ソニーモバイルコミュニケーションズ、ドローンビジネスに参入

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ソニーがドローンビジネスに乗り出すようだ。正確には実際にドローンビジネスを担うのはソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社だ。ソニーが100%出資しており、モバイルフォン、小型イメージセンサーなどを手がけている。このソニーモバイルコミュニケーションズが東京のスタートアップである株式会社ZMPと共同で新会社を設立する予定なのだそうだ。ただし、ソニー製ドローンが誰でも買えるようになるというわけではないようだ。

設立される新会社は「エアロセンス株式会社」となる予定。この新会社を通じてソニーモバイルコミュニケーションズは同社の技術(とくにイメージセンサー)の市場を開拓していきたい考えだ。ちなみにソニーはAppleのiPhone 6やSamsungのGalaxy S6などにイメージセンサーを提供している。ドローンを使って、この市場をさらに拡大していこうとしているわけだ。

Wall Street Journalによれば、ソニーの狙いとしてはドローンの販売というよりも、ドローンが提供できる農業やインフラ整備などの面におけるサービスを提供していくことだとのこと。市場にソニー製ドローンが出てくるというわけではないわけだ。

プレスリリース(訳注:日本語のプレスリリースはこちらにある)によれば、ソニーモバイルコミュニケーションズがカメラ、センサー、無線通信、およびロボティクス技術を提供し、ZMPが自動運転および関連ロボティクス技術を提供していくのだとのこと。両者は以前にも自動運転関連ベンチャーで協働した実績をもつ。新会社についてはソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社が50.005%の株式を保有し、残りの49.995%を株式会社ZMPが保有する。

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(翻訳:Maeda, H

Konicaのフィルムカメラを3Dプリントでデジカメに改造…なつかしい雰囲気のスナップ写真が撮れる

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The Konica Auto S3は低価格のレンジファインダー方式のポケットカメラの最良の製品として、ファンに愛されてきた。1973年の発売時には38mm f1.8のレンズとリーフシャッターを搭載、35mmのフィルムを使えた。このほど、デザイナーのOllie Bakerが、このカメラの内部背面に3Dプリントで作った部品を取り付け、実用性のあるデジカメとして甦らせた。

18歳のBakerはSony NEX-5の部品を取り出し、それをS3に取り付けるための台座を3Dプリントした。電源ボタンを元のシャッター位置(リールワインダ…フィルム巻取り機…の上部)に取付けると、”Bad Bad Leroy Brown”がヒットしていたころと同じ気合で、写真を撮れるようになった。彼がこれを作ったのは1年前だが、3Dプリントでこんなこともできるという見本として、すばらしい。

その結果は、下の画像のように、感動的だ。今やアナログではないにもかかわらず、いかにも靴箱*の底に見つかったなつかしいスナップ写真のおもむきがある。〔*: アメリカの家庭では古い写真を要らなくなった靴箱に入れておく習慣がある。〕

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Bakerはやり方を公開しているから、あなたのお気に入りのアナログカメラを、3Dプリンタを使ってデジカメに改造することができる。きっと、味のあるデジタル写真を楽しめるだろう。

via 3Ders

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ソニーがヤフーとタッグ、新規事業から生まれた製品を販売する「First Flight」

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業績面では2014年度純損益1259億円の赤字決算から、2015年度純利益1400億円の黒字へと転換の見通しが立ったと発表しているソニー。本業の業績回復に向けて動いている一方で、この1年、積極的な新規事業開拓を行っているのはご存じだろうか?

同社は2014年4月に平井一夫社長直轄のプロジェクトとして「Sony Seed Acceleration Program(SAP)」と銘打った新規事業創出プログラムをスタート。すでに電子ペーパーを使った腕時計「FES WATCH」やスマート電子工作キット「MESH」といったプロダクトを世に送り出している。

そんな新規事業創出プログラム発のプロダクトを紹介し、クラウドファンディングやECを展開するサイト「First Flight」が7月1日にオープンした。サービスの立ち上げにはヤフーが協力。ヤフーが2014年に実施した企業内起業家育成制度「スター育成プログラム」から生まれた新会社のリッチラボがサイトの開発、運営を担当した。

サイトでは、SAPから生まれたプロジェクトについて、プロダクトのアイデアを紹介・提案し、サポーター(支援するユーザー)から応援メッセージやフィードバックをもらう「ティザー」、期間内に一定数以上のサポーターの支持を集めてティザーで紹介・共創したプロダクトを商品化する「クラウドファンディング」、商品化されたプロダクトを広く販売する「Eコマース」の3つの機能を提供する。なおEコマースの機能はYahoo!ショッピング内の「First Flight」にて行う。

サイトローンチ時点には、MESHやFES WATCHを販売するほか、1台で家電ごとに機能を切り替えられるリモコン「HUIS」のクラウドファンディングを実施している。

SAPから生まれた「MESH」

SAPから生まれた「MESH」

1年で400件の企画が集まったソニーの新規事業プロジェクト

「SAPをやって分かったのは、ソニーの中に新しいことをやりたい人がいて、やりたいプロダクトがあるということ」——SAPを統括するソニー 新規事業創出部 担当課長の小田島伸至氏はこう語る。

SAPへの応募はプログラム開始から1年間で400件を超えた。応募されたプロジェクトは「オーディション」と呼ぶ審査に合格すれば、プロジェクトに合わせた予算が用意され、3カ月間そのプロジェクトに専念できる。そして3カ月後に改めて事業継続のジャッジを受けるのだという。製品は既存事業でなければオーケー。ソニーの社員がチームに1人いれば、社外からメンバーを募ってもいい。向上についても、SAP向けの開発リソースを確保できる体制だという。

クラウドファンディングをやって分かった「課題」

すでに世の中に出るようなプロダクトが生まれているが、課題もあった。FES WATCHとMESHはクラウドファンディング(FES WATCHはMAKUAKE、MESHはIndiegogo)を通じて告知・販売されていたが、クラウドファンディングでサクセス(支持・購入者が集まること)して、サポーターには商品が届いても、クラウドファンディングサイトでは、基本的にプロジェクトごとに期間を限定しているため、サクセス後の継続的な情報発信やコミュニケーション、製品のアップデートなどは難しい。

実はこの課題、別の場所でも聞いたことがある。クラウドファンディングを通じての初期のマーケティングや支援者集め、初期ロットの販売はとても大切だ。しかし一般的なその次のステップに向けた機能がなく、また別の「売り場」が必要になる。せっかくできたサポーターとのコミュニケーションだって途絶えてしまう。イベント開催などを前提とした「売り切り」のプロジェクトもあるのでそのプロジェクトの性質次第という話ではあるが。

もちろんソニーには既存の販売チャネルがある。だが小田島氏いわく「『大きいモノをたくさん売る』ものであり、小ロットで売るパスがなかった。そうなると売れるか売れないか分からないのに大量生産をする、ということになる。大きな金額がかかるし、それ以上に販売できるのが1、2年先になってしまう」とのこと。SAPが動き出す中でそんな課題が見えてきた。

スター育成プログラムでヤフーと接点

そういった動きと並行して、ソニーではスター育成プログラムなどを通じてヤフーとコミュニーケーションを取るようになっていた。リッチラボ代表取締役社長の鈴木辰顕氏も「プログラムの中でもハード、ソフトの面でソニーと何かできないかと話していた」と振り返る。「やる気があるエンジニアがいるのにプロダクトを出せない。また外の人に目利きをしてもらいたい。さらにハードウェアでも、ソフトウェアのようにベータを出して開発するということをしたかった」(小田島氏)「モノを作って売ることはヤフーとしても興味があった。それを決済や金融寄りの立場から何かできないかと検討していた」(ヤフー決済金融カンパニープロデュース本部プロジェクトマネージャーの真鍋拓也氏)

そんな経緯もあって、First Flightではリッチラボがサイト開発を担当(決済にはヤフーのFastPayを使っているそうだ)することとなった。IDから決済、販売、物流についてはヤフーのプラットフォームを活用。ソニー銀行もプロジェクトに参加し、決済まわりの調整に尽力した。

First Flightでは今後も継続的にSAP発のプロダクトを掲載する予定だ。「First FlightはSAPで訓練を終えた『見習いパイロット』がクラウドファンディングを使って初めて飛び立つ場。ここからさまざまなプロダクトが世に出て行けばいい」(小田島氏)

First Flightのプロジェクトメンバー。後列左からソニー銀行の中路宏志氏、ソニーの小田島伸至氏、ヤフーの真鍋拓也氏、リッチラボの鈴木辰顕氏、前列は開発を務めたリッチラボのメンバー

ソニーのE3 2015のPlayStationプレスイベントのビデオ中継はこちら〔日本時間午前10時から〕

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ロサンゼルスで開催中のE3 2015カンファレンスでSonyが今晩午後6時〔日本時間本日午前10時〕からプレスイベントを開催する。ゲームについての発表はもちろんだが、注目のPlayStation向けVR(拡張現実)ヘッドセット、プロジェクト・モーフィアスの出荷スケジュールや価格についても新情報が出るのではないかと期待されている。

PlayStationは最近、ゲーム専用機のトップシェアを奪回したが、今日はMicrosoftもE3のキーノート講演をしている。両社の今日の発表の結果が今年後半のゲーム機バトルの流れに大きく影響しそうだ。

上にエンベッドしたビデオはまだ放映を始めていない。ブックマークしておいて時間になったら戻ってきてご覧いただきたい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

スマホ撤退説の渦中でSonyが国際市場にXperia Z3アップグレード機Z3+を投入、Z4は当面日本のみ

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Sonyは新型機のXperia Z4を先月日本で発表したが、今日(米国時間5/25)はそのほかの市場向けの新型機Xperia Z3+を発表した。Z4ではない。

Z3+は、その名が示すように、昨年9月に発表されたZ3のアップグレードだ。前と同じ5.2インチ1080pのIPS画面だが、6.9ミリと薄くなり144グラムと軽くなった。でもルックスはお兄さんのZ3とそっくりだ。

Z3+のリアカメラは前と同じ20.7mpxだが、フロントは2.2mpxから5.0mpxへと大幅アップ、きれいなセルフィーが撮れるね。また両方のカメラとも、画像センサが新しくなり、暗いところでもよく撮れるようになった。

そして予想どおり、プロセッサも新しい。そのQualcomm Snapdragon 810 8コア64ビットプロセッサは、Sonyによると、Z3に比べて何もかも50%高速(1.5倍)になったが、電池寿命は前と同じだ(最大二日間)。デバイスを小型化するために電池の容量は3100mAhから2900mAhに下がったが、それでも寿命は変わらない。

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Xperia Z3+の発売は今夏(Z4と同じ)、という。お値段は未知数だが、Z3と同じ、と考えてよいだろう。

昨年のスマートフォン市場はAppleのiPhone 6とiPhone 6+の独壇場で、SamsungはGalaxy S6と曲面タイプのGalaxy S6 Edgeで同社の過去の原則を捨てたが、Sonyは今年の旗艦機でも処方を変えていない。Xperia Z3は好評だったが、売れ行きはそれほど華々しくなかった。その影を引っ張ったままでの今回のニューバージョンは、仕様がどんだけ良くても、Sonyの市場での姿を変えるとは思えない。今や、Sonyはスマートフォンビジネスから一抜ける、という報道もあるぐらいだ。

結局のところSonyは、いろんな重荷を次々と投げ捨てて、エンタテイメントと各種コンポーネント(画像センサなど)に集中してきたわけだが、それでもなお状況が変わらないのなら、スマートフォン事業をどうにかするしか、ないのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ソニーPlayStationのモーフィウスを試してみた―VRヘッドセットがいよいよ何百万の家庭に現れそうだ

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今週、私はPlayStationの研究開発上級ディレクター、Richard MarksからProject Morpheusと呼ばれるソニーのバーチャル・リアリティー・ヘッドセットのデモを見せてもらった。

デモは2回あり、最初のパートはヘッドセットの能力の概要がわかるイントロだった。表示された情景を見回すと、頭の動きを検知して情景も動く。またDualShock 4コントローラーのモーション・センサーとタッチパッドを使った入力を試した。ここではPlayStationのキュートなロボットたちを操作した。

ソニーのVRで優れているのは位置対応オーディオ機能だ。ゲーム内で音の出るアイテム、たとえば携帯電話を動かすと、ヘッドフォンから出る音がそれに応じて動く。

PlayStation Project Morpheus

Sony clearly understand the importance of sound when immersing a player in a scene.

2番目のデモは、伝統的なゲーム形式だった。最初のシーンではブロートーチを持った恐ろしげな男が出てきて脅し文句を言う。どうやら薄暗いガレージに閉じ込められているらしい。つづいてフラッシュバック・シーンになり、PlayStation Moveコントローラー(Wiiコントローラーに似ているが、PS4のカメラが正確に位置をトラッキングできるよう上部に明るい色のランプがついている)を握って古風なデスクの引き出しを開けるとピストルと弾倉がある。ちょっとしたパズルを解いてピストルをゲットすると、シーンは一転してアーケードの一人称シューティング・ゲームになる。私が今まで体験した中で最高に激しく、興奮させられるゲームだった。

このゲームではつっ立っていると敵の弾丸に当たりそうになる。私はデスクの陰に隠れた。普通のゲームならコントローラーを操作するところだが、私は中腰に伸び上がってデスクの上に顔を出して敵を確認した。ピストルの狙いをつけるクロスヘアは表示されない。その代わり、手にしたピストルのサイトを使って狙う。

ライバルのVRヘッドセットが強力なコンピュータや表示のためのスマートフォンを必要とするのに対して、ソニーのヘッドセットはPS4で駆動される。最新のPlayStation は基本的に2013年ごろの中位のゲーム・パソコンと同等の能力だから、パフォーマンスに何か問題が出るだろうと私は予想していた。Oculus Dev Kitも含めて、VRヘッドセットはPlay Stationに接続した場合より、GPUを搭載したパソコンに接続した場合の方がはっきり速かった。VRヘッドセットでは頭の位置のトラッキングにレンダリングが追いつかなかったり、フレーム落ちしたりすると船酔いのような吐き気のもとになる。

PlayStation Project Morpheus

The headset is bulky, but distributes its weight comfortably around the top of your head. You can also use any headphones you’d like.

しかし、VRシーンのサイズを小さくし、照明も巧みにレンダリングの負担を抑えるようにデザインされているせいで、PS4のVR体験は非常に快適だった。他のVRヘッドセットでは装着者が見ている情景を他の人が見ることができなかったり、あるいはステレオ視のための左右分割画像をそのまま表示したりするのに対してソニーはPS4が接続されたテレビにフルスクリーンで通常のゲーム同様に表示する。

最初のデモは毎秒120フレームでレンダリングされている。これは私が見た他のVRデモに比べて格段に高速だ。そのため動きは非常に自然で、PlayStation 4のカメラによる正確なモーション・トラッキングと合わせて極めて説得力のある快適なVR体験となっていた。

PlayStation Project Morpheus

I can see how it looks, but you don’t feel like an absolute dork as you play.

TechCrunchの同僚、Greg Kumparakが1年前に書いているが、PlayStationが5年も前からMoveコントローラーで積んできた経験は没入的環境の構築のために非常に大きな優位性をもたらしている。ValveとHTCのヘッドセットも両手に持ったコントローラーをトラッキングする方式で、まずまずの結果を出している。Oculusは専用のコントローラーが付属しないので、デベロッパー・コミュニティーはコントローラーや装着者の手をカメラで追うなどさまざまな方式を試している。しかしソニーの方式はこうした試行錯誤を一挙の飛び越して、標準的なVRコントロール・パッケージの地位を確立するかもしれない。コントローラーが一つであればデベロッパーは時間と資源を大いに節約できるわけだ。

一方でOculusは座ったままでゲームをプレイすることを主として考えているため、接続ケーブルはあまり問題にならない。しかしHTC ViveやソニーのMorpheusの場合、立ったり歩きまわったりする(もちろん限定された範囲だが)ため、ケーブルにつまづくという問題が起きる可能性がある。デモではMarksがケーブルを邪魔にならないように持ってくれた。HTCのViveのデモでは私はケーブルが足にからまないようにするハーネスを装着した。この問題がさして深刻なハードルになるとは思えないが、「VRゲームでケーブルに躓いて転ぶ」という事故が「WiiのコントローラーをTVに投げつけてしまう」という事故にとって代わるかもしれない。

2000万台以上のPS4がすでに家庭にあることを考えると、ハイエンド・パソコンを必要とするライバルに比べて、ソニーははるかに大きな潜在顧客層を持っていることになる。ソニーはMorpheusでこれまでのVRヘッドセットが持っていたハード、ソフトの問題点をほぼすべてクリアしたと感じた。最大の課題は、なんといってもコンテンツだ。ソニーが人気ゲームを揃えることができれば、VRヘッドセットが何百万という消費者の居間に現れることだろう。ソニーはMorpheusを来年出荷する予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

PlayStation 4のアップデートでゲームの中断/再開ができるようになった、外部ハードディスクへのバックアップも

Sony PlayStation 4の最新アップデート”Yukimura”には、プレイヤー待望のSuspend/Resume(中断/再開)機能がある。一時停止するとPS4はRest Mode(休憩モード)に入り、再開すると、さっきやめたところから始まる。

このSuspend/Resume機能を使うと、いちいちセーブしてからアクションを止めなくてもよい。またRestModeで低電力消費の静止状態に入っても、何ごともなかったかのように蘇生する。これまでは、こういう一時的なポーズをするためには、メニューを開いて何かをチェックするふりをする必要があった。メニューが開いている間(かん)、ゲームはフリーズする。

YukimuraすなわちPS4のソフトウェアのバージョン2.50には、本体のHDDの内容を外部のUSBドライブ(ハードディスクやSSD)に/からセーブ/リストアするバックアップ機能が加わった。設定も、保存したデータも、ゲームのスクリーンショットも、パッチもダウンロードも、…システムのすべてをバックアップできる。

保存したデータのバックアップは前にもできたが、それはUSBのフラッシュドライブだけで、しかも新たなセットアップ(あるいはリセット)が必要ならシステムデータをPlaystationのサーバからダウンロードする必要があった。経験者として言えば、それはかったるいプロセスであり、システム全体をモバイルのSSDから単純にロードできるようになったのは、ほんとに良いことだ。

PSNの上の友だちを、Facebookのアカウントから探せる機能も加わった。また進行中のゲームに加わったり、招いたりするのも、前より簡単にできるようになった。自分のTrophy情報をFacebookやTwitterなどでシェアできる。Dualshock 4のボタンのレイアウトをカスタマイズできる。さらに、障害者のためのテキスト読み上げやグラフィカルな表示機能などもある。

ほかに、次のようなものも新たに加わった: (Sonyのサイトより)

  • リモートプレイとシェアプレイ**: 60fpsをサポートしているゲームでは、リモートプレイやシェアプレイのゲームを60fpsのデバイスにストリームできる。

  • システムソフトウェアのアップデートを自動インストール: 将来のシステムソフトウェアのアップデートは自動的にインストールされる。

  • サブアカウントのアップグレード: 18歳以上のユーザはPS4上のサブアカウントから直接、マスターアカウントをアップグレードでき、チャットの制限を取り除いたり、ウォレットにファンドを加えたり、コンテンツを買ったり、いろいろできる。

  • 公認アカウント: デベロッパやプロデユーサーやゲームデザイナーやコミュニティのマネージャなど、ゲーム業界のプロフェッショナルとして公認されているアカウントはバッジをつけて表示される。

  • Dailymotion.com: SHAREボタンでビデオクリップをDailymotionに直接アップロードできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


Sony若手チームが「物のメッシュネットワーク」でクラウドファンディング…”事前知名度”をねらう

昨年、シンプルなeペーパースマートウォッチをクラウドファンディングしたSonyが、またIndiegogoにプロジェクトを出している。どうもSonyにとってクラウドファンディングは、新しいアイデアの有効性を、宣伝しながらテストする試験紙なのかもしれない。

その最新のプロジェクトMeshは、すでに目標額の半分近い22000ドルを集めている。それはセンサを使うDIYのためのプラットホームで、複数のデバイス上のセンサはBluetoothで互いに通信し、またiPadのアプリとワイヤレスで対話する。それら物のネットワークの機能を、アプリのドラッグ&ドロップインタフェイスで構成する。その用途例は、Indiegogoのページの最初の方に書かれている。

MeshのセンサコンポーネントはTagと呼ばれ(上図)、LEDと動き検出センサとワイヤレスのボタンとデジ/アナ入出力用のGPIOなどが用意されている。システムはそこから、対象デバイス(照明器具、モーターなど)のセンサと対話することになる。

またソフトウェアのTagもあり、たとえば天気予報のサービスからアラートを送ったり、カメラやマイクなどタブレット上のハードウェアを使ったりする。

複数のMesh Tagが接続され、iPadアプリで構成される。アプリのインタフェイスがシンプルなので、複数のTagが接続されたプロジェクトを技術者でない人でも作れる。またMeshのSDKがあるので、デベロッパは独自のソフトウェアTagを作って、より高度なカスタムプロジェクトを作れる。

いわば複数の多機能なTag群をメッシュネットワークで接続して一つのプロジェクトを仕上げるのだが、具体的にはどんなプロジェクトだろうか? Sonyが例として挙げているのは、たとえば、ドアが急に開いたらその瞬間に、びっくり顔の自己像を撮る写真撮影システムとか、何かが持って行かれそうになったら通知をするシステムなどだ。あるいはゲーマーの動きをTagが感知して、それにふさわしい効果音を発する、とか。要するにいろんなTagを組み合わせた作った一つのメッシュネットワークが、特定の、ユーザやデベロッパが狙った機能を発揮するのだ。アイデアやニーズは、無限にありえる。

クラウドファンディングの目標額が得られれば、Meshのキットは5月にまず、合衆国と日本で発売される。Indiegogoの支援者なら、ベーシックなキットが105ドル、GPIO Tagはやや高くて、別途55ドルだ。

過去に類似製品として、ワイヤレスのセンサキットSAMや、デベロッパ向けにはrelayrのWunderBar、健康とフィットネス専門のBITalinoなどがあった。しかし何よりも興味深いのは、今回のように消費者電子製品の大企業が、クラウドファンディングに頼るスタートアップのような形で、社内の創造性を育てようとしていることだ。

MeshのチームはIndiegogoのページ上で、“Sonyの社内起業育成事業から生まれた熱心な技術者たちの小さなチーム”、と言っている。Bloombergの記事によると、Sonyは昨年から、既存の組織分けになじまないような新しいプロジェクトを見つけて、スピーディーにそれらを育てるための、新しい部署を作った。いわばSonyの社内の起業家的社員たちが、Sonyという名の社内VCにアイデアを売り込んで、必要な資金とともにゴーサインをもらう、という形だ。最初のアイデア売り込み大会は、昨年6月に行われたそうだ。

このMeshも、その最初のピッチ大会から生まれて、その後のプロトタイピング等により実現のめどが立ったので、今年の前半までに製品化できる、という確信を持ったのだろう。クラウドファンディングの目標額は5万ドルで、期限まであと53日ある。

でも、Sonyほどの有名大企業が、なぜクラウドファンディングを頼るのか。それは、このところ企業イメージがひたすらダウンしている旧タイプの古参企業が、スタートアップ全盛のこの時代に、そういう新しい世界の一員になって、AppleやSamsungに負けないフレッシュな企業イメージを確立したいからだ。言い換えるとクラウドファンディングを利用することによって、Sony自身からも体にたまった垢が落ち、自分自身も、若い熱心な技術者チームが引っ張る若い企業になれる。少なくともイメージ的には。

しかもクラウドファンディングには、資金が得られるだけでなく、コミュニティが形成されるメリットがある。そこでは彼らは、エリート企業のエリート社員ではなく、ふつうの若者として、コミュニティの一員になれるのだ。しかも、忌憚のないフィードバックが、無料で得られる。

“Meshをさらに良くしていくための、どんなアイデアでも歓迎します。あなたならどんなものを作るか、それを知りたいのです”、とチームはIndiegogのページのオーディエンスに語りかけている。

Sonyという老朽企業が、滝に打たれて若返るための、謙虚な修行の場。それが、彼らにとってのクラウドファンディングと、スタートアップ界隈のコミュニティだ。それは、世の中に対して教える企業から、世の中から教わる企業への、180度の変身だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


では一体誰がやったのか?

Sony Picturesのハックに、何らかの戦意があったとは認めがたい。CloudFlareとDEF CONのMarc Rogersが言ってるように、このハックは、かなりぶさいくなやり方ではあっても、犯人の特定は難しい。ハッカーの心得のある者なら誰もが、プロキシを使い、ソフトなターゲット(非軍事的な標的)をねらう。しかし攻撃に成功してデータを盗んでしまったら、犯人の所在を突き止めることはほとんど不可能だ。それが平壌からか、アトランタからか、誰にもわからない。Rogersは次のように書いている:

デジタル犯罪の鑑識はテレビドラマではない。CSIなどでは、捜査官がキーボードをわずかに叩けば、まるでマジックのように、コンピュータがアンロックされ、証拠情報がスクリーンにどどっと流れだす。さらにキーを叩くと、“追跡”と呼ばれるグラフィカルなアプリケーションが犯人の家に侵入し、彼のWebカメラや寝室のドアを操作する。しかし現実は、そんなかっこよさとは程遠い。

[ツイート訳: ついにやったか。くそがきどもが、DPRKのふりをしてるぜ。]

つまり、FBIですら、犯人の特定はできない。

ぼくが想定するシナリオでは、LulzSecみたいなハッカーたちがSony Picturesに入り込む方法を見つけたのだ。長時間かけて大量のデータを盗んだ彼らは、Sony Picturesを困らせてやろうと思った。敵意も利益動機もなく、ただ自分を誇示したいために。盗んだデータをSnowdenみたいに調べてみたら、すごいデータであることが分かった。ニュースメディアは、本誌も含めて、このゴミに食いついた。そして盛大に騒ぎ立てた。Angelina Jolieのメールもある! お粗末なCandy Land映画のリメイクもある! ハリウッドがモーレツに腹を立てている! テレビのバラエティ番組が、映画のプロデューサーたちの単純なメールをネタに、これだけ視聴率を稼いだ月は、過去になかっただろう。

Snowden的なリークではあっても、これらのドキュメントそのものは、あまり重要ではない。むしろ、Sonyの社員の話によれば、Sonyは近く、侵入試験をするつもりだった。同社のインフラはあまりにも古くて、ITの連中が昼食のために外出している間にメールをすべて盗むことも可能なぐらいだった。FBIが今回の事件を外部の悪者のせいにしていることは、Sony Picturesの上級スタッフにとって、最高のクリスマスギフトだ。

リークが世の中に広まったあと突然、おまけが出現した。911スタイルのテロ予告、それに続くパニック状態、犯人特定の要求が嫌が上にも高まった。そのlulzのようなハッカーは北朝鮮である、とされた。しかしそのときからすでにセキュリティの専門家たちの多くは、北朝鮮説の虚偽を指摘していた。要するにこれは、“おい、みんな、Sonyをハックしてみようぜ”が、あまりにもうまく行き過ぎた例だ。ハッカーたちが望んだもののすべて…お楽しみ、自分たちに集まる注目、わくわくするような意地惡行為…が実現した。放火マニアが、落ち葉の山に火をつけただけで、一つの町内が全焼したように。愉快犯の愉快も、被害者の被害も、ともに、おそろしいほど完璧だ。

Sony Picturesの映画では、ハック行為が、実際にはありえないかっこよさで描かれている。実際にはワークステーションが何台もずらーっと並んではいないし、美女に尺八をしてもらいながら暗号を解読することもない。実際のハッカーはその多くが、平凡で地味で無名で目立たなくて人畜無害な姿をしている。彼らは裏世界に身を潜めて、実験や盗みを楽しんでいる。そんな物静かなハッカーたちが急にメディアの寵児になるなんて、ふつうはありえない。われわれの騙されやすさに本気でつけ込めば彼らは今ごろ、銀行に巨額を蓄えているだろう。しかしもしも、腐敗した映画プロデューサーたちが交わしたメールの重要性を理解できるほど北朝鮮のハッカーたちの文化性が本当に高いのなら、われわれは彼ら見くびっていたことになる。それは、ありえないだろう。

[ツイート訳: Kim Jong Unは今度作るロックオペラのネタが欲しかったんだろ?]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


‘The Interview’は合衆国のみの封切りなのに世界中がダウンロード

昨日(きのう)(米国時間12/24)はSonyが、Google PlayとYouTube MoviesとXbox Videoで“The Interview”をオンライン公開した。しかし封切りは合衆国だけなので、そのほかの国の人たちは、薪を燃やす暖炉のない人はオンライン暖炉(オンラインyule log)でクリスマスを祝うか、それともtorrentのサイトに逃げこむしかなかった。〔訳注: この記事は映画の劇場公開(12/25)の前に書かれたもの。〕

当然ながら、多くの人が映画の不法ダウンロードを選んだ。Torrent Freakによると、“The Interview”は20時間で推定75万回ダウンロードされた。

なぜSonyが“The Interview”のオンライン封切りを合衆国に限定したのか、不可解だ。世界的な関心を喚(よ)んでいる映画なのに。

しかもSonyは、FBI説によると北朝鮮にハックされるという未曾有の災難に直面しているし(セキュリティの専門家たちの中には、Sonyの内部犯行説を主張する人が多いのだけど)、“The Interview”を上映した映画館に対するテロ予告までいただいている。

今本誌はSonyに、“The Interview”の国際封切りのスケジュールを問い合わせている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


PlayStation NetworkとXbox Liveのネットワークをクリスマスにダウンさせたハッカーたちが名乗り出た

クリスマスにゲーム機をもらったけど、ネットワークに接続できないので友だちとプレイできない、という人が多かっただろう。我が国最大の二つのゲーム機ネットワークがどちらもダウンして、犯人たちは自分たちがやったと名乗りを上げている。一年でいちばん、ゲームをする人が多いと思われる日に妨害行為をやらかしたLizard Squadと名乗るハッカーグループが、Xbox LiveとPlayStation Networkのネットワークをダウンさせたのは自分たちだ、と主張している。

トラブルの報告は今日(米国時間12/25)の早朝からあちこちに投稿され始め、Xbox LiveとPlayStation Network(PSN)の両方が、一部のコアサービス問題があると認めた。いずれの場合もネットワークへのログインが困難になり、いつものようにオンラインで友だちとゲームをプレイすることができなくなった。

[PSNからの報告]

[PSNに関して問題が報告されたことは承知している。今調査しているので、しばらくお待ちいただきたい。]

犯行を認めているハッカーグループLizard Squadは、数週間前からネットワークを遮断すると脅迫していた。声明によると彼らは、8月にPlayStation NetworkとBlizzardを攻撃してLeague of LegendsやPath of Exileなどのゲームをプレイできなくしたグループと同一のグループだ。

https://twitter.com/FUCKCRUCIFIX/status/548168352666247168

クリスマスにぴかぴか新品のPS4やXBOneを手にした人は、本当に不運だった。ネットワークに接続できないと、ゲームプレイどころか、どちらも、アカウントの最初のセットアップすらできないのだから。

ゲームができなくなったその人たちは、何をしてクリスマスを過ごしたかな。健全に、善良に、家族と過ごしたのだろうか?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ソニー、The Interviewをオンラインで公開―Google、Microsoftも協力

今日(米国時間12/24)、ソニーは‘The Interview’をオンラインで公開した。TheInterview.comから6ドルでレンタル、15ドルで購入ができる(アメリカのみ)。 ソニーは自社サイトの他、Google PlayYouTube MoviesMicrosoftのXbox VideoでもHD画質で公開している。

ソニー・ピクチャーズのCEO、Michael Lyntonはプレスリリースで「当初の公開プランが不可能になったため、われわれは12月17日からGoogle、Microsoftを始めとするパートナーと協議を開始した。パートナーの協力により広範囲は公開が可能になったので報告する」と説明している。

今朝、ソニーは明日の一部劇場での限定公開に加えて、今日オンライン・ストリーミングによる公開を計画しているという情報が今朝リークされたが、その時点ではMicrosoftのXbox Videoは含まれていなかった。劇場公開については、全米で 約300館の独立系映画館で上映されるという。.

Googleは公式ブログで、「われわれはハッカー集団の脅迫によって表現の自由が脅かされているのを傍観して見過ごすわけにはいかない」とソニーに協力する理由を述べている。VarietyによればNetflixもThe Interviewの配信に協力するという。ただし、公開時期は明日以降になるもようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


右往左往の挙句、ソニーはThe Interviewをクリスマスに一部劇場で公開する

映画館チェーン、Alamo Drafthouseの共同ファウンダー、Tim Leagueによれば、ソニー・ピクチャーズは北朝鮮の最高指導者、金正恩第一書記の暗殺をテーマにした映画、The Interviewをクリスマスに一部劇場で公開することに踏み切ったという。Leagueは、ソニーが公開制限を撤回したのでThe Interviewをクリスマスに公開するとツイートした。

今回決定された上映は、以前にキャンセルされた上映とは別個の新規契約となる。すでに前売り券を購入した観客は払い戻しを受けた上で新規に切符を買う必要がある。ソニーはアトランタのPlaza Theatreでもクリスマス公開を行う。ソニーの この映画の公式Twitterページも復活した。

これに先立って、ソニーのサーバーとコンピュータ・システムがハッカー集団に侵入され、漠然とした表現ながら映画の公開を止めるよう脅迫された。FBIはこのハッカーを北朝鮮政府に関連していると断定した(ただし北朝鮮は関与を強く否定)。そのため有力映画館チェーンはThe Interviewの上映を取りやめた。次いでソニー・ピクチャーズ自身もリリースをキャンセルした。.

ソニーは ストリーミング・ビデオ・サービスを通じた公開も検討しているという。ただしその詳細はまだ明らかになっていない。

〔日本版〕ローカルニュースサイトによれば、Alamoは12月25日の午後1時からThe Interviewを上映する予定。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


BitTorrent、The Interview公開にこのP2Pネットワークを使うようソニーに提案

ソニーに対して「The Interviewをオンラインで公開せよ」と求める声が強い。しかしソニー・ピクチャーズのCEO、Michael Lyntonは「この映画を公開してくれる有力なオンデマンド・ビデオサービスがない」と述べた

Guardians of Peaceと自称するハッカー・グループの大規模な攻撃の後、多くの大手劇場チェーンがクリスマスの上映日程からこの映画を外した。ソニー・ピクチャーズは劇場の態度のせいで公開をキャンセルせざるを得なくなったと説明した。 「われわれは劇場を所有していない。われわれは劇場で何が公開されるかを強制できない」とLyntonは弁解している。

ソニーは「別の公開方法を検討する」としている。Netflixで公開せよという声もある。Sonyの法律顧問、David Boiesは、Sonyは実際その方法も検討しているとして、「公開が完全にキャンセルされたわけではなく、遅れが出ているだけだ。いずれ公開される」とMeet the Pressで強調した。

ピア・ツー・ピアファイル共有ネットワークのBitTorrentは、この北朝鮮の指導者金正恩の暗殺をテーマにしたコメディー映画について「われわれのネットワーク上で公開すればよい」とソニーに提案した。BitTorrentはこのネットワークがこのような場合の公開プラットフォームとして最適だと信じている。

BitTorrent BundlesはPirate Bayのような違法海賊サイトとは異なり、ファイルを合法的に共有、ダウンロードできる仕組みだ。共有は無料でもよいし、著作権者のコントロールによって有料にもできる。Thom Yorkeは新アルバムをBitTorrentと契約して、この方式で9月にリリースした。

BitTorrentは「ソニー・ピクチャーズにこの申し出をしているが、まだソニーの幹部からの回答がない」と述べた。TecCrunchもソニーに問い合わせたが回答がない。なんらかの進展があればフォローする。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


ソニーへのサイバーアタックにつき、FBIの名指しをうけた北朝鮮は一切の関与を否定

TechCrunchでも「ザ・インタビュー」絡みの話題をいろいろと取り上げている。FBIは犯行の背後には北朝鮮がいると主張しているが、北朝鮮側は一切の関与を否定しているようだ。BBCの記事によれば北朝鮮外務省は、FBIの決めつけは「重大な結末」を招く可能性があるとし、共同調査を提案してもいるようだ。

当初は、実際のところは他国からの攻撃であり、北朝鮮からのものに見せかけたものなのではないかという疑いももたれていた。しかし現在ではセキュリティ専門家の多くが、ソニーに対するサイバーアタックやその後の情報流出の背後には北朝鮮がいたものだと考えている。セキュリティの専門家であるBrian Krebsは、「Guardians of Peace」を名乗る集団からの攻撃の多くは北朝鮮からのものであり、また在日施設からのものも見られると述べている。

ソニーに対するサイバーアタック(最新技術を用いたというわけでもないらしい)は当初、いち映画会社の問題であったわけだが、それがいまや国家間の騒動へと発展したわけだ。北朝鮮は自らの関与を全く否定している。現時点ではわからないことも多く、事実が明らかになるのは(明らかにされない場合もあり得るだろう)しばらく後のこととなるだろう。アメリカと北朝鮮の関係を考えれば、北朝鮮の提案している共同調査などというのはあり得ない話だろう。もちろんデニス・ロッドマンが動き始めれば、話はまた別なのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


ソニー、「The Interview」の上映中止を決定


Sonyの大規模サーバー侵入と情報リーク事件を起こしたハッカー集団による脅迫を受け、Sony Picturesは映画 “The Interview” の上映中止を正式に決定した。同作品はクリスマス当日に公開予定だった。

事前に用意された声明文(以下に引用)で同社は「作品の配給を抑圧しようとするこの恥知らずな行為を深く悲しんでいる・・・この結果に深く落胆している」と語った。

本日(米国時間12/17)北米5大劇場チェーン(Regal、AMC、Cinemark、Carmike Cinemas、Cineplex Entertainment)は、同作品を上映しないことを発表した。Guardians Of Peaceと名乗るハッカー集団が、The Interview上映会場付近の人々は、「テロに娯楽を求める者に、いかに厳しい不運が見舞うかを」見ることになるだろうと語り、9/11に言及したのを受けてのことだ。

脅迫の重大さと主要映画館の上映中止を踏まえ、Sonyは作品の公開を中止する声明文を発表した。

声明の全文を以下にに引用した。

弊社の主要上映館が映画 “The Interview” の上映中止を決定したことを鑑み、12月25日に予定されていた同作品の劇場公開を取り止めることを決定した。弊社パートナーの決定は尊重かつ理解できるものであり、従業員と映画ファンの安全を最優先する方針は、もちろん弊社も共有している。

Sony Picturesは、弊社従業員、顧客、および事業に対する前例のない犯罪行為の被害に遭っている。弊社を襲った犯人は、われわれの知的財産、プライベートメール、重要機密資料等を盗み、われわれの精神と士気を損った ― すべて彼らの気に入らない映画の公開を阻止する目的で。われわれは作品の配給を抑圧し、その過程で弊社、弊社従業員および全米市民に損害を与えたこの恥知らずな行為を深く悲しんでいる。われわれは弊社の映画制作者およびその表現の自由の権利を支持するものであり、この結果に深く落胆している」

The Interviewは、企業のデータ、メール、今後のプロジェクト、その他繊細な情報を暴露した、この大規模ハッキングの中心的存在だった。ハッカー集団は、セス・ローガンおよびジェームズ・フランコ主演の、北朝鮮のリーダー、キム・ジョンウンの暗殺計画を描いたこの映画の上映を、断固阻止しようとしている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ソニー情報流出事件で最悪なのは、従業員データの漏洩だ

Sonyハック事件はわれわれに多くのことを教えてくれた。企業メールは誰でも読めると思うべきこと。ハリウッドの人たちは他のあらゆる業界と同じくらい卑劣である(かつ人種差別的者かもしれない)こと。そして、チャニング・テイタムは興行収入で “TED” を越えることに極めて熱心であること。

そして最も耐えがたい教訓のひとつは、たとえあなたがネット上で自分を守るためにあらゆる手段を講じていたとしても、あなたの雇い主は、あらゆる面で自由放任にしているかもしれないことだ。これは、6500人以上の現役(および多くの元)Sony社員が現在置かれている状況だ。

GizmodoのBrian Barnettがこう書いている

「Sonyのキャッシュに残っていた中で特に痛々しいのが、リタリン(中枢神経刺激薬)を探す医者。妊娠しようとすることに関するメールもあった。同僚の陰口、さらにはクレジットカードのログイン情報等々。文字通り何千人もの社会保障番号も平文のまま置かれていた。毎日のメールに書かれた無邪気でありふれた内容でさえ、公開されれば醜悪に感じるものもある。サイバー焦土攻撃が、[ホラー映画の]『Babadook』を現実にした。

そしてその中の従業員2名が訴訟した ― 集団訴訟というべきだろう。Christina MathisとMichael Coronaは、連邦裁判所に対して、映画会社が従業員およびその家族のデータを安全に保つために十分な予防措置をとっていなかったとして、連邦裁判所に提訴した

訴状は、Sonyがネットワークのセキュリティー不備を承知でリスクを犯したと指摘するITブログ記事を参照している。そして、Sonyはリークした映画を守るために自らDDOS攻撃を使用したが、従業員データは守らなかったことも非難している。元従業員に対する情報提供の不適切さも複数挙げており、Sonyが12月2日の攻撃の後、無料でクレジットカードの監視を提供したが不十分だったことを指摘している。

Kashmir Hillが報じているよに、ハッキングが起きた時点で、Sonyの情報セキュリティーチームにはわずか11名しかいなかった

「本質的問題は、情報セキュリティーに関して、本当の意味での投資も理解もされていないことだ」と元従業員は言った。今回のリークで明らかになった問題の一つは、Sony Picturesのネットワークに置かれた重要なファイルが、暗号化もパスワード保護もされていなかったことだ。

ハッカーらが見つけた、Sonyのユーザー名とパスワードが入ったファイルは、”Usernames&Passwords”というファイル名だった。

Sonyの情報セキュリティー責任者、Jason Spaltroにいたっては、2007年のインタビューで、Sonyのセキュリティーの抜け穴を享受するかのような発言さえしていた:セキュリティー侵害の「リスクを受け入れることも正当なビジネス判断である。私は100万ドルの損害を防ぐために1000万ドル投資するつもりはない」と当時彼は語った。

今回のハッキングは、結局Sonyに1億ドルの損害を与えると推定される。最近同社が被った損害は、1.71億ドルだった。

原告団は陪審員による裁判を希望している。おそらく厄介で高額になるであろう公開裁判によって、他の鈍感な企業は情報セキュリティーは注意を払うようになるのだろうか。

アップデート:そしてまた第2の訴訟が起こされた。

Sony Pictures Entertainment Suit

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


PlayStation誕生20周年を記念して限定バージョンのPS4を発売

 

SonyがPlayStation 4のニューバージョンを近く発売する。それは全世界で12300台のみという限定版で、最初のPlaystationと同じグレーの色をしている。Playstationの発売20周年を記念するこの限定バージョンは500ドルと高いが、縦置き用のスタンドと専用カメラがつく。これらは別売価格がそろぞれ36ドル、60ドルだから、実際にはそれほど高くはない。色とケースのデザインは、本来のPS4よりも相当違う。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

もっと正確に言うと、色は単なるグレーではなくて、本体もコントローラも表面にボタンの形と数字の2(20周年を表す)による細かい模様の刻印がある(下図)。この模様と、かなり豪華な黒と白のパッケジングにより、この限定バージョンに“特別感”を与えている。

売り方は12月6日(土曜日)に始まる予約販売のみ。また、その日の午前10時(太平洋時間)には記念イベントPlayStation Experienceのキーノートがライブで放送される。このイベントは今週末にラスベガスで行われ、本機だけでなく、すでにリークされたSuper Street Fighter Vなどの新ゲームの発表も行われる。このCapcomのゲームはPCとPS4用のみで、スケジュールに先駆けて今朝(米国時間12/5)、予告編が公開される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Sonyの社内起業第一弾”eペーパーウォッチ”は社名を隠してクラウドファンディングに成功

 

今やハードウェアメーカーのほとんどすべてがスマートウォッチのレースに参加しているが、Sonyは、そのために特別に立ち上げたプロジェクトにより、これまで時計と呼ばれてきた計時器具そのものを、ゼロから再発明しようとしている。それは、Sonyという日本の大手電子製品企業のプロジェクトとしては、今日(米国時間11/28)発表されたばかりだが、実は数か月前からクラウドファンディングのサイトに登場していた。FES Watchと呼ばれるその製品は盤面とバンドがeペーパーによる一体成型で、最初は消費者の率直な反応を見るためにその超有名なブランドをあえて隠して登場した。

そのときは、FES WatchはFashion Entertainmentsという企業の製品とされていたが、実際にはそれは、eペーパーを使ったファッショングッズを研究開発していたSonyのチームだった。WSJによるとそのチームは、eペーパーがほかの布地等と同じくファッションの素材として認められる方向性を、模索していた。腕時計だけでなく、ネクタイや、帽子の飾りなど、身につけるさまざまな物にeペーパーが使われることを、同社は期待していた。Fashion EntertainmentsのチームのトップHiroki Totoki(十時裕樹)は、Sonyのスマートフォン部門の新たなトップでもあり、またSonyのCEO Kazuo Hirai(平井一夫)の構想による社内起業振興事業にも関わっている。

FES Watchはクラウドファンディングサイトですでに17000ドルあまりを集めており、目標額は突破したので実際に生産されるはずだ。Sonyの関与を隠したことによって、Fashion Entertainmentsチームは純粋にアイデアそのものへの評価を得ることができ、評価にSonyの名前は、良かれ悪しかれ影響していないと考えられる。このようにクラウドファンディングのサイトはときどき、新製品のテストマーケティングや、今後のVC資金の呼び水として利用されることがある。Sonyのような巨大企業がそんな利用の仕方をしたのは、これまで例がなかったと思うが。

eペーパーをファッションの素材として見ると、従来の単なる文字表示機能にとらわれない多様な使い方の可能性が生まれる。たとえばカラーeインクを使ったユニークな彩色なども可能だ。消費電力がきわめて少ないので長時間の使用ができ、またモーションセンサと併用すると手や体の動きでさまざまに変化するアクセサリなども作れる。スマートフォンへの通知やコミュニケーションもできると思うが、ただし今回の製品は、eペーパーをテクノロジ製品というよりむしろ、ファブリック(〜布地)の一種としてシンプルに売り込もうとしているようだ。

クラウドファンディングに協力した顧客は、製品を5月以降に受け取るが、FES Watchの一般発売については何も発表がない。でも、かなりの評判になりそうな製品だから、一般消費者向けの発売を、急いでほしい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SonyがインターネットTVサービスPlayStation Vueを来年早々に立ち上げ

SonyはこのほどPlayStation Vueと呼ばれる企画を発表して、コンテンツストリーミングのレースに参加する最新の選手になった。このクラウドサービスは75のチャネルから番組を送出し、それをPlayStation 3や4で楽しめる。

Sonyによると、このインターネットTVサービスは今月ニューヨークで、招待制のベータで立ち上がる。番組にはCBSやFox、NBCUniversalなどのものが含まれる。コマーシャルの挿入は2015年の第一四半期から始まるそうだが、視聴料はまだ不明だ。

今聞いている説明では、それは月払いの会員制で提供され、お値段は“公正かつ他社と十分競争できる額”である、と。合衆国以外でのサービス開始についても、現段階では不明だ。

画像提供: USA Today

PlayStation Vueは最新ホヤホヤの番組やムービーをオンデマンドで提供する。各チャネルの過去3日のコンテンツは録画しなくても見られるが、ユーザは放送前の番組の予約録画ができ、それを28日間視聴できる。

Sonyはこのサービスについて、“テレビの見方が完全に変わる”、と勝ち誇ったように宣言しており、たしかに提供コンテンツの編成に相当力を入れていることは分かるが、来年合衆国のストリーミング市場に参入してくる大企業はほかにもいる。

先月はHBOが、2015年に単独でオンラインの会員制サービスを開始し、 NetflixやHuluなどの既存勢力と戦う、と発表した。SonyのオーディエンスはPlayStationのオーナーに限定されるが、ゲームファンはブランドロイヤリティが高いし、Netflixからお客を奪うというよりも、Sonyのお客さんを新たなサービスでさらに囲い込むことが、ねらいだろう。もちろんそれは、合衆国のケーブル企業にとって嬉しくないニュースだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))