インターネットに依存しないメッシュネットワーキングによるチャットアプリFirechatがAndroidにも対応

Open GardenのFirechatは、AppleがiOS 7で導入したマルチピア・メッシュネットワーキング(multi-peer mesh networking)機能を利用する初めてのアプリケーションの一つだった。ユーザはこれを使って、インターネット接続のないところでも互いに匿名でチャットできる。Androidにはこの機能がないので、Open Gardenは立ち上げ(2014/4)から数週間後に同等の機能を、独自にAndroid向けに提供する予定だった。その時点では、Android機とiOS機がピアツーピアでメッシュネットワーキングするための、方法はなかった。

そして今日(米国時間6/24)行われたFirechatのアップデートで、AndroidiOSユーザが、同じ自前のメッシュネットワーク上でチャットできるようになった。iOS上で着実にユーザ数が増えていたFirechatに、次のより大きな成長の機会が訪れたと言える。

Open GardenがAndroid上に独自に実装した、Appleマルチピアメッシュネットワーキング互換技術について、同社は多くを語ろうとしないが、ピアツーピアのWiFiやBluetoothのパーソナルエリアネットワーキングを利用する、とだけ述べた。Open Gardenはこれまでの2年間、メッシュネットワーキングに関する技術と知識を内部的に開発し蓄積してきているので、どこかのサードパーティの技術を利用したのではないことは、確かだろう。

Open Gardenの営業とマーケティング担当VP Christophe Daligaultによると、今同社はSDKを制作中なので、やがてサードパーティのアプリがFirechatとOpen Gardenの技術を利用できるようになる。

どうやらねらいは、WiFiやセルラーネットワークに加えてサードパーティのアプリケーションがインターネットへの流入ランプを提供する、ということらしい。つまり、完全に自前のメッシュネットワークの中でも、その中の誰かを利用すれば“外の世界”(インターネット)につながる、というわけだ。問題は課金の方法だが、Daligaultによれば、それはSDKの立ち上げまでに決める、ということだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOS 8発表―通知、写真、クラウド同期、キーボード、ヘルス・アプリなど重要な新機能が多数

昨年、AppleはiOS史上最大のアップデートを実施した。今年、進化はさらに新たな段階を迎えた。ジョニー・アイブのチームはユーザーからのフィードバックに耳を傾け、機能を深めていく時間が十分にあったはずだ。ついにiOS 8が登場した。

WWDCでの発表は続いており、われわれは現在も取材中だ。この後もWWDC関連記事をアップするのでお読みいただきたい。

AppleはまずiOS 8の概要を説明した。以下、その要点を報告する。

通知センター: 大きな変更があった。通知が対話的になり、下にスワイプするとメッセージにすぐに返事ができるようになった。この機能はロックスクリーンでも有効だ。OS X Mavericksの対話的通知によく似ている。

ダブルタップで「お気に入り」の相手を表示できる。日頃よく連絡を取り合っている相手がすぐに探せる。

iPadのSafariの場合、右上隅のタブ・ボタンをクリックするとタブ表示に切り替わる。 これは今回同時に発表されたOS X Yosemite搭載版と同じだ。

メールを書いているときに、下スワイプする受信トレイにジャンプできる機能が加わった。メールを書きながら関連のメールをチェックできる。終わったら画面下をタップすると編集中のメールに戻れる。

クイック・タイプ:iOS 8では新しいキーボードが搭載された。このキーボードでは初めてキーワード候補が表示されるようになった。これはコンテキスト感知タイプで、ユーザーが以前に入力した単語を自動的に候補として表示する。

しかもこのキーボードは会話の相手が誰であるかをコンテキストとして考慮に入れる。これによって入力される単語の候補を予測する精度がアップしているという(チャットの相手が上司か恋人かで会話の内容も大きく変わる)。

連続性(Continuity): これはiOS 8からOS X YosemiteまでAppleの全ソフトウェア・エコシステムの新たな核ともなるべき機能だ。iPHone、iPad、Macは常にお互いの存在を意識するようになる。ユーザーはどんな作業をしている場合でも、一つのデバイスから別のデバイスにごく簡単に移動できる。

たとえばMacでメールを書いているとしよう。iPhoneの左下隅に小さなアイコンが現れる。ユーザーが上スワイプすると、さきほどまでコンピュータで書いていたメールの下書きが表示され、編集を継続できる。逆にiPhoneからMacにも同様に移動できる。

iMessage: iPhoneで一番よく使われるアプリの一つだろう。これにも改良が加えられた。

グループ・メッセージの場合、Facebookメッセージのようにスレッドに名前を付けられるようになった。またスレッドに新たな相手を追加したり、既存の相手を削除したり、また個別に相手を指定して一時的にメッセージを受け取らないようにすることもできるようになった。

また音声メッセージ機能が追加された。入力窓の右側にある小さなビーコンを左にスワイプすればよい。また通知センターに表示されたメッセージに音声で返信したい場合はiPhoneを耳に当てるだけでよい。

もうひとつ重要な点は、音声、ビデオのメッセージの場合、一定時間後に自動的に削除されるように設定できることだ。

ヘルス(Health): われわれはAppleがヘルス関連の発表をすることを予期していたが、アプリの名前がシンプルに「ヘルス」となるとは思わなかった。このアプリは、iOSを利用したヘルス・アプリをひとまとめに登録し、バックグラウンドで動作させるためのプラットフォームだ。ユーザーはヘルス関連のアプリの操作やデータの閲覧をすべてここから行える。

ヘルス・アプリにはHealthKitと呼ばれるSDKが用意されており、デベロッパーだけでなく、医療機関などもアプリを開発できる。

ファミリー共有:これもiOS 8の重要な新機能だ。ユーザーは家族が所有するすべてのデバイスを同期できる(ただし単一のクレジットカードに関連付けられている必要がある)。ファミリー共有を設定すると、コンテンツ、カレンダー、リマインダー、連絡相手などが全デバイスで自動的に同期するようになる。また家族所有のデバイスの位置を追跡できる。これはよく忘れ物をする子供を持つ親にはありがたい機能だ。

しかしファミリー共有機能でいちばん重要なのは子供がお金を使うのをチェックできることだ。子供の買い物のせいでとんでもない額の料金支払に青くなる心配はもうない。子供がiTunesとAppStoreでなにかを買おうとすると、両親のデバイスに承認を求める通知が行く。

写真:

これまでAppleの写真ギャラリーには最大1000枚までした保存できず、それ以上の写真を保管したければ、Macに移動するしかなかった。今回AppleはiTunesがユーザーの音楽と映画を保管するように、ユーザーの写真とビデオをクラウドに保管し、どのデバイスからでもアクセスできる機能を提供した。

また写真にアクセスできるだけでなく、ビデオと写真に対して驚くほど高度な編集ができるようになった。もちろん編集結果もすべてのデバイスで同期する。

また写真アプリの検索機能を大幅に強化した。また最近撮った写真、最近見た写真が候補として優先的に表示されるようになった。

また写真アプリの全体的なデザインもかなり変化した。写真の余白スペースが広くなったところなども含めてYosemiteに似た印象だ。.

Siri: こちらも大きなバージョンアップがあった。「ヘイ、Siri」と呼びかけるだけで、デバイスに触れることなく起動できる。私はSiriが登場したときからこの機能がサポートされるのを切望していた。またSiriはShazamと連携するようになり、iTunesで買い物をしたり22カ国語でディクテーションができるようになった。

デベロッパー:

今年はデベロッパー向けの新機能も数多く提供された。TouchIDによる認証はすでにサードパーティーのデベロッパーに公開されているが、今回はキーボード・アプリをAppStoreに登録できるようになった。これでSwypeもiOSデバイスについに登場するかもしれない。カメラのAPIも公開されたのでサードパーティー・アプリによってカメラをマニュアルで細かくコントロールできるようになりそうだ。

今回公開されたHomeKitも大変興味深い。HomeKitはApple版のホームオートメーションのプラットフォームだ。デベロッパーはHomekitを利用してモノのインターネット(IoT)をコントロールし、iOSベースのさまざまなホームオートメーション・アプリを開発できる。 Siriと組み合わせると、たとえば「もう寝る!」とiPhoneに呼びかけるだけでエアコンの温度設定を下げ、家中の電気を消すなど、さまざまな就寝準備が一度に命令できるようなるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


バナーに示された「8」の文字。WWDCでのiOS 8リリースは間違いなし!

WWDCが近づいてきた。iOS 8がリリースされるのではないかという噂だが、まだこないのではないかと心配している人も多いことだろう。どうやら心配は無用であるようだ。

会場となるサンフランシスコのMoscone Centerに、イベントを示すバナーが掲げられ始めている。その中に「8」とだけ記されたものがあるのだ。他の何かに「8」などという名前をつけて消費者を混乱させようとしているのでない限り、これはiOS 8のことを示すものだと考えて良いのだと思う。

MacRumorsが(via Jay Yarow on Twitter)不機嫌そうな警備員とともに、準備中のバナー写真を掲載している。

尚、この「8」の背景にあるのは海であるようにみえる。この背景がまた、いろいろと憶測を生んでいる。

海が綺麗だから背景に使っただけだろうという人もいる。しかしそれは、どうもAppleらしくないやり方だと思う。OS XのMavericksがカリフォルニアの海岸を示す名前であることから、OS XとiOSのより密な連携が行えるようになるのではないかという話もある。たとえばiOSとOS X間でのAirdropが実現されているのではないかというようなことだ。

但し、期待し過ぎは禁物だ。情報筋からはiOS 8はちょっとしたアップデートに過ぎないという声も聞こえてきている。iOS 8に投入される機能は、iOS 7の準備段階から用意していたものの、時間の関係で入れることのできなかったものであり、とくに革新的なものはないのだという話もある。Mapsに経路案内が加わる程度のものだという噂もあるのだ。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、WWDC 2014カンファレンスのキーノートをライブ中継―日本時間6月3日午前2時から

今日(米国時間5/27)、Appleは今年のWWDC(Worldwide Developers Conference)のキーノートを太平洋時間で6月2日午前10時〔日本時間で6月3日午前2時〕からライブでストリーミング配信すると発表した。Appleは特別イベントのライブ中継をいつでも行うわけではない。また中継を行う場合でもこれほど早くからそのことを告知するのは今回が初めてだ。その意味でも興味深い展開だ。

Appleは今回のカンファレンスの目玉が何になるのかは発表していない。しかし「エキサイティングな発表がある」と予告している。TechCrunchもこのカンファレンスには出席する予定だ。おそらく、iOS 8、OS X 10.9.3、それにいくつかの新しいハードウェアが発表されると思われる。噂では健康モニタとホームオートメーションの分野での発表があるという。いずれにせよ、重要なニュースが満載のカンファレンスになることは間違いないだろう。

Appleは今回のカンファレンスないしキーノートがデベロッパーを対象としているとは述べなかった(実際、カンファレンスの名称としてもWWDCという頭文字のみを用いている)。 つまり、消費者、一般ユーザー対象のニュースも期待できるということだ。なおストリーミングの再生にはOS Xの場合はSafari 4以降、iOSの場合4.2以降、Windowsの場合はQuickTime 7が必要とされる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


iPhoneは今も最高のスマートフォン

ここTechCrunch編集部では、多くのスマートフォンを見る機会があり、その品質の平均的水準の高さは、つい5年前と比較しても実に印象的だ。その間のAndroidの成熟度合にも驚かされる ― しかし、当初圧倒的リードを保っていたライバルiPhoneとの差を縮めるための、Android OEM各社による様々な努力にもかかわらず、今もApple製スマートフォンが最高であることを疑う余地はない。

なぜ今この時期にこの懐しい話題を持ちだすのかって? 主要Androidメーカーの新機種がほぼ出揃ったことが一つ。そして別の要因がある。ガールフレンドがSamsungへの短い旅からiPhoneに戻ってきたこと、そして、父が旅行にカメラを持っていくのをやめ、iPhone 5sだけを使うようになったこと。生涯にわたる写真マニアにとってこれは一大事だ。

iPhoneのカメラは、今もライバルに対する定量化の難しい優位点の一つだ ― スペックで上回っているAndroidカメラは少なくないが、モバイル端末カメラマンの最高傑作は一貫してiPhoneから生まれており、撮影者の不満も最少限だ。

他にも新たなライバルたちに対するiPhoneの優位性として、体験の一貫性(Androidに様々な外観や変更があることは、使う端末によって振舞いが異なることを意味している)、端末の持ち運びやすさ(巨大画面は使っている時は魅力的だが、大部分の時間あなたの電話機はポケットの中にある)、製造品質等がある。そしてiPhone 5sは昨年秋に発売されたにもかかわらず、最新のソフトウェアやウェブテクノロジーを扱う上で性能に何の問題もない。

この意見に多くの反論があることを私は信じているが、乗換えた人たちの中に、心の奥底では私が正しいと秘かに認めている人たちがいることも、同様に信じている。そして今後魅力ある新機種や新機能が出てきても、Appleのスマートフォン技術が、ライバルたちのはるか上を行くであろうことも。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Googleマップがメジャー・アップデート―乗換案内、ナビ情報が強化され、Uberを統合

GoogleマップのiOS版、Android版アプリがメジャー・アップデートされ、カーナビでは詳しい道路情報が追加され、交通機関の乗り換え案内も強化されるなど多くの新機能が提供されている。

その中で目立つのはUberを経路検索のオプションに取り込んだことだ。UberアプリをインストールしているユーザーがUberのサービス提供地域で公共交通機関、あるいは徒歩で経路検索をするとオプションにUberが表示される。およその所要時間も表示され、ワンタッチでUberアプリが立ち上がる。

Googleが特定のスタートアップのサービスに大いに目立つ形でお墨付きを与えたことは興味深い。実はUberはGoogle Venturesの重要な投資先だ。やはりそれでUberをひいきしたのではないかという印象もないではない。もっともGoogleはGoogle Venturesの運営はGoogle本体とは独立していると常に主張している。

もちろん、これ以外にも多くの新機能がある。モバイル版のマップはナビ機能を使っている場合、従来より詳しい道路情報を表示するようになった。

トップのグリーンのナビゲーション・バーには道路名、曲がる方向、そこまでに距離の他にレーン情報が表示される。また左下に次の次に曲がる方向が「その先」として情報される。後日の利用に備えてオフライン・マップを事前にダウンロードしてカスタムリストで管理することもできるようになった。

またローカル情報検索では、店舗等の営業時間、価格帯、格付評価などの条件での絞込ができる。レストランを探す場合など、いちいちアプリを切り替えないでも詳しい情報が得られるのは大いに便利だ。これでGoogleマップはいちだんとYelpに近づいてきた。

また公共交通機関を利用する場合は、別経路のオプションが一覧表示され即座に切り替えができる。発車時刻、到着時刻を始め詳しい乗り換え案内情報が表示されるだけでなく、次発のバスや電車の時刻も表示される。

また一度Googleマップで検索した場所はユーザーのアカウントに記録され、サインインすればいつでも後から呼び出すことができる。観光地、名所旧跡など一部の場所ではストリートビューで屋内の画像を見ることができる。

以上のように、今回のモバイル版のアップデートは大掛かりなものとなったが、もっとも興味深いのはやはりUberとのタイアップだろう。はたしてGoogleは将来UberのライバルであるHailoやLyftもオプションに加えるのか、Uberだけを推薦するのか、対応が注目される。

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Apple、iOS 7.1.1をリリース―指紋認証の精度低下問題などに対処

今日(米国時間4/22)、AppleはiOS 7のアップデートを行った。新しいiOS 7.1.1にはバグ修正といくつかのマイナーな改良が加えられている。

その一つはTouch IDの改良だ。つまりiPhone 5sにおける指紋認証の精度改善だ。Touch IDに登録した指紋の認証制度が時間が経つにつれて低下するという問題が一部のユーザーで生じていた。

今回のアップデートでこの問題が解決されていることを期待したい。

AppleInsiderによると、Appleはこの指紋認証精度の低下への対策を準備していたというから、それが今回発表されたのは予想どおりだ。Appleのリリースによると、「アクセシビリティ」の「自動読み上げ」をオンにしているときにBluetooth接続のキーボードに生じる不具合も解消されたという。

アップデートするには「設定」の「ソフトウェアアップデート」を開くか、コンピュータに接続してiTunesを開けばよい。

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Google Play、依然ダウンロード数でiOS App Storeを上回る―売上高でも差を詰める

Androidが世界のスマートフォン市場をリードしているという事実がモバイル・アプリのダウンロード数だけでなく、そろそろ売上にも反映してきたようだ。

今朝(米国時間4/15)App Annieから発表された最新レポートによれば、2014年第1四半期の世界のアプリダウンロード数はGoogle PlayがAppleのiOS App Storeを45%上回った。世界での売上高ではAppleは依然としてAndroidに大差をつけている。App Annieによれば、App Storeの売上はPlay Storeを85%も上回っている。

App Annieの2014年第1四半期の市場調査レポートには、世界150カ国の市場データが網羅されている。ただしこのレポートではAmazonのAppstoreは対象になっていない。AmazonのストアはデベロッパーにとってはPlay Storeよりも条件が有利だ。

第1四半期のレポートを見てまず気づくのはこれまでと同じく、インストール台数では大きく上回っているGoogleを抑えてAppleがはるかに大きな売上をデベロッパーにもたらしているという点だ。しかしデータをさらに詳しく検討すると、Google Playが売上高でApp Storeとの差を詰め始めていることが分かる。

新しい市場の爆発的成長に助けられてAndroidのアプリのダウンロード数は大きく伸びている。昨年メキシコではスマートフォンの売上が75%も伸びた。トルコでもスマートフォンとタブレットの伸びに支えられてI.T全体の売上が9%成長すると予測されている。ブラジル、ロシアでもダウンロード数が伸び、Google Playのダウンロード数でそれぞれ2位、3位となった。

しかしレポートの分析によれば、Androidアプリの売上の増加をもたらしたのは主としてアメリカ、イギリスなどの先進市場だという。

たとえばアメリカではGoogle Playの売上は直前の四半期に比較して55%も伸び、韓国(SamsungとLGの母国)を抜いて2位となった。韓国は日本(1位)、アメリカに続く3位に後退した。この変化は、アメリカのAndroidユーザーもやっと有料アプリの購入やアプリ内課金を利用するようになったことを示している。

イギリスもまた直前の四半期に比べて売上が35%アップしている。2013年の第3四半期から第4四半期にかけての伸びはさらに大きく、55%にもなったという。

一方、iOS App Storeの売上の伸びは大部分が中国とアメリカ市場によるものだ。規模は小さいながらベトナムと南lアフリカでも伸びている。

中国の貢献は絶対的な市場規模の巨大さを考えれば不思議ではない。App Annieによれば、中国での売上の伸びはダウンロード数の伸びさえ上回って、直前の四半期比で70%にもなっているという。ジャンルではゲームがトップでソーシャル・ネットワーク関連がそれに次いだ。

iOSでは全体としてゲームがトップのカテゴリーだが、財務会計関連も対前四半期比で45%伸びた(アメリカで納税申告の時期にあたったせいだろう)。

App Storeの売上の75%はゲームが占めている。

ゲームはGoogle Playでもトップ・カテゴリーで、コミュニケーション関連(WhatsApp、Facebook Messenger、LINE、Telegram、hreemaなど)が2位、さらにニュース、雑誌、ツールなどが続いている。

Google Playの売上ではゲームが90%を占めている。

さらに詳しいデータが載っているレポート全文はこちら

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Google、専門家とビデオチャットできるHelpoutsのiPhone版を提供

Helpoutsは、昨年Googleが「困っている人を助ける(HELP PEOPLE OUT)」ために作ったサービスだ。システムはHangoutsを通じて働き、ふだんやっているように友達とダベるだけでなく、個別の問題解決のためのエキスパートと、有料または無料でビデオチャットできる。そのHelpoutsが、iOSでも使えるようになった

iOS版Helpoutsは、ウェブ版と同じように動作し、Google Hangouts上で使用できる無料ビデオチャットとつながることができる。無料のみなのは、Appleを通じて有料サービスを提供すると通常の30%手数料がかかり、Googleにとってそれは価値がないか、そもそもやりたくないことだからだろう。

Android版のHelpoutsは昨年11月から提供されてたが、Appleフレンドリーなサポートは少々出遅れていた。アプリでは、エキスパートの評価やスケジューリングが可能で、iPhoneから直接セッションに参加できる。アプリは無料で、iPhone専用に作られている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Appleのデベロッパに広告識別子の規則遵守が義務化, 違反者はApp Storeから拒絶される

Appleが今日(米国時間4/11)、iTunes Connectの一部をアップデートした。これはモバイルのデベロッパが自分のアプリケーションをiTunes App Storeで配布や更新するために使うサービスだが、今回のアップデートでAdvertising Identifier(IDFA)(広告識別子)の使い方に関する規則が変わった。そしてデベロッパは、この規則へのコンプライアンスを、チェックボックスにチェックを入れて示さなければならない。

2月にAppleは、ユニークな識別子を使っているが広告を表示しないアプリケーションを拒絶するようになったが、今回の規則変更はその措置を正規化して、今後は規則に準拠していないアプリが一律に拒絶されることになった。

そもそも、iOSのアプリケーション内で広告を追跡する正規の方法をIDFAにするぞ、とAppleがデベロッパにお布令したのは2013年からだ。

デバイスのユニークな識別子UDIDの段階的廃止が発表されたのが2011年だから、それに続く遅まきながらのルール変更だ。UDIDは、プライバシーや規制などへの配慮から、Appleの製品やアプリのエンドユーザをデベロッパが正確に同定する方法としては今後使うな、ということになっている。

UDIDなどの追跡方法は、Web上のクッキーのような機能がねらいだが、しかしクッキーのようにユーザが自由にコントロール(消去、オプトアウトなど)できない。クッキーの消去のような簡単な方法がユーザに提供されていない。

UDIDの段階的な廃止に伴って、サードパーティ製の追跡方法があれこれもと、たくさん現れたが、iTunes Connectの新しい条文が明記しているように、これからはIDFA, Advertising Identifier, 広告識別子が唯一のオフィシャルな方法だ。

iTunes Connectのその部分は、デベロッパに、“IDFAがターゲット広告を提供する唯一の方法だ”、とアドバイスし、以下の三つのユースケースを挙げている:

  • アプリ内で広告を出す

  • このアプリのインストールを前に出した広告に帰せしめる

  • アプリ内で行われたアクションを前に出した広告に帰せしめる

またデベロッパは、チェックボックスにチェックを入れることによって、自分のアプリケーションと、そのアプリケーションと関わるサードパーティが広告識別子を使うこと、および、エンドユーザによるiOSの”Limit Ad Tracking”(広告追跡を制限する)の設定を尊重することを、確認しなければならない。

自分の関心に対応したいわゆるターゲット広告が出るのがいやなユーザは、この設定を有効にする。これのセット/リセットは、iOSのSettingsアプリの”Settings–>Privacy–>Advertising–>Reset Advertising Identifier“でいつでもできる。おおまかに言えばこれは、ブラウザの設定でクッキーを消去することに、ほぼ相当する。

この変更によって、モバイル上のプライバシーに関するユーザの選択が究極的に尊重されることになるが、また同時に、iOSのデベロッパが消費者のデータを集めて保存して利用しているという政府の懸念を沈静することもねらいだ。IDFAはiOS 6からあるが、しかしその使い方のルールは不明確だった。もともと広告主ではなくアプリのパブリッシャーが使うことがねらいだが、IDFAを広告ネットワークに渡してターゲティングに利用する広告主が多くなり、またデベロッパなどほかの人たちも、広告追跡データを集めていろんな目的…キャンペーンのターゲティング調整やユーザプロフィールの構築など…に利用するようになった。

今度の規則変更でAppleが言いたいのは、アプリにアクセスするサードパーティですら、IDFAを正規にリクエストしてから広告を出す、インストールを数えるなどのことをしろ、ということだ(エンドユーザがIDFAをリセットしていたら、そのことに従わなければならない)。

しかしまだはっきりしないのは、デベロッパは最近ローンチしたOpen IDFAのような別の識別子を、IDFAの代わりに使ってよいのか、という点だ。OpenIDFAはIDFAが対応していない広告関連のユースケースにも一部対応しているし、ユーザのプライバシーにも配慮している(たとえば使用有効期限の設定)。

もうひとつの疑問は、このルールをAppleが果たして網羅的に強制できるのか、ということだ。ともあれ、この条文がデベロッパに対する警告になり、意図的意識的なルール違反は徐々に抑制されるだろう。そしてAppleは、あなたのアプリケーションをApp Storeから拒絶したり取り去る権利を、これからは持つのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleのiOS/AndroidアプリPhotowallはChromecast+TVでグループスライドショウを楽しめる

Googleが、iOSやAndroidデバイス上の写真をChromecastからテレビに送り込む、というアプリPhotowallをリリースした。個人の写真だけでなく、ネットワークにつながっているお友だちなどからの写真も表示できる。写真の上にいたずら書きやメッセージを書くためのツールもついている。また、複数の写真からフォトモンタージュを作って、それをYouTube上で共有することもできる。詳しい紹介記事が9to5Macに載っている。

参加するお友だちや仲間は、このアプリを持っていなくてもよい。写真の提供は、Webからできるし、彼らもいたずら書きやメッセージを写真中に書ける。昔懐かしいスライドに、参加性というかソーシャル性を加えたようなアプリで、けっこう楽しく盛り上がるかもしれない。

Chromecastはインターネット上のコンテンツをテレビにストリーミングするためのGoogle製のドングルで、35ドルで売っている。最近ヨーロッパの主要国でも使えるようになったから、ユーザ人口も増えそうだ。サードパーティからの強力なAPIもあるが、こうやってGoogle自身が、同社お気に入りのこのメディアプロジェクトのために、ファーストパーティとしてのアプリを作り続けているのは、なかなか良いことだね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Live Stylesの「tixee」はチケットとメディアの”パッケージ”を再発明する

「ソーシャルチケッティングサービスと言われてきたが、我々はそれだけを目指しているわけではない」——スマートフォン向けのチケット販売サービス「tixee」を提供するLive Styles代表取締役CEOの松田晋之介氏は、自社のサービスについてこう語る。

その理由は同社がアップデートしたばかりのiOSアプリにある。これまで、アプリ上でのライブやイベントのチケットを購入し、アプリ上に表示されたチケットをスワイプして電子的な”もぎり”を実現していたtixeeだが、今回新たにアーティストなどの情報を配信する「フィード」を実装した。

フィードには、ユーザーがフォローしたアーティストやスポット、スポーツチームなどのアカウントに関連するTwitter、Facebook、Instagram、YouTubeの情報が配信される。各アカウントをタップすると、関連するチケットを直接そこから購入できる。このフィードの導入によって、ユーザーとチケットの接点を増やし、購買を喚起させることをねらう。「『興味のあるチケットを買ってもらう』ということはすでに実現できた。今後は『どれだけチケットを売る力があるか』が課題になってくる」(松田氏)。

松田氏は、今回のリニューアルで意識したものとして「ぴあ」の存在を挙げる。ぴあはもともと映画やコンサート情報誌としてスタートし、そこからチケット販売サービスを展開してきた。松田氏は「チケットとメディアをパッケージしたぴあは、当時のルネッサンスだった」とコメント。tixeeはチケット販売からスタートしたが、今回のフィードの導入を契機としてメディア機能を強化し、スマートフォン時代にに最適なチケットとメディアのパッケージを実現すると語る。

業績やユーザー数については開示していないLive Stylesだが、2013年秋以降は業績も好調だという。これまで年1回、大規模なイベントを単発で開催するクライアントが中心だったが、イベント規模は小さくとも定期開催するというクライアントへの営業を強化したことが奏功していると説明する。クライアントも、音楽プロモーターのほか、美術館や新聞社、テレビ局など拡大してきた。tixeeでのみチケットを販売する数千人規模のイベントもあるという。

同社では今後、ユーザーの属性やフォローするアカウントにあわせて情報を配信することも検討する。


アプリインストールなしでも友人と写真を共有できる「Scene」、機能を追加し課金サービスを開始

リプレックスが提供するスマートフォンアプリ「Scene」は、スマートフォンで撮影した写真を最大1000枚のアルバムとして保存し、友人と共有できるアプリだ。

アプリをダウンロードしているユーザー同士であればアプリ間で、アプリをダウンロードしていなければウェブサイトのURLをSMSやLINEで伝えることで、アプリをインストールしているかしていないかに関わらず写真を共有できる。

そのSceneが3月13日にリニューアルした。あわせてPC上の写真をScene上で閲覧できるPC向けの新サービス「Scene Connect」を開始した。

リニューアルではUIを変更。アルバム内の写真にコメントを入れられるようになった。また、アルバムを共有するユーザー間でのメッセージ機能を強化。クローズドなSNSのようにやりとりができるようにしたという。ただし、リプレックスでは、「SNSのように利用できてもあくまで『ツール』。SNSだと流れてしまうやりとりも、(写真として)ストックとして残る」(リプレックス取締役の渡邊康治氏)と、Sceneを定義している。

リニューアルにあわせて提供を開始するScene Connectは、PCにソフトウェアをインストールし、スマートフォンで閲覧したい画像を指定すれば、ファイルサイズをスマートフォンに最適化して同期してくれるというもの。

なお、同期時にファイルサイズを最適化するため、「クラウドを利用した画像ファイルの共有サービス」ではなく、あくまで「スマートフォンでの写真閲覧に特化したサービス」と認識すべきだ。だがそれゆえ、画像の同期速度は一般的なクラウド型のファイル共有サービスの数十倍になるという。

同期できる写真は3000枚まで無料。このタイミングに合わせ開始する月額324円の有料アカウントに登録すれば、同期の枚数が無制限となる。

親しい友人など、クローズドな場所においてスマートフォンで撮った写真数枚を共有するのであれば、正直なところ僕はLINEやFacebookメッセンジャーなどを利用した方が便利だと思っている。Sceneは数百枚、数千枚の写真を、アプリをインストールしていないユーザーにすら共有できる。この利便性をどうユーザーに訴求できるかが課題になるだろう。Sceneのユーザー数は現在約20万人。今後1年で500万人のユーザー獲得を目指す。



iOS 7.1:子供が偽キャットフードに親の全財産を注ぎ込む前に警告

Appleが教訓を得たらしい。子供たちがバーチャルなナンセンスに大金を投じることに関する幾度かの派手なニュースを受け、最新版のiOSでは、アプリ内購入に関するAppleのポリシーをユーザーに再確認させるようになった。

iOS 7.1から、ユーザーが仮想コインや偽キャットフードなどのアプリ内購入を行った後、変更しない限り、次の15分間はパスワードなしでさらにアプリ内購入が可能である、旨のメッセージが表示されるようになった。iOSの「設定」アプリへのボタンも表示される。

このポリシーは新しいものではない。2008年にApp Storeがデビューして以来存在しているが、見過されがちだ。iPadを即席ベビーシッターとして頼っている親たちに聞いてみてほしい。

今年Appleは、無許可の子供によるアプリ内購入に関して3250万ドルを払い戻す示談に応じた。FCCは、手ぬるいと思われる本件に関するAppleのポリシーを調査中だ。新たな警告メッセージは無許可購入を完全に防ぐものではないが、多少の抑制にはなるはずだ。

アプリ内購入はそれ自体で業界の一大分野となっている。子供にアプリを与えると、1時間は遊んでいる。子供に遊ぶために何かを買わなければならないアプリを与えると、親がヨットを買えるほど支払う。

【日本語版蛇足】子供がアプリ内購入するためには、[通常]親がパスワードを入力する。メッセージは「この1回だけでは済まない」という警告である。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、iOS 8でマップを大きく改良へ―新しいデータと乗り換え案内を追加

AppleはiOS 7.1でいくつかの機能を追加し、古い機種でのパフォーマンスを相当に改善した。一方でiOS 8のリリースへ向けての準備が進んでいるようだ。Apple情報については実績のあるブログ、9to5Macに今日(米国時間3/11)、Appleの次世代iOSではマップが大幅に改良されるという記事が掲載された。

iOSマップの波乱の物語はOS 6でAppleがGoogleマップの標準搭載を止め、独自の地図アプリを搭載することにしたときに始まった。しかしユーザーの反応は良好とは言えなかった。ビジュアルデザインは良いが、データの正確性ではGoogleマップに大きく劣っていた。地図アプリではGoogleが何年も先行していたのだからこれは止むをえないことだった。だが9to5Macの記事によると、iOS 8でそのギャップは縮まることになるそうだ。

BroadMap、Embark、HopStopなど地図専門企業を買収し、iOSの地図情報データベースを根本的に作り直したことで大きく信頼性を向上させるのに成功したのだという。

iOS 8のマップでは正確性と同時、データの種類や表現も向上している。新しいスポットの追加、地名や通りの名前の表示の改良、その他ビジュアル・デザインの向上などが図られている。2年前に独自マップをスタートさせて以来、公共交通機関の乗り換え案内が欠けていることが弱点として指摘されてきたが、iOS 8ではいよいよ乗り換え案内が登場する。これは上記の地図企業の買収の成果だ。特にEmbarkとHopStopは乗り換え案内で長年の実績があるから、われわれはiOS 8の乗り換え案内の質については大いに期待してよいだろう。

iOS 8では鉄道、地下鉄、バスがサポートされる他に主要な空港については「さらに詳しい情報」も得られるという。これはシャトルバスなどの交通手段を意味しているのかもしれない。新しいマップはアメリカの主要都市についてまず公開され、順次世界に広げられているということだ。新しいマップではユーザーの位置の近くの駅やバス停がはっきり目立つように表示される。また乗り換え案内では現在より後の時刻を指定できる。このときは運行終了時刻などが当然考慮される。

iOS 8で健康管理アプリ‘Healthbook’が準備されているという9to5Macの以前の記事と合わせて考えるとiOS 8はメジャー・アップデートになりそうだ。デザインががらりと変わったiOS 7のときほどドラマチックではないかもしれないが、機能や利用体験の面ではそれを上回る改良になるようだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Apple、iOS 7.1をリリース―CarPlayサポート、デザイン、Siri、カレンダーなどが改良

Appleは先ほど、iOS 7.1をリリースした。これは昨年9月にiOS 7が発表されて以来、最初のメジャーアップデートとなる。今回のアップデートはしばらく前からデベロッパー向けには公開されていた。CarPlayのサポートが目玉だが、それ以外にもビジュアル・デザインの変更その他いろいろと興味深いマイナーチェンジが見られる。

CarPlayは最近ジュネーブのオートショーで実車が展示されて大きな話題になっている。CarPlayをサポートしたニューモデルを発売するのはボルボ、フェラーリ、メルセデス・ベンツなどだ。

Appleは珍しくOS 7.1アップデートの内容を詳しく紹介するページを公開している。

CarPlay以外の改良点には、ホームボタンによってSiriの聞き取りをマニュアルでコントロールする機能がサポートされたことも注目だ。ホームボタンを押してながら話しかけ、話し終わるとボタンを離すことによってSiriに会話の区切りを正しく伝えることができるようになった。Siriの話す音声も中国語、イギリス英語、オーストラリア英語、日本語でより自然なものになった。

デザイン面では、ソフトキーボードのシフトキーなど文字以外のキーが灰色に白抜きに変更された。また着信応答、ロックスクリーンなどのアイコンが改良された。

カレンダーでは、月を表示した画面でイベントリストが表示されるようになった。この機能がないのが不便だという声が強かったので多くのユーザーに歓迎されるだろう。

iTunes Radioラジオでは簡単に放送局が設定できるようになり、iOSデバイス内から直接広告なしのiTunes Matchを購読できるようになった。

アクセシビリティーについても多くの点が改善された。アニメーションを減らすオプションが天気、メッセージ、マルチタスク・スクリーンで適用できるようなった。パララックス効果は気分が悪くなると一部のユーザーから不評だった。

また指紋認証機能に不具合を訴えるユーザーも出ていたが、TouchIDの動作も改良された。今回のアップデートはiPhone 4のパフォーマンスも改善するという。

ホームスクリーンが繰り返しクラッシュして再起動するバグも修正された。FaceTimeの着信通知は全デバイスで同期するようになり、別のデバイスで応答した場合、着信通知は自動的に消去されるようになった。iCloudのキーチェーンのサポートが受けられる国が拡大された。iPhone 5sのカメラには「自動的にHDRにする」という設定オプションが加わった。

ユーザーはデバイスの設定/ソフトウェアのアップデート」から、あるいはiTunesから iOS 7.1をインストールすることができる。

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iOS版Gmailがv3.0にアップデート―バックグラウンド更新、単一サインインなどサポート

今日(米国時間3/5)、GoogleはiOS版Gmailのv3.0をリリースした。この最新版でようやくiOS 7のバックグラウンド処理機能が正式サポートされた。今後Gmailはバックグラウンドで(つまり起動されていないときに)メールのダウンロードをするようになる。ユーザーがアプリを起動すると同時に受信トレイは最新の状態になっているわけだ。

昨年11月に複数のブログがGoogleがiOS版Gmailでこの機能をサポートしたと報じた。しかし奇妙なことに、iOSのGmailアプリ設定には「バックグラウンド処理をオンにする」というオプションが現れなかった(Google+、Google Mapsその他のGoogleアプリにはこのオプションが表示される)。

いずれにせよ、今後は間違いなくこの機能がサポートされる。iOSデバイスでネーティブのGmailアプリを使っているユーザーは、この機能をオンにしておけば起動時間が多少短縮されるはずだ。ユーザーはAppのバックグラウンド更新をオンにし、アプリからの通知もオンにしておく必要がある。

また今回のアップデートで、Gmailを含めたGoogleのiOSアプリはすべて単一サインインで利用できるようになった。Gmail、マップ、YouTube、Chromeなどのどれか一つにサインインすれば、自動的に他のアプリにもサインインする。一般ユーザーにとってはそれほどの改良とも思えないだろうが、Googleの2段階認証を利用しているユーザーにとってはGoogleのアプリを開くたびにいちいち27文字のパスワードを入力しなければならない煩わしさから解放されることになる。これで2段階認証利用のハードルが大きく下がるだろう。

〔日本版〕日本語版Gmail v3.0はApp Storeに公開ずみ。インストールすると自動的にバックグラウンド更新はオンになるようだが、念のため「設定→一般→Appのバックグラウンド更新」を開いて確認しておくとよい。

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メルセデス・ベンツ、CarPlay搭載の新Cクラス発表―このビデオで機能が詳しくわかる

ジュネーブで開催中のモーターショーでメルセデス・ベンツがAppleの車載iOSシステム、CarPlayを搭載したCクラスの新モデルを発表した。上にエンベッドしたビデオは繰り返しが多く、おそらくデモビデオに編集する前の素材集のようだが、それだけにメルセデスのCarPlayの機能が詳しく分かる。

ドライバーは車に乗り込むとセンターアームレストを開いてLightningケーブルを引き出し、自分のiPhoneを接続してアームレスト内にしまう。続いて、Siriを利用して電話をかける、メッセージを送信する、カーナビを設定する、iTunesでメディアを再生するところが紹介されている。

CarPlayの発表は自動車産業にとって一大イベントのはずだが、これまでのAppleの重要プロダクトの発表に比べるといささか地味な印象のスタートとなった。

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2013年のタブレット販売台数は1億9500万台。Androidがシェア62%で首位の座を奪取

タブレットの世界に、転機がおとずれたということなのかもしれない。Gartnerリリースした2013年のタブレット販売統計のデータを見ての印象だ。Androidが2倍近くの差をつけてAppleを抜き去り、初めて首位に座についているのだ。2013年におけるタブレット販売台数は1億9500万台で、そのうちAndroidは62%近くとなる1億2100万台を売り上げ、そしてAppleのiPadは7000万台で36%ほどということになった。

昨年の状況をみると、Appleがタブレット分野のトップで、6100万台を売り上げてシェアは53%となっていた。この際のAndroidタブレットは5300万台で46%となっていた。

Gartnerによれば初めてのタブレットを購入する層が、「ローエンドの小画面デバイス」を購入することにより市場は拡大しているのだとのこと。ちなみに、そうした方向性を積極的に示して、新規購入者を強く意識したはずのAmazonについては、残念ながらあまり好調とも言えないようだ。

2011年にeコマースの巨人であるAmazonがKindle Fireを投入し、これはタブレット市場に革新をもたらすものだと目された。しかし思ったほどの成果はあげられなかったように見える。売り上げは200万台伸ばして900万台となった。しかし市場シェアで見ると2012年の6.6%から4.8%に落ちてしまっているのだ(こうした統計データを示しているのはGartnerだけではない。IDCもAmazonのシェア低下について、レポートをリリースしている)。

Gartnerはこうした傾向を分析して、価格とサイズのみで消費者にアピールすることは難しい時代になっていると結論している。低価格が求められているのは間違いないが、そこに充分な機能を盛り込まなければ、消費者は反応しないようになっているようなのだ。

「一般利用者が用意できる予算の中で、抱負な機能を提供するAndroidデバイスが多く出回るようになりました」と、リサーチディレクターのRoberta Cozzaは述べている。「2014年には、タブレットというものがますます日用品化していく中、ハードウェアスペックやコストのみでなく、デバイスのもたらすエクスペリエンスや最新技術、またトータルなエコシステムの魅力をアピールすることが必要になっていきます。ブランドロイヤルティを高めることで、利益を生み出していくような戦略が必要になっていくでしょう」とのこと。

ちなみにベンダーベースで言うならば、やはり7000万台を売り上げて36%のシェアを握るAppleが市場をリードしている。これを追うのはSamsungで、幅広くラインアップしたGalaxyシリーズを前面に3700万台を売り上げ、シェアで見ると19%を占めるにいたっている。2012年を振り返ればAppleのシェアが53%で、Samsungのシェアが7%だった。これからすればSamungが「猛追している」と評価して良いだろう。

ところでOSベースでみたとき、Microsoftの販売シェアは2.1%に留まっている。2012年の販売台数比で4倍ほどに伸びているのだが、Gartner曰く、「まだまだ消費者の関心をかっていると評価できる段階にはない」とのこと。

「アプリケーションやサービスを活用するデバイスとして、タブレットやスマートフォンの重要性が増していく中、Microsoftは消費者および開発者の双方に対してエコシステムの魅力をアピールしていかなければなりません」とCozzaは述べる。Microsoftもその辺りのことは充分に意識しているはずではあるが、MWCでは従来のPC市場についてももっと配慮していく旨をアナウンスしており、タブレット関連のエコシステム拡大とは別の方向性を意識している面もあるのかもしれない。

Appleが切り開いた市場にて、他ベンダーは低価格デバイスに注力している。また消費者もタブレットの日用品化が進むにつれ、ブランドへの意識は薄れて、購入要因として価格を重視するようになってきている。但し「依然としてハイエンドではAppleが優勢で、またiPad miniのような小型モデルにおいてもAppleの存在感が大きい状態となっています。このような中、他ベンダーは低価格路線を進みつつ、同時にエコシステム全体の魅力を培っていくことが重要となってくるでしょう」とCozzaは述べている。

尚、新興市場ではTabletマーケットの成長率は145%にもなっているそうだ。既存市場については成長率も31%となっている。

ベンダー別で言えばApple、Samsung以外で「others」に入らないのはASUSとLenovoのみだ。但し、「others」も販売台数は昨年比で約2倍となり、そしてマーケットシェアも31%を占めている。寡占状況にあるのは間違いないが、しかしそれでも多くのベンダーがしのぎを削っているという面もあるようだ。

Gartnerの資料によれば、Lenovoは198%の伸びを示している。ハイブリッドモデルのYogaがなかなか好調で、またWindowsタブレットも扱っていることが成長に寄与しているのだろう。アナリストのIsabelle Durandは「今後は中国外でも確固たるブランドイメージを形作ることが大事な段階になってくる」と述べている。そうした課題にむけ、モトローラの買収がどのように機能してくるのかは注目に値する。もちろんモトローラも米国内で絶大なブランド力を持つというわけではないが、ビッグネームを買収してブランド力を高めていくという戦略は、これからもありそうに思える。

ASUSについてみれば、タブレットも含むウルトラモバイル分野全体での成功が、タブレット分野での伸びも引っ張っているとGartnerは分析している。ウルトラモバイル分野のデバイスは、2013年に2億1600万台の売り上げとなっている(ハイブリッド型やクラムシェル型のノート、そしてタブレットも含む)。その90%ほどはタブレットであるが、しかしノートタイプの需要もなくなってはいない。たとえば大量の文字入力を必要とする場合にはキーボードのついたノートタイプを選択する人が多い。デスクトップPCの市場が縮小するのに応じて、ウルトラモバイル市場が拡大しつつある。

「まだまだモデルは少ないものの、2013年はハイブリッド型の成長が始まった年と言えそうです」とCozzaは言っている。さらに、そのような流れの中で、Transformer Book T100などにより2013年に注目を集めたのがASUSであったわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


ジュネーブ・モーターショーでAppleの車載iOSシステム発表―自動車がiPhone アクセサリーになる

自動車のエンタテインメントとコミュニケーションをiOSでコントロールするCarPlay iOS in the Carを改名)はAppleのモバイル・エコシステムを新段階に拡張するものだ。これによっていわば自動車がiPhoneのアクセサリーの一つになる。

CarPlayシステムは今日(米国時間3/3)、ジュネーブで開催中のモーターショーで発表された。パートナーのフェラーリ、メルセデス・ベンツ、ボルボは、いずれもCarPlay搭載車を今週から出荷すると発表した。2014年中にCarPlay採用メーカーはホンダ、ヒュンダイ、ジャガーに拡大する。さらにBMW、シボレー、フォード、キア、ランドローバー、三菱、日産、オペル、プジョー・シトロエン、スバル、スズキ、トヨタも参加予定だ。

フィアット、米国クライスラー、フォルクスワーゲン・グループなどまだ動向を明らかにしていないメーカーもいくつかある。近く世界で昨年1500万台の新車が販売されたが、Appleは近くその大部分のダッシュボードにiOSデバイスを据え付けることに成功する可能性があるわけだ。

iPhoneとの接続はLightningポートを使うので、CarPlayで利用できるのはiPhone 5、iPhone 5s、iPhone 5cのみとなる。

【後略】

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+