Dropbox、Touch IDをサポート。iPhone 6/6 Plusの画面にも対応

人気ファイル共有サービスのDropboxが、ユーザーアカウントへの侵入があったことを正式に認めながらも、システムに不備はなかったと主張してから一週間後、同社はiOSアプリをアップデートしてAppleのTouch IDをサポートした。この変更によって、iOS 8ユーザー(iPhone 5s以降)は自分の指紋でDropboxアカウントをアクセスできるようになる。

Dropboxは、Touch IDをサポートするいくつかのアプリに仲間入りした。既に、Amazon、Mint、Simple、Evernote、1Password、Camera Plus等がTouch IDサポートを実装している。
同アップデートは他にも、iPhone 6および6 Plusへの最適化、安定性および性能の改善、iOS 8でのRTFファイルブレビューの修正などを行っている。しかし、重要な新機能はやはりTouch IDのサポートだ。最近のハッキング事件でアカウントに侵入されたことを心配するユーザーは、Touch IDの設定と共にDropboxのパスワードを変更する良い機会だろう。

Dropboxは、前回のiOS 8アップグレードで、通知センターウィジェットおよび共有拡張機能をサポートした。前者はDropboxのファイルをiPhoneのロック画面で閲覧、編集できるもので、後者は、他のアプリのファイルをDropboxが開いたり保存したりできる機能だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Gmail for Android、いよいよYahoo Mail、Outlookなどの外部メールサービスに対応

電子メールはお使いだろう。そしてAndroidを使っている人の多くはGmailを使っているのではないかと思う。しかし、メインでい使いたいのはGmailではないのだという人もいることだろう。そういう人にとって嬉しいニュースが飛び込んできた。

GoogleはGmail for Androidのメジャーアップデートを準備中で、このアップデートにて他サービスプロバイダーのメールも扱えるようにするのだそうだ。たとえばMicrosoft Outlook、Yahoo、AOL(言うまでもないとは思うが、AOLはTechCrunchの運営も行なっている)などのメールがGmailで利用できるようになるのだ。これはAndroid Policeの情報によるものだ。間もなくリリースされる予定のアプリケーションで採用される変更点についての情報を独自に入手したのだそうだ。

Android Policeが掲載していたビデオ(下にも転載しておいた)で、どのようなものになるのかを確認することができる。

Googleの新しいMaterial Designを採用した角丸アイコンや、濃淡のはっきりした見やすいデザインも目を引くことだろう。しかしもちろん目玉は他サービスのメールを扱えるようにしていることだ。

このアップデートはおそらく今週中にも公開されるようだ。Android愛用者からすると待ちわびていたアップデートとなることだろう。Apple iOSにては、メールについては以前から複数アカウントを扱うことができるようになっていた。Android利用者もついに同様の利便性を手に入れることができるわけだ。但し、旧式のメールサービスを利用している場合には、新たなGmailでも対応できないケースもあるようだ。

「外出中でしたのでメールの確認が遅れました」という言い訳が使えなくなるのを、残念に思っている人もいるかもしれない。

Headline image via Cairo / Flickr

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(翻訳:Maeda, H


デベロッパでなくデザイナーがネイティブアプリのプロトタイプを作れて対話の実験もできるヴィジュアルエディタPixate

Accelが投資しているY Cominatorの卒業生Pixateが、長期にわたる非公開/公開ベータの末、やっとそのヴィジュアルプロトタイピングサービスの門戸を開く。同社が昨年1月にY Combinatorを卒業したときには、モバイルデベロッパのためのツールだったが、今のPixateは、コードにまったく触らずにiOSやAndroidのネイティブアプリのプロトタイプを作れる、きわめてヴィジュアルな環境を提供する。

Pixateの協同ファウンダでCEOのPaul Coltonは今日の声明文の中でこう述べている: “モバイルアプリケーションではスタティックなデザインが遠い過去のものになった。動き、リッチな対話、それにシームレスなtransitions(遷移, CSS3)が、デザインの良い、現代的で効果的なアプリの必須要件だ”。

Pixateではデベロッパでなくデザイナーが、100%ネイティブなプロトタイプを作れて、複雑な対話やジェスチャやアニメーション、transitionsなどを目的デバイスの上で実験できる。作業はすべてブラウザ上で行うが、プロトタイプはデバイス上でネイティブに動き、アップデートの結果もデザイナーがそのデバイス上でリアルタイムで見られる。iOSアプリとAndroidアプリを同時に見ることも可能だ。

当面同社は、プロトタイプの構築にもっぱら注力する予定だ。“これらのアプリは何度も実験〜改作のサイクルを繰り返して最終形に近いプロトタイプに到達し、そこから今度は上役や利害関係者にプレゼンされ、そして最後に、技術者の手に渡るのだ”、と彼は言う。

しかし将来的には、デザイナーからデベロッパへの受け渡しを円滑で効果的に行うための移行ツールを作り、ワークフローのぎくしゃくがないようにしたい、とColtonは言っている。

モバイルアプリケーションに対する消費者の期待や評価基準は、このとろ急激に変わった。しかしそれは、ルックスが良いだけではない。ユーザ体験の満足度が重要なのだ。アプリ上の対話をデザインする対話デザイナーは自分が使うツールを、さまざまなアプリケーションから選べるが、でもPixateほど使いやすくて自由度の高いヴィジュアルエディタはめったにないだろう。

Pixateは、もっともベーシックなPersonal Editionの月額使用料が10ドルだ。ほかにTeam Editionもあり、エンタプライズ向けプランももうすぐローンチする。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Facebookのつながりから安否確認ができるようになる、開発のキッカケは東日本大震災

Facebookで友達のつながりから安否確認ができるようになる。この機能は「災害時情報センター」という名称で、東日本大震災で多くの人がFacebookで安否確認していたことをキッカケに開発されたものだ。日本を含むグローバルで利用可能となる。

災害時情報センターでは、自然災害の影響を受けた地域にいることが考えられるユーザーに対して、Facebookが安否確認を通知。無事な場合は、「自分の無事を報告」というボタンをタップすれば、通知やニュースフィードを通じてFacebook上の友達に無事が報告される。影響を受けた地域にいない場合は、「影響を受けた地域にはいません」ボタンをタップすれば、無事が報告される。

「自然災害の影響を受けた地域」はどう割り出しているのかというと、ユーザーがFacebookのプロフィールの所在地に登録している都市や、インターネットを利用している都市から判定しているそうだ。安否状況やコメントはFacebook上の友達にのみ共有され、世界のどこからでもブラウザー、iOSアプリ、Androidアプリからアクセスできる。

Facebookは2012年2月、大規模災害の発生時に友達の安否を確認できる「災害用伝言板」を日本で公開。災害用伝言板は、Facebookトップページ最上部がリンクが表示され、ユーザーはそこで無事を報告するボタンをクリックすると、自分のタイムラインや友達のニュースフィードに無事を伝えられるというもの。

日本のみでテスト公開した災害用伝言板が、その後も改良を続け、グローバル向けの災害時情報センターとして生まれ変わったかたちだ。災害時情報センターは10月16日に東京・六本木で行われた、Facebookのパートナー向けイベントで明かされた。Facebookがグローバル機能を米国外の都市で発表するのは今回が初となる。

このタイミングで来日したFacebook創業者兼CEOのマーク・ザッカーバーグは、副社長のハビエル・オリバンとの対談の中で、新機能にかける思いをこう語っている。

「東日本大震災では多くの人がFacebookで安否を確認していた。サンフランシスコで地震があった時もそう。大切な人の安否を知りたいのは人間の心理。それを実現するのはソーシャルサービスの義務だ。災害は世界中で相次いでいるが、Facebookで大切な人の安否を確認してもらえれば。」


KDDIが”入り口のない”新ポータル構想「Syn.」を発表–13サービスと提携し共通メニューを搭載

既報の通りKDDIが、11の事業会社と組んでスマートフォン時代の新しいポータルの創出を目指す。同社は10月16日より「Syn.alliance(シンドットアライアンス)」と銘打った事業者連合体を設立することをあきらかにした。

これまでPCを中心としたインターネットでは、Yahoo!に代表されるポータルサイトが文字通りの玄関口、サービスの入り口になっていた。だがスマートフォンでは各社のサービスはアプリとなり、その連携は取れているとは言えない状況だ。これに対してKDDIでは「Syn.(シンドット)」と呼ぶ構想を唱える。これは、中心となるポータルサイトに依存するのではなく、すべてのサービスがシームレスに繋がる、言わば「入り口のないポータル」による新しいインターネット体験を指すのだという。

その第1弾として、KDDIでは「Syn.menu(シンドットメニュー)」「Syn.ad(シンドットアド)」の展開を開始する。

Syn.menuは、連携するスマートフォン向けサイトとアプリに提供する共通のサイドメニューだ。これによって、各サイト・アプリから別のサイト・アプリへの回遊が可能になる。10月15日時点では、11社13種類のサービスがアライアンスに参加する。各分野とサービス、企業名は以下の通り。なお全サービスで合計4100万ユーザー(重複含む)を抱えているという。KDDIでは今後20種類程度までサービスを拡大し、1年間で1億ユーザーを目指す。

・ビューティ「@cosme」アイスタイル

・ゲーム情報「ゲームギフト」AppBoadCast

・天気「ウェザーニュース」ウェザーニュース

・ニュース「報道ヘッドライン」A3(KDDI)

・カレンダー「ジョルテ」ジョルテ

・音楽「音楽ナタリー」ナターシャ

・コミック「コミックナタリー」ナターシャ

・ノウハウ「nanapi」nanapi

・地図・交通「NAVITIME」ナビタイムジャパン

・ブックマーク「はてなブックマーク」はてな

・ファッション「iQON」VASILY

・ランキング「Qrank」ビットセラー

・タイムセール「LUXA」ルクサ

Syn.menuは、Syn.allianceに参加する各サイト・アプリの更新情報を通知する「Syn.notification」という機能を搭載する。またメニューの上部にはSyn.adと呼ぶ広告が掲載される。Syn.adの収益は、Syn.allianceの参加企業でレベニューシェアされる。Syn.adは、先日KDDIの直接子会社になることが発表されたばかりのスケールアウトによって運営される。

なお今回、KDDIではSyn.allianceのメンバーに対して総額120億円の出資(子会社化含む)を実施したと発表している。すでに発表されているAppBroadCastやルクサ(いずれもKDDI Open Innovation Fundからの出資)やナターシャの子会社化のほか、新たにnanapiやビットセラーへの出資(子会社化)を明らかにしている。またVASILYおよびジョルテが実施する第三者割当増資を引き受けた。VASILYへの出資額や評価額は非公開だが、10億円以上の調達になるという。ビットセラーは今後Syn.menuのプラットフォーム開発を担当する。

なお前述のスケールアウト、ビットセラーの代表には元Facebook Japan副代表でKDDI新規ビジネス推進本部担当部長の森岡康一氏が就任しており、同氏のもとでSyn.構想に関わるサービスが実行されることになる。


LINE、ついにiPad用(サブデバイス)アプリケーションを投入

アジアを中心に多くの利用者を集めるメッセージングサービスのLINEが、ついにiPad専用アプリケーションをリリースした。無料のメッセージングサービスをコアに据え、多くの利用者に向けてスタンプやゲームなどのアプリケーション販売など、マネタイズの手段を拡大しつつもあるサービスだ。これまでにデスクトップ版および各種スマートフォン版はリリースしてきている。

ちなみに先週には月次アクティブ利用者数のデータも発表している(ちなみに1億7000万だ)。登録利用者数は5億6000万なのだそうだ。先にも書いたが、主力サービスのメッセージングは無料で提供し、スタンプなどアプリケーション内販売によるマネタイズを行なっている。

今回リリースされたiPadアプリケーションは「サブデバイス版」(sub-device)としての位置づけで、スマートフォン版LINEの利用を前提としたものだ。すなわちiPad版の新しいアカウントを作成することはできない。iPadを使っている際にも、スマートフォン版LINEを使っているときと同様に、友だちとメッセージやスタンプのやりとりができるようにしようという発想に基づくものだ。

このことからもわかるように、アプリケーションの機能としてもサブセット版のような存在となっている。音声やビデオメッセージの交換に利用することは(少なくとも今のところは)できない。もちろん、チャットの中で写真やビデオ、ないしは音声メッセージを共有することはできる。サブセット版となっている理由のうちには「早期にリリースするため」ということもあるそうだ。今後、機能が増えていくということはあるのだろう。

iPad版LINEの動作にはiOS 7以降が必要だ。リリース時点で16ヵ国語に対応している。グローバルなアプリケーションであることを示すための作戦だろう。サポートデバイスを増やすことで、利用者層にもつながる。画面の大きなiPadをサポートすることで、いろいろとリリースしている有料サービスの普及も目指したい考えだ。

LINEはこれからさらに提供サービスを増加させていく考えで、たとえばLine Pay(他のLineメンバーに送金することができる)、Line Taxi(既存タクシー会社と連携しつつUber風オンデマンドを実現するサービス)などを(まずは)日本で立ち上げていく予定となっている。また国内企業と連携したフードデリバリーサービスのLine Wowのソフトローンチや、商業施設内ナビゲーションを目的としたLine Maps for Indoorやサブスクリプション方式の音楽ストリーミングサービスのLine Musicなどが提供されるようになる予定だ。

メッセージングサービスをハブとして、各種デジタルデリバリー可能なものを配信しようとするサービスは大規模バトルに突入しようとしているようだ。Facebookもさまざまなサービスを提供予定であるらしい。

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(翻訳:Maeda, H


iPhone 6 Plusのための片手キーボードアプリ

私はiPhone 6 Plusを使っているが、他の記事にもあったように、Appleのこの大きなスマートフォンを片手でタイプするのはやはり難しい。特に、きちんと表現するために記号を使う時は。新しいアプリ、その名もふさわしく、”One Handed Keyboard” はiOS 8で可能になったサードパーティーキーボードによってこの面倒を解消してくれる。

カナダ、カルガリーのデベロッパー、Stonelight Picturesが作ったこのアプリは、iPhone 5sと同じサイズのキーボードを、iPhone 6または6 Plusに表示し、大きな矢印ボタンによってキーボードを左か右にずらすことができる。キーボードのテーマカラーを変えたり、透明にして隠れている部分を見ることもできる。

標準ではアプリに応じて明るいテーマと暗いテーマを自動的に切り替える。オートコレクト機能もついていて、Appleの標準機能ほど強力ではないが、十分実用的だ。

One Handed Keyboardは1.99ドル。まだ多少難はあるが(スリープから復帰した後、左手用ポジションに戻る)、なぜiOS 8の標準機能にないのかが不思議だ。

【訳注:キーボードを左右にシフトする機能は、日本のATOK for iOSがすでに採用している】

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


英国キッズのタブレット保有率は34%。ニッチ・ソーシャルネットワークも人気上昇中

昨年10月に、Ofcom(英国情報通信庁)が子供たちの間でのタブレット利用率が上がっているというレポートをリリースした。この度、新たに2014年版年次レポートがリリースされたが、どうやらタブレット利用が広がっていくトレンドは継続中であるようだ。今やイギリスの若年層におけるタブレット保有率は3人に1人というレベルに達しているらしい。

たとえば、5歳から15歳の層におけるタブレット保有率は34%となっているのだそうだ(これは両親保有および学校のものを除いた数字だ)。この数値は2013年版では19%となっていた。

さらに低い年齢層でもタブレット保有率は増加傾向にある。3歳から4歳の子供についても、10人に1人(11%)がタブレットを保有しているといの結果が出ているそうだ。これも昨年のレポートではわずか3%となっていた。

また、5歳から15歳の層がネットワークに接続する際に利用するデバイスとしても、タブレットの率が上昇している。すなわち2013年には23%だったものが、今回の調査では42%となっているのだ。

こうした傾向により、ノートPCやデスクトップ機が退潮を示しつつあるという見解も示されている。インターネット接続にあたって、PCないしノートPCを利用している子供の割合は、2005年の調査開始以来初めて低下することとなったそうなのだ。昨年比で3%低下して88%となっているようだ。

一方で、子供たちのスマートフォン保有率については横ばいという状況にある。8歳から11歳については20%、12歳から15歳については65%がスマートフォンを保有しているとなっている。

調査を見る限り、どうやら子供部屋におかれたテレビはタブレットへと姿を変えつつあるようだ。テレビの保有率は2009年の66%から2014年の46%へと3分の1ほども減らしている。但し、タブレットを使ってのテレビ視聴の習慣は増えている。こちらの方は2013年の15%から2014年の20%へと、逆に3分の1ほどを増やしている。

もちろんゲーム機としてのタブレット利用も増えつつある様子。昨年の23%から2014年には30%となっている。ゲーム専用機は昨年の81%から2014年の77%へと減少している。

多様化しつつあるらしいソーシャルメディア

また、イギリス若年層が利用するソーシャルメディアについての分析もなされている。どうやらマイナーなサービスにも利用者の目が向いているのではないかという結果が出ているのだ。

Ofcomの調査を見れば、イギリス国内の子供たちの間でも一番人気はFacebookだ。調査対象となった12歳から15歳の子供たちのうち、96%はFacebookに登録しているのだとのこと。これは2011年以来ほぼ変わらない数値となっている。

しかし「メインで利用しているソーシャルネットワーク」にFacebookを上げる割合は減っているのだ。この割合は2013年に87%だったものが、2014年には75%となっている。

その一方で、ソーシャルネットワークのバリエーションが増えてきているようなのだ。たとえば「メイン」にInstagramを上げる子供もいれば、SnapChatやWhatsAppを上げる子供たちの割合はいずれも増えている。もちろん、割合的にはまだまだFacebookの天下であるともいえる。しかしFacebook以外のソーシャルネットワークに注目する若年者が増えているという傾向は見える。「親がいないところ」を探してニッチなサービスを利用しようとする若年層もいることを示しているのだろう。

ちなみに現在のイギリスにおいては、「ニッチ」の中でInstagramが人気を集めているようだ。調査対象の36%が「使っている」と回答し、また9%がInstagramをメインに使っていると回答している。

次点はSnapchatで26%が使っていると述べ、20%はWhatsAppを利用していると回答している。InstagramおよびWhatsAppはFacebookのサービスとなってはいるが、しかしSnapChatの方は独立したサービスで、さまざまな買収提案を蹴り続けている。

ところで人気が低下しているサービスはとみれば、イギリスの若年層の間ではTwitterの人気が低下中であるようだ。3年連続で利用率が増えていて昨年は37%を記録していたが、今年は28%となってしまった。ちなみにGoogleのYouTubeの利用率も若干の低下を示しており、26%から22%となっている。

尚、レポートからは若年層グループにおける人気のうつろいやすさをはかり知ることもできる。たとえばソーシャルネットワークのBeboは2009年にはほぼ半分(49%)の利用率を示していたのに、2014年にはわずか3%となってもいるのだ。

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(翻訳:Maeda, H


アドテック(広告テクノロジ)製品の覇者Googleがユーザ教育のためのマーケティングレッスンGoogle Primerを開始

GoogleがPrimerと名づけたiPhoneアプリをローンチした。Googleの広告を利用する企業に、マーケティングの基礎を…Googleふうにひねって…教えることが目的だ。今はiPhoneだけだが、もうすぐAndroidにも来る。Google PrimerのWebサイトには、Googleが提供するこのミニ・マーケティングレッスンが同社のより大きな企業方針に即している、と説明されている。

引用すると: “企業と顧客を結びつけるGoogleの広告プロダクト(アドテック製品)には、〔その使い方の上手下手によって〕マーケティングのプロと初心者とのギャップを拡大する副作用がある。弊社は、このギャップを修復したい”。

Googleはマーケティングの初心者たちに同社の広告製品の使い方を教えるよりも、Primerによってマーケティングのレッスンを提供することを選んだ。そこでは、マーケティングのケーススタディや、“視野を広く持つ”ことを教える小テストなどが展開される。そのコンテンツは、Googleと各カテゴリーのエキスパートたちによる共作だ。

レッスンのタイトルをいくつか拾ってみると: Search Engine Marketing(検索エンジンマーケティング)、Getting Media Coverage(メディアに取り上げてもらうには)、Content Marketing(コンテンツのマーケティング)、などがある。基礎を迅速に学ぶことが目的なので、各レッスンが5分以内だ。オフラインでも使えるから、信号状態の悪い乗り物の中などでも勉強できる。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

Googleによると、今はまだパイロット段階だが、今後はレッスンのトピックがさらに増える。

またレッスンを‘受講する’ことだけでなく、オプトインのメールにより、学んだことを実際のマーケティング活動に活かすための実例などを知ることができる。この機能には、ほやほやスタートアップの生徒たちをGoogleの広告製品の将来のユーザにするねらいもありそうだ。

アプリのスクリーンショットを見るかぎり、このマーケティングレッスンはきわめて初歩的だ。小テストの問題の中には、“(広告に)ジャーゴンやバズワードを使ってよいか”、というのもある。そう、本当の初心者は、ささいなことでも迷うからね。

Google PrimerはiTunesで無料でダウンロードできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、ハングアウトのChromeアプリを公開―UIはFacebookのチャットヘッド風


Googleは無料のビデオと音声のチャット・サービス、Hangoutsをさらに使いやすく、パフォーマンスを向上させる努力を続けている。今朝(米国時間10/10)、その一環として、ハングアウトのChromeアプリを公開した。当面提供されるのはWindows版とChrome OS版で、Mac版については情報がない。このアプリを起動すると、ハングアウト専用の窓がポップアップする。Chromeで他にどんな作業していてもハングアウトが多数のタブに紛れ込んでしまうことがないので便利だ。

このアプリには従来のウェブ版の機能がすべて含まれている。最近モバイル版でリリースされた電話番号を入力して世界中の相手に発信できるHangouts Dialer機能も含まれている。またGoogle Voiceのユーザーは新しいハングアウト・アプリで通話の着信、ボイスメールの再生、Google Voice SMSメッセージの受信が可能だ〔これらの機能は現在アメリカのユーザーのみ利用できる〕。
いる。

ハングアウトのChromeアプリはユーザー・インターフェイスもよく出来ている。アプリは連絡相手のリスト・ビューとチャット・ビューがクリックで切り替わる。またハングアウト・アプリはFacebookのチャットヘッドのように緑色の円形のアイコン化して手前に表示され、通話中は相手のプロフィール写真が表示される。

着信や招待などがあった場合は、この丸いアイコンの横にメッセージが現れる。ハングアウト・アプリが作動中であればいつでもチャットや通話を受けることができる。メッセージや通話は同一のユーザーのデバイス間でシームレスに同期するので、パソコンからスマートフォンに移ったり、Android端末からiOSデバイスに移ったり自由にできる。

新しいアプリはハングアウトのページからインストールできるが、ChromeのWeb Storeのページはこちら。現在ハングアウトのChromeエクステンションを利用しているユーザーは今回の新しいChromeアプリにアップグレードするよう勧められる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Facebook、あなたのベストショットを拡大表示

写真の価値は平等ではない。あなたがスカイダイビングしているあのカッコいい写真は、あなたのランチ写真よりずっと面白い。そこでFacebookは今日(米国時間10/9)、iOSおよびAndroidアプリのプロフィール画面をアップデートして、「いいね!」のたくさん付いた写真を大きく表示するようにした。また、「アップロード」タブが新たに導入され、投稿した写真を一箇所で見られるようになったので、友達はあちこちのアルバムを探し回らなくて済む。そして、アルバムを見る時には、小さなサムネイルとアルバム名のリストの代わりに、大きなカバー写真が表示される。

最近はSnapchat等のメッセージングアプリで日々シェアされる写真が増えてきてはいるものの、大量に永久保存された友達の写真を見る場所としては、依然としてFacebookがトップだ。そしてテストの結果、この新しいデザインにすることによって、ユーザーは今まで以上に多くの写真を見たり「いいね!」したりするようになる、とFacebookは言っている。

新機能は、今から数時間のうちにiOSおよびAndroidの全ユーザーで有効になり、アプリのアップデートは必要ない。今のところウェブ版にこれが導入される予定はないが、ニュースフィードに複数の写真をアップロードしたとき、動的に一部の写真を大きく表示することはすでに行っている。

今を去る2012年、Facebookはお気に入りの写真にスターを付けて拡大表示させるしくみをテストした。しかし、機能に気付かなかったのか、時間をかけて自分のベストセレクションを手動で選ぼうと思わなかったのか、利用するユーザーは殆どいなかった。

今回Facebookは、どの写真に「いいね!」がたくさんついたかに基づき、モバイルアプリで自動的にこれをやっている。人気があると認められた写真は6倍に拡大される。ハイライトされた写真を小さく戻す方法はないので、あなたは恥かしい写真に大量の「いいね!」がつかないことを願うしかない。

ここ数年で写真共有は二分化された。FacebookのプロフィールページやInstagramで、手入れされた永久保存の写真がシェアされる時代がしばらく続いた後、Snapchatは、カジュアルなその場限りの写真をシェアしてはすぐに消えることを望むユーザーがたくさんいることに気付いた。

Facebookの短命写真共有の2度にわたる試み、PokeとSlingshotは未だ支持を得られていない。しかし、今日のような改善を続けていけば、何年分もの永久保存写真を互いに見せ合いたいと思う人たちがまだまだ多くいるだろう。大好きな人を探し出す方法が他にあるだろうか。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


LINEがCA、グリーとゲーム合弁会社2社を設立、脳トレアプリ「BrainWars」に出資

gumiと提携してゲームの海外展開を強化中のLINEだが、その動きがさらに加速しそうだ。サイバーエージェントと10月31日、グリーと11月4日に、それぞれLINE向けゲームを開発する合弁会社を設立する。LINE GAMEは「LINE POP」や「ディズニーツムツム」をはじめとするカジュアルゲームでヒットを連発。最近ではgumiが得意とするミッドコアゲーム(カジュアルゲームよりもやりこみ要素があるゲーム)に注力する同社だが、新会社ではRPGやシミュレーションゲームといったタイトルを国内外に投入していく。

LINEがゲーム分野でジョイントベンチャーを設立するのは初めて。その相手となるサイバーエージェントについてLINE上級執行役員の舛田淳は、「ゲーム事業の連結子会社を9社も抱えていて開発力がある」と評価。新会社の社名は協議中だが、代表取締役社長には、サイバーエージェント取締役副社長の日高裕介が就任する。サイバーエージェントはゲーム事業だけで約1700人を抱え、現在は42タイトルを提供している。

グリーとの合弁会社の社名は「Epic Voyage」。資本金は1000万円で、代表取締役にはグリー取締役執行役員の荒木英士が就任する。新会社では、日本や北米、韓国に開発拠点を構えるグリーのノウハウを活かし、コアゲームを投入していきたいという。

世界のポテンシャルを感じるスタートアップに出資

9月に設立した100億円規模の投資ファンド「LINE GAME Global Gateway」を通じて、リアルタイム対戦型脳トレ「BrainWars」を提供するトランスリミットに出資した。同ファンドの第1号案件となる。LINEはゲーム開発を資金面で支援する。トランスリミットはLINEのユーザー基盤を生かした新たなゲームの開発に着手する。

BrainWarsは米国やアジア圏で利用者を集め、150カ国で300万ダウンロードを突破。海外ユーザー比率は95%に上り、米App Storeのゲームカテゴリでは1位を獲得している。「世界のポテンシャルをもっとも感じさせてくれるスタートアップ」(舛田)。トランスリミットはLINEの投資ファンドに加えて、ユナイテッド、East Ventures、Skyland Ventures、Genuine Startupsを引受先として、総額3億円の資金調達を実施した。


LINE MUSICがいよいよ始動–SME、エイベックスをパートナーにサブスクリプション型で展開

千葉・舞浜にて開催されたLINEの年次イベント「LINE CONFERENECE TOKYO 2014」。決済サービス「LINE Pay」なども発表されている同イベントの中で、LINEがかねてから提供を予定していた音楽配信サービス「LINE MUSIC」についての情報がアップデートされている。

LINEでは、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)およびエイベックス・デジタルと合弁で「LINE MUSIC」を設立し、同社にてサービスを展開するという。新会社は10月下旬設立予定。資本金は4億8000万円、代表にはLINE上級執行役員CSMOの舛田淳氏が就任する。

詳細は明らかにされなかったものの、サブスクリプション(定額課金)型の音楽配信サービスを展開する予定だという。リリース時期については「遠くないタイミング」(舛田氏)としか明言されていない。LINE MUSICは2013年8月に開催されたイベント「Hello, Friends in Tokyo 2013」で発表されていたもの。舛田氏によると、サービス自体は昨年時点でほぼ完成していたが、作り替えて今回の発表に至ったそうだ。

サブスクリプション型の音楽配信サービスと言えば世界的には「Spotify」などがあるが、こちらは日本法人を設立してサービス提供に向けて動いているとは聞いているものの、実情は「COMING SOON」(関係者)という以上の詳細はほとんど聞こえてこない状況だ。またすでに、ソニーの「Music Unlimited」、レコチョクの「レコチョクBest」などサブスクリプション型の音楽配信サービスが国内でも展開されている。


LINEに決済機能「LINE Pay」今冬リリース、Uber対抗サービスも投入

スマホ向け無料通話・チャットアプリ「LINE」に決済機能が導入される。今冬リリース予定で詳細は今後発表するというが、ECサイトでの決済が可能になるほか、銀行口座を知らないLINEのユーザー同士での送金や割り勘ができるようになる。メッセンジャーに決済が組み込まれることで、コミュニケーションの流れで決済ができたり、OSやキャリアを問わずに使えるのが強みと言えそうだ。10月9日に千葉・舞浜で開催されたLINEの年次イベント「LINE CONFERENECE TOKYO 2014」で明かされた。

IDの乗っ取りが相次ぐLINEで決済することを危惧する人もいるかもしれないが、セキュリティ面では、LINEとは別のパスワードを用意。iPhone 5S以降のユーザーは指紋認証センサー(Touch ID)でのログインにも対応する。LINE代表取締役COOの出澤剛は、「手元のスマホで決済操作するのでセキュリティが担保される」と話している。

ユーザーは事前に登録したクレジットカードで決済する。決済する金額は、みずほ銀行と三井住友銀行の銀行口座やコンビニエンスストアからチャージすることもできる。オンラインのEC事業者が支払う決済手数料は「業界最安値になる予定」(出澤)。

LINEとLINE Payを活用した具体例としては、Uber対抗となるタクシー配車サービス「LINE TAXI」と、フードデリバリーサービス「LINE WOW」がまもなくリリースされる。

LINE TAXIを提供するにあたっては、「全国タクシー配車アプリ」を手がける日本交通と提携。LINEにあるタクシー公式アカウントを通じてタクシーを呼び出し、決済はLINE Payで済ませることができる。まずは今冬に東京限定でサービスを開始する。全国タクシー配車アプリは123社のタクシー2万2000台を配車できるアプリで、UBERの競合となる。

LINE WOWは、LINEアプリを通じて飲食店の弁当デリバリーを注文から決済を行えるサービス。都内3店舗と提携し、今秋に渋谷区限定でスタートする。サービス展開にあたっては韓国フードデリバリー大手のWoowa Brothersと提携し、合弁会社を設立している。


インターネットに接続されるデバイス(コネクテッドデバイス)のランキング、なんとトップはGoogleのChromecast

いろんなランキング情報を提供しているApp Annieの、デバイスランキングによると、 合衆国のiTunesとGoogle Playを合わせて、Google Chromecastのアプリがもっとも多くダウンロードされている*。次位以下は、Fitbit、DirectTV、HP ePrint、Kodak Kiosk Connect、Square Register、GoPro、AT&T U-verse、DISH Anywhere、HP All In One Printer Remoteとなっている。〔*: デバイス本体の売上台数ランキングではない。〕

調査会社Gartnerによると、2020年には世界全体で、インターネットに接続されたデバイス(コネクテッドデバイス, connected device)は260億台になる。ものすごい量だが、でも今すでに家庭にあるコネクテッドデバイスを数えてみれば、それもうなずける。DVRも、ゲーム機も、スマートウォッチも、プリンタも、今や何もかもネットに接続されているではないか。

しかしそれでも、Chromecastのトップは意外だ。今一般家庭では、テレビもDVRもプリンタも未接続のものが多いと思われるが、そんな状況の中ではChromecastは特異な存在だ。それはたぶん、コンテンツへの消費者のアクセスの仕方が変わりつつある、ということ。インターネットのビデオやサービスにモバイルでアクセスし、それを大画面で見るのだ。手のひらの中のモバイルが、新たなリモコンになりつつある。

そういうニッチ市場でChromecastが競合する他機に勝っているのは、価格が安いからだろう。35ドルは確かに、なるべく早く大衆的な普及に達することをねらった価格だ。

App Annieが集計したのはコネクテッドデバイス本体の売上ではなく、それを動かすアプリのダウンロード数だが、iTunesとGooble Playを合わせて、調べた30本のうち27本の合計が、2014年8月までの1年間で50%増加している(合衆国)。同じ期間にゲーム以外の一般的なアプリは2%しか伸びていないから、50%はすさまじい数だ。

コネクテッドデバイスをカテゴリー分けした場合、最大のグループはメディアで、ダウンロード総数の40%を占める。メディアアプリの上位5種(下表)はどれも、全体の中でトップテンに入っている。

 

次位のカテゴリーは、30%を占める生産性(productivity)アプリだ。トップテンにはHP ePrintなど4つが入っている(最初の表)。

三位は健康とフィットネス。以下、車、ホーム、ウォッチとなる。今騒がれているのは車載ネット、スマートホーム、そしてスマートウォッチだが、App Annieの指摘ではこれらのグループのアプリダウンロードはまだ少ない。これら3つのカテゴリーは合わせてダウンロード総数の15%しかないが、Appleのウォッチが発売されたらかなり変わるだろう。

健康とフィットネス(上表)では、トップのFitbitにJawbone UpとGarmin Connect、Nike+ Fuelband、Misfit Shineが続く。これら5つのアプリは、2014年8月までの1年間で合計ダウンロード数が2.3倍になっている。全カテゴリー中、増加率としては最大だ。小さいけど成長市場なんだねぇ。

生産性カテゴリー(プリンタやカードリーダー)では、HP ePrintがトップ、次いでKodak Kiosk Connect、Square Register、HP All in One Printer Remote、PayPal Hereが上位だ(下表)。

ここでおもしろいのは、大手PayPalよりもSquareのアプリが上であることだ。また、プリンタは前世紀の遺物と言えるかもしれないがHP ePrintアプリそのものは、今をときめくクラウドサービス(Evernote、OneDrive、Dropboxなど)にアクセスして印刷をする。

車とホームのアプリに関してはApp Annieのランキングはないが、Cruise RP-1の名が挙げられている。それはToyotaとNissanの車載システムだ。さらにこれに次いで、AppleのCarPlay、GoogleのAndroid Auto、ADT Pulse、Honeywell Lyricなどの名が挙がっている。

この調査報告の全文は、ここで入手できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


「流出」を気にせず気軽に写真を共有できるXim、Microsoftより登場

誰かにスマートフォンの写真を見せてもらうとき、不適切なものが見えてしまわないかという確認にやけに時間がかかってしまうということを経験した人も多いだろう。あるいは気軽に見せてもらったものの、意図しなかったものが見えてしまい気まずくなってしまったりしたことがある人もいるかもしれない。Microsoftのリサーチ部門が、こうした面倒をなくそうとするアプリケーションをリリースした。名前をXimという。

アプリケーションはWindows Phone版、iOS版、そしてAndroid版があり、いずれも無料となっている(訳注:現在のところ、日本では未公開のようです)。見せてもらう側にはアプリケーションも必要なく、また何らかのサービスにログインする必要もない。アプリケーションは公開する側にのみ必要で、アドレス帳から公開相手を選んだり、あるいはメールアドレスないし電話番号などを入力して相手を追加するようになっている。そして公開開始をすれば完了だ。閲覧者側に送られるのはリンク情報で、XimをインストールしていればXim上で閲覧できるし、インストールしていない場合はブラウザで閲覧することになる。

どの写真を公開するのかについては、当然ながら公開者側が完全にコントロールすることができる。すぐ近くの人と同じ写真を見ながら会話を楽しむような場合にも利用できるし、あるいは遠く離れた人と写真を共有するのにも利用できる。閲覧者側もXimをインストールしているのなら、自分から写真を加えたりすることもできる。さらに閲覧者側のアプリケーションと画面をシンクロナイズして、同時に写真を見ていくような使い方もできる。なお、写真には短い説明などを加えることもできるようになっている。

スマートフォンで写真を撮ることが一般的となっている現在、自分の撮った写真を人に見せたくなることも多くなった。しかしいろいろな写真が入っているもので、なかなか気軽に見せるということができにくいこともあるだろう。そうした問題に対処するためのアプリケーションであるわけだ。余分な機能を削って軽量化していて、また共有した写真は一定時間の後には見えなくもなる。写真を共有するのに容量を気にする必要もなく、あるいは知らないうちに流出してしまうようなリスクも軽減されている。

Microsoftによるこの無料ツールは、日常で具体的に困っていることを解決してくれる。今後もこのジャンルでの活躍を期待したい。

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(翻訳:Maeda, H


メルカリがWiLと既存株主から23.6億円調達–テレビCMやリアルイベントも

3月に14億5000万円を調達したメルカリだが、またもや大きな資金調達を実施したようだ。同社は10月9日、World Innovation Lab(WiL)および既存株主であるグローバル・ブレイン、グロービス・キャピタル・パートナーズ、GMO Venture Partners、East Venturesから総額23億6000万円の第三者割当増資を実施したと発表した。出資比率は非公開。バリュエーションも非公開だが、「200億円以上ではないか」(関係者)といった声も聞こえてくる。

メルカリが手がけるフリマアプリ「メルカリ」は、5月に展開したテレビCMの効果もあり、これまでに500万ダウンロードを達成。月間流通額は数十億円、出品数は1日10万件に上る。9月には米国向けにもサービスを開始している。また10月に入って、これまで無料だった手数料を有料化(代金の10%)している。ちなみに有料化を9月中にアナウンスしたところ、駆け込み需要で9月最終週の出品・購入額が通常の約3倍程度まで拡大したそうだ。有料化1週間の手応えとしては、天候(おもしろいことに、台風で外出を控えるなど可処分時間が多くなるような状況だと、サービスの利用者が増えるそうだ)などの影響でブレもあるが、「評価としては、すごいクレームになっているといったことはまずない」(メルカリ代表取締役社長の山田進太郎氏)という状況だそう。

前回実施した14億円超の資金調達も大きな金額だったが、メルカリでは今回調達した資金をもとに、日米双方での積極的なプロモーションを展開する。まず日本については、10月11日〜26日、11月8日〜23日に書けて首都圏を中心に全国でテレビCMを展開する。前回のCMに出演した菅谷哲也さん、筧美和子さんのほか、ダンディ坂野さんが新たに出演する。またパートナー企業と組んで、11月8日〜9日に東京・お台場でリアルなフリマイベントを実施する。

CtoCコマース市場ではすでに撤退するサービスも

フリマアプリをはじめとしたCtoCコマースの競争は激化しており、すでに撤退する企業も出てきている。そんな中でメルカリはスマートフォンに特化したオールジャンルのCtoCコマースとして「トップランナーになった」(メルカリ取締役の小泉文明氏)と説明する。以下は同社が掲げるポジショニングマップだ。なお、資料には「Confidencial」と書かれているが、メルカリから公開の許可を得ているものとなる。

そんな中で国内ユーザーの更なる拡大と、9月からスタートしたばかりの米国向けサービスを強化するため、23億円超の大型調達を実施したという。「まずは1000万ダウンロードを目指す。DAU(デイリーアクティブユーザー)や購入額はダウンロード数に比例して上がっており、増やして利用率が下がるとは思っていない。どこまで伸びるかは底が知れない」(山田氏)

 

 

海外展開はヨーロッパも視野に

今回の資金調達では、日本と米国に拠点を置くWiLが新たに株主になっているが、「WiLが(投資の)リードという考え方ではないが、米国展開のサポートを期待しているのは事実」(小泉氏)だと説明する。

米国での展開は、組織面も含めて「本当に何から何まで違う」(山田氏)状況だそうだが、サービスに関しては「思ったより受け入れられている」(山田氏)という。App Annieのデータを見る限り、米国でのアプリのランキングは500位前後を行き来しているようだ。現在はFacebook広告を中心に集客しているが、今回の調達を受け、米国でのマーケティングも本格化していく。またヨーロッパ展開も視野に入れており、年末までに市場を調査して参入を検討していくという。

 


LINEの次なる海外展開はマンガ、講談社や小学館と合弁会社設立

DeNAやLINEが大手出版社と漫画で海外に乗り出す動きが加速している。LINEは8日、講談社と小学館、電子書籍取次のメディアドゥの3社と資本業務提携し、漫画を海外配信するための合弁会社「LINE Book Distribution」を設立することで基本合意した。年内にスマホ向け漫画アプリ「LINE マンガ」のグローバル版を提供し、講談社や小学館など国内出版社の作品を英語と中国語(繁体字)で配信する。LINEは8月、gumiが手がけるゲームコンテンツを国内外に配信するために資本業務提携を締結。世界約5億人のユーザーベースを活用し、海外でのマネタイズを着々と進めている。

LINE マンガは少年ジャンプや少年サンデーなどに連載中の人気漫画100タイトル以上を毎週無料配信するとともに、約8万冊の漫画やライトノベルをアプリ経由で販売している。対象シリーズの漫画を購入したユーザーにはLINE マンガ限定スタンプをプレゼントしたり、好きな本をLINEの友だちにシェアしたユーザーにポイントを付与するなど、LINEを生かしたマーケティングができるの強みだ。

海外展開するDeNA「マンガボックス」の狙いは?

国内のスマホ向け漫画アプリで海外展開するサービスといえば、ディー・エヌ・エー(DeNA)が2013年12月に開始した「マンガボックス」が挙げられる。有名作家らが手がけるオリジナルの新連載作品を中心に、毎週無料配信している。現在は英語と中国語(繁体字)に対応し、約140の地域に展開。アプリは600万ダウンロードに上るが、外国人のユーザーは「数十万人程度」(DeNA広報部)にとどまる。

LINE マンガとの違いは、すべて無料配信していることだ。マンガボックスは連載作品を単行本化してマネタイズを図っているが、真の狙いはゲームをはじめとするマルチプラットフォームで自由に使えるIP(知的財産)を自社で抱えることにある。DeNAのゲーム事業ではスクウェア・エニックスやディズニーなどのキャラクターを使ったゲームがヒットしているが、他社のIPを使えば自社の取り分が少なくなるし、キャラクターを扱う自由度も限られる。だったら自分たちでIPを作ってしまえ、ということなのだろう。

「クールジャパン」の象徴ともされる漫画は、特にアジア圏を中心にニーズがあるにもかかわらず、海賊版が横行している状況。資金面や人材面の問題があり、日本の漫画コンテンツをグローバル展開するプラットフォームが少ないためだ。LINEとDeNAのスマホ向け漫画アプリはビジネスモデルこそ違えど、両社のプラットフォームを通じてどれだけ海外に展開できるかが注目される。


このBluetooth体温計は、子作りに最適な時期を知らせてくれる

共に30代前半の専門職として働くAnna Mayer、Daniel Graf夫妻は、家族を作ろうと思った。しかし、それはふたりが想像していた以上に大変なことだった。山ほどの調査と専門家との相談と試行錯誤を経て、ふたりは自分たちの体験をITに応用しようと考え、受胎能力追跡アプリ、Ovatempが生まれた。Mayerが彼女のために作ったアプリに応用した手法から、今年元気な男の赤ちゃんも生まれた。

Ovatempは、排卵の始まりをモニターするデジタル体温計、ONDOを発売する。女性の受精周期は一ヵ月間の体温に基づいて計算できるという考えによる。この体温計はOvatempプラットフォームの上に構築することによって、手作業による基礎体温管理から当て推量をなくす。

使い方は、舌の下に体温計を置くだけ。体温情報はBluetooth経由でiPhoneに送られ、AppleのHealthKitに統合される。

Ovatempアプリは、Glowの受胎能力追跡アプリに似ている。ユーザーの女性は自分の周期、気分、栄養摂取その他の要因を記録する。どちらも、妊娠しようとする人たちを支援するためのコミュニティーを提供している。違うのは、Ovatempが伝統的漢方医学及びFAM(Fertility Awareness Method)に基づいているのに対して、Glowは特定の手法を挙げていない点だ。

「私たちが自然妊娠できたのはFAMのおかげだったので、OvatempとONDOは徹底してFAMの原理に基づいて開発した。デジタルツールを使うことによって、女性が簡単に情報を追跡して自然妊娠できるようにしたかった」とMayerは語った。

Ovatempのファウンダーたちは、ONDOはOvatempとGlowの両方をつなぐテクノロジーでもあると言っている。どちらも、自然な手法によって避妊または妊娠を助け、どちらもアプリ経由で基礎体温を追跡する。Ovatempによると、ONDOデジタル体温計は、Glowのプラットフォームとも統合して女性の排卵周期に関する追加情報を得ることができる。

ONDOは、Ovatempのウェブサイト、Amazon、およびWalgreensで今日から発売される。体温計は149ドル、アプリは無料だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


スマートニュースが米App Storeニュース部門で1位獲得、その要因は?

10月2日にリリースされた「SmartNews 2.0」が米App Storeのニュースカテゴリで1位を獲得した。日本ではネットで話題のニュースを自動収集するアプリは乱立状態だが、米App Storeのランキングでは、ニュースサイト単体のアプリが大半を占めている。あらゆるニュースサイトを網羅する、日本発のニュースアプリは米国でどこまで戦えるのか。

SmartNews 2.0は設定画面で日本版と米国版を切り替えられるようになっていて、米国版では専用の欧文フォントを搭載する。TechCrunchのほか、CNETやEngadget、Huffington Post、Mashable、Re/Codeといった著名なメディアとも協業。特定メディアの記事を配信する「チャンネルプラス」には、スタート時点で15メディアが登録されている。

チャンネルプラスは、日本で累計1000万人(複数購読者は重複してカウント)が購読している。スマートニュースが「日本での成功要因のひとつ」と位置づける取り組みを、米国でも取り入れたかたちだ。日本と同様に、メディアパートナーとの関係性を深めていくのだという。

メディアパートナーの開拓にあたっては、米メディア界に豊富な人脈を持つ人材を採用したことが奏功した。7月には、ウォール・ストリート・ジャーナル電子版の創刊に携わったリッチ・ジャロスロフスキー氏を招へい。9月には、ロイターでプロジェクトマネージャーを務めたバーニー・デイヴィス氏を迎えている。

App StoreではSmartモードを称賛する声

米国で好調な滑り出しを見せた要因は何だったのか? 前ハフィントン・ポスト日本版編集長で、9月にスマートニュースに移籍した松浦茂樹は、「現時点で分析といえるものはない…」と前置きした上で、「著名メディアと協業したことで、米国内で話題のニュースを実績あるメディアの記事を通じて閲覧できることが影響しているかもしれない」と言う。

10月7日時点ではニュースカテゴリ2位となったが、App Storeには56件のレーティングが投稿され、評価は平均☆4つ。レビューの内容も好意的で、特に記事ページの中からテキストと画像を簡易的に表示する「Smartモード」が称賛されている印象だ。日本と比べて回線速度の遅い地域が多い米国だからこそ受けている、とも言えそうだ。(アプリ改善を望むレビューでも、Smartモードをデフォルトにしてほしいという声がいくつかある)。

日本で競合とされるGunosyは5月に米国版をリリースしているが、アプリ調査会社のApp Annieによれば、ニュースカテゴリでの最高位は117位どまり。日本でのダウンロード数は約600万のグノシーが、約500万のスマートニュースを先行するが、現時点での海外の反応はスマートニュースに軍配が上がっている。