このツイートについて何人の人が語って(取り上げて)いるかが分かる測度をTwitterが実験中

Twitterが、個々のツイートの人気を示す、“何人がこれについて語っているか”(talking about)という機能を実験している。この測度は、上図のように、何らかの埋め込みツイートがWeb上のどこかに現れるときに表示され、これまでのリツイートとリプライの合計数をリプレースする。

上図のような埋め込みのスタイルは、TwitterのスポークスパーソンDan Jacksonによると、ささやかな実験にすぎないが、ツイートにもっと多くのソーシャルなコンテキストを付けようとする最近のTwitterの試みの一環だ。

リツイートとリプライの合計数は、Twitterに毎日入り浸っているようなマニア的な人にしか興味がなかったのではないか、もっとふつーの人には分かりにくかったのではないか、という気がする。それに比べれば、何人の人がこの素材に深く関心を持っているか、という単純で直接的な測度の方が一般受けするだろう。

とくに埋め込みツイートは、Twitterにあまり出入りしないユーザーやアドバタイザーズでも目にする機会があるから、関心の拡大努力という点でうまいやり方だ。内部的数値にすぎないものが、客観的評価みたいになるのだ。実験だから、これが本番採用されるかは未定だが、エンゲージメントの測度としてはおもしろい着想と言えるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ラスベガス銃乱射事件を受け、SNSと検索サイトにはクリックベイトが氾濫

米国史上最悪となった銃乱射事件を受け、多くの人々が情報を求めてソーシャルメディアに目を向けたが、主要ウェブサイトに載せられたトップ記事のほとんどが全くのでたらめだった。

インターネットの下水道を流れるコメントの選別をアルゴリズムに任せ、数百万の人々に配信するやりかたに、もはや勝ち目はない。これは、Facebookを始めとするソーシャルメディアが責任を放棄し続けていることを示す新たな兆候だ。

Googleやソーシャルメディアサイトは、良質のニュースソースがヒットする確率を高めようと努力しているが、ラスベガス銃乱射事件に続くデマの拡散は、彼らの仕事がどれほど多く残っているかを示すものとなった。

事件の後Facebookの「安否確認」ページには、ある極右ブロガー犯人は「極左の愚か者」であると糾弾する投稿が載せられた。その後同ページのトップ記事は、ニュース集約サービス MyTVTodayのクリックベイトビデオに取って代わられ、その後ようやくローカルおよび全国報道機関の記事に落ち着いた。

[今日FacebookはThe Gateway Punditをフィードのトップに載せた。Google Newsは4chanスレッドを拡散した。シリコンバレーよ、われわれは問題を抱えている]

憶測や真っ赤なウソを看板ページで拡散しているのはFacebookだけではない。投稿サイトの4chanに流れた、Geary Danlyという人物を射撃犯と誤認した噂記事は、Googleのトップ記事ウィジェットに登場した(BuzzfeedBloomberg による)。

Googleは、BloombergとNew York Timesで以下の声明を発表した(本誌もコメントを求めている):

「遺憾ながら、今日午前本サイトで、少数の検索クエリの結果ページに、ウェブサイト4chanの不正確な記事が一時的に表示された。数時間後、4chanの記事はアルゴリズムによって有効な記事に置き換えられた。これはいかなるクエリについても起きてはならないことであり、将来同じことが起きないよう今後もアルゴリズムの改善に努める」

TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアが記事の選別に使用しているアルゴリズムは、配布される情報への注目度が高まる中、アルゴリズム自体が見出しを飾る結果となっている。

Buzzfeedに載りTwitterで拡散されたでっち上げ記事ひとつだけをとっても、同社自慢のニュースストリームに意図的に火を放つならず者に対して何らかの手を打つ必要があると @Jack(Dorsey CEO)に確信させるのに十分だ。

そもそも、どうして4chanのような情報源が速報ニュースの有効な配信元とされているのか、というのは真っ当な疑問だ。実際すでに声をあげている記者もいる。

[適切な情報をリアルタイムで表示することの難しさは認識しているが、どうやって4chanが情報源のひとつになったのかは理解できない。]

Google、Twitter、Facebookの各社は、現在議会が捜査しているロシアハッキングスキャンダルを受け、すでに詳しい調査の対象となっている。そして、多くの命を奪い人々を傷つけて国を震撼させたこの事件の扱いを誤ったことは、ソフトウェアに依存する彼らのやり方 ―― およびそれが与えるリアル世界への影響 ―― がいかに大きな問題かを如実に示すものだ。

[NBCの記事は辛うじて2番目に見えている。これは腐りきったニュース選択であり、責任のあるアルゴリズムは退陣すべきだ]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google CloudのNatural Language APIにタグ付けによるコンテンツ分類と物や場所(語)レベルの感情分析機能が登場

Google Cloudが今朝(米国時間9/19)、そのNatural Language APIのアップデートを二つ発表した。具体的には、ユーザーがコンテンツの分類機能と対象物の感情分析機能にアクセスできるようになったことだ。この二つの機能は、ブランドやメディア企業でとくに重宝するだろう。

まず、GCPのユーザーはコンテンツにタグ付けできるようになる。タグは、健康、エンターテインメント、法律など、一般的な話題だ(cc: Henry)。今日のアップデートで、ドキュメントを700のカテゴリーに分類できるようになる。

Googleによると、この機能は主に、メディア企業や出版企業がターゲットだ。これらの企業は大量のコンテンツを作り出していて、その整理整頓はきわめて難しい。そこでコンテンツ分類機能が、これまでの分類カテゴリーと突き合わせながら、そのドキュメントのコンテンツに自動的にタグ付けする。検索はタグでできるから、読者の最近のトレンドをより深く分析でき、便利だ。

一方、感情分析の方は、場所や物に付随している感情を解析する。これまでの感情分析は、テキストのブロックを構成しているセンテンスが対象だった。しかし今回の粒度の小さい分析によって、ユーザーは特定の語の感情を同定できる。そこでたとえばブランドは、製品や物理的な場所に結びついている一般大衆の気持ちや意見などを知ることができる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ソーシャルメディアのコンテンツモデレーションの失敗に対してイギリスは罰金刑を検討中

ソーシャルメディア企業はネット上の過激主義と戦うべき、という文言を盛り込んだG7の金曜日の共同声明を策定したイギリスの首相Theresa Mayは、保守党の党首として、6月8日のイギリス総選挙後に再び政権に復帰したら、テクノロジー企業の問題コンテンツに対する罰金や法律の改正を党提出の議題にする、と示唆した。

The Guardianの記事は、日曜日(05/28)のBBC Radio 4でBen Wallace保安相が語った談話を報じている。Wallaceの談話は、新聞が暴露したFacebookのモデレーションガイドラインに対するもので、彼はそれを“まったく容認できない”、と評している。彼が指摘するのはたとえば、“7歳未満の子どもがいじめで虐待されているところを、付随するキャプションがなければ公開してよい”、という指針だ。Facebookのルールは、児童保護の慈善団体も批判している

同社はこの件へのコメントを拒否したが、以前、ユーザーがコンテンツの問題を報告しやすくするため、とか、検査担当者が規格に違反している投稿を判断する過程をスピードアップするため、という口実を挙げている(どんな過程なのかの説明はない)。また、“誰かが助力を必要としているときに”モデレーターが警察と接触しやすくするため、とも言っている。

いじめや児童の安全にとどまらず、ソーシャルメディアのプラットホームがヘイトスピーチや過激主義の宣伝を広めるために利用されていることが、ヨーロッパで大きな問題になりつつある。今年の初めにドイツの内閣は、ソーシャルメディアプラットホームが不法なヘイトスピーチを直ちに削除しなかった場合には5000万ユーロの罰金を課す、という法案を支持した。“直ちに”とは、“明らかに犯罪的なコンテンツ”に対する苦情が寄せられてから24時間以内、そのほかの不法コンテンツは7日以内だ。イギリスの保守党政権も、ソーシャルメディアにコンテンツモデレーションの規律をもたらすために罰金を課すことを、本気で検討している。

Wallaceのコメントは、今月初めに公開されたイギリス議会の委員会の報告書にも追随している。その報告書は、ソーシャルメディアの大手FacebookとYouTubeとTwitterを、ヘイトスピーチコンテンツのモデレーションに関して“無干渉・自由放任主義”だ、と批判している。その委員会もやはり、コンテンツモデレーションの失敗に対して罰金を適用することを政府は検討すべし、としている。それをより明確にするために、必要なら既存の法律の見直しも、とも訴えている。

金曜日のG7で、過激主義コンテンツの拡散におけるソーシャルメディアの役割に関する議論をも含む、対テロ部会を仕切ったイギリスの首相Mayは、そのあとでこう語った: “この重要な問題に対する対策をテクノロジー企業と共に強化していくためにG7が取りうる、いくつかのステップについて合意した。われわれは、企業が、有害な素材を自動的に検出し削除するツールを開発することを要求する”。

その“ステップ”が何か、は明らかでないが、少なくとも、罰金によってプラットホーム大手に対するコントロールを強化する可能性は、今や一部のG7構成国の議題にはなっているようだ。

一方テクノロジー企業は、AIの利用などによって問題コンテンツを自動的に検出するツールを、すでに使っているか、開発中であると言っている。しかし問題の難度と規模が大きいだけに、公開後のコンテンツに対するモデレーションに関しては、近日中に速効性のある妙薬が開発されることは、ありそうもない。

今月の初めにFacebookは、コンテンツ検査担当者を一挙に3000名増やし、全世界で7500名のFacebookの正社員である検査官が20億近いユーザーから寄せられるコンテンツを検査していく、と発表した。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebook、クリーブランド銃撃ビデオの経緯を発表

Facebookは、オハイオ州クリーブランドの男が自らの銃撃ビデオをアップロードしたことで非難を浴びている。その後容疑者は殺人を告白するライブビデオも投稿した。この殺人事件とその後のFacebookの対応は、凶悪なコンテンツの扱いについて問題を提起した。

Facebookの国際事業担当副社長、Justin Osofskyは声明を発表し、各事象と関連ビデオの時間経過を公開した。

Osofskyの声明は、Facebook上のコンテンツの監視責任をユーザーに委ねるものだが、会社としてもっと適切な管理が可能であることも認めている。Osofskyは、人工知能およびビデオのシェアに関する新しいポリシーが問題解決の糸口になりうること、およびFacebookは現在のレビュー手順を高速化する計画であることを語った。

「一連の悲惨な出来事を受け、当社の基準に反するビデオその他のコンテンツを、できる限り簡単かつ迅速に通報できるよう手順を見直している。今回のケースでわれわれは、最初のビデオの通報を受けておらず、2番目のビデオ(銃撃シーンを含む)の通報を受けたのは投稿から1時間45分以上経過したあとだった。3番目の容疑者がライブで告白したビデオも、通報が届いたのは中継が終了したあとだったとOsofskyは書いている

11:09AM PDT : 第1のビデオ(殺人の意思表示)がアップロード。Facebookへの通報なし。
11:11AM PDT : 第2のビデオ(銃撃現場)がアップロード。
11:22AM PDT : 容疑者が5分間のライブビデオで殺人を告白。
11:27AM PDT : ライブ中継終了、直後に通報あり。
12:59PM PDT : 銃撃ビデオが初めて通報される。
1:22PM PDT : 容疑者のアカウントを凍結、全ビデオを非公開に。

この経緯がFacebookの監視システムの欠陥を露見させている。Facebookは、議論を呼ぶコンテンツや暴力的コンテンツの識別をユーザーからの通報に頼っている。容疑者が告白したライブビデオは別のユーザーによってすぐに通報されたが、殺人そのもののビデオは通報されず、結果的に2時間近く閲覧可能な状態にあった。

「例えば人工知能はこの作業で重要な役割を担っており、ビデオの全編が再シェアされるのを防ぐのに役立っている(ビデオの一部をシェアすることは可能で、これは大衆の認識のためであり、多くのメディアがネットやテレビで使っている手法だ)」とOsofskyは言った。

AIがいくら進歩しても、ライブ中継を暴力行為の放送に使うことをFacebookが阻止できるかどうかはわからない。ライブストリーミングはこれまでにも、銃撃、せっかん、性的暴力などのビデオ共有に使われてきた。そしてユーザーは、Facebookがクリーブランドの殺人がライブ中継されるのを許したことに怒りを表す一方で、警察官がフィランド・キャスティル氏を射殺したビデオを削除する結果となった技術的欠陥にも激怒した。Osofskyはクリーブランドのビデオについて「われわれのポリシーおよびわれわれが支持するすべてに対する挑戦だ」と言った。しかし、時としてユーザーは、政治的に重要であるという理由で暴力的ビデオを残すことをFacebookに期待する。それは微妙なバランスであり、AI単独で解決できる問題ではなさそうだ。

「Facebookが殺人を阻止することはない。AIがどれほど賢くなったとしても、『おい、そのビデオで誰かが誰かを殺しているぞ、ストリームはやめろ』と言えるようになる日は当分来ないだろう」とMike MasnickがTechdirtに書いた。「無分別な殺人や暴力が起きると、人々は答えを探しに走るが、そこには答えがないこともある。しかも無分別な暴力に絡んで使われたツールに答えを求めることが有益だとはとても思えない」

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterの卵アイコン廃止は、迷惑ツイート削減には役立たず?!

ツイッターの世界に嫌がらせ(ないし迷惑)ツイートがあるのは誰もが知っての通りだ。迷惑ツイートを行う利用者を一時的ないし永久に追放するような対策もとられてはいるが、どうも効果を示していない様子。

そうした中でTwitterは、少々的外れに見える対策をとるにいたった。すなわち、これまでの卵アイコンを放棄してみようと考えたのだ。

TLNRなブログ記事によれば、Twitterを利用し始めたばかりの人に割り当てていた卵アイコンを、上半身のシルエットを描いたユニセックスなアイコンに変更することにしたとのこと(訳注:ブログ記事の投稿日付は3月31日)。

Twitterでは2010年以来、新たなアカウントでは卵アイコンが表示されるようにしていた。いまではこの卵アイコンはすっかりTwitterブランドの一部として認知されるまでになっている。熱心なTwitter利用者ならずとも、Twitterの卵アイコンは知っているという人も多い。CNNなどで政治家やセレブのツイートを映すとき、画面には卵アイコンが表示されることも多い。

今回の変更についてTwitterはいろいろな理由を挙げて説明している。個性のない一般的なアイコンを使えば、利用者が独自のプロフィール画像をアップロードしたくなるのではないかというのは、確かに一理あるところかもしれない。

ただ、迷惑ツーとの解消のため、というのはどうだろうか。

迷惑ツーとをする人の多くが卵アイコンであることは事実かもしれない。「ネガティブな振る舞いをする人と卵アイコンには関連があるように見える」と、Twitterは考えているようなのだ。

しかしそれは事実だろうか。

おそらくは、卵アイコンから発せられた迷惑ツイートが、新しいアイコンから発せられるようになるに過ぎないように思われる。デフォルトアイコンの変更は、傷を覆い隠す絆創膏のようなものに過ぎず、結局のところ迷惑ツイートを減らすようなことにはならないと思われる。

どのようなアイコンが用いられているにせよ、迷惑ツイートは迷惑ツイートで、そして卵アイコン以外からの迷惑ツイートも多数存在しているのだ。

Twitterは、役に立たない「対策」のために、自らが生み出した独自のキャラクター(卵アイコン)を葬り去ることになってしまうわけだ。@リプライいいね導入のときと同様に、小手先のことにこだわっているように見えなくもない。

問題は卵アイコンではないのだ。より根本的で実効的な解決策を講じるべきだと思われる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

大統領がツイートで上場企業の名を言ったら株の売り買いのタイミングを教えてくれるTrump2Cashアプリ

1i7bliuxffrkdzj77han6lw

株の売買は今やアルゴリズムトレードの全盛期だから、人間の心と頭による戦略的な売買はますます難しくなっている。でも、今では、トランプのはちゃめちゃなツイートの中に、企業の名前が一度あるだけで、上げ下げが生じるのだから、人間であるあなたが、ポジティブな、あるいはネガティブなセンチメントの逆張りをしてちょいと稼ぐことも、容易になった!

そこで、Trump2Cashという思わせぶりな名前のアプリが、おもしろそうだ。このPythonで書かれているボットはトランプのツイートフィードをウォッチして、そこに出てくる上場企業の名前に対するセンチメントを分析する。トランプがトヨタにNO WAY(ありえない)と言ったって? 特定株を空売りしよう! Fordが700名の雇用をメキシコからアメリカへ移すって?(ほんとはそうではないが)。買いだ!買いだ!買い買い!

プログラマーのMax Braunがこのアプリを試行のために作り、今ではTwitter上で、売りや買いを勧めている。彼は曰く:

ベンチマークの結果を見てもらいたい。これはあくまでもテストランであり、彼のツイートとマーケットのデータでアルゴリズムがどう振る舞うかを調べている。ご覧のように、ときどき企業を間違えたりセンチメントの判断を誤っている。しかし、正しい場合の方がずっと多い。その売り買いの戦略はときどき、ユーザーを戸惑わせるだろう。

しかし全体としてアルゴリズムは、二回に一度以上は成功している。下図のシミュレーションによると、アプリの立ち上げ以来、年額換算のリターンは全体で約59%だ。シミュレーションと使用したデータには制約があるから、ある程度眉に唾をつけてご覧いただきたい。

1nsskzbdb9sl7udvjjkratg

アプリはここでダウンロードできるし、動かすのは簡単だ。毎日じっと見ていれば、トランプの言葉に反応してアルゴリズムが売り買いを決める様子を、ご覧になれるだろう。Mike Tyson’s Punch OutでGlass Joeが敵の弱点を電報で知らせたときのように、新しく雇ったこの資産運用ロボットは、あなたのポートフォリオをデータに応じてリッチにしてくれるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebook、ビデオの途中に表示される広告をテスト中

facebook-video-ads

Facebookは多くのパブリッシャーが切望していたことを始めようとしている、とRecodeが報じている:ビデオ制作者に新たな収入源が提供される。「ミッドロール」広告ユニットと呼ばれるこのしくみは、ビデオの前や後ではなく、再生途中に広告主の動画を挿入するもので、近くテストに入ると記事は伝えている。広告収益は分配され、パブリッシャーが55%を得る。

Facebookのミッドロール広告は、長さが90秒以上のビデオを20秒以上見た後ユーザーに表示される。これによってビデオが見られたかどうかの判定方法が変わる可能性が高い。現在Facebookは、ユーザーが3秒以上見たビデオをビデオビューとしてカウントしている。

そうなると、Facebookでビデオを収益化するためには長いビデオを作らなくてはならなくなる。高速でスクロールする気まぐれなニュースフィード読者を捕まえようと短いビデオを多数投入する方法は通用しない。これは偽ニュースの氾濫と戦うFacebookのメディア事業に好影響を与える要素にもなりうる。

Facebookで収益を上げようとしているビデオ制作者に質の高い内容を求めることで、バイラルな広がりだけに集中した実質を伴わないコンテンツに圧力をかける効果が期待できる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NFL、各チームによるSNS投稿ポリシーを緩和

OAKLAND, CA - NOVEMBER 27:  Derek Carr #4 of the Oakland Raiders celebrates after a touchdown by Latavius Murray #28 against the Carolina Panthers during their NFL game on November 27, 2016 in Oakland, California.  (Photo by Lachlan Cunningham/Getty Images)

2ヵ月ほど前、NFLはチームによるゲーム中のソーシャルメディア投稿を厳しく制限するルールを定めた。当然のことながら、反対意見が相次いだ。チームはもちろんファンも、ソーシャルメディアの有効性を否定するかのような決定に不満をつのらせていた。NFLとしては、視聴率の低迷をなんとかしたいという判断で行ったものだった。

しかしどうやら、NFLは制限を緩和する方向に転換することとしたようだ。Yahoo Financeが入手した各チーム宛のメモには、ファンとの交流にソーシャルメディアを使うことを制限付きで認める旨が記されている。

以下にNFLのソーシャルメディア・ポリシーの変更点を記しておこう。これも先述のYahoo Financeが入手した情報によるものだ。

  • 各チームは試合中にも「non-highlight」ビデオをソーシャルメディアに投稿することができる。これまでは、試合中にはいかなるビデオ投稿も行うことができなかった。「non-highlight」とは、プレイの様子を映したものはNGであるという意味だ。ただ、ハーフタイムショーの様子や、ファンの姿などは投稿できるようになったわけだ。
  • 試合中に投稿できるビデオは、各ソーシャルメディア・プラットフォーム毎に16件ずつとなった。これまでは最大8投稿までとなっていたのが倍増したことになる。
  • 試合中であっても、独自のGIF画像を投稿できるようになった(プレイの様子を映したものは投稿できない)。これまではゲーム中の様子を示すいかなるGIFも投稿することができなかった。どうしてもGIFを投稿したい場合には、特定の試合に関連しないGIFを投稿することになっていた。
  • Snapchatへの投稿は、試合中5件まで認められることとなった。これまでは、ゲーム中の投稿は一切認められていなかったのが緩和されることとなる。これにどのような意味があるのかはまだわからないが、テレビおよびNFLの公式投稿以外では、Snapchatが唯一ゲームの様子を見られるメディアということになる。
  • ルール違反に対する巨額の罰金は継続される。すなわちプレイの様子をライブでソーシャルメディアに投稿するようなケースでは、10万ドルもの罰金を課される可能性がある。

なお、Yahoo Financeが入手したというメモにはGiphyとの「試験運用の同意」についても触れられている。NFLゲームの公式や、過去の名シーンのGIFなどを提供していく予定なのだとのこと。

この件についてはGiphyに詳細を確認しているところだ。NFLが制作したGIFを公開するプラットフォームとなるようで、新たにゲーム中の様子をGIF化して公開/保存するというわけではないようだ。

今回の新しいルールでも、各チームは試合中の様子をGIF化して公開するようなことはできない。ゲームの様子をソーシャルメディアに投稿するには、NFLが制作したものを投稿するしかない。NFLが「公式」コンテンツを投稿するまで各チームは何のアクションも取れないわけで、これは依然としてチームの不満をよぶ要素ではある。

NFLも1試合しかないような場合には、即座にゲームの様子をGIF化する努力を行なってはいる。しかし試合が8つも重なるような場合にはGIF動画をつくるのにも時間がかかる。また、チームが公開したいと思う場面が、NFLの意向と一致しないケースも多い。そのような場合には、NFLに依頼して作ってもらう必要がある。当然ながら時間がかかることとなるわけだ。

とにもかくにも、ルール変更により各チームはこれまでより多くの情報をソーシャルメディアに投稿できるようになった。今後の話し合い次第では、プレイの様子を投稿できるようにもなるのかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

これが実際に「Spectacles」を自販機で買っているところ

img_1507

今日はスペクタクルデーだ。今日(米国時間11/10)Snapchatは、LAのベニスビーチに同社のカメラ付サングラス、Spectaclesの自動販売機を設置して人々を驚かせた。このマシンは24時間しかそこにいないが、すでに長蛇の列が作られている。

本誌は実際にこのマシンを使ってSpectaclesを買った Jameson Detweilerのビデオを入手したので以下に紹介する。

自販機にはスクリーンと大きなボタン3つ(それぞれがサングラスの色に対応している)とクレジットカードを通すスロットがある。そしてもちろん、買ったSpectaclesが出てくる口も。

ビデオで見るとわかるように、スクリーンでは拡張現実を利用してサングラスを試着できる ― 画面上の自分の顔にバーチャルサングラスが表示される。SnapchatアプリにあるAR「レンズ」機能に似ている。

もう1本、購入プロセスをもっと遠くから写したビデオがこちら。

実はJamesonが列に並んでいる間にサングラスが品切れになってしまったのだが、Snapchatが来て在庫を補充していった。マシンの後方にトラックが横付けされたが、白いカーテンが全体を包んでいたのでマシンで何が起きているのかを見ることはできなかった。

  1. img_1534.jpg

  2. img_1530.jpg

  3. img_1526.jpg

  4. img_1524.jpg

  5. img_1532.jpg

現在、商品を開封してSpectalesを使っているところの動画を入手すべく手配中だが、Spectaclesの使い方を知りたい人は、この記事をご覧あれ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NFL、各チームによるビデオやGIF投稿を大幅に制限

FOXBORO, MA - SEPTEMBER 21: Julian Edelman #11 of the New England Patriots is tackled during the fourth quarter against the Oakland Raiders at Gillette Stadium on September 21, 2014 in Foxboro, Massachusetts. (Photo by Darren McCollester/Getty Images)

NFLが、新しいソーシャルメディア・ポリシーを発表した。ファンの期待を裏切るものとなっているように思うがどうだろうか。

ESPNが入手した新ポリシーに関するメモ(新ポリシーは直ちに発行することとなる)によれば、ゲーム中に映像関連コンテンツをソーシャルメディアに投稿することを一切禁止することとしたのだそうだ。

ゲーム中にFacebook LiveやPeriscopeなどに投稿することはできないし、またゲーム後でも一定の制限を課すこととなった。これまでは、チームはファンのために自由に投稿を行うことができていたのだ。こうした面でのファンとの交流が禁じられることになるわけだ。

ゲーム後も60分を経過するまでは、ハイライト(ビデオやGIF)を投稿することが禁じられた。

ちなみに、NFLの公式アカウントによるビデオ投稿ならばゲーム中でも行うことができる。チーム側がこれをリツイートしたりリポストすることは自由に行うことができる。

違反したチームに対しては、最初の違反に対して2万5000ドル、2度目には5万ドル、そして3度目となると10万ドルを科すこととなっている。

すなわち、どういう状況になるのだろうか?たとえばパンサーズがタッチダウンを決めたシーンはこんな感じだ。まずはパンサーズの投稿から。

一方でNFLの公式ツイートはこんな感じだ。

ファンにとって、どちらが魅力的であるかは言うまでもないだろう。パンサーズはこのNFL公式投稿をリツイートすることもできるわけだが、チームとして他にやりたいこともあるケースも多いはずだ。

また、このパンサーズのゲームが行われた日は、ただこの1試合だけが行われていた。そこでNFLのソーシャルメディアチームも、このゲームにのみ注力することができた。しかし同時に7試合が行われる日曜日などにはどうなるだろう。チームの魅力を伝えるハイライトシーンをすべて取り上げる体制はあるのだろうか。情報が新鮮なうちに各チームが再利用(リツイート)できるようなタイミングで情報を公開することはできるのだろうか。

間違った決断なのではないだろうか

今回の決定は、NFLの視聴率が昨年比で14%の落ち込みを示していることをうけてのものと思われる。大統領選の影響を指摘する人もいる。スター選手が怪我をしていたり、出場停止になっているせいだとする人もいる。最初の5週間については組み合わせも選手のパフォーマンスもひどいからだと主張する人もいる。

つまり、視聴率低下をソーシャルメディアのせいであると考える人はいないのだ。そのような中でのNFLの決定には疑問を感じる。ビデオ投稿を規制すれば、ファンはテレビで見るしかなくなるはずだというのがNFLの考えだ。しかしソーシャルメディアは視聴率向上にこそ役立つものなのだ。Twitterでリアルタイムにスーパープレイを見て、それで試合に興味をもってテレビを見るという人は多いのだ。

証拠もある。昨シーズン、NBAの視聴率は10%の伸びを示した。そのNBAっはソーシャルメディアの使い方については完全にリベラルでかつイノベーティブでもあるのだ。ともかくチームのビデオ投稿を規制するようなことは一切行なっていない。各チームはGIFやVine、あるいはビデオ投稿などを次々に繰り出し、とても面白いゲームがいままさに行われていることを視聴者に訴えることになっているのだ。

NFLの決定は、少なくともソーシャルメディア上におけるフットボールの魅力を減じるものになるだろう。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

Google+、5歳になって今もどうにか生きている

google-plus-5-years

Google+が好きな人たちは、本当にGoogle+が好きだ。それは、Googleが信頼できるFacebook競合として、2011年6月にこのサービスをスタートした時から変わっていない。もしあなたがGoogle+ファンなら、今日はめでたい日だ。あらゆる予想を覆して、あなたの好きなソーシャルネットワークは今日5歳になった。それ以外の人にとっては、Google+が今もオンラインでいることが驚きかもしれない。

PDP_FiveAlive_59このサービスを愛し続ける人たちの数は、2011年夏のめまぐるしい日々を過ぎてから急速に減った。Googleはあらゆる面で正しいことをした。デザインはすばらしく(そして、当時としては、極めて高度なウェブ技術を使っていた)、サークルを利用したプライバシーへの配慮は、Facebookへの強力な対抗手段と思われた。人々は心からGoogle+に期待していた。

ハネムーンは長く続かなかった。サークルは殆どの人にとって複雑すぎる結果になり(友達をバケツに分けるアイデアは奇異に感じられた)、Googleの匿名を認めない(仮名すら)方針は、直ちに反感を買い、Googleがポリシーを変更した後も、当時の苦い思い出は多くの人の心に残った。

スタート当時、Googleはサービスの改善よりも、Google+のユーザー数を増やすことに集中していたように思える。

Twitterと異なり、Googleはこのサービスをサードパーティーデベロッパーに対して、殆ど開放しなかった。それはGoogleが、「非常に特別でマジカルな何か」を壊したくなかったからだ。

Googleが同社の全サービスにソーシャル(即ちGoogle+)を盛り込むことへのこだわりは、プロジェクトリーダー、Vic Gundotraによって強く進められたが、少々行きすぎていたようで、2014年4月にGundotraがチームを去った後、各サービスからGoogle+統合機能を取り除く作業には、当初の開発と同じくらいの工数がかかった。

Gundotraが去った後、コミュニティーとコレクションに焦点を絞って昨年再スタートするまで、Googleはこのサービスのことを殆ど忘れていたようだ。その反響は、夏の暑い日の心地良いコオロギの声のようだった。

Googleの他の社会実験、例えばあの不運なBuzzとは異なり、Google+は5年後の今も生きている。これは、それ自体一つの成果だ。公平のために言うと、Google+はHangoutやあの完璧なGoogleフォトを生んでいる。それがGoogleの経験したあらゆる激しい苦痛に値するものだとは思わないが、少なくとも何らかの価値はあった。

ハッピーバースデー、 Google+!

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookがまたもニュースフィードを変更。実際に読むサイトを優先

22339401336_0b11650081_o

Facebookのニュースフィードの表示方法にようやく慣れてきたと思ったら、またまた一新されるようだ。今回ソーシャルメディアの大御所は、ユーザーが読むのに長時間を費すと思われるサイトへのリンクを優先するよう、フィードを改訂する。

この改訂は、Facebookの「フィード品質プログラム」という、全員のニュースフィード体験を改善するための大がかりな取り組みの一環だ。同社は毎日数千人の人たちに、ニュースフィードに表示されるものが好きかどうかを尋ね、調査結果に基づいてアルゴリズムを調整している。

この調査から得られた最大の知見は、人々がFacebook上で取る行動 ― いいね!、クリック、コメント、投稿のシェア ― は、彼らにとって何が重要かを必ずしも表していないことだとFacebookは言う。

例えば、人は重大な事故に関する記事や、友人の悲しいニュースに対して行動を起こすことは多くないが、だからといって必ずしもFacebookユーザーがニュースフィードでそれを見たくない、という兆候ではない。いいね!をつけたり、コメントしたくなるような記事ばかりではない。

この変更は、Facebookがフィードのランク付けに用いる主要な指標、例えばユーザーがコンテンツの作者にどれほど関心を持っているか、記事が他のユーザーからどう見られているか、投稿者の過去の記事がどれほど強力だったか、コンテンツのタイプは何か、投稿されてからどのくらい時間が経過したか等に、新たに加えられる。

facebook-news-feed-edgerank-algorithm

充実した時間を過ごす

今日から適用が開始される最大の変更は、ユーザーがクリックしたコンテンツを読んだり見たりするのに費やす時間の長さは、彼らがどんなコンテンツを好んでいるかを示す強力な指標であるという認識に基づいている。おそらく、私のニュースフィードが子猫の動画とTechCrunchニュースで埋まっているのは、それが理由だろう。

これからは、Instant Articleへのモバイルリンクをクリックしたり、内蔵ブラウザーでページを開いたとき、Facebookはコンテンツが読み込まれた後ユーザーがどれだけの時間そこで過ごしたかを測定する。長い時間を費すサイトや記事は、ニュースフィードでより上位に、より頻繁に表示され、すぐに見限られた記事はランクを下げられる。

これはFacebookがクリックの「釣り」と戦い、人々が見ずにいられない質の高いコンテンツを増やす取り組みの一環だ。

Facebookは、ニュースフィード内のFacebookページの多様化も進めている。彼らは、単独の出版元からの大量の記事がフィードを埋めつくすことにユーザーが腹を立てていることを知った。今後は、ユーザーがいいね!をつけた様々なページに、広く愛を与えようとする。

「この変更によって、どの記事が興味をひくかを、ユーザーがそれを読む時間の長さに基づいて知ることができるため、ユーザーは読みたくなる記事を見る機会が増えるはずだ」とFacebook広報は言った。

新しいニュースフィード方式は既に展開されていて、数週間のうちに完了する予定だ。これは個人のフィードだけでなく、プラットフォーム上に持っているどのページも対象だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ピッツバーグ大学医学部、ソーシャルメディア依存と睡眠障害との関連性を指摘

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

多くの人がネット上を流れる(くだらない)ビデオをついつい見続けてしまう日常生活を送る中、ピッツバーグ大学が「ソーシャルメディアは睡眠パターンに壊滅的ダメージをもたらす」という研究結果を発表した。

要するに、ソーシャルメディア依存の高い人は、依存度の低い人に比べて睡眠障害を招きやすい、とのことだ。こちらから、詳細な情報を確認することができる。

「ソーシャルメディアが睡眠習慣に影響を及ぼし得ることを確認した最初の調査です」と、今回の調査を行ったJessica C. Levensonは述べている。「さらに、最初のソーシャルメディア・ネイティブ世代について詳細な調査を行った最初のデータとなります」とのことだ。

実験参加者たちは1週間で61時間もソーシャルメディアに触れ、そのうち30%が「睡眠障害を経験した」のだとのこと。ここでいう睡眠障害とは、Instagramを眺め続けたり、FacebookやTwitterにコメントを投稿して睡眠時間が短くなってしまったことをいう。睡眠障害がさらにソーシャルメディアへの依存度を高めるという悪循環も見られるとのこと。調査は19歳から32歳のアメリカ人1788名に対して行われた。

「睡眠困難な状況が、さらなるソーシャルメディア依存を招くことがあります。そしてさらに重症な睡眠障害へと繋がっていくのです。ソーシャルメディアは反応することを前提にしており、さらに反応したりされたりすることで報奨を得ることができるようになっており、このことが睡眠を妨げる要因ともなっています」とのこと。

もちろん、この研究のみをもって、ソーシャルメディアが睡眠に悪影響を及ぼすと結論づけることはできないだろうと思う。ソーシャルメディアの利用を控えるべきだという結論は尚早ではある。ただしTwitterで知り合いの投稿を見続けることが、日常生活に何らかの影響を及ぼす可能性があるということは気にしておいて良いかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

子どもたちはますます、ネット上の情報に騙されやすくなっている…イギリスの調査報告書より

shutterstock_107751440

イギリスでは初等教育の標準カリキュラムにプログラミング教育が含まれるなど、青少年に普遍的にデジタルスキルを身につけさせようとする政府の姿勢がこのところ目立つが、一方イギリスの通信業界を監督するお役所である情報通信庁(Office of Communications, Ofcom)の最新の調査は、それと並行して、情報過剰の現代においては、批判的な思考力をもった子どもたちを育てることが絶対的に必要だ、と示唆している。

現状では、オンラインで消費するメディアをあまりにも過信し騙されやすい若者たちが増加傾向にある、というのだ。Ofcomの調査によると、イギリスの子どもたちは、自分が見ているコンテンツが真実であるか、偏向していないかを、まったく気にしない場合がある。

2015年にイギリスの子どもと親たちを調査したその「メディアの利用と態度に関する調査報告書」は、オンライン情報に対する子どもたちの信頼や信用が上がっていることを示している。8〜15歳の層では10人に一人が、ソーシャルメディアのWebサイトやアプリで見る情報を“すべて真実”と信じているようだ。この10%という率は、昨年の調査から倍増している。

その原因の一つとして、近年ではますます、サイト本来のコンテンツとマーケティングや広告のためのコンテンツの境界が、曖昧になっていることが挙げられる。また企業は、Facebookなど広告に支えられている大手ソーシャルメディアが日々大量に生み出すユーザ生成情報を、広告などのマーケティングコンテンツをユーザの心に点滴するための、‘信用の支え’として利用している(例: だれだれさんがxxxと言ってる…)。

しかし、子どもたちに、彼らに供給されるデジタル情報に関してもっと批判的であれ、と教えるべき理由は、ほかにもある。必ずしも、政府がそれを重視しているから重要なのではない。たとえばソーシャルメディアマーケティングの技法を無料で教える、と称するオンラインのコースがある。デジタルビジネスは、そんなスキルのある人材を必要としている。しかしそんな教科の中に、メディアリテラシはないだろう。

ふつうのコンテンツのふりをしたマーケティングコンテンツが、ますます粗製濫造される。正しく教育すべき対象は、情報の受け手である子どもたちだけではない。

Ofcomの調査によると、12〜15歳層のなんと5人に一人(20%)が、GoogleやBingなどの検索エンジンが返す情報が絶対に真実だと信じている。しかし検索結果の中にある有料の広告を見分けられる者は、わずかに1/3だった。

Ofcomの調査結果は、YouTubeがイギリスの子どもたちをますます虜(とりこ)にしていることも、示している。YouTubeもまた、広告の巨人Googleの保有企業だ。子どもたちはYouTubeを、今世界で起こっていることを知るための“真実で正確な情報”として利用している。子どもたちの8%近くが、YouTubeをそんな情報を得るための場所、と見なしている。2014年の調査では、そんな子どもたちの率はわずかに3%だった。

しかしYouTubeが広告収入で成り立っていることを知っているのは、その12〜15歳層の半分にすぎない。また、ビデオブロガーが製品やサービスを推奨してお金をもらっていることを知っているのは、半分弱だ。

現代は、マーケティングと意図的な誤報(真実らしく見せるマーケティング情報)の黄金時代だ。

この調査は、イギリスの若者たちが、個人情報をオンラインで共有することに対し、ますます平気になりつつあることも、示している。そもそも、ユーザ情報を(ターゲット広告のために)広告主に売ることが重要な経営基盤であるソーシャルメディアが、そんな風潮を作り出してしまったのだ。

調査報告書は、自分の位置情報や、趣味、自分の写真やビデオなどを、友だちなど他人に見られたくないと思うティーンが昨年に比べて少ない、と述べている。

Ofcom

ただし、これらの個人情報を誰となら共有するか、という問に対しては、「友だちだけ」という答が昨年より増えている。それはおそらく、最近の子どもたちはメッセージングアプリによる少人数の共有の機会が多く、反比例的に、オーディエンスが多くて親が見ているかもしれないソーシャルメディア上の共有が、減っているためかもしれない。

Ofcomの今年の「メディアの利用と態度に関する調査報告書」は、ここで見られる。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

コンテンツは何よりも自分のための記録、共有しなくてよいし、特定の人とだけ共有できるソーシャルサービスSpindle

screen-shot-2015-09-03-at-11-30-27-pm

ソーシャルメディアは人生のとくべつな‘時’を記録するのに適した場所だが、実際には社会的なプレッシャーによって、自分よりも他人の目を気にして、コンテンツを編集したりフィルタしたりしがちだ。

先週ローンチしたSpindleは、ソーシャルな日誌的アプリケーションだが、ユーザがあくまでも自分のためにコンテンツを作り、ついでに友だちと共有することもある、という心理的傾斜を持っている。

Spindleの場合、ユーザが最初に写真やテキストや音を作って自分のタイムラインに載せるまでは、従来のソーシャルメディアと同じだ。

しかしデフォルトの設定では、コンテンツは自分自身としか共有できず、過去の日誌を見られるのも自分だけだ。

Spindleでは多数のオーディエンスやフォロワーが勝手にできていく、ということがないので、ユーザは他人を気にせず、自分の本当の気持をコンテンツに込める/コンテンツで表現することができる。Spindle自身も、ユーザをそう仕向けたいと願っている。

友だちと共有すると、そのコンテンツはその友だちのタイムラインだけに現れる。友だちはそのメッセージを見てから消してもよいし、あるいは自分の日誌に恒久的に保存してもよい。

でもSpindleでは、友だち全員と共有しなくてもよい。というかSpindleは、友だちにする、とか、フォローするというオプションがないことを、従来のソーシャルメディアとは違う特性として打ち出している。誰かと共有したいと思ったら、その人の名前をタイプして彼/彼女のタイムラインへポストする。Facebookなどのような、‘友だち’という人工的で特殊な概念がそもそもない。実際の本当の友だちが、いるならいるだけだ。つまり、その人がSpindleの自分の口座のアドレスブックに載っていれば、コンテンツをポストできる、というだけ。

screenshot_4

Spindleの協同ファウンダAlex WalkerとAmanda Linによると、ソーシャルプラットホーム上に多数のオーディエンスがいるユーザの場合、コンテンツがその人の真正性を失いがちである。逆に、まず自分のためにだけコンテンツを作るよう習慣づければ、ユーザはコンテンツをポストする前に、前もっていろんなことを考えたり、編集したりしなくなるだろう。

Spindleのデザインは絵文字やスケッチやバッジを多用しているが、それらは、ユーザがこのサイトをより積極的に利用するようになると、増える。熱心なユーザは、イースターエッグなどもUIの素材としてもらえる。何よりもまず、自分のための、くつろげる場として利用してほしいのだ。

ソーシャルメディアからフィルタ行為を取り除こうとするBemeのようなアプリケーションもあるが、不完全なコンテンツでもプライベートなタイムラインに保存されるだけだからいいんだよ、と積極的に奨励するソーシャルアプリケーションは、Spindleが初めてだ。

確かに今のソーシャルメディアには、コンテンツの真正性という重大な問題があるから、それを解決する試みとしてSpindleはユニークだ。

Spindleは今のところiOSアプリだけなので、iOSのアプリストアでダウンロードできる。

〔訳注: 新しい、アンチFacebook的ソーシャルメディアとして、Veroなどもある。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ソーシャルメディアからのトラフィックでFacebookが断然トップ―TwitterはPinterestに次いで3位

前四半期ではTwitterは売上、ユーザー増ともに予想を上回る結果で市場を驚かせたが、今日(米国時間10/27)発表される予定の第3四半期の決算で同じように好調を維持できるか注目が集まっている。しかしTwitteは単に今日のランチや通勤ラッシュについてツイートするだけの場ではなく、リンクをクリックしてニュースを読んだり、商品を買ったり、リンクを再共有したりするプラットフォームとなることをビジネスの目標としている。

このソーシャルメディアの参照トラフィックのシェアからすると、Shareaholicが公開した統計はTwitterにとって懸念を抱かせるものだ。Twitterの共有トラフィックのシェアは相対的に低下していることが判明した。

ボストンのソーシャルメディア調査会社、Shareaholicによれば、Facebookが全ソーシャルメディアの参照トラフィックの22%強、つまり約5分1のシェアを占めて1位であり、昨年に比べて116%と2倍以上に増加していることがわかった。参照トラフィックに関してはFacebookが揺るぎない王者だ。堅実だが、大きく引き離された2位はPinterestで、5.5%を占め、昨年に比べて50%の増加だった。そしてTwitterはさらにかけ離れた3位にとどまった。シェアは25%ダウンして0.88%と1%を切った。

Shareaholicによれば、このレポートは20万のウェブサイトにおける2億5000万のユニーク訪問者を調査したものだという。.

StumbleUpon、Reddit、Google+、YouTube、LinkedInなどTwitter以下のソーシャル参照トラフィックのシェアはますます小さな数字となる。 Shareaholicは「大半のウェブサイト運営者、マーケティング担当者にとって、トップ3以外のソーシャル・ネットワークは考慮する必要がほとんどない。 下位5種のソーシャル・ネットワークの参照トラフィックを合計しても全体の0.74%にしかならず、これは3位のTwitterからの参照トラフィックにも及ばない」と書いている。

しかしこの状況は裏返せば、ソーシャルメディアにはまだまだ新たな成長の可能性が残されているということでもある。トップ8種のトラフィックの合計が29.49%ということは、残りの70%は極めて長い裾野をひきずるロングテールの世界だということを意味する。ただし昨年はトップ8種のシェア合計は16.44%だったから、寡占化の動きが進んでいることは見てとれる。

Shareaholicのデータを検討すると、Twitterのシェア減少は、「大きいものがさらに大きくなり、小さいものがさらに小さくなる」という全体的なトレンドの一部であることが分かる。

この場合、Facebookがその「大きいもの」だ。ShareaholicのDanny Wongはわれわれの取材に対して「Shareholicが調査を始めて以来、Facebookがトップの座を明け渡したことは一度もない。しかもFacebookはニュースフィードを表示するアルゴリズムの改良、ビデオその他のコンテンツの導入などによってますますユーザーのエンゲージメントを高め、シェアを伸ばしてきた」と語った。

FacebookとPinterest以外のソーシャル・ネットワークで例外的にシェアを伸ばしたのはGoogle+(57%アップ)だけだが、シェア自体は0.07%と顕微鏡的だ。

Googleが検索結果の表示でGoogle+を優先扱いしているという不満も一部から聞かれる。それが事実ならGoogle+の成長原因の一部となっているのかもしれない。

このトラフィック・シェアの低下は、いち早くニュースを伝えるメディアプラットフォームとして自らを確立しようとするTwitterの努力に対して冷水を浴びせるものだ。

Guradianは新しいニュース記事に対するトラフィックの流入元としてソーシャルメディア中でTwitterが1位だと発表している。しかしShareaholicの統計をみるかぎり、これは例外的な現象のようだ。もうひとつ興味深いのはPinterestがFacebookより規模は小さいものの同様の成長傾向を示している点だ

Shareaholicの最近の数字を見ると、6月から9月にかけての4ヶ月ではGoogle+とLinkedInだけが増加傾向を示している。 Wongによれば「この時期は全体的に(夏休みなどの)季節要因でトラフィックの減少がみられる」という。これが不規則な結果を生んだのかもしれない。

画像: Flickr

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


どんなサイトでもソーシャルネットワークになるツールSpot.IM

FacebookやTwitterはソーシャルマーケティングの必須のツールだが、これらのサイトの上でのユーザのエンゲージメント(engagement, 参加, 関わり・関与)がそのまま自社サイトのビジター増につながるわけではない。TechCrunch Disruptの優勝経験者が作ったSpot.IMは、この問題を解決するために、どんなサイトでもたった2行のコードでソーシャルネットワークにしてしまう。同社によると、これによってサイトのオーナーが自分のところへのトラフィックを自分で管理し、収益化にも生かせるようになる。

Spot.IMはNadav ShovalとIshay Greenが創業した。Greenの前のスタートアップSolutoはPCのパフォーマンスをモニタするソフトウェアで、2010年のTechCrunch Disruptの優勝作品だ。2013年にSolutoは、デバイスの保険を提供しているAsurionに1億ドルあまりで買収された。

Spot.IMのベータバージョンは、約1000のサイトが利用していて、その中にはTime OutKerrangSuamusicaなどもいる。

“われわれが作ったのは、どんなWebサイトでもソーシャルネットワークになれる技術で、その結果“どこでもソーシャルネットワーク”という、インターネットの新現象が生まれた。どのサイトでも小さなコミュニティを築き、Web全域に広まることができる”、とGreenとShovalは説明している。

“これまでは、パブリッシャーが苦労して良質な楽しいコンテンツを作っても、そのコンテンツをめぐるソーシャルなエンゲージメントは、どこかよそのソーシャルネットワークで行われていた。それは、パブリッシャーにとって残念な事態だ。だからソーシャルなエンゲージメントがその、話題のサイトそのものの上で行われるようにしたい、と考えたんだ”。

Spot.IMのベータユーザがこれまでに生み出した登録ユーザ数は合計で25万を超えており、先月は200万あまりのメッセージが送られた。“Spot.IMに送られたメッセージの約20%はプライベートだから、Spot.IMを埋め込んだサイトで出会った人たちの1対1の会話がこれだけ多いことは、新発見だった”。

Spot.IMは今投資家たちと折衝し、また収益化の方法を検討中だ。

“今後しばらくは、コミュニティ体験を充実するための新しい機能の開発に力を入れたい”、とGreenとShovalは言う。“リアルタイムの会話のためのプラットホームを作ったことは大きな成果だが、でもそれは最初の第一歩だ。最終的には、もっと複雑で多層的なコミュニティを作れるツールを目指したい”。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


FacebookやTwitterなどふつうのサイトに短命画像/ビデオをポストできるモバイルアプリPhantom、東京のスタートアップから

Phantomという新しいモバイルアプリは、Snapchatのような“それ”専門のサイトでなくても、ふつうにFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアや、ブログなどにポストした写真が、そのうち勝手に消えてしまう。また、その写真を見れる人の人数を制限するなど、そのほかの機能もある。

Facebookなど一般的なサイトの上で短命な共有ができるのはおもしろいけど、Phantomでできるいろんなコントロールを使いこなすのは、ふつうに写真を共有したい人にとって、面倒かもしれない。

どうやるのか

このアプリはiOSとAndroid両バージョンがあり、写真やビデオを撮る、スマートフォン上にすでにあるそれらを選ぶ、などのことができる。そしてその写真などにコメントを付けたりお絵かきができる点も、Snapchatに似ている。しかしSnapchatのように、それらの画像やビデオを友だちが見られる時間を指定するだけでなく、何名の人がそれを見たら、その後は見られなくなる、という指定もできる。

つまり、見た人の数とは関係なく、期限切れとなる時間を指定できるだけでなく、見る人の人数を制限して共有の広がりをコントロールできる。

Snapchatでも、写真やビデオを特定の連絡先(コンタクト)にだけ送る、という形で見る人の数を制限できるが、Phantomでは人に送るのではなくFacebook、Twitter、Google+、WordPress、Bloggerなどふつうのサイトにポストする。さらにTumblrやPinterest、Whatsapp、LINE、Telegram、Movable Type、iMessage、SMS、メールなどでもよい。

いわばそれは、どこでも使えるSnapchatだ。

でもPhantomは設定項目が多いから、事前にお勉強が必要で、それが普及を妨げるかもしれない。また画像やビデオをPhantomのサーバにアップロードするのも、時間がややかかる。

でも、そのめんどくささを我慢する価値はある。その写真をふつうに見ようとすると、左の写真のようなモザイク状になっている。まともに見ようと思えば、iOSやAndroidの上でPhantomアプリを使わなければならない。

スクリーンショットも取れません

Phantomを作った東京のOsamu Date(伊達修)はこう語る: “画像を見ることはできても、コピーや保存はできない。しかも画像を見ている間はAndroidのスクリーンショット機能は無効になっている”。というわけで、短命性そしてプライバシーは完璧だ。

スクリーンショットが取れないだけでなく、取ろうとしたやつの名前が画像を提供したユーザに報告される、という厳しい方式だ。

Phantomを作っているDateの会社は”LinX Corporation“というすごい名前だが、それはDate一人が自己資金だけでやっている東京のスタートアップだ。

このアプリがローンチしたのは数か月前だが、これまではあまり報道もされなかったようだ。

たぶん言葉の問題などもあって、英語によるプロモーションを開始するのが遅れたのだろう。Webサイトもほとんど日本語だ。Dateから来たメールには、彼の肩書が”Representative Director of LinX Corporation”(LinX Corporationの代表取締役)とあり、 あまりスタートアップ的ではない。でもPhantomのアイデアはおもしろいと思ったから、彼とコンタクトしてみた。

このアプリは、もうちょっと洗練されないとヴァイラルな普及浸透は難しいかもしれない。でもSnapchatやYik Yakも、最初は荒削りだった。Phantomの大きな問題はアプリの機能やルック&フィールではなくて、ビジネスとして離陸できるだけのユーザを集めるための努力だ。

PhantomはiTunesGoogle Playで無料でダウンロードできる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


犯罪の一部でもあるインターネット(なぜネットは彼らを救えないのか)

Elliot Rodgerという、深く心を病んでいたと思われる若者が、おそろしい想念にとりつかれ、サンタバーバラで少なくとも6人を殺した。彼が遺したページ上には、自分の苦悩や妬(ねた)みについて語る彼自身の写真や、数時間にもおよぶビデオがあった。彼は自分の苦境を訴えるような口ぶりで、ほかの者には友だちや彼女がいるのに自分は孤独だ、と語っている。彼は、自分自身に対するネジ曲がった内省を基に、女嫌いになった。彼がこれらのビデオを使ってインターネット上の自分の同類たちに呼びかけたことにより、彼はインターネットそのものが作り出した怪物のようなものに、なってしまったのか。

でも、それは違う。

10年前までは、犯罪は写真と記事で報道された。今それは、ネット上の多様なリンクの大海で、殺人はソーシャルメディアやフォーラムなどの上で頻繁に、気軽に、話題になっている。彼はその上の狭い海峡をいくつもくぐり抜けながら、自己の狂気を肥大させ、おそろしい終局へと向かっていく。メディアの泥沼の向こうに、そんな彼の姿が見える。そして実際に犯罪が起きると、彼はあーでこーで、と単純に決めつけて話を終える。彼は欲求不満だった。欲求不満が高じた。彼が助けを求めて訪れた場所は、彼を助けなかった。

この若者に対する見方は、二通りある。ひとつは、男性至上主義とピックアップアーチストの思想に染まりボディービルに熱中するナルシスト、という見方。そしてもうひとつは、彼は道を踏み外した病人である、という見方。しかし問題は、彼のような男をインターネットが救えないことだ。彼は人間的な接触を求めたが、慰めは得られなかった。彼はアドバイスを求めたが、インターネットは自分の特技を開陳した…それは、彼自身の病を映しだして彼に見せた。狂気の匂いを嗅ぎつけたフォーラムの投稿者たちは、皮肉な言葉で応じたが、誰が彼を助けることができたか? ハッシュタグは、殺人を防止しない。セラピストと銃規制には、できるが。

この男の人生を見て、彼を裁ける者はいない。彼はおそろしいことをした。彼はひどい病人だった。彼は二つの道の、どちらにも行けたはずだ。銃で人殺しをするか、あるいは高価なセラピストに助けてもらうか。彼は、銃の道を選んだ。

Webという異様な曲率のレンズが、完璧な人生を見せてくれることがあり、それらが羨望の思いを誘う。自分もこうなりたい、などと思わせる。インターネットは毎日のように、妬みと羨望とないものねだりをかきたてる。欲望が、心にしみつく。でも多くの人は、そんな貪欲を愛でなだめることができる。彼Elliot Rodgerは、最後まで欲望した。それはインターネットの罪ではないが、この男や彼のような人たちを行くところまで行かせてしまうことは、われわれ自身の無能として責められるべきだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))