世界に通用する女性エンジニアを育成するオンラインブートキャンプ「Ms. Engineer」が7500万円のシード調達

世界に通用する女性エンジニアを育成するオンラインブートキャンプ「Ms. Engineer」が7500万円のシード調達女性エンジニアを育成するオンラインプログラミングブートキャンプ「Ms.Engineer」(ミズエンジニア)を運営するMs.Engineerは1月20日、シードラウンドとして総額7500万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、NOW、iSGSインベストメントワークス、ほか個人投資家数名。

調達した資金は、「Ms.Engineer事業を運営する人材の採用」「戦略的パートナーシップ提携」にあてる。これにより、スクールカリキュラムの質を向上させながら、さらに多くの女性ハイクラスエンジニアを輩出する。

  • Ms.Engineer事業を運営する人材の採用:Ms.Engineer事業を通じ「リスキリングの力で世界を押し上げる」というビジョンの実現に向け、人材を募集する
  • 戦略的パートナーシップ提携:日本のIT業界のジェンダーギャップに課題解決に賛同する、国内トップIT企業とのパートナーシップの提携を進める。Ms.Engineer受講者に限った、実践的な就業機会や特別採用選考フローなどを提供

Ms.Engineerは、未経験から最短6カ月で世界に通用するクラスのエンジニアを育成する、女性のためのオンラインプログラミングブートキャンプ。プログラミングブートキャンプ「Code Chrysalis」(コードクリサリス)ととカリキュラム提携を行い、エンジニアに必要なプログラミングや応用技術、世界的なハイクラスエンジニアを目指す際に必須となるコンピューターサイエンス、アジャイルの概念、ソフトスキルなどを組み込んだ高度なカリキュラムを通じ、一般的なプログラミングスクールでは学びにくい最高峰のテクノロジーを短期間で身に付けられるとしている。

また、あえて女性のみの学習環境を用意することで、女性ならではのライフスタイルに寄り添った学びやすさやサポート体制を提供している。

Ms.Engineer代表取締役社長のやまざきひとみ氏は、「ジェンダーギャップ解消の速度を、女性の雇用環境を改善するという手段でさらにブーストする存在になります。エスカレーターに乗りたいという意志のある女性が報われる社会を創る側にまわります」とコメント。

「女性がエンジニアになるというのは、今最もそれに近い手段であり、切符です。1人でも多くの女性がその切符を手に人生を変えられるように、今回いただいたチャンスを最大限生かし、Ms.Engineerのチームとして誠心誠意で挑んでいきたいと思います」と話している。

「気になったら、アポイントなしでその場でオンライン商談」ウェブ接客ツールOPTEMOのジェイタマズが8500万円調達

ウェブサイト上で企業と顧客がワンクリックで商談可能な接客ツール「OPTEMO」(オプテモ)を運営するジェイタマズは1月18日、シードラウンドとして、第三者割当増資による総額8500万円の資金調達を実施したことを発表した。引受先はSBIインベストメント、千葉道場ファンド、Headline Asia、Skyland Ventures。

調達した資金は、プロダクト開発および採用・組織体制の強化にあてる。今後は、大学との共同研究に向けた取り組みを強化し、AIを活用することでインサイドセールスが最適なタイミングで最適な対応を実現できるプロダクト強化を推進するという。

OPTEMOは、「アポイントを取らずにその場で商談する」をウェブ上で実現する接客ツール。既存ウェブサイト上でワンクリックするだけで、顧客と音声通話が行える。また、自社サイト訪問者がどのページを見ているのかをリアルタイムで可視化することで、顧客が求めるタイミングで企業側から声をかけることも実現可能。個人情報や特別なツール、専用URLなどは不要で、今見ているウェブサイト上でそのままオンライン商談を行える。

ジェイタマズは「ヒト、コト、モノがさっとはまる」をビジョンに掲げ、2020年7月に設立したスタートアップ企業。従来の「問い合わせフォーム経由でしかコミュニケーションが取れない」という状況をアップデートするため、OPTEMOを運営している。

ジェイタマズ代表取締役CEO小池桃太郎氏は、「ビデオ会議ツールが営業で当たり前になっている現在、OPTEMOは『企業と顧客の最初の接点』であるウェブサイトの体験をアップデートするもの」と位置付けている。新たなウェブサイトの体験を社会実装し、「気になったときにさっと会話する」ことで、お互いの理解を進め、企業と顧客の関係性をウェブで最適化することを目指す。

ウェブ会議の議事録作成を効率化できる録音・メモツールEkaki提供のChiefが2000万円のシード調達

ウェブ会議の議事録作成を効率化できる音声メモツールEkaki提供のChiefが2000万円のシード調達

ウェブ会議のための録音・メモツール「Ekaki」を開発・提供するChiefは1月18日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による2000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、Skyland Ventures。調達した資金はEkakiの開発費用にあてる。

Ekakiは、ウェブ会議のためのオール・イン・ワンツールを目指し、2021年11月よりクローズドβの事前受付を開始。現在のEkakiは、録音とメモが一体化した音声メモツールとなっており、今後の機能追加により議事録作成・メモ・スケジュール管理などを統合し、ウェブ会議の際に使用されるツール間の行き来をなくしてさらなる業務の効率化を図る予定。将来的には、コールセンターの電話業務と後処理業務、また医療業界の記録業務への対応も進めるという。

Ekakiでは、会議や商談中のメモ作成が素早く行えるほか、会議後に録音を聞き返しながら議事録作成が可能となる。ウェブ会議を妨げないよう操作用ツールバーをコンパクトにまとめており、映像を見ながら会議のメモを取れる。ワンクリックで栞を登録する機能により、メモを取る余裕がない場合にも対応しやすいとしている。

Chiefは、代表取締役社長の飯塚氏が早稲田大学在学中の2019年3月に設立したスタートアップ企業。ウェブ会議システムが新たなワークツールとして定着する中で、素早い対応が求められるウェブ会議中の作業を楽にするツールを作りたいという飯塚氏の意志の元、Ekakiの開発を開始した。

同社は、馬が一般的な交通手段であった時代に速い馬を育てるのではなく、車というまったく新しいものを作りたいという。将来的には「コンピュータ上の操作を自動化する」というミッションを実現するため、ウェブ会議を行う世界中の人々に愛されるグローバルなプロダクトを開発し、日本で初めてのプロダクト・レッド・グロース(PLG。Product-Led Growth)を達成したいとしている。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)解決ソリューション開発のマリが3億円のシリーズA調達、開発中の治療機器の薬事承認化を加速

睡眠時無呼吸症候群(SAS)解決ソリューション開発のマリが3億円のシリーズA調達、開発中の治療機器の薬事承認化を加速

イビキや睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの睡眠障害を解決するソリューションを開発するマリは1月20日、シリーズAラウンドにおいて第三者割当増資による総額3億円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は、既存投資家のMPI-2号投資事業有限責任組合(MedVenture Partners)のほか、イノベーション京都2021投資事業有限責任組合(京都大学イノベーションキャピタル)、KIRIN HEALTH INNOVATION FUND(グローバル・ブレイン)。

2017年11月設立のマリは、SAS患者の負担が少なく受け入れやすい完全非接触の診断・治療法の提供を目指す京都大学発のスタートアップ企業。調達した資金により、現在開発中のSAS治療機器の臨床研究を推進し、独自技術による治療ソリューションを確立させ、医療機器の薬事承認に向けた治験の準備を進める。

SASは、日本において治療が必要な患者が約500万人とされ、患者本人が気づかない間に高血圧・動脈硬化などをもたらし、重篤な場合は心不全や脳梗塞などの疾患につながる可能性もある。しかし自覚症状に乏しく、治療の第1選択肢である持続陽圧呼吸療法(CPAP)は受け入れや治療継続面での課題が顕在化しているという。このような課題に対してマリは、「Sleep Freely. 世界の睡眠障害をやさしく解決したい」を理念に掲げ、ミリ波レーダー計測・解析技術や音声解析技術を用いた非接触睡眠状態評価・生体情報センシング技術を開発している。

低コスト細胞培養技術CulNet Systemのインテグリカルチャーが7.8億円調達、2022年に世界初の培養フォアグラ上市を目指す

低コスト細胞培養技術CulNet Systemのインテグリカルチャーが7.8億円調達、2022年に世界初の培養フォアグラ上市を目指す

独自開発の低コスト細胞培養技術「CulNet System」(カルネット システム)の生産プラットフォーム化を目指すインテグリカルチャーは、シリーズA’ラウンドにおいて、第三者割当増資による総額7億8000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、リアルテックファンドやFuture Food Fund1号投資事業有限責任組合をはじめとする複数のベンチャーキャピタル、および事業会社の計12社。累計資金調達額は約19億円となった。また、2022年後半以降には施設拡大を目的としたシリーズBを予定。

  • リアルテックファンド
  • Future Food Fund1号投資事業有限責任組合(新規)
  • Beyond Next Ventures
  • 食の未来ファンド(kemuri ventures。新規)
  • りそなキャピタル6号投資事業組合(新規)
  • Plan・Do・See(新規)
  • 山口キャピタル(新規)
  • SuMi TRUST イノベーションファンド(新規。三井住友信託銀行とSBIインベストメントが共同設立したプライベートファンド)
  • いよぎんキャピタル(新規)
  • AgFunder
  • VU Venture Partners
  • ほか1社

調達した資金は主に、CulNet Systemのスケールアップと、これを用いた細胞農業生産プラットフォーム構築に向けた研究開発、および培養フォアグラ製品上市や化粧品原料などの事業化資金にあてる。細胞農業プラットフォーム構築に向けた研究開発では、主に培養プロトコル開発の動物種を広げ、食品会社や細胞農業スタートアップを中心に、受託研究や共同研究パートナーを拡大する。低コスト細胞培養技術CulNet Systemのインテグリカルチャーが7.8億円調達、2022年に世界初の培養フォアグラ上市を目指す

同社は、2021年に細胞農業オープンイノベーションプラットフォーム「CulNetコンソーシアム」を12事業体で設立し、その後も加盟企業が増えているという。2021年4月にリリースした、細胞培養上清液を用いた化粧品原料「CELLAMENT」(セラメント)は、原料販売・OEM事業をスタートした。今後も、原料およびOEM製品として事業拡大を計画しているという。

食品事業では、2022年に培養フォアグラの世界初の上市を予定しており、月産8kg/機の安定生産を実現した上で、数年おきにスケールアップを達成、生産規模の拡大および低コスト化を目指し研究開発を進める。

同社代表取締役CEOの羽生雄毅氏は、「引き続き弊社ミッション『生物資源を技術で活かし、健やかな社会基盤を創る」に向けた技術開発を進め、2022年に培養肉をついに現実のものとします。色々な食文化が新たに生まれる世界が見えてきており、ワクワクしています」と話している。

ミミズ型ロボや蠕動運動ポンプロボなどソフトロボットを手がけるソラリスが1.6億円調達、累積調達額3.7億円に

ミミズ型ロボットや蠕動運動ポンプロボットなどソフトロボットを手がけるソラリスが1.6億円調達、累積調達額3.7億円に

生物に学んだ柔らかいロボット(ソフトロボット)を開発するソラリスは1月19日、第三者割当投資による1億6000万円の資金調達を発表した。引受先は、三菱UFJキャピタル6号投資事業有限責任組合(三菱UFJキャピタル)、MSIVC2020V投資事業有限責任組合(三井住友海上キャピタル)、科学技術振興機構。累積調達額は3億7000万円となった。

2017年9月設立のソラリスは、中央大学バイオメカトロ二クス研究室の研究成果をベースとする大学発スタートアップ。高出力で軽量・柔軟な軸方向線維強化型の空気圧人工筋肉をコア技術とし、蠕動運動ポンプロボット、ミミズ型ロボット、パワーアシスト装置を開発している。

粘度の高い固液混合体の混合や搬送が行える「蠕動運動ポンプ」

蠕動運動ポンプ」は、独自開発の人工筋肉を使い、腸管の蠕動運動を再現するロボット。粘度の高い固液混合体の混合や搬送が行える。土砂や粉体の搬送、ロケット用個体燃料の生成装置などに応用できる。

人間や他のロボット機構では侵入が困難な細い管の中を進める「ミミズ型ロボット」

ミミズ型ロボット」は、ミミズの蠕動運動を模したもの。移動に必要な空間が非常に小さく、人間や他のロボット機構では侵入が困難な細い管の中などを進むことができる。内部は空洞になっているため、カメラやメンテナンス装置を装備することが可能。インフラやビル配管の点検、清掃などが行える。

腕を長時間上げたままで行う作業を支援、電源不要のパワーアシスト装置「Tasuki」

パワーアシスト装置「Tasuki」は、農業・建設業・保守点検など腕を長時間上げたままで行う作業(上向き作業や腕上げ作業)を支援する。バネの力を利用した機械式自重補償という仕組みのため電源を必要としない。ロボット技術を応用した装置で、スマート農業に貢献する。

ソラリスは、調達した資金により、複雑な細管を可視化・点検するミミズ型ロボット、防爆性に優れ固液混相流体の混錬・搬送を行う蠕動運動ポンプロボットの製品化を促進し、インフラ・工場・プラント・ビル配管の点検・清掃や、化学品・食品製造現場や土木・建設現場の省人化など、ソフトロボットの実用化を目指すとしている。

「帰らない日は家賃がかからない家」を探せるunitoが約1.2億円調達、サイトのアップデートとともに料金プランを3種類に拡充

「帰らない日は家賃がかからない家」を探せるunitoが約1.2億円調達、サイトのアップデートとともに料金プランを3種類に拡充

「住んだ分だけの家賃で暮らせる部屋」など、新しい暮らしを提供するプラットフォーム「unito」を運営するUnitoは1月19日、第三者割当増資による総額約1億2000万円の資金調達を発表した。引受先は、アイティーファームほか既存株主、ベクトル、岡三キャピタルパートナーズ、シーラホールディングス、スペースマーケット。累計資金調達総額は約3億円となった。

調達した資金により、同社は「帰らない日は家賃がかからない家」の枠組みを超えて、多様な暮らし方のプランを取り揃え、さらに、あらゆるタイプの部屋を複数のエリアに展開することで、暮らしの最適化を追求する。

さらに、お部屋検索サイト「unito」をアップデートしたことを明らかにした。新たなunitoでは、料金プランを「メイン拠点プラン」「サブ拠点プラン」「マンスリープラン」の3つに拡充。メイン拠点プランは、月10日間以上利用できる部屋を持ちたい方向けで、利用しない日を申請することで、帰らない日数分の料金が差し引かれる料金システム「リレント」を導入したものとなっている。

サブ拠点プランは、月1~5日間だけ利用できる部屋を持ちたい方向けで、利用する日を申請し、その日数分の料金を支払う。マンスリープランは、毎日利用できる部屋を持ちたい方向けで、利用する日を申請しその日数分の料金を支払う。「帰らない日は家賃がかからない家」を探せるunitoが約1.2億円調達、サイトのアップデートとともに料金プランを3種類に拡充

このほか、ユーザーの暮らしを部屋探しから利用中・退去まで、LINEでサポートするコンシェルジュを強化。「部屋探しサイト」「仲介会社」「管理会社」と部屋探しから退去までが分断されているが、unitoでは部屋探しから退去まで、コンシェルジュが一気通貫でサポートする。「帰らない日は家賃がかからない家」を探せるunitoが約1.2億円調達、サイトのアップデートとともに料金プランを3種類に拡充

会計分野特化のAIソリューションを手がけるファーストアカウンティングが4億円のシリーズC調達

会計分野特化のAIソリューションを手がけるファーストアカウンティングが4億円のシリーズC調達

ファーストアカウンティングは1月19日、シリーズCラウンドとして、第三者割当増資により約4億円の資金調達を実施したと発表した。資金調達累計額は約14億円となった。調達した資金は、エンジニアの採用にあてる。引受先は以下の通りとなっている。

・BEENEXT2 Pte. Ltd.
・ALL STAR SAAS FUND Pte. Ltd.
・マイナビ
・Scrum Ventures Fund III L.P.
・KDDI 新規事業育成3号投資事業有限責任組合
・ライドオン・エースタート2号投資事業有限責任組合
・DEEPCORE TOKYO1号投資事業有限責任組合
・エースタート

ファーストアカウンティングは、買掛金(請求書支払)業務といった経理業務の効率化ソリューション「Robota」と、Robotaシリーズの機能を組み込んだAIソリューションとして「Remota」を提供。Robotaは、深層学習を通じて経理特有の証憑書類の形式をあらかじめ学習したAIと、AIが読み取った値を自動でチェックするロジックチェック機能を備えたクラウドサービスとなっている。

また同社は、デジタル庁および会計ベンダーの業界団体「電子インボイス推進協議会」が進めている「Peppol」(ペポル。Pan European Public Procurement Online)に貢献すべく、Peppolアクセスポイントの提供に向けて取り組んでいるという。Peppolは、国際的非営利組織Open Peppolが管理する電子インボイスの標準仕様だ。

Peppolにより請求書の根本的な電子化を進め、受取る請求書のみならず、大手のエンタープライズの販売管理システムにおける請求書の送付の電子化や、AIによる売掛金の消込を実現するとしている。そのため、エンジニアの採用を積極的に行う方針という。

またより強固な開発体制を構築することで、「買掛金業務を圧倒的に効率化する先進的な機能の開発」「安定的なサービス運用のためのインフラの整備やSRE体制の構築」「QA体制を強化し品質の高いプロダクトの提供」を実現し、Remotaに関して使い勝手を向上させるとしている。

「バンライフ」のCarstayが損保ジャパンと資本業務提携、観光・防災におけるキャンピングカー活用推進で共創

「バンライフ」のCarstayが損保ジャパンと資本業務提携、観光・防災・新しいライフスタイルにおけるキャンピングカー活用で共創

キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングサービス「バンライフ」(Android版iOS版)を展開するCarstay(カースティ)と損害保険ジャパンは1月19日、観光・防災などにおけるキャンピングカーなどモビリティの活用推進を目指し資本業務提携を開始したと発表した。

またCarstayは、損保ジャパンを引受先として、第三者割当増資による約5300万円の資金調達を実施したと明らかにした。これにより、金融機関からの融資を含め、累計調達額は約2億9000万円となった。

日本RV協会(JRVA)の「キャンピングカー白書2021」によると、キャンピングカーの2020年の国内総保有台数は約12万7400台となり、この10年間で1.5倍に増加したという。バンなどの車両をキャンピングカーなど車中泊仕様の車に改修する個人も増えているそうだ。コロナ禍において密を避けた旅やワーケーションができる手段として、車を基盤とした新たな旅や暮らしのスタイル「バンライフ」とその市場規模は増加し、「動くホテル」「動くオフィス」としての需要が高まっているという。

一方Carstayによると、需要の高まりにも関わらず、キャンピングカーや車中泊仕様の車両を日常的に駐車できる施設は依然少なく、また車中泊の規則も各自治体や施設に委ねられているなど、現状のバンライフの基盤には課題があると指摘。安心・安全な「バンライフ」の実現のためにインフラやルール面の整備が求められているという。

そこで、Carstayと損害保険ジャパンは、今回の資本業務提携を通じて、コロナ禍や終息後に求められる、平時の観光・有事の防災・新しいライフスタイルとしての「バンライフ」のあり方を共創する。

今後Carstayと損害保険ジャパンは共同で、キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングに際して、より広範囲で利用者と所有者を補償する保険サービスの開発・提供、Carstayでの移動・滞在・体験に関連するデータを活用した新たなサービスの研究を実施する。また、パートナー事業者・自治体の開拓に向けて両社アセットを活用する。

「バンライフ」のCarstayが損保ジャパンと資本業務提携、観光・防災・新しいライフスタイルにおけるキャンピングカー活用で共創

損保ジャパンは、「『安心・安全・健康のテーマパーク』により、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会の実現」を目指している。今回の提携により、新たなライフスタイル「バンライフ」の確立、地域の活性化を推進するとともに、有事の際やコロナ禍におけるスペース活用のあり方など、モビリティを活用した新たな社会価値の創造とそこから生まれるデータを活用した新サービス開発に向けて取り組む。

Carstayは、「誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界」の創造の実現に向けて、2019年1月に車中泊スポットのスペースシェアサービス、2020年6月にキャンピングカーのカーシェアサービスを発表し、全国各地に車中泊スポットを約330カ所、キャンピングカーシェア登録車両を240台に拡大するなど「バンライフ」プラットフォーム事業を展開。また提供しているサービスを応用利用することで、医療機関や被災地に休憩所としてキャンピングカーを提供する社会支援活動「バンシェルター」を実施している。

これまで同社は、大手企業や自治体への営業活動を行い、バンライフの普及と啓蒙を実施しており、今後全国にパートナーの事業者や自治体を有する損保ジャパンの参画を契機にバンライフのインフラ整備を加速する。安全性・社会受容性をさらに高めていき、バンライフの発展に貢献するとしている。

外国人特定技能人材のマッチングプラットフォームtokutyが3000万円のシード調達

外国人特定技能人材のマッチングプラットフォームtokutyが3000万円のシード調達

外国人特定技能人材のマッチングプラットフォーム「tokuty」(トクティー)を運営するトクティーは1月18日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による3000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はマネックスベンチャーズ。

調達した資金により、顧客基盤および提携パートナーの拡大・UXの向上を図る。

  • 営業体制の強化:特定技能人材の採用企業の開拓、海外人材会社とのパートナーシップ提携の促進に向け、日本人・外国人の営業人員を強化
  • プロダクト開発の強化:tokuty上における、高精度の自動マッチング、ビザ申請業務の効率化に向け、機能追加・ユーザビリティー向上を図る

2018年8月設立のトクティーは、外国人人材採用・労務管理サービスを展開するグローバルスタートアップ。tokutyのβ版を2020年10月にローンチ。tokutyは、「特定技能人材を採用したい企業」と「外国人特定技能人材」をtokuty上でマッチングすることで、国境を超えた新たな就労機会を提供するサービスとしている。外国人特定技能人材のマッチングプラットフォームtokutyが3000万円のシード調達

データサイエンス領域スクール事業やオンライン受験システムを提供するデータミックスが総額2億3100万円調達

データサイエンス教育や監視機能付きオンライン受験システムなどを提供するデータミックスは1月17日、第三者割当増資により2億3100万円の資金調達実施を発表した。引受先はHCSホールディングス、滋慶、KIYOラーニング、Speee、IE ファスト&エクセレント投資事業有限責任組合(イノベーション・エンジン)、The Independents Angel 2号 投資事業有限責任組合(Kips)、AIX Tech Ventures、エッジ・ラボ、その他個人。

調達した資金により、データサイエンスに関連するサービスを通し国や地域を越えたデータサイエンスコミュニティを形成し、個人の成長・企業の成長力強化に貢献するため、以下の点を中心に強化する。

・データに基づいた、より学習効果の高いデータサイエンス教育カリキュラムとコンテンツの開発
・スクール受講生をはじめ顧客へのサービスの質向上に向けた体制強化と環境の構築
・データサイエンティスト育成プログラムなど各種サービス認知向上のための活動
・データサイエンス人材に特化した人材紹介サービスの営業および顧客サポートの強化
・オンライン受験システム「Excert」の開発・販売の加速
・人材の積極的な採用と社内の人材育成の強化

2017年設立のデータミックスは、データサイエンス領域でのスクール事業や企業研修・コンサルタント事業、データサイエンスビジネス事業開発などを展開している。主として統計学や人工知能、機械学習といったデータサイエンスの手法を駆使したデータ分析により、ビジネスの戦略設計ができる人材育成を行う。企業や個人に対し、年間約2200名以上(2020年度実績)にデータサイエンス関連の教育を提供しているという。

お魚サブスク「フィシュル」で魚の食品ロス削減を目指すベンナーズが3200万円調達、サービス認知拡大目指す

魚の食品ロス削減を目的としたお魚サブスクリプションサービス「Fishlle!」(フィシュル)を運営するベンナーズは1月17日、第三者割当増資による総額3200万円の資金調達を1月14日に完了したと発表した。引受先はアカツキ、セゾン・ベンチャーズ、エンジェル投資家の海野慧氏。

調達した資金は、フィシュルのデジタルマーケティングチャネルの確立とPR強化、ユーザビリティ向上のための商品ラインナップの拡充とカスタマーサポート体制強化、シリーズAラウンドに向けた人材採用強化にあてる。

ベンナーズは、魚の食品ロスを減らすことで「日本における水産業の発展」と「作り手、使い手、社会を豊かにすること」を目的に、お魚のサブスクリプションサービスを2021年3月よりECサイトでスタート。ライフスタイルの変化による消費者ニーズの多様化や、コロナ禍による人々の生活・行動様式の変動に対応し、衰退しつつある日本の魚食文化の再建を目標としているという。

フィシュルは、最適な味付けを施した上で、季節ごとに旬の魚のミールパックを定期便として届けるサービス。形の悪さや十分な水揚げ量がないといった、味には関係のない理由で規格外とされ価値が付かず通常の流通に乗らない「未利用魚」を積極的に利用することで、食品ロス削減と漁業者の収入の底上げも図っているそうだ。

またそうした形で、SDGs12条の「つくる責任 つかう責任 持続可能な方法で生産し、責任を持って消費する」とSDGs14条「海の豊かさを守ろう。持続可能な社会のために、海と海の資源を守る 海と海の資源を持続可能な方法で利用する」への貢献も目指している。

2018年4月設立のベンナーズは、食の三方よし「作り手、使い手、社会を豊かにすること」を目指す、福岡拠点のスタートアップ。フィシュルなどによる魚の食品ロス削減のためのプラットフォーム事業や卸売業を事業としている。

HoloeyesとDental Prediction、5GネットワークとVR空間を利用した国際間遠隔医療カンファレンスの実証実験

Holoeyes、5GネットワークとVR空間を利用した国際間遠隔医療カンファレンスの実証実験を実施

医療用画像処理ソフトウェアなどを提供するHoloeyes(ホロアイズ)と歯科医療スタートアップDental Prediction(デンタル・プレディクション)は1月17日、Holoeyesが提供する医療用画像表示サービス(非医療機器)「Holoeyes XR」とオンライン遠隔共有カンファレンスサービス「Holoeyes VS」を活用し、日本とシンガポールの医師が参加する国際間遠隔カンファレンスの実証実験を実施した。5Gネットワークを活用したVR空間での国際間遠隔医療カンファレンスは、世界初の試みとなる。

この実証実験では、シンガポールの大手通信会社Singtel(シングテル)の実験施設「5G Garage」とNTTドコモの「ドコモ5GオープンラボYotsuya」を利用し、NTT DOCOMO ASIAの現地サポートを受けて、日本とシンガポールを5Gでつなぎ、遠隔カンファレンスを2回行った。

1回目は、HoloeyesのCOO兼CMOである帝京大学冲永総合研究所教授の杉本真樹氏による、シンガポールの消化器外科医2名に対する肝臓の腫瘍切除の模擬カンファレンス。もう1回は、Dental Predictionの歯科医、宇野澤元春氏とニューヨーク大学歯学部准教授の岡崎勝至氏が、シンガポールの日本人歯科医師に対するインプラント治療や歯内療法、歯科器具に関する説明を、歯列の3DモデルをVR空間で操作しながら行うというものだった。HoloeyesとDental Prediction、5GネットワークとVR空間を利用した国際間遠隔医療カンファレンスの実証実験

この実験について、シンガポールの消化器外科医の1人によると、ストレスなくカンファレンスの体験ができたという。「患者への説明、若い外科医の教育、手術計画など意志決定のためのツールとして使用できる」と話している。

ペプチド医薬品開発を手がける宮崎大学発「ひむかAMファーマ」が総額6億円超のシリーズB調達、創薬開発を進展

ペプチド医薬品開発を手がける宮崎大学発「ひむかAMファーマ」が総額6億円超のシリーズB調達、創薬開発を進展

難病指定の潰瘍性大腸炎などに向けたペプチド(アミノ酸の結合体)医薬品を開発するひむかAMファーマは1月14日、シリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資による追加資金調達をクローズしたことを発表した。シリーズBの調達総額は6億円を超えており、シリーズAラウンドからの累計調達額は12億円を突破した。シリーズBラウンド追加資金調達に参加した主な投資家は、Fiducia GrowthTech投資事業、ナントCVC2号投資事業(南都キャピタルパートナーズ、ベンチャーラボインベストメント)など。

調達した資金を用いて、開発品「HM201」のオーストラリアでのPhase1試験などの創薬開発を実施する。HM201の主成分は、ひむかAMの共同創業者である北村和雄氏(宮崎大学特別教授)が発見したペプチド「アドレノメデュリン」(AM)をベースに新規開発したもの

ひむかAMは、2017年2月に設立された宮﨑大学発のスタートアップ企業。多彩な生理活性を有するペプチドホルモン(アドレノメデュリン)をベースとした創薬開発を行っている。HM201は、炎症性腸疾患に対する新たな治療薬として開発が進めており、2021年12月からオーストラリアにおいて、現地子会社であるHimuka AM Australia Pty Ltd.においてPhase1試験を開始している。

Carstayが静岡県浜松市で新ライフスタイル「バンライフ」を通じた地域活性化 「Local Vanlife Project」を2月より開始

キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングサービスである「バンライフ」のプラットフォーム事業を展開するCarstay(カースティ)は1月17日、地域に根ざした持続可能な地域観光モデル「Local Vanlife Project」(ローカル・バンライフ・プロジェクト)の一環として、静岡県浜松市で事業を展開すると発表した。2月からスタートし、キャンピングカーと車中泊に便利な浜松市内のスポットをCarsteyに順次登録する。

Local Vanlife Projectは、キャンピングカーやバンによる地域観光モデルを推進するプロジェクト。これにより、車を通じた旅や暮らしにより、「人生を豊かにする」ために荷台スペースが広い車であるバンを家やオフィスのように作り変えて、車を働く・遊ぶ・暮らしの拠点とする新たなライフスタイル「バンライフ」を広めることを目指す。今回の取り組みは、石川県白山市、埼玉県川島町、広島県三原市に続く第4弾となる。

FromTo、We will、スズヒロなど、地域活性化事業を手掛ける浜松市内拠点の民間事業者と連携し、バンライフのプラットフォーム事業を浜松市で立ち上げ、観光消費拡大、ワーケーション促進による企業誘致、防災インフラ整備を促進していくことが目的。

同プロジェクトに興味がある人は、キャンピングカー・車中泊仕様のバンのカーシェアに登録可能。これにより、そうした車を所有していない人も参加できるようになる。また、所有する空き地や空き地駐車場の車中泊スペースのシェア登録を行うことで、ホストとしても参加できるようにしている。

Carstayは、「Stay Anywhere, Anytime. 誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」をミッションに掲げているスタートアップ。「移動」を基盤にあらゆるサービスを提供する概念MaaS(Mobility as a Service)領域で新しい旅と暮らしのスタイル「VANLIFE」(バンライフ)をテーマに事業を展開している。

ホームオートメーションプラットフォームSpaceCore提供のアクセルラボが7億円調達、人材採用・開発強化

ホームオートメーションプラットフォームSpaceCore提供のアクセルラボが7億円調達、人材採用・開発強化

ハウスメーカー・不動産事業者、居住者、物件オーナーのためのスマートライフプラットフォーム「SpaceCore」(スペース・コア)を運営するアクセルラボは1月15日、第三者割当増資により7億円を資金調達したことを発表した。引受先は、フューチャーデザインキャピタル。累計資金調達額は22億円となった。

SpaceCoreは、家電や住宅設備を専用アプリで操作できるプラットフォームサービス。給湯器やエアコン、照明などのオートメーション化や外出先からの遠隔操作が可能な「スマートホーム機能」、物件のオーナーと居住者のコミュニケーションが円滑に行なえる「リレーション機能」、家事代行やクリーニング、収納サービスなどを申し込める「生活サービス機能」を備えたクラウドサービスおよびアプリとして提供されている。2019年8月の提供開始以来、全国100社以上、約1万8000戸(2021年9月時点)に導入され、接続デバイス数は20種類を超えるという。

今後さらにパートナー企業との連携および開発を進めることが計画されているため、今回の資金調達に至った。調達した資金は、採用に係る人材費、SpaceCoreの開発費、サポート体制の拡充に係るオペレーション費に充当され、事業基盤および顧客基盤の拡大を目指す。

コトバデザイン、5Gとドコモオープンイノベーションクラウドを活用した低遅延通話サービスCOTOBA Talkの招待制試験開始

コトバデザイン、5Gとドコモオープンイノベーションクラウドを活用した低遅延通話サービスCOTOBA Talkの招待制試験開始

対話型AIの開発を行うコトバデザインは1月13日、NTTドコモの提供する5Gサービスおよびドコモオープンイノベーションクラウドを活用した「超」低遅延通話サービス「COTOBA Talk」の招待制試験サービスのエントリー受付開始を発表した。COTOBA Talk紹介サイトよりエントリーできる。

同招待制試験サービスにより得られたフィードバックを基に、通話体験のさらなる向上と作業現場で求められる機能拡張を進める。特に音声アシスタントを中心とする音声によるVUI(Voice User Interface)の高度化により、ハンズフリー通話およびITシステム利用の充実を図り、商用サービス化を加速する。

COTOBA Talkは、PC操作環境が得られないデスクレスワーカー向けに作られた、低遅延・高品質で安全なコミュニケーションを実現するクラウド型通話サービス。スマートフォンアプリとして提供しており、ヘッドセットを使用すれば複数人で映像付きのハンズフリー通話が可能となる。

 

特徴としては、まず5Gの高速通信と通話処理の最適化により200msを切る低遅延通話の実現がある。またドコモ5G網とドコモイノベーションクラウドに閉じた形のサービスとなっているため、インターネット経由の通話よりも高いセキュリティを保てる。さらに、音声指示を理解する音声アシスタントを搭載していることから、様々な外部ITシステムの音声操作が可能にになっており、端末(スマートフォン)を取り出す必要をなくしているという。この音声アシスタントは、コトバデザインが開発した、対話インターフェースを構築・運用するためのクラウドサービス「COTOBA Agent」を利用して実装している。

コトバデザイン、5Gとドコモオープンイノベーションクラウドを活用した低遅延通話サービスCOTOBA Talkの招待制試験開始

COTOBA Talk サービス構成

 

利用シーンとしては、工事・小売店舗・介護など複数人で連携して作業を行う現場を想定。COTOBA Talkでは、各端末のカメラ映像付きで低遅延通話が行えるため、現場の映像を共有しながら快適に利用できるとしている。特に、骨伝導型ヘッドセットを装着すると、周囲音を遮断せず、騒音環境でもクリアな音声で通話できるようになり、長時間の使用にもストレスがないとしている。

2017年8月設立のコトバデザインは、「ヒトに寄りそう、 対話インタフェースの創造と解放」をミッションとして掲げるスタートアップ。世界中のクリエイターがAIを対話インタフェースとして自由にコンテンツ開発できる世界を作ること、またヒトが対話インタフェースを通じてより豊かな生活が可能となることを目指して、対話システムおよびコンテンツの企画・開発・販売・運用を主事業としている。

SNSを情報解析し事故・災害情報をリアルタイム配信するスペクティが「Yahoo!防災速報」アプリと連携開始

Spectee(スペクティ)は1月11日、Yahoo!JAPANが配信するアプリ「Yahoo!防災速報」(Android版iOS版)と連携を強化しSNSより解析された災害情報の提供開始を発表した。

2021年2月よりSpecteeは、「Yahoo!リアルタイム検索」(スマートフォンウェブ版)において、SNSに投稿された災害状況を表示する機能を提供。スマホで同サイトにアクセスした際に表示されるスマートフォンウェブ版の「事故・災害」タブでは、スペクティが収集・解析したツイートを表示しており、これらの位置情報については動画・画像・投稿内容やその他の情報を基に付加している。

今回はその連携をさらに強化し、「Yahoo!防災速報」内のユーザー同士が災害状況を共有できる「災害マップ」上において、「Yahoo!リアルタイム検索」から位置情報を取得できる気象災害に関する投稿のみを抽出し情報を表示する。

この「災害マップ」では、災状況を取材する報道機関や被災地で防災・救助活動を行うNPOと防災士による情報も閲覧可能となっており、自治体や気象庁などの公的機関から発信される情報とあわせて参照することで、ユーザーの防災行動を支援する。

SNSを情報解析し事故・災害情報をリアルタイム配信するスペクティが「Yahoo!防災速報」アプリとの連携開始

機能の特徴としては、写真や動画付きのSNS投稿を表示し、災害状況を視覚的に理解できるようにした点が挙げられる。台風や大雨といった風水害、地震や大雪など様々な災害の状況が確認可能になったうえ、投稿内容がどの地点のものなのかがわかるようマップ上で表示できるようにし、正確な災害発生地点の把握が行える。

Specteeは、「最先端の情報解析技術で、世界のあらゆる『危機』から人々を守る。」をミッションとして掲げており、災害や緊急時の被害を減らすため、AIを活用して被害状況をリアルタイムに可視化し予測する防災・危機管理ソリューション「Spectee Pro」を提供している。2021年12月末時点で、全国600社の企業や100以上の自治体や官公庁に導入されており、防災や企業のBCP、交通の安全、店舗管理、物流やサプライチェーンのリスク管理などに活用されているという。

周回衛星向け地上セグメントサービスプロバイダーのインフォステラが総額12億円でシリーズB調達完了

周回衛星向け地上セグメントサービスプロバイダーのインフォステラが総額12億円でシリーズB調達完了、2022年中に米法人立ち上げ周回衛星向け地上セグメントサービスプロバイダーのインフォステラは1月14日、シリーズBラウンドにおいて、総額12億円の資金調達を完了したと発表した。2021年10月実施のファーストクローズ時に7億円、また今回ファイナルクローズとして5億円を調達した。累積資金調達金額は総額24億4000万円となった。

ファイナルクローズの引受先は、既存株主の三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合(三菱UFJキャピタル)、新規投資家のシンガポール政府系投資会社Temasek Holdings傘下のPavilion Capital PTE. LTD.、ICMG共創ファンド1号投資事業有限責任組合(ICMG Partners)、QB第二号投資事業有限責任組合(QBキャピタル、NCBベンチャーキャピタル)を新規株主。

宇宙ビジネスの成長に向けて、周回衛星の事業者に地上セグメントのトータルサービスを提供するため、シリーズBで調達した資金により以下領域に注力する。

シリーズBラウンド調達資金の用途

  • 通信エリアの拡大:通信可能エリアの拡大に向けてStellarStationへの地上局の接続を進める。2021年6月に提携した「AWS Ground Station」の地上局を含め、2022年中早期に世界中で20カ所前後の地上局をStellarStation経由で利用可能となる状態を目指す
  • 衛星オペレーター向け規制対応やライセンス取得サポートの充実:衛星の打ち上げ前に必要となる規制への対応やライセンスの取得のサポートについて、サービスの強化とキャパシティ充実のために体制を強化
  • 国内での地上局ホスティングサービスの開始:日本国内での通信のために、日本での地上局設置に関するニーズがあり、これに応えるため2022年中に日本国内にサイトを準備し、ホスティングサービスを開始することを目指す
  • 米国への事業拡大:海外の衛星オペレーターから、地上局ネットワークについて問い合わせを受ける機会が増えていることから、特に北米でのサービス提供強化のため、2022年中に米国法人の立ち上げる
  • 人材採用・組織力の強化:上記施策の実行に向け、Business Development、Software Development、Operationチームの採用を加速し、組織強化を進める

2016年設立のインフォステラは、周回衛星向けGround Segment as a Service(GSaaS)プロバイダー。「We connect Earth and Space to empower the future」(地球と宇宙をつなげ未来をエンパワーする)をビジョンに掲げ、その実現に向けて「Be the most effective enabler of space business by providing the best access to satellite」(衛星への最高のアクセスを提供し、宇宙ビジネスを最も効果的に実現する)をミッションとしている。

同社は、地上局ネットワークを仮想化するクラウドプラットフォーム「StellarStation」を通じて、柔軟性と拡張性に優れた地上局ネットワークを提供。StellarStationでは、衛星運用者側は一度セットアップを行うだけで、世界中の地上局にアクセスできるようになる。地上局オーナー側は、地上局非稼働時間を他の衛星運用者に貸し出すことで、収益につなげられるとしている。

また、無線ライセンス取得や周波数調整業務など、衛星運用を行うにあたり必要となる地上セグメント側の業務サポートも実施。地上セグメント構築の難易度を下げることで、衛星を活用した新しいビジネスに取り組む企業のミッション開発とサービス改善を支援している。

花のサブスク「ブルーミー」運営元が21億円の資金調達、事業拡張も視野に入れ「ユーザーライク」に社名変更

花のサブスク「ブルーミー」運営元が21億円の資金調達、事業拡張も視野に入れ「ユーザーライク」に社名変更

花のサブスクリプションサービス「ブルーミー」(bloomee)などを運営するユーザーライクは1月14日、第三者割当増資による総額21億円の資金調達を実施したと発表した。累計調達額は40億3000万円になった。引受先は、ジャフコ グループ、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ、農林中金キャピタル。調達した資金により、さらなる顧客拡大、プロダクト体験の強化、サスティナブルな仕組み作りの推進強化、toBやギフト事業の本格化を目指す。

また、新たな企業ミッションである「ユーザーさんの、うれしいを創る」を体現すべく、花以外のカテゴリーへの事業拡張を見据え、2022年1月1日より「株式会社Crunch Style」から「ユーザーライク株式会社」(User Like, Inc.)へと社名を変更した。

2014年9月設立のユーザーライクが展開するブルーミーは、今まで花を飾ることのない層を取り込み、会員数10万世帯超、花の累計出荷本数は1200万本以上となっているという。現在200店舗以上の提携生花店から、毎週季節の花をユーザ-に届けている。なお2021年3月15日より、ブルーミーは、リブランディングを実施している。旧称は「Bloomee LIFE」(ブルーミーライフ)。花のサブスク「ブルーミー」運営元が21億円の資金調達、事業拡張も視野に入れ「ユーザーライク」に社名変更