中国のコーヒーチェーンLuckin CoffeeがNASDAQから上場廃止を要求されていると判明

息をつく暇もないとはこのことだ。

スキャンダルの渦中にある中国のコーヒーチェーンLuckin Coffee(瑞幸咖啡)が、上場している米国の証券取引所から退場を求められていたことがわかった。米国時間6月23日付で米国証券取引委員会に提出された報告書に書かれている。

Luckin Coffeeの報告によれば、同社はNASDAQから次のような書面の送付を受けていた。

「この通知は【略】Luckin Coffeeが2019年12月31日を終期とする期間についての20-F様式による報告を提出しなかったことを示す追加書面である【略】同社がNASDAQへの上場を廃止すべきことを示す追加証拠であり【略】同社が5月中旬に公開した本委員会が送付した2通の通知に追加される(証拠である)」。

NASDAQは「送付した通知はいずれもLickin Coffeeが開示した情報が上場を維持するために不十分なものであることを示すものだ」と付け加えている。

Luckinの目覚ましい躍進とあっという間の墜落は、太陽に近づき過ぎて死んだイカロスの神話を思わせるほど劇的だった。中国を拠点とする同社は2019年4月に株式公開の意図を明らかにし(未訳記事)、大型上場で6億5100万ドル(約700億円)を得た(未訳記事)。当初はウォールストリートの証券会社も同社の米国市場参入を歓迎していた(未訳記事)。

しかし運命は逆転を始める。上場申請の約1年後、Luckinは収入と支出を数億ドル(数百億円)以上水増ししていた可能性があることを公表した。しかし2020年4月には「Luckin Coffeeが320億円の不正会計疑惑で内部調査を開始」と報じられることとなった。

NASDAQがLuckinに市場から出て行けと言い出したのは驚きではない。

不正会計の公表で株価が80%近く暴落した後、一部のユーザーがLuckinに殺到した(未訳記事)。これは経営の行き詰まりで、貯めていた割引ポイントやクーポンの価値がなくなることを恐れたためだ。ところが同社は、SECに対する経営報告の提出にあたってちょうどいいスケープゴートを発見した。新型コロナウイルス(COVID-19)だ。

社内トラブルの言い訳に世界的パンデミックを使った興味深い例として LuckinのSEC報告書は「新型コロナウイルスの流行により、財務諸表の準備が遅延し、以前に開示した内部調査も停止されたため当社は年次報告書を提出できなかった」と主張した。

ドラマはなお進行中だ。中国の有力なビジネスメディアのCaixin(財新)は、Luckinの会長であるLu Zhengyao(陸正耀)氏は同社の会計の実態に対する調査を妨害しているとして取締役会の一新を図っていると報じた。 陸氏は取締役会に会計を正常化するための特別委員会を設置するよう求めているという。

責任がなかったなら詐欺ではない。しかしドイツのフィンテック企業であるWirecardでは21億ドル(約2240億円)が行方不明となり、TechCrumchも報じたとおり、前CEOが逮捕されたばかりだ

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

米株式市場で新型コロナにより3度目のサーキットブレーカー発動

FRB(連邦準備制度理事会)は、大統領の強い要請を背景に金利をゼロ近くまで引き下げた。これは新型コロナウイルスのパンデミックによる世界経済の落ち込みを恐れる市場を安定させるための措置だった。しかし翌朝、アメリカの主要株価指数は軒並み大きく下げた。

ダウは市場の開幕と同時にこの過去2週間で3回目となるサーキットブレーカーによる取引停止に見舞われた。

  • ダウ(Dow Jones Industrial Average)は10%近く(2250ドル)ダウンし2万0935ドル
  • Nasdaqは6.12%ダウン、7392.73ドル
  • S&P 500は8.14%(220.55ドル)ダウンして2490.47

FRBの大幅な利下げは世界の市場にショックを与え、混乱を激化させた。この国際市場の値動きがさらにアメリカ市場に反映されたわけだ。 香港のハンセン指数、日本のNikkei、ロンドンのFTSE、上海のExchangeはいずれも利下げの当日に損失を被った(ロンドンはまだ取引時間内)。

3月16日の月曜日朝の売りは、3月13日金曜日にトランプ大統領が「歴史上最大の株価アップ」と宣伝に務めた回復を帳消しにした。大統領はこのとき、ホワイトハウスの中庭で演説し、COVID-19流行の拡大を防ぐために米国の諸組織がとっている施策について説明したところだった。

米国ではこの週末、各都市で緊急事態の宣言や不要不急の外出、移動自粛の要請が相次いだ。

一方、米国政府は大規模なCOVID-19検査を実施し、流行の広がりを正確につかもうとしている。 ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、全世界の感染者は約17万人、アメリカでは3800人だ(日本時間3月17日朝時点では全世界約18万人、アメリカは4281人、日本は825人)。

市場はシーソー的な乱高下を経験しており、デジタル金庫の役割を果たすはずだったbitcoinでさえ免疫を持っていないようだ。価格は1カ月前の1万ドル前後から4644.53ドルへと半減している。

いわゆるサーキットブレーカー(価格下落による取引の自動停止)が作動したのは過去数日間でこれが3回目となる。 3月9日にレベル1(15分停止)のサーキットブレーカーが発動し、3月12日に再度発動している。どちらも新型コロナウイルスの世界的流行に対する懸念の高まりに市場が反応したものだ。この間、株価は棒下げだったわけではなく、金曜には5%以上アップした。しかし消費者、旅行者に対する制限が拡大し続けたため、株価上昇はトレンドにならなかった。

レベル1のサーキットブレーカーはS&P 500が前日終値から7%のダウンすると発動し、取引を15分間停止する。 レベル2は13%のダウンで取引停止がさらに15分延長される。レベル3は20%のダウンで終日取引停止となる。これはNYSE(ニューヨーク証券取引所)をはじめ米国各地の証券取引所に適用される。

サーキットブレーカー制度は、SEC(米証券取引委員会)によって導入され、2012年から標準化されて米国の主要証券取引所のシステムの一部となっている。

サーキットブレーカーは個別株に対しても同様の基準で適用される。個別の株の一時取引停止は例が多いが、市場全体をストップさせることはまれだ。9.11のテロ攻撃の際にニューヨーク他の市場が1週間閉鎖されたのを除けば、わずか1週間で3回もサーキットブレーカーが作動したことは米国市場において前例がない。

画像:Somyot Techapuwapat / EyeEm / Getty Images

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[滑川海彦@Facebook]

ダウ平均が1987年以来最悪の暴落、ビットコインも例外ではない

まったく、最悪の日だった。

狂乱の売買が行われたその日、ダウ平均株価は10%近く下落し、1987年(市場があまりにも混乱したため、いっそうひどい暴落を未然に防ぐべく、一時的に取引を停止するサーキットブレーカーが発動された)以来、1日あたり最大パーセンテージの暴落だった。

トランプ大統領が新型コロナウィルスの蔓延を防ぐ政府の対策案を公表した翌日、主要インデックスはそろって急落し、連邦準備制度理事会(FRB)が1.5兆ドル近くを供給する緊急介入を行ったというニュースにも、投資家らは動かされなかった。

米国の主要インデックスを見てみよう。

  • ダウ平均株価は9.99%、2352.60ドル下げ、2万1200.62ドルで引けた
  • NASDAQは9.43%、750.25ポイント下げ、7201.80ポイントで引けた
  • S&P 500は9.5%、260.74ポイント下げ、2480.64ポイントで引けた

この1週間で、1日の高騰に対する3度目の大暴落だ。今や今週の火曜日(米国時間3月10日)が遠い昔に感じる。

関連記事:COVID-19 market turmoil tests NYSE’s shutdown circuit-breakers

大量売りの理由は?

投資家の売りが続いているのは、FRBによる暴落緩和策による短期的利益が米国(および世界)の短期的・長期的経済状態を改善できないと見ているからかもしれない。米国と世界の経済はもちろん驚くほど連動しているのだ。

「政府は積極的に行動し、中でも今中央銀行は市場が機能することに集中し、今後も十分な流動性を提供するであろうことを再度強調したい」と、Citi Research(シティ・リサーチ)のグローバル経済担当ディレクターであるEbrahim Rahbari(エブラヒム・ラバリ)氏がCNBCに伝えた。そして「しかし、強力なリスク回避策にも関わらず、信用懸念と健康への高まる懸念を踏まえると、こうした対策は市場の安定を維持するにはまだ不十分であると考えている」と続ける。

 

一方米国産業の大部分が、全米に蔓延する新型コロナウィルスの被害を緩和するための対応で麻痺状態に陥っている。ブロードウェイが閉鎖され、主要なスポーツイベントは中止になり、シーズン全体が中断している。航空および旅行業界は特に大きな打撃を受けており、米国時間3月12日にユナイテッド航空の株価は12.26%、デルタ航空は21%、アメリカン航空は17.28%下げて取引を終えた。航空会社は今後30日間、米国・欧州間の移動を禁止するという米国時間3月11日の夜にトランプ大統領が発令した大胆な決断を耐え忍ばなければならない。本日航空会社はフライトの欠航を開始した。デルタはオランダ、アムステルダムと、フロリダ州オーランド、オレゴン州ポートランド、ユタ州ソルトレイクシティ各地を結ぶフライト、およびパリ行きのオハイオ州シンシナティ発、ノースカロライナ州ローリー・ダーラム発、およびインディアナ州インディアナポリス発の各便を一時的に欠航すると発表した。

投資家が現在も身を潜めているのにはこうした背景がある。そしてこの国が新型コロナウイルス(COVID-19)の検査体制を十分に整えるのを待っている。

暗号通貨さえも、この暴徒の前には安全ではない。Bitcoin(ビットコイン)をはじめとする主要暗号通貨はすべて、投資家の大量売りのために数年来最悪の暴落に見舞われた。SaaS関連株は8%以上下げ、取引終了後に発表されたSlackの決算も投資家を引きつけることができず株は売りに出された。つまるところ明るい兆しを求めているなら、本日はその日ではないということだ(1カ月前に原油を空売りしていた人を除く)。

画像クレジット:Cloudytronics / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米株式市場で初のサーキットブレーカー発動、S&P 500が7%安で自動的に15分間取引停止

世界では新型コロナウイルスへの懸念が引き起こした混乱が続いている。

3月9日朝、米国の株式市場ではS&P 500の下落が7%に達したために、いわゆる「サーキットブレーカー」が落ちた。これは市場の混乱を避けるために組み込まれた自動的な取引停止システムだが、実際に作動したのは今回が初めてだ。

寄り付きから市況は売り一色だった。取引開始後数秒でダウは872.42ドル(S&P 500はNasdaqは90.16ドル(6.96%)下げて1205.58ドルとなった。

S&Pがさらに下落して7%に届いためシステムは自動的に15分間取引を停止した。S&P指数でサーキットブレーカーを落とす場合、7%の下落で15分間の停止、13%でさらに15分間延長、20%で終日停止となる。取引開始の鐘がなって30分後にはダウは6%割り込んで1571.87ドルとなった。

ニューヨークの株式市場で史上初めてサーキットブレーカーが作動し、15分間取引が停止された。これは(S&P 500指数の)下落が7%に達したため。次は13%下落、その次は20%(でサーキットブレーカーは落ちる)。

世界の市場では、日本市場が約5%、中国(上海総合指数)が3%、オーストラリアが7%以上、韓国が4%を超えて下落した。英国ではロンドン市場とFTSE Russelが7%を超えて下落している。

他の経済指標の低下もひどいものだ。原油価格もダウンしているし、米国国債利回りは最低を記録している。暗号通貨でさえ今日は大幅安だ。bitcoinは8000ドルを下回っており、他の暗号通貨の価値も下がっている。

スタートアップに影響が及ぶまでにはまだ少し時間がかかるだろう。しかし、あらゆる企業の価値が低下する場合、関連するスタートアップ、それどころか競合するスタートアップの価値さえ低下せざるを得ない。2019年にきわめて楽観的な展望による会社評価額で巨額の資金を調達したスタートアップにとって、評価額が低下すれば大惨事だ。

また、ベンチャーキャピタルと未公開株式に対する最大の資金の出し手に対する影響も考えねばならない。原油価格の大幅ダウンはオイルダラーを原資にして投資ファンドに巨額の資金をつぎ込むことを困難にする。オリガルヒと呼ばれるロシアの新興財閥や中東の王族からの出資はすでに保留にされている可能性がある。そうであればSoftBankのVision Fund 2成立の可能性をさらに狭めるものだ。

過去数年、ミレニアル世代ために豪華なレストランや郊外のゴルフコースなど金のかかる産業が軒並み苦境にあるとジョーク混じりで報告されている。ベビーブーム世代は国債と金持ち階級を強化し、大きな犠牲を払って戦争をした挙げ句、株式を暴落させているのではないか。どっちもどっちだ。

ともかく市場の現場はこのとおりだ。SaaS株でさえ寄り付きで4.84%安だった。

画像:Mario Tama / Getty Images News

【Japan編集部追記】S&P500は7.60%安(2746.56ドル)で引けている。アメリカYahooのS&P 500

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滑川海彦@Facebook

新型コロナの影響で波乱に満ちた株式市場は広い分野で記録的回復

さて株式市場はどうなっただろう?

新型コロナウイルス、COVID-19の感染者が米国で増加していることを懸念して先週の市場は全面安となった。しかし米国時間3月2日の月曜日になると、外国企業を含め米国で上場している企業の株価は回復し、記録的な利益をもたらしている。

先週、新型コロナウイルスの感染によって国際的な経済の減速に対する懸念が高まり、世界的に株価は暴落した。週末も新型コロナ関連のニュースは流れ続け、感染者、死亡者が増え続けていることが報じられた。

しかし週が明けると米国の投資家のマインドは熊(弱気)から雄牛(強気)に変わり、買いが入り始めた。記録的な下げは、記録的な上げとなった。3月2日の市場では、

  • ダウは1293ドル(約13万9605円)、5%強アップ
  • S&P 500は136ドル(約1万4684円)、4.6%アップ
  • テクノロジー系株が多いNasdaqは385ドル(約4万1564円)、4.5%アップ

市場全般の上げ潮に乗り、Twitterは8%アップで引け「もの言う株主」がトップの交代を狙っているというニュースも流れた。

ただし、すべての企業が上げ潮に乗れたわけではない。 いささか驚きだが、ベンチャーキャピタルのBessemerがまとめているSaaS企業のインデックスの上昇はわずか1.5ポイントにとどまった。つまりその前の暴落で失った価値をほとんど取り戻していない。 この傾向が続くようだと、株価が全面的に戻しているという楽観主義をいささか修正する必要が出てくるだろう。つまり上げ潮もジャンルによるのだと考えねばならない。かつて投資家は、SaaS企業は収入と利益の双方を拡大させ続けると期待して空前の高値を出現させた。

暗号通貨関係企業さえ好調で、bitcoinに続いて4%前後アップした。

Nasdaq総合指数は、この1年の高値(史上最高値)と比べるとまだ9%前後低い。 つまりまだ回復の余地があるはずだが、実際そうなるかどうかは市場のみが知っている。ただし下げ一色は終わり、上下する値動きが戻ってきたということ間違いない。

アップデート:この間の乱高下に関連してTechchCrunchでも最近紹介したRobinhoodの運命に留意する必要がある。この無料オンラン株取引アプリは取引が殺到したためにダウンした。アプリが成功したのはよいが、サービスを稼働させ続けるために苦労しているようだ。企業価値が数十億ドル(数千億円)にも達する企業にとってダウンタイムは名誉ではないだろう。

画像:Drew Angerer / Getty Images

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滑川海彦@Facebook

米国株式市場で前週下げた株価が早朝取引で一部反転

ダウ平均株価とNasdaq(ナスダック)の指数はともに、1週間の下落を経て反転した。ダウは570.50ポイント高の25,979.86ポイント、ナスダックは112.96ポイント高の8680.33ポイントで取引を終えた。

先週は新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大と、それがサプライチェーンや企業収益の削減につながるとする各国政府の反応が、投資家心理に大きく影響した。しかし先週末、アメリカではこの病気に関するニュースはあまり多くなかったため、市場の動きは強気に転じている。

Microsoftは、中国メーカーの閉鎖が業績に影響を与えるとのガイダンスを発表した数社のうちの1社だ。実際、医薬品からテック業界に至るまでの産業のサプライチェーンでは、基本的な部品が不足しているために生産量が減少している。

マーケットにおける同様の懸念は、ウイルスが中国以外のほぼすべての大陸に広がったことである。ブラジル、イタリア、ナイジェリア、米国では先週、新たな症例が報告され、米国では初めて2例の死亡が報告された。

ダウ指数が1日で史上最悪の下げ幅を記録してから1週間もたたないうちに、両市場とも上昇に転じた。これにより、現在傍観しているIPO(DoorDash、Airbnb、Asana、Procore、その他)の空気が変わり、さらに他の企業がデビューを準備する余地が広がるかもしれない。

しかし、1日に満たない時間での上昇は回復よりも、安定化という意味が大きい。最悪の1週間からひと段落するのは良いことだが、確信を高めるまでには至っていない。より多くのCOVID-19の検査キットが米国内に出回るようにはなったが、同国が窮地を脱したわけでは決してない。しかし、下落からひと段落したので、次は回復についての話をしたいものだ。

Bitcoinでさえ過去24時間で3%上昇している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

中国ポッドキャストとオーディオアプリのLizhiがナスダック上場

中国最大のオーディオコンテンツアプリの1つであるLizhiが、ティッカーシンボル「LIZI」として米国時間1月17日にNasdaq(ナスダック)に上場した。主要なライバルのXimalaya(シマラヤ)やDragonfly(ドラゴンフライ)のうち、米国で上場したのはLizhiが初めてだ。LizhiのIPO価格11ドル(約1200円)で410万株が売り出された。ちなみにXimalayaも、今年後半には米国で上場する見込みだ。

Lizhi、Ximalaya、Dragonflyはそれぞれポッドキャストやオーディオブック、ライブストリームを提供しているが、LizhiはXiaomi(シャオミ)、TPG、Matrix Partners China、Morningside Venture Capital、Orchid Asiaなどから出資を受けており、アプリの録音ツールで作られたユーザー生成コンテンツに力を入れることで差別化を図っている。

市場調査会社のiResearchによると、Lizhiは中国で最大のユーザー生成オーディオコンテンツのコミュニティを保持している。同社によると、2019年第3四半期(7月〜9月)の月間モバイルアクティブユーザー数は平均4660万人、月間アクティブコンテンツ作成者は平均570万人だった。米国でのポッドキャストは通常、広告や購読に基づいた収益モデルを採用しているが、Lizhiやその他の中国のポッドキャストアプリの制作者は、ビデオのライブストリーム中に視聴者が購入するのと同様のバーチャルギフトを通じて収益化している。

Lizhiの最高経営責任者(CEO)のMarco Lai(マルコ・ライ)氏はTechCrunchとのインタビューで、同社はIPOで得た資金を製品開発とAI(人工知能)技術に投資する計画だと述べた。LizhiはAI技術を使ってポッドキャストを配信しており、コンテンツのクリック率は31%だという。AI技術はコンテンツを監視したり、ユーザーのエンゲージメントデータを即座に提供したり、録画を微調整したり、ノイズを減らしたり、3Dオーディオを作成したりするための機能の提供にも使われる。

急速な成長にもかかわらず、中国のオンラインオーディオはまだ新しい分野だとライ氏は語る。2018年には、中国のモバイルインターネットユーザー全体の約45.5%がオンラインオーディオコンテンツを視聴したが、スマートスピーカーのようなIoTデバイスが特に小都市で人気が高まるにつれて、その割合はさらに増加すると予想されている。Lizhiはスマートスピーカー 「Xiaodu」 でBaiduと提携しており、IoTデバイス向けのコンテンツ配信の新しい方法を開発していると同氏は述べている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

NASDAQ最高値更新で考えるハイテク企業の評価額高騰の理由

ハイテク関連銘柄を中心に構成されるNASDAQ(ナスダック総合指数)は12月16日、史上最高の8,814.23で引け前週末比で0.91%上昇した。NASDAQの年初からの上昇率は32%を超えた。さかのぼって2016年末からでは約60%の上昇となる。2008年の危機後、2009年の最低記録からの上昇率はと594%という驚異的な数字となる。

前回の不況以降、テクノロジー株の価値の上昇は記録的だ。長期間にわたる世界的な景気拡大もあって、庶民には理解しがたい状況だろう。とはいえ、いい時代だ。そこで、どれほどいいのかを考えてみる価値はある。結局のところ、スタートアップ、ベンチャーキャピタル、大企業予備軍で構成される未公開市場は公開市場の動きに連動する。上場ハイテク株に何が起こっているかを理解すれば、身近なスタートアップに何が起こっているのかを深く理解できるはずだ。もっとはっきり言えば、どのスタートアップもなぜこれほど巨額の価値で評価されるのか。その理由は以下のとおりになる。

記録的な株高

最近のNASDAQの株価を歴史的な文脈の中で理解するのは少々難しい。テクノロジー企業の価値はかつて大幅に下方修正され、長く低迷が続いた。以来かなり長い間、株価チャートは単純な右上がりだった。最後にハイテク株が真の価値が下落し、そのまま低迷したのがいつだったか思い出せるだろうか。

おそらく思い出せないと思う。なぜなら、2008年以降の株価上昇と比べると、2000年時代のテックバブルは小さく、哀れなほど短命に思えるためだ。YChartsでは、80年代以降のNASDAQ総合指数は次のようになる。

ひと言で言えば、これが市場にユニコーンがあふれている理由だ。チャートを見れば、SaaS企業のマルチプル(倍数)がいまだにARR(毎年経常的に生じる売上高)の10〜11倍である理由がわかる(出典はBessemerで、現在クラウド企業指数のウェブページを再構築している)。Uberの評価が真の価値を上回る理由の一部もこのチャートにある。ベンチャーキャピタルファンドが膨張し、未公開株の価格が上昇し、輝いているように見えた投資先の価値が危う状況にあるも関わらずソフトバンクが2つ目のビジョンファンド立ち上げに動く理由もチャートが示している。マイクロソフトの今年の時価総額が50%以上増えた理由も同じだ。

つまりこういうことだ。現在、株式市場が非常に強いため、多くの投資家が売上高マルチプル(株価と1株あたり売上高の比率)が高いまま推移すると予想し、企業の成長に支払う対価が上昇している(公開市場データに基づく類似企業比較による価値評価や、大企業がスタートアップへの投資に支払ってもよいと考える金額がマルチプルを支える)。NASDAQが上昇し続ける限り、その賭けに参加するギャンブラーを賢いように見える。

何が言いたいのか

この記事は、今年はもちろんのこと、この1週間でも数回、書こうと思えば書けた。ただ、テクノロジーに関する株価指数が最高記録を更新するたびに同様のエントリーを投稿することはできない。読者にまたかと思われる。かといって、最高記録が更新されているのに、いつまでもこの話題に触れずにいるということもできない。覚えておかねばならないのは、スタートアップへの追い風はいつまでも続くものではないということだ。

いつ風向きが変わるのか。それは誰にもわからない。12月の時点では、懸念すべきミニクラッシュは見受けられない。すべてが順調で健全で、新記録に終わりはないように見える。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:Mizoguchi)

Dropbox、上場初日の株価は36%アップ――終値は$28.48、100億ドル企業の仲間入り

今日(米国時間3/23)、Dropboxが上場を果たし、公開企業の仲間入りをした。1株当たり21ドルで売り出し、7億5600万ドルを市場から調達した後、株価は一時31.60ドルまで跳ね上がった後、28.48ドルで取引を終えた。上場初日のアップ幅は36%となった。

Dropboxのパフォーマンスは市場がクラウドストレージサービスの将来に強い期待を寄せていることを間違いなく示している。同社は上場売り出し価格の範囲を16ドルから18ドルに設定したが、その後18ドルから20ドルに上方修正していた。

またDropbox の終値は、前回の資金調達ラウンドの際の評価額、100億ドルを大きく超えたことを意味する。 希釈後のDropboxの時価総額は120億ドルとなった。

Dropboxの3017年の売上は11億ドルで、. 2016年の8億4500万ドル、2015年の6億400万ドルから順調な伸びを見せている。

2016年以降、キャッシュフローは黒字であるものの、損益では1億1200万ドル近くの赤字を出している。しかし赤字幅は2016年の2億1000万ドル、2015年の3億2600万ドルと比較すると大きく圧縮されている。

有料ユーザー1件当たりの売上は111.91ドルだ。

フリーミアムモデルを採用しているDropboxが一般ユーザー向け企業なのかエンタープライズ向け企業なのかについてはこれまでも議論があった。同社の登録ユーザーは5億人いるものの、有料ユーザーは1100万に留まっている。

Dropboxは創立1年後の2008年にTechCrunch 50カンファレンスに登壇したが、ステージでピッチを行ったCEOのドルー・ハウストンはデモの途中、WiFiの不具合で立ち往生した苦しい経験を語っている。この記事でそのときのビデオが見られる

上場時点でSequoia Capitalが発行済全株式の23.2%を所有し、最大の投資家となっている。SequoiaのサイトにはDropboxが2007年にシード資金を調達するために作成したスライドが掲載されている〔Original seed pitch from 2007というキャプションが付されている〕。2位の投資家はAccelで5%を所有している。

ドルー・ハウストンは25.3%を所有している。

Greylock Partnersも若干の株を保有しており、ジェネラル・パートナーのJohn Lillyは「Dropboxに投資したのはドルー・ハウストンとそのチームが仕事のやり方の将来に関して非常に明確なビジョンを持っていたからだ」と述べている。

しかしクラウドサービスを提供するライバルは数多く、Dropboxの市場では激しい競争が繰り広げられている。【略】

メディアではDropboxと比較されることが多いBoxに関してハウストンは「正面からのライバル関係ではない」と必要以上に重視しない姿勢を見せている。たしかに両者のサービスには類似点も多いが、ビジネスモデルではBoxはエンタープライズ寄りであり相当に異なる。Dropboxは投資家にこの点に留意するよう求めていた。初日の値動きを見ると、Dropboxの戦略は功を奏したようだ。

NasdaqのティッカーシンボルはDBXとなった。

われわれがDropboxの上場と将来像に関して討論した内容をポッドキャストとして下にエンベッドした。参加者のEric KimはGoodwater Capitalのマネージング・パートナーで、このレポートを執筆している

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MongoDBのNasdaq上場、初終値は34%アップ

ニューヨークのデータベース企業、MongoDBは今日(米国時間10/19)Nasdaqに上場し、初終値は32.07ドル、24ドルの売り出し価格から34%のアップとなった。当初、上場の目標株価は18ドルから20ドルとされていたものが20ドルから22ドルとアップされ、さらに直前になって24ドルに決定されたものだ。

MongoDBはこの株価24ドルの売り出しで11.8億ドルの評価額で1億9200万ドルを得た。上場初日の終値はさらにアップし同社の時価総額16億ドルとなった。これは2年前の資金調達ラウンドの際の会社評価額と同額だ。

MongoDBは2008年以降、3億ドル以上を株式売却で調達し、Sequoia Capital、Flybridge Capital、Union Square Venturesが大株主となった。

MongoDBを利用してデータベースを運用するクライアント企業にはAdobe、eBay、Citigroupなどが含まれる。MongoDBは同名のオープンソース・データベース、MongoDBやデータベース・アズ・ア・サービスのAtlasなどのプロダクトを提供している。

共同ファウンダーでCTOのEliot HorowitzがTechCrunchに語ったところでは、MongoDBは「次世代アプリケーションのための優れたデータベース」だという。Horowitzは「デベロッパーの生産性を一気に向上させるようなプロダクトを開発する」としている。

2017年1月に終わる会計年度の売上は1億140万ドルだった。前年同期の数字は6530万ドルで2倍近くの成長を遂げたことになる。最近の年間損失は8670万ドルと発表されている。その前年、2016年1月に終わる年度では7350万ドルの赤字を計上している。

画像: Nasdaq, Inc

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

NASDAQが非上場株二次市場SecondMarketを買収、スタートアップの株が売りやすくなる

nasdaq

[筆者: Katie Roof]
NASDAQが、SecondMarket Solutionsを買収してその能力をNASDAQ Private Marketに合体させることで合意した。同グループは、DocuSignやPinterest、Shazam、Tangoなど非上場企業の株式の取引を支えていくことになる。

SecondMarketの現在のCEO Bill Siegelが、大きくなったNASDAQ Private Marketのビジネスを率いる。その本社は、サンフランシスコとニューヨークの両方に置かれる。業務は、最初の日から、通常通り継続して行われる。

買収の条件は公表されていない。

スタートアップの非上場期間が長くなっているので、株主たちのために流動性を提供すべきニーズも増している。NASDAQの執行副社長Nelson Griggsによれば、社員が自社株を売れるオプションを持てば、スタートアップは“多くの優秀な人材を吸引/保持できる”ようになる。

また企業にとっても、キャッシュ状況が楽になるので、IPOや売却に向かうプレッシャーが和らぐ。たしかにIPOをすれば一般的に株価は上がるが、住宅資金などのために、もっと前に株を売りたい社員もいる。

非上場でも、急速に成長している企業の株には需要がある。NASDAQ Private Marketは機関投資家にも働きかけて、彼らにも、これらIPO前のスタートアップの株式に関心を持ってもらう。

SecondMarketは2004年に創業され、これまで数度の“バージョンアップ”を行っている。非公開株のための二次市場としてはパイオニア的存在で、Facebookなどの人気株も初期にはここで取引された。

Facebookが上場した2013年からは、SecondMarketは、単発的な取引から企業がスポンサーになるトランザクションに焦点を移した。同グループは70社がスポンサーとなる株式公開買付け事業を仲介し、トランザクションの量として25億ドルあまりを処理した。

その間SecondMarketは、FirstMark Capital、Li Ka-shing、Social Capital、およびTemasek Holdingsから3400万ドルあまりの資金を調達した。

これまでNASDAQ Private MarketはSharesPostとのジョイントベンチャーだったが、これからはNASDAQがその完全なオーナーになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

GoPro、S-1上場申請書を提出―2013年の売上高は9億8570万ドル、前年比87.4%アップ

今日(米国時間5/19)午後、GoProはSEC(アメリカ証券取引委員会)にS-1上場申請書を提出した。それによると、同社は上場によって公開市場から1億ドルの資金を調達する計画だという。上場先はNASDAQで、略号はGPROとなる。

GoProの事業拡大のスピードは印象的だ。2011年の売上高が2億3423万ドルだったのに対して2012年には5億2601万ドル、2013年には9億8573万ドルに急成長している。

GAAP利益も急上昇中だ。2012年に3226万ドルだった利益は2013年に6057万ドルと2倍近くアップした。GAAP基準とはまったく異なるが、2013年のEBITDA利益は1億3372万ドルだった。

GoProカメラの販売台数については2011年が114.5万台、2012年が231.6万台、2013年が384.9万台だった。

順調な数字が並ぶが、懸念される点がゼロというわけではない。2014第1四半期は2013年の同期と比べて精彩を欠いた。今期の売上は2億3571万ドルと、前年同期の2億5505万ドルからわずかにダウン、利益も2013年第1四半期の2303万ドルから1104万ドルに減少している。

他のS-1申請書同様、GoProも投資家に対し、「近年の売上の伸びは将来の成長を約束するものではない」と断っている。 これはS-1申請書に必ず挿入されるの決まり文句だが、同時に真実でもある。投資家は基本的な急成長と、今年第1四半期の急ブレーキのどちらが長期的に影響するものか慎重に見極める必要がある。

いずれにせよ10億ドルに迫る売上高とGAAP利益の数字からしてGoProが巨大優良企業であることは疑いない。毎日、同社のGoPro Studioには2万本、YouTubeには6000本のGoProビデオがアップロードされているという。

上場を引き受ける金融機関にはJ.P. Morgan、Citigroup、 Barclaysなどが含まれる。

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Appleが$14B相当の自社株を二週間で買い戻す–株主圧力に配慮か

AppleのCEO Tim Cookが最近Wall Street Journalで行った発表には、Carl Icahnの影が見える。その発表によるとAppleはこのほど、同社の大規模な株式買い戻し計画の一環として、Appleの140億ドル相当を買い戻した。ただしそれは、今日の同社の時価総額の3%強にすぎない。

投資家で業界の活動家でもあるCarl Icahnは先月、Twitterを利用してAppleに圧力をかけた。Appleの株式買い戻し計画は不十分だ、とツイートしたのだ。

[ツイート訳: Appleの取締役会は、買い戻しを顕著に増加させないことによって株主に大きな損害を与えている。詳細は後報で。]

iPhoneが5000万台売れるという記録的な売上を達成したAppleだが、2014Q1の業績は好悪相半ばしていた。その大きな売上額は証券業界の予想より少なく、利益は多かった。しかし利益が131億ドルもあるのだから、同社の現金保有額は増える一方だ。

実際に同社の手元現金は1588億ドルに増加した。それは今後もAppleの大きな戦略的資産でありつづけるが、しかし株主たちは、自分もその分け前に与りたいと思う。

Appleは最初数年前に、配当を検討した。しかし株価が同社の期待より低かったので、株の買い戻しを開始した。

同社の株式買い戻し計画は、自社の株に対する大きな自信の表れだ。それは、Appleが手元現金の投資方法としてそれしか考えていないことを意味する。言い換えると、Appleのお金の最良の投資先はAppleの株だ、とTim Cookは考えている。また一方では、それによって社外株を減少させる。Appleという会社の、既存の投資家の持分が増える。

過去12か月で同社は、買い戻し計画の総額600億ドルのうち400億ドルを買い戻した。そして現状では、そのペースで今後もさらに株の買い入れを続ける、という話はない。

しかし、Googleが1月に32億ドルでNestを買収したが、Appleはむしろそれに先駆けて、自分がNestを買うべきではなかったか?

この電脳温度計企業には、Apple出身の技術者が多い。ファウンダでCEOのTony Fadellは、AppleのSVPとして初代iPodの開発を担当した〔原文では“iPhone”〕。それだけの人材がGoogleに行ってしまうのは、得策とは言えない。本誌の取材によると、Nestの連中がGoogleのハードウェア部門を中核的に担うのだ。〔余計な訳注: 何言ってんだよ、製品開発でぶつかる==自分のやりたいことができないから、Fadellは独立したんだろ。ぶつかる連中を馘あるいは隔離しなけりゃ、絶対舞い戻らないぜ。同じ中東の血を持つJobsは、もういないんだし。〕

これまでの15か月で、Appleは21の企業をそれぞれ10億ドル以下という小額で買収した。株式買い戻し計画に関するTim Cookの発表は、今および今後の株主たちを安心させるだろうが、同社にとって次の重要なステップは、誰にもその重要性が理解できるほどの有意義な大型買収に、思い切って踏み出すことではないか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Facebookの株価、一晩で16%アップ―好調な決算とPaperの発表が好感

Facebookの株価(NASDAQ:FB)は過去数ヶ月堅調だったが、始値が62.12ドルと昨日の終値53.53ドルを16%も上まわるという今日(米国時間1/30)のパフォーマンスにはさらに驚かされた。

つまりFacebookの時価総額は一晩で200億ドルも増加し、今や1510億ドルに達したわけだ。

この株価急上昇の原因は、四半期決算の好調と新アプリの発表によるものだ。アメリカとカナダでは普及が飽和状態に近づいており、ティーンのFacebook離れも囁かれているものの、Facebookの決算は売上、一株あたり利益ともに予想を上回るものだった。

もうひとつ注目すべき点は、今期初めてモバイル広告の売上がデスクトップの売上を上回ったことだろう。モバイル広告は売上の53%を占めた。Facebookがこれほど急速にモバイル化に成功するとはどのアナリストも予想していなかった(この懸念が上場直後の株価低迷の原因だった)。

昨日の時間外取引で株価は初めて60ドルの大台に乗った。

そのままであれば株価の上昇はそこで止まったかもしれないが、FacebookはすかさずPaperの発表を行った。Paperはまったく新しいiPhone向けのキュレーションされたニュースリーダーだ。Facebook本体とはまったく独立のアプリで、ユーザー体験を大胆に変えていこうとする試みの一つとなる。アプリが一般に公開されるのは2月3日(Android版についてはまだ情報がない)だが、決算の直後に機を逸せず発表を行った。

もしかするとFacebook自身も四半期成績がこれほど良くなると思わずに、株価のテコ入れのためにPaperの発表をこの時期としたのかもしれない。いずれにせよFacebook株は現在絶好調だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Apple株、再び500ドルを突破。48日間に時価総額1000億ドル増

Appleの株価 (NASDAQ:AAPL)は現在2.79%アップの503.25ドルで、これはCarl IcahnのTwitterでのロピー活動を受けたものだ。しかし、この2日間の実績によって、過去2ヶ月間の実績が霞むことはない。Appleは、2ヶ月未満の期間に時価総額1000億ドルを獲得した。

今年の6月27日、株価は393.78ドルで引けた。おおよそ2011年2月並みの水準だ。今日(米国時間8/17日)の株価は、わずか48日間で27.8%上昇したことを意味している。最後に500ドル越えで取引されたのは1月27日だった。これはApple株が未だに大きな乱高下と不確定性をはらんでいることを再度証明する結果となった。

総利益は減少しているものの、Appleは2013年Q3に好調な実績を残した。悲喜半ばの四半期が続いた後、同社はアナリストの予測を上回ることができた。振り返れば、Q1、Q2の市場の反応は、実際の数字に対して厳しすぎた。今でもAppleは1450億ドルの現金を有し、良好な市場位置を保っている。iPhoneの販売は未だに年率20%で成長している。

さらにAppleは、昨年1000億ドルの大規模株式買い戻しプログラムを開始し、投資家らはその効果を感じ始めている。その結果1株当たり利益は機械的に上昇した。投資家のCarl Icahnは昨日、株式買い戻しプログラムを加速させるためにロビー活動していることを明かした。その結果株価は、わずか数分のうちに4%上がり、投資家たちがAppleを良質なポートフォリオ要素であると確信していることが証明された

製品に関して、去る4月にAppleの成長予測は悲観的だった — 売上、利益ともに2桁成長を記録した魔法の期間は終わった。しかし、アナリストの予測は歪んでいた。数年に渡り、彼らのハードルは販売台数、市場シェアともに高すぎ、利益と売上は低すぎた。今やアナリストは正確さを増し、Appleに対する認識も同時に変化している。

同社はWWDC以降(MacBook Airの改訂を除き)新製品を発売していないが、キーノートは評論家に大変好評だった。ショウのスターはiOS 7だった。それは、今でもAppleがその中核製品に対して、反発を恐れることなく大胆な変更を施せることを証明した。換言すれば、Appleは今も革新している。

しかし、消費者は今までにもまして、iPhoneの旧機種を買っている — Appleは旧機種の製造コストを圧縮するか代替品を見つける必要がある。新しい旗艦iPhoneに加えて、おそらく低価格のiPhone(おそらくiPhone 5C)を発売するだろう。近々iPhone 5Cによって新たな製品戦略に切り替えようとしていることから、同社の今後数ヶ月間の実績を予想することは易しくなった。iPad miniと同じく、Appleはスマートフォンで新たな市場セグメントを獲得し、利益面で支配を続けようとしている。そうすれば、Androidとの市場シェア戦争で反撃に出られる。これはAppleの評価を大きく高めるだろう。

さらに重要なのは、投資家がすでに来るべき10月のiPhoneイベントを計算に入れていることだ。2012年9月19日、最高潮の夏を受け、株価は702.10ドルのピークを記録した。今年も株式市場は正確に同じシナリオを演じているので、新iPhone発売に続くトレンドが大いに注目される。

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Yahoo、売上減でも株価は7%増で過去5年間最高値に

株式市場が開いて間もなく、Yahoo株(NASDAQ:YHOO)は28.91ドルに急騰し、昨日の終値26.88ドルから7.55%値を上げた。しかもこれは、シリコンバレーの老舗にとってこの5年間の最高値だ。Yahooは昨日Q2の収支を発表したが、それはNASDAQで見られるほど明解な内容ではなかった。売上は前年比1%減の10.7億ドル、1株当たり利益(EPS)は微増の35セントだった。

今日の株価でさらに驚かされるのは、同社の株価実績が過去1年間驚くほど好調だったことだ。2012年7月16日の株価、15.65ドルと比べると、今日の最高値は84.7%の上昇だ。この水準に達したのは2008年5月、62ヵ月前以来のことだ。今この会社は全く新しい時代を迎えている。

Yahooは、EPS(30セント)でアナリスト予測を上回ったが、売上面では1000万ドル足りなかった。そしてその前途は多くの投資家を失望させた。2013年の売上予測、+0.7%は、同社が前期の収支報告書で発表した +1.8%を下回っている。言い換えれば、売上は今でもYahooにとって主要な課題である。

しかし投資家たちは、Marissa Mayerなら事態を好転させられると信じている。指揮をとって1年、彼女は既に著しい行動力を見せており、Tumblrを11億ドルで手に入れたのを始め、Stamped、Qwiki、Astrid、Ghostbird Software、Summly、Xobni等の企業を買収した。

財務面では、50億ドル相当の株式買い戻しプログラムを実施し、株価を上げると共に、同社が自社の将来に大きな自信を持っていることを証明した。その株価への影響は、今やYahooを有名にしている連続企業買収以上だったかもしれない。

従業員、幹部、投資家のいずれもが、Yahooは物事を成し遂げられると信じている。しかし、唯一足りないものがある ― 売上成長だ。現在株式市場は、疑わしきは好意的に、という態度に出ている ― まるでYahooが未だにスタートアップであるかのように。しかし、今後もこの株価実績を維持するためには、変化が必要だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


50億ドルの自社株買い戻しを抱えるYahooにはキャッシュの山, これからも大型買収の続行可能

Yahooの2103Q2の決算報告は微妙な評価になると思われるが、その中の一部の記述は、誰もが知りたがっていたあることに、答えている。あれほど大量に買収をして、お金は大丈夫? そう、Yahooにはまだまだお金がだぶついていて、これからだって、なんぼでも買収ができちゃうのだ。その証拠が、同社の株式買い戻し事業だ。報告書はこう述べている: “2013年の第二四半期においてYahooは2500万株を6億5300万ドルで購入した”。これの総事業費は50億ドルとされている。しかもこれらの株は、いつでも売って現ナマと交換できる。

2012年の9月にMarissa Mayerは、Yahooが保有するAlibabaの株の40%を76億ドルで売ると決定した。そのうちの36億5000万ドルは、Yahooの株に再投資するために取り置かれ、同社が自分の未来に自信を持っていることが証明された。

今日の決算報告でCFOのKen Goldmanは、こう述べている: “Alibabaグループからの36億5000万ドルを株主にお返しし、合計1億9000万株を再購入する措置が基本的に完了したことを、ここにお伝えできることは、欣快である”。

しかし、それだけではない。SECから認められた株買い戻し計画の総額は50億ドルだが、同社はその完了を目指している。つまり、11億ドルでTumblrを買ったりしたから、もうお金がないだろう、という噂は、文字通り根も葉もない噂だった。

企業が自社株を買い戻した場合、その株は後日、廃棄または再発行できる。再発行した場合には、既存の株が希釈されずに新株の番号は前と同じ番号だから、まるで何事もなかった様相になり、会社にとっては大きな勝利だ。

そのほかのアドバンテージもある。たとえばそれはYahooの強い自信を示し、自社の株を最良の投資機会として訴求できる。下図のように、既発行株の減少により株価はやや上がっている。

過去12か月、Yahooの株はきわめて好調だ。2012年7月16日に15ドル65セントだった株価が今日(米国時間7/16)は26ドル88セント、わずか1年で71.8%という驚異的な伸びだ。伸び率ではGoogleやAppleやeBayを凌いでいる。

というわけで、今のところ、Yahooの株式買い戻し事業は奏効し、同社は買収に36億5000万ドルあまりを投ずることができた。同社のポートフォリオの価値は、今ではさらに上がっているからだ。株価がこのように上がり続けるかぎり、それは良い戦略だ。

そこで本日の決算報告は起業家やVCたちに、あることを教えている: Yahooは買収三昧を今後も続けることができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google株、今週の決算発表を控えて市場最高値を記録

Google株が急騰している。2013年6月24日以来株価は7.32%上昇し、NASDAQ開場直後に史上最高値を更新する926.47ドルを記録した。木曜日(7/18)の収支報告を控え、期待は極めて高い。悲喜こもごもだった2013年Q1の後、同社にはアナリスト予測を越える売上が期待されている。

Q1決算後、Google株の終値は765.91ドルだった。今日の史上最高値は、約3ヵ月間で20.96%高という驚くべき上昇を意味している。言い換えると、Googleの時価総額、3040億ドルは500億ドル増えている。繰り返すがこれはわずか3ヵ月間の出来事だ。

本稿執筆時点で、株価はわずかに下がり917.59ドルだ(前日の終値からは0.59%安)。Googleは今日何も発表する予定がないため、この史上最高値は、おそらく大がかりな金融決定によるものだろう。Google株が、ふだんより多くのポートフォリオに組み込まれているのかもしれない。

それでも、決算発表を間近に控え、今日のニュースはGoogle全体を改めて熟視する良い機会だ。最近、Googleはより焦点を絞った会社になった。業績の低い製品を切り、愛されたサービス、Google Readerでさえ例外ではなかった。買収に関しては、以前ほど無鉄砲ではなくなった。今年Googleは、「Motorolaを引っぱる」ことなく、小さくてより戦略的な買収を行いつつある。Wazeには11億ドル払わなくてはならないが、Motorolaとその数千人の社員と比べれば小さい。広告は未だにGoogle売上の大半を占めている。

2013年のGoogle I/Oデベロッパー・カンファレンスは、会社の新しい焦点を示す好例だった。Google TVやNexus Qのような失敗する大胆な製品の代わりに、GoogleはAPIおよびGoogle+やGoogle Mapsのような中核製品について話した。

Google+は明確な成功とはまだ言えないが、このソーシャルネットワークには十分なリソースを注ぎ込んでいる。しかしGoogle製品はこれだけではない。Android、Chrome、YouTube、Google Maps、そしてもちろんGoogle検索は、今もGoogleのロードマップにとって非常に重要だ。もしこの会社が収益を多様化する方法を見つけたなら、投資家たちが喜ぶのはまちがいない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Apple株ついに400ドルの大台割れ―16ヶ月間の新安値を記録

現在、Appleの株価(NASDAQ:AAPL)は398.11ドルだ。昨日(米国時間4/16)の終値426.24ドルから6.6%下げている。最近最大の下げ幅であると同時に、16ヶ月での最安値を記録した。四半期決算が近づいているおり、その内容に投資家が懸念を抱いているのが大きな理由のようだ。

現在、NASDAQは全体として1.11%下落している。 Reutersによれば、Appleへの部品供給メーカー、Cirrus Logicがウォール街のアナリストの予測を大幅に下回る売上予測を発表した。同社はiOSデバイスにオーディオ用チップなどを製造している。このため一部のアナリストは2013年第2四半期のAppleのデバイスの売れ行きはよくなかっただろうと予想している。

しかし今日の下落はCirrus Logicの問題だけを原因とするには大幅すぎるようだ。現在株価は400ドルを切っているが、iPhone 5の発表以来、Apple株の値動きは投資家を失望させている。Appleの株価が700ドルを回復することは当面ありそうにない。

Apple株は依然として不透明感と乱高下に悩まされている。最新の製品発表は2012年10月のiPad miniだ。つまり昔に比べて新製品発表がない期間が非常に長くなっている。新製品の発表が近づくに連れて株価が上がるのが常だった。不安材料が少しでもあると株価に大きく反映するのが現在のAppleだ。

もちろん売上高が実際どうであったか予測するのは難しい。comScoreの調査によれば、iPhoneはアメリカ市場で依然トップの地位を占めている。しかしHTC OneやSamsung Galaxy S4といった手強いライバルがここ数週間で世界に向けてデビューする予定だ。

スマートフォン市場の競争は6ヶ月前にiPhone 5が発表されたときから激しかった。株の値動きを決定する最大の要因は投資家が感じる印象だ。Appleの営業成績に特に落ち込みが見られなくても、将来に不安を抱かせるような材料が少しでも浮上すれば株価に大きく反映することになる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+