Reddit、Twitterのように任意のNFTをプロフィール画像に設定できる機能をテスト中

Reddit(レディット)は、2021年に数量限定でリリースしたCryptoSnoos」と呼ばれる自社のイーサリアムベースのNFT(非代替性トークン)だけでなく、ユーザーが所有するあらゆるNFTをプロフィール画像に設定できる機能をテストしている。NFTをプロフィール写真に設定できる同様の機能は、最近Twitter(ツイッター)でも始まり、写真をクリックするとNFTに関する情報が表示され、Twitterの標準的なプロフィール写真と区別するために六角形の画像として表示される。しかし、RedditがNFTをどのようにサポートするか、詳細はまだ決まっていない。

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TechCrunchに提供された声明の中でRedditは、このNFTテストは非常に初期の段階にあり、サイト上の一般ユーザーが利用できるようにはなっていない、と説明している。

「我々は常にRedditのユーザーとコミュニティに価値を提供する方法を模索しています。現時点では、NFTをプロフィール写真(アバター)として使用し、所有権を証明する機能をテストしています」と、Redditの広報担当者Tim Rathschmidt(ティム・ラスシュミット)氏は述べた。「小規模な内部テストであり、機能の拡張や展開については決定していません」。

Redditは以前からNFTに関するさまざまな取り組みを試みており、nft.reddit.comにNFT関連の専用ページまで開設している。当面の間、このページは主にReddit独自のデジタルコレクティブルであるCryptoSnoosにフォーカスしている。

知らない人のために説明すると「Snoo」の部分はRedditのエイリアンのマスコット、別名「Snoo」を指しており、コレクティブル自体はSnooのイメージに基づいたバリエーションとなっている。例えばあるものはブロック状のイメージ、またあるものはヘリウム風船のイメージといった感じだ。CryptoSnoosは全部で4つしかリリースされていない。

Redditの既存のCryptoSnoos

CryptoSnoosに対する反応は、明らかにまちまちだった。多くのRedditユーザーは発表投稿のコメント欄で、RedditのNFTへの進出について「バカバカしい」「ギミック」、あるいはもっとひどい表現で怒っていた。また、NFTの価格が高く、多くの人がこのエコシステムに参加できないことを懸念する声もあった。しかし、中にはより中立的な好奇心や、Redditの取り組みへの支持を示す人もいた。

これらの反応は、NFTが業界を越えて賛否両論を呼んでいることを反映している。例えば、NFTのプロフィール写真を使用したTwitterアカウントをブロックするツールをすでに構築した人がいる。Discord(ディスコード)とMozilla(モジラ)は、ユーザーの大きな反発を受け、暗号資産プロジェクトを一時停止した。ゲームコミュニティでは、従来のゲームパブリッシャーが暗号資産に移行しようとしたため、混乱が生じた

CryptoSnoosは初期テストにすぎないため、さらにCryptoSnoosを立ち上げる明確な計画はない、とRedditは話す。

画像クレジット: Nima Owji

新しいNFTのテストは、開発者のNima Owji(ニマ・オウジ)氏が最初に発見した。同氏は、Redditのウェブアプリでこのプロジェクトに言及したバナーを見つけたと語った。それはRedditのコミュニティのメインページの上部に表示されていたが、Redditのユーザーには表示されていなかった。同氏は、RedditのエイリアンをテーマにしたCryptoSnoosだけでなく、NFTを表すさまざまな種類の画像が含まれていたことから、この画像はCryptoSnoos外への拡張を表しているのではないかと推測している。

また、バナーはスコープの拡張を明確に説明している。「あなたのNFT、今度はあなたのアバターです!」。続いて「デジタルコレクティブルをRedditのアバターとして使えるようになりました」という短い説明もある。

発見した時、バナーの「Get Started」ボタンは機能していなかったという。

しかしオウジ氏はその後、Redditのコードの中に、OpenSea上のNFTのテストコレクションと思われるものへの参照を見つけ、それはRedditエイリアンのさらなるバリエーションだった(いずれも販売されていない)。これらはRinkebyという、メインのイーサリアムネットワークに公開する前にブロックチェーンの実験を行う場所として設計されたイーサリアムのテストネットワーク上にあった。

OpenSeaでのRedditのNFT実験

NFTアバターを立ち上げる場合、どのようなブロックチェーンに対応するのか、そして対応ブロックチェーンの詳細についてもRedditはコメントしなかった。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

eBayがトレカ鑑定サービス開始、まずは約8.6万円以上の価値があるカードが対象

オンラインマーケットプレイスのeBay(イーベイ)は、またも鑑定サービスを拡張し、今回は高価なトレーディングカードの鑑定に対応する。収集価値のあるカードゲームやスポーツカード、その他スポーツ以外のカードで750ドル(約8万6000円)以上のものの鑑定が可能になるという。2022年半ばまでには、250ドル(約2万9000円)以上で販売されるグレード付きカード、サインカード、パッチカードへと対象を拡大する。こうした追加により、eBayは、すでにスニーカー、時計、ハンドバッグなどで行っている高額アイテムの鑑定を顧客に保証する能力を拡大する。

同社は、自社サイト上での活発な動きから、鑑定が利用できる他の分野と同様にトレーディングカードへの鑑定サポートに価値を見いだした。同社によると、トレーディングカードのカテゴリーは同社のマーケットプレイス全体よりも「著しく速く」成長しており、2021年上半期の同カテゴリーの取引額は20億ドル(約2300億円)に上ったという。参考までに、これは2020年に行われたトレーディングカードの全取引額に匹敵する。

これまでに、eBayの内外を問わず購入された約400万枚のカードが、顧客のCollectionに追加された。Collectionは、トレーディングカードのコレクターがサイト上で自分のポートフォリオを把握できるよう、2021年追加されたツールだ。このツールを使ってコレクターは、自分のカードコレクションを閲覧・管理し、ポートフォリオに影響を与えるリアルタイムの市場評価額の変化をモニターすることができる。一方、eBayでは、25万人近い購入者が、お気に入りのトレーディングカードのトレンドを可視化するために、Price Guideツールを検索で利用していると、同社は述べた。

2021年上半期に最も伸びたカードカテゴリーは、テニス(1797%の伸び)、サッカー(852%)、ポケモン(536%)、マーベル(437%)、ゴルフ(436%)などだった。

画像クレジット:eBay

eBayのコレクティブル・エレクトロニクス・ホーム担当副社長のDawn Block(ドーン・ブロック)氏は、この発表についての声明の中で「当社のトレーディングカード事業は過去6年間成長を続けており、最近の急増はこのカテゴリーの文化的意義が計り知れないことを物語っています」と述べた。「趣味が投資に変わるにつれ、価値の高いカテゴリーの鑑定サービスはコレクターにとって優先事項となっています。トレーディングカードの真贋保証の導入により、愛好家が求めるものを正確に提供し、マーケットプレイスの信頼性を継続的に向上させることができます」と付け加えた。

トレーディングカードの鑑定はCertified Collectibles Groupの関連会社であるCGC Trading CardsとCertified Sports Guaranty(CSG)の専門家が担当している、とeBayのウェブサイトでは紹介されている。

Facebook Marketplaceなどのサービスや他のローカルな購入アプリによる日用品の売買競争が激化する中、eBayは入手困難な収集品や中古の高級品をオンラインで探せる場所として、より良い地位を確立しようと取り組んできた。

ハンドバッグを対象としたAuthenticate(鑑定)プログラムを2017年に開始した後、同社は高級ジュエリー時計といったものにも対象を広げた。2021年11月には、既存パートナーのSneaker Con Digitalからスニーカー鑑定事業を買収し、この戦略にさらなる投資を行った。鑑定の追加はビジネス上も有利に働く。高額スニーカーの売買に真贋保証を追加したところ、このカテゴリーが前四半期比で伸び、スニーカー鑑定サービスの自社提供を決定した時点で鑑定件数は155万件を突破した。

2021年第3四半期時点では、米国のスニーカー事業は2桁の成長率で、高級ハンドバッグの売上の伸びは米サイト全体を2桁の数字で上回っていると同社は述べた。

eBay真贋保証の対象商品は、他のカテゴリーと同様、自動的にプログラムに追加され、オプトインやオプトアウトはできない。買い手が購入すると、販売者はeBayが案内する鑑定者の住所に発送する。時計やトレーディングカードは2日、スニーカーやハンドバッグは3営業日以内に鑑定士が鑑定を行う。審査に通れば、所要2日の配送で購入者に届けられる。不合格の場合は、商品は販売者に返送され、購入者には代金が返される。現在、鑑定にかかる費用はeBayが負担しているが、将来的には変更される可能性もある。

同社は、熱狂的な消費者をマーケットプレイスに呼び込むことが、結果的にカテゴリーを超えた高額商品の購入につながると考えている。CEOのJamie Iannone(ジェイミー・イアンノーネ)氏は、第3四半期決算会見で次のように説明した。「……当社の戦略の一部は、愛好家を信頼できる新しい体験に導き、そうした購買者を当社の他のカテゴリーの膨大な商品に向けることです。スニーカーや高級時計を購入する平均的な購買者は、他のカテゴリーでそれぞれ約2000ドル(約23万円)、8000ドル(約92万円)を費やしています【略】高級カテゴリーで当社の成長が加速した理由の1つは、購入者と販売者の信頼が向上したことです」と述べた。

しかし、トレーディングカード分野では、eBayはAltWhatnotLoupeToppsなど、トレーディングカードを専門とするさまざまなアプリやサービスとの新たな競争に直面している。コレクターが所有するカードの価値を決めるのをサポートするWorthPointCollXなどもある。

1年以上前に鑑定プログラムを「真贋保証」としてリニューアルして以来、カテゴリーを問わず140万点超のアイテムを鑑定し、顧客満足度は90%を超えている、とイアンノーネ氏は述べた。

画像クレジット:eBay

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

マイクロソフト第2四半期決算、クラウド事業が好調で純利益は前年同期比21%増・PC関連も15%増

マイクロソフト第2四半期決算、クラウド事業が好調で純利益は前年同期比21%増・PC関連も15%増

マイクロソフトが、2022年度第2四半期(2021年10~12月)の決算を発表し、前年同期と比べ収益が20%増の517億ドル、純利益は21%増の188億ドルに達したことを明らかにしました。

2021年度の第2四半期は、新型コロナによる巣ごもり需要により、PC関連やクラウドビジネスが大幅に収益を伸ばしていましたが、それと比べても順調に業績を伸ばしている様子が伺えます。

その業績を牽引したのは、これまで同様クラウドビジネスで、Intelligent Cloud部門の収益は183億ドルで26%増加。加えて、WindowsやSurface製品を含むMore Personal Computing部門も15%増の175億ドルと好調でした。とくにWindows OEMの収益は25%増となっており、これは2021年10月にリリースされたWindows 11の効果が現れているようです。また、Office関連もコンシューマー向け製品の収益が15%増加し、Microsoft 365の契約者も5640万人に達したとのことです。

なお、ゲーム関連については、ファーストパーティタイトルやXbox Game Passサブスクリプションの成長が、サードパーティタイトルの減少で一部相殺されたとのことですが、それでも前年同期比で10%の増加となっています。

マイクロソフトは、大手ゲームパブリッシャーのActivision Blizzardの買収を発表しており、2023年度(2023年6月まで)に買収を完了すれば、ゲーム関連の収益は大きく異なったものになると考えられます。クラウド事業とならび、ゲーム関連が収益の大きな柱となっていくのかも今後注目したいところです。

(Source:MicrosoftEngadget日本版より転載)

米FTCが星4つ以下のレビューを隠していたオンラインショップに約4.8億円の罰金

ネットのレビューは当てにならないということは周知の事実だが、一般的には平均星4.5の製品は平均星3.5の製品よりも優れていると考えたいものだ。しかし、それも間違っているかもしれない。あなたが見ているサイトは、悪いレビューの掲載すら許可していないかもしれないのだから。FTC(連邦取引委員会)から420万ドル(約4億7800万円)の和解命令を受けたばかりのFashion Nova(ファッション・ノバ)のように。

何が起こったのか説明しよう。まず、Fashion Novaは、サードパーティ製のレビュー管理ツールを使っていた。ユーザーが購入した商品をレビューできるサイトを運営する者にとっては、きっと当たり前のことなのだろう。しかし、その後、彼らはひどいことをした。2015年から2019年まで、4つ星と5つ星のレビューをサイトに自動的に表示させ、それ以下のものは承認が必要になるようにしていたのだ。そして、何十万件も承認せず、サイト上の商品の品質が高く見えるよう、人為的に操作していたのだ。

「Fashion Novaは、サイト上のレビューが、サイトにレビューを投稿したすべての購入者の意見を正確に反映していると偽っていました。和解案は、同社の欺瞞的行為に対処するための規定を設け、消費者が被った被害に対して420万ドル(約4億7800万円)の支払いを命じるものです」と、FTCは状況を説明するブログ記事で記している

この件に関するさまざまな文書は、こちらで見ることができる。

FTCは、このような詐欺がサードパーティ製のレビュープラットフォームを装って行われていることを察知したようで、その後、レビュープラットフォームを運営する他の10社(元の会社同様、無名)に対して警告状を送っている。そして10月には、偽のレビューや偽の推薦文に関して、「見ていなさい」と告げるかのようなより広範な警告を行った。

Fashion Novaが無実の犠牲者だと心配する人のためにいっておくと、同社が連邦当局と関わるのはこれが初めてではない。2020年には、怪しげなキャンセル・返品ポリシーに関して900万ドル(約10億2500万円)の支払いに同意している(残念なことに、この罰金が全額支払われるかどうかは誰にもわからない)。

関連記事:ロボットを使った詐欺広告業者の業務は止められるが、その罰が非道さに見合わない現実

これとは別に、おそらくこの発表と時期を同じくして、FTCは、オンラインレビューにお金を払ったり勧誘したりしようとするマーケティング担当者のためのガイドラインを更新した。例えば、透明性を保ち、一度募集したレビューには肯定的なものも否定的なものも表示されるようにするなど、正しいやり方がある。そして、他の方法も……。また、レビューを公開するプラットフォームに対し、レビューの出所やインセンティブ、可視性を自分たちに有利になるように操作することについて、よく考えるべきだという新たなガイダンスを発表している。

偽のレビューはオンライン経済の疫病だが、今のところ誰もこの問題を解決していないか、小売業者にとって、多くの作業を必要としたり、さまざまな有利な取り決めが崩れたりするために、治療法が実はその病気よりも悪いかのどちらかだ。FTCのこのちょっとした対応が、小売業者を正しい方向へ導いてくれるかもしれない。

画像クレジット:Kiyoshi Hijiki / Getty Images

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Discordがダウンしていたのはあなただけではなかった

グループチャットプラットフォームDiscordで、太平洋時間1月26日正午(日本時間1月27日5時)前からAPIの問題が広範囲に発生している。つまり、あなたがゲーマー / 暗号資産のプロ / Discord好きのどれかであるのなら、自身のポッドキャストのサーバー、#petsチャンネルに飼っている犬の写真をアップロードできなくなっている。スタートアップの中にはDiscordをSlackのように使っているところもあるため、短時間のシステム停止でも影響があったり、a16zが資金提供しているスタートアップの社員全員にお休みをもたらすかもしれない。

「API停止の根本的な問題を特定しましたが、データベースクラスタの1つで二次的な問題に対処しています。我々は、オンコール対応チーム全体がオンラインで、この問題に対応していま」と同プラットフォームは投稿している。本稿執筆時はサイトがダウンしてから約45分後であり、Discordはデータベースが再び健全な状態になり、ユーザーが徐々に再接続できるようになっていると述べていが、それでもすぐにログインできない可能性があり、エラーメッセージが表示される可能性が高いだろう。

Discord

最初の障害から1時間余り、Discordはサーバーステータスのページで、半分以上のユーザーがオンラインに戻ったことを掲示していた。

画像クレジット:Discord/Eric Szwanek

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Katsuyuki Yasui)

YouTubeがNFT導入を検討中、CEOが書簡で示唆

YouTubeのCEOであるSusan Wojcicki(スーザン・ウォジスキ)氏は米国時間1月25日に公開した文書で、同プラットフォームにNFTを含むWeb3テクノロジーを導入する可能性があることを示唆した。NFT(非代替性トークン)はブロックチェーンに保管されたデジタルアセットを証明するもので、YouTubeクリエイターの収益化につながる手段となる。具体的な計画やYouTube上でNFTのテストが開始される時期は明らかにしなかったが、同氏はWeb3の世界で起きているイノベーションについて「YouTubeの継続的なイノベーションに向けたインスピレーション」と表現した。

ウォジスキ氏は文書の中で次のように書いている。「2021年は、暗号資産、非代替性トークン(NFT)、さらには自律分散型組織(DAO)までも含めた世界が、クリエイターとファンのつながりを深める機会として、かつて想像もつかなかった注目を集めました。NFTのような先進技術を利用してクリエイターの収益化を支援するようにするなど、私たちはYouTubeのエコシステムを発展させることを常に重視しています。同時に、クリエイターとファンによるYouTubeの利用体験を強化し、継続的に向上させることにも努めています」。

YouTubeにコメントを求めたが、NFT対応に関してYouTubeがどんな準備をしているのか、広報から詳しい説明はなかった。

とはいえ、YouTubeはNFTを見せたい人がそれを実現できそうな方法をすでに多数提供している。例えば、現在同社は、クリエイターのビデオの下に表示される「グッズ紹介」機能を提供している。これはクリエイターがアパレル、コレクターズアイテム、ぬいぐるみ、レコード盤などのプロダクトを紹介するもので、これに対応する販売パートナーは増加している。このことから、デジタルクリエイターが自分のNFTアートを紹介できるようにするために、YouTubeがNFTプラットフォームと提携して暗号資産ウォレット技術を統合できそうだと考えられる。あるいは、YouTubeは他の方法でクリエイターのプロフィールとNFT対応をさらに深く統合するかもしれないし、NFTを扱うクリエイター向けのツールを開発してお互いにネットワークを構築し作品を共有できるようにするかもしれない。

YouTubeがNFTの分野に進出しようと検討するのは当然と考えられる。他のソーシャルメディアプラットフォームも同様の動きを見せているからだ。Twitterは数日前に初のNFT対応として、NFTプロフィール写真を利用できるようにした。クリエイターは自分が所有するNFTを六角形のプロフィール写真として設定し、誰かがそのプロフィール写真をクリックするとアートに関する詳しい情報が表示される。InstagramもNFTを検討していることを公に認めたThe Financial Timesの最近の報道によると、FacebookはNFTマーケットプレイスを構築しているようだ。

将来的なWeb3対応に加え、ウォジスキ氏は2021年のYouTube全般を振り返りながら注目すべきアップデートをいくつか提示した。

ウォジスキ氏は、TikTokの競合であるYouTubeショート上での「リミックス」機能を拡大すると述べた。YouTubeショートでは現在、他のYouTube動画からオーディオコンテンツのみをリミックスする機能が提供されている。YouTubeは詳細を共有していないが、Instagramがすでに対応しているのと同様に、動画のリミックスに対応することを検討しているようだ。同氏は、YouTubeショートはこれまでに5兆回再生されたと述べた。再生回数よりもYouTubeショートを利用しているクリエイターの人数の方が興味深いが、その人数は共有されなかった。YouTubeショートファンドからの支払いを受けたクリエイターの4割以上は、同社のYouTubeパートナープログラムに参加していなかった人たちだったとも書かれている。これは、YouTubeショートが新しいタイプのクリエイターがYouTubeで収益化する手段になっていることを示唆している。

文書ではその他の取り組みや投資にも触れている。ゲーム、クリエイターの収益化、音楽、ショッピング、教育の他、さまざまな規制の問題に対する立場についても取り上げられた。ウォジスキ氏は、年間1万ドル(約114万円)を超える収益を上げている全世界のチャンネル数は対前年比で40%増加し、YouTubeチャンネルメンバーシップと有料デジタルアイテムは1億1000万回以上購入または更新されたと述べている。ゲーム関連では、再生数は8000億回、ライブ配信は9000万時間、アップロード数は2億5000万本をそれぞれ超えている。2020年には米国、日本、韓国、カナダ、ブラジル、オーストラリア、EUの合計でYouTubeのエコシステムにより80万人以上の雇用が支えられているという。

クリエイターに向けて、すでに発表されていたShopifyとの提携の計画メンバーシップギフト贈呈機能の提供開始、教育コンテンツを利用するユーザー数の倍増、ボーダーラインにあるコンテンツのおすすめの停止、YouTube Kidsの改善なども取り上げられている。ウォジスキ氏は「低評価」ボタンを削除する決定に対して反発があることも認めたが、削除が必要である理由を再び主張した。

画像クレジット:Olly Curtis/Future / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

Oktaのアクセス管理データからわかるクラウド利用のさらなる多様化

アクセス管理とアイデンティティ管理の大手Oktaが提供するクラウドアプリケーション / サービスの利用に関する2022年(2020年11月1日-2021年10月31日)の「Business at Work」リポート(第8巻)によると、ユーザーの多くは従来のように単一ベンダーに固執するのではなく、各種業務のための最良のサービスを選ぶようになっているという。

やはりMicrosoft Office 365は依然として最も人気のあるサービスで、2位はAWS、3位はGoogle Workspaceで、前年比38%増と急成長している。しかし興味深いことに、単一ベンダーに縛られないようにしたいという願いが表れておりOffice 365を利用している企業の38%がGoogle Workspaceも利用しており、45%がZoom、33%がSlackも利用している。

Microsoftには、Zoomのビデオ会議機能とSlackの内部コミュニケーション機能を担当するTeamsがあり、Google WorkspaceがOffice 365と直接ライバル関係にあることを考えると、たとえMicrosoftが同様のツールを提供していても、企業は納得のいく競合製品を選ぶだろうことということを示している(少なくともOktaのユーザーはそうするだろう)。

とはいえ、このレポートは、マルチクラウドの利用やベンダー主導からの脱却など、市場で以前から耳にしているトレンドを反映している。

このことは、急成長中のツール(Notion、TripActions、Postman、Keeper、Airtable、Fivetran、Gongなど)の多くがBusiness at Workレポートデビューを果たした理由を説明しているかもしれない。なお、Fivetranは9月に56億ドル(約6374億8000万円)の評価額で5億6500万ドル(約643億2000万円)を調達している。Gongは2021年6月、75億ドル(約8538億2000万円)の評価額で2億5000万ドル(約284億6000万円)を調達。Airtableは2021年3月に57億ドル(約6489億1000万円)の評価額で2億7000万ドル(約307億4000万円)を調達しており、これらの企業が(少なくともOktaの世界で)主流になりつつあると同時に、投資家の目にはその価値が急上昇していることを示している。これが偶然だとは考えにくい。

画像クレジット:Okta

AWSはクラウドインフラストラクチャ市場のトップだが、Oktaのデータでも同様で、ユーザーの32%がAWSを利用という数字はそのままAWSのマーケットシェアでもある。そもそもAWSは近年、毎年ほぼい3分の1というシェアを安定的に維持している。

クラウド市場のマルチクラウドへの移行を受けて、Oktaのユーザーも14%がマルチクラウド方式を実装している。14%は、市場全体の動向よりやや小さいかもしれないが、でも2017年の8%よりは大きい。しかし意外にも、単独で人気の高いインフラストラクチャベンダーであるAWSとGCPの組み合わせは2.6%と小さい。

クラウドはもちろん、米国だけの現象ではない。このレポートによると、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、中東などそれぞれで、さまざまなクラウドアプリケーション / サービスが使われている。その中で断トツはGoogle Workspaceで、APAC市場では前年比で68%伸びている。そしてSlackとZoomは、EMEA市場でそれぞれ49%と45%ユーザーが増えた。

画像クレジット:Okta

このレポートの対象となっているOktaのユーザーはおよそ1万4000、彼らが上記期間に使ったクラウド / モバイル / ウェブアプリケーションは7000種だ。もちろんこれは、クラウド利用の全体の数字ではない。しかしそれでも、今日の企業とその社員たちのクラウド利用の実態が伺える。

OktaのCEOであるTodd McKinnon(トッド・マッキノン)氏によると、同社はこのレポートのための小さな専門チームを作ってデータの収集や整理を行っているという。

「5、6人ほどで、さらにデータウェアハウスの担当者2人がクエリと分析をやっている。私とコンテンツとPRの担当が、何がおもしろいか、口出しをすることもあります。そしてもちろん、ここに登場するユーザー企業はすべて私たちのパートナーであるため、彼らの話も聞きます。彼ら自身も、このデータに関心を持っています」。

画像クレジット:sorbetto/Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Hiroshi Iwatani)

日本のお菓子をサブスクで届けるBokksuが25億円調達、伝統的なアジアの食料品配達事業も拡大

Bokksu(ボックス)のCEOであるDanny Taing(ダニー・タン)氏は、常に日本の食と文化に夢中で、大学卒業後に東京に移り住み、そこで4年間暮らした。タン氏は大好きな日本のお菓子をスーツケースにたくさん入れてニューヨークに戻り、友人たちと分け合った。そして、他の米国人も日本のお菓子が大好きなのに、米国でそれを見つけたり購入したりする方法がないことに気づいた。

タン氏は2015年にBokksuを設立し、2016年に日本のお菓子のサブスクリプションサービスを開始した。100カ国超の顧客に100万個以上の日本のお菓子のサブスクリプションボックスを届けたBokksuは、2018年にプレミアムな日本のライフスタイル製品のデジタルマーケットプレイスBokksu Marketを立ち上げた。また、2021年にはオンライン食料品店Bokksu Groceryをオープンし、誰もが簡単に本物のアジア食材を見つけて購入できるようにした。

「100万個の(サブスクリプション)ボックスを届け、他の方法では決して試すことのなかった食品を発見して食べることを顧客がどれほど愛しているかを目の当たりにしました。私は本物のアジアのメーカーがさらにリーチを広げるのをサポートするために、より多くの方法を見つけようという気になりました」と、タン氏は話した。

ニューヨークと東京に拠点を置くBokksuは現地時間1月25日、アジアの伝統的な製品が世界中の人々に届くよう支援し、文化の架け橋となるべく、評価額1億ドル(約114億円)での2200万ドル(約25億円)のシリーズAを発表した。このラウンドはValor Siren Venturesがリードし、Company VenturesSt. CousairWorld Innovation Lab(WiL)、Headline AsiaGaingelsが参加した。

「今回の資金調達により、Bokksuは創業時をはるかに超える水準で資本を増強することができ、提供する製品の迅速な拡大や納期の改善を図るとともに、チームを増強することができます」とタン氏は話した。

調達した資金でBokksuはサブスクリプション、マーケット、グロサリーという主要なビジネスラインを加速させることができる。同氏によると、Bokksuは食料品を米国とカナダに出荷しているが、サブスクリプションとマーケットサービスは、米国、カナダ、英国、オーストラリア、ドイツ、シンガポール、スウェーデン、オランダを含む100カ国以上に提供しているとのことだ。

Bokksuは2018年から連続して前年比100%の成長を遂げており、今後も継続的な成長が期待できる、とタン氏はTechCrunchに語った。

画像クレジット:Bokksu

Bokksuが競合他社と異なるのは、日本で何十年も生産しているスナックメーカーのストーリーを伝えることにこだわっていることだとタン氏は話す。また、100社超のスナックメーカーと独占的提携を結んでいて、つまり顧客は他では手に入らないスナックをBokksuのプラットフォームで見つけることができる。

同氏はまた、Bokksuを始めた当初、日本の伝統的なスナックメーカーがその技術を世界に伝える手助けをすることが目標だったと語った。米国とアジアの両方で暮らした経験から、多くの米国人は日本について、芸者やポケモン、寿司といった表面的な理解しか持ち合わせていないことに気づいた。そして、Bokksuを通じて、日本の豊かな文化や歴史をもっと多くの人に知ってもらいたいと考えた。

Bokksuの食料品サービスは、UmamicartやWee!、そしてHMartやSunrise Martといった既存の食料品店と競合する。Bokksu Groceryは全国配送と適正価格の両方を提供すると同氏は述べた。

「最も興奮しているのは、最近のBokksu Grocery立ち上げです。これは、民族性や場所、アジア料理に関する知識などに関係なく、すべてのアメリカ人がアジア食材をより身近に感じられるようにするものです」。

World Innovation Labのゼネラルパートナー兼CEOである伊佐山元氏は「大都市圏を中心に展開する競合他社と異なり、Bokksuは全国配送を通じて幅広いファンに本物のアジアの商品と体験を届けています」と述べた。「多くのアジア系eグローサリープラットフォームは主にアジア人によって利用されていますが、Bokksuの忠実な顧客層の大半はアジア料理についてもっと知りたいと思っている非アジア人であり、Bokksuにはより大きな獲得可能市場があります」。

オンライン食料品部門は過去数年間成長し、大規模な投資を集めてきた。伊佐山氏は「eグローサリーマーケットは、スピードと利便性に重点を置き、食料品購入をより手間のかからないものにすることに注力してきました。今後、eグロサリー企業は、顧客が新しいもの、例えばスナックやフレーバーを探求し、食を通じて個々の栄養ニーズを満たすことをサポートするようになると予想しています」とTechCrunchに語った。

Valor Siren Venturesのパートナー兼ファンドマネジャーのJon Shulkin(ジョン・シュルキン)氏は「Bokksuが事業を拡大するにあたり、パートナーとして協力できることをうれしく思っています」と述べた。「Bokksuのチームは、短期間のうちに本物かつ目的志向のブランドを構築しました。厳選された商品とグルメ体験を日本から世界へ提供する彼らの成功により、Bokksuはアジア食品のためのプレミアムな目的地となる、破壊的なD2C食料品プラットフォームを構築する潜在可能性を持っていると確信しています」

Bokksuのサブスクは月額49.95ドル(約5690円)で、米国などほとんどの国で送料無料だ。また、複数月の前払いでさらにお得になるオプションもある。3カ月プランは月44.95ドル(約5120円)、6カ月プランは月42.95ドル(約4890円)、12カ月プランは月39.95ドル(約4550円)だ。

画像クレジット:Bokksu

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(文:Kate Park、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッターが親しい友達にだけツイートを見せる「Flock」機能を実験中

Twitterは、選択した友達にだけツイートを見せることのできる機能に現在も取り組んでいる。2021年7月に同社は「信頼できる友達」を指定して一部のツイートをその人たちだけに見せることを検討していると明らかにした。最近、開発者でリバースエンジニアのAlessandro Paluzzi(アレッサンドロ・パルッツィ)氏が、この機能の開発が進められていてTwitterはこれを「Flock(フロック)」と呼んでいる証拠を見つけた。

この機能が広く公開される場合には、名前は変わるかもしれない。TwitterはThe Vergeに対し「Flock」は単なる仮の名前だと述べた。パルッツィ氏が見つけた説明によると、現在の試行では最大150人のユーザーを自分のリストに追加し、そのグループに送信したツイートは追加された人たちだけが見て返信できる。Flockに送信したツイートには対象者に対し、グループに追加されているのでこのツイートが見えているという注意書きが付く。グループはいつでも編集可能で、Twitterによればグループから削除した人にはそのことは知らされない。

Twitterは信頼できる友達の機能の追加について検討していると初めて明らかにした際に、もう1つ、同一アカウント内で別のペルソナを持てるようにするというコンセプトも示した。こちらが開発中かどうかは不明だ。同社は同じ関心を持つ人たちが利用できる専用スペースの「Communities(コミュニティ)」という機能もテストしている。Flockはリアルの友達を意図して設計されているもので、Instagramの「親しい友達」に近い。TwitterはThe Vergeに対して送ったコメントの中で「健全な会話ができる新しい方法に常に取り組んでおり、現在はもっとプライベートに共有する方法を探っているところです」と述べた。

編集部注:本記事の初出はEngadget。執筆者のMariella Moon(マリエラ・ムーン)氏はEngadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Mariella Moon、翻訳:Kaori Koyama)

グーグルが脱クッキー技術「FLoC」を廃止、代わる新機能「Topics」を公表

(訳註:英語で「flock」は羊など動物の群れ=刈り上げられ毛がなくなった「FLoC」)

Google(グーグル)のプロジェクトであるFLoC(Federated Learning of Cohorts)は、インタレストベース広告のため利用されていたサードパーティークッキーの代わりに、ユーザーを同じような興味を持つ人々のグループに分類するというもので、物議を醸した。Googleは米国時間1月25日、それに代わる新しい提案を発表した。「Topics」である。

これは、ユーザーがウェブ上を移動する際に、ブラウザがユーザーの関心事について学習するというものだ。現時点では過去3週間分の閲覧履歴データが保存され、トピック数は300に限定されているが、順次拡大していく予定だという。Googleは、これらのトピックには、性別や人種などのセンシティブなカテゴリーは含まれないとしている。

Googleはユーザーの関心事を把握するために、ユーザーが訪れたサイトをこれら300のトピックのいずれかに基づいて分類する。これまで分類されていなかったサイトについては、ブラウザに搭載された軽量の機械学習(ML)アルゴリズムが、ドメイン名に基づいてトピックを推定する。

画像クレジット:Google

広告目的でTopics APIをサポートしているサイトにアクセスすると、ユーザーが興味を持っている3つのトピックがブラウザによって共有される。これらのトピックは、過去3週間のそれぞれの週につき1つずつ、各週の上位5つのトピックからランダムに選択される。そして、サイトはこの情報を広告パートナーと共有し、どの広告を表示するかを決めることができる。理想的には、どの広告を表示するか決定するためのよりプライベートな方法となるが、Googleは、現在の標準的な方法よりもはるかに優れたコントロールと透明性をユーザーに提供することになると述べている。ユーザーは、自分のリストにあるトピックを確認したり、削除したりすることができ、Topics API全体をオフにすることもできる。

GoogleのPrivacy Sandboxプロジェクト代表であるBen Galbraith(ベン・ガルブレイス)氏は、25日の発表に先立って行われたプレスブリーフィングでこう述べた。「Topicsの設計は、以前のFLoCトライアルから得た知見に基づいて行われました。その結果、コミュニティから多くのすばらしいフィードバックが寄せられたことはご存じの通りです。私が強調したいのは、提案を共有し、トライアルを行い、フィードバックを集め、設計を繰り返していくという一連のプロセスは、我々がサンドボックスに求めていたオープンな開発プロセスそのものであり、このプロセスが意図したとおりに機能していることを示しているということです」。

画像クレジット:Google

ガルブレイス氏は、Googleはこの新しい提案に対するフィードバックを集めるために多くの関係者と話をしてきたが、今日がエコシステムと協力するプロセスの始まりであると述べている。他のブラウザベンダーがTopics APIの追加に興味を持つかどうかは、今後の課題だ。他社はみなすぐにFLoCに冷ややかな対応を示したので、Topics APIを採用したいと思うかどうかはやや疑問だが、エコシステムがどのように反応するかは興味深いところだ。

また、広告主にとっては、Topicsは特定のユーザーにどの広告を表示するかを決定するための潜在的なシグナルの1つに過ぎないということも言及するに値する。例えば、ユーザーが現在読んでいる記事に関するデータや、ユーザーに関するその他のコンテクストデータなどで補強することができるが、ある意味、単なるもう1つのシグナルとなる。

Topics APIのトライアルは今期末に開始される予定だが、それに向けてGoogleは25日、提案の詳細を少し掘り下げた技術的な解説も公開した。

画像クレジット:Images by Christina Kilgour / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

freee会計が法人・個人事業主向けEコマース「Amazonビジネス」の購買明細APIと公式連携を開始

freee会計が法人・個人事業主向けEコマース「Amazonビジネス」の購買明細APIと公式連携を開始

freeeは1月24日、「freee会計」において、日本の法人・個人事業主向けEコマース「Amazonビジネス」が提供する購買明細APIと公式に連携を開始したことを発表した。これにより、セキュアかつ正確で安定した同期、注文した商品単位での明細連携が可能となる。

freee会計の従来連携手段(スクレイピング連携)では、1回の注文で複数品目を購入した場合、勘定科目や消費税率を商品ごとに設定できず、注文がまとめて明細に表示されていた。このため、自動同期した明細を注文商品ごとにわけて勘定項目を設定するという手作業が必要だった。

今回のAPI連携では、商品ごとに明細が作成されるため、勘定科目や税率の設定が簡単になり、「自動で経理機能」の活用によって自動化・業務効率化を実現できるようになった。また、Amazonビジネス上でユーザーが設定したグループ単位での同期が行えるため、部門や取引先単位での購入履歴取り込みが可能となっている。

APIの連携は、freee会計の口座機能より行える(「Amazonビジネス – 購入履歴を取り込む」参照)。ただし利用には条件があり、「日本のAmazonビジネスを利用中の方」と「今回初めてAmazonビジネスとfreeee会計の連携を行う方」の両方を満たす必要がある。

従来の方法で連携した方が新たに連携を行ってしまうと、明細の作成単位の変更に伴い、決裁書上の勘定項目が同じものであると判定されず手作業による修正が必要となる。そのため、現時点では今回のAPI連携への切り替えは推奨していないとのこと。そうした場合の移行方法は、別途ヘルプページにて案内する。

Fanicon、ファンサービスとITを結びつける新サービス・動きをまとめた「エンタメ ファンテック カオスマップ 2022」公開

  1. Fanicon、ファンサービスとITを結びつける新サービス・動きをまとめた「エンタメ ファンテック カオスマップ 2022」公開

会員制ファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」(ファニコン。Android版iOS版)を運営するTHECOOは1月24日、「エンタメ ファンテック カオスマップ 2022」を公開した。

ファンテックは、「ファン」と「テクノロジー」を組み合わせた造語。THECOOは、ファンテックについて、ファンサービスとIT技術などを結びつけた新しいサービスや動きと位置付けている。またファンテックは、クリエイターがファンや消費者と直接つながり、収益を得られるようになった「クリエイターエコノミー」の中に属すものとしている。

クリエイターと、ファン・消費者のつながりが多様化し複雑に

昨今クリエイターエコノミー界隈では、サブスクリプションをはじめ課金型コンテンツを提供するプラットフォームが台頭しており、限定コンテンツにすることでファンとの強いコネクションのコミュニティを持つ傾向にあるという。

さらに、「バズる」といった短期的な収益ではなく「根付く」という長期的な応援・収益化を重視する流れによって、ファンを増やすSNS発信からファンにエンゲージメントするコミュニティを持つ思想へ移り変わっている。しかし急速に普及した結果、ファンに対してプラットフォームを使ったエンゲージメント方法が多様化し、各ツールの特徴を活かし連動させることが難しくなったそうだ。

同社は、(Faniconを開設している)インフルエンサー・俳優・アーティスト・タレントや消費者が、自身に合う機能やサービスでつながってほしいという思いから、オンライン上でファンが「体験」や「応援」できるプラットフォームを分類するカオスマップを作成した。

エンタメ業界の動向―長く応援してもらうための「熱量」にニーズ

コロナ禍により政府が発表した活動自粛規定により、エンタメ業界においても、ファンとのイベントやライブがオンライン上で開催されることが増え、チケット制ライブ配信など急速なデジタル化・DX化が進んだ。

また、ファンと直接会えないことが続き「ファン離れ」という懸念からファンベースの指向が強くなり、ファンにエンゲージメントする上で長く応援してもらうための「熱量の深さ」にニーズが置かれコミュニティ化しているという。

ファンテックの動向

コロナ禍による生活様式の変化をきっかけに、クリエイターの活躍の場も多様化。消費者が様々なコンテンツを楽しめるようになり、ファンとの交流機会も増えているという。しかし、それに伴い発信するコンテンツに対して唯一無二を感じられる付加価値が重要視されるようになった。例えばNFTの活用により、デジタルコンテンツに対して新たな価値を提供できるようにしている。

「認知→応援」フェーズでの傾向

ウィズコロナ:「体験」における新しい楽しみ方

オンライン上のコミュニティなどを通して誰かとつながることへの需要が高まり、SNSだけでなく配信ライブ(配信専用スタジオも含む)やメタバースなどの「体験」できるコンテンツが注目を集めているという。

現在、オンラインライブは、オフラインライブをカバーするには至らないものの、活動資金となる収益基盤の構築やファンとのつながりを維持する方法として必要とされている。

また、メタバースやVR配信ライブなど、オフラインでは難しい表現が可能な場の強みを活かすことで、エンターテインメントの可能性はさらに広がっていると指摘。プラットフォームサービスを提供する企業もオンラインにおいての幅広い取り組みを行っており、これまでに人気ゲームやアニメ、人、空間とのコラボライブなど、人気の高いコンテンツも増えているという。

アフターコロナ:推測される「リベンジ消費」

オフラインでのイベントやライブなどの開催は、これまでの開催自粛の反動から、コロナ禍前を上回る水準に復活すると予測されている。これを受けて、コロナ禍前の課題であった会場不足を解決するべく、アリーナや劇場などの新たな商業施設がオープンしているという。

リアルライブへの移行が見込まれつつも、コロナ禍の影響で急速に進んだデジタル化が後戻りすることはなく、エンターテインメントの楽しみ方が一層多様化していくと期待されている。デジタルとリアルの共存が今後も進んでいき、アフターコロナで新たに生まれるニーズに対して、デジタル化・DX化は引き続き加速していくと推測されるとしている。

まだ死んでいないよ、IBMの第4四半期における収益の伸びが加速

IBMが2021年第4四半期の決算を発表した。そのニュースは単に「良い」というものではなかった。ほぼ10年間、売上高がマイナス成長または低成長だった同社にとって、それはすばらしいものだった。IBMは、前年同期比6.5%増の167億ドル(約1兆9000億円)の売上を計上した(恒常為替レートベースでは8.6%増だ。ドル高により多くの企業が為替変動で対処している)。

この堅調な結果は、176億ドル(約2兆30億円)を少し上回る、はるかに控えめな0.3%の成長を記録した2021年第3四半期に続くものだ。そしてこの朗報は、同社が190億ドル(約2兆1625億円)のインフラストラクチャーサービス事業をスピンアウトした後にもたらされたものでもある。企業が大きな事業を失い、それがこんなに早く有利に働くというのは、少し直感に反するように思えるかもしれないが、それは、ほぼ完全にクラウドに集中すると判断したCEOのArvind Krishna(アルビンド・クリシュナ)氏の考えの大きな部分だったようだ。

関連記事:IBMがインフラサービス事業を「Kyndryl」として正式に分社化

同社が何年も低迷し、一時は22四半期連続で売上がマイナス成長するのを見てきた。前CEOのGinni Rometty(ジニ・ロメッティ)氏が2019年に社を去り、クリシュナ氏が就任したとき、同氏は今後変化が起こること、そして自身のビジョンに属さない事業を切り離すつもりであることを明らかにしている

その中には、Kyndryl (キンドリル)を切り離し、ロメッティ氏が大きな賭けに出て数十億ドル(数千億円)をかけて大きな事業に育て上げたWatson Health(ワトソン・ヘルス)部門の大部分を売却することも含まれていた。うまくいかなかったときにクリシュナ氏は損切りを恐れず、IBMは1月21日にWatson Health事業をFrancisco Partners(フランシスコ・パートナーズ)に売却したが、その額はロメッティ氏がこの部門につぎ込んだ資金をはるかに下回り、10億ドル(約1140億円)程度と報道されている。

関連記事:IBMが医療データ管理「Watson Health」事業の大半をFrancisco Partnersに売却

クリシュナ氏は現在、IBMが2018年に340億ドル(約3兆8690億円)で買収したRed Hat(レッドハット)を中心に会社を作りたいと明らかにしている。Red Hatの部門ハイブリッドクラウドの売上高は、第4四半期に前年同期比18%増の62億ドル(約7050億円)となり、同社が期待していたような収益成長だった。

クリシュナ氏は、目を見張るような成長ではなく、IBMのような成熟した企業に期待される、着実に前進する成長を求めていることを明らかにしており、もちろん毎四半期がマイナス成長というものは望んでいない。今回の決算では、まさに同社が着実な成長の道を歩んでいたように見える。

関連記事:IBMが約3.7兆円でRed Hat買収を完了

2021年度は、3%、0.3%、6.5%と3四半期連続のプラス成長だ。これは、屋上から叫びたくなるような成長率ではないが、この由緒ある企業が切実に必要としているプラス傾向だ。

Moor Insight & Strategiesの創設者で主席アナリストのPatrick Moorhead(パトリック・ムーアヘッド)氏は、今回の決算は少なくともIBMにとって良い兆候だと話す。「1つの良い四半期がトレンドを作るわけではありませんが、最低3つあればトレンドになると思います。近い将来、一桁台半ばの成長が見られると確信しています」

その他の明るい要素

ハイブリッドクラウドの売上高の伸びは、同社の第4四半期の成果のマトリックスから明らかに異常値だったが、考慮に値する他の明るい要素もあった。ソフトウェアの売上高は8%(恒常為替レートでは10%)増え、コンサルティング関連の売上高は13%(恒常為替レートでは16%)と大幅な伸びを記録した。

全般的に好調な結果を受けて、利益も好調だった。粗利益は95億ドル(約1兆810億円)で、2.5%の微増となった。しかし、純利益は29億ドル(約3300億円)と、税引き前ベースで183%増という衝撃的な数字となった。税引き後の利益は25億ドル(約2840億円)で、前年同期比で107%増とやや控えめな伸びとなった。

簡単に言えば、IBMのビジネスは依然として非常に儲けの多いものであるということだ。そして、何年もボリューム(売上)ベースで停滞し、減少してきた後、ようやく一連の成長を実現しただけでなく、直近の四半期ではかなり堅調に売上高を伸ばすことができた。

IBMがこれほど長く生き延びたのは偶然ではなく、おそらく我々はもっと信頼すべきだったのだろう。しかし、マイナス成長という壮絶な経過は、かなり強力な疑心暗鬼の集団を生み出した。少なくとも投資家は感心しており、時間外取引でIBMの株価は急上昇している。

同社は2022年もこの成長を繰り返せるだろうか。そうであれば、本当にカムバックといえるだろう。

画像クレジット:Sean Gallup

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(文:Ron Miller、Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

TikTokが新機能を続々開発中、アバター、ライブオーディオストリーム、クリエイター向けツールなどが見つかる

TikTok(ティックトック)が数多くの新機能を開発している。Bitmoji風のアバター、For Youページのキーワードによるフィルタリング、チャット、オーディオオンリーのライブストリーム、ライブストリーム中の画面共有、そしてクリエイターがサブスクライバー専用のエモートやサブスクライバー専用のコメントセクションを作ることができるTwitch風サブスクリプション機能などだ。一連の開発途上機能は、ソーシャルメディアアナリストのMatt Navarra(マット・ナバラ)氏が見つけた。

この手のリークはそのまま受け取ることはできない。TikTokが新しいアイデアをいろいろと試していることは、それがアプリに反映されるという意味ではないからだ。それでも開発中の機能はプラットフォーム計画のヒントを与えることがある。

「私たちは常に、コミニュティに価値をもたらしTikTok体験を豊かにする新しい方法を考えています」とTokTok広報担当者はいう。その担当者はこれらの機能が実際に検討されていることを認めたが、TikTokが新しいアイデアを試している時、ユーザーのフィードバックを得ることが最終目標だと強調した。最終結果(採用された場合)がリークで見たものと大きく変わることもある。

リークされた機能の中には、有料クリエイターサブスクリプションのようにすでに何らかのかたちで公開テストされているものもある。しかし、サブスクライバー専用のエモートやコメントセクション(Twitchからの完全な借り物)は、これも最近TikTokがテストしているデスクトップストリーミングソフトウェアであるTikTok Live Studioとの関係を踏まえると理に適っている。キーワードフィルタリングは、Twitter(ツイッター)のミュートに似た機能で、For Youページを整理しようとしているTikTokの現在進行中の取り組みの一環として以前にも言及されている。

関連記事:TikTokがTwitter、Instagramに続き有料サブスク導入を限定テスト、クリエイターの収益化の道を探る

「For Youフィードで見たくないコンテンツに関連したワードやハッシュタグを指定できる機能を開発しています」とTikTokが12月のブログ記事で述べている。

リークした他のアイデア、アバターオーディオオンリーのライブストリームなどは、TikTok拡大計画の別の方向性を示している。ライブストリームビデオができるなら、ライブオーディオへの関心を(少々遅いが)収益化しない手はない。それに、そろそろTikTokでグループメッセージができても良いころだ。

画像クレジット:SOPA Images Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nob Takahashi / facebook

LayerXのクラウド稟議システム「バクラク申請」がクラウドサインとAPI連携、稟議と契約締結プロセスをシームレスに統合

LayerXのクラウド稟議システム「バクラク申請」がクラウドサインとAPI連携、稟議と契約締結プロセスをシームレスに統合

ハタラクをバクラクにしたいLayerXは1月25日、請求書の支払申請をはじめ各種社内稟議・申請をデジタル上で完結可能なクラウド稟議システム「バクラク申請」について、クラウド型電子契約サービス「クラウドサイン」とのAPI連携を開始したことを発表した。

同連携により、これまで分断が発生し業務非効率の原因となっていた稟議と契約締結プロセスを統合し、シームレスな業務体験の実現が可能となった。バクラクシリーズは、これまでも利便性向上を目的に主に会計サービスとの連携を強化してきたが、電子契約サービスとの連携は初めてのケースとなる。

クラウドサイン連携機能を利用すると、バクラク申請上で契約締結申請を作成し、申請が承認されると、あらかじめ定められた署名者に対して自動でクラウドサインが送付されるようになる。

これにより、申請の完了から発送までのリードタイムがゼロになり、申請者・承認者・契約担当すべての当事者の契約締結コストが劇的に削減される。また、契約締結状況は申請者・承認者ともにバクラク申請上でリアルタイムで確認できることから、「契約先で契約書の締結が完了しているかどうか」を契約担当者に確認するコストもゼロになる。

LayerXのクラウド稟議システム「バクラク申請」がクラウドサインとAPI連携、稟議と契約締結プロセスをシームレスに統合

「紙の契約締結プロセス」と「バクラク申請×クラウドサイン連携機能利用時プロセス」の比較(一例)

バクラクシリーズは、コーポレートDXを支援するサービス群。クラウド請求書受領ソフト「バクラク請求書」、バクラク申請、電子帳簿保存法に準拠した形で請求書や領収書などの電子保管を可能にする「バクラク電子帳簿保存」の3サービスを展開している。

シリーズ第1弾となるバクラク請求書では、請求書の受取り後、AI-OCRで請求書を自動でデータ化の上、仕訳データや振込データの自動作成および会計システム連携をシームレスに実行可能。LayerXは、請求書受取業務の効率化を通じて経理DXを推進するとしている。

 

a16zとMonasheesがブラジルの在庫発見B2BマーケットプレイスInventaの新ラウンドをリード

Inventaの共同設立者、左からフェルナンド・カラスコ氏マルコス・サラマ氏、ローラ・カマルゴ氏(画像クレジット:Inventa)

ブラジルを拠点とし、中堅・中小企業が新規在庫を発掘・購入するためのデジタルマーケットプレイスを提供しているInventa(インベンタ)は、シリーズAラウンドで2000万ドル(約22億7500万円)を調達した。

Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ、a16z)とブラジルの大手VCであるMonasheesが共同でこのラウンドをリードし、Founders Fund、Greenoaks、Greylock、Tiger Global、そしてエンジェル投資家であるKavak(カバック)のHans Tung(ハンス・タン)氏とCarlos Gracia(カルロス・ガルシア)氏が参加した。また、今回のラウンドには、既存の投資家であるPear VC、NXTP、ONEVC、MAYA Capital、Alter Globalも参加した。

今回の新たな資本調達は、550万ドル(約6億2500万円)のシードラウンドを発表してから3カ月後に実施された。そのすべてが、2021年3月に設立された会社のためのものだ。

CEOのMarcos Salama(マルコス・サラマ)氏は、元General Atlanticの投資家Laura Camargo(ローラ・カマルゴ)氏、元McKinsey(マッキンゼー)のデータサイエンス専門家Fernando Carrasco(フェルナンド・カラスコ)氏とともに、ブラジルの起業家にテクノロジー、データ、クレジットを提供するために同社を設立した。

スペイン出身のサラマ氏は、機械工学のバックグラウンドを持ち、McKinseyとコロンビアのユニコーン企業Rappi(ラッピ)で働いた経験があり、それがブラジルへの道につながったという。同氏はRappiの食料品事業を担当していた時に、小売店と仕事をして、小さな店が品揃えや信用の確保に苦労している様子を目の当たりにした。

Inventaはテクノロジーを駆使して、中小企業の購買プロセスを容易にする。Inventaのオンラインプラットフォームは、実際の取引データに基づいて商品を推奨し、30日、60日、90日単位で小売店にクレジットを提供する。また、サプライヤー側でも、商品のアップロード、価格の管理、売れ筋・不人気商品の確認などができる。

これほど早く追加資金を調達した理由の1つは、Inventaが月次平均100%以上の成長を遂げていることだ。

「ブラジルには、Inventaがターゲットとしている小規模店舗を持つ起業家が500万人います」とサラマ氏は語る。「当社のB2Bマーケットプレイスは、ブランドと小規模小売店を結びつけ、化粧品、健康食品、ホームデコレーションなどの分野で品揃えを支援します。また、ニーズの高い製品のトレンドを知ることができるので、レコメンデーションがより有効になります」。

同社は400ブランドから7千以上の商品を提供し、2万人以上の顧客を獲得している。

今回の資金調達によりInventaは、100人の従業員の多くがエンジニアである同社の技術チームへの投資や、営業・マーケティングチームの構築が可能になる。サラマ氏は、今後数年間でさらに400人の従業員を増やすことを目標に、従業員分野での大規模な成長を期待している。

また、同社が化粧品、健康食品、家庭用品などの分野に深く入り込んでいくことで、扱うブランド数を1万に増やすことも計画している。さらに、技術開発にも力を入れ、最終的には小規模なサプライヤーや小売業者向けに無料のソフトウェア製品を提供できるようにしていきたいと考えている。

「Amazon(アマゾン)、MercadoLibre(メルカドリブレ)、RappiはB2Cの世界に対応していますが、B2Bにおいては、この市場をターゲットにしている企業は非常に少ないです」とサラマ氏はいう。しかし、B2Bでは、この市場をターゲットにしている企業は非常に少ない。「規模は大きいですがソリューションが欠けている中で、当社はサービスを提供する準備ができています」。

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(文:Christine Hall、翻訳:Aya Nakazato)

お部屋探しプラットフォーム「カナリー」が不動産業者間流通サイト「リアプロ」と連携、タイムリーな空室情報提供を実現

不動産仲介業者の業務をデジタル化する業務効率化ソリューションと、お部屋探しプラットフォーム「カナリー」(CANARY。Android版iOS版)を開発・運営するBluAgeは1月24日、リアルネットプロが運営する不動産業者間流通サイト「リアプロ」と2021年11月から連携を開始したと発表した。

今回発表された連携後は、リアプロ管理の会員不動産管理会社は物件の空室情報を直接カナリーへ掲載することが可能になる。これにより仲介会社による入稿プロセスが省かれ、エンドユーザーに最新の空室情報をタイムリーで発信できるようになるという。カナリーにとっては、アプリ上の物件情報の鮮度と正確性を高めることで、ユーザー体験のさらなる向上、アプリダウンロード数の増加とそれに伴う反響数・成約数の上昇が期待できるとしている。

カナリーは、賃貸・売買物件を探すお部屋探しプラットフォーム。全国の賃貸マンション・アパート、新築・中古マンション・アパートの売買両方に対応している賃貸物件検索アプリとして提供しており、新規ダウンロード数は月10万件、累計ダウンロード数は100万件を達成しているという(2021年10月時点)。

また、募集終了物件や重複した情報を大きく削減した透明性と利便性の高さを特徴としており、ユーザーは最新情報を元に部屋探しが行える。不動産仲介・管理業務から部屋探し体験に至るまで、不動産業界における一気通貫したDXを推進し、「デジタルなインフラとして産業の発展に貢献する」というミッションの実現を目指している。

リアプロは、元付け情報のみを取り扱う賃貸物件情報データベースを活用し、管理会社や仲介会社の業務軽減・情報把握を可能にするシステム。賃貸管理業務用サービス「リアプロ管理」と賃貸仲介会社向けの業務用サービス「リアプロ仲介」からなる。リアプロ管理は2613店舗、リアプロ仲介は3万1766店舗(2021年10月現在)の利用があり、登録物件数は約620万戸に上るという。

リアプロ管理は、管理物件をデータベース化し、管理会社やオーナーの日常業務を効率化するというもの。「紙による入退去履歴の管理」「仲介会社との電話・FAX のやり取り」などの業務負担を削減できるほか、社内での共有、全戸登録での各種統計データ(物件情報登録はリアルネットプロが代行)、入居者管理にも利用できる。

またリアプロ仲介では、複数の管理会社やオーナーが持っている物件の空室情報をリアルタイムに把握でき、諸条件の画面上での確認により管理会社への電話・FAXによる問い合わせの手間を激減可能という。

流通小売・メーカーDX支援やリテールメディア運用のアドインテにグローリーとSony Innovation Fund by IGVが資本参加

流通小売・メーカーDX支援やリテールメディア運用のアドインテにグローリーとSony Innovation Fund by IGVが資本参加

IoTとAIを活用し流通小売・メーカーDX支援、リテールメディア開発・運用を行うアドインテは1月24日、グローリー、また新たにSony Innovation Fund by IGV(Sony Innovation Fund、大和キャピタル・ホールディングス)などを引受先とする28.6億円の資本参加を受けたことを発表した。これにより、総額52億円の資金調達と資本参加の実施が完了した。

今回の資本参加により、現在同社が構築しているリテールメディア事業のさらなる拡大と、流通小売・メーカー向けDXソリューション開発を強化する。

今後もアドインテは、店舗でのユーザー体験向上を目的としたリテールメディア開発・運用など販促DX支援と、流通小売企業様と連携したプロダクト開発やサービス強化を進める。また、今後控えているデータ連携の拡大や分析レポートの高度化を図り、デジタルマーケティングキャンペーンにおいて、ファーストパーティデータを活用した、精度の高いマーケティング施策の実現を目指す。

アドインテは、人・モノ・流通の変革を促し、持続可能な社会を構築すべく、様々な社会課題・経営課題を解決するソリューションサービスの提供を目指し事業を展開している。

昨今では、IoT・AIなどを活用した流通小売業のDXとともに、オフラインの消費者行動のデータ化・可視化が進展、また店頭のアナログ販促のデジタル化も進み、リアル空間データとID-POSデータなど既存のデータ資産を掛け合わせることで、店舗を起点としたリテールメディア事業が国内外で成長しているという。

また同社は、消費者ニーズの多様化・消費行動変化を捉えた購買起点でのマーケティングデータ基盤は、GoogleによるサードパーティCookie利用の段階的な制限など、ウェブ広告の活用方法が世界的に見直される方向にあることから、プライバシーに配慮した広告効果の高いマーケティングソリューションは、今後さらに重要になると考えているという。流通小売・メーカーDX支援やリテールメディア運用のアドインテにグローリーとSony Innovation Fund by IGVが資本参加

オタクのみなさんご乗車ください、メタバースへ向かいます

スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター、The TechCrunch Exchangeへようこそ。

こんにちは、みなさん。元気で暖かく健康で幸せで良好な状態でいらっしゃるだろうか。全部でなくても、一部だけでもそうであればと願う。まあ、すべてが当てはまらないとしたら、アイスクリームが発明された理由を正当化できるだろう。

今回は、メタバースの話、創生期から見守ってきたベンチャーキャピタルの話、そして先週うっかり取り上げていなかった、とてもクールなスタートアップの資金調達の話をしよう。準備はOK?では楽しもう。

先週最も楽しかったのは、仮想環境Decentraland(ディセントラランド)への訪問だった。手短にいうと、編集の仕事をしていた私はその途中、編集チームの邪魔にならないように気を紛らわそうとしていたのだ。そこで、私はソーシャル暗号資産環境──つまりメタバースを始動してツアーに出かけたのだ。モヒカン姿でかっこいいパンツを履いて、道に迷ったり、NFTのギャラリーに行ったり、アリーナに入ることに失敗したりしていた。

現在のメタバースは、MMORPGの「Runescape」によく似ている。これは、オンラインRPGが築いてきた歴史的な足跡を考えれば、それほど馬鹿にした表現ではない。しかし、私がゲームで好む水準よりも半端に多くの経済的な側面を含んだ、あまり特徴のないMMORPGは、私にとって最も不要なものだ。

私は今のところ中立的な立場だし、メタバースが毎日ログインしたくなるほどクールになる日を待ちたいと思う。しかし現在、コミュニティの形成やソーシャルな交流を含むWeb 2.0の特性の中には、暗号チームがこれまで見てきたものよりも優れているものがあるようだ。

Amplifyの新しいジェネラルパートナー

数年前、私はMattermark(マターマーク)というスタートアップに雇われて、彼らの会社のために独立したニュース部門を作ることになった。率直に言って、それはすばらしい学習経験であり、さらに何人かの生涯の友人とも出会うことができた。例えばTechStars(テックスターズ)のKevin Liu(ケビン・リュウ)氏だ。

Sarah Catanzaro(サラ・カタンザロ)氏もまた、Mattermarkチームの中では傑出した存在だった。同社における彼女のデータチームでの仕事は、後に就職したVCのCanvas Ventures(キャンバス・ベンチャーズ)、そしてAmplify Partners(アンプリファイ・パートナーズ)で生かされた。参考までに、Amplifyが2020年後半に発表した最新のファンドは、2億7500万ドル(約312億6000万円)相当のものだった。前回からの時間を考えると、そろそろ同グループが新たなファンド組成を発表するのではないかと考えている。

そのAmplifyでカタンザロ氏は、プリンシパルからパートナー、そしてつい最近ゼネラルパートナー(GP)へと昇格した。彼女がVCの世界で最下層から最上層に至るまでの道のりは、眺めていて楽しいものだった。そして、先々週のTechCrunchとの電話では、Amplifyで彼女のレベルに達した女性は彼女が最初だと語っていた。私が強調したいのは、ベンチャーキャピタルというまだ家内産業規模の世界での昇進は、スタートアップのペースでの成長とは異なるということだ。

ともあれ、カタンザロ氏が話してくれたことは、後で振り返ることができるように、ここに書き留めておきたい。私たちは、彼女の会社の投資アプローチ、チェックサイズのターゲット、シードレベルやシリーズAレベルの企業への参入の頻度などについて話をした。新任GPのカタンザロ氏によれば、シリーズAのラウンドははるかに大きくなっているが、リクスはそれに釣り合って小さくなってはいないという。これは、私が以前から直感的に感じていたことだが、これまで誰かが口に出していうのを聞いたことはなかった。

つまり、VCから見たシリーズAのリスクは、スタートアップの段階でより多くの資本が投入されることで上昇しているということだ。今後数年間で十分なメガイグジットを行うことができるなら、最終的には計算が合うのかもしれない。しかし、市場が急落し「懸念」が「奔放な熱意」よりも多くの紙面を占めている今、私は多少疑問に思っている。

ロードアイランド州の誇り

私が住んでいるオーシャン・ステイト(ロードアイランド州の別称)は、米国で最も有名なテクノロジー・ハブからは少しだけ離れている。しかし、だからといって、魅力的なハイテク企業がこの小さな州に生まれないわけではない。TechCrunchは、大学生のためのフリーランス労働市場を構築しているプロビデンスで設立されたスタートアップ、Pangea(パンゲア)を例として紹介している

リトルローディ(これもロードアイランド州の愛称)のもう1つのスタートアップが、マリーナやボートに乗る人のためのソフトウェアプラットフォームDockwa(ドクワ)を開発する、The Wanderlust Group(ザ・ワンダーラスト・グループ)だ。要するに、ペンと紙の世界に留まっていたボートの船着場の予約管理の世界を、Wanderlustはソフトウェアを使って近代化することにしたのだ。

前回、同社について触れたのは、同社が2020年に1420万ドル(約16億1000万円)を調達したときだった。当時、CEOのMike Melillo(マイク・メリロ)氏はTechCrunchの取材に対し、同社は単に700万ドル(約8億円)を求めていたに過ぎなかったが、数字が倍になったと語った。

だから最近同社から「また調達しました」と聞いても驚かなかった。今回、Wanderlustは1億5000万ドル(約172億5000万円)のプレマネー評価額のもと、シリーズCで3000万ドル(約34億1000万円)を調達した。この資金調達は、Thursday Venturesが主導した。

幸いなことに、Wanderlustは2021年のARR(年間経常収益)成長率を喜んで開示してくれたが、それは71%だった。さらにおもしろいことに、週休3日制に移行した後、同社のARRは2020年6月から2021年6月にかけて100%拡大した。これは、私がスタートアップ界隈で追跡している、より興味深い労働実験の1つの実際のデータだ。

しかし、この会社の最も興味深い点は、自身でファンドを組成していることだ。ただし普通の企業向けベンチャーキャピタルファンドではなく、何か別のものだ。Wanderfund(ワンダーファンド)と名付けられたこのファンドに対して、同社は「国や地域レベルでの環境保護活動」のために2022年30万ドル(約3400万円)の資金を投じた。その一環として、まずは子どもたちが家から出て自然の中で過ごせるように、地元のBoys & Girls Club(ボーイズ&ガールズクラブ)に資金を提供することを始めている。

同社はキャンプ用に使えるDockwaのような製品を開発しているので「外に出よう」というテーマは、Wanderlust(放浪願望)Groupという名前にふさわしいコアとなる。

その他雑多なもの

ということで今日はここまで。また来週!

画像クレジット:Nigel Sussman

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:sako)

グーグル、広告ビジネスをめぐるテキサス州の反トラスト法訴訟で棄却を要請

米国時間1月21日、Google(グーグル)はテキサス州が主導する反トラスト訴訟中の訴因の大半を却下するよう連邦裁判所に求める申し立てを行った。同社は訴状の中で、テキサス州の訴訟は「信用できない」し、州は同社の広告ビジネスが独占禁止法に違反していることを証明できなかった、と主張している。

Googleの経済政策担当ディレクターであるAdam Cohen(アダム・コーエン)氏は、ブログの中で「Paxton(パクストン)州司法長官の主張は、光よりも熱に満ちており、この事件を裁判にかける法的基準を満たすとは思えない。訴状は、私たちのビジネス、製品、および動機を不当に表現したものであり、私たちは、妥当な反トラスト法上の主張を提示しなかったことを理由に、これを却下する方針です」と述べている。

テキサス州のKen Paxton(ケン・パクストン)司法長官は、Googleがオンライン広告の独占を違法に維持したと主張する訴えを2020年末に発表した。テキサス州は11月に初めて提訴したものの当時は編集されていた訴状を先週、新たに更新し、裁判官から訴状の詳細を公開するよう命じられる前だった。

アラスカ、アーカンサス、フロリダ、アイダホ、インディアナ、ルイジアナ、ミシシッピ、ミズーリ、モンタナ、ネバダ、ノースダコタ、サウスカロライナ、サウスダコタ、ユタ、ケンタッキー、そしてプエルトリコがこの訴訟に加わり、Googleの責任を問う訴訟に加わっている。。

関連記事:複数州にまたがる最新グーグル反トラスト訴訟は広告ビジネスが標的

Googleは、パクストン氏は「明確な事実がたくさんあるのに、それらを看過または誤解」しており、その中には同社がオンライン広告の支配を維持するために、Facebookとの取引で、新たに登場してきた「ヘッダー入札」と呼ばれる広告購入プロセスを封殺したという主張している。

The New York Timesの記事によると、2018年にFacebookはその関係を発表したが、Googleが自分の競合他社に「他のパートナーには提供しなかった、オークションで成功するための特別な情報とスピードの利点を与えた(そこには『勝率』の保証も含まれていた)」ことは公表しなかった。

自らも反トラスト法で苦境に立たされているMetaも同様に、同社にInstagramとWhatsAppを売却させる可能性がある反トラスト法訴訟の却下を裁判所に求めたが、裁判官は2022年1月初め、FTCの再提訴を許可するとの判決を下した。

関連記事:グーグルがGoogle Playの課金をめぐり大規模な反トラスト訴訟に直面

画像クレジット:lex Tai/SOPA Images/LightRocket/Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)