マイクロソフトが個人向けTeamsのデスクトップ・モバイル・ウェブ版を正式リリース

マイクロソフトが個人向けTeamsのデスクトップ・モバイル・ウェブ版を正式リリース

Microsoft

Microsoftは5月17日(現地時間)、個人向けの「Microsoft Teams」をデスクトップ、モバイル、Webで正式リリースしました。誰でも無料で利用できます。個人向けのTeamsは2020年3月に発表され、モバイル版のプレビューが6月に開始されていたもの。約1年のプレビューを経ての正式リリースとなります。

Teamsには、これまでも無料プランがありましたが、それはあくまでもビジネスユースのお試しプラン的な位置付けです。今回リリースされた個人向けTeamsは、チーム機能が省かれているなど、ビジネス版とは若干機能が異なっており、家族や友人とのビデオ通話やチャット、ToDoなどを共有するのが主な目的となっています。

個人向けのTeamsでは、1対1でのビデオ通話は最長24時間まで利用可能。3人以上のグループ通話は最大100人まで最長60分間、無料で利用できます。ただ、コロナ禍の状況を考慮し、当面は最大300人まで最長24時間の通話を無料で利用可能です。

同じ部屋にいるような気分でビデオ通話を行えるTogetherモードも利用できます。Microsoftによると、標準的なビデオ通話と比較して脳をそれほど働かせずに済み、疲労を軽減する効果があるとのことです。

マイクロソフトが個人向けTeamsのデスクトップ・モバイル・ウェブ版を正式リリース

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また、ビデオ通話中にライブ絵文字やGIFを使用して会話に反応もできます。喫茶店や職場などで、声を出せないような状況でも利用できそうです。

このほか、グループチャットから共有のToDoリストを作成し、グループ内のユーザーにタスクを割り当てたり、グループで日程調整をしなければいけない場合などに、投票する機能も備えます。

単なるビデオ通話やチャット機能を超えて、個人や家族で利用できるコミュニケーションハブとして機能することを目指したものになっています。

個人向けTeamsは、日本でもすでに利用可能。職場で利用している場合には、違和感なく受け入れられそうですが、それ以外の家族にどれだけ普及できるかが活用の鍵になってきそうです。

(Source:Microsoft(1)(2)Engadget日本版より転載)

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タグ:ビデオチャット / ビデオ会議(用語)Microsoft / マイクロソフト(企業)Microsoft Teams(製品・サービス)

マイクロソフトが「Windows 10コンポーネント版Flash Player」を完全削除するアップデートを7月配布

マイクロソフトが「Windows 10コンポーネント版Flash Player」を完全削除するアップデートを7月配布

マイクロソフトが、7月にWindows 10コンポーネントとしてのAdobe Flashを取り除くアップデートを配布します。またそれよりも先、今月配布予定のWindows 10 21H1にアップデートした場合はその時点でFlashは削除されます。

同様のFlash掃討作戦はWindows 8.1、Windows Server 2012、Windows Embedded 8 Standardなどの古いOSでも実施されることをブログ記事で告知しているため、それらのOSでFlash必須の作業を抱えているユーザーは事前に対応策を考えておく必要がかもしれません。なお、サポートページを見ると、ユーザーが手動インストールしたアプリケーションとしてのAdobe Flash Playerは削除されないとのこと。

今回の削除はまだOSにコンポーネントとしてプリインストールされているFlash Playerの削除であり、2021年1月以降に最新バージョンに更新されたMicrosoft Egdeブラウザーからは、Flash機能は削除されているはず。ChromeやFirefoxといった主要なブラウザーは2016年無効化を実施し、Adobe自身も2020年末をもってそのサポートを終了しました

あらゆる環境でFlashへのサポート終了は進行しているものの、歴史上、Flashで構築されたソフトウェア資産にはゲームをはじめ多種多様なものがあるため、Internet Archiveはそうした遺産をインターネットの重要な部分として保存したライブラリーを公開しています。もし栄華を極めた頃のFlashを懐かしく思うのなら訪れてみるのも良いかもしれません。

(Source:MicrosoftEngadget日本版より転載)

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マイクロソフトの新アプリReading Progressは教師、子どもの読解能力の評価を楽にするアプリ

山ほどの仕事を抱えている小学校教師にとって、児童の読解能力を測ることは骨の折れる仕事であり、通常は時間を要し強いプレッシャーのかかる1対1のテストを通じて行われる。Microsoft(マイクロソフト)の新しいアプリであるReading Progress(リーディング・プログレス)は教員の肩の荷を少しでも軽くしようとするもので、子どもたちは自宅で読書ができて、AIによる自然言語理解を利用した障害と進歩の確認もできる。

2020年はほとんどの教育プランが台なしになり、読解力は子どもたちが学校にいる時のようには向上しなかった。Amira(アミーラ)などの会社が読書の様子をAIで観察することによってギャップを埋めようとしているのに対して、Microsoftは教員のためのツールを増やそうとしている。

Reading ProgressはMicrosoft Teams(ティームズ)のアドオンで、教師がより柔軟に読解テストを実施できるようにすることで、人前で読んで失敗することを心配する児童へのプレッシャーを軽減し、読み飛ばしや言い直しなどの重要な読み上げ事象を発見、追跡することができる。

教師は児童毎に(あるいはクラス全員に)課題読み物を与え、子どもたちは好きな時間に読むことができる。テストを受けるよりも宿題をやるのに近い。アプリ内で直接動画を撮影し、音声はよくあるつまずきを観察するアルゴリズムによって解析される。

4年生のBrielle(ブリーレ)さんによるビデオ証言のように、多くの子どもがこのやり方を好むかもしれない。

ブリーレさんのように聡明で自信に満ちた少女がこのやり方の方がよいと感じているとして(彼女は自分の学年より2年上の課題を読んでいる、よくやったブリーレさん)、失読症や訛りが心配だったり、内気なだけで読むのに苦労している子どもたちにはどうなのか?自分の家で自分ひとりで自分のカメラに向かって話せることで、ずっと上手に読めるようになり、正確な評価も可能になる。

これは教師をそっくり置き換えようとするものではもちろんない。忙しすぎる教育者が優先順位をつけ、ものごとを客観的に見て追跡することに集中しやすくなるためのツールだ。これはAmiraが対面のグループ読書(パンデミック下では不可能)を置き換えようとするものではなく、よくある間違いをすばやく修正して読者を励ますというこれも有用なプロセスを提供すると同じだ。

この日MicrosoftはReading Progressに関連する情報を数多く公開した。誕生の物語と基本的概要や、プロダクトハブ解説ビデオ同社のアプローチを支持する引用などだ。この新しい教育関係プロダクトに関するまとめ投稿にも詳しく書かれている。

カテゴリー:EdTech
タグ:MicrosoftReading Progressオンライン学習Microsoft Teams

画像クレジット:Microsoft

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook

クラウドインフラ市場の2021年第1四半期売上高は約4.3兆円、新型コロナ追い風に移行が加速

パンデミックによって企業は2020年、かつてない速さでクラウドへと移行した、というのが広く受け入れられている見解だろう。数年かかるトランスフォーメーションを数カ月で達成し、強制するような要因がなければなし得なかったスピードだった。直近の四半期のクラウドインフラ市場の売上高はこの見解が正しかったことを証明しているようだ。

Synergy Researchのデータによると、今週四半期決算を発表したAmazon(アマゾン)、Microsoft(マイクロソフト)、Google(グーグル)のビッグスリーを含め、クラウドインフラマーケットの売上高は400億ドル(約4兆3735億円)だった。前四半期より20億ドル(約2190円)増加し、前年同期比37%増だった。Canalysの数字はわずかに高い420億ドル(約4兆5900億円)だった。

この業界をフォローしている人なら予想していたかと思うが、AWSが前年同期比32%増の135億ドル(約1兆4760億円)で業界トップだった。ランレートは540億ドル(約5兆9030億円)だ。とんでもない数字である一方で、真に注目に値するのは年間売上高の伸びだ。特にAmazonのような規模と成熟度が高い企業においてはそうだ。大数の法則に従えばそうした数字は持続可能ではないが、全体のパイは成長し続けていて、Amazonは引き続きかなりの割合を占める。

全体をみると、AWSのマーケットシェアは32%だった。売上高は増え続けているが、マーケットシェアはここ数年横ばいだ。シェアを伸ばしてきたのは別の企業で、最も顕著なのがMicrosoftだ。同社の四半期売上高は78億ドル(約8525億円)で、シェアは20%だった。

GoogleはThomas Kurian氏(トーマス・クリアン)氏の下で引き続き有望なサインを示していて、35億ドル(約3825億円)の売上を達成した。マーケットシェアは9%で、2桁に向けて着実に成長している。IBMですら好成績の四半期となり、Red Hatが引っ張ってシェアは5%、売上高は20億ドル(約2190億円)だった。

画像クレジット: Synergy Research

SynergyのチーフアナリストであるJohn Dinsdale(ジョン・ディンスデール)氏はAWSとMicrosoftがマーケットをしっかりと掌握しているが、これは業界の他の企業が売上を伸ばせないということではない、と指摘する。

「AWSとMicrosoftはミラーで後ろを見るのにあまり時間をかける必要はなく、競争を意識しています。しかし、他のプレイヤーにとってすばらしい機会がないと言っているわけではありません。AmazonとMicrosoftを除いた残りのマーケットは四半期に180億ドル(約1兆9675億円)を売り上げ、前年比で30%成長しました。特定の地域やサービス、ユーザーグループにフォーカスしているクラウドプロバイダーは今後数年間、大きな成長を目指すことができます」とディンスデール氏は声明で述べた。

Synergy同様にこの業界をウォッチしているCanalysも、わずかに異なる部分はあるもののほぼ同じようなデータを示した。マーケットシェアはAWSが32%、Microsoftは19%、Googleは7%だった。

画像クレジット:Canalys

CanalysのアナリストBlake Murray(ブレイク・マリー)氏は、成長する余地がまだあり、数年にわたってこの分野の売上高は継続して増えるだろうと話す。「2020年は大規模なクラウドインフラ支出がありましたが、大半の企業のワークロードはまだクラウドに移行していません。顧客の自信が2021年に高まり、移行とクラウド支出は続きます。2020年延期された大型プロジェクトが再浮上し、その一方で新しいユースケースが獲得可能な最大市場規模を広げるでしょう」と同氏は述べた。

我々が目にしている数字はもはや驚きではない。企業がさらに多くのワークロードをクラウドに移行するにつれ、この数字は今後も拡大する。MicrosoftがマーケットシェアでAmazonに引き続き近づくことができるか、というのが現在の疑問だ。

関連記事:クラウドインフラ市場は2020年に13.6兆円に成長、リッチな企業はますますリッチに

カテゴリー:ネットサービス
タグ:クラウドストレージAmazonAWSMicrosoftGoogle

画像 クレジット:imaginima / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Nariko Mizoguchi

米国の2021年第1四半期のビデオゲーム支出は30%増の1.6兆円、ハードウェアが好調

パンデミックを経て米国では人生への希望の兆しが見え始めているが、ビデオゲーム支出額の増加は続いている。2020年のかなりのビデオゲーム支出額は、米国や世界の多くのところで実施された外出禁止によるものだったことは間違いない。米国では2020年にゲーム関連の支出額が27%増加した。

しかし、人々がこれまでよりも外出するようになり、この勢いは続くのだろうかという大きな疑問が残る。差し当たっては、少なくともこの業界にとってはバラ色の状態が続いているようだ。NPDは米国時間4月29日、2021年第1四半期の米国のビデオゲーム支出額は前年同期比30%増の149億2000万ドル(約1兆6240億円)だったと明らかにした。

しかし支出の内訳を見ると、成長要因は単なるパンデミック中のエンターテインメントではないのは明らかだ。第1四半期にコンテンツへの支出は25%増え、アクセサリーが42%増、ハードウェアは82%増だった。

ハードウェアに関する数字の増加要因は、関心を持ってこの業界を追いかけている人なら誰でもすぐにわかるだろう。Nintendo Switchが2020年の売上の大半を独占し、ソニーとマイクロソフトが2020年、次世代コンソールを発売した。

「パンデミックによる消費者の行動の変化に起因するゲーム消費時間と消費額の増加がまだみられる一方で、PlayStation 5とXbox Seriesのコンソールの2020年11月の発売からの周期的なゲインを目の当たりにしています。こうした新たなプラットフォームによる成長はモバイル、PC、VRのコンテンツ支出額の増加、そして継続しているNintendo Switchの人気と併せて過去最高の支出額につながりました」とアナリストのMat Piscatella(マット・ピスカテラ)氏はリリースで述べた。

関連記事:2020年のビデオゲーム関連支出は前年比27%増、新型コロナが追い風に

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:任天堂Nintendo SwitchソニーMicrosoftPlayStationPlayStation 5Xbox

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

マイクロソフトの新しいデフォルトフォント候補を評価してみる

我々は「Calibri」についてほとんど知らない。Microsoft(マイクロソフト)の全Office製品(およびWordpadなどの標準アプリ)のデフォルトフォントが終わりつつあり、新しいものを決めるために、Microsoftはみなさんの協力を必要としている。新しいデフォルトフォント候補を評価してみよう!

Calibriについて考えたことはほとんどないと思う。フォントについて少しでも考えていたとしても。しかし、実はそのほうが良い。デフォルトフォントというものは、人が気づくべきものではなく、何か特別なことがない限り変える必要を感じないものだ。もちろん、2007年のTimes New Romanからの変更は賛否両論を呼んだ。セリフつきからサンセリフへの変更は物議を醸した。最終的に、それは良い判断だったことが証明されたし、いずれにせよTNRは今でもセリフつきフォント指定のテキストではデフォルトであることが多い。

間違えのないように言っておくと、これはWord文書のようなユーザー作成物のデフォルトフォントの話だ。MicrosoftがWindows自身や他のブランド製品に使っているフォントはSegoe UIで、他にもいくつか別のデフォルトが混じっている。しかしこれからは、Office製品で新規文書を作成する時は、以下の5つのうちどれか1つを使うようにデフォルト設定され、それ以外はオプションになる。

Calibriを別の親しみやすいユニバーサルサンセリフフォントに変えることは、2007年と比べてずっと劇的ではないが、それは我々が意見を持てないという意味ではない。ああ、私たちはそこへ行くしかないのだ。残念なことに、Microsoftの用意した唯一の方法は、テキストを見ることだけで自分で365アプリを使って書いてみることはできず、しかもツイート(全部の文字は入っていない)やカラフルだが情報の少ないグラフィック表現だけだ。そこで私たち(私とDarrellのこと)は判定するために独自のサンプルを作った。

Grandviewがないことに気づいたかもしれない。それについては後ほど。では、上から始めよう。

Calibriは比較のために。これは無難でやや細めのフォントだ。フレンドリーな印象は文字の先端部分のためで、子どもがぶつかった時を心配したかのように磨きあげられている。2007年当時のような低解像度ではほとんどわからなかったが、今はより明確になって実際少々奇異に感じる。冷蔵庫に貼る磁石文字のようだ。

Bierstadtは私のオススメで、Microsoftも選ぶと思っている。第1の理由は特徴的な小文字の「 l(エル)」で、これは重要だと私は思う。第2に、先端に一切かわいらしいことをしようとしていない。例えば、「t」の最後は丸まっていないし、「a」には目障りなテールがない。実用的で、明快で、別のフォントを選ぶ理由を与えない。1位だ、おめでとう、デザイナーのSteve Matterson(スティーブ・マターソン)さん

Tenoriteは次のお気に入りだ。ステキだけどデフォルトフォントとしての実用性は低い。幾何学的サンセリフ(「dog」の太くて大きな丸を見よ)はミディアムサイズでは見栄えがよいが、小さくなると文字間が広く奇妙になりがちだ。Bierstadtが細い文字と幅広い文字の幅を揃えているのに対して、Tenoriteではひどく不均衡で、それなのに全体の長さは変わらないことを見て欲しい。あと、そう、「This is Tenorite.」の最後はカーニングをいじったり余分な空白を入れたわけではない。これが結果だ。誰か直してくれ!2位だ。

Skeenaは、RPGで戦うモンスターのように聞こえることを別として、先祖返りのように感じる。具体的にはMonaco、古いバージョンのMacOS(OS 7など)で、おなじみのフォントだ。変化のある太さと細くなっていくテールは大きいサイズではおもしろいが、小さいと煩わしいだけだ。「e」は全体でも最高だが、「g」はなにかの間違いかもしれない。誰かが修正する必要がある。 。

Seafordは興味深いフォントだが、角のあるループとターミナルで頑張りすぎた。小文字の「k」と「a」はぞっとする。「d」は食べすぎて腹を地面で休ませているように見える。イタリックの「w」の曲がった棒の話はさせないで欲しい。誰か直して。超太字は好きだし、「g」は実際に使えるが、毎日使うにはうるさすぎる。4位。

Grandviewは私たちのところではうまくレンダリングできなかった。標準書体ではDingbatsみたいだが、太字とイタリックでは問題なかった。誰かが修正するだろう。幸いなことに、これが次のデフォルトになることはないと私は思っている。決して悪くはないが非人間的で、ロボット的だ。誰も使わないターミナルフォントのように見える。こんな直線的フォントが使われる場面があるのだろうか。ロゴには良い(構造的に強く感じる)が、これで書いた文はバーコードのように見える。H2などに使うとよい。最下位。

さて、Microsoftに強くツイートして「投票」するにはどうするべきか?おそらく関係ない。私の予想では、連中はもう決めている。Bierstadtが賢い選択だ。なぜなら、他はいずれも場面に依存しているのに対してこれは全体的によくできている。あの忌々しい「e」さえ修正してくれれば。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:MicrosoftフォントMicrosoft Office

画像クレジット:Microsoft

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Alphabet、Microsoft、Pinterestの決算報告をまとめて読む

米国時間4月27日の午後、Alphabet(アルファベット)、Microsoft(マイクロソフト)、Pinterest(ピンタレスト)の3社が2021年最初の3カ月の四半期決算を報告した。MicrosoftとPinterestは決算報告直後から急激に値を下げたが、Alphabetは決算発表以降株価を上げている。

大量の数字で読者を圧倒しないために、それぞれの決算報告書についてTechCrunchが思うところをできるだけ少ない言葉でまとめてみた。

  • Alphabetの決算はいくつかの面で好調さを見せ、投資家を喜ばせた。YouTubeの売上は50%近く伸びて60億ドル(約6530億円)に達し、広告も好調で、不採算部門と悪名高かった「Other Bets」部門さえも2億ドル(約220億円)近い売上を計上した。しかし、テクノロジー総合企業の最も注目すべき結果はクラウド部門だ。Google Cloudは2020年同期の売上27億7700万ドル(約3020億円)、営業損失17億3000万ドル(約1880億円)から、売上40億4700万ドル(約4400億円)、営業損失わずか9億7400万ドル(約1060億円)へと成長した。カリフォルニア州マウンテンビュー拠点のテックサービス集団は、非広告プロダクトからかたちのある売上ストリームを作り出すだけでなく、かたちのある営業利益を生み出しつつある。トレンドが続くならば。
  • Microsoftの決算報告は、ウォール街の無関心を他所に、かなり良かった。Microsoftは1年前の四半期から17%成長し、営業利益を31%増の170億ドル(約1兆8510億円)へと押し上げた。売上よりも速い利益の成長は、営業レバレッジの証だ。実際同社の純利益は営業利益以上の速さで伸びており、予測を上回った。MicrosoftのGoogle CloudでAWS競合のAzureは、四半期で50%伸び、予測と一致した。CNBCによる。Microsoftは現在も驚くほど裕福であり、会社が一番将来に期待している製品群がかなり大きい数字を生み出している。悪くない!
  • Pinterestは巨大な四半期を報告した。ウォール街は喜んでいない。Pinterestの2021年第1四半期売上、4億8523万ドル(約530億円)は2020年同期から78%の増加であり、同社の純損失は同じ期間に1億4119万6000ドル(約154億円)から2167万4000ドル(約24億円)へと改善し、非GAAP純利益はマイナス5991万6000ドル(約65億円)からプラス7852万7000ドル(約85億円)へと上昇した。この著しく魅力的な四半期の結果は何をもたらしたか?株価は8%以上下落した。考えられる理由は、Pinterestの月間アクティブユーザーが予測を下回り(実績は4億7800万ドル[約520億円]、予測は4億8050万ドル[約523億円])「営業費の増加傾向が第2四半期に加速する」ことを予告したことだろう。しかし、現四半期の売上成長105%と、同四半期のミドルティーンの月間アクティブユーザー数の成長を同社が見込んでいることから、そこまで辛く当たられる筋合いはない。私たちが何か大きなことを見逃しているのでない限り、Pinterestは単にもっと多くを求めていた投資家たちにいじめられているだけだろう。

以上、大急ぎでまとめてみた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AlphabetMicrosoftPinterest決算発表

画像クレジット:Spencer Platt / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nob Takahashi / facebook

マイクロソフトがWindows 10で特定の更新を適用時にゲームパフォーマンスが低下する問題を解決と報告

マイクロソフトがWindows 10で特定の更新を適用時にゲームパフォーマンスが低下する問題を解決と報告

米Microsoftは23日(現地時間)、Windows 10にて特定の更新を適用した環境でゲームのパフォーマンスが低下する問題が生じていた件につき、既知の問題のロールバック(KIR/Known Issue Rollback)により解決したと報告しています。

KIRとは更新プログラムで問題が発生した場合に、すばやく復旧する仕組みのこと。ほとんどのユーザーは何の操作をすることもなく、自動的に問題が解決されます。

MSによると、この問題はKB5000842以降の更新をインストールした後、ゲームのパフォーマンスが予想よりも低下したとの報告に対応したものです。この問題の影響を受けるほとんどのユーザーは、ゲームをフルスクリーンまたはボーダーレスのウィンドウモードで実行し、2台以上のモニターを使用していると伝えられています。

先日もWindows Updateによりゲームのパフォーマンス低下やブートループ発生が報告されていましたが、そちらは4月14日に公開されたKB5001330によるものと推測されていました。今回のKB5000842は3月29日に配布されたものですが「それ以降」とあるため、KB5001330の不具合にも対応していると思われます。

この修正は、一般向けデバイスおよび管理対象外のビジネス機器に自動的に反映されるまで最大24時間かかる場合があり、デバイスを再起動すると素早く適用される場合があるとのことです。

KB5001330はゼロデイ脆弱性の修正のため、削除すればセキュリティ上の問題が生じるおそれがあります。症状が起こったPCユーザーはKIRが適用されるのを静かに待つか、再起動してみるとよさそうです。

(Source:MicrosoftEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:セキュリティ
タグ:Windows(製品・サービス)Windows 10(製品・サービス)Microsoft / マイクロソフト(企業)

セレブが教えるオンライン講座MasterClass効果がEdTechに与える意味とは

MasterClassは、セレブが教える講座のサブスクリプションを販売する、エンターテインメントと教育の境界を行く会社だ。Serena Williams(セレーナ・ウィリアムズ)のテニス教室、Gordon Ramsay(ゴードン・ラムゼイ)の料理教室など、バーチャルだが、意欲的な内容だ。講師が直接話しかけてくるという滅多にない可能性もなくはないが(実際に起きたことがある)、基本的にはドキュメンタリースタイルのコンテンツを会員専用ページで提供する。

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その構想は注目を集めた。MasterClassは資金調達を実施中であり、評価額は25億ドル(約2690億円)だとAxiosが報じており、TechCrunchも別の情報源から確認した。しかし、MasterClassが芯で捉えたこの成功は、果たして他者が再現できるものなのだろうか。

投資家はまちがいなくそう思っている。MasterClassの共同ファウンダーが設立したOutlier(アウトライアー)は、手頃価格のデジタルカレッジコースのために 3000万ドル(約32億円)のシリーズCを今週完了した。Outlierとそのファウンダーの古巣との類似点は少なくない。この会社は事実上、MasterClassの高品質映像技術を大学教育に応用しようとしている。そしてそれは、チェスの元世界チャンピオンであるGarry Kasparov(ガルリ・カスパロフ)が立ち上げた「チェス愛好家のためのMasterClass」の記事を私が書いてからわずか1週間後のことだった。

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MasterClassのコピーが立て続けに2社、数千万ドル(数十億円)のベンチャーキャピタルを集めたことで、私はこのモデルを分野に特化させ、さまざまなニッチに適用できるのではないかと考えるに至った。2020年以来、Zoom Universityの成功を受け、EdTech(教育テック)はもっと魅力的でなくてはならないことがわかってきたが、どうすればよいかは正確なところはわかっていない。嗜好の共通する人たちのためのマイクロラーニングコミュニティを作る?それともゲーミフィケーション?向上のための学習と、単位を取るための学習とでは動機づけが異なる。Outlierが成功するためには、MasterClassのマジックを使って対面授業に匹敵する結果を出せることを大学に証明してみせる必要がある。それはより困難でかつ野心的な約束だ。

私のつたない意見はさておき、私はEdTechのファウンダー2人に、彼らがMasterClassの効果をどう見ているかを尋ね、私の直感を確認するべく話を聞いた。

言語学習のスタートアップ、Toucan(トゥーカン)のファウンダーであるTaylor Nieman(テイラー・ニーマン)氏。

私たちがToucanで活用しているこの「インビジブルラーニング」というテーマに注目するこれらのモデルのやり方は良いと思いますが、人々のとても忙しい日々から時間を奪うという、他の多くの消費者製品と同じ問題を抱えています。継続する時間との競争は、低い参加率と非常に高い脱落率に繋がります。プロダクト自身をまったくといってよいほど使わないでどんな学習結果が得られるのか、私は疑問に思っています。

高校生向けの学習プラットフォームであるFiveable(ファイバブル)のファウンダーAmanda DoAmaral(アマンダ・ドアマラル)氏。

MasterClassが、なぜ教育コンテンツはもっとエンターテインメントのように扱われるべきなのかを表していることは重要です。コンテンツ品質のハードルは以前よりずっど高くなっており、そのことがあらゆる学習に与える影響を見るのが楽しみです。

生徒のためには、彼らを総合的に支援する環境を作り、自由に共同作業出来る場所を与えることが重要です。若者たちにそういう場所が必要なことは明白ですが、学生が本当に必要としているのが何かを私たちは見失っていました。私の学校では、生徒の最悪の事態を想定したポリシーを作りました。これを変えたいのです。最善を想定し、積極的に生徒たちを守り、必要な時に行動を起こせる手段を作ります。

ともあれ、この良き日に考えるべきことがいくつかある。この記事の後半では、資金調達のことからいつかやりたくなるかもしれない求愛行動まで、ファウンダーへの戦術的アドバイスに焦点を当てる。

孔雀のダンス

孔雀のオスがメスの注意を引くためにいつ羽を広げるかはご存知だろう。スタートアップが買収されようとする時はどうだろう。先のEquityでは、Discord(ディスコード)がMicrosoft(マイクロソフト)の買収を断ったニュースを取り上げ、そもそもそんな話が存在したのか、単にこのオーディオゲーミングプラットフォームに対する投資家の関心を高めるためだったのかについて語った。

ポイント:複数の会社からの買収提案を断ったあと、オーディオ・ゲーミングの巨人はIPOを目指している

Discordはだけでなく、統合環境は一部のセクターにとって引き続きホットな話題だ。

関連記事:Discordがマイクロソフトによる買収を固辞、独自に新規株式公開を目指す

画像クレジット:VectorInspiration / Getty Images

ベンチャーキャピタルでさえ、未来はベンチャーキャピタルだけではなくなることを知っている

カナダ・トロント拠点のフィンテックスタートアップで、企業に非希薄的融資を行うClearbanc(クリアバンク)は、企業価値20億ドル(約2154億円)で1億ドル(約108億円)調達し、ブランドを変えた。Cleacoと改名したスタートアップは、単なる資金プロバイダーではなく、サービス・プロバイダーにもなろうとしている。

ポイント:この会社は2020年、プロダクト開発に大忙しで、評価計算機やランウェイ(資金の猶予)ツールなどのサービスを立ち上げた。それはClearbancが当初標榜していた20分の条件規定所や矢継ぎ早の投資からは一歩外れていた。私はいくつかの要因を記事に書いた。

Clearcoの最近のプロダクトの多くはまだ生まれたばかりだが、会社の成否はベンチャーキャピタルに代わる資金源を探しているスタートアップの成長全般にほぼ結びついている。AlgelList(エンジェルリスト)の成長が、新たなファンドマネージャーの成長に結びついているのと同じように、Clearcoの成長はY Combinatorからのシード資金以上の融資を求めるファウンダーの成長と明らかに関連している。

画像クレジット:Iaremenko / Getty Images

チャンスを売り飛ばすな

ファウンダーへの戦術的アドバイスというテーマの続きで、マーケティングについて話そう。Parkin ConsultingのプレジデントであるTim Parkin(ティム・パーキン)氏は、スタートアップのファウンダーが騒がしい環境の中で突出するためのツールとしてマーティングをどう使うかを説明した。差別化はかつてないほど困難であり、かつ不可欠だ。

ポイント:パーキン氏はマーテック(マーケティング技術)が2021年に起こす4つの変化,について、いくつかの逸話とインフルエンサーへの投資の重要性を絡めて概説した。

画像クレジット:PM Images / Getty Images

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やっぱり「ビデオ会議が続くと脳にストレスが溜まる」ことをマイクロソフトが科学的に証明

画像クレジット:TechCrunch

いつもご愛読ありがとうございます。インドおよび世界中でこの恐ろしい病に直面している読者のみなさんにお見舞い申し上げます。応援しています。

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カテゴリー:その他
タグ:MasterClassオンライン学習教育DiscordMicrosoft

画像クレジット:RapidEye / Getty Images

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Nob Takahashi / facebook

やっぱり「ビデオ会議が続くと脳にストレスが溜まる」ことをマイクロソフトが科学的に証明

ビデオ会議を続けていると、脳に何らかの影響があることは、誰でも知っている。家の中で1日中座っているだけで、疲れてくたくたになるのだから当然だろう。ところで、Microsoft(マイクロソフト)がちょっとした脳科学的調査を行ったところ、ビデオ会議を繰り返し続けていると、脳にストレスが溜まり、集中力が失われてしまうことがわかった。今すぐ上司に伝えよう!

この調査では14人の参加者を対象に、30分程度のビデオ会議を、1日に4回ずつ、2日に分けて合計8回行った。ある日は4回のビデオ会議を連続して行い、別の日にはビデオ会議の間に10分間の休息(瞑想アプリを使用)を挟んだ。参加者は脳波用電極キャップを装着していたが、これは脳灰白質の活動の種類を大まかに把握するための脳モニタリング機器だ。

研究者たちが発見したことは、特に驚くようなものではない。というのも、我々の誰もがこの1年間(あるいはすでにリモートワークで仕事をしていた人はそれ以上の間)に体験してきたことだからだ。しかし、それをテストで示すことにはやはり意味がある。休息なしにビデオ会議を続けた日は、ストレス、不安、集中力に関連するベータ波のレベルが高くなった。ストレスレベルの最高値と平均値も高く、時間が経つにつれてゆっくりと上昇していった。

10分間の休憩を入れた日は、ストレスの数値が平均して低く保たれており、上昇を防ぐことができている。会議への積極的な関与を示す他の測定値も増加した。

画像クレジット:Microsoft / Valerio Pellegrini

当たり前のように思えることでも、確かに検証された。脳波測定はストレスを正確に測定するものではないが、かなり信頼性が高く、参加者に「2回目のビデオ会議の後、どのくらいストレスを感じたか、1~5段階で評価してください」と尋ねる回想的自己評価よりも優れていることは間違いない。もちろん、MRI装置でノートPCを使用している状態の脳を測定するわけにはいかない。というわけで、この調査による検証結果は参考にはなるが、それを誇張して捉えることがないように注意するべきだろう。また、ストレスというものが複雑で、時には不公平な職場環境がその原因となることも忘れてはいけない。

例えば、スタンフォード大学が発表した最近の研究によると、「Zoom Fatigue(ズーム疲れ)」と呼ばれる症状は、男性より女性に多く起こることがわかっている(ズームにとっては喜ばしいことではないが)。ビデオ会議の後に深刻な疲労感を訴えた女性は、男性の2倍以上だった。おそらく、女性の会議は長くなりがちで、会議の間に休憩を取ることも少ないからだろう。さらに女性の場合は外見が重視されることも多く、単に「ビデオ会議を好む人はいない」と一括にされる状況でないことは明らかだ。

当然ながらマイクロソフトは、自社の製品であるMicrosoft Teams(マイクロソフト・チームズ)で、問題に対する技術的な解決策を用意している。例えば、会議と次の会議がすぐに続かないようにバッファタイムを追加したり、全員の頭が講堂のような場所に置かれる、ちょっと奇妙な「Together(一緒に)」モード」(その方が自然に感じられるということらしい)を用意するといった具合だ。

スタンフォード大学では、1日の中でしばらくの間は音声のみ使用を許可するとか、カメラを遠くに設置して歩き回る(服装の確認を忘れずに)とか、あるいは単にセルフビューをオフにするなど、いくつかの推奨事項を挙げている。

最終的には、すべて個人で解決するのではなく、構造的に取り組む必要がある。我々は今、バーチャル会議のみの1年を終えようとしているかもしれないが、今後もバーチャル会議が増えていくことは間違いない。そのため、雇用主や主催者はこれらのリスクを認識し、リスクを軽減するためのポリシーを策定する必要がある。単に個々の従業員の責任を増やすだけではいけない。ビデオ会議の間に休息を入れることを提案したり、カメラの映像をオフにしようとした時、誰かにその理由を聞かれたら、「その方が良いと、科学で証明されている」と答えよう。

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画像クレジット:Microsoft / Brown Bird Design

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Discordがマイクロソフトによる買収を固辞、独自に新規株式公開を目指す

Microsoft(マイクロソフト)が人気ボイスチャットアプリ「Discord(ディスコード)」の買収を検討していると報道されてから1カ月が経過したが、その話し合いは打ち切られたと、この件に詳しい関係者がTechCrunchに認めた。

Discordは独立を維持する計画を検討しており、そう遠くない将来に独自に新規株式公開への道を切り開く可能性がある。この交渉が打ち切られたというニュースは、The Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)が最初に報じた。

両社は、マイクロソフトがDiscordを約100億ドル(約1兆600億円)の評価で買収するという条件で交渉を進めていた。WSJによると、Discordは3社と行っていた買収交渉を終了させたとのことだが、名前が挙がったのはマイクロソフトだけだった。

Discordの評価額は2020年後半の6カ月足らずで2倍に増え、2021年になってますます高騰している。当初ゲーマー向けに開発されたボイスチャットアプリとして親しまれてきたDiscordは、Clubhouse(クラブハウス)が火をつけたボイスチャットのトレンドよりもはるかに早く、その地位を確立していた。Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)などの企業が音声ベースのコミュニティツールの構築に躍起になっている中、Discordは2021年3月末、そのプラットフォーム上でユーザーが音声イベントを行うための新機能を導入した。

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Discordが売却に踏み切らなかったことは、大企業の既存製品に組み込まれるのではなく、独自のDNAを維持したいと考えている企業にとっては理に適っている。また、同社はこの選択により、長引く独占禁止法上の問題から距離を置くこともできる。米国では、業界のさらなる統合を防ぐために、大手ハイテク企業の合併を阻止する法案が議員によって検討されているからだ。

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カテゴリー:ネットサービス
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画像クレジット:Tiffany Hagler-Geard/Bloomberg / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

マイクロソフトの「Edge」ブラウザーがGoogleの広告技術「FloC」を無効化、事実上の「NO」か

マイクロソフトの「Edge」ブラウザーがGoogleの広告技術「FloC」を無効化、事実上の「NO」か

Ben Gabbe via Getty Images

GoogleはChromeブラウザにおけるサードパーティCookieを段階的に廃止していく一方で、新たな広告技術「FloC(Federated Learning of Cohorts)」の導入を計画しています。これは似たブラウジング行動をした人々をグループにまとめることで(個々人のブラウジング履歴はGoogleと共有しない)関連広告を表示する技術とされています。

これはGoogleのブラウザChromeにも実装される技術であり、同じくGoogleが管理するオープンソースのエンジン「Chromium」を使う他社のブラウザにも導入される可能性があります。その1つであるマイクロソフトのEdgeがFloCを無効化しており、事実上GoogleにNOと表明していることが明らかとなりました。

Chromiumのソースコードを確認すると、FloCはデフォルトでは有効とされています。つまりMicrosoft EdgeなどChromiumベースの他社ブラウザにも、コンポーネントを明示的に無効としない限り自動的にインストールされることになります。

しかし大手コンピュータヘルプサイトBleepingComputerによると、Edgeではコマンドライン引数を使ってFloCを有効にしてもブラウザ上で使用できないとのこと。つまりMSが意図的にFloCを無効にしていると解釈できるわけです。

マイクロソフトの「Edge」ブラウザーがGoogleの広告技術「FloC」を無効化、事実上の「NO」か

そこでMSに意図を問い合わせたところ、明確な回答は得られず、代わりに自社の広告提案PARAKEETが紹介されるに留まっています。

GoogleのFLoCに関しては「正しく実装される保証がない」として、ユーザーのプライバシーにとって重大な脅威になるとの批判が相次いでいます。Chromiumベースのブラウザ「Brave」は、「Why Brave Disables FLoC | Brave Browser」にてFloCがプライバシー保護を装いつつ、プライバシーに重大な損害を与えると指摘。また同じくChromiumベースの「Vivaldi」も「No, Google! Vivaldi users will not get FloC’ed. | Vivaldi Browser」を表明し、今まで以上にプライバシーを損なう危険なステップだと痛烈に批判しており、両社ともFloCは採用しないと明言しています。

Googleは現在、何千万人ものChromeユーザーを対象にFloCをテストしており、最終的には数十億人のChromeユーザーに展開する予定です。それに対して、Chromeには及ばないものの大きなシェアを持つMSのEdgeが実質的にNoを突きつけたことで、今後の動向に影響が及ぶのかもしれません。

(Source:BleepingComputer、Via:MSPoweruserEngadget日本版より転載)

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タグ:ウェブブラウザー(用語)オープンソース / Open Source(用語)Chromium(製品)Google Chrome(製品・サービス)広告 / アドテック(用語)FLoC(製品・サービス)Brave(企業・サービス)プライバシー(用語)Microsoft / マイクロソフト(企業)Microsoft Edge(製品・サービス)

XboxクラウドゲーミングのベータがiOSとPCに提供開始

大手テックプラットフォームがクラウドゲーミングを発表した数年前にはすぐにでも大ブレイクしそうな勢いだったが、その時代はまだやってきていない。2021年になりテック最大手のほとんどが参入しているにもかかわらず、依然としてそれほどの市場は見当たらない。

MicrosoftはXboxクラウドゲーミングのベータを複数のプラットフォームにわたって広く時間をかけて公開しているが、それはおそらく他の新興プラットフォームとは異なり、急いで先頭になることにそれほどのメリットはないと考えているからだろう。4月19日の週に同社はGame Pass UltimateユーザーにiOSとPCでのサービスを提供開始する。一部のユーザーに対して招待が送られ、時間をかけて広げていく。

XboxのCatherine Gluckstein(キャサリン・グラクステイン)氏はブログの投稿で「限定ベータは我々がテストし学ぶ期間です。対応している全22カ国のプレイヤーに次々に招待を送り、フィードバックを評価し、エクスペリエンスの向上を続け、さらに多くのデバイスに対応していきます。迅速に開発を回して今後数カ月でXbox Game Pass Ultimateの全メンバーに公開し、多くの方々にXboxをまったく新しい方法で楽しんでいただけるようにする計画です」と述べている。

このサービスは2020年からAndroidユーザーにベータが公開されているが、Android以外のプラットフォームへの拡大は遅れていた。

この遅れは、Appleがクラウドゲーミングプラットフォームのプロバイダーに対して強硬な姿勢をとっていることによるところが大きい。クラウドゲーミングプラットフォームのビジネスモデルは、App Storeのゲームの売上を大きく脅かす。Appleはクラウドゲーミングプラットフォームに対しApp Storeとアプリ内購入のフレームワークへの依存を継続するカーブアウト規定を発表したが、Appleの解決策に満足したプロバイダーはないようだ。この結果、XboxクラウドゲーミングはiOSのモバイルSafariを用い完全にウェブで動作するものになる。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:MicrosoftXboxXbox Game PassクラウドゲームiOSSafariApple

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(文:Lucas Matney、翻訳:Kaori Koyama)

Windows 10の累積アップデート「KB5001330」でパフォーマンス低下やブートループ発生か

Windows 10の累積アップデート「KB5001330」でパフォーマンス低下やブートループ発生か

Microsoft

マイクロソフトは14日にWindows 10の累積アップデートKB5001330を公開しましたが、一部のユーザーからゲームのパフォーマンス低下などの問題が起きたと報告されています。

大手掲示板Redditの投稿によると、主な症状はゲーム画面のフレームレートが落ちているということ。これはVSyncn設定に関連していると推測されています。また他の問題としては、ときおりゲームスピードが大幅に落ちたり、音が途切れ途切れになることなどが報告されています。

テック系ブログGhacksが少し前のGTX 1650でKB5001330に更新してテストしてみたところ、そうしたトラブルはなかったそうです。そしてRedditでの苦情を総合すると、この問題はNVidia 2000、3000、AMD R5シリーズのといった新しいGPUにのみ影響を与える可能性がある、と指摘されています。

現時点で最も簡単な解決方法は、KB5001330をアンインストールすることの模様です。ただしKB5001330はゼロデイ脆弱性を修正しているため、削除すればPCが危険に晒されることに留意しておく必要があります。

またKB5001330をWindows Updateからダウンロードできない、インストール後にブートループ(勝手に再起動を繰り返す)が起きた、ChromeやEdgeのウィンドウサイズを変更するとき画面がちらつくなどの症例も報告されています。上記のセキュリティリスクを念頭に置きつつも、しばらくアップデートは見合わせた方が賢明かもしれません。

(Source:RedditGhacks。via:MSPoweruserEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:セキュリティ
タグ:Windows(製品・サービス)Windows 10(製品・サービス)Microsoft / マイクロソフト(企業)

データセンターの膨大な電力需要を補うための液浸冷却技術にマイクロソフトが参入

LiquidStackもやっているSubmerもそうだ。どちらも地球を救うために、機密データを搭載したサーバーを液体に浸しているのだ。そしてついに、データセンターのエネルギー効率を向上させるため、世界最大級のハイテク企業であるMicrosoft(マイクロソフト)が液浸冷却市場に参入した。

マイクロソフトは、水の沸点よりも低い華氏122度(摂氏50度)で沸騰するように設計された自社開発の液体をヒートシンクとして使用し、サーバー内の温度を下げることで、オーバーヒートのリスクなしに、フルパワーで稼働できるようにしている。

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沸騰した液体の蒸気は、サーバーを貯蔵するタンクの蓋にある冷却されたコンデンサーと接触して、再び液体に戻る。

「当社は、本番環境で初めて二相浸漬冷却を行ったクラウドプロバイダーです」。ワシントン州レドモンドにあるマイクロソフトのデータセンター先進開発チームのプリンシパルハードウェアエンジニアであるHusam Alissa(フサム・アリッサ)氏は、同社の社内ブログでそう伝えている。

とはいえ、液冷は熱を移動させてシステムを作動させる方法としてはよく知られているものだ。自動車の場合にも、高速道路を走行する際にはモーターの回転を維持するために液冷が使われている。

テクノロジー企業がムーアの法則の物理的限界に直面する中、より高速で高性能なプロセッサーが求められているため、より多くの電力を処理できる新しいアーキテクチャーを設計する必要がある、と同社はブログ記事の中で述べている。中央演算処理装置に流れる電力は、1チップあたり150Wから300ワW以上に増加した他、ビットコインのマイニング、人工知能搭載アプリ、ハイエンドグラフィックスの多くを担うGPUは、それぞれ1チップあたり700W以上を消費する。

液体冷却をデータセンターに応用した最初のハイテク企業はマイクロソフトではないということ、そして同社が最初の「クラウドプロバイダー」という分類を使用していることが大きな意味を持つということを強調しておきたい。というのも、ビットコインのマイニングには何年も前からこの技術が使われているからだ。実際、LiquidStackは、液浸冷却技術を商品化して大衆に提供するために、ビットコインマイニング業者からスピンアウトしたものだ。

「空冷では不十分」

プロセッサーに流れる電力が増えれば、チップの温度が上がり、冷却を強化しなければチップが故障してしまう。

「空冷では不十分なのです」。レドモンドにあるマイクロソフトのデータセンター先進開発グループのヴァイス・プレジデントのChristian Belady(クリスチャン・ベラディ)氏は、社内ブログのインタビューで説明している。「それが、チップの表面を直接冷却する液浸冷却を導入した理由です」。

ベラディ氏は、液冷技術を使用することで、ムーアの法則の密度と圧縮をデータセンターレベルにまで高めることができるのだ。

エネルギー消費の観点から見た結果はすばらしいものだ。同社は、二相式液浸冷却を使用することで、サーバーの消費電力を5%から15%削減できることを発見した(少しではあるが、ちりも積もれば山となる)。

マイクロソフトが、AIなどのHPCアプリケーションのための冷却ソリューションとして液浸を調査した結果、二相式液浸冷却により、任意のサーバーの消費電力が5%から15%削減されることなどが明らかになった。

一方、Submerなどの企業は、エネルギー消費量を50%、水の使用量を99%削減し、85%の省スペース化を実現したと述べている。

マイクロソフトによれば、クラウドコンピューティング企業にとって、これらのサーバーをより多くの電力を消費する需要の急増時にも稼働させることができれば、柔軟性が増し、サーバーに負担がかかっても稼働率を確保することができる。

マイクロソフトのAzureチームのヴァイスプレジデントを務めるMarcus Fontoura(マルクス・フォントウラ)氏は、同社の社内ブログで「Teamsでは、1時や2時になると人々が同時に会議に参加するため、巨大な需要が発生することが分かっています。液浸冷却は、このような爆発的な作業負荷に対応するための柔軟性を提供してくれます」と述べている。

現在、データセンターはインターネットインフラに欠かすことのできない重要な構成要素となっており、世界はテクノロジーを駆使したほとんどすべてのサービスに依存している。しかし、このようなデータセンターへの依存は、環境面で大きな負担となっているのだ。

Norrsken VCの投資マネージャーを務めるAlexander Danielsson(アレクサンダー・ダニエルソン)氏は、2020年、同社がSubmerに投資したことについて「データセンターは人類の進歩の原動力です。基幹インフラとしての役割はこれまで以上に明らかになってきており、AIやIoTなどの新技術が今後もコンピューティングのニーズを牽引していくでしょう。しかし、この業界の環境負荷は驚くほどの速さで増大しています」と語っている。

海底のソリューション

実験的な液体にサーバーを沈めるというのが問題解決の1手段とされるなか、サーバーを海に沈めることにより、電力をあまり消費せずにデータセンターを冷却するという方法も存在する。

マイクロソフトはすでに過去2年間、海底データセンターを運用している。2020年、同社は実際に新型コロナウイルスのワクチンの過程を支援するための働きかけの一環として、この技術を持ち出している。

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同社によると、梱包済みの輸送用コンテナサイズのこのデータセンターは、必要に応じて回転させ、海面下の深いところで稼働させることができ、持続可能で高効率かつ強力な演算処理を行うことができるという。

この液冷プロジェクトは、マイクロソフトのProject Natickと共通している。Project Natickは、海底データセンターの可能性を探るもので、これは人が現場でメンテナンスをしなくても、潜水艦のような筒の中に密閉された海底で迅速に展開され、何年も稼働することができる。

これらのデータセンターでは、産業用流体の代わりに窒素空気を使用し、ファンと、密閉されたチューブに海水を送り込む熱交換器でサーバーを冷却する。

スタートアップの多くも、海上のクールなデータセンターを狙っている(「隣の海藻は青い」のである)。

例えば、Nautilus Data Technologiesは、1億ドル(約109億3200万円)以上の資金を調達し(Crunchbase調べ)、海底に点在するデータセンターを開発している。同社は現在、カリフォルニア州ストックトン近郊の支流で、持続可能なエネルギープロジェクトと同居するデータセンタープロジェクトを開発中だ。

この二相式液浸冷却により、マイクロソフトは海洋冷却技術の利点を陸地にもたらしたいと考えている。「データセンターを海底に置くのではなく、サーバーに海を運んできたのです」とマイクロソフトのアリッサ氏は同社の声明で述べている。

AzureのプリンシパルソフトウェアエンジニアIoannis Manousakis(イオアニス・マノサキス、左)氏と、Microsoftのデータセンター先進開発チームのプリンシパルハードウェアエンジニアのフサム・アリッサ氏(右)が、マイクロソフトのデータセンターで、二相式液浸冷却槽に入れられたコンピュータサーバーが作業負荷を処理しているコンテナの前を通る(画像クレジット:Gene Twedt for)

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タグ:Microsoftデータセンター地球温暖化気候変動

画像クレジット:Gene Twedt for Microsoft. / Microsoft

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(文:Jonathan Shieber、翻訳:Dragonfly)

FBIがハッキングされたMicrosoft Exchangeサーバーのバックドアを塞ぐ作戦を実行

ヒューストンの裁判所は、米国内にある数百のMicrosoft Exchange(マイクロソフト・エクスチェンジ)メールサーバーのバックドアの「コピーと削除」を行うというFBIの作戦に許可を与えた。数カ月前、そのサーバーの4つの未発見の脆弱性を突いたハッカー集団が、数千ものネットワークに攻撃を加えている。

米国時間4月13日、米司法省はこの作戦を公表し「成功した」と伝えた。

2021年3月、Microsoftは、新たな中国の国家支援型ハッカー集団Hafnium(ハフニウム)が、企業ネットワークが運用するExchangeメールサーバーを狙っていることを発見した。4つの脆弱性を連結すると、脆弱なExchangeサーバーへの侵入が可能となり、コンテンツが盗み出せるようになる。Microsoftはその脆弱性を修復したが、パッチではサーバーのバックドアを塞ぐことはできず、もうすでに突破されている。その数日後には、他のハッカー集団が同じ欠陥のある脆弱なサーバーへの攻撃を開始し、ランサムウェアがばら撒かれてしまった。

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感染したサーバーの数は、パッチの適用により減少した。しかし、数百ものExchangeサーバーは脆弱なまま残されている。バックドアは見つけにくく、取り去るのも困難だからだと、司法省は声明で述べてる。

「この作戦では、米国のネットワークへの不正アクセスを継続できるよう、1つのハッカー集団が残していった、維持管理と持続性の強化のためのウェブシェルを排除しました」と声明は記している。「FBIは、ウェブシェルを通じてウェブシェルのみ(一意のファイルパスから識別)を消し去るよう指示するコマンドをサーバーに送り、削除を実行しました」。

FBIによれば、それはバックドアを削除したサーバーからオーナーに、通知メールの送信を試みるという。

John C. Demers(ジョン・C・デマーズ)次官補は、この作戦は「破壊的なハッキング行為に対して、司法省は、起訴だけでなく、あらゆる手段を持ちいて関与する旨を示すもの」だと話している。

司法省はまた、この作戦ではバックドアの削除のみを行ったが、そもそもハッカーが悪用した脆弱性にパッチを当てるものでも、中に残されたマルウェアを排除するものでもないと言っている。

FBIがサイバー攻撃を受けた民間のネットワークを実際にクリーンアップしたのは、これが最初だと思われる。2016年、最高裁判所は、米国の判事が管轄区外での捜査および押収の令状発行を可能にする提案を行った。当時、批評家たちはこの提案に反対だった。FBIが仲のいい裁判所に頼めば、世界中どこでもサイバー作戦が合法的に行えるようになってしまうのを恐れてのことだ。

フランスなど他の国では、同様の権限を行使してボットネットを乗っ取り、遠隔で破壊したことがある。

FBIも司法省も、本稿の公開までにはコメントの要求に応じていない。

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カテゴリー:セキュリティ
タグ:FBI米国ハッキングMicrosoft

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Zack Whittaker、翻訳:金井哲夫)

マイクロソフトがTeams対応の最新アクセサリーを多数発表

米国時間4月13日のMicrosoft(マイクロソフト)の発表が新型Surface Laptopが目玉だったが、新しいアクセサリーも多数発表された。新型デバイスは既存製品の小規模なアップデートからまったく新しい製品など、かなり広範囲にわたっている。しかし、これらの製品には1つの明確な共通点がある。それは「Microsoft Teams」だ。

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結局のところマイクロソフトは本質的にソフトウェア企業であり、それが常に同社のハードウェア製品を支えてきた。そのため、同社の「生産性」のためのソフトウェアが原動力であることは大きな驚きではない。なにしろ、同社はイヤフォンにOfficeを統合しようとしていた会社だ。

画像クレジット:Microsoft

今回、マイクロソフトはSurface Headphoneシリーズをわずかにアップグレードした。製品名は「法人向け Surface Headphones 2+」だ。大きな違いは、本体にTeamsのコントロールボタンが追加されたことだ。オーバーイヤー型の同ヘッドフォンに追加されたその他の機能は改良されたリモート通話など、かなり細かななものだ(そのため、「2+」という名前になっている) 。Headphone 2の250ドル(約2万7300円、日本では税別3万2428円)に対して299ドル(約3万3000円)のプレミアムを上乗せした価格となり、2021年4月中に出荷される。

画像クレジット:Microsoft

残りの新製品はModernシリーズに分類され、これには現在はModern Mouseも含まれる。またヘッドフォンに加えて、マイクロソフトの最新のUSBおよびワイヤレスヘッドセットが登場する。製品には専用のTeamsボタンがあり、同社のビデオ通話プラットフォーム上に参加できる。製品は6月に出荷予定で、価格はそれぞれ50ドル(約5500円)と100ドル(約1万1000円)だ。

マイクロソフトは1080p解像度のウェブカメラも追加する。Modern Webcamの視野角は78度で、HDRでの撮影が可能だ。プライバシーシャッターが搭載されている他、オートホワイトバランスやフェイシャルレタッチなどのソフトウェア設定も可能だ。製品はTeamsの認定も取得している。2020年の今頃であれば大ヒットだったと思わざるを得ないが、これからは自宅での仕事がますます当たり前になっていくだろう。価格は70ドル(約7600円)で6月に出荷される予定だ。

画像クレジット:Microsoft

最も奇妙な製品はMicrosoft Modern USB-C Speakerだろう。Cortanaの導入が見送られた現在、Teamsが再びこの製品の原動力となっている。これはデュアルマイクを搭載したデスクトップスピーカーで、Teamsでの通話や気軽に音楽を聞くことができる。こちらも6月に発売予定で、価格は100ドル(約1万1000円)だ。

関連記事:一般ユーザー向けMicrosoft Teamsが登場するが用途がカブるSkypeは継続

カテゴリー:ハードウェア
タグ:MicrosoftMicrosoft Teams

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

マイクロソフトの最新Surface Laptopが4月15日発売、約12.8万円から、リモートワークにも最適

Microsoft(マイクロソフト)は当然のことながら、Surfaceシリーズの最新モデルを「生産性」のためのデバイスと位置づけている。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが続く中、多くの人々が在宅勤務への移行を急ぎ、ノートPCの売り上げは急増している。そういう意味では、Surface Laptopの最新版は新製品の中でも圧倒的な存在感を示している。

最新のSurface Laptop 4は前モデルから約1年半後に登場したため、大幅なアップグレードとはならないようだ。もちろん、クリエイター向けの2in1のコンバーチブル型モデルとは一線を画したこの製品は、同社の独自ハードウェア製品の中でも特に高い評価を得ている。

画像クレジット:Microsoft

新モデルは13.5インチまたは15インチのタッチスクリーンを搭載し、第11世代のIntel CoreまたはAMD Ryzenプロセッサを搭載する。システムの最低価格は999ドルだ(日本では税込12万8480円)と、前モデルから最低価格は変わらない。またマイクロソフトは、Laptop 3の11.5時間を超えるパフォーマンスの向上とバッテリー持続時間の延長を約束している。下の動画では「最大19時間」だとアピールしているが、これが本当なら外出先での利用時に大きな強みとなる。

システムのHDウェブカメラは前モデルをベースに、低照度での撮影機能が改良されている。これに加えて、スタジオ用マイクアレイが搭載されている。繰り返しになるが、たとえ画期的ではなくても新型コロナウイルスの時代、私たちの対人コミュニケーションのかなりの割合がウェブカムを介して行われることを考えれば、企業がこうしたスペックに注意を払うようになったのは喜ばしいことだ。

デザインは以前のバージョンと似ているが、新しいカラーオプションとしてIce Blueが追加されている。またマイクロソフトは独自の充電ポートを維持している(急速充電なら1時間で最大80%まで充電できる)。さらにDolby Atmosスピーカーが搭載されており、タッチスクリーンはSurface Penと連動する。

新型Surface Laptop 4は米国、カナダ、日本で本日より予約が可能で、4月15日に出荷が開始される。13.5インチのAMD Ryzenモデルは8GバイトのRAMと256Gバイトのストレージを搭載し、価格は999ドル(日本では12万8480円)だ。ハイエンドモデルにおいては、15インチのIntel Core i7モデルは32GバイトのRAMと1Tバイトのストレージを搭載し、2399ドル(日本では税込16万1480円))となっている。また、米国では早期予約者にはSurface Earbudsがプレゼントされる。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:MicrosoftSurface

画像クレジット:Microsoft

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

マイクロソフトが2.16兆円もの巨額でNuanceを買収し医療分野に邁進

Microsoft(マイクロソフト)が米国時間4月12日朝、Nuance Communications(ニュアンス・コミュニケーションズ)を197億ドル(約2兆1600億円)で買収したとの知らせを受け、朝っぱらからこんな数字を見せられて思わず二度見してしまったとしても無理なからぬことだ。

ランレート140億ドル(約1500億円)の企業にしては、たしかに巨額ではあるが、すでにここ数年間、いくつもの製品で音声文字起こし市場のリーダーである同社と提携関係にあったMicrosoftは、Nuanceが医療分野にしっかり根を張っていることを見極め、大きく出ることを決意した。

たしかに、Microsoftほどの大企業であっても、200億ドル(約2兆1950億円)は大きい数字だ。しかし2020年、レストランから小売店から病院に至るまで、ビジネスのやり方を真剣に考え直すことが強いられた。中でも実際、パンデミックによって我々の医療機関の利用方法は大きく変わった。早々に気づいたのは、わざわざ病院までクルマを走らせ、待合室で待って、診察室に呼ばれ、結局数分間の診察で終わり、なんていう行動は不要だったということだ。

オンラインで接続して、ささっとチャットをすればすべて済む。もちろん、それでは済まない症状もある。医師の診断を直接受けなければならない状況は常に存在するわけだが、検査結果や会話療法などは遠隔で十分だ。

MicrosoftのCEOであるSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏は、Nuanceはこの変化の、特にクラウドと人工知能の活用法の中心にあり、だからこそ、大枚を叩いてこの企業を買収したのだと話している。

「AIは、非常に重要な最優先技術であり、その活用を最も緊急に必要としているのが医療です。私たちは力を合わせ、このパートナーエコシステムを活かし、Microsoft Cloud in Healthcare(医療用クラウド)とNuanceの成長を加速させつつ、あらゆる場所の医療専門家が、よりよい意志決定ができるよう、またより有意義なつながりが構築されるよう、高度なAIソリューションを提供していきます」とナディア氏は、今回の契約発表の記事の中で述べている。

Constellation Research(コンステレーション・リサーチ)のアナリストHolger Mueller(ホルガー・ミュラー)氏は、そうかもしれないが、Cortana(コルタナ)のチャンスを逸してしまったMicrosoftは、その極めて重要なテクノロジーに追いつくための一助にこれを利用しようと考えていると話す。「NuanceはMicrosoftに、ニューラルネットワークによる音声認識のための技術的なテコ入れを行うだけでなく、垂直機能、コールセンター機能、音声に関するMSFTのIPポジションを大幅に改善させます」と彼はいう。

Microsoftは今回の提携により、すでに5000億ドル(約54兆7800億円)に達しようという途方もないTAM(獲得可能な最大市場規模)が確実になると見ている。TAMは大きめに出る傾向があるとは言え、それでも相当な数字だ。

これはGartner(ガートナー)のデータとも一致する。同社は2022年までに、医療機関の75パーセントが公式なクラウド戦略を持つようになると予測している。AIが加わればその数字はさらに増えることになり、Nuanceは現在の1万件の顧客をMicrosoftにもたらす。その中には世界最大級の医療機関も含まれている。

CRM Essentials(CRMエッセンシャルズ)の創設者で主任アナリストのBrent Leary(ブレント・リアリー)氏は、この提携により、Microsoftには大量の医療データが提供され、それが同社の根底をなす機械学習モデルにフィードされ、やがてその精度を高めていく可能性があると語っている。

「遠隔医療のやりとりで、大量の医療データが収集可能となり、それがまったく新しいレベルの医療情報を生み出すことになります」とリアリー氏は私に話した。

医療データが関係するところでは、当然、プライバシーの問題が多発するだろう。極めてプライベートな医療データをしっかり守ると世間に確約するのは、2021年3月、Exchange(エクスチェンジ)メールサーバーでの大量のデータ流出を起こしたMicrosoftの責任にかかってくる。

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今回の提携の成功を決める鍵は、データのプライバシー保護が握っているとリアリー氏はいう。「この動きのポテンシャルは極めて高いのですが、そこからもたらされるデータや知見が安全に保護されて初めて成功します。ハッカーだけではなく、非倫理的な利用からも守らなければなりません。そのどちらにも、ゲームチェンジにつながる可能性のあるこの動きを脱線させてしまう恐れがあります」と彼は話す。

Microsoftも「NuanceとMicrosoftは、パートナーエコシステムを拡大させるという両社の以前からの約束とデータのプライバシー、セキュリティ、コンプライアンスに関する最高水準の基準をさらに深めます」と書いている時点で、それは認識しているようだ。

Forrester Research(フォレスター・リサーチ)のKate Leggett(ケイト・レゲット)氏は、医療は第一歩に過ぎず、Nuanceがひとたびそこに足場を作れば、さらに奥深くに進んで行く可能性があると考えている。

「しかし、今回の買収による恩恵は医療にとどまりません。Nuanceも、深い専門性に支えられ、金融サービスなどの垂直部門にフォーカスした、市場をリードする顧客エンゲージメント技術を提供します。MSFTが業務用から他の垂直市場に移行するにつれ、他の業界に恩恵をもたらすようになります。MSFTが業務用はまた、Dynamics(ダイナミクス)ソリューションとNuanceの顧客エンゲージメント技術との隙間を埋める方向に進むでしょう」とレゲット氏はいう。

今後の医療機関の診療のかたちがどう変化するか、私たちはまさにその潮の変わり目に立ち会っている。2020年、新型コロナウイルスによって医療はデジタル世界に大きく踏み込むこととなった。それは、1つの簡単な理由から起きた。本当に必要でない限り、病院へ行くのは危ないという考えだ。

Nuanceの買収は、2021年後半に完了するものと見られるが、これによりMicrosoftの医療市場への参入が大きく進むことになる。Teams(ティームズ)も面接ツールとして導入される可能性があるが、それはこのアプローチを人々がどれほど信頼するかにかかっている。そしてそれは、Microsoftが医療提供者とその利用者の両方からの信頼をいかに獲得するかにかかっている。

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タグ:MicrosoftNuance Communications買収文字起こし医療遠隔医療

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(文:Ron Miller、翻訳:金井哲夫)

マイクロソフトが過去2番目規模で文字起こし大手Nuance Communications買収、ヘルスケア分野のクラウドを強化

Microsoft(マイクロソフト)は米国4月12日、文字起こしソフト大手Nuance Communications(ニュアンス・コミュニケーションズ)を197億ドル(約2兆1500億円)で買収すると発表した。両社が交渉中だとBloombergが週末に報じていた

取引を発表した投稿の中で、Microsoftはこの買収によりNuanceが近年業績を上げているあげているヘルスケア分野で存在感を高める、と述べている。実際、Microsoftはヘルスケア分野のクラウド事業を2020年発表しており、今回の買収で加速させる。この分野におけるNuanceのプロダクトにはDragon Ambient eXperience、Dragon Medical One、放射線レポート用のPowerScribe Oneなどがある。

「本日の買収の発表はMicrosoftの特定産業のクラウド戦略における最新のステップです」と同社は述べている。買収はまた、ここ数年の両社の統合と提携の結果でもある。

ウェブサイトにある情報によると、Nuanceは1万ものヘルスケアの顧客を抱えている。いくつか挙げると、AthenaHealth、Johns Hopkins、Mass General Brigham、Cleveland Clinicなどだ。そうした顧客ベースに惹かれ、MicrosoftはNuanceを取り込もうと上記の額を払った。

NuanceのCEOであるMark Benjamin(マーク・ベンジャミン)氏は社に残り、Microsoftのクラウド・AIグループ担当エグゼクティブバイスプレジデントであるScott Guthrie(スコット・ガスリー)氏の下に就く。

Nuanceは複雑な過去を持っている。2000年に上場し、2001年にLernout HauspieのDragon Dictateなど音声認識プロダクトの買収を開始した。そして2005年にScanSoftという企業と合併した。ScanSoftはVisioneerという社名で1992年にスキャニングの会社として始まった。

本日、Nuanceは1990年代初めから提供してきた消費者・事業者向けのテキスト読み上げ製品であるDragon Dictateを含め、数多くのプロダクトを展開している。音声認識、チャットボット、そしてヘルスケア分野などに特化した自然言語処理も扱っている。

同社は27カ国に従業員6000人を抱える。2020年11月に発表した2020年第4四半期の決算では、売上高は3億5290万ドル(約386億円)で、前年同期の3億8760万ドル(約424億円)から微減だった。それは同社が望む方向性ではなかったが、それでもランレートは14億ドル(約1531億円)超だ。

決算発表時に、同社は医学記録転写と電子カルテ(EHR)のGo-LiveサービスをAssured Healthcare PartnersとAeries Technology Groupに売却すると発表した。ベンジャミン氏は、売却することで主力のスピーチサービスに専念できると述べた。

「この売却で、当社の自然言語の理解と環境知性ソリューションであるConversational AIを高度化する戦略にこれまで以上に注力するという取り組みにおける重要なマイルストーンを達成します」とベンジャミン氏は声明で述べていた。

Microsoftがすでに、WindowsとAzureでのデスクトップ文字起こしサービスを含む数多くの音声認識とチャットボットのプロダクトを持っていることは特筆に値する。しかし同社はマーケットリーダーであるNuanceを買収し、ヘルスケア分野をさらに強化することに賭けた。

買収はすでに両社の取締役会に承認されていて、2021年末までの取引完了を見込んでいるとMicrosoftは話している。ただし、当局の審査とNuanceの株主の承認次第だ。

今回の買収はMicrosoftにとってこれまでで2番目に大きなもので、過去最大の取引は2016年の262億ドル(約2兆8657億円)でのLinkedIn買収だ。

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タグ:MicrosoftNuance Communications買収文字起こし

画像クレジット:Ron Miller/TechCrunch

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(文:Ron Miller、翻訳:Nariko Mizoguchi