TCハッカソンに感情認識ロボ「Pepper」が3体も来る! ハックは意外に簡単

ソフトバンクの感情を認識するロボット「Pepper」が、11月15日、16日の週末に予定している「TechCrunch Tokyo Hackathon 2014」に3体ほど来ることになったのでお知らせしたい。

Pepperは現在、開発者向け先行予約として200台限定で出荷準備中だが、実際には2000台を超える申し込みがあって人気となっているそうだ。本体19万8000円、開発者パッケージとしてメンテナンス費を含む月額9800円という比較的高額な価格設定でも、これだけの数を受注しているのにはワケがある。それは、大手企業の新規事業開発部門や、スタートアップ企業、教育や介護での応用を模索する人々などからの引き合いが強いから、という。ソフトバンクの孫社長の当初のプレゼンでは、家庭向けということを強調していたが、介護や店舗での案内係など、今はPepperとビジネスをつなげるという応用に注目が集まってる。

ぼくは、ほかのロボットをプログラムしたことがないので比較はできないのだけど、Pepperを使ったビジュアル開発環境「Choregraphe」は想像以上に手軽だった。開発環境のインストール方法は、ここのQiitaのページにまとまっているけれど、統合開発環境をインストールして同一セグメントのWiFi接続で開発環境を入れたPCをPepperに接続すれば、コードのアップロード準備は完了。統合開発環境にはエミュレーターで動くPepperも入っているので、簡単な動作確認はその場でできる。

開発は「ボックス」と呼ばれる単位で行う。ボックスの1つ1つは、ロボット動作やセンサー入力、条件分岐やループといった制御構造に対応していて、このボックスをドラッグ&ドロップして線で繋いでいくことでプログラムをする。ボックスには具体的には、オーディオ、振る舞い、コミュニケーション、データ編集、フロー制御、LED、数学、モーション、センシング、システム、テンプレート、追跡、ビジョンなどに分類して用意されている。それぞれのボックスには受け付けるインプット・アウトによって、色分けがされていたりして、何となくプログラミング言語の型を思わせるものもあるし、switch/caseのような制御構造で「音声を聞いて、答えがyesならA、noならB」というようなボックスもある。プログラミング経験者ならスラスラとブロックを並べられるだろうし、そうでなければ、むしろ良いプログラミング入門となりそうな印象だ。

ボックスをダブルクリックすると、その場でテキストエディタが開いてPythonで10〜30行程度のコードが表示される。このコードを直接カスタマイズすることでボックスの動作を変えられる。ボックスには、onLoadとかonUnloadといったフックとなるメソッドも用意されていて、JavaScriptなんかのモダンなスクリプト言語で開発経験があれば拡張は簡単にできそう。複数のボックスをグループ化して、新たなボックスを定義するなど抽象化もできるが、これまでの実例だと最大150個程度のボックスを使って複雑な動作をするプログラムを作った人もいるのだとか。

で、どんなアプリができるのか。

たとえば顔認識が搭載されているので、学校の校門に立ったPepperが登校して来る子どもたちの顔を認識し、父母に「学校に到着しました」とメールする仕組みを作ったような事例だったり、ヤマハのボーカロイドを使って、Pepperに何か言葉を投げかけると、その言葉を使った歌を作ってくれるというようなアプリがこれまで実装されたという。視覚と聴覚センサー、それに身振りが加わったハブのような存在として、各APIを繋いで何かを利用者に見せるエージェント的な動きをPepperが果たすというのは分かりやすい応用例。たとえば、占いのアプリをケータイでやると当たり前すぎるが、「占ってます、占ってます! キターッ!」という表現をつけるだけで面白いし、Pepperの担当者によれば、これが意外にハマるそうだ。人の顔写真を撮影して、それを絵画風にレタッチするようなサービスも、Pepperに画家の仮装をさせることで、UIが人型である魅力というのは出てくるという。PCとキーボードの組み合わせがネットを使う最適なデバイスじゃなかったんだね、結局、というのがモバイルシフト時代の共通認識だと思う。同様に、5年や10年経ったときに、天気予報やニュースを見たり、調べ物やレストランの予約をするようなサービスに適したUIは「タッチ画面なんかではなく人型UIだったんだね」ということになる可能性もあるのかなと思う。

ちなみに、今は開発者向けに出しているPepperだが、2月出荷を予定している一般出荷向けPepperには基本的な会話機能に加えて、アプリ数十個が最初から搭載される予定という。ちょうど、iPhone 3Gのローンチのようなもので、アプリストアもオープンして、アプリのエコシステムがスタートする。2月時点で有償アプリの仕組みを提供するかどうかは未定で、これは来年の夏以降となる見通しという。

なお、Pepperを使った開発をTechCrunch Tokyoハッカソンでやってみたい! という人は、9月に行われたPepper Tech Festival 2014のページで、開発者向け資料やクリエーターショー、Pepper技術セッションなどを見て予習しておくように! そして、以下から参加を申し込んで頂ければと思う。

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SDカードサイズの開発ボード「Edison」をTCハッカソンで20個ご用意!

TechCrunch Tokyo 2014の前夜祭的な位置付けで、11月15日、16日の週末に予定している「TechCrunch Tokyo Hackathon 2014」の開催まで2週間ちょっととなった。200人が入れる会場を24時間借りた大きめのハッカソンで、すでに160名を超える方に参加登録を頂いている。特別参加エンジニアとして増井雄一郎氏、堤修一氏の参加が決まっているほか、ギークな女優、池澤あやかさんがガチでハックしに個人参加してくれることになっている。

今回のハッカソンは規模が大きいということもあって、特にテーマを設けていない。すでにAPIやサービス、モジュールを提供してくれる企業は多く集まっているのだけど、ここで1つ、ハードウェアをやりたいWeb開発者に朗報があるのでお知らせしたい。

大々的なモバイルシフトと、それに伴うARM攻勢で最近スタートアップ界隈では存在感が薄い気もするインテルだが、ここに来て、やたらとハッカビリティの高そうなSDカードサイズの開発ボード「Edison」(エジソン)を、お正月のCESで発表して注目を集めたのは皆さんご存じの通り。Edisonは端的にいえば、Intel Atom相当の500MHzのデュアルコアプロセッサに1GBのメモリと4GBのフラッシュメモリ、無線モジュール、各種標準I/Oが全部詰まった小型Linuxコンピューターで、5年ぐらい前のPCがSDカードサイズになった感じだ。

国内でも10月末に出荷が始まって、もう手にした人もいるかもしれないが、秋葉原のパーツショップの中には、初回入荷分を売り切ったという話も早速聞こえてきている。今回、TechCrunch Tokyoハッカソンのために、Edison(Arduinoボード)20個、Galileoボード20個、Grove Sensor Kitなどをインテルから提供いただけることが決定した。Edisonを使ってプロダクトを作ったチームには、ハッカソン終了後もそのまま作品としてハックに利用したデバイスを、お持ち帰りいただける。

ちょっとEdisonについて、何が話題となっているのかを簡単に紹介しておきたい。

モノ系のIoTブームを支えているのは、広くはメーカーズムーブメントだが、テック系で言えば、3Dプリンタの登場や、ArduinoやRaspberry Piといった開発ボードの普及だろう。プロトタイピングが身近になり、それまでハードウェアに手を出さなかったエンジニアにまでハンダごてを持たせ、サードパーティ製拡張ボードを含めたエコシステムを育てたのはArduinoの功績だろう。

先行するArduinoやRaspberry Piに対して、Edisonは何が違うのか?

まずサイズが小さいことが挙げられる。開発ボードでありながら、そのままスマート・トイなどに組み込めるというのが大きく異なる。搭載するWiFi(11a/b/g/n)やBluetooth(4.0/2.1)の無線チップは国内の認証を経ているので、Kickstarterでプロトタイプのイテレーションを回すような場合でも、Edision搭載のまま出荷も可能という。インテルのプロセッサといえばバッテリ食いのイメージもあったりしたが、Edisonはボード全体で1W程度の消費電力なのでリチウムバッテリでもそこそこ動くのだそうだ。12月に追加リリース予定のMCU(Micro Controller Unit)開発環境を使えば、I/O部分をMCUでコントロールして、プロセッサ部分は普段は寝かせてしまう省電力な設計も可能になるという。

Edisonはモジュール単体でも発売するが、開発ボードとして使う場合には、ブレークアウト基板キットか、Arduino変換基板キットを利用する。すでにEdision向け拡張ボードもあるが、Arduinoキットを使えば、Arduino向け拡張ボードである「シールド」がそのまま使えるので、Arduino向けサードパーティモジュールと、Linuxを使った開発ができるモダンさを備えているということになる。OSとしてYocto Linuxを搭載しているが、Debian GNU/Linuxの稼働や、その上でのGo言語の稼働も確認されているなど、x86の開発エコシステムが使えるのが非組み込みエンジニアにとっては魅力だろう。Node.jsやPython、HTML5による開発もできて、たとえば、スマート・トイでiPad向けUIを作る場合、HTMLとJavaScriptを使ったりもできるという。このほか開発言語として「Wyliodrin」というScratch風のビジュアル開発言語も利用できるそうで、学校教育を意識している面もあるそうだ。

というわけで、「初物」に近いEdisonを使ってハックしたいエンジニアを、TechCrunch Tokyo Hackathonでは募集中だ。まだチケットには余裕があるので、是非参加を検討してほしい。

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Disrupt Europe 2014ハッカソン:優勝はInfected Flight、次点はAppilepsyとSeeusoon

これほどエキサイティングなことはない。昨日(米国時間10/19)ロンドンのオールドビリングスゲートで行われたDisrupt Europeハッカソンには、数百名のハッカーが集まった。彼らは過去24時間ダンジョンのような会場で休みなく働き、気の利いた楽しくスマートなハックを作り上げた。89チームが1分間の短いデモを壇上で披露し、他のハッカーや審査員たちを魅了した。

しかし、グランドプライズを持ち帰れるのは1チームだけだ。説明はこのくらいにしてDisrupt Europe 2014 ハッカソンの勝者を紹介しよう。

最優秀賞:Infected Flight — Disease Mapper

Infected Flightは、病気の蔓延をモデル化するクロスプラットフォームのウェブアプリだ。チームメンバーで現在博士課程にいる一人が作った微分方程式に基づいている。このハックは人口を4つのグループに分ける:susceptible[高感受性]、exposed[接触]、infected[感染]、recovered[回復]。

舞台裏でInfected Flightは、実際の飛行経路データ(出発都市、出発空港、飛行時間、到着空港、到着都市)を分析して、利用者の国が病気の強い影響を受けているかどうかを調べる。

パラメータを入力したり、感染状態を時間を追ってシミュレーションしたりできる。医療専門家向けのユースケースだったのかもしれないが、ステージでのデモは実に洗練されていた。

次点その1:Appilepsy

Appilepsyは、加速度計データを高度なアルゴリズムを用いてリアルタイムに分析して、痙攣性てんかん発作の発症を検出するモバイルアプリだ。発作が起きるとテキストメッセージでユーザーの緊急連絡先に通知を送る。これは、クールでかつ実用的なハックだ。

次点その2:Seeusoon

Seeusoonは、長距離恋愛カップルの出会いを支援する。フライトを監視して、同じ都市でロマンチックな週末を楽しめるよう通知する。ユーザー体験は実に滑らかで、Seeusoonの中から直接航空券を買うこともできる。

最後に、われらが審査員団はiComicの説得力あるハックに特別賞を授与した。彼らはトップ3に入ることはできなかったが、壇上で紹介する価値があった。

勝者は賞金3000ポンドを受け取り、上位3チームは火曜日に再びステージに上ってここロンドンのDisruptメインステージでプロジェクトのデモを行う。しかし、それだけではない ― 他のハックもわれわれのAPIスポンサーから豪華な賞品を持ち帰った。ハッカソンの主なスポンサーは、ChallengePost、CrunchBase、Esri、Evernote、Intel Mashery、Matrix、英国司法省、Nexmo、Paymill、Twilio、Yammer、およびZalando。それぞれのAPIやサービスをいちばんうまく利用したユースケースを選んで賞品を授与した。そしてもちろん、スコアを3点以上獲得したチームは、メインのDisruptカンファレンスの参加チケットを2枚手に入れる。

今回の審査員は、政府デジタルサービスエンジニア、Camille Baldock、Startupbootcampのパートナー・プログラムスペシャリスト、Eric Brotto、Virgin Managementの投資家、Claudia De Antoni、Techstarsのディレクター、Tak Lo、およびFutureLearnのデベロッパー、Melinda Seckingtonの面々だった。

以上! 今回のハッカソン参加者全員におめでとう。一から最後まで何かをデザイン、開発していくほど興奮させられるものはない ― 苦労の連続だっただろうがみんなは成し遂げた。Disrupt Eurpopeカンファレンスは明日ロンドンで開かれる。

Disruptのチケットはまだ残っている。ここで購入可能だ。

アップデート:Infected Flightチームの受賞後インタビューはこちら。


[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Laplockは、離席中にノートパソコンの電源ケーブルが抜かれると通知を送るアプリ

Laplockは、TechCrunch Disrupt Londonのハッカソンで生まれたばかりの小さなアプリだ。Martin Saint-MacaryとIvan Maederのふたりが、24時間休みなく働いてMacをロックするための誰にでも使えるアプリを作った。しくみはこうだ。

LaplockはMacのメニューバーに置かれる。インストールして、自分の携帯電話番号かYoアカウントを入力すれば準備完了だ。それ以降、あなたがノートパソコンのふたを閉じて席を外している間に、誰かが電源ケーブルを抜くと、スピーカーからアラーム音が鳴り響き、携帯電話に通知が送られてくる。
通知は、短いテキストメッセージまたはYoで送られる。うまく届かない場合、アプリは電話をかける。この通知を送るために、ハッカーたちはNexmo APIを使用した。

Saint-Macaryは、ベルリンのDisruptハッカソンで次点に入ったチームのメンバーだが、Maederにとっては初めてのハッカソンだった。ふたりは昨日会場で出会い、すぐにこのプロジェクトを開始した。

「2日間フルタイムで何かをやり通すのはすばらしいことだ。普段そんな機会はない」とMaederは言った。

私は彼に少しは寝られたのか尋ねた。椅子をふたつ並べて何時間か眠ったそうだ。「このハッカソンは、10日間にも感じられた」と彼は言った。

結果を見る限り、その努力は報われたようだ ― 私はこの後すぐインストールするつもりだ。アプリはLaplockのウェブサイトで今すぐダウンロード可能で、Mac App Storeにも申請中。

良い仕事をしたふたりには、昼寝を楽しんでほしい。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ギークな女優、池澤あやかがTechCrunch Tokyoの司会として登場するぞ!

プログラミングができるギークな女優として知られる池澤あやかさんに、11月18日、19日のTechCrunch Tokyo 2014の司会として登壇いただけることが決定したのでお知らせしたい。

この間、ぼくはトヨタの主催するハッカソンに審査員として参加したのだけど、隣にギークなタレント・女優で知られる池澤あやか(@ikeay) が同じく審査員として座っていた。プログラミングができる女優ということで、ぼくは前から池澤さんのことを知っていたのだけど、色々と話をしてみて驚いた。

Webサイトやサービスなど、何かを作るのが好きだというので、「でも本業の仕事で使うということではないですよね?」と水を向けると、「仕事ではシナトラを使ったことがありますね」と来たもんだ。Sinatra!

ご存じない方のために説明すると、SinatraというのはWebサービスやモバイルアプリのバックエンドを作るためのツールとして、スタートアップ企業の間でも定番となっている「Ruby on Rails」の弟分のような存在。ササッと何かを作るときなんかに良く使われる玄人ごのみの開発者向けソフトウェアのことだ。オープンソースのプロジェクトが集まるGitHub上で池澤さんが投げた、このプル・リクエスト(オープンソースのプロジェクトに対してコードの変更を要求すること。最近流行のオープンソースへの貢献のやり方)を見れば、ガチでコードを書いていることも分かったりする。GitHub上で活動している女優というのは、ぼくは池澤さんの他に聞いたことがない。オープンソースは、いまだに男性が多い世界のままで、コミット・ログ(変更履歴)に並ぶ写真もギークなアバターや、むさ苦しい顔が多かったりする。だから以下の「アイドルでーす!」という爽やかな感じのアイコンが混じってる様は異様ですらある。なんて爽やかな……。

池澤さんは1991年生まれの23歳。この3月に慶應義塾大学環境情報学部を卒業していて、実は研究室でもテックなモノづくりをしていたそうだ。以下の写真にあるのは、池澤さんがArduinoで作ったメダカの水槽デバイスだ。メダカというのは視覚情報を頼りにして水の流れに乗る性質があるそうで、これを逆手にとって、メダカを騙すパターンを水槽内部壁面に表示させるという。水槽に向かって手をかざすことでパターンが変化し、メダカが泳ぐ方向を人間が操ることができるARデバイスなのだそう。ぼくはご本人に動画を見せてもらったのだけど、「メダカをハックするんですよ!」と本当に楽しそうに語る。

ギークである。女優である。

おっと、女優活動のほうのご紹介をしていなかった。池澤さんは数年に1度という不定期で東宝芸能が実施している女優の登竜門「東宝シンデレラ」のオーディションで2006年に審査員特別賞受賞し、その年に映画『ラフ』で女優としてデビューしている。映画『あしたの私のつくり方』(2007年)、映画『デトロイト・メタル・シティ』(2008年)、ドラマ『斉藤さん』(NTV/2008年)、土曜ワイド劇場『刑事殺し』(ABC/2007年〜2008年)などに出演してきている。最近だと「NHK高校講座〜社会と情報〜 」にMCとして出演しているそうで、テクノロジーが語れる女優として活躍中だそうだ。

と、いうことで、今年のTechCrunch Tokyo 2014は、TechCrunch Japan編集長のぼく(西村賢)と、池澤あやかさんの2人で司会・進行を務めさせて頂こうと思っている。皆さんにお会いできるのを楽しみにしています!

あ、そうそう、もう1つ。TechCrunch Tokyoのイベント本編の前の週末に開催を予定しているTechCrunch Tokyo Hackathon(11月15日、16日)に池澤さんをお誘いしてみたら、「ハッカソンって参加したことないんですよね。個人参加で行きます!」というお返事だった(なんと!)。すでに告知しているように、今回のハッカソンには特別参加エンジニアとして増井雄一郎氏と堤修一氏の参加も決定しているので、だいぶ豪華な感じのイベントになるのではないかと思っている。まだハッカソンのチケットのほうは少し残りがあるので、参加希望の方はこちらからどうぞ。

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増井雄一郎氏、堤修一氏も参加決定、TechCrunch Tokyo Hackathonは空き枠あり!

11月に開催するTechCrunch Tokyo 2014だが、このイベント本編ともいえる11月18日(火)、19日(水)の2日間に先立つ週末の11月15日、16日の土日に「TechCrunch Tokyo Hackathon 2014」を開催予定というのは、すでに告知の通り。東京・台場のコワーキングスペース「MONO」を借りきって200人規模での開催を予定している。

すでにたくさん参加表明を頂いているハッカソンだが、特別参加エンジニアとしてゲストをお招きしたのでお知らせしたい。増井雄一郎(masuidrive)氏と、堤修一氏だ。2人にはエンジニアとして最初からチームに入り、ブレストや開発、プレゼンなどをしていただくことになっている。

masuidrive、もしくは「風呂グラマー」としても知られる増井雄一郎氏は、現在、料理写真共有サービスの「ミイル」の元CTOで、現在は店舗向け予約受け付けサービスの「トレタ」のCTOとして活動している。PukiWikiなどのオープンソース活動や早い次期からRuby on Rails関係の開発で知られていて、2008年4月にはアメリカでBig Canvas社を設立して、iPhoneアプリなどの開発を行うなど、そのときどきに「来そう」なテクノロジに早く飛びつくタイプだ。そして2010年12月から2年弱は、米Appcelerator社のテクニカルエバンジェリストを務めるなど、ごりごりのエンジニアというよりも、会社も含めて新しいアプリやサービスを作る活動を続けてきた人でもある。最近では個人でメモサービスの「wri.pe」やRubyでiOSアプリのネイティブアプリが作れる「MobiRuby」など話題になるプロダクトをリリースしている。ハッカソン向きのプロダクト指向の強いエンジニアだと思う。

もう1人の堤修一氏は、昨年のTechCrunch Hackathonで講演をお願いして、「スキルなし・実績なし 32歳窓際エンジニアがシリコンバレーで働くようになるまで」というタイトルで以下のような発表をしていただいた。このスライドは昨年ネット上で話題となった。

堤氏はiOS方面では良く知られたエンジニアで、500 Startupsに参加するグロース・プラットフォーム「AppSocially」の元開発者でもある。かつて「スキルなしのおっさんだった」というが、京都大学大学院で情報学をやってNTTデータやキヤノンで音声・画像処理の研究開発をやっていたという時点で、「スキルなしはねぇだろ」とツッコミたくなるわけだが、それにしても着実にステップアップしている感がすごい。2014年に独立してからは、iBeaconを実店舗に導入する仕事や、BLE関連の仕事として、WHILLやMoffといった日本発のハードウェアスタートアップに携わるなど多くのプロジェクトをこなしているそうだ(ブログ1ブログ2)。どうやったら、そうやって面白いプロジェクトに関わってエンジニアとして生計を立てて行けるのかについて考察した「とあるシングルスタックエンジニアの生存戦略」(おもしろく働くための、わらしべ長者方式)もエンジニアであれば必読だ。

さて、TechCrunch Tokyo Hackathonだが、まだチケットに余裕がある。ガチでプロダクトを作っている増井氏、堤氏らと楽しくハックしたい人は是非早めの参加登録をお願いしたい。

 


11月のTechCrunch Tokyoでは週末2日間のハッカソンもやります! 参加者募集開始!

11月に開催するTechCrunch Tokyo 2014だが、今年もまたハッカソンを行うことにしたので、お知らせしたい。イベント本編ともいえるTechCrunch Tokyo 2014は11月18日(火)、19日(水)と2日間の予定だが、「TechCrunch Tokyo Hackathon 2014」のほうは、それに先立つ週末の11月15日、16日の週末の土日は東京・台場のコワーキングスペース「MONO」を借りきって200人規模で行う予定だ。200人というのは、たぶん日本のハッカソンとしては最大規模といえる参加者数だ。

今日から参加者の募集を開始したので、ぜひ早めの登録をお願いしたい。参加費は1人5000円。2日間ハックし続けるのに必要な5回分の食事をご用意させていただく。会場は24時間使えるので、土曜の朝10時から日曜夕方までひたすらハックしても良いし、チームメンバーと徒歩圏内にある大江戸温泉でビールを飲みながら「企画合宿」をやっても良いと思う。200人だと全部で40〜60チームということになるが、優秀賞に選ばれた上位5チームには、TechCrunch Tokyo 2014に無料招待させていただくほか、特別セッションで各5分の発表もしてもらえればと考えている。

ひと口にハッカソンといっても色々ある。テクノロジーカットで、特定の技術が流行の兆しを見せているので、興味のあるエンジニアで集まってハックしようという、割とハッカソンの原型ともいえるものがある。これはシード・ニーズという分類軸でいえば、シード側のハッカソンだ。逆に、大学や起業サークルなどが行うビジネスコンテスト的な、ニーズ側に近いハッカソンもある。また最近ではネット企業が人材獲得や自社技術の宣伝、外部の知恵を取り入れたいというオープンイノベーション的発想から主催されるハッカソンも増えてきている。

TechCrunch Japanがハッカソンを主催する理由は2つある。

1つは、日本のハッカーたちにこそ、もっとスタートアップ界隈に目を向けてほしいと考えていること。もう1つは、テックとビジネスの交差点を用意することで、そこで化学反応が起きることを支援したいと考えていることだ。

そこで今回のハッカソンでは参加者の役割を3つに分けて、それぞれチケット販売枚数に上限をもうけたい。エンジニア枠が130人、デザイナ枠が35人、企画担当枠が35人だ。ハンダごてでもIDEでもテキストエディタでも何でも良いが、実際に手を動かせるエンジニアが主体のハッカソンにできればと考えている。主催者や審査員として、ぼくは結構な数のハッカソンを見てきたが、チーム5人のうち1人しか手を動かす人がいないというような状況もあった。そういうのは異常だと思うのだ、下の写真のように。

もちろんエンジニア以外のデザイナーや、ディレクター・企画担当者にも来て欲しい。

ハードウェアスタートアップMoffを創業した高萩昭範氏は、2013年に大阪で行われたハッカソンの場でできた、企画、エンジニア、デザイナーの3人がコアメンバーとなっているのだと、以前ぼくに話してくれた。主催者による割り振りによって、たまたま同じテーブルの席に座った、その時のメンバーが後に起業したという。そんなことがあるのかと思う人もいるかもしれないが、海外だとハッカソンから起業というのは時々聞く話ではある。

ハッカソンには個人での参加も、チームによる参加もオッケーだ。個人で来ても、ちゃんと初日の朝に「自分が作りたいもの」をベースに相性の良さそうな人たちと組むチームビルディングの時間をもうけるので、これが初めてだという人も是非参加を検討してもらえたらと思う。

なお、API協賛企業やスポンサー企業も同時に募集しているので、うちのサービスのAPIを提供したいとか、モジュールを使ってほしいといった方がいれば、tips@techchrunch.jp 宛てにご連絡いただければと思う。ちなみに、今年春に大阪で行ったTechCrunch Hakathon Osaka 2014では、こちらの記事にあるようなAPIを企業にご提供頂いた。


ネットワーク経路の匿名化を行うTorをLinuxボックス化したoRouterが登場

長らくTechCrunchのハッカソンに参加してくれているKay AnarとGilad Shaiが、今回はハードウェア・ハックを見せてくれた。LinuxベースのRaspberry Pi風コンピュータを利用して、Wi-FiによるネットワークアクセスをTor経由で行うようにするものだ。プロダクトを「oRouter」という。ソフトウェアのダウンロードは無用となり、またiPhoneなどのモバイルデバイスでもTorを利用できるようになる。

Kayによると、このプロダクトのアイデアは技術に詳しくない人との会話から生まれたのだそうだ。その友人に「簡単に取り付けられて通信を安全にするツールはないのか」と尋ねられたのだそうだ。その質問を受けて「oRouter」のように簡単に利用できるデバイスがないことに気付いたのだとのこと。

「oRouter」はTexas Instruments製低電力ワンボードコンピュータや低電力USB Wi-Fiドングルなど、ラジオシャックで売っているパーツを使って組み立てられている。5ボルトの電圧で動作し、ポータブル充電器で充分対応可能だ。ハッカソン会場で行われたデモでは、32回線の同時接続にも対応することができた。

「oRouter」の使い方は非常にシンプルだ。何も設定など必要なく、電源を入れてoRouterの提供するWi-Fiネットワークに繋ぐだけだ。ソフトウェア版のTorを使う場合と異なり、追加のソフトウェアなども必要ない。ウェブのブラウズも、オンラインサービスを利用する場合もTor(Wi-Fi経由)を利用することになり、通信の安全性を高めてくれることとなる。安全性をさらに高めるため、oRouterのMACアドレス(ハードウェアに付されるアドレス)も、10分毎に変更されるようになっている。

開発者たちは、さらに進化させてさまざまな設定ができるようにもしたいと考えているようだ。必要に応じた機能強化などを行えるようにしたいということの様子。

もともとは、ハッカソンの課題としてちょうど良いレベルのものだという考えもあったようだ。しかしいざ作ってみるといろいろな可能性も見えてきたようだ。投資を受けたり、あるいはクラウドファンディングによって実際に販売していく方向で考えていきたいと話してくれた。

原文へ

Maeda, H


Android直挿しボードでIoTの可能性も見えた!? TechCrunch Hackathonの優秀作品を紹介

TechCrunch Japanは大阪市との共催で4月12日、13日の2日間にわたって大阪でハッカソンを開催した。イベントには約50人の開発者やデザイナが集まり、12チームに分かれてプロダクト作りを行ったのだが、これが結構「大阪な感じ」だった。

どう大阪だったのかと言えば、プロダクト発表のデモで、いきなりボケ満載の寸劇が始まるのは当然として、例えばステージに登壇した新生チームに「このチームのプロダクトリーダーは誰ですか?」と問えば、「はーい!」と5人が一斉に手を挙げてしまうだとか、チームビルディングがなかなか終わらないなと思って話を聞けば、「オレはこれが作りたい」「オレのアイデアはこれだ」というのが噛み合わず、「だったらキミはキミの道を行けばええやんか、オレはオレがやりたいことをやる」という感じでまとまらなかったりしたといった具合。

大阪・梅田にある大阪イノベーションハブに50人ほどが集まった

2日間でチームビルディング、アイデア出し、実装を行った

デバイスを扱うハッカソン。中にはロボを扱うチームも

全国各地でハッカソン主催の経験があり、今回の運営にも協力して頂いていたMashup Award実行委員会の伴野智樹氏によれば、「やっぱり大阪は違いますね……。東京だったらさっさと譲り合うところです」と苦笑いしていた。形式そのものに対する慣れがなかったということもあったかもしれないが、大阪人のDNAというようなものを感じたハッカソンではあった。リーダーシップの欠如が日本社会の宿痾のように言われる昨今、頼もしい話ではないか。

さて、今回のハッカソンは多くのデバイスメーカーやサービス提供企業の協力を得て「IoTの可能性を探る」というテーマで行った。開催告知記事に書いたように裏のテーマは「MVP」。結果としては、12チームとも明確な課題意識と、ぼんやりした可能性を広げすぎずにシャープなフォーカスを持ったプロトタイプ実装を行ったという意味で興味深いイベントになったと思う。

ポスターや展示用ディスプレイを「見た人」の数をグラフ化

審査の結果、最優秀賞は福本晋也氏(エンジニア)と安川達朗(エンジニア)による作品「ポスタライズ」とさせていただいた。

ポスタライズは、ポスターなどの印刷物が、実際にどれだけ見られたかを計測・解析するプロダクトだ。ネット系のサービスでは、利用者が何をどれぐらい見ているか、どう行動したのかというのは数値化して計測できる。オフラインのポスターなどはそうではないので効果測定が難しい。これを解決するために、ポスターに対して額縁のような形でデバイスを付加して顔認識を行う、というのがポスタライズのアイデアだ。顔の角度認識の技術を使って「見た」ことを特定する。収集したデータは時系列のデータとしてデータベースに保存してグラフ化する。利用したのは、オムロンが最近評価用モジュールとして提供している人認識モジュールの「HVC」というデバイスだ。

優勝したポスタライズは、ポスターの枠として顔認識モジュールを実装するアイデア

実際のデモでは、チラッとポスターに視線をやるとブラウザ上に実装された集計用の折れ線グラフにピコンと「1ビュー」のぶんだけ山型に表示されるという素朴なものだったのだが、これは2つの意味でIoTの未来を感じさせてくれるデモだった、というのがぼくを含めた審査員たちの意見だ。

審査員の1人で、みやこキャピタル ベンチャーパートナーの藤原健真氏はポスタライズがデジタルサイネージでないところに可能性を感じると指摘した。実は藤原氏自身、最初の起業が街中に設置する大きなデジタルサイネージ事業だったそうだ(後に売却)。非常に高価なデジタルサイネージのソリューションは、すでに世に出ている製品も少なくないし、性別や年齢を推定して推薦ドリンクを切り替える自動販売機なんていうものもある。しかし、ポスタライズは、小さく、既存の紙ベースのポスターや展示物にアタッチするデバイスでしかない。

オムロンは、元々こうしたソリューションで使われるエンジンを企業向けに提供している。HVCは、それをモジュール化したところがミソで、まだ3月に発表したばかり。ハッカソンで使った評価用ボードは約7万円とお高いが、量産すれば数千円の前半になるという(もちろん出荷数次第)。とすれば、BLEモジュールをくっつけてショーウィンドウの食品サンプルに埋め込むという未来も薄っすら想像できる。カフェであれば、どのスイーツに目を留めて顧客は入店しているのか、というようなことが計測可能になるかもしれない……、という会話がその場で生まれて来たのは、まさに今回のハッカソンの趣旨である「IoTの未来を探るためのMVP実装」だったと思う。

ちなみにオムロンのHVCは、今回のハッカソンでは大人気のデバイスだった。手のひらに乗る小さなモジュールながらカメラ付きで10種類のアルゴリズムが使える。3月20日に発売したばかりで、今のところ企業向けにしか売っていないのが惜しい。人間や顔を認識し、「どちらを向いてるか / 誰なのか / 視線の方向 / 年齢・性別推定 / 手検出 / 表情(5種類、信頼度あり)」などを数値で取り出せる。

オムロンの手のひらに乗る小型顔認識モジュールは10種のアルゴリズム搭載

アルコールセンサーをiPhoneに繋げて遊ぶ「DrunkenMaster」

優秀賞は「DrunkenMaster」(ドランケンマスター)を作ったチーム、Drunker5に贈らせて頂いた。DrunkenMasterは、呼気中のアルコール濃度を検出するセンサーをiPhoneにアタッチした酔っぱらい向けのゲームだ。ポイントは2つある。1つはアルコールセンサーのようなデバイスを、極めて容易にiPhoneに付ける仕組みを提供する「PocketDuino」(このデバイスも大阪発だ)の可能性が垣間見れたこと、もう1つは、遊び心からビジネスのタネが生まれて来そうと思えたことだ。

正直に書くと、Drunken5のチームが初日に「お酒とSNS」とホワイトボードに書いているのを見て、ぼくは「あちゃー」と思っていた。なんか面白そうだからという理由で作ってみて、結局なんだかよく分からないプロダクトができてくる、というのは良くあること。ところが実際に出てきたものは、ドラクエ風の画面を備えたシンプルながらも完成度の高いゲームだった。

DrunkenMasterは一定量以上のアルコールを摂取していないと、そもそもログインができない。そして、ゲーム内容といえば酔うほどに難易度の上がりそうな認知能力テスト系。スライムの絵のあるカードに書かれた色の名前を即座に答える(タッチする)というだけのことだが、「青」とか「赤」と書かれた色の名前と実際のカードの色が一致しない。酔うほどに成績が落ちるわけだが、この路線には確かにお酒の場を盛り上げそうな何かがあるという予感を感じさせるのに十分なデモだった。若者のアルコール離れや、年々落ち込むビールの売上といった課題を抱える酒造メーカーや飲食チェーンが導入して、ネットワーク越しに参加型のキャンペーンを展開するなどアイデアは広がりそうだ。

DrunkenMasterはアルコールセンサーを使った酔っぱらいのためのスマフォゲーム

実際にビールを飲んで試す審査員の久下玄氏(Coiney,Incプロダクトストラテジスト)

「iPhone+センサー」のプロトタイピングのハードルを下げる「PocketDuino」

DrunkenMasterはモバイルゲームとして画面デザインがよく出来ていた。デザイナーのセンスということもモチロンあると思うが、限られた開発時間の中でアプリの作り込みに時間をかけられたことも大きかったのではないかと思う。これはセンサーをiPhoneにアタッチして計測値を取得するという部分を、PocketDuinoに任せられたからではないかと思う。

PocketDuinoはAndroidのUSB端子に直接挿せるArduino

アルコールセンサーを付けたPocketDuino。手軽にプロトタイピングできる

PocketDuinoで使えるセンサー類。各数百円。火炎センサーなんていうのもある

PocketDuinoは4月10日にIndiegogoでクラウドファンディングのキャンペーンを開始したばかりの大阪発の開発者向けボードだ。簡単にいうとAndroidのUSB端子に直接挿すことのできるArduinoだ。USB端子形状はmicro-B。Arduino Pro Miniとピン互換なので既存の多くのデバイスが利用できる。開発しているのはソフト・ハードウェアのエンジニア2名、Webエンジニア1名からなる大阪発のPhysicaloidプロジェクトチームだ。

Arduinoという開発ボードが、IoTやMakerムーブメントにおいて重要な役割を果たしているのはご存じの通りだが、Arduino自身はインプットを受け取ってアウトプットをするだけの素のコンピュータのようなところがある。組み込みデバイスで使うぶんにはこれで良くて、そこにLEDのような表示デバイスをつけたり、センサーからの入力を繋げたりしてデバイスのプロトタイプを作っていく。一方、PocketDuinoはスマフォを前提とすることで、開発のハードルを大きく引き下げたのがポイント。スマフォにはディスプレイもユーザーインターフェースもネットワークも全部ある。まさに今回のハッカソンででてきたDrunkenMasterのようなプロトタイプの開発とフィールドテストのサイクルを速く回すのに好都合だというのが、PocketDuinoの開発をリードする鈴木圭佑氏の説明だ。Pysicaloidプロジェクトでは、PocketDuinoというミニボードを提供するだけでなく、Androidアプリ開発者向けにJavaで書かれたライブラリもオープンソースで提供する。これまでArduinoで必須だったC言語による開発でなく、Android開発者が使い慣れたJavaで対応センサーを使った開発ができるのがポイントで、例えばアルコールセンサーや距離センサー、温度・湿度センサー、火炎センサー、心拍センサーといったデバイスから値を読み出すのが、3行ほどのコードで書ける。もう少し具体的に言うと、センサーごとに用意されているデバイスのクラスをインスタンス化して使うというオブジェクト指向っぽい開発ができるということだ。ハンダごてもブレッドボードもC言語もなしに、Android開発者なら手軽にIoTを試せる。ちなみにセンサー類は数百円程度だそうだ。

PocketDuinoの値段はボード1個にユニバーサル基板がついて39ドル、ユニバーサル基板5枚とアルコールセンサー基板1個が付くもので55ドル。PocketDuinoのコンセプトは「自分の作ったIoTプロトタイプを気軽に持ち歩いてカフェや飲み屋の席で見せて楽しむこと」だそうで、今回のハッカソンで出てきたDrunkenMasterはまさに狙い通りの応用だったと思う。

ちょっと記事が長くなってきたので、ほかの10チームの作品については別記事で。


TechCrunch Tokyo 2013初開催のハッカソンに潜入してきた

編集部:先日の「TechCrunch Tokyo 2013」では、初の試みとしてハッカソンを開催した。そこで我々は、ハッカソンに設けたトークコーナーに登壇いただき、なおかつ2日間にわたって会場でハッカーと交流していたAppSocially社のiOSエンジニアである堤修一氏にイベントの模様を寄稿してもらった。

11月11日(月)・12日(火)の2日間にわたり『TechCrunch Tokyo ハッカソン』が開催された。TechCrunch Tokyo 2013の併催としてのハッカソンは今年初の試みであり、平日、それも2日間という長時間のイベントにもかかわらず、チケットは前日までに完売して満員御礼での開催となったという。

今回のテーマは、下記のAPIのいずれかひとつを使ってサービスを開発すること。2日目に1チームあたり3分間でプレゼンテーションをおこない、アウトプットには必ずデモを含める必要がある、というルールだ。

・Gracenote:音楽認識WebAPI
・トヨタ:IT開発センター車載API
・KDDIウェブコミュニケーションズ:TwilioAPI
・PUX(Panasonic 任天堂JV):顔認識API等
・ドコモ:知識Q&A API等

チームビルディングの様子

チーム参戦でなく1人で参加した人のために設けたチームビルディングの時間は、少しユニークな方法をとっていた。各テーブルにはスケッチブックが置いてあり、各々が自分の得意分野(プログラマー、デザイナー等)と、やりたいこと等を紙に書いていく。そして、全員を2組にわけて自己紹介した上で、声をかけあってチームをつくる、という方式だ。ちなみに全部で16組のチームが結成された。

その後のアイデア宣言では、チーム名しか決まっていないチームもあれば、つくりたいものがはっきりしているチームもあったが、とにかくどのアイデア宣言もユニークで一癖あり、会場は非常に盛り上がった。

アイデア宣言の様子

続いてハッキングという段になると、話し合いながらアイデアを練り上げるチーム、早々にコードを書き始めるチーム、API提供企業のブースで技術調査をおこなうチーム等、それぞれのやり方で2日間にわたるハッキングをスタートした。

2日目は、午前10時よりハッキングスタート。それぞれ家やオフィスで遅くまで作業していたのか、眠そうな姿が目立つ中、主催側からレッドブル、モンスターといったエナジードリンクの粋な差し入れもあった。

いよいよ成果発表。各チームの持ち時間はデモを含め3分。サービス内容を説明しきれないまま持ち時間がなくなってしまうチーム、ついさっきまで動いていたデモが本番で動かなくなるチーム等、トラブルもあったが、わずか2日間でつくったとは思えない完成度の作品や、芸人と見紛う程に鮮やかなプレゼンテーションもあり、会場は大いに湧いた。

そして最優秀賞は、Wondershakeチームの『Fuwari』。iPhoneで再生中の曲の「ムード」をGracenoteのAPIで判定し、Facebookフレンドとムードを共有することで、その人の今の気分を「ふんわりと」知ることができるというプロダクトだ。開発・デザイン共に高い完成度が評価され、見事最優秀賞の受賞となった。

準スポンサーであるAppSocially賞には、Team 6th Manが手がけた表情付きチャット『DoyaChat』が選ばれた。技術+アイデア+実用のバランスが良かった点と、コミュニケーションがコア機能となるスマホアプリなのでAppSociallyとの親和性が高い、という点が評価され受賞に至った。

最優秀賞に輝いた『Fuwari』

さて、TechCrunch Tokyoのハッカソンでは、ハッカー界の著名なエンジニアが講演する「TechTalk」という時間も設けている。初日のTechTalkでは、AppSocially社のiOSエンジニアである私(堤修一)より、“「スキルなし、実績なし」 32歳窓際エンジニアがシリコンバレーで働くようになるまで”と題し、私が32歳にして初めて自分で手を動かしてものをつくる立場になり、四苦八苦しつつもエンジニアとしての成功をつかむまでのターニングポイントとなった行動について話させていただいた。

この講演のスライドを後日、「slideshare」にて公開 したところ、非常に大きな話題となり、公開数日ではてなブックマークが1,000件を超えた。

ハッカソン2日目のTechTalkでは、ビデオメッセージングアプリundaの共同創業者である徳井直生氏が講演。有名なシードアクセラレータである “500 startups” より出資を受け、シリコンバレーに3ヶ月滞在しサービスを立ち上げる中で得た7つの気付きについて語った。ハッカソンも終盤にさしかかり、作業が佳境となる中、多くの参加者の興味を引き、講演後の氏のテーブルには名刺交換の行列ができていた。

2日間、という期間は、プロダクトをゼロからつくりあげる、という観点ではもちろん短いが、ハッカソンの期間という意味でいうと国内では珍しく長い方である。それもあってか、今回の各チームの作品は、半日や1日でおこなわれるハッカソンと比較するとレベルが高かったように思う。

また冒頭にも書いた通り平日開催にも関わらず多くの参加者が集まり、会場の雰囲気もよく、非常に盛り上がった。今年初めての試みとのことだが、筆者としては来年の開催にも期待したい。


初のヨーロッパ開催となるDisrupt。まず行われたハッカソンで優勝したのはFoursquare PreCheck-In

初めてヨーロッパで行われているTechCrunch Disrupt Europeのハッカソンがついに閉幕を迎えた。審査員もハッカソンの勝者を決定した。ハッカソンを闘いぬいて評価対象となったのは91グループだ。ハッキングに使った時間は丸一日、すなわち24時間だった。各グループは、自分たちのハックによる成果を60秒間のデモンストレーションで発表したのだった。

審査員の評価した上位3つのハックを紹介することにしよう。

優勝:Foursquare PreCheck-In

Foursquare PreCheck-Inは、実際に訪問する前の「予定」を共有するためのツールだ。友人達との旅行プランを立てるときに役立つ。またレストランなどの施設側からすれば、予定を実行に移してもらうために何かスペシャルなサービスを提示することもできるし、また事前に、やってくるであろう新たな顧客に対して、何かスペシャルな応対を用意しておくこともできるわけだ。

上に載せたのはプロダクトのデモで、下には優勝確定後に行ったインタビューのムービーを掲載している。

 

準優勝:Teleapp

準優勝はGoogle Chromeのブラウザー拡張機能だ。閲覧ページ中からアプリケーションストアのリンクを抜き出して、リンクアドレスをスマートフォンに通知する。アプリケーションをダウンロードするのに、どこにリンクがあるのかと探す必要がなくなるわけだ。通知されたURLはメールで送ったり、メッセージで共有することができる。これはブロガーにも便利な機能だろう。

第3位:A Colorful Gift

結婚に辿り着いたカップルが、ハネムーン費用をクラウドファンディングで獲得するためのツール。ゲーム風のサイトを作って、友だちや家族に出資してもらうという仕組みだ。

これら入賞者については、月曜日に始まるDisrupt Europe 2013の最中にプレゼンテーションを行う機会を得ることになる。グランドチャンピオンのタイトルに輝いた人には5000ドルの賞金が手渡されることになる。ハッカソンでのプレゼンテーションを行った人全員に、2名分のDisrupt入場チケットが渡された。スポンサーからもさまざまな賞品が提供された。今回スポンサーとして活動してくれたのはBox、ChallengePost、CrunchBase、T-Mobile、 Foursquare、Lufthansa、Mashery、Paymill、Xing、Yammer、Interoute、Nexmo、WatchmiおよびWeather Undergroundなどだった。名前をあげて感謝しておきたい。

ハッカソンの審判員はDeutsche Telekomの資金で運営されているインキュベーターであるhub:raumのファウンダーであるPeter Borchers、MicrosoftのDeveloper Platform EvangelistのAnika Klauss、SoundCloudのエンジニアリング部門VPのAlexander Grosse、そしてGetYour GuideのCEO兼共同ファウンダーであるJohannes Reckらにお願いしている。

どういった国々からハッカソンに参加してくれているのかをインタラクティブなグラフにまとめておいた。

2013 Disrupt Europe Hackathon Attendees By Country

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(翻訳:Maeda, H


Disrupt EuropeでもHackathon開催。深夜過ぎの楽しさはいずこも同じ

ハッカソンも深夜を迎えると、あちこちに「ファンキー」な様子が見えてくる。ブレインストーミングでアイデアを出し、そしていくつかのプロトタイプを完成する。コードを書く者、ハッキングするターゲットを精査する者、そしてデザイナーたちも皆、時計の針が深夜12時を指す頃には、いいかげん疲れてくる。そして疲れているときには、また別の面も現れてくる。そう、同好の士が集う中で「ハイ」な状態になるのだ。

そうした時間にスナック菓子やビールが提供される。こうしたものを胃に入れるうち、いつのまにか「セカンドウィンド」の状態になる。尚、スポンサーからはマッサージ師も派遣されていて、おかげで腰の痛みなどを和らげることもできる。

ハッカソンは夜通し続き、そして翌日には100チームほどがプレゼンテーションを行うことになる。

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(翻訳:Maeda, H


ネタバレ記事回避アプリでハッカソンに優勝した唯一の女性デベロッパをTwitterが見習い雇用

【抄訳】

ハッカソンに参加することは、シリコンバレーのようなところではありふれている。そしてときには、小さなグループがすごいものを作って話題になり、大きな企業に売れたりすることもある。

先日行われた”TVnext“というハッカソンでは、80名の参加者に競り勝った優勝者が、Twitterのツイートから番組のネタバレ記事を取り除くTwivoというアプリを作った。そのデベロッパは、自分のハックのネタとなった当の会社、すなわちTwitterに、インターンとして雇われることになった。

このデベロッパのお話は、ニュースにもなった(ふだんのぼくは、Saturday Night Liveを見ているときのニューズフィードは邪魔だから無視しているが、これだけは例外だった)。それはアプリがクールだったからだけではなくて、優勝者Jen Lamereが参加者の中で唯一の女性だったからだ。そのときの彼女は、17歳だった(今は18)。参加者の一人がMother Jonesの上で、こう説明している: “彼女のほかに女性といえば、主催者と、カメラが二人、弁当屋、三人の審査員、そしてある参加者の奥さんだけだった”。

この夏のLamereのインターン勤務は、Crashylticsのチームと一緒らしいが、その話は当然ながらTwitterにまず投稿された:

彼女がTwitterで担当する仕事についての情報はないが、彼女にとってすごく有益な体験になることは間違いないだろう。【中略】。

先日、Disrupt NYC 2013のステージに立った投資家のChamath Palihapitiyathatは、聴衆にこう語りかけた: “誰もがプログラミングを学ぶべきなんだ”。17歳の少女の成功談も、そんな新しい時代の到来を告げているようだ。これからの中学生は、つづり競争(単語の正しいつづりを競う)ではなくて、ハッキング競争に参加すべきでは? そうなれば、世界は大きく変わると思うんだけど。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


いよいよ始まるスタートアップバトル、TechCrunch Disruptの生中継を見逃すな

現地時間4月27日のハッカソンで華々しく幕を開けた、米TechCrunch主催のイベント「TechCrunch Disrupt NY 2013」。日本時間28日夜(現地時間29日朝)からは、いよいよ全米が注目するテクノロジービジネスやスタートアップについての講演やパネルディスカッションが始まります。

各種講演も注目ですが、一番の期待は何と言ってもか約100社のスタートアップが競い合うスタートアップバトル。日本時間の29日未明(午前3時過ぎ)から始まる、Disruptおなじみの目玉コーナーです。

こちらのページ( http://jp.techcrunch.com/events/disrupt-ny-2013/ )にてイベント会場からの生中継も実施しています。今年のDisruptではどんなスタートアップが出てくるのでしょうか、注目です。