iOS 15.4公開、iPhoneでマスク姿でのロック解除がついに利用可能に

Apple(アップル)のビッグイベントから1週間弱、同社は3つのOSの最新バージョンをドロップした。米国時間3月14日、 iOS / iPadOS 15.4とmacOS 12.3がついに公開された。ベータテストに参加していない人たちにとって、これはマスクを着用したままで使えるFace IDによるロック解除や、iPadとMac間のさらにシームレスな統合を提供するユニバーサルコントロールなどの主要機能の数々を意味する。

これらのOSは、新しいiPhone SE(先にレビューした)とMac Studioに先駆けて登場した。マスク着用時のロック解除の件は、過去2年ほどの間、かなり大きな悩みの種となっていた。AppleはApple Watchでロックを解除するという応急処置としては悪くないソリューションを提供していたが、この新バージョンでより多くのユーザーが利用しやすいものになる(しかし再び、SEで親指にこだわり続けるのももちろんアリだ)。

画像クレジット:Apple

筆者はベータ版を数週間使ってみたが、満足のいく結果が得られている。マスクとメガネを着用しても問題なく動作するので、パンデミックが始まってから初めて行った本格的な旅行では役に立った。もちろん、メガネが曇ったときは苦労したが、それはおそらくHoneywell(マスク)とWarby Parker(メガネ)のせいだろう。OSは、当然ながら顔全体に頼った方が安全であることを警告しつつ、このオプトイン機能のセットアップ過程を案内してくれる。

また、携帯電話側の新機能として、カードリーダーを介さず、iPhoneユーザーがNFCチップを介して支払いを受けられる「Tap to Pay」機能が搭載されている。また、新しい絵文字は全部で37種類。とろけるような顔や、覗き込むような顔が収録されている。先週のイベント「Peek Performance」の名前は、まさかこれからインスパイアされたものではないだろうが(訳註:Peek=覗き見、チラ見を「Peak」とかけていた)、誰も確かなことは言えない。

もうひとつの大きなニュースは、iPadOS / MacOSサイドにある。AppleはこれをSidecarキラーと位置づけているわけではないが、多くのユーザーにとってその役割を果たすことは間違いないだろう。この機能により、MacとiPadの間でキーボード、トラックパッド、マウスを同期させることが可能になる。つまり、デバイスとOSの間でファイルをドラッグ&ドロップでき、よりシームレスなバージョンのAirDropを効果的に使用することができるのだ。

どちらのオペレーティングシステムも、対応するデバイスで現在配信が開始されている。

編集部注:ベータ版と同様であれば「マスク姿でFace ID解除」が可能なのは、TrueDepthカメラの性能が改善されたiPhone 12と13に限られる。

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画像クレジット:Nora Tam/South China Morning Post / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Den Nakano)

アップル、Siriに「性別の区別が明確につかない声」を追加

Apple(アップル)が、男性とも女性とも明らかな区別がつかない新しいSiri(シリ)の音声を開発した。このSiriの声は、iOS 15.4のベータ版で、言語を「英語(アメリカ合衆国)にすると利用可能になる。アップルは歴史的に、同社のデジタルアシスタントが不当な性差の固定観念を強化してきたという批判を受けてきた。今回のジェンダーニュートラルな音声を導入するという決定は、この大手テクノロジー企業がその批判から、また一歩距離を取るためのものと見ることができる。

長年にわたり、業界のオブザーバーや専門家は、Alexa(アレクサ)、Siri、Cortana(コルタナ)といった女性っぽい名前の音声アシスタントが作られ、それも女性っぽい声で話すことは、女性がいつでも言いなりになり、虐待さえ甘んじて受けるべきという考え方を暗示するものだと主張してきた国連の研究では、女性の声のアシスタントが従順で、時には媚びるようにさえ感じられることを指摘している。

さらに問題なのは、多くのバーチャルアシスタントをデフォルトで女性に設定するという決定は、私たちの日常的なテクノロジーの構築を担うチームに多様性が欠けているために行われている可能性が高いということだ。この問題は、AI音声の軽率な選択につながるだけでなく、女性にとって便利なツールの進化を遅らせる原因にもなってきた。例えば、人類の約半数に関連する健康指標であるにもかかわらず、アップルが「ヘルスケア」アプリに生理日追跡機能を搭載すべきだと気づくまでに何年もかかったのだ。

アップルは2021年、その信用を得るために、Siriの声に関する懸念に対処し、より多様な声を追加したアップデートを配信した際に、Siriの声がデフォルトで女性に設定されないようにした。

関連記事:アップルが英語圏のSiriに2つの新たな声を追加、「女性」の声のデフォルト設定は廃止に

しかし、AIの音声アシスタントの性別について、まったく考えなくて済むとしたらどうだろう?

それは明らかに、今回Siriに5番目の声を追加した意図である。アップルはまだそうはっきりと明言しているわけではないが。

しかし、iOSソフトウェアのコードを見れば、アップルの考え方を知るためのいくつかのヒントを得ることができる。

開発者のSteve Mosser(スティーブ・モッサー)氏は、iOS 15.4ベータ版の初期のバージョンで、性的区別のないSiriの声への参照を見つけ、今週には米国向けに用意された5番目のSiriの声が「Quinn(クイン)」というファイル名でベータ4に追加されたことを指摘した

Quinnはアイルランドを起源とする名前で、性別にとらわれない名前として知られ、長年にわたって男の子にも女の子にも使われてきた。これが新しいSiriの声にもなっているのは、偶然ではないだろう(ただし、アップルは音声ファイル名をエンドユーザーには表示しておらず、ユーザーインターフェース上では「声 1」「声 2」「声 3」等と表示される)。

Quinnの声は聞く人によって、少し女性っぽく、あるいは男性っぽく聞こえるかもしれない。だが、男性か女性かどちらかに決めて聞くようにすれば、その通りに解釈されるようになるだろう。

しかも、この新しい声は、ひと昔前のようなロボット的な調子に戻ることなく、性別を超えて聞こえるのだ。以前から他のSiriの声で聞かれるような自然な抑揚と滑らかな移行があり、人間らしい声であることに変わりはない。

アップルはTechCrunchに、新しい声はLGBTQ+コミュニティのメンバーによって録音されたと述べている。その自然な音声には、Neutral Text to Speech(ニューラル・テキスト・トゥ・スピーチ、Neural TTS)技術が活用されている。英語圏の音声はすべてNeural TTSを使用しており、他の6言語(フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、日本語、韓国語)の音声も同様だ。ユーザーは、デバイスの設定とSiriの音声を選択する際に、合計16の言語から選択することができる。

インクルージョンに関してアップルは、Siriの音声だけでなく、デジタルアシスタントの発言にも力を注いできたた。過去数年の間に、アップルは「Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)」や「Stop Asian Hate(ストップ・アジアン・ヘイト)」に関するSiriの応答を追加し、ジェンダーやセクシュアリティに基づく暴言に対する強い応答を導入してきた。同社はまた、Speak Screen(スピークスクリーン、画面を読み上げ)、Dictation(ディクテーション、音声によるテキスト入力)、Voice Control(ボイスコントロール、音声コントロール)といった、数々の音声アクセシビリティ機能も導入してきた。

「私たちは、英語を話す人向けに新しいSiriの声を導入し、ユーザーが自分に話しかける声を、より多くの選択肢の中から選べるようにできることを大変うれしく思います」と、アップルの広報担当者は、新しいSiriの声について問い合わせた我々に答えた。「私たちが住む世界の多様性をより良く反映した製品とサービスを開発するというアップルの長年のコミットメントの一環として、私たちは2021年、2つの新しい音声を導入し、音声のデフォルト設定を廃止しました。世界中の何百万人もの人々が、毎日何かをするためにSiriを頼りにしています。そのため、私たちはできるだけパーソナライズされた体験が感じられるようにしようと力を入れています」と、アップルの広報では述べている。

新しい音のオプションは、3月中に配信が予想されるiOS 15.4で、英語話者向けに導入される予定だ。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Contributor / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

アップルの次期ハードウェアイベントは3月上旬か、新iPhone SE、iPad Air、27インチiMac Pro登場のウワサ

Bloombergによると、Appleは3月8日前後に次のハードウェアイベントを開催する予定だ。このイベントでは、第3世代のiPhone SE2020年のiPad Airの後継モデル、Apple Siliconチップを搭載した新しいMacが発表されるという。BloombergのMark Gurman(マーク・ガーマン)氏は、この日程は以前AppleがSEのデビューのために設定した3月から4月のタイムフレームと一致するが、潜在的な生産の遅れにより、同社が計画を変更せざるを得なくなる可能性があると警告している。

これまでどおり、記事ではiPhone SEシリーズとしては初となる5Gに対応すると報じられている。また、より高速なプロセッサやより優れたカメラも搭載されると予想されているが、現行モデルのiPhone 8時代のデザインは維持されるという。新型iPad Airにはプロセッサが刷新され、5G接続が追加される。Bloombergは、Appleが同イベントで発表するかもしれない新型Macについて多くを語らなかったが、最近のほとんどの報道では、同社が27インチのiMac Proの新モデルを発表すると指摘している。

新しいiPhone SEの話がいまいち盛り上がらなかった人への朗報は、AppleがiOS 15.4も2022年3月前半にリリースするとBloombergが報じていることだ。このアップデートでは、マスクを着用していてもFace IDでiPhoneのロック解除できる機能が追加される予定だ。

関連記事:ついにマスク姿でもiPhoneのロック解除可能に!アップルの最新ベータ版OSはマスク着用に対応したFace IDや待望のユニバーサルコントロールを提供

編集者注:本記事の初出はEngadget。執筆者のIgor BonifacicはEngadgetの寄稿ライター。

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(文:Igor Bonifacic、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ついにマスク姿でもiPhoneのロック解除可能に!アップルの最新ベータ版OSはマスク着用に対応したFace IDや待望のユニバーサルコントロールを提供

Appleは新たなOSのベータ版を大量にリリースし、待望の機能を2つ提供する。iOS 15.4はマスクをしたままFace IDでiPhoneのロックを解除できる機能を搭載、さらにiPadOSとMacOS 12.3のバージョンベータ15.4では、遅れていたユニバーサルコントロールを提供する。

マスク着用時のFace IDは、当然のことながらパンデミックになった当初から熱望されていた機能だった。2020年4月に報道されたのは、iPhoneがマスクを発見すると、パスワード入力画面にユーザーに表示するもので、2021年2月には、iOS 14.5のデベロッパーベータ版に、接続したApple Watchを介してiPhoneのロックを解除する機能(巧妙な回避策だ)が追加された。

新しいOSのベータ版のOSは、多くの人が求めてきた機能をついに提供する。有効にすると、iPhoneは目の周りで正しいユーザーであるかどうかを判断する。しかし、顔全体がないと、読み取りの精度が低くなり、安全性も定価するため、オプトイン方式になっている。

画像クレジット:Apple

iPadとMacOSでは、ついにユニバーサルコントロールのベータ版を提供されることになった。
macOS 12 Montereyと同時に発表されたこの機能は、2021年に期待されていたが、その後、著しく遅れていた。現在のところ、春頃と予想されているが、デベロッパーベータのテスターはすぐにそれを手に入れることができる。

この機能は、Sidecarに代わるものだ。SidecarはiPadを追加ディスプレイに変えるが、、ユニバーサルコントロールは自動的にMacとiPadの間でマウスカーソルとキーボードを共有する。一方のデバイスでコンテンツを選択し、マシン間でドラッグ&ドロップすることもできる。

また、iOSの新機能として、ハートの手、唇を噛む、妊婦/男性など、多数の絵文字が追加されている。ベータ版は本日から利用可能。最終的な一般へのリリース時期は未定だ。

画像クレジット:Nora Tam/South China Morning Post / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

近くiPhone単体を非接触決済端末として使える可能性、iOS 15.4で提供開始か

近い将来、小規模ビジネスはハードウェアを追加することなく、iPhoneを使って支払いを受け付けられるようになるかもしれない。Bloombergによると、Apple(アップル)は今後数カ月のうちにソフトウェアアップデートを通じてこの機能の提供を開始する可能性があり、おそらく2022年春にリリースされるiOS 15.4の最終バージョンで提供されることになるだろうとのこと。Appleはスマホを決済ポータルに変える技術を開発したことで知られるカナダのスタートアップ、Mobeewaveを2020年に買収しており、その頃からこのサービスに取り組んできたと言われている。

Mobeewaveの技術は、外部ハードウェアの使用を必要とするSquare(スクエア)のようなサービスとは異なり、アプリと携帯電話のNFCだけで動作する。ユーザーは請求したい金額を入力するだけ、顧客はクレジットカードを端末の背面にタッチするだけでよい。AppleはBloombergからのコメント要請を拒否したため、iPhoneに内蔵される機能が同じように動作するかどうかは不明だ。

また、Bloombergの情報筋は、この機能がApple Payの一部としてブランド化されるかどうかについては言及できなかった。ただし、この機能を開発しているチームは、AppleがMobeewaveを買収して以来、同テック大手の決済部門と協力してきたと報じられている。Appleが既存の決済ネットワークでサービスを開始するかどうかも、現時点ではわかっていない。

Mobeewaveは、買収される前にSamsung(サムスン)と提携し、後者の携帯電話をコンタクトレス決済端末にした。この機能をカナダで試験的に導入し、Samsung POSと名付けられた同社のPOSサービスをカナダで広く展開したこともある。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Mariella Moon(マリエラ・ムーン)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:Bloomberg / Contributor / Getty Images

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(文:Mariella Moon、翻訳:Aya Nakazato)

アップルがiOS 15.3をリリース「活発に悪用された可能性がある」iPhoneの脆弱性を修正

Apple(アップル)は米国時間1月26日、iOS 15.3とmacOS Monterey 12.2のリリースにより、数十件のセキュリティ問題を修正した。

iOS 15.3では、同社が活発に悪用された恐れがあるとしている不具合を含む、合計10件のセキュリティバグが修正されている。CVE-2022-22587として追跡されているこの脆弱性は、IOMobileFrameBuffer(デバイスのメモリが画面表示を処理する方法を開発者が制御できるようにするカーネル拡張)のメモリ破壊バグで、悪意のあるアプリによるカーネルコードの実行につながる可能性がある。

また、AppleはmacOS Monterey 12.2をリリースした。ユーザーの最近のブラウジング履歴やGoogleアカウント情報が、Safari 15やサードパーティ製のウェブブラウザから流出する可能性があるというWebKitの不具合を研究者が発見し公表していたが、macOS 12.2ではそのバグに対する修正が含まれている。

この脆弱性は、ブラウザのフィンガープリンティングと不正行為の検出サービスを提供するFingerprintJSによって最初に発見されたもので、ブラウザにデータを保存するアプリケーションプログラミングインターフェース(API)であるIndexedDBのAppleによる実装に不具合があったという。

CVE-2022-22594として追跡されているこの不具合は、IndexedDBを使用しているウェブサイトが自分のドメインのみならず、ユーザーのブラウジングセッション中に他のウェブサイトが生成したIndexedDBデータベース名にアクセスすることを可能にし、ひいては、ユーザーが別のタブやウィンドウで訪れた他のウェブサイトを追跡することも可能にする。また、IndexedDBのデータベース名にユーザー固有の識別子を使っているGoogleなどのウェブサイトでは、攻撃者がユーザーのGoogleアカウント情報にアクセスできる可能性があるとFingerprintJSは警告している。

また、iOS 15.3には、アプリがルート権限を取得する可能性があるセキュリティ問題、カーネル権限で任意のコードを実行する問題、およびアプリがiCloudを通じてユーザーのファイルにアクセスできる問題の修正が含まれている。

一方、macOS Monterey 12.2では、合計13件の脆弱性が修正されている。後者は、以前に報告されたSafariでのスクロールの問題を修正し、MacBookにスムーズなスクロールをもたらすことも約束している。

また、レガシーバージョンのmacOS Big SurおよびCatalinaのセキュリティ修正プログラムもリリースされた。

今回の最新セキュリティアップデートの公開は、HomeKitを介して悪用され、持続的なサービス拒否(DoS)攻撃の標的となる可能性があるiOSおよびiPadOSの脆弱性が確認されたのを受けて、それを修正するためにAppleがiOS 15.2.2をリリースしてからわずか2週間後に行われた。

関連記事:アップルがAirTagストーカー問題に対応、「Personal Safety User Guide」を改定

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Carly Page、翻訳:Aya Nakazato)

アップルがiOS 15.3をリリース「活発に悪用された可能性がある」iPhoneの脆弱性を修正

Apple(アップル)は米国時間1月26日、iOS 15.3とmacOS Monterey 12.2のリリースにより、数十件のセキュリティ問題を修正した。

iOS 15.3では、同社が活発に悪用された恐れがあるとしている不具合を含む、合計10件のセキュリティバグが修正されている。CVE-2022-22587として追跡されているこの脆弱性は、IOMobileFrameBuffer(デバイスのメモリが画面表示を処理する方法を開発者が制御できるようにするカーネル拡張)のメモリ破壊バグで、悪意のあるアプリによるカーネルコードの実行につながる可能性がある。

また、AppleはmacOS Monterey 12.2をリリースした。ユーザーの最近のブラウジング履歴やGoogleアカウント情報が、Safari 15やサードパーティ製のウェブブラウザから流出する可能性があるというWebKitの不具合を研究者が発見し公表していたが、macOS 12.2ではそのバグに対する修正が含まれている。

この脆弱性は、ブラウザのフィンガープリンティングと不正行為の検出サービスを提供するFingerprintJSによって最初に発見されたもので、ブラウザにデータを保存するアプリケーションプログラミングインターフェース(API)であるIndexedDBのAppleによる実装に不具合があったという。

CVE-2022-22594として追跡されているこの不具合は、IndexedDBを使用しているウェブサイトが自分のドメインのみならず、ユーザーのブラウジングセッション中に他のウェブサイトが生成したIndexedDBデータベース名にアクセスすることを可能にし、ひいては、ユーザーが別のタブやウィンドウで訪れた他のウェブサイトを追跡することも可能にする。また、IndexedDBのデータベース名にユーザー固有の識別子を使っているGoogleなどのウェブサイトでは、攻撃者がユーザーのGoogleアカウント情報にアクセスできる可能性があるとFingerprintJSは警告している。

また、iOS 15.3には、アプリがルート権限を取得する可能性があるセキュリティ問題、カーネル権限で任意のコードを実行する問題、およびアプリがiCloudを通じてユーザーのファイルにアクセスできる問題の修正が含まれている。

一方、macOS Monterey 12.2では、合計13件の脆弱性が修正されている。後者は、以前に報告されたSafariでのスクロールの問題を修正し、MacBookにスムーズなスクロールをもたらすことも約束している。

また、レガシーバージョンのmacOS Big SurおよびCatalinaのセキュリティ修正プログラムもリリースされた。

今回の最新セキュリティアップデートの公開は、HomeKitを介して悪用され、持続的なサービス拒否(DoS)攻撃の標的となる可能性があるiOSおよびiPadOSの脆弱性が確認されたのを受けて、それを修正するためにAppleがiOS 15.2.2をリリースしてからわずか2週間後に行われた。

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画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Carly Page、翻訳:Aya Nakazato)

アップルがiOS 15.2.1リリース、iPhoneとiPadにHomeKitの欠陥に対するパッチを適用

Apple(アップル)は、iOSおよびiPadOSに存在するセキュリティ脆弱性を修正した。この脆弱性は、HomeKitを介して悪用され、持続的なサービス拒否(DoS)攻撃の標的となる可能性がある。

Appleは米国時間1月12日にiOS 15.2.1およびiPadOS 15.2.1をリリースし、セキュリティ研究者のTrevor Spiniolas(トレバー・スピニオラス)氏によって1月初めに開示された、いわゆる「doorLock」と呼ばれる欠陥を修正した。このバグはiOS 14.7からiOS 15.2を搭載したiPhoneおよびiPadに影響するもので、Appleのスマートホーム基盤であるHomeKitを介して発生する。

このバグを悪用するには、攻撃者はHomeKitデバイスの名前を50万文字を超える文字列に変更する必要がある。この文字列がユーザーのiPhoneやiPadに読み込まれると、デバイスのソフトウェアがサービス拒否(DoS)状態に陥り、フリーズを解除するために強制リセットが必要になる。しかし、デバイスが再起動し、ユーザーがHomeKitにリンクされたiCloudアカウントにサインインし直すと、再びバグがトリガーされる。

ユーザーがHomeKitでデバイスを1つも追加していなくても、攻撃者は偽のHomeネットワークを作成し、フィッシングメールでユーザーを騙して参加させることができる。さらに悪いことに、攻撃者はdoorLock脆弱性を利用して、iOSユーザーに対してランサムウェア攻撃を仕かけ、デバイスを使用できない状態にロックして、HomeKitデバイスを安全な文字列長に戻すために身代金の支払いを要求することができると、スピニオラス氏は警告している。

スピニオラス氏によると、Appleは2021年のセキュリティアップデートでこの問題を修正することを約束していたが、これが「2022年初頭」まで延期されたため、同氏はこの遅れがユーザーに「深刻なリスク」をもたらすことを恐れてバグを公開したとのこと。

「Appleはセキュリティ問題を確認し、私はこの4カ月間に何度もこの問題に真剣に取り組むよう彼らに促したにもかかわらず、ほとんど為されていませんでした」と同氏は書いている。「頻繁に要求したにもかかわらず、この問題に関するステータスの更新は稀で、並外れて少ない詳細情報しか得られなかったのです」。

「Appleの透明性の欠如は、しばしば無償で活動しているセキュリティ研究者を苛立たせるだけでなく、セキュリティ問題に関するAppleの説明責任を低下させることで、日々の生活でApple製品を使用している何百万人もの人々にリスクをもたらしています」とも。

このアップデートは現在ダウンロード可能で、iPhone 6s以降、iPad Pro全モデル、iPad Air 2以降、iPad第5世代以降、iPad mini 4以降、iPod touch(第7世代)が対象となる。

画像クレジット:file photo

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(文:Carly Page、翻訳:Aya Nakazato)

Schlageの新型スマートロックはApple Watchで玄関を解錠することが可能

この数年、スマートロックを目にする機会は少なくはなかったが、業界の大手も未来に向けて目覚め始めたようだ。CESでは、大手Schlage(シュレージ)がスマートフォンやApple Watchに触れるだけでドアを開けられる機能を導入した「Schlage Encode Plus Smart WiFi Deadbolt」を発表した。

この技術は、iOS 15で導入されたAppleの最近のHome Keyの革新的技術に基づいて構築されている。この技術では、Apple Walletに家の鍵を追加することができ、身の回りの鍵と通信することができる。これにより、スマホやApple Watchをタップをするだけで(わざとらしく「オープンセサミ」「オープンシュレージ」と叫ぶのはオプションだと思われるが、同社のプレスリリースには明記されていない)、家の中に入ることができるのだ。

この技術のメリットは、鍵を簡単に配布できることだ。ゲストに一時的に家の鍵を渡すことができるのだ。例えば、カプチーノを買いに出かけなくてはいけなくなった後、あなたのドッグウォーカーが愛犬を連れて帰る必要がある場合や、配管工が予定より早く来て、家に入れないと帰ると脅された場合などだ。

Schlage Encode Plusロックは、Home Key機能を備えたHomeKitに対するAppleの最新の機能強化にいち早く対応したものとなる。エコシステムへの追加は歓迎すべきことだと思う。Schlageには100年にわたる錠前製造の経験があり、スマートホーム技術に関しては、BluetoothとIoTチップセットの助けを借りて製品全体を構築するよりも、もともとすばらしい働きをする製品にスマートさを追加する方が簡単なことが多いのだ。

Allegion(アレジオン)のブランドであるSchlageのゼネラルマネージャーであるDave Ilardi(デイブ・イラルディ)氏は「当社は100年の歴史を通じて、お客様が信頼できる便利で安全なホームアクセスでユーザーエクスペリエンスを革新することに専念してきました。私たちは、コネクテッドホームに革新をもたらしているという歴史と評判を持つ、高く評価されているこの2つのブランドを結びつけるAppleとのコラボレーションに興奮しています」と述べている。Schlage Encode Plus Smart WiFi Deadboltは、ホームオーナーに、よりシンプルで安全なアクセス方法を提供する。これは、シンプルさと安心感をもたらす目的にかなった体験を創造するという同社のビジョンの新たな一歩にすぎない。

イケているのが、当技術が「省電力」モードでも動作することだ。つまり、スマホやApple Watchの充電が切れそうになっている状態でも、さらに数時間、ドアを開けるために使用することができるということだ。

Schlage Encode Plusロックは、タップして開けるというワザを除けば、機能的にはSchlage Encode Wi-Fi対応ロックとかなり似ており、ドアがロックされているかどうかを確認したり、施錠 / 解錠をスマホから行うことができる。アプリから特定の時間帯にアクセスコードを設定できるので、永続的、一時的、定期的にかかわらず、特定のコードで特定の時間帯に他人へアクセスを与えることができる。また、同デバイスはリアルタイムのアクティビティログを保持しているので、どのコードがいつ、どの鍵を開くために使われたかを確認することもできる。Siri、Googleアシスタント、Alexaにも対応しており、それらからデバイスのコントロールが可能だ。

タップして解錠する機能は、AppleのHome Key機能で、iOSまたはApple Watchのデバイスでしか利用できないので、Androidユーザーは今のところその機能を使わずにやり過ごすことになるが、もちろんGoogleアシスタントやSchlageアプリを使ってデバイスをコントロールすることはできるだろう。

Schlage Encode Plus Smart WiFi Deadboltは2022年春末に購入可能で、小売価格は299.99ドル(約3万4800円)だ。

画像クレジット:Schlage

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Akihito Mizukoshi)

ZillowがFaceTimeのSharePlay機能を追加、通話中に家族や友人と一緒に物件を閲覧できるように

不動産テックのZillow(ジロウ)は、iOS 15のiPhoneおよびiPad版アプリをアップデートし、SharePlayに対応したことを発表した。iOSユーザーは、グループでFaceTime通話を開始し、SharePlayを有効にしてZillowのフォトギャラリーを閲覧することで、通話中の全員が物件を見ることができる。

「米国人はZillowサーフィンをするのが大好きで、そのほとんどは誰かと一緒に物件を探していますが、新しい方法でそれができるようになりました」とZillowは述べている。「iPhoneやiPadでZillowアプリを使って家を探している人は、家族や友人、不動産エージェントと一緒にシームレスな同期体験で、売家や賃貸物件を検索・閲覧できるようになりました」。

Zillowによると、ユーザーの86%がパートナーや配偶者、同居人と一緒に住宅を閲覧しているとのことで、実際に一緒にいられない場合には、この新機能は理に適っていると言えるだろう。また、ZillowのCTOであるDavid Beitel(デビッド・ベイテル)氏は「不動産業者にとっても、顧客とつながるすばらしい新たな方法」だと述べている。

この機能を利用するには、各参加者が、iOS / iPadOS 15.1以降を搭載したiPhoneまたはiPadでZillowアプリを起動する必要がある。ユーザーは、Zillowでさまざまな場所を検索し、コンテンツが同期された状態で購入・賃貸可能な物件を閲覧することができる。ライバルの不動産アプリであるRedfin(レッドフィン)は、10月に同様の機能を導入している。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Steve Dent(スティーブ・デント)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:Zillow

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(文:Steve Dent、翻訳:Aya Nakazato)

アップル、プライバシー保護の懸念を受けて児童性的虐待コンテンツへの言及をひっそり取り止め

Apple(アップル)は、iOS 15とmacOS Montereyにその新しい技術が組み込まれることを発表してから数カ月後、ウェブサイトから児童性的虐待スキャン機能に関するすべての言及を静かに削除した。

8月にAppleは、CSAMとして知られる児童性的虐待コンテンツを同社が検出し、法執行機関に報告することを可能にする機能を導入すると発表した。当時Appleは、すでに違法となりうるコンテンツをチェックするための包括的なスキャンを提供しているクラウドプロバイダとは異なり、画像やデバイスを取得することなく、またその内容を知らなくてもユーザーのデバイス上のCSAMを特定できる技術なので、ユーザーのプライバシーを保護しながら違法画像を検出することができると主張していた。

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これに対し、Appleは大きな反発を受けた。セキュリティの専門家やプライバシー擁護団体は、このシステムが政府のような高度なリソースを持つアクターによって悪用され、無実の被害者を巻き込んだり、システムを操作されたりする可能性があると懸念を表明した。また、児童の性的虐待の画像を特定するのに効果的でないと揶揄する人もいた。このため、数十の市民の自由団体がAppleに対してこの論争の的となっている機能を展開する計画を放棄するよう求めた。

恐怖を和らげるための広報活動を行ったにもかかわらず、Appleは譲歩し、CSAMスキャン機能の展開の延期を発表した。同社は「顧客、支援団体、研究者などからのフィードバックに基づいて、今後数カ月間、さらに時間をかけて意見を集約し、これらの極めて重要なチャイルドセーフティ機能をリリースする前に改善を行うことにしました」と述べた。

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現在、この機能は完全に廃止された可能性があるようだ。

MacRumoursは、AppleのチャイルドセーフティのウェブページからCSAMに関するすべての言及がひっそりと削除されていることに最初に気づいた。12月10日まで、このページにはCSAM検出の詳細な概要と、この物議を醸す機能が「iOS 15、iPadOS 15、watchOS 8、macOS Montereyのアップデートで2021年後半に登場」するとの約束が含まれていた。更新されたバージョンのページでは、CSAM検出に関するセクションが削除されただけでなく、この技術に関するすべての言及と、CSAMプロセスを説明し評価する文書へのリンクを提供するセクションが削られている。現在、Appleのチャイルドセーフティページには、今週初めにiOS 15でデビューしたメッセージのコミュニケーションセーフティへの言及とSiri、Spotlight、Safari検索への拡張ガイダンスのみが含まれている。

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Appleの広報担当者Shane Bauer(シェーン・バウアー)氏はTechCrunchに対し、9月に発表した同機能の遅延に関する声明について「何も変わっていない」と述べたが、CSAM機能への言及が削除された理由については言及しないとしている。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Carly Page、翻訳:Yuta Kaminishi)

アップル、iOS 15.2でSiri専用の「Apple Music Voiceプラン」を開始

Apple(アップル)が、秋のハードウェアイベントで発表したApple Musicの低価格プラン「Voiceプラン」へのアクセスを開始する。このサービスは。ほぼHomePodのスピーカーとAirPods専用で、主にSiriのコマンドでApple Musicにアクセスする。音声だけで操作するこのシンプルなバージョンは、標準の個人プランの月額9.99ドル(税込980円)に対して、月額4.99ドル(税込480円)で提供される。

関連記事:アップルがSiriでのみ利用できる安価なApple Music Voiceプランを発表、月額480円

音楽の新サブスクリプションはiOS 15.2のさまざまなアップデートの一環で、他にもアプリのプライバシー報告や、メッセージの子どもの安全警告「メールを非公開」によるプライバシー機能などがある。

音声コマンド専用の音楽サブスクなんて誰が必要とするんだ?と疑問に思った人もいるかもしれないが、実のところ、初めてそれを提供するのはAppleではない。

2019年、Amazon(アマゾン)はAmazon Musicサービスをもっと手頃な価格で提供する方法として無料で広告入りのプランを、Echoスピーカー専用として用意した。つまりそれは、AlexaのコマンドからしかアクセスできないAmazon Musicだった。

今回のSiriだけサービスもそれと似ているが、Appleのスマートスピーカーだけに限定されていない。AppleによるとHomePod、AirPods、iPhone、CarPlayなど、Siri対応のデバイスなら何でもよいとのことだ。

この音声オンリーのプランは、曲数が少ないApple Musicの簡易バージョンではない。これまでのサブスクと同じく、会員はApple Musicのカタログに載っている9000万曲や数万のプレイリスト、数百種類のムード、アクティビティプレイリスト、個人化されているミックス、ジャンル別のステーションなどにアクセスできる。Apple Music Radioも含まれている。

このコンテンツにアクセスするために、ユーザーは曲やアルバムやアーティストをSiriにリクエストし、おそらくは「play something chill(チルな曲をプレイして)」や「play the dinner party playlist(ディナーパーティー用のプレイリスト)」「play more like this(こんな曲をもっと)」といった音声コマンドでジャンルやプレイリストを指定するだろう。

Voiceプランの会員は、Apple Musicアプリをある程度利用できる。しかし通常のようにライブラリ全体を閲覧するのではなく、「今すぐ聴く」に先にプレイされた曲が表示され、タップやSiriのコマンドでそれに似た曲を聴くことができる。「ラジオ」は、ライブやオンデマンドのラジオにアクセスできる。検索機能もあるが、検索結果の曲はSiriに要求しないと再生されない。アプリには、Apple Music向けにSiriを最適化する方法も紹介されている。

Siriへのフィードバックは「I like this song(この曲は好き)」とか「I don’t like this song(この曲は好きではない)」などといえばよい。Siriは、歌手の名前や、曲名、アルバム名、発売年なども教えてくれる。

音声でApple Musicに付き合うことは、Siriを訓練することにもなり、ユーザーの好みをよく理解するようになる。そうなると、Siriに「play some music I like(私が好きな音楽をかけて)」や「play my favorites mix(私の好きなミックスをかけて」」などとお願いすると、そのとおりの曲をかけてもらえるようになるだろう。

AmazonのEchoオンリープランに対抗し、Apple MusicのVoiceプランはユーザーのSiriの利用履歴にAppleがアクセスできるようにしている。そしてそのデータを利用して、AlexaやGoogleアシスタントと比べて後塵を拝しているプロダクトを改良することができる。より大きな意味では、有料の音楽サービスを利用することをためらっていたお金に敏感なユーザーに、初めてそれを試してもらう機会になる。広告のない音楽をオンデマンドで聴けることの良さに目覚めたら、Pandoraの広告入りバージョンから離れるかもしれない。

関連記事:安価なApple Music VoiceプランはSiriの改良を進める作戦である可能性が高い

iOS 15.2のアップデートにより、Apple Music Voiceが提供されるのは、オーストラリア、オーストリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、インド、アイルランド、イタリア、日本、メキシコ、ニュージーランド、スペイン、台湾、英国、米国となる。

画像クレジット:Apple

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

アップルがiOSのデジタルIDカード機能リリースを2022年に延期

Apple(アップル)は、IDを同社のWalletアプリに保存できるようにする機能のリリースを延期した。MacRumorsが発見したiOS 15の公式サイトの更新で、Appleはその機能が2022年初めに登場する、としている。同社は以前、2021年後半の提供開始を計画していた。

Appleはこの機能を2021年のWWDCで初めて発表した。その際、同社はこのツールを使えば、クレジットカードやデビットカードと同じように、運転免許証や州のIDカードをApple Walletに追加できるようになると述べていた。この機能をサポートする最初の場所は、米国の一部の空港の運輸保安局(TSA)のチェックポイントだ。

そうした場所では、iPhoneまたはApple Watchを使ってTSAにIDを提示することができるようになる。その際は、IDリーダーでデバイスをタップしてIDを提示し、iPhoneやApple WatchをTSA職員に渡す必要はない。

Appleは9月に、まずアリゾナ州とジョージア州で、その後コネチカット州、アイオワ州、ケンタッキー州、メリーランド州、オクラホマ州、ユタ州の計8州でこの機能を展開することを発表した。TSAチェックポイント以外では、後に小売店や催し会場で使用できるようになる見込みだとAppleは述べている。

2022年初めという以外に、同社はこの機能の具体的なリリース日を明らかにしていない。はっきりしているのは、この機能がiOS 15.2には搭載されないということだ。このアップデートは現在ベータテスト中で、デジタルIDの保存には対応していない。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者のIgor BonifacicはEngadgetの寄稿者。

画像クレジット:Apple / supplied

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(文:Igor Bonifacic、翻訳:Nariko Mizoguchi

アップル、iOS 15.2開発者ベータ第2弾で「メッセージ」アプリに子供向け新安全機能を搭載

Apple(アップル)は、iOS 15.2の2回目のデベロッパーベータをリリースし、メッセージAppの新機能「コミュニケーションセーフティー」のサポートを開始した。この機能が2021年初めに発表された際は、児童性的虐待コンテンツ(CSAM)検出技術の新機能と並んでのことだった。同時に発表されたCSAMは物議を醸し、反発を受けて延期された。

一方、このメッセージAppの新安全機能は、子どもたちがオンラインコミュニケーションを上手に使いこなせるよう、親がより活発な、情報に通じた役割を果たすのを支援することを目指している。メッセージAppは、デバイス上の機械学習(ML)を利用して画像の添付ファイルを分析し、共有されている写真が性的に露骨なものかどうかを判断できるようになる。この技術では、すべての処理がデバイス上で行われるため、Appleが子どものプライベートな通信にアクセスしたり、読み込む必要はない。この機能はデフォルトでは有効になっておらず、ファミリー共有機能の中で、保護者がオプトインするようになっている。

メッセージスレッドの中にセンシティブな写真が発見された場合、その画像はブロックされ、写真の下に「これはセンシティブな写真かもしれません」というラベルが表示され、クリックするとその写真を見ることができるリンクが表示されるようになっている。子どもが写真の閲覧を選択すると、詳細情報を示す別の画面が表示される。ここでは、センシティブな写真や動画について「水着で隠すようなプライベートな体の部分が映っています」「あなたのせいではないけれど、センシティブな写真や動画はあなたを傷つけるために使われる可能性があります」というメッセージが子どもに伝えられる。

注目すべきは、Appleがコミュニケーションセーフティー機能について、当初の計画に比べていくつかの変更を加えたことだ。同社は当初、13歳未満の子どもがメッセージAppで露骨な画像を閲覧した場合、親に通知する予定だった。しかし、その通知システムが子どもたちを危険にさらす可能性があるとの批判を受け、Appleはこの機能を削除した。

このコミュニケーションセーフティー機能は、現在、iOS 15.2のベータ版で提供されている。Appleがこの機能を正式にリリースする予定は今のところ不明だ。

編集部註:9to5Mac.comによると、上記の通知システムは特定の状況で機能するため Appleは削除したという。iOS 15.2 beta 2での機能の実装では、子どもがよりコントロールできるようにすることに重点を置いており、Appleは現在、年齢を問わず、子どもが助けを求めたい場合には信頼できる人にメッセージを送るという選択肢を与えているが、その判断は、画像を見るかどうかの判断とは完全に切り離されているとのこと。

画像クレジット:Apple

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(文:Aisha Malik、翻訳:Aya Nakazato)

iPhone用ゲームコントローラー「Backbone One」のソフトウェアに新機能追加、新規ユーザーは月額料金が必要に

我々は、iPhone用ゲームコントローラー「Backbone One(バックボーン・ワン)」のファンである。堅固なハードウェアと、本来あるべき姿よりもはるかに優れたソフトウェアが見事に融合したこのコントローラーは、すぐに筆者が外出先でゲームを楽しむためのお気に入りの方法となった。このコントローラーを広げて、iPhoneを差し込み、ゾンビ退治や銀河系の守護などを再開するのだ。

同社は米国時間11月4日朝に、前述のソフトウェアに追加した多くの新機能を発表した。ただし、ここに1つ気になる点がある。専用アプリ / サービスは、既存ユーザーには引き続き無料で提供されるが、新規ユーザーには月々数ドルの費用がかかるようになったのだ。

Backboneの専用ソフトウェアは、このコントローラーの総合的なハブの役割を果たす。Backboneに対応したすべてのゲームにすばやく簡単にアクセスできるだけでなく、ゲームを超えたボイスチャットやパーティ機能、さらにゲーム中のクリップを録画してSNSなどに投稿するシステムなども提供する。

さらに、新しい機能も追加される。この新機能については、同社のブログで大きく取り上げられているが、以下に簡単に紹介しておこう。

  • Backbone OneをiPad、Mac、PCなど他のデバイスに有線接続し、それらをコントロールできるようになる。
  • iOS 15がインストールされているすべてのデバイスで、ビデオ録画の画質が1080p 30fpsから1080p 60 fpsに向上。
  • 「Smart Recording(スマート・レコーディング)」機能により、ゲーム中の直近15秒間をさかのぼって録画することが可能になる。
  • Twitch(トゥイッチ)のストリーミングに対応。数回クリックするだけで、あなたのモバイルゲームの実力を世界に向けて発信することができる。
  • iOS 15ユーザーは、Backbone Oneを接続するとiOSが自動的にゲーム集中モードになるように設定できる。このモードでは、ユーザーが最も重要と判断した通知以外はミュートされ、ゲーム中に邪魔されることがなくなる。
  • パーティーに参加している友人に、直接画面を共有できるようになる。ゲームをライブ配信したいけれど、Twitchで知らない人にも見られるのは気が引けるという場合に便利だ。
  • ゲーム検索が改善され、ロード時間と安定性が全体的に向上。

これらの新機能導入にともない、Backboneは専用アプリの利用に月額料金を課すことになったが、これは新規ユーザーのみであり、すでにBackbone Oneを所有している人は、この「Backbone+」と名付けられたアプリと関連サービスを今後も無料で利用できる。新規ユーザーは最初の1年間は無料で、その後は月額4.17ドル(約474円)の支払いが求められる。アプリにお金を払いたくない人も、コントローラーとしては引き続き問題なく使用でき、コントローラーのソフトウェアのアップデートもアプリから行うことができると、BackboneのCEOであるManeet Khaira(マニート・カイラ)氏は語っている。

画像クレジット:Backbone

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

各アプリの機密情報の取り扱い方を教えてくれるアップルのApp Privacy Reportがベータ版に

Apple(アップル)は「App Privacy Report(アプリ・プライバシー・レポート)」のベータ版の提供を開始した。この新機能は、日常的に使用しているアプリがどれくらいの頻度で機密情報へのアクセスを要求しているか、またその情報がどこで共有されているかといった詳細を、iOSユーザーに提供することを目的としている。この機能は、EメールのトラッキングピクセルをブロックするツールやプライベートVPNなど、プライバシーに焦点を当てた改善が行われているなかで、6月に開催されたAppleの世界開発者会議で初めて紹介された。Appleは当時、この新しいレポートには、アプリがユーザーの位置情報、写真、連絡先などのユーザーデータやセンサーにアクセスした際の詳細や、アプリがコンタクトするドメインのリストが含まれると説明していた。


iOS 15のアップデートの一部として発表されたものの、2021年の秋口に新バージョンのiOSが公表された時点では、App Privacy Reportは利用できなかった。このレポートはまだ一般には公開されていないが、iOS 15.2およびiPadOS 15.2のベータ版のリリースにともない、より広範なベータテストが開始された。

新しいレポートは、アプリがどのような機密データを収集し、それがどのように使用されているかを詳細に示す潜在的に誤る可能性があるApp Privacy(アプリプライバシー)ラベルにとどまらないものだ。開発者は、誤って、あるいはエンドユーザーに誤解を与えようとして、ラベルを正確に記入しないことがあり、AppleのApp Reviewチームがそのような記入漏れを常に見つけられるとは限らない。

関連記事:アップルがアプリのプライバシー方針を明らかにするラベルを全App Storeで公開

その代わりに、新しいApp Privacy Reportは、アプリがどのように振る舞っているかについての情報をより直接的に収集する。

ユーザーがデバイスのプライバシー設定で有効にすると、App Privacy Reportは、アプリの過去7日間のアクティビティのリストを作成する。アプリをタップすると、そのアプリが最後にセンシティブなデータやデバイスのセンサー(例えば、マイクや位置情報など)にアクセスした日時などの詳細が表示される。これらの情報は、各アクセスがタイムスタンプとともに記録されたリストで見ることができる。

別のセクション「App Network Activity(アプリ・ネットワーク・アクティビティ)」では、アプリが過去7日間に通信したドメインのリストを見ることができる。このリストには、アプリ自身が機能を提供するために使用したドメインを含んでいるだけではなく、アプリが分析や広告の目的で提携している第三者のトラッカーや分析プロバイダーのドメインも明らかにする。

「Website Network Activity(ウェブサイト・ネットワーク・アクティビティ)」は、同様のリストを提供しているが、ドメインにコンタクトしたウェブサイトに焦点を当てており、その中にはアプリが提供したものも含まれている。また、最もコンタクトのあったドメインを見たり、いつ、どのトラッカーやアナリティクスが使用しているのか、さらにはどのアプリがいつコンタクトしてきたかを確認するために個別のドメインを掘り下げたりもできる。

ベータ版の公開に先立ち、Appleは「Record App Activity(アプリ・アクティビティの記録)」という機能を提供した。これは、App Privacy Reportが利用可能になったときに、ユーザーに表示される内容を開発者がプレビューできるようにするものだ。このオプションは、アプリが予想どおりに動作していることを確認できるJSONファイルが生成する。この機能は、すでにいくつかの興味深い発見をもたらしている。例えば、中国のスーパーアプリWeChatは、新しい写真を見つけるため数時間ごとにユーザーの携帯電話をスキャンしていることがわかった

App Privacy Reportは、ユーザーにとってデータの宝庫となる一方で、開発者にとっては複雑な問題となる可能性がある。開発者は、これらのデータ要求が、アプリの機能を提供するためのもので、プライバシー侵害ではないということを、ユーザーに説明しなければならなくなるかもしれない。例えば、天気予報アプリでは、旅行の準備のために、嵐の情報など、変化する天気パターンに関するプッシュ通知をユーザーが要求した場合、位置情報を定期的に取得する必要がある。

開発者に提示する際、Appleは、このレポートが、アプリが行っていることについて透明性を提供することで、ユーザーと「信頼関係を築く」機会になると述べた。また、開発者自身がインストールを選択したSDKについて、その動作が開発者の要望や期待に沿ったものであることを確認するための、より良い洞察を与えることができるとしている。

Appleは、この新機能がいつベータ版を終了するかについては言及していないが、iOS 15.2が一般公開されたときに出荷される可能性がある。

画像クレジット:Apple

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

アップル、iOS 15.1でより多くの純正アプリをApp Storeで評価できるように

Apple(アップル)は、独占禁止法の調査を前に規制当局からの圧力が強まる中、今秋、初めて自社のファーストパーティアプリをユーザーが評価・レビューできるようにすることで、ようやくライバル企業と対等な立場に立った。これまでAppleのアプリの中には個別にダウンロードできるものもあったが、それらを評価することはできなかった。そして蓋を開けてみると、結果的にはあまり評価の良くないものもあった。例えば、メール、News、Podcastのように、星3つ以下でスタートしたものもあった。今回、Appleは、電話アプリ、メッセージ、写真、Safariなど、さらにいくつかの純正アプリをApp Storeで評価・レビューできるようにした。

この変更を最初に見つけて報告したのは、特に詐欺アプリの問題に関してApp Storeの改革を推進してきた著名なデベロッパーのKosta Eleftheriou(コスタ・エレフテリウ)氏だった。

Appfiguresのデータを引用して、エレフテリウ氏は、iOS 15.1で多くのAppleアプリが評価・レビューできるようになったことを指摘している。この中には時計、電話、メッセージ、カメラ、写真、ヘルスケア、Safariなどの標準搭載アプリが含まれている。また、ワークアウト、世界時計、探す、心拍数などのApple Watch対応アプリも含まれている(iOS 14.xのユーザーは、これらのアプリを見ることはできても、評価やレビューはできないとのこと)。


この変更により、Appleは現在のようにiOSのアップデートの際だけでなく、標準アプリを個別にアップデートできるようになるかもしれない。これは、Google(グーグル)がAndroidのコア機能の多くで採用している戦術で、後者はPlay Storeに独自のリストを用意している。

Appfiguresが確認したところ、これらのアプリは、iOSのアップデートとは別に、10月25日に独立したリストとして追加されたようだ。現時点で多くのユーザーはこれらのアプリが加えられたことを知らないため、レビュー件数は少ない。例えば電話アプリには、これまでのところ6件の評価しかない。メッセージアプリにも同様にまだ7件の評価しかないが、星4.7という高い評価を得ている(下図参照)。

グラフはこれまでのグローバルな評価を示す(画像クレジット:Appfigures

奇妙なことに、現在4件の評価を受けているSafariは、ウェブブラウザの年齢レーティングが4才以上となっている。ライバルのブラウザであるChromeやFirefoxの年齢レーティングは17才以上だ。

Appleの標準アプリを評価できることを多くのユーザーが知るようになったとき、これらのアプリがどのような評価を受けるのかは興味深いところだ。願わくば、コンシューマーからのフィードバックを受け入れることで、Appleがユーザーの望む内蔵アプリの変更に意欲的に取り組み、バグが発生した場合には早期にアラートを受けることを期待したい。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

フェイスブック第3四半期は売上未達、今後AR/VRの売上は新設部門に

米国の大手ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)であるFacebook(フェイスブック)は米国時間10月25日、取引開始後に第3四半期決算を発表した。売上高は290億ドル(約3兆3000億円)、希薄化後の1株当たり利益は3.22ドル(約366円)だった。Yahoo Financeが収集したデータによると、投資家は売上高295億8000万ドル(約3兆3670億円)、1株当たり利益は3.19ドル(約363円)と予想していた。

Facebookの株価は時間外取引で小幅に上昇しているが、これは売上高が予想をわずかに下回ったことに市場がショックを受けていないことを示している。

このサプライズのなさは、Facebookの報告書が、先に発表されたSnap(スナップ)のダイジェストに続いたためかもしれない。Snapは、第4四半期の業績が市場の予想よりもはるかに控えめなものになるとの見通しを示し、収益の伸び悩みの原因としてApple(アップル)とサプライチェーンの問題を挙げた。これを受けて同社の株価は下落した

Facebookは投資家への書簡の中で、売上高315億〜340億ドル(約3兆5850億〜3兆8700億円)と予想する2021年第4四半期のガイダンスを示した。市場予想はFacebookの数字を上回る348億9000万ドル(約3兆9710億円)だ。

Facebookの予想と市場の期待との間のギャップは、今後想定されることからきているようだ。Facebookは第4四半期のガイダンスに関して決算発表に次のように記している。

AppleのiOS 14の変更による継続的な逆風や、マクロ経済および新型コロナ関連の要因を踏まえ、当社の見通しは第4四半期に直面する大きな不確実性を反映しています。また、2020年の年末商戦でQuest 2の販売が好調だったことから、第4四半期の広告以外の収入は前年同期比で減少すると予想しています。

AppleのモバイルOSにおけるプライバシーの取り扱い方法の変更と、それに関連するダウンストリームの影響、および新型コロナウイルス感染症に起因する問題は懸念されていた。

Facebookはまた投資家向けダイジェストで「Facebook Reality Labs(フェイスブック・リアリティ・ラボ、FRL)を独立した部門として分離する」と報告した。「拡張現実や仮想現実の製品やサービスに多大なリソースを費やしてきた」ことを理由に、2つ目の収益カテゴリーを設ける時期が来たと考えているからだ。

次の四半期から、Facebookは2つの部門を持つことになる。1つは「Family of Apps」というくくりで「Facebook、Instagram、Messenger、WhatsApp、その他のサービス」からの収益を計上する。一方、FRLには「消費者向けハードウェア、ソフトウェア、コンテンツ関連の拡張現実および仮想現実 」が含まれる。

2つの部門を持つのは構わない。もしかしたら良いことかもしれない。しかし、なぜソーシャルアプリの決算をもっと細かく分類しないのか、とFacebookに問いたい。そうすれば、株主も理解しやすいだろう。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

アップルがiOS 15.0.2リリース、「活発に悪用されている」バグのセキュリティを修正

Apple(アップル)は米国時間10月11日、活発に悪用されているゼロデイバグに対する「重要なセキュリティアップデート」を含む、iOS 15およびiPadOS 15の2回目のマイナーアップデートを公開した。

現在、サポート対象デバイスでダウンロード可能なiOS 15.0.2およびiPadOS 15.0.2には、アプリケーションがデバイスの最高レベルのアクセス権を持って任意のコードを実行できるメモリ破壊の脆弱性に対する修正が含まれていると、Appleはセキュリティサポートページで述べている。

関連記事:【インタビュー】アップル幹部が語る次期iPad OSのメンタルモデルとマルチタスクの強化

この脆弱性の詳細は今のところ明らかにされていないが、Appleは「活発に悪用されている可能性がある」と警告している。したがって、すぐにでもデバイスをアップデートすることをお勧めする。

今回のアップデートでは、MagSafe対応のiPhoneレザーウォレットが「探す(Find My)」サービスに接続できない問題「持ち物を探す(Find My‌ Items)」タブにAirTagsが表示されないことがあるバグ、CarPlay(カープレイ)でオーディオアプリが開けなかったり、再生中に接続が切断される問題など、iOS 15およびiPadOS 15の他の多くの不具合にも対応している。また、メッセージアプリからライブラリに保存した画像が、関連するスレッドやメッセージを削除すると削除されてしまう不具合も修正された。

Appleは現在、最初のメジャーアップデートとなるiOS 15.1のテストを行っている。このアップデートでは、FaceTime(フェイスタイム)のSharePlayが再び有効になり、iPhone 13 ProおよびPro Maxのカメラの新機能が追加され、Apple Walletに新型コロナウイルスの予防接種証明カードを追加できるようになる。おそらく、いくつかのバグ修正も含まれるだろう。

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画像クレジット:Apple

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(文:Carly Page、翻訳:Aya Nakazato)

Epic GamesのCEOがアップルはiPhoneの「設定」で自社サービスを宣伝していると非難

Apple(アップル)を相手取った反トラスト訴訟(現在控訴中)で大きな注目を集めているEpic Games(エピック・ゲームズ)CEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は米国時間10月7日、iPhoneメーカーは他社が利用できない広告枠を自身に与えていると非難した。その場所はiPhoneの設定画面だ。一部のiOS 15ユーザーが、Appleが設定画面のトップ、Apple IDのすぐ下で自社サービスを広告していることを報告している。提示されるサービスは、端末オーナー向けにカスタマイズされていて、すでにサブスクライブしているサービスに基づいていると見られる。

関連記事:Epic Gamesがアップルとの独禁法違反訴訟で先週の判決を不服として控訴

例えばApple Musicをサブスクライブしていないユーザーには、6カ月の無料トライアルをすすめる広告が表示される。一方現在のApple Musicサブスクライバーには、AppleCareなどのまだ利用していないサービスの追加が促される。

スウィーニー氏は、この種のファーストパーティー広告はAppleによる反競争的行為の可能性があることを指摘している。推奨されているサービスの中にはApp Store(アップストア)で提供されているサードパーティー・アプリと直接競合するものがあるためから。しかしそれらのサードパーティー製アプリは、もちろんiPhoneの設定画面に近づくことができない。できるのはApp Store上の広告スロットに入札することだけだ。

「Fortnite(フォートナイト)を締め出した連中の新しいやり口。自社の音楽サービスのための設定画面広告は実際の設定画面より早く現れ、他の広告主、Spotify(スポティファイ)やSound Cloud(サウンド・クラウド)は利用できません」とスウィーニー氏はいう。

スウィーニー氏は、Mobile Dev Memo(モバイル・デブ・メモ)のアナリストであるEric Seufert(エリック・スーファート)氏の別の投稿をリツイートしており、スーファート氏はGlassfy(グラスファイ)の共同ファウンダーFrancesco Zucchetta(フランセスコ・ズチェッタ)氏の作成した画像をシェアしている。

ズチェッタ氏はTechCrunchに、その広告は自身が所有するiOS 15が動くiPhone 8で見つけたと語った。しかしもっと新しいデバイスで広告を見た人もいる。中には、Appleの宣伝をプッシュ通知でも受け取ったと指摘するコメントもあった。

この問題が微妙なのは、こうした広告は、Appleが自身の利益のために他社を不利な立場においているとは必ずしも言えないことだ。

例えば私たちのiOS 15.1が動作しているiPhone 13 Pro Maxでは、その掲示がAppleCare+(アップルケア・プラス)の保証を追加できる期限までまだ一定の日数があることを知らせるために使用されていた(我々はすでにAppleの他のサブスクリプションをほとんど利用している)。この場合、SpotifyがApple Musicと直接競合するのと同じようなAppleCareと直接競合するサードパーティーアプリは存在しない。Asurion(アシュリオン)などの保証会社はAT&T(エー・ティー・アンド・ティー)やVerizon(ベライゾン)などの 携帯キャリアと提携して、iPhoneの保険プランを販売し、App Storeを通じた消費者への直接販売は行っていない。

保証追加の喚起は有益な情報であり、望まない侵入ではないと指摘する向きさえある。

スウィーニー氏のツイートは、設定アプリ内のファーストパーティー広告の認知度を高めたが、実際これは新しいことではない。

AppleはこれまでにもiPhoneの設定画面を使ってユーザーに自社サービスを売り込むことがよくあり、今回と概ね同じやり方だった。

たとえば2020年、AppleはApple ArcadeAppleCare、およびApple TV+のプロモーションを設定アプリ内で展開しているところを見つけられた。設定画面以外にも、Appleは別の変わった方法で自社サービスを宣伝しており、プッシュ通知を使ったものもあった。さらに同社は、何年も前から自社アプリの中で別のアプリのクロスプロモーションを行っている。例えばApple Musicのサブスクリプションのおすすめが、iTunesを使っている時に表示されるといったものだ。

しかし現在規制当局は、プラットフォームが自らのマーケティングパワーを利用あるいは濫用する様子を綿密に監視している。現在Google(グーグル)は、端末製造メーカーが自社のスマートフォンを販売する際に一連のGoogleアプリをプリインストールすることを必須としていることに対するEUの記録的な罰金命令を控訴している。一方Samsung(サムスン)は、Galaxy(ギャラクシー)端末上で自社アプリの広告を掲載することを中止すると発表した(これまで同社は、他の企業が自社製品を宣伝する広告を時々掲載していた)。

Epic Gamesのスウィーニー氏のツイートについて補足コメントを出しておらず、同社がこのちょっとした最新情報を次の控訴審で使用するかどうかも明らかにしていない。Appleにはコメントを要求しているがまだ応答はない。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook