中高生向けIT・プログラミング教育サービス「Life is Tech !」が25億円のシリーズD調達

中高生向けIT・プログラミング教育サービス「Life is Tech !」(ライフイズテック)を手がけるライフイズテックは10月26日、シリーズDラウンドにおいて、第三者割当増資による総額25億円の資金調達を発表した。海外機関投資家から約20億円、クレディセゾンから約5億円という。累積調達額は約55億円となった。

同社は、「中高生ひとり一人の可能性を一人でも多く、最大限伸ばす」をミッションに掲げ、2010年7月に設立したEdTech企業。Life is Tech !は、2021年9月末時点でのべ5.2万人以上が参加するITキャンプ・スクールとなったという。

また2019年には、GIGAスクールや拡大するEdTechおよびプログラミング教育を背景に、学校向けオンラインプログラミング教材「ライフイズテック レッスン」を提供開始。全国のプログラミング教育の格差をテクノロジーを通じて是正する同教材は、提供から1年余りで、全国の300以上の自治体、約1650校の公立・私立学校、約32万人に利用されているそうだ(2021年9月末時点)。

SDGsが募集テーマのMinecraftカップ2021全国大会の第2次地区ブロック審査会が11月開催

Minecraftカップ全国⼤会運営委員会は10月21日、「Minecraftカップ2021全国大会」日本各地の地区ブロック予選(1次審査)を通過した代表選手による2次審査会を開催すると発表した。11月7日より全国を5ブロックにわけて行なわれ、内容は1次審査通過者のプレゼンテーションと審査員による質疑応答となる。その模様はYouTube「Minecraft カップ」にて生配信される。審査基準と日程は以下の通り。続く最終審査会は2022年1月30日にオンラインでの開催を予定している。

作品募集テーマ「SDGs時代のみんなの家、未来のまち」

以下の3つのうち、1つ以上のSDGsの目標を取り入れてワールドを制作する。

  • 3:すべての人に健康と福祉を
  • 7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 15:陸の豊かさも守ろう

審査基準

  • 構想力:既存の枠にとらわれない発想で作品テーマを構想できているか
  • 調査力:テーマに対して様々な調査を行えているか
  • 技術:プログラミングやレッドストーンが活用されているか
  • 計画力:計画を立てて取り組むことができるか
  • 作品完成度:上記をふまえて総合的に作品のクオリティが高いか

開催日時

  • 関西・中国ブロック:11月7日14:00〜16:00(予定)
  • 北海道・東北・その他ブロック:11月13日14:00〜16:00(予定)
  • 四国・九州・沖縄ブロック:11月14日14:00〜16:00(予定)
  • 東京ブロック:11月21日14:00〜16:00(予定)
  • 関東6県・中部ブロック:11月28日14:00〜16:00(予定)

Minecraftカップ2021全国大会は、「ひとりひとりが可能性に挑戦できる場所」をコンセプトに「Minecraft: Education Edition」(教育版マインクラフト)を用いて子供たちにプログラミング教育やデジタルなモノ作りに触れる機会を創出し、子供たちのプログラミング思考の熟成を目指して開催されているイベント。7月12日よりエントリーの受付を開始し、エントリー総数3087人のうち、チーム・個人を合わせて484作品が集まった。

1次審査は北海道・東北・その他関東6県・中部東京関西・中国四国・九州・沖縄の5ブロックに分かれており、10月8~22日までブロックごとの相互投票によって行なわれた。それぞれの作品も公開されている。

2次審査会は、地区ブロック担当のMicrosoft認定教育イノベーター(MIEE)によって行なわれる。内容は1次審査通過者による3分以内のプレゼンテーション動画配信と、2分間の質疑応答によって審査されその模様はYouTubeでリアルタイム配信される。結果は後日公式サイトにて発表される。

原材料欄をスマホで撮影するだけで食材やメニューのアレルギー情報を一元管理できる「アレルギー管理サービス」アプリ

飲食店などでのアレルギー対応をサポートしているCAN EATは10月25日、スマートフォンで原材料ラベルを撮影するだけで食材やメニューのアレルギー情報を一元管理できる「アレルギー管理サービス」を開始したと発表した。今後、アプリ上で登録した、メニューごとのアレルギー情報を印刷・ダウンロードできる機能を追加予定。

アレルギー管理サービスは、飲食店や宿泊施設などがアレルギーについての情報を正しく把握し適切な表示・説明を行いやすくするサービス。同社が従来提供していた「アレルギー表作成代行サービス」を機能性の高いアプリに進化させたもので、日替わりメニューといった素早く情報の確認が必要なメニューにも対応可能になった。

具体的には、原材料ラベルをスマートフォンで撮影し送信するだけで、食品を構成する原材料とどういったアレルギー物質を含んでいるかを判定してくれるサービス。判定はCAN EAT独自の自動アレルギー判定エンジンと専門家による目視チェックで行なわれ、結果をアプリに通知する。

また、アレルギー判定を行なった加工品や生鮮品の情報を組み合わせてメニューを登録すれば、日替わり・週替わりなども含めたすべてのメニューのアレルギー情報を管理し確認できるようになる。

登録したメニューに対しては、特定のアレルギー物質を選択しそのアレルギー物質を含むまたは含まないメニューを検索することも可能。これはマルチアレルギーを持った飲食客に対応する時に役立つとしている。

活用例としては、レストラン・カフェ・ホテルなどの飲食品を提供する店のほか、修学旅行や学校・保育園での給食、パン屋や惣菜店など食品販売店までも含む幅広い状況でアレルギー管理を想定している。さらに百貨店やサービスエリアなど施設のテナントの品質管理や衛生管理、品質保証部の業務効率化も図れるという。

アプリの利用に関しては、事前に管理サービスへの利用者登録が必要。無料トライアルや費用・契約に関する相談は「お問い合わせフォーム」から受け付けている。

2019年4月設立のCAN EATは、「すべての人の食事をおいしく・楽しく・健康的にする」をミッションに掲げている。アレルギー管理サービスのほか、食べられないものがある人の外食を助けるサービス「CAN EAT」、QRコードを元に食事制限情報をゲストから手軽に収集できる「アレルギーヒアリングサービス」などを提供している。

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇デジタルガレージは10月19日、起業家支援プログラム「Open Network Lab」の第23期デモデーのオンライン開催を実施した。

Open Network Labは、2010年4月に開始した育成プログラムで、グローバル展開を志す起業家を対象としている。日本初のシードアクセラレータープログラムとして、これまでに130チーム以上のスタートアップを支援しており、ユニコーンやIPOスタートアップに成長したチームも輩出している。

同プログラムでは、卒業生を含む先輩起業家やDGグループの経営メンバー、その他専門家からなるメンターによる指導を3カ月間行う。プログラム参加者は、ときにはピボットをしながら「世界に通用するスタートアップ」としてビジネスアイデアを磨いてきたという。

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

第23期は156社が応募し、デモデーには以下に挙げる5社が登壇。ベストチームアワードを「Tokuty」(コネクティー)チーム、オーディエンスアワードと審査員特別賞を「CAVIN」チーム、審査員特別賞を「CuboRex」チームが受賞した。

ここでは登壇した5社、またアルムナイ(卒業生。Alumni)およびゲストとして登壇した3社を紹介しよう。

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

LAMILA(代表:迎健太氏)

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

LAMILAの動画ナレッジ共有クラウドVideoStep(ビデオステップ)は、製造現場のアナログなコミュニケーションを動画で効率化するというサービス。これまでの口頭や紙では伝わりにくかった現場の作業を動画で見える化し、技術継承や外国人労働者教育における現場の負担を軽減する。

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  2. Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

  3. Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

 

コネクティー(代表:杉原尚輔氏)

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コネクティーの「tokuty」(トクティー)は、外国人人材業界で最も伸びている、特定技能ビザ人材と雇用主をつなぐマッチングプラットフォーム。豊富な選択肢から質の高い候補者を、迅速に、かつ低コストで採用することが可能。日本の課題、人手不足の課題解決に挑むという。

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CAVIN(代表:Yuya Roy Komatsu氏)

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CAVINが運営する「CAVINは、スマホで花の取引を実現する「生産者&花屋の直接取引プラットフォーム」。ITと流通の最適化によって、花屋はこれまでにない鮮度で花を店頭に並べることができ、生産者はマーケットインの生産ができるようになるという。同社は、「世界中の花業界をアップデートし、花によって運ばれる“気持ち” を増やす。」をミッションとして掲げている。

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xTension(代表:塔下太朗氏)

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xTension(エクステンション)が手がける「xTension」は、安価なプロジェクター投影により様々な個室・スペースを体感的なライブビューイング会場「ライブダイビング会場」に作り変えるサービス。

競合との最大の違いは、VRベースの投影技術を用いることで、実際のライブ会場にいるかのようにライブ中のアーティストと相互コミュニケーションが取れる点という。世界中のファンが場所にしばられることなく、等しくエンタメが楽しめる世界を目指している。

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CuboRex(代表:寺嶋瑞仁氏)

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇CuboRexは、あらゆる不整地に電動の足を提供する「不整地のパイオニア」。同社の駆動ユニットは、利用者自身が既存の作業機器に取り付けられため、低コストで負担を軽減可能な上、作業効率も向上するという。同社は、農業や土木業界といった不整地産業の課題を解決し、人と機械の新しい未来の実現を目指している。

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pickupon(代表:小幡洋一氏。ゲスト)

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

pickuponは、通話情報から顧客の課題発言をピックアップし記録するAIを搭載した、クラウド電話サービス「pickupon」の開発・運営を手がけている。pickuponによって、通話情報のSFA(営業支援システム)/CRM(顧客管理システム)への入力コストが削減できるという。またチャットツールを通じ、顧客の課題発言を自動的にチームで共有することも可能。

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

Tipssy(代表:伊藤元気氏。ゲスト)

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

Tipssyは、米国で展開している日本酒ECスタートアップ。ミレニアル向けに日本酒をカジュアルに楽しめるようなミニボトルテイスティング体験と、オリジナルのテイストメトリクス、ビデオやバーチャルツアーなどコンテンツを提供している。

同社によると、米国における日本酒は、成長ポテンシャルがありながらも誤った認知がなされているという。ワインに次ぐ数千億円規模の醸造アルコールカテゴリーへ育成しながら市場をリードしていくとしている。

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

matsuri technologies(代表:吉田圭汰氏。ゲスト)

Open Network Lab第23期デモデーが開催、特定技能ビザ人材マッチングや生産者と花屋の直接取引など5社が登壇

matsuri technologiesStayXは、オーナーの収支を改善し、空き家問題を解決するテクノロジーベースの不動産運用サービス。

StayXは、現在は宿泊+短期賃貸や貸別荘+オーナーの別荘利用など、1つの空間に様々な用途を盛り込んで無人で運用することを可能にした技術という。同社が開発した6つのSaaSを基に、人手が必要だった箇所をソフトウェアに置き換え、無人でサービスを提供できるようにしたことで実現した。

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周回衛星向け地上セグメントサービスプロバイダーのインフォステラが7億円のシリーズB調達

インフォステラは10月21日、シリーズBラウンドにおいて第三者割当による総額7億円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は宇宙フロンティアファンド(スパークス・イノベーション・フォー・フューチャー)、三菱商事、伊藤忠商事、ネクスト新事業新技術1号投資事業有限責任組合(tb innovations)、みずほ成長支援第4号投資事業有限責任組合(みずほキャピタル)。累計資金調達金額は19億4000万円となった。さらに2021年中の最終クローズに向け、既存投資家や新規投資家との協議を継続するという。

また、2020年3月に発行した新株予約権付社債の引受先である、大和エナジー・インフラ、三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合(三菱UFJキャピタル)、三菱HCキャピタルが新たにインフォステラの株主となった。

2016年設立のインフォステラは、周回衛星向けGround Segment as a Service(GSaaS)プロバイダー。地上局ネットワークを仮想化するクラウドプラットフォーム「StellarStation」を通じ、衛星通信用地上局サービスを展開している。2021年1月に軌道上の衛星との実証実験に成功し、5月には商用衛星向けのダウンリンクサービスを欧州政府系機関向けに提供開始した。

同社は、調達した資金をもとに、StellarStationを通じ提供可能な地上局数を増加するための開発体制、主に米国市場進出に向けた営業体制、顧客数増加に伴う運用体制についてそれぞれの強化のための人材採用を進める予定。

 

StellarStationは柔軟性と拡張性に優れたクラウドベースの地上局プラットフォーム。衛星運用者は一度のセットアップで世界中の地上局にアクセス可能となる。地上局のオーナー側は、地上局の非稼働時間を他の衛星運用者に貸し出すことで収益に繋ぐことができるとのこと。

移住やワーケーションを推進するポータルサイト「たびすむ」運営のBeAが6000万円調達

BeAは10月22日、第三者割当増資による6000万円の資金調達を発表した。引受先はコンコードエグゼクティブグループ。調達した資金は、1200以上の自治体が掲載する移住&ワーケーションサイト「たびすむ」における機能の追加開発やプロモーションにあてる。また、これにより自治体とユーザー双方の移住に対する課題解決の利便性を高めていくとしている。

BeAによると、リモートワークの一般化によりこれまでのUIターンによる「目的的な移住」だけでなく、「旅行や趣味を追求した移住」が増えることが想定されるものの、その移住ニーズは現状では顕在化されていないという。

たびすむでは、そうした潜在ユーザーを性格や移住診断などのコンテンツによって発掘。蓄積したユーザーの基本属性や趣味嗜好などのデータをAI診断に活用し、適合する自治体とのマッチングを実現させる機能を備えているという。今後は、移住Q&Aコーナー、情報交換掲示板、スカウトサービス、自治体向けSaaS型CMS、企業誘致情報といった追加コンテンツ・機能を2021年12月にスタートする予定。

2015年3月設立のBeAは、「日本における国内外の移動、移転活動を支援し、地方創生を通して国内活性化に寄与すること」をミッションに掲げるスタートアップ。
インバウンドの誘客や首都圏一極集中化の解消、地方における労働人口の創出など、様々な形で地方創生を目指している。たびすむ以外に、中華圏メディアを活用したインバウンドビジネス、観光情報プラットフォームメディア「夢旅…」を活用した国内観光誘客事業などを手がけている。

会話内容の自動書き起こしも可能なオンライン商談自動化ツール「アンプトーク」がIP電話Dialpadと連携

amptalkは10月19日、オンライン商談自動化ツール「アンプトーク」において、新たにクラウド型ビジネス電話システム「Dialpad」と連携する機能をリリースしたと発表した。

アンプトークは、Zoomなどオンラインでの商談を自動で書き起こしSalesfoceに入力する機能を持つツール。通話記録はアンプトーク上で確認することも可能。さらに商談の内容を自動解析し「誰が」「何を」「どれくらい話したのか」と可視化することも行なえる。これを活用すれば営業のトッププレイヤーとそれ以外のプレイヤーの差を明らかにして、育成指導やナレッジシェアの工数を減らしながらスキルの改善が行なえ受注率の向上が見込めるという。

これまでアンプトークが連携可能であったのはZoomのみであったが、新機能のリリースによりクラウド型のビジネス電話システムであるDialpadもサポートした。これによりンサイドセールスからフィールドセールス、カスタマーサクセスまですべての業務範囲がカバーされ、セールスの効率化をより加速させられるとしている。

この新たな連携機能を利用するには、Dialpadとアンプトーク両方において有料申し込みが必要。Dialpadでは、外部連携が可能なProプラン(月額1500円/1アカウント)以上、アンプトークは初期費用5万円と月額3500円/1アカウントとなっている。

amtalkは、海外を含む様々な企業での営業経験を持つ代表取締役の猪瀬竜馬氏が、日本における営業の課題を解決するため2020年5月に設立した。「データによって価値あるアドバイスを。」をミッションとし、アンプトークの開発および運用を事業とする。

Hmcommと岡本工業がAI異音検知プラットフォームFAST-D応用し多軸自動旋盤のドリル破損を音で検知するシステム開発

Hmcommと岡本工業がAI異音検知FAST-Dを応用し多軸自動旋盤のドリル破損を音で検知するシステム開発

産業技術総合研究所(産総研)発スタートアップとして音声処理技術の研究開発を行うHmcomm(エイチエムコム)は10月20日、ビル配管工事や金属旋削加工などを手がける岡本工業と共同で、精密金属加工に使用する多軸自動旋盤のドリルの破損を、AI異音検知プラットフォーム「FAST-D」で検知するシステムの自社内導入を目的とした開発と、金属加工業者向け販売を目指したセンシングシステム開発の開始を発表した。

これまで岡本工業では、精密金属加工事業で使用する多軸自動旋盤機のドリルの破損を、振動や画像で検知する試みを重ねてきたが、なかなかうまくいかなかった。そこで、Hmcommのノイズ処理技術や音響処理技術を使ったところ、初めて有用なデータが取得できたという。そこで使用された「FAST-D」は、AI異音検知の学習モデルの作成や管理が自動的に行えるHmcommのクラウドサービス。Hmcommの知見をもとにした機械学習アルゴリズムにより、短期間に異音検知を現場導入できるというものだ。

Hmcommと岡本工業がAI異音検知FAST-Dを応用し多軸自動旋盤のドリル破損を音で検知するシステム開発

今後はこのシステムにIoTを組み合わせ、ドリルの破損が検知されるとPLC経由で停止信号を発して速やかに機械を停止させる仕組みを構築し、2022年春には製品化して販売することを目指し、実証実験を行うとしている。

AI異音検知とは、機械やモノ、生物が正常稼働している場合の音と、異常な状態になっている場合の発する音を機械学習させることで、安定的なモニタリング、異常発見、予兆検知などに役立てる技術。人が音を聞いて正常か異常かを判断する場合は、判断基準があいまいでバラツキが発生するケースや、熟練の技が必要になるなどの課題があるが、異音検知により人手によらない定量的な分析が可能となる。

音による異音検知は、工場インフラの異常検知、機械音検知、非破壊検査をはじめ、足音や防犯、ヒトの発する音や動物の鳴き声など、幅広い業種・業態で利用可能という。

Hmcommと岡本工業がAI異音検知FAST-Dを応用し多軸自動旋盤のドリル破損を音で検知するシステム開発

電子チケット発券のMOALA Ticketがロッキング・オン・ジャパンのCOUNTDOWN JAPAN 21/22イベントに採用

総合エンターテック企業のplaygroundは10月19日、電子チケット発券サービス「MOALA Ticket」(モアラチケット)が、ロッキング・オン・ジャパンが企画制作し2021年12月28~31日に開催するイベント「COUNTDOWN JAPAN 21/22」に採用されたことを発表した。同サービスにより、不正転売対策と新型コロナウイルス感染症拡大対策を同時に実現し、イベントの有観客開催に貢献するという。

MOALA Ticketは、playground独自の入場認証機能「MOALA QR」を搭載した電子チケットサービス。タブレット端末にQRコードと顔をかざすだけで本人確認・チケット認証・発熱検知を1人約1.5秒で同時に完了し、非接触・短時間・密回避での入場管理を実現できるという。またMOALA QRは、紙で持参したQRコードでも入場が可能で人数が増えても精度が落ちないため、電波が不安定な大規模興行やフェスイベントにも最適としている。

チケット販売業者・興行主はAPI接続するのみで導入できるほか、オフラインで電源不要、生体情報非保持という特徴も備えているという。

2017年設立のplaygroundは、スポーツ・エンターテインメント業界に特化した技術開発、コンサルティング、SI事業を行なう総合エンターテック企業。エンタメのデジタル化支援プラットフォーム「MOALA」の提供、コンサルティング・SIサービスの提供などを事業としている。

クラウド稟議・ワークフローを手がけるkickflowがSmartHRからMBOにより独立、約2億円をシード調達

クラウド稟議・ワークフローを手がけるkickflowがSmartHRからMBOにより独立、約2億円をシード調達

クラウド型稟議・決裁ツール「kickflow」を提供するkickflowは10月21日、SmartHRからのMBO(マネジメント・バイアウト)実施、またシードラウンドにおいて第三者割当増資による約2億円の資金調達を発表した。引受先は、Headline Asia、mint、GREE Ventures。なお、今回のMBOによる運営メンバー・提供サービスに変更はなく、同日、これまでベータ版として提供していたkickflowの正式リリースも明らかにした。

同社によると、SmartHR経営陣と成長戦略を議論する中で、経営・資本政策について両社の考えに相違が見つかったため、両社による合意のもとでMBO実施に至ったという。

調達した資金は、ソフトウェアエンジニアやセールス・カスタマーサクセスを主軸とする人材採用、機能開発・サービス連携、顧客獲得の加速に対する投資にあてられる。クラウドによる稟議やワークフローにおける「フォーム(帳票)や承認経路」「組織と権限」「外部連携(API)」といった企業が抱える課題の解決を推進し、業務フローの効率化と経営スピードの向上に一層貢献したいという。

昨年5月にベータ版としてリリースされたkickflowは、企業特有の組織図や承認経路、社内ルールにあわせた柔軟な設定が可能なクラウド型稟議・ワークフローツール。300社以上のヒアリング調査をもとに開発されており、中規模から大企業、上場企業を中心に利用が進んでいるそうだ。

クラウド稟議・ワークフローを手がけるkickflowがSmartHRからMBOにより独立、約2億円をシード調達

高専発スタートアップTakao AIが画像から自動的に点字翻訳する点訳エンジン「:::doc」試用版サイトを無料公開

「技術で人々の情報格差をなくす」をミッションとするTakao AI(タカオエーアイ)は10月20日、画像データを読み込んで点字に翻訳する点訳エンジン「:::doc」(テンドック)を開発し、試用版の無料体験サービスを開始した。

:::docは、画像データを独自のAIモデルで解析し、全自動で点字に翻訳する。深層学習(ディープラーニング)などの手法を採り入れることで画像の認識度を高め、文字や写真が混在する画像も、そのレイアウトから要約文章を生成でき、代表的な情報を重点的に点訳できるなど、「視覚に訴える情報のコンテキストを反映した自動点訳」を実現した。そのため、学校からの手紙、地域イベントのお知らせ、スーパーのチラシなどもリアルタイムでの点訳が可能となる。

高専発スタートアップTakao AIが画像から自動的に点字翻訳する点訳エンジン「:::doc」試用版サイトを無料公開点字翻訳は、高い専門知識を持つ点訳者によって1文字ずつ行われている。点訳者の数は少なく、また時間がかかるため、世の中の書類はほとんど点訳されていないという。まして、視覚障害者が文字情報をリアルタイムで読むことは大変に困難だった。それに対して:::docは、文字情報を面でとらえ、ほぼ瞬間的に点訳してくれる。

Takao AIは、高専DCONや高専プロコンで実績を持つ学生たちが2021年2月に設立したAIスタートアップ。写真などの画像を点字で伝えることはできないが、「視覚障害者に最大限の情報を伝える努力も社会の合理的配慮に含まれるべき」と話している。

試用版サイトはこちら

食べチョクのビビッドガーデンが大阪府と事業連携協定、若手生産者のネット販売による成功事例を創出

食べチョクのビビッドガーデンが大阪府と事業連携協定、若手生産者のネット販売による成功事例を創出

国内産直通販サイト「食べチョク」(Android版iOS版)を運営するビビッドガーデンは10月19日、大阪府と事業連携協定を10月25日に締結すると発表した。大阪産の食材「大阪産」(おおさかもん)の全国への販売促進、次世代をになう若手生産者のインターネット販売を通じた成功事例の創出を行うという。

大阪産とは、大阪府域で栽培・生産される農産物、畜産物、林産物、水産物(一次産品)と、それらを原材料として使用した加工品を指す。

農林水産省「平成31年農業構造動態調査結果」(2019年)によると、基幹的農業従事者の全国平均年齢が66.8歳なのに対して、大阪府の平均年齢は69.8歳と3歳平均年齢が高いという。ただしその一方、大阪府では毎年一定数の若手の新規就農者・親元新規就農者が生まれていることから、その支援を強化するために事業連携協定を締結することとなった。

今回の協定により同社は、大阪産の魅力を全国に発信し、大阪農業の持続的な成長・発展に向けたプロモーション、また生産者を結びつけた販売促進などを行う。食べチョク内で大阪産の商品特集を設置するという。

また府内の若手農業者を中心に、食べチョクでの販売に関するノウハウやヒット商品作りの支援などを行う。例えば、府内生産者への出品支援、SNS・メルマガなどの活用、先進事例生産者の登壇イベント開催、顧客から意見のフィードバックと常時サポートなどを予定している。

さらに、農業体験機会・援農活動の創出も実施。農業の生産現場において一般消費者が体験する機会や、援農する機会を創出し、大阪農業のファン作りと、新たな担い手の創出を行う。大阪府の都市農業の特徴を最大限に活かし、移動コストが比較的かからず消費者に農を体験する場を提供する。

素材業界向け研究開発データ管理プラットフォームを開発するランデフトが約7000万円のシード調達

素材業界向け研究開発データ管理プラットフォームを開発するランデフトが約7000万円のシード調達素材業界向け研究開発データ管理プラットフォームを開発するランデフトは10月20日、シードラウンドおいて、第三者割当増資による約7000万円の資金調達を発表した。引受先はインキュベイトファンド。

調達した資金により、同プラットフォームの開発を進める。2022年4月開始予定のクローズドテストの希望者を2021年中に募り、2022年秋から冬ごろの正式提供開始を目指す。

ランデフトの研究開発データ管理プラットフォームは、材料科学分野の研究開発におけるワークフロー(合成、測定、解析、報告)で生じる情報を管理の対象とするものという。各段階で生じる情報をすべての源である試料に紐付けて本来保たれるべき情報間のつながりを保持し、材料科学分野特有の多様なメタ情報も適切に管理することで、データ駆動科学と呼ばれる新しい研究パラダイムに組織として対応できる体制を提供する。

素材業界向け研究開発データ管理プラットフォームを開発するランデフトが約7000万円のシード調達

素材業界向け研究開発データ管理プラットフォームを開発するランデフトが約7000万円のシード調達

また、代表的な測定手法に対応するデータ解析機能やグラフ・報告書の作成、各種テンプレート機能も盛り込むことで、研究開発サイクルにおけるデータに関わる日常業務をワンストップで効率的に遂行できる環境も提供する。

同プラットフォームにより「日常の煩雑なデータハンドリングタスクにかかる作業時間の短縮」「見落とし・手戻りの減少」​を実現し、研究者は、より多くの時間を価値創造的な仕事に使えるようになる。即効性のあるコスト削減を目的とするこれらの顧客価値に加え、価値創造を目的とする大量データの一括解析機能や機械学習を用いた解析手法の導入も計画している。

素材業界向け研究開発データ管理プラットフォームを開発するランデフトが約7000万円のシード調達

昨今の研究の現場では、研究開発の本質的な困難さとは関係のない様々な非効率さや理想的とはいえないやり方が存在しており、スプレッドシートに頼り切った研究開発データの取り扱いはその1つという。

ランデフトによると、研究開発の過程では、複数のグループ・部門において様々な種類の情報が多様なフォーマットで大量に生じるという。ところが、これらの情報はスプレッドシートによる管理に依存していることで本来保たれるべき関係性が断たれ、その存在を知っている人が組織に残っているかさえわからないまま放置されている場合が大半だという。

同社は、実験科学・理論科学・計算科学に続き、データ駆動科学の重要性が増す中で(JST研究開発戦略センター調査報告書「デジタルトランスフォーメーションに伴う科学技術・イノベーションの変容」)、日々生成される情報を適切に蓄積・活用するために、研究開発部門の業務フローもDXの進む他職種部門同様にスプレッドシートの1歩先へ進む必要があると考えているとした。

また、素材業界と呼ばれる企業群が関わる材料科学分野では、情報の形態が多様であり、それらをまとめて管理する困難さから、活用を見越した研究開発データの適切な管理がほとんどなされていないという。

日本の素材産業のグローバルな競争力の源泉である研究開発力を保つためには、マテリアルズインフォマティクスを含めたデータ駆動科学への適応が避けられない状況にあり、その根幹となる研究開発データの適切な蓄積・活用基盤の構築は素材業界全体の喫緊の課題となっている(JST研究開発戦略センター戦略プロポーザル「材料創製技術を革新するプロセス科学基盤 ~プロセス・インフォマティクス~」)。

素材業界向け研究開発データ管理プラットフォームを開発するランデフトが約7000万円のシード調達

ランデフトは、情報技術の面でのサポート体制に恵まれてこなかった素材業界の研究開発を縁の下で支えるべく、この課題に正面から取り組むとしている。

IoT事業者向け回線・回線管理およびデータプラットフォーム「MEEQ」が複数閉域網に対応

IoT事業者向け回線・回線管理およびデータプラットフォーム「MEEQ」が複数閉域網に対応

ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォームは10月19日、IoT事業者向けの回線・回線管理およびデータプラットフォーム「MEEQ」(ミーク)において、閉域ネットワーク接続を複数運用できる「MEEQ複数閉域」サービスを開始した。

MEEQの閉域ネットワークは、インターネットに接続せず不特定多数からのアクセスを許さない閉域ネットワークと、クラウドやデータセンターとの間に入り、安全な接続を確保してくれるサービス。個人情報や機密情報などの取り扱いに適したネットワークの構築ができる。これまで、業者ごとに1つの閉域ネットワークしか対応できなかったが、「MEQ複数閉域」では複数が扱えるため、IoT事業者は、サービスごとに閉域ネットワークを構築できるようになる。

マルチキャリア対応のMEEQでは、1つの閉域ネットワークに複数の通信キャリアのSIMからアクセスできる。また、閉鎖ネットワークのタイプには、SIM間の折り返し通信のみを許容する「SIMコネクト」、SIMからユーザーのサーバーへインターネットVPNを通じて通信できる「VPNゲートウェイ」、SIMからユーザーのサーバーへ物理回線で通信できる「ダイレクトーゲートウェイ」の3つがある。複数閉域ネットワークとこれらを組み合わせることで、柔軟な閉域ネットワークの構築が可能になるとのことだ。

法人向けカーボンオフセットAPIで企業の脱炭素化を支援するSustineriが5000万円のシード調達

企業の脱炭素化を支援するSustineriは10月20日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による5000万円の資金調達を発表した。引受先はインキュベイトファンド。調達した資金はサービス開発および事業推進メンバーの採用など組織の強化にあてる。また、今秋にはカーボンオフセットAPI「Caboneu」(カボニュー)および温室効果ガス(GHG。GreenHouse Gas)算出APIのβ版をローンチする予定。

カーボンオフセットAPIは、企業による商品やサービスの販売と利用に伴って排出されるGHGについて、相殺・埋め合わせ(カーボンオフセット)が可能なクラウド型サービス。eコマース、自動車保険、旅行・航空などを販売するウェブサイトに数行のコードを記述するだけで、商品やサービスの提供に伴うGHGを算出。さらに同量のGHG削減クレジットまたは再生可能エネルギー証書を購入することで、GHG排出を相殺し気候変動への影響をニュートラルにできる。

こうしたGHG排出量を算定するには専門知識が必要になるが、カーボンオフセットAPIを利用すれば企業のサプライチェーン全体をカーボンニュートラル化可能としている。

法人向けカーボンオフセットAPIで企業の脱炭素化を支援するSustineriが5000万円のシード調達

Sustineriは、「人と地球が共存する新たなあり方を創造する」をミッションに掲げ2017年7月に設立された。企業がサステナブルシフトと脱炭素化を実現するための効果的なソリューションを提供している。事業はカーボンオフセットAPIの開発と運営のほか、GHG算出APIの開発・運営、カーボンオフセットとカーボンニュートラルの実施支援、気候変動対策および脱炭素化に関するコンサルティング。今後は日本企業の脱炭素化およびカーボンニュートラル化に貢献するサービスを継続的に開発するとのこと。

ミクシィが渋谷区立中学校の「パソコン部」支援で講師派遣やコンテンツ提供、スクリプト言語LuaやPythonに取り組む

ミクシィが渋谷区立中学校の「パソコン部」支援で講師派遣やコンテンツ提供、スクリプト言語LuaやPythonにじっくり取り組む

ミクシィは10月18日、渋谷区立中学校の部活動を地域の企業や団体で支える取り組みシブヤ「部活動改革」プロジェクトに参画すると発表。2021年11月から試験的に開始される初年度では、渋谷区立中学校全生徒が既存部活動に加えて参加できる合同の部活動「パソコン部」の立ち上げに協力し、講師やコンテンツの提供を行う。

渋谷区立中学校では、少子化によって、たとえば2021年度にサッカー部がある学校が8校中4校であったり、学校によって希望する部活動がなかったり、運動部では部員が少なくてチームが組めないなどの問題が生じている。そこで渋谷区は、2021年度「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」を立ち上げ、地域の企業や団体の協力によるサッカー部、ダンス部、将棋部など9つの部活動を11月より開始することにした。

ミクシィは、渋谷区立中学校において授業や放課後学習の形でプログラミング教育を2019年度より支援しており、合同部活動としての「パソコン部」においては、まずは2021年11月と2022年2月の2回、それぞれ3日間のプログラミング教室を開催する。11月は、スクリプト言語Luaを使ってゲームのプログラミングを学び、実際にアクションゲームを作ってプレイできるところまでを行う。2022年2月は、プログラミング学習ソフトを使ってPythonを学ぶ。

プログラミング学習ソフトの画面イメージ(Lua)

プログラミング学習ソフトの画面イメージ(Lua)

プログラミング学習ソフトの画面イメージ(Python)

プログラミング学習ソフトの画面イメージ(Python)

ミクシィでは、プログラミング学習の他にも同社のリソースを用いた支援を検討しており、「ESG活動における次世代育成や地域への貢献活動の新しい取り組みとして、渋谷区の部活動改革に協力してまいります」と話している。

運送管理SaaS「アセンド・ロジ」を手がけるascendが1.4億円調達、開発体制強化とマーケティングに投資

運送管理SaaS「アセンド・ロジ」を手がけるascendが1.4億円調達、開発体制強化とマーケティングに投資

運送管理SaaS「アセンド・ロジ」の開発・運用を手がけるascend(アセンド)は10月20日、プレシリーズAラウンドにおいて総額1億4000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は既存投資家のサムライインキュベート、またALL STAR SAAS FUND、物流不動産会社1社。また、金融機関を対象としたエクステンションラウンドも予定している。

調達した資金は、アセンド・ロジの開発体制のさらなる強化とマーケティングへの投資にあてる。

アセンド・ロジは、運送事業者が手作業やアナログで行なっている運行管理業務をデジタル化することで一元集約し、運送業者の売り上げに直結する物流データ(荷物、車両、運転手、ルートなど)を可視化するという。また、受注側による物流データの可視化には、発注側である荷主のポートフォリオを運送事業者側が把握・分析できるという面もあり、双方が対等な交渉力を持つことにもつながると考えているとした。

現在、国内の物流を支える中小トラック運送業者の経営環境は、深刻な人手不足や業界全体の高齢化により、基幹業務のデジタル化やクラウドの活用といった技術による効率化が進まず、担当者は過大な業務量に忙殺されてしまっているという。

また、BtoBの現場では発注側である荷主サイドの交渉力が強く、運送事業者側の中小企業は運賃交渉力(価格交渉力)が弱いため、業務改善への必要な投資を行うことが難しいという悪循環に陥っている。

こうした状況に対しascendは、運送事業者の現場業務を効率化するアセンド・ロジ、経営改善につなげるコンサルティングサービスを提供し、その解決を目指すとしている。

企業向け動画配信クラウド・動画SNSの市場データ分析を手がけるエビリーが7億円調達、開発・人材採用・販促活動を強化

企業向け動画配信クラウドのエビリーが総額7億円を調達、開発・人材採用・販売促進活動を強化

企業向けクラウド型動画配信システム「millvi」(ミルビィ)と動画SNSの市場データ分析サービス「kamui tracker」(カムイ トラッカー)を運営するエビリーは10月20日、第三者割当増資と金融機関からの融資による総額7億円の資金調達の実施を発表した。引受先は、大和企業投資、地域創生ソリューション、西武しんきんキャピタル、みずほキャピタル。調達した資金は、動画プロダクトの開発強化、マーケティング強化、開発・幹部をはじめとする全部門での人材採用の強化にあてる。

累計700社以上の利用実績を持つmillviは、企業内でのコミュニケーションや教育において動画の活用が進んだことで新規契約数が前年比の約380%増。動画によるプロモーション活動をサポートするkamui trackerは、YouTuber、広告主、広告代理店など利用者数は2万人以上。YouTubeのチャンネル運用や市場トレンドの分析、YouTuberのキャスティングやタイアップなどに活かされている。

エビリーは「動画の活用で企業のDX推進を支援する」をミッションにかかげ、今後はデータに基づいた動画制作から配信までをワンストップで提供することを目指す。顧客の動画マーケティング領域、インナーコミュニケーション領域の課題解決を支援するためのソリューションをより強化したいという。

インフラ点検など手がけるFOFが橋梁の定期点検や補修設計の現地踏査にVRクラウド「スペースリー」活用

インフラ点検・建設業向けICT技術サービスを手がけるFOFが橋梁の点検や補修設計の現地踏査をVRで報告

インフラ点検や建設業向けICT技術サービスなどを手がけるFOF(エフオーエフ)は10月20日、全天球カメラを使ったVRによる現地踏査報告サービスの開始を発表した。これにはスペースリー(Spacely)が展開するVRクラウド「スペースリー」が使われている。

一般的に橋梁などの現地調査の結果を伝える踏査報告は、文章が主体で、主要な部分の写真を添付するといった内容だが、FOFは現地の状況をVR化して、実際にその場に立って見ているような感覚で現場の確認ができるサービスを開始する。

VR画像には、マップのリンク、橋梁台帳、徒歩で橋の下に行ける箇所の指摘など、さまざまな要素を埋め込むことができる。また、全天球カメラをポールに付けて橋梁の側面を撮影できるので、通常なら点検車を使わなければ見ることのできない箇所も観察できる。AIサイズ推定で、大まかな距離の計測も可能。遠隔操作機能があるので、発注機関と実際に現場に集まっているような感覚で打ち合わせもできるという。

このシステムは、踏査報告だけでなく、橋梁の経年記録、トンネルや災害時の状況確認などにも活用ができるとのことだ。

こちらで、実際の踏査VRのデモを体験できる

アスクルが「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」賛同、大学など教育支援で事業課題やデータ提供・指導員で協力

  1. アスクルが「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」賛同、協力企業として大学などの教育を支援

事務用品の販売などを手がけるアスクルは、10月19日、内閣府、文部科学省、経済産業省が創設した「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」に賛同し、経済産業省の「MDASH SUPPORTERS」の協力企業として大学などの教育プログラムの開発、実施の際に事業課題やデータの提供、指導員の派遣を行うと発表した。

「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」は、内閣府、文部科学省、経済産業省が連携して、これらの分野の教育を奨励するための認定制度。大学院を除く大学、短期大学、高等専門学校の教育プログラムを認定し、支援するというもの。「MDASH SUPPORTERS」とは、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」を支援する賛同企業や団体のこと。富士通、ソフトバンク、NTT DATAなどの大手企業が名を連ねている。

アスクルでは、「MDASH SUPPORTERSとして、数理・統計学を学ばれた若い方々の力が社会で発揮され、日本の競争力が高まることを期待し、本プログラムに協力してまいります」と話している。