フランスの発明家がホバーボードで英仏海峡横断に成功

7月にトライして失敗したフランスの発明家Franky Zapata(フランキー・ザパタ)氏が、今週末、ホバーボードに乗って英仏海峡の横断に成功した。フランス北部のサンガットを出発した彼は、20分で英国のセント・マーガレッツ・ベイに着陸した。

ドーバーの近くに着陸したザパタ氏はロイターなどの記者たちにこう語った。「最後の5kmか6kmは本当に楽しかったよ。これが歴史的イベントであるかないか、それを決めるのはぼくではない。そのうち、時間が決めるだろう」。

ジェットスキーのレーサーだったザパタ氏は、このFlyboard Airを3年ほど前に開発した。7月14日にはフランス革命記念日の軍事パレードに、彼はAirに乗って参加した。その同じ月に海峡横断の偉業に挑戦したが、ボートの上に設けた給油用の台座に着陸しようとしたとき、海に落ちた。

今回も途中で給油のため駐機したが、今度は無事故だった。3機のヘリコプターが旅路に同行し、着陸地点では待機していた数十名のファンたちが歓呼の声で彼を迎えた。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

EVに自動充電するロボチャージャーがサンフランシスコにやってくる

現在の電気自動車の充電スタンドは、人間の運転者向けに設計されている。Electrify America(エレクトリファイ・アメリカ)と、米国サンフランシスコに拠点を置くスタートアップのStable(ステーブル)は、運転者が人間ではなくなる日に向けて準備中だ。

Electrify Americaは、フォルクスワーゲンが創立した会社。例のスキャンダルとなったディーゼル車の排気ガスに関する不正行為に対して、米規制当局との和解に基づいて設立された。今回、Stableと提携し、人間が操作しなくても電気自動車を充電できるシステムをテストする。

この自律型電気自動車充電システムは、Electrify Americaの150kw DC急速充電装置と、Stableのソフトウェアおよびロボット工学を組み合わせたもの。EV充電装置に取り付けられるロボットアームは、電気自動車の充電ポートを見るためのコンピュータービジョンを備えている。両社は、2020年初頭までにサンフランシスコに自動充電ステーションを開設する予定だ。

自律型電気自動車充電ステーションのイメージ

このシステムは、単にちょっと気の利いたロボットアームというだけのものではない。Stableのソフトウェアとモデリングのアルゴリズムが、いつ来るとも知れないロボタクシーだらけの時代を待つことなく、今日でも立派に役立つものとなる上で、非常に重要な役割を果たしているのだ。

現在の道路は自動運転車であふれているわけではないものの、企業や政府が使う車両群、UberやLyftのようなライドヘイリングのプラットフォームが使う車両を合わせれば、何千台もの車で埋め尽くされている。こうした、いわば商用車両は、経済状況や規制の影響もあって、どんどん電動化が進んでいる。

「そろそろ、そうした車両群について真剣に考えなければならなくなっています。自動運転車であるかどうかに関係なく、大量の電気自動車群をどうやって充電すればいいのか」と、Stableの共同創立者兼CEOであるRohan Puri(ローハン・プーリ)氏は、最近のTechCrunchのインタビューで語っている。

Stableは、まだ従業員が10人程度の小さな会社。その多くは、テスラ、EVgo、Faraday Future、グーグル、スタンフォード大学、およびMITの出身者だ。EVステーションを配備する際に、充電装置を設置する最適な場所を定め、スケジューリングのソフトウェアを最適化するデータサイエンスのアルゴリズムを開発した。

同社のデータサイエンスに基づくアルゴリズムは、設置コスト、利用可能な電力、土地の価格、といった要素に加えて、充電が必要となった車が、充電サイトに移動し、充電を終えて元の業務に復帰するのに要する時間までを考慮したものとなっている。Stableでは、商用車群に関しては、1つの巨大な集約型充電ハブを設けるよりも、市街地に分散された充電サイトのネットワークの方が利用されやすく、運用コストも低いという結論に達している。

そのようなサイトからは、Stableのソフトウェアが、電気自動車を、いつ、どれだけの時間をかけて、どれくらいの速度で充電すればよいのか、といった指示を出す。

2017年に創立されたStableは、Trucks VC、Upside Partnership、MITのE14 Fundからの投資を受け、NerdWalletの共同創立者のJake Gibson(ジェイク・ギブソン)氏、Sidecarの共同創立者兼CEOのSunil Paul(スニル・パウル)氏など、多くのエンジェル投資家の出資も受けている。

サンフランシスコでの試験的なプロジェクトは、プーリ氏が期待するような大量の車両群に注力した充電サイトへ進展するための第1歩となる。そのプロジェクトに共同で取り組むElectrify Americaは、これまでは主に消費者向けの充電ステーションに注力してきた。Electrify Americaは、今後10年で、クリーンエネルギーのインフラと教育のために20億ドル(約2142億円)を投資すると発表した。同社は、すでに486以上の電気自動車充電ステーションを設置済、または建設中としている。そのうち262の充電ステーションは、すでに認可され、一般向けに公開されている。

一方のStableは、自律型電気自動車充電システムのデモンストレーションと、車両群を抱える顧客の獲得に熱心だ。

「我々がやろうとしたのは、この新しい交通手段の時代のために、ガソリンスタンドを再発明することです。それは、大規模な車両群を中心としたもので、もちろん電気です」と、プーリ氏は説明する。「確かなのは、適切なインフラが、適切な場所に十分設置されているという状況には、まだほど遠いということです」。

画像クレジット:Stable

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

フォードが交通ソフトウェア企業Journeyを買収

新たなモビリティ事業の拡大を模索しているFord(フォード)は、車両トラッキングソフトウェアと公共交通機関向けのアプリベース技術開発のJourney Holdingを買収する。

Journey Holdingは、Fordの輸送サービスを手がけている子会社Ford Smart Mobilityに組み入れられる。買収の条件は公開されていない。これとは別にFordは7月30日、モバイルロボティックとリアルタイムシミュレーションで知られるロボティックの小さな会社で防衛請負業者のQuantum Signalを買収した、と発表した。

Journeyの買収は、人々や都市が現在、そして将来必要とする交通関連のサービスのエコシステムをつくるためにCEOのジム・ハケット(Jim Hackett)氏が1年以上前に示した幅広い展望の一部だ。Fordにとって今回の買収は、2018年のAutonomicとTranslocの買収に続くものだ。

そうしたサービスでは、Fordが所有するSpinのスクーターを見つけたり、バスやオンデマンドシャトルを手配したりするためのアプリを活用することになるかもしれない。そして将来は、自動運転車両の検索と呼び出しもそこに含まれる可能性がある。

Journeyは、Fordが2018年に買収したトランジットテクノロジー事業のTranslocに統合される。Translocはオンデマンドのシャトルを含むトランジットサービスを管理するのを手伝うソフトウェアを開発している。

Fordは、JourneyとTranslocが合体したときの組織の名称は今後発表する、と話した。

Journey Holdingは、インディアナポリス拠点のDoubleMapとソルトレイクシティ拠点のRide Systemsの2社が合併して2018年に設立された会社だ。Journeyは地方自治体や大学、企業に所有車両を管理するためのソフトウェアを提供している。同社はまた、ユーザーがシャトルやバス、他の公共交通機関のスケジュールを確かめたり位置を確認したりできるアプリも開発した。

TranslocのCEO、ダグ・カフマン(Doug Kaufman)氏は8月16日付で新会社を退社し、Ride Systemsを2007年に設立したJourney HoldingのCEO、ジャスティン・リース(Justin Rees)氏が、ケリー・リース(Kelly Rees)氏やベン・ヘイニー(Ben Haynie)氏とともに新会社を引っ張る。

両社合わせて社員200人を抱える新会社は1200の都市、大学、法人施設、企業に固定ルートの交通やマイクロトランジットオンデマンド交通、その他の関連エリアのためのソフトウェアを提供する。

「トランジットテクノロジー企業の組み合わせは、都市がよりシームレスで生産的、そしてアクセスしやすい交通ソリューションを市民や一時滞在者に提供するのを手伝うという取り組みを加速させる」と、Ford Mobilityのマーケティング部門副社長Brett Wheatley氏は発表文の中で述べた。「これはまた、Spinの電動スクーターやGoRideヘルスサービスのような我々が抱えるその他のモビリティソリューションに客を呼び込むための鍵となる」。

これらのサービスはゆくゆくは、あらゆる種類の交通車両を統合して管理できるようFordが自治体向けに開発したクラウドベースのオープンプラットフォームTransportation Mobility Cloudの一部となるはずだ。

イメージクレジット:Sam VarnHagen

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(翻訳:Mizoguchi)

目指すは「世界で最も安全な自動運転車」、トヨタの自動運転開発子会社TRI-ADのCEOがTechCrunch Tokyoに登壇決定

トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)の最高経営責任者(CEO)、ジェームス・カフナー氏

今年は11月14日(木)と11月15日(金)に渋谷ヒカリエで開催する、日本最大級の最新テクノロジーとスタートアップの祭典、「TechCrunch Tokyo 2019」。去年はトヨタグループのベンチャーキャピタルファンドのToyota AI Venturesでマネージングパートナーを務めるジム・アドラー氏に登壇していただいたが、今年はトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)の最高経営責任者(CEO)、ジェームス・カフナー氏に参加していただくことが決まった。

トヨタ自動車、デンソー、アイシンの3社によるジョイントベンチャーのTRI-ADは、トヨタの自動運転の取り組みに関わるソフトウェアの先行開発を行っている。世界で最も安全な自動運転車を作ること、そして自動運転の人工知能技術などに取り組むトヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)の研究成果とトヨタグループ内の研究・先行開発の連携強化が同社のミッションだ。

そんな2018年3月設立のTRI-ADを率いるのが、カフナー氏。同氏は2009年から2016年までの間、グーグルでリサーチサイエンティストやエンジニアリングディレクターを務めた。

カフナー氏はグーグルの自走車開発チームの創設メンバーの一人であり、2014年にはアンドロイド社を創業したことで知られるアンディ・ルービン氏とともに立ち上げたロボティクス部門のヘッドに就任。そして2016年からはTRIのCTOを勤めた。

カフナー氏は「TechCrunchのイベントには世界中から、とてもエキサイティングな新しいアイディアや、イノベーターが集まります。TechCrunch Tokyo 2019に参加させて頂けることを、今から楽しみにしています」とコメントしてくれた。

TechCrunch Tokyo 2018ではアドラー氏にトヨタが注目している技術分野に関して話を聞いたが、カフナー氏にはモビリティーカンパニーへとシフトしている同社の技術に関してはもちろんのこと、安全と自動運転に対するビジョンや、自動運転の技術がどのように世の中をより良くするのか、話を聞きたいと思っている。

現在は学生限定の「学割チケット」(5000円)、社会人など一般向けの「超早割チケット」(2万円)、専用の観覧エリアや専用の打ち合わせスペースを利用できる「VIPチケット」(10万円)、設立3年未満のスタートアップ企業の関係者向けの「スタートアップチケット」(1.8万円)、同じく設立3年未満のスタートアップ企業向けのブース出展の権利と入場チケット2枚ぶんがセットになった「スタートアップデモブース券」(3.5万円)の計5種類を発売中なので、気になる方はチェックしてみてほしい。

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Uberがコスト削減促進で400人解雇

Uberは、上場後初の四半期決算で10億ドルの赤字となったことを受け、コスト削減と効率的な運営を目的に、1200人いるマーケティング部門の社員の3分の1を解雇する。

この人員削減は最初にNew York Timesが報じた。

Uberによると、マーケティング部門400人の解雇はグローバルの75オフィスにまたがる。Uberの直近の社員数は2019年3月31日時点で2万4494人だった。

TechCrunchが入手した内部の電子メールでは、マーケティングと広報を統括するJill Hazelbaker(ジル・ヘーゼルバーカー)氏とCEODara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏が7月29日にマーケティングチームはより集約型の構造になると社員に伝えた。

再編するマーケティングのチームは、1カ月前にTripAdvisorから移ってきたパフォーマンスマーケティング担当副社長Mike Strickman(マイク・ストリックマン)氏の管理下に置かれる。Strickman氏がパフォーマンスマーケティング、CRM、そして分析を担当する一方で、グローバルマーケティング担当の役員はプロダクトマーケティング、ブランド、Eats、B2B、研究、計画、創造を受け持つ。

解雇は、同社が5月に上場して以降、最も直近のコスト削減策となる。

Uberのチームの多くは「あまりにも大きく、作業が重複していて、意思決定者が誰なのかわからなくしてしまっている。これでは平凡な結果になりかねない」とコスロシャヒ氏は社員に宛てた電子メール(TechCrunchと共有した)で語っている。「企業として、期待に応えるべく我々はもっと何かできるはずで、それは我々が互いに取り組むことだ」。

コスロシャヒ氏は、リストラはマーケティングチームと社を軌道に戻すことを目的としている、と説明した。

「我々は急成長したが、鈍化しているという感覚がある。これは、Pulse Surveyのフィードバックや全体質疑でも明らかで、日々の作業の中で感じることでもある。企業が成長するときに当然起こることであるが、素早く解決しなければならないことでもある」と書いている。

上場企業として初めて公開した四半期決算では、事業は成長しているが、かなりの営業損失を伴っていることが明らかになった。Uberの売上高は前年同期の25億ドルから20%成長して31億ドルになった。第1四半期の総予約は34%増の146億ドルで、この成長はUber Eatsが押し上げた。

しかし赤字額は前年同期に比べて116%増えて10億ドルとなった。

上場から1カ月後の6月、組織再編の一環として最高執行責任者であるBarney Harford(バーニー・ハーフォード)氏とマーケティング最高責任者のRebecca Messina(レベッカ・メリッサ)氏が降格となった。

当時コスロシャヒ氏は社員向けの電子メールの中で、この変更は事業の基幹部分をより直接的にコントロールしようという彼の決断に基づくものだと説明していた。同氏は社員に対し、主要事業であるRidesとEatsのプラットフォームの日々の運用により関わりたいと考えた、と伝え、社員から直接報告を受けることに決めた。

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(翻訳:Mizoguchi)

ポルシェ初の電気自動車Taycanの予約が3万件超え

Porsche(ポルシェ)が1カ月以上先に公開を予定している電気自動車Taycan(タイカン)には、すでに3万件の予約が入っている。この数字は初年4万台を生産するとしているPorscheの計画を十分支えるものだろう。

この予約3万件という数字は、PorscheのHR責任者であるAndreas Haffner(アンドレアス・ハフナー)氏のドイツの経済紙Handelsblatt(ハンデルスブラット)とのインタビューからBloomberg(ブルームバーグ)が引用したものだ。

Porscheは当初、この電気自動車の初年生産台数を2万台としていた。しかしTaycanに対する関心の高さから計画していた年間生産台数を計画の倍に引き上げた。予約金は2500ユーロ(約30万3000円)だ。

もしPorscheが生産開始初年にTaycan4万台を納車できれば、Porsche 718 Boxster やPorsche 911を含むアイコン的な内燃機関モデルの販売台数を超えることになる。同社は2018年にグローバルで、 Porsche 911を3万5573台、Porsche 718を2万4750台販売した。

それでもTaycanの販売台数は、Cayenne(カイエン)とMacan(マカン)を含むPorscheの他の人気のクロスオーバーとSUVモデルの後を追うことになりそうだ。

Taycanはまた、この業界のニッチ分野を長らく独占してきた人気の高級EVセダンであるTesla Model Sにプレッシャーをかけることになるかもしれない。Teslaは2018年にModel SとModel X合わせて9万9394台を納車した。

Model Sは2012年の生産開始から多くのアップデートを重ねてきたが、フロント部分のルックスをModel Xのようにした2016年4月以来、大きなモデルチェンジは行っていない。

TeslaのCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は今月はじめに「Model XModel Sのリフレッシュは予定していない」と語っている。業界では、リフレッシュは小さな変更を意味する。ただ、リフレッシュは大きな再設計ではないが往々にして顕著な変更がある。

当時、マスク氏はTeslaが高級EVセダンとスポーツカーにマイナーな変更を加えるだろうとしていた。そうしたアップデートが行われるにしても、高級EVの購入を検討している人は新しいTaycanを選ぶかもしれない。

Porscheは販売を促進するのに初のEVという目新しさだけに頼っているわけではない。他のインセンティブも用意していて、中でも顕著なのはElectrify Americaが米国中で展開している何百もの公共ステーションで3年間無料で充電できる、というものだ。Electrify AmericaはVolkswagen(フォルクスワーゲン)が排ガス規制不正スキャンダルで米国当局と和解した際に設立した会社だ。

Porscheはまた、同社のディーラーにDC急速充電施設を展開するために追加で7000万ドル(約76億円)投資する。

イメージクレジット: Porsche

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(翻訳:Mizoguchi)

無人運転車の大量配備の時代に備える駐車場アプリSpotHero

オンデマンド駐車アプリのSpotHero(スポットヒーロー)は、自動運転車が当たり前のものになる時代に備えて準備を進めている。その戦略は、とりあえず人間が運転する共有車両をターゲットにすることだ。

シカゴに本社を置く同社は、サンフランシスコ、ニューヨーク、ワシントンDC、およびシアトルで事業を展開している。このたび、ライドシェアやオンデマンドのサービスをターゲットにした、SpotHero for Fleetsという新しいサービスを開始した。

これは、カーシェアリングと商用の車両に対して、常に必要な数の専用駐車場を用意して、確実にアクセスできるようにするワンストップショップのとなることを目指すもの。SpotHereが押さえている、300都市にまたがる6500カ所の駐車場の大規模なネットワークを活用する。

これには、駐車場の所有者と配車会社との間の関係の調整、カーシェアを利用する人が実際に利用可能な車を見つけることができるようにするための標識類の設置、さらには業務ユーザーの季節による需要の変化への対応など、ありとあらゆることが含まれる。

この新しいサービスを利用すれば、顧客はどの都市の交通量の多い地域でも、空いている駐車場を確実に確保することができる。また、利用状況に応じて課金される料金も、まとめて請求、支払いができるようにすることで合理化できる。

このサービスは、商業車用が駐車場にアクセスする際の難しい課題を解決することも目的としていると、SpotHeroの戦略と運営の責任者であるElan Mosbacher(エラン・モスバチャー)氏は、最近のインタビューで語っている。

「車を運転している人が、必ずしも駐車料金を払うわけではないのですが、その場合に、どうやって駐車場に出入りすればよいでしょうか?」とモスバチャー氏は問いかける。このサービスによって、ゲート付き駐車場へのアクセスも可能となる。それにより、カーシェア車両への乗車と返却が可能な地点を増やすことができるわけだ。

2011年の創業以来、同社が生業としてきたこと、同社ならではの中核サービスとなっているのは、運転者を日常的に、北米にある何千という駐車場に割り振ることだ。

しかし、この8年間で、事業内容も拡張してきた。都市部の密度が高くなり、路上の駐車スペースがますます混雑し、混乱を招くほどになってきたことをうけて、別のサービスも提供することにしたのだ。それは、交通量が増し、町中での乗降や、オンデマンドの配達サービスが増加して、貴重な歩道脇のスペースが不足してきたこととも関係している。

「私たちのプラットフォームは、コネクテッドカーから、都市におけるモビリティアプリ、配車サービスから自動運転車まで、さまざまな分野で多くのトレンドが生まれるたびに進化してきました。さらに多くの会社が私たちにコンタクトしてきました。私たちのネットワークとAPIを利用して、彼らが顧客としてかかえる運転者に駐車場を提供するためです」とモスバチャー氏は明かした。

たとえば先月には、SpotHeroは、Googleが所有するナビゲーションアプリ、Wazeを自身のアプリに統合したことを発表した。それにより、顧客が事前に予約した駐車場への最善かつ最短のルートを探すことができるようになった。同社はまた、Moovitとも提携し、AP通信、Caterpillar、US Cellularなどの企業にもサービスを提供するようになった。

SpotHeroには、このような消費者に焦点を当てたビジネスモデルを拡張し続けていく手もあった。しかし同社は、カーシェアリングの配車管理には、二重の意味で大きな機会があることに気付いたのだ。

モスバチャー氏によれば、SpotHeroは、この1年の間に、自動運転車の企業の何社かからアプローチされていたという。そのうちに、駐車場の問題を解決しなければならなくなることに気付いた企業だ。しかし、そうした企業は、パイロットプログラムを開始する準備さえできていなかった。

SpotHeroは、現状では、人が運転するカーシェアリングの車両管理について、ユースケースと機会があることに気づいている。

「私たちが今取り組んでいるのは、私たちのサービス、ハードウェア、そしてソフトウェアのネットワークを活用して、カーシェアリングの車両管理に関するいくつかのビジネス上の問題を解決することです。技術とインフラの進歩が加速し、自動運転車が私たちのネットワークを使って駐車できるようになることを願っています」とモスバチャー氏は語った。

その機会は、今後10年間でさらに広がる見込みだ。デロイト・コンサルティングの予測によれば、都市部では、2030年までに共有車両の台数が個人所有の車の台数を上回るという。SpotHeroによれば、カーシェアリングの車両数が増えるにつれて、企業は複雑な駐車場のニーズの大規模な問題の解決に、ますます真剣に取り組まなければならなくなる。

同社は、まだ名前は明かしていないが、カーシェアリングの会社や、その他の商用車両を扱う会社と、すでに契約を締結している。

駐車場のビジネスは、今のところは人間が運転するとしても、将来は無人運転となる大量の車両を扱うことが期待され、ベンチャー資金を集めている。SpotHeroは、これまでに6760万ドル(約73億4200万円)を調達している。

そして、投資家や、SpotHeroのような駐車アプリ会社が、「駐車場問題を解決する」ことに注力しようとしているのには、もっとはっきりとした理由がある。Inrixが2017年に発表した調査結果によれば、米国の運転者は、平均して年に17時間も駐車場を探して走り回っているというのだ。これによって、浪費される時間、燃料、排気ガスのコストは、運転手ひとりあたり345ドル(約3万7480円)に相当する。

画像クレジット:Marvin E. Newman/Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Gatikの自動運転バンがウォルマートの日用品を配送開始

物流世界における展開を目指す自動運転車のスタートアップことGatik AI(ガーティックAI)は、Walmart(ウォルマート)と提携して正式にサービスを開始した。

Gatik AIは米国アーカンソー州のハイウェイ・コミッション当局から、Walmartと協業サービスを開始する許可を取得した。同社の自動運転車(なお、安全運転のためにドライバーが乗車している)は現在、Walmartのメイン倉庫からアーカンソー州ベントンビルの周辺店舗へと、食料品のオンライン注文を顧客に届けるサービスを展開している。

自動運転車はWalmartのビジネス全体の中で最も小規模な、2マイルのルートを週7日運行することを目指している。しかし、目標はそれだけではない。Walmartはこのプロジェクトを利用し、自動運転車を店舗やサービスに統合する最良の方法を学ぶためのデータを収集するのだ。

Gatik AIは自動運転システムを搭載したフォードの輸送車両を利用している。共同創設者かつCEOのGautam Narang(ガウタム・ナラン)氏は以前TechCrunchに対し、Amazon(アマゾン)やFedEx(フェデックス)、さらには米郵便公社などサードパーティーの物流大手、自動車部品の代理店、消費財や食品、飲料の代理店、医療や製薬会社と連携することで、さまざまなユースケースをつうじて市場のニーズを満たせると語っている。

6月に公開された同社は、Google(グーグル)の前CEOことEric Schmidt(エリック・シュミット)氏によるInnovation Endeavorsによるシード・ラウンドで450万ドル(約4億9000万円)を調達した。その他の投資家には、AngelPad、Dynamo Fund、Fontinalis Partners、Trucks Venture Capital、そしてUber Freighを率いるエンジェル投資家のLior Ron(リオル・ロン)氏がいる。

Walmartと提携している自動運転車企業はGatik AIだけでない。WalmartはWaymoやUdelvとも提携している。そしてどちらもアリゾナにおけるパイロットプログラムを含んでいる。

Udelvは顧客にオンライン注文された食料品を届ける自動運転車のテストを進めている。昨年、Waymoのアーリーライダープログラムのメンバーは、Walmart.comで買い物をした際に食料品の値引きを受けた。乗客はその後、Waymoの車両で近くのWalmartの店舗へといき、食料品を受け取るのだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

人気インディーズアクションゲーム「Cuphead」が8月にテスラ車両にローンチ

Tesla(テスラ)車両のゲームライブラリは大きくなりつつあり、新たに発表されたタイトル「Cuphead」(カップヘッド)は、おそらくゲームファンにとっておなじみのものだろう。2013年にデビューした後、2017年にXbox OneやWindowsにリリースされたこのインディーズゲームは、手書きのレトロなディズニー風のアニメーションスタイルで大いに注目を集めた。

Tesla でCEOを務めるイーロン・マスク氏は、車内アーケードライブラリへの「Chess」のリリースの投稿への返答の中で、Cupheadが8月のいずれかの時期にTesla車両にリリースされることを明かした。マスク氏によれば、ゲームは車内ディスプレイでは60fpsにて動作するが、4K解像度はサポートされない。レトロ風ゲームであることを考えれば、その必要もないだろう。

CupheadはmacOSとNintendo Switchにもリリースされており、そのユニークなグラフィックだけでなく、挑戦的なゲームプレイも称賛されている。このゲームは1人もしくいは2人のプレーヤーがプレイでき、頻繁なボス戦を含む横スクロールスタイルのシューティングゲームだ(Tesla車両は現在、ゲームパッドのコントローラーを使った他のゲームもサポートしている)。

マスク氏はツイートにて、「CupheadのローンチにはTeslaの車載OSのUnity(ゲーム開発環境)の導入を利用することになるが、これはすでに完了しておりコントロールの改良が進められている。USB経由でゲームストレージが追加できるようになることで、オンボードストレージの制限が解消され、Teslaオーナーはフラッシュドライブを追加することでより多くのダウンロードしたゲームを保存できるようになる」と表明している。

今月Netflix(ネットフリックス)はCupheadをベースにしたアニメーションシリーズを開発すると発表しており、またゲームは全世界にて400万本以上が販売された。Telsaは先月、専用の車載アプリとしてTesla Arcadeをローンチしており、車内で楽しめるゲームのコレクションを増やしている。もちろん、ゲームは停車中にしか遊べないのことはいうまでもない。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

テスラの車内ゲームセンター「テスラアーケード」にチェスがやってきた

Tesla(テスラ)のオーナーは、7月26日から新しいゲームで遊べるようになる。同社は6月のゲームカンファレンスE3で、車載インフォテインメントシステム用の「アーケード」(ゲームセンター)アプリを発表し、そして今度はそこに世界で最もスリリングなゲームであるチェスを加える。

テスラのインフォテインメントシステムの画面にゲームが登場するのはこれが初めてではない。以前はいわゆる「イースターエッグ」、つまり隠れソフトとしてゲームがあった。そして6月にはアーケードをデモして、ショウルームに来る人は6月30日まで遊べるようにした。

テスラのドライバーは乗客と対戦したり、あるいは車と対戦、または車が自分自身と対戦するのを観戦できる。チェスのデモビデオでは、西部劇スタイルのテスラドライバーが原野で勝負しているが、おもしろいアプローチだ。駐車中にプレイしているデモもあるが、言うまでもなくそれは実際にこのゲームをプレイできる唯一の機会だ。

車の0mphから60mph(97kmh)までの加速時間よりあなたが次の手を決めるまでの時間のほうが長かったら、チェックメイト(詰み)とする。全世界のテスラアーケードに今日からチェスがやってくる。

本日の一般的なアップデートに加えてテスラは「ビーチバギーレース」のアップデートも発表した。テスラのステアリングホイールで遊ぶカートレースだが、今度は2つのゲームコントローラーを使えるようになったので、車内の乗客とローカルなマルチプレイができる。もちろん、これも運転中はノー。

Bethesda(ベセスダ)はE3で、モバイルゲームのFallout Shelterを車内で遊べるようにし、イーロン・マスク氏はこのプラットホームをいろんなデベロッパー向けにもっと開放するとコメントした。ということは、次はテスラアーケードにもやってくるってことかな。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

グローバル化を目指すTencentがクラウドサービスで日本進出

世界最大のビデオゲーム企業が、自国の外に成長の機会を求めている。メッセージングアプリWeChatのオーナーで、大ヒットしたゲームも多い中国のインターネット大手Tencent(テンセント)が7月26日に、同社の2019年の国際進出の一環としてそのクラウドサービスを日本で展開すると発表した。

この発表よりも前に、Tencent Cloudは日本の顧客にサービスを提供していたが、このように初めて公式に発表するのはグローバル展開を急ぎたいという同社の意思の表れだろう。しかもこの時期、Tencentの国内事業は、ゲームに対する中国政府の規制に圧迫されている。

逆にTencentのクラウドコンピューティング部門は今年売上の5倍増を掲げており、Tencent Cloudの副社長Da Zhiqian氏によると、日本もその重要市場のひとつだ。

調査企業IDCのデータによると、Tencentのクラウド事業はマーケットシェア11%で国内第2位だ。すなわちこの深圳の企業は、クラウドの国内マーケットシェア43%のAlibaba(アリババ)の背中を見ながら走っている。しかし中国の外ではクラウドコンピューティングは競争がなお一層熾烈で、Canalysの調査データによるとAWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどの大手がそれぞれ、シェア31.7%、16.8%、および8.5%で先頭集団にいる。

しかしTencentは大手のやり方、すなわちクラウドの利用から学ぼうとしている小規模なゲーム企業にとって、ホスティングのソリューションとして魅力があるだろう。中国の外でHonor of Kingsの成功を再現しようとした試みは失敗に終わったが、しかしすぐにギアを入れ替え、Steam的なゲームプラットホームWeGame Xをローンチして、海外市場をねらう中国のゲームデベロッパーに訴求した。また、モバイルのPlayersUnknown Battlegroundはグローバルに成功し売上増に貢献した。

またTencentには、世界中にポートフォリオのネットワークがある。中国でゲームのライブストリーマーとして上位にいるHuyaとDouyuはどちらもTencent系で最近では国際的にも伸びており、ビデオのレイテンシーを避けるためには強力なクラウドコンピューティングの支援が必要だろう。同じことが、やはりTencent系のショートビデオアプリKuaishouについても言える。こちらは、中国の中でも外でもTikTokの好敵手だ。

Tencentのゲーム用クラウドエンジンには、チームメート間のコミュニケーションを円滑にするための仕組みがいろいろある。それらは、マルチプレーヤーの音声チャット、音声による3D位置決め、音声メッセージング、そして音声からのテキスト認識などだ。同社は世界の25か国にクラウドインフラストラクチャサービスを提供しており、5月現在で世界中に展開しているサーバーの台数は100万台を超えている。Tencentによると、今後はゲーム以外にも、日本ではeコマースやビデオストリーミング、モバイルのモビリティクライアントなど向けに調製されたクラウドソリューションを提供していきたい。日本での既存のパートナーとして、ゲーム企業のPitayaやIT企業E-businessがいる。

画像クレジット: Calvin Chan Wai Meng

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Ford傘下のSpinがバージョンアップした頑丈な新スクーター展開へ

Fordの子会社が1億ドルで買収した電動スクーター企業のSpinは、より頑丈なフレームや改善されたブレーキシステム、大きめのタイヤ、そして長く走行できるバッテリーを搭載した新たな電動スクーターを展開しようとしている。

要するに、第3世代のこのプロダクトは毎日使用されるシェアリング用のドックレススクーターにありがちな乱暴な扱い耐えられるようにつくられている。そして、よりしっかりとしたつくりにもなっている。破壊行為や改造に対抗できるよう、あつらえのセキュリティスクリューが加わった。

理論上は、デザインの改良は乗車体験をより良いものにし、より多くの客をひきつけるはずだ。しかし、より多くの客をひきつけることこそが、スクーター戦争では大事だ。そして粗利益がもう一つの重要な要素だ。

この第3世代のスクーターは長もちするように作られていて、これはドックレススクーター事業の1台あたりの経済性を高める鍵となる。

Spinは新スクーターを試験するパイロットプログラムを6月にボルチモアで立ち上げた。同社によると、このパイロットでは「粗利益率を高める一方で、盗難や破壊行為に関連するコストが減る」ことが確かめられた。

「新Spinスクーターのテストでは利用の増加が見られた。客は頻繁に利用し、長距離を移動していた」と共同創業者でCOOZaizhuang Cheng氏は発表文で述べた。

第3世代のSpinスクーターは路面のくぼみやでこぼこ道の衝撃を吸収するよう、10インチのタイヤを搭載している。他の特徴としては、プラットフォームが広く長くなった。加えて、フル充電で37.5マイルの走行ができ、認証システムもアップグレードされた。同社はまた、ブランド刷新の一環として新たなロゴを発表した。

自動車メーカーの子会社Ford Smart Mobility LLC傘下となったSpinはこの新スクーターを、カリフォルニア州バークレー、デンバー、カンザスシティ、ロサンゼルス、メンフィス、ミネアポリス、ワシントンD.C.で来月から展開する。その後、そのほかの米国の都市に拡大する予定だ。同社は11のマーケットにおいて唯一の事業者で、その4倍超となる47都市と大学のキャンパスでドックレススクーターを展開している。

年末までに100の都市・キャンパスに事業を拡大することを目指している。

イメージクレジット: Ford

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(翻訳:Mizoguchi)

ラスベガス地下の交通網構築を狙うイーロン・マスクのトンネル会社が130億円超を調達

有価証券報告書によると、Elon Musk(イーロン・マスク)氏のトンネル掘削・交通スタートアップThe Boring Companyが1億2000万ドル(約130億円)分の株式売却を通じて初となる社外での資金調達を行った。

株式売却の詳細は、Prime Unicorn Indexが入手した書類をレビューしたBloomberg Newsが最初に報じた。Boring Companyの広報によると売却株式への主要投資家は、8VC、Vy Capital、Craft Ventures、Valor Capital、そしてDFJだった。

マスク氏の長年の友人で、同氏が手がけるSpaceXやTeslaのアドバイザーで支援者でもあるSteve Jurvetson(スティーブ・ジャーベンソン)氏もまた、彼が所有するファンドを通じて投資した。

今回の投資の2カ月前には、The Boring Company(TBC)はラスベガスの地下に「People Mover」を建設して運営するという、4870万ドル(約53億円)の商業契約にこぎ着けた。ラスベガス観光局からの承認を受け、TBCは人々を運搬する地下ループシステムを建設する契約を5月に獲得した。

Campus Wide People Mover(CWPM)との名称がつけられたこのプロジェクトの初期のデザインは、現在拡張中でCES 2021の前に完成が予定されているラスベガス・コンベンション・センターにフォーカスしている。拡張後の新センターは200エーカーの広さとなる。ラスベガス観光局は、新ラスベガス・コンベンション・センターの端から端まで歩くと2マイルになると推定し、これにより交通手段の確保に駆り立てられた。

ラスベガスと契約してから、TBCはマスク氏のペットプロジェクトというステータスからスケールアップするのに雇用を強化している(TBCは何人雇用しているか公にしていないが、諸情報からすると80人超のようだ。ただし、SpaceXとTBCでオーバーラップしているという証拠もある)。

TBCは昨年、1億1300万ドル(123億円)近くを調達している。

イメージクレジット: The Boring Company

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(翻訳:Mizoguchi)

トヨタ、6億ドルを出資しDidiとモビリティサービスの合弁会社を設立

Didi Chuxingはトヨタ自動車株式会社から総額6億ドル(約650億円)新規投資を受け取ったと発表した。契約の一部として、両社はGAC Toyota Motorとジョイントベンチャーを設立し、Didiのライドシェアプラットフォーム上でドライバーへの車両関連サービスを提供する。GAC Toyotaはトヨタと中国最大の自動車メーカーのGACグループとの合弁会社だ。

Nikkei Asian Reviewは5月末にこの取引を最初に報じており、その時点ではトヨタはDidiへと5億5000万ドル(約600億円)を投資し、中国で新たなモビリティサービスの会社を設立するとされていた。

Didiとトヨタは2018年に、トヨタが開発したモビリティと車両共有プラットフォームに関する技術を使用すると発表していた。これには自動運転ソフトウェア、完全電気バッテリー、および配送用の小型車両から乗客用の旅客バスまでさまざまなサイズの自動走行車両の製造に利用可能なモジュール「e-Palette」が含まれる。

トヨタはUberやJapan Taxiなど、他のカーシェアリング企業も支援している。

Didiとトヨタの提携は、同社がトヨタやフォルクスワーゲン、ルノー・日産・三菱の3社連合や、中国のFAWやDongfeng、GACといったD-Allianceの一環である自動車メーカーや他の自動車関連企業と結んだ提携の一つであり、新しいエネルギーやAI(人工知能)ベースのモビリティ技術を利用したプラットフォームを構築することで、同社の配車サービスの拡大を目的としている。

Didiは最近、中国の3大自動車メーカーのFAWやDongfeng、GACとの合意のもと、同社の配車プラットフォームをサードパーティーの会社に開放すると発表した。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

レンタカーの予約・解錠・施錠・返却をスマホだけ実現、ニッポンレンタカーの画期的新サービス

ニッポンレンタカーサービスは7月25日、「セルフレンタカーサービス」を7月17日からスタートさせたことを明らかにした。首都圏33営業所で、レンタカーの貸出や返却の手続きをスマートフォンだけで済ませられる。

具体的には、同社が配布しているスマートフォン用の「ニッポンレンタカーアプリ」の新サービス「セルフレンタカー」機能によって利用可能になる。レンタカー会社の営業所に鍵を取りに行く必要はなく、スマートフォンでクルマを解錠できる。利用終了後も営業所に鍵を返す必要はなく、所定の駐車スペースに車を止めてスマホで施錠するだけでOK。

鍵の開閉には、ヨコオが開発した専用の車載器と制御サービスを利用している。鍵の遠隔開閉制御は、制御サーバーから車載器にアクセスして実現するが、制御サーバーと車載器がLTE回線を利用して相互に認証を行うことで高い安全性を担保する。

ヨコオ独自の車載アン テナ技術を活用することで、電波の届きにくい弱電界地区でも確実な通信を可能しているという。なおこの専用の車載器は、車載ネットワークの標準規格であるCAN(Controller Area Network)を利用していないため、今後のCANの仕様変更を気にすることなく新しい車種へ展開できるのも特徴とのこと。

セルフレンタカーは現在首都圏の33営業所で試験的にサービスが提供されているが、2019年12月末までに全国の拠点にレンタカー1500台に拡大する計画とのこと。ニッポンレンタカーサービスでは2018年12月から働き方改革の一環で24時間営業の廃止を進めているが、これに伴う営業機会損失や利用者からの深夜営業の要望に応える施策としても、セルフレンタカーを有望視しているようだ。

現時点でセルフレンタカーを利用できるのは以下の営業所。現在はトライアル段階のため、セルフレンタカーの出発・返却は、各営業所の営業時間内に限られる。

  • 東京都
    赤塚、赤羽、大泉学園、大井町駅前、大森海岸、学芸大、新宿東靖国通り、田無、千歳船橋、西新井西口駅前、西葛西駅前、日暮里駅前、練馬区役所前、八王子20号、不動前駅前、瑞江
  • 神奈川県
    京急川崎駅前、湘南台駅前、登戸駅前、宮前平駅前
  • 千葉県
    稲毛駅前、柏、行徳駅前、佐倉、新鎌ヶ谷、千葉駅前、幕張テクノガーデン、松戸駅前
  • 埼玉県
    川口本町、草加駅西口、南越谷
  • 茨城県
    鹿島セントラルホテル、水戸駅南口

利用するには、アプリをダウンロード後に会員登録が必要になる。出発営業所として、セルフレンタカー実施営業所を選択すると、セルフレンタカーの予約が可能だ。なお、免許取得後1年未満または満21歳未満は利用できない。

ニッポンレンタカーアプリではそのほか、当日や翌日のレンタカー料金が25〜50%引きになる「特割ナウ」、発着地と時間に制約のあるレンタカーを格安で利用できる「特割ワンウェイ」などのアプリ専用サービスも利用可能だ。

中国工場でのテスラModel 3生産の準備は順調,

Tesla(テスラ)は7月24日、今年末までに上海工場で生産を開始する予定のModel 3の準備が順調に進んでいることを発表した。今年の末という期限はテスラにとって、この先販売を伸ばし高額な輸送コストと関税を避けるためには重要なマイルストーンである。

ギガファクトリー上海(The Gigfactory Shanghai)は「順調に建築が進んでいます」と、テスラは株主に向けた第2四半期報告書の中で報告している。生産の第1段階に備えて、第2四半期には製造機械の工場内への搬入が開始された。

「ギガファクトリー上海の立ち上げのタイミングにもよりますが、2020年6月30日までの12カ月間に、世界で50万台を超える車両の生産をすることを目標として掲げ続けます」と同社は書いている。

テスラは4月24日に提出された第1四半期決算報告書の中では、今年第4四半期の始めまでに量産体制に達することで、世界で50万台の生産を「目指している」と記載していた。「とはいえ、現段階の状況をみると、2020年6月30日までの12カ月の間に、世界で50万台以上の生産を行えるようになる可能性の方が高いでしょう」とも書いていたのだ。

中国工場の生産ラインは、年間15万台の生産能力を持ち、カリフォルニア州フレモントにある工場のModel 3ラインよりも単純化され、より費用対効果の高いものになるだろう。以前テスラは、このModel 3の第2世代ラインは、フレモントのModel 3関連ラインならびにネバダ州スパークスのギガファクトリーに比べて、少なくとも単位あたり50%はコストが下がるだろうと語っていた。

テスラは、販売の勢いを継続するために中国でのセールスに期待している。

「昨年、中国の消費者が中型プレミアムセダンを50万台以上購入したことを考えると、この市場はテスラにとって強力な長期的チャンスをもたらしています」と、同社は水曜日に述べている。

Model 3を現地生産することで、輸送料と関税を削減できる。しかし、それがすべての障害を取り除いてくれるわけではない。

中国での自動車販売は昨年から打撃を受けてきた。回復の最初の兆候は、今月初めに中国乗用車協会が発表した暫定的な数字が、6月の自動車販売台数が、前年同期比で4.9%増の180万台に達したことである。これは、世界最大の市場における2018年5月以来の最初の増加だった。

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(翻訳:sako)

スターバックスがUber Eatsのデリバリーサービスを全米に拡大へ

スターバックスは、Uber Eatsと組んだオンデマンドデリバリーサービスを拡大し、来年始めから全米で展開する。同社は2018年に初めてUber Eatsと提携し、マイアミでパイロットテストを行ったあと11都市に市場を拡大した。

「我々は新しくてユニークなデジタル体験を価値ある便利な形で顧客に届けなければならない」とスターバックスのグループプレジデントであるCEOのRoz Brewer氏が声明で語った。「Uber Eatsとの提携によって、スターバックスをあらゆる場所で顧客に届けるための一歩を進めることができる」。

現在スターバックスは、Uber Eatsを使った配達をマイアミ、シアトル、ボストン、シカゴ、ニュヨーク、ワシントンDC、サンフランシスコ、ロサンゼルス、オレンジカウンティー、ヒューストン、ダラスの各都市で提供している。今回の提携によって、利用者はUber Eatsアプリを使って注文し、配達状況をリアルタイムで追跡できるようになる。

「当社の顧客はスターバックスの大ファンで、お気に入りの商品がUber Eatsのスピードで届けられることを大いに喜んでいる」とUberEverythingのVPであるJason Droege氏が声明で語った。「両者の提携を全米に拡大し、顧客がお気に入りのコーヒーや朝食のサンドイッチを、車を呼ぶのと同じく簡単に注文できるようになることを楽しみにしている」。

Uber Eatsと提携する以前、スターバックスはPostmatesと組んで2015年に同じ目標に取り組んだ。しかし、シアトルで行った比較的小規模のテストは、長期の提携に至らなかった。

Uberが月間パスポートをテスト中、Eatsや自転車、スクーターも利用可能

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ダイムラーとボッシュの無人駐車機能は人間の監督なしでの運用を認可

AIベースの自動運転システムが真に自律的なものになるための長い道のりの上で、私たちはまた新しいマイルストーンに達した。

このたびダイムラーとボッシュは、運転席に安全ドライバーを乗せることなく、その自律無人駐車機能を運用する認可を、ドイツの規制当局から得た。この認可が得られたのは、両社が同技術に対して共同作業を始めて4年後のことだ。

「規制当局によるこの決定は、自動駐車サービスのようなイノベーションが、まず最初にドイツで可能になるだろうということを示すものです」と声明で述べたのはボッシュの役員会メンバーであるマークス・ハイン(Markus Heyn)博士だ。「無人運転ならびに無人駐車は、将来のモビリティを構成する重要な構成要素です。今回の自動駐車システムによって、私たちがこの開発パスの上で既にどれほど進んでいるのかが示せました」。

SAE(米国自動車技術会)によって定義された自動運転レベル4では、自動車が、ある特定の条件下では人間の介在なしに全ての運転局面に対応することになっている。これまでのところ、他にもレベル4の試行は色々行われて来ているが、それらは全て運転席に安全要員として人間を乗せたものだ。

世界最大の自動車技術およびハードウェアサプライヤの1つであるボッシュは、自動駐車機能のインフラストラクチャ部分を担当する。これは、ダイムラーによるメルセデスベンツ車の車両技術と連携して機能する。利用者は、スマートフォンアプリを介して自動駐車サービスにアクセスする。

ボッシュとダイムラーは、2015年に完全自動無人駐車機能の開発を開始していた。当初のパートナーシップには、ダイムラーのカーシェアリング部門car2goが参加していた。彼らは2017年に、メルセデス・ベンツミュージアムの駐車場で、いわゆる自動駐車サービスをお披露目した。翌年には、徹底的なテストを経て、ミュージアムの訪問者は自動駐車サービスをテストすることができるようになった。ただし、ただ1つの重要な制限と共に。それは人間の安全ドライバーが常に運転席に座っていなければならないというものだ。

訪問者たちはスマートフォンのアプリを使って、施設の車を予約することができた。予約した車は、駐車場の中の指定されたピックアップスポットに自動的にやって来る。訪問者は車を乗り終えたら、返却ゾーンに車を戻す。その後、返却ゾーンに置かれた車は、駐車場のインフラストラクチャと車内センサーによって誘導されて、割り当てられた駐車位置まで自力で移動する。

このときのパイロットプログラムはやや自動化の範囲が狭く、安全ドライバーが必ず乗っているように制限がかけられていた。だが、このプログラムは、ボッシュ、ダイムラー、そしてドイツで自動運転機能の導入を望んでいる他の会社にとってさえ、重要な目的を果たした。

ドイツには、運転手がいない自動運転機能に対する正式な承認プロセスは存在しない。最初の段階から、ボッシュとダイムラーは、シュツットガルトとバーデンヴュルテンベルク州の運輸省の当局、そしてドイツの認証組織TÜV Rheinlandの専門家たちを招き入れていた。

ご想像の通り、このグループはボッシュとダイムラーの駐車機能の安全性を評価した。しかしこのプロセスは、シュツットガルトの1駐車場で行われたパイロットプロジェクトの枠を超えて、規制当局が使うことのできる、検証と認証の基準のためのガイドラインの作成に役立ったのだ。

たとえば、ボッシュとダイムラーは、このパイロットプロジェクトでライトのコンセプトをテストした。両社は、青緑色のライトを使用して、車両が自動運転モードになっていることを示し、通行人や他の道路利用者たちに、その車両が自律運転していることを知らせたのだ。最近発行されたSAE規格3134は、これらのライトテストに関する、ボッシュとダイムラーによる洞察を反映している。

だがこれは、ボッシュとダイムラーが共同開発する唯一のプロジェクトではない。両社は2017年に、「次の10年区切りの初めまでに」、完全自動運転車を都会の路上に登場させるためのパートナーシップを結んでいる。昨年両社はカリフォルニア州サンノゼで、robotaxiサービスを試験運行する計画を発表した。

この自動化されたメルセデス・ベンツSクラスの車両を利用する予定のrobotaxiの試験運行は、2019年後半にもダウンタウンとサンノゼ西部の間にあるサン・カルロスとスティーブンス・クリークに挟まれた限られたエリアで開始される予定だ。今回のパイロットプロジェクトでは、ダイムラー・モビリティ・サービスが運営するオンデマンドの配車サービスアプリケーションを使用する。

運行はすべて安全ドライバーによって監視される。

一方、ボッシュは、自動運転車、スマートホーム、そしてスマートシティのインフラに使用される半導体を製造するためにデザインされた、11億ドル(約1190億円)の施設を建設中である。このドレスデンを拠点とするチップ製造工場は、2021年に半導体の商業生産を開始する予定である。建設は2019年に完了する予定だ。

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(翻訳:sako)

AppleはTeslaから今度は車の内装の専門家をスカウト

テスラ(Tesla)の技術系高級役員がまた一人、アップル(Apple)に移籍した。Teslaのエンジニアリング部門の副社長だったSteve MacManus(スティーブ・マクマナス)氏は、今ではAppleのシニアディレクターだ。彼のLinkedInのプロフィールも、そうアップデートされている。

マクマナス氏がAppleに移籍したことは、Bloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じた。Teslaで車の内装と外装を担当していたMacManus氏は、今年Appleに移ったTeslaの役員として3人目だ。彼は2015年からTeslaにいた。

彼の前にAppleに移って注目を浴びたTeslaの役員は、元チーフエンジニアのDoug Field(ダグ・フィールド)氏と、この電気自動車メーカーで運転システムを担当していたMichael Schwekutsch(マイケル・シュウェカッシュ)氏だ。

マクマナス氏は、特に車の内装と外装で長い経験を持つ工業デザイナーで、Teslaの前にはアストンマーチンの高級セダン、ラゴンダを手がけ、さらにその前にはジャガーランドローバーでシートやシートベルトまわりを担当した。

これら一連の人材スカウトは、Appleのもはやあまり秘密でもない自動運転車プロジェクトProject Titanの復活を示唆しているようだ。1月のニュースでは、以前その開発にか関わっていた200名を配置転換している

そのときAppleのスポークスパーソンは、「極めて優秀なチームがAppleで自動運転システムと関連技術を担当していた」が、一部はその後、機械学習などほかの部分へ移動されていたと言った。

今回、Appleからはコメントが届いてない。新しい情報が入り次第、この記事をアップデートする。

画像クレジット: EMMANUEL DUNAND/AFP/Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Uberが月間パスポートをテスト中、Eatsや自転車、スクーターも利用可能

Uberはライドシェア、Eats、自転車、スクーターをすべて利用できる月間パスポートのテストを積極的に進めている。このパイロットテストは、サンフランシスコとシカゴで複数回実施されており、いずれのケースでもライドシェアの割引利用、Uber Eatsの無料配達、JUMP(自転車とスクーター)の無料利用が含まれている。パスポートの価格は月額24.99ドル。

Uber Pass landing page for press 1他の都市では、ライドシェアの割引、およびEatsで一定金額以上の注文をした際に無料配達を利用できる低価格版のパスポートをテストしている。

「食事から車に至るまで、毎日のあらゆるモビリティーのニーズでUberが選ばれるための方法を模索している」とUberの広報担当者がTechCrunch宛ての声明で語った。

今年3月、UberのAndroidアプリにUber Eatsのパスポートが表示されたスクリーンショットがリークし、UberがEatsと乗車パスポートを組み合わせた商品シナリオが想像された。

Uberは昨年10月、月額料金を払って低価格で利用できるライドパスを米国で発売した。Lyftも同様の定額パスポート、All Accessを提供している。

しかしUberが消費者向け商品すべてを1つの月額料金にまとめるのは初めてだ。マイクロモビリティ市場の課題といえば、商品の差別化とブランドロイヤリティの構築なので、ユーザーを自社の複数サービスプラットフォームに取り込もうとするUberの方法は賢明だ。Uberの月間パスを買った人が自転車やスクーターに乗ろうと思ったところを想像してほしい。Lyftの自転車の前を通ったとき、Uberアプリを開くとそう遠くないところにJUMPの自転車が見つかったら、少し歩いて、すでに支払い済みの自転車を利用するに可能性が高い。

一方JUMPはサンフランシスコで、ドックなし電動自転車の市場に初めて参入した。米国時間7月19日、Lyftはドックあり/なしどちらにも対応した電動自転車を提供開始したところなので、Uberがこのサービスをサンフランシスコでテストしていることは注目に値する。Uberのコンボ計画は、無制限配達の定額サービスを提供しているPostmatesの領域にも侵入しようとしている。本誌のJosh Constineも、ユーザーがUberで多くのお金を使うよう仕向けるこのやり方は非常に有効だと言っていた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook