ソニーが次世代「PlayStation VR」発表、2022年以降発売・PS5にケーブル1本で接続

ソニーが次世代「PlayStation VR」発表、2022年以降発売・PS5にケーブル1本で接続

掲載写真は現行「PlayStation VR」。© Sony Interactive Entertainment Inc. All rights reserved. Design and specifications are subject to change without notice.

ソニーが PlayStation VR の次世代モデルについて発表しました。

次世代PS VRはプレイステーション5にケーブル1本で接続する全く新しいVRシステムになり、解像度・視野角・トラッキング・入力などあらゆる要素が前世代のPS4版 PS VR よりも進歩します。

発売予定については「2021年内には発売しない」。つまり開発中であること、PS5を手に入れておけばVRでもいずれ次世代の体験ができることを約束はしつつ、今年は年末商戦を含めても出ません宣言です。

ソニーが次世代「PlayStation VR」発表、2022年以降発売・PS5にケーブル1本で接続

© Sony Interactive Entertainment Inc. All rights reserved. Design and specifications are subject to change without notice.

次世代PS VRについてはあらゆる要素が向上するというほか具体的な詳細はないものの、コントローラについてはPS5のDualSenseと共通した特徴を備えることも明らかにしています。

デュアルセンスの特徴といえば、可変抵抗トリガーのアダプティブトリガーや、繊細な振動のハプティックフィードバックなど。

具体的な製品情報がなく、年内発売がない時点で予告した理由について、SIEシニアバイスプレジデントでプラットフォームプランニング&マネジメント統括責任者の西野秀明氏によれば:

(…) 新しいVRシステムの開発はまだ半ばであり、2021年に発売する予定ではありません。しかし、ゲームデベロッパーの皆さんが新しいVRの世界を実現するにあたり、すでに制作に取り組み始めてくださっており、VRにご期待いただいているプレイヤーの皆さんにひと足早くお知らせしたく、開発が進行していることを発表させていただきました。(…)

プレイステーションがお届けする次世代VRシステム

PS5『グランツーリスモ7』2022年へ延期。コロナ禍が制作環境に影響、新発売日は後日

Engadget日本版より転載)

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ソニーのスマートウォッチ「wena 3」がMAMORIO対応、置き忘れ防止通知・位置確認が可能に

ソニーは、スマートウォッチ「wena 3」向けに最新ソフトウェア「バージョン 1.61JP」の配信を始めました。

今回のアップデートで最大のトピックといえるのは、「wena 3」がMAMORIOに対応すること。万が一「wena 3」を紛失した場合、MAMORIOアプリから「wena 3」の位置確認ができるだけでなく、置き忘れを防ぐ通知機能や、MAMORIO社の遺失物発見システム「クラウドトラッキング(特許取得済)」、全国700路線以上の鉄道・バス事業者及び商業施設に設置されている「MAMORIO Spot」などの各種機能を利用して探せるようになります。

このほか、今回のアップデートでは日付表示が実際と異なる場合がある事象や、iOS端末との接続性についても改善するとのことです。

ちなみに「wena 3」とは、タッチ対応有機ELディスプレイやFeliCaなどを搭載した時計バンドで、普通の腕時計に取り付けることにより、どんな腕時計でもスマートウォッチのように使えるようになるという製品。基本的には腕につけているものなので頻繁に紛失するとは考えにくいですが、取り外した際にうっかり紛失してしまった……なんて場合にはMAMORIOアプリが役立ちそうですね。

MAMORIOによると、今回のアップデートは MAMORIO Inside(あらゆるものがもともとMAMORIOの機能を持って生まれてくる)の取り組みの一つとのこと。今後はMAMORIOのIDを他のBluetooth製品に付与していくことで、より見つかりやすく、失くしにくい世界の実現を目指したいとしています。

Engadget日本版より転載)

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約25万円の「Xperia PRO」実機レビュー、ターゲットはYouTuberや報道カメラマン

約25万円「Xperia PRO」実機レビュー、ターゲットはYouTuberや報道カメラマン
開発発表からおよそ1年越しに発売日が決まった「Xperia PRO」。税込で約25万円という価格設定に驚いた方も多いでしょう。

しかし、単なる高性能スマートフォンを求める層に、ソニーモバイルも「Xperia PRO」を売る気は無いようです。それは「Xperia PRO」が、放送や写真のプロフェッショナルに向けて開発された業務用スマートフォンだからです。スマートフォン単体で使うメリットはほとんど無く、αシリーズなどのレンズ交換式一眼カメラやプロ向けビデオカメラと組み合わせて初めて威力を発揮します。

Xperia PRO

Xperia PRO

レンズ交換式の一眼カメラなどと組み合わせて初めて威力を発揮する

レンズ交換式の一眼カメラなどと組み合わせて初めて威力を発揮する

というのも、「Xperia PRO」はスマートフォンとしては珍しくHDMI端子を搭載します。これをレンズ交換式カメラと接続することで、カメラの外部モニターとして利用できます。「Xperia PRO」のディスプレイは長辺だけ見れば4K(3840 x 1644)解像度で、HDR表示かつBT.2020の広色域に対応しており、高性能なモニター画面として利用できるわけです。

カメラの外部モニターとして利用している様子

カメラの外部モニターとして利用している様子

画面をダブルタップで拡大・縮小。細部のピントのズレも大画面で確認できる

画面をダブルタップで拡大・縮小。細部のピントのズレも大画面で確認できる

画面をダブルタップで拡大・縮小。細部のピントのズレも大画面で確認できる

画面をダブルタップで拡大・縮小。細部のピントのズレも大画面で確認できる

画面をダブルタップで拡大・縮小。細部のピントのズレも大画面で確認できる

また、YouTuber向けのユースケースとして重要なのが、高速な5Gや4G通信に対応し、かつ汎用なAndroid OSを搭載する点です。これによって、出先で高級ミラーレスカメラ「α9」で撮影中の映像を、「Xperia PRO」経由でYouTubeにリアルタイム配信できます。

汎用の配信アプリ「StreamLabs」も利用できる

汎用の配信アプリ「StreamLabs」も利用できる

プロカメラマン向けのユースケースとしては、プロスポーツ試合の撮影が挙げられます。従来、カメラマンは撮影した写真をハーフタイムにまとめて、雑誌の編集部や新聞社などに伝送していました。しかし「Xperia PRO」と一眼カメラを組み合わせれば、カメラマンは撮ったそばからリアルタイムで写真を納品できるようになります。報道現場においても速報性の向上に威力を発揮します。

こうしたプロ向けの用途では『安定性』が何より大事。Xperia PROでは数時間にわたる映像伝送も安定してこなせるよう、放熱設計を工夫しています。

本体はα7シリーズなどソニーのミラーレスカメラと質感が共通。まるでカメラを持っているような手触りです。また、筐体に金属ではなく樹脂を使うことで、一般的な消費者向けのスマートフォンに比べて5Gの電波をつかみやすくしているほか、デバイスの4つの側面に配置したアンテナにより、「ミリ波」と呼ばれる、5Gの周波数の中でも特に高い周波数の電波もつかみやすくしていると言います。

筐体の手触りはαシリーズと瓜二つ。樹脂を採用して5Gの電波を透過しやすくしている

筐体の手触りはαシリーズと瓜二つ。樹脂を採用して5Gの電波を透過しやすくしている

基本は一眼カメラなどと組み合わせて使う「Xperia PRO」ですが、本体には「Xperia 1 II」と同等仕様のカメラを搭載します。なお、レンズは本体から飛び出しておらず、むしろ引っ込んでいます。これは、レンズに対する外光の影響を抑える意図をもった設計です。

背面カメラは35mm換算で16mm(広角)・24mm(標準)・70mm(光学3倍望遠)のトリプルレンズ構成

背面カメラは35mm換算で16mm(広角)・24mm(標準)・70mm(光学3倍望遠)のトリプルレンズ構成

SoCにはクアルコムのSnapdragon 865を採用。その後継となるSnapdrgaon 888が登場した今となっては型落ち感が否めませんが、あえて最新SoCではなく1世代古いSoCを搭載したのは、安定性を重視した結果なのかもしれません。

その他、12GBのRAM、1TBまでのmicorSDXC、512GBのストレージを搭載。防水防塵はIP68等級に対応します。FeliCaは非搭載です。

イヤホンジャックもしっかり搭載する

イヤホンジャックもしっかり搭載する

側面の「Xperia PRO」ロゴがカッコいい

側面の「Xperia PRO」ロゴがカッコいい

側面の「Xperia PRO」ロゴがカッコいい

「Xperia PRO」は日本ではSIMフリーモデルとして展開される予定です。販売は、ソニーのインターネット直販サイト「ソニーストア」に加え、銀座、札幌、名古屋、大阪、福岡天神にある実店舗、さらには一部家電量販店でも購入できます。

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ハードは飛躍的に進化したPS5だが、ソフト不足・品不足は深刻

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は2020年11月12日、「PlayStation 5」を発売した。

PS5は、先代上位モデル「PlayStation 4 Pro」と比べて、CPUとGPUの処理性能向上をはじめ大幅な進化を遂げた。読み書き速度が高速なカスタムSSDの搭載、光の反射を実際にシミュレートするレイトレーシングの実装、リフレッシュレートを60Hzから120Hzへ引き上げ、8K出力への対応、没入感を高めるためのハプティック技術・アダプティブトリガー・3Dオーディオ技術と、PS5を特徴づけるポイントは数々ある。

さらに、Proの付かない「PlayStation 4」と比べた場合、これに4KとHDRへの対応が進化点に加わるわけだ。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation 5」(スタンダードモデル:4万9980円、デジタル・エディション:3万9980円)

ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation 5」(スタンダードモデル:税抜4万9980円、デジタル・エディション:税抜3万9980円)

筆者はLGエレクトロニクス・ジャパンから48V型のゲーミング推奨4K有機ELテレビ「OLED48CXPJA」を借用して、120fps対応の「Fortnite」を実際にプレイしてみたが、ヌルヌルとした滑らかな動きには驚かされた。筆者レベルのゲーマーでも臨場感アップというメリットが得られるし、ハイレベルなプレイヤーなら勝率が着実に向上するはずだ。

LGエレクトロニクス・ジャパン「OLED48CXPJA」は、HDMI2.1(VRR/ALLM/eARC)、HFR(4K/120Hz)、NVIDIA G-SYNC Compatible、AMD FreeSyncテクノロジー、HGiG、応答速度1msに対応した48V型ゲーミング推奨4K有機ELテレビ

LGエレクトロニクス・ジャパン「OLED48CXPJA」は、HDMI2.1(VRR/ALLM/eARC)、HFR(4K/120Hz)、NVIDIA G-SYNC Compatible、AMD FreeSyncテクノロジー、HGiG、応答速度1msに対応した48V型ゲーミング推奨4K有機ELテレビ

「Fortnite」は「設定→グラフィック」で「120FPSモード」を有効にできる

「Fortnite」は「設定→グラフィック」で「120FPSモード」を有効にできる

大幅な進化を遂げたPS5。しかし、ゲームラインナップに不満

ゲーム機として飛躍的な進化を遂げたPS5だが、現状ゲームのラインナップがあまりにも物足りなさすぎる。記事執筆時点でPlayStation Storeには41本のPS5用ソフトが並んでいるが、そのうちPS5独占タイトルは11本(3本は未発売)だ。筆者は、PS5用の「Marvel’s Spider-Man:Miles Morales」の後は、PS4用の「The Last of Us Part II」をプレイし、今はPCで「Cyberpunk 2077」を遊んでいる。自分が選り好んでいるとはいえ、PS5用ゲームを1本しかプレイしていないのだ。

PlayStation Storeで調べてみると、12月18日~3月1日の間にPS5用ゲームは「サイバーシャドウ」の1本しかリリース予定がない(1月26日調べ)。3月2日発売予定の「龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル」、5月8日発売予定の「BIOHAZARD VILLAGE」クラスのビッグタイトルをもう少し早めに投入してほしかったところだ。

  1. ハードは飛躍的に進化したPS5だが、ソフト不足・品不足は深刻

    ※「振動機能」と「トリガーエフェクト」への対応については記事執筆時点のPlayStation Storeの表示に準じている

実際にPS5を使っていて感じる不満点

筆者はすでにPS4からPS5に完全移行しているが、細かな部分で不満がある。ひとつ目は「×」が決定、「○」がキャンセルに入れ替わったこと。グローバルスタンダードに合わせたこと自体は納得しているものの、PS4用ゲームとPS5用ゲームを交互にプレイしていると非常にストレスがたまる。実装が煩雑になるのだろうが、PS5自体、そしてPS5用ゲームに従来の「○」が決定、「×」がキャンセルで利用できる設定を用意して、ユーザーがPS5用ゲームしかプレイしなくなったときに、自分のタイミングで移行できるようにしてほしかった。

混乱を避けるために「○」と「×」の機能を入れ替えるための移行期間がほしかった

混乱を避けるために「○」と「×」の機能を入れ替えるための移行期間がほしかった

ふたつ目の不満点はSSD(PCIe 4.0対応NVMe SSD)を装着するための拡張スロットがまだ使えないこと。SIEは、PlayStation.Blogにおいて、「M.2 SSDによる拡張機能は、PS5の発売後にシステムソフトウェアアップデートによる対応を予定しており、対応するストレージの種類などの情報とあわせて後日ご案内予定です。」としている。

PS5の本体SSDの容量は825GBだが、実際にゲームのインストールに使える容量は667GB。筆者はあっという間にストレージがいっぱいになってしまい、本体背面にスティック型SSDを装着しているが、持ち運びなどの際にやはりジャマだ。スティック型SSDにより当面容量不足で困ることはないが、背面をスマートにするために早く拡張スロットにSSDを装着したいと考えている。

PS5の拡張スロットにはPCIe 4.0対応NVMe SSDを装着可能

PS5の拡張スロットにはPCIe 4.0対応NVMe SSDを装着可能

筆者が現在使用しているバッファローのスティック型SSD「SSD-PUTAシリーズ」。ケーブルがないぶんコンパクトに装着できる

筆者が現在使用しているバッファローのスティック型SSD「SSD-PUTAシリーズ」。ケーブルがないぶんコンパクトに装着できる

3つ目は、ゲーム機としてではなくメディアプレイヤーとしての不満。まずPS5専用リモコン「メディアリモコン CFI-ZMR1J」に「Disney+」のボタンが用意されているが、日本ではPS5用に「Disney+」アプリはリリースされていない(記事執筆時点)。もうひとつが個人的には深刻で、PS4と同様にPS5も「Abema」アプリが提供されていないのだ。このため結局メディアプレイヤーとしてはPS5ではなく、ほかのストリーミングデバイスを利用している。できるだけテレビの配線を削減し、リモコンの数も減らしたいので、PS5が積極的に多くのストリーミング配信サービスに対応することを望みたい。

米国ではPS5で「Disney+」アプリを利用可能。せめてほかの配信サービスを割り当て可能だとよいのだが、アプリが利用できなければ邪魔なだけだ

米国ではPS5で「Disney+」アプリを利用可能。せめてほかの配信サービスを割り当て可能だとよいのだが、アプリが利用できなければ邪魔なだけだ

「Abema」アプリはPS4時代から提供されていない

「Abema」アプリはPS4時代から提供されていない

時期が未定だとしても予約を受け付けて「抽選販売」から救済してほしい

PS5は発売からすでに2ヵ月以上が経過しているが、現時点でまだ製品が店頭に並んでいないどころか、通販サイトなどを含めて予約すらできない。現状ほとんどのショップ、通販サイトで抽選販売が実施されているが、何度も抽選に応募するのは手間だし、落選したときの失望感は非常に大きい。

心配なのはいつまでも「抽選販売」が続いて、PlayStationの既存ユーザーの気持ちが離れてしまうこと。それを一番理解し、恐れているのはソニー・インタラクティブエンタテインメント自身のはずだ。時期が未定だとしても最低限予約を受け付けるような体制を整えることを、SIEに強く望みたい。また、もし増産が難しいのなら、できるだけ早く、こまめに今後の生産計画をアナウンスしてほしいと思う。

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ソニーが最高性能・最高価格のプロ向けフルサイズミラーレス一眼カメラ「α1」を発表

Sony(ソニー)は、ビデオグラファーやスポーツ写真家が高解像度で完璧な画質を短期間のうちに求めるプロフェッショナル用デジタルカメラの世界で頂点を狙っている。新たに発表されたフルサイズミラーレス一眼カメラ「α1」は、スペック上では市場にあるすべての製品を打ち負かすが、6500ドル(日本での市場推定価格は税別80万円前後)という価格を聞けば冷静にならざるを得ないだろう。

これはもちろん、一般的な消費者のみならず、つい財布のひもが緩くなるカメラマニアや、「プロシューマー」と呼ばれるセミプロ向けの価格帯さえもはるか超えている。α1はプロのためのツールであり、キヤノンが歴代の「EOS-1D」シリーズや、最近ではフルサイズミラーレスの「EOS R5」を投入している分野だ。2020年に発売されたキヤノンのEOS R5は競合製品を超える大絶賛を受けているが、今度はソニーが明らかにこのR5を超えようとしている。

キヤノン EOS R5はフルサイズセンサー、4500万画素20コマ / 秒、優れたEVF、ボディ内手ブレ補正、8K動画など、すべての条件を満たしていた。ソニーの新製品は、それらすべてを満たす……だけでなく上回っている。

画像クレジット:Sony

α1は、50メガピクセルの静止画を毎秒30フレームで、ファインダーのブラックアウトなしで(しかも、より感度が高い裏面照射型CMOSセンサーで)撮影し、EVFのドット数はEOS R5の2倍近く、リフレッシュレートも約2倍の240fps。8K動画はより高い解像度で撮影され(ソニーは全画素の8.6Kでオーバーサンプリングする)、オーバーヒート(EOS R5の悪癖だ)することなく30分間の撮影が可能、等々。

ソニーはコストを考慮せずに、あらゆる面でキヤノンのフラッグシップ機を上回る気だったらしく、EOS R5の価格が約3800ドル(キヤノンオンラインショップ価格は税抜46万円、ボディーのみ)であるのに対して、α1は6500ドル(市場推定価格税別80万円前後)となっている。

しかし、フォトグラファーが商売道具にそのくらいの金額を出すものだ(レンズはそれと同等かさらに高額になることもある)。スポーツや自然を撮影している人なら誰でも知っていることだが、毎秒20コマではなく30コマになることで、カバーショットが撮れるかどうかの違いが生じる。動画の1ピクセル単位にまで近づいて1日中作業をしている視覚効果アーティストなら、EOS R5の8Kとα1の8Kの違いを見分けることができるだろう。それは重要なことだろうか?重要かもしれないし、そうでないかもしれない。その違いによる作品のリスクを受け入れるか、それともそれを排除するために余分なお金を支払うかは、あなた次第だ。

画像クレジット:Sony

ほぼ最高のものではなく、最高のものを手に入れられるかどうかが、単にお金の問題に過ぎないのであれば、躊躇せず小切手を切る人はたくさんいるだろう。もちろん、EOS R5が発売されたのは半年前のことなので、その後継機(Mark II)が立場を逆転させる可能性もある。

確かなことは、EOS R5もα1も、どちらもほとんどの人にとって必要以上のカメラであるということだ。これらは業界の最先端をいく製品であり、その業界はこの数年の間に着実に縮小してきた。現在、プロフェッショナルをめぐり繰り広げられている熾烈な競争は、太刀打ちできない小さなメーカーが淘汰されていくという長期的な影響を業界におよぼす可能性がある。それは年々スマートフォンが侵入しつつあるにも関わらず、今後も持続すると信じる市場に投資することでもある。

トップエンドのプロフェッショナル以外の我々にとってさらに重要なのは、カメラ業界におけるこのような競争が、後に我々が実際に購入できるモデルに進化をもたらすという恩恵に授かれることだ。誰もが本当に8Kを必要としているわけではないが、改良されたセンサーの読み出し技術やEVFは、我々の使うカメラにも「降りて」くれば、好ましいに違いない。

ソニーα1の詳しい情報はこちらの公式サイトでご覧いただける。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Sonyカメラ

画像クレジット:Sony

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ソニーがプロトタイプEVセダン「VISION-S」の技術紹介や走行シーン動画を公開

2020年のCESで最大のサプライズの1つとなったSony(ソニー)の「VISION-S(ヴィジョン・エス)」プロトタイプセダンは、ショーが終了した後も消え失せることはなかった。

米国時間1月11日に開幕したCES 2021で、ソニーが公開した一連の新しい動画の中に、再びVISION-Sの姿を見ることができた。そのうち2本の動画には、VISION-Sがオーストリアの私設コースと公道を走行している様子が映し出されている。だが、3本目の長いビデオ(記事の最後に掲載)では、ソニーがこのプロトタイプをどのようにして設計・開発したのか、そしてそのパートナーやボディの下に隠れたいくつかの技術について、より多く光が当てられている。

画像クレジット:Sony(スクリーンショット)

重要なことは、VISION-Sのプロトタイプがソニーにとっては単なる出発点に過ぎないということだと、このプロジェクトのパートナーの1つ、自動車製造受託会社であるMagna Steyr(マグナ・シュタイヤー)のFrank Stein(フランク・スタイン)社長は語る。約9分におよぶこのビデオの中でインタビューに応じているスタイン氏は、ソニーとMagna Steyrのパートナーシップが今後も継続することを示唆しており、このプロトタイプが一過性のものではないかという憶測を払拭させるような発言をしている。

ソニーのウェブサイトに、詳細な情報と一緒に掲載されているこの動画は、同社とその多くのパートナーが1年の間にこのクルマの開発をさらに進めてきたことを示している。

動画に登場するソニー執行役員の川西泉氏によると、ソニーは360度の認識を可能にするために、車両に搭載されているセンサーの数を40個に増やし、そのセンシング能力をどこまで高められるかの実験を行ったという。また、そのコネクテッドビークルの安全・安心を検証するシステムも作成してきたと、同氏は述べている。

下の写真で見られるダッシュボード全幅にわたる長さのディスプレイには、中央部分に5つのタイルが配置されており、それぞれカメラ、設定、ナビゲーション、音楽、ビデオというラベルが付けられている。

画像クレジット:Sony/screenshot

動画を見ると音声アシスタント、ジェスチャーコントロール、ビデオゲームなどのエンターテインメント、車両のソフトウェアをワイヤレスでアップデートする機能、5G接続、車内カメラを使ったドライバーモニタリングシステムなど、他にもいくつかの機能が追加あるいは開発されていることがわかる。特に、ソニーのウェブサイトで詳しく説明されているカメラが興味深い。

車内に装備されたToFカメラは、乗員の状態を認識・確認するために使われる。後部座席に寝ている乗員を検知すると、自動的にエアコンを制御し、その座席の周囲を最適な温度に調整するという。このシステムは日常的に使用することで進化を続け、運転者の好みの温度や音楽、走行ルートなどを学習する。実際の走行データを活用し、車内をより快適な空間にしていくと、ソニーは述べている。

このビデオには、Bosch(ボッシュ)やContinental(コンチネンタル)、ハンガリーの自動運転スタートアップ企業であるAIMotive(エーアイモーティブ)、ソフトウェア会社のElektrobit Automotive(エレクトロビット・オートモーティブ)、フランスの自動車部品サプライヤーであるValeo(ヴァレオ)、通信大手のVodafone(ボーダフォン)、ドイツの自動車部品メーカーであるZF Group(ZFグループ)など、VISION-Sに関わるパートナーがずらりと登場する。他にも地図作成会社のHERE(ヒア)、NVIDIA(エヌビディア)、BlackBerry(ブラックベリー) / QNX、Qualcomm(クアルコム)などの企業がパートナーとして参加しており、いつかソニーが開発したクルマを一般消費者が購入できる日が来ることは、まず間違いないだろうと思えてくる。

「(ソニーのビジョンの1つとして)『人に寄り添う』ということをテーマに掲げているので、そのための1つのツールとして、モビリティは存在するだろうと思います」と、ソニーのAIロボティクスビジネス担当執行役員の川西氏は動画の中で語っている。

関連記事:なんとソニーが自動車「Vision-Sセダン」を発表

カテゴリー:モビリティ
タグ:Sony電気自動車、VISION-S、CES 2021

画像クレジット:Sony

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ソニーがビデオカメラ搭載ドローンAirPeakをCESで披露

昨年晩くSony(ソニー)がAirPeakを紹介したときは、内容がかなり乏しかった。この消費者電子製品の大手がついにドローン事業に進出したことは分かったが、得られた情報はそれだけだった。あとは、そのUAVの暗い画像が数枚あっただけだ。

—ツイート訳—
[Sony: CES 2021でSonyの最新ニュースをご覧ください。よそでは見られないAirpeakの映像をお見せします。詳しくはgo.sony.com/38vFNNf#SonyCESへ。]

今週のCESで、同社はやっと発表の用意ができたようだ。CEOの吉田憲一郎氏は、発表のビデオでこう述べている: 「本日私共は、冒険家のクリエイターのために設計された、AIとロボティクスの統合製品を紹介いたします」。

このドローンには、Sony自身の画像テクノロジー、具体的にはAlphaシリーズのミラーレスが載る。DJIなどの消費者製品を見慣れた目で見ると大きく感じるが、Sonyによると、カメラを搭載したドローンとしては市場で最小となる。

発表の席で同社は、実際にそのドローンが飛んでるところを写したビデオと、その搭載カメラが実際に撮ったビデオを見せた。ドローンは雪の中を飛び、いくつかの美しくて安定した動画を撮ることができた。なお、ビデオに写っている車は、昨年発表されたコンセプトカー、Vision-Sだ。

そしてこのシステムは、もっとプロ向けの機種とも競合できそうだ。その市場は、DJIが握っている…実質的に、ドローンの他のすべてのカテゴリーもそうだけど。しかしDJIはHasselbladの筆頭株主だが、Sonyのシステムは同社独自の、目的指向の設計のようだ。それは、互換性という観点からはお得だが、いずれにしてもAlphaを別のカメラに乗り換えたい人はいないだろう。

発売は今春を目標としているが、お値段の発表はなかった。

関連記事: ソニーが新ブランドAirpeakでドローン業界に参入

画像クレジット: Sony

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

インドでソニーのPlayStation 5が2月2日に発売、パンデミックで被害を受けたサプライチェーン復活

Sony(ソニー)は米国時間1月1日に、インドでPlayStation 5を2月2日に発売すると発表、2020年、新型コロナウイルスのパンデミックで深刻な被害を受けたサプライチェーンのネットワークが、改善されたことを匂わせた。

同社によると、世界で2番目に大きなインターネット市場であるインドでは、予約販売を1月12日に始める。予約を受け付ける店舗はAmazon India、Flipkart、Croma、Reliance Digital、Games the Shop、Sony Center、そしてVijay Salesとなる。

PlayStation 5のインドでの価格は4万9990ルピー(約7万200円)で、ディスクドライブのないデジタル・エディションは3万9990ルピー(約5万6500円)ドルだ。一方、XboxはSeries Xがインドで685ドル(約7万800円)、Series Sが480ドル(約4万9600円)だ。この2つはインドで2020年11月に発売された。

それでも世界各地と同じく、Microsoft(マイクロソフト)はインドでも新しいXboxの需要に対応できないでいる。特にXbox Series Xは激しく品薄で、Amazon Indiaでそのページを見つけることすら難しい。

本日の発表は、PlayStationの熱心なファンの不安を和らげるだろう。一部のファン(私もその1人だが)は、インドがPS5の最初にマーケットに含まれないとわかってからは、グレーマーケットで高価な品物を入手していた。ファンはソニーとその代理店などに対して、インドでの発売に関して明確な発表がないことや、店によって離していることが違うことに不満を抱いていた。

ソニーは11月に、PS5のインドでの発売の遅れを、輸入に関する規制の所為にした。ゲームのニュースサイトであるThe Mako Reactorは今週初めに、SonyはインドでPlayStation 5のアクセサリーに関して保証や販売後のサポートを提供しないと報じている(The Mako Reactor記事)。それは、前世代機種でもあったことだ。

インドはまだ、本格的なゲーム専用機の大市場ではない。業界の推計によると、ソニーとマイクロソフトはインドで前世代のゲーム機を数十万台しか販売していない。インドは安価なAndroidスマートフォンが急増している(未訳記事)し、データ料金は世界一安いたため、最近では何千万人ものインド人がモバイルゲームを楽しんでいる。

関連記事:グーグルがインドの通信大手Reliance Jio Platformsに約4800億円出資

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:SonyPlayStationMicrosoftXBoxインド

画像クレジット:Phil Barker/Future Publishing/Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

AT&T、Crunchyrollを約1200億円でソニーに売却へ

AT&Tは米国時間12月9日、アニメストリーミングサービスのCrunchyrollをソニーのファニメーションに11億8000万ドル(約1200億円)で売却すると発表した。

発表によると、Crunchyrollは9000万人の登録ユーザーと300万人の有料会員を抱えているという。このサービスは2006年にファンが字幕をつけたコンテンツ(海賊版も多い)のサイトとしてスタートしたが、ゲーム、マンガ、グッズに加えて、公式ライセンスのアニメも配信するようになっている。

しかし、親会社であるAT&T/WarnerMediaのストリーミング戦略は現在、新サービス「HBO Max」だけに集中しているようだ。また同社はFilmStruckのようなスタンドアローンのストリーミングサービスを停止し、DC Universeをストリーミングからデジタルコミックに移行した。

そのような流れから、ファニメーションの方がCrunchyrollにフィットする可能性が高い。ファニメーションはアニメ配信にも特化しており、2017年にはソニーが過半数の株式を取得している。現在はソニー・ピクチャーズエンタテインメントとソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社であるアニプレックスの合弁会社として運営されている。

ソニー・ピクチャーズ会長兼CEOのTony Vinciquerra(トニー・ヴィンチケラ)氏は声明の中で、「Crunchyrollをソニーファミリーに迎え入れることを誇りに思います」と述べた。「Funimation、そしてアニプレックスとソニー・ミュージックエンタテインメントジャパンの素晴らしいパートナーを通じて、私たちはこのグローバルなアートフォームを深く理解しており、世界中のオーディエンスに優れたコンテンツをお届けできる体制を整えています。Crunchyrollと一緒に、ファンの皆様に最高の体験を提供し、日本やその他の地域のクリエイター、プロデューサー、パブリッシャーの皆様に大きな機会を提供していきます」。

今回の発表には、Warner Mediaの最高収益責任者であるTony Goncalves(トニー・ゴンカルブス)氏の声明も含まれており、同氏は「Crunchyrollのチームが短期間でデジタルメディア分野にて成し遂げたことを大変誇りに思っています」と述べている。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter)

PlayStation 5レビュー、次世代コンソールは優秀だが慌てて手に入れる必要はない

次世代ゲームコンソールの売り方は、やさしくもあり難しくもある。PlayStation 5とXbox Series Xはスペックが強化しされ十分な下位互換性があり、間違いなく買いではある。しかし発売時点でのゲームタイトルは数が少なく、新機能も目を奪うようなものではない。「改良されている」という以上の説得力に乏しい。つまり新しいiPhoneのようなもので、最後には買うことになるかもしれない。しかし初めから宣伝文句をうのみにする必要はない。ともあれ急ぐ必要はない、というのが私たちの意見だ。

TechCrunchはリリース前にMicrosoft(マイクロソフト)とSony(ソニー)の両社から新しいゲームコンソールを提供され、両社ならびにサードパーティのゲームパブリッシャーから数種類のゲームタイトルの提供を受けて本記事を作成している。

この1カ月ほど、複雑な(かつ一部は現在も有効な)記事発表解禁日時の設定により、新機能や新ゲームに対する情報を小出しに流さざるを得なかった。実はだらだらと発表を続けると新機種の驚きが失せ、ユーザーの興味を鈍らせるリスクがある。筐体の外観やローンチタイトルのゲームの最初のレベルだけしか書けない場合、そういう記事に興奮するゲーマーは少ない。

リリース時以降でなければ発表されなかったり、発表されていても解禁日がずっと後だったりするのはレビュー担当者泣かせだ。私たちは新しい情報が得られ次第、この記事をアップデートする。また新しく記事を書いた場合、本記事にリンクを追加するかもしれない。

ともあれPS5は記事が解禁となり、新機能についてほとんどすべて(完全にすべてでない)について書くことができるようになった。しかしPS5がソニーが主張するほどの一大飛躍だとはまだ断定できない。

新プラットフォームが失敗だといいたいわけではない。それどころか優れた点は多々ある。それでも新世代機は旧世代機とよく似ている。実際、後方互換性はPS5とXbox Series Xの最大の売りだ。

そういった次第で、以下が現時点で私たちが率直かつ確信をもって報告できる内容のすべてだ。

ハードウェア概要

下がPS5、その上にPS4を載せてある。PS5はPS4より相当に大きい。曲線を多用した特徴的なデザインだ(画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch)

PS5は見たところかなりユニークなデザインだ。空気清浄機と間違われるかもしれないが、少なくとも他のゲームコンソールと混同されるおそれはない。

大きくかつ曲がりくねったデザインは、たいていのインテリアとしっくりこないだろう。目立つのは諦めるしかない。ただし縦置きないしスタンドに横置きすることが可能だ(雲形定規のような奇妙な曲線を隠す専用シールドを誰かが作ってくれないだろうか?)。

新コンソールはプレイ中かなり静かだがハードディスクを利用するゲームの場合は1m以上離しておいたほうがいい。別売HDDは本体よりはるかにうるさい。

PS5のパフォーマンスについて判断することはまだできない。私がプレイできた次世代(実際は「半次世代」だが)ゲームは「Marvel’s Spider-Man: Miles Morales」だけだった。優れたゲームだと思えたが(詳しくはこの記事の後半を参照)、デバイスのコンピューティングやレンダリング能力について中身のあるコメントをすることは非常に難しい。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

4K、HDRを利用したレイトレーシングはゲームの印象を大きく進化させた。こうした高度なテクノロジーはエキサイティングだ。しかしこの機能を利用できるディスプレイないしテレビ受像機が必要だし(正直にいえば)、数年以内に発売された高品質の1080p解像度のテレビならDolby Visionその他の新機能をサポートしていなくてほぼ同様の高画質映像を楽しめる(私はレビュー期間中に新しいディスプレイを入手したのでこの点は体感として報告できるが、どちらの映像も素晴らしかった)。

読み込み時間(ソニーがSSDを採用した主な要因だ)の評価も難しいが、「Miles Morales」でメニューからゲームを開くスピードは十分速かった。既存のゲームの読み込みもPS4より速い。ただし程度はゲームごとに異なる。一部のデベロッパーはパフォーマンス向上の度合いを発表しているが、沈黙しているデベロッパーもいる。新デバイスがパフォーマンスにはっきりとした影響を与えなかったデベロッパーは「寝た子を起こすな」を実践しているのかもしれない。PS5向けタイトルがもっと増えるまでパフォーマンスの向上についてはソニーの発表を信じるしかない。

コントローラー:DualSenseには意味がある

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

PS5の本格的な新機能の1つはDualSenseコントローラーだ。

コントローラーのボタンは半透明でそれなりにスマートだが、 PlayStation特有のPSは正直好きになれない。全体に磁石つき汚れ落としスポンジみたいに感じる。

また、コントローラー内蔵のスピーカー、マイクにもあまり感心しない。通常のヘッドセットではなく、この方式でなければいけないゲームというのはどんなものだろうか?考えつくのに苦労する。

実際に意味がある改良点ははトリガーボタンだ。メカニカルな抵抗は非常に正確なコントロールができる。どんなゲームでも想像力をかきたて、優れた機能を提供する。

PS5(左)とPS4(右)のコントローラー(画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch)

PS5のトリガーボタンの内部には巧妙なハプティックコントローラーが装備されており、ごく軽い感触から(私自身は試すチャンスがまだないが)強く指を押し戻すところまで明確な反応を伝える。

PS5のアダプティブトリガーは非常に広い範囲で応答圧力が変化する。ゲームにとって適切な抵抗を正確に発生させることができるため、シューティングゲームなどの場合、引き金を引くに従って応答圧力が増加し、クリック感と同時に発砲されて圧力がゼロに戻る。「Marvel’s Spider-Man:Miles Morales」の場合、トリガーボタンは音響を感触で正確に伝えるだけでなく糸の先端でスイングする感覚をフィードバックし、物体の表面に接触した瞬間もはっきりわかる。

このトリガーはとてもいい。 可変抵抗機能を上手く使ったゲームは楽しいし、正直、使っていないゲームはプレイしたくないくらいだ。デベロッパーがトリガーの新機能を利用したゲームを開発することを願っている。これは本当の意味で新しいゲーム体験で、ゲームのアクセシビリティを向上させる可能性もあると思う。

UI機能はますます便利か?

PS4のユーザーインターフェイスは簡単そうに見える工夫がされていた。PS5も同様だが、2歩進んだ面と1歩後退した面がある。

PS5ではゲーム機能とメディア機能がはっきり分離されているが、これは賢明だ。 インターネットを介して動画などマルチメディアを提供するOTTアプリやストリーミングサービスが普及している。こうしたサービスはますます多くのストレージ容量を必要とするようになるため、ゲームと分離することは理に適っている。


ゲームを開始するには水平に並んだアイコンをクリックすればよい。これはPS4と同様だ。ゲームがハイライトされると、最新ニュースや履歴などすべての情報を表示する画面に引き継がれる。これは以前と同様うまく機能する。

従来はPSボタンを押すと、どんな状況でも再生をポーズしてメインメニューに戻っていた。 ボタンを長押しするとゲーム内にサイドメニューが開き、友達の招待や電源オフなどのコンソール全般をコントロールすることができた。

PS5ではこれが逆転している。つまり長押しするとホーム画面に戻り、普通にクリックするとゲーム内にメニューが表示される(実際には画面下部にごく小さいアイコンの列として表示される。私にはこの変更は使いづらく感じた)。

ゲーム内メニューのアイコンは大きなカードに展開される方式で理屈としてはいいが、実際にはあまり効果的に使用されていないように思える。巨大なカードには最近のスクリーンショット、履歴、友達のアクティビティ、デベロッパーが有効にしている場合は、現在のミッションやゲームの進行状況に関する情報が詳しく表示される。

例えば「Marvel’s Spider-Man:Miles Morales」では、ポーズボタンを押すと、「スパイダーマン」という名前のコンビニのマスコットのネコを救助するミッションを22%完了していることが表示された。同時に引き受けたときのネコの画像も表示された。 それはいいが、実は他の方法で一時停止したときにゲーム内に表示される情報と重複している。しかしこの情報カードはマルチプレーヤー、進行状況のクエスト、クイックトラベルロケーション、さらにはゲームのヒントなどの深い層の機能へのディープリンクを開くためにも使用できる。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

ソニーは「リビッツ! ビッグ・アドベンチャー」のプロモーションビデオでこうした高度な機能をデモした。しかしこのゲームはまだプレイできないので具体的に説明することはまだできない。新機能をうまくゲームに組み込むのは難しい仕事で、デベロッパーの主張をうのみにして代弁はできない。優れた機能かもしれないが、一人称ゲーム専用に格下げされてオプション機能になるかもしれないと懸念している。

新UIは現在のUIより改善されたといえるだろうか?かなり性格が異なるので判断は難しい。一面では複雑化し、別の面では効率的になった。それが物事を改善する可能性があるのは、ボイスチャットの設定や友達をゲームに招待するプロセスなどでフリクションが減らされているかもしれない。しかしまだ実際にリリースされていないので体験的な判断はできない。

しかしいくつか素晴らしい改良になっている点もある。まずPS5を好みに合わせてカスタマイズするすることが簡単になった。 クラウドに保存されたか設定データを1、2分間でダウンロードできた。新しい設定ページはゲームで頻繁に変更される要素(難易度、言語、カメラの変更など)に対応している。 組み込みのユーザー補助オプションもあります。スクリーンリーダー、チャットの文字起こしなどハンディキャップのあるユーザー向けのアクセシビリティ機能があるのは好ましい(ただし私自身はまでテストできていない)。

ゲーム:要約するなら「PS5はPS4の最高バージョン」といえるだろう

新しいコンソールを購入する主な理由は新しいゲームをプレイするためだ。Nintendo Switchが登場したとき、購入理由の最大のものは新しいZeldaをプレイすることだったはずだ。残念ながら今回のPS5の場合、ローンチタイトルは貧弱だ。

上でも触れたが、実際にレビューが書けるだけのプレイができたゲーム(かつ記事が解禁されているタイトル)は「Marvel’s Spider-Man:Miles Morales」だけだ。しかしこのゲームはPS4でほぼ完成しており、新しいゲームはルックアンドフィールもプレイ自体も優れているし、読み込みも速くなり、レンダリングも改善されて建物なども詳細に表示されている.しかし2018年のスパイダーマンも非常に優れており古びては見えない。つまりPS5のスパイダーマンは新世代のゲームというより続編に近い(念のために断っておくと、PS5バージョンはかなり改良されている。しかし夜が昼になるような劇的な変化ではない)。

レビューとしては、オリジナルのゲームが気に入ったなら続きも気に入るはずだといえる。オリジナルをプレイしていないなら、そちらを最初にプレイするきことをお勧めする。素晴らしいゲームだ。 ダイバーシティの改善、強化に真剣に取り組んでいる点で続編を高く評価したい。

しかしこの続編は近くPS4でもプレイできるようになるだけでなく、Xbox OneとSeries X版も登場するだろう。2021年中に主要なゲームはすべてこうしたプラットフォームでプレイできるようなるはずだ。もちろん、PS4よりもPS5でプレイするほうが見た目も操作感も良い。しかし「アサシン クリード」や「Horizon Zero Dawn 」を1080pから4K HDRにアップグレードするためだけに500ドル(約5万2500円)を払わせるように仕向けるのはなかなか難しいだろう。

PS5でしかプレイできないゲームは、ニッチなプレイヤー向けだ。「リビッツ! ビッグ・アドベンチャー」は楽しいゲームだが大ヒットにはならないと思う。今シーズン、私は新しい「Demon’s Souls」に最も期待している。しかしこのタイトルはコントローラーの操作が非常に難しかったPS3ゲームで、実際にあまりプレイされていない。リメイクされてもベストセラーにはならないだろう。

こうした要素を総合すると、少なくとも2021年にはPS4 Pro、ないしXbox Series XよりPS5を選択するという積極的な理由は見つけにくい。

とはいえグッドニュースは、PS5がいまや膨大に存在するPS4のゲームタイトルをプレイするための最良のデバイスだという点だ。ほぼすべてのゲームでレンダリングが向上し、プレイがスムーズになり、読み込み速くなる。PS5にPS4ゲームが多数多数バンドルされたのはソニー自身がこの点を認めたに等しい。正直なところ新しい「アサシン クリード ヴァルハラ」よりも前世代プラットフォームで開発された「ゴッド・オブ・ウォー」をプレイしたい(また時間を食うゲームに巻き込まれそうだが)。

ただし私自身はPS4ゲームがPS5上で改善されているかどうかまだ体験としては話せない。PS5への移行にはデベロッパーのサポートが重要だ。しかし簡単なテストとして、「Bloodborne 」の特定画面のロードにPS4で33秒、PS5では16秒かかった。 時間は計測しなかったが他のゲームでも体感的に改善がみられた。

PS5コンソールは2021年のクリスマスにはぜひ購入すべし

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

「2021年」というのはタイプミスではない。私はPS5とライバルのXbox Series X双方のレビューチームに参加しているが、PS5はなにがなんでも急いで購入しなければならないコンソールではない。特に2020年のクリスマスにPS5は品薄となり購入は難しそうだ。熱心にPS5を求める若いゲームファンにとっては気の毒だがクリスマスにPS5を開封するの不可能に近いだろう。

実際にプレイできたゲームでは、PS5でなければならないという次世代パワーはあまり感じられなかった。もちろん今後のゲームにはPS5でなければならないタイトルも登場するはずだ(この点も後述)。しかしそうした利点を生かしたゲームも他のプラットフォームでも同様にプレイできる可能性がある。

可変抵抗とハプティックフィードバックを装備したアダプティブトリガーを除いて、PS5に本当の意味で次世代的新機能は見つけにくい(Series Xには少なくとも複数ゲームの同時ポース機能が設けられ、複数ゲームの切り替えプレイが容易になっている)。つまりこの半年から8カ月程度はこれまでも大勢がプレイしてきたゲームを4Kでプレイするのが賢明だ。

ソニーとマイクロソフトは2020年のクリスマス商戦にそれぞれの新しいゲームコンソールを投入しようと急いだものの、コンソールに本当の意味で価値を与えるゲームデベロッパーやパブリッシャーからのサポートは乏しかった。次世代コンソールの能力を活かしたタイトルが登場し始めるのは2021年後半になるはずだ。それ以降、ゲーム界の状況は一変するだろう。いまから1年後にはPS5、Xbox Series Xはゲームプレイヤー必需品になる。こうしたプラットフォームでなければ利用できない機能がフルに活用され始めるからだ。

だからといって子供のクリスマスプレゼントにPS4 Proを買えと勧めているわけではない。PS5がさまざまなゲームをプレイするのに最適な方法ではないと主張しているわけでもない。ただPS5はPS4と比較して体感的な差異はごくわずかだ、多くのゲーマーには設定オプションすらない程度の差異だと指摘しているに過ぎない。いますぐ貯金箱を壊してPS5を買いに走りまわる必要はない。2021年夏発売の「サイバーパンク2077」バンドルは50ドル(約5250円)割引になるようだ。現在のPS4は非常に優れたプラットフォームで最高レベルのコンソールであることに自信を持っていい。リラックスしてPS4でゲームを楽しんではどうだろう。

次世代はコンソールはゆっくり普及を続け、最終的にはスタンダードになるだろう。しかしクリスマスにPS5を入手できなくてもこの世の終わりではない。2020年の冬はPS4で問題なく楽しく過ごせるはずだ。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:SonyPlayStation

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

​PlayStation 4でPlayStation 5のタイトルをリモートプレイするアプリ

これはちょっとした驚きではないだろうか。​米国時間11月9日、一部のPlayStation 4のオーナーから突然「PS5 Remote Play」アプリが登場したと報告があった。このアプリではまだ何もできない(PS5はまだ発売されていないため)が、どうやらPlayStation 5を別の部屋に置いておいて、PlayStation 4にストリーミング(あるいは制御)できるようになるようだ。

これは、実際に別のPS5を他の部屋に設置しているのとは違う。​リモートプレイは少々の遅延が発生する傾向があるため、1ミリ秒が勝敗を左右するゲームには使いたくないだろう。​しかしPS4が最終的にホコリをかぶったり、Blu-rayやNetflixプレーヤーとして別の部屋に押し込まれたりするかもしれないことを考えると、これはその寿命を延ばすための非常に素晴らしい方法だろう。​IGNは11月9日にこのアプリを発見しており、ユーザーに向けて順次配信されているようだ。

Sony(ソニー)がこの機能がどのように動作するのかについてあまり明らかにしていないため、互換性についてはまだ多くの疑問がある。すべてのゲームが動作するのか、一部だけなのか?​PS4コントローラはRemote Play経由でプレイするPS5ゲームでも動作するのだろうか?PS5でPS4タイトルをプレイする場合にはPS4コントローラーが利用できる(The Verge記事)が、PlayStationブログのFAQによると、これはPS4でPS5ゲームをプレイするためのもので、それ以上の詳細は記載されていない。

​PS4のリモートプレイ機能がアップデートされます。​これにより、PCやモバイルデバイスからPS4にアクセスできるだけでなく、テレビを利用してPS4から他のゲーム機にもリモートプレイでアクセスすることが可能になりました。これには、PS5に接続してPS5のゲームタイトルをPS4にストリーミングし、そこでプレイできるようにする機能も含まれます。

ソニーによると、Remote Playは複数のリモートユーザーを同時にサポートし、離れた場所の友達とローカルでマルチプレイヤーゲームをプレイできるようになることにも言及している。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:SonyPlayStation

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

ソニーがZMPとの合弁会社エアロセンス製国産ドローン「AEROBO」の導入法人パートナーを募集

ソニーがZMPとの合弁会社エアロセンス製国産ドローン「AEROBO」導入法人パートナーの募集を開始ソニーは11月10日、同社クラウドファンディングサイト「First Flight」において、エアロセンス製国産ドローン「AEROBO」(エアロボ)の導入法人パートナーの募集を開始した。スタートアップの創出・事業運営を支援する「Sony Startup Acceleration Program」(SSAP)によるスタートアップ支援サービスの一環。

自律飛行型ドローンは、測量・点検・物資輸送・災害調査・捜索など、今後さまざまな利活用が想定されるとし、エアロセンスの空飛ぶロボットとともに、空から社会を支えるパートナーを募集している。「AEROBO(エアロボ:エアロセンス製国産ドローン)導入 法人パートナー募集」ページより応募可能。

AEROBOは、「空を舞台に、人の役に立つロボットを創ろう」と、ソニーと自動運転ベンチャー「ZMP」との合弁会社として2015年8月にスタートした、エアロセンスが生み出した国産ドローン。3つのラインナップを用意しており、多岐にわたるソリューションに向けた自動飛行、有線給電による長時間連続飛行、最高時速100km、最大飛行距離50kmでの自動飛行などの特徴を備えている。

汎用型ドローン「AEROBO AS-MC03-T」

汎用型ドローン「AEROBO AS-MC03-T」は、物資輸送・点検・災害調査など多岐にわたるソリューションに向けた自動飛行型ドローン。可搬重量3kg、防水防塵(IP43)を実現し、様々な用途で活躍するとしている。募集パートナーはドローンスクール運営会社、インフラ点検会社など。汎用型ドローン「AEROBO AS-MC03-T」

災害調査の様子(アクションカム搭載)

災害調査の様子(アクションカム搭載)

有線給電伝送ドローン「AEROBO onAir(エアロボオンエア)AS-MC03-W2」

有線給電伝送ドローン「AEROBO onAir(エアロボオンエア)AS-MC03-W2」は、有線給電により長時間連続飛行し、光ファイバー経由で低遅延非圧縮の4K映像中継を実現する国産ドローン。30倍ズームしても映像はスムーズで、カメラも含めて防水防塵。有線制御なので無線の外乱の心配もない。募集パートナーは放送局、警備会社など。有線給電伝送ドローン「AEROBO onAir(エアロボオンエア)AS-MC03-W2」

日本テレビ放送網株式会社「第87回日本プロゴルフ選手権大会」 AEROBO onAirによる生中継映像より抜粋

日本テレビ「第87回日本プロゴルフ選手権大会」 AEROBO onAirによる生中継映像より抜粋

全自動垂直離着陸型固定翼ドローン「AEROBO wing(エアロボウイング)AS-VT01」

全自動垂直離着陸型固定翼ドローン「AEROBO wing(エアロボウイング)AS-VT01」は、垂直離着陸なので場所を選ばず、最高時速100km、最大飛行距離50kmで自動飛行可能。その特徴を活かし、衛星写真よりもタイムリーかつ高精度に、セスナやヘリよりも手軽に、広範囲な写真測量・精密農業・点検・調査を実現。山間部や離島間における物流の効率化、さらには防災や災害調査、緊急搬送などにも貢献できるという。募集パートナーは航空測量会社、インフラ点検会社など。全自動垂直離着陸型固定翼ドローン「AEROBO wing(エアロボウイング)AS-VT01」全自動垂直離着陸型固定翼ドローン「AEROBO wing(エアロボウイング)AS-VT01」

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カテゴリー: ドローン
タグ: エアロセンスAEROBOAISSAPZMP
Sony / ソニー(企業)First Flight日本

ソニーが新ブランドAirpeakでドローン業界に参入

Sony(ソニー)が、Airpeakという新しいブランドでドローン市場に参入することを発表した。しかし、ドローン自体の詳細は謎に包まれている。計画では、プロジェクトの立ち上げは来春とされている。

その簡潔な発表声明は、「ドローンの最近の増殖と、それらにより産業とクリエイティブの両分野に生じた変化に刺激された」と述べているだけだ。

Airpeakは複数の業界を市場として狙うが、しかし消費者市場でトップであるDJIと対抗する気なら、機能の多様化もほどほどだろう。

Sonyはそのドローンを「AIロボティクスの分野として」開発するという。つまり、これまでドローンの運用が難しかった用途も狙うのだ。Sonyは、大量のインテリジェンスをドローンのシステムに組み込むつもりだ。

小型のUAVはますます賢くなり、いまでは障害物の回避や他の飛行物体の認識、人間の操縦士が介入しなくてもビルとビルの間を飛ぶなどができるようになった。しかしまだ、アイデアと理論だけで実現していない能力もたくさんある。

現状では、その名前とプロジェクトの一般的な雰囲気、そして画像や映像の背景に描かれているのは確実に単一回転翼、これだけしかわかっていない。しばらくは、公式ウェブサイトを注視しよう。

カテゴリー:ドローン
タグ:Sony

画像クレジット: Sony

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ソニーがAIロボティクス領域のドローンプロジェクト「Airpeak」始動、2021年春に事業開始

ソニーがAIロボティクス領域のドローンプロジェクト「Airpeak」始動、2021年春に事業開始

ソニーは11月9日、AIロボティクス領域における、ドローンに関する新プロジェクト「Airpeak」(エアピーク)の開始を発表した。2021年春の事業開始に向けて準備を進め、近日中に、同活動に参画を希望するプロフェッショナルサポーターの募集を開始する予定。

同プロジェクト情報は「Airpeakウェブサイト」で随時アップデート予定。

同社は、イメージング&センシング技術や、リアリティ、リアルタイム、リモートの「3Rテクノロジー」を活用し、ドローンのさらなる発展や最高峰の価値創出に貢献するという志を込め、ブランドを「Airpeak」(エアピーク)と命名したという。

Airpeakは、映像クリエイターの創造力を余すことなく支援し、エンタテインメントのさらなる発展に加え、各種産業においても一層の効率化や省力化に寄与することを目指す。

また、これまでドローンの活用が困難だった環境においても最高水準の安全性、信頼性により安心して利用できるよう、プロジェクトを推進する。

ソニーは今後、プロジェクト関連情報を継続的に発信するとともに、Airpeakの体験機会を通じてドローンユーザーからフィードバックを得る共創活動を重ね、2021年春の事業開始に向けて準備を進める。また近日中に、同活動に参画を希望するプロフェッショナルサポーターの募集を開始する予定。
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カテゴリー: ドローン
タグ: AirpeakSony / ソニー(企業)日本

PlayStation 5は発売日に店頭販売されない

Sony(ソニー)は米国時間11月5日、TwitterでPlayStation 5の発売日(11月12日、地域によっては19日)には店頭では購入できないと発表した。代わりに当日はオンラインでのみ購入できる。次世代ゲーム機は9月中旬に予約を開始したが、購入者が殺到したため、初期段階でちょっとした問題が発生している。

ソニーはブログ投稿で、この決定は(少なくとも部分的には)進行中の新型コロナウイルス(COVID-19ことの大流行をめぐる安全性への懸念を理由に下されたと述べている。

「新型コロナウイルスが流行する中、ゲーマーや小売業者、スタッフの安全を確保するために、発売当日の販売はすべて提携先のオンラインストアで行うことを本日確認しました」と、ソニーは発表している。「発売日にPS5の購入のために徹夜したり、最寄りの小売店に並んだりすることはお控えください。安全のために、家からオンラインで注文してください」。

Microsoft(マイクロソフト)の最新ゲーム機「Xbox Series X / S」は、その2日前に全世界で発売される。米TechCrunch記者のLucas氏がXbox Series Xのレビュー(未訳記事)を、そしてDevin記者がPlayStation 5のコントローラーのハンズオン(未訳記事)を執筆している。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:SonyPlayStation

画像クレジット:Sony

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

ソニーが1台50万円超の3Dディスプレイを発表、3D作品をヘッドセットなしで見られる

米国時間10月15日、ソニーは5000ドル(約52万6000円)の3Dディスプレイを発表した。しかし、おそらくこれは一般ユーザー向けではない。主に消費者向け製品で知られている同社だが、このSpatial Reality Display(空間現実ディスプレイ)はクリエイティブのプロがターゲットだ。例を挙げると、コンピューターグラフィクスや映画の視覚効果の分野だろう。要するに「アーティストが自分の3D作品をVRヘッドセットを着けなくても見られる」という製品だ。

相当ニッチな層に向けたこの種の技術を提供するのは、同社だけでなない。この分野でこれまで一番よく知られていたのは、おそらくLooking Glassのディスプレイだ。でも今回のソニーの製品は8Kの大型スクリーンではなく、一人のユーザーが使用する。つまり、デスクトップPCのディスプレイとしてということ。それにまたフォルムが、これはAmazon Echo Showに似ている。

既存のデバイスとの大きな違いは、ユーザーが見ている位置を知るためのセンサーがあることだ。垂直か水平か、そして距離によって、画像をユーザーの視線の角度に合わせて瞬間的に調節する。

ソニーは「高度にリアリスティックな仮想環境」だと説明する。同社はこの技術の初期のバージョンを今年のCESで披露した。そのときは近く封切られる「ゴーストバスターズ/アフターライフ」に登場する幽霊退治用の機材を載せた専用車Ecto-1(エクトワン)が描画された。そのときプレスには完成バージョンのデモを見せると説明したが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響でカンファレンスの案内だけになった。そのため、この記事を書いていても3D画像技術の能力について言えることはないのだ(編集部注:映画の公開は米国で2021年3月5日に延期された)

この技術は、前述の映画「ゴーストバスターズ/アフターライフ」でCG効果の開発に使用されたソニー・ピクチャーズにも相談していた。また、Volkswagen(フォルクスワーゲン)もプロジェクトの初期段階から参画しており、アイデアやデザインのプロセスでの活用も視野に入れている。

このディスプレイの一般発売は来月に予定されている。

関連記事:Looking Glass Factoryが8Kホログラフィック・ディスプレイの出荷を開始

カテゴリー:ハードウェア
タグ:ソニー、ディスプレイ

画像クレジット: Sony

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ソニーがSuica決済とAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

ソニーがSuicaとAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

ソニーは10月1日、新型スマートウォッチ「wena 3」(ウェナスリー)を発表した。交通系ICカード「Suica」をはじめ、楽天Edy・iD・QUICPay(クイックペイ)などの各種電子マネーやAmazonが提供する音声サービス「Alexa」に対応している。またVO2 Max(最大酸素摂取量)の推定などが可能な活動ログ機能も採用。市場推定価格は税抜き2万4000円から。10月1日より予約を受け付け、11月27日に発売する。

ソニーがSuicaとAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

ソニーがSuicaとAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

またソニーは他社との協業開始も発表。セイコーウオッチと「wena 3」をベースに共同開発した製品「wiredwena」の2021年1月15日発売、2020年夏頃シチズン時計のIoTプラットフォームサービス「Riiiver」への対応を含めたパートナーシップ契約を締結したと明らかにした。
ソニーがSuicaとAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

wena 3は、「便利を、自由に。Wear Freedom.」をコンセプトに、スマートウォッチとして必要な機能を最薄部6.9mmの腕時計バックル部に集約した「wena」シリーズの第3世代モデル。

バンド部は、用途や好みに合わせて選べるよう、メタル、レザー、ラバーの3種類を展開。インダストリアルデザイナーの山中俊治氏とカーデザイナーのファブリツィオ・ジウジアーロ氏がデザインを手掛けたオリジナルのヘッド部2種類の他、コラボレーションモデルも3種類発売する。

各種電子マネー機能としては、Suica、楽天Edy・iD、QUICPayなどをサポート。Suicaはwena 3アプリでの登録が必要で、対応は11月下旬を予定。Suica以外の電子マネー機能を利用するには、おサイフリンクアプリでの初期設定が必要。初期設定時のみiOS端末が必要となり、Androidユーザーは、所有するiOS端末で初期設定をすると電子マネー機能を利用できる。

wena 3バックル部をかざすだけで、鉄道・バス、買いものなどで利用でき、wena 3のディスプレイ上での残高確認が可能。またwena 3アプリを通じて、「Suica」の利用履歴の確認やチャージを行える。

ソニーがSuicaとAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

ソニーがSuicaとAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

またwena 3のボタンを押して話しかけるだけで、「Alexa」機能を利用できる。外出前の天気の確認、会計時の計算、帰宅前にエアコンをつけておくなどといった使い方が可能という。

ソニーがSuicaとAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

このほか、デュアル光学式心拍センサーを採用しており、ソニー独自のアルゴリズムにより日々の活動をより強力にサポート。wena 3アプリやデバイスから、歩数や脈拍数、消費カロリーはじめ、最大酸素摂取量(VO2 Max)や4段階の眠りの深さ、ストレスレベルやエネルギー残量(Body Energy)をチェック可能。

ソニーがSuicaとAmazon Alexaに対応した新型スマートウォッチ「wena 3」発表

スマートロック「Qrio Lock」(キュリオロック)と、紛失防止機能「MAMORIO Inside」(マモリオインサイド)にも対応。スマートフォンを取り出さなくても、wena 3から「Qrio Lock」の解施錠が行える。万が一wena 3を紛失した場合でも、MAMORIOの機能でwena 3の所在地を確認できる。

PlayStation 5は5.5万円で9月18日に予約受付開始、11月12日に待望の発売

リアルなイベントがまだ可能なら、今ごろはPlayStation 5についてもっと多くを知ることができるだろう。でもテクノロジー企業は今やイベントのスケジュールを自分で勝手に決められるから、ソニー)やマイクロソフトxはもっとゆるやかなスケジュールで自分のニュースを小出しにしている。その先陣を切ったマイクロソフトは、思い切った価格2種類の新発売機種、そして代金の分割支払制度(未訳記事)を打ち出した。

そして今度はソニーの番だ。米国時間9月16日のビッグイベントは、同社の次世代コンソールに関する未知の疑問にやや答えている。同社は最も重要な情報を、ぎりぎりまで発表しなかった。PS5は11月12日に日本では5万4978円(税別4万9980円)で発売される。光学式ドライブのないデジタルエディションの4万3978円(税別3万9980円)だ。販売店などの詳細はソニー公式ストアで順次告知される。

その日このコンソールが手に入るのは、北米地区と日本、オーストラリア、ニュージーランド、そして韓国だ。そのほかは1週間後の11月19日になる。この価格なら、PS5は新しいXboxと互角に競争できる。後者のSeries Xは同じ価格で、ローエンドのSeries Sは299ドル(約3万1500円)だ。マイクロソフトのコンソールはソニーより2日前の発売だから、この戦いは面白くなりそうだ。

ソニーのほうの価格はここ数カ月間、多くの人々の気持ちをヤキモキさせた。しかし、最初に石を投げたのがマイクロソフトでもPS5もすぐに追随する。マイクロソフトのゲーム部門にとっては気になることが多い。中でも価格は、意思決定の重要な要素だ。新型コロナウイルスの感染蔓延よる引きこもり需要でゲームへの支出は急増しているが、経済の低迷がいつまで続くかわからない状況では、高価な買い物をためらう人も多い。

このバーチャルイベントでも、主役はやはりPS5と同時に発売されるゲームのトレーラーやゲームプレイのデモだった。最初にキックオフしたのはFinal Fantasy XVIや、ビジュアル的には最高のSpider-Man: Miles Moralesなど大手フランチャイズのヒット作。後者は、橋の上の戦闘が真に迫っている。

この拡張版スパイダーマンは、PS5の発売と同じく今年のホリデーシーズンを狙っている。Call of Duty: Black Ops Cold Warもそうだ。こちらはトレーラーが新しくて、ラジコン車のアクションもある。

前から噂されていたハリー・ポッターのRPGは、やっと名前が決まって公式のトレーラーも出た。Hogwarts Legacy(ホグワーツ・レガシー)と呼ばれるタイトルは、 Wizarding World(魔法ワールド)の中の英雄譚のようだ。発売は2021年になる。

これは何だ?ノンフランチャイズのゲームか?。そう、それはBethesda(ベゼスダ)のDeathloopだ。時間がループするアドベンチャーゲームで、2021年半ばにリリースされる。人気バイオハザード氏リースの「バイオハザード ヴィレッジ」、英語タイトル名はResident Evil: Village(レジデント・イビル:ビレッジ)は不気味さでは合格のトレーラーだ。おそらく、トレーラーを見てわかることよりも、わからなくなることが多い。こちらも2021年の発売だ。

そのほかのタイトルは、Devil May Cry 5(デビルメイクライ5)のSpecial Edition、Oddworld: Soulstorm、そしてDemon Soulsのリマスターだ。そしてFortniteも、PS5の発売と同時に登場する。

画像クレジット: ソニー

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ソニーのノイキャンヘッドフォン「WH-1000XM4」は4万円台クラスで最高の出来栄え

先週、ソニーのノイズキャンセリング対応ヘッドフォンのWH-1000XM4が発表されたとき、TechCrunchのスタッフの間ではさまざまな反応があった。新しいヘッドフォンを探していたスタッフは興奮し、最近別のヘッドフォンを購入したスタッフは失望していた。この製品の前身であるWH-1000XM3は、4万円前半の価格帯のヘッドフォンの中では最高のオーバーイヤー型ヘッドフォンとして一般的に評価されていた。今回の最大の疑問は、この新製品が我々にM3以上のなにをもたらすかだ。

まず言っておきたいのが「すでにWH-1000XM3を持っている読者のみなさん、おめでとうございます。あなたは素晴らしいヘッドフォンを購入しました。アップグレードを急ぐ必要もありません」ということ。M3は、旅行者の長年の定番だったBose(ボーズ)のヘッドフォンの地位をかなり脅かせた。

M3はまったく新しいデザインで世に出てきたが、2年たったいま発売されるM4はその特徴を引き継ぎつつ洗練度を増している。M4は、ノイズキャンセリング対応オーバーイヤー型Bluetoothヘッドフォンの王者としてのソニーの地位を揺るぎないものにするだろう。いまのところM4に勝る製品は見当たらない

M4は、多かれ少なかれM3とまったく同じように見え、ヘッドフォンとして目立つデザインではない。Bose Quiet Comfortモデルと比較して、比較的シンプルであるのもポイントが高い。ちなみに、目立ちたかったらSennheiser(ゼンハイザー)かBang & Olufsen(バング&オルフセン)の製品がいいかもしれない。正直なところ、飛行機などでの長距離移動の際はヘッドフォンはあまり派手デザインでないほうがいい。

M4は驚くほど軽い。数年前、ソニーの重役たちと会議をしていたときに初めてM3を試したときもそう感じだが、新しいヘッドフォンはもう少しパッドが入っていて非常に快適だ。オーバーイヤー型のヘッドフォンが苦手な人間の一人としてこの点は非常に重要だ。この記事を書いている4日間の大半をM4と過ごしている。

もちろん、4日間ずっと装着していたわけではない。フォームファクターの性質上、散歩に行ったり、就寝するときに着けるヘッドフォンとしては理想的ではない。特にニューヨークでは最近はとにかく暑いのでオーバーイヤー型は散歩には適さない。一方で、家の騒音をすべて遮断してくれる性能は素晴らしい。新型コロナウイルスの感染蔓延が終息して再び飛行機に乗るようになれば、その飛行体験もM4によって素晴らしいものになるはずだ。M4が3.5mmのヘッドフォンジャックを搭載してくれたことにも感謝したい。飛行機の座席のエンターテインメントシステム用に有線でも繋げられるのだ。

ほぼ途切れることのない使用を実現している別の要素としては、同時に2つのデバイスとペアリング可能であることを挙げられる。これは率直に言って、これは私が最近使っている多くのヘッドフォンの欠点だった。ユーザーが手動でヘッドフォンを選択する必要があったのだ。M4では、専用アプリを使ってスマートフォンとデスクトップトップにM4をペアリングすることで、シームレスに切り替えることができる。実際に使ってみると、その解放感に驚くに違いない。注意したいのは快適な切り替えを実現するには、ペアリングしているデバイスのサウンドレベルを合わせておくことだ。

M4はM3と同様、ジャンルに関係なく音質は優れている。正直なところ、音質は前モデルとかなり似ていてまったく問題はない。個人的にはNuraのヘッドフォンが備える優れたサウンドプロファイルテクノロジーがいまだにトップの座を維持しているが、M4は日常的なヘッドフォンとして優れたオーディオ体験を提供してくれるだろう。

しかし、音質よりやはり一番の目玉は、ソニーが誇る本当に優れたノイズキャンセリング機能だ。このカテゴリーではこれまでボーズに優位性があったが、秘密兵器といえるソニーのM3の登場によりその勢力図が激変した。新モデルのM4では、システム・オン・チップを介して周囲の音を毎秒約700回検知し、積極的にそれを打ち消すように適応させるなど、ノイズキャンセリングをさらに進化させている。また、ノイズキャンセリングオプティマイザーも搭載。これは、ほかの製品のノイズ最適化機能と同じような働きをする。ボタンを押したままにすると、耳にオーディオ信号を送り、密閉度や気圧(主に飛行機用)を測定して、その場所により最適化されたプロファイルを作成する。そして、全体的に素晴らしいオーディオ体験を提供する。

ほかにも便利な機能がたくさんあるが、特定の用途以外では使わないかもしれない。例えば、私はすぐに周囲の音を聞こえやすくする「Speak to Chat」を無効した。素晴らしい機能ではあるのが、一人暮らしの私にとっては、咳をしたり、笑ったり、無意識のうちに音楽に合わせて歌っていることに気付いたりしたときにこの機能が邪魔になるのだ。右耳カップを手で覆うと周囲の音が聞こえるという機能のほうが、私の場合は使いやすい。なお、マイクからヘッドフォンに入ってくる周囲の音は、まだ少し不自然に聞こえるが、十分に効果を得られた。

また、M4が備える位置情報の追跡もオフにしている。正直なところ、私が持っている多くのガジェットが私の位置情報を特定しているからだ。また、よく行く場所に合わせてノイズキャンセリングを調節する機能も備わっているが、私にとってはあまり意味がない。特に最近では自分のアパートを出ることも少ないし、iOS 11以降では隅に位置追跡アイコンが表示されるのが嫌だ。

M4は、GoogleアシスタントとAmazon Alexaを内蔵している。しかし私がヘッドフォンでよく使う機能ではないので、バッテリーを節約するためにそれらの機能をオフにしているが、連続使用可能時間は30時間とうたわれているので、正直言ってそれほど気にする問題ないだろう。さらに、USB-C経由で充電すると約10分で5時間も再生できる。

価格は4万円前後とM3と同価格帯だ。決して安くはないが、この価格帯のワイヤレスオーバーイヤーヘッドフォンでM4以上のものを見つけるのは難しいだろう。

画像クレジット:Brian Heater

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ソニーの人気ハイエンドオーバーイヤーヘッドフォンがさらにスマートに、WH-1000XM4の日本発売は9月4日で税別4万円

Sony(ソニー)は、素晴らしいヘッドフォンを作る方法を知っている。WH-1000XM3は近年で最も人気のあるオーバーイヤーモデルの1つだ。あれから2年、後継モデルであるWH-1000XM4を発表する準備が整った。それは多くのスマート接続機能を備えている。

実際、WH-1000XM4はあらゆる種類の優れたアップグレードを携えて登場した。当然のことながらその多くは「なくてはならない」いうよりは「あれば便利」というカテゴリーに分類されるスマートな機能だが、重要なアップデートもいくつかある。

まず初めに、両耳の2つのマイクによりノイズキャンセリング性能が改善した。ソニーによると、搭載されたシステム・オン・チップ(システムの動作に必要な機能を実装したチップ)は毎秒700回ノイズを処理する能力を持ち、ほぼリアルタイムでアダプティブノイズキャンセリング(外部の音をデジタル処理で低減する)を調整できるアルゴリズムを備えている。

だがおそらく最も興味深い点は、圧縮によって失われた音声を「再構築」できると同社がうたう機能だ。ストリーミングが巷にあふれる昨今、圧縮による音声の損失は普通になった。このテクノロジーは、ソニー・ミュージックスタジオとの合弁事業で培われた。実際に聴いてみて筆者は非常に感激した。企業は得てしてこの種の損失した音声の復元技術に関して大見得を切る傾向があるが、いつも効果は限定的だ。

画像クレジット:Sony

もちろん、360度オーディオも搭載している。これにはソニーが特に力を入れており、2020年後半のPlayStation 5の登場に合わせて売り込んでいく予定だ。ヘッドフォンはGoogleアシスタントとAlexaの両方をサポートしており、GoogleのFast Pair機能を利用してすぐに接続することができる。どこに置いたか忘れたときにヘッドフォンを鳴らす機能もある。

その他の注目すべき追加機能として、話すときに音楽を一時停止する「スピーク・トゥ・チャット」機能、事前に特定の場所をプログラムできるアダプティブサウンド、耳から離したときに自動で音楽を一時停止する機能などがある。最後に紹介した機能はバッテリー寿命を節約する。ソニーは1回の充電で最大30時間の稼働を約束しているため、当面はこれで問題ないはずだ。ピンチになっても10分の充電で5時間の再生が可能だ。

ヘッドフォンは現在予約購入を受け付けており、価格は350ドル(日本では税込4万4000円)。8月半ばに小売店に並ぶ(日本では9月4日発売)。

画像クレジット:Sony

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(翻訳:Mizoguchi