人気ビデオ会議アプリ「Zoom」が今も抱えるさまざまな問題

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのおかげで、ビデオ通話は新奇なものから必需品へと変わった。人気ビデオ会議サービスのZoom(ズーム)は、いちはやく他を引き離して最も使われているサービスになっている。

しかし、それでいいのだろうか?

最近のZoom人気は、同社のセキュリティー保護やプライバシーに関わる問題に改めて光を当てた。米国時間3月31日、The InterceptはZoomのビデオ通話は、同社の主張とは異なり、エンドツーエンド(終端間)暗号化が行われていないと報じた

そしてMotherboardは、Zoomが「少なくとも数千人の」をメールアドレスを漏洩したと報じ、その理由を個人のアドレスが自社の所有物のように扱われていたためだと指摘している。

以上は、2019年にその運営状態や誤解を招くマーケティングに対して集中砲火の後始末に明け暮れた会社のごく最近の事例だ。

  • Apple(アップル)は、ZoomがユーザーのMacに秘密のウェブサーバーをインストールしていたのを公表しなかったことを1人のセキュリティー研究者が発見した。その後、数百万台のMacの安全を守るためにアップデートをプッシュ配信せざるを得なかった。そこにサーバーがあったのはユーザーがアンインストールした際にZoomが削除しなかったためだった。問題を発見した研究者であるJonathan Leitschuh(ジョナサン・レイチュア)氏は、ウェブサーバーが存在するということは、あらゆる悪意あるウェブサイトがZoomのインストールされたMacのウェブカムをユーザーの承諾なしに起動できることを意味していると語っている。レイチュア氏はバグ報奨金の受け取りを拒否した。なぜならZoomはレイチュア氏に対して守秘義務契約書への署名を要求し、同氏がバグの詳細を公表できなくなるためだったからだ。
  • Zoomは、ユーザーのZoomの利用習慣に関するデータを密かにFacebookに送っていた。そのユーザーがFacebookアカウントを持っていなくてもだ。Motherboardによると、ZoomのiOSアプリは、ユーザーがアプリを開いた際、デバイスのモデル名、通信会社名などをFacebookに知らせていた。Zoomは指摘を受けてそのコードを削除したが、時すでに遅く、集団訴訟やニューヨーク州検事総長の捜査を免れることはなかった。
  • さらにZoomはシステムの「参加者追跡機能」を巡って再び炎上した。同機能を有効にすると、会議のホストは参加者が通話中にZoomのメインウィンドウを離れたかどうかをチェックすることができる。
  • あるセキュリティー研究者は、Zoomが「いかがわしい」テクニックを使ってユーザーの介入なくMacアプリをインストールしていたことを発見した。「macOSマルウェアが使っているのと同じトリックだ」と研究者は言う
  • 明るい面、そして一部のユーザーを安心させる話題としてTechCrunchが報じたのは、Zoomのビデオ通話にアプリをダウンロードせずに参加することが実は可能であるという事実だ。 しかし、Zoomは「陰湿な手口」によって、ブラウザーのみでは容易にビデオ通話を開始できないようにしている。
  • Zoomは警察当局から受けた要求に関する透明性の欠如を問題視されている。プライバシー権利団体のAccess NowはZoomに対して警察から要求を受けた回数の公開を求めた。Amazon(アマゾン)、Google(グーグル)、Microsoft(マイクロソフト)をはじめとする多くの大手テック企業が半年に一度報告しているのと同じように。
  • そしてZoomBombing(ズームボミング/ズーム爆弾)が起きた。「トロール(荒らし)」が、オープンで保護されておらずデフォルト設定の脆弱なビデオ会議に侵入し、画面共有を乗っ取りポルノや露骨な画像を送りつける行為だ。今週FBIは、トロールがビデオ通話をジャックできないように設定を変更するようユーザーに警告した
  • そしてZoomは今週、プライバシーポリシーを強化した。 ユーザーの会議に関する情報(ビデオ、文字起こし、共有されたメモなど)を広告のために収集できるようになっていたことへの批判を受けたためだ。

Zoomに代わるプライバシーに配慮された選択肢はたくさんある。 ただし、いくつかある選択肢にはそれぞれ弱点がある。FaceTimeとWhatsAppはエンドツーエンド暗号化されているが、FaceTimeはApple製品でしか使えず、WhatsAppは同時に4名しかビデオ通話できない。あまり知られていないビデオ通話サービスであるJitsi(ジッツィ)はエンドツーエンド暗号化を使用していないが、オープンソースなのでコードを見てセキュリティーのバックドアがないことを確認できる。かつ、あらゆるデバイスやブラウザーで動作する。Jitsiを自分で管理するサーバーで動かせば高いレベルでプライバシーを守ることができる。

公平を期すためにいうと、Zoomは本質的に悪いというわけではなく、これほど人気がある理由はたくさん有している。簡単に使えて、信頼性が高く、大多数の人にとって驚くほど便利だからだ。

しかしZoomの誤解を招く主張はユーザーに誤ったセキュリティーとプライバシーの感覚を与える。バーチャル飲み会やバーチャルヨガ教室を主催するのであれ、Zoomを使って治療や政府の閣議を行うのであれ、プライバシーを守る権利は誰にでもある。

今やZoomはユーザーに対するこれまでにないほどの責任を負っている。当面は、Zoomは各自の責任で利用しよう

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

盗聴の恐れありでApple Watchのトランシーバー機能を一時停止へ

Apple(アップル)は、Apple Watchのトランシーバーアプリ(米国ではWalkie Talkieアプリ)を、まだどこにも報告されていない脆弱性があるため無効にした。その脆弱性により、ほかの人のiPhoneを同意なく聞くことができる(盗聴できる)と同社は米国時間7月10日の夜に公表した。Appleはそのバグと、バグが直るまで使えない不便さについて謝罪した。

Apple Watchのトランシーバーアプリを使うと、互いにお誘いをOKした二人のユーザーが「ボタンを押して話す」という昔の携帯電話のPTT(Push-to-Talk)ボタンのようなインタフェイスを使って音声でチャットできる。

Appleは次のようにコメントしている。

Apple Watchのトランシーバーアプリに関連する脆弱性を先ほど告知し、早速そのフィックスに着手するとともにアプリを無効にした。その不便を顧客にお詫びし、できるだけ早急な回復を図りたい。この脆弱性の、顧客に害を与える使い方や、それを悪用するための特定の条件や事象の継起はないはずであるが、私たちは顧客のセキュリティとプライバシーをきわめて真剣に重視している。私たちの結論としては、アプリを無効にすることが正しい行為である。なぜならこのバグにより、べつの顧客のiPhoneを同意なく聴取できるからだ。この問題とご不便に関して、再度お詫び申し上げたい。

Appleは「脆弱性をご報告ください」と名付けたポータルで直接このバグを知らされたが、現在のところそれの悪用が広まっている証拠はないそうだ。

同社はこの機能をフィックスが完全に行われてデバイスへ展開されるまで一時的に無効にしている。そのトランシーバーアプリはデバイスにインストールされているままだが、バグフィックスでアップデートされるまでは機能しない。

今年の初めに見つかった、FaceTimeのグループ通話機能のバグでは、通話を受け入れる前に相手の声が聞こえてしまう。それを発見したGrant Thompson少年は、Appleに報告したが何も応答がなかった。Appleはそのバグをフィックスし、最終的には彼にバグ発見賞金を贈った。しかし今回Appleは、「脆弱性をご報告ください」ポータルを頻繁に見ることによって脆弱性報告に遭遇し、早めにその機能を無効にできたようだ。

米国時間7月10日、AppleはMacのアップデートを黙ってプッシュし、ビデオ会議アプリのZoomから通話の開始を簡便にする機能を削除した。その機能を使うと、メールやウェブサイトがユーザーの許可なくそのユーザーを今行われているビデオ通話(ビデオ会議)に加えてしまえるからだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iOS 13ベータにFaceTimeの視線補正機能を発見、ビデオチャットの対話性が大きく向上

Apple(アップル)はこの秋に一般公開予定のiOS 13のFaceTimeに視線を補正する機能を追加していることが判明した。 Attention Correctionと呼ばれる機能はiOS 13のデベロッパー向けベータ版で発見されたもので、FaceTimeを利用したビデオチャットの体験を劇的に改善する。一般向けベータ版は今週中に公開されるはずだ。

ビデオチャットで会話するときユーザーは画面を見つめているため、視線はカメラに向いていない。しかし新しい補正機能を使えば実際に相手の目を見ながら対話している効果を与える。

FaceTimeで会話するとき画面の中の相手の視線がずれているのが大きな違和感となっていた。我々は画面の中の相手を見ているので画面の外の小さな黒い丸、つまりカメラのレンズを見ていないからだ。

iOS 13でFaceTime Attention Correctionを発見した。これはすごい。テスト画像を添付した。(左が修正後、右が修正前)

今のところFaceTimeの視線修正機能はiPhone XSとXS Maxでのみ利用できるようだ。つまりアップルの最新のカメラテクノロジーを利用しているのだろう。iPhone XS、XS Maxには新しい画像プロセッサーに加えて強力なA12チップが搭載されている。このためHDRやポートレートモードの照明効果などビデオ画像処理全般にわたって現行モデルより改善されている。

今までの例ではiOSのベータ版に登場した機能はその後利用できるモデルが拡大されることもあれば、一般公開時には消えていることもあった。iOS 13でも秋の一般公開でこの機能がどうなるか予測するのは難しい。しかしFaceTimeを使ったビデオ通話はアップルのモバイルチャットの中心をなす重要な機能であり、視線修正はFaceTimeの利用体験の改善に極めて高い効果があるので、一般公開でも維持されることを期待したい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Skypeがグループ通話で参加者50名をサポート、ライバルたちを抜く

Skype(スカイプ)はApple(アップル)がグループFaceTimeで苦戦しているすきに、自分のグループ通話機能を売り込みたいようだ。米国時間4月5日、同社は音声やビデオによるグループ通話に同時に参加できる人の数を、これまでの倍にした。つまり、前の25名から50名に。

グループ通話の人数を増やしたことでSkypeは、そのほかの人気メッセージングアプリWhatsApp、Google Hangouts、Instagramなどより能力が上回り、エンタープライス級の通話アプリZoomなどと競合することになった。Zoomは最大100名、プランによっては1000名まで参加できる。ギャラリーのビューでは、そのうち最大49のウェブカメラが表示される

SkypeはZoomほど堅牢ではないが、エンタープライズ向けプラットホームと消費者アプリの中間に位置する。Skypeは、Facebook Messengerも抜いた。後者は50名の参加が可能だが、画面に表示されるのは参加人数が6名を超えてからだ。Skypeでは、参加者は画面上部にバブルで表示され、エンドユーザーが選んだ人がマルチペインのメインウィンドウに出現する。

さらにまた、AppleのFaceTimeもiOS 12.1ではグループ通話は32名までだから、Skypeが上になった。

しかもグループFaceTimeは最近、ある問題を経験した。あるティーンエイジャーが見つけたバグにより、ユーザーは通話を取る(開始する)前に盗聴できるのだ。Appleはその機能を無効にし、バグを直し、そして2月のiOS 12.1.4のリリースでグループFaceTimeを再び有効にした。しかしそのアップデートはアプリの動作の変化をもたらし、少なくとも3人がFaceTime上にいないと「Add Person」ボタンを使えなくなった。一方Skypeの今度のリリースでは、ビデオ通話を簡単に開始できる。

同社によると、25名未満の通話ならグループ全員に一度に呼び出しをかけられる。それ以上大きなグループ通話では、呼び出し音ではなくデフォルトでは通知機能を使える。参加者は、pingのようなおだやかなアラートで通話に加われるのだ。

これらの機能は3月にテストしていたが、本日から一般供用される。これらの新しい機能を使うためには、Skypeの最新バージョンをダウンロードすること。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

iOS 12.1.4 にアップデートすればグループFaceTimeがまた使えるようになる

あのFaceTimeのたちの悪いバグが過去のものになる。アップデートをダウンロードすればiPhoneとiPadでグループFaceTimeがまた使えるようになる。iOS 12.1.4はバグ修正リリースで、ほかに新規機能は入っていない。

偽のグループFaceTime通話をスタートすると他人のマイクロフォンとカメラで盗聴・盗撮できることが発覚してまもなく、AppleはグループFaceTimeそのものを無効化した。 iOS 12.1.3以前を使っている人は、3人以上のFaceTime通話を開始できない。

これまでAppleは、悪質なバグのないグループFaceTimeを再び有効化するための修正に努めてきた。そのアップデートが公開された。

「われわれはAppleのサーバー上のグループFaceTimeのセキュリティーバグを修正した。来週、ユーザーが再びこの機能を利用できるようにするためのソフトウェアアップデートを発行する」と先週の声明でAppleは言った。「影響を受けたお客様、このセキュリティー問題を心配されたお客様には、深くお詫びいたします。修正が完了するまでお待ちいただいたことに感謝いたします」

まずiPhoneやiPadをiCloudまたはiTunesを使ってバックアップすること。そのあと設定アプリを開いて「一般」>「ソフトウェアアップデート」に進み、アップデートをダウンロードしてインストールする。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleがGroup FaceTimeの盗聴バグを見つけたティーンエイジャーにごほうび

Appleによると同社は、かかってきた起呼を取らなくても盗聴や盗視ができるGroup FaceTimeのバグを最初に見つけたティーンエイジャーに報酬を払うそうだ。

そのバグを最初にAppleに報告したのは14歳のGrant Thompsonと彼の母親だが、しかし彼らが同社との接触に手間取っている間にバグはよそでも見つかり、ソーシャルメディア上でヴァイラルに広まった。

支払いはAppleのバグ報奨制度(bug bounty)の一環として行われる。それは各社が、バグや脆弱性の発見者に対して支払っている謝礼金の制度だ。Thompsonの場合Appleは、彼の教育費援助もするらしいが、その額は明かされていない。

Appleのスポークスパーソンは本誌にこう語った: “報告されたバグに対応しただけでなく弊社のチームはFaceTimeサービスの全面的なセキュリティ監査を行い、FaceTimeのアプリとサーバーの両方にさらなるアップデートを行ってセキュリティを改善した。それには、FaceTimeのLive Photos機能の、これまで見つけられていなかった脆弱性も含まれる”。

そして、“最新のソフトウェアへのアップグレードをまだ行っていない顧客を保護するために、サーバーをアップデートして、古いバージョンのiOSとmacOSのFaceTimeではLive Photos機能をブロックした”。

AppleはiOS 12.4.1を木曜日(米国時間2/7)に展開し、Appleはそれについて、“重要なセキュリティアップデートなのですべてのユーザーに推奨される”、と言っている。同社のセキュリティ勧告のページも、バグの発見者としてThompsonの名をクレジットしている。

関連記事: Update to iOS 12.1.4 to re-enable Group FaceTime…iOS 12.1.4アップデート(未訳)

画像クレジット: TechCrunch

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AppleはFaceTimeの盗聴バグを修復している間グループ通話機能を無効化

Appleは、盗聴を許す悪質なバグを修復するためのパッチを当てる工事の間、FaceTimeのグループ通話機能を無効にしている。

Appleのステータスページを見ると、“Group FaceTime is temporarily unavailable”となっている。これは今週中に恒久的な修復をするまでの、間に合せの対応だ。グループ通話はちょっと前までは有効にできて問題を再現できたが、今はできない。

すべてうまくいけば、このやり方ではバグのせいでFaceTimeを完全に無効にする必要はないが、気の短い人は焦るだろう。

この脆弱性が露呈したのは月曜日(米国時間1/28)で、誰かがグループ通話を開始してほかの人たちがそれに参加しているときに起きる。詳しくは前の記事で説明しているとおりだ:。

どうやら、FaceTimeのグループコールのシステムのロジックに、バグの原因があるようだ。ここでやり方を書くことは控えるが、このバグによって受信者のスマートフォンはグループコールがすでに進行中である、と思ってしまうらしい。何かタップするとFaceTimeはたちまちトリップ状態になり、まだその起呼を受け取っていないのに受信機のマイクロフォンをonにしてしまう。

さらに奇怪なのは、受信者がその起呼を無視しようとしてボリューム下げボタンや電源ボタンを押すと、こんどはカメラもonになることだ。受信機の画面はその入信を表示しているままだが、マイクロフォンとカメラはストリーミングを開始している。

Appleは、恒久的な対策を数日以内に講じる、と本誌などのメディア上で言っている。

同社のスポークスパーソンは、“この問題はすでに承知しており、すでに対策は分かっているので、今週後半のソフトウェアアップデートでそれをリリースする”、と言っている。

ちょっと気になるのは、iOSのある問題のため、グループ通話機能の提供が計画より遅れたことだ。それは一度加えられたが、iOS 12の8月のベータバージョンでは姿を消し、全ユーザーに行き渡るのにかなり手間取った。iOS 12が9月に全ユーザーに届いたときにはこの機能がなくて、10月のiOS 12.1で提供された。Appleは、遅れの理由を述べていない。

Appleは長年、企業や製品のポリシーとしてプライバシー重視を強調してきただけに、今回のバグは恥ずかしい事件だ。この前のCESでは、誇らしく、“あなたのiPhoneの上で起きることはあなたのiPhoneの上にとどまる”、と宣言していたのだから。

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Apple、watchOS 5.1.1を公開。一部Apple Watchの文鎮化問題を修正

AppleはwatchOS 5.1.1を公開した。前バージョンのwatchOS 5.1から一週間もたたないなか、一部のApple Watchが文鎮化するという報告を受けてのことだ。

このアップデートには、ほかにウォーキートーキー機能やアクティビティのリワードが一部表示されない問題などのバグ修正も含まれている。

watchOS 5.1は10月29日にiOS 12.1と共に公開されたが、ソフトウェアアップデートをインストールした後Apple Watchが 立ち上がらないという苦情を受けすぐに配信が停止された。Appleは、この欠陥アップデートが「少数」のユーザーに影響を与えた(詳細は語らず)ことを認め、「問題のあるユーザーはAppleCareに連絡をとってほしい。インストールが成功した人は何もしなくてよい」と発表した。

watchOS 5.1.1はwatchOS 5.1の全機能に加えて、グループFaceTimeオーディオ、新しい絵文字、新しい文字盤などいくつか新機能も追加された。

ほかに、セキュリティーアップデートも施され、アタッカーがカーネル特権を得られる重大な脆弱性が修正された。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google Duoの音声通話が世界でスタート

先月、 GoogleはFaceTimeやWhatsappのライバル、Duoで音声のみの通話のサポートを開始することを発表した。Google Duoはこれまでビデオ・チャットのツールと位置づけられていた。音声通話は当初ブラジルで実験が開始されたが、日曜夜にGoogleはDuoでの音声通話が世界で利用可能になったとツイートした

Googleは無数のコミュニケーション手段を提供しているので紛らわしいが、Duoはビデオ会話アプリとして 2016年の5月にGoogle I/Oデベロッパー・カンファレンスで発表された。実際にサービスが開始されたのは昨年夏だ。

Google Duoの新しい音声のみ通話機能、世界公開!

いまひとつGoogleの意図が分からないのは、なぜGoogleはビデオ、音声通話を独立のアプリにしておくのかという点だ。メッセージ・アプリはAlloとして別アプリになっている。WhatsappやFacebook Messengerが独占しているメッセージ・アプリ市場で独自の地位を築きたいならすべてのリアルタイム・コミュニケーション機能(テキスト、音声、ビデオ)を一箇所にまとめた方が適切に思えるのだが。

もしFaceTimeに対抗しようとしいるのであれば多分無駄な努力だろう。FaceTimeの強みはAppleのすべての製品に共通するコミュニケーション・プラットフォームである点だ。MacでもiOSでも利用できる上にもともとOSにバンドルされている。つまり、iOS版のDuoと違ってiPhoneのユーザーはFaceTimeを使うのにApp Storeに行く必要がない。

残念ながらGoogleのメッセージ・サービスに関する戦略はこれまでも巧妙とはいえず、一貫性のないプロダクトを次々に公開してきたところは「数うちゃ当たる」的な印象があった。

現在、Googleにはレガシーのハングアウトがある。ハングアウトはアプリとしてはChat とMeet(エンタープライズ版のAlloとDuo)に分割された。 またGoogle Voiceをアップデートして単なるSMSをRCS〔リッチメディアコミュニケーション〕に拡張した。このアプリにはGmailとInboxというポピュラーなメール・アプリも付属する。このメッセージ機能はYouTubeに組み込まれている。

幸いGoogle TalkSpacesという失敗プロダクトはシャットダウンされたのでわかりにくさは多少軽減された。

しかしDuoもさほどユーザーを集めていない。App Annie調べではGoogle Playで総合225位、iOSのApp Storeでは641位という成績だ。Sensor Towerのデータによると、リリース以来のダウンロード数合計は2700万回だが、32%をインドが占めている。ただしこの数字にはAPK〔Android実行ファイル〕による直接インストールやデバイス・メーカーによるプレインストールの数は含まれていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

政府のハッキングからスマホを守るには、このアプリを使え


ハッカーがスマートフォンから情報を盗むのがいかに簡単かを知らなかったあなたへ、今こそ知るべきだ。

The Interceptが先週報じた記事よると、米国安全保障局(NSA)および相当する英国諜報機関であるGCHQは、オランダ企業Gemaltoが製造したSIMカードをハックして大量のデータを盗んだ疑いがある。これによって両機関は世界中の携帯電話通信をアクセスできた可能性があり、これはわれわれが自らの手でスマートフォンを守る必要があるという警鐘を鳴らすものだ。

幸いなことに、テキストと電話メッセージのデータを保護する技術は既に存在している。「暗号化されたテキストメッセージと電話システムは容易に保護できるので、われわれは自らの安全を守る義務がある」と、米国自由人権協会のシニア政策アナリスト、Chris Soghoianが本誌に電話インタビューに答えて言った。

Soghoianは、政府が個人情報をハックしていると人々に知らせておいて、自らを保護するツールを提供しないのは無責任であると信じている。そのため彼はいくつかの無料ツールを私に紹介してくれた。

Appleは、iMessegeやFaceTimeをそのように宣伝していないが、Soghoianによると、いずれも非常に安全な方法で情報を送信しているという。「FaceTimeは、寝る前の子供と話すためのツールと思われがちだが、実は非常に安全な方法で音声やビデオを扱っている」と彼は言う。SoghoianはiMessageも推奨する。「AppleはiPhone-iPhone間のメッセージを、自分でも復号することが不可能なしくみで暗号化している。このため、もし政府が情報を必要としてAppleに要求してもAppleはそれを持っていない」と彼は話した。

Photo credit: Travis P. Ball, contributor for Getty Images

Appleは、Soghoianの推奨を支持し、同社がプライバシー・セキュリティー対策FaceTimeiMessageだけでなく、iCloudにも内蔵していることを本誌に対して正式に認めた。

SoghoianはWhatsAppを、Androidユーザー向けの安全なテキストメッセージとして推奨したが、iPhone版のWhatsAppには同じ安全基準が実装されていないと言った(本誌はWhatsAppに問い合わせているが確認できていない)。「WhatsApplは完璧ではないが、9割まで来ている」と彼は言う。

シニア政策アナリストは、他の殆どのアプリについて必ずしも肯定的ではないが、Signalは卓越していると言う。これはOpen Whisper Systems上で税金を使って開発されたオープンソースの安全なテキストメッセージシステムであり、WhatsAppのAndroid版で使われているものと同じテクノロジーだ。

これらのツールも絶対ではないが、電話会社が提供しているものより何百万倍も安全だ

— Chris Soghoian, ACLU

Signalは、AndroidではTextSecure として知られている無料アプリで、プラットフォーム横断で使える数少ないアプリの一つだ。Soghoianによると、簡単に使えて最も安全なものの一つでもある。SignalをRedPhoneというアプリと共に使用すれば、通話をエンドツーエンドで暗号化することもできる。RedPhoneはTextSecureと同様のしくみを利用している。

しかしどんなに強固な暗号化を使っても100%の安全はない。「もし誰かがあなたを標的にしたければ、NSAであろうとボーイフレンドだろうと、あなたの端末に侵入できる」とSoghoianは言う。

肝心なことは、一つのアプリに頼って全データを暗号化して良しとするのではなく、リスクを理解し、外へ出したくない情報はどの端末にも置かずハッカーの手が届きにくくすることだ。Soghoianの考えは、罪のない市民の情報を政府が不正入手することを極力困難にすることによって、代わりに悪者退治にエネルギーを集中させることが重要だという。

「これらのツールも絶対ではないが、電話会社が提供しているものより何百万倍も安全だ」とSoghoianは言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


汝のセルフィーを知るべし

【抄訳】

怒っているとき、うれしいとき、恋人の目を見つめているとき、自分がどんな顔をしてるか、ご存知かな? ロンドンのUniversity Collegeの神経科学の先生Dr. James Kilnerは、ほとんどの人が自分の顔を知らない、と言う。

Kilnerによると、一日の中で、多くの時間、ほとんどの人が自分が今どんな顔をしてるか知らないが、それにもかかわらず、実際よりも魅力的で若い顔をしていると信じている人が多い。おや、まあ、そうなの!

でもKilnerの研究によると、意外にも、自分のスマートフォンのフロントカメラの前では、良い表情になることが多いのだそうだ。

彼の研究によると、このところセルフィー(selfy, 自分で自分を撮った写真)がますます氾濫しているのは、自分が自分に関して抱いている、自分は魅力的だというイメージと、自分の写真とを、マッチさせたいと努力するためだ、という。彼が行った実験では、被験者たちにさまざまなセルフィーを見せる。より魅力的に見えるように編集されている写真もあれば、あまり魅力的でない写真もある。そして、元の(編集前の)写真を選べと被験者たちに求めると、ほとんどの人が、編集されてより魅力的になった写真を選ぶ。

空前のセルフィーブーム

携帯やスマートフォン、そしてそれに付随しているサービスやアプリが、安易にセルフィーをそそのかす。最近では、フロントカメラのない新製品の携帯はたぶん存在しない。Instagramには撮った写真を美化したり歪めたりするアプリが付いている。このようなフィルタアプリは、TwitterにもViberにも、そのほかのサービスにも付いている。瞬間写真を撮って送るSnapchatは、日常生活の中のリアルで生き生きした表情をとらえる。もちろん、本格的にPhotoshopを使う手もある。

人間には本来、自分を知りたいという欲求があることに加え、上記のような‘安易に使えるフロントカメラ’がセルフィーブームに大きく貢献している。

今や、誰も彼もがセルフィーを撮る。Obama大統領もセルフィーを撮る。Justin Bieberは自分のことをセルフィーの王様と称している。Tom Hanksは、こんなセルフィーを公開した。MerylとHilary(ヒラリー・クリントン)も。そしてTyra Banksも。こんな笑えるのも。

Instagramには、#selfieタグの付いた写真が7200万点もあり、このブームをねらったビジネス生まれている。セルフィーの流行でティーンたちのヘアにシラミが大量発生しているという説もある。

人類の歴史上初めて、われわれは自分の顔をとらえ、美化し、自分の外見を好きなようにコントロールしてお互いにコミュニケーションできる時代が訪れている。

しかも、それはもはや、単なるティーンたちの流行現象ではなく、哲学や心理学の話題にもなっているのだ。


【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、OS X 10.9.2ベータでFacetimeオーディオをサポート。MacとiOSの音声通話が身近に

Appleは、OS Xの最新デベロッパー向けプレビュー、version 10.9.2を公開し、そににはいくつか興味深い新機能が入っていた。9to5Macが報じた。おそらく最も気になるのはFacetimeオーディオだろう。Appleは、VoIP通話(ビデオは不要)をiOS 7版Facetimeでモバイルに導入したが、デスクトップでは初登場だ。

9to5Macの記事によると、新たな音声通話機能は、OS XのメッセージおよびFacetimeアプリに「深く統合」されている。おそらくこれは、互いに音声通話の発呼、さらには着呼もできることを意味していると推測される。これは重要な進展だ。なぜなら、これでAppleは、テキストメッセージ、音声、およびビデオというコミュニケーションツールのフルセットを、同社の両プラットフォームに提供し、ネットワークに加え端末種別の制約も完全に回避できるようになったからだ。

私がiOS 7にアップデートし、多くの友達や家族もそうして以来、かかってくる電話の多くがFacetimeオーディオ経由になり、私がかける電話もそうであることに気付いた。Macでも使えるようになれば、デスクの前にいる時はiPhoneを探し回らなくても、シームレスに電話をかけられるようになる。

私は、これがSkypeにとって重大な脅威であると考えている。Skypeを使う層は必ずしもFacetime Audioを使う人たちと同じではない ― Skypeアカウントを設定したことのない一般ユーザーでも、Facetimeなら簡単に友達にかけられる。iOSに深く統合されているからこそだ。そうなれば、FacetimeオーディオがSkypeの成長をある程度阻害する可能性がある。iOSとMacのエコシステムの中に生きている人たちは別の選択肢を探そうとは思わないだろう。

ベータリリースの常として、10.9.2は正式公開までに変更される可能性があるので、最終リリースに入る可能性は100%ではないことを留意されたい。ともあれ、これは論理的な進展であり、個人的にも期待していたことだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook