土壇場でAmazonという鳶に油揚げをさらわれた、と言われている。TwitchはAmazonのeコマースパズルを構成する大きなピースの一つになり、ビデオゲームのストリーミングは、それらのゲームを買わせるためのリアルタイムコマーシャルになる。

それでは以下に、YouTube Gamingの画面をモバイルとWebの両方でご覧いただこう:

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YouTube GamingはiOSでもAndroidでも見られる。操作しやすいライブストリーミングも、明日、ベータでローンチする。

YouTubeでこのプロジェクトを担当している技術部長Frank Pettersonは、“これはまだ、始まりにすぎない”、と言っている。

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Amazon EchoがSmartThingsのホームオートメーションをサポート

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AmazonはホームオートメーションのSmartThingsとパートナーして、そのさまざまな自動化技術を、Amazonの音声によるパーソナルアシスタントデバイスAmazon Echoからコントロールさせたいらしい。

SmartThingsのブログの、なぜかGoogleのキャッシュでしか見られない記事によると、近くAmazon Echoは、Alexaに声をかけてやるだけで、SmartThings互換デバイスを動かせるようになる。それは、ふつうの家電器具などをSmartThingsのPower Outletにつないだものでもよいし、また同社のスイッチやライトでもよい。

デモビデオも今はプライベートになっているが、パスワードを見つけるのは簡単だった。”Alexa”だ。それによると、そこらにAmazon EchoとSmartThingsデバイスの両方があれば、Alexaに命じるだけでそれらのon/offができる。照明の、明るさ調整すらできる。

ブログ記事はSmartThingsのサイトからは消えているから、いつ何が公式になるのか、よく分からない。

Amazon Echoは2014年11月にデビューし、招待を希望したPrimeユーザだけに提供された。形はやや細いペーパータオルみたいだが、電源を入れてWiFiに接続すると、家の中のどんなことにも答えてくれる。

中にはマイクロフォンがあり、人間ユーザがそれに向かって”Alexa”と呼びかけると、コマンド待機モードになる。Googleの検索みたいに質問に答えるだけでなく、Amazonの買い物カゴに品物を加えたり、ジョークを言ったりする。

今年の6月からEchoは合衆国なら誰もが179ドルで買えるようになり、その後、デベロッパのためのAlexa APIも公開された。いろんなIoTデバイスが、音声でEchoを利用できるようになるのだ。実際の用途は、ちょっと今、思いつかないけど。

Amazon Echoがスマートホームとの結婚を夢見たのは今回が初めてではなく、最初はWinkとくっついて、Wink Hubとその互換デバイスを操作しようとした〔ほとんど電球のon/offのみ〕。

SmartThingsが隠してしまったブログ記事によるとAmazonは、Echoによるスマートホームコントロールを、もっと幅広く考えたいらしい。

そのブログ記事には、こう書いてあった:

SmartThingsがAmazon Echoと仲良しになりました!

Amazon Echoはインターネットに接続されたスピーカーで、人間の命令や質問に反応します。背が高くてハンサムな黒人のパーソナルアシスタント、を想像してください。

彼に“Alexa”と声をかけ、質問や命令を続けます。すると彼は、音楽をかけてくれたり、ニュースを読んでくれたり、天気予報を教えてくれたり、…そしてこれからはSmartThingsのライトやスイッチ、そしてSmartThings Power Outletから電源をとっているどんな器具でも、コントロールできます。

[出典: ZatzNotFunny]

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Amazonの労働環境を非難するニューヨークタイムズの記事にジェフ・ベゾスが「全くの誤り」と猛反論

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先週末、New York TimesはAmazonの労働環境に関する長い記事を掲載した。まだ読んでいないなら目を通すようお勧めする。

執筆者のJodi KantorとDavid Streitfeldは100人以上の現在と元の従業員にインタビューしてAmazonの人事、労務、健康の管理に関するホラーストーリーを集め、その労働環境を「熾烈」と評した。

Amazonの存在の巨大さを考えれば当然だが、この記事は激しい議論を巻き起こしている。New York Timesの記事が正確なら、 Amazonの労働環境は考えられるかぎり最悪のレベルだ。しかしTwitterの前CEO、Dick CostoloやベンチャーキャピタリストのMarc Andreessen、Keith Raboisなどテクノロジー業界のビッグネームは「ディスラプティブ」なテクノロジー企業に起きがちな些細なエピソードだ としてAmazonを弁護した。

しかし、Amazonのファウンダー、CEOのジェフ・ベゾス自身はそのような弁解はせず、猛然と反論した。

Amazonの本社があるシアトルを本拠にしたテクノロジー・ブログ、GeekWireの記事によれば 「この記事は私が愛し、毎日働いているAmazonを正しく描写していない」とベゾスは社内向けメモで書いている。

「New York Timesの記事に描かれているような会社には正気の人間は誰もとどまろうとしないだろう。そんな会社なら私はとっくに辞めている」とベゾスは書き、続いて記事にあるような社員に対する不当な取り扱いの例があるならベゾス自身に報告して欲しいと付け加えた。

「Amazonは記事にあるような会社ではないと信じる。優秀なチームメートと共に笑いながら楽しく未来を作っていく会社であると信じている」とベゾスはメモを結んでいる。

GeekWireも指摘しているとおり、Bezosが個別のニュース記事に反応するのは珍しい。それだけにこの部内メモは注目される。

New York Timesの記事は、ジャーナリズムによくある「結論を決めてそれに合う証拠だけを集めた」のか? 解雇されたことを恨んで復讐を図ろうとする元社員に影響されているのか? それともベゾスが記事によるイメージダウンを避けようと必死になっているだけなのか?

すでにAmazonの元社員の一人Nick Ciubotariuが非常に詳細な反論をLinkedInに投稿した。Ciubotariuは「この記事は現在と過去のエピソードをごたまぜにしてAmazonを非難している」と書いている。他の元社員も意見を公開するかどうか興味がもたれる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Top Gearが帰ってくる―ジェレミー・クラークソンらオリジナル・チームがAmazonプライム向け番組製作決定

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イギリスBBCから放映されて世界的に人気のあった自動車ニュース・ショー、Top Gearの3人組が新番組を製作することでAmazonと契約した。イギリスのAmazonプライム会員は新しいTop Gearを2016年からストリーミングで見ることができる。契約は「グローバル」なので、アメリカ、日本、オーストリア、ドイツのプライム会員向けにも放映される。

今年3月、BBCは幹部職員に対する「一方的な暴行と暴言」を理由にジェレミー・クラークソンの契約を更新しない と決めた。これに反発して他のホスト、リチャード・ハモンドとジェイムズ・メイ、エグゼクティブ・プロデューサーのアンディー・ウィルマンも番組を辞任した。

番組のファンはTop Gearチームが他の局ないしストリーミグ・サービスで番組を続けるだろうと期待しており、引越し先の候補としてAmazonが上がっていたが、その噂は正しかった。 契約によれば 、チームはオリジナルと同一の番組を可能な限り早く製作開始する。BBCが著作権を持っているのでTop Gearという名称は使えないが、あの番組が帰ってくるのは間違いない。

チームはすでに3シーズンの契約を結んでいる。Amazonはこのカー番組に本気のようだ。ライバルより長期の契約を申し出てオリジナル・チーム獲得に成功したのかもしれない。Wall Street Journalの記事によれば、NetflixとAmazonが激しく競り合ったという。

Top Gearはここ数年イギリス始め各国でもっとも人気のある自動車番組だった。アメリカ版も製作されているが、本家の人気には及ばない。BBCによれば視聴者は世界で3億5000万人に上るという。

AmazonのTop Gear製作決定は、この番組がドラマではないという点でも注目だ。これまでAmazonとNetflixはオリジナル番組の充実にあたって、ドラマ、コメディー、子供向け番組に力を入れてきた。

辛口のユーモアを交えた自動車情報番組のTop Gearがどんな成績を収めるか興味がもたれる。現在、最大の関心は新番組の名前だ。Super Gearだろうか? Mega Gear? Super Mega Gear?

〔日本版〕Amazonのプレスリリースによれば、クラークソンは「複葉機から降りて宇宙船に乗ったようだ」、ハモンドは「アマゾンなら行ったよ。軍隊アリに噛まれた」、メイは「新時代のスマートテレビに移ることになったとは皮肉だ」とそれぞれ感想を述べたという。また新番組についての最新ニュースはここに随時掲載される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon Primeのユーザはトイレットペーパーをたくさん買うために4ドル99セントを余計に払うのだ!

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Amazon Primeは今やAmazonの速達便のことだが、その年間速達料金は99ドルもする。荷物を早く受け取れるだけでなく、ビデオコンテンツなども普通便より早く見られる。これに慣れてしまうと、しかし、脱(ぬ)けられない。

最近のPrime特典は、会員限定Dashドングルのプロモーションだ。特定の品物の注文が簡単にできる小さなハードウェアだが、最初の一時期をのぞいては、これも4ドル99セントでユーザが買うのである。

たとえば、トイレットペーパーをいつも簡単に注文したい人は、Cottonelle Dashをトイレに常備しておく。早いとはいっても、近くのコンビニに行くほど早くはないし、昼寝しているところを配達に起こされるかもしれない。それらすべてがOKなら、良い買い物かも。おっと、トイレットペーパーのブランドは、もちろんCottonelleのみだ。

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そのほかに、上図のように、洗剤のTideとペーパータオルのBounty用のDashボタンがある。どれも4ドル99セントで買うんだよ。これらのブランドだけを買うために。

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同じ物をもっと多く買うためにAmazonに金を払うとは、なんとすばらしい企画だ。天才的な悪魔にしか発想できないよ、こんなの。これまでありえなかった、クールな技術ではあるけどね。

エイプリルフールのジョークかな? 違う、今は7月だ。

本物のフール(馬鹿者)のジョークだよ!

こんなものは、各ブランドのプロモーションとして、無料で消費者の手に渡るべきものだろう。しかも、Prime会員に限定しない方が得じゃない、ブランドにとって。それでなくても、最近はみんな、Amazonでお金を使いすぎだ。こんなくだらない物に4ドル99ドルを喜んで払う人は、トップクラスの使いすぎ人種だね。

〔訳注: これらブランド品目特定Dashボタンで買うと、ふつうにAmazonで(Primeで)買うよりさらに安いのか、そこが、よく分かりません。〕

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ソーシャルメディアでの評価は散々(?)だったAmazonプライムデー

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利用者からの不満の声はあったものの、Amazonのプライムデーは膨大な売上を記録した。ブラックフライデーやサイバーマンデーなどを含む感謝祭後のセールス期間をライバルと想定し、それに匹敵する大量売上デーを作ろうとする目論見は見事成功したわけだ。

Amazonによるとプライムデーの売上は、プライム会員限定のセールスであったにも関わらず、ブラックフライデーの売上を超えたのだとのこと。ただし、ソーシャルネットワーク上での盛り上がりを獲得することはできなかったようだ。Twitter上で不満の投稿を目にした方も多いことだろう。

ソーシャルメディアの記事をみてみると、割引率や商品バリエーションなどについて不満を感じた人が多かった模様だ。また、Amazon製品(Kindleやタブレットなど)を期待していた人は、在庫数の少なさにがっかりした人が多かった様子だ。

販売数量をみると、Amazonデバイスが非常に多かったようだ。たとえばAmazon Echoスピーカーは数千台を売上、またFire TV Sticksは1時間のうちに何万台も売り上げたらしい。しかし在庫が出払ったあと、商品の補充は行われなかった。利用者は無益にキャンセルリストに登録することになってしまったのだ。

このAmazonプライムデーについて、ブログ、Twitter、Instagram、WordPress、Reddit、Foursquareなどのソーシャルネットワーク上でのメンションについて調査したAdobeによれば、ブラックフライデーと比してソーシャルネットワーク上での盛り上がりには欠けていたとのこと。プライムデー開始から10時間程度の間に、ソーシャルネットワーク上でのメンションは9万件ほどであったとのこと。しかし2014年のブラックフライデーについていえば(同じ時間幅で)20倍(160万)のメンションがあったとのことだ。

アメリカ国内からの発言をみると、50%が否定的な評価を下していたとのこと(#PrimeDayFailなどというハッシュタグも登場した)。主な原因は目玉商品の不在によるものだ。目立った商品はソックスやマイクロファイバー・タオル、ないしアダム・サンドラーの映画などで、魅力に欠けると評価した人も多い。評価の割合をまとめておくと「Sadness」が50%、「Joy」が23%、「Admiration」が19%で「Surprise」が8%となっている。

Adobe以外にもプライムデーに関するソーシャルの動向を取りまとめてみたところがある。たとえばAdWeekはAmobee Brand Intelligenceの調査を掲載している。それによるとプライムデー開催日の13時(東部標準時)段階で、分析した11万2581件のツイートのうち肯定的な評価は23%しかなかく、12%がネガティブ(65%は中立的なものであったとのこと)であったそうだ。プライムデー前日についてみると、Amazonについての投稿は22%が肯定的で大差ないものながら、ネガティブな投稿は7%だけなのだそうだ。ネガティブツイートが241%になったと評価している。

ただし、ネガティブなツイートが多くあったにもかかわらず、売上を大いに伸びることとなった。言ってみれば「悪評も宣伝のうち」(no such thing as bad publicity)を体現したことになるわけだ。

たとえばAdobeのシニアアナリストであるJoe Martinの指摘によれば、Experianのデータによると、Amazonへのリファラルトラフィックの15.2%をソーシャルネットワークからのものが占めることになったのだそうだ。1週間前の水曜日は11.3%だったので、35%伸びたことになる(ニュースサイトやメディアサイトからのものは6.7%で、こちらは前の週から4.3%の伸びとなっている)。

つまり、Twitter上での評判は良くなかったものの、いずれにせよ顧客を引き寄せる役にはたったということだ。リンクを辿ってAmazonを訪問した人には、実際に買い物をした人も多い。Amazonからはプライムデーにおける販売額などについてのレポートが出ているが、ネット上に流れた悪評についての言及はない。

Twitter上で「こんなものいらない」などとも言われた製品(マイクロファイバータオルなど)の販売数が多くなっているという現象が見られるのは、なかなか興味深い(マイクロファイバータオルは1万枚を売り上げた。また、やはりTwitter上で「Amazonのセールスでこれはなあ」などとも言われていたラバーメイドの食品保存容器セットは2万8000セットも売り上げている)。

もちろん宣伝になればなんでも良いわけでもない。たとえばAltimeter GroupのアナリストであるOmar AkhtarはInternet Retailer’s wrap-upの記事で「このような否定的な評価が出てくることはAmazonにとってけっして良いことではありません」と述べている。ブラックフライデーなどのショッピングイベントは消費者に満足感をもたらすものであり、Amazonはそうした満足感を顧客に提供することに失敗してしまったと述べている。

繰り返しになるが、このプライムデーは年会費99ドルのプライム会員限定のセールスだ(訳注:日本とアメリカではプライム会員向けサービスの内容が異なります)。既に会員になっている人向けのものなので、少々悪評があったとしても気にすることはないとAmazonが考えているとするなら、それは大きな間違いだ。プライムデーについて悪い評判も多かったことや、改善可能性についても真摯に判断していく必要があるように思う。

さらに、プライムデー開催の目的は商品を売ることだけでなく、プライム会員を増やすということでもあったはずだ。それであればなおさらのこと、利用者の評価に耳を傾ける必要がある。

プライムデーの開催で売上が伸びたとしても、そこで生じた不信感がAmazonに対する悪感情の萌芽となる可能性もあるだろう。プライム会員になろうかと考えていた人も、ソーシャルメディア上に流れてくる悪評を見て考えなおしたというようなケースもありそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

Amazon、「プライムデーはブラックフライデーを上回る大成功、今後も継続する」と発表

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今月15日のプライムデー ・セールがAmazonの販売量を急増させたとわれわれは報じたが、今日(米国時間7/16)、Amazon自身がその詳細を発表した。これによるとプライムデーの販売記録は2014年のブラックフライデーを上回り、過去最高を記録したという。

Amazonによると、世界のプライム会員はこの1日で3440万のアイテムを購入した。これは毎秒398件に相当し、すべてのブラックフライデーの記録を破った。また新しくプライム会員となった人数も新記録だったという。

おそらくこの最後の点がプライムデーのもっとも重要な成果だろう。アメリカの場合、99ドルの年会費を払ってプライム会員になると、2000万種類の商品が送料無料で2日以内に配達され、14の大都市圏では無料で即日配達される。さらに音楽、テレビ番組、映画のストリーミング、写真の容量無制限のバックアップ、Kindleの電子書籍の貸出などさまざまなサービスが無料で提供される。

プライムデーの目的は商品を売ることよりむしろプライム会員を増やすことにあったはずだ。プライム会員は会費を払う上に、Amazon.comでのショッピングの金額がそれまでより増えることが知られている。

今回の成功を受けて、Amazonはプライムデーを今後も開催すると確認した。

一方で、当日のソーシャル・メディアには、「プライムデーの内容が期待したほどではない」とか「欲しい品物があっという間に売り切れた」などの不満が多数投稿された。

Amazonも数量限定商品が非常に早く売り切れたことを認めている。Fire TVスティックは数万個が1時間以内に売り切れ、Amazonのデバイスの販売で新記録を作ったという。インターネットに常時接続されてパーソナル・アシスタントの役も果たすEchoスピーカーは15分で売り切れた。Fireタブレットの販売台数もブラックフライデーの記録を上回った。全体として「数十万台のAmazonデバイスが売れた」という。

その他のアイテムについてもAmazonは販売数を挙げている。それによると、ロード・オブ・ザ・リングの3本セット5万6000、テレビが4万7000、Boseのヘッドフォンが5万1000、 ラバーメイドの容器セットが2万8000、圧力鍋が2万4000、iRobotのRoombaが595、映画フィフティ・シェイズ・オブ・グレイのブルーレイディスクが1万2000、MeguiarのX2020マイクロファイバータオルが1万、などとなっている。

Amazonとは独立にその販売状況を調査しているChannelAdvisorによれば、アメリカにおけるAmazonのプライムデーの売上は前年の同時期から93%アップしたという。またEUでは53%アップした。ただしChannelAdvisorのデータはAmazonに出品しているオンライン・マーチャントについてのもので、Amazon自身が販売するKinleなどのアイテムは含まれていない。Amazon自身の販売成績はされに高い。

「最初のプライムデーは大成功だったといえる。アメリカではサードパーティーのマーチャントの売上はブラックフライデーにほぼ並んだ。EUでの売上も伸びたがアメリカほどではなかった」とChannelAdvisorは結論している。

〔日本版〕Amazonのプレスレリリースによると、日本でもっともたくさん売れたアイテムはグリーン・スムージー・ミックスだという。アメリカではロード・オブ・ザ・リング3部作セット、イギリスではレノボのノートパソコン、ドイツとオーストリアではクロックスのサンダルなどとなっている。なおAmazonの発表には販売数量のみ含まれ、売上高については一切触れられていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Fly Or Die(飛ぶか死ぬか): Amazon Echoの巻

Amazon Echoのことを初めて聞いたとき、人間の声で指示する家庭用デバイスが良いアイデアだとは、全然まったく思わなかった。なによりもまず、自分が言うことをすべてAmazonが聴いてるということが、キモチワルかったし、SiriやGoogle Nowのような類似の音声ツールにも、感動したことはない。

でも実際に使ってみるとAmazon Echoは、今市場に出回っている音声デバイスの中では、かなり強力な方だ。

最初に”Alexa”と言うと、コマンドが始まる合図だ。それからいろんな質問をしたり、Amazonのショッピングカートに品物を入れたり、Evernoteでノートをとり、家庭のIoTデバイスを制御したりする(Phillips Hueの電球とかWiMoのスイッチなど)。

また、Amazon Echoは家庭用品に徹しているから、焦点がはっきりしている。SiriやGoogle Nowのように、スマートフォンはいろんな人がいろんなところで使うからといって、何でもかんでもやろうとしない。

Alexaはときどき、無反応になったり、混乱する。質問の種類は、限られている。でも179ドルの製品にしては、よくできている、と私もFitz(Fitz Tepper)も思った。AmazonはAPIを公開したから、デベロッパやガジェットのメーカーがEchoの脳を利用したいろんなソフトウェアツールやデバイスを作れる。それらの種類がものすごく豊富になったところを想像すると、Echoは家庭用の多芸な電脳として、かなりおもしろい。

Darrellの長い記事も、このあたりのことを述べている。

飛ぶ(fly、売れる、うまくいく)方に2点を入れよう。

*Amazon Echoはプライム会員なら179ドル、非会員は199ドル。初期の会員価格は99ドルだったから、上の古いビデオには混乱がある。

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モバイルアプリ(AndroidとFire OS)を実機上でテストできるクラウドサービスAWS Device FarmをAmazonがローンチ

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AndroidとFire OSのデベロッパは来週から、Amazonのクラウドサービスを利用して、自分のアプリケーションを実機のスマートフォンやタブレット上でテストできるようになる。そのサービスはAWS Device Farmと呼ばれ、デベロッパはアプリをアップロードして、それを、“デバイスとOSのさまざまな組み合わせの中で今いちばん多く使われているモバイルデバイス〔複数形〕でテストできる”、とAmazonは言っている。デバイスはdevicesと複数形になっているが、具体的な台数は明らかでない。

ご存知のようにすでに数社が、このようなサービスを提供している。Googleは数週間前のI/OカンファレンスでCloud Test Labを発表したが、ローンチはまだだ。XamarinはすでにTest Cloudサービスを、2013年からやっている(サポートしている機種はおよそ1600種)。

AmazonのDevice Farmも、機能はそれらとほぼ同じだ。デベロッパがアプリをアップロードしてデバイスを指定すると、そのすべての画面やボタンをテストする。終わったらレポートをもらえるから、デベロッパはアプリのデバッグを開始する。テストを自分でコントロールしたければ、人気のテストフレームワークAppium(Xamarもサポート)やCalabash、Espressoなどでテストのスクリプトを書いてもよい。

AmazonのAWS担当VP Marco Argentiが、今日の発表声明でこう言っている: “モバイルアプリのデベロッパにとってデバイスとOSの多様な組み合わせに十分対応する良質なアプリを提供することは、たいへんな仕事だ。時間もかかるし、複雑難解だし、費用もかかる。しかも市場には次々と新しいデバイスが登場するから、デベロッパはそれらに対してもっと容易にテストできる方法を求めている。AWS Device Farmはデベロッパに、自分のアプリの、複数のデバイスタイプ上の実際のユーザ体験をテストできる、とてもシンプルで費用効率の良い方法を提供する。これをAWSのそのほかのモバイルサービス、Amazon CognitoやAWS Lambda、Amazon API Gateway、Amazon Simple Notification Service(Amazon SNS)などと併用すれば、デベロッパは、すばらしいモバイルアプリをさらに容易に開発するための、完全なプラットホームを手中にする”。

AWSのそのほかのサービスと同じく、Device Farmにも無料プランがある。この場合は、250デバイス分までが無料だ〔例: 5機種に対して50分ずつ〕。それ以上では、1デバイス分あたり17セント、または1機種あたり月額250ドルを払う。これと比較するとXamarinの料金プランは、最低料金が毎月200デバイス時間まで1000ドルだ。テストする機種数に制限はない。Xamarinの登録ユーザなら、60分まで無料だ。Googleのサービスは、まだ料金が発表されていない。

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7月15日に注目―Amazonが創立20週年を祝うプライムデーで日本を含む世界9ヵ国で一大バーゲン

2015-07-07-amazonprimeday

アメリカでクリスマス商戦の幕開けとなる11月末のブラック・フライデーだが、去年はこの1日にオンラインだけで15億ドルもの売上があった。アメリカの小売業者にとってもっとも重要な日だ。しかしAmazonが発表したプライム・デーがブラック・フライデーからその地位を奪うかもしれない。

今やeコマースを代表する世界的大企業となったAmazonは来る7月15日に創立20周年を祝って世界9ヵ国(アメリカ、イギリス、スペイン、日本、イタリー、ドイツ、フランス、カナダ、オーストリア)のプライム会員向けの一大バーゲンを開催すると発表した。

Amazonプライム担当副社長のGreg Greeleyが発表したプレスリリースによれば、「プライムデーは当日一日かぎりのイベントで、ブラック・フライデーを上回る多数の商品のバーゲンが提供される」という。Amazonが昨年のブラック・フライデーに行ったバーゲンを割引の総額で上回るという意味のなのか、またプライムデーを今後毎年開催するのか、われわれはAmazon1にメールで問い合わせ中だ。

Amazonがブラック・フライデーとサイバー・マンデーに与えた巨大な影響を考えると、「ブラック・フライデーを上回る」というAmazonの意気込みには大いに期待が持てる。ブラック・フライデーとサイバー・マンデー(それぞれ感謝祭開けの金曜、月曜)ではAmazonは8000万種類の商品に割引を行った。しかもこの一大バーゲンは感謝祭の1週間前からスタートし、eコマースと現実店舗のライバルに大きなプレッシャーをかけた。

今回Amazonがプライムデーを実施するのが単に誕生日を祝うためでないのはもちろんだ。Amazonはそれまでの赤字続きから2014年第4四半期に2億1400万ドルの黒字へと劇的に転換した。その黒字化に大きく貢献したのがプライム会員の増加による会費収入だった。

こうしたバーゲンのおかげで プライム会員の会費の値上げは波乱なく受け入れられた。 またAmazonはDashボタンやインスタント配送などプライム会員向けの新しいサービスも提供を始めている。プライムデーは、さらに多くの消費者に99ドルの会費を払わせる(少なくとも1ヶ月の無料試用に参加させる)よう説得するよい機会になるに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

明日の商業はデベロッパが築く“体験型コマース”だ…売り方ではなく体験を作ろう

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[筆者: Atlee Clark](Shopifyでデベロッパリレーションを担当。アプリケーションとサードパーティデベロッパのエコシステムを指揮。)

旅行、交通運輸、メディア、不動産などなど、すべての産業がテクノロジによって変わった。商業もそんなイノベーションの一部を享受しているが、まだ変化は終わっていない。次の最前線は“どこでもコマース(Commerce Everywhere)”、それはオンラインとオフラインを混ぜあわせて、欲しいものがあればそれを、いつでも、どこでも、買えるようにする。

商業のこの変化は消費者が起こしたものではなく、また企業が率先したものでもない。デベロッパが作り出したものだ。API経済の成長によって利用できる新しいリソースが増え、また決済などビジネスの基本を支えるプラットホームが多様化したことにより、デベロッパの筋力が増した。これら新しいリソースをフルに活用するアプリケーションやユーザ体験が活況を呈し、今ではメジャーなトレンドになりつつある。そして今後は、お店が物を売るやり方と、消費者がそれらを買う買い方が、抜本的に変わる。

このような新しいコマースのあり方を体験型コマース(experiential commerce)と呼ぶのは、もはや買い物をするという単独の体験があるのではなくて、さまざまな楽しい体験の中にたまたま買い物もあるからだ。体験型コマースは、これまでの購入過程につきものだったギクシャクを取り除く。買い物をすることが、ほかの活動の流れの中の、ちょっとした一部になる。食器を洗いながら、テレビを見ながら、フィットネスの目標を追いながら、買い物もできる。

品物は、日用品から高級ファッションまで、何でもよい。Rebecca Minkoffの旗艦店であるSoHo店では、巨大な壁掛けディスプレイを見ながらスタイルを決め、それらを試着室へ送る。Dominoではピザの絵文字をツイートして注文し、 Amazonでは食器を洗いながらダッシュボタンを押して食器用洗剤の補充を頼める〔本誌日本語記事〕。

今あるこれらの例は、未来のコマースの姿を示すささやかなヒントにすぎない。今後の新しいテクノロジによって、想像したこともないような、エキサイティングなユーザ体験が提供されるだろう。それらが、世界のどこのデベロッパたちから生まれても、不思議ではない。

バックエンドツールがイノベーションを加速する

豊富で多様なAPIとプラットホームを利用できる今のデベロッパは、開発に要する時間労力が昔に比べるとずっと少ないため、先頭に立ってイノベーションを引っ張ることができる。とくに、複雑でコーディングに時間のかかるバックエンド部分をAPIとプラットホームがやってくれるから、デベロッパは自分の創造性を発揮できる部分に集中できる。

Stripeは、コマースを前進させるバックエンドツールの優れた例だ。従来の決済ソリューションは面倒だった: APIもドキュメンテーションもクライアントライブラリもない。Stripeは決済処理の面倒な部分をすべて引き受けるから、デベロッパは自分のアプリケーションにエレガントで使いやすいチェックアウト体験を導入できる。

またAPIが使えることによって、既存のeコマースプラットホームがコマースのイノベーションと機会を加速する新たな便宜にもなっている。彼らのAPIを使えば、売り買いトランザクションの一から十までをすべてやってくれる: 決済処理、仮想店頭の実装、顧客とのコミュニケーション、そして発送も。

既存のプラットホームを利用することによってデベロッパは、すでに十分な広がりのある、活発なユーザベースに簡単にアクセスできる。自分のアプリケーションのマーケティングやマネタイズに長期間、悪戦苦闘しなくてもよい。小さなデベロッパチームが大成功を収めることが近年多いのも、Google、Evernote、 Zendeskなどのプラットホームを利用できるからだ。

小さなデベロッパチームがコマースの未来を切り開く

APIとプラットホームの利用が民主化されているので、地球上のどこにいる、どんなに小さなデベロッパチームでも、明日のショッピング体験を導く強力で斬新なアプリケーションを構築できる。

これからは、小企業と小さなデベロッパチームとのコラボレーションが盛んになるだろう。小規模な商業者は、オンラインとオフラインの両方で、顧客の心に残るような結びつきを作り出すための、新しい方法に飢えている。それさえあれば、Amazonとも十分に競合できるし、数えきれないほど多い、自分と同じような小規模店の集合の中で、群を抜くことができるのだ。

今、デベロッパや小さなデベロッパショップにとって、コマースのイノベーションの市場機会はものすごく大きい。お店や買い物客は、今あるものへの対応で日々忙しいが、デベロッパは未来への道を描ける。コマースの次の新しい大波は、そこまで迫っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon、AlexaとEchoをアンバンドル、それぞれをサードパーティーに公開―1億ドルの支援ファンドも

2015-06-26-amazon-echo-new

Amazonは私が昨日述べた希望を早くもかなえてくれた。AmazonはAlexaバーチャル・アシスタントとその最初のハードウェアである「つながったスピーカー」、Echoに対するハード、ソフト両面でのサポートを大きく拡大した。 今日(米国時間6/25)、 AmazonはサードパーティーのデベロッパーがアプリにAlexaの機能を容易に組み込めるようにするAPI、Alexa Voice Serviceを発表した。またAlexaの音声認識機能を利用するデベロッパーやガジェット・メーカーを支援するため総額1億ドルに上るAlexa Fundがスタートした。

AmazonのEchoは一見したところ奇妙なデバイスだが、音声認識ベースのコンピューティングの可能性を初めて一般ユーザー・レベルにまで拡げた点は画期的だ。 ハードウェアはしっかりしており、音声認識は強力で、実際に役立つ機能が満載されている。Alexaをサードパーティーのデベロッパーに公開したことでAmazonは音声認識コンピューティングの先頭に立つことができるだろう。 Echoに対して私の唯一の不満は、IFTTTのレシピは部分的に利用できるものの、サードパーティーのサービスとの連携が強く制限されている点だった。

Alexa Skills Kitは、Alexaのクラウド・バーチャル・アシスタント機能を利用するためのSDKで、大企業から個人のデベロッパーまで、わずかなコードを書くだけでさまざまなウェブ・サービスにAlexaの音声認識機能を連動させることができる。利用は無料だ。Amazonによれば「サンデー・プログラマーは数行のコードを書くだけで子どもたちの学校のホームページに掲載された今日のランチのメニューを音声コマンドで調べさせたりできるだろう」という。

Alexa Voice Servicesは、Alexaの機能をサードパーティーのハードウェアに関連づけるAPIで、たとえば音声認識で時刻をセットできる目覚まし時計、話しかけると応答するiPhoneの充電スタンド、音声で商品が買える自販機などが可能になる。

つまりAlexaとEchoは公式にアンバンドルされ、サードパーティーがそれぞれを独自に利用することができるようになった。多様なデベロッパー・ツールはすべて無料で提供される。ローンチ時のパートナーの一つ、Scoutはセキュリティー・ソリューションに、Toymailは子供向けのおもちゃにそれぞれAlexaを組み込む計画だ。AmazonはAlexaによる音声認識コンピューティングを世界中に広める決意を固めているようだ。

さらに総額1億ドルに上るAlexaファンドは、Alexaエコシステムの立ち上がりを強力にサポートするだろう。始まりつつある音声認識コンピューティング革命でAmazonが先頭に立ったことは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazonをハイジャックして、便利さそのままに地元書店からの購入を促すBookindy

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Eコマースで購入できる商品のほぼすべてを扱うようになるまで、Amazonはまず巨大ネット書店としてオープンしたのだった。クリックするだけで書籍を購入でき、割引にも積極的で、取り扱う種類も膨大なものだった。しかし、それがために地元の書店が消えてしまうというようなことも確かにあったようだ。そうした歴史を振り返りつつ、地域書店の復活を狙うのがBookindyだ。

現在のところはイギリス限定で、Chrome拡張機能の形でリリースされている。これをインストールしてAmazonで書籍を閲覧する際、一見するとごくふつうの状態ながら、画面に地元書店での販売価格も表示されるようになっているのだ。もちろん購入することもできる。仕組みとしては、地元ショップのオンライン販売を支援するHiveを利用している。

「何年ものあいだ、Amazonでの買い物を続けてきました。信頼できるし、非常に便利だからです。ただし、いつでも、そして何を買うにもAmazonを利用するというスタイルは、地元商店の衰退を招くことになってしまったのです。これは地域経済およびコミュニティにとっての損失だと考えるようになりました」とBookindyのファウンダーであるWilliam Cooksonは述べている。ちなみに彼は、すでにサービスを停止してしまったチャリティプラットフォームのBelieve.inの共同ファウアンダーでもある。

「地域書店にAmazonなみの技術力を求めることなどできません。個々の書店にAmazonと戦えといっても、それは無理な話です。価格面の話だけではなく(確かにベストセラー書籍の割引率は驚異的ですが)、商品の差異ということでもないのです(書籍はどこで買っても同じものです)。Amazonの最大の強みは取り扱う商品の幅広さです。何でも扱うことにより、そしてショッピングのためのワンストップサービスとして定着していったのです」。

そうした中でAmazonの利用頻度が増え、独占の弊害を意識しつつも結局Amazonで買い物をするという習慣がみについてしまった。独占化とそれにともなう弊害をなくすには、地元書店の便利さをAmazonと同程度にすればよいのだとCooksonは考えたわけだ。

「私たちがふたたび地元の書店を使うようになれば、地元経済やあるいはコミュニティに対して感じる罪悪感のようなものも感じる必要はなくなります。もちろんAmazonの提供する利便性は捨てられません。地元書店を使うにしても、Amazonにかける以上の手間をかけたくはありません。そこでBookindyの登場となるわけです。Amazonでいつものように商品を眺めながら、そこに地元書店から購入するオプションが提示されるようになるのです。Amazonの商売を邪魔しようとするものではありません。消費者に対してひとつのオプションを提供しようとするものなのです」とのこと。

Bookindyの機能を使って購入した場合、これはHiveへのアフィリエイトとして扱われることになる。書籍は書店で受け取ったり、あるいはAmazon同様に配送してもらうこともできる。Hiveは売り上げの一部を手数料として徴収することになっているので、もちろん地元書店(およびBookindy)にも利益が生じるようになる

「商品が購入された際、受け取り場所によらずBookindyは5%のアフィリエイトフィーを得ることになっています」とCooksonは言っている。「Bookindyはクラウドソースによる人気商品発見ツールとしても機能することになります。検索されている人気商品について、Amazonと地元書店との価格比較を行なって情報を提供していくことなどもできるようになります。Chromeの拡張機能だけでなく、より安い価格の商品を提供するマーケットプレイスなどのサービスも提供できるのではないかと考えています」。

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(翻訳:Maeda, H

Amazonが一般人が商品配送に参加できるアプリを開発中との情報

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Amazonは人類全員を商品配送事業に組み込みたいらしい。Wall Street Journalの記事によると、Amazonは一般人が小売店舗で商品をピックアップし注文者に届けるアルバイトができるアプリを開発中だという。

WSJの情報源はこのプロジェクトが実際にスタートするのか、スタートするとしていつかからかについては語っていないが、プロジェクトの社内コードはOn My Wayだという。

Amazonはきわめて優秀な商品お勧めエンジンの開発などでオンライン・ショッピング体験をスムーズ化すると同時に同時に物流の効率化、高速化についても莫大な努力を払ってきた。

Amazonは通常の宅配業者を利用した配送の他に、Uberやタクシーのドライバー、バイク便のメッセンジャーなどを利用した即日配達の案も試みている。Prime Now生鮮食品のAmazonFreshの配達時間は数時間にまで短縮されている。Amazonはドローンによる配送プロジェクトを公開して世間を驚かせたが、こちらは規制の壁に直面している。Amazonはまたユーザーが荷物を受け取りに出向けるピックアップ・ロッカーを設置したり、セブンイレブンの店内にAmazonの商品を預かるスペースを借り受けるなどしている。

WSJの記事によれば、On My Wayプロジェクトもおそらくこうした既存の配送方法を利用するようだ。参加者はこうしたロッカーやAmazonの商品を預かるコンビニなどでパッケージをピックアップし、最終目的へ届けるのだろうという。

配送コストの上昇に歯止めをかけるほどの効果があるかどうかは不明だが、数多くのスタートアップに加えてAmazonのような巨人もオンデマンド即日配送の実現に向けて努力しているので、いずれ誰かがプレークスルーに成功するだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+