評価が分かれる自動運転車初期のパイオニア、その最新ムーンショットは暗号資産を利用したピア・ツー・ピアの通信ネットワーク

ウェブサイト、Medium(ミディアム)の投稿、ホワイトペーパー、専用のsubreddit(サブレディット)、Discord(ディスコード)チャンネルという5つの要素を伴って、新しいモバイルデータネットワークが米国時間2月1日の夜遅くにサンフランシスコでひっそりとローンチされた。従来の通信事業者に頼らずに匿名で高速に、しかも安価にデータを交換する新しい方法が約束されている。Pollen Mobile(ポーレン・モバイル)と呼ばれるこのピアツーピアのオープンソース無線ネットワークは、サービスが最初に開始されるベイエリアで、ユーザーに暗号資産でインセンティブを与え、ミニ基地局の運営とネットワークカバレッジの構築を促していく。

Anthony Levandowski(アンソニー・レヴァンドフスキ)氏の自動運転車テクノロジースタートアップ、Pronto AI(プロントAI)がこのプロジェクトを立ち上げた。評価が大きく分かれる人物で、自動運転車業界の初期のパイオニアであるレヴァンドフスキ氏は、企業秘密を盗んだという罪で18カ月の禁固刑を受けた後、Donald Trump(ドナルド・トランプ)前大統領から2021年恩赦を受けた

なぜ自動運転車のスタートアップが、暗号資産によってインセンティブが与えられる分散型テレコムを作っているのであろうか?Pollen Mobileのきっかけは、Prontoの自動運転車に信頼性が高く手頃な価格のモバイル接続が必要だったことにある、とProntoのCEOであるレヴァンドフスキ氏はTechCrunchとのテキストメッセージで語った。Prontoは何カ月も前から自社のAVにPollenを採用している。

「理由はシンプルです。AVに信頼性が高く手頃な価格のモバイル接続を必要としていましたが、適切なものを見つけることができませんでした」と同氏は書いている。「そこで独自のものを構築し、それが他の人たちからも求められるものになるかもしれないと認識したのです」。その後に同氏は「必要は発明の母」と付け加えた。

数日中に最初のローンチを予定している分散型のPollen Mobileネットワークは、無線タワー、接続確認デバイス、携帯電話というデータ送信機のネットワークに依存している。それらは、やや奇妙に聞こえるが、flower(花)、bumblebee(マルハナバチ)、hummingbird(ハチドリ)といった呼称が付けられている。

Mediumへの投稿によると、2020年にFCC(米国連邦通信委員会)の規則が変更されたことで、自社の自動運転車が走行しているサイト向けに独自の基地局を建設し、小型モバイルネットワークを構築することが可能になったという。

「私たちは、人々が既存のモバイル企業に対して好ましく思っていない、他のすべてのことについて考えるようになりました。そして真に革命的な何か、つまり、私たちがモバイルネットワークの『黙示録の四騎士』と捉えている課題に立ち向かう何かを構築する機会を見出しました」とMediumのブログ投稿には記されている。ここでいう「黙示録の四騎士」とは「プライバシーと匿名性の欠如」「カバレッジの低さ」「コストの高さ」「ユーザーの声の欠落」である。

「flower」と呼ばれる小さな基地局は、ピザの箱ほどの大きさから高さ6フィート(約183cm)のものまであり、数ブロック(数百メートル)から1マイル(約1.6km)までの範囲をカバーしている。これらは「flowerのオーナー」が自宅やオフィスに設置し、インターネットに接続することで、他のPollenユーザーにカバレッジを提供する。同社がDiscordチャンネルに掲載した情報によると、flowerのオペレーターは、そのカバレッジ領域、サービス品質、送信データ量に応じて、ユーザーのコミュニティからPollenCoin(PCN、ポーレンコイン)を得る。

オペレーターは、この物理的なデータ送信ハードウェアの初期費用を負担する。最も安い(そして最も小さい)flowerで999ドル(約11万円)、最大かつ最もパワフルな送信機は1万ドル(約115万円)を超える。この高い初期費用を正当化するには、オペレーターがネットワークの成功を信じ、PCNの固定供給の価値が高まることを確信することが求められるだろう。

画像クレジット:スクリーンショット/Pollen Mobile

誕生したばかりのこの取り組みに対する多くの疑問点の1つは、ISPがどのように対応するか、あるいは対応するかどうかということだ。分散型ネットワークは、flowerのオペレーターの自宅のインターネットに乗って、それらのネットワークを通じてピアツーピアのデータを転送することになるのだろうか。

同社のネットワークトラッカーによると、同ネットワークは現在、ベイエリアで10を超える無線タワーを運用しているようだ。

Pollen Mobileは「bumblebee」と名付けられた小さなデバイスを提供しており、これによりネットワークカバレッジの強度に関するデータを収集する。これらのデバイスは「flower」のカバレッジを証明するもので、ユーザーが所有し、自身のクルマやドローン、自転車に搭載することもできる。Bumblebeeのオーナーは、毎日提供される独自のカバレッジ検証の数字に基づいて、PCNを獲得する。

最後に、Pollenネットワークを使用するモバイルデバイスである「hummingbird」が用意されている。同ネットワークに接続するにはeSIMをダウンロードする必要があり、ノートPCなどのデバイスは専用のアダプター(「Wing」と呼ばれる)を介して接続できると同社は述べている。ユーザーはPCNを使って接続料金を支払う。

最終的には、データネットワークの初期段階で料金を支払う意思のあるユーザーのネットワークを構築する上で、顧客データを販売したりログに記録したりしない、より匿名性の高いモバイルネットワークというビジョンを売り込む必要があるだろう。データ専用ネットワークでは通話もSMSメッセージもできないし、料金を支払っても電話番号はもらえない。

Pollenはこれまでのところ、Prontoの子会社として内部的に運用されている。レヴァンドフスキ氏によると、Pollenは自律分散型組織であるeDAOに移管される予定で、独立して運営されるようになるという。この組織が最終的に、ネットワークがどのように進化し、ユーザーがどのように、どこでカバレッジを構築するインセンティブを与えられるかを決定することになる。

「私たちはflowerの行き先を制御していません」とレヴァンドフスキ氏はTechCrunchに語った。「コミュニティと市場の力が報酬の流れる先を決定できるように、このネットワークを設計しました」。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Kirsten Korosec、Lucas Matney、翻訳:Dragonfly)

SpaceXが月額約5.7万円の「プレミアム」Starlinkプランを発表、最大500Mbpsの速度を実現

SpaceX(スペースX)は、同社の衛星インターネットサービスStarlink(スターリンク)において、より高いパフォーマンスと目を疑うような価格の新サービスプランを発表したとThe Vergeが報じた。「Starlink Premium(スターリンクプレミアム)」と名づけられたこのサービスは、150〜500Mbpsの速度を20〜40msの遅延で提供するとのこと。従来の50〜250Mbpsから速度はアップし、同じ遅延ということになる。アップロード速度も、標準プランの10〜20Mbpsから、プレミアムでは20〜40Mbpsに向上している。

だが約2倍のパフォーマンスアップのためには、5倍の料金を支払わなければならない。標準プランの月額99ドル(約1万1300円)に対し、Starlink Premiumプランは月額500ドル(約5万7200円)となる。また、アンテナなどのハードウェアには、標準プランの499ドル(約5万7100円)に対し、2500ドル(約28万6000円)が必要となり、Premiumアンテナの予約には500ドル(約5万7200円)の保証金が必要となる。

SpaceXによると、この新サービスは「極端な気象条件」でもより確実に機能し、顧客は優先的に24時間年中無休のサポートを受けることができるという。このサービスは、多くの遠隔地で利用できる高速インターネットの唯一の選択肢となる可能性が高く、そうした環境で優れた耐候性は重宝されるだろう。

SpaceXは、2021年10月にStarlinkのベータ版を発表し、同年11月には、オリジナルの円形衛星アンテナよりもはるかに小さく薄い長方形の新しい衛星アンテナを発表した。新しいPremiumアンテナはそれよりも大きく「ネットワークの使用量がピークに達したときでも、重要な業務のための帯域幅を確保するのに役立つ」とSpaceXは述べている。

Starlinkは、1月中旬時点で2000基以上の衛星を打ち上げており、約1500基が運用軌道に乗っている。現行システムでは、現在の約3倍となる最大4408基の衛星運用が認められている。Premiumプランは2022年第2四半期に納入開始を予定しており、現在注文受付中だ。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Steve Dent(スティーブ・デント)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:Starlink

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(文:Steve Dent、翻訳:Aya Nakazato)

グーグル、インドの通信大手Airtelに最大約1152億円出資へ

Googleがインドの通信事業者Airtelに、最大10億ドル(約1152億円)の投資を行なう。それはこの国への100億ドル(約1兆1522億円)の積極関与の約束の一環として、世界で2番目に大きいインターネット市場にGoogleが張ってきた一連の賭けの、最新のものだ。

関連記事:グーグルが世界最後の成長マーケットであるインドに1兆円超を投資

Googleによると、同社は7億ドル(約807億円)を投資してAirnetの株の1.28%を取得する。Airtelはインドで2番目に大きい通信事業者で、契約者は3億人を超える。Googleは同社にさらに3億ドル(約346億円)を投じて、複数年の商業的合意の可能性を探る。

両社は「革新的なアフォーダビリティプログラム」を通じて、消費者に幅広いAndroid対応デバイスを提供するために、Airtelのサービスを拡大することに取り組むと述べている。また、GoogleとAirtelは、より手頃な価格のスマートフォンを作るために、スマートフォンメーカーとの提携を模索する予定だという。

GoogleとAlphabetのCEOであるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏は「Airtelはインドのデジタルの未来を形作る主要なパイオニアであり、接続性を拡大し、より多くのインド人にインターネットへの公平なアクセスを確保するという共通のビジョンで提携できることを誇りに思います」と声明で述べています。

「Airtelへの商業投資および株式投資は、スマートフォンへのアクセスを拡大し、新しいビジネスモデルをサポートする接続性を強化し、企業のデジタル変革の旅を支援するGoogle for India Digitization Fundの取り組みを継続するものです」。

インドのコルカタのAirtelストア、2021年11月24日(画像クレジット:Debarchan Chatterjee/NurPhoto via Getty Images)

現地時間1月28日の発表は、AirtelとVodafoneがインド政府への数十億ドル(数千億円)の借款の返済で腐心しているときに行われた。Vodafoneは2021年1月の初めに所有権の35%ほどをニューデリーに渡し、インド政府が同社の最大の株主になった。

VodafoneとAirtelは、アジア最大のお金持ちであるMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏が経営するJio Platformsと競合している。Jio Platformsは、その音声とデータの低料金により契約者数が4億を超えている。Googleは2020年にJio Platformsに45億ドル(約5185億円)を投資した。Facebookをはじめ10以上の企業がアンバニ氏のその他の企業を支援している。

GoogleとJio Platformsはコラボレーションにより、彼らが初め大衆向けと呼んでいたAndroidスマートフォンを作った。しかしそのハンドセットは一度遅れ価格も相当高いので多くは売れないとアナリストたちは考えていた。2017年のインドで行われたイベントでピチャイ氏は、インドのような市場は世界に多いが、そんな市場では、スマートフォンの大衆化のためには価格が30ドル(約3460円)以下でないとだめだ、と述べた。JioPhoneのいわゆる大衆機は87ドル(約1万20円)だった。

Airtelは1月28日に、Googleとは「大型の戦略的目標」を検討し、共同でインド固有のネットワークドメインによる5Gのユースケースやその他のスタンダードを作っていくという。

両社はまた、インドにおけるクラウドエコシステムの形成と成長でも協働していくという。Airtelはすでに同社のエンタープライズ接続性サービスを100万以上の中小企業に提供しており、クラウドによるデジタル化の採用が加速される、と金曜日に発表している。

Bharti Airtelの会長Sunil Bharti Mittal(スニル・バーティ・ミタル)氏は声明で「AirtelとGoogleは革新的なプロダクトでインドのデジタルの恩恵を育てていくビジョンを共有している。私達の未来指向のネットワークとデジタルのプラットフォーム、ラストマイルの配信、および決済のエコシステムにより、Googleとの密接な協力でインドのデジタルエコシステムの深さと幅を増大していきたい」と述べている。

6億のインターネットユーザーがいて、まだその他のもっと多くがオンラインでないインドは、米国のテクノロジーグループにとって最後で最大の成長市場だ。GoogleとFacebookはともに10年前から、数千万のインド人にインターネットへの接続を提供するためのさまざまな事業を展開してきた。

画像クレジット:Samir Jana/Hindustan Times/Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Hiroshi Iwatani)

米航空会社、Cバンド5Gが「壊滅的な混乱」を引き起こす可能性を警告

航空業界は、AT&TとVerizon(ベライゾン)が新しいCバンド5Gネットワークを起動する米国時間1月19日に「破局的な」危機をもたらす可能性があると主張している。ロイターが入手した書簡の中で、Delta(デルタ)航空、United(ユナイテッド)航空、Southwest(サウスウエスト)航空など、米国の主要な旅客・貨物航空会社数社のCEOは、5Gセルタワーからの干渉が、航空機に搭載されている繊細な安全装置に影響を与える可能性があると警告した。

この書簡は、ホワイトハウス国家経済会議、連邦航空局(FAA)、連邦通信委員会(FCC)、およびPete Buttigieg(ピート・ブティジェッジ)米運輸長官に送られたもので「主要なハブ空港が飛行可能な状態にならない限り、旅行者や輸送者の大部分が実質的に運行停止となる」と述べている。「航空旅客、荷主、サプライチェーン、必要な医療品の配送への重大な影響を避けるためには、早急な介入が必要」とも。

航空会社は、AT&TとVerizonに対し、米国で最も繁忙で重要な空港の2マイル(約3.2キロメートル)以内で5Gサービスを提供しないよう求めている。また、連邦政府に対しては「壊滅的な混乱を起こさずに安全にサービスを実施する方法をFAAが見極めるまで、タワーが空港の滑走路に近すぎる場合を除いて5Gを展開する」ことを求めている。連邦航空局は1月7日、50の空港で5Gバッファーゾーンを設定した。

今回の書簡は、航空業界とワイヤレス業界の間で続いている一進一退の攻防における最新の進展だ。AT&T、T-Mobile、Verizonの3社は、FCCがオークションにかけたCバンドの再利用周波数を確保するために、2021年初頭に約800億ドル(約9兆1700億円)を投じた。11月、AT&TとVerizonは、FAAが干渉の懸念に対処するために、Cバンドの展開を2022年1月5日に延期することに合意した。両社はその後、空港近くの電波塔の出力を制限することを提案し、1月4日にさらに2週間延期することで合意した。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Igor Bonifacic(イゴール・ボニファシッチ)氏は、Engadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:

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(文:Igor Bonifacic、翻訳:Aya Nakazato)

【コラム】快適なメタバースの実現に欠かせないバーチャルライフの基本的構成要素

Meta(メタ)のミッションは、仕事、ソーシャルメディア、ゲームなどの異なる環境をシームレスに接続し、人々が仮想空間で実質的に生活して働くことができるようにすることだ。

これは明らかに、私たちのネットワークに重大かつ持続的な影響を与えるだろう。単に不具合なく絶えず接続されている必要があるというだけではなく、完全に没入型のコンテンツを4Kや8Kでシームレスに、低遅延かつ最小のラグでストリーミングすることが求められているのだ。

再起動、OSやアプリケーションのロード時間、ネットワークの混雑など、我々がシームレスな仮想環境にいると感じられなくなるような、あらゆる要素に気を散らされることなく、ある体験から別の体験へと移ることができなければならない。

これらを実現することを考えると、バーチャルライフとは火星に移住するのと同じくらい難しいことのように思える。

しかし、新しいバーチャルワールドへの旅を、摩擦のないものにすることは可能だ。そのためには、バーチャルライフに必要な基本的な構成要素を、確実に積み上げる必要がある。

今の私たちには、メタバースを快適に住める場所にして、バーチャルな自分たちが単に生存できるだけでなく繁栄できる場所にするチャンスがあるのだ。

帯域幅が重要

メタバースを大規模に展開するには、多くの帯域幅が必要だ。水が生命体の構成要素であるように、帯域幅なしに我々がメタバースで機能することはできない。メタバースでは、膨大な帯域幅をむさぼるアプリケーションのさまざまな要求に応えることができる高性能な接続性が必要だ。

そのような帯域幅が広く普及し、かつ手頃な価格で利用できなければならない。今のところ十分なサービスを受けていない、あるいは接続されていないコミュニティをサポートするためには、そのことが必要だ。仮想世界のビジョンは、誰もが平等に創造と探求の機会を得られることが中核として語られることが多い。しかし、メタバースでそれを実現するためには、まず現実の世界での接続性を確保する必要がある。

低遅延は空気のように必須

帯域幅は1つの重要な要件だが、相手のアバターが反応するまで数秒、あるいはそれ以上の時間がかかるようでは、メタライフは一気に苛立たしい不快な場所になってしまう。我々はすでに、スポーツのライブストリーミングやオンラインゲームで遅延にイライラすることがあるが、仮想世界に完全に没入しようとすると、この問題はさらに悪化する。

リアルタイムな反応が求められるネットワークでは、通信の遅延を減らし、信頼性を向上させるエッジコンピューティングのような技術がますます重要になってくるだろう。

仮想ハードウェア:メタバースのインフラストラクチャ

誰もが経験したことがあるはずだ。ハードウェアが壊れ、それを修理しなければならない。その間、我々はそのハードウェアによる機能がなくても、生き延びられるようになる必要がある。しかし、メタバースではこのようなことは起こり得ない。あるいは少なくとも、起こるべきではない。なぜなら、メタバースで必要とされる機能の多くは、仮想化された機能を利用するようになるべきだからだ。

インフラストラクチャ機能は、仮想マシンやコンテナコンセプトで展開し、アプリと同様、ネットワーク上で大規模かつリアルタイムに展開できるようにすることが鍵となるだろう。ルーティングやスイッチングといった従来のネットワーク機能は、完全に仮想化する必要がある。これらの機能は、簡単にアップデート、アップグレード、パッチ適用、デプロイできることが求められる。

ソフトウェア・インテリジェンス:メタバースの首長

私たちがメタバースで迅速かつシームレスに活動できるようにするためには、メタバースがソフトウェアで定義されていなければならない。それは、地方の自治体や議会が、道路の補修やゴミの撤去、交通の流れの制御をリアルタイムで行えるようにすることと同じだ。これらは一般的に、我々が知らないうちに現実の生活の中で行われていることで、それが機能しなくなってはじめて、何が起こったのかと思うような事々だ。

プログラム可能なソフトウェアの能力によって機能する自動化とAIは、ネットワークの展開を高速化し、よりアクセスしやすく、適応性の高いものにするための鍵を握る。

適応性の高い仮想プログラマブルネットワークは、物理的なトラックロールを必要とせず、障害を特定して自己回復することができる。また、計算能力、ストレージ、帯域幅などのリソースを、メタバース内の十分に活用されていないエリアから引き出して、一時的に他の部分の活動を活発化させたり、必要に応じて自動的に元に戻すこともできる。

今後数年間、私たちはメタバースについての話をたくさん耳にすることになるだろう。しかし、いかなるユースケースの革新も、必要なネットワークの革新なしには実現しない。ソフトウェアで制御された、大容量かつ低遅延の接続性を提供する適応型ネットワークは、将来のメタバースにとって、現在のクラウドアプリケーション以上に重要な基盤となるだろう。

かつてFacebookとして知られていたアーティストが、人を温かく迎えるメタバースを構築するための構成要素はすでに存在している。そして、メタバースの出現を利用しようとする技術開発者たちの中で期待される技術革新の高まりにより、このようなテクノロジーが進化し続けることで、Metaはますます多くの世界構築ツールを手に入れることになる。

つまり、 バーチャルユニバースを構築することは簡単ではないが、適切なネットワークインフラへの投資と技術革新によって、現実に近づけることは確かに可能なのだ。

編集部注:本稿を執筆者Steve Alexander(スティーブ・アレクサンダー)は、ネットワークシステムとソフトウェアを提供するCiena(シエナ)のSVP兼CTO。同社は世界中のオペレーターやコンテンツプロバイダーと提携している。

画像クレジット:NJankovic / Getty Images

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(文:Steve Alexander、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

アークエッジ・スペースがJAXA「『⽉⾯活動に向けた測位・通信技術開発』に関する検討」委託先に選定

アークエッジ・スペース、JAXAの「『⽉⾯活動に向けた測位・通信技術開発』に関する検討」の委託先に選定、コンソーシアムにて開発計画を検討

アークエッジ・スペースは1月11日、JAXAの公募型企画競争(コンペ)「『⽉⾯活動に向けた測位・通信技術開発』に関する検討」の委託先に2021年12月22日に選定されたこと、同時にKDDIや東京大学などとコンソーシアムを組織し、月探査のための測位・通信システムの総合アーキテクチャーなどの開発検討を行うことを発表した。

アークエッジ・スペースは、超小型衛星の製作運用などを行う東京大学発の宇宙企業。コンソーシアムのメンバーは、アークエッジ・スペースの他、ispace、AAI-GNSS技術士事務所、清原光学KDDIKDDI総合研究所東京大学大学院工学系研究科三菱プレシジョンの7団体となっている。そこで、2022年1月初旬から3月25日まで、月探査の基盤となる測位・通信システムの総合アーキテクチャー、月測位衛星システム、月と地球を結ぶ超長距離通信システムなどの開発計画を検討する。これを通して、国際的な技術調整の場で提案できるアーキテクチャーの設定や、そのアークテクチャーに必要なキー要素技術の研究開発を加速するという。

アメリカが中心となって進められている国際宇宙探査計画「アルテミス計画」の中で、日本は測位や通信といった基盤を「早期に整備し、リードしていく」ことが求められているとのこと。産官学連携でスピーディに技術開発や実証を推進し、「日本の持続的な月・月以遠の深宇宙探査や月面産業の構築に貢献していきます」とアークエッジ・スペースは話している。

一般電話での国際衛星通信を実現するLynk、商用化に向けて準備中

Lynk(リンク)の衛星ネットワークの登場により「電波が届かない」という時代は終わるかもしれない。Lynkの衛星ネットワークでは、最新の携帯電話が、特別なアンテナやチップを必要とせず、頭上の衛星と直接データを交換することができるようになる。同社は今週、双方向データリンクのデモンストレーションを行い、アフリカとバハマでの最初のネットワークパートナーを発表したばかりだが、順調にいけば、世界のどこでも電波を受信できるようになる日もそう遠くないかもしれない。

かつてUbiquitilink(ユビキティリンク)と呼ばれていたLynkは、元Nanoracks(ナノラック)の創業者であるCharles Miller(チャールズ・ミラー)氏を中心に、何年も前からこの段階に向けて取り組んできた。彼らは2019年の初めにまったく知られていない状態から突如姿を現し、普通の電話機が地球低軌道の衛星に接続できるという理論を示すために、いくつかのテスト衛星を打ち上げたと説明してみせた。初期のテストでは、ノイズやドップラーシフトなど、一部の専門家から「不可能」と言われていた要素を打ち消すことができたことが実証され、2020年には、衛星から直接、普通の電話機に初めてSMSを送信した。

関連記事:過去10年以内に発売された携帯を衛星電話にする技術

それだけでも、政府やネットワーク事業者にとっては注目すべき便利な機能だったはずだ。自然災害や停電などの緊急時には、通常のモバイルネットワークでは重要なメッセージを被災地に届けることができないからだ。Lynkは、衛星を使って都市全体に避難メッセージを送ることができることを示し、この技術が実際に将来的に使われる1つの例になるかもしれない。

しかし、先週初めて、同社は携帯電話と衛星(同社の5番目の衛星[Shannon]との間の双方向接続を実演してみせた。これにより、特別な装置を持たない地上の人間でも、頭上にLynkの衛星があれば、データの受信と送信の両方が可能になる。もちろん大したデータ量ではないが、SMSやGPSの位置情報、天気予報などには十分すぎるほどのデータ量だ(後により多くの衛生が配置ができるようになると、より多くのデータ量に対応する)。

「私たちは、携帯電話が宇宙のセルタワーに接続するために必要な双方向通話フローを何度も実証してきました。この双方向通話フローには、機器がチャネルアクセスを要求し、それに対応する認証や位置情報の更新手続きを含む、アップリンクとダウンリンクの複数のシグナリングが含まれます。現在までに、英国、バハマ、米国で数百台の携帯電話でこれを実現しています。これまで衛星セルタワーでは実証されてきておらず、Lynkがそれを成し遂げたのです」。とミラー氏はプレスリリースの中で述べている。

これはゲームチェンジャーと言っても過言ではないだろう。同社がさらにいくつかの衛星を軌道に乗せれば、地球上のかなりの部分をカバーすることができる。確かに電波の幅は狭く、断続的ではあるが、ハイキング中に足首を骨折したり、ハリケーンで街が停電したときに家族に無事を知らせるためには、何もないよりははるかにマシだ。

画像クレジット:Lynk

「いつでもどこでもテキストメッセージを送ることができるということは、すべての安全の基礎となります。友人や家族、隣人にメッセージを送ることができれば、それだけで命を救うことができます。あなたは必要ないかもしれませんが、あなたの奥さんや旦那さんは、心配しなくてすむためにも欲しいと思っているはずです。人々は安心を買っているのです」とミラー氏は教えてくれた。

まずは、より多くの人が緊急サービスを受けられるようにすることが先決だという。911コールはまだ無理でも、基本的な情報や座標を含むSOSメッセージは確実に可能であり、このサービスは、完全に彼ら次第というわけではないが、ゼロもしくは最小限のコストで提供されるようにしたいという。しかし、公式の緊急サービスに関連するものはすべて無料となるだろう。

通常のメッセージ機能は、通常の電波と同じように、衛星が頭上にあるときにリアルタイムで送信するか、送信ボックスや送信予約に入れておいて、宇宙ベースのネットワーク通信バーが表示されたときに送信するかのどちらかになる。

世界中のどこにいても、何があっても自分のいる場所の天気予報を配信できるデモアプリを無料で提供する予定で、ミラー氏は、ぜひ携帯電話メーカーやアプリメーカーと協力して、彼らのOSやサービスに統合したいと述べている。

驚くべきことに、アクセスにはユーザーはほとんど何も必要ない。軌道上にある電波塔なので、衛星が利用可能になると、他の通信事業者のセルタワーと同じように、あなたの携帯電話に通知してくれる。携帯電話というのは、あなたが使用しているネットワーク以外にも、周囲のさまざまなネットワークを常に認識している。異なるタワーに問い合わせ、信号を他のタワーに引き継いだり、何らかの理由でネットワークに再登録したりと、バックグラウンドでは常に相互作用が行われている。ユーザーは何らかの方法でそれを承認しなければならないが、それを手助けするアプリや、ネットワーク間の契約も用意される。

この点については、まずバハマのAliv(アリヴ)、中央アフリカ共和国のTelecel Centrafrique(テレセル・セントラフリック)と提携している。ミラー氏によると、米国を含む数十カ国のネットワーク事業者と交渉中とのことだが、これらの小規模な展開はその第一歩であり、現地の人々が本当に必要としているものだ。中央アフリカの農村部とバハマの離島には、あまり共通点がないかもしれないが、電波の届かない地域が広いという点では共通している。

通信事業者がどのような料金を設定しようとも、Lynkはその分け前を得ることができる。ミラー氏は、ネットワーク事業者の判断に委ねているという。「人々はメッセージごとに妥当な価格を支払うでしょう。最初のうちは1メッセージあたり5セント(約5円)、10セント(約10円)、20セント(約20円)としておけば、パートナーの判断に任せることができ、人々はそれにお金を払うでしょう」。時間の経過とともにサービスが普及し、Lynkが提供する費用が安くなれば、価格も下がることになるだろう(おそらく)。

常に接続されているという考えは、当然ながら、多くの人が持つプライバシーに関する考えとぶつかる可能性がある。しかし、ミラー氏は、自分たちは顧客データに興味がないことを強調した。「あなたは私たちの顧客であって、私たちの製品ではありません。私たちは興味がありません。それは非常に危険なことです」と述べている。911番通報やSOSメッセージが位置情報の提供を暗黙の了解としているという大きな例外を除いて、意図的にこの種の衝突を避けるよう構築しているという。

同社は現在、世界中の数十社のネットワーク事業者と交渉を進めているが、FCC(米国連邦通信委員会)の意見を聞く必要がある米国のように、規制や市場に関する問題が残っている地域も多い。しかし、ミラー氏は、自分たちが世界の通信インフラの主要な部分になるだろうと確信している。

「ポケットの中のスマートフォンは、人間としての能力を拡大してくれるスーパーパワーのようなものです。しかし、接続されていないと、その能力は失われてしまいます。私たちはその問題を解決しているのです」。とミラー氏は語った。

画像クレジット:Ubiquitilink

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Akihito Mizukoshi)

グーグルの気球Loonの遺産、ワイヤレス光通信でコンゴ川を挟み高速インターネットを届けるアルファベットのProject Taar

Google(グーグル)の親会社であるAlphabet(アルファベット)は2021年初めにProject Loonを終了したが、インターネットアクセスを提供する気球から学んだことは無駄にはならなかった。Loonで開発された高速無線光リンク技術は、現在、Taaraプロジェクトという別のムーンショットに使用されている。TaaraのエンジニアリングディレクターであるBaris Erkmen(バリス・エルクメン)氏は、新しいブログ記事の中で、このプロジェクトのワイヤレス光通信(WOC、wireless optical communications)リンクがコンゴ川を越えて高速接続を実現していると明らかにした。

関連記事:Alphabetが成層圏気球によるインターネット接続プロジェクトLoonを閉鎖

Taaraの構想は、LoonチームがWOCを使って100km以上離れたLoonの気球間でのデータ転送に成功したことから始まった。チームは、この技術を地上でどのように利用できるかを検討した。WOCの応用可能性を探る一環として、彼らはコンゴ共和国の首都ブラザビルとコンゴ民主共和国の首都キンシャサの間に存在する接続性のギャップを埋めることに取り組んだ。

これら2つの場所はコンゴ川を挟んで、わずか4.8kmしか離れていない。しかし、キンシャサでは、川を囲む400kmの範囲に光ファイバーを敷設しなければならないため、インターネット接続のコストがはるかに高くなってしまう。Project Taaraは、ブラザビルからキンシャサまで、川を挟んで高速通信が可能なリンクを設置した。同プロジェクトは20日以内に、99.9%の稼働率を実現し、約700TBのデータを提供した。

Project Taaraでの光ビーミング接続の仕組み

TaaraのWOCリンクは、お互いを探し出して光のビームを結ぶことにより高速インターネット接続を実現している。霧の多い場所での使用には適していないが、Taaraプロジェクトでは、天候などのさまざまな要因に基づいてWOCの利用可能性を推定できるネットワーク計画ツールを開発した。将来的にはそれらのツールを使って、Taaraの技術が最も効果的に機能する場所を計画することができるようになる。

Taaraのエンジニアリングディレクターであるエルクメン氏はブログ記事でこう述べた。

追跡精度の向上、環境対応の自動化、計画ツールの改善により、Taaraのリンクは、ファイバーが届かない場所に信頼性の高い高速帯域幅を提供し、従来の接続方法から切り離されたコミュニティを接続するのに役立っています。我々はこれらの進歩に非常に興奮しており、Taaraの機能の開発と改良を続ける中で、これらの進歩を積み重ねていくことを楽しみにしています。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Mariella Moon(マリエラ・ムーン)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

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画像クレジット:Alphabet

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(文:Mariella Moon、翻訳:Aya Nakazato)

Swarmが初心者でも扱えるIoT用衛星通信デバイスのキットを発売、約5.5万円

衛星通信事業会社Swarm(スワーム)の新製品は、誰でもメッセージングやモノのインターネット(IoT)のためのデバイスを作ることができるというもので、通信網から離れても接続を維持したいハイカーや、天気を把握したいホビーストなどに最適だ。

このSwarm Eval Kit(スワーム・エヴァル・キット)は、同社の主力モデムデバイスであるSwarm Tile(スワーム・タイル)、VHFアンテナ、小型ソーラーパネル、三脚、FeatherS2(フェザーS2)開発ボード、Adafruit(エイダフルーツ)製OLEDなどがセットになったオールインワン製品だ。キット全体の重さは2.6キログラムで、価格は499ドル(約5万4700円)。このパッケージを見ると、技術的な知識がないと扱いが難しいように感じるかもしれない。しかし、SwarmのCEOであるSara Spangelo(サラ・スパンジェロ)氏は「まったくの初心者から、より知識を持った上級者まで、ユーザーフレンドリーな設計になっています」と、TechCrunchの取材に語っている。

この製品を「評価キット(evaluation kit)と名付けたたのは、完成品ではないからという非常に意図的なものです」と、スパンジェロ氏は説明する。「この製品は、2種類の異なるグループに向けたものです。1つ目のグループは、地球上のどこにいても、低コストでメッセージングを行いたい人たち。第2のグループは、機械いじりが好きな人や趣味を楽しむ人、そして教育分野に携わる人々です」。

CEOで共同創業者のサラ・スパンジェロ氏(画像クレジット:Swarm)

Swarmにとっては、2021年初めに主力製品であるSwarm Tileの商業化を開始して以来、これが2番目のコンシューマー向け製品となる。Swarm Tileは、いくつかの異なるコンポーネントで構成されたSwarmのエコシステムの重要な一部である。Tileはさまざまなものに組み込むことができるモデムのようなもので、顧客はこれを使って、同社の衛星ネットワークおよび地上局ネットワークに接続する。Tileは最大限の互換性を持つように設計されているため、Swarmは海運、物流、農業などさまざまな分野の顧客にサービスを提供している。

「Swarmのすばらしさの1つは、私たちがインフラであるということです」と、スパンジェロ氏はいう。「私たちが携帯電話の電波塔のようなものなので、誰もがあらゆる分野で利用することができます」と語ったスパンジェロ氏は、土壌水分センサーやトラック運送業界で貴重な荷物の追跡にTileを使用している顧客などの事例を挙げた。

Swarmのビジネスモデルの大きな特徴は、低価格であることだ。Swarm Tileの価格は119ドル(約1万3000円)、接続サービスは機器1台につき月額5ドル(約550円)で利用できる。スパンジェロ氏によれば、それは小型デバイスや衛星の技術革新のお陰だけでなく、特にSwarmのような小規模な衛星開発企業にとっては、打ち上げ費用の経済性が向上したことも大きいという。また、同社は直販も行っているため、それが間接経費の削減にもつながっている。

Swarmの創設者であるスパンジェロ氏は、NASAのジェット推進研究所やGoogle(グーグル)のドローン配送プロジェクト「Wing(ウイング)」に参加していたパイロットで、航空宇宙工学の博士号を持つ。彼女がTechCrunchに語った話によると、Swarmはスパンジェロ氏と、高高度気球のプラットフォームを製造するAether Industries(エーテル・インダストリー)という会社を設立した経歴を持つ共同創業者のBen Longmier(ベン・ロングマイヤー)氏との間で、趣味的なプロジェクトとして始まったそうだ。

「そこで(私たちは)旧来の通信業者が現在行っているのと同じような速度で通信できることがわかったのです」と、スパンジェロ氏はいう。そして彼女は「コネクティビティは多くの注目を集めていました」と付け加え、Project Loon(プロジェクト・ルーン)のような取り組みが多くの資金を集めていたことに言及した。しかし、このような複数年にわたるプロジェクトの規模と張り合おうとするのではなく、彼女たちは小規模に取り組むことに決めたのだ。

設立から4年半で、Swarmは120基のサンドイッチサイズの衛星によるネットワークを地球低軌道に投入し、従業員も32人に増えた。同社はTileを使用する顧客の開拓にも力を注いできた。Eval Kitは、Swarmのサービスに顧客を呼び込むための新たな手段になると期待されている。

スパンジェロ氏は、このキットについて「色々なことをして遊ぶのが好きな、初心者と専門家の間にいるすべての人たちのためのものです。そして、ただ遊ぶだけではなく、遊ぶことでイノベーションやアイデアが生まれ、それが世界に展開されていくのです」と語った。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:SwarmIoT人工衛星通信

画像クレジット:Swarm

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

NTTドコモが「空の産業革命」実現にらみドローン向け新料金プラン「LTE上空利用プラン」日本初提供、月額4万9800円

NTTドコモが日本初のドローン向け新料金プラン「LTE上空利用プラン」提供、月額4万9800円NTTドコモが日本初となるドローン向け新料金「LTE上空利用プラン」の提供を開始しました。

同プランは、月額4万9800円(税込)で上空におけるLTE通信を120GBまで利用可能。また、同プランの契約者がドローンを利用する際に、利用場所や日時・台数・高度などを事前に予約できる「LTE上空利用予約」もセットで提供します。

従来、上空のモバイルネットワーク利用は、地上で利用する電波への干渉を避けるため、電波法のもと限定的な利用となっていました。

しかし、官民が提唱した「空の産業革命」のもと、上空での送信電力制御や、上空で利用する周波数帯の限定などを条件に、2020年12月に上空におけるモバイルネットワーク利用を拡大する制度が整備されました。

今回、同プランを活用することで、目視外への長距離飛行やリアルタイムデータ伝送も可能となり、広範囲の農薬散布や生育監視、遠隔地への長距離物流、災害発生時における遠隔地のリアルタイム映像伝送など、幅広いシーンに活用できるといいます。

なお、携帯キャリアがドローン向けの専用プランの提供を開始するのは国内初。ドコモは7月16日・19日に開催する5Gソリューションの展示会「docomo 5G DX MEETUP for business」に同プランおよびサービス内容の詳細を出展します。

(Source:NTTドコモEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ドローン
タグ:NTTドコモ(企業)自然災害 / 火災(用語)通信 / 通信網(用語)ドローン(用語)農業 / アグリテック(用語)物流 / ロジスティクス / 運輸(用語)日本(国・地域)

災害地域で高速通信回線を確保するための移動基地局車「THOR」をベライゾンが発表

世界各地を襲う猛烈な暑さが、世界中で災害の数、規模、複雑さを加速させている。この数週間だけで、米国の太平洋岸北西部では、記録的な暑さのために数百人もの死者が出ており、今後もさらなる猛暑が予想されている。

熱波、山火事、ハリケーン、台風をはじめとするさまざまな気象災害は、エネルギー事業や通信事業などのインフラ事業者に大きな難題をもたらしている。これらの事業者は、人類がこれまでに経験したことのないような厳しい環境の中でも、顧客のために稼働率を可能な限り100%に近づけなければならない。

そのために、Verizon(ベライゾン、念の為に書き添えておくと、同社は今のところ、TechCrunchの最上位の親会社だ)は米国時間7月6日「Tactical Humanitarian Operations Response(戦術的人道主義活動対応)」のために作られた「THOR(トール)」と呼ばれる車両の最初のデモ機を発表した。Ford(フォード)の「F650」ピックアップトラックの車台をベースに設計されたTHORは、5G Ultra Wideband(超広帯域無線通信)や衛星アップリンクなどの無線技術を用いて、最前線の緊急対応要員や市民に、機動性と耐障害性に優れた通信回線を提供することを目的としている。

ベライゾンのTHORは、5Gや衛星アップリンクなどの無線技術を展開し、最前線のレスポンダーに通信回線を迅速に提供することができる(画像クレジット:Verizon)

ベライゾンは、国防総省のNavalX(ネーヴァルエックス)およびSoCal Tech Bridge(南カリフォルニア・テック・ブリッジ)と共同でプロトタイプを開発し、先週サンディエゴの北に位置するMarine Corps Air Station Miramar(海兵隊ミラマー空軍基地)で公開した。

THORは、無線通信に加えて、さまざまなドローン機能を展開できる可能性も備えている。例えば、捜索・救助活動のためにドローンを配備したり、時間とともに拡大する山火事の状況を把握して消防士を支援したりすることができるだろう。

数週間前にもご紹介したように、ベライゾン、AT&T、T-Mobile(Tモバイル)などの通信事業者は、モバイルワイヤレス機器の迅速な設置から、AT&TのLTE基地局として機能する飛行船「FirstNet One」のような斬新なソリューションまで、さまざまなレジリエンス(災害復旧力)施策への支出を増やしている。

政府、民間企業、保険会社、そして個人が、世界的に激化する自然災害に直面し、対応を求められる中「DisasterTech(災害テクノロジー)」は規模を問わず多くの投資家や企業から注目を集めている。

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カテゴリー:EnviroTech
タグ:気候変動自然災害5G通信網気候テックVerizon

画像クレジット:Verizon

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(文:Danny Crichton、翻訳:Hirokazu Kusakabe)a