このCSSベースのWeb攻撃は、iPhoneをクラッシュ&リスタートさせる

一人のセキュリティー研究者が、あらゆるiPhoneをクラッシュしてリスタートさせる方法を発見した——必要なのはわずかなコードだけだ。

Sabri Haddoucheがツイートしたわずか15行のコードからなる概念実証ウェブページは、そこを訪れたiPhoneまたはiPadをクラッシュして再起動させる。macOSの利用者も、このリンクを開くとSafariがフリーズする。

このコードは、iOSのWebレンダリングエンジンであるWebKitの脆弱性を利用したもので、Apple はこのWebKitをあらゆるアプリやブラウザーで使うことを義務付けている、とHaddoucheはTechCrunchに言った。同氏によると、CSSのbackdrop-filterプロパティーに<div>のようなタグを大量にネスティングすることで、端末のリソースを食い尽くしてカーネルパニックを引き起こすことが可能で、システムはダメージを防ぐために自らシャットダウンして再起動する。

「iOSでHTMLをレンダリングするものは何であれ影響を受ける」と彼は言う。つまり、誰かがFacebookやTwitterにリンクを送ったり、訪れたページにこのコードが入っていたり、誰かがリンクをメールで送ってくれば、被害に遭う可能性があると彼は警告する。

TechCrunchは、最新のiOS 11.4.1でこのコードを試し、iPhoneがクラッシュして再起動することを確認した。セキュリティー会社、MalwarebytesのMacおよびモバイル担当ディレクター、Thomas Reedは、最新のiOS 12ベータでも同じ現象が起きることを確認した。

運がよければ、クラッシュせずにホーム画面がリスタート(リフレッシュ)されるだけのこともある。

興味のある人は、実際にクラッシュを起こすコードを実行することなく、ここでしくみを理解できる。

幸いなことに、このアタックは厄介ではあるものの、悪意あるコードを実行するために利用することはできない。つまり、このアタックを利用してマルウェアが動いたりデータが盗まれることはない。しかし、このアタックを防ぐ簡単な方法は存在しない。罠の仕掛けられたリンクをクリックしたり、そのコードをレンダリングするHTMLメールを開いただけで、あなたのデバイスは即座にクラッシュするかもしれない。

Haddoucheは金曜日(米国時間9/14)にAppleと接触し、現在同社が調査中であると言われた。本誌は広報担当者にコメントを求めたが、すぐに回答はなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

どこかの政府ご愛用のCellebriteに頼めばiOS 11が動くiPhoneをアンロックできる

Forbesの記事によると、イスラエルの企業Cellebriteが今や最新機種のiPhoneをアンロックできるそうだ。Cellebriteは、警察の捜査目的などのために、ロックされているモバイルデバイスからデータを取り出す科学捜査ツールを売っていることで有名な企業だ。

iOSの初期のバージョンはあまり安全ではなかったが、近年それは大きく変わった。今売られているiOSデバイスはすべて安全な隔離領域があり、パスコードを使っていればデータはすべて暗号化され、ブート時やデバイスの使用時には何段階ものセキュリティチェックが行われる。

だから、パスコードを知らない人がデバイス上のデータに触ろうとしても、それは難しい。しかし多くの企業が、モバイルデバイスをアンロックする脆弱性を見つけようと努力している。諜報機関などが、そんな捜査ツールの企業にお金を払ってモバイルデバイスをアンロックしようとするから、それはかなり儲かる商売でもある。

そんな捜査ツールが、後れをとることもある。たとえばiOS 8が動いているiPhone 6をアンロックするデバイスは、簡単に見つかる。しかしForbesの記事とCellebriteのWebサイトが正しければ、政府機関などはCellebriteにお金を払って、iOS 11の動くiPhone 8をアンロックできる。なお、Cellebriteは最近のAndroidデバイスもアンロックできる

最新バージョンのiOS 11(11.2.6)でもアンロックできるのか、それとも昨年の9月の11.0だけか、そこは不明だ。すべてのiOSデバイスなのか、一部のデバイスだけか、それも分からない。Forbesが見つけた記事によると、iPhone XもCellebriteによってアンロックされたようだ。

これは、猫と鼠の追いかけっこゲームだ。Appleの技術者たちは今ごろ、すべての脆弱性を塞ごうと躍起になっているだろう。とにかく、自分のスマートフォンから個人情報を読まれたくなかったら、デバイス…ハードウェアもOSも…を最新に保つべきだ。

新しい機能があることに加えて、当てられているセキュリティパッチの数も最新機/最新OSでは多い。ハッカーは前と同じ手口を使おうとして、行き詰まるだろう。

[Edward Snowden: オープンで安価な製品を買わずにiPhoneを買う唯一の理由は、Appleの厳しいプライバシー保護とセキュリティだ。でもこの記事と、ForbesのCellebriteに関する記事は、iPhoneの価値の核心を脅かす。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Appleはユーザーのすべての医療記録をHealthアプリに収めたい…協力医療機関とベータテスト中

Appleは、iOS 11.3における健康への新しい取り組みを発表した。すなわちHealthアプリのHealth Recordsという新しい部分に、ユーザーは自分の医療記録をすべて集めて見ることができる。そのために同社は、病院や診療所とパートナーする〔現在アメリカのみ〕。

AppleはiOS 11.3の最初のベータバージョンを今日(米国時間1/24)リリースした。そのベータテストは今後2か月にわたって行われるが、すべてのiPhoneユーザーが無料でダウンロードできるのも、もうすぐだ。

HealthアプリにはHealth Dataという部門があって、そのメニューの一つにHealth Recordsがある。このメニューの下に、CDA(Clinical Document Architecture)形式のファイルならどんなファイルでも収めることができる。そういうファイルを患者にメールで送ってくる病院もあるし、Webサイトから提供する病院もある。しかしAppleは、その送信〜受け入れの過程を自動化したい。

Johns Hopkins Medicine, Cedars-Sinai, Penn Medicineなどの病院はすでに、患者に対してこの機能をテスト中だ。Health Records(健康記録)のデータ形式やAPIは、FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)と呼ばれる標準規格に基づいている。

つまりそれらの病院や診療所は、このデータを患者のスマートフォンに直接プッシュできる。ユーザーのiPhoneが新しい医療記録を受信したら、通知が来る。データはユーザーのスマートフォン上で暗号化されており、パスコードで保護されている。

スクリーンショットを見ると、それはとても詳細だ。自分のアレルギーや投薬歴、予防接種歴、検査結果などがすべて分かる。

コレステロールなどなどの問題で検査をたくさん受ける患者には、とても便利な機能だろう。新しい結果は、つねに最上部に表示される。

これを全米〜全世界のすべての病院や診療所に採用してもらうのはたいへんだが、ベータテストには以下の医療機関が参加している:

  • Johns Hopkins Medicine – Baltimore, Maryland
  • Cedars-Sinai – Los Angeles, California
  • Penn Medicine – Philadelphia, Pennsylvania
  • Geisinger Health System – Danville, Pennsylvania
  • UC San Diego Health – San Diego, California
  • UNC Health Care – Chapel Hill, North Carolina
  • Rush University Medical Center – Chicago, Illinois
  • Dignity Health – Arizona, California and Nevada
  • Ochsner Health System – Jefferson Parish, Louisiana
  • MedStar Health – Washington, D.C., Maryland and Virginia
  • OhioHealth – Columbus, Ohio
  • Cerner Healthe Clinic – Kansas City, Missouri

  [アレルギー ピーナッツアレルギー、投薬 サルブタモール、ワクチン インフルエンザ、検査結果 HDLコレステロール53.5mg/dL]

  1. iphone_x_apple_all_health_records_screen_01232018.jpg

  2. iphone_x_apple_health_records_screen_01232018.jpg

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アップルが「iOS 11.2.5」公開。HomePodサポート、Siriでニュース読み上げにも対応

eng-logo-2015アップルがiOSの最新バージョン「iOS 11.2.5」を公開しました。米国・英国・豪州で2月9日に発売する同社のスマートスピーカー「HomePod」をサポートするほか、上記3か国限定でSiriによるニュースの読み上げ機能も追加されます。

主な変更点は下記の通りです。

<HomePodのサポート>
・HomePodの設定するとApple ID、Apple Music、Siri、Wi-Fiの設定が自動で転送されます。

<Siriニュース>
・”Hey Siri, play the news”と頼むだけで、Siriにニュースを読み上げてもらうことが可能に。スポーツ、ビジネス、ミュージックなど、特定のニュースカテゴリを頼むことも可能。

<その他の改善および修正>
・”電話” Appで、通話履歴に不完全な情報が表示されることがある問題に対応
・Face IDでiPhone Xのロックを解除したときに一部のExchangeアカウントからの”メール”の通知がロック画面から消える問題を修正
・”メッセージ”で、会話の表示順が一時的に乱れることがある問題に対応
・CarPlayで、トラックの変更を複数回行うと”再生中”コントロールが反応しなくなる問題を修正
・VoiceOverで、再生出力先とAirPodsのバッテリー残量を知らせる機能を追加

Engadget 日本版からの転載。

Apple Pay Cash、米国のiPhoneユーザーに提供開始

ついにApple Pay Cashが米国ユーザー向けに公開された。iOSユーザーはほかのiMessageユーザーに直接送金できるようになった。新機能は、2日前に公開されたiOS 11.2に入っていたが、まだ有効になっていなかった。

Apple Pay Cashは去る6月にWWDCで発表された。しかしAppleは、9月のiOS 11の発表時に、「今秋iOS 11とwatch OS 4で提供される」と付け加えた

この新機能は、Venmo、PayPal、Square Cashなどのモバイル支払いサービスに独自に対抗するもので、友達や家族にメッセージかSiriを使って送金できる。資金はユーザーのApple Walletに紐づけられたクレジットカードまたはデビットカードから引き落とされる。受け取った側にはApple Pay Cashカードという一種のバーチャルギフトカードとして表示されApple Walletにも保存される。

受け取ったお金は銀行に送るか端末上にギフトカードとして保管しておき、Apple Payを受け付けている店で支払いに使える。iMessageに直接機能を追加することで、ユーザーはサードパーティーアプリにかかわる必要がなく、利便性を増している。しかしAppleにとって、これはApple Payをインストールすることを躊躇しているユーザーを取り込み、iMessageエコシステムに留まらせる狙いでもある。

本機能は米国内でまだ徐々に展開しているようだ。国際展開の時間軸については公表されていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleがiOS 11.2を公開。「時刻バグ」を修正、高速ワイヤレス充電に対応

AppleはiOSのアップデートを(クパチーノ時刻)深夜に公開した。iOS 11.2はApple Pay Cashに対応(米国のみ)しているが、機能はまだ有効になっていない。同社がサーバーのスイッチをオンにする必要がある。

このアップデートは高速ワイヤレス充電が可能な7.5W Qiにも対応した。iPhone 8またはiPhone Xと、7.5W以上に対応しているワイヤレス充電器を持っている人は、当初Appleが5Wに制限していたときよりも速く充電できるようになる。
一部のユーザーがオートコレクト機能の問題を訴えていた。標準のiOSキーボードが”it” を意味もなく”I.T”に変換するバグだ。iOS 11.1ではそれも修正されている。

iOS 11では、コントロールセンターでWi-FiやBluetoothアイコンをタップすると、Wi-FiやBluetooth機能そのものは無効にならず、現在接続しているWi-FiネットワークやBluetoothアクセサリーが、翌日の午前5時まで(あるいは端末をしたり、別の場所でWi-Fiを利用とするまで)切断されるだけになった。

AppleがWi-FiやBluetoothを無効にしないのは、Apple WatchやApple Pencilとつないだり、別の端末のインターネット共有につないだり、正確な位置情報を利用するためにWi-Fiを使えるようにするためだ。iOS 11.2では、タップしてもアイコンはグレイにならない。白いアイコンはWi-FiとBluetoothは利用可能であり、たった今ネットワークやアクセサリーとつながっていないだけであることを意味している。

ほかの小さなニュースとして、iOS 11.2には最新のemojiや壁紙が追加され、ロック画面の右上にコントロールセンターを見つけやすくするための表示がつき、Wi-FiとBluetoothの表示も改善された。

金曜日の夜にiOS 11.2が公開されたのは少々奇妙だが、おそらくは一部で起きた時刻のバグによってiPhoneが再起動を繰り返すという問題に対処するためだろう。2017年12月2日0:15 AM以降、ローカル通知を行うアプリ(ワークアウトや瞑想アプリなど)がiPhoneをクラッシュすることがある。Appleはこのバグを直すためにiOS 11.2を急いだのかもしれない。おそらく来週にはmacOS、tvOS、およびwatchOSのアップデートがあるはずだ。

というわけで、このおかしな時計問題に遭遇しないうちにアップデートすることをお勧めする。設定アプリで[一般]→[ソフトウェアアップデート]をタップ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOSデバイスのほとんど(52%)がiOS 11になった…もうすぐ11.2がリリース

AppleがApp Storeのサポートページをアップデートして、いくつかの数字を新しくした。それによると、2017年11月6日現在では、iOS 11は今や、現時点で使われているiPhoneとiPadの52%にインストールされている。38%のデバイスがまだiOS 10で、わずか10%の人たちがもっと初期のバージョンのiOSを使っている。

AppleはiOSのメジャーなアップデートがリリースされると、すぐにこのページをアップデートするのが常だった。しかし今年は先週のiPhone Xのリリースまで待ち、iOS 11のユーザー数を大きくした。

でも、今年は採用のペースがやや遅いようだ。昨年のAppleの報告では、10月11日時点でユーザーの54%がiOS 10を使っていた。

ペースが遅かった理由の一部は、iPhone Xだろう。でも、ぼくの理論によれば、iOSのアップデートに関しては絵文字が大きな動機になる。

昨年のiOS 10.0は、発売時に新しい絵文字が数十個もあった。今年は、新しい絵文字がiOS 11.1に加わり、そのリリースは先週だった。

多くのユーザーが、絵文字だけは人に遅れたくない!という根性だ。それはポップカルチャーの重要な要素になってしまったから、もう、誰も彼もが、すべての絵文字を使いたい、文字の代わりにクェスチョンマークを書くのはださい!、と信じているのだ。

でも、たった2週間で52%に達するのだから、すごいといえばすごい。Androidユーザーは今でも、2年以上前のAndroid 6.0 Marshmallowを使ってる人がほとんどだ

Appleは今iOS 11.2を作っている。これは数週間後にリリースされて、アメリカの顧客には、重要な新しい機能Apple Pay Cashが同時に提供される。そしてそれが、アップデートの大きな動機になるだろうね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple,iOS 11.1で絵文字を追加。便利なジェスチャーの復活と追加も!

新しい絵文字が出た。それ以上何か聞く必要ある?Appleはつい先ほどiOSのアップデートを公開した。iOS 11.1はiOS 11で最初の機能追加を伴うアップデート(feature update)だ。いくつか新しいものが追加されたが、まずは新しい絵文字から。

すでにAppleは新しい絵文字の一部をプレビュー公開していたが誰もが使えるわけではなかった。魔法使い、妖精、人魚、吸血鬼などの神話上の生物が入っている。ロッククライミングやカーリングといった新しい活動の絵文字もある。

冬に間に合わせるかのように、手袋、スカーフ、トレンチコートなど新しい衣類も見つかった。新しい動物たちや新しい表情も増えた。爆発する頭は私のお気に入りになるかもしれない。

Appleは全部で70種類の新しい絵文字を加え、これでiOSはUnicode 10.0準拠になる。蜂のようにデザイン変更された絵文字もある。

例によって、動物や物を除き、それぞれの絵文字には性別や肌の色によって数多くのバリエーションがある。また今回初めて性的に中立のキャラクターが加わった。

このアップデートには適用率を高める大きな効果がある。多くの人は新しい絵文字を使いたくてiOSをアップデートするからだ。こと絵文字に関してみんな遅れを取りたくないようだ。

別のニュース。Appleは殆どの人がおそらく使っていないであろう細かい機能を復活させた。再び、画面の左端を強押しすると現在のアプリが中断してアプリスイッチャーが出てくるようになった。新たなジェスチャーも追加された。左端を強押ししてスワイプすると、直接次のアプリに移動する。この方がホームボタンをダブルタップするよりずっと効率的だ。

そして、iOSにはバグ修正とセキュリティーアップデートもたくさん入っている。中でも重要なのはKRACK脆弱性が修正されたことだ。すでにiOS 11を使っている人は、このバージョンの方が以前よりよいので今すぐアップデートするべきだ。バッテリー寿命も改善するかもしれない。

iPhoneをアップデートする前にはiCloudかiTuneにバックアップするのをお忘れなく。それから、設定アプリを開き、一般、ソフトウェアアップデートをタップすればよい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

MLBのチームがiOS 11のNFC機能で非接触チケットによる入場をテスト、来年は全チームが本番採用

この春AppleがiOS 11を発表したとき、とても目立ったのは、iPhoneのNFCチップにデベロッパーがアクセスできるようになったことだ。Apple自身はNFCの非接触技術を使って、数年前から、iPhoneやApple WatchでApple Payを提供している。でもデベロッパーがそれを自分のアプリから利用することは、それまでできなかった。

今日MLBは、彼らが作ったNFC利用のチケットアプリをOakland Athleticsで試験的に使用している、と発表した。このアプリがあれば、ファンは自分のiPhoneやApple Watchを球場入り口のスキャナーにタップするだけで入場できる。Apple Payで決済するときと、同じやり方だ。

試験は、iOS 11がローンチしたあとの9月22日からのホームゲーム6試合で行われている。プロのスポーツイベントがApple Walletの非接触チケットをサポートするのは、これが初めてだった。実は、テキストメッセージングによるモバイルチケットの利用も、2007年のOakland Athleticsが初めてなのだ。

もちろん非接触の入場とモバイルのバーコードチケットを使う入場に大差はないし、後者は多くの球場が利用している。でもNFCはバーコードと違って複製を作れないから安全だ。スキャンの精度も、バーコードより高い。バーコードで入場できなくてあたまにきた経験は、どなたにもおありだろう。だからスマートフォンを使ってチケット確認を頻繁にする方にとっては、NFCによる非接触チケットが、大歓迎だろう。

MLBのアプリを実際に開発したのは、MLBAMの子会社Tickets.comだ。同社はMLBの23の全チームのチケットアプリを提供しており、今年はもうゲームがないけど、来年2018年には全チームのチケットのNFC化を行う。同社の顧客には、MLBの野球チーム以外もいる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ご注意:32ビットアプリはiOS11で動かなくなる――アップデートすると多くのゲームが忘却の彼方へ

AppleのiOSが一般公開された。iOS 11はiPadのユーザーには非常に大きなアップデートとなる。お気に入りのアプリを登録したドックがシステム全体で使えるようになり、全体に使い勝手がmacOSに近づく。ただしiPhoneユーザーの場合、改良はARKitによるAR〔拡張現実〕フレームワークのサポートなど主として目に見えない部分が中心になる。

一部のアプリはすでにこのAR機能を利用している。ロンドン生まれの乗換案内アプリ、Citymapperがそうだ。ただしユーザーはこの機能が「フラットな面がない地下鉄の中では表示できない。ギミックだ」と批判的だが…

すでに繰り返し紹介されているように新しい絵文字が追加され、コントロール・センターにはお気に入りのショートカットが追加できるようになった。

しかしiOS 11にアップデートするとデジタル歴史の忘却の彼方に消えてしまうアプリがある。すべての古い32ビット・アプリはiOS 11では動作しない。つまり多くのデータが袋小路に入りこんで出てこられないことになる。

お気に入りのiOSゲームが動かなくなった。Dungeon Raid、Flappy Bird、15 Coins、Puzzle Restorer、ASYNC Corp… 

Flappy Birdといえばあまりの中毒性にゲーム開発者が公開を停止したので知られるゲームだ。しかし本当にデジタル世界から消えるときが来たらしい。

そこで新しいOSにアップデートする前に既存のアプリがiOS 11と互換性があるかどうかをチェックしておこう。Settings > General > About > Applications に互換性のないアプリが表示される〔日本版注〕。開発者が将来改修すれば別だが、そうでなければアウトだ。iOS 11は互換性のないアプリを削除するようなことはないが、起動しない。

iPadユーザーが多くのゲームが動かなくなったと報じている。

しかし、EufloriaのようにiOS 11で作動するようにアップデートされたアプリもある。

「卵を割らずにオムレツは作れない」ということわざもある。新しいものを手に入れるには多少の不便をしのぶ必要があるようだ。

〔日本版〕この部分は日本語版では「設定->一般->about->App」のようになるはずだが、訳者のiPadではabout->appが表示されない。ネットをチェックすると「32ビット・アプリをインストールしていない場合、この階層が表示されない。問題となるアプリをインストールしていないので作動には問題ない」という意味の情報があった。手元にiPhoneがないためiPadとの作動の差異は未確認。iPadのiOS 11へのアップデートは問題なく完了し、1つを除いてすべてのアプリが作動した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iOS 11のサポートでQR、NFCに北米で復活のチャンス

今のところ世間の注目はピカピカの新iPhoneに集まっているが、iOS 11がわれわれの手元に届くのはそれより早い。9月19日にはモバイルOSのメジャーアップデートが実施され、対応するiPhone、iPadにインストールできるようになる。多くの新機能が用意されており、特にiPad、iPad Proのアップデートは大幅だ。

しかしiOS 11については、マスコミがあまり注目しない2つの新機能が将来のモバイル体験、ひいてはマーケティング全般を大きく変えることになるかもしれない。

iOS 11の2つの機能というのは、デバイスのカメラ・アプリから直接利用できるネーティブQRコード・リーダーとNFCチップのサポートだ(これまでNFCの利用はApple Payのみに制限されていた)。iPhone 7以降のアプリはNFCが利用できることを求められる。iPhone 6、6s以降のデバイスはApple Pay用のNFCチップを搭載していたものの、やはりこれは近接コミュニケーション・テクノロジーにおける大きな進歩だ。

その理由はこうだ。QRコードとNFCはモバイル・デバイスを現実世界に接続するためにきわめて有効な方法だ。QRはもちろん10年以上前からこの目的にために使われてきた。特にアジア市場では驚異的な普及をみせている。NFCもAndroidスマートフォンでは以前からサポートされていた。クレジットカードより偽造が難しく、交通機関における料金支払やショップでアイテムの購入に利用できる。また 公共施設のターミナルにスマートフォンをかざすだけでランドマークの情報を得られるなどさまざまな場面に応用可能だ。

NFCとQRはいわゆるハイプ・サイクルを何度もくぐり抜けてきた。実際QRコードが北米市場に紹介されたのは8年も前になる。当時、北米市場は日本を始めとするアジア市場で成功を収めたモデルをコピーして追いつこうと努力中だっった。NFCも大騒ぎされた後で失速し、それからある程度の成功を収めた。これが過去5年程度の間でおきた。

QRコードに至ってはアナリストや専門家によって何回も「死んだ」と宣告されている。しかしAppleはiOS 11でカメラが直接QRコードを読めるようにした(現在の一般公開候補のビルドでもデフォールトでそう設定されている)。これは北米でQRコードを復活させ、メインストリームに押し上げる効果があるかもしれない。残念ながらこれまでの努力はまったく実を結ばなかったのだが。QRコードはきわめて有力な規格で、現実世界の商品や広告ととスマートフォンを接続する方法としてこれ以上に使いやすく、また高機能なテクノロジーを新たに発明するのは難しいだろう。

NFCの普及はQRコードより困難度が高いかもしれない。AppleはNFCを何らかのタグの読み取りに制限しており、またアプリごとに実装されるべき機能としている。つまりデベロッパーはアプリを開発する際にアプリの中にNFCのサポート機能を独自に作り込まねばならないことを意味する。そうであっても、QRのサポートと同様、NFCにとって普及に向けた大きな一歩であることに変わりはない。

一部のアナリストや専門家は、「Appleのこれらのテクノロジーの採用は遅すぎだし、これ以前になされた普及の努力もほとんど効果を上げいない」などと批判するかもしれない。しかし新しいテクノロジーがメインストリームに普及するかどうかに関して、Appleがカギを握っていることを軽視すべきではない。ことに北米ではそうだ。その証拠に、たとえば、この次ホテルに泊まったときにベッドの枕元を見てみるといい。充電式の目覚まし時計に用いられているのはおそらく30ピン端子だろう。これは当初、iPhoneのコネクターとして普及したものだ。

QRコードとNFCは北米のメインストリームの消費者には依然としてほとんど知られていない。 しかしAppleがiOS 11に採用したことはこれらのテクノロジーへのアクセスを大幅に改善するだろう。当初の期待を実現するような普及への一歩となる可能性が十分ある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

次世代Apple WatchはLTE通信対応

昨晩、iOS 11 GMのダウンロードリンクがReddit上でリークされた。その内容については9to5Macが分析して記事にしていた。

新しい機能についてはこちらの記事にまとめてある。しかし、そうした新機能の数々の中でも注目すべきなのはLTE通信に対応したことだろう(あるいはLTE版とWiFi版があるのかもしれない)。LTE通信が可能になるということは、通信を行うのにテザリングする必要がなくなるということを意味する。リークされた画像では、Apple Watchの左上に、LTE信号の強度を示すインジケーターが表示されている。

テザリング不要でネットワークにつながることのメリットはいくらでも考えられるだろう。iPhoneを持ち歩かずとも、音楽ストリーミングを楽しんだり、電話に応答したりすることもできるようになるわけだ。

さらに、9to5Macの記事によれば、LTE版Apple WatchはiPhoneと同じ電話番号を持つようになるのだとのこと。かかってきた電話を、どちらのデバイスでも受けられるようになるわけだ。これまではデータ通信のために回線サービスを新たに契約したりしていたわけだが、おそらくはそれよりも安い料金プランが提供されるのだろう。

なお、9to5の画像によれば、LTE版のApple Watchは竜頭の色が赤になるようだ。

そういえば2年前、オリジナルのApple Watchが発表された際にもTim Cookは赤い竜頭のApple Watchを手にしていた。この頃からTim CookがLTE版を試していたのか、それとも当時は赤竜頭に別の意味をもたせようとしていたのかは不明だ。

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(翻訳:Maeda, H

AppleのARkitベースのARアプリをプレビューしてきた――iOS 11公開で一挙巨大市場に

私はこの数週間、デベロッパーと投資家に混じって、急成長中のARKitの世界を体験してきたところだ。関係者がAR時代の到来に興奮する理由はいくつもあるが、その一つがスケールの可能性であることは確かだ。潜在的なARのユーザー数は巨大だ。来月公開されるiOS 11の場合、インストールされた瞬間から誰もが拡張現実を利用できるようになる。今年中にARを使うようになるユーザーは数億人に達するはずだ。これはARの可能性を示すうえできわめて説得力ある数字だろう。

巨大企業も1人か2人のエンジニアのチームもともにクールなARアプリの開発に全力を挙げている。

昨日のデモ・イベントでは多数のARアプリをテストしそのデベロッパーに話を聞いた。近い将来のARアプリについて私なりのイメージを抱くことができたように思う。以下に紹介するのはコンシューマー向けアプリだが、ご覧のようにこのテクノロジーの間口はきわめて広い。デモ・アプリはiOSのARKitでどんなことができるのか興味を抱いているデベロッパー、投資家の参考になると思う。

まずデモビデオを見ていただきたい。最後にいくつか感想を述べる。

Ikea

家具AR: カタログから選んだIKEAのソファーを実物大で現実の場所に置くことができる。 カタログに搭載されたアイテムは2000種類。

Food Network

キッチンAR:家庭のキッチンで手持ちの皿にリアルなカップケーキなどのデザートを載せてみることができる。デザートが気に入った場合、アプリからレシピにアクセスがが可能。

GIPHY World

現実ビデオとGIFによるソーシャルAR: ユーザーはビデオを撮影し、GIF画像を配置して共有することができる。デモでは両親がベビーシッター向けに朝食用食材、与えてよいおやつ、与えてはいけない食材などをGIFで説明している。ファイルを受け取ったユーザーはさらに素材の追加、リミックス、再共有などが可能。

Arise

ARゲーム:: Climax Studiosが開発したゲームでは居間のテーブル(でも何でもよい)の上にリアルな3Dの廃墟を出現させ、その上を主人公のキャラクタ^が進んでいく。ユーザーは通常のゲームコントロールでキャラクターをなるべく遠くまで進ませるよう試みる。

Very Hungry Caterpillar

AR絵本: 記録的なベストセラー絵本、『はらぺこあおむし』 をAR化している。現実の庭にりんごの木などが配置され、りんごを地面に落としてあおむしを誘導する〔この点については後述〕。あおむしはエサを食べると次第に大きくなり最後に美しいチョウになって飛び立つ。絵がキュートである上にターゲットとする子供の発達段階に合わせてコントロールが簡単であり、優れたARアプリだと感じた。

Walking Dead: Our World

AR版ゾンビシューティング: 現実空間にゾンビが登場し、プレイヤーは一人称視点で射撃して倒す。ゾンビの描写はリアルで精細度も高い。プレイヤーはゾンビの攻撃をかわすために素早く向きを変えるなど体を動かす必要がある。iPadでのデモの動きはスムーズだった。

以下は私が興味を感じた点だ。

スキャン:. ARアプリはまず最初に周囲の現実をスキャンして置かれている環境を認識する必要がある。私が見たデモでは、ARKitに環境を認識させるためのスキャニングはアプリごとに独自の手法を用いていた。ただし多くのアプリでは現実世界にARオブジェクトを配置することができる平たい表面を見つける必要があった。アプリが適当な表面を見つけるまでユーザーはカメラをあちこちに向けてみる必要がある。別に難しい動作ではなく、普通は数秒しかかからないはずだ。

ただしユーザーはARアプリのこの特性を知っていたほうがいいだろう。Ikeaのアプリは対話性が高く、ユーザーにまず「部屋をスキャンしてください」と要請する。ゾンビゲームのWalking DeadFood Network のデザート・アプリでも同様だ。ARKiがオブジェクトを配置できるよう、ユーザーにカメラを動かしてもらうために各アプリともプロンプトやバッジなどを利用し、知恵を絞っていた。

コントロール:ユーザーが選んだ位置にオブジェクトを配置するアプリ以外は画面内にコントロールを配置していない。たとえばAriseゲームの場合はユーザーがカメラを向ける方向を変えることがコントロールの役目を果たす。ユーザーはカメラのアングルを変えることでキャラクターを所望の方向に進ませることができる。画面内にはボタンなどのコントロールはいっさい表示されない。

一方、Very Hungry Caterpillar 〔はらぺこあおむしAR〕のコントロールは視線だ。ユーザーが木の枝のりんごを長く見つめていると、りんごは地面に落ち、あおむしが食べることができる。木の切り株を見つめるとあおむしはその上によじ登って眠る。他のアプリもコントロールはせいぜい1回タップする程度だ。この「コントロール・フリー」ないし「ライト・コントロール」というパラダイムはARアプリのトレンドのようだ。アプリをARに移植したいと考えているデベロッパーはこうした新しいコントロール方式を研究しておく必要がある。

開発期間: いろいろ考え合わせると、非常に短いといっていい。私がテストしたアプリの多くはARKit上で製作ないし移植されるのに 7週間から10週間程度しかかかっていない。ゲームなどアセットが重いアプリはも開発にさらに時間がかかるが、もしすでに非AR版でキャラクターなどのアセットを持っているなら移植はかなりやさしい。たとえばGIPHY Worldアプリには現実空間に3Dで浮かばせることができるGIFファイルが多数用意されているが、ユーザーは何千万も作られている既存のGIFをドロップすることもできる。

「はらぺこあおむし」のAR版を開発したTouch Pressでは既存の「あおむし」のグラフィックスを大きくアップグレードする必要があった。これは子どもたちはARであおむしをあらゆる角度から、かつ至近距離で眺めることになるためだった。同様の理由でIKEAも家具のグラフィックスの精細度、テクスチャーなどをアップする必要があった。しかしARアプリの開発、移植の期間は月というより週や日の単位で計れそうだった。つまり9月月にARKitをサポートするiOS 11が一般公開されると同時に多数のARアプリが登場するはずだ。そしてその後にもっと大量のARアプリの大波が続くことになるだろう。

〔日本版〕デモアプリの作動のメカニズム紹介は原文を参照。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iOS 11のSafariは、シェアしたリンクからGoogle AMPリンクを削除する

iOS 11では、SafariでGoogle AMPリンクの記事をシェアしたとき、リンクを元の形式に戻すことになった。これを聞いてホッとしている人がいることだろう。MacStoriesの編集者、Federico ViticciがiOS 11 beta 7で見つけた。

[大変結構:AMPページをiMessageやリーディングリストにシェアするとき、iOS 11のSafariはAMPのゴミを自動的にURLから除去してくれる。いいぞ、Apple ]

Googleの高速読み込み方式であるAMPを使ったページは、プラットフォームに依存しない高速読み込みを求める消費者にとっては理想的だが、パブリッシャーは概してこれを嫌う(正当な理由がある)。ユーザーを本来のリンク先ではなくGoogleドメインに渡すため、かつてオンラインメディア世界の基礎をなしていた、検索由来のトラフィックを流出させることになるからだ。

今年Googleは、画像圧縮その他の細かい改善によってAMPリンクの読み込みが2倍速くなったと発表した。果てしないスピードよりも純粋性を重んじるわれわれにとって、iOS 11のこの小さな変更は、9月を待ちわびるもう一つの理由になりそうだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Android OreoとiOS 11を比較する

Googleは先ほど次世代Androidを正式に発表した。愛称はAndroid Oreoで、新しい機能をいくつも備えている。一部は処理速度の向上やバッテリー駆動時間の延長などシステムレベルのアップデートだが、ユーザーの使い勝手を直接改善するものも多い。

OreoのUIの新機能の中にはiPhone、iPadのユーザーにはすでにお馴染みのものがある。AppleはこれまでAndroidを巧みにコピーしたと批判されることが多かったが、Oreoに関してはGoogleはiOSから便利な機能をいただくことにしたようだ。もちろんAndroidがiOSに先んじた機能もある。

通知

Oreoの新しい通知システムはiOSをコピーしたものだ。Oreoではアプリのアイコンの右上隅に小さいドットが表示され、通知が来ていることを示す。これは初代iPhoneでiOSが登場して以来の仕組だ。Androidでもサードパーティーのアプリはずっと前からアイコン上にドットで通知を示す方法を採用してきた。

Googleはユーザーが通知を扱う仕組もコピーしたようだ。通知のバッジが表示されているアイコンを長押しするとポップアップメニューにいくつかのタスクが表示される。これは iOS 3D Touchと同様の機能だ。

ユーザーにとっては GoogleがiOSの通知機能をコピーしてくれたのはありがたい。アプリの通知バッジはiOSのバージョンアップをくくぐり抜けて現在まで生き延びてきた―それだけ便利だったからだ。

新しい絵文字

Android OreoもiOS 11も共に新しい絵文字を採用した。人類の未来は絵文字の方向に開けているらしい。Googleは絵文字のデザインをすっかりやり直した。 Goneわけのわからないデザインは去り、伝統的な円形の絵文字が復活した。

Appleは絵文字の顔の種類を大きく増やしたがGoogleの新しい絵文字もこれにならった。しかしAppleのCEO、ティム・クックが披露したプレビューではiOSの新しい絵文字は細部がよりいっそう鮮明にデザインされている。

ティム・クックのツイートに添付された画像の新しい絵文字はディテールが驚異的だ。ただしAppleが新しい絵文字をiOSに投入する時期は「今年中」としかわかっていない。おそらくはiOS
11と High Sierra の一般公開の時期となるのだろう。

コピー&ペーストの改善

Androidは発表の当初からコピー&ペーストをサポートしており、その後もこの点ではiOSに先がけてきた。コピー&ペーストはきわめて重要な機能だが、スマートフォンの画面が狭いため、ユーザーにとっては操作が難しい場合があった。Android Oreoではこれを改善しようとしている。

Smart Text Selection〔スマート・テキスト選択〕と呼ばれる機能で、ユーザーが画面をクリックするとシステムは機械学習によってそれがアドレスやマップへのリンクなのかどうか判断する。マップへのリンクと判断されればその地点のマップが表示され、一連の数字が電話番号だと認識されれば電話アプリが起動する。

これに似た機能はiOSにもあるが、Googleの方がカバー範囲が広い。 対象の認識能力ではGoogleのAIの方が強力だという印象だ。

P-in-P

AppleはiOS 9のiPadでピクチャー・イン・ピクチャー機能をサポートした。AndroidもOreoでこれに追いついた。特にAndroid OreoではタブレットでなくスマートフォンでもP-in-Pがサポートされるので、この点ではiPhoneを追い越した。

Android OreoのP-in-Pは期待どおりに作動する。ユーザーはビデオを縮小表示して画面の適当な場所に置き、他の作業を続けることができる。ビデオ・ウィンドウは他のタスクの上に表示され、ユーザーは窓をドラグして適切な位置にもっていく。

現在のところAppleのP-in-P機能はiPadに限られているが、今後はスマートフォンにも拡大されることが期待される。

オートフィル

AndroidはOreoでついにオートフィルをサポートした。これによりユーザー名、パスワード、住所などを記入するボックスが表示された場合、Oreoが自動的に正しい値を入力してくれる。以前からパスワード・マネージャー・アプリがパスワードについて似た機能を提供しているが開発も使い方もかなり面倒だった。アプリは今後Autofill APIを利用して簡単かつシームレスにオートフィル機能を利用することができる。

iOSにも似た機能があるが、Amazonなどの一部のアプリに限られており、ウェブのSafariブラウザにおけるような普及はみせていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iOS 11のベータ4がリリース、これが最後のベータか?

Appleのモバイルオペレーティングシステムの新バージョンiOS 11は9月リリースとされているが、その前にまた新たなベータがリリースされた。まだ安定バージョンではないから、テスト機以外の実機にインストールすることはお勧めできない。ご自分のiPhoneが壊れてもよい、という人は別だが。

このベータ4は当面、登録デベロッパーしか入手できない。Appleには公開ベータの流れもあるが、ベータがそこに載るのは通常、デベロッパーベータが出てから数日後だ。

iOS 11をこのところ実際にテストしている人は(そのテスト機…iPhoneまたはiPad…の上で)Settingからアップデートできる。macOS High Sierra, watchOS 4, そしてtvOS 11も今日、ベータのアップデートを受け取った。

そもそもiOS 11は何が新しいのか? その、まだ見ぬニューバージョンはiPadの大きな前進だ、と言われる。アプリのレベルでなくオペレーティングシステムのレベルでファイルのドラッグ&ドロップやアプリのアイコンなどがサポートされるので、まったく新しいデバイスになった感すらある。ドックもあり、アプリスイッチャーもあり、そしてFilesアプリもあるので、アプリの立ち上げやドキュメントの管理が容易になる。

iPadを使わない人にとって最大の衝撃的変化は、iPhoneのコントロールセンターの完全な模様替えだろう。これからは、ショートカットをユーザーがカスタマイズできる。そのほか、同機のボンネットの下には大小の変化が山のようにある。

Appleが例年のパターンを踏襲するつもりなら、最終リリースは2か月後だ。それまで待てない人、ベータで壊れてもいいiPhoneやiPadを持っていない人は、ぼくが書いたプレビューで我慢してちょうだい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

iOS 11でiPadは完全に生まれ変わった――ベータ版レビュー

AppleのiOSが2007年に登場してから10年以上たつ。これほど長いあいだバージョンアップを重ねてきたOSをさらに改良するのは至難のわざだ。しかしiOS 11によってiPadはまったく新しいマシンに生まれ変わる。iOS 11はAppleにとってここ何年かで最大のOSアップデートだと思う。Appleはリスクを取ってもOSにイノベーションを持ち込むことにした。

私はここ数週間、iOS 11ベータ版を10.5インチのiPad Proに登載してテストしてきた。一般向け安定版が公開されるのはこの秋だが、今日(米国時間6/26)、AppleはiOS 11のベータ版を公開した。この記事でiOS 11版のiPadの作動の様子をプレビューしてもらえると思う。

iPadに慣れたユーザーはiOS 11にアップデートすると驚くことになる。iPadの作動が従来とまったく違ってしまうからだ。Appleはマルチタスクの導入によりユーザー体験を根本から変えた。すべての要素が関連し協調して動作する。たとえば、ファイル・アイコンを複数のアプリにドラグ&ドロップすることができる。またフルスクリーンでアプリを作動させている状態でホーム画面下部に新しく導入されたMac風のドックからアプリのアイコンを引き出し、窓状態で開くことができる、などだ。

何年か前にiPadを使ってみたものの不満を感じてスマートフォンとノートパソコンに逆戻りしたユーザーはiPadをiOS 11にアップデートしてフレッシュな気持ちで再スタートして欲しい。

iOS 11のすべての機能はとても挙げきれない。それについてはAppleのサイトで詳しく解説されている。ここでは私が特に重要だと思ったいくつかの機能にしぼって解説する。

iOS 11ではユーザーは右手の指でファイルのアイコンを押さえたままドラグし、同時に左手の指でドックを画面に呼び出すことができる。これはもう『マイノリティ・リポート』の世界だ

iOS 11をインストールして最初に気づくのは画面の下端にmacOS風のドックが表示されることだ。ドックには10数種類のアプリを設定できる。画面の下端から上にスワイプすればいつでもドックを引き出される。これは他のアプリを使っている場合でも同様だ。

アプリのアイコンをタップすればオープンすることができる。アイコンをスクリーンの横端にドラグすると狭いバージョンを開ける。たとえばフルスクリーンで何かの作業をしている場合でもMessagesアイコンをドラグしてメッセージを読み、すぐに閉じることができる。
iOS 9やiOS 10のスライドオーバーと似た機能だがユーザー体験はまったく異なる。

【略】

Mac風のドックや新しいアプリのスイッチャーの採用はOSそのものが根本的な変化を遂げたことの現れでしかない。Appleはドラグ&ドロップを全システムで可能とした。つまりファイルや実行可能アプリのアイコンをドラグ&ドロップで移動できるようになった。今後はファイル、アプリ、メニューを自由に操作できる。

こうした新機能にどのように対応するのか、サードパーティーのアプリの場合は秋を待たねばならない。しかし現在実現されている範囲でも変化は大きい。たとえばPhotosアプリ内の写真をドラグしてNotesアプリのアイコンに乗せるとNotesが開く。写真を指で押さえたまま望みのノートのところまでドラグし、そこでドロップするという使い方ができる。

iOS 11ではユーザーは右手の指でファイル・アイコンを押さえたままドラグし、同時に左手の指でドックを画面に呼び出すことができる。これはもう『マイノリティ・リポート』の世界だ。

またAppleはiPadに本格的なファイル・システムを導入した。iPadはDropbox、Box、それにもちろんiCloud Driveをサポートする。

小さなところではメインのキーボードでキーを下にスワイプすることで句読点や数字にアクセスできる。NotesアプリはEvernote的になり、ドキュメントをスキャンできるようになった。手書き文字も解読され、後で検索できる。

ただし正直に言って新しいシステムに慣れるには時間がかかりそうだ。残念ながら私はまだそこまで行っていない。何かをしようとして「これをするにはどうするのだっけ?」と迷うこともたびたびある。

AppleはiOS 9で画面分割などの機能を取り入れたが、iOS 11ではこれを大きく進め、iPadを「大きいiPhone」から仕事に使えるデバイスにしたといえる。

ARKitは驚くような能力

iOS 11は根本的なアップデートだ。上で紹介したようにユーザーがすぐにそれと気づく新機能も大きいが、真価を発揮するのはデベロッパーが新OSの新しいフレームワークを活用したアプリをリリースするのを待たねばならない。これにはある程度時間がかかる。【略】

その中でも重要だと思うのはARKitだ。これはiPhoneとiPadののカメラに拡張現実の能力を与えるもので、このフレームワークはたとえばテーブルを認識し、その上に3Dオブジェクトを表示することができる。ユーザーがiPadを持ってテーブルの周囲を回ればオブジェクトの裏側を見ることができる。カメラを近づけるとオブジェクトは自然に拡大される。まるでテーブルの上に本物の物体が載っているように見える。このフレームワークを利用すればiOSアプリのデベロッパーは一夜にしてARのエキスパートに変身する。ゲームを始めAR活用のオプションは非常に大きい。

じゃん! ARKitの測定アプリ#2 〔日本版:現実の物体をカメラで撮影し、きわめて高精度で寸法を測定している〕

Core MLも大きなアップデートだ。AppleはPhotosアプリ向けに以前から開発を続けていた機能だが、これが他のアプリからも利用できる汎用のフレームワークとなった。デベロッパーは機械学習による物体認識をあらゆるアプリで利用できる。

その他新機能多数

これはあくまでiOS 11のプレビューなのですべての新機能を紹介することはできない。目についた部分をざっと見ただけだが、それでもあまり知られていないアップデートが多数あった。

  • 通知が表示される画面はデザインが変わり、ロックスクリーンそっくりになった。ちょっと混乱するかもしれない。
  • Siriの音声が自然になった。
  • PhotosアプリがとうとうGIF的動画をサポートした!
  • App Storeがリニューアルされる。デザインは素晴らしいと思うが、アプリの発見に大きな変化が起きるのか、デベロッパーにどのような影響を与えるのかは今後の問題。
  • iCloudを有効にしている場合、iMessageデータベースは自動的にiCloudにアップロード、同期される。暗号化はそのまま維持される。ただし iOSのバックアップ全般はiCloudでは暗号化されない。
  • デバイスのメモリーに余裕がない場合、 iOS 11は使われていないアプリを自動的に削除する。データや設定は維持されるが、次回にそのアプリを利用するときには再ダウンロードする必要がある。
  • 【略】

その他マイナーなアップデートも無数にある。しかし上で述べたように大きな変化が実感されるのはサードパーティーのデベロッパーが新OSの機能をアプリに実装してからだろう。

当初iOSのアプリはそれぞれ孤立してサンドボックスの中で作動していたが、Appleは次第にオープン化を進めてきた。iPhone、iPadいずれのユーザーもiOS 11ではAppleのオープン化戦略の恩恵を十分に受けることになりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

次期iOS App Storeでは評価とレビューを維持できる――インクリメンタルなアップデートが可能に

App Storeのアプリのデベロッパーが新しいージョンにアップデートすると、高い評価も好意的レビューも消えてしまう。この問題が近々解決されそうだ。デベロッパーはアップデートの際に現在の評価とレビューを維持するか消去するか選択できるようになる。

Appleのワールドワイド・マーケティング担当上級副社長、 フィル・シラーは今年のWWDCでジョン・グルーバーがホストするThe Talk Showに登場し、このことを発表した。

レビューを最近のものに限るのは数年前までは理にかなっていた。現在のInstagramアプリは以前とは一変しているので、 2010年のレビューなどは何の参考にもならない。そこでAppleはアプリがバージョンアップするごとにレビューをリセットすることとした。

また以前はアプリのデベロッパーもそう頻繁にバージョンアップを行うことはなかった。これはApp Storeで新たなバージョンが承認されるまでにかなり長い時間がかかったことも一因だ。しかし現在はアプリの承認にはほんの数時間しかかからない。

そこでアプリにバグを発見した場合、修正版を1日ないしもっと短い時間で作成、登録することが可能になった。これはApp Storeアプリの品質向上に大いに役立ったが、同時に評価とレビューがその都度リセットされてしまう仕組みが問題となってきた。一部のデベロッパーはこのリセットを避けるために、バグフィックスをすぐに行わず、メジャー・アップデートを待つようになった。

9月に一般公開されるiOS 11ではデベロッパーはアップデートをためらう理由がなくなる。現行の評価とレビューを維持したまま自由にバグフィックスやマイナー・アップデートが行えるようになる。

デベロッパーがアプリの中心的機能を変更するようなメジャー・アップデートを行う場合は、リセット・ボタンを押してそれまでの評価とレビューを消去することを選べる。というわけで、デベロッパーはApp Storeでもインクリメンタルな改良を行うことができるようになる。最初から完全を目指す必要はない。もしコア機能を変更するv2をリリースするなら評価とレビューを消去してゼロからやり直すこともできる。

〔日本版〕フィル・シラーとクレイグ・フェデリーギが出演したビデオはこちら。1:08:30あたりからWWDCのキーノートでは触れられなかったiOS App Storeの新機能が説明されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhoneのカメラアプリでQRコードを読めるようになる

次に流行るのはQRコードだと言われた頃を覚えているだろうか。かつてアメリカでは広告看板や名刺でよく見かけたものだ。QRコードは私たちのデバイスの使い方を変えるはずだった。CurrentCを覚えていますか?しかしこの国で主流になることはなかった。そのためだけにサードパーティー製アプリをダウンロードしてスキャンする必要があり、システムとして美しくなかったことが大きな理由だった。

しかしTwitterに流れてきた情報によると、QRコードはアメリカでもう一度チャンスを与えられそうだ。iOS 11の初期ベータでは内蔵カメラアプリがQRコードを読めるからだ。つまりこれは、iPhoneユーザーなら誰でも、カメラアプリを開いてQRコードに向ければURLに飛べることを意味している。

下の写真で使い方のイメージを見て欲しい。もちろんこれはベータなので、変更される(あるいは削除される)可能性はあるが、このシンプルな実装は実にAppleらしく、これ以上複雑にならない可能性は高い。

報告によると、この機能はカメラの設定メニューでオフにできるが標準では有効になっている。

QRコードは実際非常に便利だ ―― URLをタイプしたり貼り付けたりするよりずっと簡単だ。QRコードで毎日食べ物を注文したり支払いをしているアジアのモバイルユーザーに聞いてみてほしい。QRコードの普及は高まるばかりで、Appleもついに標準サポートせざるを得なくなった。

果たしてアメリカが再びあの短命のQRブームに戻るのかどうか注目したい。マーケター諸兄、もしこれを読んでいるなら、またTシャツにあれを載せるのはやめて欲しい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

WWDC:Apple、iOS 11を発表

今日(米国時間6/5)のWWDCでAppleがiOSの時期バージョンを発表することは以前から予測されていた。今回のデベロッパー・カンファレンスでiOS 11が紹介されたのは順当といえる。一般ユーザー向けの公開は9月を待たねばならないが、AppleによればiOS 11は以下のようなモバイルOSになるという。

AppleのCEO、ティム・クックはまず「iOS 10は86%のiOSデバイスにインストールずみだ」と述べた。続いてAppleのソフトウェア・エンジニアリング担当上級副社長、クレイグ・フェデリーギがiOS 11の新機能を紹介し、「iOS 11はテクノロジー面で大幅な進歩を遂げると同時に新機能も多数追加された」と述べた。

iOS 11ではスタンプ(sticker)とiMessageがショートカット・ドロワーから簡単にアクセスできるようになった。スタンプを送信するために何度もタップする必要はなくなる。すべての会話は自動的にiCloudに同期される。この同期は以降も維持されるため、ユーザーが一つのデバイスであるメッセージを削除するとすべてのAppleデバイスで削除される。 つまり今後は休暇旅行から戻ってMacを開くと膨大な未読メッセージの雪崩に襲われるということはなくなる。

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Apple Payに関して、他のApple Payユーザーに現金を送ることができるようになった。VenmoあるいはSquare Cashに似た機能だ。この機能はiMessageにビルトインされている。現金を受け取った場合、Apple Pay Cash cardの残高に追加される。この資金はApple Payを通じて支払に充てることができる。自分の銀行口座に振り込むことも可能だ。

SiriもiOS 11で大幅に強化された。 Siriは毎月3億7500万のデバイスで利用されているという。iOS 11ではSiriの発音は改良され、抑揚もさらに自然になったという。またSiriを用いて翻訳も可能になる。中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、英語が翻訳では最初にサポートされる。

Siriは文脈やユーザーの関心の把握でも改善された。Appleはこれを「Siri知能( intelligence)」と呼んでいるが、iOSのあらゆる場面で利用される。たとえば誰かiMessageで「どこまで行くの?」と尋ねたとすると、iOSはカレンダーを開いてどこに行く予定か調べ、回答の候補を表示する。ユーザーがアイスランド旅行について検索したとすると、iOSはスペルの自動訂正辞書にReykjavik〔アイスランドの首都〕などの単語を追加する。ニュース・アプリにもアイスランドのニュースが表示されるようになる、といった具合だ。

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カメラ・アプリはHEVC(h.265)をサポートする。 このコーデックはビデオの画質を改善すると同時にファイル圧縮にも優れている。画像処理ソフトも改良を受け、既存のカメラで撮影した場合でも画質の向上が期待できるようだ。【略】

コントロール・センターも大幅にアップデートされた。デザインが一新され、多数のボタンが追加された。今後はユ次々にタブを切り替える手数が省かれる。たとえば、ミュージックビデオを再生している場合、輝度調整と一時停止を同一の画面で実行できる。さらに詳細な選択が必要な場合、3Dタッチで即座に機能を呼び出せる。

Apple Mapsのカーナビ機能もiOS 11で強化された。アメリカ内ではショッピング・モールや空港の詳細地図が利用できる。アメリカ人には非常に便利だろう。

iOSは運転中、Bluetoothで車載オーディオに接続していることを認識する。iPhoneのモーション・センサーは自動的に「電話に出られません」モードを起動する。このモードではすべての通知の表示が保留される。メッセージが着信した場合、予め用意した返信が自動送信されるよう設定できる。

AirPlayにもメジャー・アップデートが来た。AirPlay 2ではWiFi経由で複数のスピーカーを接続しiOSデバイスからコントロールできる。Libratone、Devialet、Bose、B&Oその他多数のオーディオ・メーカーがAirPlay 2をサポートする予定だ。それだけではない。AirPlay 2にはデベロッパー向けAPIが用意され、AirPlayを利用したアプリの開発が可能になった。

MusicKit APIの登場にによりデベロッパーはApple Musicの利用ができるようになった。たとえばShazamは(とうとう)Apple Musicのプレイリストに楽曲を自動で追加できるようになる。

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Appleのフィル・シラーはApp Storeのアップデートについて簡単に触れた。もっとも重要な点はデザインが一新されることだろう。見た目はApple Newsにやや似ている。 ‘Today’タブには個人別にカスタマイズされたお勧めが表示される。ゲームは別に独自のタブが用意される。‘Apps’タブにはApp Storeチームによるお勧めアプリが掲載される。【略】

iOS 11のベータ版は今日から公開されるが、今後夏までに細かいバグ修正が行われるはずだ。一般ユーザー向け公開は9月。アップデートは無料。

アップデート: Appleはさらに多数の機能を発表した。キーノートの最後でフェデリーギがステージに戻り、iPad専用機能を発表した。 iPad画面の下部にはドックが用意され、これまでより簡単にアプリを切り替えられるようになった。Split Viewを用いれば同時に2つのアプリを並べて開くことができる。ドラッグアンドドロップで簡単に実行できる。

Split Viewについていえば、アプリ選択機能が一新された。コントロール・センターを開くショートカットと最近使ったアプリのプレビューが表示される。iOS 10の小さなアイコンのリストよりずっと使いやすい。

新しいFilesアプリはiPad上のファイルとクラウド・サービスを表示する。ユーザーはFilesアプリとメール・アプリ間でファイルをドラッグアンドドロップで移動できる。iPadのアプリは閉鎖的に単独で作動するだけではなくなった。これはAppleとしては画期的な方針転換だ。

ユーザーはApple PencilでNotesアプリに書き込むことができる。Appleは書かれたテキストをOCRを使って処理し検索可能にする。カメラ・アプリにもネーティブで文書をスキャンする機能が追加された。スクリーンショットを撮ると、小さいポップアップが隅に表示される。タップするとスクリーンショットをトリミングし、説明を加えることができる。いちいち写真アプリを開く必要はない。

いろいろな面でiPadのiOSはデスクトップ・コンピュータのOSに近づいてきた。アプリは全画面でなく移動可能な窓で表示できるようになりドックも追加された。AppleはiPadをますます強力にしようと計画している。

iOS 11はiPad Air以降、iPad mini 2以降、第5世代iPad以降、iPhone 5s以降の各シリーズで作動する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+