「オルタナティブMBA」というビジョンの実現をインドで目指すStoa School

伝統的なMBAのディスラプション(創造的破壊)は、EdTechスタートアップのピッチとして最も多く試みられ、テストされ、微調整されているかもしれない。それもうなずける。ビジネススクールは非常に高価であり、概して、エリート教育に投資するための時間と資金のある選ばれた人々のために用意されている。

そのコードを完璧に解読した企業はまだ存在しないが、Stoa School(ストア・スクール)は臆していない。ゴアに拠点を置くこのスタートアップは、インドの成長するスタートアップシーンが広く注目される中、同国の高等ビジネス教育に代わる高品質な非認定教育機関を設立するために数百万ドル(数億円)を調達した。同スタートアップの最初の資金調達は150万ドル(約1億7000万円)のプレシードのパーティーラウンドで、Udemy(ユーデミー)とMaven(メイブン)の共同創業者Gagan Biyani(ゲイガン・ビヤニ)氏、Better Capital(ベター・キャピタル)の創業者Vaibhav Domkundwar(ヴァイバヴ・ドムクンドワール)氏、Teachable(ティーチャブル)の共同創業者Ankur Nagpal(アンカー・ナグパル)氏、NotBoring Media(ノットボーリング・メディア)の創業者Packy McCormick(パッキー・マコーミック)氏、Dunce Capital(ダンス・キャピタル)の投資家John Danner(ジョン・ダナー)氏、Zivame(ジヴァーム)の共同創業者Richa Kar(リチャ・カー)氏らが参加した。

「人々はスタートアップについてもっと知りたいと思っています。そしておそらく、企業での仕事からの移行を望んでいるのでしょう」と共同創業者のRaj Kunkolienkar(ラジ・クンコリエンカー)氏は語り、インドのスタートアップに対する人員需要はこの1年間で40%増加していると推定する。同氏の共同創業者Aditya Kulkarni(アディティア・クルカーニ)氏は、このスタートアップは自らを「スタートアップの仕事への(に就く)手段」と位置づけており、誰もが「CACとは何か、GTMとは何か、LTVとは何か」ということに精通しているわけではないと付け加えた。

クルカーニ氏によると、Stoaの設立につながった最初の洞察は、インドの学生にはビジネス教育を追求する選択肢が多くないという事実にあった。Indian School of Business(ISB、インド商科大学院)に入学するか、米国に引っ越すしかないのが実情だ。同時に、クンコリエンカー氏はインドのLambda School(ラムダ・スクール)を運営していたが「インドの資金調達と資金回収のインフラは、ISA(Income Share Agreement、所得分配契約)を大規模に運用できるほど発展していない」ことに気づいた。

現在、Stoaは6カ月間のパートタイムプログラムであるStoaMBAを設けており、テクノロジー関連のスキルとビジネスの基本をすべての参加者向けに組み合わせて提供している。ライブプログラミングの大部分は週末に実施され、コホート学習、ビジネスケースのハッカソン、基本的な講義と非同期学習が週を通して行われる。学生は平均して週に12時間、月に3週間をこのプログラムに費やしている。

「私たちのアイデアは、さまざまなビジネス領域の完全な360度の概観を提供することです」とクンコリエンカー氏は語る。同氏の推計では、この24週間におけるプログラムの約30%が、データの扱い方や調査をより適切に行う方法など、基礎的なスキルに重点を置いているという。残りの時間は、デジタルマーケティングの役割やプロダクト戦略のヒントなど、需要のある特定の役割について深く掘り下げるために確保されている。

インドのスタートアップのすべてに向けて空白のセールス職の充足を支援するほどの規模には至っていないことを同社は認識しており、現在はオペレーションとセールスの世界におけるジェネラリストを育成することに注力している。StoaMBAの現在の価格は3400ドル(約38万円)で、ほとんどの学生は前払いである。EMIベースの融資オプションを提供するためのパートナーシップをStoaは有しており、それを利用すると学生は月単位で支払うことができる。

伝統的なMBAに真に代わるものとなるために、Stoaは、カリキュラムの品質保証、測定可能な成果、そして非認定のカリキュラムが生徒の生活に違いを生み出すという持続的な証明にフォーカスしていく必要がある。

非認定マインドセットの理解

求職者とそのテック業界での初めての仕事の間で最初のレイヤーになることで、Stoaは大手企業との競争を回避できるかもしれないが、このオポチュニティは最大の課題でもある。

コホート1と2の間で、100人のうち40人だけがこのスタートアップのキャリアサービスを選択し、そのうちの38人が新しい役割に移行した。共同創業者たちは、60%が参加しなかったのではなく、参加した人たちの成功率を重視していたが、この不均衡は他の市場勢力を表しているのかもしれない。同社は将来的に、本格的な転職を希望する人、テクノロジーの基礎を学んで理解を深めたい人、現在の職務でのスキルアップのために単一のスキルを学びたい人に向けて、別のプログラムを作ろうと試みている。

「Stoaに申し込む人の多くは、明瞭性を求めています」とクルカーニ氏。「人々はある一定の変化を望んでいます。しかしその評価に向けた最初のステップは、私がその変化を真剣に求めるかどうかにあるのです」。

逸話や幸せそうな学生たちがオンライン学習の価値を示す一方で、どのブートキャンプも最終的には、規模を拡大するために投資の見返りを証明しなければならない場所にたどり着く。解雇された人や求職者がテック業界に参入する支援を行うブートキャンプのスタートアップFlockjay(フロックジェイ)は最近、B2B SaaSプラットフォームへの方向転換を進める中で、従業員の半分を削減した。過去数年間、訴訟やレイオフ、資金調達に奔走してきたLambda Schoolは、その就職率に関するずさんなマーケティング戦術について精査されてきた。

関連記事:テック業界への就職を支援するFlockjayがB2B SaaSへの移行で従業員の少なくとも半分を削減

このスタートアップは多様性への取り組みを促進する必要もある。共同創業者たちは現在、学生の75%が男性で、25%が女性だと推定している。インドのスタートアップにおける女性の割合が出産休暇のコストと先天的な偏見のために減少していることを考えると、Stoaは現状を助長するのではなく、現状に疑問を提起するオポチュニティを有している。キャップテーブルは主に男性が占めているようであるから、その背後に女性の代表者を増やすことが戦略に役立つかもしれない。クルカーニ氏は、Stoaは女性にスカラーシップを提供してきたが「やるべきことが確かにある」と語った。

最後に、Stoaはさらに他のことも例示している。未来は非認定のコースにあると信じる起業家と、認定が高等教育において正当性を獲得する唯一の方法であると考える起業家との間の違いが大きくなっていることである。

「私たちは6カ月の学位を設置していますが、インドの規制当局がそのような学位や卒業証書を受け入れることは決してありません」とクンコリエンカー氏は話す。「ここインドで認定されるものには、極めて具体的なルールがあります」。Stoaは「学位方式」を採用しない方向に向かっており、その理由はブランド、カリキュラム、そして変化と反復をすばやく行う能力をコントロールし続けたいからだと同社は述べている。

その結果、Stoaのブランドは、同社の長期的な健全性において実質的に重要な意味を持つことになる。言い換えれば、一定数の人々に認証印を与えることは可能かもしれないが、規制当局のサインがなければ、企業の採用担当者はその証印を気にするだろうか、ということだ。

「インドは明らかに資格主義を重んじる社会、そして文化を形成していますが、Stoaには、MBAが国全体になし得ること、意味すること、提供することを再構築するすばらしいオポチュニティを感じます」とVibe Capital(バイブ・キャピタル)の創業者で投資家のAnkur Nagpal(アンクール・ナグパル)氏は語っている。「同社はブランド構築と卒業生のネットワークを十分に発達させてきましたので、知識のある人たちにとって憧れのブランドになっていると思います」。

On Deck(オン・デッキ)とY Combinator(Yコンビネーター)は、どちらのプログラムも卒業者の威信とコミュニティの存在を示唆するものとなっており、サービスとしてのシグナルをある程度スケールすることが可能であることを実証している。アクセラレーターはビジネスのニュアンスを理解しているインサイダーのためのものだが、Stoaはスタートアップのエコシステムに入りたい人たちを獲得できるだろうと共同創業者たちは考えている。

しかし、テック業界で職を得ることは、起業よりも困難で複雑な場合もある。Stoaの次のステップ、ベンチャーが後押しするものは、希望的観測として、伝統的な門番を排除し、これまでに培ってきた同社の価値を通して教育を行うことで、その困難な状況を打開するものとなるだろう。

画像クレジット:Witthaya Prasongsin / Getty Images

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Dragonfly)

ナイジェリアのEdTechスタートアップTeesasがプレシードラウンドで約1.82億調達

自身の会社Imose Technologies(イモセ・テクノロジーズ)で7年間電子機器製造に携わった後、Osayi Izedonmwen(オサイ・イゼドンムウェン)氏は、以前から温めていたアイデアを実現するために休暇を取り、ナイジェリアでビデオ授業やその他のデジタル教材を提供するEdTechスタートアップ、Teesas(ティーサス)を立ち上げた。

立ち上げからまだ2カ月も経っていないTeesasは、160万ドル(約1億8200万円)のプレシード資金調達に成功したほど、急成長している。イゼドンムウェン氏は、この出資をもとに、新市場への進出を予定している。学習者と個人授業のチューターをつなぐマーケットプレイスの立ち上げ、製品ラインナップの拡充だ。

「2021年8月頃からベータテストを開始し、11月にAndroid版を本格的にローンチしました。すでにTeesasはGoogle Playストアで15万回以上ダウンロードされており、毎週少なくとも20%ずつ成長しています」とイゼドンムウェン氏はTechCrunchに語った。

Teesasのコンテンツはナイジェリアの国家カリキュラムに沿ったもので、月額6ドル(約680円)からのサブスクで、ライブと録画の両方の形式で学習者に配信されている。通常の学校の授業に加え、現地の言語クラスも提供している。

「ライブ授業では、学習者が苦手とする概念を扱います。学習者は10人、15人という少人数の遠隔授業で先生と一緒に授業を受けるので、個人的な取り組みができ、授業もより厳格になります」とイゼドンムウェン氏はいう。

近い将来、Teesasは12歳までの学習者向けにフルカリキュラムのモジュールを提供する予定だ。

「アプリで全カリキュラムをカバーし、中学受験の準備を整えることができるため、子どもたちが対面式の授業に出席する必要がなくなる未来を予見しています」と彼は述べた。

またTeesasは、2022年前半に学習者が自己発見するための準備をするライフスキルのクラスも導入する予定だ。これは、ナイジェリアではいじめが多発しており、死に至るケースもあることから、いじめ防止のための授業に加えられる。

Teesasは今後、チューターのマーケットプレイスを立ち上げ、フランス語圏、東アフリカ、南部アフリカの新市場への参入を計画している。

Teesasは今後、チューターのマーケットプレイスを立ち上げ、フランス語圏、東アフリカ、南部アフリカの新市場への参入を計画している(画像クレジット:Teesas)

製品開発

Teesasの開発は2020年3月に始まり、プラットフォームの設計と開発には、インドの同業他社のEdTechを大いに参考にし、コンテンツ構成やレッスン提供のベンチマークとした。

「インドに目をつけたのは、Byju(ビジュ)のような大企業がEdTech革命を起こしている先進的な国だからです。実際に現地に行き、時間をかけてモデルを理解し、彼らがやっていることを改善する機会も探しました。そして私たちは土着的適応を試みました」と彼はいう。

彼がここで触れた適応とは、その土地の芸術、食物、動物、文化的慣習、言語などを利用して、学習プロセスを補完することだ。

イゼドンムウェン氏は現在、TeesasのCEOを務める傍ら、携帯電話、タブレット端末、インターネットルーター、ノートパソコンなどの電子機器の製造・組み立てを行うラゴスのテック企業、Imose Technologiesの会長も続けている。

「Teesasは、アフリカの教育の未来に最も大きな影響を与えることになるでしょう。そして、その変革の先頭に立つために全力を尽くしたいと思っています。だからこそ、私はそれに完全に集中しています」と、イゼドンムウェン氏は述べ、次の計画の一部として、フランス語圏、東部および南部アフリカの新市場への参入を確認した。

Imose Technologiesを設立する以前、イゼドンムウェン氏はエンジニアとしての教育を受け、石油・ガス会社のExxonMobil(エクソンモービル)に15年間勤務し、出世し、ナイジェリアのオペレーション・マネージャーだった。

Teesasは、最近、新型コロナの追い風を受けて急成長しているアフリカの新興EdTech産業に賭けている投資家から資金を調達しているEdTechスタートアップの成長リストに加わった。

この分野では、ケニアのKidato(キダト)とCraydel(クレイデル)、ナイジェリアのEdukoya(エデュコヤ)とULesson(ユーレッスン)が新たなプレイヤーとして名を連ねている。

Teesasのラウンドは、Tolaram Group(トララム・グループ)のアフリカマネージングディレクターであるHaresh Aswani(ハレッシュ・アスワニ)氏が主導し、アフリカに特化したベンチャースタジオであるOlivegreen Advisory Partners(オリーブグリーン。アドバイサリー・パートナーズ)やその他のエンジェル投資家が参加している。

「私たちは、イゼドンムウェン氏とTeesasのチームが掲げているミッションを信じていますし、アフリカ全域で質の高い教育へのアクセスを向上させるためにテクノロジーを活用するという課題を解決するのに最も適していると確信しています」とアスワニ氏は述べている。

画像クレジット:Teesas founder and CEO Osayi Izedonmwen / Teesas

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(文:Annie Njanja、翻訳:Yuta Kaminishi)

コーディング学習プラットフォームCodecademyをSkillsoftが約600億円で買収、統合が進む教育テクノロジー分野

コーディング学習プラットフォームのCodecademy(コーデカデミー)は、Skillsoft(スキルソフト)に株式と現金を合わせて5億2500万ドル(約600億円)で買収され、教育テクノロジー分野における新たな統合の一例となった。

Codecademyの売却は、同社が4000万ドル(約45億7000万円)のシリーズD資金調達を実施し、一般消費者向けの製品展開をより企業顧客向けに提供するように方向転換してから約1年後に行われた。

当時のCEOで創業者のZach Sims(ザック・シムズ)氏は、この資金を企業買収やインドでの事業展開、そして軌道に乗り始めた企業顧客向け事業の拡大に使用すると述べていた。この日、シムズ氏は「何も変わっていない」と語っているが、しかし、Skillsoftと力を合わせることで「Codecademyを独立して運営するよりも、さらに急速に拡大させることができる」と気づいた。この会社は、数多くの他のオファーを断ったと、同氏は述べている。

「多くの教育企業の未来は、消費者と教育をミックスしたものであると、私は考えています。私たちは今回、消費者向けテクノロジー教育のリーダーと、企業向け教育のリーダーを一緒にすることで、新たなフルスタックのリーダーを誕生させることになります」と、シムズ氏は語る。「それは、他社が太刀打ちできないものです」。

シムズ氏は、Codecademyの最新の評価額については明かさなかった。現時点では、この買収による解雇は発生していない。

Skillsoftは数十年の歴史を持つテクノロジー企業で、企業や法人向けのソフトウェアと教育プログラムの構築でその名前が知られている。同社は2021年初めに、SPAC(特別買収目的会社)であるChurchill Capital(チャーチル・キャピタル)との合併を通じて株式を公開した。この上場は、教育関連企業としては異例だが、その前には波乱の時期があったのだ。Skillsoftは2020年6月に破産申請を行い、2カ月後には「迅速に」再編を行って破産から脱却した。

現在、SkillsoftはB2B教育分野の大企業だ。フォーチュン1000社の75%が同社製品の顧客であり、オンライン学習、トレーニング、人材管理など、幅広い分野で製品を提供している。一方、Codecademyは、この数年間ずっとキャッシュフローが黒字であると主張している。直近では、年間経常収益が5000万ドル(約57億2000万円)と報告されており、この数字は2018年から倍増している。

今回の売却は、強力なユーザーベースを成長させ、最終的にはその知名度を利用して企業との取引(およびより安定した顧客)に着地するという、消費者向けの教育テクノロジー企業によく見られる月並みな軌道をなぞるものだ。その先頭に立つのはUdemy(ユーデミー)とCoursera(コーセラ)で、最近ではMasterClass(マスタークラス)やOutschool(アウトスクール)などの会社もそれに加わっている。消費者向け教育ビジネスで最も人気の高いDuolingo(デュオリンゴ)も、パートナーシップや学校と連携して企業向け事業を展開している。

Codecademyの場合、学生や社員がよりインタラクティブな環境でコードの書き方を学ぶことを長年サポートしてきたが、企業向けへの移行はまったく議論の余地のないものだった。というのも、同社は同じサービスを、従業員のトレーニングや再教育に使いたいと考える企業に販売していたからだ。Codecademyは、サービス開始から1年間で600社の有料顧客を獲得したが、その半数は銀行やコンサルティング会社、中小企業などの非テクノロジー企業だった。

Skillsoftに合併されることで、Codecademyは親会社の持つB2B分野での存在感と能力を活用することができる。

「私たちは、個人で学習している人も、企業内で学習している人も、すべての人のキャリア全体をサポkillsoftートできる、真にエンド・ツー・エンドの技術学習プラットフォームを構築したいと考えています」と、シムズ氏はいう。両プラットフォームを合わせると、8500万人のユーザーが学んでいることになる。

Codecademyは、Skilsoftの買収攻勢の中で最も新しく、最も高価なものだ。同社は上場以来、エグゼクティブ・コーチング・プラットフォームのPluma(プルマ)と、ITおよびスキル開発プラットフォームのGlobal Knowledge(グローバル・ナレッジ)を買収している。

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

IPOは中止になったが、Babbelの語学学習サービスは急成長中

ベルリンを拠点とする語学学習サービスのBabbel(バベル)は、2021年9月下旬にフランクフルト証券取引所でIPOを行う予定だった。しかし、IPOのほんの数日前に、上場は中止された。当時、世界の株式市場を非常に神経質にした中国「恒大集団」の債務危機の状況を嫌ったためだ。新しいIPOの日付はまだ発表されていいないが、BabbelのCEOであるArne Schepker(アーネ・シェプカー)氏が私にいうように、同社は引き続き市場を観察している。

しかしIPOの中止は誰にとっても予想外だった。「取り組んでいたチームにとってはがっかりするできごとでした。長く熱心に働いていたからです。私たちは本当によくやっていました」とシェプカー氏は語った。「私たちは予定をこなし、正しい軌道に乗り、100人以上の関心の高い投資家に出会い、すばらしいフィードバックを得ていたのです、その最中に恒大集団の状況が明らかになり、IPO市場のほとんどが止まってしまいました。進むべきか、退くべきか。私たちは、その市場に参入すべきか否かという非常に意識的な決断に直面したのです」。

シェプカー氏は、Babbelが十分な資金を持っていて、銀行に十分な現金を保有していることに加え、必要ならば製品への投資や買収を続けるための他の資金調達の選択肢があることから、同社が正しい決断を下したと確信している。

画像クレジット: Babbel

同社の最も急成長しているビジネスの1つは、サービスのアプリベースの語学学習ツールを強化する「ライブ」クラスだ。2021年初めにリリースされたBabbel Live(バベル・ライブ)は、2021年の後半には上半期と比較してサブスクリプションでは300%、収益では400%増加した。数万人の学習者を抱えるBabbel Liveは、毎月1万5000のクラスを提供しているが、シェプカー氏によれば、学習者の約25%が、ライブプラットフォームを導入ポイントとしており、残りの75%がアプリから使い始めているという。

Babbel Liveと同社のB2B Babbel for Business(バベル・フォー・ビジネス)サービスは、現在、同社の収益の9%を占めている。また、ビジネス全体も好調で、11月の請求可能な売上高は2020年から30%増加して2000万ドル(約22億8000万円)を超えている。

シェプカー氏によれば、そのことと、質の高い製品で定評があることが重なり、同社は優秀な教師を採用できるのだという。「私たちはイノベーションのフロンティアを押し広げ、人間の知性と人工知能を、常に最大限に活用しようとしています。このように、私たちは完全に人間依存でもなく、完全にテクノロジー依存でもないために、それが私たちのライブ教室の教師の方々にとって魅力的なのだと思います」と彼はいう。

画像クレジット:Babbel

同社のB2B側をみてみると、Babbelは11月には5000人の新規企業学習者を登録し、現在1000社を超える企業と協力している。Babbelがこちらのビジネスを構築するのにはある程度の時間がかかっている、このビジネスは長い間ドイツでしか利用できず、最近イタリアに拡大したばかりだ。すぐに他のヨーロッパ市場、そして米国にも拡大することが計画されている。シェプカー氏は、企業の語学学習は語学学習市場全体の約3分の1を占めているため、これは同社にとってかなりの成長の機会であると述べている。

今後のことを見るなら、Babbelチームは、さまざまなプラットフォーム間でより良い統合を行う手段を具体的に検討している。これにより、Babbel Liveの教師は、例えばクラスとクラスの間で生徒がアプリで何を学んだかを確認できる。Babbelのポッドキャスト、アプリ内ゲーム、その他の導入ポイントに加えて、同社はすでに言語学習ツールの非常に豊富なエコシステムを提供している。現在の問題は、それらすべてをよりまとまりのあるプラットフォームにするにはどのようにすればよいかということだ。

「ユーザーの方々は独自の学習方法のエコシステムをつなぎ合わせる傾向がありますが、私はその状況をクリエイティブな混沌と呼んでいます。なぜなら私たちはそれを実際に行う手法を学んではいませんし、実際に統合もされていないからです」とシェプカー氏は述べている。「例えば異なる学習方法は、私が教室に足を踏み入れたときに、私がアプリで何をしていたかを知って活用することはできません。それは、学習者にとっても教師にとっても、そして語学学習会社としての私たちにとっても、エコシステムの中に見出すことができる付加価値なのです。私たちが学習者のエコシステムをまとめてあげることで、学習の旅を実際に進めて行くことができるのです」。

画像クレジット:Babbel

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(文: Frederic Lardinois、翻訳:sako)

メルボルンのEdtechスタートアップViviが約22億円調達、100万教室達成に向け海外展開を加速

オーストラリアのEdtechスタートアップVivi(ヴィヴィ)は、教育インベスターのQuad Partners(クアッド・パートナーズ)から2000万ドル(約22億円)を調達した。この資金は、プラットフォームの改善、運営インフラのアップグレード、米国、ヨーロッパ、アジアでの営業・マーケティングチームの増員などに充てられる予定だ。

Viviは2020年、ニューヨークのRiverside Acceleration Capital(リバーサイド・アクセラレーション・キャピトル)とオーストラリアの投資家シンジケートから430万ドル(約4億8800万円)を調達しており、今回の資金調達により5年間で総額2430万ドル(約27億5700万円)を達成することになる。

今回の新たな投資により、同スタートアップは、1対1コンピューティングを利用する教育者の割合が最も高い米国を中心に、世界各地への海外展開を加速させることができる。

1対1コンピューティングとは、学校や大学などの教育機関において、在籍するすべての生徒が電子機器を使用してインターネットやデジタル教材、デジタル教科書にアクセスできるようにすることを指す。

Viviを利用することで、講師は動画や問題集などの教材を生徒に見せ、生徒は自分の端末でその内容に注釈をつけることができる。その他にも、デジタルサイネージ、緊急放送、形成的評価、学生の健康状態のチェックなど、さまざまな機能を備えている。

ワイヤレスプレゼンテーションとスクリーンミラーリング技術を世界中の4万以上の教室に提供しており、今後5年間で100万の学習スペースに到達することを計画しているViviにとって米国は豊かな市場だ。

「Viviは、非常にユニークな方法で海外に需要を生み出し、そのほとんどが口コミによるものです。Viviは、ポイントソリューションから包括的な学生参加型プラットフォームへと進化し、信じられないほど定着することが証明されています」と、Viviの創業者で執行会長のLior Rauchberger(ライオ・ラウフベルガー)博士は言った。

「私たちの次の大きな目標は、できるだけ早く100万教室に導入することであり、Quadとの提携はそれを確実に加速させるでしょう」。

特に米国は、14000近い学区、130000以上の幼稚園から高校まで、そして5000以上の大学からなる市場を提供しており、Viviにとって引き続き魅力的な市場だ。

さらに、新型コロナウイルスの大流行の結果として、米国では教育に投入される連邦政府の資金が空前のものとなり、ノートパソコンやタブレット、携帯電話を持つ生徒の数が増加している。これは、ハイブリッド学習が全米で存在感を高めていることに起因している。

「現在、私たちは特に米国において、大きな追い風を活用するために迅速に動いています。学校におけるテクノロジーイネーブルメントへの注目が急速に高まり、1対1の生徒用デバイスの比率が過去最高となり、スクリーンミラーリングの指導上および管理上の利点に対する認識が高まっている中、Viviをより多くの生徒、教育者、管理者の手にすばやく届けることができることに興奮しています」と、Viviの最高経営責任者であるNatalie Mactier(ナタリー・マクティエ)氏は同社の拡大計画について述べている。

Viviは、生徒が自分の画面をクラスや小グループで即座に共有し、すぐにフィードバックできるシンプルで直感的な授業参画として、2016年に発売された。しかし、スタートアップの登場は2013年にさかのぼり、オーストラリアの起業家であるラウフベルガー博士が、クライアントのためにワイヤレスプレゼンテーションソリューションを探したことがきっかけだった。

あらゆるデバイスに対応するコストパフォーマンスの高い製品が見つからず、イノベーションに着手し、3年後、ラウフベルガー博士とスタートアップの専門家Simon Holland(サイモン・ホランド)氏、Papercloud Ventures(ペーパークラウド・ヴェンチャーズ)の技術指導者Tomas Spacek(トーマス・スペースク)氏とのパートナーシップでViviは誕生した。

現在、Viviはオーストラリア、ヨーロッパ、中東、東南アジア、アメリカ大陸の12カ国で展開されている。

2020年から2025年にかけて世界のEdtech市場は1123億ドル(約12兆7500億円)増加し、そのうち46%は北米で生まれると予想されているため、ViviはAirtame(エアタイム)、Eupheus(エフェウス)、Coorpacademy(クーパカデミー)、Droplr(ドロップラー)といった競合と国際展開で競い合っている。

画像クレジット:Miles Wilson / Vivi

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(文:Annie Njanja、翻訳:Yuta Kaminishi)

記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerを手がけるモノグサが約18.1億円のシリーズB調達

記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerを手がけるモノグサが約18.1億円のシリーズB調達

記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」(モノグサ。Android版iOS版)を提供するモノグサは12月20日、シリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資による総額約18億1000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、新たなリード投資家のGlobal Brain、またZ Venture Capital、米国セールスフォース・ドットコムの投資部門Salesforce Venturesおよび既存株主WiL、UB Ventures。

2016年8月設立のモノグサは「記憶を日常に。」をミッションとして掲げ、人々の知的活動の根幹を担う記憶領域でイノベーションを起こすべく、事業を推進してきた。現在はMonoxerを提供しており、塾や学校を中心とした教育機関において3400以上の教室で活用されているという。

またMonoxerでは通算8億回以上学習されており、ユーザーによって作成されたBook(問題集)の数は26万以上に上る。学習内容も漢字や英語、社会や理科の知識事項を中心に、幅広い科目や分野となっているという。Book活用範囲の広がりとともに、中国語教室などの語学教室、美容・医療系専門学校、従業員のスキルアップに力を入れる一般法人、外国人労働者の就労を支援する人材企業など、国内外の様々な組織で活用されるようになった。記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerを手がけるモノグサが約18.1億円のシリーズB調達記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerを手がけるモノグサが約18.1億円のシリーズB調達

調達した資金は、プロダクト開発・人材採用への積極投資を行い、Monoxerの提供領域の拡張を推進する。今後は学校と塾といった横の連携に加えて、大学や専門学校、企業など縦の連携を深め、ユーザーを生涯に渡って支援するプラットフォームとなるべく、さらなる事業推進に務めるという。

調達資金の使途

  • 公教育への展開:公立高校で導入され、大阪府羽曳野市・岡山県津山市など複数自治体での実証でも成果が出ていることから、今後より多くの公教育における活用を推進する
  • 専門学校や大学など高等教育領域:看護師・理学療法士の国家資格取得に向けた利用など、専門学校や大学での活用が進んでいることから、より広い分野での専門的な知識習得における活用を推進
  • 社会人教育領域:Monoxerはリモートでの研修が可能であり、各個人のスキル・知識の定着度を可視化できるため、今の時代に合った社員育成プロセスの構築が可能という。また、近年注目が高まるリカレント教育やリスキリングにも応用できるものとしている
  • 日本国外:フィリピン、インドネシア、モンゴルなど日本国外でも活用事例が増えていることから、中長期的には日本国外への展開も推進する

海外の学校へのリモート留学を可能にするEducate Onlineが約4.5億円のシード資金を調達

Educate Onlineのチーム

学生と国際的な教育機会を結びつけるStudyFree(スタディーフリー)が300万ドル(約3億4000万円)のシードラウンドを調達したことを知ったのは、今週始めのことだった。しかし、さらに従来のコースに合格すること以上のものが存在する。パンデミックによって教育はリモート産業と化し、テック系スタートアップ企業はこれに対応した。

Educate Onlineは、留学生が英国、米国、カナダの学校で勉強できるようにするプラットフォームだが、ひとひねりある。外国に移住したり、それにともなう関連費用を負担したりすることなく、すべてオンラインで、遠隔地から、フルタイムまたはパートタイムで学習することができるのだ。

現在、Xploration Capital(エクスプロレーション・キャピタル)、TMT Investments(TMTインベストメント)、Flyer One Ventures(フライヤー・ワン・ベンチャーズ)、Softline(ソフトライン)、Angelsdeck(エンジェルズデック)から400万ドル(約4億5400万円)のシード資金を調達している。

過去12カ月の間に、18カ国から2500人の生徒が集まり、幼稚園から高校までの学習、ESOL、キャリア模索、大学進学準備、インターンシップやメンタープログラムをカバーしているという。

このプラットフォームでは、学生がキャンパス内のサマープログラムやセメスタープログラムに参加するオプションも提供している。現在、LATAM(ラテンアメリカ)、アジア、中東での展開を計画している。

競合には、Transitions Abroad(トランジションズ・アブロード)Smapse(スマプス)Academic Families(アカデミック・ファミリーズ)など、まだオフライン教育に重点を置いている代理会社がある。

Educate Onlineの共同創業者兼CEOであるAlexander Zheltov(アレクサンダー・ゼルトフ)氏は「Educate Onlineは2018年に設立され、それ以来、4歳から19歳までの4000人以上の子どもたちをトップスクールに斡旋してきました。新型コロナウイルスの流行後、オンライン教育への関心が高まっていたため、オンライン教育へのハードピボットを行いました。2020年には5.5倍に成長し、今後も前年比3~5倍の成長を見込んでいます」と述べている。

Xploration CapitalのマネージングパートナーであるEugene Timko(ユージン・ティムコ)氏は「学校は歴史的に非常にローカルな運営をしてきました。主に海外キャンパスや現地での提携を通じて、海外に進出しているところはほとんどありません。そのため、国際的な学校教育の可能性はかなり制限されています。Educate Onlineは、既存の学校のインフラを補完する有力なオンライン層となり、現在の国境を越えた教育市場を大幅に拡大する可能性があります」と述べている。

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(文:Mike Butcher、翻訳:Akihito Mizukoshi)

留学生の奨学金・助成金プラットフォーム「StudyFree」が約3.4億円調達

StudyFreeの創業者ダーシャ・クロシキナ氏(画像クレジット:StudyFree)

コミュニティ主導のB2C SaaSモデルで、学生と国際的な教育機会を結びつけるStudyFreeは、I2BF Global Ventures、TMT Investments、Techstarsが主導して300万ドル(約3億4000万円)のシード投資ラウンドを行った。また、PandaDocのCEOであるMikita Mikado(ミキタ・ミカド)氏とGoogleの元製品担当ディレクターAndrey Doronichev(アンドレイ・ドロニチェフ)氏が参加している。StudyFreeは現在、合計360万ドル(約4億1000万円)の資金を獲得しています。新たな資金は、コミュニティの新規メンバー獲得、新市場への進出、マーケティング、プラットフォーム開発などに充てられる予定になっている。

2018年11月に創業したStudyFreeは、学生生徒や他校の卒業生の大学や大学院への入学を支援し、奨学金や助成金をリストアップする。同社によると、プラットフォームを利用している国際的な学生生徒は計1030万ドル(約11億7000万円)相当の奨学金や助成金をもらい、米国やカナダ、ヨーロッパ、アジアなどの大学で勉強している。また、奨学金付きの様々な学位のプログラムを30万件以上提供し、9万人の学生が利用している。

StudyFreeのCEOで創業者のDasha Kroshkina(ダーシャ・クロシキナ)氏は「私も小さな町に生まれて国際的に勉強したため、このような機会提供が何よりも重要なことを誰よりもよく知っています。推計では、海外の国際的な教育市場は毎年150万の学生を受け入れています」と述べている。

StudyFreeの主な競争相手は、ユニコーンになったApplyBoardと従来からあるコンサルティングエージェンシーだが、StudyFreeが傑出しているのは学生たちの独立のコミュニティがメンターとして力を貸して入学を助け、外国での勉強の経験を提供していることだ。これらの卒業生たちは、自分が助けられたことのお返しをしたいという気持ちで、新しい学生たちのためのコミュニティイベントやネットワークをホストしている。同社のサービスの収益源は、サブスクリプションだ。

PandaDocのCEOであるミキタ・ミカド氏は、次のように語る。「StudyFreeは国際的な大学入学サービスの先頭に立ち、今やその世界の指導的なエキスパートになっています。過去3年の成功率は98%にも達しています。アドバイスのプロセスを入学志願の全過程を通じてデジタル化したことだけでなく、人的資本とコミュニティをプロダクトの基盤にしたことで、国際的な進学に関するコンサルティングやアドバイスに関する市場を、同社は変えてしまいました」。

クロシキナ氏は、Seedstarsが7年間やってきたグローバルなスタートアップコンペで、初めての女性の優勝者でもあり、またニューヨークのアクセラレータTechstarsやバークリーのSkyYDeckでも選ばれ、Techstarsからは2回投資されている。これまでの投資家には、Acrobator VCやBas Godskaのファンド、東西ヨーロッパに投資しているJoachim Laqueur(ヨアヒム・ラクール)氏、そしてChris Adelsbach(クリス・アデルスバッハ)氏らがいる。

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hiroshi Iwatani)

九州大学とNTT西が教育ビッグデータで成果を分析するラーニングアナリティクス全国展開、広島市立大学で共同トライアル

九州大学とNTT西が教育ビッグデータを用い成果を分析するラーニングアナリティクスを全国展開へ、広島市立大学で共同トライアル九州大学NTT西日本は12月6日、ラーニングアナリティクス(学習分析:LA)技術を標準化し全国展開する手始めとして、広島市立大学で共同トライアルを行うと発表した。

LAとは、試験やアンケートのみに頼らず、教育・学習に関するビッグデータなどを用いて教育の成果を分析しようという研究領域。九州大学では、2021年4月にLAセンターを設立し、教育データの分析を通じて教育と学修の改善を行っている(大学設置基準上、大学での学びは「学修」としているという。平成24年中央教育審議会答申「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学~」)。コロナ禍により、リモート授業やオンライン留学など大学の授業のあり方が変化したが、この流れはコロナ収束後も後戻りすることはないとされる。さらにDXの推進による効果的な学修が求められるなど、新しい大学教育の形が求められている。そんな中で、LAに大きな役割が期待される。

そこで九州大学は、NTT西日本と共同でLA技術を活用した「個人の主体的な学修や個別最適化された学修指導」と「特色ある学校づくり」による大学教育のDXを支援する取り組みを始めた。これを全国に展開する最初の試みとして、広島市立大学を実証フィールドとした共同トライアルを2022年4月~2023年3月の1年間行うことにした。

この取り組みにおいて、九州大学は最先端のLA研究や取り組みに基づくアドバイスを行い、NTT西日本は九州大学のLAの取り組みの可視化と分析手法の標準化などを行う。さらに、NTTのAI技術を組み合わせ、電子教科書を活用したLAサービスのプロトタイプ提供、このトライアルで得られた成果や知見をサービス化なども行う。そして広島市立大学は、標準化されたLAの仕組みや電子教科書を使用して、データ収集やフィードバックを行うなどとしている。

今後、広島市立大学ではトライアル後のLAの本格導入を目指し、九州大学とNTT西日本はさらなる研究とサービスの本格提供化を進め、全国の高等教育機関のDXに貢献するとのことだ。

アップルが新コーディングプログラム開始のためBoys & Girls Clubs of Americaと提携

Apple(アップル)は、全米の子どもたちやティーンエイジャーにコーディングの機会を提供することを目的とした新しいプログラムを開始するためにBoys & Girls Clubs of America(ボーイズ・アンド・ガールズ・クラブ・オブ・アメリカ)と提携した。Appleの「Everyone Can Code」カリキュラムを使用して、Boys & Girls Clubの子どもたちやティーンエイジャーは、活動の中にコーディングを取り入れることになる。Appleによると、この新しいコラボレーションにより、生徒たちはアプリのデザインと開発の基本を学び、創作する機会を得ることができるようになる。このプログラムは、批判的思考と創造的な問題解決に焦点を当てる。

この新しいプログラムは、まずアトランタ、テキサス州オースティン、ワシントンD.C.、フロリダ州マイアミ・デイド郡、ノースカロライナ州ウェイク郡、シリコンバレーなど、10の地域で開始され、その後、コーディングの機会を全国のクラブに拡大していくことを目標としている。すでに、ニュージャージー州アトランティックシティ、シカゴ、デトロイト、テネシー州ナッシュビル、ニュージャージー州ニューアークでサービスを開始している。

画像クレジット:Apple

「Boys & Girls Clubs of Americaと協力して、何千人もの学生に革新的なテクノロジーの体験を提供してきました、そして、私たちは、Swiftによるコーディングを国内のさらに多くのコミュニティに提供するためこのパートナーシップを拡大することをうれしく思っています」とAppleの環境・政策・社会的イニシアチブ担当副社長であるLisa Jackson(リサ・ジャクソン)氏は、今回の発表に関するプレスリリースの中で述べた。

この最新の取り組みは、AppleのRacial Equity and Justice Initiative(人種的公平と正義のイニシアチブ)を支援するCommunity Education Initiative(コミュニティ・エデュケーション・イニシアチブ)を通じたBoys & Girls Clubs of Americaとの既存のパートナーシップに基づいている。

Appleの「Everyone Can Code」カリキュラムの最新の拡張は、新しい「Everyone Can Code Early Learners」アクティビティガイドを含む、小学生向けの新しいリソースを発表してから2カ月後に行われた。最近発表されたガイドは、Appleのカリキュラムリソースを幼稚園から大学まで拡大するものだ。「Everyone Can Code Early Learners」ガイドによって、幼稚園から小学校3年生までの生徒は、音楽、美術、科学、体育などの複数の科目を通じて、コーディングの中核となる概念の基礎を築くことができる。

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同社は、Everyone Can Codeプログラムを年々拡大し、より多くの年齢層で利用できるようにしてきた。2019年に、Appleは学生がコンセプトを試してみることを目的としているEveryone Can Code Puzzlesというプログラムを開始した。2020年、Appleは、より高度なコーディングアクティビティを行うプログラムEveryone Can Code Adventuresを開始した

画像クレジット:Apple

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

京都府と連携、次世代ロボットエンジニア支援機構が3D CAD・ロボット分解組立講座やロボットプログラミング講座

京都府と連携、次世代ロボットエンジニア支援機構が3D CAD・ロボット分解組立・ロボットプログラミング講座開催

一般社団法人次世代ロボットエンジニア支援機構(Scramble)は12月4日、京都府と連携し、中級以上のロボット技術を学びたい子どものためのロボット講座の開催を発表した。開催日時は、2022年1月9日が「3D CAD講座」および「ロボット分解組み立て講座」。2022年1月15日および16日が「ロボットプログラミング講座」。場所は、京都府精華町のけいはんなロボット技術センター。応募締め切りはそれぞれ2021年12月26日。

Scrambleは、初心者向け講座では満足できない児童を対象に、ロボット競技会で世界一を目指す学生たちが講師を務める講座を2020年から展開。2022年も、3D CADの基本を学ぶ「3D CAD講座」と大型ロボットの分解と組み立てを体験する「ロボット分解組立講座」、ロボットの制御を学ぶ「ロボットプログラミング講座」の3つを開催する。なお、3D CADとロボット分解組み立て講座はセットで受講することになっている。

3D CAD講座とロボット分解組立講座

3D CAD講座では、企業での機械設計でも用いられる3D CADの基本的な使い方を学習する。ロボット分解組立講座では、Scramble所属の学生がロボット競技会用に作成した大型ロボットの分解・組み立をて実際に体験し、ロボットの機構や作り方について触れながら学ぶ。

申し込みは「3DCAD・ロボット分解組立講座 参加申込書」から。新型コロナウイルス感染対策を行った上で開催される。上の動画は去年の様子。

  • 内容:
    3DCAD講座
    ・3D CAD(Fusion 360)、CAEの使い方を学ぶ
    ・3Dプリント用パーツのモデリングを行う
    ロボット分解組立講座
    ・ロボットコンテストに出場するロボットの構造を学ぶ
    ・同機構が製作したロボットの分解と組み立てを行いロボットの構造を学ぶ
  • 対象年齢:13歳~18歳
  • 応募人数:最大8名(応募者多数の場合は抽選)
  • 日時
    ・3DCAD講座:2021年1月9日10時~12時
    ・ロボット分解組立講座:2021年1月9日13時~18時
  • 会場:けいはんなオープンイノベーションセンター内けいはんなロボット技術センター(京都府相楽郡精華町精華台7丁目5−1)
  • 参加費:3D CAD講座は無料、ロボット分解組立講座は3000円(SNS投稿により1000円割引)
  • 持ち物:3D CAD「Fusion 360」が動作するノートPC(Wi-Fi対応)、充電ケーブル、昼食。PCの動作環境は「Autodesk Fusion 360 の動作環境」参照
  • 応募締め切り:2021年12月26日

ロボットプログラミング講座

ロボットプログラミング講座では、DJIの教育用インテリジェントロボット「RoboMaster S1」を用いてロボット制御の基礎から画像処理の基礎までを2日間で習得する。RoboMaster S1は、Scratch 3.0およびPythonに対応している。

申し込みは「ロボットプログラミング教室参加申込書」から行う。

  • 内容
    ・ロボットを指定通りに走行させる
    ・ロボットに搭載されたカメラでマーカーを画像認識させる
    ・フィードバック制御を用いたマーカーの自動追従させる
  • 対象年齢:9歳〜15歳
  • 応募人数:最大6名(応募者多数の場合は抽選)
  • 日時:2022年1月15日と16日、いずれも10時〜16時
  • 会場:けいはんなオープンイノベーションセンター内けいはんなロボット技術センター(京都府相楽郡精華町精華台7丁目5−1)
  • 参加費:3000円(SNS投稿により1000円割引)
  • 持ち物:ノートPC(Wi-Fi対応)
  • 応募締め切り:2021年12月26日

Scrambleは、日本のものづくりを担う次世代のエンジニアの育成、およびものづくり業界・文化の活性化をミッションに掲げる組織。ロボットコンテストを人材育成の場として活用し、様々なロボットコンテストに出場する学生・児童への製作費やメンター提供、ものづくりスペースの提供など多岐に渡る支援事業を実施している。また、学生・児童から現役エンジニアまで全世代のスキルアップ、初学者の参入障壁を下げる取り組み、非エンジニア層に向けた広報活動などを展開し、エンジニアに憧れてカッコいい職業に感じてもらい界隈の人口増加を狙う事業を展開している。

Google支援、みんなのコードが小中学校教員・生徒・保護者対象に「プログラミング教育実態調査」実施し報告書を公開

Google支援、みんなのコードが日本全国の小中学校教員・児童・保護者対象に「プログラミング教育実態調査」実施し報告書を公開

特定非営利活動法人みんなのコードは12月2日、Google支援の下、全国の学校教育における「プログラミング教育実態調査」を実施し、報告書を公開した。この調査では小学校児童の7割以上が、「プログラミングは楽しかった」と回答している。その一方で、教える側の問題も明らかになった。

報告書
小学校教員の意識調査の単純集計結果
中学校教員の意識調査の単純集計結果
子どもと保護者の意識調査の単純集計結果

これは、全国の小学校教員1037人、中学校教員1362人、小学校・中学校・高校の児童生徒とその保護者3000組を対象に行った定量調査と定性調査。中学校技術分野教員向けアンケート調査は、全日本中学校技術・家庭科研究会との共同で行われた。同時に、今後の日本の取り組みの参考にすべく、イングランド、オーストラリア、韓国、ケニアでのプログラミング教育の取り組みについても文献調査を行った。

たとえば、こんな結果が出た。プログラミングのプロではなく、学校の先生が教えることで、児童・生徒にプログラミングへの苦手意識が芽生えるのではないかと心配する声があるものの、同調査では、小学生の73.8%が「プログラミングは楽しかった」と回答した。また、プログラミングを経験した児童生徒は、未経験の者と比較して、「将来プログラミングに関する仕事に就くか?」との質問に、小学生では2倍、高校生では3倍、前向きな回答をしていることもわかった。

Google支援、みんなのコードが日本全国の小中学校教員・児童・保護者対象に「プログラミング教育実態調査」実施し報告書を公開

左端が小学生、中央が中学生、右端が高校生

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子どもたちには、おおむね良好な結果となったが、その一方で教える側の問題も見えてきた。小学校では、7時間以上の研修を受けた教師による授業は、1時間未満の研修や、研修を受けていない教師によるものに対して、児童の関心度に大きな差が出た。ところが、校務や部活動などに大幅に時間をとられ、授業の準備時間がなかなかとれない(小学校教員、中学校技術分野教員で8割以上)という。

Google支援、みんなのコードが小中学校教員・児童・保護者対象に「プログラミング教育実態調査」実施し報告書を公開

Google支援、みんなのコードが日本全国の小中学校教員・児童・保護者対象に「プログラミング教育実態調査」実施し報告書を公開

小学校教員

Google支援、みんなのコードが日本全国の小中学校教員・児童・保護者対象に「プログラミング教育実態調査」実施し報告書を公開

中学校教員

おもな調査結果を要約すると、以下のようになる。

小学校

  • GIGAスクール構想(全国の児童生徒1人に1台のコンピューターと高速回線を整備する文科省の取り組み)の対応でプログラミング教育が後手になる
  • 研修時間が長いほど手応えを感じる
  • プログラミング教育の実施状況は半数弱、今後実施予定が3割
  • 児童のITやプログラミングへの関心が高まったと教員の7割が回答
  • 専門知識や指導事例が不足している

中学校

  • 授業の準備時間を十分に確保できない教員が9割弱
  • 積極的な教員ほど生徒の反応がよい
  • D情報の技術の実施状況は、2と3は4時間以上、1は3時間以下
  • D2に対する課題意識が強い
  • 生徒の考え方の変化や進路選択のきっかけになった

子どもと保護者

  • 保護者のITリテラシーが大きく影響
  • 保護者のITの関心度が学校外のプログラミング教育の機会に影響

過去ではなく未来で判断、学生ローン制度をひっくり返すための手段を講じるStride Funding

住宅ローンや自動車ローンを組もうとすると、銀行は審査用のメガネをかけて、あなたの過去を調べ始めるだろう。当然だ。ローンを返済できるかどうか、それなりに信頼できる指標となるからだ。学生ローンはこれとは少し違う。確かに過去の経歴も関係するが、多くの教育機関では、学位を取得することで将来の収入の可能性が大きく変わり、したがって返済能力も変わってくる。Stride Funding(ストライド・ファンディング)は、現在の学生ローン制度は、金持ちが金持ちを呼ぶ仕組みを永続させるものだという理念のもと、これまでとは異なるアプローチで事業を展開しており、先に1200万ドル(約13億5900万円)を調達した。

同社の中心となっているのは、教育の平等とアクセスの問題だ。これは経済的な上昇の機会を得られるかどうかの最も重要な指標の1つだ。当然のことながら、そこには特権的な要素(親がローンの支払いに協力してくれるかどうか)や、より具体的には制度化された人種差別が存在している。Stride Fundingは、向こう見ずの勇気で、現在1兆6000億ドル(約181兆円)相当のローンが残っている1300億ドル(約14兆円)規模の学生ローン業界に挑む。

2019年にシードラウンドを終了して以来、Strideは学生にコミットした資金を5000万ドル(約56億6200万円)以上に増やし、Silicon Valley Bank(シリコン・バレー・バンク)などの資本提供者は数百億円の追加資金の融資を求めている。同社の主な目的は、特にこれまで融資の確保に苦労してきた集団に対して、教育をより利用しやすくすることだ。

Stride Capital(ストライド・キャピタル)のCEOで設立者のTess Michaels(テス・マイケルズ)は「特に学生向け融資では、資本へのアクセスという点で大きなギャップがあります。プライベートローンの92%は連帯保証人を必要としますが、実際にアクセスできる学生は4分の1以下です」。と述べている。

同社は米国時間12月3日、Firework Ventures(Brigette LauとAshley Bittnerの共同設立者)が主導する1200万ドル(約13億5900万円)のシリーズA資金調達を完了したことを発表した。その他の投資家には、GSV Ventures(GSVベンチャーズ)、Slow Ventures(スロー・ベンチャーズ)、Sinai Ventures(シナイ・ベンチャーズ)の他、Juvo Ventures(ジュボ・ベンチャーズ)Graham Holdings(グラハム・ホールディングス)などのインパクトインベスターが名を連ねている。Stride Fundingのチームは、事業の中核に個人的な使命を持っている。

「私の両親は米国に移住しましたが、教育は経済的流動性を得るための手段でした。教育はドアを開くものです。残念ながら多くの歴史的理由により、多くの人々、特に社会的弱者が市場から取り残されていると思います」とマイケルズ氏は語り、この違いが持てる者と持たざる者の間のギャップをさらに増幅させていることを強調した。「私は、このミッションと非常に密接に結びついていると感じています。私たちは、難民やDACA(若年移民に対する国外強制退去の延期措置)の学生、女性、社会的弱者など、本当にすばらしい、刺激的な学生たちを幅広くサポートしてきました。学生たちからはいつも励ましの言葉をもらい、これはやる価値があることだと確信しています」と同氏は述べている。

画像クレジット:Stride Funding

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Akihito Mizukoshi)

コワーキングとEdTechのTalent GardenがHyper Islandを買収してオンラインコースをグローバルに拡大

Talent Gardenはイタリア、オーストリア、ルーマニアなどにあるコワーキングスペースと、オンラインとオフラインのデジタル学習コースを組み合わせたビジネスモデルで「ヨーロッパにおけるWeWorkの総会」といえるような存在だ。シリーズBの企業で(直近のラウンドは7350万ドル、約83億5000万円)、500 StartupsやSocial Capitalなどから資金を調達した。このTalent Gardenが、ヨーロッパで「デジタルハーバード大学」として知られるHyper Islandの株式の過半数(54%)を取得して、さらに前進しようとしている。

Hyper Islandは90年代に成長し始めたUXとゲームデザインを学ぶ優れたスクールとして登場して以来、テック最大手に採用される人材を多数輩出し続けている。

Talent GardenとHyper Islandが手を組めば、両社のオンラインコース(そしてオフラインコースが開催される場合にはオフラインも)が今後成長していくであろうことは疑いない。

例えばTalent Gardenはデジタルに関するビジネストレーニングのコースを多数提供し、毎年2万人ほどの学生が参加している。同様にHyper Islandはこれまでオンライン教育で主に知られてきたが、Talent Gardenと組むことでさらに広がっていくはずだ。Talent Gardenにもヨーロッパ各地に20カ所のキャンパスがある。

Talent Gardenの共同創業者であるRasa Strumskyte(ラサ・ストラムスキット)氏は筆者に対し「当社のコースのうち60%以上はオンラインで、それ以外はキャンパスで実施しています。今後は特にオンラインに力を入れて、既存のコースを新たなマーケットに拡大し新しいコースも作っていきます」と語った。

今後数年間でデジタルに関わる仕事には9700万人ほどの新たな雇用が生まれると推計され、世界のデジタル教育市場は2020年の84億ドル(約9500億円)から2025年には332億ドル(約3兆7700億円)へとコロナ禍以降で最も急速に成長する分野の1つと見られる。

Hyper Islandは英国、シンガポール、米国、ブラジルに実拠点をもち、ヨーロッパ、アジア太平洋、南米、北米と世界的に事業を展開している。

Talent GardenとHyper Islandの両社は「就職率が98%、4500以上のスタートアップとデジタルイノベーターが教員やコミュニティのメンバーとして関わる」ことで、2022年の売上は5000万ユーロ(約64億円)、1年間で教育する社会人が2万人、社会に送り出す学生が5000人と予測している。

Talent Gardenの共同創業者で代表取締役社長のDavide Dattoli(ダビデ・ダットーリ)氏は次のように述べた。「Hyper Islandとの協力で我々のプロジェクトは飛躍します。重要性が高いのに細分化されているこの市場で、これまで以上にアグリゲーターとして、またゲームチェンジャーとしての役割を果たしていきます。デジタルトランジションの時代に生きる現在と未来の社会人に貢献できるように、トレーニングを提供します」。

Talent GardenのCEOであるIrene Boni(アイリーン・ボニー)氏は次のように述べた。「Talent Gardenにはヨーロッパのデジタル教育市場において成長の大きなチャンスがあります。デジタル化のメリットを活用したい個人や大企業にトレーニングを提供します。これはテクノロジーの問題ではありますが、何より人的資本の上でも重要です」。

ボニー氏はMcKinseyに勤務した後、ユニコーンのYOOX Net-a-Porter(現在はラグジュアリーブランドのRichemontグループ傘下)で副本部長を10年間務め、その後Talent Gardenに加わった。

Hyper Islandの社長であるFredrik Mansson(フレドリック・マンソン)氏は「Talent Gardenとの協力によってリソースが大幅に増え、企業としての成長と世界に及ぼす影響の両方を加速していきます」と述べた。

画像クレジット:Talent Gardenのチーム

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(文:Mike Butcher、翻訳:Kaori Koyama)

オンライン学習最大手「Chegg」が語学学習スタートアップ「Busuu」を約496億円で買収

NYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場されている教育メディアラーニングプラットフォームのChegg(チェグ)は、2008年にヨーロッパで設立されたオンライン学習のスタートアップBusuu(ブスー)を約4億3600万ドル(約495億9000万円)の現金取引で買収した。

Busuuのイグジットまでの調達総額はわずか1610万ドル(約18億3000万円)で、これはヨーロッパの基準でも少額であり、これまでに160か国以上で1億2000万人以上の生徒に届けたビジネスを構築したファウンダーらの強い気概を表している。Busuuは、50万人の有償サブスクライバーに12の言語でコースを提供している。

Busuuの最新ラウンドは2020年5月27日で、GP Bullhoundおよび超富裕層から200万ドル(約2億3000万円)を調達した。それ以前の出資者には、Harold Primat、McGraw-Hill Education、PROfounders Capital、Martin Varsavsky(マーティン・バルサフスキー)およびJohann “Hansi” Hansmann(ヨハン・”ハンシ”・ハンスマン)らがいる(CrunchBaseによる)。

Cheggのプレジデント兼CEOであるDan Rosensweig(ダン・ローゼンスワイグ)氏は次のように語った。「Busuuが加わることで、Cheggは自身のビジネスを拡大するとともに、既存ユーザーにすばらしい付加価値を与えられるまたとない機会を得ました。これによって国際市場へさらに進出し、Busuuの米国市場での成長を加速することが可能になります。Busuuのチームとは長年のつきあいがあり、カルチャー的にも非常に一致しています。彼らには本格的語学学習者向けのすばらしい学習サービスを構築した実績があり、Cheggの仲間に加わってもらうことを大変喜んでいます」。

Cheggは、Busuuの2021年の通年売上を約4500万ドル(約51億2000万円)、対前年比20%増と予測している。現在170億ドル(約1兆9341億2000万円)のデジタル言語学習市場は、今後5年間で3倍に増えると予想されている、とCheggの声明に書かれている。

Busuuの共同ファウンダーであるベルンハルト・ニーズナー氏とエイドリアン・ヒッティ氏

2008年にBernhard Niesner(ベルンハルト・ニーズナー)氏とAdrian Hilti(エイドリアン・ヒッティ)氏が設立したBusuuは、英国・ロンドンおよびスペイン・マドリードにオフィスを構え、精緻化された語学学習モデルとプラットフォームのあらゆる面の改善を繰り返してきたことで、メリーランド大学の学者による研究で、Busuuのユーザーは2カ月間にわずか13時間の学習によって大学の1学期(通常90~105時間の授業)分の成果を上げたことが示されるまでになった。同社は無料および有料のサブスクリプション・サービスを1カ月、1年、および2年のコースで提供している。

Busuuは個人利用だけでなく、企業の語学訓練にも使用されている。2020年同社は、Verblingを買収した後に、ライブ言語指導サービスを加えた。

BusuuのCEO・共同ファウンダーであるベルンハルト・ニーズナー氏は次のように語った。「世界をリードするEdTech企業で、学生を第一に考えるCheggファミリーに加わることは大変光栄であり、楽しみです。このパートナーシップによって、Cheggのとてつもなく広いリーチを生かし、特に米国で当社の拡大を加速する機会が得られます。言語によって世界の全員に力を与えることが私たちのビジョンであり、当社とCheggとの新たな関係によってこのゴールがさらに早く達成されると信じています」。

画像クレジット:Busuu team London HQ

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(文:Mike Butcher、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ソラコムがIoTデバイスを無料で貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」第2弾を2022年2月28日まで開催

ソラコムがIoTデバイスを無料で貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」第2弾を2022年2月28日まで開催

ソラコムは11月26日、無料でデバイスを貸し出し、IoTのセルフラーニングを支援する「自分で学べるIoT通信講座」を2021年11月25日から2022年2月28日まで実施すると発表した。デバイスの貸出期間は約3週間。事前登録制で、参加費は無料。参加条件は「SORACOM アカウントの作成が済んでいること」「IoT通信講座体験後のアンケートに答えること」の2点のみ。社会人・学生のどちらも対象としており、IoTの技術を学習したい方、IoTのアイディアを実現したい方の参加を呼びかけている。また専門家に質問できる「IoT相談室」も講座期間に合わせて開催する。

ソラコムでは、IoTシステムの開発を学ぶ方向けに、技術セミナーの開催をはじめ、IoTデバイスを購入できる通販サイト「SORACOM IoTストア」、利用シーンごとの開発手順書「SORACOM IoT DIY レシピ」を拡充し、セルフラーニングを支援している。また2021年7~8月には「IoT通信講座」を実施しており、200名以上の申し込みがあったという。今回そのIoT通信講座の第2弾を開催する。

​自分で学べるIoT通信講座では、初心者でも比較的学習を始めやすいデバイスを申込者に対して無料で貸し出す。今回貸し出し対象となるのは、GPSと温度・湿度・加速度を計測できるセンサーが一体となった「GPSマルチユニット」、Raspberry Piとウェブカメラがセットになった「簡易監視カメラキット」、Arduino互換マイコンボードと7種類のセンサーがセットになった「Grove IoT スターターキット」の3種類。申し込みの際に、このうちの1つを選択する。ソラコムがIoTデバイスを無料で貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」第2弾を2022年2月28日まで開催

これらデバイスは、学習用途に絞ったものではなく、実際にビジネスでも活用されているもので、例えばGPSマルチユニットは、車両の位置情報トラッキングや、運搬中の医療品・食品といった荷物の温湿度管理に役立てられているという。学んだ内容がビジネスにつながる可能性があるものとなるよう、配慮されている。

参加者は、ステップごとにわかりやすく開発方法を解説した手順書「SORACOM IoT DIY レシピ」を基に、自分で学習を進めることができる。ソラコムがIoTデバイスを無料で貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」第2弾を2022年2月28日まで開催

ソラコムは、IoTプラットフォームSORACOMを通じ、IoT通信とインターネットに「つなぐ」システム構築に必要なサービスを提供。SORACOMを利用することで、少ない初期費用でIoT活用のアイデアをスピーディに実現できることから、2万超の様々な業界・規模の顧客がビジネスの進化に利活用しているという。

「自分で学べるIoT通信講座」概要

  • 主催:ソラコム
  • ​参加条件など
    ・社会人、学生などの条件はない
    ・SORACOM アカウントの作成が済んでいること
    ・講座体験後のアンケートに答えること
  • ​参加費:無料(事前登録制)
  • 開催期間:2021年11月25日〜2022年2月28日
  • 申し込み自分で学べるIoT通信講座公式サイトの応募フォームより行う
  • 内容SORACOM IoTレシピを基に、参加者がセルフラーニングを行う
  • 必要機材:IoT DIY レシピの体験に必要となるPCは、参加者が各自用意

貸し出し期間、発送と返却方法

貸し出し期間としては以下4種類が設定されており、貸し出しデバイスは各期間の開始日に発送する。例えば、11月25日〜12月14日の貸し出しチケットを選んだ場合は、11月25日発送となる(地域によるものの、翌日・翌々日に到着予定)。なお、発送は平日に実施しており、休日は対応していない。ただし年末年始(12月29日〜1月5日)は発送している。

また返却は、貸し出し期間終了日まで行うに必要がある。11月25日〜12月14日の場合なら、12月14日必着の発送となる。この返却については、貸し出しデバイスに返送用着払い伝票を同梱しており、その伝票を使い返却する。

  • 2021年11月25日〜2021年12月14日
  • 2021年12月17日〜2021年1月7日
  • 2022年1月11日〜2022年1月28日
  • 2022年2月13日〜2022年2月18日
  • デバイスは各期間の開始日に発送
  • 返却は、貸し出し期間終了日まで行うこと。同梱の返送用着払い伝票を利用する

3種類の貸し出しIoTデバイス

貸し出し対象のIoTデバイスは3種類で、このうちの1つを選択する。デバイスの利用にはSORACOM SIMが必要になるが、全貸出デバイスに「IoT SIM 300MBパック」が添付される。同製品は、月額330円で300MB分のデータ通信料金が含まれているというもの。300MBを超えた場合は、500MBごとに110円の追加料金で利用できる。

GPSマルチユニットSORACOM Edition(バッテリー内蔵タイプ)スターターキット

GPSマルチユニットSORACOM Edition(バッテリー内蔵タイプ)スターターキット」は、ブラウザーの操作のみで、4つのセンサー(温度・湿度・位置情報・加速度)からのデータの収集から可視化までを体験できる製品。充電式の内蔵バッテリーにより、電源を入れるだけでどこでも使える。ソラコムがIoTデバイスを無料で貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」第2弾を2022年2月28日まで開催

IoT DIY レシピ例

  • IoTで温湿度の可視化:GPSマルチユニットを活用し、室内の温湿度をモニタリング。データ収集・蓄積サービス「SORACOM Harvest Data」、ダッシュボード作成・共有サービス「SORACOM Lagoon」を利用
  • IoTでアイスの食べ時をお知らせ:GPSマルチユニットを活用し、温度センサーで計測。任意のメールアドレスにメールで通知する。SORACOM Harvest Data、SORACOM Lagoonを利用
  • IoTで在席状況の自動更新:加速度センサーのデータを取得して活用。SORACOM IoT SIMによる通信管理、SORACOM Harvest、クラウドファンクションアダプター「SORACOM Funk」を使ったSlackへの通知連携設定(AWS Lambdaの機能を利用)などを学べる

IoT 体験キット〜簡易監視カメラ〜

IoT 体験キット 〜簡易監視カメラ〜」は、Raspberry Pi 3 Model B+と、USB型ドングル「AK-020」、USBカメラをセットにした簡易監視カメラキット。ウェブカメラと温度センサー、データ収集・蓄積サービス「SORACOM Harvest Data」により観察したいものを定点観測し、撮影データの蓄積や温度データの可視化を行える。ソラコムがIoTデバイスを無料で貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」第2弾を2022年2月28日まで開催

IoT DIY レシピ例

Grove IoT スターターキット for SORACOM

Grove IoT スターターキット for SORACOM」は、7種類のGroveセンサー、LTEモジュール搭載のArduino互換開発ボード「Wio LTE JP Version」(日本仕様モデル)がセットになったIoT体験キット。Groveセンサーは、はんだ付けをすることなくマイコンボードに接続できる(はんだ付けの知識は不要)。Arduino IDEを利用した開発が可能。ソラコムがIoTデバイスを無料で貸し出す「自分で学べるIoT通信講座」第2弾を2022年2月28日まで開催

IoT DIY レシピ例

  • IoTでジェスチャーシステム:Wio LTE JP VersionとGrove超音波距離センサーモジュールを活用。SORACOM Harvest Dataでジェスチャー結果を蓄積することで可視化する

IoTの専門家に質問できる「IoT相談室」(Zoomを利用)

冒頭で触れたように、講座の開催期間中には、IoTの専門家に質問できる「IoT相談室」が設けられる。Zoom ミーティングを利用する体裁になっており、各日程の参加用URLは、申し込み後のメールに記載している。

IoTシステムの構築をする上で、テキストだけでは解決しない疑問点がある場合に質問でき、各レシピの動作はIoT​相談室までに完了しておくことを勧めている。

「IoT相談室」日程

  • 2021年​12月2日17:00〜19:00
  • 2021年12月27日17:00〜19:00
  • 2022年1月20日17:00〜19:00
  • 2022年2月10日17:00〜19:00

記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerがアルファベット手書き機能を採用、塾や学校現場の早期英語学習を支援

記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerがアルファベット手書き機能をリリース、早期英語学習を支援モノグサは11月24日、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」(モノグサ。Android版iOS版)において、既存のひらがな・カタカナ・漢字に加えアルファベットの手書き学習機能をリリースした。2020年度から小学校で英語教育が必修化されており、2021年度には中学校で扱う英単語数が増加したことから、重要度が高まっている早期英語学習を効果的に支援する。

Monoxerでは、塾や学校の先生が覚えてほしい内容を登録するだけで、その内容を記憶に定着するために必要な問題が自動生成される。生徒は生成されたその問題をスマートフォンやタブレットのアプリを用いて学習が行える。さらに、1人1人の習熟度・忘却度に応じてリアルタイムに問題の出題頻度や難易度が調整されるので、個人のレベルに合わせた学習が実現できるという。遠隔の状態でも生徒の学習状況や定着度を把握可能なため、通学・通塾が困難な状況においてもきめ細やかな指導を行える。

今回アルファベットが追加された「手書き機能」は、文字の評価と誤答のフィードバックに力を入れている独自性の高い機能。学習者が文字を正確に認識し、綺麗な文字を書けるようになるため手書きした文字を厳密に評価するシステムを採用している。同時に、お手本とどこが違うのかを正確に学習者へフィードバックし、正しい文字を美しく書けるようサポートする。

ByteDanceがインドでのEdTech事業から撤退へ

ByteDance(バイトダンス)がインドでのEdTech事業を停止すると、同社はインド時間11月22日に現地チームに通知したと、この件について直接知る2人の情報筋が語った。

この決定は、インドのチームを欧州のEdTechチームと連携させることも検討した、数週間にわたる話し合いの結果であると関係者は述べている。関係者の1人は、全員とは言わないまでも、ほとんどの従業員が解雇されるだろうと述べている。EdTech部門は、インドで30数名を雇用していた。

ByteDanceの主力製品であるTikTok(ティックトック)は、2020年にインドで禁止されたが、同社の少なくとも2つの事業(教育学習アプリのSnapsolveと音楽ストリーミングサービスのResso)は、インドで引き続き運営されている。ByteDanceは、2020年にインドの従業員の多くを削減したが、同国での音楽事業やEdTech事業のために人材を雇用し続けていた。

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インド政府のTikTok禁止継続を受けてByteDanceが現地従業員を解雇

しかし、この件に詳しい関係者によると、両ブランドとも国内では控えめな姿勢を貫いており、従業員はこれらの事業について公に話さないように忠告されているという。

Doubtnut(ダウトナット)と競合するSnapSolveは、6年生から12年生(日本の高校3年生)までの生徒が、数学問題の写真を撮ってアップロードすることで、その問題の解き方を見つけることができるアプリだ。Doubtnutには、Sequoia Capital IndiaやJames Murdoch(ジェームズ・マードック)氏のLupa Systemsが出資している。

ByteDanceは、最近では10月の時点でインドのEdTech事業のためにいくつかの新しい職務を掲示していた。同社にコメントを求めたが、回答は得られていない。

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画像クレジット:VCG / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Dragonfly)

小売・製造・物流・介護などデスクレスワーカーが働く現場向け動画教育サービスのTebikiが8億円のシリーズA調達

現場向け動画教育プラットフォーム「tebiki」を運営するTebikiは11月16日、シリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による8億円の資金調達を発表した。引受先はグロービス・キャピタル・パートナーズ。調達した資金は、主にチームの拡大にあて、開発・営業・カスタマーサクセス・マーケティング・デザイナーなどの全職種で積極採用を行う。

tebikiは、小売・サービス・製造・物流・介護・飲食といった、デスクを持たない社員(デスクレスワーカー)が働く「現場」向けクラウド型動画教育プラットフォーム。

難しいシステム操作を現場に強いるのではなく、作成から編集まで誰でも最新動画技術を直感的に使いこなせるUIを採用。現場のOJTをスマホで撮影するだけで、音声認識技術で字幕が自動生成され、シーンの削除・静止などの動画編集、音声吹き込みや図形挿入、自動翻訳が可能。また、動画閲覧データを自動分析し誰がどこまで習熟したかを可視化し、リアルタイムで教育の進捗を管理できるという。

島根県、Rubyプログラミングを学べる25歳以下対象のオンライン合宿「Ruby合宿」参加者を募集

ヤフー主催の学生ハッカソン「HACK U 2021」の最優秀作品2点発表、傾向の変化も解説

島根県、Rubyプログラミングを体験できる25歳以下対象のオンライン合宿「Ruby合宿」参加者を募集島根県は11月15日、チームで3Dシューティングゲームを作るというプログラミングのオンライン合宿「Ruby合宿」の参加者募集を開始した。対象は学生や25歳以下の者。開催期間は令和4年(2022年)3月7日~11日の5日間。募集締め切りは2022年1月18日。

これは、2008年から行われている、主に就職前の若者のプログラミングスキル向上を目指した企画だが、今回はコロナ禍によりオンライン開催となった。使用するプログラミング言語はRuby。数名でチームを組み、サンプルプログラムを参考に3Dシューティングゲームを作る。最終日には、発表会で各チームのプログラム作品を披露する。Ruby開発者まつもとゆきひろ氏の講演会や、島根県内のIT企業の視察、IT企業との交流会もある。

「Ruby合宿」概要

  • 募集期間:2021年11月15日~1月18日
  • 開催日時:2022年3月7日~11日
  • 会場:オンライン(Zoom)
  • 対象:学生(大学、高専、専門学校、高校など。25歳以上でも可)または25歳未満(2021年4月1日時点)の求職中の方で、以下の条件をすべて満たす者
    ・チーム開発に興味がある
    ・将来、ソフト系IT産業で働きたいと考えている
    ・主催者が行うメールなどでのアンケートに協力できる
    ・安定したインターネット接続環境がある(固定回線を推奨)
    (ただし、応募多数の場合は島根県在住または島根県出身者を優先)
  • 参加費:無料
  • 定員:30名程度
  • 応募方法:公式サイト「Ruby合宿」より申し込む

また2022年3月1日に、Git入門、プログラム作成のポイントについての事前講義(Zoomを利用)を実施する。詳しくはこちらをどうぞ。

  1. 島根県、Rubyプログラミングを体験できる25歳以下対象のオンライン合宿「Ruby合宿」参加者を募集

  2. 島根県、Rubyプログラミングを体験できる25歳以下対象のオンライン合宿「Ruby合宿」参加者を募集