Microsoft Surfaceの11月の売上は新記録―MacBookへの失望も一因

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Microsoftによれば、Surfaceのセールスはきわめて好調で、11月の販売台数ベースは過去最高を記録したという(この台数にはSurface Hubホワイトボードは含まれない)。

Surfaceがクリスマス商戦を前にして早くも成功を収めた大きな原因はもちろん新しいSurface Bookの売り出しやSurface Studioの発表にある。画面が自由に動くオールインワン式のStudioはここ数ヶ月で発表された中でもっともエキサイティングな消費者向けハードウェアの一つだった。予約受け付け分の出荷は先月末から始まっている。

もちろんAppleもMicrosoftと同時期にノートパソコンの(久々の)アップデートを行った。10月下旬に公開されたファンクションキーをリボン状のタッチパネルで置き換えるMacBook ProのTouch Barについては好き嫌いがはっきり分かれたようだ。フィル・シラーはアップデートの直後、Appleの「オンライン・ストアは新しいMacbook ProについてこれまでのどのProよりも多い注文を受けている」とプレス向けに述べた

そうではあっても、icrosoftはSurfaceceの成功の原因の一つがAppleファンの不満にあると知れば満悦を隠せないだろう。今日のブログ記事でMicrosoftは最高650ドルの割引という多少どぎつい買い替えプログラムのプロモーションをしている〔日本のMicrosoftの買い替えプログラムはこれとは異なるようだ〕。

なおSurface Book with Performance Baseは現在販売中のオーストリア、中国、フランス、ドイツ、香港、日本、スイス、イギリス.に加えて新たにオーストラリアとニュージーランドでも購入できるようになった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

FitbitのPebble買収により、Pebbleのサービスは縮小・停止へ

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Appleや他のスマートウォッチメーカーに先駆けて、腕に装着したデバイスを通じてさまざまな情報を提供する仕組みを開発してきたPebbleが、単独での活動を終了することとなった。

FitbitがPebbleを買収するのではないかというは、先月から流れ始めていた。私たちの入手した情報によると、価格は3400万ドルないし4000万ドルとのことだった。ちょうど、Pebbleの負債額に相当する額だと言われていた。しかしこれまでは、Twitter上に流れるうわさ話に対して、肩をすくめる絵文字を投稿するだけで、話を肯定するようなことはなかった。

ところが今日になって、PebbleのCEOであるEric Migicovskyがブログ記事を公開し、買収されることを正式に認めた。記事の中では製品を今後どうしていくのかということについても記されている。ただし買収価格の詳細などについては触れられていない。

「Pebbleの操業を停止して、デバイスの製造を停止するというのは、かなり苦しい判断ではありました」と記している。「これまでのPebbleはなくなります。ただしチームPebbleの多くはFitbitに移籍し、ウェアラブル向けソフトウェアの開発を続けていくことになります」。

「今日はほろ苦い日として記憶に残ることと思います。しかしともかく、Pebbleコミュニティを支えてきてくださった皆様に、心からの感謝をお伝えしたいと思います」。

また次のようにも記している。すなわち、Pebbleプロダクトが直ちに動作しなくなるようなことはなく、「普通に」使い続けられるとのこと。「すぐに何か変化があるというわけではありません」。ただし「Pebbleのサービスは、徐々に停止していくこととなります」とのことではある。

つまるところ、Pebble端末はいずれ使い物にはならなくなるということだ。いつまで使えるのかは、Fitbitの判断によるということになるのだろう。

Pebble端末についての保証業務は既に縮小されつつある。Pebble 2は今月に出荷が始まったばかりだが、新たな出荷はキャンセルとなり、オーダーも受け付けられていない。

Kickstarterで出資して、その見返り分が到着していない人については、クレジットカードの決済取り消しにより、4ないし8週間以内に全額を返金することになっている。12月7日以前にPebbleデバイスを返品した人に対しても全額返金が行われる。

ブログ記事中、買収によりFitbitが得るものについても記されているが、それはすなわち「多くのPebbleスタッフ」であるとのこと。そうしたスタッフたちはFitbitでウェアラブル関連のソフトウェア開発に従事することとなる。

Fitbit側の目的は、基本的にソフトウェア分野にある様子。「Fitbitによる買収についての最終合意が行われました。Pebbleの持つ技術、ソフトウェア、その他の知財がFitbitのものとなります」。

「Fitbitに移籍するメンバーたちは、ツール類の開発や、今後のFitbitプロダクトの価値を一層高めるためのソフトウェア開発に従事することとなります」とも記されている。

開発者向けのブログには、「Pebble SDK、CloudPebble、モバイルアプリケーション、開発者向けポータル、アプリケーションストア、タイムラインAPI、ディクテーションサービス、メッセージングサービス、およびファームウェアなどはこれまで同様に提供される」旨が記されている。「将来に向けても、可能な限りコミュニティに必要なサービスの提供を続けていきたいと考えています」とのこと。

Pebbleの開発者コミュニティの人たちに、引き続いての参加を促し、そしてそのままFitbitに移行してもらおうという考えもあるのかもしれない。

Crunchbaseによれば、Pebbleは2009年の創立以来1538万ドルの資金を集めている。ちなみに出資者のうちの大きな部分は、Kickstarter経由のクラウドファンディングとなっている。

今回の件は、クラウドファンディングのファンたちにとっては残念な出来事だろう。クラウドファンディングとは小規模なイノベーターを支援するという目的をもつものだ。しかし市場の中で力を持つ存在に出会ったとき、小規模なままで事業を継続していくことは非常に難しいこととなる。

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(翻訳:Maeda, H

子供用の会話ロボットには危険あり?!

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子供に会話するおもちゃを買い与えようと思っているのなら、数年ほどは待った方が良いのかもしれない。消費者グループから、プライバシーないしセキュリティ上の問題があるとして、FTCに報告が行われたのだ。

行き過ぎた疑念や不満などといったものには賛成しない。こうした玩具が世界中で子供たちとの会話を秘密裏に録音して利用するようなことを行なっているかどうかも確かではない。しかし、こうした玩具を利用するのは自ら守る術を持たない幼い子供たちだ。こうしたケースでは、たしかに用心しすぎるということはないのかもしれない。企業の方にも、情報がいかに利用され、またどのような保護策が講じられているのかを、完全に明らかにする必要があるとも思う。

消費者から行われた告発(PDF)は電子プライバシー情報センター(Electronic Privacy Information Center)他2団体に対して行われたものだ。それによればGenesis ToysおよびNuance Communicationsが「事前の説明なく、ペアレンタルコントロールを利用させることもなく、不当かつ不適切に子供の声を収集、利用、開示している」としている。これはCOPPA(Children’s Online Privacy Protection Act)などの法律に抵触するものだとしている。

対象の玩具は「My Friend Cayla」という女の子の人形と、ロボット型の「i-Que」だ。スマートフォンからBluetooth経由で操作するようになっている。音声はNuanceないしGoogleのサーバーに転送してテキスト化し、このテキストは事前に指定されたサービスに送って利用することができるようになっている(罵り言葉など、ブラックリストに載せられていてテキスト化されない言葉もある)。詳細についてはThe Consumeristの記事に記されている。

そもそも、個人的にはこうした玩具についてはあまり賛同できない(ぼくの子供の頃は……と、そういう話をする場所ではなかった)。子供とおもちゃの関係に応じた会話を行うとしているものの、予めプログムされた要素が大きいのはまだ良かろう。ただ、会話したデータがどのように扱われるのかがまったくわからないとなると不安になってくる。子供に関するデータは法律に則って扱われるべきだ。保護者の同意は必ず必要だし、収集されたデータを確認して削除するようなことができるようにもなっていなければならない。問題となっているおもちゃは、どうやら法的ルールを軽んじているように思われるのだ。

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ちなみにGenesisのプライバシーポリシーをみると、収集されるデータの扱いについてはデータを蓄積するGoogleおよびNuanceのプライバシーポリシーを見るようにとなっている(リンクされていない)。Nuanceのプライバシーポリシーをみてみると「お客様が18歳未満の場合はニュアンスとの情報の共有について両親もしくは保護者の同意が必要であり、お客様がご自身の情報を送信することはできません」とある。送信されるデータは、アルゴリズムを進化させるために他サービスと連携させるケースもあり得るわけで、そのためにクライアント側にも慎重な姿勢を求めているということなのだろう。

このポリシーはNuanceのようなサービスを展開している場合には当然のことともいえる。しかし4歳から8歳程度の子供を対象としたプロダクトでサービスを利用するのであれば、「データを転送しないで」という以外の保護方針があってしかるべきではなかろうか。この件についてはNuanceの見解を問うているところだ。

Genesisの方は、子供たちの発した音声やテキストを保存しているのかどうかについて明らかにしていない。子供の声はマサチューセッツにある巨大サーバーに保管されているのか。次期モデルのマーケティングのためにデータマイニングに活用されているのかどうか。あるいは第三者に有償で提供するようなことが行われているのかどうか。そうしたことのすべてが、現状では闇の中だ。そうであるのなら、安全性面やプライバシー面を考えて、最悪のケースを想定して判断した方が良いように思う。もちろんGenesisの方にも質問を投げているところだ。

今回話題にしているGenesisの玩具に限らず、こうしたタイプのガジェットでネットに接続するものには、十分なセキュリティ対策が施されていないことも多い。「スマート」ロックも、「セキュリティ」カメラなど、それなりのセキュリティ機能を備えていると考えてしまいがちなものも、すぐに破られるような対策しかしていないことがある。ガレージを覗き見されるくらいならまだマシかもしれない。しかし子供がおしゃべりして遊んでいる様子が、そっくり見ず知らずの人に漏れているというのは、想像すらしたくないことではなかろうか。

My Friend Caylaは100万体も売れたそうだ。バーゲンのときにちょっとだけ売れたという規模のものではない。製作者は保護者たちの関心や非難に対し、十分納得の行く説明をしていくべきだと思う。

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(翻訳:Maeda, H

GoProが手に持つタイプのスタビライザー「Karma Grip」を発売:価格は299ドル

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GoProがKarma Gripの発売を開始した。同社は本日、この手に持つタイプのスタビライザーを、一部のGoProショップとGoPro.comで販売開始すると発表した。価格は299ドルだ。この製品は、Karma Droneに同梱されていたグリップと同じものだ — 少なくとも、このドローンがバッテリーの不具合でリコールされるまでは。

Karma Gripの直接的な競合はDJI Osmoだ。ただ、私とTechCrunchのビデオ製作チームは、この2つのプロダクトがそれぞれ異なるアドバンテージを持っていることに気がついた。私たちは両方のプロダクトを韓国に持ち込み、製品の腕前を試してみることにした。両製品を比べると、DJI Osmoはカメラのコントロール性能に優れていることが分かった。この特徴は熱狂的なビデオ撮影家が特に気に入る点だろう。一方でGoPro Karma Gripでは、Hero 5と一緒に使用することでOsmoよりも優れた映像クオリティを生み出すことができる。使ってみた感じでは、Karma Gripの方が故障を気にせず多少乱暴に扱えそうだ。

Karma Gripは、私が持っている古いGoProカメラをもう一度使ってみようという気にさせてくれる。このスタビライザーのおかけで、古いカメラのクオリティが格段に向上するのだ。

Karma Gripを買ってもカメラは付いてこない。Karma Gripの本体価格は299ドルで、カメラは別売りのものを別途取り付ける必要がある。このグリップに取り付けられるのは、Hero 5とHero 4のブラックエディションとシルバーエディションだ。GoProによれば、同製品は2017年の第2四半期からHero 5 Sessionにも対応する予定だという。

Karma Gripには専用のケースと様々なアクセサリーが同梱されている。もし読者がすでにHero 4を持っていれば、299ドルのKarma Gripを買う価値があるだろう。だが、カメラを持ってないとすると、299ドルに加えてカメラ本体の価格(Hero 5の価格は399ドル)を支払う必要があり、このグリップを買う価値が薄れてしまう。

TechCrunchはGoProに、今後Karma Droneが入手可能になるのかどうか聞いてみた。それについては同社はコメントを控えるとのこと。先月の初め、GoProはKarma Droneのリリースからわずか18日後に、同プロダクトに対するリコールを発表している。それはちょうど、私がKarma Droneのレビュー記事を発表した日と同じ日だった。

DJI Osmo vs GoPro Karma Grip:2つのジンバルの物語

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

デジタル時代に蘇る、電光掲示板風ディスプレイ

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2016年もそろそろ終わりだ。食料品や日用品、ペット関連グッズやゲーム関連でいろいろと新しいものが登場してきた。しかしまだまだ新しいモノを求める人が多い。新しく、クールなものはいつでも求められている。そんなニーズに応えようと登場してきたのが、新たなフリップディスク・ディスプレイだ。

製作したのはBreakfastNYで、空港にあったようなディスプレイシステムの現代版とイメージしてもらえば良いだろうか。表面に配置されたそれぞれのピクセルが、磁石を使ったコントローラーにより白黒(他の色の組み合わせも可)に変化してコンテンツを表示する。画面上にモノクロアニメを表示したり、サイネージ用途に利用することができる。

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当然ながら、用途が限られる。しかしオフィスにあれば格好良いし、受付においておくインテリアとしても活用できそうだ。

「配置しているフリップディスクは非常に高速に動作します」と説明に書いてある。「17インチ×17インチのパネルに、784個のフリップディスクが搭載されています。このパネルを自在に組み合わせて、必要なサイズや形にして使うことができます。たとえば32個のモジュールを用意すれば、11フィート×5.5フィートの長方形のディスプレイとしても利用できますし、またすべてを一列にならべて17インチ×45フィートのディスプレイとしても利用できるのです。ディスクのみならずケースの方にもカラーバリエーションを用意しています」。

制御用のアプリケーションも用意されており、3Dカメラを使って外部のものをディスプレイに表示したり、それに合わせたテキスト効果を実現することもできる。よりカスタマイズした動きを実現したい場合には、APIも用意されている。価格はオーダーするモジュールの数によって異なるとのこと。現在はプレオーダーの受付中だ。

直接的かつ具体的に何かの利益を生み出すというものではない。しかし見る人にかなりのインパクトを残すことができるだろう。雇いたいと思う人と面談する際に、オフィスに来るやいなや、その人の名前をディスプレイに表示するようなことも面白い。あるいはVCとの打ち合わせの際に、メッセージを伝える仕組みとして利用すれば、彼らの心を動かすこともできるかもしれない(”Help! We need money!”)。

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(翻訳:Maeda, H

ソニー、ファイナルファンタジーXV発売記念のハイレゾ・ウォークマン発表―3万3880円で当面日本のみ

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われわれは人気絶大のファンタジーRPGシリーズの最新版が出るのを延々と待ち続けたわけだが、ついにコラボ版ソニー・ウォークマンと共に登場することになったのは嬉しい。ファイナルファンタジーに賛辞を呈するなら1980年代に遡る必要がある。 明日発売されるファイナルファンタジーXVを記念するソニー・ウォークマンはハイレゾ音源対応で背面にXVのロゴがある。

Engadgetの記事にもあるように、今回の FF XV ウォークマンはスクエア・エニックスのゲームをめぐるマーケティング作戦の最新の例だ。関連商品の中には、あろうことか、47万ドルもするAudi
A8 ファイナルファンタジー版が含まれる。ウォークマンについてはさほど大きなカスタマイズがされているわけではない。前述の大きな XVロゴに加えてて登場キャラ4種がドット絵で背面にエッチングされている程度だ。もちろん発売を祝う記念のボックスに入ってくる。16GB版は約300ドル(¥33,880)でまず日本で発売される。他の地域での販売価格はまだ発表されていないが、いずれにしてもAudi A8よりは安いはずだ。

ソニーではXVの発売を記念するヘッドフォンとBluetoothスピーカーも製品ラインに加えた。音源にはハイレゾ・オーディオ版のFFの音楽も用意される。これだけで53ドルというかなりのお値段だ。これらのグッズは当面日本のみの発売となる。

〔日本版〕ファイナルファンタジーXV発売記念ウォークマンのソニーの公式サイト。スクエア・エニックスのFF15サイトはこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Neatoのロボット掃除機はAmazon Alexaに話しかけてコントロールできる

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Neatoのロボット掃除機は当初からWiFi接続機能を備えていた。そこでAmazonの多芸なホーム・アシスタント、Alexaに接続される最初の掃除機になるのは割合簡単だったようだ。NeatoのBotvac Connectedロボット掃除機は今週からAlexaと連携するようになり、ユーザーはAlexaに話しかけて掃除を命じることができる。

使い方はいたって簡単で、“Alexa, ask Neato to start cleaning(Alexa、ネイトに掃除をスタートさせなさい)”などと命じるだけでよい。しかし同社のプレスリリースによれば将来の「利用法は無限だ」という。

Neatoでは新しい能力をプロモートするためブラックフライデーからクリスマスイブ前日の12月23日までWiFi掃除機にAmazonのEcho Dotを1個無料で同梱するという。もちろAmazonが加わったプロモーションでなくてNeatoが配るのだが、Echoが無料でついてくるというのはうれしい。

昨年発売が開始されたBotvac Connected掃除機はスマートフォンの専用アプリから起動、停止ができる。また特定の場所を掃除するよう操作することもできる。単にランダムに床中を動き回るライバルに比べてきめ細かく掃除ができるというのがセールスポイントだ。

〔日本版〕Alexaに接続可能なのは当面アメリカ、イギリスに限られる。今年中にドイツも加わるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

スターバックス、Ember製温度調整マグの取り扱いを開始

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昨年、Ember Technologies, Inc.が飲み物の温度をパーフェクトに調整して保つマグカップのIndiegogoキャンペーンを展開していた(大成功だった)。これまでに、このマグカップは4000個を売り上げているそうだ。

そしてEmber Technologiesにとって、さらなる飛躍のきっかけとなりそうな動きがあった。すなわちスターバックスが、全米のほとんどの店舗およびサイトにてEmber製のマグ(Ember Temperature Control Mug)の販売を開始したのだ。

EmberのCEOであるClay Alexanderによれば、コーヒーであれココアであれ、あるいは紅茶などであっても、温かい飲み物はたいてい摂氏71度くらいの温度で提供される。これはどこのカフェでもレストランでも同様であるそうだ。しかし飲みやすい温度は摂氏55度くらいであるそうなのだ。

これまでにも断熱効果を使った保温マグカップはあったが、温度が一様にならず、熱すぎる飲み物を適温にすることもできなかった。そのせいで舌をやけどする人が、あとを絶たなかった。Emberでは内蔵した半導体を使って、飲み物を適温にして、その温度をずっと保つことができるのだそうだ。

Ember temperature control mug on its charging base.

Emberのマグカップと充電器

Emberのマグカップは、使う前にまず充電する必要がある。マグカップと連携するアプリケーションも用意されている。温度設定は、ダイヤル式になっているマグカップ下部で行う。その部分以外にはボタンや可動パーツは存在しない。

Alexander曰く、スターバックスで取り扱ってもらうのはなかなか大変なことらしい。製品評価プロセスは厳格で、安全性や品質、および味覚面の商品テストもかなり厳しいものであるそうだ。それにスターバックスで製品を扱ってもらおうとするスタートアップの数も多い。

成功の秘訣を問われて、Alexanderは取締役たちや投資家たちの尽力の賜であると述べている。デザインコンサルティングファームのAmmunitionも寄与したとのこと。Emberはデミ・ロヴァート、ジョナス・ブラザーズ、DJカスケイドなどのセレブ投資家からも出資を受けている。

Ember特許技術を用いた、新しい温度調整プロダクトも準備中であるとのこと。氷やコンロなどがなくても、飲み物を好きな温度にして提供していきたいというのがEmberの狙いだ。たとえば赤ちゃんようのものや、あるいは料理用のものなども提供することになるかもしれないとのことだった。

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(翻訳:Maeda, H

これが来年Windows 10 VRを楽しむために必要なスペックだ―意外にハードルは低い

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来年登場するWindows 10 VRのハードウェアのスペックが判明した。ハードルが意外に低かったことにわれわれは喜ぶべきだろう。これなら拡張現実は広い範囲に普及可能だ。大手ハードメーカーがサードパーティーとしてヘッドセットを開発しているが、価格は299ドルからと大いに手頃だ。

またこれを作動させるために必要な平均的パソコンのスペックも明らかになった。The Vergeは「必要とされる能力はさして高くない」としているが、朗報だ。

マイクロソフトはWindows Holographicイベントでテスター向けのVRモジュールを組み込んだプレスリリース版Windows 10を発表した。このバージョンのWindows 10が作動する最低限のハードは、4GB以上のシステムRAM、 USB 3.0 port、DirectX 12(これも高度な要求ではない)をサポートするグラフィックカード、クオドコアCPU(ハイパースレッディングをサポートするデュアルコアを含む)だという。

エントリー・レベルのVRヘッドセットが手の届きやすい価格になることに加えて、これに接続させるパソコンも特に高度なものである必要がないことがわかった。ソニーからはPSVRのロールアウトが続く。GoogleのAndoroidにおけるDaydream VR サポートと合わせて、2017年はVRが本当にブレークする年になりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

コカコーラから自画撮り用ペットボトル・ブーツ

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コカコーラはSnapchatでセンセーションを巻き起こそうと狙っているのかもしれない。とにかくセルフィー・ボトルというものを発明した。これはコカコーラのペットボトルの底にぴったりはまるブーツで、小さなカメラとUSBポートが内蔵されている。画像はUSBで外部に持ち出すことができる。

赤いボトル・ブーツは70度以上傾けると、自動的にシャッターが切られ、あなたが砂糖を濃厚に含んだ液体を喉に流しこんでいるありさまを上から撮影するのだそうだ。

このデバイスはGefen Teamがイスラエル・コカコーラのサマーラブという屋外イベントのために開発した。ユーザーは自画撮り画像をSnapchat、Instagram、Facebookに(製品名のハッシュタグ付きで)投稿することが期待されている。残念ながら私は多忙のためこのプロジェクトの狙いを正確に把握する調査をする時間がなかった。

理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士によると、人類にはあと1000年くらいしか時間が残されていないのだという。その後は何か全地球的災害が起きて人類は地表から一掃されてしまうのだとか。博士によれば、これは人類がロケットに乗って他の惑星を植民する強い動機付けになるというのだが…コカコーラの自画撮りボトルその他の最近の発明を見ていると、人類には他所の惑星に移住してまで生き延びる価値があるのがどうか自問したくなってくる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google、あのWiFiルーターの予約受け付け開始―セットアップ動画も公開

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Googleが新しいWiFiルーターを発表したことを知らない読者がいても無理はない。Googleがこの製品を発表したのはPixelスマートフォンとDaydreamヘッドセットを披露したイベントだったので、WiFiステーションという地味な家庭用製品にはあまり関心が集まらなかった。

しかし―念のために―おさらいしておくと、Google WiFiというシンプルな名前がついているものの、この製品はEeroやLumaといった高機能WiFiのライバルとなる製品で、複数が協調動作することによって家の隅々にまで電波を届ける能力がある。そのためGoogle WiFiは3台1組のセットも用意されている。もちろん単独でも買えるし、1台置いておくだけでWiFi環境はずいぶん改善されるだろう。

実際Googleでは3台パックは140平方メートル(約42坪)以上の面積をカバーするのでなければ必要ないとしている。協調動作してネットワークを構成する他に、このデバイスは2.4GHzから5GHzまでのチャンネルを持ち、輻輳を緩和するために自動的にチャンネル切り替えるソフトウェア機能を備えている。

Google WiFはこちらから予約できる。現在の価格は1台が129ドル、3台セットが299ドルとなっている。12月6までには出荷される予定だ。

〔日本版〕今のところ日本での発売日、価格については発表されていない。近く発売されるという観測が複数出ている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

4コア64bitの新型Orange Piは20ドル

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AndroidやLinuxの走る小さなコンピュータが必要だとする。それでいて20ドルしか手持ちがないときにはどうするか。それでもなんとかなってしまうのが現代であるようだ。Orange Pi(ラズベリーとオレンジ。果物シリーズというわけだ)が要求を満たしてくれる。このOrange Pi、当初はRaspberry Piのクローンとして15ドルの値がついたコンピュータだった。そこにシリーズの一環として、フル装備モデルが登場してきたのだ。

ボードにはEthernetポート、および3つのUSBポートも搭載されている。メモリーは1GBで、SoCにH5、CPUにCortex-A53(4コア64ビット)を採用していて、独立したグラフィックチップも搭載している。HDMI出力やカメラ入力にも対応し、電源スイッチやIRレシーバーまでも備えられている。ゲーム用途にも使えそうだし、HDビデオの再生や、さまざまな自作プロダクトにて活用することができそうだ。

スペックはこちらに詳細が載っている。冒頭に示したリンクよりオーダーすることができる。なお、20ドルでなく5ドルしかない人にはOrange Pi Zeroなるプロダクトもある。こちらもWi-FiやEthernetに対応している。多くの人が利用しているラズベリーではないが、オレンジも十分に美味しそうに見える。

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(翻訳:Maeda, H

W1チップ搭載のPowerbeats3はiPhoneユーザーであれば買い

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Powerbeats3は、一見すると前機種とそれほど変わらないように映る。主にフィット感を向上させるため、細かな変更があちらこちらに加えられているくらいだ。しかし、AppleによるBeats買収の結果生まれたユーザーが喜ぶ新機能は、製品内部に秘められている。

9月のiPhone発表イベントでは、Beatsが来場者の注目を一手に集めることはなかったが、ステージ上で発表自体は行っていた。また、製品が展示されている会場でも、予想通りBeatsの新製品はAppleのイヤホンよりも目立たない場所に置いてあった。それでも新しいBeatsのワイヤレスイヤホンには、AirPodsの最大の売りであるW1チップが搭載されている。

img_2593アップルが自社開発したW1チップによって、6〜12時間は電池が持つとされているほか、Bluetoothイヤホンの最大の問題である接続プロセスが、少なくともAppleユーザーには不要になった。AppleはBeatsのブランディングなどについては関与していないものの、W1チップの搭載は、AppleがBeatsを囲いこむ上で地味だが間違いのない動きだと言える。

Androidユーザーはこれまで通りPowerbeats3の接続にイライラすることになるが、iPhoneユーザーであれば、ほぼ一瞬で接続が完了する。まず、箱からイヤホンを取り出して電源ボタンを押すと、大きな白いポップアップがiPhone上に表示され、接続するかどうか尋ねられる。そして「接続(Connect)」のボタンを押すと、一瞬でイヤホンがiPhoneに接続される。初期設定はこれでほぼ終わりだ。img_2591

Powerbeats3が問題なく接続されると、小さなヘッドホンアイコンがスクリーンのトップ(バッテリーと位置情報アイコンの間)に現れる。Bluetoothの電池アイコンは同じ場所には表示されないが、スクリーンを下から上へスワイプすれば、接続されている全てのAppleデバイスと、それぞれの電池残量が表示されるようになっている。さらにデバイスを一旦解除して再接続すると、電池残量を数字でも確認できる。前述の通り、Androidユーザーにとっては何も変わらないが、接続プロセスがなくなることで、iPhoneユーザーに対するPowerbeats3の魅力はかなり高まるだろう。

音質もBluetoothイヤホンにしては上出来で、ジムへ行くときや通勤中に音楽を聞くにはこれで十分だ。もっと大きくてしっかりしたイヤホン・ヘッドホンが欲しいという人には、200ドルの価格帯であれば他にもたくさんの選択肢がある。しかしPowerbeats3は、移動中に大きなイヤホンやヘッドホンを持ち歩きたくないというときにはぴったりだ。

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耳にかけるフックも安定している。眼鏡のつるが大きくなったような見た目のフックは、しっかりと耳にとまり、ワークアウト中もズレることはない。他の製品に見られるような羽型のものと比べて、扱いやすくストレスのかからない作りのフックで、イヤホンの重心が耳周りに集中していることへの素晴らしい対策だと言える。

フィット感については、恐らくイヤーピースが比較的堅いからか、イヤホンを上手く耳にはめるのに時間がかかった。その後問題なくフィットはしたものの、パッシブノイズキャンセリングの効果を感じられるほど、しっかりとはまるポイントをみつけることはできなかった。また、ケーブルが通されたプラスチックの玉を使えば、首の後ろのケーブルの長さを調節でき、これはJaybirdが採用している方法よりもずっと簡単だ。

公表値の12時間までは電池がもたなかったものの、充電無しでほぼ2日間、普通に音楽を聞くことができた。さらに、電池が切れてしまったとしても、Powerbeats3は高速充電に対応しており、5分間の充電で最大1時間の再生が可能と言われている。もしも心配な人は、MophieのPower Capsuleケースを持っておけば、まず大丈夫だろう。

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コントロールパネルは簡素化されており、ボタンの反応も良好だ。内蔵マイクには改善の余地があるものの、電話を頻繁にかける人であれば、そもそも他のオプションを検討した方が良いだろう。そうはいっても風の強いところを歩いていない限り、ちょっとした会話であれば問題なくこなせる。

価格面については、199ドルも出せば他にもたくさんのオプションがある。例えば新しいJaybird X3であれば、Powerbeats3より50ドルも安い。しかしPowerbeats3には前機種からの改善点が盛り込まれており、さらにはW1チップがiPhoneユーザーをひきつけるだろう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

DJI Osmo対GoPro Karma Grip―韓国取材でジンバル・カメラを対決させてみた

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アクションカメラの大ファンだが、ぐらぐら揺れる画面はお断りだというユーザーは多いだろう。そこでジンバル・メカの登場だ。手持ち撮影の映像を安定化させるハンドヘルド・ジンバルは長らくプロのビデオ・フォトグラファー専用だった。

しかし2015年にDJIがOsmoで手持ちジンバルを発売し、GoProも最近Karmaドローンと同時に同様の安定化グリップをリリースした。そこでわれわれは両方のシステムを韓国取材に持ち出して実機でテストすることにした。

一言でいえば、どちらも素晴らしい製品でスムーズで安定したビデオを撮影することができた。ただし両者にはかなり異る部分もあり、これはDJIが本質的にドローン・メーカーであり、GoProがカメラ・メーカーであるところからくるものと思われた。

DJI Osmoはカメラ込みで価格559ドルからスタートする。GoPro Karma Gripは299ドル、Karmaドローンを含めると799ドルだ(こちらはカメラは含まず)。GoPro Hero5カメラは299ドルから。ただしKarma Gripは既存のHero4 Silver、Blackカメラを取り付けることができる。

スタビライザー

OsmoとKarma Gripはどちらも似通ったスタビライザー・メカニズムを装備している。撮影結果もほぼ同レベルだ。高速道路を走る自動車に取り付けられていてもスケードボードをしながらの手持ち撮影でも十分にスムーズな撮影ができる。ジンバルの効果は非常にはっきりしている。

下で述べるような差異もあったが、安定化の面では両者は同等といっていい。どちらも期待通りに作動した。

カメラ

DJIではこのシリーズにいくつかのモデルを用意している。トップ・オブ・ザ・ラインのOsmo Proは1999ドルで撮像素子はマイクロフォーサーズ。アクションカムとしては最高画質を狙っている。われわれがテストしたOsmoは550ドルのバージョンで、センサーはやや小型だが、4kビデオを撮影する能力は問題なかった。

GoPro Karma GripはGoProカメラを利用する。最新のHero5、Hero5 Sessionだけでなく、古いHero4カメラも使用できる。GoProカメラはサイズの割に驚くほど鮮明な動画を撮影できるだけでなく、カラーバランスなどの高度な調整も可能だ。

われわれのテストではOsmoの動画がわずかに鮮明さで勝っていたが、発色の自然さと色飽和の耐性ではGoPro Hero5がやや優れていた。 両者を並べてみるとGoProビデオの画質が少し優っているように見えたが、DJIは最近Osmoの新しいバージョンを発表しており、多少高価な分、カメラも改善されているようだ。

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ジンバル

GoProカメラの実際の利用状況を考えてみると圧倒的に〔ファインダーを使わない〕ポイント・アンド・シュート撮影が多いだろう。最初のモデル以來長いあいだGoProカメラには組み込みのディスプレイがなかった。Karma Gripもこういう使い方を前提としている。写したい対象の方向にカメラを向ける。それだけだ。

Karma Gripが要するに手持ちのジンバルであるのに対して、Osmoはそれより高機能な撮影プラットフォームだ。 Karma Gripの場合、取り付けるカメラによっては画像を表示するスクリーンが内蔵されている場合もある。しかしその場合でもグリップのメカニズムによって、それでなくても小さいスクリーンの半分が隠されてしまう。

またKarma Gripにはカメラの向きをコントロールする装置は付属していない。ユーザーはグリップを動かしてカメラの向きを変えることになる。これは直感的であり、簡単だがそれなりの慣れが必要だ。

Osmoはこれとは異なり、DJIは小型のジョイスティック式ボタンを付属させている。装置を安定した状態に静止させておいて、このボタンを操作することでカメラをパン、ティルトさせることができる。精密なカメラの動きが必要な場合にはたいへん便利だ。Osmoをしっかりした三脚に固定した場合、ボタンの操作でカメラを自由にコントロールできる。別のボタンを押すとカメラが急速に半回転してユーザー側に向き、セルフィー撮影モードになる。

これに対してKarma Gripのボタンは電源などの基本的なものしかない。あくまでポイント・アンド・シュートが前提だ。 ただしKarmaにはある程度の防水性があり、かなりの耐久力もある。Osmoはもう少しデリケートな感じだ。

ディスプレイ

ユーザーによって好みが別れるところかもしれないが、私はカメラにはディスプレイ欲しい派だ。GoPro Karma GripにHero5またはHero4 Silverをセットした場合は、ディスプレイがあるので対象をきちんとフレーミングできる。Osmoには内蔵のディスプレイはなく、ユーザーは手持ちのスマートフォンをグリップの横にセットする。

理屈の上では内蔵ディスプレイには優位性があるはずだ。GoProの背面のディスプレイはあまりに小さく、しかもジンバル機構が真後ろにあって邪魔をするので実際には非常に使いにくい。非常に奇妙な設計で、せっかくディスプレイを取り付けたのにその魅力を大きく削いでいる。

Osmoとスマートフォンを接続する場合、DJIの独自アプリをインストールする必要がある。 また接続の操作はかなり難しく数分かかることもある。使用中スマートフォンは危なっかしく横に突き出したままだ。しかしOsmoを利用するのにスマートフォンは必須ではない。GoPro同様、単にポイント・アンド・シュートで使うことができる。ビデオはローカルのmicroSDに記録される。Osmoアプリを利用すればスマートフォンにダウンロードすることもできる。

DJIのOsmoアプリを利用すればビデオ撮影に対して細かいコントロールができる。アプリにはビデオ撮影に関して多数の高度な設定ができる他、カメラからスマートフォンに動画をダウンロードするのも簡単だ。

この項の執筆にはKhaled “Tito” Hamzeが参加

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〔日本版〕gimbalの発音は辞書によればジンバル、ギンバルいずれでもよい。ただしアメリカ英語ではギンバルと発音する場合が多く、その発音の方が通じやすい。

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Samsung、Galaxy S8開発を確認―韓国のNote 7購入者には割引アップグレードを約束

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Samsungにとって今年は散々な年だった。ライバルが年末商戦に向けて一斉に最新機種を投入する中、Samsungはじっとしたまま傷が癒えるのを待つしかない状態だ。今年同社はPR史上最悪に近い大惨事に見舞われた。

韓国のテクノロジー産業を牽引する企業としてはなんとしても次のGalaxy S8を成功させねばならない。 たしかにひどいミス(それにおそろしく長引き、巨額の損害を与えた)だったが、それは過去のこととして、次世代機開発に力を注ぎたいだろう。ただしNote 7でいったい何が起きたのかについての調査は依然として結論が出ていない。

フラグシップモデルを失ったSamsungの副社長、Lee Kyeong-taeは同社の名誉回復はまだ何ヶ月も先のことだとと認めた。

しかしSamsungはGalaxy S8を近く発表する。Wall Street Journalに対して経営陣が明らかにしたところによれば、新モデルには「新しいデザイン、より優れたカメラ、人工知能サービスの強化」が含まれるという。Leeは直接には認めていないが、AIの強化は最近のViv Labsの買収を反映したものだろう。Samsungは韓国内のNote 7購入者に対し、S7に交換した上で、S8あるいはNote 8への割引アップグレードを保証するというニュースに引き続いてWSJのインタビューが発表された。

フラグシップモデルの公開がまだかなり先だというのにこうした情報を公開するのはSamsungとしては異例だ。しかしSamsungの場合、不安を抱く消費者(と株主)に安心感を与えるには次世代機が開発されていることを確認しておくのは適切な対応だろう。Samusungとしては新シリーズの発表の頃にはNote 7の大失敗が過去の話題になっていればよいと希望しているのだろう。

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新Macbook ProのTouch Barではこんなことができる

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さきほど(米国時間10/27)、Appleは新しいMacBook Proを発表した。Appleのマーケティング担当上級副社長、フィル・シラーはステージで「ノートパソコンに新しい黄金の標準を作るもの」と宣言した。この新製品で特に注目すべき点は、ファンクションキー列をマルチタッチのミニスクリーンで置き換えた点だ。ステージで披露されたデモを見た印象ではこのミニスクリーンは非常に多機能なようだ。

たとえば、イントロのビデオではビデオファイルを編集ソフトで開き、ミニスクリーンのスワイプで編集箇所を選んでいた。またスクリーンへのタッチで絵文字を選んだり、ビデオ再生では左右にスクラブして好みの場所を再生できる。スライドショーの場合、いちいち画面にメニューを表示せずに写真を選べる。

しかもユーザーが利用してるアプリ、またそのアプリで何をしているかによってミニスクリーンの機能は変化する。またミニスクリーンに従来のファンクションキーを表示しておくこともできる。上部左隅には新たにタッチボタンが設けられて、従来のエスケープキーを代替している。スクリーン右端には音声ボリュームのボタンが2つとSiriボタンが用意される。輝度ボタンはタップすると別のメニューを表示すると思われる。矢印アイコンもキーボードの明るさ調整など他のショートカットを表示するのだろう。

Safarの場合、タブが空白のときTouch Barはお気に入りのサイトを表示する。タップするだけでそのサイトが開く。あるいはサイトをプレビューしながら次々にタブを切り替えることもできる。写真アプリの場合、Touch Barでクロップしたり傾きを修正したりできる。またタイプ入力している場合はiOSの場合と同様、QuickType機能による候補が表示される。

メール・アプリでは返信、全員に返信など標準的なボタンがTouch Bar内に表示される。アプリはメールの相手に誰を追加すべきか予測してヒントを表示する。

サードパーティーのデベロッパーもTouch Barを利用することができる。Adobe Photoshopのデザイン担当マネージャー、Bradee Evansは次回のPhotoshopのアップデートでユーザーがTouch Barからパレット、レイヤー、画像のバージョンを操作できることをデモした。これは非常に使い勝手が良さそうでデザイナーには益するところが大きいだろう(残念ながら私自身はPhotoshopでできることといえば写真のトリミングくらいなものだが)。OfficeとSkypeも今後Touch Barを活用するという。これは期待できる流れだ。

Touch Bar右端のTouch IDセンサーは従来の電源ボタンを置き換えるものとなっている。全体としてTouch Barの機能は非常に強力かつ実用的だ。この機能だけで全く新しいノートパソコンを買う必要が生じるかどうかは別として、買い替えを検討しているユーザーの場合、Touch Barが他のMacではなくMacBook Proを選ばせる理由になるかもしれない。

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新MacBook Pro登場―ミニスクリーンはTouch Barだった

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われわれは新しいMacBook Proを待ちこがれていた。AppleがMacebookのハイエンド・モデルを全面的にリニューアルしたのはなんと4年も前になる。その4年の間に、いってみれば製品のヒンジにはガタが来て、ディスプレイの魅力も薄れてきていた。

2012年以來の長い4年間だったが、ついに新モデルが発表されるときとなった。さきほど(米国時間10/27)、クパティーノのApple本社で開催された招待オンリーのイベントでティム・クックがステージに立ち、このところAppleが開発に全力を挙げてきた製品を紹介した。

最初のノートパソコン(PowerBook)から25周年を迎えた後、Appleの最初のメジャー・リリースとなるのがこのMacbook Proだ。セールスポイントは、リーク情報のとおり、キーボードとディスプレイの間に設置されたリボン状のミニスクリーンだった。

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Appleは新しいミニスクリーンをTouch Barと名付けた(Magic ToolBarファンには申し訳ない)、 新しいミニRetinaディスプレイは現行のファンクションキー列を代替する。ミニ・マルチタッチ・スクリーンはタップだけでなくジェスチャーをサポートし、多様な機能を備える。ユーザーが立ち上げているアプリや現に実行している操作に応じてこのスクリーンは入力候補、利用可能なツールなどを表示できる。

Appleはいくつかのセットでミニスクリーンの多機能性をデモした(当面ミニスクリーンのサポートはApple自身のソフトが主となっているようだ)。たとえば写真アプリを開くと、クロップ、傾き修正など多数のツールが表示される。ビデオ編集の場合は、タイムスケールが表示され、左右にスワイプすることで編集点を前後に動かせる。

新Macebook ProにはもちろんSiriがビルトインされているもようだ。Appleの誇るフレンドリーなAIアシスタントを呼び出すボタンが標準で表示される。またiPhoneと違って、ヘッドフォン・ジャックがちゃんと1個装備されている(安心していただきたい)のと同様、ファンクションキーの機能も完全に削除されたわけではない。ミニスクリーンにファンクションキー列を表示するボタンも用意されている。

ユーザーは簡単にミニスクリーンをカスタマイズできる。画面の下部からポップアップする通知センター的な画面に各種の機能が表示され、ユーザーは必要な機能を選んでミニスクリーンに登録できる。ミニスクリーン右端にはTouchIDセンサーが設けられ、Appleの新しいT1チップがセキュリティーを守る。

Appleによれば、今回の製品はProとして最薄、最軽量だという。17インチ・モデルでも厚さはわずか14.9mmだ。15インチ・モデルは4ポンド(1.8kg)で、最小の13インチ・モデルは3.5ポンド(1.6kg)だ。

長い待ち時間を反映してハードウェアは全般的に強化されている。15インチ版のディスプレイは現行製品に比べて輝度、コントラストとも67%アップし、彩度も4分の1向上しているという。スピーカーもまた改良された。

CPUはIntel Core i5またはi7で、Appleによれば、新しい冷却システムのおかげで、騒音、過熱とも軽減されたという(現行製品ではこの問題がしきりに指摘されていた)。またグラフィックスのパフォーマンス改良され、スピードが130%速くなった(これも15インチ版)。

さらに取材中…



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これがSurface Studioだ―MicrosoftがWindowsイベントでオール・イン・ワンPCと新入力ツールを発表

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今日(米国時間10/26)、開催されたWindowsイベントでMicrosoftは新しいオール・イン・ワンPC、Surface Studioを発表した。28インチ、3対2のPixelSenseディスプレイはMicrosoftによればこのサイズで史上最薄だという。CPUはIntel Core、NVIDIA GPU、 2TBのハイブリッドHDD、2.1スピーカーを内蔵する他、ハプティック・フィードバックを内蔵したホッケーパック型のツール、Dialが発表された。

MicrosoftのSurface責任者、Panoss Panayは「ディスプレイのヒンジには独自のメカニズムが採用されており、自由に角度を調節できる。これはコンピューター上でクリエーティブな処理を必要とするユーザーを満足させるはず」と述べた。Panayによればコンピューター操作上の「根本的な変革」だという。

Studioは11点タッチスクリーン、32GB RAM、メカニカルなハードディスクとSSDを組み合わせた2TBのハイブリッドHDDを備え、入出力としては4基のUSB 3.0ポート、イーサーネット、オーディオ、SDスロット、Mini DisplayPortが利用できる(Thunderboltポートはない)。同時に発表されたホッケーパック型の入力デバイス、Surface Dialにはユーザーの手に振動を伝えるハプティック・フィードバックが組み込まれている。クローム製のパンタグラフ状の支持部でディスプレイと連結された長方形の箱型の本体にはスピーカーやHDDが内蔵される。

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Surface Studioのディスプレイは「可能な限りの没入感を与える」とPanayは述べた。画素数は1350万ピクセル、解像度は192 PPIでどの位置から見ても個々のピクセルが判別できることはないという。MicrosoftはこのディスプレイをTrueColorと名付けており、Panayによれば「(クリエーターが)世界を見るとおりに…レンダリングできる」ということだ。

このディスプレイは作業中にカラースペースを切り替えることができる。たとえばDCI-P3カラースペースで作業している映画の製作者はその場でsRGBカラースペースに切り替えてP3をサポートしていない一般ユーザーのテレビで作品がどう見えるか確認することができる。

またこのディスプレイはTrue Scaleという実物大表示を備えている。「このディスプレイは現実世界で1インチのものを1インチに表示できる」とPanayは述べた。つまりA4サイズの紙の印刷物が同サイズでスクリーンに表示される。

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ディスプレイと下部の本体を接続するのは2本のクロームのパンタグラフ式アームで、ヒンジのメカニズムは独特だ。クリエーターはディスプレイを水平近くまで倒すことができる。Panayは「背景に溶け込ませることもできる」と述べたが、kこのディスプレイの大きささを考えるとむしろマーケティングのレトリックに近いだろう。

Studioには「リニア・マイク・アレイ」(linear mic array)が組み込まれており、ユーザーが部屋の反対側にいても音声を拾う。Windows 10のCortanaアシスタントのおかげでStudioはAmazonの人工知能スピーカー、 Echoのような便利さを備えた。

Surface StudioはSurface Penをサポートする。ディスプレイをほぼ水平に倒せるヒンジと組み合わせればグラフィックスのプロには極めて大きな効果が期待できるだろう。後述する円筒形のSurface Dialデバイスも巧妙なツールで、多くのアプリで利用できる。

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ヒンジのユニークなデザインはディスプレイを垂直から水平まで抵抗なく動かすことができる。Surface Pen、実物大表示のTrue Scale機能を組み合わせるとデザイナーなどのクリエーターには理想的なツールとなるという。レイテンシーはほぼゼロでペンはフルスピード動かせる。つまり実物大のバーチャル・ペーパーに自由に絵や文字を描けるわけだ。

ステージ上でPanayはSurface Dialを披露し、使い方をデモした。このホッケーパック式の新しいデバイスは要するにマイクやキーボード同様、入力ツールだが機能はまったく新しい。Dialはキーボードやマウスと同様、グローバル・コントロールだ。つまりWindowsのシステム・レベルで作動する。Dialはマウスと同じようにデスク上に置いて使うこともできるし、上の写真のようにディスプレイにタッチさせて使うこともできる。Dialはそれぞれのシチュエーションに応じて異なる機能を発揮する。スクリーンに載せた場合、周囲にカラースケールをダイアル状に表示し、ユーザーに描画色を選択させる能力もある。オフスクリーンで使う場合Surface DiaはSurface Book、Surface Pro 3、Surface Pro 4で利用できる。

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電子コミックのプラットフォーム、Madefireのファウンダー、Ben Wolstenholmeが壇上でSurface Studioのクリエーティブな能力をデモした。WolstenholmeはStudioを使ってその場でコミックの動くサムネールを描いてみせた。Wolstenholmeによれば「これまでこの作業を紙でやっており多くのステップが必要だった。今は同じワークフローを完全にデジタル化し、すべてSurface
Studioに移行した」ということだ。イラストの細部に細部に微妙な彩色をするためにズームアップする操作をDialのショートカットに設定できるという。

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デベロッパーは自由にSurface Dialの機能を設定できる。イベントではオンスクリーンのユースケースがデモされた。これには画面で絵を描きながら、Dialでリアルタイムで描画色を変えたり、表示倍率やツールをその場で変更するところが含まれていた。

Surface Studioは今日から予約を受け付けが開始された。Microsoft Storesに実機が登場して実際に触れてみることができるのは明日(米国時間10/27)からだという。クリスマス商戦には台数限定で出荷される予定だ。価格は2999からとなっている。

〔日本版〕 Surface Studioの日本での取扱計画に関してはまだ情報がない。Surface Dialの価格は99.99ドル。

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これがMagic Toolbarだ―Apple、新MacBook Proの画像をうっかりリーク

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macOSがSierra 12.1にアップデートされた際、システム・ファイルに2枚の重要な画像が隠されていたのをMacRumorsが最初に発見した。そういうわけで、上の写真が新MacBook Proだ。

すでに報じたとおり、新しいMacBook Proではキーボードの上部、現在のファンクションキーの位置にリボン状の第2ディスプレイが装備される。このタッチパネル・ディスプレイは作業の内容に対応してさまざまな機能を持つはずだ。

上の例ではこのディスプレイ(Magic Toolbarと呼ばれるはず)はユーザーに対して Apple Payでの支払い手続きを完了するためにTouch IDセンサーに触れるよう求めている。

ご覧のとおり、ファンクションキーは消えている。私が最後にF7キーを叩いたのがいつだったか思い出せないくらいだが、一方で物理的なエスケープ・キーもなくなっている。しかし写真をよく観察すると、ミニ・ディスプレイの左端にキャンセル・ボタンが表示されている。位置からしてもこれがエスケープ・キーと同じ働きをするのだろう。ただしブラインドタッチの場合、ずっと叩きにくくなっている。

またこの写真から新Macbook ProはTouch IDセンサーを装備していることも確認できる。下の2枚目の写真でミニ・ディスプレイの右端の色がやや濃くなっている。これがTouch IDセンサー部分のようだ。この部分はディスプレイと色が異なるのでディスプレイではない。しかしiPhone、iPadのホームボタンとも異なる。iPhoneの場合、ホームボタンは金属リングが取り巻いており、指を載せるとこのリングが指を感知してTouch IDセンサーを起動する仕組みだ。ところがMacebook Proの場合、Touch IDの周囲にこのリングが見当たらない。3D Touchのような感圧メカニズムが内蔵されていて金属リングの必要をなくしているのだろう。

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あと気になる点は、キーボードが(キートップは大きいが)12インチのretina MacBookにひどく似ていることだ。私は12インチretina MacBookの浅いキートラベルが嫌いなのだが、Macbook Proのキーボードが外付けMagic Keyboardのような深いキートラベルなのかどうかは不明だ。

トップの写真でも分かるが、13インチのMacBook Proはディスプレイとキーボードの周囲のベゼルが現行モデルより細くなっている。スピーカーはキーボード部分の下ではなく両サイドに配置されている。このことは新モデルが全体としてスリム化されていることを示唆する。ヒンジ部分も小型化されているようだ。現行モデルと同様の強度が維持されていると期待したい。

とりあえずこんなところがリーク画像から判明した点だ。新Macbook Proのポート数や種類は依然として不明だ。内部の部品についても出荷時期、価格についても情報がない。噂ではIntel Skylakeプロセッサーと多数のUSB Type-Cポートを装備しているという。現行MacBook ProではUSBポートとMagSafeポートが厚みを押さえるためのボトルネックになっているように見える。これらをすべてUSB Type-Cに置き換えるならさらに薄くすることが可能だろう。

すでにお伝えしたように、Appleは来る10月27日〔日本時間28日〕にプレスイベントを予定している。MacBook Proシリーズのアップデートに加えて、13インチのMacBook Airのデザインやコンポネントも新しくなるはずだ。iMacについてはパフォーマンスのアップデートにとどまる可能性が強い。ここ数年放置されてきたMac Pro、Mac Miniが今回のアップデートに含まれるのかどうか不明だ。retinaの外付けディスプレイは近々お目見えするようだが、27日のイベントには間に合わないようだ。もっともAppleとしてはディスプレイについてプレスイベントで発表だけして、後日出荷ということにする手はある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

クルマに搭載する小型ディスプレイ「Navdy」がついに発売、価格は799ドル

 

私たちが初めてNavdyの存在を知ったのは2014年のことだ。クルマに搭載する小型ディスプレイであるNavdyはこの年、クラウドファンディングで250万ドルを調達している。

その2年後にはVCから2600万ドルを調達し、ついにその時が来た。今朝、Navdyの出荷が始まったのだ。

Navdyのアイデアはシンプルだ:普段は携帯の画面(または、ダッシュボードの中にあるディスプレイ)に表示される情報を、ダッシュボードの上に備え付けることができる小型のディスプレイに表示するというものだ。これで理論的には、運転手はより運転に集中ができるようになる。

しかし、そのアイデアには含まれていない「楽しさ」という要素もこのディスプレイにはある。製品版のNavdyはさながら映画「The Fifth Element」に登場するディスプレイのようだ。GPSによるナビゲージョンやテキストメッセージがフロントガラスの前に置かれた透明なディスプレイに表示される。運転している時の視界にちょうど収まる位置だ。正しい位置にディスプレイを置けば、ルートを表示する地図(そして、メールやアラームなど)が道路の上に浮かんでいるように見える。

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また、このディスプレイには手の動きを感知するセンサーが搭載されていて、ハンドルの上で手を動かすことでディスプレイを操作することもできる。かかってきた電話を取りたいときはどうするかって?空中で手を左にスワイプしてみよう。するとあら不思議、電話がつながった。

ジェダイになったような気分だ。

悲しいかな、2014年の事前販売の時よりも値段が高くなってしまった。アーリーアダプターがこのディスプレイに支払ったのは299ドルだった。小売り価格は499ドルほどになると同社は話していたものの、最終的に決まった小売り価格はその見通しとは大きく離れた799ドルだ。スマートフォンがやってくれることを2倍便利に、そしてより運転に集中できるということを考えても、、、ちょっと高すぎる。その一方、良質な製品が手頃な値段で手に入ると定評のあるAnkerがNavdyとよく似た製品を開発することを発表している。よく似すぎているので、それがNavdyのクローンと呼ばれてもおかしくはない

ここまで全部言い切ったうえで:ああ!個人的にはこれすごく欲しい。

Navdyのご好意でそのディスプレイを頂くことができたので、レビュー記事もすぐに公開する予定だ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter