今月のアップデートでiPadにゴールド版追加、12.9インチの大型iPadの発表は来年早々か

Bloombergによると、Appleは次世代の9.7インチiPad Airのカラーバリエーションにゴールドを加え、さらに来年早々に12.9インチの大型iPad Airが発表され、これにもゴールドが加えられるという。

Bloombergは去る8月に大型iPadが開発中だというリーク情報を記事にしていた。しかし今回、現行の9.7インチ版iPadに関するリーク情報がカラーバリエーションだけだったというのは、近く行われるはずのiPadのアップデートではさほど大きな新機能の導入はないことを示唆する。

これまでにわれわれがつかんだ情報でも、Appleの今年の新しいiPadはマイナーアップデートにとどまるという感触だ。プロセッサーがiPhone 6/6 Plusdで採用されたA8に代わることがおそらく、もっとも大きな変更だろう。これまでもAppleはタブレットのプロセサーをスマートフォンから差別化してきたので、あるいはA8+が投入されえるかもしれない。

Appleはプロセッサーのアップグレードとゴールド版の追加で向こう1年iPadシリーズの売れ行きを維持するには十分と考えているのかもしれない。ここ数年のタブレットの販売動向をみると、消費者のタブレット購入サイクルはスマートフォンよりもコンピュータに近い。ユーザーはタブレットを購入すると数年使い続ける。これに対してスマートフォンの場合は、毎年新製品に買い換える率が高い。iPhoneの場合、この傾向は来年まで続きそうだ。

また今月はマイナー・バージョンアップに止め、来年早々に大型iPadを投入し、秋に現行iPadのメジャー・バージョンアップというように通年で順次新製品を発表する方が大きな売上を期待できるのだろう。Appleが大型iPadを製品ラインの中でどう位置づけるかも興味深い。タブレットよりむしろMacビジネスに近い位置づけとするのだろうか?

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Galaxy Note 4、Samsungの「隙間は必然」説明にギャップ拡大

Samsungの新機種、Galaxy Note 4を買った韓国ユーザーたちは、自分の最新機種に普通ではない特徴があることに気付いた ― 画面の周囲に名刺がささるほどのギャップがある。まだ米国には届いていないGal Note 4は、発売当日に売り切れた。

そして、ギャップは完全に正常な現象らしいことがわかった。Samsungはこのギャップについて文書で言及しており、そこには、ある程度のギャップは必然的に起こり得ると書かれている:

デバイスのケース外周に見られるわずかな隙間について。
・この隙間は製造上必須な特質であり、部品の軽微な振動が起きる場合がある。
・時間とともに、部品同士の摩擦によってこの隙間が多少拡大する可能性がある。

また、SamsungはAndroidCentralに対して、「本件はGalaxy Note 4の機能あるいは品質に影響を与えない」と伝えた。

おどけた連中は、この隙間を使えばユーザーは端末本体で名刺を持ち歩くことができ、おそらく時間と共に少々ほこりがたまるだろう、などと言っている。


via AndroidCentral

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


AppleのOS X Yosemiteが公開間近に。イベントはいつ?

AppleのOS X Yosemiteは近々公開予定だが、デベロッパープレビューが、4th ベータプレビューアップデートと共にGolden Master(GM)ステータスに到達したことから、もう長い間待つ必要はなさそうだ。昨年、AppleはMarvericksのGMを、Mac App Storeで一般公開する約3週間前にリリースしているので、Yosemiteは多くの人たちが予想している10月中旬から下旬にかけての公開に向かって、計画通り走っているようだ。

AppleはYosemiteをスペシャルイベントで公開すると予想され、そこでは新しいiPadも披露されるだろうと噂されている。イベントは10月の1、2週目のどこか、あるいは同月最終週に行われるだろうと、常に正確なJim Dalrympleは予想しており、以前少なくとも一つの情報源が報じた10月21日には起こらないと言っている。GMのリリース時期から見て、10月14日あるいは28日が、最もありそうな日程だ。

GMビルドは一般に、Appleが消費者向けに公開する最終リリースと同じ(あるいは非常に近い)内容だ。昨年は、10月22日のスペシャルイベントでMavericksの最終版がリリースされるわずか2日前に、改訂版GMが配布された。イベントではiPad Air、およひiPad miniのRetinaディスプレイモデルが発表され。両機の後続モデルは、Appleが今年も計画している10月の製品リフレッシュの一環として登場する可能性が高い。

新しいMacも発売される可能性はあるが、それが何であるかは未だ霧の中だ。一部の報道は、Retina iMacが2012年のMacBook Pro以来初のMacハードウェア用Retinaディスプレイとして登場する、と予想している。さらに、12インチのRetina MacBook Airの噂も絶えないが、発売が今年か来年になるかは意見が入り混じっている状態だ。

もうひとつの興味は、Appleが開発中で来年早くに発売されるとBloombergが言っている、12.9インチiPadだ。Appleが「2015早期」にApple Watchを発売する計画であることを踏まえると、公式発売日の発表と合わせて、上記いずれかの製品発表を行うイベントが行われる可能性がある。

いずれにせよ、一般公開前のYosemiteプレビューは今回が最後になるだろうから、コンピュータと心の準備をお忘れなく。

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Samsung Glaxy Note 4に、#Gapgate疑惑

時が変われば、別の「○○ゲート」が現れる。今回はSamsung Galaxy Note 4。Androidファンを魅了するこの最新のタブレットは、画面とケースの間にわずかなギャップのある個体が出荷されたと報じたれた。韓国のiTTodayが報じたこの問題は、少数のデバイスに影響を与えていると見られている。

記事によると、ギャップ(隙間)は紙2枚か名刺1枚が入る程度の幅だ。ここから埃や液体が侵入する可能性がある。

Samsungは、韓国でGalaxy Note 4を発売したばかりで、初回ロット3万台を売り尽くした。韓国Sasmsungはこの問題を認識し、米国で発売される前に問題を解決する予定だ。しているが、無視するらしい、と少なくともTrustedReviewsは言っている。

「報じられている問題はGalaxy Note 4の機能や品質に影響を与えない」とSamsung広報担当者は本誌に話した。「われわれは、Galaxy Note 4の装置が当社の厳しい製造・品質管理基準を満たしていることを、顧客に保証する」。

via BGR

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Apple、パリコレでApple Watchイベントを開催。ファッション界に進出

Appleはパリ・ファッションウィーク(パリコレクション)に参加し、フランスの高級ブティック、ColletteでApple Watchスペシャルイベントを開催している。Appleは、9月のプレスイベント以降初めてこの新デバイスを一般公開した。まだ、完全動作品を手に取ることはできないが、期待されたガジェットの展示は、それでも多くの群衆を集めている。

Apple CEO、Tim Cookは、今日(米国時間9/30)午前このスペシャルイベントについてツイートし、Apple Watchの各モデルが並ぶガラスケースに群がる人々を撮った上の写真を披露した。複数の記事が、スポートツコレクション、ベーシックコレクション、および18金ケースのハイエンドコレクションからなる、Apple Watch全モデルが展示されていることを報じている。

何人かのファッションジャーナリストもイベントに参加し、ウォッチを試すことができたが、9月に記者たちが触った時と同じく、デモモードに固定されていたと伝えている。Appleは未だにApple Watchの発売時期を、2015年早期としか言っていないが、一部報道によると、当初は2014年末までに発売するつもりだったと言う。

Appleは、Apple Watchをファッションアイテムとして位置付けようとしていることを隠そうとしない ― ファッション中心地でこの種のイベントを開き、『ヴォーグ』編集長のアナ・ウィンターらのスペシャルゲストを招待することによって、来年この商品が発売された暁には、こうしたインフルエンサーたちをも巻き込もうとしている。

ウェアラブルをファッション・アクセサリーとして売り込むことは、この分野の成長を試みるデバイスメーカーの戦略として以前から見られたが、Appleほどの予算やハリウッドへの影響、あるいは、マーク・ニューソンを持つ会社は他にいない。ファッション界の支持を得ることは、腕時計を着ける習慣がなく、これまでのスマートウォッチ製品に魅力を感じなかった消費者にとってさえも、Apple Watchのために財布のひもを緩める理由が一つ増えることを意味している。

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GoProの129ドルの新しいエントリーモデルHeroはアクションカメラのキングだ

GoProはHeroアクション・カメラの新シリーズを発表した。ハイエンドのHero 4では初めてタッチスクリーン・ディスプレイを背面に備えたシルバーモデル、4Kビデオが撮影できるブラックモデルが登場した。

しかしいちばん興味をひかれたのはHeroと名付けられたエントリーモデルだ。Heroはアクションカメラというカテゴリーを次のレベルに引き上げる製品だと思う。

HeroはこれまでのGoProのホワイトモデルに相当する。しかし今回の新しいHeroは本体の防水ハウジングや低光量時に自動的に最適化されるモードなど、ライバルが到底及ばない機能を詰め込みながら129ドルときわめてアグレッシブな価格設定になっている。

ホワイトモデルから60ドル値下げするために新しいHeroはWi-Fi接続などいくつかの機能を削っている。つまりこのモデルはスマートフォンからコントロールすることはできず、コンピュータとの接続にはUSBケーブルを使う必要がある。しかしこれは実際に使用する上ではそれほど決定的な不便ではない。特に初めてGoProを使うユーザーにはほとんど気にならないだろう。またセミプロの私もWi-Fi接続はそれほど利用していない。そもそも泥、雪、水中といった厳しい条件ではスマートフォンを携帯することができない。

GoProの価格戦略はこの分野への新たな参入者、たとえば、Cubeアクションカメラを99ドルで売りだしたPolaroidなどにとって手強いハードルになるだろう。CubeにはWi-Fiがないだけでなく、そのままでは防水機能も、GoProのProTuneソフトウェアもない。この分野の初心者向けには低価格のPolaroid Cubeの方が向いているという評判だったが、Heroの登場で価格差は100ドルから30ドルへと大幅に縮小した。こうなれば長年にわたる実績があり、さまざまなマウントを始めとする豊富なアクセサリを揃えたGoPro Heroの方がはるかに有利になるだろう。

129ドルなら、多くの人々が新しいアウトドアの動画記録を始めることになるだろう。また Heroを3台揃えて異なるアングルから同時に撮影すればHero 4ブラックモデル1台で撮影するよりはるかに変化に富んだ作品ができそうだ。公開先がiMaxシアターではなくてYouTubeならますますそうだ。

トップエンドのHero4、特に4Kビデオが撮影できるブラックモデルはネイチャーやエクストリーム・スポーツなどを対象とするプロ、セミプロの映像作家の創作意欲をかきたてているが、Heroはアクションカメラ市場の裾野を大きく広げる画期的な製品だ。

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Apple、来月Retina iMacを発表か? 高DPI時代の幕明けだ

Appleはこの秋、OS X Yosemiteと共に、ついにRetina iMacを発売する可能性がある、と9to5Macの最新記事が伝えている。最終テストに近い段階だと言われるこの新機種が登場すれば、それは「判別可能なピクセル時代」の終りを予感させるものだ。

Retina iMacは、はるか昔の2012年6月に初のRetina MacBook Proが発表されて以来、開発中であるとの噂によって、想像は膨らむばかりだった。AppleにおけるRetinaデスクトップ機の開発は、iMacに必要な画面サイズの高解像度モニタの製造コストのために遅れていたに違いない。一番小さいiMacでさえ21.7インチのディスプレイを装備しており、15インチのRetina MacBook Proよりはるかに広い面積を占めている。

2年と少しの時間によって、Appleはディスプレイ製造メーカーのコスト効率を高め、超HDテレビやパソコンモニターによって高解像度ディスプレイが普及してきた。そして、近く公開されるOS X Yosemiteのベータ版には、現行iMacの画面サイズに合わせたRetina解像度への参照コードが見られるという。

これらの新iMacは、現行モデルの薄い筐体をそのまま使い、非Retina版と共に販売されるだろうと報じられている。これはRetinaノートを発売した時のやり方だ。Retinaディスプレイは、4Kビデオの編集に多大な恩恵を与えるだろう。Final Cut ProおよびiMovieのアップデート版は高解像度ビデオをサポートするだろうとも記事は書いている。

Appleのデスクトップ製品ラインにとって、最後の大きな変更は薄型筐体で、機能面における大きな改善は久しぶりだ。この新しいエネルギーの注入により、ホリデーショッパーの購売意欲を刺激することができるかもしれない。

実際のところ、Appleデスクトップ機は現在の解像度でも殆どのニーズを満たしている。多くの人々の座席位置からでは、ピクセルが識別できる等の「低解像度感」もない。しかしRetinaへの飛躍によって、デスクトップで印刷物レベルの鮮明さを体験できるようになるだろう。ただ、未来が高DPIにあることは間違いないとしても、来月見るであろうこのカテゴリーのMacは、おそらくハイエンド消費者とプロフェッショナルをターゲットにしたものになるだろう。

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Luminox P-38は、暗闇で明るく光る機械式クロノグラフ

Luminoxは、無駄のない三針クォーツ腕時計と、そのユニークなトリチウム管発光針で知られている。この驚くほど明るくコンパクトな時計は、軍隊および警察で人気が高い。しかし、第二次大戦時代の戦闘機乗りはどうだったのか? 誰が彼らのために時計を作るのだろうか。この会社がついている。

Luminox P-38 Valjoux Automatic 9461(P-38 Chronoと呼ぶことにする)は、ロッキード P-38 ライトニングを称える最新モデルだ。黒と白を基調とした伝統的クロノグラフで、縁のタキメーターと、標準的な時分秒に加え中央に秒針が配置されている。日付/曜日窓もあり、竜頭の上下にある隠れたボタンで制御する。かなりの厚みがあり、厚手の皮ベルトが付属している。

3000ドルという価格は、Valjoux[バルジュー]のクロノグラフとしてはお買い得だ。Valjouxはスイスの時計ムーブメントのメーカーであり、Luminoxがこのモデルで使用している7750は、名品であり非常に入手が困難になってきている。Luminoxにとって、このよう歴史ある高価なムーブメントを使うことは、新たな展開であり同社がより稀少な領域に移行しようとしている兆候かもしれない。

しかし最大の呼び物は、Luminoxのトリチウム管だ。この時計は暗闇でまるで懐中電灯のように光る。クロノグラフの小さな針には発光処理が施されていないが、時針と分針はグリーンに光る。このトリチウム管による発光は、光に当てなくとも25年間続くという。

私は以前からLuminoxのファンだったが、彼らがクォーツムーブメントに力を入れているというだけの理由で、これまで避けてきた。自動巻への移行という決断は感激的であり、これはスイスアーミーその他の、かつてクォーツ中心だったブランドと同じ方向性でもある。高級腕時計の人気は高く、将来スイスにApple Watchの波が押し寄せてくることを踏まえると、時計メーカーは、安物のケースに入ったクォーツムーブメントより少し良いものを提供する必要がある。

この時計は特別にユニークというわけではないが ― 7750は今やどこででも見かける ― Luminoxとして新しい何かを提供するものであり、特に発光機能はすばらしい。デザインはオメガ・スピードマスターから派生したものだが、小さな針にも発光体が付いたところを是非見たいものだ。価格、サイズ、製造品質いずれも完璧だ。もし、暗い場所で見やすく見た目もおしゃれで(あまり)高価すぎない腕時計を探しているなら、このP-38は最強だ。


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曲がったiPhone問題は、3Dプリンティングで解決しよう

驚くほどきついパンツでiPhone 6 Plusを曲げちゃった? 骨ばったお尻でiPhone 6をダメにしてしまった? iPhoneを万力に挟んでペンチで曲げてしまった? 3Dプリンティングが解決してくれる。

このプリベント[折り曲げ済み]iPhone 6ケースは、Shapewaysで19.99ドルにて販売中だ。作者のFernando Sosaは、カラーバリエーションとして、ベント・ブルー、プレッシャー・パープル、OMGオレンジの各色を用意している。Sosaは、ウラジミール・プーチン等形取った「プラグ」を作っていることでも有名だ。

設計図データをダウンロードして、自分でプリントすることもできる。その場合は、あなたのiPhoneの曲がり具合に応じて、ファイルを修正することをお薦めする(あなたが、実際に問題の影響を受けた9人の一人であるならだが)。お楽しみあれ!

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ステッピングモーターが音楽をかなでるRasPi/Arduino製の珍作

この、ArduinoとRaspberry-Piで作ったミュージックボックスは、シンプルなステッピングモーターを使って楽しいメロディーを奏(かな)で、二つのサーボがパーカッションを担当する。

Jeremy Weatherfordが作ったこのボックスは、とてもシンプルだ。Raspberry Piが音楽を収めていて、正しいタイミングでステッピングモーターを動かす。モーターの振動の周波数と持続時間が変わることによって、音楽になる。かなりくだらなくて、やりすぎなところが、楽しい。Weatherfordは、こう書いている:

“全体を木の箱に入れて、部品をパネルにマウントするときが、楽しかった。電源スイッチは電源に接続するとLEDが点灯する。LiPoバッテリーは使ってない。play/stopボタンがあり、後ろには壁からの電源用のジャックがある。だからLiPoバッテリーの爆発事故はありえない。”。

このボックスは絶対的にキュートなハックだが、さらにいかしてるのは、演奏する曲が“Sweet Child Of Mine”であることだ。ぼくはこのボックスを、愛してしまった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Nexux 6は、巨大サイズの怪物なのか?

Googleは新しいNexus 6を準備中だ。9to5Googleによると、Googleの最新Androidリファレンス・スマートフォンは、新たな “Moto X” になりそうだ。

最新記事によると、5.92インチ画面の噂は本当らしい。即ち、これは、スケールアップされた新Moto Xといえる。私にとっては残念だ。なぜなら新しいMoto Xを少し使ってみて唯一感じたのは画面サイズが元のままならよかったのに、ということだったからだ。

対角線5.92インチ(15.04 cm)の怪物ディスプレイは、2560 x 1440の解像度を持ち、これは498 ppiというとてつもない画素密度を意味している。バッテリーは3200 mAhなので、電力の大部分をこの巨大画面の鮮明に見せるために使っても大丈夫だろう。9to5に書かれている仕様によると、13メガピクセルカメラと4Kビデオ録画機能、2メガピクセルの前面カメラ等は、新Moto Xと同じだ。

中身はSnapdragon 805プロセッサーとRAM 3GB、32GB以上のメモリー容量だろう。記事によると発売は11月で、10月に発表されるだろうとのこと。これは前回のNexus端末発表時と同じだ。

Googleはこの端末のアピールポイントを価格に絞ってくると思われる。過去のNexusシリーズも、他のAndroidライバルにそこで勝ってきた。雪のように純粋なAndroidを提供し、タイムリーにアップデートを重ねていけば、物事はうまく回っていく。しかし、この電話機はどう考ても巨大であり、初めての、私が買わないNexus端末になるかもしれない。

通常私は最新のNexusスマートフォンを持ちたいと思っている。個人的楽しみとしても仕事としても。しかし、6インチのスクリーンは、最新タブレットのNexus 7に危険なほど近く。私が大型携帯電話を許容する能力の限界に来ている。新Nexusは、299ドルのOnePlus Oneと直接競合するに違いなく、あちらも巨大な5.5インチ画面を備えているので、デベロッパーの大画面向けデザイン促進のために、Nexusの大型化を喜んでいるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple曰く、iPhone 6/6 Plusが曲がったという苦情は10件未満

Appleは、iPhone 6および6 Plusが曲がるという様々な報告に答え、それは「著しく稀」であり、実際これまでにデバイスを購入した顧客のうち、苦情を申し出たのはわずか9人であると語った。これは、すでに販売された1000万台以上のうちの9台、という意味だ。

Appleは本誌に対して、通常の使用においてその問題が起きることは稀であり、YouTube等でユーザーが故意に折り曲げているビデオは、極めて人為的な状況であると指摘した。当初、Appleファンのサイトを中心に報告が掲載された後、Wiredのライター、Mat Honanを含め、他にも自分のiPhoneが反ったなどという報告が続いた。

Appleは、最新のiPhoneは「鋼鉄およびチタン材」を「ストレスのかかる部分を補強」するために挿入し、「業界最強のガラス」を使用して、それらの問題を防止していることも付け加えた。また、高品質の材料を使っていることに加え、iPhone 6および6 Plusは、折り曲げ、着席、ねじれ、その他のストレスに対して、長時間であっても耐えられるよう、デザインおよび開発過程を通じて過酷な試験を受けていると。その種のテストは、業界では標準的なものであり、2008年にTechCrunchがNokiaのガジェット実験室で撮影したビデオでも見ることができる。

ITブログ界という放送局がこの問題を誇張して伝えることに貢献したものと思われるが、これは新しいハードウェアが出荷され、小さいけれども注目に値する問題が発覚した時にはよく起きることだ。Appleは過去にも似たような騒動に巻き込まれており、はデバイスの折り曲げに関しても、同社が金属ケースに切り替えた際に起きていたが、今回は増幅の度合がとりわけ大きかったようだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ついにiPhoneのカメラがマニュアル操作可能に―アプリはその名もManualがオススメ

iPhoneはとうに世界でももっとも売れているデジカメの地位を獲得している。そこでAppleがiOS 8でアプリのデベロッパーに(つまり結果的にはユーザーに)対してカメラのコントロールの余地を拡大したことは大いに歓迎すべきニュースだ。

iOS 8は、フォーカス、シャッター速度、ホワイトバランス、標準グレーカード、 ISO(フィルム時代の「感度」に相当)、露出、逆光補正などなどカメラに関する多くコントロール項目を開放した。これによってデベロッパーはiPhone向けの本格的なカメラアプリを開発することが可能になった。

以前、私は写真界に身を置いていたので、最新のカメラアプリに絶えず注意を払っていた。それで知ったのだが、多くのデベロッパーがiPhone向けにカメラアプリを開発するのがおそろしく難しいと認めていた。このジャンルは真偽取り混ぜた「裏ワザ」が充満する世界で、一旦登録されたアプリが削除されたり、その後復活したりすることも珍しくなかった。Appleが公式にはカメラ機能のマニュアル・コントロールのAPIを公開していないため、開発は勘と試行錯誤による経験に頼る他なかった。しかも腹立たしいことに、AndroidもWindows PhoneもiOSよりずっと広範囲にカメラコントロールを公開していた。

ついにAppleがデベロッパーにカメラのコントロールを開放したことが私には大変うれしい。私は元プロのフォトグラファーで、結婚式からスポーツ、自然までほとんどあらゆる分野の写真を撮ってきた。しかしだいぶ以前からメインの(つまりいちばん使用頻度の高い)カメラはiPhoneになっており、iPhoneカメラの詳しいレビュー記事も書いている。 もちろん私はiPhoneが本格的な一眼レフの代用になるとは考えていないし、いろいろな理由からまだ今のところ 結婚式をiPhoneで撮るつもりはない

だが一般ユーザー向けのカメラとしてiPhoneは写真史上最高のプロダクトの一つだというのは間違いない。iPhoneはカメラとしてKodakのブラウニー、ペンタックスK1000、キヤノンのDigital Rebel(EOS Kiss)に匹敵する役割を写真の大衆化においた果たした。テクノロジー的にはもっと画期的製品もあったが、そのような製品の販売量はたかが知れていた。何千万、何億という消費者に高品質の写真を撮る能力を与えた点でiPhoneは今挙げたような偉大なカメラの仲間入りをする資格がある。

私はカメラの販売員をしていたこともあり、これも楽しい経験だった。私がその職について一二年後に写真界をデジタル化の大波が襲い、あらゆる面で写真というものをを変えた。液晶モニタを備えたデジタルカメラはその場で撮影結果を確認できるというのもその一つだ(シャッターを押すたびにいちいち液晶で結果を確認することをプロ・フォトグラファーの一部は〔チンパンジーのように見えるとして〕チンプするという言葉を作って嘲ったものだ)。しかし液晶モニタのおかげでカメラユーザーが初めてシャッター速度や絞りを変化させた効果をすばやく確認できるようになった。

単に結果を「眺める」だけではなく、その結果を次の撮影に生かすフィードバックがかかるようになった。これは写真の上達に非常に大きな助けになった。今やiPhoneもシャッター速度、露出、ISOなどの要素を自由に設定してその結果を見られるようになっことは私にとって実に嬉しい。おそらく近いうちに人気カメラアプリのCamera+VSCOcam にもマニュアル機能を追加するアップデートが出されるだろう。今のところ私はWilliam Wilkinson,が開発したマニュアルカメラ・アプリでその名もずばり、 Manualを愛用している。

Manualやそのたぐいのアプリを「上級者専用」だとする考え方があるが、私はそうは思わない。良い写真を撮ることに興味あるiPhoneフォトグラファーの全員に(つまりはわれわれのほとんど全員にということになるが)、こうしたアプリでマニュアル撮影を試してみることを強くお勧めする次第だ

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


EstimoteがiBeaconを利用して屋内ロケーション機能をアプリに簡単に組み込めるキットをローンチ

EstimoteはAppleのiBeaconテクノロジーに基づいたロケーション・ハードウェアとソフトウェア・プラットフォームを開発しているスタートアップだが、このほど屋内ロケーション機能をiOSとAndroidアプリに簡単に組み込めるデベロッパー向けキットを発表した。このIndoor Locationシステムは同社の既存のビーコン・ハードウェアと新しいモバイルアプリを利用している。デモ・ビデオにあるようにセットアップはごくシンプルで、位置情報の基準点を設けるために4個のビーコン・デバイスを壁に貼り付けるだけでよい。

Indoor Locationを利用するデベロッパーは、 部屋の入り口の直近に1個、つづいて最低3個のビーコンを壁に取り付け、それぞれのビーコンにiOSデバイスをかざして位置を読み取る。取り付ける順序はEstimoteのアプリが指示する。ビーコン位置の読み取りとカリブレーションは数分で終了する。Estimoteアプリは高度な数学的処理によって部屋のデジタルマップを作成し、コード・スニペットを出力する。デベロッパーはこのスニペットをさまざまなアプリにコピー・ペーストするだけでロケーション機能を持たせることができる。たとえば美術展の解説アプリを開発している場合、Estimote Indoor Location開発キットを利用すれば、入場者1人1人の正確な位置を把握して展示品に対応する解説を提供したり、順路を案内したりするアプリが作成できる。

Estimoteはこれまで近接認識ゲートウェイ機能を提供してきた。これは壁などに設置されたビーコンがユーザーの接近を認識してなんらかのアクションをスタートさせるというものだった。ただしこのゲートウェイ機能ではユーザーとのおおまかな距離はわかるものの、位置についての情報は得られなかった。今回のIndoor Location機能はまさにこの情報を提供する。

一般ユーザーに対して位置に応じた屋内ガイダンス・サービスを提供する他に、Estimoteのロケーション機能は、たとえばスーパーマーケットで店内の顧客の行動を正確に追跡する能力も与える。ガイダンス・サービスと組みわせて顧客の動線の追跡を行えばビジネス側は非常に有益な情報を得られるだろう。またその情報の分析をベースにして顧客に対してより適切なサービスを提供することもできるはずだ。

ローンチ・パートナーにはCiscoその他のビッグネームの名前も見える。Estimoteはビーコン・ハードウェアとソフトウェア・プラットフォームのデファクト標準の地位を狙っているが、今回の屋内ロケーション機能の追加はそれに向けてさらに一歩を勧めたことになる。

〔日本版:iBeaconはiPhone 4S以降、iPad第3世代以降、iPad mini、Android 4.3以降でサポートされている。EstimoteのアプリはiOS版とAndroid版が用意されている。〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


世界初の4人乗りソーラーカー、米国で路上デビュー

太陽の力で走る初めてファミリーサイズ自動車、Stellaが米国デビューを果たした。この車は、昨秋オーストラリアで行われたワールド・ソーラー・チャレンジで、ダーウィンからアデレードまで3000 kmを走破して、Michelin Cruiser Classの第1位を獲得した。

他のソーラー動力車がレース用に作られているのに対して、Stellaは世界初の路上走行用ソーラーカーだ。屋根の上に設置された大きなソーラーパネルによって、1回の充電で500マイル(800 km)走行できる。Tesla Roadsterのフル充電航行距離が245~300マイルであるのと比較されたい。

この車を設計したオランダのチームは、National Drive Electricウィークの開幕に合わせ、Stellaを米国ツアーに連れ出した。最近、ロサンゼルスからサンフランシスコまで国道1号線を走り、私もサンフランシスコで彼らに会ってStellaを見た。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


シルク・ドゥ・ソレイユがドローンと共に生み出す世界

シルク・ドゥ・ソレイユは、主に「人間の身体」を強調するパフォーマンスで有名だろう。そのシルク・ドゥ・ソレイユだが、最先端のテックについてもパフォーマンスへの取り込みを考えているようだ。

チューリッヒ大学およびカナダのプロダクションであるVerity Studiosと協力し、ドローンの編隊をランプシェードのようにして扱う作品をクリエーターズ・ワークショップにて発表した。詳細はビデオを見てみて欲しい。

個人的には、ここ数年で何度かシルク・ドゥ・ソレイユを鑑賞した。毎回、少なくともひとつはどのようにして実現しているのかがわからないパフォーマンスがある。ここにステージや、あるいは観客の上なども自在に飛び回ることのできるアクターが加われば、これまで以上に不思議世界が現前することになるのかもしれない。

下に紹介するのはメイキングおよび解説映像だ。上に掲載した完成版とあわせてお楽しみいただきたい。

[via BoingBoing]

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(翻訳:Maeda, H


iPhoneカメラの世代別比較、これはわかりやすい!


iPhoneのカメラが時と共に良くなっていると言うのは簡単だ ― ほぼ当然のことだ。しかし、〈どれほど〉良くなっているのだろうか?

Camera+の共同ファウンダー、Lisa Bettanyがやってみた。8世代のiPhoneで撮った同じ写真を一列に並べた。

結果は何とも素晴らしい。最新2世代になると差はやや小さくなっているる ― しかし、間違いなく判別可能だ。iPhoneの最初の2機種でマクロ撮影がこれほど酷かったことを忘れていた。

この写真は、各世代の画像素子の欠陥も目立たせている。例えば、iPhone 4の写真の上部に見られるでたらめなカラー処理とフレア。これがフィルターを通してないと言っても誰も信じないだろう。

ここに貼ったスクリーンショットは、本当の決着をつけるには不足だ。Lisaの、完全インタラクティブ版対照比較画像をご覧あれ。

(注意:このリンクはトラフィック過多のため、一時的に問題が発生しているようだ。写真をクリックした時に左右に広がらなければ、読み込みに問題があるので、後ほど再トライされたい)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


新iPhoneのCMの声はジミー・ファロンとジャスティン・ティンバーレイク

Appleはジョン・ホッジマン(PC役)とジャスティン・ロング(Mac役)のコンビが演ずる “I’m a Mac, I’m a PC”広告で長い間成功を収めてきた。AppleはiPhone 6で似たパターンの広告に戻ってきたが、今回は以前のようにライバルを攻撃するタイプではない。iPhone 6と6 Plusを並べてそれぞれの長所を強調するというものだ。そのユーモラスな声をなんとジミー・ファロンとジャスティン・ティンバーレイクが担当している。

上にエンベッドしたCMは新しいiPhoneのカメラの素晴らしさを訴えている。ここではそれぞれ微妙に違っているもののファロンとティンバーレイクは基本的に同じことをしゃべっている。下のCMではiPhone 6 Plusの大きさを強調しており、ティンバーレイクが「でっかい!」と言い続け、ファロンがまぜかえす。

どちらもよくできた楽しめるCMになっている。おもしろいのはAppleが2人のセレブを起用しながら、顔を使わないところだ。これはAppleはイメージ向上のためにセレブの力を借りる必要はないことを暗黙に伝えるうまいやり方だ(しかしセレブの出演は楽しい話題になる)。このCMシリーズはひとつひとつの優れた機能をシンプルなナレーションと絵作りで強調す初期のiPhoneのCMシリーズを思い起こさせる。

新しいiPhoneは最初の週末だけで1000万台が売れており、Appleは今のところiPhoneを売るのにCMの力を借りる必要はない。 しかし今後販売先が世界のすみずみに拡がり、中小のキャリヤも対象になってくると、ファロンとティンバーレイクの起用による話題づくりが次第に効果を発揮し始めそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


このロボットは、ワイン評論家より確かなテイスティングをする

ロボットが、ワイン評論家のすてきな仕事を奪うかもしれない。デンマークの研究者グループは、高価なワインが安物より本当においしいかどうかを確かめるために、人工の舌を作った。

最初にACS Nanoで発表されたこの研究は、表面プラズモン共鳴(SPR)に基づく光学ナノセンサーを使って、ワインの辛さによる感覚を人がどう体験しているかを認識できると主張している。そして、このナノセンサーは、タンニンが味覚を刺激する程度を、最高のワイン評論家以上に判定できると言う。
ひとすすりする価値があるかどうかを決めるのは人間であってロボットではない、と異議を唱える向きもあろう。しかし、アーハウス大学の研究者らは、ナノセンサーには人間評論家のような個人的先入感がないと指摘する。それは当たっているかもしれない。ワインテイスティングの方法には様々な要素がある。ブドウの種類から、土壌のミネラル、ブドウがどんな太陽光を受けたかに至るまで、あらゆるものが、シーズン毎のワインの味と香りに化学的影響を与える ― 同じブドウでさえも。

MarketWatchによると、毎年750 mlボトル314億本分のワインが世界で流通している。ワインには、ある種の標準評価がつけられているものもあり、ワインパーソナリティーやそのお薦めの熱烈なファンもいるが、誰もがそれぞれ異なるテイストを持っている。このため、近所の食料品店でワインを選ぶことは非常に難しい。

PhDの学生、Joana Guerreiroもセンサーの開発に参加した。ナノサイエンスを使用して、ワインの辛さを人間がどう体験するかを測定できるという。写真:Lars Kruse, Aarhus University.

このワインは皮表紙の本とマホガニーの香りがする、と言う代わりに、ナノセンサーは、そのワインにどれほど収斂性があるかだけを教えてくれる。そのために、口の中の分子を測定する。

「その感覚は、ワインの有機物と口内のタンパク質の小さな分子間の相互作用によって生まれる。この相互作用によってタンパク質の構造が変わり凝集が起きる。これまでは、プロセスのかなり遅い時期に起きる凝集に焦点が当てられていた。

このセンサーを使って、われわれはタンパク質が結合と構造の変化、即ちプロセスの初期段階を模倣する方式を開発した。これはより感度の高い方法であり、収斂効果をより正確に再現できる」とJoana Guerreiroは言う。

研究者らは、この技法自体は新しいものではなく、これを使って分子の数だけでなく、効果を測定できるセンサーを開発した点が新しいのだと指摘する。そして、この技法を適用できるのはワインだけではない。

アーハウス大学は公式ウェブサイトで、この機器を支えている科学は、標的薬を開発するために分子レベルで適用することもできると書いている。「このセンサーは診断目的にも利用できる。病気の発見、さらには予防にも役立つ可能性がある」と同研究の主任研究員、Duncan Sutherlandは語った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Oculus、新プロトタイプ、Crescent Bayを発表―ヘッドトラッキングは360度、ヘッドフォンつき

Oculusは昨日(米国時間9/20)開催されたConnectカンファレンスライブ中継)で、新しいプロトタイプ、Crescent Bayを発表した。私は幸運にもこのプロトタイプを短時間実際にテストしてみる機会に恵まれた。Crescent Bayはフレーム速度が向上し、ヘッドトラッキングが360度となり、ヘッドフォンが一体化されている。重量も大きく軽減された。

OculusはまたOculus PlatformをSamsung VRにも開放することを発表した。これはバーチャル・リアリティー・アプリとコンテンツのマーケットプレイスで、バーチャル・リアリティーをメインストリームのユーザーに届けるチャンネルとなることが期待されている。詳しくはわれわれの記事を参照。

CEOのBrendan Iribeは「DK1プロトタイプからDK2へも大きなステップアップだったが、DK2からCrescent Bayへのステップアップも同じくらい大きい」と述べた。とはいえ、このモデルもまだ消費者向け製品ではない。しかしまた一歩製品版に近づいたことは確かだ。

ただしCrescent Bayはデベロッパーキット(DK)ではなく、将来のOculusはこのようになるという「機能紹介プロトタイプ」という位置づけだ。OculusはDK2を発表する前にも Crystal Coveという機能紹介プロトタイプを発表している。そういうわけでCrescent Bayはそのままでデベロッパー向けに発売開始されるわけではないようだ。デベロッパー向けにはこの後DK3(に相当する)製品が提供されることになるのだろう。

Crescent Bayでは後方向けにカメラが増設され、ユーザーの頭の位置を360度追跡できるようになった。装着ユーザーは制約なしに周囲あらゆる方向を向くことができる。ヘッドトラッキングと高性能ヘッドフォンのおかげで、臨場感はさらに向上した。 Oculusはメリーランド大学で開発されたRealSpace3Dという高性能VRオーディオテクノロジーのライセンスを受けている。

Oculusはまたゲーム・エンジンのUnityと契約し、無料版、有料版のUnityのユーザー全員に対してOculusをサポートしていくことを発表した。

アップデート:実際に使ってみた

私はCrescent Bayのデモで、実際に装着してみることができた。Oculusは写真、ビデオの撮影を許可しなかったが、誰かがこっそり写真を撮ることに成功して私に送ってくれたので何枚か掲載しておく。以下、簡単に使用感をレポートする。.

10分間のデモで、私はティラノザウルスと遊んだり、高層ビルのてっぺんに座ったり、ポリゴンフィールドの怪物を見たり、シムシティーの上空を飛んだり、顕微鏡サイズに縮められて巨大なダニを見上げたり、SWATチームが巨大なメカと戦ったりするのを眺めたりできた。

新しいヘッドセットは驚くほど軽く、首への負担はまったくなかった。ゴーグル部分はプラスチックぽくてフィット感は最上とはいえなかったが、軽量なわりにしっかりした作りに思えた。Samsung Gear VRの視野は周囲に黒いフレームが見えてしまうので双眼鏡を覗いているような感じだが、 Crescent Bayの視野ははるかに広い。ただしCrescent Bayも下側に隙間があって床が見えてしまう。これは没入感をやや損なう結果となっている。

グッドニュースは頭の位置をモニタするモーショントラッキングの速度と精度がぐっと上がったことだろう。デモで私は鏡の前に立たされ、素早く動いてみるように言われた。私がどれほど速く動いても宙に浮いた私の映像に遅れは感じられなかった。

Crescent Bayのモーショントラッキング・カメラはデスクトップのパソコンではなく壁に設置されているため、ユーザーはどの方向へも1メートル弱動けるようになった。残念ながらまだティラノザウルスから走って逃げることはできないが、左右に身をかわしたり、体を縮めて上にやり過ごしたりすることはできる。

モーショントラッキングの基準となるLEDライトがDK2では前方にだけあったのに対しCrescent Bayでは後方にも設置されている。

Crescent Bayでも依然として欠けている重要なパーツは、移動したりコマンドを入力したりするには必須となる専用のゲームパッドないしコントローラーだ。今回のOculus Connectカンファレンスで発表されるという噂もあったが、空振りだった。しかしOculusの経営陣もコントローラーが必要だという認識で一致したということで、やがてこの問題も解決されると期待したい。

Oculus Wants To Win PC and Mobile VR

OculusのCEO、Brendan Iribeは「Oculusのデベロッパー・キットは世界130カ国に10万セット出荷された」と発表した。Iribeは「SFが好きならOculusはまさにその聖杯だ。いよいよ長年の夢が実現するときが来た。高度なバーチャル・リアリティーが実用化の時期を迎えている。Oculusの使命はゲーム、エンタテインメント、コミュニケーションに革命を起すことだ」と述べた。

昨夜、Oculusは DK1のデベロッパー・キットのソースコードをすべてGithubにアップロードし、オープンソース化したと発表した。これによってデベロッパーはOculusのデザインを深く学び、独自に改良を加えることができるようになる。Oculusのハードウェアを使わない独自のプロダクトを開発することも可能だ。

 

2014年はOculusにとって波瀾万丈の年となった。Kickstarterで250万ドルを集めた後、ベンチャーキャピタルから9340万ドルの資金を調達し、さらに直後に20億ドルでFacebookに買収された。買収の直後にはKickstarterの出資者やデベロッパーの一部から感情的な反発を受けたものの、Oculusの今後について、Facebookの傘下に入ったことは信頼性を増すことであって下げることではないとバーチャル・リアリティーのコミュニティーを納得させることができたようだ。

Crescent BayとPlatformをベースにデベロッパーがどのような新しいプロダクトを開発するか楽しみだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+