Outlook for Macの新版がリリース。他のOfficeプロダクトは2015年に登場予定

新しいOffice for Mac 2015が話題にのぼるようになってきた。そんな中、先陣を切って新しいOutlook for Macが登場した。まずはOffice 365の利用者に向けてリリースされたものだ。新バージョンではルック&フィールが一新され、アーカイブしたメールの検索がやりやすくなっていて(ローカルにあるものとオンラインにあるものの双方に適用)、全体的なパフォーマンスも改善している。またプッシュメールにも対応している。今回の新版Outlookのリリースと同時に、Word、PowerPoint、Excel、およびOnenote for Macの新版の予定も公式に認めた。来年早々に公開ベータが利用可能となり、第2四半期に正式版がリリースになる予定なのだそうだ。

新しいOfficeアプリケーションがリリースされれば、Office 365の利用者は追加料金なしで新しいものを利用できるようになる。もちろん、安定版ができた暁には、パッケージ版も提供していくこととなっている。

ところで新版のOutlookは、Windowsやデスクトップないしモバイルで利用するウェブ版のアプリケーションに近いものとなっている。個人的にはMac上でOutlookを使う必要性がよく理解できないのだが、企業内メールなどを運用している場合には便利なこともあるのだろう。

いずれにせよ、トータルで見ればMicrosoftがMac上のアプリケーションを提供してくれるのは良いことであると言える。Office系ソフトウェアにもいろいろな候補があるのが望ましい。今年はじめには非常によくできたiPad用のOfficeアプリケーションを提供するなど、MicrosoftとしてもWindows利用者以外へのアプリケーション提供を強化しているようだ。ちなみにWindows版に比べてMac版のOfficeのアップデートが遅れたのは、今回についてはモバイル版の提供を急ごうとフォーカスしたためなのだそうだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


ティム・クック:誇りをもって、自らゲイであることを認めたい

AppleのCEOであるティム・クック(Tim Cook)が、Businessweekに自ら執筆した記事の中で、自身がゲイであることを公表した。ゲイであることというのは、あくまでもプライベートなことだ。しかし自身のプライバシーを公表することで、自身の性向について悩んでいる人の助けとなったり、あるいは差別の撤廃に向けて資するところがあるのであればと考えて、今回の行動にいたったのだそうだ。

自らを活動家(activist)であるとは思いません。しかし私自身、多くの人の努力によって勇気づけられたりもしています。そうしたことを考えるうち、AppleのCEOがゲイであるということを耳にして、自分の心に素直になるきっかけを得る人もいるのではないかと考えたのです。あるいは自分自身を受け入れられずに悩んでいる人の助けになれるのかもしれないと考えたのです。さらには人々の平等意識に訴えかけることもできるのではないかとも思いました。そうした効果が望めるのであれば、プライベートを明かすことにもメリットがあるのではないかと判断したのです。

クックのセクシュアリティはあくまでも本人の問題であり、他の人間がどうこういうような話でもない。しかしメディアを通じて自ら公に発表するというのは、社会的公正ないし社会正義に関連した行動を行なってきたクックらしい行いであると評価することができるし、また、彼の勇気は素晴らしいものであると思う。

Businessweekに寄稿した全文はこちらで読むことができる。きっと、誰もに何かしら感じるところがあるのではなかろうか。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Googleもついにフィットネス・アプリをローンチ―Play Storeで公開中

Googleが自製のフィットネス・アプリをPlay Storeに公開した。今年6月のGoogle I/Oデベロッパー・カンファレンスで発表されたAndroidデバイス向けのGoogle Fit SDKを利用したモデルケースとなる。このフィットネス・アプリはごくシンプルだが、ユーザーのヘルス、フィットネス情報を一箇所に集めて簡単に閲覧、共有できる機能を備えている。

Google Fitアプリはデバイスのセンサーを利用して歩行、ジョギング、サイクリングなどの活動をモニタして記録する。ユーザーは身長と体重、それに自動的にモニタされない運動をマニュアルで入力することができる。 Android Wearスマートウォッチのようなデバイスを利用すれば心拍データもインポートできる。Appleのヘルス・アプリのライバルといえるが、UIはシンプルさを最優先してしており、アプローチとしては対照的だ。

Google Fitはまたウェブ上にFitの専用ページを用意しており、ユーザーはこのページで自分のデータを表示したり設定を変更したりできる。今後はGoogle Fitをプラットフォームとしてサードパーティーのデベロッパーが開発に参加し、さまざまな機能が追加されていくことになるだろう。次世代のAndroid OS、5.0 Lollipopとそれを搭載した新しいデバイスのリリースが来週に予定されている。おそらくはヘルス関連でもなんらかのニュースがありそうだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


YouTube、広告のない有料サービスの提供を準備中?!

Googleが運営するYouTubeが、迷惑がられることも多いプレロール広告を廃する方法を、利用者に提供しようと考案中であるらしい。Wall Street Journalの記事によれば、有料のサブスクリプションサービスを提供し、この有料利用者に対しては一切の広告を表示しないというスタイルを準備中なのだそうだ。

YouTubeのトップであるSusan WojcickiがCode Mobileカンファレンスで語ったところによれば、利用者にさまざまなオプションを提供していきたいのだとのこと。たとえばモバイルでYouTubeを閲覧している人は、広告の間だけ他のアプリケーションを利用するというようなこともやりにくい。したがって増えいく広告に対する不満も徐々に増えつつあるらしいのだ。

そこでひとつの解放として考えられるのが、有料版を提供することだ。広告を表示するかわりにコンテンツを無料で提供するというスタイルに加えて、新たな仕組みを導入することになる。有料版を提供することにすれば、あるいはNetflixに近づいていくということになるのかもしれない。WSJの情報元は、ニュースなどの特定コンテンツ毎の有料オプションを提供する可能性についても言及しているようだ。

コンテンツジャンル毎に、広告のない有料版を提供していくというのは、各ジャンルの閲覧者たちから注目を集めることになるだろう。広告なしで提供する範囲を特定ジャンルに絞ることにより、有料版の費用を抑えることもできるだろう。そして有料で提供するジャンル以外については、従来通り広告付きで配信するという方式は、トータルな収益の面でもプラスに働く可能性がある。

これは噂ばかりが先行する、Googleによる有料の音楽配信サービスとも結びつくものだと考えられる。Wojcickiも、この噂のサービスにつき「間もなく」提供を開始する予定だと話していたが、相変わらず詳細な予定については言及しなかった。

YouTubeが本当に有料サービスの提供を開始するのなら、まずはオリジナルないし人気シリーズの無広告視聴を促すようなものとなるのだろう。特定の番組についてのプロモーションなども増えてくることになりそうだ。これにより、これまでのYouTubeとは別のものが生まれてくることになるのかもしれない。それによる変化に不安を感じる人もいるだろう。しかしともかく広告スキップのためのボタンを押さずに済むことに、魅力を感じる人も多いに違いない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Amazonの新製品、Fire TV Stickは39ドルのChromecast対抗。リモコンも付いてくる


Amazonのつながるテレビ計画はFire TVでは終らない。今日(米国時間10/27)同社は、Fire TV Stickを発表した。39ドルのドングルでChromecastに似ている。あなたが既にAmazon Primeの会員であるか新規登録すれば、今日から2日間にはわずか19ドルで買える。Fire TVの発売前に本誌は、Amazonがドングル型デバイスを開発中だという信頼できる情報を得ていたので、Amazonの開発チームはつながるテレビ戦略へのアプローチを2種類以上持っていたようだ。

Fire TV Stickの報道資料は、Chromecastの名前を挙げて、Amazon製ハードウェアはGoogleのストリーミング用スティックの2倍のメモリーとデュアルコアCPU、MIMO Wi-Fi、および製用リモコンを持っていることを指摘している。Fire TV StickはRAM 1GB、ストレージ 8GBを塔載し、AmazonのASAPストリーミング技術によって、通常ストリーミングサービスで起こりがちなバッファー遅延を起こすことなく、ビデオストリーミングが可能だ。

Fire TV Stickでは、Netflix、Prime Instant Video、Hulu Plus、Twitch、WatchESPNを始めとする多数のサービスを箱から出してすぐ利用できる。Fire TV Remoteアプリが、Fire phone、Android、および近々iPhoneで提供され、Fire TVに導入されたのと同じ音声検索をFire TV Stickでも使える。Amazonは、無料Primeメンバーシップ1ヵ月分も付けている。アプリを使わずに音声検索を利用したいユーザーは、別売りのFire TV Voice Remoteを29.99ドルで購入できる。

このFire TV Stickは、iOSおよびAndroidのタブレットやスマートフォンからYouTube、Spotify等のアプリを再生したり、Fire OSまたはAndroid端末の画面を完全にミラーリングすることができる ― Chromecastと同じだ。セカンドスクリーンとX線機能は、テレビでメインコンテンツが放映されている間に、補助的コンテンツをモバイル端末に送り込む。

Amazonは、機能、価値の両面でChromecastに本格的戦いを挑む初めての会社になるかもしれない。しかし、実世界でどこまでできるかはこれからの勝負だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、TestFlightによるベータテスティングを正式公開


Appleは、ベータテスティングサービスのTestFlightを一般公開した。デベロッパー向けニュースポータルで今日発表された。登録デベロッパーは、最大1000人のベータテスターにiTunes Connectポータル経由で招待状をメールすることによって、自分のiOSアプリを試してもらえる。TestFlightは、Appleが昨年買収したベータテスティングサービスで、これを使えばデベロッパーはアプリを公開する前にチームを作ってテストしてもえる。

TestFlightは、Appleが同サービスを買収した後、既にデベロッパーが利用できていたが、このたび正式にAppleのデベロッパーツールの一部になった。TestFlightの招待状はiTunes Connectから発送し、テスターは専用のTestFlightアプリを使ってフィードバックを返したり、新しいビルドを受け取ったりできる。買収前はTestFlightのウェブポータルに行く必要があった。

外部テスターがTestFlightに招待されると、App Storeで公式アプリをダウンロードするためのリンクが渡される。もうプロビジョニングプロファイルを端末にインストールしたり、端末のUDIDを調べて送ったりする必要はなくなった。公式アプリは、テスト中のアプリの新しいビルドが作られたことも教えてくれるので、これまでのメールによる連絡よりずっと便利だ。

TestFlightを使って1000人の外部テスターに使ってもらえるアプリを作るためには、ベータアプリレビューに通らなければならない。これはつまり、最終製品に適用されるのと同じApp Storeレビューガイドラインの対象になるという意味だ。大きな変更のある新バージョンも、テスターに渡す前に新たなレビューが必要になる。デベロッパーは最大10本のアプリを同時にテストできる。内部テスターの場合、レビュー承認は不要で、最大25人のiTunes Connectのadminまたはtech levelのチームメンバーが利用できる。

Appleは、TestFlightの詳しい使い方をここで説明している。さらに助けが必要なデベロッパーは、App Reviewチーム連絡ページを利用できる(デベロッパーアカウントとログインが必要)。

新しいTestFlightは、デベロッパーが技術に強いアーリーアバプターだけでなく、実際のユーザーからフィードバックをもらうための便利な機能を数多く提供するが、レビューが必要なためビルドの公開までに時間がかかるかもしれない。ともあれ、便利なベータテスティングの選択肢が正式に採用されたのは良いことだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple Pay初のテレビCMは、ワールドシリーズでMasterCardから

Appleの新支払いシステムが始まり、Apple Payはすでにこれまでのどのモバイル支払いサービスよりも、大きな注目を浴びている。そして昨日の2014年ワールドシリーズ開幕戦の中継では、支払いパートナーであるMasterCardによる新しいテレビCMが流れた。

MasterCardはこの広告に合わせて、全米MLB球場の飲食店舗に、新たな非接触支払い方式を展開する。様々なNFC利用支払い方式がある中、MasterCardは明確にApple Payを支持し、プロスポーツ施設としては初めて、カンサススティーおよびサンフランシスコの球場にApple Payを持ちむことを宣言した。

MasterCardによると、Apple Payシステムは野球場でも好調で、なぜならみんなソーセージを早く食べたいからだ。しかし、Apple PayとMLBの提携はそこに留まらない ― Apple Payユーザーは、11月にシングルゲームチケットの発売が開始されたら、MLB.com At the Ballparkアプリでアプリ内購入できるようになる。

初めてのCMでは、メジャーリーグ殿堂入り選手のジョージ・ブレットがApple Payを使って買い物をする。忘れないでほしいのだが、これはMasterCardのCMであってAppleのCMではない。つまりそれは、カード会社らがAppleを、本格的にモバイル支払いを離陸させてくれる会社だと考え、そのためのリソースと支援に投資しているという新たな兆候だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Googleの新しいモバイルメールアプリInboxをテスト中―とてもよく出来ている

先ほど概要を紹介したGoogleのInboxメールアプリが入手できた。現在はGoogleのベータテスター招待プログラムによる限定公開だ。一般公開はしばらく先になるようだが、とりあえずこのアプリに対する私の第一印象を報告しておこう。

UIには最近Googleが全てのアプリに採用を進めているマテリアル・デザインが使われており、たいへん見やすい。アニメーションもよくできている。鮮やかな色づかいで、アプリのどこにいるのかが直感的に分かるようになっているのも良い。アイコンやコントロールはよく考えられていて使い方で迷うことはないだろう。

機能については、まだ個人用アカウントだけしかテストできていない。つまりGoogle Appsを通じたTechCrunchの業務用アカウントでは試していないので、そちらの膨大なトラフィックにさらされたときにこのアプリの使い勝手がどうであるかはまだ分からない。ただし個人用アカウントではメリットは即座に感じられた。まずGoogleは「本当の」メールとコンピュータが生成したメールを区別することができる。またその内容によってGmailアプリの場合と同様、各種のカテゴリーに分類してくれる。

こうした分類は色彩とアイコンによってひと目で分かるように表示される。必要なメールを処理したらカテゴリーごとに1回のスワイプで全部片付けられる。個別のメール、あるいは複数のメールをまとめて、Gmailのアーカイブに近い「処理済み(Done)」フォルダー、あるいは「後で(snooze)」フォルダーに送ったりできる。「後で」の場合には、再びメッセージが表示されるまでの時間を自由に設定できる(デフォールトの簡単設定もあるが、カスタムで個別設定もできる)。

このアプリは「インボックス」、 「あとで処理」、「処理済み」という3つのセクションに分かれている。セクションはプルアウトするサイドバー・メニューで選べる。メニューからはさらに新しいカテゴリーや従来のGmailのフォルダーにもアクセスできる。画面右下隅のプラス(+)アイコンをタップすると即座にメールやメモを書ける。また最近の連絡相手(最近メールをやりとりした相手)も表示される。

こアプリはとても役に立ちそうだというのが第一印象だ。こちらで何も特別な設定をしなくても対応が必要なメールが画面のトップに表示されるし、プラス・ボタンを押してスマート・メール作成機能を呼び出すと連絡が必要な相手が自動的にトップに表示されるのでいちいち相手のメールアドレスを探す必要がない。

「後で」と「処理済み」セクションの1スワイプ機能は非常に便利で、既存のGmailアプリやMailboxアプリよりも優れている。「後で」もいつ再表示させるかを細かく設定するのが非常に簡単なため、大いに役に立つ。

このアプリを本当に評価するためには業務用のアカウントで大量メールの処理をしてみなければならないが、Google InboxはiPhoneで私用のGmailアカウントを管理する限り、十分ネーティブGmailアプリのライバルになると感じられた。メール処理という非常に難しい分野でのスタートとしては大いに成功したといってよいだろう。

〔日本版:原文にアプリのスクリーンショットのスライドショーあり〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Googleの新メールアプリ「Inbox」は、Gmailとは別物


Googleが新しいメールアプリを作った。Gmailと同じチームが開発しているが、Gmailとは全く異なるものを意図している。そのアプリ、InboxはどことなくMailboxやGoogle Nowにインスパイアされたように見える。

新アプリのInboxは、現在限定されたユーザーグループにのみ提供されており、今後は招待システムによってユーザー基盤を拡大していく。GoogleがGmailに使ったのと似たシステムだ。ただしこちらはクロスプラットフォームのアプリでiOS、ウェブ、およびAndroid版が提供される。また友達から招待されるのを待つのがイヤな人は、inbox@google.com にメールでリクエストすることもできる。

InboxがGmailと違うのは、メールをそのままではなく、コンテンツがコンテキストに関連づけられる形でユーザーに情報を見せようとしている点だ。メールの革命は手に負えないシステムをもたらしてた ― 元は1箇所の仮想的な場所から時折連絡を取るためのシステムだったものが、今やわれわれをあらゆる場所へ連れていき、その分量はユーザーを途方に暮れさせる。

Inboxは、メーユーザーが状況をきちんと把握するための機能を数多く備えている。Bundlesは、似たような種類のメールを自動的にまとめてグループ化する。Highlightsは、フライト情報、イベントの詳細、親しい友人や家族からのメディアを見逃がさないよう目立たせる。Google Nowタイプの機能もある。Reminders、Assists and Snoozesはビルトインのtodoリストとして働き、コンテキスト対応情報ファインダーは、予約したいレストランの営業時間を表示する。

Inboxは、何か目的を持ったプロジェクトのようだが、なぜGmail本体とは別に存在する必要があるのかという疑問を投げ掛ける。おそらくこれらの機能があまりに実験的すぎるので、Googleは長年のユーザーを遠ざけてしまうことを恐れて、正式機能にする前の実験場所を作ったのかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


携帯電話からNokiaの名がついに消える…新ブランドは”Microsoft Lumia”に

その長くて複雑な関係も、最初はNokiaがハードウェアを作り続けるというパートナーシップだった。次に険悪な別れが訪れ、MicrosoftはNokiaの携帯電話製造事業を買収した。そして今日(米国時間10/21)やっと、今後は一体誰がWindows Phoneのハードウェアに関するファーストパーティなのか、という混乱に決着がついた。これからはそれは、単純に”Microsoft Lumia”デバイスと呼ばれるのだ。

The Vergeによると、ブランドの改名はフランスから始まり、やがて全世界に及ぶ。製品のブランド名はもちろんのこと、ソーシャルメディアのアカウントも、そのほかのネット上のプレゼンスも、この名前になる。Nokiaという名前の会社は残り、主に地図やネットワーク技術がその事業になる。もう、“ちょっと待て、どのNokiaのことだい?”という質問がなくなるから、世界中の記者やライターたちが安堵の吐息をもらしている。

こうなることは、前からわかっていた。Microsoftがそのハードウェア部門に、彼が助けてやった会社の名前を残すことは、何をどう考えてもありえない。前からMicrosoftは、Nokiaの名前は変える、と言っていた。Lumiaという名前は、元々Windows Phoneデバイスだけの名前であり、長い間にかなり知られ、消費者間に浸透したブランドなので、そのまま“生き”となるのが合理的だ。Nokiaにとっては、今やレガシーの一部にすぎないとはいえ。

新しい(古い?)ブランド名をやっと確定したMicrosoftは、今度はそれを消費者の心にも植え付けて、Nokiaの名をその脳裏から葬り去るために、今後相当なキャンペーン努力をしていくだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


謎の「ウェアラブル拡張現実」スタートアップ、Magic LeapがGoogleなど著名VCから5億4200万ドルを調達

スタートアップが事業内容を秘密に保ったまま巨額の資金を集めるという例はめったにない。フロリダのスタートアップ、Magic Leapはまさにその例だ。今日(米国時間10/21)、CEOのRony Abovitzは、シリーズBのラウンドを完了し、5億4200万ドルの資金を調達したことを発表した。投資家には Google, Inc、KPCB、Andreessen Horowitz、Obvious Ventures、Qualcomm、Legendary Entertainmentが加わっている。

この投資家の顔ぶれは多様で、分野をまたいだトップクラスのベンチャーキャピタルの名簿のようだ。AbovitzはTechCrunchの取材に対して「われわれのテクノロジーが持つ可能性はひとつの分野にとどまらないからだ。このテクノロジーが関連するすべての市場の売上総額は年間1兆ドルにもなるだろう」と述べた。AbovitzによればMagic Leapの会社評価額は10億ドル以上であり、今回のラウンドで投資家が得た株式は過半数にみたないものだという。

それではMagic Leapとはそもそもどういう会社なのか? このスタートアップはまだその答えを明らかにしていない。しかし今回の資金調達を機にAbovitzは秘密のカーテンのごく一部を引き開けてみせた。

現在、モバイル・コンピューティングの進展は目覚ましいものがあるが、依然として「手」コンピューティング」だと私は考えている。つまり手を使ってデバイスを保持し、入力する限りでのコンピューティングだ。その間、「目」は置いてきぼりだ。目が参加していないというのは、つまりオフィスを出てサンフランシスコの町を見渡してみればよい。すばらしい景色が広がる。こうしてじかに世界を見たときにわれわれの脳が作り出すような感動と比較できる映画もテレビもその他どんなデバイスもまだ存在していない。

つまりMagic Leapはモバイル・コンピューティングに新たなレベルの視覚体験を導入しようとしているらしい。目で見る現実に限りなく近い視覚体験をモバイル・テクノロジーと高度なヘッドマウント・ディスプレイを使って作り出すということのようだ。Oculus Riftスタイルのヘッドセットらしいが、Abovitzは「軽量ウェアラブル」であることを強調した。ただしそれ以上の詳細については明らかにするのを避けた。しかしAbovitzのコメントその他から推測すると、Magic Leapのヘッドセットは、上に示した象のような限りなく現実に近い精密な映像をおそらくは網膜スキャンでユーザーに届けるdバイスのようだ。そうした推測が合っているかどうかはデバイスの公式発表を待たねばならない。

Abovitzは取材に対して「Magic Leapは『世界は新たなデスクトップ』と『世界は新たな銀幕』という2つのキャッチフレーズで表現できる」と語った。つまり既存のものとはまったく違う何か新しいメディアが誕生するのかもしれない。『銀幕』というキャッチフレーズを考えるとその影響はテクノロジー界にとどまらず、ビジュアル・エンターテインメントの世界にも及ぶのだろう。それが今回のラウンドでハリウッドの有力プロダクション、レジェンダリー・ピクチャーズだけでなく、CEO、Thomas Tull個人も投資している理由なのだろう。

TechCruchはTullにも別個に取材を行ったが、Tullは「私はOculus Riftにも投資している。あれもすばらしいデバイスだ。しかしMagic Leapのアプローチはまったく異なる。今のところ私が言えるのは1年ほど前から私はロニー[Abovitz]と意気投合し非常に親しくなったということだ。彼らの本社に行って半日ほどテクノロジーを体験させてもらったが、驚くべきものだった。私はその後しばらく自然に笑顔が浮かんでしまったぐらいだ」と語った。

一方、Abovitzは「Magic LeapはOculusのような(周囲を遮断する)完全な仮想現実(VR)ではない。かといって従来のようなレベルの拡張現実(AR)でもない。われわれははるかに高いレベルであたかも現実の物体であるかのように精密な3Dデジタル・オブジェクトを現実世界の中に置くことができる。これまでのARがライト兄弟が1903年に最初に飛ばした飛行機だとするならMagic Leapは現代のジェット旅客機だ」と述べた。

Googleはリード投資家であり、AndroidとChromeの責任者であるSundar Pichai上級副社長がMagic Leapの取締役に就任した。同時にQualcommの執行役会長、Paul JacobsとGoogleの事業開発担当副社長もオブザーバーとして取締役会に出席する。これによっても業界のMagic Leapに対する注目度の高さを知ることができる。なおAbovitzによれば、Magic LeapはGoogle Glassに新機能を加えるようなプロダクトではない―というより、Glassとはまったく無関係だという。

AbovitzによればMagic Leapのプロダクトの消費者へのローンチは「かなり近い」という。今回の資金は主としてプロダクトの量産準備に使われるようだ。ハードウェアの新製品開発には巨額の資金が必要とされるのは理解できる。AbovitzはOculus Riftの「オープンな開発過程」について「それはそれですばらしい戦略だ」としながらもMagic Leapは別の道を選んだとしている。つまりわれわれは公式の製品発表までMagic Leapプロダクトの詳細について知ることはできないらしい。いずれにせよテクノロジー業界とエンターテインメント業界のトップクラスの切れ者が揃った投資者の顔ぶれと投じられた金額を考えただけでもMagic Leapから何が出てくるのか注目する価値がある。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple、2014年最終四半期の販売成績は3930万台のiPhone、1230万台のiPad、そして550万台のMac

Appleは2014会計年度の第4四半期についての業績報告を行った。まず目立つのは、ともかく膨大な数のiPhoneが売られたことだ。なんと3930万台ものiPhoneが売れたのだそうだ。iPadは1230万、Macが550万台で、縮小しつつあるらしいiPodラインは260万台となっている。

iPhoneは販売台数だけでなく、年次成長率についても素晴らしい成績となっている。この四半期よりiPhone 6および6 Plusが販売開始となり、そしてApple自らも認めるように、売り出し直後の販売成績は過去最高となっていることからも、当然のこととは言えるだろう。

アナリストはiPhoneの販売台数は3800万台、iPadが1300万台程度、Macが500万台弱で、iPodが230万台程度だと見込んでいた。ちなみに昨年同期はiPhoneが3380万台、iPadが1408万台、Macが457万台でiPodが350万台となっていた。

今年の成績を見ても、Appleの販売成績は大きくiPhoneによっている。iPadは、Macのように安定した販売台数を維持しつつも、伸び率的にはiPhoneに遠く及ばないという状況になっているようだ。iPad Air 2やiPad mini 3といった新しいデバイスも登場してきているが、来期の販売動向によって、Appleとしてのタブレット戦略が再考されることにもなるのだろう。

売上額についてみれば、昨年同期のiPhone売上額は1950万ドルだったが、今年はこれが2370万ドルに跳ね上がっている。iPadの方は620万ドルから540万ドルに減っている。但し、その分はMacの560万ドルから660万ドルとなった売上増できちんと埋めている形となった。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


iOS 8の最初のメジャーアップデート、 8.1が公開―カメラロール復活以外にも新機能多数

今日(米国時間10/20)、AppleのiOS 8.1が一般公開される〔日本でも公開済み〕。これにはいくつか重要な新機能が含まれている。長期的なインパクトでは、なんといっても、Apple Pay機能の導入が大きい〔日本では未公開〕。このモバイル支払システムは、iPhone 6、6 Plusと先週リリースされた新しいiPad Air 2、iPad mini 3から利用できる。しかし8.1にはこれ以外にもMacと通話できる機能、写真アプリのカメラロール復活、iCloudライブラリのベータ版などさまざまなアップデートが含まれている。

8.1はiOS 8初のメジャーアップデートで、オリジナルの8.0のローンチに間に合わなかった機能が追加されている。またAppleはカメラロールの復活など8.0に対するユーザーからのフィードバックを真剣に受取っている。Macとの間で音声通話、「緑のバブル」(iMessage以外のテキストメッセージ)、SMSがやりとりできるようになることは今年6月のWWDCカンファレンスで予告されていた。しかしこれはMac側でOS X Yosemiteが必要となるので、iOSへの追加を先週のYosemiteの公開まで待っていたようだ。

公開前のiOS 8.1を短時間テストしたところでは、少なくともiPhoneに関しては、大きな改良となっていると感じられた。特にデスクトップとのコミュニケーションが強化されたのは便利だ。Macと通話できるだけでなく、Appleデバイス上にいない相手からもメッセージが送受信できるのは非常に良い。もっとも仕事中に気を散らされる要素にもなり得る。私の場合は通話もテキストもそれほど頻繁に着信しないし、した場合はだいたいにおいて重要なものだ。カメラロールの復活はiOS 8で生じた写真アプリへの不満を沈静化させるだろう。もっとも私自身は8.0の写真アプリは騒がれるほど使いにくいとは思わなかった。

Apple Payは確かに長期的にはきわめて重要な意味を持つことになるだろうが、カバーされているのはアメリカ国内のみなので私は実際に使ってみることができない〔Etherington記者はカナダ人でトロント在住〕。デモで試した限りではUIはよく考えられており、すべてスムーズに作動した。またアメリカ国内でも現在のところ、利用できる店舗等はまだそれほど多くない。

iOS 8.1はWiFi接続でもアップデートできる。この場合は「設定、一般、ソフトウェア・アップデート」を開けばよい。あるいはiOSデバイスをLightningケーブルでコンピュータに接続し、iTunes経由でアップデートすることもできる。もしユーザーのデバイスに搭載されているOSが8.0以前のバージョンである場合は、WiFi接続の場合、必要とされる空き容量が非常に大きくなるので、ケーブル接続が推奨だ。またMacとの間でシームレスに作業を続けられるContinuity機能を利用するにはMac側でOS X 10.10をインストールする必要がある。このアップデートはMac App Storeで無料で公開されている。

〔日本版〕 Appleは日本版のiOS 8.1について次のように概要を紹介している。

• “写真”Appの新機能、機能改善、修正
 ◦ iCloudフォトライブラリをベータサービスとして追加
 ◦ “写真”Appに“カメラロール”アルバムおよび“自分のフォトストリーム”アルバムを追加(iCloudフォトライブラリを使用していないとき)
 ◦ タイムラプスビデオの撮影時に空き容量が少ないときは事前に通知を表示
• “メッセージ”Appの新機能、機能改善、修正
 ◦ iPhoneユーザが自分のiPadやMacからSMSおよびMMSテキストメッセージを送受信できる機能を追加
 ◦ 検索結果が表示されないことがある問題を修正
 ◦ 開封済みメッセージが開封済みとして処理されない問題を修正
 ◦ グループメッセージの問題を修正
• 一部のベースステーションに接続した際に発生するWi-Fiパフォーマンスの問題を修正
• Bluetoothハンズフリーデバイスに接続できない問題を修正
• 画面の回転が機能しなくなる問題を修正
• モバイルデータ通信で2G、3G、またはLTEネットワークを選択できるオプションを追加
• Safariでビデオが再生されないことがある問題を修正
• PassbookパスのAirDropサポートを追加
• Siriとは別にキーボードの設定で音声入力を有効にするオプションを追加
• HealthKit対応Appによるバックグラウンドでのデータアクセス機能を追加
• アクセシビリティの機能改善と修正
 ◦ アクセスガイドが正しく機能しない問題を修正
 ◦ 他社製キーボードでVoiceOverが機能しない問題を修正
 ◦ iPhone 6およびiPhone 6 PlusでMFi補聴器の使用時の安定性と音質を向上
 ◦ VoiceOverの音声ダイヤルで別の番号をダイヤルするまで音が鳴り続ける問題を修正
 ◦ VoiceOverで手書き入力、Bluetoothキーボード、点字ディスプレイを使用するときの信頼性を向上
• iOSアップデートにOS Xキャッシュサーバを使用できない問題を修正
• バグの修正

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple Payを使い始める前に知っておくべきこと

Apple Payが誰にでも使えるようになった。要件をすべて満たしてさえいれば、店舗でもオンライン取引でも利用できる。ただし、いきなり地元のリアル店舗に出かけていってiPhoneをかざすだけで何でも欲しい商品を持ち帰れるわけではない ― それは窃盗だ。楽しいApple Pay体験をするためには、以下の条件が揃っている必要がある。

  1. ハードウェア:iPhone 6または6 Plus(店舗での利用)、iPad Air 2、mini 3、iPhone 6または6 Plus(アプリ内取引での利用)
  2. ソフトウェア:iOS 8.1(今日(米国時間10/20)公開されたばかり)
  3. Touch IDを設定し、少なくとも1つ指紋が登録されている
  4. Appleの初期支払いパートナー企業のクレジットカードまたはデビットカード
  5. iCloudアカウント

以上が全部整っていれば、すでにiTunesに登録してあるカードを使うか、新しいカードを登録することができる。新しいカードを追加するには、カードの写真を撮り、裏側のセキュリティーコードを手入力するだけでいい。カメラを使いたくなれけば全部の情報を手動で入力してもよい。対応しているカードであれば、認証されて購入に利用できるようになる。そうでない場合は、銀行に電話をして、Apple Payに参加するよう依頼しよう。

登録済みのカードを使う場合は、裏面のセキュリティーコードを入力して利用することを承認し、Apple Payの利用規約に同意するだけでよい。それが済んだら、あとは使うばかりだ。

店舗でApple Payが使えるのは、早期に提携している小売店で、以下の店舗が参加している:Aéropostale、American Eagle Outfitters、Babies”R”Us、BJ’s Wholesale Club、Bloomingdale’s、Champs Sports、ChevronおよびTexacoの小売店(ExtraMileを含む)、Disney Store、Duane Reade、Footaction、Foot Locker、House of Hoops by Foot Locker、Kids Foot Locker、Lady Foot Locker、Macy’s、McDonald’s、Nike、Office Depot、Panera Bread、Petco、RadioShack、RUN by Foot Locker、SIX:02、Sports Authority、SUBWAY、Toys”R”Us、Unleashed by Petco、Walgreens、Wegmans、およびWhole Foods Market.

オンラインでは、Apple Payのサポートが追加されたアプリが出始めているので、アップデートやApp Storeの「おすすめ」をチェックしよう。今後Appleがたくさん紹介していくはずだ。購入の承認にはTouch IDに登録済みの指紋を利用できるが、何らかの理由で使えない場合はパスコードを使用する。Apple Payが支払い情報を保存、送信するシステムは、クレジットカード情報を店舗に渡さないため安全性が高い。また既存のカードのボーナスプログラム等もそのまま利用できる。

本誌では、Apple Payがリアル世界でどう使えるかの初期レポートを近くお届けする予定だが、Twitterの早期レポートを見る限り、新たにスタートしたこのテクノロジーは順調に動作しているようだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Android Lollipopのイースターエッグは、Andy the Android版Flappy Bird

間もなくAndroid 5.0 Lollipopがやってくる。まずは新しいGoogleのNexusデバイスに搭載されることとなっている。ただ、このLollipopに同梱されるイースター・エッグについては、既にデベロッパー・プレビューにて確認することもできる。起動するには「Settings」メニューからAndroidのバージョンナンバーのところを繰り返しタップする。すると大人気となったFlappy BirdのAndroi Lollipopバージョンをプレイすることができるのだ。

やはり、なかなかおもしろいゲームだと思う。これがAndroid 5に無料で同梱されるわけだ。もちろん現在公開中の開発者バージョンが、そのまま正式版になるわけではない。一般向けの版にも実装されるのかどうかについては、Nexusが出てくるのを待つ必要があるだろう。しかし、これまでのGoogleのやり方をみれば、こうしたイースター・エッグを潜ませておくのはいかにもありそうな話に思える。

いずれにせよ、本家Flappy Bird作者のDong Nguyenのように、なんだか難しい理由からゲームを取り下げて、ベトナムに隠遁するというようなことはなかろうと思う。きっとみんなが遊べるようになるのではないかと、期待している。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


iMac 5K Retinaモデルは(当然ながら)画面が素晴らしすぎる

Appleの新iMacは5180×2880ピクセルという、実用性という観点を超えたほどの解像度を備えている。もちろんこれほどの解像度を持つマシンというのは他に存在しない。プロダクトは内部的にもいろいろと進化しているのだが、やはりこのスクリーンの存在が圧倒的だ。

木曜日に行われた発表イベントでも、触ってみることのできるデモ機は用意されていた。しかし大混雑でほんの少しの時間しか触れることのできない中では、なかなか新iMacの魅力を感じ取ることができなかったのが正直なところだ。しかし自分用の評価機を入手し、じっくり落ち着いて触ってみると、改めて本機の凄さを感じることができた。

以前の機種と並べてみれば、より一層わかりやすい。下の写真では左が2011年版27インチiMacで、右は27インチThunderboltディスプレイだ。こうしてみると、Retina 5Kディスプレイを備えたiMacの凄さが本当によくわかる。これまでのコンピューターディスプレイを凌駕しているのはもちろん、あらゆるAVデバイスを圧倒するものだといっても過言ではないと思う。5フィートほど離れて綺麗に見える大画面というのはよくあるが、iMacは長くても数フィートというコンピューターの利用距離で見ても美しい。数インチのところまで目を近づけてみても、その美しさに驚くことになるだろう。

さらに、この美しさが何者をも犠牲にすることなく実現していることが素晴らしい。画面は明るく、コントラストも色調も、現在使っているいずれのマシンを上回るものだ。もちろんパフォーマンス的に不満を感じる部分もない。これまでMacBook ProのRetina画面でやや表示に時間がかかったようなページでも、問題なく画面を表示してくれる。まだあまり一般的ではないが4Kビデオが手元にあれば、その美しさを存分に楽しむことができるだろう。もちろん従来のHDビデオも非常に美しく表示される。

もちろん、新iMacの魅力はビデオや写真にのみあるわけではない。文字もくっきり表示され、読みやすさにも驚きを感じる。実際のところ、内容よりも表示される文字の美しさのせいで、画面に表示されるテキスト記事に見入ってしまうこともたびたびあるのだ。

CPUパワーなどについてはまた改めてレビューすることにしたいと思う。しかしともかく、このディスプレイ性能だけで、新iMacは十分にペイするマシンであることは、ここに記しておきたい。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


ビデオ:5K Retina iMacおよび新しいiPadはこんな感じ


 
クパチーノにて、iPad Air 2、iPad mini 3、そして5K Retinaディスプレイを搭載したiMacなどが発表された。いずれのデバイスについても、ごく短い間ながら触ってみる機会もあった。外見も美しく、ハードウェアスペック的にも非常に興味深いプロダクト群だと思う。

上にiPadの様子を載せておいた(訳注:こちらは動作の様子はほとんどありません)。下のビデオではiMacに触ってみた(訳注:こちらは動作している様子が収められています)。


 
また別記事にてiPad Air 2(英文)および新しいRetina iMac(翻訳済)のハンズオン記事も掲載しているのでご覧頂きたい。いずれも前のモデルから大きく進化したものとなっているようだ。今回のイベントでは予想外のものは登場しなかった。しかしAppleのもつ技術力を惜しみなく注入して新しい時代のデバイスを実現してきたとは言えそうだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


ハンズオン:新しいiMacのRetina 5Kディスプレイは圧倒的

最新のiMacのRetina 5KディスプレイはAppleによると「世界最高の解像度」だという。新しいスクリーンは一目見ただけで美しさに圧倒される。しかも長く見ていれば見ているほど賛嘆が深まる。私のように日頃Retina MacBook Proをメインマシンとしているユーザーにそう思わせるのだからただごとでない。

スクリーンには5K解像度の写真が表示され、一部分をクロップして拡大するデモが行われたが、相当に拡大した部分でも普通のデジタルカメラのオリジナルの表示より美しかった。新しいiMacもくさび形のデザインを受け継いでおり、いちばん薄い部分は5 mmしかない。Appleの工業デザインが長く色あせないのにも感心するが、iMacの目玉はやはりスクリーンだ。スクリーンの存在感があまりに強いので、正直、他の部分には目が向かなくってしまう。

毎日仕事で写真とビデオを扱っている人間として、Retina 5K iMacの優位性は議論の余地ないものと思われた。画面表示に関してはもっと強力なMac Proより上かもしれない。 iMacは4Kビデオを処理するのに十分なパワーを持っていたはずだが、Appleはプロセッサーとグラフィックカードの能力をさらに向上させた。その結果、フル解像度で画像を表示しながらFinal Cut Proの操作と設定のウィンドウも出せるようになっている。

新iMacの2499ドルという価格からしてもAppleが一般ユーザーをターゲットにしていないことは容易に想像できる。しかし同サイズのハイエンド4Kテレビよりは安い。しかもこちらはハイエンド・コンピュータなのだから、決定的にお買い得である。とはいえ高価な買い物であることは間違いない。単にオールインワンのコンピュータを求めているだけの層に向く製品ではない。

Retina MacBook Proと同様、iMacのターゲットはプロ、セミプロのユーザーだろう。しかしこの点は強く注意しておきたいが、将来コストが下がってくれば(そしてこういう製品の常として必ず下がる)、Retinaはデスクトップ・コンピュータの主流になるはずだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


iPhone 6 Plusのための片手キーボードアプリ

私はiPhone 6 Plusを使っているが、他の記事にもあったように、Appleのこの大きなスマートフォンを片手でタイプするのはやはり難しい。特に、きちんと表現するために記号を使う時は。新しいアプリ、その名もふさわしく、”One Handed Keyboard” はiOS 8で可能になったサードパーティーキーボードによってこの面倒を解消してくれる。

カナダ、カルガリーのデベロッパー、Stonelight Picturesが作ったこのアプリは、iPhone 5sと同じサイズのキーボードを、iPhone 6または6 Plusに表示し、大きな矢印ボタンによってキーボードを左か右にずらすことができる。キーボードのテーマカラーを変えたり、透明にして隠れている部分を見ることもできる。

標準ではアプリに応じて明るいテーマと暗いテーマを自動的に切り替える。オートコレクト機能もついていて、Appleの標準機能ほど強力ではないが、十分実用的だ。

One Handed Keyboardは1.99ドル。まだ多少難はあるが(スリープから復帰した後、左手用ポジションに戻る)、なぜiOS 8の標準機能にないのかが不思議だ。

【訳注:キーボードを左右にシフトする機能は、日本のATOK for iOSがすでに採用している】

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


長く使ってみたらiPhone 6 Plusの方が便利だった

Appleの新しいiPhoneの新しい2機種が発売されてから1月になるが、ここに来て面白いことがわかってきた。私が当初に書いたレビューを読み返してみると印象をだいぶ訂正する必要があった。iPhone 6とiPhone 6 Plusを使い比べて、当初はiPhon 6がいいと思ったが、現在の私のお気に入りはiPhone 6 Plusだ。

6 Plusの最初の印象は「普段使うのには大きすぎる」というものだった。6 Plusはこれまでのスマートフォンのように片手では扱いづらい。両手で使う方が楽なサイズだ。しかし数週間テストを続けるうちに、気づいてみると私はほぼあらゆる状況で6 Plusを使うようになっていた。

なぜ6 Plusが気に入ったのかというと、やはり第一にスクリーンサイズだ。ウェブページを見るにも本を読むにも画面が広いのは快適だ。写真を見る場合でも違いは驚くほどだ。またカメラも6 Plusの方がはるかに優秀だ。Apple自慢の光学手ブレ補正を採用した6 Plusのカメラはモバイルデバイスのカメラとしてダントツにベストだと思う。また写真を撮る際にも画面が大きければファインダーとして使いやすいし、いろいろな機能を呼び出して使う場合も楽だ。

小さいポケットに入らないという問題はあるものの、それほど大きな欠点にはならない。6 Plusは車内用として非常に優れている。6 Plusは横位置モードではメッセージやメールを見ながら、受信箱を見たり、システムソフトウェアで詳細ビューを見たりできる。これは、迅速に作業する上で大きな利点だ。PlexやNetflixで動画を見るときに快適なのは言うまでもない。

私は最初のレビューで「iPhone 6の方が6 Plusよりわずかに優れている」と書いたが、今は逆の結論になってしまった。 少なくとも私の場合、サイズが大きいことから来る多少の不便さを上回って6 Plusは使い勝手がいいと感じる。なるほど私のお気に入りのタイトフィットのジーンズのポケットには6 Plusは少々窮屈だが、入らないことはない。必要があって出先でスマートフォンで記事を書かねばならないときなど、入力スピードが段違いだ。

来週のAppleのイベントでは次世代のiPadが披露される。iPhone 6 Plusの登場でスマートフォンのフラグシップモデルがタブレットの仕事の相当部分をこなせるようになった現在、AppleがiPadにどういう新しい位置づけを与えるのか興味津々だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+