GoogleのVRヘッドセット「Daydream View」は11月10日に79ドルで発売

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GoogleはDaydream Viewの発売日を正式に発表した。Pixel、Piexel XLを始めとするDaydream対応Androidフォン向けに作られた新しいヘッドセットだ。Daydream Viewは、オンラインのGoogle Storeおよび米国、カナダ、英国、ドイツ、オーストラリアの小売店で11月10日から発売される。米国での価格は79ドル。

ご存じない方のために書くと、Daydream ViewはGoogleが作ったヘッドセットで、Android Nougatに新しく組み込まれたDaydream VRプラットフォームで動作する。容易にセットアップできて使いやすく着け心地もよい、初めてのVRユーザーでも確実に最高の体験を得られるVRヘッドセットだ。

ヘッドセットはDaydream Viewコントローラーとセットで販売される。DaydreamでVR体験をナビゲートするためのシンプルなモーション対応リモコンだ。VR体験中に落とさないよう、リストストラップも付属している。

Daydream Viewは完全ワイヤレスで動作し、PixelまたはPixel XLを挿入すると自動的に検出して端末をVRモードに切り替える。私はGoogleのPixel発表イベントでViewを少しだけ触わる機会があった。使い方はSamsung Gear VR等とほぼ同様で、Daydream対応スマートフォンユーザーが初めてVRを体験するには最適な商品だ。

Daydream Viewの発売に伴い、Play StoreにはHulu VR、Google Play Movies(バーチャルシアター環境で動作)、Guardian VR、Gunjack 2等のアプリが並ぶ予定だ。詳しいレビューは後日掲載する予定だが、今から気になっている人のために言うなら、DaydreamはPixelオーナーが大枚をはたくことなくVRを試せる手軽な方法だと私は思っている。

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Apple、Touch Barで遊ぶことを推奨せず

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Touch Bar は遊ぶところではない。Appleのインターフェース・ガイドラインは、新しいMacBook Proの情報が今週リークされて以来開発者たちが考え始めていたであろう楽しい使い方に、しっかりとくぎを刺した。Apple警察の厳しい目をかいくぐって創造性を発揮するアプリが出てくることは間違いないだろうが、Appleは明確に推奨していない。

Appleのガイドラインが、開発者にTouch Barインターフェースの作り方を教えている部分から、いくつか項目を拾ってみた:

  • Touch Barは、ディスプレイとしてではなくキーボードおよびトラックパッドの延長として使用する。
  • Touch Barには、アラート、メッセージ、スクロールコンテンツ、静的コンテンツ、その他ユーザーの注意を引いたりメイン画面での作業から注意をそらすようなものを表示すべきではない。
  • アニメーションは避けること。Touch Barはキーボードの延長と考えられており、人はキーボード上にアニメーションがあることを予期していない。
  • カラーは上品かつ最少限に使用すること。一般に、Touch Barの見た目は物理キーボードに似ていることが望ましい。
  • 一般に、Touch Barには検索、すべて選択、選択解除、コピー、切り取り、貼り付け、アンドゥ、リドゥー、新規、保存、閉じる、プリント、終了等の作業を行うためのコントロールを置くべきではない。

さて、上に書かれていることは、たしかに目障りだったり、ヘタに作られる可能性がある。そしてAppleが、開発者にもユーザーにもTouch Barは〈キーボード〉の拡張であり〈スクリーン〉ではないと考えてほしいことは明らかだ。しかし、使い方をこういう形で規定するのはよい考えではない。実際には、どちらもあり、どちらの使い方もあってしかるべきだ。

ここに株のティッカーを表示したくない人がいるだろうか。Twitterのフィードや、ダウンロードやファイル操作プログレスバーも。そこには探究すべき可能性がいくらでもあり、モノクロのキー形状で静止したものに限定するのはもったいない。

macbookprotouchbarpicturesちなみに私は、最初のTouch Barゲームがどんなものか、RainmeterやMenuMetersのようにマシン状態をひと目で見渡せる使い方はできないかと等と考えていた。

面白くはしないとのは良いとしても、なぜコピー、貼り付け、保存等がダメなのか?たしかにショートカットキーと重複するけれども、今日のステージで見せた中にもそれは山ほどあった。

物ごとを標準化してユーザーにわかりやすくするのは良い考えであり、こういう新機能については特にそうだが、これは標準化よりも抑圧的だ。これまでも新しいユーザーインターフェースで実験を重ねることによって、数多くの楽しいアプリや直感的で面白い操作方法が生まれてきた。Appleはこのインターフェースがどう使われるべきか、既に知っているふりをしているが、実際には全くのオープンフィールドだ。

上記のポリシーが意味をもつかどうかは、Appleがこのデザインガイドラインをどこまで強制するかにかかっている。Touch Barに表示されるべきものに関するAppleの限られたビジョンを推奨するだけで満足するのか、そこから外れるアプリを積極的に取り締るのか? すぐにわかるだろう。しかし、このクールな新機能がそのポテンシャルを発揮できないところは、見るに忍びない。

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13インチMacBook Airはまだ生きている

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驚いた。MacBook Airはまだ生きていた! この新しいMacBook Airは、Appleの新たな低価格ノートパソコンだ。12インチRetina MacBookがMacBook Airに取って代る、と誰もが思っていたがそうはならなかった。Appleは発表イベントの終了直後にウェブサイトを更新した。11インチMacBook Airは永遠に消えた(R.I.P.)が、13インチMacBook Airにはマイナーな改訂が施された ― RAMの追加だ。

「MacBook Airの13インチモデルは引き続き当社の製品ラインに残る」とマーケティング担当上級副社長のPhil Schillerが壇上で語り、MacBook Airの状況について他には何も話さなかった。その時の様子がこれだ:

今日まで13インチMacBook Airは、RAM 4GB、1.6GHz Core i5プロセッサー塔載で、999ドルからだった。新しいMacBook Airも同じプロセッサーで999ドルから ― ただし、RAMは8GBになった。他のスペックは変わっていないようだ(128GB SSDストレージ、バッテリー寿命12時間等)。

従来の1199ドルモデルも8GB RAMで同じプロセッサーだが、ストレージは256GBになった。つまり、お手頃価格のパソコンが欲しかった人にとっては、新しい999ドル機が少しパワフルになったことになる。

MacBook Airが消えゆく運命にあることは明らかだ。しかし、最低価格の13インチMacBook Proや12インチRetina MacBookは多くの人にとってまだ高価すぎる。だからAppleは、13インチMacBook Airに生命維持装置を付け、他のノートを1000ドル以下にできるまでの間生かし続けることにしたのだ。

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今日のApple MacBook Proイベントのライブ中継を見る方法はこれだ(日本では木曜午前2時から)

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今日(米国時間10/26)Appleはクパチーノ本社キャンパスでプレスイベントを開き、新しいMacBook Proを披露することが予想されている(キーボードの上に奇妙なミニディスプレイがついていることが既にリークされている)。13インチMacBook Airも改訂されるだろう。10 AM PT(ニューヨークでは1 pm、ロンドンでは6 pm、パリでは7 pm[東京では28日(木)午前2時])から、Appleの全デバイスでイベントを見られる。

AppleはiMacについても話すと思われるが、性能改善以上は期待しないほうがいい。さらには外部レティナ・ディスプレイについても聞けるかもしれない。Macが好きな人にとっては、Mac満載のたまらないイベントになりそうだ。

最新のApple TVを持っている人は、App StoreでApple Eventアプリをダウンロードできる。今日のイベントをストリーミングできる他、昔のイベントも見られる。古いApple TVのユーザーはスイッチを入るだけでいい。Appleが “Apple Evnets” チャンネルを薦めてくるのでそこでイベントを見ることができる。

Apple TVを持っていない人は、AppleのウェブサイトのApple Eventsセクションでライブストリーム中継を見られる。このビデオ中継は、SafariとMicrosoft Edgeでのみ利用できる。有難いことに、macOS、iOS、Windows 10のいずれでも動作する ― SafariかEdgeの動くデバイスを少なくとも一つは持っているだろう。

まとめると、今日のAppleイベントを見る方法は以下の通り。

  • MacまたはiOSのSafar
  • Windows 10のMicrosoft Edge
  • 第4世代Apple TVで、App StoreのApple Eventsアプリ
  • Apple TVの第2、第3世代は、イベント直前にApple Eventsチャンネルがやってくる

もちろん、TechCrunchのライブブログもある。職場を離れられない人や、本誌のコメントを楽しみたい人たちは是非ご覧あれ。

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Apple、AirPodsの発売を延期。10月出荷は困難

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もしあなたが、Appleのワイヤレス・ヘッドホン、AirPodsの発売を待っているのなら、もう少し長く待つことになる。Appleは商品の準備が整わず「もう少し時間」が必要になると言っている。

「AirPodsへの反響の大きさに驚いている。準備が整う前に商品を出荷することはしないので、顧客に届けられるまでにもう少し時間が必要だ」とAppleの広報担当者がTechCrunchに語った。

Appleは、遅れの原因がハードウェアなのかソフトウェアアップデートなのか言わなかったので、憶測はしない。私のAirPods体験はこれまでのところ極めて良好だが、報道関係者に配られた試作品には欠陥やバグがないわけではない。私がAirPodsと過ごした様子をここで読まれたい。

これまでソフトウェア/ハードウェアの様々な問題が原因で不満を感じたことはあった ― しかし、最終製品ではないので冷静に受け止めてきた。Eduardo Arcosが指摘するように、早期の使用者の中には物理的問題を報告している人もいるが、私自身は経験していない。

Appleも同じように感じでいるようで、ハードウェアにせよソフトウェアの問題にせよ、顧客に届けられるように修正する時間が必要のようだ。今後のスケジュールは発表されていない。

AirPodsはAppleにとって全く新しいハードウェアであり、専用のワイヤレスチップ等、新しいテクノロジーがいくつも採用されている。製造は容易でなかったようで、最近その影響が表面化してきた。Appleは、ワイヤレスオーディオとAIを取り巻く様々な戦略の中心に、AirPodsを位置付けているため、ぬかりなく出荷することは重要だ。

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DDoS攻撃に利用されたウェブカメラがリコール対象に

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先週Dynは、同社が運用するDNSサービスを襲い、Twitter、Amazon等のサイトで多くのユーザーを巻き込んだ大規模DDoS攻撃について、「数千万」の固有IPアドレスが関与していることを突きとめたと発表した。問題のデバイスの少なくとも一部は、現在リコール対象となっており、中国の電気メーカー、Hangzhou Xiongmaiは、同社の部品を使用しているウェブカメラをリコールした。攻撃に関与したデバイスの大部分にその部品が関わったとされている。

問題のウェブカメラは、セキュリティー専門家が攻撃を受けやすいと指摘しており、DynのDNSを襲ったマルウェア「Mirai」に利用された。デフォルトパスワードの推測が容易でアタッカーが侵入してマルウェアで使用しやすかったためだ。

XiongmaiはBBC宛の声明で、攻撃に利用された機器の大部分が同社のデバイスであることを否定しており、実際、多数のメーカーが製造したIoTハードウェアが関与している可能性は高い。それでもXiongmaiは、同社の基板や部品を使用しているウェブカメラ全機種のリコールを敢行した。Xiongmaiが部品を供給している会社は数多く、リコール対象は膨大な数に上る。

また同社は、ユーザーがデフォルトパスワードを変更しないことも原因であると指摘している。事実、今日(米国時間10/24)の本誌が報じた米国 IoT 利用調査結果も、ログイン情報を変更しない人々が非常に多いことを示している。

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米国運輸省、全フライトでGalaxy Note 7の機内持ち込みを禁止

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未だに続くSamsung Note 7物語の最新章で、米国運輸省はGalaxy Note 7の航空機への持ち込みを 正式に全面禁止した。この措置はNote 7の全機種が対象で、客室内への持ち込み、預かり荷物のいずれにも適用され、乗客が該当端末を身に着けて塔乗することもできない。規則は10月15日12 PM/ET から有効になる。

米国運輸省のAnthony Foxx長官は、持ち込み禁止を発表したプレスリリースで次のように語った。

これらの機種の持ち込みを禁止することで、一部の乗客に不便を強いることは理解しているが、塔乗者全員の安全が優先されなくてはならない。たとえ1件でも機内火災が起きれば、乗客に深刻な負傷のリスクをもたらし、多くの人々の命を危険に曝すことになるため、この決定に致った。

Galaxy Note 7に対しては、米国消費者製品安全委員会から正式にリコールが発行されているため、理論的に全Note 7所有者はいずれにせよ端末を返却しなくてはならない。しかし、この全面禁止令は、乗客がNote 7を航空機で輸送すらできないことを意味している(例えば、当初端末を購入した場所へも)。もし強行しようとすれば、罰金あるいは「刑事告発」の可能性もあると当局は言っている。

SamsungはNote 7の返却方法について顧客の要望にできる限り対応する。今回の禁止措置で窮地に置かれている人は、詳しい情報をリコールサポートサイトで見るか、カスタマーサポート(1-844-365-6197)に直接電話されたい。

持ち込み禁止は、今後機上でNote 7に関連する事故が起きないことを保証する、おそらく唯一の行動指針だ。先週サウスウェスト機で発火した交換品のNote 7は、発煙し客室のカーペットを溶かすに至った際、電源すら入っていなかった。今回の全面禁止はSamsungのブランドにとって大きなダメージであり、サブブランドとしてのNoteもこの試練に耐えられそうにない。

Samsung広報はこの禁止措置について、次の声明をTechCrunch宛に送った。

Samsungはキャリアー各社と共に、米国運輸省によるGalaxy Note 7端末全機種の機内持ち込みおよび預け荷物の禁止措置について、お客様への連絡に努めています。各航空会社に対しても、乗客に対して同様の告知をするよう要請しました。Galaxy Note 7の全所有者には、通信会社、販売店等で、今すぐNote 7返品・交換プログラムに協力していただくことをお願いいたします。ご不便をおかけいたしますが、安全を最優先させていることをご理解ください。

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‘JOLED’は、空中浮遊する小さな球体で作られたディスプレイ

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液晶ディスプレイはもう古い! これからは、超音波で宙に浮かぶ数十個の小さな球体だ。サセックス大学とブリストル大学の研究者らが作ったのはまさしくそれで、想像する通りの奇妙な代物だ。もっともこの汗かきロボットほど奇妙ではない。

このディスプレイは “Janus objects” と呼ぶ小球体を、「音波浮遊」によって「物理的ボクセル(3次元ピクセル)」として使用する。これでおわかりいただけただろうか? 多分もう少し説明が必要だろう。

Janus objectsは、ポリスチレン製のビーズだ。上下に設置されたスピーカーから出る超音波によって空中に留まっている。それぞれのビーズが、自分専用の小さな超音波ポケットに収まっている。音を変調することによって、ポケットを移動し、ビーズの位置を変えることができる。

白いドットだけを表示するならこれで十分だ。しかし、研究者たちはさらに一工夫して、ドットの片側に色を塗り(こうして2つの顔を持つことからJanus[ヤヌス:土星の衛星の1つ]と呼ばれる)、二酸化チタンでコーティングすることによって帯電させた。こうすることによって、電場を調節して球体の向きを細かくあるいは一気に変えることができる。

こうしてできあがったのは、空中浮遊するビーズのグリッドだ ― 6 x 7なのでRetina解像度とはいかない。その場で回転して色を変えたり、モノクロ画像を表示することができる。実際これは、宙に浮かぶEペーパー以上と言えるかもしれない。

チームはこれをJOLEDと呼んでいるが、何の略かはわからない。Janus Objects Levitated and Electrostatically Driven? 悪くない予想だ。

ビーズの位置と回転は、入力に応じて変えることができ、トラックの周囲や障害物の間を動かすこともできる。十分な数があれば、空中に浮かぶタッチ式フィギュアが作れそうだ。モニターの上に浮かべて、少々粗いセカンドモニターにするのもいいかもしれない。

サセックス大学のSriram SubramanianとDeepak Sahooは、来週のACM User Interface Software and Technology Symposiumで成果を発表する予定。

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この柔軟なロボット筋肉は、理学療法を支援する

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軍事や産業分野ではロボット外骨格が注目を集めているが、スイスの研究者らが作ったこの柔軟なロボット筋肉は、もっと繊細な動作にも利用できる。

ローザンヌ工科大学のReconfigurable Robotics Labでは、この多用途技術を開発中で、伸縮材料で作られたチューブ状の筋肉は、動きを精密に制御することができる。空気ポンプで作動させることによって、伸ばしたり曲げたりできる ― 今はまだ体に着用できるほど小さくないが、実現は近い。

単独では小さくて不気味なイモムシのように見える。しかし、まとめて束にすることで人間の筋肉のように振舞うシンプルなロボットになる。

これを使えば、超強力な労働者やパンチングマシンを作ることだってできるが、スイスの人々はわれわれとは違う。もっと人道的な使い方を考えている。

「私たちはローザンヌ大学病院で脳梗塞患者を治療している理学療法士と協同研究している」と同大学のMatthew Robertsonがニュースリリースで語った。ロボット筋肉のいくつかは、ベルト状にして腰部を伸ばすために使われている。「このベルトで患者の体幹を支えることによって、運動機能が回復した人もいる」。

これは、堅牢なエレクトロニクスと圧迫帯のようにソフトな受動的支援器具それぞれの利点を組み合わせている。助けるのに十分なパワーを持ちながら、怪我をさせる心配はしなくてよい。他にもこの技術を応用できる分野はいくらでもある。

研究チームはこの実績をNature Scientific Reportsに発表しており、ハードウェアの設計図とソフトウェアツールは、誰でもダウンロードして利用できるように公開されている。

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Nikeの自動ひも締めシューズ、バック・トゥ・ザ・フューチャー特別エディションを試してみた


今週Nikeは、Nike Magsの新しいモデルを販売すると発表した。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にインスパイヤされた自動ひも結びシューズだ ― ただし限定わずか89足。これはラッフル(チケットは10ドル)の当選商品で、利益はマイケル・J・フォックス基金に贈られる。

私はMagsを(ごく短時間)試着し、Nikeのシニア・イノベーター、Tiffany Beersとそのテクノロジーについて話す機会を得た。みなさんがこのモデルを履く機会はおそらくないだろうが、テクノロジーはNikeのHyperAdaptシューズと同じで、こちらは消費者向けに広く販売される。

Beersが自動靴ひも締めが現実になるまでの長いプロセスについて話してくれた ― Nikeのデザイナー、Tinker Hatfieldが最初に相談に来たのは2005年のことだそうだ。そして、これが単なるクールで新奇なカジェットでない理由を説明した(靴ひもが自分の足を締めるところを見たり感じたりすることは、まちがいなくクールだろうが)。

「アスリートはいつでも靴ひもを調節できる。バスケットボール選手ならタイムアウト中に、足の血流を促すことができる。マラソンの最中に靴が濡れたり足がむくんだりしたら、すぐに履きかえられる」とBeersは言った。

Nike Magsの詳細とラッフルの申し込みについてはこちらから

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HP、サードパーティー製インク排除について謝罪なき謝罪

The Hewlett-Packard Co. logo is displayed on a Officejet printer at the Macworld iWorld 2012 conference at the Moscone Center in San Francisco, California, U.S., on Thursday, Jan. 26, 2012. Apple Inc. discontinued its role as the anchor vendor for Macworld following the 2009 conference. Photographer: Tony Avelar/Bloomberg via Getty Images

最近HPは、「セキュリティー・アップデート」を使って、他社製リサイクリインクを同社のプリンターで使えなくしたことを非難された。激しい抗議を受けた結果、同社は折れて復旧オプションを提供した ― しかし、悪事は一切認めていない。

「当社はあらゆるコミュニケーションの透明性を約束しているが、足りない時には自ら声を上げる」と、同社が「最高のプリント体験に専心する」と題した記事に書いている。「プリンターのファームウェアアップデートに関して市場に混乱があるようだ ― 事実はこうだ」

HPは、ユーザーを保護し、できるだけ良い体験を提供しようとしているだけだと言っている。当然そこには、3月にアップデートを発行し、昨日まで使っていたインクが使えなくなる仕掛けを、6ヵ月待ってから何の警告もなく有効にしたことも含まれている。

電子フロンティア財団のCory Doctorowは、この反消費者的振舞いについて、公開の場でHPを非難する書簡を書き、そのDRMの疑わしい使用方法が話題を呼び、HPは〈声を上げる〉羽目になった。

「認証プロセスについて、もっとよい伝え方をすべきだったことを謝罪する。影響を受けた少数のお客様に対しては、セキュリティー機能を取り除くファームウェアアップデートをオプションとして提供する。アップデートは2週間以内に発行する予定だ」とHPの記事は続いた。

ダウンロード用のリンクは、このスレッドに注意しておかれたい。

HPも[コーヒーメーカーの]KeurigもAppleも、その他数多くの会社がいずれも、この手のことが起きると口を揃えて「最高の体験」を与えようとしていると言いたがる。しかし真の目的は、各社が注意深く構築したエコシステムに顧客をいっそう強く縛り付けることにあるのは容易にわかる。通常、それが消費者の利益であるか、不利益であるかは明白だ。後者であれば、恐れることなく声を上げるべきだ。

今回影響を受けなかった人たちも心配はいらない ― きっとHPは次のチャンスであなたを楽しませてくれるだろう:

「今後も当社は、質の高いユーザー体験を保証し、当社のプリンティングシステムの整合性を維持すると共に、認証システムを含め当社の知的財産を保護するために、セキュリティー機能を使用していく。そのために一部のサードパーティー製品が動作しなくなる場合もある」

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Appleの新CMは「メッセージ」アプリの背景アニメーションが主役

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AppleがiPhoneとiOSの新しいビデオ広告を公開した。これまでの広告と同じく、このビデオは従来のものとは大きく異なっている。そこにはTor Myhrenの影響が感じられる。

最近入社したこのマーケティング・コミュニケーション担当副社長は、広告業界で輝しい実績を持つ人物で、現在Appleの広告を任されている。昨年のCMと比べて、さらに洗練され、ストーリーを伝えようとしていると感じるのは、そのためだろう。

今日の新CMには、終了直前までiPhoneが登場しない。代わりにAppleは、風船が飛んでいってしまうと何が起きるかを、ゆっくりと明らかにしていく。

最後の最後になって、すべてがiOS 10のメッセージ・エフェクトのことだったとわかる。気の利いたCMで、製品を売ろうとしていない。そもそもiOS 10は無料でダウンロードできるので、これはAppleのブランドイメージ向上を狙ったものだろう。

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Google、10月4日の新型スマホ発表イベントの招待状を発送

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先ほどGoogleは、10月4日にサンフランシスコで行われるイベントの招待状を発送した。噂によると、イベントでは次期スマートフォンが発表されるらしい。

招待状には、Googleのロゴがあるだけだが、投稿されたばかりのティーザービデオサイトは、いずれも新しいスマートフォンの登場を強く示唆している。ティーザーサイトのURLは、madeby.google.comで、Googleが独自に作った端末(LGやHuawei等のパートナーとの共同ではない)であることをPixelブランドが明確に示している。

Android Policeの最新記事によると、Pixelスマホは2種類ある(大型と小型 )― そしてGoogleはNexusブランドと訣別する。

2016-09-19_1818Googleが最後にスマートフォンの発表イベントを行ったとき(ちょうど2年前)、同時に新しいChromcastも発表したが、今年は4K対応Chromecastが見られるという噂だ。昨年のこのイベントでは、タブレットのPixel Cを披露したが発売されたのは数ヵ月後だった。おそらく今年も新しいPixel Cが出てくるだろう。

今年行われたI/Oデベロッパーカンファレンスで、GoogleはAmazon Echo対抗のGoogle Homeと、VRデバイスのDaydreamを発表した。

今回発表されるのが新しいPixelスマホだけだとしても、非常に興味深いイベントになるはずだ。

本誌はもちろんイベントに参加する。Google Nowのリマインダーを10月4日午後9時にセットしておくことをお薦めする。

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悪質なドロップシッピング業者に苦しめられる、Ripple Rug

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今年見てきたあらゆる製品の中でも、これ以上私の時間と注目に値するものは他にない。Ripple Rugは、Fred RuckelとNatasha Ruckelが作った、ネコ用マットだ。ネコはマットの隙間に入って穴から手を出したりしながら遊び続ける。大きさは35インチ(89 cm)四方で、リサイクルされたPETボトルから作られている。

Ripple Rugがなぜ、それほど興味深いのか?Ruckel夫妻が製品を作った後、同じ商品をeBayで高く売って大儲けする連中が現れたからだ。夫妻のところには高く買わされたことを知って不満をもった顧客からの返品が相次いだ。Ebayで定価より20ドル高い値段をつけAmazon経由で配送する多数の再販業者相手に、Ruckelは中止通告書を毎日送り続けた。

努力もむなしく二人は損害を被り続けた。唯一の方法は、Amazonから商品を引き上げ、毎月4万ドルの売上を失って自ら直販することだった。

夫妻の問題については、Planet MoneyJason Feiferの記事で読むことができる。製品を作ることの裏側で起きていることは実に興味深い。

実際、Ripple Rugは今後インターネットで起こり得ることの典型例といえる。Appleのようなメーカーは、驚くほど入念な監視と大がかりな法律家チームを使って価格をコントロールしている。一方、Ruckelのような小さな作り手は、悪質なeBay再販業者と直面しなければならない。Ripple Rugsを買いたいユーザーが、公式Amazonストアにさえ来てくれれば(検索ですぐに見つかる)、同じ商品をずっと安く買えたし、Ruckelが利益をすべて放出するはめになることもなかった。しかし、消費者は怠惰であり、どこのウェブでもクリックして買っては、後でもっと安いところを見つけて愚痴をこぼすも。誰もが最安値を求めて検索するわけではないのだ。

これはまた、一部の業界 ― 自動車ディーラー、時計メーカー、高級品メーカー等 ― が市場のコントロールにあれほど力を入れている理由でもある。一見無意味なようだが、ひとたびドロップシッピングの予期せぬ結果に気付くと、事態は明らかになってくる。

Ripple Rugはよく頑張った。昔話と同じように、一匹のネコと一枚のマットとすばしこいネコの手が、eBayの巨大な波と必死に戦っている。

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分子スキャナー、SCiOの開発元がKickstarterでの苦情に回答

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カルト的人気を持つ製品がいつもそうであるように、SCiOにはファンもいれば中傷する人もいる。最近そんな中傷する人々が、このハンドヘルド分子スキャナーは2014年に250万ドルを集めながら未だに出荷されていないと、ネット上で不満を漏らしている。その結果は?ネガティブ報道と山ほどのツイートだ。

私はSCiOの開発者であるDor Sharonに、製品の現状がどうなっているのか、いつ出荷されるのか、そしてもっと大切なこと、M&Mを正しくスキャンできるのかを質問した。

TC:商品が全員に出荷されるのはいつか?
Dror Sharon: これまでに5000台を出荷し、残りの注文も来年初めまでに発送する予定。

TC: 遅れの原因は?
DS: SCiOの製造・組立てを開始して以来、何度か障害にぶつかった。例えば入手した部品が当社基準に合っていないこともあった。SCiOセンサーは複雑なテクノロジーであり、当社の品質管理基準は高い。製造過程の途中で、SCiOセンサー自身の設計変更も繰り返し行った。その結果、SCiOの精度と感度は向上し、設計と製造にさらに時間を要することになった。

TC: こうすればよかった、ということは?
DS: 後悔はしていない。

私たちは会社を作り、ワールドワイドなデベロッパーコミュニティーとユーザー基盤を作りつつ、非常に複雑なテクノロジーに挑戦している。遅延に不満を持つメンバーがコミュニティーに少数いることは理解している。その人たちからの苦情や意見は深刻に受け止めており、FacebookやTwitterのチャンネルでコメントしたり質問を寄せてくれた人たちには、サポートチームが直接連絡を取っている。ちなみにKickstarterキャンペーンに法的な返金義務はないが、支援者が求めれば返金にも応じている。

遅延に苦情を言っている人たちには返金を提案しているが、大半は返金を求めていない。ほとんどの人たちが忍耐強く、私たちの作るものを理解し、製品の到着を待つことを選んでいる。当社のFacebookページにコメントしている人の中には、返金を受けた人もいるし、そもそもSCiOコミュニティーに参加したことのない人もいる。

TC: 箱から出したばかりの状態で、何がスキャンできるのか?
DS: SCiOはそのままで、食品や錠剤をスキャンできる。チーズ、ヨーグルト等の乳製品、果物や野菜、鶏、豚、牛その他の肉類等の栄養価を測定できるアプレットもある。市販の錠剤をスキャンすることもできる。トマトの糖度を測って作物選別器として使うこともできる。支援者には他にもいくつかアプリをベータ版として提供している ― 完成品ではないが将来のSCiOを垣間見る基本機能の提供するもので、例えば人間の体脂肪を測るものもある。

加えて、ユーザーはWorkshopというアプリクリエーターを使ってSCiOに「教える」こともできる。異なる物質をスキャンしてボタンを押すと、リアルタイムで機械学習モデルが作られ、その物質を区別できるようになる。これは当社のデベロップメントキットであるSCiO Labの簡易バージョンだ。SCiOを楽しく教育的に使えるようになると、良い反響をもらっている。これによって当初の(限定された)データベース以上に機能が拡張される。

TC: いつ、M&Mを正しくスキャンできるようになるのか?

チョコレートのカカオ成分を測定する以外に、M&M等のお菓子をスキャンする機能を計画したことはない。錠剤アプリはM&Mをスキャンするためのものではなく、 あれはちょっとしたイタズラだった。今の質問はジョークだと理解している。しかし私たちは、消費者や産業の現実的な問題を解決するためのアプリ開発に本気で取り組んでいる。例えば、まだベータ版だが二頭筋をスキャンするだけで体脂肪を測定するアプリもある。Fortune 2000企業数社とも協力して、工業的IoTソリューションを提供するアプリを開発し、農業、石油・ガス、宝石、化粧品、医薬品、等様々な分野で起きている現実的問題を解決しようとしている。

SCiOプラットフォームを使って開発しているデベロッパーも何社がある。

そして、いくつかの家電トップ企業とは、スマート家電に当社のセンサーを内蔵する検討を進めている。時期が来たら詳しい情報を公開するつもりだ。

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これがiPhone 7とApple Watch Series 2の新CMだ

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Appleは新しいデバイス ― iPhone 7とApple Watch Series 2 ― のCMを、1つでも2つでもなく3つ公開した。いずれも、防水、高感度カメラ、新フィットネス機能といった新機能を前面に押し出している。

まず私お気に入りの “Midnight” では、若い男が夜スケートボードに乗って出かける。郊外を走っていると、ガソリンスタンドでシカ(!)に出会い、最後は丘の上から街を眺める。すばらしい写真が撮れた。

2つ目のiPhoneのCMは、男が激しい雨の中、自転車とiPhoneの準備をしている。iPhoneはハンドルマウントに取り付けている。事故にあわなければよいのだが…

最後はApple Watch Series 2が登場するCMで、フィットネス機能に焦点を合わせている。そう、Apple Watchを着けたまま、泳いだりあらゆる種類の危険なスポーツができるようになったのだ。このCMには、Apple Watchをフィットネストラッカーとして見せたいAppleの意図が明確に表れている。

あと、見逃がした方のために。Appleは先週、iPhone 7のすばらしいティーザー広告を公開した。

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AppleのiPhone 7、店頭では超品薄。ジェットブラックとPlus全モデルは既に売切れ

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Appleは今夜(米国時間9/15)声明を発表し、iPhoneを手に入れるべく金曜日にAppleストアに並ぼうと考えている人々の期待を打ち砕いた。そこには、予約分以外のiPhoneは在庫が僅少であることが明確に書かれていた。

声明には、ジェットブラックのiPhoneおよび〈iPhone 7 Plusの全カラーモデル〉が、初期のオンライン予約で売切れとなり、在庫が〈ない〉ことも示されている。

そうだ、その通り。ジェットブラックのiPhoneが欲しかったら、オンラインで注文して待つしかない ― 店頭で買うことはできない.

これは私が聞いていた話とも合致する。ジェットブラックのiPhone 7は恐ろしく手に入りにくく ― Appleの社員や幹部でさえも ― Plusモデルは特にそうだという。レビュワー等、早期に入手した人のほとんどがマットブラックのiPhone 7 Plusをテスト用に受け取っている ― 一つだけ例外を知っているが。

個人的にはジェットブラックの仕入げが気に入っている。たとえいくらキズがつきやすかろうが、私はレビュー機のiPhone 7に心から魅せられた。ジェットブラックのPlusを買うつもりだ。

Appleの声明文は以下の通り:

このたびiPhone 7およびiPhone 7 Plusにつきまして発表当初からご好評をいただき誠にありがとうございます。全世界の直売店および提携店舗を通じて販売することを楽しみにしております。

9月14日金曜日より、iPhone 7のシルバー、ゴールド、ローズゴールドおよびブラックをAppleストア店頭で数量限定にて販売いたします。iPhone Plusの全カラーモデルおよびiPhone 7のジェットブラックは、オンライン予約期間中に完売となり店頭での販売はございません。提携店舗によって在庫は異なる場合があるため、事前に確認することをお薦めします。

全モデル、全カラー共に引き続きapple.com で注文いただけます。お客様のご理解に感謝するとともに、購入ご希望の方全員にできるだけ早く新しいiPhoneをお届けできるよう、全力を尽す所存でございます。

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このウェアラブル発電機は、体の熱で電気を作る

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これからはその汗ばんだ体がスマホの電源になる。まるで映画マトリクスのネオのように、ノースカロライナ州立大の研究者らが作った新システムを使えば、ウェアラブルデバイスで発電することができる。以前のシステムは硬くて巨大なヒートシンクを使っていた。新しいシステムは体にフィットするパッチワークを使い、1平方センチ当たり 20μWの発電が可能だ。旧システムは1μW以下しか発電できなかった。

システムは肌の上に敷かれた伝導性レイヤーから成り、熱が逃げるのを防いでいる。発生した熱は熱電気発電機を通った後アウターレイヤーに移動し完全に体外へ放出される。厚さは2 mmで柔軟性がある。

システムを開発しているのは、米国国立科学財団のNanosystems Engineering Research Center for Advanced Self-Powered Systems of Integrated Sensors and Technologies (ASSIST)[統合センサー・技術の先端自己出力型システムのためのナノシステム工学研究センター]で、商品化への道は開かれている。

目標は、これを医療器具に埋め込み、充電を必要とせずに生体信号を測定できるようにすることだ。「ASSISTのゴールは、長期の健康モニタリングに使用できるウェアラブル技術を開発することにある。例えば心臓の健康状態を追跡したり、身体的・環境的変化を監視して喘息発作を予測する装置だ。そのためにバッテリーに依存しない装置を作りたかった。このデザインとプロトタイプによって、実現に大きく近づいたと考えている」とノースカロライナ大学のDaryoosh Vashaee准教授は語った。

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MITのテラヘルツ・フェムトフォトグラフィー技術は、表紙の上から本を読む

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本の中を見てみたいけれど、ちょっと表紙に触れただけで粉々になってしまうとわかっている時はどうすればいいか? どうすることもできない。本を開くことは中に何があるかを知るために必須の手順だ。しかし、そうは考えない人たちがMITにはいる。

MITの研究者らは強力な技術を組み合わせることによってそれを可能にした。テラヘルツ波は表紙やページを透過するが、波長の長いX線等と違い、紙とインクとで異なる電磁波を反射する。

これにフェムトフォトグラフィーと呼ばれる超高速度撮影技術を組み合わせ、特定のタイプの画像を1兆分の1秒単位で取り込む。こうすることで極めて精度の高い識別が可能になり、反射から得られた画像が、注目しているページのものか、数十分の一ミリ下にある次のページのものかを区別することがてきる。

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こうして生まれたテラヘルツ・フェムトフォトグラフィー技術を使って、研究者らは本の最初の20ページまでの距離を割り出し、最初の9ページからは印刷されている文字を取り出すことに成功した。1ページには1文字しか書かれていないが、〈あなた〉なら表紙の上からどれほど読めるだろうか。

「ニューヨークのメトロポリタン美術館が非常に興味を持っている。触れることすらためらわれる古書の中を見たいからだ」と論文の著者の一人である、Barmak HeshmatがMITのニュースリリースに書いている。

まだまだやるべきことはたくさんある。例えばテラヘルツ波に他の周波数を組み合わせることが考えられる。これは可視光と近可視光についてはマルチスペクトル・イメージングと呼ばれる方式で既に使われている手法であり、一世紀以上前の手書き文字インクの下に隠された秘密を暴いた。

この技術は本以外にも応用できる。例えば、有名な絵画の絵具の重なりや、考古学試料に固着した物質の分析等だ。

研究はMITのカメラカルチャー研究室で行われている。詳しい解説は このビデオおよび今日(米国時間9/10)Nature Communicationsに掲載される論文で見ることができる。

(注:言い訳めくが、[原題の]”judge a book through its cover” [見かけで判断するな]は、MIT発表の見出しを見る前から考えていた。使わずにはいられなかった!)

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Apple、旧iPadのストレージも倍増。iPad Proの上位機種を値下げ

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Appleは今日のプレスイベントでiPadに言及しなかったが、それはニュースがないという意味ではない。iPhoneのストレージが32 GBからになったのに合わせ、iPadもストレージが強化された。

iPad Proは、9.7インチ、12.9インチ共すでに32GBからなので、旧モデルのみ容量が増える。399ドルのiPad Air 2は現在の16GBから32GBになり、同じく399ドルのiPad mini 4も32GBになる。

iPad Proは、一部のオプションかかなり高額だったため、Appleは最も高価なProモデルを少し求めやすくした。9.7、12.9インチモデル共に32GBの価格は変わらないが、128GB、256GBおよびLTE対応機は安くなる。

旧ラインアップの価格はこちら(The Vergeより):

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こちらが新ラインアップ:

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Via: MacRumors

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