話題先行の(?)スマートウォッチ。「インフルエンサー」はAppleおよびTim Cook

Appleは、今のところまだスマートウォッチ関連のプロダクトを発表していない。しかし既に、スマートウォッチ業界で2番めの影響力をもつ(influential)企業となっているのだそうだ。ちなみにトップはSamsungだ。

ランキング情報は、Appinionsの「Smart Watch Influencer」によるものだ(訳注:サイトで登録を行えば誰でもレポート全文を見ることができる)。1位となったSamsungはいくつかスマートウォッチを市場に送り出しているし、3位に位置するGoogleも、いくつかのプロダクトに関係している。そのような中で、まだ具体的プロダクトの存在しないAppleが2位になるというのは、すなわち市場からの期待の大きさを示すものとみることができよう。Appleの方がスマートウォッチ関連の質問を受けた際には、「ノー・コメント」と回答するのが常で、これもまた参入を否定するわけではないという意味に、市場には受け取られている。

Samsung、Apple、そしてGoogle以外のトップ10はMotorola、LG、Acer、Pebble、Sony、Intel、そしてMicrosoftとなっている。

この世界にはやくから参入していたPebbleは、影響力という観点からみると、ポジションを低下させているようだ。

さらに、人物毎にみても、NikeのCEOであるMike Parkerと、Misfit WearablesのCEOであるSonny Vuに続いてAppleのTim Cookが3位になっている。

先にも記した通り、Appleはウェアラブルの分野のプロダクトをまだリリースしていない。しかし動きが見て取れないわけでもない。たとえば医療系センターのエクスパートたちを入社させているし、またBurberryのCEOを販売戦略担当に据えたりもしている。さらにNikeのFuelBandのデザイナーも戦力に加えているようだ。

但し、影響力をもち、また有能な人材を採用しているからといって、AppleのiWatchが大成功をおさめるかどうかは、まだわからない。喜び勇んで購入した人が、引き出しに仕舞いこんでオシマイなどということになる可能性も、ないではない。

Editor’s Note: The data used in this report is taken from approximately 25,000 opinions relevant to the smart watch industry between February 10 and May 9, 2014.

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(翻訳:Maeda, H


bttnはWebの汎用クライアントをシンプルな物理ボタンにして広範なB2B市場を開拓

IFTTTというWebサービスは、レシピと呼ばれるプログラムに基づいて複数のWebアプリケーション間の動的関係を自動化する。たとえば「もしもFoursquareでチェックインしたら、Facebookのステータスをアップデートせよ」、なんて。なかなか便利なサービスなので、ファンやマニアも多い。

でも、難しいプログラムを書かないと人生が快適にならないのはいや、という方のためには、Webサービスではなく、bttnという名のハードウェアがある。これは、すでに用意されているいくつかのレシピに基づいて、画面上のボタンではなく、実物のボタンを押すとアクションが実行される(上図)。

今日(米国時間5/27)、69ユーロで予約受付を開始したbttnは、インターネットに接続された物理的なボタンで、そのボタンが何をトリガするかによって、実際に起きるアクションが決まる。あなたが設定した条件に基づいて実際にアクションを実行するのは、フィンランドのThe Button Corporationのサーバだ。あなたはこのサーバに、SMSや携帯/スマートフォンやWiFiなどで指示を送る。ボタンの電源は、電池またはUSBケーブルだ。サーバにあなたが送る指示(コマンド)は、ブラウザ上でカスタマイズできる。

では、一体、何をカスタマイズできるのか?

サーバは、bttnが押されたときに起きるさまざまなアクションを提供する。それらのアクションはユーザが構成可能である。シンプルなウィザードを使ってさまざまなインターネット技術…HTTP、RSS、IFTTT、SmartThings、Twitter、Facebook、メール、SMSなどなど…を利用できる。われわれはたえず、これらの選択肢の増加に努めている。

使い方の例としては、子どもが帰宅してbttnを押すと、帰ったよというSMSが親に送られる(自分の携帯を使わないですむ)、というのがわかりやすいだろう。あるいは、高齢者が、気分が悪くなったときにbttnを押すとSMSが送信され、介護者が来てくれる、というシナリオもありえる。逆に、今日はなんでも自分でできたから、来なくてよいよ、というメッセージでもよい。

ボタンを押したあとでbttnのグリーンのLEDが点灯したら、コマンドが正常に実行された、を意味する。黄色なら、“待機中”、赤は“エラー”だ。

このLEDライトを、ユーザへのプロンプト(“ボタンを押せ!”)として利用することもできる。たとえば、ゆっくり点滅したら“押してね”、急速に点滅したら“大至急押して!”の意味にするとか。高齢者などの場合は、決められた時刻にボタンが押されなかったらプロンプトを点滅させる、という使い方がよいだろう。

このプロンプト機能は、家庭内で一定時間ごとに薬を服む/服ませる、とか、高齢者の無事を確認する、という使い方ができる。bttnのファウンダHarri Rautioの最初の発想が、後者だった。

コマンド実行のフィードバックとプロンプト機能は今後、ライトの色や点滅だけでなく、音声の利用も考えている。コマンドをサーバに送ることも、音声でできるようにしたい、という。

IFTTTに対しては、bttnの作者たちは、あくまでも補完的な位置づけだ、と考えている。とりわけ、コンピュータやスマートフォンなどがない、あるいは使えない場面では、bttnが重宝するだろう、と。もちろん、さっさと用をすませたい、いちいちコンピュータやアプリを立ち上げるのは面倒、という場面もありうる。

他製品との競合については、同社はこう言っている: “単一目的のレガシーな製品やサービスが数多くある。たとえば子どもや高齢者の連絡用、など。でもそれらの多くは供用範囲がローカルだ。bttnは多目的に利用でき、インターネットのおかげで供用範囲はグローバルだ”。

“多目的でグローバルといえば、IFTTTなども競合相手になるかもしれないけど、実際にはこれらは、競合というよりも相補的な関係にある。うちのような物理的なボタンでなく、画面上の仮想ボタンを押す類似サービスも、すでにいろいろある”。

“bttnの、他にない抜きん出た特長は、非常にシンプルで使いやすいこと、自由度、低価格、クライアント側にコンピュータやスマホなどが要らないこと、そして、パートナーが自己ブランドでデバイスとサービスを提供できることだ”。

というわけで、同社がメインの収益源と考えているのは、あくまでもb2bの市場だ。もちろん最初の立ちあげ時には、ハードウェアマニアのような個人にも、一回かぎりの低額料金で提供されるのだが。

b2bの例として同社はすでに、フィンランドのタクシー/マイクロバスサービスの大手Kajon Oyを顧客にしている。bttnを、レストランやホテルなど、町のあちこちに置くことによって、タクシー等の利用者を増やすとともに、“毎回いちいちタクシー会社に電話をする”というお客さん側の手間も省くのだ。

またもうひとつの顧客、映画館チェーンのFinnkinoでは、館内の随所にbttnを置いて、来館者サービスを充実させている。

同社は2013年9月に創業され、今年の初めまで、一定の顧客とベータのユーザグループにサービスを提供していた。資金はすでに、SuperCellの発明者Jari Ovaskainenやフィンランド政府のテクノロジ企業育成ファンドTekesから得ている。これまでの調達総額は100万ユーロ弱だ。

同社のb2bを中心とするビジネスモデルは、月額の料金制だ。企業パートナーの方が、個人ユーザよりもお金を払いやすいのである。でも今回の予約受付に応じた初期ユーザは、無料で利用できる。彼らの手に製品が届くのは、10月の予定だ。

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Apple、WWDCでスマートホーム用プラットフォームを発表か

Appleがスマートホーム分野に本格参入しようとしているとFinancial Timesの最新記事が報じた。同社はiPhone等のiOSデバイスを、スマートホーム機器用プラットフォームに変え、照明やセキュリティーシステム等の〈つながる家電〉を制御可能にしようとしている。プラットフォームはiPhoneに内蔵され、複数のサードパーティーアプリに分散するのではなく、集中制御方式をとると同紙は伝えている。新プラットフォームは来週のWWDCで披露される。

対応機種にはiPhone、iPadだけでなく、Apple TVも含まれると記事は伝えており、Apple TVは今年中に新機種が出るという。これらを組み合わせることにより、例えば部屋に入ると照明が点灯したり、家を離れるとセキュリティーシステムが有効になる等の自動化が可能になる。サードパーティーハードウェアの「Made for iPhone」プログラムと同じく、Dropcam、Next、Philips等のアクセサリーメーカーは、自社のスマートホーム機器がAppleの自動化プラットフォームで動作することの認定を受けることができる。

FT紙はこれをAirPlay、CarPlay、およびiBeaconと比較し、自動化機能の一部に低電力Bluetoothが利用されることを示唆している。また、次期iPhoneのNFC採用を予測するアナリストがいることも指摘しており、NFCはこの種のスマートホームシステムと相性が良い。

Appleがこの分野に参入することは、SmartThings等すでに同様のサービスを提供しているスタートアップにとっては悪いニュースかもしれないが、消費者のスマートホーム機器導入を著しく促進する可能性がある。スマートホーム技術は、Philips、Honeywell等の伝統的家電メーカーの参入にもかかわらず、消費者への普及に関してはまだ初期段階にある。Googleも、すでにモノのインターネットおよびスマートホーム技術に注力する意向を明らかにしていることから、Appleが積極的に領有権を主張することは理にかなっている。

来週のWWDCでは、iOSおよびOS Xの新バージョンが発表されることも予想されており、6月2日月曜日の基調講演では多くの魅力ある発表が行われるだろう。本誌は現地からライブでニュースを届ける予定だ。

Image: Composite with Shutterstock photo

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iPhoneは今も最高のスマートフォン

ここTechCrunch編集部では、多くのスマートフォンを見る機会があり、その品質の平均的水準の高さは、つい5年前と比較しても実に印象的だ。その間のAndroidの成熟度合にも驚かされる ― しかし、当初圧倒的リードを保っていたライバルiPhoneとの差を縮めるための、Android OEM各社による様々な努力にもかかわらず、今もApple製スマートフォンが最高であることを疑う余地はない。

なぜ今この時期にこの懐しい話題を持ちだすのかって? 主要Androidメーカーの新機種がほぼ出揃ったことが一つ。そして別の要因がある。ガールフレンドがSamsungへの短い旅からiPhoneに戻ってきたこと、そして、父が旅行にカメラを持っていくのをやめ、iPhone 5sだけを使うようになったこと。生涯にわたる写真マニアにとってこれは一大事だ。

iPhoneのカメラは、今もライバルに対する定量化の難しい優位点の一つだ ― スペックで上回っているAndroidカメラは少なくないが、モバイル端末カメラマンの最高傑作は一貫してiPhoneから生まれており、撮影者の不満も最少限だ。

他にも新たなライバルたちに対するiPhoneの優位性として、体験の一貫性(Androidに様々な外観や変更があることは、使う端末によって振舞いが異なることを意味している)、端末の持ち運びやすさ(巨大画面は使っている時は魅力的だが、大部分の時間あなたの電話機はポケットの中にある)、製造品質等がある。そしてiPhone 5sは昨年秋に発売されたにもかかわらず、最新のソフトウェアやウェブテクノロジーを扱う上で性能に何の問題もない。

この意見に多くの反論があることを私は信じているが、乗換えた人たちの中に、心の奥底では私が正しいと秘かに認めている人たちがいることも、同様に信じている。そして今後魅力ある新機種や新機能が出てきても、Appleのスマートフォン技術が、ライバルたちのはるか上を行くであろうことも。

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機械式時計にハイテクを搭載したKairosスマートウォッチがプレオーダーの受付けを開始

腕時計好きは世界中にたくさん存在する。FossilやRolexやOmegaなど、本当に素晴らしいものがたくさんある。そんな中に割り込もうとするKairosをご紹介しよう。エンジニア、デザイナー、そしてアントレプレナーが集結して、機械式の自動巻き時計でありながら、表面のガラス上にはインターネットからの通知を表示することのできるものを創りだしたのだ。

スイス製のSoprod A10BV-2を搭載したモデルと、シチズンファインテックミヨタの82S7を搭載したものがある。これで時計を組み立てれば、できあがるのは普通の機械式時計だ。Kairosはガラス部分に半透明のTOLED QVGAを搭載して、アイコンやアプリケーションから通知される情報を表示するようにしたのだ。尚、ドットマトリクス方式のディスプレイを搭載するモデルもある。こちらは文字と、電池残量を示すアイコンを表示するようになっている。

「機能面でいえば、SamsungのスマートウォッチやPebbleと同様です」と、ファウンダーのひとりであるSam Yangは述べる。「通知機能、リモートコントロール機能、フィットネス管理機能などを搭載しているわけです。これまでのものと異なるのは、機械式時計と半透明の電子ディスプレイを組み合わせた点です」。

韓国にてYangは、17歳のときにリモートエンジンスターター関連の会社を設立し、その後、ファッションブランドのマネジメントビジネスを立ち上げた。今回のスマートウォッチも、テックとファッションを融合させたものと見ることができるだろう。

「腕時計が大好きなのです。スマートウォッチでありながら、従来の時計好きの人にも興味を持って貰えるようなものを作りたかったのです」とのこと。ファウンダーは他に3人いて、Ken Yoonはルノー出身、Kyo Young JinはSamsungおよびLGで働いていた。そしてGabriel Gonzalesはファームウェアのプログラマーだ。時計の機械部分は、Patek Philippeでウォッチメーカーとして修行して、スイス製時計のマーケターをしているFrederic Weberの手になるものだ。

ムーブメントを機械式にしたことで、アナログタイプのスマートウォッチに感じていた不満を解決してくれた。すなわち秒針の動きがスムーズになったのだ。

機械式ムーブメントとスマートウォッチを組み合わせたことに大きな意味はあるのだろうか。それは、強いこだわりによるものというわけでもないようだ。

「スタート地点は素敵な機械式時計です。格好良い機械式時計に、スマートウォッチ風機能を付けることはできないかと考えたわけです」とYangは述べている。

時計ビジネスの規模にも魅力を感じたのだとのこと。

「昨年1年間で、190万台のスマートウォッチが売れています。また、普通の腕時計は12億台が販売されたようです。そのうちの77%が機械式ムーブメントのもので、2900万台がスイス製であったとのことです」と述べる。こうした数字を背景に、新旧を組み合わせることで、ウェアラブルの世界に新しい動きを持ち込みたいと考えているわけだ。

Kairosは金融関連企業からのシード投資と、シンガポールおよび香港の企業からのシリーズAを完了している。500台を試験販売し、そしてこの度、プレオーダーの受付も開始した。最も安価なモデルは499ドルからとなっている。

こうしたものというのは、往々にしてあっという間に消え去っていくことも多い。しかしメンバーは経験豊かで、機械式時計の人気を背景としたデザインは魅力的だろう。成功する可能性も大きいと考えている。機械時計のメーカーの多くはスマートウォッチには距離を置いたスタンスをとっている。しかしそこにテックを組み合わせることにより生み出されたハイブリッドモデルには、やはり大きな魅力があるように思うのだ。

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(翻訳:Maeda, H


遺失物発見システムの「Tile」、長い遅れの末出荷を開始

Bluetoothを利用した〈紛失物発見システム〉で、昨年夏にクラウドファンディングで260万ドル以上を集めたTileが、ついに出荷を開始したと同社が発表した。早期出資者たちは、何ヶ月も前に膨大な資金を集めながら、予定通りに商品を出荷できていない会社に対して、未だ懐疑的かもしれない。しかし、ここ米国のメモリアルデー休日中、TileのTwitterアカウントは、Tileデバイスを受け取って喜んでいる顧客が少なくとも一人いることを示す写真を出荷の証としてリツーイートした。同時称賛の声を紹介すると共に、より正確な出荷日を近く発表すると約束した。

いつ自分のTileが届くのかと気をもんでいる方々へ。同社は、予約注文を申し込んだ日付順に出荷すると言っている。つまり、一番早くTileを支援した人々は、当然ながら早くデバイスを手にする。

実際の商品がまだ市場に出回っていないにもかかわらず、Tileはサイフや自転車、スーツケース、バッグ、キーホルダー等に付けられる、小さくて低価格な四角いデバイスを提供する、〈つながるデバイス〉業界で最も忙しい会社の一つとして知られている。Tileと呼ばれるこの小さなデバイスは、モバイルアプリと連携してTileの最終位置を所有者に知らせる。

そして、この会社の長期的展望は、世界をこの小さなデバイスで埋めつくして一種の分散型ネットワークを形成することにあり、各Tileアプリは、紛失マークの付けられたあらゆるTileの位置を知ることができる ― つまり、自分のTileが通信範囲(約15~50 m)外にある時でも見つけられる可能性がある。

昨年Tileは、クラウドファンディングで記録的金額を集めたことで一躍注目を浴びたが、約束した締切を守れなかった。その間Tileは、つながるデバイスに対する消費者の潜在的興味を引き出し、Tileの遅れに乗じようとするライバルたちとの競争に直面することになった。

DuetTrackRStickNFindLapa等のデバイスが、空白を埋めようと参入したが、その数百万ドルの資金とスリムでスマートなデザインを持つTileは、これまでバイラルに広がった注目におかげもあって、未だに他社の目標となっている。

同社によると、Tileは少なくとも1年は交換なしで使えるという(ライバル機と異なり、Tileのバッテリーはユーザーが交換できない)。もちろんこれは、肯定的にも否定的にも受取れる。Tileがスリムでいられるのはこのおかげであり、同時にユーザーはバッテリーだけよりも高価なデバイスを買い直さなくてはならない。

Tileは今も予約受付中で、1台19.95ドル、4台セットで59.85ドル他。

CEO・共同ファウンダーのNick EvansがTileのサポートサイトに書いたところによると、購入者には出荷の約2週間前に住所を確認するメールが送られる。また、早期購入者はすでにメールを受取っていることも書かれている。

同社のブログにはパッケージの外観や、初期設定の方法、デバイスのしくみ等が書かれている。

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ウルヴァリンの爪をDIYしたマッドガイ、今度は天井を歩くシューズを開発

近付くと危険そうな若者(Colin Furze)がガレージで製作した全自動ウルヴァリン・クロウはお気にめしただろうか。彼は今後もX-MenをテーマにしたDIYを続けていくと言っていた。その話がはやくも現実のものとなったので紹介しておこう。

今回作ってみたのはマグニートー風に天井を歩くためのシューズだ。

おせじにも「自在に動き回る」とは言えない。しかし自分でも絶対に使ってみたい。

仕組みはどうなっているのか。ビデオを見ればわかる通り、磁力を利用したものだ。

シューズの底には電磁石が配置されている(使わなくなった電子レンジにあったコイルを再利用しているのだそうだ)。それぞれの電磁石には長いケーブルが繋がっていて、手元のスイッチで磁力のオンオフを行うことができる。オフにしないと、次の一歩を踏み出すことができないのだ。

靴に電磁石を付けるということ自体は、べつに難しいものでもないだろう。しかしそれでも打撲や骨折なしに動けるようになるのは大変なことだった様子。上の「公式版」を作るにあたってのメイキングビデオも公開されているので、ぜひともご覧頂きたい(訳注:下のビデオの方が圧倒的に面白いと思います)。

落下して大変な様子になるのを見たくはないという人もいることだろう。ネタバレで恐縮だが、落下にはしっかり備えているし、落ちても平気なような対策は施されている。

自分でも作ってみようと思った人も多いに違いない。上のビデオからもわかるように、成功のためには狂気ともいえそうな執念が必要であるようだ。

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(翻訳:Maeda, H


ROLIのラジカルに新しいキーボード楽器SeaboardにシリーズAで$12.8Mが集まる

Seaboard GRANDは、まったく新しいタイプのキーボード楽器だ。柔らかいゴムでできたキーを、ギターの弦をベンドするときのようにベンドして音を作る。これまでのキーボード楽器とは、まるっきり違う。とりあえず、下のビデオを見ていただこう。

しかしこれほど変わった楽器は、通常なら投資の対象になりにくい。ところが今日(米国時間5/21)は、SeaboardのメーカーのROLIが、シリーズAで1280万ドル(760万ユーロ)を調達したのだ。このラウンドの幹事会社はBalderton Capital(LoveFilmとKobalt Music Groupにも投資)、これにFirstMark Capital(PinterestとShopifyに投資)、Index Ventures(SonosとSoundCloudに投資)、それに戦略的投資者としてUniversal Musicも投資している。音楽的に大きな将来性あり、ということか?

これは楽器会社への投資としては相当大きい方で、ROLIのファウンダでCEOのRoland Lambによると、その資金は、このキーボード楽器の需要に応えるための生産能力の拡大と、拡大のスピードアップに充てられる。

ROLIの今後の生産計画の中にある、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせから成る製品系列の中で、Seaboardはその初めての製品なのだ。だから、生産能力の整備拡充もこれからの課題となる。

同社はとりわけ、同社のサウンドエンジンEquatorの活用を考えている。このサウンドエンジンは、楽器はもとより、ありとあらゆる種類の3Dデバイスや機器類に組み込める。投資家が目をつけたのも、実はこっちの方だ。

ハーバードで中国古典文学とサンスクリット哲学を専攻したLambは、その後日本の禅寺で修行を積み、ジャズピアニストとして生活を支えた。彼がSeaboardを発明したのは、イギリスのRoyal College of Artで、Ron Aradの下でデザインを学んでいた2009年のことだ。下宿で作ったプロトタイプがエンジェル資金を獲得し、2012年にROLIを創業した。ROLIのチームは出だしの3名から今では33名になっている。

彼によるとSeaboardは、“マルチタッチで三次元の製品だが、まだ始まりにすぎない”。つまり、ROLIからは今後、いろんな製品が続々出てくる、ということだ。

BaldertonのDaniel WaterhouseはROLIについてこう言う: “ロンドンでは多様なスキルが、これまで類例のなかった形で融合することによって、次世代のテクノロジ企業が創りだされている。ROLIもその典型の一つだ”。こういう非常に独特な技術は、ほかのところでは生まれない、と彼は考えている。彼はたぶん、正しいのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


普通の紙に描いたものをリアルタイムでデジタイズするiSketchnote

iSketchnoteというデバイスを提供するフランスのISKNが、プレオーダーの受け付けを開始した。Livescribeのように、ペン側をスマート化するわけではなく、どちらかと言えば、従来のグラフィックタブレットのような仕組みに近い。価格は安く、ふつうの紙の上に、一般的なペンを用いて記述するようになっている。ペンに磁気リングがついているのが大事なところだ。

実はこのプロダクト、新しいものではない。Kickstarterで大成功をおさめたプロダクトだ。3万5000ドルを目標とするキャンペーンだったが、十倍近い金額を集めることとなった。しかしKickstarterキャンペーンを見逃して悔しく思った人も多いことだろう。そこでサイトでのプレオーダーが開始されたのを機に、再度紹介しようと考えたわけだ。

見かけは表面を薄くゴム状のものでコーティングした板のようなもので、ここに紙(どんな紙でも良い)を乗せて使う。さほど大きなものではなく、たいていのバッグにおさめることができるだろう。また、iPadと一緒に持ち運ぶためのケースも用意されている。実際に手にとって見てみたが、シンプルにまとまっているように感じた。

デバイスはBluetooth LE経由でiPadに繋がり、USBを利用すればPCなどと繋ぐこともできる。単体で利用して、後にデータの同期を行うということもできる。使い方はといえば、デバイスの上に紙をのせて、普通に描くだけだ。iPadと繋いで使っていれば、紙の上に何かを書くと同時に、iPadのスクリーンにも同じ内容が現れる。

ペンの側にこれといった仕組みがないのも面白い。付属のペンを分解してみても、バッテリーやカメラなどといったものは搭載されていない。デバイス側がセンサーをマトリックスセンサーとして動作し、ペン側に装着された磁石の動きをリアルタイムで検知するという仕組みだ。

いろいろな分野で利用することが出来るだろう。応用範囲の広さに、プロダクトの魅力があるように感じる。ドローイングアプリケーションと連携するときにも、手に馴染んだペンを使いながら行うこともできそうだ。ペンの色や太さを変えて、同一画面上にいくつかバリエーションを描くようなこともできる。エントリーレベルのWacomタブレットよりも、かなり正確にトレースしてくれるようだ。

またAPIも公開する予定にしているとのこと。PCやタブレット上のアプリケーションで、ISKNを入力デバイスとしてサポートできるようになる。書いた文字や絵などを保存して、それをシェアするようなアプリケーションなどはISKNから提供される。出荷時期は8月が予定されている。

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(翻訳:Maeda, H


新型セグウェイは車輪が3つ

はたしてセグウェイは車輪が3つになってもやはりセグウェイなのか? Segway SE-3 Patrollerは、セグウェイの3輪モデルで、あらゆるショッピングモール警備員のために作られた。

新モデルは、従来の2輪自動バランス設計を捨て、より安定で頑強な3輪方式を採用した。これは、高い安定性と収容能力を必要とするモール警備員や警察官などの治安要員のために作られたもので、猛々しい外観の醸しだす威厳も重要だ。優美なセグウェイに乗って巡回する警察官は、どうしても真剣に受け止めることが難しかった ― 炎のテキサスレンジャーのチャック・ノリス、というよりモールコップのポール・ブラート。しかしこのモデルは、少なくとも真面目な警察業務の一環に見える。

セグウェイは、発明者Dean Kamenが約束したように世界を作り変えることには失敗した。一般市民たちは、不思議な自動バランス乗り物にで車のない都市を走り回ってはいない。代わりにこの商品は、観光ツアーや治安部隊といったニッチ市場へと追いやられた。

SE-3モデルは、1万1999ドルで販売され、充電式リチウムイオンバッテリーは、一般の電源コンセントで充電するか、予備バッテリーと交換できる。犯人を捕えるためだけでなく抑制するために、より目立ったデザインになっている。新セグウェイはその操作のしやすさと回転半径の小ささを誇っているが、セグウェイポロの試合で使われている従来型セグウェイに取って代わることはなさそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Surface Pro 3を触ってみた。マイクロソフトが提唱する理想の「Laplet」

Surface Pro 3がリリースされたが、さっそく触ってみることができたので簡単に紹介してみたい。「laplet」(laptop-tablet)とでもいうべきジャンルに入るデバイスだと思うが、従来機種からかなり進化したモデルになっていると言って良いと思う。

まず、性能的には「フルスペックPC」であるということを強調しておきたい。Intel Coreプロセッサーを搭載し(使ったものはi5を搭載)、体感的にはWindows 8を積んだハイスペックノートと同様の速度で動作する。改善されたヒンジ部のおかげで、自在な角度に広げることができ、膝の上に乗せて使うのが一層快適になった。搭載されているポートは最低限必要なものだ。USB 3.0とMicroSD、そしてDisplayPortとなっている。ファイルの取り扱いや編集作業なども、基本的にはクラウドの活用が前提となっている。「仕事にも使えるタブレット」ではなく、「仕事用のタブレット」であると言うことができるかもしれない。

もちろんノートPCの代替になるかどうかは使い方によるところもあるだろう。頻繁に飛行機を使う人は、飛行機内での使用レビューなども参考にしたいところだろう。座席背面のテーブルでうまく使えるかどうかというのが重要な判断基準になるということもあるだろう。ちなみに前機種についていえば、狭い場所で使うには少々不便だったと感じている。

まだ、いろいろとテストしてみる必要があるだろうが、今のところはこの新しいSurfaceに魅力を感じている。8.1を搭載したタブレットの理想を追求したらこうなったというものであるように評価している。サイズ、重量、処理能力、電池容量などのバランスもうまくとれていると思う。あらゆる用途のノートPCを代替するというものではないだろう。しかし個人的にはこの「laplet」の登場を心から歓迎する。

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(翻訳:Maeda, H


新Androidフォン、OnePlus Oneのコストパフォーマンスは驚異的―299ドルでGalaxy 5に迫る

OnePlusはスマートフォン製造に乗り出したユニークなスタートアップだ。最初の製品はAndroidベースのOnePlus Oneだ。ネーミングとしてはいささか繰り返しが多いのが多少気になるが、デバイスとしては立派なものだ。アンロックでわずか299ドルという価格を考えれば驚くべきコストパフォーマンスといえるだろう。Nexus流の低価格高性能スマートフォンを製造できるのはGoogleに限ったことではないという証明だ。

スペック(今回レビューしたモデル)

  • MSRP: $299
  • 5.5インチ、1920×1080ディスプレイ
  • 16GB
  • クオドコア 2.5GHz、3GB RAM
  • LTE、802.11ac Wi-Fi

メリット

  • 低価格、高機能
  • デフォールトで高度のカスタマイズ可能

デメリット

  • 筐体がかさばる
  • カスタマイズには知識が必要

デザイン

サイズはGalaxy Note 3よりやや小さい。むしろマット仕上げの裏側などはNexus 5に似ている。ボディー上部と下部の金属のヘリはわずかに突起して画面を保護している。大型スマーフォンの中ではデザインは最近のベストだと感じた。

パフォーマンス

OnePlus Oneのパフォーマンスはこの価格帯の製品とは比べ物にならないくらい優れている。RAM、CPUともにSamsung Galaxy S5 やHTC One (M8)クラスだ。しかも価格はこうした高級機の半値以下だ。 また実際にスペックから期待されるとおりの作動をする。

当初のベータテスト機には表示に多少の問題があったがOnePlusはソフトののアップデートで素早く解決した。OSはAndroidのフォークの一つ、Cyanogenを用いている。このためユーザー体験は余計なものを含まず、しかもカスタマイズ性が高い。またパフォーマンスも優秀だ。

ソフトウェア

Cyanogenはサードパーティーのスキンへの交換など数多くのカスタマイズ・オプションを提供している。 残念ながらデフォールトのスキンのデザインはひどいものだが、それを使い続ける必要はない。KitKat風のスキンに交換するのもごく簡単にできる。スキン変更のために特別の許可設定をする必要もない。

OnePlusの設定画面を開くと、カスタマイズできる範囲が非常に広いのに気づく。ロックスクリン、通知バー、ホームスクリーンなど数多くの要素がカスタマイズ・メニューに表示される。メニュー、サブメニューやスイッチ、チェックボックスなどがずらりと並んでいて、そういうものをいじるのが好きなユーザーには遊園地だろう。しかし普通に動けばいいと考えている普通のユーザーにはいささか手にあまるかもしれない。それだけにOnePlusはコアなAndroidファンにはNexusデバイスよりもさらにアピールすると思われる。

ディスプレイ

OnePlus Oneの優れた点は数多いが、その中でもディスプレイは特筆ものだ。このサイズの筐体に、この価格でこれほど高品質なディスレプイを装備できたのは驚異的だ。5.5インチのディスレプイは404ppiで、通常の使用距離からはいくら目を凝らしても個々のピクセルは見えない。

テキストのレンダリングは完璧だし、写真や映画を見るのも快適だ。ただしでフォールトのアイコンにはこれほど高機能なディスレプイには似つかわしくない解像度の低いものがあるのは気になる。

結論

OnePlus Oneは不可能を可能にした製品といってもオーバーではない。フラグシップモデルなみのデバイスを中級機の価格で提供するという難事業に成功している。バッテリー寿命も必要な程度に確保されている。カメラはNexus5よりはずっと良いが、Galaxy S5とiPhoneのレベルにはまだ及ばない。しかし低価格、高性能というメリットの前にはさささいな問題だろう。ともかく高級機の半額以下でほとんど同等の機能を実現したことには驚かざるを得ない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft、12インチ画面を搭載したSurface Pro 3を発表。価格は799ドルより

ニューヨークで朝から行われているイベントにて、MicrosoftはSurfaceのニューモデルをアナウンスした。Surface Pro 3と呼ばれるデバイスだ。別記事でもお伝えしたように、画面サイズは12″となっている。

なお、Core i7プロセッサーが搭載されるようで、かなりのパフォーマンス向上が期待される。またMicrosoftは、PCの形式をもつもので、これまでで一番薄い製品であるとも主張している。

元々はSurface Miniという、より小型のSurfaceを投入するのではないかという話があったが、これは噂に過ぎなかった様子。

MicrosoftのPanos Panayによると「他のタブレットから乗り換えて、タブレットとしてご利用いただいてもきっとご満足いただけるでしょう」とのこと。アスペクト比はこれまでの16:9から3:2に変更となった。

製品紹介ビデオによれば、厚さは9.1mmで、スピーカー性能は45%向上しているとのこと(また取り付け位置も前面に変更となった)。重さは800gだ。これまでのSurface Proシリーズと同様に、ペン入力にも対応している。旧版のSurface Proは10.3mmの厚さだったのだが、そこからずいぶんと薄くなった印象だ。

また物理サイズをコンパクトにする一方で、パフォーマンスはSurface Pro 2との比較で10%向上しているとのこと。

Surface Pro 3はMacbook Airよりも軽いとのこと。TypeカバーやTouchカバーをを付けても軽いのかどうかは不明(訳注:Typeカバーを付けても軽いというデモだあったようです)。

もちろんSurface Pro 3用のドッキングステーションも用意されていて、4Kビデオ出力にも対応している。

キックスタンドにも改良を加え、これまでよりも水平に近い状態でも角度を維持することができるようになった。今回のものから対応した150度の角度は、ペン入力の際にとても便利だろう。どのくらいのフラットさかということについては下の写真をご覧頂きたい。

さらに新しいカバーではトラックパッドの改善も為された(ようやく、と感じる人も多いことだろう)。Microsoftによると、トラックパッドは68%大きくなっており、摩擦も70%減らしてより滑らかな操作感を実現しているのだそうだ。実際に使ってみなければよくわからない面もあるだろうが、しかしともかく数値的には良い感じだ。

また、膝の上に乗せて使うのに使いやすい工夫も為されている。

いろいろな改善が為されており、Surface Proによる「新たなエクスペリエンス」が期待できると言えよう。新しいペンも用意されているようだ。

第一報に触れた段階ではとても面白そうだ。まずはいろいろといじってみたいデバイスだと感じる。

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(翻訳:Maeda, H


GoPro、S-1上場申請書を提出―2013年の売上高は9億8570万ドル、前年比87.4%アップ

今日(米国時間5/19)午後、GoProはSEC(アメリカ証券取引委員会)にS-1上場申請書を提出した。それによると、同社は上場によって公開市場から1億ドルの資金を調達する計画だという。上場先はNASDAQで、略号はGPROとなる。

GoProの事業拡大のスピードは印象的だ。2011年の売上高が2億3423万ドルだったのに対して2012年には5億2601万ドル、2013年には9億8573万ドルに急成長している。

GAAP利益も急上昇中だ。2012年に3226万ドルだった利益は2013年に6057万ドルと2倍近くアップした。GAAP基準とはまったく異なるが、2013年のEBITDA利益は1億3372万ドルだった。

GoProカメラの販売台数については2011年が114.5万台、2012年が231.6万台、2013年が384.9万台だった。

順調な数字が並ぶが、懸念される点がゼロというわけではない。2014第1四半期は2013年の同期と比べて精彩を欠いた。今期の売上は2億3571万ドルと、前年同期の2億5505万ドルからわずかにダウン、利益も2013年第1四半期の2303万ドルから1104万ドルに減少している。

他のS-1申請書同様、GoProも投資家に対し、「近年の売上の伸びは将来の成長を約束するものではない」と断っている。 これはS-1申請書に必ず挿入されるの決まり文句だが、同時に真実でもある。投資家は基本的な急成長と、今年第1四半期の急ブレーキのどちらが長期的に影響するものか慎重に見極める必要がある。

いずれにせよ10億ドルに迫る売上高とGAAP利益の数字からしてGoProが巨大優良企業であることは疑いない。毎日、同社のGoPro Studioには2万本、YouTubeには6000本のGoProビデオがアップロードされているという。

上場を引き受ける金融機関にはJ.P. Morgan、Citigroup、 Barclaysなどが含まれる。

画像:FLICKR USER giovanni CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN MODIFIED)

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


明日発表の新しいSurfaceはMiniではなくビッグになるらしい

明日(米国時間5/20)ニューヨークで、MicrosoftはSurfaceをテーマにしたイベントを開き、新たに小さなSurface機を発表すると予想されていた ― メディアはSurface Miniと呼んでいた。

違うようだ複数の報道によると、その小さなデバイスは出てこない。代わりにMicrosoftは、〈大きい〉画面のSurfaceを発表するようだ。これは驚き。新しくて大きなSurface Proに期待。

良い方向かって? 私はそう思う。Surface Proを(両世代とも)使っていて最大の不満は、メインコンピューターとして使うには画面が小さすぎることだった。たしかにSurfaceを外部ディスプレイにつなぐこともできるが、同時にごく控え目なスクリーンもそこにある。

12インチ画面(私が聞いているサイズであり、他の報道とも一致する)への移行は大きな改善になるだろう ― 少なくとも理論上は。実際に触ってみるまでわからないが、話を聞く限り私は気に入っている。

イベントは東海岸時間5/20 11 amに始まる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ドローンのスタートアップがドバイのブルジ・ハリファ・タワーを上空からHD撮影

ロボット工学といっても、ダンスもできる人型ロボット軍用ロボット犬の開発ばかりではない。TBS(Team BlackSheep)はHDビデオカメラを装着した強力なドローン、Discovery Proをドバイのブルジ・ハイファ・タワーの上(真上だ!)に飛ばすことに成功した。

通常のドローンはだいたい高度50mで自動制御が働いて地上に戻ってくる。 このチームのTBS Discoveryは行動半径が3kmもある。TBSチームはUAEに遠征してドローンを飛ばし、ドバイの息を呑むような空撮に成功した。

ドローンは上へ上と飛行し、830メートルのブルジ・ハイファのてっぺんにそびえる塔の真上に辿り着いた。TBSのドローンは椰子の葉をかたどった埋立地のパームアイランドなどドバイの有名スポットをたくさん撮影している。.

私はドローンもHDビデオも都市の景観も好きなのでこのビデオには三重に興奮させられた。小さなスタートアップのチームが800m以上の高度にドローンを飛ばして鮮明なビデオを撮影することに成功したというのも驚くべきことだ。

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物体をスキャンしてコピーしたり、ファックス風に転送する3D複合機のZeus登場

未来は既にそこにあるが、まだそれが広まっていないだけなのだそうだ。「未来を実現した」と宣伝しているのはZeusというマシンだ。3Dプリンターの一種で、物体をスキャンしてコピーしたり、インターネット経由で他のプリンターに物体を「ファックス」することができる。3D版の「複合機」とでも呼ぶべきものだろう。

製作したのはAIO Roboticsで、価格は2499ドルだ。プリント可能なサイズは8インチ×6インチで高さが5.7インチだ。スキャンできるのは高さ5インチまでとなっている。操作は前面の7インチタッチスクリーンで行う。射出パーツは交換可能になっている。システム的には非常にシンプルなものと言って良いだろう。印刷精度は80ミクロンで、スキャンは125ミクロンとなっている。

現在、安い3Dプリンターは200ドル程度となっていて、また3Dスキャナーも同程度の価格となっている。しかしそれらを組み合わせて、イメージ通りの出力を得ることは難しい。またプリンター間でデータを共有するのにも手間がかかることが多い。Zeusはそうした中にソリューションを持ち込むもので、確かに需要のあるところだろう。もちろん関連技術が急速に進化発展している中、さまざまな競合機種が登場してくることになるのだろうとは思う。

Zeusは現在プレオーダーの受け付け中だ。出荷は夏頃を予定しているとのこと。物体を手軽に複製できるというのは、デザイナー、アーティストやメーカーにとって非常に魅力的なことだと思う。すごい時代になったものだと、つくづく感じてしまうのだ。

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(翻訳:Maeda, H


アニメGIFを撮れるRaspberry Pi内蔵のデジカメOTTOはヒップな機能満載

カメラといえば写真かビデオを撮るものだが、このたびKickstarterに登場したOTTOは、アニメGIFを撮るのだ。下図でお分かりのように、ハンドルを手回しする。カラフルだ。ちょっとレトロなデザイン。ヒップなカメラという形容がふさわしいカメラは、こいつが初めてではないか。発売予定は12月だが、その後遅くとも2か月以内にはUrban Outfittersに登場するだろう。

このカメラは、GIFを作るだけじゃない。スマートフォンのアプリでいろんなモードを選べるのだ。GIF撮影、時間差、証明写真、フィルタ、それにコミュニティのライブラリで入手できるユーザお手製のモード。Raspberry Pi内蔵の商用製品も、これが初めてだろう。だから誰もがハックしたり拡張したりできる。

USBスロットがあるので、ほかのハードウェアの機能を導入できる。たとえばFlashFlashは、Arduinoを使ったフラッシュで、ハイファイブをするなど、特定のアクションでロボットみたいなGIFを作れる。

ぼくはまず、OTTOのヒップなデザインが気に入ったけど、96×96のOLEDディスプレイ、35mm f/2.0のレンズ、そしておもしろいトリックの数々、これらを総合するとハッカブルな写真ハードウェアとしては上出来の部類だ。お値段は199ドルだが初期の支援者には149ドル…デジカメとしても相当お安い。しかも買ってからいろんな設定変更や改造ができるのだ。

このカメラを作ったオークランドのチームはThomas DeckertとDave RauchwerkとGustavo Huber。サンフランシスコのハードウェアアクセラレータHAXLR8R の出身だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


マッドなガレージ発明家、ウルヴァリンの武器をリアルに再現して鼻高々

映画ファン(とテックファン)のみなさん、こんにちは。「多分自分ではやらない方が良いDIY」を紹介しよう。

何を紹介するのかと言えば、たっぷりの創造性とちょっぴりの狂気をもった、ガレージ発明家たるColin Furzeの生み出したものだ。何を生み出したかといえば、あの「ウルヴァリン」の爪だ。もちろん出し入れは自由だ。見ての通り、かなり危険なモノに見える(少なくともビデオの中の彼は相当に危険だ)。

他にも同じようなものを作った人もいる。しかし、ただ飛び出すだけというものが多かった。いったん出したら(そっと隠れて)手作業でしまうものばかりだったように思う。それはかなり情けない。

ここで紹介しているものでは圧縮空気を使って、自在に入れたり出したりすることができる。確かに実際的な機能を実現するために、バックパックをしょわなければならないというマイナスもある。しかし本物に限りなく近いウルヴァリンの爪を身にまといたいなら、少なくとも今のところはこれがベストの選択肢なのではないだろうか。

入れたり出したりを充分に堪能したら、爪をバックパックにしまって帰ることもできるわけだ。

ところで、ビデオに登場している人物に見覚えがある人もいることだろう。彼は以前から奇妙なDIYを世に問うているのだ。たとえば2007年には、非力なスクーターで走る「Wall Of Death」にトライしている。

2012年には、時速6km程度のモビリティスクーターを、時速100km以上も出るモンスターに改造してもいる。

Furzeは、近いうちに(新しいX-Menシリーズである「フューチャー&パスト」にあわせるのだろう)X-Men関連のDIYプロジェクトを行う予定であるとも言っている。どんなクリエイティブを見せてくれるのか、楽しみにしていようと思う。

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(翻訳:Maeda, H


知育電子ブロック工作のlittleBitsに、プログラマブルAuduinoモジュールが登場

知育的要素も併せ持つ玩具であるlittleBitsが、自分の子供の頃にもあればよかったのにと想像する大人たちも多いことだろう。このlittleBitsが、さらに「ウラヤマシイ」ものへと成長した。Arduinoと連動するようになったのだ。

littleBitsについては何度も記事で取り上げている。ひとことでいえばLEGO風のDIYエレクトロニクスキットだ。それぞれのブロックが、スピーカーや光センサー、あるいは点滅するLEDライトなど、独立した電子的コンポーネントとなっている。それらのブロックを繋ぐことにより、プログラミング無用でさまざまな電子デバイスを製作することができる。

たとえば誰かが部屋に入った時に鳴るブザーを作りたいととしよう。まず電源ブロックと、モーション検知ブロックを繋ぐ。そしてモーション検知ブロックとブザーブロックを繋ぐ。これで完成だ。ブザーの代わりにLEDで通知するようにしたい場合はどうするか。単純にブザーブロックをLEDブロックと入れ替えるだけで良い。

「プログラミング無用」が、littleBitsの手軽さを支え、人気を集める原因ともなってきていた。「誰でも」、littleBitsをいろいろと組み合わせるだけで、電子工作を体験することができたわけだ。

しかし、「プログラミング無用」は、実のところ「プログラミング不能」という意味でもあった。littleBitsのブロックがもつ以上の機能を実現したいような場合(たとえば何かの動きを検知した場合、それが木曜日である場合のみブザーを鳴らす、等)、littleBitsでは実現することができなかったのだ。

そんなわけで、littleBitsとArduinoを組み合わせることはできないだろうかと考えた人も多いようだ。littleBitsは確かに素晴らしいできなのだが、使い込んでいくうちに限界を感じるようにもなり、次のステップに進みたくなったりもするのだ(Arduinoボードを使って、ハンダ付けなども必要な本格的電子工作に進む人も多い)。

そうした利用者の声もうけて、lilttleBitsはArduinoモジュールの提供を開始した。littleBitsの手軽さも活かし、ハンダ付けなどは必要のない仕組みとなっている。ハンダ付けなしに手軽に利用できるが、しかしこのモジュールはプログラマブルなのだ。さまざまな周辺知識を身につけておく必要はなく、簡単にプログラミングの楽しみを持ち込むことができる。モジュールに搭載されているmicroUSBポートを経由して一般的なArduino IDEと繋いで作成したプログラムをアップロードする。

既にlittleBitsキットを持っているのなら、このArduino-At-Heartモジュールだけを用意さればよく、価格は36ドルだ。またlittleBitsを持っていない人のためには、Arduinoモジュールと、他8種類のブロック(バッテリー、スイッチ、サーボ、コントロールダイアル)などが同梱されたArduino活用スターターキットが89ドルで提供されている。

ちなみにlittleBitsはこれまでに1560万ドルを調達している。直近では昨年11月のシリーズBにて1100万ドルを調達した。

以下に、Arduinoサイトの紹介ビデオを掲載しておこう。

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(翻訳:Maeda, H