Googleアシスタントに待望のマルチステップ導入――当面設定できるのは「今日はどんな日」

Googleアシスタントの能力が大きくアップする。いちいち個別に命令しないでも複数のステップを一度に実行する能力が、今日(米国時間3/13)、公開されたことをAndroid Policeが発見した。

アシスタントで最初に有効になったのはこのサポート・ページの機能で、当面アメリカのユーザー向けだ。Good Morningというマルチステップ・ルーチンは照明を点ける、カレンダーから今日の予定を読み上げる、天気と交通情報を知らせる、音楽やポッドキャストを再生する、といった一連の動作を実行する。

Googleのサポート・ページによれば、アシスタントにはGood Morning(起床)、Bedtime(就寝)、Leaving home(外出)、I’m home(帰宅)、Commuting to work(出勤)、Commuting home(退勤)という6種類のルーチンが導入されるという。つまりGood Morning以外のルーチンも順次公開されるのだろう。Android Policeは一連のマルチステップに含まれる動作には一部不合理、不便な点もあると述べている。もっと柔軟にカスタマイズできるようになっているとさらによいだろう。

こうしたルーチンが実行する動作はユーザーによって異なる。 つまり今日の予定を読み上げる場合、ユーザー別にそれぞれのカレンダーを参照する。

こうしたルーチンの導入に私は大いに期待している。 Googleアシスタントは帰宅したときが最悪で毎回いくつもの命令を叫ばねばならない。OK, Google, I’m home! などと命じるだけで一連の動作を確実に実行してくれるのであればありがたい。

利用頻度が高そうなシチュエーションごとにルーチンを作るのは、ややお仕着せの感じはするものの、手始めとしてはやむを得ないだろう。

Alexaは数ヶ月前からこうした機能を備えており、各種のアプリもアシスタントよりやや強力なようだ。 残念ながらAppleのHomePodにはこの機能はまだない。



〔日本版〕Googleアシスタントの日本語ページにはまだ「ルーチン」についての記述はない。原文のサポート・ページのリンクは日本版の「今日はどんな日」のページにリダイレクトされるが、英語版のGood Morningルーチンと比較するとまだいくつかの機能を欠いている。日本語版のアシスタントの機能一覧はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アメリカでは成人5人に1人がスマートスピーカーを利用中――Voicebot.aiの調査によればユーザー数は4730万人

Voicebot.aiが発表した最新のレポートによれば、現在、アメリカの成人4730万人が音声認識可能なスマートスピーカーにアクセスできるという。発売後わずか2年で成人における普及率は20%に達した。

ここで「スマートスピーカーにアクセスできる」というのは、その家庭に少なくとも1台のスマートスピーカーがあるという意味だ。必ずしもスマートスピーカーを所有している、あるいは主たるユーザーであるということは意味しない。つまり同居する家族全員、ルームメイトなどもユーザー数にカウントされている。

この点は他の情報機器と普及率を比較する場合に念頭に置く必要があるだろう。スマートフォンやウェアラブル・デバイスなどは基本的に所有者が同時に唯一のユーザーだ。スマートスピーカーの普及率を考える場合は、固定電話やテレビなど 複数で使用することが可能なプロダクトと比較する方が正しいだろう。【略】そうではあってもスマートスピーカーの普及速度が非常に速い点は興味がある。

発表されたレポートはアメリカの成人2018年1月に1057人をオンラインで調査したものだ。ただしオンラインを利用できる成人は全人口の88.5%なのでこれを考慮して数字は調整してある。

調査にはユーザーの人口動態的内訳も含まれており、57.8%が男性、42.2%が女性と回答した。多くの(約3分の2)場合、アクセスするスマートスピーカーの数は1台だ。つまりユーザーは家中に多数のスマートスピーカーを置く必要を認めていない(若年層が都市に移動する傾向が見られるため、アパートの部屋が狭く1台で足りるというのも原因の一つかもしれない)。

Amazon、Google、それに最近Appleも加わったが、これらのスマートスピーカーのメーカーはこのゲームがゼロサムに近いことを認めている。消費者が複数のスマートスピーカー・システムを家に設置することはない。つまりこの市場は潜在的に勝者一人勝ちの性質を持っている。

しかも67.5%の人々は1台のスマートスピーカーしか持っていない。19.3%が2台持っており、3台以上持っているケースは少ない。1人あたりに換算すると1.8台となる。もちろん現在の普及率からいえば今後の想定される市場は大きい。

消費者の多く(45.9%)はスマートスピーカーをリビングに置いている。次がキッチン((41.4%)、寝室(36.8%)、ホームオフィス(10.9%)の順となる。

スマートスピーカー向けソフトウェア・デベロッパーとしては当面、音楽その他のエンタテインメントに重点を置くのが賢明だろう。将来はホームオフィス関連の生産性ツールにも可能性がある。この分野での普及率はまだ低いが、今後成長の余地が大きい。特にAmazonが力を入れれば一気にブレークするかもしれない。

この調査ではAmazonが市場をリードしていることが鮮明になった。台数ベースでは、Amazonが71.9%、 Googleが18.4%、9.7が「その他」となっている。その他にはAlexaやGoogle Assistantのソフトウェアを搭載した他メーカーのデバイスやMicrosoftのCortana搭載デバイスだ。

いずれにしてもこの数字はアメリカ市場のもので、iPhone対Androidの競争と同様、Googleはアメリカ以外の地域で強さを発揮している。たとえば2017ではカナダ、フランス、オーストラリアでGoogleがリードしており、イギリス、ドイツでもAmazonとの差を縮めている。

アメリカではAmazon EchoとEcho Dotが市場の3分の2近くを占めているが、これはAmazonがスマートスピーカーのパイオニアでいちばん長期間売られているという要素が大きい。最近の販売傾向からはEcho DotやGoogle Home Miniのような,小型で低価格のモデルが好まれていることが分かる。Home Miniは3ヶ月連続してGoogle Homeの売れ行きを上回っている。

Amazonデバイスの方がGoogleデバイスより家庭の平均収入が高い。

iPhoneユーザーはスマートスピーカーを持つ可能性が平均より22%高く、それがGoogleデバイスである可能性は30%低いという。

ここからレポート全文がダウンロードできる。

アップデート:当初のインフォグラフィックでは20%の母数がわかりにくかったので、われわれはvoicebot.aiにアップデートを求めた。上にエンベッドされたグラフはアップデート後のもの。 (2/7/18, 3:40 PM ET)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google Assistantにマルチコマンド機能Routinesと位置対応のリマインダーが加わる

今朝(米国時間2/23)Googleは、Google Assistantのマルチリンガルのサポートと対応言語の増加を発表したが、それと並んでさらに、このスマートアシスタントに二つの新しい機能、Routinesと位置対応のリマインダーが加わることも発表された

Googleは前から、Routinesを開発中だと言っていた。その発表は、2017年の10月だった。

Google Assistantのユーザーはこの機能を使って複数のコマンドをつなげられる。つまりRoutinesを使うと、コマンドと応答を個人化できる。たとえば、“OK Google, I’m home”(今帰ったよ)と言ったら、電灯が点き、サーモスタットを調節し、音楽が鳴るようにできる。

この機能はライバルのAmazon Alexaが2017年9月に発表し、次の月にローンチした。Googleは今やっと追いついたが、まあ早い方だね。

しかしGoogle Assistantにはほかにもマルチタスクのやり方がある。“turn on the TV and what’s the weather?”(テレビをつけて、お天気は?)のように、一つのセンテンスに二つのコマンドがあると、両方をやってくれる。

しかしRoutinesでは、もっと多くのコマンドを合体でき、それに一つのトリガーフレーズをつけられる。

Googleによると、Routinesはまず数週間後にアメリカでローンチし、6つのルーチンを作れる。それらは、朝出かけるとき、帰宅時、自宅内の夜、などの機会用だ。

また近い将来、位置対応のリマインダーが新しい機能として加わる。

この機能はスマートフォン上のGoogle Assistantにはすでにあるが、これからはGoogle Homeデバイスでも使えるようになる。

と言っても、Google Homeのスマートスピーカーがあちこち移動するのではなくて、あなたのスマートフォンにリマインダーを知らせてくれるのだ。

たとえば、食料品店の近くに来たら、Google Homeデバイスが、ミルクを買うことを思い出させてくれるだろう。

どちらも順次段階的にローンチされるようだが、Googleは‘来週からスタート’と言うだけで、詳細スケジュールの発表はない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google HomeのWi-Fi関連のバグでルーターのメーカーが対応、Google自身の対応は明日から

Googleの最近のハードウェア製品はバグの嵐に見舞われているが、今度はHomeとChromecastの複数にユーザーが今週、彼らのデバイスのWi-Fi接続をめぐる問題を報告している

Googleはサポートページでその問題を認め、こう述べている: “Android上のCastのソフトウェアのバグによって、大量のネットワークトラフィックが間違って送られてしまい、Wi-Fiネットワークが遅くなるなど一時的な影響が及ぶことがある。影響の具体的な状況は、ルーターにより異なる”。

同社は明日(米国時間1/18)から、Google Playからのアップデートとしてこの問題への修復を提供する。

最初に報告が現れたのはTP-Linkのルーターの人気製品の界隈で、その後TP社はファームウェアのフィックスを発行し、暫定的な処置をユーザーに伝えた: “ルーターをリブートするかまたはあなたのAndroidデバイス上の’Cast’機能を無効にして、デバイス上のこの問題を恒久的に修復するアップデートがリリースされるまでお待ちください”。

しかし問題はさらに大きく広がり、NetgearやLinksysなど、ルーターのそのほかの人気製品にも被害が生じ始めた。

Googleもやはりユーザーにハンドセットのリブートを示唆し、当面はルーターのファームウェアのアップグレードをチェックするよう勧めている。

このバグ自体はささやかなものと思われるが、Googleブランドのハードウェア製品には、これまでにもさまざまな問題が発生している。代表的な製品としては、Pixel 2, Home Mini, そしてPixel Budsが挙げられる。

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Google Homeがマルチタスキングを学習した、二つの仕事を同時にできる

Googleのスマートスピーカーが今週すこしおりこうになり、マルチタスクができるようになった。これからの彼(彼女)は、二つの仕事を同時にできる。Googleからの発表はなくて、CNETが最初に気づいた。もちろん本誌も、そのことを現物で確認した。

GoogleはHome製品に力を入れているはずだから、なにも発表がないのは意外だ。でもこれは、本来愚直なデバイスの、便利な進化だ。数か月前のPixel 2の発表イベントでは、一つのコマンドに複数のアクションを結びつけて複数の場面を作る、Routinesという機能を予告した(SiriやAlexaにはすでにある)が、それとこれとは違う。

今回のマルチタスク機能では、あらゆるものをアプリからロードしなくても、単純に二つの仕事を頼むだけでよい。マルチといっても、今のところ二つだけだ。三つも四つも仕事を頼むと、彼(彼女)は混乱するかもしれない。二つの場合も、一つのセンテンスの中に二つのコマンドを入れたらいけない。別々のコマンドでないと、彼(彼女)は理解できない。いろいろ制約はあっても、Routinesのように事前設定が要らないから、とても便利な機能だ。

今はまだAlexaに相当差をつけられているが、スキルの機能で追いつこうとするGoogleの努力は悪くない。来月はHomeの高級機バージョンHome Maxが、発売される予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google、Assistantアプリ開発者向けにAPI多数追加――Google HomeはEchoのライバルを目指す

Google AssistantがAlexaのライバルになるためにはサードパーティ製アプリの充実が欠かせない。AmazonのホームAIが市場で優位を保つ中、Googleはアプリ開発をテコ入れするため、デベロッパーにとって魅力的な機能を多数発表してきた。今朝(米国時間11/15)、GoogleはAssistantのユーザー体験の改良に向けて重要な一歩を進めた。これにはAssistantデベロッパー向けにプッシュ通知、日々のアップデート、多言語対応の容易化など多数の新しい機能が含まれる。

中でも重要な機能の一つがスピーカーとスマートフォンの連係だ。新APIにより、Google Homeスピーカーで何らかの作業を開始し、スマートフォンに移ってそれを完了させることができるようになる。たとえば、トップ画像に示されているようにユーザーは食料品をGoogle Homeで注文し、そのレシートをスマートフォンで確認できる。これによりGoogle Assistantは単なる人口知能を利用した音声インターフェイス以上の存在になるはずだ。

あるいはこれがEcho Showのライバルを生み出す基礎となるかもしれない。

プッシュ通知のサポートももちろん重要だ。このAPIにより、アプリは重要なアップデートをスマートフォンを通じてユーザーに送ることができる( Google Homeが喋って通知する機能も近く実現する)。またキッズに安全なアプリであることを示すFamiliesバッジも導入された。また多言語対応も大きく進んだ。今回追加された言語にはスペイン語、イタリア語、ブラジル・ポルトガル語が含まれる〔日本語には対応ずみ〕。

またアカウントとアプリを連係させる機能も改良された。これまでのビルドでは、ユーザーは事前にアプリのアカウント連係を行う必要があった。 今後はいつでも好みのタイミングで連係させることができるようになる。おっと、それと最新バージョンの重要なアップデートがもう一つあった。Homeを終了させるコマンドに対してユーザーに返されるログオフ・メッセージの文言が丁寧になった。礼儀正しいことはスマート・スピーカーにとっても大切だ。

今回のデベロッパー向け機能の追加はGoogleがHomeシリーズの製品に多く新機能を追加するアップデートを行ってからほぼ一ヶ月となった。Pixelスマートフォン向けのHome機能を備えたイアホン、Pixel Budsの出荷も最近始まっている。クリスマス商戦前にアプリで新機能が利用できるようデベロッパーがアップデートを実行できることを期待したい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google Homeにインターホン機能を搭載された

Google Homeに便利な機能が加わった。Google Homeを、部屋同士をむすぶインターホンのように使うことのできる機能が追加された

ネットワークでつながったGoogle Homeを利用して、メッセージを伝えたり、リマインダーを送ることができるようになったのだ。

夕食の準備が整ったり、あるいは起きる時間になっていることを伝えたりするのに、わざわざ部屋まで移動する必要がなくなる。インターホン機能を利用するには、Google Homeに向かって「OK Google、broadcast…」(現時点では英語のみ対応)に続けて伝えたいメッセージを言えば良い(あるいは夕食時間のリマインダーを設定しておけば、つながっているデバイス上でベルを鳴らすというようなこともできる)。

かなり便利な機能だと思う。ただ子供というのは(もちろん自分自身もそんな子供だったわけだが)、メッセージにしたがって素直に行動したりはしないものだ。もうすぐ親がやってくる事前の警告程度にしか受け取らず、直ちに食事にいったり、あるいは起きて行動を開始したりはしないかもしれない。しかしまあ、まちがいなく「新たな一歩」ではあるだろう。

この機能については、最初、10月4日のPixelイベントでアナウンスされていた。今週より、アメリカ、オーストラリア、カナダ、およびイギリスでGoogle Homeないしスマートフォン利用者に対して機能が公開されていく予定となっている。ちなみに、他言語対応も「近いうちに」予定しているとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

Google Assistantは子どもとゲームをしたりお話をしてくれる子守役のアシスタントだ

Amazon EchoやGoogle Homeのようなパーソナルアシスタントといつまでも遊んでいたい、と願うのは人気アニメSouth Parkの中の子どもたちだけではない。今やほとんどの子どもが、AlexaやSiri、Google Assistantなどに何かをやらせる方法を知っているし、少なくともMoanaサントラの再生ぐらいはできる。そして今度はGoogle Assistantが公式に、子どもたちの遊び友達になりたがっている。

Googleの今日(米国時間10/24)の発表によると、同社は家族ユーザー向けに50あまりのゲームや遊びをGoogle Homeとスマホ上のGoogle Assistantに導入する。親はFamily Linkを使って、13歳未満の子にもそれらのゲームを自分で遊べるようにできる。

ゲームって、どんなゲーム? そう、椅子取りゲームとか、雑学クイズゲーム、フリーズなど。それにMickey Mouse Adventureとか、お話をしてくれるサービスもある。宿題を手伝ってくれるツールもある。

今月初めのハードウェアイベントでGoogleが下のビデオを見せたときは、まるっきりディストピアふうだった。本誌のライターDarrell Etheringtonは、こうコメントした: “未来のディストピアでは、Google Homeがへんてこなオーペアや家庭教師になったりするんだね”。

しかし今日の発表では、子どもと親が一緒に遊ぶことを強調している。それでもなお、へんてこりんだ、とぼくは思うが、Google Assistantのマーケティングとしては賢明、という意見もある。へんてこと感じたのは、ぼくだけかな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

データで比べるスマートスピーカー

ここ数年で、家庭用スマートアシスタントが大いに注目を集めるようになってきた。さらにこの2週間ほどの間で、AmazonGoogle、加えてSonosなどが立て続けにスマートスピーカーに関連するイベントを開催し、この分野への注目度が高まっている。

急拡大を見せるこの分野におけるプロダクトの全体を見渡すのも非常に難しい。プロダクトの選択は、採用しているアシスタントを選ぶことからはじまるだろう。利用しているスマートフォンの種類や、どうしても必要な機能などから絞り込んでいくことになるわけだ。そして、いずれのどのアシスタントを選ぶにしても、メリット・デメリットの双方が存在するだろう。Amazonには先行者メリットがありそうだし、Appleは、iPhoneとの連携が魅了だ。そして、その両者の対抗馬を考えれば、まっさきにGoogleの名があがるだろう。もちろんMicrosoftという選択肢もある。PCをもっている人の多くはMicrosoft製のOSを走らせているからだ。

SonyやSonos、ないしJBLなどのようなサードパーティー(他社アシスタントを採用するプロダクト)製品も増えてきており、ハードウェア的な違いも気になるようになってきた。さらに、50ドル程度のものから300ドル程度のものまでと、価格の差も大きい。高音質をうたうものもあれば、スクリーン内蔵の魅力を訴えるものもある。さらに複数のアシスタントに対応するものまでもある。

以下に、宣伝文句を排してデータのみを記した比較表を掲載しておくことにする。

[Infogram version]

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(翻訳:Maeda, H

スマートスピーカー「Google Home」「Google Home Mini」が日本にやってきた——明日10月6日より発売

すでに米国TechCrunchでも報じられているようにGoogleは米国時間10月4日、ハードウェアに関するイベントを開催。スマートスピーカー「Google Home」の小型版でAmazonのスマートスピーカー「Amazon Echo Dot」対抗製品とも言われる「Google Home Mini」などを発表している。

すでに日本でも発売準備中のようで、Googleの運営する「Google Store」上では、Google Home、Google Home Miniについて、発売案内のウェイティングリストへの登録が可能になっていたが、日本時間の10月5日、日本法人であるグーグル合同会社が新製品発表会を開催。日本での販売について、その詳細を明らかにした。

発表によると、Googleは10月6日より、Google HomeおよびGoogle Home Miniを日本で販売する。Google Homeは価格が1万4000円(税抜)、発売開始は10月6日10時から。Google Home Miniは価格が6000円、発売開始は23日から(購入予約は10月6日から)いずれもGoogle Storeのほか、auショップ、ビックカメラ、ヤマダ電機、楽天の店舗やサイトで販売する。TSUTAYAでのレンタルも開始するという。

TechCrunchでは米国で先行して提供されている実機についても紹介しているが、改めてご紹介するとGoogle Homeは会話型AIの「Googleアシスタント」を搭載。「OK Google」と話し、自然に会話するようにさまざまな情報を検索したり、サービスの操作が可能だ。例えば朝のニュース、職場への交通情報、許可したGoogleカレンダーのスケジュール確認、音楽再生などができる。Googleが提供するサービスだけではなく、連携する外部サービスや対応するテレビ、ライトといったスマート家電などのデバイスについても音声で操作することも可能だ。

すでにコンテンツとしてはSpotifyやNetflix、ラジコ(提供予定)、NHKラジオニュース、ラジオNIKKEIなど、スマートホームではau Home、大和ハウス、フィリップスHueなどと連携することが発表されている。そのほか、「Actoions on Google」と呼ぶ外部サービス連携機能を予定しており、Ameba、食べログ、楽天レシピなどのサービスが対応予定だという。またVoice Match機能を搭載し、最大で6人までの音声を認識。パーソナライズしてそれぞれの予定を確認する、といったことも可能だ。

本体スペック、パートナーリスト一覧

Google HomeおよびGoogle Home Miniのスペック、パートナーリストは以下の通り。

Google Home

  • サイズ : 直径 96.4mm、高さ 142.8mm
  • 電源ケーブル : 1.8m
  • 重量 : デバイス 477g / 電源アダプター 130g
  • 色 : 本体 ホワイト / ベース スレートファブリック
  • 対応オーディオ形式 : HE-AAC、LC-AAC+、MP3、Vorbis、WAV(LPCM)、FLAC
  • マイク : 高感度音声認識対応
  • 電源 : 16.5V、2Aが必要(アダプター同梱)
  • ポートおよびコネクタ : DC電源ジャック、マイクロUSBポート(保守用)
  • 対応オペレーティング・システム : Android 4.2以降 / iOS 9.1以降
  • 同梱品 : Google Home、電源アダプター、クイックスタートガイド

Google Home Mini

  • サイズ : 直径 98mm、高さ 42mm
  • 電源ケーブル : 1.5m
  • 重量 : デバイス 173g / 電源アダプター 75g
  • 色 : チョーク、チャコール、コーラル
  • 対応オーディオ形式 : HE-AAC、LC-AAC+、MP3、Vorbis、WAV(LPCM)、FLAC
  • マイク : 高感度音声認識対応
  • 電源 : 5V、1.8A
  • ポートおよびコネクタ : マイクロUSBポート(電源用)
  • 対応オペレーティング・システム : Android 4.2以降 / iOS 9.1以降
  • 同梱品 : Google Home Mini、電源アダプター、クイックスタートガイド

Google Home / Google Home Miniを購入できる店舗、オンラインサイト

  • Google Store
  • ビックカメラ
  • ヤマダ電機
  • KDDI / 沖縄セルラー
  • CCCAIR(TSUTAYAの一部店舗で10月6日より税抜800円でレンタル開始、11月1日より販売)
  • 楽天

音楽や動画コンテンツ

  • うたパス・ビデオパス ※11月下旬以降の開始を予定
  • Google Play Music
  • Spotify
  • Netflix
  • ラジコ ※年内に提供開始予定
  • YouTube

ニュースや情報

  • 朝日新聞アルキキ
  • NHKラジオニュース
  • 公式ITニュース
  • J-WAVE TOKIO HOT 100
  • スポニチ
  • TBSラジオ
  • 日経電子版NEWS
  • ニッポン放送
  • 毎日新聞
  • ラジオクラウド
  • ラジオNIKKEI

Google Home / Google Home Miniを活用したスマートホーム

  • au HOME ※11月下旬以降の開始を予定
  • インテリジェントホーム ※年内に提供開始予定
  • ダイワハウス ※年内に提供開始予定
  • フィリップス Hue
  • Roomba ※年内に提供開始予定

Actoions on Google 対応予定のサービス

  • Ameba
  • SUUMO
  • 食べログ
  • トクバイ
  • なみある?
  • 日本史語呂合わせ、絶対音感オーケストラ
  • ベストティーチャー
  • ホットペッパーグルメ
  • Yahoo! MAP
  • 楽天レシピ

なおTechCrunchが11月16〜17日に開催するイベント「TechCrunch Tokyo 2017」には、このGoogle Homeに搭載される会話型AI、Google アシスタントのプロダクトマネージャーを務めるブラッド・エイブラムス(Brad Abrams)氏の登壇も決定している。Google Homeのこれからについて聞きたい読者はこちらもチェックして欲しい。

新しいGoogle Home Mini、日本でも発売へ――小型スマートスピーカーはAmazon Echo DotのGoogle版

予想どおり Googleは今日(米国時間10/4)のイベントでGoogle Homeスマートスピーカーの小型版を登場させた。Google Home Miniはホッケーのパックを小型にしたような円筒形で価格は50ドルだ。このサイズと価格ではもちろん高度な音質までは期待できないが、500グラムに満たない小型軽量のボディーにもかかわらずGoogle Assistantの機能をフルに利用することができる。しかもユーザーのフトコロも痛めない。

Miniは今日から予約受け付けを開始し、10月19日から出荷される。

新しい Google Home Miniのカラーバリエーションは3色(レッド、チョーク、ブラック=トップ画像)だ。この小型版は通常サイズのGoogle Homeのようなタッチセンサーを上面に備えておらず、いくつかのランプとマイクのスイッチがあるだけだ(プラス電源用のmicro-USBプラグを備える)。

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Googleによれば、このデバイスは小さいものの、音質は十分に優れており、Chromecast対応のスピーカーに接続することもできるという。

ほぼ同価格のAmazon Echo Dotが大成功したことを考えると、Googleがこのカテゴリーに熱心になるのはうなづける。現行のレギュラーサイズのGoogle Homeは129ドルで昨年発売されたが、最近は100ドル以下のセールで販売されることもある。

Miniのもうひとつの特徴は上部がファブリックであることで、このデザインはリビングに(あるいは家庭の他の部屋に)マッチすることを考えたものだという。

Googleのハードウェア担当上級副社長、Rick Osterlohが今日のキーノートで認めたところによれば、ことハードウェア製品ではGoogleは常にトップを切っていたわけではない。しかしGoogleは常にベストのソフトウェアをユーザーに提供する。Google Homeはこのソフトウェアのおかげで誰でも簡単に音声で操作できるという。

Googleのホーム・ハードウェアの主席デザイナー、Isabelle Olssonは「リビングではたくさんのランプがちかちか瞬くような威圧的な機器は好まれない」と語った。「私たちはこのデバイスが置かれる環境を念頭にデザインした」と語り、Miniのようなデバイスではサイズや用いられる素材がデザイン上重要になることを強調した。

〔日本版〕GoogleのサイトによればGoogle Home/HomeMiniは日本でもすぐに発売されるという。日本のGoogleストアのページでウェイティングリストへの登録受け付け中。日本で注文可能になった時点でGoogleから通知メールが来る。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

スマートスピーカー「Google Home」10月上旬に日本でも販売開始へ——NHKが報じる

昨年秋に米国で発売された、Googleのスマートスピーカー「Google Home」。5月にマウンテンビューで開かれた開発者向けのイベント「Google I/O 2017」で、CEOのSundar Pichai氏が「2017年内にも日本で発売する」と発表していたが、その発売日が10月上旬に決まったようだ。

NHKが9月11日、関係者からの情報として「Google Homeを日本語に対応させた製品を来月上旬、日本で発売する方針を固めた」と報じた。なお現時点でグーグルからの正式発表は行われていない。

Google Homeは、“OK Google”でおなじみのAI「Googleアシスタント」を搭載した家庭用のスマートスピーカー。スマホと同じように、スピーカーに話しかけることで、検索や翻訳などの結果を答えてくれるほか、Google PlayやYouTube、Spotifyなどの音楽をかけたり、Chromecast経由でテレビに映画や音楽などのストリーミング動画を映す機能が備わっている。米国で発売されているHomeには、無料通話ができる機能が追加されたが、日本版Homeで無料通話機能に対応することになるかどうかは分からない。

日本版Homeの価格は今のところ明らかになっていないが、米国での販売価格は129ドル。スマートスピーカーについては、米国でAmazonが提供するAI、Alexaを搭載した「Echo」と、Google提供のHomeが市場の覇権を争う形になってきている。また日本ではLINEが「WAVE」を発表、今秋発売の正式版(1万5000円・税別)に先駆けて、先行体験版を販売したばかりだ。

Googleのスピーカー「Home」で無料通話ができるようになった

覚えているだろうか? 去る5月、GoogleはGoogle Homeで無料通話ができるようにする計画を発表した。

その機能が今日から提供開始された(残念ながら米国とカナダのみ)。

「OK Google、近くのサンドイッチ屋さんに電話して」などと言えば、状況を理解して食料手配を手伝ってくれる。

あるいは、Google Homeに連絡先のアクセスを許可していれば、「OK Google、ママに電話して」と言ってママに電話をかけることもできる。少々凝るなら、Google Homeが複数の声を認識するように設定しておいて、妻/夫/子供たちが、「OK Google、〈私の〉ママに電話して」と言えば、それぞれ正しいママを呼び出す〈はずだ〉。

ひとつ、厄介な落とし穴:現時点では、通話は未知の正体不明の電話番号から発信される…多くの人々が着信拒否することに慣れている番号だ。年内にはユーザーの個人電話番号を発信元に設定できるようにするとGoogleは言っている ―― ちなみに、Google Voice/Project Fiのユーザーはすでに可能。

新機能の配信は始まっているが、全員に行き渡るまでには一週間ほどかかるだろうとGoogleは言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon Alexaのスキルが15000を突破、わずか半年で倍増、競合製品を圧倒

【抄訳】
Amazonの音声プラットホームAlexaの‘スキル’が、15000を超えた。それらが、EchoスピーカーやEcho Dot、Echo Showなどのデバイスの上で、多彩な‘芸’を披露する。Amazonの2月の発表では10000だったが、それ自体は昨年9月に比べて3倍増だった。

15000という数を最初に報じたのはサードパーティの分析企業Voicebotだったが、本誌の問い合わせに対してAmazonもその数字を確認した。

Voicebotが分析したのはアメリカのスキルのみだが、15000に達したのが6月30日だった。6月の前月比増加率が23%で、それまでの3か月の各月の増加率は10%未満だった。

Voicebotの年初の記事では7000だったから、半年で倍増だ。7000という数はAmazonもCESで公式に確認している。

Voicebotによると、Alexa Skill Storeで一番人気のスキルは、Flash Briefingsだ。これは朝の忙しいときなどに、Wall St. Journal, NPR, Washington Post, それに本誌(!)TechCrunchなど主なメディアが、主要記事を教えてくれる。

Flash Briefingsは開発も易しいスキルだから、今や全スキルの約20%を占める。詳しい数字はAlexa Skills Storeへ行けば分かるが、今現在2891のニューススキルがある、となっている。

なにしろ、スキルの数がこれだけ多いのは、Amazonが音声コンピューティングの世界で大成功、という意味だ。

【中略】

Voicebotによると、6月30日現在でGoogle Homeの音声アプリはわずか378、MicrosoftのCortanaは65だ。AppleのHomePodは、スキルのようなアプリをサードパーティが作れるのか、まだ明らかでない

【後略】

画像クレジット – トップ: Adobe; チャート: Voicebot

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleがスマートホームで存在感を示すためには

去年のI/Oで発表されたとき、HomeはまるでEchoエコーの成功に便乗しようとしているかのように感じられた。そしてこの1年の間にも、その懸念は払拭されては来なかった。同社は今年のイベントで、HomeとAssistantにいくつかの追加をアナウンスして、先行するAmazonとの距離を縮めようとしているが、Google Home全体の歩みは相変わらず緩慢で無目的なものに感じられる。

Googleが、切り札として出したと考えていたモバイル上のAssistantも、それほどの助けにはなっていない。昨年10月にPixelを立ち上げて以来、音声ヘルパーは依然限られた範囲にしか用いられていない。Amazonが、HTCやHuaweiなどの企業による携帯端末を採用する一方で、Samsungをはじめとする他の企業たちは、単に家庭内のそれほど賢くもない独自アシスタントを生み出しただけだ。

GoogleにとってAssistantが、普及に時間がかかっている代物であることは明らかだ。同社は、本当に素晴らしいものを構築できる技術基盤と機械学習能力を持っている。今のところ、Alexaに対する優位性はあまり見受けられないが(まあもし迷惑な望まないオーディオ広告や、こちらの油断を突いてくるようなテレビ広告によってうんざりすることを無視できるのならということだが…)、Assistantをできるだけ広範囲の場所に届けたいというのが、今でも同社の最大の関心事の1つである。

その旗をスマートホームの中に打ち立てたいと願う同社にとって、Homeは明らかにそのパズルの大きなピースのひとつだ。しかし業界の見通しによれば、Googleの遅いスタートはあまり上手く行っていない。最近のアナリストの見積もりによれば、現在3500万台程度出回っているこの種のデバイスのうち、Homeは23%程度を占めているに過ぎない。一方Amazonのシェアは70%前後で推移している。

昨年Sundar Pichaiは、AIを使ってGoogleが目指すのは「だれでも、どこでも使える、パーソナルGoogleの構築である」と述べた。しかし、その願いの裏にある真意は、コンピューティングがもはやデスクトップに縛られるものではなく、急速にあらゆる種類の競合デバイスやインターフェイス(Amazon Echoのような)の上に分散化していることに対する危機感だ。Googleに迫っている戦略上の喫緊の課題は、その検索ビジネスの未来が、人びとがどこにいてどんなネットワークを使うにせよ、その手と声が届く範囲で、検索アルゴリズムがこの先も有効なのかという点なのだ。もしそうでなければデジタル検索が「ググる」とまで言われるようになった強い立場を失う危機に見舞われることだろう。

だからこそマウンテンビュー(Google)はスマートホームをチャンスとして掴み取ろうとしているのだ。この方面での消費者の動向は否定できないリスクを孕んでいるからだ。伝統的な検索よりも声による検索を好むやり方へのシフトは、Googleを脆弱なものにしてしまう。何故ならインターネットを整理するための最良のアルゴリズムが、自動的に最良の(もしくは最も人気のある)音声アシスタントになる訳ではないからだ。

AmazonのAlexaのように、広大な電子商取引市場にプラグインできて、(Alexaが努力し続けているように)機能を拡張するためにあらゆる種類のサードパーティサービスに手を差し伸べることができれば、ソファに座っている平均的な人間にとって声で呼び出せるGoogleは明らかにより魅力的なものになるだろう。Alexaはこうしたスキルのほとんどを今すでに持っている。

そしてより多くのライバルもやってくる。先週始め、Andy Rubinが主導するEssentialも、スマートホームに参入する独自の計画を発表した。そして今週、AppleはWWDCで、噂のSiriスピーカーに関する大きな発表を行うと思われている。とは言えAppleはAppleなので、彼らはプレミアム層への訴求にこだわることだろう。すなわち制御マニアだけではなくオーディオ愛好家のためのデバイスを発表するということだ。なので事態は厳しくなる一方だが、Googleにはスマートホームのメインストリーム市場の大きな部分を手に入れるための策を練る余裕はまだ持っている。そしてこれは、これまでの検索ビジネスからなんとか絞り出す努力を減らしていけるチャンスなのだ。

OK、Google …

  • スマートホームシナジーを活用しよう: Googleよ、すでにNestを所有しているのに、Assistantの福音を広めるために何故それを使わないのか?最近行われたAmazonのEcobeeとの提携のように、NestプロダクトとAssistantの統合には何の難しい点もない。そしてそれはサードパーティの統合に限った話でもない。Assistantを直接プロダクトに組み込もう。GoogleはTVやAndroid Wearサービスで似たような動きをしてきているが、マイクアレイをサーモスタットや煙感知器に組み込むことは、個別のHomeユニットを売り込むことなく、Assistantを家の中に送り込むことのできる簡単な方法だ。
  • より小さくて安いHome:これも簡単な話だ。もしそうしたいなら、Google Home Dotと呼ぶこともできる。私たちは、そのようなデバイスが秋のリリースに向けて開発中であるという噂を聞いている。現時点では、バックエンドのAssistantで差別化をしようとするよりも、Googleは価格的優位性を維持しなければならないだろう。ハードウェアがしばしば損失を招いているGoogleにとって、これは厳しい競争だ。しかしもしGoogleがユーザーたちをAssistantに素早く取り込みたいのなら、Amazonの価格と拮抗するために、50ドル程度の価格の何かを提供しなければならないだろう。
  • バンドル:より好ましい方法は、Google Homeを無償で提供する手段を見つけるということだ。例えば、Pixel/Homeバンドルとか。私たちはGoogleが、こうした線に沿ってプロットを描いているという噂も聞いている。わかっている、様々な観点から眺めても、(売上という意味で)Pixelはヒットしているとは言えない。しかし無償のHome Dotを投入することで、この事態を改善し、Googeのハードウェア部門に勢いをつけることになるだろう。競合相手は既にこうしたバンドルを提供している、例えばSamsungはGalaxy S8にGear VRを無償でバンドルしている。バンドリングは、普及のためには大きな力となる。この方法を使えば、まだ決してメインストリームではないこうしたデバイスを、自分では買うつもりのない人たちのリビングルームに送り込むことができるのだ。そしてまだこうしたデバイスの存在すら知らない人に届けることもできる。
  • サードパーティの統合を奨励:私たちはサードパーティが提供するサービスが、Alexaに欠けている機能を補っているところを目にするようになってきた。このことでAmazonのスマートアシスタントがリーチできる範囲が大いに広がる可能性がある。現実的には、このことはAndroid Wearを介してすぐに実現されようとしている訳ではない。Appleがウェアラブル部門を制している(少なくとも現段階では)。だからもっと積極的に行こう、Google。AmazonがConexantと行った共同開発から学べる重要なレッスンがある。この共同開発によって生み出されたマイクシステム開発キットは、各企業がプロトタイプを作ったり、機が熟したならば製品に組み込めるオンボードマイクを開発したりできるようにするものだ。また、明らかにAmazonブランドは消費者への大きな訴求力を有しているが、それが多くのサードパーティたちにGoogleよりもAlexaを支持させる理由になっている。Googleが表明したAI Assistantを「どこでも、だれでも助けるものにする」という目標は、その野望の範囲と規模を表明したものでもあるのだ。GoogleもまだGoogleなのだ。多くのAndroidユーザーにとって、多くのさまざまなIoTデバイスで同じAI Assistantを使える点は、強力なセールスポイントになるはずだ。

今のところ、Amazonの、声AIによる慎重で長期に亘る策略と、Echoによるスマートホームの先行によって、Googleの検索ビジネスがどれほど毀損したのかは分からない。こうした常時聴き取り型の家庭用AIの普及が、まだまだ低いことを考えると、この先まだチャンスは沢山あるだろう。とはいえいまでも端末に向かって命令を叫ぶ形態が多くのひとにとって魅力的なのかどうか、という疑問は残されているのだが。少なくともAIスピーカーがスマートフォン規模の社会現象になることはなさそうだ。しかしAmazonはAlexaが利便性を提供する人びとすべてを納得させようと、急速にそのハードウェアラインを拡張している。相手がファッション愛好家でも家族に心を砕く家庭人でもお構いなしだ。その一方で、Dotは価格面での参入障壁を下げている。

Jeff Bezosとその会社は、Googleのハードウェアビジネスの方向性の欠如によって助けられていることも明らかだ。ある情報筋が私たちに語った処によると、Googleのハードウェアビジネスは「非常に混沌としており」そして「混乱している」ようだ。お互いのことを知らないハードウェアチーム同士が同じプロダクトを作ってしまうこともあるらしい。そして、マウンテンビューの会社が、そのAssistantをスマートフォンを超えて普及させるにはどうすれば最善なのかを検討するのに苦慮している間に、Amazonはスマートホームでの優勝に目標を絞っていることが明らかなのだ。

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(翻訳:Sako)

Google HomeがEchoとの違いを見せるべき時がきた

Google Homeにとって、昨年はキャッチアップの年だった。これは何も驚くべきことではない。Amazon EchoはGoogle Homeより2年も早く発売しているのだ。今週、Googleのスマートホームハブは1周年を迎え、I/Oでは新機能の追加が発表された。本当の意味でAmazon Echoの競合となるためだ。

見たところ、Googleは長期的な闘いを想定しているようだ。モバイルデバイスにGoogle Assistantを追加し、細かなアップグレードを重ねることで、GoogleのデバイスはAmazonのものよりも”鈍さ”がなくなった。Googleにはデータインフラストラクチャーとモバイルマーケットでのシェアがあったからこそ、これが可能になったのだ。しかし、消費者向けのマーケットでは――特に、競合がすでに独占的な地位を確立しているマーケットでは――、”細かなアップデート”だとか”堅牢性”というのは通用しにくい技ではある。もしGoogleが競合との差をつけたいのであれば、デバイスがもつ利点を大々的に見せつけなければならない。

テクノロジー業界において、2年の遅れというのは大きなロスである。競合プロダクトがそのカテゴリーの象徴として認識されているような状況では、それはなおさらだ。昨年にGoogleがHomeを発表した時、彼らが今後挑むことになる壁の大きさに気づいていたのは間違いない――しばらくの間メディアや消費者がこのデバイスのことを”Google Echo”と呼ぶことも想定していただろう。

Googleは昨年、その状況を打開するために大半の時間を費やしてきた。このプロダクトが発表されたとき、両プロダクトの間に存在する差は歴然としていた。サードパーティーのパートナーを持たないGoogle HomeとEchoとの差は明らかだったのだ。それに、EchoはAmazonに驚くほど大きな成功をもたらしていた。このカテゴリーに興味がある人々は、すでにEchoを所有している――それに、スマートホーム・ハブという製品が、例えばタブレットよりも頻繁なアップグレード・サイクルをもつとは考えにくい。

GoogleのプロダクトがAmazonに何らかの影響を与えたことは確かだが、今月はじめに発表された数字によれば、今年の音声コントロール製品分野におけるAmazonのシェアは70%ほどになると見られている。それに対し、Googleのシェアはその3分の1程度になるようだ。Amazonは今後、低価格版のEcho Dotをはじめとする様々な製品をプロダクトミックスに追加していく予定であり、Amazonの独壇場がこれからも続いていくことは容易に想像できる。

I/OでGoogleの幹部たちは、彼らがこれからもAmazonに続く2番手でいることは考えていないと話していた――でも、これ以外に何と言えるだろうか?同社はそこで、今後追加する予定の新機能などを発表してAmazonに追いつくためのプランを明らかにした。

その1つが、Google Homeを使った電話発信機能だ。これは、Amazonもずいぶん前に追加している機能ではある。しかし、Homeはユーザーごとの声の違いを認識できるため、例えば、単なる”お母さん”という言葉が”誰のお母さんを指しているのか”を理解することができる。また、AmazonではEchoかAlexaのアプリを搭載したデバイスにしか電話をかけることができないのに対し、Google Homeではあらゆる人に電話をかけることが可能だ。

この電話機能や新しい「プロアクティブ通知」などの機能によって、Googleはこのデバイスが実用に足るものであるということを示しはじめている。GoogleやAppleのようにモバイルデバイスを持たないAmazonとは違い、GoogleはHomeをAIアシスタントのバックドアチャネルとして機能させることで、ユーザーにより堅牢なプロダクトを提供しようとしていることは明らかだ。

この調子で行けば、今後数年間でGoogleがこの分野において大きなシェアを獲得できる可能性は高い――Appleが来月に開催されるWWDCでスマートホームハブを発表し、僕らの度肝を抜くようなことがなければだが。これまでのGoogleのプロダクトにも尻上がりにシェアを獲得してきたものは沢山あった。

しかし、このプロダクトが真の競争力をもつためには、Google Echoと呼ばれないように、本当の意味で新しい機能を追加していく必要があるだろう。

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(翻訳:木村拓哉 /Website /Facebook /Twitter

音声アシスタント製品をパートナーに任せるMicrosoft、Harman Kardonの次はHPとIntelが参加

今週初めには、スピーカーの名門メーカーHarman Kardonが、Microsoftの音声アシスタント・システムCortanaを載せたAmazon Echo対抗製品Invokeを発表した。サードパーティのCortana製品はそれが初めてだが、いつまでも‘唯一’ではない。今日(米国時間5/10)Microsoftは、HPが同様の製品を作ることで同社と契約した、と発表した。Intelもこのゲームに参加し、Cortanaが動くデバイスの参照設計を近くローンチする、と約束した。

GoogleもAmazonも音声アシスタント製品(ユーザーと対話するスピーカー)は自社製品からスタートしているのに、Microsoftだけはパートナーのハードウェアメーカーに任せるつもりだろうか。最近の一連のSurface製品を見ても、Microsoftに立派なハードウェアを作る能力はある。そしてAIを搭載した対話するスピーカーは、まだまだ処女市場に近い。Microsoftにも十分なチャンスがある。

しかし噂によると、Microsoftは別のやり方でAmazon Echoと対抗する気らしい。それは専用ハードウェアというより、PCに近いものだ。もしもこの噂が本当なら、Cortanaを利用するホーム・ハブのような機能がWindows 10 PC(それもキッチン用)に載る、ということか。そのPCは常時onで、ご主人様の質問やリクエストに応える。しかし単独スピーカーのような専用機は、やはりパートナーに任せて、自分では手を出さないのだろう。

HPの製品については、今はまだ情報がほとんどないが、今後情報が得られ次第、この記事をアップデートしよう。

Cortanaに関しMicrosoftはハードウェアパートナーのほかに、Cortanaのスキルを作るためのフレームワークCortana Skillsを発表した。今それは、プレビューが公開されている。このサービスは以前から発表されているが、これまでは一部のパートナーにしか利用できなかった。今日から一般公開、とは言っても、Cortana Skillsが利用できるのは当分、アメリカだけだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google Homeはキッチンで一層便利になった…より親切なレシピ機能に

Google HomeとAmazon Echoは、手が濡れたり汚れたりしていることの多いキッチンでとくに便利だ。でもこれまでは、Google Homeにレシピを尋ねると、それを嬉々として教えてくれるけど、しかしあなたがアメリカの大統領で世界最強の記憶力の持ち主でもなければ、話が終わったときに材料の半分以上を忘れているだろう。しかし今日(米国時間4/26)からは、Google Homeで500万のレシピにアクセスできるだけでなく、それらを一歩々々たどって、質問することもできる。

このように、Google Homeに料理を始めると告げ、各ステップを繰り返させ、次のステップに進む機能は、それだけでも便利だ。しかしそれだけでなく、ユーザーはBon AppetiteやThe New York Times、Food Networkなどのレシピにも検索でアクセスできる。

そして今回のアップデートでは、レシピを見つけるのも容易になった。画面のないデバイスで料理のレシピを検索するのはちょっとたいへん、とたぶん気づいたGoogleのチームは、スマートフォン上のGoogle AssistantやGoogle検索でレシピを見つけ、それをボタンをクリックするだけでGoogle Homeに送れるようにした。

Google Homeは、レシピに関する質問をすることもできるし(“ラードはどれだけ必要?”)、また間違いを正してくれる(例: 質問の中で素材の名前を間違えた場合)〔以上はすべて英語〕。またもちろん、料理中に音楽を流したり、タイマーをセットすることもできる

この新しい機能はすでに展開中で、来週中には全ユーザーに行き渡るだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google Homeが機能を一気に増強、Netflixを見れる、Domino’sにピザを注文できる

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スマートアシスタントを安価なハードウェアで提供する、という発想を持ち得なかった他社を出しぬいて、Amazonはまんまと家庭に入り込んだ。あわてた他社は今、追いつこうと必死だ。Xmas商戦が目の前に迫った今日(米国時間12/17)、Googleも果敢な努力を披露している。

同社のHomeハブ(Google Home)は10月から小売店に登場しているが、最初から非常に多くの機能を約束している。そして今週は、そのデバイスにたくさんの新しいコントロールが加わった。昨日は、インターネット常時接続の同機が、Netflixをサポートし、一部のテレビ番組の再生、すでに見た(または見たくない)‘回’のスキップ、巻き戻し、ポーズ、Chromecast経由で字幕の表示、などができるようになった。

Google Photosのサポートも予定に載っていた(これもChromecastが必要)。場所や物、日付、アルバムなどを指定して画像をテレビの大画面で見られる。

またHomeの上でおよそ30社の“アクション”を実行できる。Domino’sでピザの注文、CNNや The Wall Street Journalはニュース、さらに、ProductHuntやWebMDのようなサービスもある。WebMDには健康関連の質問ができるから、“おいおいGoogle、この急激な大盤振る舞いは一体何だい?”、と聞いてみたいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

デベロッパーは自分のアプリケーション/サービスの音声インタフェイスとしてGoogle HomeのAssistantを利用できる

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Googleが今日(米国時間12/8)、(非公開プレビューの参加者だけでなく)すべてのデベロッパーが、自分のアプリケーションやサービスをGoogle Assistantに載せられる、と発表した。Google Home上の、Googleが“会話アクション”(conversation actions)と呼ぶこの新しい機能により、アプリケーションはAssistantを介して会話のやり取りができる。その会話のシナリオは、もちろんデベロッパーが自分のアプリケーションの機能として書く。その会話はたとえば、“やあGoogle、Elizaを呼び出してくれ”、で始まるかもしれない。

AssistantはGoogleのスマートフォンPixelやチャットアプリAlloでも使えるが、Googleの計画では、そういう“Assistantの出先”のようなインタフェイスにデベロッパーのアクションを持ち込めるのは、もうすこし先だ。どれだけ先かは、発表されていないけど。

デベロッパーが自分のアプリケーション/サービスによる“会話アクション”を作るのを助けるために、Googleはいろんなところとパートナーしている。それらは、API.AI, GupShup, DashBot, VoiceLabs, Assist, Notify.IO, Witlingo, Spoken Layerなどだ。一部のパートナーはすでに、自分のアプリケーションをGoogle Home上で有効化できる。それらの統合が実際に動き出すのは、来週からだ。

ユーザーはこれらの新しいアクションを単純なコマンドで起動でき、AmazonのAlexaのように最初にスキルを有効化するという手間がないから、デベロッパーが自分の音声起動型サービスをユーザーに提供するのも、簡単なようだ。ただし、どのアクションをGoogle Homeで有効化するかは、Googleが判断する。

同社によると、今後のリリースではさまざまな業種に対応して、もっと詳細な会話をサポートしたい、という(買い物やチケット/航空券予約などなど)。ただしその具体的な詳細は、現時点では未定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))