Bitcoinが2万ドル超えの史上最高値を更新中

2020年11月30日(The New York Times記事)と2020年12月1日に過去の最高値を更新したBitcoin(ビットコイン)は、現在2万ドル(約206万9000円)を大きく超えて取引されており、前回の最高値を突破している。

ビットコインの価値はこの2カ月で急速に上昇した。CoinMarketCapによると、10月16日に1万1500ドル(約119万円)で1ビットコインを購入できた。

この記事を書いている現在、1ビットコインは2万775.72ドル(約214万9040.48円)で購入できる。これは米国時間12月15日の価格と比べて、7.27%上昇している。現在、1ビットコインはすべての主要な取引所で2万ドル以上の価格が付けられている。

2017年のビットコイン騒動を覚えている人もいるかも知れない。当時、ビットコインは2万ドルに届きそうになり、その直後に暴落した。いつものように、現在ビットコインが上昇しているからといって、今後も上昇するとは限らない。

しかし今回の上昇はビットコインに関する誇大広告があまりないことから、少し様子が違っているようだ。長期的な経済危機に突入する中、一部の機関投資家は代替資産を探しており、ビットコインもその1つだ。中には、暗号資産を長期間保有することを選択する人もいるだろう。

それでもSquareのCash App、Robinhood、Revolutといった、消費者向けフィンテックアプリでビットコインのほんの一部を購入した新規のビットコイン投資家はたくさんがいる。今後数カ月で市場がどのように変化するのかを見守ろう。

【Japan編集部】CoinMarketCapによれば、日本時間12月17日午前7時すぎ時点で、2万1253.91ドル(219万9354.61円)となっておりさらに上昇している。

画像クレジット:CoinMarketCap

カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Bitcoin暗号資産 / 仮想通貨

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Dottがロンドンとパリで自転車シェア事業開始、電動スクーター以外にもサービス拡大

Dottは、ヨーロッパのいくつかの都市で利用できる電動スクーターサービスでよく知られている。その一方で同社は電動自転車にも取り組んでおり、2021年3月にロンドンとパリで自転車シェアリングサービスを開始したいと考えている。

Dottは現在、ロンドンでは事業を行っていない。つまり、今回のロンドンでのローンチは同社にとって16番目の都市でのものとなる。

自転車はDottがデザインしたもので、ポルトガルで組み立てられる予定だ。一枚板のアルミニウムで作られたカラフルなフレームが中心となり、溶接は一切使用されていない。また発泡タイヤの採用により、パンクに強くなっている。

写真のように、フレームに組み込まれているためチェーンは見えない。バッテリーは交換式でDottが行うことができ、車両を充電ステーションに持っていく必要がない。また、ジオロケーションシステムも内蔵されている。

「このヨーロッパ製の自転車は、すべての人をモビリティにアクセスできるようにするという私たちのミッションに沿って設計されいます。当社のマルチモーダル(電動自転車・電動スクーター)サービスには、取り外し可能なバッテリー、安全な充電システム、経験豊富な専門家による操作、体系的な修理とリサイクルが含まれています」と、共同ファウンダーでCOOのMaxim Romain(マキシム・ロマン)氏はリリース文で語った。

Dottは、Uberとの契約(未訳)の一環として2020年5月にJumpを買収したLimeと競合することになる。Boltもまた、いくつかの都市で自転車シェアサービスを運営している。

もちろん、DottはロンドンのSantander CyclesやパリのVélib’のような、従量課金制のドッキングステーション式自転車レンタルスキームと競合することになる。Vélib’はパリだけでも現在40万人の加入者を抱えており、これは補助金によるサービスなので、価格面での競争は難しいだろう。

関連記事:マイクロモビリティで脱自動車を目指すパリ、バルセロナ、ロンドン、ミラノ

カテゴリー:モビリティ
タグ:Dott電動自転車

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Dottがロンドンとパリで自転車シェア事業開始、電動スクーター以外にもサービス拡大

Dottは、ヨーロッパのいくつかの都市で利用できる電動スクーターサービスでよく知られている。その一方で同社は電動自転車にも取り組んでおり、2021年3月にロンドンとパリで自転車シェアリングサービスを開始したいと考えている。

Dottは現在、ロンドンでは事業を行っていない。つまり、今回のロンドンでのローンチは同社にとって16番目の都市でのものとなる。

自転車はDottがデザインしたもので、ポルトガルで組み立てられる予定だ。一枚板のアルミニウムで作られたカラフルなフレームが中心となり、溶接は一切使用されていない。また発泡タイヤの採用により、パンクに強くなっている。

写真のように、フレームに組み込まれているためチェーンは見えない。バッテリーは交換式でDottが行うことができ、車両を充電ステーションに持っていく必要がない。また、ジオロケーションシステムも内蔵されている。

「このヨーロッパ製の自転車は、すべての人をモビリティにアクセスできるようにするという私たちのミッションに沿って設計されいます。当社のマルチモーダル(電動自転車・電動スクーター)サービスには、取り外し可能なバッテリー、安全な充電システム、経験豊富な専門家による操作、体系的な修理とリサイクルが含まれています」と、共同ファウンダーでCOOのMaxim Romain(マキシム・ロマン)氏はリリース文で語った。

Dottは、Uberとの契約(未訳)の一環として2020年5月にJumpを買収したLimeと競合することになる。Boltもまた、いくつかの都市で自転車シェアサービスを運営している。

もちろん、DottはロンドンのSantander CyclesやパリのVélib’のような、従量課金制のドッキングステーション式自転車レンタルスキームと競合することになる。Vélib’はパリだけでも現在40万人の加入者を抱えており、これは補助金によるサービスなので、価格面での競争は難しいだろう。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:Dott電動自転車

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

EAがレースゲームに注力する英国の老舗ゲームスタジオCodemastersを1250億円で買収へ

誰もが取引が完了したと思っていた。Take-TwoはCodemastersを10億ドル(約1040億円)近くで買収することになっていたし、同社はCodemastersの取締役会とも合意に達していた。しかしElectronic Arts(EA)は土壇場になって計画を乗っ取り、さらに多くの資金を提供した。EAはCodemastersを12億ドル(約1250億円)で買収する計画だ。

Sky Newsは当初、EAがノックアウト入札を計画していると報じていた(Sky News記事)。その後、EAはCodemastersの取締役会と合意に達したことを正式に発表(Business Wire記事)している。

Codemastersを知らない人のために書いておくと、この英国のゲームスタジオは1986年に設立され、今日では最も古いゲームスタジオの1つとなっている。これまでに数十タイトルのゲームを開発・公開しており、近年は「DiRT」「DiRT Rally」「F1」「GRID」「Micro Machines」など、複数のフランチャイズにわたるレースゲームに注力している。

EAはCodemastersを1株あたり6.04ポンド(約838円)の全額現金取引で買収することを提案している。買収手続きは2021年第1四半期中(2020年1〜3月)に完了する見込みだ。

EAとレースゲームとの関係はこれまで激変してきた。最も人気のあるレースゲームの1つである「Need for Speed(ニード・フォー・スピード)」シリーズを生み出してきたが、ここ数年はレースゲームをないがしろにしてきたため、期待はずれのゲームを生み出している。

今回と同様に、EAは2004年に「Burnout」を開発したCriterion Gamesを買収した。しかしCriterion Gamesは現在、主に「Battlefield(バトルフィールド)」と「Star Wars Battlefront(スター・ウォーズ バトルフロント)」の第2スタジオとして機能している。

CodemastersはEAのサブスクリプションサービスであるEA Playを含む、同社の配信リソースを利用できるようになる。EA Playは、レーシングゲームに関心があれ興味深いサブスクリプションとして位置づけられている。

Take-Twoは買収に失敗するとは思っていなかっただろうが、会社経営はうまくいくだろう。同社は「GTA(グランド・セフト・オート)」や「Red Dead(レッド・デッド)」のRockstar Games、「Xcom」や「Civilization(シヴィライゼーション)」のFiraxis Games、「NBA 2K」の2K Sportsなど多くのスタジオを所有している。

2020年はビデオゲーム業界の統合にとって重要な年となった。Microsoft(マイクロソフト)はBethesda、id Software、Arkaneの親会社であるZeniMax Mediaを買収している。また同社はここ数年でDouble Fine Productions、Obsidian Entertainment、Ninja Theoryも買収している。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:EACodemasters買収

画像クレジット:Codemasters

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter)あ

MTGが「レベル・レーシング」などの人気モバイルレースゲーム開発元Hutch Gamesを約390億円で買収

スウェーデンのMTGが、モバイルゲーム業界で重要な買収を行う。同社は「Rebel Racing(レベル・レーシング)」「F1 Manager」「Top Drives」などの人気モバイルレースゲームを開発しているロンドンに拠点を置くゲームスタジオであるHutch Gamesを買収すると発表したのだ。

MTGはすぐに2億7500万ドル(約286億円)を支払い、さらに業績に応じて1億ドル(約104億円)を支払うことで合意したというから、この買収はMTGにとって重要なものとなるはずだ。

MTGをよく知らなくても、その投資先企業を知っている人は多いだろう。ここ数年、MTGはESLとDreamHack(ドリームハック)を買収してeSportsのリーダーになった。

MTGはまた、人気の高いウェブベースのゲームやモバイルゲームの開発で知られるInnoGamesとKongregate(コングリゲート)も買収した。近い将来、さらに企業を買収する計画があるというため、これで終わりではないようだ。

MTGは発表の中で、この買収が理に適っている理由を説明している。Hutch Gamesは単一のゲームに集中しているわけではなく、成功を収めた多くのゲームを擁しているため、将来的にさらなる成長が見込めるという。

また、Hutch GamesはF1などの有名ブランドのライセンスも取得している。そしてMTGは「Rebel Racing」「F1 Manager」「Top Drives」にはまだ大きく成長する可能性があると考えている。基本無料のモバイルゲームは、いわゆるGames as a Service(サービスとしてのゲーム)、つまり継続的にアップデートを行うサービスとして提供されるようになっているため、長期的な人気を維持したいと考えるのは当然だ。

長期的な可能性に関していえば、Hutch Gamesは2021年と2022年に向けて、さらに多くのゲームを準備しているという。おまけに従業員のほとんどが開発者であるため、費用対効果の高いスタジオといえる。

2020年1月から9月までの間に、Hutch Gamesは5630万ドル(約58億5000億円)の収益と1330万ドル(約13億8000万円)の利息および税金控除前利益(EBIT)を生み出した。Hutch Gamesの投資家にはBacked VC、Index Ventures、Initial Capital、エンジェル投資家のChris Lee(クリス・リー)氏が含まれている。

基本無料で遊べるゲームが儲かることは、ご存じの通りだ。だからこそ、将来的には何らかの統合が行われることになるだろう。一部の企業は、豊富な資金力や借入金を利用して、多数のタイトルを取り揃えたり、あなたのスマートフォンの画面を長時間占領するゲームを、次から次へと作り出そうとするだろう。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:MTG買収アプリモバイルゲーム

画像クレジット:Hutch Games

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(翻訳:TechCrunch Japan)

60ミリ秒で衝撃を感知するバイク向けウェアラブルエアバッグのIn&motionが12億円調達

kフランスのスタートアップIn&motion(インアンドモーション)が1200万ドル(約12億円)を調達した。本ラウンドはUpfront Venturesがリードし、360 Capitalも参加した。In&motionはバイク向けウェアラブルエアバッグのシステムを手がけている。

ベストに統合したエアバッグは完全自動で作動し、60ミリ秒で衝撃を感知する。同社はIn&boxという、リアルタイムに動きを分析するデバイスを開発してきた。さまざまなセンサーのおかげでこのデバイスはエアバッグを起動させるタイミングを判断することができる。

In&motionは各アクティビティの特徴に合わせたものを開発してきた。たとえばMotoGPでバイクに乗るなら早く動き、軌道をかなり頻繁に変えることになる。従来のバイク走行、トラック走行、オフロード走行から選ぶことができる。

エアバッグシステムを活用するプロのレーサーは増えつつある。MotoGPのレーサーに加え、2021年ダカールラリーの参加者はエアバッグを装着しなければならない。

In&motionの市場開拓戦略は興味深い。というのも、このシステムを直接エンドユーザーに販売していないからだ。同社はベストにシステムを搭載できるよう、既存のバイクブランドと提携した。このため、In&motionはゼロから再販ネットワークを構築する必要はない。これまでに同社は何万ものシステムを販売した。

またシステムにはサブスクのような要素も含まれる。In&boxデバイスは無期限保証付きで、3年経つと新しいモデルと交換できる。

新たに調達した資金で同社はフランス国外、特にドイツと米国のマーケットを開拓したいと考えている。同社はチームの規模を倍にする計画だ。

画像クレジット: In&motion

カテゴリー:ハードウェア
タグ:In&motionバイク資金調達フランス

画像クレジット:set.sj / Unsplash

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(翻訳:Mizoguchi

Xboxクラウドゲーミングが2021年春にiOSとコンピュータにも対応

Microsoft(マイクロソフト)がクラウドゲーミングサービスのロードマップの一部を明らかにした(Xboxリリース)。同社はAndroidデバイス以外のプラットフォームにも対応する計画であることを認めた。2021年春には、iOSデバイスとコンピュータ上でクラウドゲーミングのサービスを開始する予定だ。

Project xCloudと呼ばれているマイクロソフトのクラウドゲーミングは、XboxのゲームをXbox以外のデバイスでプレイできるようにするサービスだ。ゲームはプレイヤーの近くにあるデータセンターのサーバーで動作する。ビデオはプレイヤーのデバイスにストリーミングされ、操作はリアルタイムでサーバーに中継される。

Xboxのクラウドゲーミングは単独のサブスクリプションではない。Xbox Game Pass Ultimateに1カ月14.99ドル(日本では1100円)で参加しているプレイヤーは、このサブスクリプションの一部としてクラウドゲーミングを利用できる。Xbox Game Pass Ultimateは、対象タイトルに加えEA PlayとXbox Live Goldを楽しめるプランだ。

新しいデバイスに対応するということで、もうじきコンピュータからXboxクラウドゲーミングのゲームを起動できるようになる。Xboxアプリとウェブブラウザでサービスを利用できる予定だ。

Xbox Game Pass Ultimateの参加者はコンピュータにゲームをダウンロードできるが、クラウドゲーミングはコンピュータのGPUがそれほどパワフルでないユーザーにとって特に有効だ。マイクロソフトがサービスの利用をWindowsコンピュータで動作するウェブブラウザだけに制限するのかどうか興味深い。多くのユーザーがMacからもサービスを利用したいと考えるだろう。

iOSに関してはApp Storeの規則による制限があるため、マイクロソフトはウェブブラウザに限定してクラウドゲーミングを開始する予定だ。NVIDIAはiOSのウェブブラウザを利用するGeForce Nowのベータ版を公開した。筆者はiPhoneとiPadからNVIDIAのサービスを利用してみたが、ウェブブラウザを利用する方法はうまくいっている。

Androidのスマートフォンかタブレットを持っていれば、XboxのクラウドゲーミングはXbox Game Passアプリからすでに利用できる。使い勝手はインターネット接続とWi-Fiネットワークの品質に大きく左右される。

レイテンシーを最低限に留めるには、データセンターが近くにあることも必要だ。Xboxのクラウドゲーミングを利用できる国が、米国、カナダ、韓国、ヨーロッパの一部に限られているのはこのためだ。

マイクロソフトはデータセンターを増やして市場を拡大すると述べている。Xboxクラウドゲーミングはオーストラリア、ブラジル、日本、メキシコでこれから利用できるようになる。

【訳注】日本でもProject xCloudプレビュー版の参加登録を受け付けている

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:MicrosoftXbox

画像クレジット:Microsoft

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(翻訳:Kaori Koyama)

Cloudflareがデータのアクセスと保存を場所によって制限できるサービスを立ち上げ

米国時間12月7日、CloudflareData Localization Suiteと呼ばれる新しい機能集合をローンチした。同社のEnterpriseプランのユーザー企業は、アドオンからこれらの機能を有効にできる。

CloudflareがData Localization Suiteでやろうとしているのは、データを保存する場所や、そのデータにアクセスしてもよい場所をもっと簡単にコントロールできることだ。それは、サーバーレスのインフラストラクチャなど、Cloudflareの既存のプロダクトを利用する機能で、また各国や各業界の規制へのコンプライアンスにも対応する。

Data Localization SuiteはたとえばPrivacy Shieldを終わらせた2020年のEUの裁定(未訳記事)以降、特に有意義だ。ヘルスケアや法律など規制の強い業界では、さらに特別のデータ要件もあるだろう。

たとえばEUにしかデータを保存してはならない、というアプリケーションを作っているとしよう。そんなアプリケーションは1つのデータセンターや、クラウドの1つのリージョンで動かすといいかもしれない。しかし世界中からの顧客を期待するなら、そのやり方ではスケールしない。停電もありえる。

Cloudflareのやり方では、すべてが保存時も転送時も暗号化される(必須とされるTLS暗号化を強制した場合)。プライベートキーは自分で管理してもいいし、キーのための別のルールを選んでもよい。

たとえばトラフィックを検査するためのプライベートキーなら、ヨーロッパのデータセンターからしかアクセスできないようにできる。Privacy Shieldはもう使えないが、Cloudflareのセットアップならヨーロッパの規制に容易に準拠できる。

Cloudflareはネットワークのリクエストを調べて、それをどうすべきかを知る。たとえば企業ユーザーは悪質なボットのリクエストを自動的に拒絶したいだろう。そんなとき、それらのリクエストを特定のリージョンに限定して調べることもできる。悪質なボットが米国のサーバーで動いているなら、そのリクエストは米国の至近のCloudflareのデータセンターに送られ、それからヨーロッパのデータセンターへルートされて調べられる。

トラフィックのログやメタデータは、Edge Log Deliveryを使ってログをCloudflareのエッジネットワークから直接、ストレージのバケットやオンプレミスのデータセンターに送れる。Cloudflareのコアのデータセンターはまったく通らない。

最近発表された(Cloudflareリリース)Cloudflare Workers Durable Objectsを使っているなら、特定の司法圏の制約を構成できる。Cloudflareのサーバーレスインフラストラクチャでアプリケーションを動かしているなら、何かの規制のために永続的なオブジェクトをどこかの場所に保存することを避けられる。

Data Localization Suiteには複数のツールとサービスがある。それらの一部はすでに動いているし、他はまったく新しい。しかしCloudflareは、サーバーレスコンピューティングとエッジデータセンターが未来であると信じていながら、このようにローカリティにも配慮するのはなかなかおもしろい。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Cloudflare

画像クレジット:Jordan Harrison/Unsplash

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

CloudflareがJamstackでウェブサイトを作成、クラウドでホスティングするサービスを準備中

CloudflareがCloudflare Pagesという新プロダクトを準備中だ。このサービスではNetlifなどがパイオニアとなって開発したJamstackフレームワークを利用してしてサイトを構築し、Cloudflareクラウドでホスティングする。JamstackはJavaScript、API、マークアップを総合利用するサイト作成ツールだ。Netlify、VercelがJamstackによるサイトの作成とホスティングを行うサービスを提供しているため、Cloudflareの新サービスと直接のライバル関係になる可能性がある。JamstackのフレームワークにはGatsby、Jekyll、Hugo、Vue.js、Next.jsなどが含まれる。

リバースエンジニアリングの専門家であるJane Manchun Wong(ジェーン・マンチュン・ウォン)氏が最近新しい隠しコードを発見した。ウォン氏はCloudflareサービスのコードをチェックしていてこのコードに気づき、新サービスの準備だとわかったという。

Jamstackという手法が耳慣れない読者もいると思うが、これは大規模なウェブサイトを開発、運用する場合に最近人気が出ているフレームワークだ。グローバルエッジコンピューティングの利用に力を入れており、負荷変動に強く、高いパフォーマンスのサイト開発が可能だ。

有名なミュージシャンがウェブサイトで新アルバムをリリースしようとする場合を考えてみよう。当然、膨大なトラフィックが殺到するし、大量の注文を処理しなければならない。

読者がこのサイトのデベロッパーだとすればJamstackでサイトを開発するのはいい考えだ。トラフィックに負荷がかかってもサイトがダウンせず、読み込みが遅くなることもないようにできる。従来のコンテンツ管理システムを使ってホスティングと配信を行うのではなく、Jamstackフレームワークを使えばフロントエンドとバックエンドを切り離すことができる。

コンテンツ管理システムにいくつかの記事内容を書き込み、サイトのアップデートで公開することができる。Jamstackアプリケーションは新しい記事を静的なページとして事前に作成する。このページはグローバルエッジネットワークにキャッシュされる。世界中どこにいようと数ミリ秒のレイテンシーでページを表示することができる。つまりユーザーが読もうとするたびにゼロからページを作成するのではなく、事前にページのコピーを作って配布しておくわけだ。

しかしサイトを訪れたファンが新しいアルバムを買おうとした場合はどうなるだろう?ショッピングページには、事前にキャッシュできないダイナミックなチェックアウトモジュールがある。ここでAPIの出番となる。Stripeなどの支払APIを利用すればユーザーがサーバーからモジュールをいちいち読み込まないようにできる。

これは単純化した例だが、多数の企業がこのような手法を採用している。記事のような静的コンテンツは事前に作成され、キャッシュされる。動的コンテンツはオンデマンドで読み込まれるマイクロサービスとなる。これは負荷に応じて容易にスケールできる。

ウォン氏が撮ったスクリーンショット(Twitter投稿)によれば、Cloudflare Pagesを使用すると、Gitコミットで簡単にサイトをデプロイできる。GitHubプラットフォームでソースコードをホストしている場合は、GitHubリポジトリと直接統合される。

コードをアップデートするたびに実行されるNode.jsビルドコマンドを書いておく。サイトのビルドが完了するとエンドユーザーがサイトにアクセスできるようになる。

Cloudflare Pagesは月500ビルドまで無料というフリーミアムモデルを採用する。ビルド数がこれを超えた場合は有料契約になるが、プレミア機能も利用できるようだ。

Cloudflareはトライアルのためデフォルトのサブドメイン、your-website-name.pages.devを提供する。実際の利用では独自のドメイン名を作り、Cloudflare上に作成したページを他のCloudflareサービスと統合することができる。

ウォン氏はCloudflare Pagesの付属ドキュメントを読むことができた(現在はアクセスできなくなっている)。つまりCloudflare Pagesはごく近いうちに一般公開されるとみていいだろう。

 

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Cloudflare

画像クレジット:Michael Short/Bloomberg/ Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アップルがオーバーイヤー型のノイキャン搭載ヘッドフォンAirPods Maxを発表

Apple(アップル)のオーディオアクセサリーのラインアップにAir Pods Maxが加わった。写真のとおり、アップルはAir Podsブランドで初のオーバーイヤー型ヘッドフォンをリリースした。。

AirPods Maxは、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載しており、価格は549ドル。この製品でアップルは、ソニーのWH-1000XM4とBose(ボーズ)のBose 700のワイヤレスヘッドフォンと直接競合することになる。プレオーダーは本日10月8日から開始され、12月15日に出荷される。税別価格は6万1800円。本体色は、スペースグレイ、シルバー、グリーン、スカイブルー、ピンク、

アップは2014年にBeats(ビーツ)を買収しているので、これは同社初のオーバーイヤーヘッドフォンではない。同社はここ数年、Beatsの新しいヘッドフォンをリリースしてきた。例えば昨年、Apple H1チップとアクティブノイズキャンセリング機能を搭載したワイヤレスヘッドフォンのBeats Solo Proを発売。価格は300ドルだった。

急成長中のフランスの住宅保険スタートアップ「Luko」が62.4億円を調達

フランスのスタートアップであるLukoはシリーズBラウンドで6000万ドル(約62億4000万円)を調達した。ラウンドをリードしたのはEQT Venturesで、既存出資者のAccel、Founders FundおよびSpeedinvestも参加した。

ほかに、Hippo Insuranceの共同ファウンダーであるAssaf Wand(アサフ・ワンド)氏をはじめ、保険とテクノロジーの経験のある複数のエンジェル投資家も出資した。

Lukoは住宅所有者と賃貸人向けに住宅保険商品を販売しており、これまでに10万件の顧客を獲得している。2019年(未訳記事)にかけて同社は急速な成長を遂げ、顧客数を1万5000から10万へと大きく伸ばした。

迅速な加入プロセスに加えて、Lukoは顧客にとってより良い体験になるよう自社の保険商品を改善してきた。たとえばLukoは未使用の保険料から利益を得ようとしていない。

Lukoの収益モデルは明快だ。月額支払の30%を取得する。それ以外はすべて保険金支払いのために蓄積する。このようにこの会社は保険料から必ずしも多額の手数料を生み出そうとしていない。

年の終わりに、顧客は70%の中で残った部分を寄付することができる。LukoはBコーポレーション認定も受けている。

このモデルは、最近上場を果たし近々フランスで事業を開始する(La Tribune記事)予定のインシュアテック(保険テック)会社であるLemonadeを思い出させる。果たしてLukoが、Lemonadeの市場参入後も同じペースで成長を続けられるのか注目だ。

支払いを早くするために、Lukoはフランス最大の個人間支払いアプリであるLydia経由で送金する。こうして顧客は数秒のうちに保険金を受け取ることができる。

従業員85名のLukoは、国境を超えて拡大する計画だ。さらに、先を見越して住宅を守るために、漏水を検出する水道メーターや侵入者を検知するドアセンサーなども提供したいと考えている。

画像クレジット:Luko

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Luko保険インシュアテックフランス資金調達

画像クレジット:Luko

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Stripeが銀行の機能をSaaSとして提供する埋め込み型金融サービス「Stripe Treasury」発表

フィンテックスタートアップのStripeが、Stripe Treasuryという意欲的な新製品を発表した。同社が銀行とパートナーして、銀行の機能をAPIからSaaSとして提供するいわばBanking-as-a-Service、つまりStripeのクライアントが銀行口座を顧客に提供できるというものだ。このサービスは現在のところ、招待制のみとなっている。

この新しいサービスは、埋め込み型金融(embedded finance)と呼ばれる大きなトレンドの一環だ。これまで、ユーザーが現在使っているサービス(eコマースなど)と銀行サービスはそれぞれ別だったが、埋め込み型金融ではエンドユーザーが使っているサービスの中で金融サービスも提供する。

Wiseのように、企業向けの埋め込み型銀行プロダクトを作っているところもある。Stripeは、既存のユーザーベースを利用して、Stripe Treasuryを新しい銀行サービスプロダクトとして使うよう説得できる。

たとえばShopifyは、Stripe Treasuryを使ってShopify Balanceを実装する。Shopifyのマーチャントが、お金を置いたり、請求を払ったり、お金を使ったりを自分のShopifyアカウントからしたければ、銀行口座をShopify Balanceに直接開ける。これまでのように自分の銀行口座にアクセスしなくてもよい。それを楽屋裏で可能にするのが、Stripe Treasuryだ。

ただし、Stripeが銀行になるのではない。同社は以前と同じく、インフラストラクチャと決済にフォーカスしている。そして米国ではEvolve BankやGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)のような銀行と協力する。またCitibankやBarclaysと提携して、ほかの国でもStripe Treasuryを立ち上げる予定だ。

Stripeは、あらゆるものをAPIの呼び出しに換える。APIは、簡単な命令でサードパーティのサービスと対話するためのプログラミングインタフェイスだ。たとえばデベロッパーは、StripeのAPIを呼び出してStripe Treasuryを利用し、銀行口座を直接開くことができる。

お金の移動や支払いもAPIを呼び出してできる。Stripe Issuingと組み合わせると、バーチャルやフィジカルのカードを発行して、それを銀行口座に接続できる。Stripeは徐々に、決済チェーンのより大きな部分をカバーするプロダクトを作っている。

関連記事:Shopifyが小売業者向けデビットカードと分割払いプランのサポートを発表

カテゴリー:フィンテック
タグ:StripeAPI

画像クレジット:Stripe

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Boltが第4世代キックボードを発表、事故や危険走行を検知するセンサーを搭載し安全性重視

Boltは配車サービスでよく知られているが、同社は欧州の45都市で電動キックボードサービスも運営している。そしてBoltの社内ハードウェアチームが設計した新モデルの電動キックボードは、安全性に重点を置いている。

写真を見るとわかるように、新モデルは重量19kgの大型キックボードで、平均的な自転車より重い。航続距離40kmのバッテリーを搭載し、車体は主にアルミニウムでできている。

Boltによると、新車両はモジュラー設計のおかげで最大60カ月は使用できるという。またBoltは車体全体を交換しなくても、部品を交換できる。

車両には事故や危険な走行を検知するセンサーが搭載されている。利用者が落下するか、または急ブレーキをかけた場合、Boltは警告を発することができる。さらに車両は危険なライディングパターンも認識する。音声と視覚的な警告を組み合わせて、何をすべきか、あるいは何をしてはいけないかを利用者に伝えることができる。

統合ダッシュボードは歩行者エリアで乗車していることや、低速エリアで乗車していることをアラートで通知する。また、駐車可能エリアかどうかも確認できる。Boltによれば、歩行者や低速エリアに入るとフロントライトを点滅させる予定だ。

最新のeスクーターと同様に、車両を移動させなくてもバッテリーが交換できる。着脱式のバッテリーは、スクーター本体の交換よりもはるかに効率的だ。

数週間前、Boltはキックボード事業を拡大する計画を発表し、2021年には100以上の都市でサービスを運営する計画だ。これにより、ヨーロッパの都市で13万台もの電動キックボードや電動バイクが展開される可能性がある。同社の2021年における野心的なロードマップが達成できるのかどうかに注目が集まる。

画像クレジット:Bolt

カテゴリー:モビリティ
タグ:Bolt電動キックボード

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

フィンテックのRevolutがウェブアプリと英国での早期給与支払い機能をローンチ

フィンテックスタートアップのRevolutは今週、2つの新機能を発表した。同社はビジネスユーザーだけでなく、通常のユーザーに向けたウェブアプリをローンチする。そして英国でRevolutModulrと提携し、ユーザーは給与を1日早く受け取れるようになる。

Revolutはこれまで、同社のモバイルアプリに注力してきた。一方で同社のビジネスアカウントを持っていれば、通常のウェブブラウザからアカウントにアクセスでき、過去の取引を確認することもできた。しかし同社の1300万人の顧客は、コンピュータからアカウントにアクセスできなかった。

今後は誰もがRevolutのウェブアプリにアクセスし、取引履歴やカードを表示できる。インターフェイスからはデビットカードの凍結と解除、カード機能の制御ができる。また銀行振込やカード決済、Apple Pay(Safariに対応)を使用した、アカウントへのトップアップもサポートしている。

デフォルトではRevolutのアプリがプッシュ通知を送信し、ウェブブラウザからのアクセスを承認して利用する。スマートフォンを紛失した場合には、電子メールでセキュリティコードを受け取ることもできる。

いくつかの機能にアクセスするにはモバイルアプリを使う必要があるが、スタートとしては十分だ。

英国在住のユーザーに向け、RevolutはModulrとの提携を強化し、少しでも給与を早く送金できるようにする。英国ではほとんどの人がこの方法を使っているが、Bacsの支払いスキームで支払われた給料は通常より1日早く到着する。これは支払いインフラを最適化するためのものであり、特に長期休暇の週末前に役立つ。

多くのユーザーが通常の銀行口座に加えてRevolutを利用していることから、これはRevolutに直接利益をもたらすはずだ。銀行口座を解約しやすくする機能を追加することで、同社の利用数を押し上げることに繋がるかもしれない。これにより、Revolutはカード交換手数料やサブスクリプション収入などの収入源を増やすことができる。

カテゴリー:フィンテック
タグ:Revolutイギリス

画像クレジット:Revolut

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Raspberry Piが過熱防止用の公式ケースファンをリリース

Raspberry Pi Foundationが米国時間11月30日、新製品をリリースした。Raspberry Pi 4用の小さなヒートシンクと5ドル(約520円)の小さなファンの組み合わせで、公式ケースの内部で動作する。このアクセサリーはRaspberry Piの過熱を防ぐはずだ。

Raspberry Piをよく知らない人のために説明すると、これはカードほどの大きさだ安価なシングルボードコンピュータで、多くのコネクタを備えている。子供に与えて端末で遊ばせたり、趣味のプロジェクトのコンピュータの頭脳として使ったりできる。

Raspberry Pi 4は最新のRaspberry Piデバイスだ。製品はRaspberry Pi 3からパフォーマンスが大幅に向上している。

しかしRaspberry Piユーザーのコミュニティは、同シングルボードコンピュータが熱くなる傾向があることに気づいた。場合によっては、デバイスがCPU周波数をスロットル(低下)するせざるを得ないないほど熱くなることがあるという。

この問題は、適切な換気を妨げる公式のケースを使用している場合に特に顕著だ。2019年にRaspberry Pi Foundationは、電力消費の最適化に焦点を当てたソフトウェアアップデートをリリースしている。

いくつかのケースでは問題を解決できることもあるが、すべての状況に対応する魔法のような解決策はない。一部のユーザーは、Raspberry Piのコンピューティングパワーを長時間使用する傾向がある。

大きなヒートシンクを搭載したサードパーティ製のケースもある。しかし、Raspberry Pi Foundationにはこの問題を独自に解決していなかった。

Raspberry Pi Foundationによると、CPU周波数のスロットリングを防ぐには小さなファンで十分だという。「ファンはUSBとEthernetコネクタから空気を引き込み、プロセッサーに取り付けられた小さなフィン付きヒートシンクの上を通過し、SDカードスロットを介して排気されます」と、Raspberry Pi Foundationは説明している。

これは安価で一時しのぎ的なソリューションだが、Raspberry Piの次のバージョンでは放熱性能が改善されることを期待している。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Raspberry Pi

画像クレジット:Raspberry Pi Foundation

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

テック企業数十社がフランス主導の下「善のためのテック」宣言に署名

2年ほど前、フランスのEmmanuel Macron(エマニュエル・マクロン)大統領はTech for Good Summit(善のためのテック・サミット)を主催した(未訳記事)。50社のテック企業のCEOが招かれ、テック業界の課題が話し合われ、声明が発表された。

通常ならテック企業のCEOたちは、パリで開催される技術系見本市Viva Technology(ビバ・テクノロジー)に先立って顔を合わせることになっている。しかし、2020年のViva Technoloyは中止を余儀なくされたため、テック企業のCEOたちは一堂に会して、みんなで記念写真を撮って、よりよい世界を作ろうと宣言することができなかった。

そこで数十社のテック企業CEOたちは、共通の誓いを立てることにした。一部の技術革新が良いインパクトを社会に与えている一方で、テック業界が完璧ではないことを彼らは自覚している。

「そうした進歩が、独占や組織的地位の悪用、インターネットの断片化といった不公正な競争を含む、外部へのネガティブな影響によって妨げられていることを考慮するに、適切なセーフガードがなければ、テクノロジーによって基本的な自由や人権が脅かされたり、民主主義が弱体化させられることもあり得ます。それに対抗する適切な手段がなければ、一部の個人や団体が、紛争に乗じるなどして犯罪目的でテクノロジーを悪用する事態は避けられません」と誓約には語られている。

この誓約に署名した企業は、たとえば児童の性的虐待やテロリスト関連のコンテンツなどの有害コンテンツに対処する際に力を合わせることになっている。彼らは「ヘイトスピーチ、誤情報、言論操作に責任を持って対処する」と約束している。

また興味深いことに「事業を行う国の税制に適正に従うこと」という同意も含まれている。これは、フランス政府と米国政府との間に現在進行形で横たわっている問題だ。OECDとEUは、事業を行う各国の税務当局への報告義務を負わせるために、巨大テック企業に課税する案も検討されている。

この他、あらゆる種類の差別などに対抗するためのプライバシー、社会的包括性、多様性、公正性に関する誓約もある。その名が示すとおり、この誓約はテクノロジーを善なる目的に使用することを中心に据えている。

それでは、この誓約に署名した人たちを紹介しよう。Alphabet(アルファベット)、Google(グーグル)のSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏、Facebook(フェイスブック)のMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏、 Microsoft(マイクロソフト)のBrad Smith(ブラッド・スミス)氏、Snap(スナップ)のEvan Spiegel(エバン・スピーゲル)氏、Twitter(ツイッター)とSquare(スクエア)のCEO、Jack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏といった有名どころも名を連ねている。その他の企業には、Cisco(シスコ)、Deliveroo(デリバルー)、Doctolib(ドクトリブ)、IBM、OpenClassrooms(オープンクラスルーム)、Uber(ウーバー)なども参加している。

Mozilla Foundation(モジラ財団)、Simplon(シンプロン)、Tech fo Good Fance(テック・フォー・グッド・フランス)といった非営利団体もいくつか署名した。

だがもっとおもしろいのは、ここに名前が載ってない企業だ。Amazon(アマゾン)とApple(アップル)は誓約に署名しなかった。アップルとは交渉が持たれたが、結局同社は参加しないことを選んだ。

「アマゾンは署名を拒んだ。あなたたちから、その理由を直接聞いて欲しい」とフランス大統領に近い情報筋からいわれた。フランス政府は、特にアマゾンのケースを非難している。

拘束力のない誓約なのに、これは奇妙だ。「税金には適正に応じます」と口でいっておいて、自分は払うべきものはきちんと払っていると主張するのは自由だ。節税と脱税は違うのだから。もっといえば、「デザイン段階からプライバシーを考慮した」製品を作っていると公言しつつ、実際はパーソナライズ広告やマイクロターゲティングで企業全体を支え続けるなどということもできてしまう。

いい換えれば、Tech for Good Summitは、記念写真を撮るため会だ(下の2018年の写真のように)。テック企業のCEOたちは、政府首脳のように扱われたいと願い、マクロン大統領はテクノロジーに通じた大統領という地位に身を置きたい。そんな彼らにとって、これはWin-Winの関係であり、その他全員にとっては時間の無駄ということだ。

一部の非営利団体やガバナンスグループは、実際にデジタルコモンズの設立に向けて努力している。しかし、巨大テック企業はその同じ言葉を、イメージアップのための形だけの環境保護キャンペーンに利用している。

2018年、数百の団体がパリコールに署名した。2019年、ソーシャルメディア最大手企業がクライストチャーチコール(未訳記事)に署名した。そして今度は「the Tech for Good Call」だ。これらのコール(宣言)は、決して適切な規制に置き換わるものではない。

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カテゴリー:その他
タグ:エマニュエル・マクロンフランス

画像クレジット:Charles Platiau / AFP / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

フランス当局が偽造品販売容疑でモバイルショッピングの「Wish」を捜査

フランス政府で消費者の権利と詐欺を担当する機関が、モバイルEコマースプラットフォームで最近上場申請(未訳記事)したWish(ウィッシュ)の捜査を行った。同社は2019年に19億ドル(約1980億円)の売上を記録したが、フランス政府はWishがスニーカーや香水などの製品を、有名ブランドのロゴを偽って表示した画像を使って販売していたと考えている。

製品の誤表示だけでなく、Wishは実際にはそうでないのにセール品であると偽っていると当局はいう。Wishは一部の商品に70%オフ、80%オフ、90%オフなどと表示していたが、元の価格はまったくのでっち上げだった。

捜査を担当するdirection générale de la concurrence, de la consommation et de la répression des fraudes(DGCCRF、競争・消費・詐欺防止総局)は、フランス経済・財務省配下の機関だ。同局はパリの裁判所に報告書を送った。

後は裁判所が、申し立てが正しいか根拠がないかを決めるだけだ。「裁判所はWishを召喚するか罪状を認めるよう提案することができます。近いうちにわかるでしょう」とフランスのCédric O(セドリック・オ)デジタル経済大臣はいう。

もしWishが有罪になれば、フランスでの年間売上の最大10%を徴収される可能性がある。中でもサードパーティーの販売業者が扱った商品についてWishが責任を問われるかどうかが注目される。

本件のタイミングは、欧州のデジタルサービス法によって2000年からのえコマース指針が全面改訂されることを考えると少々奇異に感じる。すべての目はコンテンツ管理に向けられているが、デジタルサービス法は偽造品販売者やマーケットプレイスの責任などにも焦点を当てている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Wisheコマースフランス

画像クレジット:Emilija Manevska / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フェイスブックの暗号資産Libraが2021年1月ローンチの可能性

Financial Timesの報道によると、Facebook(フェイスブック)が支援する暗号資産のLibraが2021年1月にローンチする可能性があるという。さらに興味深いのは、同社が設立したコンソーシアムであるLibra Associationが、その計画を再び縮小させる可能性があるということだ。

最初に発表されたとき、Libraは不換通貨と有価証券のバスケットに結び付けられた、まったく新しい暗号資産となるはずだった。当初は単一の現実世界の通貨ではなく、複数の通貨の組み合わせに基づくはずだった。

一方で多くの中央銀行や規制当局がこのビジョンを懸念している。そこでLibra Association方針を転換(未訳記事)し、複数の単一通貨によるステーブルコインに取り組み始めた。

ステーブルコインとは、特定の不換紙幣に対して価値が変動しない暗号通貨を意味する。たとえばUSDを背景にしたステーブルコインの1ユニットは常に1ドルの価値がある。Libraはさまざまな安定コインの基軸通貨としてUSD、EUR、GBP、SGDを挙げている。

Financial TimesによるとLibra Associationは現在、1ドルを背景にしたコインの発売を計画しているという。これはUSDC、PAX、Tether(USDT)などの他のステーブルコインと競合することになる。Libra Associationは他の通貨も展開する予定だが、それは後日となる。

フェイスブックは同時に、Libraウォレットをローンチする可能性が高い。当初はCalibraと呼ばれていた同社の子会社は、2020年5月にNoviへとリブランディングされた。

Libraトークンを送受信できるスタンドアロンアプリに加え、MessengerやWhatsAppからNoviアカウントを管理できるようになる。フェイスブックはユーザーが送金やP2Pでの支払いにNoviを使い始めることを期待している。

Libra Associationの他のメンバーが、Libraベースのサービスを同時にローンチするかどうかは不明だ。メンバーにはFarfetch、Lyft、Shopify、Spotify、Uberなどが含まれる。

関連記事:FacebookはLibraウォレットのCalibraをNoviに改名し独立させようとしている

カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:FacebookLibraNovi

画像クレジット:Facebook

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

小さなeコマース企業のフルフィルメントを代行し自動化するBigblue

360万ドル(300万ユーロ、約3億7000万円)のシードラウンドを終えたばかりのフランスのスタートアップBigblueは、ヨーロッパにおける、フルフィルメントのエンドツーエンドソリューションを作っている。自分のウェブサイトで、複数のマーケットプレイスに製品を売っている人は、これからは販売が成立した後のあらゆる処理をBigblueが面倒見てくれる。

Bigblueは、車輪を再発明しようとはしない。むしろ同社は既存のロジスティクス企業と協力し、ユーザーはただBigblueとだけ関係を持てば良いようにする。そしてBigblueが複数のロジスティクス企業のフルフィルメントセンターと協力してユーザーの製品を保存し、配送は複数の運送業者から選ぶ。

基本的にBigblueは、ユーザーの顧客体験を改善する。Bigblueを使うようになると、ユーザーは製品を指定のフルフィルメントセンターに送り、自分のオンラインストアにBigblueを統合する。同社はすでにShopifyやWooCommerce、Magento、Wix Store、Prestashop、Fastmag、そしてAmazon(アマゾン)のマーケットプレースと統合している。

クライアントが製品をオーダーすると、それは直接、製品の在庫のあるフルフィルメントセンターで包装され配送されてその顧客に届く。Bigblueの顧客が払う料金は、単一の定額だ。ユーザーはそれを払うだけで後は何もしなくてよい。その品物はDHLで送るか、それともChronopostを使うかなどを、ユーザーはいっさい気にしない。Bigblueが正しい運送業者をユーザーに代わって選んでくれる。

ユーザーは、配送が現在どうなっているかをBigblueのサイトでチェックできる。自分の品物のうち、未発送のものがどれかもわかる。発送の通知は、ユーザーにメールで届く。

小さなeコマース企業が良質なロジスティクスのネットワークを築くのは困難だが、Bigblueを利用すれば、アマゾンの大きなeコマースウェブサイトとも互角に競合できる。自社でロジスティクスのチームを持たなくても、顧客体験を向上できる。

同社のシードラウンドはSamaipataがリードし、Bpifranceが参加した。そのほかPlug and PlayやClément Benoit(クレメント・ブノワ)氏、Thibaud Elziere(ティボー・エルジエール)氏、そしてOlivier Bonnet(オリビエ・ボンネット)氏も同社に投資した。

新たに得た資金で同社は50名を新たに雇用し、プロダクトを改良する。統合先のeコマースプラットホームやERPそしてマーケットプレースも、今後もっと増やしたい。また、Bigblue自身の配送追跡ページとメールを個人化するツールキットも作ろうとしている。そして同社は、返品処理や配送所要時間の改善も目指している。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Bigblueeコマース物流

画像クレジット:Bigblue

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

フォックスコンがiPadとMacBookの生産をベトナムに移す可能性

Reutersの報道によると、Foxconn(フォックスコン)はApple(アップル)からの要請を受け、一部のiPadおよびMacBookの生産を中国からシフトする可能性があるという。新工場はベトナムを拠点とすることになる。

The Informationの最近の調査が強調しているように、アップルとフォックスコンとは深い関係があり、この台湾メーカーはアップルの主要な生産パートナーだ。それと同時に、アップルはフォックスコンの主要クライアントでもある。数字を見ると、フォックスコンはアップルの主要製品であるiPhoneの60%から70%を製造している。

ここ数年、アップルは2つの主要な方法でサプライチェーンを多様化を図ってきた。まず同社は、Luxshare Precision IndustryやWistronなど、他の製造企業と連携しようとしている。

第2に、アップルはさまざまな国で製品を製造しようとしている。新たな関税と輸入制限により、その問題はより差し迫ったものとなった。

Reutersによるとアップルはフォックスコンに対して、iPadとMacBookの組み立て部品の一部をベトナムに移転するよう求めたという。組み立てラインは2021年前半のいずれかの時点で稼動するはずだ。

フォックスコンはベトナムに加えて、インドのチェンナイ近郊の工場でもiPhone 11を生産している。WistronもインドでiPhoneの組み立てを行っている。また、フォックスコンはブラジルでも(9to5Mac記事)複数モデルのiPhoneを製造している。

関連記事:フォックスコンがインドでiPhone 11の製造を開始、すでに小ロットを出荷で生産増強に意欲的

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleiPhoneMacBookFoxconn

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter